◆−「千年越しの賭」はじまりの雑談−エモーション (2002/10/1 01:08:12) NEW No.9998
 ┣Re:がんばってください−ドラマ・スライム (2002/10/1 10:35:48) NEW No.10005
 ┃┗ありがとうございます−エモーション (2002/10/1 23:24:39) NEW No.10057
 ┗「千年越しの賭」1−エモーション (2002/10/1 22:52:02) NEW No.10055
  ┗「千年越しの賭」2−エモーション (2002/10/1 23:07:21) NEW No.10056
   ┗Re:「千年越しの賭」2−ドラマ・スライム (2002/10/2 09:11:03) NEW No.10058


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9998「千年越しの賭」はじまりの雑談エモーション E-mail 2002/10/1 01:08:12


 「千年越しの賭」はじまりの雑談

L.無駄に長い時間かけて、書いてた話がよーやく完成して投稿……ってのは、分かるんだけど、
  なんでキャラの対談形式なわけ? 普段やんないのに。
X.筆者Eが話書くだけで疲れ切ってて、しかも推敲作業で燃え尽きてるからですよ。
  会話文なら何とか書く余力があるそうです。ワガママですね〜。
L.メインのくせに、作中暴走しまくって書き直しと推敲作業でいらない手間かけさせてる奴が
  それ言うかな……。ということで、性懲りもなく筆者E、投稿です。
  「元ネタが5ページ程度の創作童話なのに、スレパロにして、オリキャラ混ぜたら無駄に長くなった」と
  言ってますので、多分長編になります。
X.そーでなくても長文体質ですしね。話はすでに完成してますので、たいして間をおかずに
  全部UPするそうです。……ま、それしか取り柄無いですし。
L.内容は……現在と過去がほぼ、交互に混じってます。現在は当然あたしたち4人組とゼロス。
X.過去は僕とオリキャラの方々……って千年前ですから、当然ですね。
L.そー……。たいして出番無いのよねー、あたしたち。メインは過去だもん。
X.そりゃあ、本当は筆者Eが考えてた、僕がメインの過去シリーズの話のひとつでしたから。
  ただ、いきなりオリキャラが出張っても、筆者Eはともかく、他の方は訳が分からないでしょう?
  それで、こういう形になったんです。
  でも、リナさんは出ている方ですよ? ガウリイさんはさらに少ないですから。ラストなんて筆者Eも
  忘れてて、慌てて修正してましたもんね。
L.言わなきゃ誰にも分からないことを……。ラストといえば、あんたにトリを取られたのよねー、あたし。
X.おや、そうでしたか?
L.あたしで終わるはずで、プロットも下書きもそうなっているのに、いつの間にか
  あんたが大トリになってて、筆者Eも頭抱えてたわよ。
X.いいじゃないですか♪ ちゃんと終わらせたんですから。
L.そりゃ、そーだけどさあ……(ため息)
  ああ、今ラストの愚痴言っても仕方ないんだった。
  一応、メインのオリキャラだけ軽くご説明しちゃうと、ゼロスと一緒に旅する羽目になった
  「袖すり会うも一生の不覚」を地でいってるのがフィリシアって子。
X.……それを言うなら「袖すり会うも多生の縁」でしょう?
L.彼女にとっては「一生の不覚」だと思う。(きっぱり)
X.でも、仲は悪くないですよ。筆者Eがやたらと気にしてるのが名前のこと。
  言われる前にいいます。フィリアさんから捩ったものじゃないです。
L.昔のマンガの劇中映画のヒロインの名前なのよね。フィリアが出てきて、「スレイヤーズ」パロで
  この名前使えなくなったと思ったけど、他にいい名前が思いつかなかったので、結局そのまんま。
X.しかも、まるまるフルネーム使っちゃいましたね。本当は名字を変えるつもりだったそうですが。
L.いいかげんよねー。んで、次がヒュパティア。過去の準主役、かな?
X.おそらく。書いたら性格が変わって暴走したそうです。
L.筆者Eは修正がきく範囲なので、あんたよりマシって言ってるわよ。
X.…………。
L.名前の由来は、アレキサンドリア図書館に勤めてた、多分、世界最古で初の女性司書の名前。
  いきなり凄いとこから引っ張ってきたわね。
X.単なる趣味ですよ。ほんとは司書というより科学者ですけどね。どっちにしても女性初だと思いますが。
L.他にもいるけど、まあ、こんなところかな。
X.では、お目汚しになりますが、明日の夜から本文UPしますので、よろしくお願いします。

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10005Re:がんばってくださいドラマ・スライム 2002/10/1 10:35:48
記事番号9998へのコメント

エモーションさんは No.9998「「千年越しの賭」はじまりの雑談」で書きました。
>
> 「千年越しの賭」はじまりの雑談
失礼しまーす。
>
>L.無駄に長い時間かけて、書いてた話がよーやく完成して投稿……ってのは、分かるんだけど、
>  なんでキャラの対談形式なわけ? 普段やんないのに。
>X.筆者Eが話書くだけで疲れ切ってて、しかも推敲作業で燃え尽きてるからですよ。
>  会話文なら何とか書く余力があるそうです。ワガママですね〜。
>L.メインのくせに、作中暴走しまくって書き直しと推敲作業でいらない手間かけさせてる奴が
>  それ言うかな……。ということで、性懲りもなく筆者E、投稿です。
はいこんにちわ〜
>  「元ネタが5ページ程度の創作童話なのに、スレパロにして、オリキャラ混ぜたら無駄に長くなった」と
後先考えて書いているという時点で僕より上ですね。
>  言ってますので、多分長編になります。
>X.そーでなくても長文体質ですしね。話はすでに完成してますので、たいして間をおかずに
>  全部UPするそうです。……ま、それしか取り柄無いですし。
>L.内容は……現在と過去がほぼ、交互に混じってます。現在は当然あたしたち4人組とゼロス。
ふむふむ
>X.過去は僕とオリキャラの方々……って千年前ですから、当然ですね。
>L.そー……。たいして出番無いのよねー、あたしたち。メインは過去だもん。
>X.そりゃあ、本当は筆者Eが考えてた、僕がメインの過去シリーズの話のひとつでしたから。
>  ただ、いきなりオリキャラが出張っても、筆者Eはともかく、他の方は訳が分からないでしょう?
>  それで、こういう形になったんです。
>  でも、リナさんは出ている方ですよ? ガウリイさんはさらに少ないですから。ラストなんて筆者Eも
・・・
>  忘れてて、慌てて修正してましたもんね。
>L.言わなきゃ誰にも分からないことを……。ラストといえば、あんたにトリを取られたのよねー、あたし。
>X.おや、そうでしたか?
>L.あたしで終わるはずで、プロットも下書きもそうなっているのに、いつの間にか
>  あんたが大トリになってて、筆者Eも頭抱えてたわよ。
>X.いいじゃないですか♪ ちゃんと終わらせたんですから。
>L.そりゃ、そーだけどさあ……(ため息)
>  ああ、今ラストの愚痴言っても仕方ないんだった。
>  一応、メインのオリキャラだけ軽くご説明しちゃうと、ゼロスと一緒に旅する羽目になった
>  「袖すり会うも一生の不覚」を地でいってるのがフィリシアって子。
ぎゃははははは〜(笑)
>X.……それを言うなら「袖すり会うも多生の縁」でしょう?
>L.彼女にとっては「一生の不覚」だと思う。(きっぱり)
うん。
>X.でも、仲は悪くないですよ。筆者Eがやたらと気にしてるのが名前のこと。
>  言われる前にいいます。フィリアさんから捩ったものじゃないです。
>L.昔のマンガの劇中映画のヒロインの名前なのよね。フィリアが出てきて、「スレイヤーズ」パロで
>  この名前使えなくなったと思ったけど、他にいい名前が思いつかなかったので、結局そのまんま。
なるほど
>X.しかも、まるまるフルネーム使っちゃいましたね。本当は名字を変えるつもりだったそうですが。
>L.いいかげんよねー。んで、次がヒュパティア。過去の準主役、かな?
>X.おそらく。書いたら性格が変わって暴走したそうです。
>L.筆者Eは修正がきく範囲なので、あんたよりマシって言ってるわよ。
>X.…………。
>L.名前の由来は、アレキサンドリア図書館に勤めてた、多分、世界最古で初の女性司書の名前。
>  いきなり凄いとこから引っ張ってきたわね。
>X.単なる趣味ですよ。ほんとは司書というより科学者ですけどね。どっちにしても女性初だと思いますが。
>L.他にもいるけど、まあ、こんなところかな。
>X.では、お目汚しになりますが、明日の夜から本文UPしますので、よろしくお願いします。
それではがんばってください。
良ければ著者別で僕の所を・・・

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10057ありがとうございますエモーション E-mail 2002/10/1 23:24:39
記事番号10005へのコメント

ドラマ・スライムさま
コメント、ありがとうございます。
とりあえず、じたばたしつつ、先程本文UPしました。

>それではがんばってください。
ああ、ご丁寧に(うるうる)、画面の前でのたうち回りつつ
がんばります。

>良ければ著者別で僕の所を・・・

はい、読ませていただきます。
いくつか、ツリー表示されているものは読ませていただきました。
私は書くのがとろいので、ペースが早くて、しかもたくさん面白い作品を
書いていらして、羨ましいです。

それでは、短いのですがこれで。ありがとうございました。

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10055「千年越しの賭」1エモーション E-mail 2002/10/1 22:52:02
記事番号9998へのコメント

 なんだか、流れるの早いですね〜、ここ。ということで、本文です。

∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽

 「千年越しの賭」

1.

 現在−1

「いくらお祭りだーって言っても、小さい町の割にずいぶん
人が多いわね〜」
 焼き菓子が大量に入った袋を抱えつつ、リナが感心して言う。
 昨日の夜、町についたときは閑静な町だと思っていただけに、
このギャップにはさすがに驚かされたのだ。
「そうですよね〜。今日はまだ前日祭のはずなのに。近くの
村の人たちも来ているんでしょうね、きっと」
 口や手がベトベトになるのを気にしながらも、コットン
キャンディをほおばっているアメリアが答える。
「まあ、何にしても上手いもんが食えて、珍しいものが見られて、
楽しめるのはいいことじゃないか」
 がんづき、と呼ばれる蒸しパンに似たこの地方独特の食べ物を、
これまた大量に抱えて楽しげに言うガウリイの視線の先には、
この地方の民族衣装を着て民族楽器の演奏をしている若者がいる。
独特だが流れてくるメロディは、初めて聴く者の耳にも心地よい。
「ほ〜んと、そうよねー」
「そうですよね♪」
「……お前ら……完全に目的を忘れてるだろ……」
 完全にお気楽観光モードなリナ、アメリア、ガウリイの後を、
一歩遅れて歩いているゼルガディスはどこかぐったりとした声で呟いた。

 リナたちがその町にやってきたのは偶然だ。その町については、
魔道士協会の図書館で古い記録を読んで知っていたが、たまたま
近くに来ていなければ、立ち寄らなかったに違いない。
 町に伝わる伝承……「不思議な力を持つ女神像」の内容は、
どうみても誇張されているが、それでも事実がもとになっている
のは確かなことと、さらに「女神像」が「降魔戦争」時代より前に
造られたもの、と言うこともあって「クレアバイブル(異界黙示録)
じゃないけど、それ以前の何かの手がかりになるかもしれない。
ちょっと寄って調べてみようか」という事になったのだ。
 が、ちょうど町がお祭りの時期だったのは、ゼルガディスにとって
不運だった。人が多い場所は避けたいのに町は普段の人口以上に
人が集まるわ、リナたちは観光モードになるわで、ゼルガディスは
思わずため息を吐く。
「ずいぶん浮かない顔をしていますねぇ、ゼルガディスさんは。
せっかくのお祭りなんですから、少しは楽しまれたらいかがです?」
「やかましい。お前にだけは言われたくない」
 にこにこしながらそう声をかけてくるゼロスが、ゼルガディスには
余計に腹が立つ。これがゼロス以外なら気遣っている台詞だが、
ゼロスの場合はゼルガディスのイライラを知って面白がっているだけだ。
後を歩いていたくせに、わざわざ隣に並んで顔をのぞき込んだのだから、
本当に嫌がらせとしか思えない。
「はいはい。ゼル、その辺でやめときなさいって。ゼロスの言うことに
いちいち腹立てても、疲れるだけよ」
「そうですよ、ゼルガディスさん。それにゼロスさんの言うとおり、
少しは楽しみましょう! 
 はい、これゼルガディスさんの分です♪」
 明るい笑顔でアメリアからかき氷を渡され、ゼルガディスは
何も言えなくなった。少なくともアメリアは本気でそう思っているのが
よく分かるので、とても怒る気にはなれない。おとなしくかき氷を
受け取るゼルガディスの様子に、リナは満足げに頷いた。
「そうそう。楽しむときはちゃ〜んと楽しまなきゃ。じゃないと、
人生つまんないまんまよ」
「そうは言うが……」
「第一、ちゃんと今、神殿に向かってるのよ。ただ、どこもお祭りで
忙しいみたいで、伝承を教えてもらえるかどうかは五分五分だとは
思ってるけど。
 それに人が多い方が、逆にあんたに注意を向ける人って少ないんじゃ
ない?」
 一応リナなりに気を遣ったのだろうと、どこか疑問形がつくが、
ゼルガディスはそう思うことにした。

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10056「千年越しの賭」2エモーション E-mail 2002/10/1 23:07:21
記事番号10055へのコメント

 「千年越しの賭」 2


 女神像を祀る神殿の神官長は、意外にあっさりと伝承の書かれた
文献の閲覧を許可した。
 アメリアの存在が物をいったのかとも思ったが、どうも違うらしい。
「話が聞ければ上等、文献の閲覧が出来ればラッキー」と思っていた
だけに、個人的な著作物と言っても神殿の最重要文書であるはずの
文献が、「文献の文書閲覧室からの持ち出し、書写は禁止。閲覧中は
担当の神官が立ち会う」という程度の条件で許可が下りるというのは、
あっさりとしすぎてリナもゼルガディスも拍子抜けした。ゼロスですら
不思議に思ったらしく担当の女性神官に理由を訊いている。
「『女神像に纏わる出来事を詳しく知りたい、そう願う人であれば、
どのような方であれ閲覧させること』……文献の著者でもある
第2代神官長、ヒュパティアさまの、御意思であり御遺言です。
この神殿では、これが一番守られるべき決まりなんです」
「ヒュパティア?」
「ご存じでしたか?」
「ええ、まあ……」
 にっこりと笑って、ゼロスが答える。そんなゼロスに全く構わず、
リナ、アメリア、ゼルガディスはテーブルに丁寧に文書を広げる。
千年前のもの、しかも個人的に書き纏められた物なので、きちんと
装幀された書物ではなく巻物なのだ。
「どうやら、同じ内容をそれぞれ3種類の文字で書いたらしいな。
こっちは古代共通語と古代ルーン文字」
「こっちは古代神聖文字ですよ。……ずいぶん手間のかかること
してますね」
「時代が変わっても、どれか知っていれば読めるようにってこと? 
まあ、こっちは助かるけど」
「よっぽど読んでほしかったんだな、そのヒュパなんとかって人」
 一瞬、時間が止まった。
「ガ、ガ、ガウリイが、この手の会話についてきて、さらに何か
まともな意見言ってるっ!!」
「ガウリイ……いったいどうしちまったんだ? 何か悪いものでも
食べたんじゃ……」
「そうですよ、ガウリイさん!! もしそうならすぐにディクリアリィを……」
「……あのな……そこまで言わんでも……」
 そんな4人の様子を、ゼロスは面白そうに笑いながら見ていたが、
「リナさん。僕が読みたいものは別室のようですし、その後は
少し外に出ていますので、僕のことはお気になさらずに。では、
ごゆっくり」
 そう言って、返事も待たずにすたすたと閲覧室から出ていく
ゼロスを見て、怪訝そうな表情で、ゼルガディスが呟く。
「……あいつの読みたいものって何だ?」
 神殿の歴史や記録だと、律儀に担当の神官は答えてくれたが、
余計に不可解だ。
「ま、写本関係で先を越される心配はないでしょ。でも、珍しいわね。
首を突っ込んでこないなんて」
 気にしないことにしたものの、リナの呟きが、全員の疑問を代弁していた。

 リナたちはそれぞれ読める文字の文書を読むことにした。内容は
同じなのだから一つの巻物を3人で読むよりは、それぞれの文書を
段階を決めて読んでいった方が検討しやすい。また、記述の違いがあれば
すぐに判るからだ。「ご質問があればご遠慮なく」という担当の
神官の言葉に「その時はお願いします」と答えて3人は文書を読みはじめた。

「──それは『降魔戦争』が起きる、ほんの数年前のこと。
当時12歳だった私(ヒュパティア)は、どこの国もどこの領主も
欲しがらないほど貧しい、小さな村の子どもでした──」


∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽

L.と、今日はここまで。
X.僕の出番は次からですね。では、また明日お会いしましょう。

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10058Re:「千年越しの賭」2ドラマ・スライム 2002/10/2 09:11:03
記事番号10056へのコメント

エモーションさんは No.10056「「千年越しの賭」2」で書きました。
>
> 「千年越しの賭」 2
>
>
> 女神像を祀る神殿の神官長は、意外にあっさりと伝承の書かれた
>文献の閲覧を許可した。
> アメリアの存在が物をいったのかとも思ったが、どうも違うらしい。
>「話が聞ければ上等、文献の閲覧が出来ればラッキー」と思っていた
>だけに、個人的な著作物と言っても神殿の最重要文書であるはずの
>文献が、「文献の文書閲覧室からの持ち出し、書写は禁止。閲覧中は
>担当の神官が立ち会う」という程度の条件で許可が下りるというのは、
>あっさりとしすぎてリナもゼルガディスも拍子抜けした。ゼロスですら
>不思議に思ったらしく担当の女性神官に理由を訊いている。
>「『女神像に纏わる出来事を詳しく知りたい、そう願う人であれば、
>どのような方であれ閲覧させること』……文献の著者でもある
>第2代神官長、ヒュパティアさまの、御意思であり御遺言です。
>この神殿では、これが一番守られるべき決まりなんです」
結構良心的な神殿ですね。
>「ヒュパティア?」
>「ご存じでしたか?」
>「ええ、まあ……」
> にっこりと笑って、ゼロスが答える。そんなゼロスに全く構わず、
>リナ、アメリア、ゼルガディスはテーブルに丁寧に文書を広げる。
>千年前のもの、しかも個人的に書き纏められた物なので、きちんと
>装幀された書物ではなく巻物なのだ。
>「どうやら、同じ内容をそれぞれ3種類の文字で書いたらしいな。
>こっちは古代共通語と古代ルーン文字」
>「こっちは古代神聖文字ですよ。……ずいぶん手間のかかること
>してますね」
>「時代が変わっても、どれか知っていれば読めるようにってこと? 
>まあ、こっちは助かるけど」
>「よっぽど読んでほしかったんだな、そのヒュパなんとかって人」
> 一瞬、時間が止まった。
>「ガ、ガ、ガウリイが、この手の会話についてきて、さらに何か
>まともな意見言ってるっ!!」
何かの魔力が働いたのでしょうか
>「ガウリイ……いったいどうしちまったんだ? 何か悪いものでも
>食べたんじゃ……」
>「そうですよ、ガウリイさん!! もしそうならすぐにディクリアリィを……」
やっぱり長い時間、陸に上がってたからでしょうか
>「……あのな……そこまで言わんでも……」
> そんな4人の様子を、ゼロスは面白そうに笑いながら見ていたが、
>「リナさん。僕が読みたいものは別室のようですし、その後は
>少し外に出ていますので、僕のことはお気になさらずに。では、
>ごゆっくり」
> そう言って、返事も待たずにすたすたと閲覧室から出ていく
>ゼロスを見て、怪訝そうな表情で、ゼルガディスが呟く。
>「……あいつの読みたいものって何だ?」
> 神殿の歴史や記録だと、律儀に担当の神官は答えてくれたが、
>余計に不可解だ。
>「ま、写本関係で先を越される心配はないでしょ。でも、珍しいわね。
>首を突っ込んでこないなんて」
> 気にしないことにしたものの、リナの呟きが、全員の疑問を代弁していた。
>
> リナたちはそれぞれ読める文字の文書を読むことにした。内容は
>同じなのだから一つの巻物を3人で読むよりは、それぞれの文書を
>段階を決めて読んでいった方が検討しやすい。また、記述の違いがあれば
>すぐに判るからだ。「ご質問があればご遠慮なく」という担当の
>神官の言葉に「その時はお願いします」と答えて3人は文書を読みはじめた。
>
>「──それは『降魔戦争』が起きる、ほんの数年前のこと。
>当時12歳だった私(ヒュパティア)は、どこの国もどこの領主も
>欲しがらないほど貧しい、小さな村の子どもでした──」
>
>
>∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
>
>L.と、今日はここまで。
>X.僕の出番は次からですね。では、また明日お会いしましょう。
それではまた〜

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