◆−思い立ったが吉日生活 【 1 】−ねんねこ (2001/11/29 20:25:02) No.7819
 ┣んををををッ!−むくぅ (2001/11/29 21:07:09) No.7820
 ┃┗いと平和なのですねっ!?−ねんねこ (2001/12/5 09:38:49) No.7835
 ┣ああこれは夢!?夢なのっ!?−九条みすず (2001/11/29 23:03:22) No.7821
 ┃┗夢なのかもしれませぬ……(え?)−ねんねこ (2001/12/5 09:39:49) No.7836
 ┣クーちゃんだあぁぁぁああぁぁぁ!!−白河綜 (2001/12/2 16:13:55) No.7826
 ┃┗白河綜さんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁvv(対抗)−ねんねこ (2001/12/5 09:41:39) No.7837
 ┣思い立ったが早速レス(パクリ)−ひろみ (2001/12/2 22:38:32) No.7829
 ┃┗思い立ったがレス日和♪(さらにパクる)−ねんねこ (2001/12/5 09:44:10) No.7838
 ┣出遅れましたっ!(滝汗)−久遠安宿 (2001/12/3 11:28:38) No.7831
 ┃┗さらに出遅れましたっ!(遅すぎ)−ねんねこ (2001/12/5 09:45:36) No.7839
 ┣思い立ったが吉日生活 【 2 】−ねんねこ (2001/12/5 09:48:57) No.7840
 ┃┣らぶらぶv(笑)−深海ゆら (2001/12/5 17:06:05) No.7842
 ┃┃┗らぶもーしょんv(意味不明)−ねんねこ (2001/12/11 17:36:30) No.7857
 ┃┣そろそろ焼き芋が…………−白河綜 (2001/12/6 00:50:27) No.7843
 ┃┃┗冬なのにアイスを売る車が……−ねんねこ (2001/12/11 17:39:32) No.7858
 ┃┣がまんできませんでした〜(爆)−風見りあ (2001/12/6 02:32:23) No.7844
 ┃┃┗我慢しちゃ駄目ですっ!(笑)−ねんねこ (2001/12/11 17:40:33) No.7859
 ┃┣そしてまだまだ続きますっ!?−むくぅ (2001/12/6 20:33:11) No.7846
 ┃┃┗やっぱりまだまだ続きますっ!?−ねんねこ (2001/12/11 17:41:34) No.7860
 ┃┗そして再び出遅れる、と(泣)−久遠安宿 (2001/12/6 20:52:20) No.7847
 ┃ ┗そしてさらに再び出遅れる、と(遠い目)−ねんねこ (2001/12/11 17:42:31) No.7861
 ┣思い立ったが吉日生活 【 3 】−ねんねこ (2001/12/11 17:35:27) No.7856
 ┃┣おねえさんっ、私を狂い殺す気ですかっ!!??−安井/あしよし (2001/12/11 20:29:50) No.7864
 ┃┃┗そんなこと言われても〜♪やめられないのよ〜♪−ねんねこ (2001/12/18 09:39:21) No.7881
 ┃┣Re: アストくんラブです〜(はあと)−夕埜 (2001/12/12 20:29:53) No.7866
 ┃┃┗夕埜さんラブですvv−ねんねこ (2001/12/18 09:41:33) No.7882
 ┃┣そしてそして更に(悲しくなるので以下略)−久遠安宿 (2001/12/13 11:16:56) No.7869
 ┃┃┗もはや開き直って明るく(以下略)←待て。−ねんねこ (2001/12/18 09:42:37) No.7883
 ┃┣おっめでとう♪−白河綜 (2001/12/13 13:26:22) No.7870
 ┃┃┗アスタローシェ氏、熱烈恋愛宣言?−ねんねこ (2001/12/18 09:43:47) No.7884
 ┃┣で、出遅れたッ?!−むくぅ (2001/12/13 15:48:42) No.7871
 ┃┃┗レス返しはさらにトロいのですっ!?(反省しろよ自分)−ねんねこ (2001/12/18 09:44:55) No.7885
 ┃┗アスト君、哀れなり・・・。−ザズルア=ジャズルフィードゥ (2001/12/13 17:53:14) No.7872
 ┃ ┗哀れこそ、アストくんなりっ!(ぉぃ)−ねんねこ (2001/12/18 09:46:02) No.7886
 ┗思い立ったが吉日生活 【 4−1 】−ねんねこ (2001/12/18 09:49:17) No.7887
  ┣ああ〜ウィルシル〜〜vvv−風見りあ (2001/12/18 16:45:25) No.7889
  ┃┗ふふふvウィルシルなんだにょvv−ねんねこ (2001/12/21 01:25:41) NEW No.7898
  ┣カキ氷なのですねッ!?−むくぅ (2001/12/18 18:55:02) No.7890
  ┃┗パパりん味なのですねっ!?−ねんねこ (2001/12/21 01:27:18) NEW No.7899
  ┣ラヴラヴ〜〜vvv−白河綜 (2001/12/18 20:05:07) No.7891
  ┃┗とろけるほどの愛をあなたにvv−ねんねこ (2001/12/21 01:29:17) NEW No.7900
  ┣パパりんの担当している作家はレゾさんか!!−ザズルア=ジャズルフィードゥ (2001/12/19 14:25:13) No.7892
  ┃┗げがふっ!(滝汗)−ねんねこ (2001/12/21 01:30:18) NEW No.7901
  ┗思い立ったが吉日生活 【 4−2 】−ねんねこ (2001/12/21 01:32:10) NEW No.7902
   ┣家訓は実行するのですっ!!−白河綜 (2001/12/21 16:35:55) NEW No.7903
   ┗伊勢海老マスターなのですねッ!?−むくぅ (2001/12/21 18:02:09) NEW No.7904


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7819思い立ったが吉日生活 【 1 】ねんねこ E-mail URL2001/11/29 20:25:02



 最近投稿するたびにお久しぶりになるねんねこです(汗)なんだかはじめましての方のほうが多い気が(滝汗)
 さて、シリアスもどきを書くのもだいぶ飽きてきましたので(待て)息抜きのつもりで、今回は現代版です。短編というか中編シリーズ。
 キーワードはゼルアメでクラノエでウィルシル(シルフィールじゃないのがポイント)でアストくん(一人身かいおい)です。タイトルと内容が関係ないという意見もとりあえずなしです(^^;
 記念すべき第1回は―――諸般の事情によりクラヴィス=ヴァレンタイン氏だったりします―――て、ああああっ!石投げないでっっ(滝汗)
 クラヴィスって誰じゃいと申しますと、ねんねこのオリキャラでございます。著作別で私のツリーを適当に探せばとりあえず必ずぶち当たるであろうという……(遠い目)
 この話、スレイキャラがゼルとアメリアしか出ていない(今回は姫すら出てない)のでほぼオリジナルといっても差し支えないですが、よろしければ最後までお付き合いくださいです。
 ではではどうぞvv


***************************************************************************************************



 長い黒髪、白い肌。翠色の瞳は宝石のような輝き。身長は―――180センチ前後か。すらりとした体躯に長い四肢がやけに人の目を―――特に女性の目を―――引いた。
 まさに絵に描いたような美形(ハンサム)クラヴィス=ヴァレンタインの一世一代の大勝負は――――



「ノエルっ!」
 騒音の中、彼の声が響いた。
 そこは繁華街のど真ん中。車道では当然のように毎日発生する渋滞にいらつき、クラクションを鳴らす車が絶えず、歩道にはフリーター風の若者からスーツを着込んだ社会人までひっきりなしに通る。
 そんな場所で背後から声を掛けられて、ノエルと呼ばれた女―――ノエル=エレインが肩越しに振り返って、相手を確認してから身体もそちらへ向けた。
 眉をひそめて、呟く。
「……クラヴィス……くん?」
 見覚えのある男だった―――数日前、人数あわせのために強制的に付き合わされた合コンに参加していた男。
 なんでこんな見栄えのいい男が合コンなんぞに参加しているかは分かりかねたが、カラオケで両隣に女の子を座らせて、身のほど知らずにも愛しのGLAYの曲を熱唱している―――しかもさらに腹立つことになかなか上手かった―――この男を見て、1つだけよくわかった。
 ―――この男は女ったらしだと。
 自分が反応したことに喜んだのか、名前を覚えていたことに喜んだのか、クラヴィスが顔を明るくさせた。その表情を見ながら彼女は怪訝な顔をしてみせた。
「……なにか用?」
 別に彼と大した接点があるわけではない―――ただ、同じ場所に数時間ほど居合わせてしまったというだけで。話したこともない。向こうは彼目当てで近づいていってた女たちと親しげに話し続けていたから―――唯一、自己紹介の時に一回目があったか。だがそれだけである。
 ノエルのそっけない言葉にクラヴィスは首筋に手をやって、少しためらいを見せた後、まっすぐと彼女を見つめる。
 綺麗な翠色の瞳に自分の姿が映ったような気がした―――が、ノエルはそんなことよりも周りの視線が気になった。ただでさえ、人通りの激しい歩道で立ち止まるクラヴィスと彼と5メートルほど離れた場所に立つ自分。自分たちの横を通り過ぎる通行人たちの好奇とも迷惑とも突かない視線が突き刺さる―――が、クラヴィスはさして気にもしていないようだった。
 良く通るバリトンの声が歩道に響く。
「あ、あのさ。良かったらオレとお付きあいしてくださ―――」
「却下。私、女ったらしって嫌いなの」
「―――い……って…………」
 言葉が終わらないうちにあっさりと返答して、そのまますたすたと自分から離れて行くノエルを見送ってクラヴィスは呆然と呟いた。
「……いやあのね。頼むから最後まで聞いてぷりぃず……」




 まさに絵に描いたような美形(ハンサム)クラヴィス=ヴァレンタインの一世一代の大勝負は――――
 呆気なく敗北(ブレイク)した。






  “思い立ったが吉日生活”






 しくしくしくしくしくしくしくしくしく。
「物の見事に玉砕か。あーあ、見物したかったぞ。なんで一言連絡入れてくれなかったんだよ?」
 めそめそめそめそめそめそめそめそめそ。
「まあ日頃の行いの悪さが原因だよね、クラヴィスくんの場合」
 えぐえぐえぐえぐえぐえぐえぐえぐえぐ。
「だな。街でナンパしまくっている男に告白なんぞ受けたら我だって無視するぞ」
 がばっ!
 その言葉にテーブルに突っ伏して泣き濡れていたクラヴィスががばっと頭を上げた。そのまま同席していた3人の男たちを睨みつけた。
「お前らなぁっ! さっきから黙って聞いてりゃ、人の心にグサグサくること言いまくりやがって! 失恋したかわいそーなオレを慰めてみるとか労ってみるとかそーいうありがた迷惑な思いやりみたいな精神がお前らにはないのかっ!?」
『自業自得』
「うく……!」
 3人同時に、しかも即答されて、思わず小さくうめく。
 ―――繁華街から一本はずれた道の脇にある小さな喫茶店。その店の眺めのいい窓際の席が毎日のようにここに通う彼らの指定席だった。揃いも揃って4人とも端正な顔立ちであるおかげで、望む望まないは別として看板男になっていたりもする。外から見える彼ら目当てでやってくる女性客も1人や2人ではない。
 注文したものを口に運びながらさりげなく自分たちを見てくる女性客の視線を無視して、クラヴィスの隣にいた男がいつものコーヒー片手に口を開く。
「だいたいお前は軽すぎなんだよ。クー」
 ゼルガディス=グレイワーズ。
 家名は違えど、立派にクラヴィスの弟である。短い黒い髪に白い肌。クラヴィスと違う深海のような深い蒼色は母親譲りだった。兄弟というよりも親友とか悪友とか言う方がしっくりくるか。わがままな祖父がゼルガディスをいと気に入ってしまったおかげで彼は少年時代を祖父と共に過ごし、クラヴィスや両親とは離れていたためである。
 ゼルガディスの言葉にクラヴィスが憮然として呟く。
「オレはいつでも素敵に真面目だ。告白なんて初めてだったんだぞ」
「―――の割には、えらく唐突のことだったじゃないか。その相手っていうのも数日前に一回顔を合わせた程度だったんだろ? ええっと……ノエルだっけ?」
 ついさっき初めて聞いた名前を記憶の海から引っ張りだす。間違っているかとも不安になったが訂正してこなかったところを見るとあっていたらしい。うむ、と頷いてクラヴィスがはっきりと答える。
「なんて言うか……彼女を通りで発見して、なんだかとてつもなく『をを、これはきっと運命の出会い』と確信したんだ。で、思い立ったが吉日、と一世一代の勝負をしてみた」
 ぶふ。
「うわっ、きたないにょっ! アストくんっ!」
 クラヴィスの言葉に、彼の斜め向かいに座っていたアスト―――アスタローシェがいきなり口に含んでいたカフェオレを吹き出した。隣で騒ぐ友人を無視してアスタローシェはうめくように言葉を吐き出した。
「息子壱号……お前まさか偶然顔見知りを発見してなんだか嬉しくなったのでそのままコクったとか言うんではないだろうな……?」
「うんっ! そうとも言うっ!」
「それは立派に単なるナンパというんじゃボケっ!」
 妙に自信たっぷりに答えてきたクラヴィスに椅子を蹴り倒して立ち上がりながらアスタローシェが声をあげた。
 アスタローシェ=P=ヴァレンタイン。
 以前、『前世は碧の聖なる石だった気がする』とのたまって一同を爆笑させたという過去を持つ男である。
 クラヴィスとゼルガディスとは遠縁にあたるらしいが詳しいことは彼ら自身よく知らない。知っているとすれば、兄弟の父親くらいか―――もっとも、知っていても『忘れた』の一言で済ませてしまうような人間であるゆえ、誰も訊こうとも思わないらしいが。
 さて、このアスタローシェという男は、銀髪に碧色の瞳―――前世の石っころの色が碧だったというのが思いついたのは、瞳の色からかもしれない―――で、中性的な容姿の持ち主だった。実際、髪が長いため、仕事場で背中を向けていれば、よく女と間違えられていたりする。
 意外にもこのテの話が好きな彼は立ったまま、びし、とクラヴィスを指差してさらに言葉を続ける。
「いいかっ!? 女性というものは恋愛小説のような素敵な恋がしたいと常日頃思ってるのだぞっ! そぉぉぉんなことで女の心をキャッチできると思うなっ! 少女漫画は恋愛のバイブルだっ! 毎月しっかり購読して出直してこいっ!」
『読んでるんかい』
 半眼でうめいてくる一同にアスタローシェは慌てて首を振った。
「失敬なっ! 買ってはいないぞ、買ってはっ!! 単にコンビニで立ち読みしてるだけだ―――」

 ばべしっ!

 言葉が言い終わらないうちに彼は黙った―――いや、黙らざるを得なかったというべきか。不意打ちで飛んで来たアルミ製のトレイが顔面を殴打し、そのまま後ろに倒れこむ。呆然とアスタローシェがひっくり返るのを見届けてから、残された3人がトレイが飛んで来た方向に目をやる。テーブルから少し離れたところで態度でかそうに仁王立ちしていたのはエプロンを掛けた金髪の青年だった。
「ちょっと! “ボクの店”でいちいちさわがないでよっ! うるさいなぁっ!」
「お前の方がうるさいよ、アリータ」
 クラヴィスがぽつりとうめいてみせるが、アリータと呼ばれたその金髪の青年はその言葉を無視した―――いや、聞こえなかったのかもしれない。
 アリータ=ラル=エスト=ピースランド。
 今いる喫茶店のマスターの1人息子である。金髪碧眼で、かっこいいというよりはかわいいという感じか。少しばかりわがままで男に対してはずけずけと思ったことをそのまま口にする毒舌ぶりを発揮するが、店の手伝いを自ら進んでするところを見るとどうやら素直でまじめで優しい部分もとりあえず程度に持ち合わせているらしい―――どうしてもわがままな部分が露出してしまうが。
 アリータが投げつけたトレイをまともに食らってひっくり返ったアスタローシェがむくりと起き上がる。テーブルに手をついて、目を据わらせてじっとアリータを睨みつける。
「なにをするのかなバカ王子」
「そのBGMを遮るやかましい声を黙らせただけじゃない、石っころ」
「石っころ言うなっ!」
「そぉぉぉっちこそバカ王子はやめてもらいたいねっ!」
 アリータもアスタローシェの爆笑発言時にその場に居合わせた人間の1人である。その時からアスタローシェのことを『石っころ』と呼ぶようになった。対するアスタローシェもわがままなアリータを『バカ王子』呼ばわりするようになった―――まあ、この呼び方は彼ら2人に限ったことではない。罵り合いに使用されていた呼び名がいつのまにか親しみを込めた愛称になっていることも少なくはなかった。『石っころ』も『バカ王子』も彼らの愛称として使用されていたりする。
 言った方が勝ちか、アスタローシェに反論の隙も与えずにアリータが鼻を鳴らして馬鹿にしたような笑みを浮かべる。
「ふふんっ! いいんだよ、明日っから入店禁止令をだしたって! 君たち4人のおかげで1日の昼飯代分くらいは儲かってるからこのボクの寛大な心が君たちの入店を許可していたけど―――」

 べし。

 アリータの台詞も途中で遮られた。彼の横っ面をトレイで殴打した男がぺこりと頭を下げる。
「お見苦しい点をお見せして、申し訳ございません」
 黒髪黒目。落ち着いているといえば聞こえが良いが、常に仏頂面のこの男がこの喫茶店のもう1人の店員だった。
 リオン=イクシード。
 アリータの幼なじみで暴走する彼のわがままのストッパーをしていたりする。
「リオンっ! なにするのさっ!?」
「やかましいです。あんまり騒ぐとお客様に迷惑です。店の手伝いする気があるんだったら口にガムテープ貼ってじっと厨房で直立不動しててください」
「ひどいよっ! 殴るなん―――」

 ぼべし。

「やかましいと言ってるでしょうに」
「……リオン、今のはちょっと痛いと思うぞ……」
 無言で床に倒れこんだアリータを見やりながら、ゼルガディスが、無表情で幼なじみの脳天をトレイで強打したリオンに向かって言う。が、彼は何も言わずにアリータを見下ろすだけだった。
 どうやら打ち所が良かったらしく、完全に失神しているアリータを見て、アスタローシェがざまあみろ、というような表情を浮かべてみせる。
「自業自得だな」
「人の不幸を嘲笑うのは止しなさいな、アストくん」
 呆れたように呟いたのは、アスタローシェの隣に腰を掛けていた男だった。
 ウィルフレッド=ヴァレンタイン。
 アスタローシェの友人であり、クラヴィスとゼルガディスの父親である―――父親といっても恐ろしいことに外見年齢は息子たちとほとんど変わらなかったりする。何も知らない人に『兄弟なんですよ』と言ってもなんの疑いもなく信じてもらえそうなほどに。
 耳の辺りで切り揃えられた黒髪に白い肌。翠色の瞳で、やや童顔気味のクラヴィスよりもさらに童顔であるという欠点はあるが、整った顔立ちでとても40代とは思えない。
 立ったままのアスタローシェに座るように勧めて、リオンにバナナパフェの追加注文をし、ウィルフレッドは向かいに腰を掛けているクラヴィスをまじまじと見つめた。
「まったく、君っていう子は―――」
 深く溜め息を漏らしながら呟く。父親のその態度にクラヴィスは憮然とした顔をしてみせる。
「なんだよ?」
「僕の作品(むすこ)とは思えないほどにおマヌケさんだね。女の子に逃げられるなんて……逃げられたんなら追いかけなさい。我がヴァレンタイン家の家訓にもちゃんとあるでしょう―――『来る者拒まず、去る者追わず、逃げたら全速力で追え』って」
『ねぇよ。ンなもん』
 至極まじめな顔して言ってくるウィルフレッドに即座に息子2人とアスタローシェがツッコミを入れてくるが、その言葉はあっさりと無視された。
 クラヴィスは、はう、と小さく嘆息して、同席する3人の身内を見やる。
「つぅか、お前らに言っても無意味な気がしてきた……」
「なんでだ?」
 首を傾げるゼルガディスを横目で見やって、クラヴィスは真っ直ぐ父親を指差した。
「母さんと別居中でいつ離婚するかもわかったもんじゃない親父と―――」
「失礼だね。シルヴィアさんとは順風満帆だよ、僕」
 現在、ウィルフレッドと2人の息子。それになぜか居候中のアスタローシェが暮らすヴァレンタイン邸にはウィルフレッドの妻であり、2人の息子の母親であるシルヴィアの姿はない。自宅の最寄り駅から3つ離れた場所にマンションを借りて数年ほど前から別居状態になっていた。
 もともと女付き合いの激しい―――なにしろ、『来るもの拒まず』である―――ウィルフレッドのこと。別々に生活すると告げられた時にはついに父親が浮気しているのが発覚したのではないかとクラヴィスとゼルガディスが話し込んだのだが、アスタローシェの話によればどうやら週に4、5回と頻繁に顔を合わせているらしい。ウィルフレッドの口からはそんなこと一度だって出たことはないが。
 息子の言葉に父親がわずかに顔をしかめて反論する―――が、敢えてそれにさらなる反論をせずに父親を指していた指をそのままゼルガディスの方へ移動させる。
「―――休日だというのにデートの1つもしない倦怠期のお前」
「誰と誰が倦怠期だっ!?」
 クラヴィスの言葉にゼルガディスが悲鳴のような声をあげた。きっ、とクラヴィスを睨みつけ、言葉を返す。
「倦怠期になんぞ入ってたまるかっ! 単に今日はアメリアが用事があるんだよっ! しっかり夕方から出かけるっ!」
 父親や兄と違って異性関係に慎重な―――単に女に興味がなかったともいう―――ゼルガディスにも彼女と呼べる存在はいた。アリータのもう1人の幼なじみで、週に3度、ここの喫茶店でバイトしているアメリアである。
 正式に交際の申し込みをしたわけでも告白したわけでも逆にされたわけでもないが、なんとなく気がついたら隣にいたという感じだが。別に邪魔とも思わないし、むしろいないと不安になるし、いるとなんだか安心する。そろそろ真面目に言うべきことは言わなければならないと思ってはいるだが、なかなか言えないでいる―――そんな状態が半年近く続いていた。
 ゼルガディスの反論にやはり敢えてさらなる反論をせずにクラヴィスは最後にアスタローシェを見て―――何も言わずにそのまま深く溜め息を吐いた。その様子に半眼になってアスタローシェがうめく。
「なんなんだそのあからさまな態度は?」
「だってお前離婚寸前とか倦怠期とかそれ以前の問題なんだもん」
 アスタローシェとの付き合いは長いが、彼が異性と付き合ったという話は聞かない―――女と勘違いされて、同性に想いを打ち明けられたという不名誉なことはよく耳にするが。女性にもてない顔ではないのだが、近寄りがたい雰囲気はあるのだろう。顔に似合わない口調も原因の1つかもしれない。
 クラヴィスの言葉に憮然とした顔をしてみせて、アスタローシェは肩をすくめた。
「毎日毎日、隣を歩いてる女が違うようなお前よりは我の方がなんぼかマシだ。
 まったく、合コンの“ご”の字も聞けば首振り人形のごとくかっくんかっくんと。そんなんだからいつまで経ってもちゃんとした交際ができないのではないか」
「あのなぁ、アスト」
 こめかみを指でこすりつつ、クラヴィスが目を細めて反論する。
「彼女たちは友達なの。女友達。フレンズ。飲み仲間。親父じゃあるまいし、とっかえひっかえ女変えてるなんて人聞きの悪いこと言うなよ」
「心外だね。シルヴィアさんと付き合い始めてから僕は真面目に交際してたにょ」
 ―――それ以前は平気で同時に5人の女性と付き合うなどという人でなし行動を繰り返していたが。危うく声にしかけたその言葉をかろうじて飲みこむ。
 そんな父親の言葉をやはり無視して―――どうやらツッコミに対して反応しない家族らしい―――クラヴィスはそのまま言葉を続けた。
「それに合コンなんて、人数あわせに付き合ってやってるだけだし―――だいたいなぁっ!」
 だん、と右足で床を踏み鳴らして立ち上がる。店に響き渡ったその声に店内で時を過ごしていた数組の客がぎょっとした表情で彼に視線を向けた。が、彼は気にもしなかった。
「街中で声かけりゃみんなナンパになるのかっ!? 毎日電車が一緒になる女子高生に恋した純情少年が意を決して告白してもそれはナンパになるのか!? ちくしょうっ! こっちは心臓ばこばこ言わせての大告白だったのにっ!?」
 静かに時を過ごすのも大好きだが、みんなでわいわいと楽しく過ごすのも嫌いじゃない。特定の人間としか付き合わないゼルガディスと違って元来クラヴィスは社交的なのだ。ただその分軽く見られがちなのだが。
 今回のことだってそうである。
 確かに客観的に見たら女ったらしに見えるのかもしれない。それは認めよう―――だがしかしだ。
 男が女と話してはいけないということはないはずである。遊んではいけない、とか酒を飲んではいけないということも。いつだって自分は共にいる女友達を恋愛対象として見たことなどないのに。
 叫ぶだけ叫んでクラヴィスは黙り込む。
 なんだかもう堪えていたいろいろな想いが膨らんできて涙が出てきそうだった。
 偶然発見したノエルに道端で告白したのは確かに唐突だった。だが、自分なりに本気だったのだ。軽く見られて大して悩みもせずにあっさりと拒絶されたのはすごくショックだった。
「―――で?」
 わずかながら目元に涙の粒を浮かべたクラヴィスにそっけなく声をかけたのはウィルフレッドだった。
 中身を飲み干して空になったグラスの中に残る溶けかけの氷をストローで突つきながら、ストローを持っている方とは逆の肘をテーブルにつき、その上に頭を乗せて、彼は息子を見やった。
「君はどうするの?」
「どうって……」
 なんて答えていいかわからずに反芻するように呟くクラヴィスにウィルフレッドは小さく嘆息してみせた。
「僕に似て君はよくモテるからね。女の子には不自由しない身でしょ。恋人候補はいっぱいいるのに、それなのに玉砕しても忘れられずにまだこだわってる。それだけ素敵な女性(ヒト)だったんでしょう?」
 ゼルガディスもアスタローシェも黙って親子の会話を見守った。こと恋愛に関しては自分たちは経験が浅すぎる。ここは経験豊富でしかもメンツで唯一の既婚のウィルフレッドに任せた方が良いと判断したのだ。
 父親の言葉にクラヴィスは少しばかり俯いて口を開いた。
「……外見(スタイル)だけで騒ぐ娘じゃなかったんだ」
 周りで自分を好きだといってくる人間は、ほとんど外見だけで判断している人間ばかりだった。
『カッコイイから好き』
 そんな言葉、全然誉め言葉にもなっていなかった。外見が良いのは単に外見の良い両親の血を引き継いだからだ。
 自分は外見だけの人間じゃない。中身まできちんと見て欲しかった―――性格、物の考え方、その他すべてをひっくるめてクラヴィス=ヴァレンタインという人間なのだから。
「……あの娘(ノエル)ならちゃんとオレを見てくれると思ったんだけどな」
 ぽふん、と椅子に座り直して呟くように言う。
 男だって泣きたい時はある。必死に涙を堪えていた息子をぼんやりと眺めてからウィルフレッドは視線を外した。嘆息して、目を伏せる。
「小さな子供はおねだりが大好きなんだ」
 突然、妙なことを口走ったウィルフレッドにアスタローシェが怪訝な顔をして彼の横顔を見つめた。が、ウィルフレッドは瞑目したまま言葉を続けた。
「買って欲しいおもちゃがあるとすぐにねだるんだ。
 でも親は我慢するということを教えるために『駄目だよ』って言って買ってあげないんだ。
 その時子供はどうする? 素直にそのおもちゃを諦めるかな?」
「……しつこくねだる……かな」
 ゼルガディスがぽつりと呟く。
 どうしても欲しくて子供は駄目だと言われても諦めない。泣いて、喚いて、親の足にへばりつき、親が観念するまでおもちゃをねだり続ける。それが報われて買ってもらえる時もあれば、親も頑固で買ってもらえずに終わる場合もある。
 だが、彼らは結果を考えずにただひたすら努力する。ただひたすらねだり続ける。
 もう1人の息子の言葉にウィルフレッドは小さく笑ってみせた。
「本当に欲しいものは駄目だと言っても諦められないもんだよ。それは子供に限らず大人も同じ」
 目を開いて、ゆっくりとクラヴィスを見つめる。自分を見ていた彼と目があった。
「さて―――君はどうするつもり?
 断られたから諦めちゃう? 一度当たったら砕けちゃうほどもろい想いだったの?」
 今まで騒いでいたために聞こえなかったBGMがようやく耳に入ってくるまで店内は静まり返っていた。
 自分を見据えてきた父親にクラヴィスは目を閉じてみせた。そのままゆっくりと目を開けて、父親を見据える。
「まさか」
 心外だというように、鼻で笑い、口元をわずかに吊り上げる。
「ンなわけねぇだろ。諦めてたまるか。オレはしつこいんだよ」
 その言葉にウィルフレッドが微笑んだ。
 自分の自慢の息子である。ヒントを教えれば必ずちゃんとわかってくれると信じている。
 ―――と。

 ばべごし。

「にょがっ!」
 後ろ頭を突然殴打されて、クラヴィスが妙な声をあげた。一瞬目眩を起こしたような感覚に襲われる。
 犯人が誰であるかはわかっている。殴られた部分を手で押さえつつ、クラヴィスが目を吊り上げて怒鳴った。
「なにしやがるっ! リオンっ!」
「“ご注文の品”です」
 先程アリータを殴りつけたのと同じトレイで―――トレイで殴りつけるのは毎度のことなのでちょっとでこぼこになってたりするが当人は気にしていないらしい―――クラヴィスを殴り倒そうとしたリオンがしれっとした口調で言うと、そのままもう片方の手に持ったバナナパフェをウィルフレッドの目の前におくと、そのまま踵を返して厨房に戻っていく。その途中、ふと、ぴたりと足を止め、彼は肩越しに振りかえって小さく笑みを浮かべてみせた。
「世の中、どこで誰が自分を見ているかわかりませんよ、クラヴィスさん」
「……は?」
 ゼルガディスとアスタローシェが運ばれてきたウィルフレッドのバナナパフェを横から狙う中、クラヴィスは言われている意味がわからなくて、1人間の抜けた声をあげた。





 ―――酷いことを言ってしまっていた―――小さな罪悪感が胸を突ついた。
 見かけだけで判断して彼を傷つけてしまった。
 自分にだって当てはまることはある。
 いつだって話す相手は女ばかりじゃないのに。遊ぶ相手は―――飲みに行く相手は女ばかりじゃないのに。
 注文を取りきたのと同じウエイターがやって来る。見た目は20代前半か半ばくらいだが、落ち着いた雰囲気がもう少し年齢が上であるように感じさせる黒髪の男。
 窓際の席がかろうじて見ることができる奥のテーブル席。ティーカップが乗ったテーブルの端に伝票を置きながら口を開いてくる。
「ご注文は以上でよろしいですか?」
「ありがとう。客を殴らせるなんて無理言ってごめんなさいね」
 肩より少し下まで伸ばしたダークブラウンの髪を揺らして、彼女は言った。その謝罪にリオンは苦笑して首を振った。口を開こうとして―――別の方向から聞こえてきた声にそのままなにも言わずに口を閉じた。
「いいんだよ。うるさかったしね」
 そばのカウンター席でホットミルクを勝手に作って飲みながらアリータは肩をすくめた。
「でも今度はリオンに頼まずに自分に殴りに行きなね。根はまじめだけど、でもやっぱり女付き合い激しいから。あれ」
 その言葉に彼女は苦笑した。
「ご忠告ありがとう。頑張ってみるわ」
 初めて入った喫茶店。
 なんだかこれから常連になりそうな予感を感じつつ、彼女―――ノエルは小さく笑って言葉を返した。








「ノエルっ!」
 昨日とほぼ同じ時刻。
 騒音の中、彼の声が響いた。
 繁華街のど真ん中。車道では今日も当然のように発生する渋滞にいらつき、クラクションを鳴らす車が絶えず、歩道にはフリーター風の若者からスーツを着込んだ社会人までひっきりなしに通る。
 なんとなく予想していた通り、声を掛けられて、ノエルは肩越しに振り返って、相手を確認してから身体もそちらへ向けた。
「……今日もなにか用なの?」
 ノエルのそっけない言葉に、だが、クラヴィスはためらわなかった。まっすぐと彼女を見つめる。
 綺麗な翠色の瞳に自分の姿が映ったような気がした。そしてきっと自分の瞳にも彼が映っているのだろう。
 人通りの激しい歩道で立ち止まるクラヴィスと彼と5メートルほど離れた場所に立つ自分。自分たちの横を通り過ぎる通行人たちの好奇とも迷惑とも突かない視線が突き刺さる―――が、クラヴィスはさして気にもしていないようだった。
 昨日の自分はその視線が気になったのに、今日の自分はさして気にしなかった。
「本気なんだ」
 良く通るバリトンの声が歩道に響く。昨日の喫茶店と同じ、綺麗な声。
「急に言われても信じてもらえないかもしれないけど。でも良かったらオレと―――」
「言ったでしょ? 私、女ったらしは嫌いなの」
 やはり言葉が終わらないうちにあっさりと返答して、そのまま彼女はクラヴィスに背を向けた。昨日の繰り返しかと小さく落胆して肩を落としたクラヴィスに数歩先に進んだノエルが立ち止まって肩越しに振り返った。
 昨日は冷たく感じた彼女の視線が今日はなぜか柔らかく感じる。
「あなたは女ったらしじゃないんでしょ?」
「…………へ?」
 間の抜けたクラヴィスの声がとても笑えた。爆笑しそうな気持ちをなんとか堪える。
「急には付き合えないわよ。こっちにだって心の整理があるんだから」
 それだけ言って、彼女はそのまま頭を前に戻してゆっくりと歩き出す。
「本当にあなたが私のこと好きなんだって確信するまで待っててよね」


 ぽつりと呟いたその言葉が聞こえたのか聞こえていないのか―――
 しばしきょとんとした顔をしていたクラヴィスはやがて小さく笑みを浮かべてノエルの後を追いかけていった。




 まさに絵に描いたような美形(ハンサム)クラヴィス=ヴァレンタインが一世一代の大勝負に勝利したのは―――もう少し先の話になる。




***************************************************************************************************


というわけで、次回はゼルアメです。その次が石っころでパパりんと続きそうです。
ではでは次回もお付き合いくだされば嬉しいです。
ねんねこでした。


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7820んををををッ!むくぅ 2001/11/29 21:07:09
記事番号7819へのコメント

 どうもッ! なにやらストーカーのごとく、ねんねこさんに感想つけまくってるむくぅなのですッ!
 叫びました。
 王子さん、あなたはどこでもいつでも王子さんなんですね!?(意味不明) ガムテープで直立不動って……(汗) リオンさんがなにやらすごいことになっているような……ああ、平和コンビ万歳ッ!(待て)

 ノエルさん、ナンパされなれているのでしょうか? あしらい方が素晴らしいッ!
 石っころさん少女漫画……コンビニで立ち読み、ということは、店員さんなんかにもばっちり覚えられていたりするんでしょうね(汗)

 何だかんだ言っても、ヴァレンタイン家の人(ぷらすあるふぁ)の方々は、いい人たちばかりだ、と思いますのです。外見だけではない、内面もひっくるめて――というところは、『そのとおりっ!』と思いました。

 一世一代の大勝負。
 息子弐号さん(待て)が『運命の出会いを感じる!』というのは、後にも先にもこのときだけだったのだと思うので、もしかしたら本当に運命の出会いだったのかも知れない……と思う今日この頃だったり……

 気づけばろくな感想になってない……というか感想にすらなってなかったりするような気がするのですが(汗) それでは、むくぅなのでしたッ! なにやらトレイが飛んでくるので逃走ッ!

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7835いと平和なのですねっ!?ねんねこ E-mail URL2001/12/5 09:38:49
記事番号7820へのコメント

むくぅさんは No.7820「んををををッ!」で書きました。

> どうもッ! なにやらストーカーのごとく、ねんねこさんに感想つけまくってるむくぅなのですッ!

 某所(ああ、うさぎが大量発生してるぞ☆てなところで・爆死)ではどうもなのですっ!ねんねこなのですっ!タイトルも出張版ということで……別に変わらずいつも通りなのです(待てない)
 でもさすがにここだと目立ちまくるのです(苦笑)←でもやめない。
 いつもいつもありがとうなのですっ!すごく嬉しいのですvv


> 叫びました。
> 王子さん、あなたはどこでもいつでも王子さんなんですね!?(意味不明) ガムテープで直立不動って……(汗)
> リオンさんがなにやらすごいことになっているような……ああ、平和コンビ万歳ッ!(待て)

 どこまでも王子です!というか接頭語(爆)忘れてます。彼はあくまで『ばか(ここいと強調)王子』なのです!?(ひどいよ自分)
 リオンさんはやはりさりげなく非道であって欲しいのですっ!もし航海中の船の中で(なにゆえ?)沈没寸前で救命ボートが1人分しか空いていなかった時に容赦なく主人を蹴り飛ばして自分がちゃっかり乗り込んでしまうようなっ!
 …………嘘です。ごめんなさい。ちょっとした茶目っ気です。心の奥底どっかなんか「あーきっとそんなことも思ったんだなー」程度の記憶にアリータを大切にしようという気持ちがあるはずなのですっ!?(意味不明)


> ノエルさん、ナンパされなれているのでしょうか? あしらい方が素晴らしいッ!
> 石っころさん少女漫画……コンビニで立ち読み、ということは、店員さんなんかにもばっちり覚えられていたりするんでしょうね(汗)

 ナンパされ慣れてるというかの他人の対応が上手いんですね。きっと仕事場で受付嬢かなんかやってて「はい。あんたあっち。あんたはこっち」とか事務的にこなしてるんでしょう―――て、事務的あしらわれ方されるクーちゃんって……(自分で書いたにもかかわらず情けなさ倍増)

 アストくん、コンビに目でつけられ。
「ああ、ほらまたあの人立ち読みしてるわよ?」
「今日はマー○レットですって」
「あの人なにがすごいって少女漫画の発売日を完全に網羅してるのよねぇ。新しいのが発売される日に必ず立ち読みして……」
「しっ。聞こえるわよ」
(最初っから聞こえてるわっ!)
 ―――とか言いながらもページをめくる銀髪青年がいるのですねっ!?(だからなんて?までつけるよ自分)


> 何だかんだ言っても、ヴァレンタイン家の人(ぷらすあるふぁ)の方々は、いい人たちばかりだ、と思いますのです。外見だけではない、内面もひっくるめて――というところは、『そのとおりっ!』と思いました。

 よくいるんですよね(汗)
「カッコイイから好き」って中身どーでもいいんかいとかツッコミ入れたくなるよーなおねーさんが(苦笑)
 カッコイイ人に憧れはしますけど、やっぱり人間中身を確かめた方が良いですねぇ(^^;)

> 一世一代の大勝負。
> 息子弐号さん(待て)が『運命の出会いを感じる!』というのは、後にも先にもこのときだけだったのだと思うので、もしかしたら本当に運命の出会いだったのかも知れない……と思う今日この頃だったり……

 ちなみに親父殿は常に会った女の子相手に「もしかしたら君が僕の運命の人なのかな?」と申しあげているそうな。女たらしとか言う前にベタベタだぞ、親父(汗)


> 気づけばろくな感想になってない……というか感想にすらなってなかったりするような気がするのですが(汗) それでは、むくぅなのでしたッ! なにやらトレイが飛んでくるので逃走ッ!

 しっかりと感想になっているので全然大丈夫だったりするのですっ!
 ―――ていうかトレイが飛んでくるのですっ!? リオンさんいったいなにす―――(ごぎし。)
「ああっ、すごいねリオンっ! 物の見事にねんねこの顔面直撃したよっ! ていうかトレイちゃんと戻ってくるし!? どうやったわけ!?」
「企業秘密ですよ、アリータ様。というわけで、ねんねこから『生きてたらまたお会いしましょう』とむくぅさんに伝えて欲しい、と伝言を承りましたので。
 さ、アリータ様。指差して笑ってないでさっさと皿洗いしてください。10分以内に全部片づけないとトレイをフリスビーにする方法をアリータ様で実践しちゃいますからね」
 ―――などという会話と共に店の奥に消えていく喫茶店定員。
 生ごみ置き場に残されたねんねこはとりあえず、ごみ回収者が回ってくる前になんとかその場を逃げ出したらしい―――というのは、また別の話なのかもしれない。



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7821ああこれは夢!?夢なのっ!?九条みすず 2001/11/29 23:03:22
記事番号7819へのコメント


うあ石っころぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉvv(爆笑)
少女漫画を立ち読みとはなかなか乙なことしてくれますね。などと絶叫しながら九条ですv
やはり受験の一息つくにはねーさまの素敵お話vというわけで今回も楽しませていただきました。
オールキャストじゃないですかぁ♪なんか嬉しさ100万ボルトってなもんです(意味不明)ゼルとパパりんと石っころの話はあるんですねvリオン様とバカ王子様の話はあるんでしょうか。あるといいなぁ……あるといいなぁ……あると……(洗脳中)
いろいろツッコミどころはあるのですが、すぐに現実に戻らねばならないのでこの辺で。落ち着いたらまた連絡しますね。それでは。

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7836夢なのかもしれませぬ……(え?)ねんねこ E-mail URL2001/12/5 09:39:49
記事番号7821へのコメント

九条みすずさんは No.7821「ああこれは夢!?夢なのっ!?」で書きました。


>うあ石っころぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉvv(爆笑)
>少女漫画を立ち読みとはなかなか乙なことしてくれますね。などと絶叫しながら九条ですv
>やはり受験の一息つくにはねーさまの素敵お話vというわけで今回も楽しませていただきました。

 やっぱりポイントなんですかねぇ、アストくんの少女漫画好き(笑)
 というわけで、ねんねこだったりするのですv
 お久しぶりなのです。お元気ですか?というか……すみません。メールの返事すら書いていないわたしを許してぷりぃず(汗)のろまと呼んであげてください(泣)


>オールキャストじゃないですかぁ♪なんか嬉しさ100万ボルトってなもんです(意味不明)ゼルとパパりんと石っころの話はあるんですねvリオン様とバカ王子様の話はあるんでしょうか。あるといいなぁ……あるといいなぁ……あると……(洗脳中)
>いろいろツッコミどころはあるのですが、すぐに現実に戻らねばならないのでこの辺で。落ち着いたらまた連絡しますね。それでは。

どこの電力ですかそれは(笑)<100万ボルト
というか洗脳っ!?(爆笑)リオン様はともかく、バカ王子殿の話ならありそーななさそーなですけど……きっとそのうちひょろりと出しちゃいますね(笑)
いろいろツッコミどころが気になりますが(><)勉強の方、頑張ってくださいませですv
わたしもそろそろちゃんとメールのお返事返しますね(汗)←ざ・滞納王(やめれ)
ではではねんねこでした。





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7826クーちゃんだあぁぁぁああぁぁぁ!!白河綜 E-mail 2001/12/2 16:13:55
記事番号7819へのコメント

ねんねこさんは No.7819「思い立ったが吉日生活 【 1 】」で書きました。


 はじめまして。
 今回、初めてレスさせていただきます。白河綜ともうしますです(緊張)
 クーちゃん(と、呼んでいいものか……)のことは、著者別で読んでしったのですが…………まさか、こんな所に進行形(待て)のクーちゃんがいるとわ!!
 さっそく読ませていただきました♪


> なんでこんな見栄えのいい男が合コンなんぞに参加しているかは分かりかねたが、カラオケで両隣に女の子を座らせて、身のほど知らずにも愛しのGLAYの曲を熱唱している―――しかもさらに腹立つことになかなか上手かった―――この男を見て、1つだけよくわかった。
> ―――この男は女ったらしだと。

 ああ、そんな断言しなくても(本当だけど)
 しかし…………そうか、クーちゃんは歌が上手いのか…………。


> 良く通るバリトンの声が歩道に響く。
>「あ、あのさ。良かったらオレとお付きあいしてくださ―――」
>「却下。私、女ったらしって嫌いなの」
>「―――い……って…………」
> 言葉が終わらないうちにあっさりと返答して、そのまますたすたと自分から離れて行くノエルを見送ってクラヴィスは呆然と呟いた。
>「……いやあのね。頼むから最後まで聞いてぷりぃず……」
>
>
>
>
> まさに絵に描いたような美形(ハンサム)クラヴィス=ヴァレンタインの一世一代の大勝負は――――
> 呆気なく敗北(ブレイク)した。

 ……………………(大爆笑。同時に、涙)


> しくしくしくしくしくしくしくしくしく。
>「物の見事に玉砕か。あーあ、見物したかったぞ。なんで一言連絡入れてくれなかったんだよ?」
> めそめそめそめそめそめそめそめそめそ。
>「まあ日頃の行いの悪さが原因だよね、クラヴィスくんの場合」
> えぐえぐえぐえぐえぐえぐえぐえぐえぐ。
>「だな。街でナンパしまくっている男に告白なんぞ受けたら我だって無視するぞ」

 ああ、皆非道いです!!(そうか?)
 優しく慰めてあげて下さいよぅ……………………うぷぷっ(笑いの残り香が…………)


>「だいたいお前は軽すぎなんだよ。クー」
> ゼルガディス=グレイワーズ。
> 家名は違えど、立派にクラヴィスの弟である。短い黒い髪に白い肌。クラヴィスと違う深海のような深い蒼色は母親譲りだった。兄弟というよりも親友とか悪友とか言う方がしっくりくるか。わがままな祖父がゼルガディスをいと気に入ってしまったおかげで彼は少年時代を祖父と共に過ごし、クラヴィスや両親とは離れていたためである。

 弟は、こんなに人付き合いが控えめなのにねぇ。


>「なんて言うか……彼女を通りで発見して、なんだかとてつもなく『をを、これはきっと運命の出会い』と確信したんだ。で、思い立ったが吉日、と一世一代の勝負をしてみた」

 なるほど。そして、クラヴィス君が負けた、と。(ハッキリいうな、おまいは)


> 意外にもこのテの話が好きな彼は立ったまま、びし、とクラヴィスを指差してさらに言葉を続ける。
>「いいかっ!? 女性というものは恋愛小説のような素敵な恋がしたいと常日頃思ってるのだぞっ! そぉぉぉんなことで女の心をキャッチできると思うなっ! 少女漫画は恋愛のバイブルだっ! 毎月しっかり購読して出直してこいっ!」
>『読んでるんかい』
> 半眼でうめいてくる一同にアスタローシェは慌てて首を振った。
>「失敬なっ! 買ってはいないぞ、買ってはっ!! 単にコンビニで立ち読みしてるだけだ―――」

 …………なんか、ソレの方がすごい気が…………(汗)


> 耳の辺りで切り揃えられた黒髪に白い肌。翠色の瞳で、やや童顔気味のクラヴィスよりもさらに童顔であるという欠点はあるが、整った顔立ちでとても40代とは思えない。

 世の四十代男性諸君のように、髪の毛ふさふさって事ですか!!?(待て待て待て)


>「まったく、君っていう子は―――」
> 深く溜め息を漏らしながら呟く。父親のその態度にクラヴィスは憮然とした顔をしてみせる。
>「なんだよ?」
>「僕の作品(むすこ)とは思えないほどにおマヌケさんだね。女の子に逃げられるなんて……逃げられたんなら追いかけなさい。我がヴァレンタイン家の家訓にもちゃんとあるでしょう―――『来る者拒まず、去る者追わず、逃げたら全速力で追え』って」

 …………全力疾走? それって更に逃げられるんじゃ…………(汗)



>「―――休日だというのにデートの1つもしない倦怠期のお前」
>「誰と誰が倦怠期だっ!?」
> クラヴィスの言葉にゼルガディスが悲鳴のような声をあげた。きっ、とクラヴィスを睨みつけ、言葉を返す。
>「倦怠期になんぞ入ってたまるかっ! 単に今日はアメリアが用事があるんだよっ! しっかり夕方から出かけるっ!」

 おおっvv デートですなvvv


> 正式に交際の申し込みをしたわけでも告白したわけでも逆にされたわけでもないが、なんとなく気がついたら隣にいたという感じだが。別に邪魔とも思わないし、むしろいないと不安になるし、いるとなんだか安心する。そろそろ真面目に言うべきことは言わなければならないと思ってはいるだが、なかなか言えないでいる―――そんな状態が半年近く続いていた。

 だめだっ! ちゃんと言わないと!!


>「毎日毎日、隣を歩いてる女が違うようなお前よりは我の方がなんぼかマシだ。
> まったく、合コンの“ご”の字も聞けば首振り人形のごとくかっくんかっくんと。そんなんだからいつまで経ってもちゃんとした交際ができないのではないか」

 首振り…………(笑)
 かっくんかっくん…………(笑)


> 叫ぶだけ叫んでクラヴィスは黙り込む。
> なんだかもう堪えていたいろいろな想いが膨らんできて涙が出てきそうだった。
> 偶然発見したノエルに道端で告白したのは確かに唐突だった。だが、自分なりに本気だったのだ。軽く見られて大して悩みもせずにあっさりと拒絶されたのはすごくショックだった。

 ううん…………。繊細なんですね、実は(“実は”とかいうな)


>「……外見(スタイル)だけで騒ぐ娘じゃなかったんだ」
> 周りで自分を好きだといってくる人間は、ほとんど外見だけで判断している人間ばかりだった。
>『カッコイイから好き』
> そんな言葉、全然誉め言葉にもなっていなかった。外見が良いのは単に外見の良い両親の血を引き継いだからだ。

 正論ですね。そこんとこ勘違いしてないクラヴィス君はすごいのですvv


> 自分は外見だけの人間じゃない。中身まできちんと見て欲しかった―――性格、物の考え方、その他すべてをひっくるめてクラヴィス=ヴァレンタインという人間なのだから。
>「……あの娘(ノエル)ならちゃんとオレを見てくれると思ったんだけどな」

 男の直感でしょうか?


> ばべごし。
>
>「にょがっ!」
> 後ろ頭を突然殴打されて、クラヴィスが妙な声をあげた。一瞬目眩を起こしたような感覚に襲われる。
> 犯人が誰であるかはわかっている。殴られた部分を手で押さえつつ、クラヴィスが目を吊り上げて怒鳴った。
>「なにしやがるっ! リオンっ!」
>「“ご注文の品”です」
> 先程アリータを殴りつけたのと同じトレイで―――トレイで殴りつけるのは毎度のことなのでちょっとでこぼこになってたりするが当人は気にしていないらしい―――クラヴィスを殴り倒そうとしたリオンがしれっとした口調で言うと、そのままもう片方の手に持ったバナナパフェをウィルフレッドの目の前におくと、そのまま踵を返して厨房に戻っていく。その途中、ふと、ぴたりと足を止め、彼は肩越しに振りかえって小さく笑みを浮かべてみせた。
>「世の中、どこで誰が自分を見ているかわかりませんよ、クラヴィスさん」
>「……は?」
> ゼルガディスとアスタローシェが運ばれてきたウィルフレッドのバナナパフェを横から狙う中、クラヴィスは言われている意味がわからなくて、1人間の抜けた声をあげた。
>
>
>
>
>
> ―――酷いことを言ってしまっていた―――小さな罪悪感が胸を突ついた。
> 見かけだけで判断して彼を傷つけてしまった。
> 自分にだって当てはまることはある。
> いつだって話す相手は女ばかりじゃないのに。遊ぶ相手は―――飲みに行く相手は女ばかりじゃないのに。
> 注文を取りきたのと同じウエイターがやって来る。見た目は20代前半か半ばくらいだが、落ち着いた雰囲気がもう少し年齢が上であるように感じさせる黒髪の男。
> 窓際の席がかろうじて見ることができる奥のテーブル席。ティーカップが乗ったテーブルの端に伝票を置きながら口を開いてくる。
>「ご注文は以上でよろしいですか?」
>「ありがとう。客を殴らせるなんて無理言ってごめんなさいね」

 やっぱりノエルちゃんですかっ!! ナイス〜〜〜〜! 世の中広しといえど、クーちゃんの脳天を殴らせるなんて、そんなことができるのは貴女だけだっ!!



>「本気なんだ」

 きょはあぁぁぁあぁああぁぁぁぁぁぁvvvv(/////////)


> 良く通るバリトンの声が歩道に響く。昨日の喫茶店と同じ、綺麗な声。
>「急に言われても信じてもらえないかもしれないけど。でも良かったらオレと―――」
>「言ったでしょ? 私、女ったらしは嫌いなの」
> やはり言葉が終わらないうちにあっさりと返答して、そのまま彼女はクラヴィスに背を向けた。昨日の繰り返しかと小さく落胆して肩を落としたクラヴィスに数歩先に進んだノエルが立ち止まって肩越しに振り返った。
> 昨日は冷たく感じた彼女の視線が今日はなぜか柔らかく感じる。
>「あなたは女ったらしじゃないんでしょ?」
>「…………へ?」
> 間の抜けたクラヴィスの声がとても笑えた。爆笑しそうな気持ちをなんとか堪える。
>「急には付き合えないわよ。こっちにだって心の整理があるんだから」
> それだけ言って、彼女はそのまま頭を前に戻してゆっくりと歩き出す。
>「本当にあなたが私のこと好きなんだって確信するまで待っててよね」
>
>
> ぽつりと呟いたその言葉が聞こえたのか聞こえていないのか―――
> しばしきょとんとした顔をしていたクラヴィスはやがて小さく笑みを浮かべてノエルの後を追いかけていった。
>
>
>
>
> まさに絵に描いたような美形(ハンサム)クラヴィス=ヴァレンタインが一世一代の大勝負に勝利したのは―――もう少し先の話になる。



 にょほほほほほほほほほほほほほほほほvv

 …………は! すみません、壊れてました(汗)
 ふふふv パパりんがv 
 
 続きも楽しみにしてるですv 

 では。
 
 白河綜でした♪



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7837白河綜さんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁvv(対抗)ねんねこ E-mail URL2001/12/5 09:41:39
記事番号7826へのコメント

白河綜さんは No.7826「クーちゃんだあぁぁぁああぁぁぁ!!」で書きました。

> はじめまして。
> 今回、初めてレスさせていただきます。白河綜ともうしますです(緊張)

 こちらでははじめまして、ねんねこですv
 チャットではすれ違いでのラブコールありがとうございましたvとても嬉しかったですvv


> クーちゃん(と、呼んでいいものか……)のことは、著者別で読んでしったのですが…………まさか、こんな所に進行形(待て)のクーちゃんがいるとわ!!
> さっそく読ませていただきました♪

 げがふっ!(笑)
 ……す、すみません(汗)最近どうやら月一投稿というのろのろぺぇすだったんで……(サイトの方でちまちま更新していたというかなんというか……←完全無敵に言い訳)著作別を読んでくださったのですか!ありがとうございます!そしてお疲れさまです(^^;)
 クラヴィス氏のことはもうどんどんクーちゃんと呼んであげてくださいですv
 きっとそのうち枕元で微笑んでくださるはずなのです(笑)←報告何件かあり(え?)


>> なんでこんな見栄えのいい男が合コンなんぞに参加しているかは分かりかねたが、カラオケで両隣に女の子を座らせて、身のほど知らずにも愛しのGLAYの曲を熱唱している―――しかもさらに腹立つことになかなか上手かった―――この男を見て、1つだけよくわかった。
>> ―――この男は女ったらしだと。
> ああ、そんな断言しなくても(本当だけど)
> しかし…………そうか、クーちゃんは歌が上手いのか…………。

 やっぱり見た目女ったらしですよね(笑)心も女ったらしかどうかはこの際横においておくとして(おくな)
 でも一度ぐらい口説かれてみたいと思ってしまうのはわたしだけですか(爆死)
 クーちゃん、歌は上手いようです。へたくそなのは、絵を描くことだけという(^^)息子想いのパパりんでさえ、思わず「下手っぴ」とのたまってしまうほどの腕前だという噂です。


>> 良く通るバリトンの声が歩道に響く。
>>「あ、あのさ。良かったらオレとお付きあいしてくださ―――」
>>「却下。私、女ったらしって嫌いなの」
>>「―――い……って…………」
>> 言葉が終わらないうちにあっさりと返答して、そのまますたすたと自分から離れて行くノエルを見送ってクラヴィスは呆然と呟いた。
>>「……いやあのね。頼むから最後まで聞いてぷりぃず……」
>>
>>
>>
>>
>> まさに絵に描いたような美形(ハンサム)クラヴィス=ヴァレンタインの一世一代の大勝負は――――

>> 呆気なく敗北(ブレイク)した。
>
> ……………………(大爆笑。同時に、涙)

 笑っちゃ駄目ですっ!クーちゃんの大勝負だったんですから笑っちゃ駄目ですっ!(笑)←笑い過ぎて涙が零れた後の台詞(待て)


>> しくしくしくしくしくしくしくしくしく。
>>「物の見事に玉砕か。あーあ、見物したかったぞ。なんで一言連絡入れてくれなかったんだよ?」
>> めそめそめそめそめそめそめそめそめそ。
>>「まあ日頃の行いの悪さが原因だよね、クラヴィスくんの場合」
>> えぐえぐえぐえぐえぐえぐえぐえぐえぐ。
>>「だな。街でナンパしまくっている男に告白なんぞ受けたら我だって無視するぞ」
> ああ、皆非道いです!!(そうか?)
> 優しく慰めてあげて下さいよぅ……………………うぷぷっ(笑いの残り香が…………)

 きっとこういうのが「日頃の行いの悪さ」なんでしょうねぇ(笑)
 さりげなく皆さん冷たいです。でも優しい彼らはまた怖いですね(想像してみる)
「大丈夫さ。クー、女にもてるんだからきっと別の良い人が見つかるさv」
「そうそう。それに良いんだよ、クラヴィスくんはずっと僕のそばにいてくれて。そしたらパパりんすごく嬉しいしvv」
 ―――――――――げふ。(死亡中)
 無意味にハート飛ばす辺りが怖すぎてアストくんの想像までできませんでした(せんで良いから)


>>「だいたいお前は軽すぎなんだよ。クー」
>> ゼルガディス=グレイワーズ。
>> 家名は違えど、立派にクラヴィスの弟である。短い黒い髪に白い肌。クラヴィスと違う深海のような深い蒼色は母親譲りだった。兄弟というよりも親友とか悪友とか言う方がしっくりくるか。わがままな祖父がゼルガディスをいと気に入ってしまったおかげで彼は少年時代を祖父と共に過ごし、クラヴィスや両親とは離れていたためである。
>
> 弟は、こんなに人付き合いが控えめなのにねぇ。

 付き合い激しい弟くんというのもある意味考えものですが(笑)
 街を歩いていると突然声かけてくるんですね。
「彼女、ちょっとそこまでお茶付き合ってくれないか?」とか(爆死)
 ――――すみません。姫が拳振り上げてるのが見えます(^^;)


>>「なんて言うか……彼女を通りで発見して、なんだかとてつもなく『をを、これはきっと運命の出会い』と確信したんだ。で、思い立ったが吉日、と一世一代の勝負をしてみた」
> なるほど。そして、クラヴィス君が負けた、と。(ハッキリいうな、おまいは)

「負けた言うなっ!
 一時作戦練り直しっ! 名誉ある撤退を余儀なくされたといって欲しいのだっ!」(クラヴィス氏談)


>> 意外にもこのテの話が好きな彼は立ったまま、びし、とクラヴィスを指差してさらに言葉を続ける。
>>「いいかっ!? 女性というものは恋愛小説のような素敵な恋がしたいと常日頃思ってるのだぞっ! そぉぉぉんなことで女の心をキャッチできると思うなっ! 少女漫画は恋愛のバイブルだっ! 毎月しっかり購読して出直してこいっ!」
>>『読んでるんかい』
>> 半眼でうめいてくる一同にアスタローシェは慌てて首を振った。
>>「失敬なっ! 買ってはいないぞ、買ってはっ!! 単にコンビニで立ち読みしてるだけだ―――」
> …………なんか、ソレの方がすごい気が…………(汗)

 微妙なところです(笑)
 女性が少年漫画買うことに大した抵抗ないですけど、その逆だと抵抗ありまくりです、きっと(^^;)
 きっと客がほとんど来ないようなコンビニを選んでこっそり立ち読みしてるんですね。だけど店員にはしっかりと見られているという。


>> 耳の辺りで切り揃えられた黒髪に白い肌。翠色の瞳で、やや童顔気味のクラヴィスよりもさらに童顔であるという欠点はあるが、整った顔立ちでとても40代とは思えない。
> 世の四十代男性諸君のように、髪の毛ふさふさって事ですか!!?(待て待て待て)

 怖いですそれはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!(笑)
 おかげで宣伝がまともに見れなくなりましたよっ!(爆死)見るたびに親父殿を思い出して吹き出します。


>>「まったく、君っていう子は―――」
>> 深く溜め息を漏らしながら呟く。父親のその態度にクラヴィスは憮然とした顔をしてみせる。
>>「なんだよ?」
>>「僕の作品(むすこ)とは思えないほどにおマヌケさんだね。女の子に逃げられるなんて……逃げられたんなら追いかけなさい。我がヴァレンタイン家の家訓にもちゃんとあるでしょう―――『来る者拒まず、去る者追わず、逃げたら全速力で追え』って」
> …………全力疾走? それって更に逃げられるんじゃ…………(汗)

 それを更に追いかけて捕まえるのがヴァレンタイン家なのです(待てない)


>>「―――休日だというのにデートの1つもしない倦怠期のお前」
>>「誰と誰が倦怠期だっ!?」
>> クラヴィスの言葉にゼルガディスが悲鳴のような声をあげた。きっ、とクラヴィスを睨みつけ、言葉を返す。
>>「倦怠期になんぞ入ってたまるかっ! 単に今日はアメリアが用事があるんだよっ! しっかり夕方から出かけるっ!」
> おおっvv デートですなvvv

 不特定多数の人間くっついたデートです(笑)
 要するに団体後一行様の一部というわけなのですね。そう簡単に2人っきりのデートにさせるほどねんねこさん甘くないです(鬼だ自分)


>> 正式に交際の申し込みをしたわけでも告白したわけでも逆にされたわけでもないが、なんとなく気がついたら隣にいたという感じだが。別に邪魔とも思わないし、むしろいないと不安になるし、いるとなんだか安心する。そろそろ真面目に言うべきことは言わなければならないと思ってはいるだが、なかなか言えないでいる―――そんな状態が半年近く続いていた。
> だめだっ! ちゃんと言わないと!!

 はいですvというわけで、ゼルガディス編をお楽しみになのですvv


>>「毎日毎日、隣を歩いてる女が違うようなお前よりは我の方がなんぼかマシだ。
>> まったく、合コンの“ご”の字も聞けば首振り人形のごとくかっくんかっくんと。そんなんだからいつまで経ってもちゃんとした交際ができないのではないか」
> 首振り…………(笑)
> かっくんかっくん…………(笑)

 そこまで言われるクーちゃんって……(笑)
 それ以前に首振り人形なんてあるんでしょうかね……(え?)そんな人形あったらあったで怖いですが、見てみたい気もしますね。やっぱり純和風の人形で見つめていると果てしなく怖い人形っぽいですが。


>> 叫ぶだけ叫んでクラヴィスは黙り込む。
>> なんだかもう堪えていたいろいろな想いが膨らんできて涙が出てきそうだった。
>> 偶然発見したノエルに道端で告白したのは確かに唐突だった。だが、自分なりに本気だったのだ。軽く見られて大して悩みもせずにあっさりと拒絶されたのはすごくショックだった。
> ううん…………。繊細なんですね、実は(“実は”とかいうな)

 実は繊細で実はおおざっぱ(意味不明)
 男心はわかんないんですけど(かといって乙女心もわかりゃしない←多大に待て自分)繊細な部分ってやっぱりあるんじゃないかなぁ、と。


>>「……外見(スタイル)だけで騒ぐ娘じゃなかったんだ」
>> 周りで自分を好きだといってくる人間は、ほとんど外見だけで判断している人間ばかりだった。
>>『カッコイイから好き』
>> そんな言葉、全然誉め言葉にもなっていなかった。外見が良いのは単に外見の良い両親の血を引き継いだからだ。
> 正論ですね。そこんとこ勘違いしてないクラヴィス君はすごいのですvv

 きっと、年を感じさせない両親を見て「ああ、こいつらから生まれたんなら外見いいのかもしれない」とか思ったんでしょうね(笑)
 外見が良いと自覚している時点で『待てこら』とか思ってみたりしちゃうんですが、逆に認めているのがあっさりしてて良いと思ってマスv(親バカよ自分)


>> 自分は外見だけの人間じゃない。中身まできちんと見て欲しかった―――性格、物の考え方、その他すべてをひっくるめてクラヴィス=ヴァレンタインという人間なのだから。
>>「……あの娘(ノエル)ならちゃんとオレを見てくれると思ったんだけどな」
> 男の直感でしょうか?

 直感でしょうねぇ。
 とりあえずスレイ世界では腐りかけの神官らしいですから、直感くらいはあるかもなのです。


>> ―――酷いことを言ってしまっていた―――小さな罪悪感が胸を突ついた。
>> 見かけだけで判断して彼を傷つけてしまった。
>> 自分にだって当てはまることはある。
>> いつだって話す相手は女ばかりじゃないのに。遊ぶ相手は―――飲みに行く相手は女ばかりじゃないのに。
>> 注文を取りきたのと同じウエイターがやって来る。見た目は20代前半か半ばくらいだが、落ち着いた雰囲気がもう少し年齢が上であるように感じさせる黒髪の男。
>> 窓際の席がかろうじて見ることができる奥のテーブル席。ティーカップが乗ったテーブルの端に伝票を置きながら口を開いてくる。
>>「ご注文は以上でよろしいですか?」
>>「ありがとう。客を殴らせるなんて無理言ってごめんなさいね」
>
> やっぱりノエルちゃんですかっ!! ナイス〜〜〜〜! 世の中広しといえど、クーちゃんの脳天を殴らせるなんて、そんなことができるのは貴女だけだっ!!

 殴られた後のお返しがないですからねぇ(笑)
 きっと殴った相手は容赦なく半殺しの刑でしょうから、下手に手は出せません。特にパパりんあたりは半殺しといわず完全抹殺辺りを狙われそうです。そうそう簡単にやられなさそうですが(笑)



>>「本気なんだ」
> きょはあぁぁぁあぁああぁぁぁぁぁぁvvvv(/////////)

 あああっ、落ち着いてっ!落ち着いてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!(笑)



> にょほほほほほほほほほほほほほほほほvv
> …………は! すみません、壊れてました(汗)
> ふふふv パパりんがv 
> 続きも楽しみにしてるですv 
> では。
> 白河綜でした♪

 ありがとうございますv
 クラノエなんて一部の人しか通じないですカップリンクの話で読んでくださるのかと反応が心配だったのですが、レスまでつけてくださって嬉しさ大爆発なのですv
 親父殿―――と書いてパパりんと読む―――の話はとりあえずトリらしいので(年の順とか言う以前にそういう気分だったらしい)楽しみにしていただければ幸いですv
 ではではねんねこでした。





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7829思い立ったが早速レス(パクリ)ひろみ 2001/12/2 22:38:32
記事番号7819へのコメント

小説2を除いたらねんねこさんの作品がああああっ!?
これを運命と呼ばずに何を運命と呼ぶ!!(周りにはひたすら迷惑なだけ)
――――と言う訳で,レスしちゃいますv

クラヴィス君がっ,ゼルやんがっ,ぱぱりんがっ,パイシ―――(以下略)
豪華ラインナップにただひたすら感動です。
ノエルももちろん大好きです。愛しのGLAY・・・ファンなんですね。
面白い家訓とかはすごい好きです。「女性に優しく〜」というクラヴィス君のモットーとか。

素敵に無敵なウィルぱぱの出演がとっても楽しみです♪

次回はゼルアメ〜,やったvvv
でわでわ。ひろみでした。

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7838思い立ったがレス日和♪(さらにパクる)ねんねこ E-mail URL2001/12/5 09:44:10
記事番号7829へのコメント

ひろみさんは No.7829「思い立ったが早速レス(パクリ)」で書きました。

>小説2を除いたらねんねこさんの作品がああああっ!?
>これを運命と呼ばずに何を運命と呼ぶ!!(周りにはひたすら迷惑なだけ)
>――――と言う訳で,レスしちゃいますv

 あああっ、運命の出会いなのですねっっvv
 きっと運命の赤い電話線がひろみさんに小説2を覗け覗いて覗いて欲しいにょv(え?)と囁いたんですねっ!
 というわけでねんねこです。レスありがとうございますv


>クラヴィス君がっ,ゼルやんがっ,ぱぱりんがっ,パイシ―――(以下略)
>豪華ラインナップにただひたすら感動です。

『以下略っ!? 我は以下略なのかっ!?』
「いやぁ、以下略だにょ。なんたって以下略だもんにょ」
『そうか、以下略なのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』
「いや納得すな。というか理由になってないから」
 ―――という会話が流れたわたしの脳みそどうやら腐り気味ですv(待て)
 豪華ラインナップですか?(^^)なんか最近このメンバーが多すぎとかいう意見もあるんですが、喜んでもらえるならばじゃんじゃかじゃんと出しちゃいます☆


>ノエルももちろん大好きです。愛しのGLAY・・・ファンなんですね。
>面白い家訓とかはすごい好きです。「女性に優しく〜」というクラヴィス君のモットーとか。

 GLAYファンらしいです。わたしは実は曲を知らなかったりするんですが(多大に待て)
 クーちゃんが歌うアーティストで上手く歌うとかっこがつくアーティストは誰だっ!?で思いついたのが、GLAYだったという(ぉぃ)
 クラヴィスくんのモットー。なんか「女性に優しく自分に甘く、他の野郎はどーでもいい」らしいです。
 ……はたから聞くと果てはなく人でなしに聞こえます、クラヴィスさん(汗)

>素敵に無敵なウィルぱぱの出演がとっても楽しみです♪
>次回はゼルアメ〜,やったvvv
>でわでわ。ひろみでした。


 パパりん……さすがです。年を感じさせない精神退化(愛ある貶し方)が人気の鍵vですね(激違)。
 ゼルアメの方はなんかちょろっと顔出し程度ですが、さすがに相棒と自分の話にはしっかりポイントキャラを陣取ってるっぽいので楽しみにしてくだされば幸いなのですv
 それでは(えせ)ゼルアメですが、楽しんでいただければいと嬉vです。ねんねこでした♪





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7831出遅れましたっ!(滝汗)久遠安宿 E-mail 2001/12/3 11:28:38
記事番号7819へのコメント

久遠です―――て、あああっ、ごめんなさいですっ!ねんねこさん小説レス魔を自称する(あくまで自称)この久遠、不当なるバイト先の横暴によりレスが多大に遅れてしまいました(汗)このお詫び、かくなる上は腹を切ってお詫び―――て、いい加減ふざけるのやめましょうね(^^;

改めまして、久遠です。ねんねこさんの新作と言うことで早速飛びついてまいりました。しかも今回は素敵に勢ぞろいですね。クーちゃんさんやパパりんさん、アスタローシェさん好きにはもう悩殺物の豪華めんばぁ。その上、アリータさんやリオンさんが出てるとあればもう文句なしですっ!

>「いいかっ!? 女性というものは恋愛小説のような素敵な恋がしたいと常日頃思ってるのだぞっ! そぉぉぉんなことで女の心をキャッチできると思うなっ! 少女漫画は恋愛のバイブルだっ! 毎月しっかり購読して出直してこいっ!」
>『読んでるんかい』
> 半眼でうめいてくる一同にアスタローシェは慌てて首を振った。
>「失敬なっ! 買ってはいないぞ、買ってはっ!! 単にコンビニで立ち読みしてるだけだ―――」

素敵です。素敵です、アスタローシェさんっ!こうしてまた少しずつキャラクターが壊れていくのですね!(ぉぃ)
どのあたりでしょう。りぼんとかなかよしあたり、読んでそうですね(笑)
みてみたいです。アスタローシェさんの少女漫画立ち読みシーン!!

>「僕の作品(むすこ)とは思えないほどにおマヌケさんだね。女の子に逃げられるなんて……逃げられたんなら追いかけなさい。我がヴァレンタイン家の家訓にもちゃんとあるでしょう―――『来る者拒まず、去る者追わず、逃げたら全速力で追え』って」

去るのはいいのに逃げるのはダメなんですか、パパりんさん(笑)
でも逃げられません。逆に追いかけちゃいますvv

>「母さんと別居中でいつ離婚するかもわかったもんじゃない親父と―――」
>「失礼だね。シルヴィアさんとは順風満帆だよ、僕」

ええええええええええええっ!?(汗)
別居中なんですか!?パパりんさんとシルヴィアさん!?ああああ、でもウィルシルって書いてあるし……!パパりんさん、浮気しちゃダメですよぉぉぉ。
関係無いですけど、パパりんさんが「シルヴィアさん」と呼ぶのになんだか喜びを感じてしまいます(笑)←なんでだ。

パパりんさんのクーちゃんさんに対する言葉は本当に素敵な言葉ですよね。
あきらめちゃいけないって言葉。私も勉強になりました(^^)
それでは、次回はゼルアメとのことで……皆さんの活躍を楽しみにしつつ、今度こそはレス一番を狙いつつ(無理でも必ずレスります!!)またですv


   久遠安宿 拝


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7839さらに出遅れましたっ!(遅すぎ)ねんねこ E-mail URL2001/12/5 09:45:36
記事番号7831へのコメント

久遠安宿さんは No.7831「出遅れましたっ!(滝汗)」で書きました。

>久遠です―――て、あああっ、ごめんなさいですっ!ねんねこさん小説レス魔を自称する(あくまで自称)この久遠、不当なるバイト先の横暴によりレスが多大に遅れてしまいました(汗)このお詫び、かくなる上は腹を切ってお詫び―――て、いい加減ふざけるのやめましょうね(^^;

 自称レス魔だったんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!?(初耳)
 なんかうれしはずかしうきゃvてな感じです(意味不明)
 というか、レス返しが更に遅いので(早くしろ)問題なっしんぐですvv
 レスくださってありがとうございますなのです♪


>改めまして、久遠です。ねんねこさんの新作と言うことで早速飛びついてまいりました。しかも今回は素敵に勢ぞろいですね。クーちゃんさんやパパりんさん、アスタローシェさん好きにはもう悩殺物の豪華めんばぁ。その上、アリータさんやリオンさんが出てるとあればもう文句なしですっ!

 さり気に出てくるキャラ男ばっかりというところになんだか悲しみが湧き起こってきますが(笑)
 そういってくださると調子に乗っちゃいます(乗るな)。きっとぞろぞろ次の話、またその次の話と性懲りもなく出ていらっしゃるのでしょう。お前いい加減にせぇよ、という程度に(笑)

>>「いいかっ!? 女性というものは恋愛小説のような素敵な恋がしたいと常日頃思ってるのだぞっ! そぉぉぉんなことで女の心をキャッチできると思うなっ! 少女漫画は恋愛のバイブルだっ! 毎月しっかり購読して出直してこいっ!」
>>『読んでるんかい』
>> 半眼でうめいてくる一同にアスタローシェは慌てて首を振った。
>>「失敬なっ! 買ってはいないぞ、買ってはっ!! 単にコンビニで立ち読みしてるだけだ―――」
>素敵です。素敵です、アスタローシェさんっ!こうしてまた少しずつキャラクターが壊れていくのですね!(ぉぃ)
>どのあたりでしょう。りぼんとかなかよしあたり、読んでそうですね(笑)
>みてみたいです。アスタローシェさんの少女漫画立ち読みシーン!!

 いやあの辺りは結構コンビニだと紐に括られているっぽいですから難しいですね。
 いや、でもいろいろあちこち近所のコンビニを回っていて、ここは紐で括られない場所なのだ、とか網羅してたら更に素敵かもっ!?(これ以上壊してやるな)
 ……素敵に情けない姿を想像してちと爆笑。


>>「僕の作品(むすこ)とは思えないほどにおマヌケさんだね。女の子に逃げられるなんて……逃げられたんなら追いかけなさい。我がヴァレンタイン家の家訓にもちゃんとあるでしょう―――『来る者拒まず、去る者追わず、逃げたら全速力で追え』って」
>去るのはいいのに逃げるのはダメなんですか、パパりんさん(笑)
>でも逃げられません。逆に追いかけちゃいますvv

 普段、追っかけられる生活しているので逃げられるという行動がいと新鮮なのでしょ、おそらく(笑)
 ―――て、追いかけちゃうんですか(笑)


>>「母さんと別居中でいつ離婚するかもわかったもんじゃない親父と―――」
>>「失礼だね。シルヴィアさんとは順風満帆だよ、僕」
>ええええええええええええっ!?(汗)
>別居中なんですか!?パパりんさんとシルヴィアさん!?ああああ、でもウィルシルって書いてあるし……!パパりんさん、浮気しちゃダメですよぉぉぉ。
>関係無いですけど、パパりんさんが「シルヴィアさん」と呼ぶのになんだか喜びを感じてしまいます(笑)←なんでだ。

 とある理由により別居中です。その理由が4辺りで明かされるんですが……頑張って書きます(汗)
 パパりんの「シルヴィアさん」。スレイの方は物の見事に呼び捨てなんですが、「さん」づけだと愛妻家に見えるかな、という完全的偏見で「シルヴィアさん」呼ばわりです(爆死)
 さらに彼女にだけですます調と言うのが私的にツボですが、そうするとパパりんではなくなってしまう感じがするんですよねぇ(−−;)


>パパりんさんのクーちゃんさんに対する言葉は本当に素敵な言葉ですよね。
>あきらめちゃいけないって言葉。私も勉強になりました(^^)
>それでは、次回はゼルアメとのことで……皆さんの活躍を楽しみにしつつ、今度こそはレス一番を狙いつつ(無理でも必ずレスります!!)またですv

 書いてて自分も難しいな、とは思うんですけど(苦笑)
 少しでもなにかを感じてくだされば本当に嬉しいですv(といつも言ってる台詞だわ・汗)
 それではでは、ねんねこでした。目指せ、一番レス!ですね(笑)楽しみに待ってますですvv


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7840思い立ったが吉日生活 【 2 】ねんねこ E-mail URL2001/12/5 09:48:57
記事番号7819へのコメント

 ちまたで人気の精密機械箱的病原菌―――素直にコンピューターウィルスと言え自分―――に対抗するためにウイルスバスター起動させた途端にパソコンが不調を訴え、まともに動かなくなるという事態に白旗あげながら、ねんねこです。
 なんなんでしょうか。電源入れるたびに青い画面に切り替わって「ウインドウズをセットアップすることをお勧めします」というのは(汗)
 問答無用に起動させてそのまま使ってたりしますが、いつ止まるかわかったもんじゃないとちとスリリングvせめてタクスバーの表示ぐらいしてくれと言葉がわからない機械箱に願いつつ(前置き長すぎです自分)、宣言通り、今回は、えせゼルアメですv
 ところどころキャラが壊れているのではと危惧する部分もありますが、自分のキャラなので問題はあまり発生しないだろうと踏んでそのまま貫き通してみます。
 ―――というわけで無駄に前置きが長くなりましたが(本編も長いのでこれでも前置き短いです・汗)少しでも楽しんでいただければ幸いですv
 それではどうぞ♪



***************************************************************************************************



 その日は珍しく常連客が集まらなかった日だった。
 そして、その日は珍しく忙しい日でもあった。近くにある高校の学園祭だとかで時間を潰そうとお茶を飲みに入ってくる客が多かったのだ。2人の従業員が―――本当は3人いるのだが、1人、役に立たないわがままな男がいるのだ―――慌ただしく店内を駆け回る。
 その中で窓際の席を陣取っていた銀髪の男が読んでいた雑誌―――少女漫画にあらず。普通の文芸誌であることを一応コメントしておく―――を閉じて、通りがかったウエイトレスに声をかけた。
「暴走娘」
「はい?―――て、暴走は余計ですっ! アストさんっ!」
 顔をしかめて言ってくるウエイトレスに男は肩をすくめた。
「男は待ってても望む言葉はなかなか言わないぞ」
「……へ?」
 呆然と間の抜けた声をあげる。だが、それ以上彼は何も言ってこなかった。テーブルの上に5百円玉を置いて、席を立つ。
「なんとなく思ったことを口にしただけだ、気にするな。
 忙しそうだから暇になったらレジ打っておいてくれ。釣りは明日にでも取りにくる―――」
「え? あ、はい……」
 言うだけ言ってすたすたと店の出口へと向かっていく常連客で知り合いの男を見送りながら、アメリアは先程言われた言葉を頭の中で反芻して―――もう一度だけ、男の背中を見送った。



 ―――その言葉が何を意味しているか―――彼女はなんとなくわかった気がした。









 短く切り揃えられた黒髪。白い肌に母親譲りの深海のような藍青の瞳。身長は―――同年代、同性の平均と同じくらいというところか。周りにいる人間が平均よりも上のために『ちび』呼ばわりされてからかわれるのが常だったが。
 一足先にいつもの場所と称される喫茶店に入り、砂糖もミルクも入れずにコーヒーをすすっている男は、いわずもがな店で『暇人4人組』と罵られていたりする1人、ゼルガディス=グレイワーズである。
 そして、彼の前にはもう1人。
「ブラックで飲んでるんですか?」
 暇なのか、それとも仕事をサボっているのか。そこそこ客が入っているにもかかわらず、ゼルガディスの向かいの席―――いつもはアスタローシェが座っている席である―――に腰をかけて、じいっとこちらを見ていた少女が口を開いた。
 彼女のその言葉にゼルガディスは彼女を一瞥して、再び視線を経済新聞へと戻した。
「コーヒー本来の豆の味を堪能してるんだ」
「なんだかヘリクツっぽいですね」
 そっけなく答えてきたゼルガディスにエプロン姿の彼女が呆れたような顔をした。
 アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン。
 この喫茶店の主人の息子の幼なじみの1人であり、ゼルガディスの恋人のような存在である―――あくまでも“ような”がつく。
 女友達がすべて恋人に値するというわけではない。
 自分の想いを伝え、相手がその気持ちを受け取って、初めて女友達は恋人へと変化する。
 だが、口で語らずともわかる“想い”もある。実際、『好き』だの『愛してる』だの言ったことも言われたこともなかったが、彼女が自分に対して好意を寄せていることはなんとなくわかったし、自分もまた彼女に対して好意を寄せているのはなんとなくわかってもらえている気がした。
 だから、女友達でも恋人でもない―――“恋人のような存在”。
「豆の味を堪能するのも大いに結構ですが、でもやっぱり身体に悪いです」
 こちらの健康を気遣ってか、わずかに顔をしかめて指摘してくるアメリアをもう一度一瞥して、ゼルガディスは読みかけだった経済新聞を適当に畳んだ。
 そのまま半分以上残っているコーヒーにミルクを少しだけ入れる。スプーンでかき回しながら彼女の顔を見やれば、アメリアは満足したように微笑んでいた。やっと笑った彼女にゼルガディスも少しだけ小さく笑みを浮かべ―――思い出したように口を開いた。
「そういや、今日どうするんだ?」
 ゼルガディスの問いにわずかにアメリアが気まずそうに天井に視線を向けた―――が、彼は気づかなかったようだった。ここに来る前に走り書きして来たメモを荷物の中から取り出すのに気を取られていた。
 今日は彼女のバイトが終わる夕方まで待って、そのまま映画を見に行く約束をしていた。
 雑誌の懸賞で当たった映画のチケット。暇つぶしに買ってここでやっていたクロスワードの雑誌だったか。とにかくなにかの雑誌の懸賞に彼女が見たい映画の無料招待券があったのだ。はずれ覚悟で送ってみれば、運良く当選してしまった―――家に券が届いた時は家族に『一生分の運を使い果たしたんではないか』とか『映画館で殺人事件に巻き込まれるのがオチっぽいよね』とか散々言われ放題言われたのだが。
 とにかく、当たったのは良いが、2人の生活は共通点がまるでなく、いろいろ時間があわなくて結局、件の映画公開の最終日である今日にまでずれ込んでしまった。
 荷物の隙間から奥にいってしまった上映時間のメモをなんとか荷物から引っ張り出しつつ、言葉を続けてくる。
「直行するか、一旦家に帰ってからまた来るか―――俺はどっちでも良いから、お前に任せ―――」
「あ、あの。ゼルガディスさん」
「――――? どした?」
 上目遣いで見てくるアメリアにその時になってようやく気がつき、ゼルガディスはきょとんとした顔をする。そんな彼にアメリアはおずおずと告げてくる。
「あのですね……今日行けなくなっちゃいました……て、てへv」





 扉が開く。
「いらっしゃいま―――ああ、どうも。今日は少し早いですね」
 入って来たのは常連客だった。暇そうにしていた仏頂面のウエイターが入って来た2人の男を認めて、世間話でもするような口調で言ってくる。そんなウエイター―――リオンに軽く手を挙げて応え、偶然外で一緒になったウィルフレッドとアスタローシェが自分たちの席に視線をやって―――気づく。
「あー、死んでるゼルガディスくんをはっけーん」
「物の見事に即死だったらしいなー」
(うわぁぁぁぁぁぁぁぁん、ごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!)
 テーブルに沈んでいるゼルガディスを指差しながら言ってくるウィルフレッドとアスタローシェに、そそくさに厨房に引っ込みつつ、アメリアが心中で謝り倒した。








   “思い立ったが吉日生活”








「……ふぅん。なるほどねぇ」
 全てのことを傍観していた―――やはり暇だったらしい―――リオンから事の顛末を聞いて、ウィルフレッドは困ったように頬を掻いた。
 ちなみに彼らはいつもの席ではなく、少し離れた空席へと“避難”していた。とてもじゃないが、今のゼルガディスに近づける状態ではなかったのだ。
 たかだか雑誌の懸賞の映画無料招待券だ。別に当たったからと言って行かなくとも、もったいないと思うことはあっても金銭的に損はない。損はないのだが―――
 はう、と溜め息を吐いて、ゼルガディスは虚ろな瞳を窓の外に向けた。
 晴れた空。流れる雲。陽は少しばかり傾いて、そろそろ青の天井を赤く染め始めている。そのうち、赤と青が交じり合い、感動するような自然の絵画が生み出されるであろう。
 だが、彼の周りにはそれを覆い隠す黒い雲がかかっているようだった。空気がよどんでいるというか、負のオーラが蔓延しているというか―――決してはっきりと目に見えるものではなかったが、人間、“なんとなく”で感じてしまう悪寒がある。彼の周りに大量発生しているのはそんな空気だった。
「ちょっとウザいよ、あれ」
 憮然として言ったのは、店主の息子―――旅行好きの父親に数日前から店を任されているため、店主代理というべきか―――アリータだった。
 びし、とゼルガディスを指差して、言葉を続けてくる。
「営業妨害だよっ! ボクの店潰す気っ!?」
「いつからお前の店になったバカ王子」
「石っころは黙っててよっ!」
 きっ、と睨みつけると、ぼそりとツッコミを入れたアスタローシェが肩をすくめた。自分からふっかけたのだが、これ以上続けても不毛な言い争いになるだけだと判断したのだろう―――実に賢明な判断だが、そんな判断が下せるくらいだったら最初からケンカ売るような発言は控えろよ、とその場にいたウィルフレッドとリオンが心中でさらにツッコミを入れたが、彼ら2人は口には出さなかった。
 わがまま言いたい放題のアリータだが、今回ばかりは彼の言葉も確かだったのだ。
 ゼルガディスは立派に営業妨害をしていた。
 店の中を外から一望できる大きな窓には、この世の終わりとした表情のゼルガディスがいて、その表情を見た客はそそくさと逃げていき、店内に充満した負のオーラのせいで入って休息の一時を楽しんでいた客もその場の空気に耐え切れず、そそくさと帰っていく始末。
 リオンやアリータが先程から暇を持て余しているのも、ゼルガディスのおかげで客が3人―――ウィルフレッドとアスタローシェ、そして暇にしてくれた張本人のゼルガディスである―――になってしまったからだ。
 アリータの冷たい視線にウィルフレッドは苦笑いを浮かべながら言葉を返した。
「まあまあ、アリータくん。ここは僕に免じて、許してにょv」
 ウィルフレッドの言葉にアリータは頬を膨らませてみせた。が、やがて鼻を鳴らして言ってくる。
「……まあ? ウィルさんがそこまで言うのならとりあえず許してやっても良いけど?
 でもこっちだって商売あがったりなんだから早くなんとかしてよねっ! 石っころっ!」
「なんで我に話を振ってくるのだっ!?」
「はいはい、アストくん、そこで挑発に乗っちゃったら君の負けだよ」
 アリータを睨みつけて立ち上がりかけたアスタローシェの胸をぺん、と手の甲で軽く叩き、ウィルフレッドが止める。憮然とした表情のまま座り直すアスタローシェをもはや気にも留めずにウィルフレッドは嘆息した。
「まあね。気持ちはわからないでもないよ? とっても楽しみにしてたもんねぇ」
 クラヴィスやアスタローシェが知らなくても彼は知ってる。真夜中に何度も映画券が財布に入っているかどうか確認していたゼルガディスを。なんで知ってるかは敢えて言及しない方がきっと双方にとって幸せだろうが。
 ウィルフレッドの呟きにアスタローシェが小さく反論の言葉を立てる。
「……お前はいつも約束破る方だったろうが。ドタキャンして何人の女泣かせた……?」
「アストくん、僕はね。約束に縛られるのが大嫌いなんだにょv」
 反省の色もなく、口元に手を当ていけしゃあしゃあと言ってくる友人にもはやなんの言葉も返さずアスタローシェは沈黙した。2人のやり取りにアリータもリオンもウィルフレッドに半眼を向けていたが、それで動じるような人物ではないことはわかりきっている。もはや相手にしない方が良いというような溜め息を吐いて、リオンが呟いた。
「それより―――クラヴィスさんはどうなさったんでしょう?」
 いつもならとっくにきている時間帯にもかかわらず、いつものメンツが1人足りなかった。一番口が達者で―――そして、一番ゼルガディスの対処に慣れている人物。
 リオンの言葉にアリータが呆れた表情で―――間違いなくクラヴィスに対して呆れているのだろう―――言葉を返す。
「あの色ボケ男。今頃、ノエルと一緒にデレデレしてるんじゃないの? あーやだやだ。どうしてこうカレカノができると堕落するんだろうねぇ、人間ってぇのは?」
『すみません。堕落してて』
 アリータの言葉に思い当たるふしがあったのか、ウィルフレッドとリオンが同時に謝ってくる。クラヴィスに対して言ったのであって、なぜ2人が謝ってくるのかすぐに理解できなかったアリータがきょとんとした顔をして―――
 入口が開く音。
 それに敏感に反応して、一同が扉の方を見やった。
「いよぅ! みんなでそろってお出迎えごくろ―――てなわけないね」
 じぃぃっ、と自分を見てくる家族と店員に軽く右手を挙げながら入って来た最後のメンツ―――クラヴィスが軽口を叩く。が、相手の反応はいまいちどころかまったくなく、いつもとは違う雰囲気にクラヴィスは怪訝な顔をした。
 そして、すぐに店内の異様な空気に感づいて、彼はわずかに顔をしかめる。
「なんなんだ? このしみったれた空気は?」
「……クラヴィスくん、ちょっと……」
「おんやぁ? そこで黒い画用紙背負っているのはゼルガディスくんではないですかぁ?」
 父親が小声で息子を呼ぶが、彼は気づいていないようだった。視線を少しずらして、弟の姿を見つける―――どうやら、彼のまわりの負のオーラがなんとなく画用紙に見えたらしい―――いや実際に見えないのだが、そんな感じがしたのだろう。
 クラヴィスが近づいても気づかず、脳天を軽く小突かれて初めてゼルガディスは彼がきたことに気づく。
「んー? 元気ないでしゅねぇ? ゼルガディスくんはごぎげん斜めでしゅかぁ? あー、もしかしてアメリアちゃんに捨てられた?」
 びし。
 一段と暗くなったゼルガディスにクラヴィスがにんまりと笑って弟を指差す。
「うを!? 図星? 図星っ!?
 そーか、図星かぁ。そりゃあ捨てたくはなるわなー。いやオレ的にはもった方だとは思うよ、うん」
 行儀悪いのを承知でテーブルに腰をかけ、クラヴィスはうんうんと頷いてみせた。
「オレが言うのもなんだけど、お前は恋愛がへたくそなんだよ。経験豊かなおにーさんを見てみろ。綺麗なおねーさんゲットしてちょー幸せたっぷり。花なんか飛ばしちゃうよ〜ん♪」
 ―――一瞬、酒で酔ってるのかとも思ったのが、酒豪で有名な―――端的に言えば、“ざる”であるが―――クラヴィスが酒に酔うなんてことあるはずはない。酔ってるとするならば―――女にか。そうなってくると単なる馬鹿という称号を与えなければならなくなってくる―――が、今の状況にその“単なる馬鹿”の称号は勇者の称号にもなり得た。
 この暗い状況を打破するには単なる馬鹿の明るさが一番最適なのかもしれないからだ。
「もうこの間のそっけなさが嘘のよう。今日も別れ際に『愛してる』のちゅーよ、ちゅーv」
「なんだか見てると情けなさ倍増だけど……よしいけ、クラヴィスくんっ! ノエちょんとのらぶらぶぱわぁでゼルガディスくんの負のオーラを飲み込んでしまえっ!」
 なんだか一段と壊れた息子に少しばかり涙しつつ―――もう少しマシに育てたつもりだったのだが、どこでどう教育が作用してあんなとぼけた性格になってしまったのか―――どうしても自分の血を引いたためとは思えないらしい―――ウィルフレッドがガッツポーズを取って、無意味に力を込めて言う―――が。
「…………」
 小さな声でゼルガディスがなにかを言ったのはわかったが、何を言っているのかまでは聞こえなかった。怪訝な顔をして、傍観する一同にクラヴィスがくるりとこちらを向いて、近づく。
「映画のタダ券ゲットだぜv」
「ク・ラ・ヴ・ィ・ス・くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅんっ!」
 後ろ頭に手を回して、てへ、などと無駄にテレながら2枚の映画無料招待券をぴらぴらとなびかせる息子に珍しくウィルフレッドがうなるような低い声をあげた。珍しく怒っているらしい父親にクラヴィスは怪訝な顔をした。
「なに怒ってんだよ? 遅れたこと怒ってんのか? いやノエルがさ、『もうちょっと一緒にいたいの』なんて言ってくるから、そー言われちゃ素直に家に帰すわけにもいかんだろ―――」
「クラヴィスくんっ! パパりんは悲しいにょっ!」
「なにが?」
 首を傾げてくる息子の胸倉を掴んでウィルフレッドがいやいやをするように首を振った。
「なんなのそのだらしなさはっ!? しかも『ゲットだぜ』なんて、ネタがびみょーに古いのは特に許せないにょっ! もう少し男の子らしさっていうのを身につけなさいっ!
 我が家の家訓にもあるでしょっ!? 『女は遊んでも遊ばれるな』って!」
「だからないって」
 アスタローシェが懲りずにツッコミを入れるが、やはりそこはあっさりと無視される。クラヴィスといえばわずかに顔をしかめて父親の言葉に反論する。
「失敬だな、遊ばれてなんかいないぞ。2人はとってもらぶらぶさんなんだ」
「ああ、単なる馬鹿なんだよ、やっぱり」
 アリータがぼそりと呟いたが、その声が聞こえたのはリオンだけだった―――その言葉を否定しないところを見ると、リオンも似たような事を思ったのかもしれない。
 だがそんなことはこの際どうでも良かった。ウィルフレッドはクラヴィスの自分の横に引き寄せると、びし、とさらに暗い空気を身にまとわせたゼルガディスを指差す。
「いーい、クラヴィスくん? ゼルガディスくんは今すごく落ち込んでるんだ。今日、映画見に行く約束してたんだけどドタキャン食らったんだよ」
「映画……?」
 やっとまともに父親の話を聞く気になったのか、首根っこを捕まれながらクラヴィスが先程ゼルガディスから譲り受けた映画のチケットに視線を落とした。だいぶ前に家に郵送されて来て、弟をからかうネタにもなったチケットである。
「まだ行ってなかったのか? とっくに行ったと思ってた」
「いろいろ時間があわなかったんだって。今日、最終日なんだけど……」
「ドタキャン食らったって先約だったんだろ? なのにドタキャン食らったのか?」
 クラヴィスの無神経な声が耳に入ったのか、ゼルガディスが視線だけを兄に向けて睨みつけて来た。その視線に気づいてクラヴィスは鼻で笑う。
「なるほど、彼女にとってお前よか後からきた約束の方が優先順位上だったのか」
 映画のチケットを近くにいたアスタローシェに押し付け、両手をコートのポケットに突っ込んだままゼルガディスに近づく。
「ま、納得はできるけどな」
「……クラヴィスさん?」
 わずかに眉をひそめてリオンが名を呼んだ―――とても兄が弟を優しく慰めるという台詞には聞こえなかったのだ。
 それはその場にいた人間誰もが思ったことだった。
 だがクラヴィスはとまらなかった。ゼルガディスの前まで来ると、少しばかり身をかがめて、挑発するような態度でゼルガディスを見やる。
「例えば、オレが女で、お前と付き合ってて。お前との先約入ってても他に良い男が来たらオレは迷わずそっちに乗り換え―――」
「――――っ!」
 反射的にゼルガディスはクラヴィスの胸倉を掴んでいた。
 ―――それは一番恐れていた現実。
 アメリアは見た目も中身も良い女だった。
 彼女の微笑は誰もが安らぎ、彼女の優しさは誰もが癒される。
 それは自分とて例外ではない。
 彼女の微笑を見れば、なんだか嬉しくなった。彼女の優しさに触れれば、心が温かくなった。
 それ故に彼女に惹かれたのだ。心の底から愛しく思えるようになったのだ。
 ―――だが、それも例外ではないのだ。
 彼女に惹かれている人間はたくさんいるだろう。幼なじみであったアリータでさえ、彼女に恋心を抱いていたのだ。だから自分のことを目の敵にしていた。アメリアが数年前にアリータをフっていなかったなら、彼女の隣にいつも一緒にいたのは自分ではなく、彼の方だったかもしれない。
「なに? 逆ギレ? 子供(ガキ)じゃねぇんだ。自分の思い通りにならないからっていちいち他人に八つ当たりするんじゃねぇよ、タコ」
 言われて、ゼルガディスは無言でクラヴィスの服を離した。反射的に掴んでしまっただけだっただけにゼルガディス自身少しばかり驚いた様子だったが。
 乱れた胸元を直しつつ、クラヴィスは横目で弟を一瞥して、言葉を吐き捨てる。
「先約しててそれでも約束ドタキャンされて怒る前にお前自分の行動振りかえってみろよ。
 いつまでもなんにも言わんとだらだら無駄に時を過ごしやがって。今のお前ら、付き合ってるなんて言わないだろ? ちょっと仲良さげな女友達の関係いつまでも続けてたらいつか別の男に取られるのがオチだぞ」
「―――ゃないから」
 ぽつりとなにかを呟いたゼルガディスにクラヴィスは怪訝な顔をした。疲れたように椅子に座って、ゼルガディスはもう一度だけ呟いた。
「俺はクーと違って器用じゃないから」
「なにそれ?」
 怪訝な顔をして問い返せば、彼は寂しそうな瞳を兄に―――そして、彼の後ろにいる一同に向けた。
「俺は器用じゃないから、相手に『好き』とか『愛してる』とかなんて軽々しく言えないさ。
 恥ずかしいんじゃないんだ―――自分の気持ちをありふれた言葉にするのが嫌なんだ」
 言葉にしたら風に流されてしまうのではないかと怖くて。
 カタチにしたら消えてしまうのではないかと不安で。
「……言わなきゃわかんないことだってあるでしょうに」
 言い返して来たのはアリータだった。
「怖がってたら先には進めないくらい君にだってわかってるじゃない」
 怖かった。
 自分の気持ちを出して、彼女の拒絶されるのが。
 でももっと怖いのは、彼女に想いを告げないことだと気づいた。
 だから―――告白した。
 結果は散々だったが。
 でも、今ごろになって想いを伝えてよかったと思える。
 アリータの言葉にゼルガディスは苦笑した。
「言わなくてもわかることだって―――ある」
 自分の気持ちを彼女に伝えなければならないと思うことはあった。
 だが、そのままでも良いと思うことも確かにあった。
 別に言葉にしなくても、彼女の気持ちはわかったつもりだった。
 彼女に対しての気持ちはわかってもらっているつもりだった。
 だからこそ、出会ってからの半年間、ずっと共にいることができたのだ―――自分たちは想いが通じ合っていると思うのは、自惚れだけではないはずだ。
 店内に沈黙が落ちた。
 誰も何も言えなかった―――なんのことはない。自己主張が激しい人間ばかりだったからだ。
 クラヴィスにしろ、アリータにしろ、そしてウィルフレッドにしろ。彼らは好きなものに対して『好き』といえる気持ちをもっている。そんな人間がいくら助言をしても結局は無駄なのだ。物の考え方がまったく異なる人間と議論することはできても救いの手を差し伸べることはできない。
 それは相手の気持ちを真に理解することはできないから。
 とん。とん。
 なんとなく俯かせていた顔があがる。
 床に足音を立てたのはリオンだった。ゼルガディスの前まで来ると、向かいの席にすとん、と腰をかける。
 小さく一つ咳払いをして―――ぽつりと呟く。
「今日はコーヒーにミルクを入れてらっしゃるんですね」
「あ……?」
 唐突な言葉にゼルガディスがわずかに眉をひそめるが、ゆっくりと頷いて来た。
「ああ。アメリアが身体に悪いからって」
「ミルク入りのコーヒーはまずいですか?」
 訊ねてくるリオンにゼルガディスは冷めたコーヒーに目をやった。半分まだ残っているが、別に不味くて残したわけではない。ミルクを入れたコーヒーもブラックとはまた違う味で美味しかった。
「……いや」
「それは当然です。うちの“店主”直々に入れてくださる当店自慢のコーヒーですから」
 言われてアリータが少しだけ顔を赤くした―――共に働いているリオンに面と向かって誉め言葉をもらったのは初めてだったのだ。
 それに対してゼルガディスは怪訝な顔をしてみせた。
「……なにが言いたいんだ?」
「美味しいコーヒーにちょっとした心配り(ミルク)を入れれば旨味はさらに増す、ということです」
 リオンは瞑目していた瞳を開けた。まっすぐとゼルガディスを見つめる。
「貴方は『好き』とか『愛してる』と言った言葉で自分の気持ちを表したくないとおっしゃいました。
 ですが想いもまたコーヒーと同じだとは思いませんか?
『好きだ』というたった一言(いってき)の言葉(ミルク)でも、想い(コーヒー)の強さ(うまみ)を引きたてる良いものになるとは思えませんか? ゼルガディスさん」



『豆の味を堪能するのも大いに結構ですが、でもやっぱり身体に悪いです』



 ―――あの言葉はもしかしたらアメリアの心配り(ミルク)だったのかもしれない。
    想い(コーヒー)だけでは足りない彼女の―――








(悪いことしちゃいましたよねぇ……)
 はう、と溜め息を吐いてアメリアはベッドの上に座り込んだまま、たった今出来上がった“それ”を手に取った。
 どうしても今日完成させたかったもの―――クリーム色と紺色の毛糸を使ったマフラーである。
(でも今日遊んじゃったら絶対間に合いませんでしたし……)
 ゼルガディスは気づいているだろうか―――いや、気づいていないだろう。
 明日が自分たちにとってちょっとした特別な日であることなど。
 残った毛糸と共にベッドに転がる携帯電話を見つめる。
 ―――明日は自分にとってちょっとした記念日だった。自分とゼルガディスの誕生日の中間日なのだ。
 たったそれだけのことでも、ゼルガディスと繋がりがもてる日ならば彼女にとっては立派な記念日だった。『好き』だとか『愛してる』だとか囁くような甘い言葉はないが、それでも自分たちは思いが通じ合っている―――彼女はそう思っていた。もしかしたら自惚れかもしれない。だが、言葉ではない―――さりげないしぐさで伝わってくるゼルガディスの優しさが、どうしても自分に対しての好意に思えてならなかった。
 ベッドにこてん、と転がる。
 1ヶ月前から少しずつ少しずつ編んでいった手編みのマフラー。予定外のハプニングが起こり―――単に途中で目を飛ばしたことに気づかず数段編んでしまってから気づいてやり直しになったのだが―――予定よりも遅れての完成。
 これを自分の想いと共にゼルガディスに渡したら、受け取ってもらえるだろうか―――

 ぴっぴろぴぴーろ ぴっぴろぴぴーろ ぴろっぴーぴろっぴっぴぴ♪

 突然、携帯電話が着信音を響かせた。
 夜11時すぎ。
 寝る時間には少しばかり早いが、電話をかけてくる時間にしては少しばかり遅い。怪訝な顔で携帯電話を手にとって―――画面に出た名前を見た瞬間に彼女は慌てて出た。
「ゼルガディスさんっ!?」
『……あ……えっと……もしかして邪魔したか?』
 電話口から聞こえて来た困ったような声にアメリアは見えないと知りつつも首をぶんぶか横に振った。
「いえっ! そんなことないですっ! どうしたんですか? こんな夜遅くに?」
 ゼルガディスから電話がかかってくるなど珍しいことだった―――というか、初めてかもしれない。突然遊びにいくことは何度かあったが、たいていクラヴィスが間に入っていたりというパターンが多かったためにゼルガディス本人からの電話と言うのはなかったのだ―――もちろん、その逆―――自分がゼルガディスに電話をかけることはこれ以上ないというほどあったが。
 少しばかり電話口でゼルガディスは戸惑ったようだった。小さく声が上がった後、やがてぽつりと言ってくる。
『時間空いてるか? 今―――会って話があるんだ』
 アメリアはちらりとマフラーを見た。
「空いてますっ! 空きまくりですっ! 話ってなんですか!? ていうか、わたしも話したいことあるんですけどっ!」
 一言一言力を込めて早口に言ってくるアメリアにゼルガディスが苦笑した。
『少し落ち着け。今、星見ヶ丘公園にいる。ちょっと出てこ―――』
「星見ヶ丘ですねっ! わかりました今すぐ行きますねっ!」
 ゼルガディスの言葉が終わらない前に更に言葉をまくし立て、言いたいことが言い終わるとすぐに電話を切る―――電話を切りかけた時にゼルガディスがなにかを言ってた気がするがそんなことはどうでも良かった。
 会いたい。電話なんて媒介をせずに直接会って話したかった。
 まず謝りたかった―――明日までにマフラーを仕上げるために約束をドタキャンしてしまったことを。
 そして、想いを伝えたかった―――約束をドタキャンしてまで完成させたマフラーと共に自分の気持ちを。
 お気に入りのバッグにマフラーを大切な物を扱うようにそっと入れて、それから携帯電話をポケットに放り込む。さすがに12月の夜は寒いのでコートを羽織り、部屋の電気を消して、部屋を出る。そろそろ真夜中と言っても良い頃にもかかわらずバタバタするアメリアに隣の部屋で寝ていた姉が怪訝そうな顔を少し開いた扉から出していたが、彼女は適当な謝罪をしただけだった。
 転げ落ちそうになりながらもなんとか無事に一階へ降りると、居間から父親が顔を出してくる。
「なんじゃアメリア? その格好は……もしやこんな時間に出歩くのか?」
 しつけには厳しい父親が顔をしかめてくる―――が、アメリアはきっぱりと言い放った。
「愛のためなのっ! わかってとーさんっ!」
「……愛……?」
 娘のその言葉の意味が理解できなくて―――娘が自分の知らない男に恋焦がれていることなど知る由もない―――怪訝な顔をしている父親に更なる疑問の声が投げかけられる前にそそくさと靴を履いて家を飛び出す。
 我に返ったように玄関で声をあげる父親を半ば無視して、そのまま目的地へと全速力で走っていく。
 星見ヶ丘公園―――名前の通り、星が良く見える公園である。少し小高い場所に作られていて、彼女の家からは数分ほどの距離だった。
 頂上へと続く階段を一気に駆け登り、アメリアは公園の周りを見回した。公園内はいくつか街灯が立っているだけでそんなには明るくはない。少しばかり切らした息を整えながらゆっくりと公園内に足を踏み入れてゼルガディスの姿を探せば―――すぐに見つけることができた。
 街灯脇に設置されたベンチ。そこに1人腰をかけているゼルガディスの姿を発見して、アメリアはゆっくりと近づいた。
 ベンチに手をかけ、背後からゼルガディスの顔を覗きこむように見ながら声をかける。
「お待たせしましたっ! ゼルガディスさんっ!」
 ゼルガディスは星を眺めていたようだった。
 その声に夜中だというのに元気がいい彼女を一瞥して、再び星空を見やる。
 雲一つない空は星が瞬いていた。ちりばめられた光の宝石―――まさにそんな形容が似合うような綺麗な星空。もしかしたら流れ星が一つくらい見つかるかもしれない。
 ぼんやりと空を眺めているゼルガディスにアメリアも怪訝な顔をしながらも、つられて空を見上げた。しばし無言で空を眺めた後―――ぽつりとゼルガディスが口を開いた。
「―――アメリア―――」
「…………はい?」
 星空を見ていたアメリアがゼルガディスの顔を見た。ゼルガディスが椅子に腰をかけているため、視線は自分の目の高さよりも下になったが。目を向ければ、ゼルガディスもまた自分の顔を見上げるように見ていた。
 深海のような深い蒼の瞳に捕らわれて、アメリアは身動きが取れなくなる。
 ゆっくりとゼルガディスの顔が近づいた。
 街灯にできた2人の影が1つになる。唇が―――重なる。
 短い接吻に唇を解放すれば、アメリアは呆然と驚いたように目を見開いていた。そのまますぐに状況が理解できたのか、顔をタコのように真っ赤に染め始める。
 そのまま立ち上がり、ゼルガディスはただ一言、飾りもしないたった一言の言葉を口にする。
「好きだ―――愛してる」
 彼女からはゼルガディスの顔が見えなかった。背を向けて―――だが、はっきりと彼の言葉だけは聞くことができた。
 彼から聞きたかった言葉。そして、自分が言いたかった言葉。
 なにか言おうとして口を開きかけ―――言葉にならなくて、そのまま口を閉じる。荷物の中からマフラーを取り出すと、それを後ろからゼルガディスの首に引っかけて、そのまま勢いよく自分の方へ引き寄せた。
「ぐえっ!?」
 イメージぶち壊しの妙な悲鳴をあげて―――首を絞められる形になったのだから妙な悲鳴はこの際許すべきことだろうが―――ゼルガディスが後ろにたたらを踏む。そのまま椅子に座り直され、アメリアもゼルガディスの隣に腰をかける。
「なにするんだお前はっ!? 俺(ひと)のこと殺す気かおいっ!?」
 ゼルガディスの苦情を無視して、マフラーの両端を掴んだままアメリアは瞳を閉じた。今度は自分からゼルガディスに口づけをする。
 唇とマフラーの両端を離してにっこり微笑んだアメリアに、怪訝な顔をしてゼルガディスが彼女を見やった。
「……アメリア?」
「プレゼントですっ!」
「プレ……? このマフラーがか?」
 アメリアの言葉を問い返し、ゼルガディスはまじまじとマフラーを見やった。すぐに手編みだとわかるようなマフラー。クリーム色と紺色は自分が好きな組み合わせである。
 ぽかんとしながらも照れているのか少しばかり頬が紅潮しているゼルガディスを見ながらアメリアが小さく微笑んでみせた。
「知ってました? 明日―――というか、あと30分も経ったらわたしとゼルガディスさんの真ん中バースデーの日なんですよ」
「……真ん中バースデーって……あれか? 2人の誕生日の中間日がうんたらかんたら〜とか言う……?」
 ゼルガディスのその様子だとやはり気づいていなかったのだろう。せめてもの救いは『真ん中バースデー』の意味を漠然でも知っていてくれたことか。記念日にやたらこだわる女と違って、男は記念日にあまりこだわらないのは雑誌などでもよく耳にすることだ。
「本当はね、マフラーと一緒に大事なことを言うつもりだったんです―――ゼルガディスさんの気持ち、なんとなくわかってたから、いつか言ってくれるんじゃないかって……その言葉を待ってなかった、なんて言えば嘘になるんですけど」
「その言葉……?」
 ゼルガディスがぽつりと呟いてきた言葉にアメリアは答えなかった。自分の言葉を続ける。
「でも、1ヵ月くらい前にアストさんに言われたんです。『待ってたって男は望む言葉はなかなか言わない』って。
 言われて初めて気づいたんです―――自分が無意識にゼルガディスさんに言葉を待ってたこと。ずるいですよね。ずるいってわかっちゃったから―――待たずに自分から言うことにしたんです」
 アメリアは真っ直ぐとゼルガディスを見た。
「わたしも大好きです。ゼルガディスさん」
 一瞬だけ、ゼルガディスが目を見開いた気がした。が、すぐに目を細めて、アメリアに手を伸ばすと彼女の頭を撫でた。方まで伸びた黒髪を梳きながら呟く。
「知ってたよ」
「―――だと思いました」




 2人の距離が狭まった。




 ―――そして、2人は唇を合わせる。
 相手が恋人である証を星空に見届けてもらうように―――





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 久しぶりにやってみました、ぶち切れとんぼv(爆死)
 結局喫茶店にいた面々はどーしたとか壊れたクーちゃんがゲットvした映画のチケットはどーなったんだとか言う意見は―――全て却下ですv(待て)
 いろいろ書きたいことがあったのですが、これ以上長く出来ないし、かといって前後編にするのも中途半端になるので敢えて割愛しました。多分、別に気にならないという方が多数だと思いますけど(苦笑)
 それでは、次回はアストくんです。というか、この分だとまだ長くなりそうですが……(遠い目)お付き合い戴けると幸いです。ではではねんねこでした!







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7842らぶらぶv(笑)深海ゆら URL2001/12/5 17:06:05
記事番号7840へのコメント

こんにちは〜。
をを、ここで会話をするのは初めてかも?とか思いながらカキコの深海です。
1話目からばっちりチェックしてたのですが、感想出遅れました(汗)
これが噂の発掘されたFDのお話ですねっ!

クーちゃん・ゼル共に、彼らの珍しい1面が書かれたお話でしたね。
ねんねこさんちのゼルが、珍しく積極的かもと思いながら喜んでます(笑)
アストくん・ウィルさんはどんなお顔を見せてくださるのか、今から楽しみにしてます♪

パソ、まだ復旧されないそうで…。うーん、直接見に行ければ多分直せると思うのですが、さすがに1000kmの距離は遠い(汗)
ちなみにウイルス&システムチェック系は、ノートン先生がお勧めですv
もっとも持ってても常時起動なぞせず、IEのバージョンも上げず平気でネットにつないでる人間もいますが(爆)

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7857らぶもーしょんv(意味不明)ねんねこ E-mail URL2001/12/11 17:36:30
記事番号7842へのコメント

深海ゆらさんは No.7842「らぶらぶv(笑)」で書きました。

>こんにちは〜。
>をを、ここで会話をするのは初めてかも?とか思いながらカキコの深海です。
>1話目からばっちりチェックしてたのですが、感想出遅れました(汗)
>これが噂の発掘されたFDのお話ですねっ!

………ををっ!そういえば初めましてですねっ!(笑)
いつもメールなどで連絡取り合っていたので、なんだか「はじめまして」という言葉が新鮮です(^^)
噂の発掘FD。なのに入っていたのはゼルとパパりんの話だけと言う(爆死)のりだけで書いていたので時々壊れてます(ぉぃ)

>クーちゃん・ゼル共に、彼らの珍しい1面が書かれたお話でしたね。
>ねんねこさんちのゼルが、珍しく積極的かもと思いながら喜んでます(笑)
>アストくん・ウィルさんはどんなお顔を見せてくださるのか、今から楽しみにしてます♪

積極的かもです。その分性格が壊れるんですが(え?)
いつも姫ばかりがラブラブ光線発してて魔剣士殿が引っ張られているという感じが多かったので……ちょっと性格破綻起こさせてみるのも良いかな、などと思ってみてたのですが……回を追うごとに破綻しまくっていくのが怖いです(汗)
さらに性格破綻を起こす人間がこれからちらほらと見えてきそうです……(笑)<特にアストくん。

>パソ、まだ復旧されないそうで…。うーん、直接見に行ければ多分直せると思うのですが、さすがに1000kmの距離は遠い(汗)
>ちなみにウイルス&システムチェック系は、ノートン先生がお勧めですv
>もっとも持ってても常時起動なぞせず、IEのバージョンも上げず平気でネットにつないでる人間もいますが(爆)

どうやらN○Cに殴り込み―――ではなくて設定をお願いするっぽいです。どうやら入れていたバスターとIE6.0の相性がひたすら悪いみたいで……おかげで、現在ノートパソコンの辛い生活が続いてます(苦笑)
やっぱり常時起動は危険ですねぇ(^^;)
ノートパソコンはもっぱらネスケ使ってます(笑)←IEはまたいろいろと問題があるらしい。
トラブルばっかりですな、我が家の精密機械は(汗)

それではではねんねこでしたv



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7843そろそろ焼き芋が…………白河綜 E-mail 2001/12/6 00:50:27
記事番号7840へのコメント

ねんねこさんは No.7840「思い立ったが吉日生活 【 2 】」で書きました。

 こんにちは♪

 まさかチャットでの事を憶えていて下さるとわ!!(感涙)
 くはあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!(注・酒飲みおやぢではありません)
 嬉しいのですぅうぅぅぅぅぅぅうううぅぅぅぅ!!

 今回はゼルとアメリアですね♪ ねんねこさんの(もち、他の方もですが)ゼルアメはラブラブ〜〜vv 羨ましいです。白河はど〜〜にもこ〜〜にも書いてて照れてしまうので…………(汗・でも、オリキャラは人妻……)


> その中で窓際の席を陣取っていた銀髪の男が読んでいた雑誌―――少女漫画にあらず。普通の文芸誌であることを一応コメントしておく―――を閉じて、通りがかったウエイトレスに声をかけた。

 え、違うんですか!? てっきり…………あ、でも、立ち読み専門なんでしたっけ。


>「男は待ってても望む言葉はなかなか言わないぞ」
>「……へ?」

 おやおや?


> 短く切り揃えられた黒髪。白い肌に母親譲りの深海のような藍青の瞳。身長は―――同年代、同性の平均と同じくらいというところか。周りにいる人間が平均よりも上のために『ちび』呼ばわりされてからかわれるのが常だったが。

 あー……、そういえば。スレイ本編でも、ガウリイがおっきいですからね。クーちゃんも180……くらいでしたっけ?(不安) そんなに小さくはないんですよね。175くらいでしょうか、世の男性の平均身長。


>「ブラックで飲んでるんですか?」

 白河はアメリカンが好きです。あんまり苦くなくて(お子様)。
 あ、アメリアさん、メニュー持ってきて下さい(爆死)



> 彼女のその言葉にゼルガディスは彼女を一瞥して、再び視線を経済新聞へと戻した。
>「コーヒー本来の豆の味を堪能してるんだ」
>「なんだかヘリクツっぽいですね」
> そっけなく答えてきたゼルガディスにエプロン姿の彼女が呆れたような顔をした。

 あはは。ひょっとしたら、“何となく”ブラックを飲んでいたのでは? あんまり注文するときに深く考えない…………ですよねぇ?(私だけでしょうか? 直感で選ぶの。……そのせいで、腹壊したこともありますが…………)


> アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン。
> この喫茶店の主人の息子の幼なじみの1人であり、ゼルガディスの恋人のような存在である―――あくまでも“ような”がつく。

 嗚呼、なんてじれったい…………


> 女友達がすべて恋人に値するというわけではない。
> 自分の想いを伝え、相手がその気持ちを受け取って、初めて女友達は恋人へと変化する。
> だが、口で語らずともわかる“想い”もある。実際、『好き』だの『愛してる』だの言ったことも言われたこともなかったが、彼女が自分に対して好意を寄せていることはなんとなくわかったし、自分もまた彼女に対して好意を寄せているのはなんとなくわかってもらえている気がした。
> だから、女友達でも恋人でもない―――“恋人のような存在”。

 ふふふふふふふふ。流石ねんねこさん。なんでこんな素敵な解釈vv そうか、そういうもんなのか…………(納得)


>「そういや、今日どうするんだ?」
> ゼルガディスの問いにわずかにアメリアが気まずそうに天井に視線を向けた―――が、彼は気づかなかったようだった。ここに来る前に走り書きして来たメモを荷物の中から取り出すのに気を取られていた。
> 今日は彼女のバイトが終わる夕方まで待って、そのまま映画を見に行く約束をしていた。
> 雑誌の懸賞で当たった映画のチケット。暇つぶしに買ってここでやっていたクロスワードの雑誌だったか。とにかくなにかの雑誌の懸賞に彼女が見たい映画の無料招待券があったのだ。はずれ覚悟で送ってみれば、運良く当選してしまった―――家に券が届いた時は家族に『一生分の運を使い果たしたんではないか』とか『映画館で殺人事件に巻き込まれるのがオチっぽいよね』とか散々言われ放題言われたのだが。
> とにかく、当たったのは良いが、2人の生活は共通点がまるでなく、いろいろ時間があわなくて結局、件の映画公開の最終日である今日にまでずれ込んでしまった。
> 荷物の隙間から奥にいってしまった上映時間のメモをなんとか荷物から引っ張り出しつつ、言葉を続けてくる。
>「直行するか、一旦家に帰ってからまた来るか―――俺はどっちでも良いから、お前に任せ―――」
>「あ、あの。ゼルガディスさん」
>「――――? どした?」
> 上目遣いで見てくるアメリアにその時になってようやく気がつき、ゼルガディスはきょとんとした顔をする。そんな彼にアメリアはおずおずと告げてくる。
>「あのですね……今日行けなくなっちゃいました……て、てへv」

 がーんっ!!
 えっ、まさか…………そんな落ちありですか!!?
 せっかくデートの現場を押さえられると思ったのに!!(頭にキャップを被り、服は迷彩柄、靴は頑丈そうなブーツ。暗視スコープをかけ、首からカメラ、手にはカセット・ウォークマン(録音用)を持ち、いつでも出撃OKって感じで硬直)


> 扉が開く。
>「いらっしゃいま―――ああ、どうも。今日は少し早いですね」
> 入って来たのは常連客だった。暇そうにしていた仏頂面のウエイターが入って来た2人の男を認めて、世間話でもするような口調で言ってくる。そんなウエイター―――リオンに軽く手を挙げて応え、偶然外で一緒になったウィルフレッドとアスタローシェが自分たちの席に視線をやって―――気づく。
>「あー、死んでるゼルガディスくんをはっけーん」
>「物の見事に即死だったらしいなー」

 何で皆さんそんなに明るいんですかっ!!?
 ううう…………、明日の第1面が…………(待て待て)


> たかだか雑誌の懸賞の映画無料招待券だ。別に当たったからと言って行かなくとも、もったいないと思うことはあっても金銭的に損はない。損はないのだが―――
> はう、と溜め息を吐いて、ゼルガディスは虚ろな瞳を窓の外に向けた。

 ああああああっ、ショック受けてる〜〜〜〜。


> 晴れた空。流れる雲。陽は少しばかり傾いて、そろそろ青の天井を赤く染め始めている。そのうち、赤と青が交じり合い、感動するような自然の絵画が生み出されるであろう。
> だが、彼の周りにはそれを覆い隠す黒い雲がかかっているようだった。空気がよどんでいるというか、負のオーラが蔓延しているというか―――決してはっきりと目に見えるものではなかったが、人間、“なんとなく”で感じてしまう悪寒がある。彼の周りに大量発生しているのはそんな空気だった。

 ゼロス君が寄ってきますよ♪


>「ちょっとウザいよ、あれ」

 ああ、そんなハッキリと(汗)


> びし、とゼルガディスを指差して、言葉を続けてくる。
>「営業妨害だよっ! ボクの店潰す気っ!?」
>「いつからお前の店になったバカ王子」
>「石っころは黙っててよっ!」
> きっ、と睨みつけると、ぼそりとツッコミを入れたアスタローシェが肩をすくめた。自分からふっかけたのだが、これ以上続けても不毛な言い争いになるだけだと判断したのだろう―――実に賢明な判断だが、そんな判断が下せるくらいだったら最初からケンカ売るような発言は控えろよ、とその場にいたウィルフレッドとリオンが心中でさらにツッコミを入れたが、彼ら2人は口には出さなかった。
> わがまま言いたい放題のアリータだが、今回ばかりは彼の言葉も確かだったのだ。
> ゼルガディスは立派に営業妨害をしていた。
> 店の中を外から一望できる大きな窓には、この世の終わりとした表情のゼルガディスがいて、その表情を見た客はそそくさと逃げていき、店内に充満した負のオーラのせいで入って休息の一時を楽しんでいた客もその場の空気に耐え切れず、そそくさと帰っていく始末。
> リオンやアリータが先程から暇を持て余しているのも、ゼルガディスのおかげで客が3人―――ウィルフレッドとアスタローシェ、そして暇にしてくれた張本人のゼルガディスである―――になってしまったからだ。

 うっうっうっ…………(涙)
 あっ、あの…………アリータさん。コレ…………自己破産の申請書…………(だから待て)


>「はいはい、アストくん、そこで挑発に乗っちゃったら君の負けだよ」
> アリータを睨みつけて立ち上がりかけたアスタローシェの胸をぺん、と手の甲で軽く叩き、ウィルフレッドが止める。憮然とした表情のまま座り直すアスタローシェをもはや気にも留めずにウィルフレッドは嘆息した。
>「まあね。気持ちはわからないでもないよ? とっても楽しみにしてたもんねぇ」
> クラヴィスやアスタローシェが知らなくても彼は知ってる。真夜中に何度も映画券が財布に入っているかどうか確認していたゼルガディスを。なんで知ってるかは敢えて言及しない方がきっと双方にとって幸せだろうが。

 あえて言及します(笑)
 パパりん、何で知ってたんだ〜〜〜〜!!(絶叫)


> ウィルフレッドの呟きにアスタローシェが小さく反論の言葉を立てる。
>「……お前はいつも約束破る方だったろうが。ドタキャンして何人の女泣かせた……?」
>「アストくん、僕はね。約束に縛られるのが大嫌いなんだにょv」

 …………………………………………(汗)
 パパりん…………本っっっっっっっ当に絵に描いたようなプレイ・ボーイだったんですね…………あ、でも一度御一緒したい…………(待て。取りあえず待て)


> リオンの言葉にアリータが呆れた表情で―――間違いなくクラヴィスに対して呆れているのだろう―――言葉を返す。
>「あの色ボケ男。今頃、ノエルと一緒にデレデレしてるんじゃないの? あーやだやだ。どうしてこうカレカノができると堕落するんだろうねぇ、人間ってぇのは?」
>『すみません。堕落してて』

 あはははははははははははははははははは。(乾いた笑い声)


> そして、すぐに店内の異様な空気に感づいて、彼はわずかに顔をしかめる。
>「なんなんだ? このしみったれた空気は?」
>「……クラヴィスくん、ちょっと……」
>「おんやぁ? そこで黒い画用紙背負っているのはゼルガディスくんではないですかぁ?」
> 父親が小声で息子を呼ぶが、彼は気づいていないようだった。視線を少しずらして、弟の姿を見つける―――どうやら、彼のまわりの負のオーラがなんとなく画用紙に見えたらしい―――いや実際に見えないのだが、そんな感じがしたのだろう。

 画用紙…………。…………(想像してみる)…………なんだか、重そうですね。様々な意味で。


> クラヴィスが近づいても気づかず、脳天を軽く小突かれて初めてゼルガディスは彼がきたことに気づく。
>「んー? 元気ないでしゅねぇ? ゼルガディスくんはごぎげん斜めでしゅかぁ? あー、もしかしてアメリアちゃんに捨てられた?」
> びし。

 ああっ! そんな急所をずばっとっ!!?


> 一段と暗くなったゼルガディスにクラヴィスがにんまりと笑って弟を指差す。
>「うを!? 図星? 図星っ!?
> そーか、図星かぁ。そりゃあ捨てたくはなるわなー。いやオレ的にはもった方だとは思うよ、うん」
> 行儀悪いのを承知でテーブルに腰をかけ、クラヴィスはうんうんと頷いてみせた。
>「オレが言うのもなんだけど、お前は恋愛がへたくそなんだよ。経験豊かなおにーさんを見てみろ。綺麗なおねーさんゲットしてちょー幸せたっぷり。花なんか飛ばしちゃうよ〜ん♪」

 おのろけモード発動中…………(死)


> ―――一瞬、酒で酔ってるのかとも思ったのが、酒豪で有名な―――端的に言えば、“ざる”であるが―――クラヴィスが酒に酔うなんてことあるはずはない。酔ってるとするならば―――女にか。そうなってくると単なる馬鹿という称号を与えなければならなくなってくる―――が、今の状況にその“単なる馬鹿”の称号は勇者の称号にもなり得た。

 “うわばみ”とも(笑)
 今何となく“ざる”って辞書で引いてみたんですが、「『ざるそば』の略」とか「『ざる碁』の略」なんて出てきて、少しびびりました(笑)

 
>「もうこの間のそっけなさが嘘のよう。今日も別れ際に『愛してる』のちゅーよ、ちゅーv」

 ………………………………(////////////////)


>「なんだか見てると情けなさ倍増だけど……よしいけ、クラヴィスくんっ! ノエちょんとのらぶらぶぱわぁでゼルガディスくんの負のオーラを飲み込んでしまえっ!」

 ……………………ノエ……「ちょん」……………………?
 ……………………………………………はっ!?
 す、すみません。深く考えてはいけないのでした!!(汗)


>「…………」
> 小さな声でゼルガディスがなにかを言ったのはわかったが、何を言っているのかまでは聞こえなかった。怪訝な顔をして、傍観する一同にクラヴィスがくるりとこちらを向いて、近づく。
>「映画のタダ券ゲットだぜv」
>「ク・ラ・ヴ・ィ・ス・くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅんっ!」

 ああ、パパりんがきれた!?


> 後ろ頭に手を回して、てへ、などと無駄にテレながら2枚の映画無料招待券をぴらぴらとなびかせる息子に珍しくウィルフレッドがうなるような低い声をあげた。珍しく怒っているらしい父親にクラヴィスは怪訝な顔をした。
>「なに怒ってんだよ? 遅れたこと怒ってんのか? いやノエルがさ、『もうちょっと一緒にいたいの』なんて言ってくるから、そー言われちゃ素直に家に帰すわけにもいかんだろ―――」
>「クラヴィスくんっ! パパりんは悲しいにょっ!」
>「なにが?」
> 首を傾げてくる息子の胸倉を掴んでウィルフレッドがいやいやをするように首を振った。
>「なんなのそのだらしなさはっ!? しかも『ゲットだぜ』なんて、ネタがびみょーに古いのは特に許せないにょっ! もう少し男の子らしさっていうのを身につけなさいっ!
> 我が家の家訓にもあるでしょっ!? 『女は遊んでも遊ばれるな』って!」
>「だからないって」

 出た!! ヴァレンタイン家家訓第二段♪ これ、元はアレですよね?『酒は〜(以下略)』。


>「いーい、クラヴィスくん? ゼルガディスくんは今すごく落ち込んでるんだ。今日、映画見に行く約束してたんだけどドタキャン食らったんだよ」
>「映画……?」
> やっとまともに父親の話を聞く気になったのか、首根っこを捕まれながらクラヴィスが先程ゼルガディスから譲り受けた映画のチケットに視線を落とした。だいぶ前に家に郵送されて来て、弟をからかうネタにもなったチケットである。

 そーか、やっぱりからかってたのか…………(遠ひ目)


> クラヴィスの無神経な声が耳に入ったのか、ゼルガディスが視線だけを兄に向けて睨みつけて来た。その視線に気づいてクラヴィスは鼻で笑う。
>「なるほど、彼女にとってお前よか後からきた約束の方が優先順位上だったのか」
> 映画のチケットを近くにいたアスタローシェに押し付け、両手をコートのポケットに突っ込んだままゼルガディスに近づく。
>「ま、納得はできるけどな」
>「……クラヴィスさん?」
> わずかに眉をひそめてリオンが名を呼んだ―――とても兄が弟を優しく慰めるという台詞には聞こえなかったのだ。

 クーちゃんが優しく慰めるのはノエルちゃんだけでしょう!! ――――いやっ! そうであってほしい!!(壊れてるぞ、自分)



>「例えば、オレが女で、お前と付き合ってて。お前との先約入ってても他に良い男が来たらオレは迷わずそっちに乗り換え―――」
>「――――っ!」
> 反射的にゼルガディスはクラヴィスの胸倉を掴んでいた。
> ―――それは一番恐れていた現実。
> アメリアは見た目も中身も良い女だった。
> 彼女の微笑は誰もが安らぎ、彼女の優しさは誰もが癒される。
> それは自分とて例外ではない。
> 彼女の微笑を見れば、なんだか嬉しくなった。彼女の優しさに触れれば、心が温かくなった。
> それ故に彼女に惹かれたのだ。心の底から愛しく思えるようになったのだ。
> ―――だが、それも例外ではないのだ。
> 彼女に惹かれている人間はたくさんいるだろう。幼なじみであったアリータでさえ、彼女に恋心を抱いていたのだ。だから自分のことを目の敵にしていた。アメリアが数年前にアリータをフっていなかったなら、彼女の隣にいつも一緒にいたのは自分ではなく、彼の方だったかもしれない。

 くっっはあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ!!!(///////////)
 ゼルガディスさん!! それをアメリアちゃんに言えばいいんですよぅぅぅぅぅ!!(興奮気味)


>「なに? 逆ギレ? 子供(ガキ)じゃねぇんだ。自分の思い通りにならないからっていちいち他人に八つ当たりするんじゃねぇよ、タコ」
> 言われて、ゼルガディスは無言でクラヴィスの服を離した。反射的に掴んでしまっただけだっただけにゼルガディス自身少しばかり驚いた様子だったが。
> 乱れた胸元を直しつつ、クラヴィスは横目で弟を一瞥して、言葉を吐き捨てる。
>「先約しててそれでも約束ドタキャンされて怒る前にお前自分の行動振りかえってみろよ。
> いつまでもなんにも言わんとだらだら無駄に時を過ごしやがって。今のお前ら、付き合ってるなんて言わないだろ? ちょっと仲良さげな女友達の関係いつまでも続けてたらいつか別の男に取られるのがオチだぞ」

 おお、お兄さんっぽい!!


>「俺はクーと違って器用じゃないから」
>「なにそれ?」
> 怪訝な顔をして問い返せば、彼は寂しそうな瞳を兄に―――そして、彼の後ろにいる一同に向けた。
>「俺は器用じゃないから、相手に『好き』とか『愛してる』とかなんて軽々しく言えないさ。
> 恥ずかしいんじゃないんだ―――自分の気持ちをありふれた言葉にするのが嫌なんだ」
> 言葉にしたら風に流されてしまうのではないかと怖くて。
> カタチにしたら消えてしまうのではないかと不安で。

 『ありふれた』ってのがポイントでしょうかね。なんかわかりますもん、その気持ち。……………………はっ!? 男心が理解できてる!!?(驚) 女心は理解できないのに!!(滝汗)


> 自分の気持ちを彼女に伝えなければならないと思うことはあった。
> だが、そのままでも良いと思うことも確かにあった。
> 別に言葉にしなくても、彼女の気持ちはわかったつもりだった。
> 彼女に対しての気持ちはわかってもらっているつもりだった。
> だからこそ、出会ってからの半年間、ずっと共にいることができたのだ―――自分たちは想いが通じ合っていると思うのは、自惚れだけではないはずだ。

 ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ…………ふふふ(//▽//)


> 小さく一つ咳払いをして―――ぽつりと呟く。
>「今日はコーヒーにミルクを入れてらっしゃるんですね」
>「あ……?」
> 唐突な言葉にゼルガディスがわずかに眉をひそめるが、ゆっくりと頷いて来た。
>「ああ。アメリアが身体に悪いからって」
>「ミルク入りのコーヒーはまずいですか?」
> 訊ねてくるリオンにゼルガディスは冷めたコーヒーに目をやった。半分まだ残っているが、別に不味くて残したわけではない。ミルクを入れたコーヒーもブラックとはまた違う味で美味しかった。
>「……いや」
>「それは当然です。うちの“店主”直々に入れてくださる当店自慢のコーヒーですから」
> 言われてアリータが少しだけ顔を赤くした―――共に働いているリオンに面と向かって誉め言葉をもらったのは初めてだったのだ。
> それに対してゼルガディスは怪訝な顔をしてみせた。
>「……なにが言いたいんだ?」
>「美味しいコーヒーにちょっとした心配り(ミルク)を入れれば旨味はさらに増す、ということです」
> リオンは瞑目していた瞳を開けた。まっすぐとゼルガディスを見つめる。
>「貴方は『好き』とか『愛してる』と言った言葉で自分の気持ちを表したくないとおっしゃいました。
> ですが想いもまたコーヒーと同じだとは思いませんか?
>『好きだ』というたった一言(いってき)の言葉(ミルク)でも、想い(コーヒー)の強さ(うまみ)を引きたてる良いものになるとは思えませんか? ゼルガディスさん」

 はにゃぁ…………( ̄ー ̄)
 流石です。なんで優しい雰囲気の表現…………
 まさか、ここでミルクとコーヒーが絡んでくるとは。


> 1ヶ月前から少しずつ少しずつ編んでいった手編みのマフラー。予定外のハプニングが起こり―――単に途中で目を飛ばしたことに気づかず数段編んでしまってから気づいてやり直しになったのだが―――予定よりも遅れての完成。
> これを自分の想いと共にゼルガディスに渡したら、受け取ってもらえるだろうか―――

 アメリアちゃん、女の子してるです♪(表現ヘン)


> ぴっぴろぴぴーろ ぴっぴろぴぴーろ ぴろっぴーぴろっぴっぴぴ♪

 はにゃ!!? チャクメロはなんでしょう!!? ちなみに白河は『トルコ行進曲』です!! メールはVlidgeの『You See....』だったりして。
 ああ、どこかにVlidge好きはいないでしょうか…………(あ、独り言です、気にしないで下さい)


>「ゼルガディスさんっ!?」
>『……あ……えっと……もしかして邪魔したか?』
> 電話口から聞こえて来た困ったような声にアメリアは見えないと知りつつも首をぶんぶか横に振った。

 条件反射、ですかね。


> 少しばかり電話口でゼルガディスは戸惑ったようだった。小さく声が上がった後、やがてぽつりと言ってくる。
>『時間空いてるか? 今―――会って話があるんだ』
> アメリアはちらりとマフラーを見た。
>「空いてますっ! 空きまくりですっ! 話ってなんですか!? ていうか、わたしも話したいことあるんですけどっ!」
> 一言一言力を込めて早口に言ってくるアメリアにゼルガディスが苦笑した。
>『少し落ち着け。今、星見ヶ丘公園にいる。ちょっと出てこ―――』
>「星見ヶ丘ですねっ! わかりました今すぐ行きますねっ!」
> ゼルガディスの言葉が終わらない前に更に言葉をまくし立て、言いたいことが言い終わるとすぐに電話を切る―――電話を切りかけた時にゼルガディスがなにかを言ってた気がするがそんなことはどうでも良かった。

 ゼルガディスさんの「落ち着け」コール、効果無し(笑) やはり恋するアメリアは誰にも止められないのです!!(ドきっぱり)


> 転げ落ちそうになりながらもなんとか無事に一階へ降りると、居間から父親が顔を出してくる。
>「なんじゃアメリア? その格好は……もしやこんな時間に出歩くのか?」
> しつけには厳しい父親が顔をしかめてくる―――が、アメリアはきっぱりと言い放った。
>「愛のためなのっ! わかってとーさんっ!」

 みのがしてフィルさん!!



> 街灯脇に設置されたベンチ。そこに1人腰をかけているゼルガディスの姿を発見して、アメリアはゆっくりと近づいた。
> ベンチに手をかけ、背後からゼルガディスの顔を覗きこむように見ながら声をかける。
>「お待たせしましたっ! ゼルガディスさんっ!」

 …………あのスピードで走ってきたんなら、あんまり待ってないと思うぞ…………


> ぼんやりと空を眺めているゼルガディスにアメリアも怪訝な顔をしながらも、つられて空を見上げた。しばし無言で空を眺めた後―――ぽつりとゼルガディスが口を開いた。
>「―――アメリア―――」
>「…………はい?」
> 星空を見ていたアメリアがゼルガディスの顔を見た。ゼルガディスが椅子に腰をかけているため、視線は自分の目の高さよりも下になったが。目を向ければ、ゼルガディスもまた自分の顔を見上げるように見ていた。
> 深海のような深い蒼の瞳に捕らわれて、アメリアは身動きが取れなくなる。
> ゆっくりとゼルガディスの顔が近づいた。
> 街灯にできた2人の影が1つになる。唇が―――重なる。

 ……………………………(///////////)


> 短い接吻に唇を解放すれば、アメリアは呆然と驚いたように目を見開いていた。そのまますぐに状況が理解できたのか、顔をタコのように真っ赤に染め始める。
> そのまま立ち上がり、ゼルガディスはただ一言、飾りもしないたった一言の言葉を口にする。
>「好きだ―――愛してる」

 ……………………………(///////▽///////)


> 彼女からはゼルガディスの顔が見えなかった。背を向けて―――だが、はっきりと彼の言葉だけは聞くことができた。
> 彼から聞きたかった言葉。そして、自分が言いたかった言葉。
> なにか言おうとして口を開きかけ―――言葉にならなくて、そのまま口を閉じる。荷物の中からマフラーを取り出すと、それを後ろからゼルガディスの首に引っかけて、そのまま勢いよく自分の方へ引き寄せた。
>「ぐえっ!?」
> イメージぶち壊しの妙な悲鳴をあげて―――首を絞められる形になったのだから妙な悲鳴はこの際許すべきことだろうが―――ゼルガディスが後ろにたたらを踏む。そのまま椅子に座り直され、アメリアもゼルガディスの隣に腰をかける。
>「なにするんだお前はっ!? 俺(ひと)のこと殺す気かおいっ!?」
> ゼルガディスの苦情を無視して、マフラーの両端を掴んだままアメリアは瞳を閉じた。今度は自分からゼルガディスに口づけをする。


 ……………………………(///////▽///////)


> 唇とマフラーの両端を離してにっこり微笑んだアメリアに、怪訝な顔をしてゼルガディスが彼女を見やった。
>「……アメリア?」
>「プレゼントですっ!」
>「プレ……? このマフラーがか?」
> アメリアの言葉を問い返し、ゼルガディスはまじまじとマフラーを見やった。すぐに手編みだとわかるようなマフラー。クリーム色と紺色は自分が好きな組み合わせである。

 …………(//▽//)
 …………流石アメリアさん、押さえるトコ押さえてますねvv


>「でも、1ヵ月くらい前にアストさんに言われたんです。『待ってたって男は望む言葉はなかなか言わない』って。
> 言われて初めて気づいたんです―――自分が無意識にゼルガディスさんに言葉を待ってたこと。ずるいですよね。ずるいってわかっちゃったから―――待たずに自分から言うことにしたんです」

 ううん……。アメリアのこういうトコ好きですvv こう……決して他人に任せてばかりいないとこvv


>「わたしも大好きです。ゼルガディスさん」
> 一瞬だけ、ゼルガディスが目を見開いた気がした。が、すぐに目を細めて、アメリアに手を伸ばすと彼女の頭を撫でた。方まで伸びた黒髪を梳きながら呟く。
>「知ってたよ」
>「―――だと思いました」

 ああ、愛だわ…………。


 はにゃぁ…………(ため息・最近パパりんがうつった!?)

 うふっ、うふふふふふふふふふふふふふふvvv(壊れ気味)
 っぃよっしゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁ!! よくやったゼル!!(リナ調)

 ふふふ。未だ顔があっついです。顔洗ってから寝るとしましょう。
 続きも楽しみにしてます!

 …………してるんですが…………
 すみません。白河、俗に言う「お受験」真っ最中なのです。そしでただいま12月。そろそろセ○ター試験が…………。
 っというわけで、いったいいつまでネットやってられるか分かりません。止めたらソレこそ三月まではお預けだし。
 もしかしたら、途中でレスが付けられなくなるやも…………(涙)

 ああ、でも、ソレが終わったらすかさず著者別でチェックしますんで、頑張ってくださぁ〜い!! もし途中で付けられなくなってしまったらごめんなさいです。

 では。
 白河綜でした♪




 

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7858冬なのにアイスを売る車が……ねんねこ E-mail URL2001/12/11 17:39:32
記事番号7843へのコメント

白河綜さんは No.7843「そろそろ焼き芋が…………」で書きました。


> まさかチャットでの事を憶えていて下さるとわ!!(感涙)
> くはあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!(注・酒飲みおやぢではありません)
> 嬉しいのですぅうぅぅぅぅぅぅうううぅぅぅぅ!!

覚えていますとも♪たいていのことは覚えてマスv
さすがに偽名使ってどんちゃん騒ぎした時のこととかは覚えてないですが(汗)←以前一度だけ夜に行われた。
入れ違いになった去り際にラブコールいただいた時は『うあっ!?ちょっと待って話したかったよらぶゆぅぅぅぅぅぅv』とか思ってましたしv(意味不明だぞ)


> 今回はゼルとアメリアですね♪ ねんねこさんの(もち、他の方もですが)ゼルアメはラブラブ〜〜vv 羨ましいです。白河はど〜〜にもこ〜〜にも書いてて照れてしまうので…………(汗・でも、オリキャラは人妻……)

書いてててれてしまうのはお互い様です(以前書いてたら吐血しかけた経験あり)。さすがにクラノエとかはブラッドさんやゆえさんが書いてくださっていて一応腐っても本家が書かんとコリャマズイのでは?とか思うんですが(笑)最近ではゼルアメは他人任せでした(爆死)


>> その中で窓際の席を陣取っていた銀髪の男が読んでいた雑誌―――少女漫画にあらず。普通の文芸誌であることを一応コメントしておく―――を閉じて、通りがかったウエイトレスに声をかけた。
> え、違うんですか!? てっきり…………あ、でも、立ち読み専門なんでしたっけ。

……良かったわ、アストくんのプライドのために注釈つけておいて(笑)←修正した時になんとなく付け加えていた。


>> 短く切り揃えられた黒髪。白い肌に母親譲りの深海のような藍青の瞳。身長は―――同年代、同性の平均と同じくらいというところか。周りにいる人間が平均よりも上のために『ちび』呼ばわりされてからかわれるのが常だったが。
> あー……、そういえば。スレイ本編でも、ガウリイがおっきいですからね。クーちゃんも180……くらいでしたっけ?(不安) そんなに小さくはないんですよね。175くらいでしょうか、世の男性の平均身長。

……私的にゼルガディス氏の身長は172センチなんです(^^)低いっていう方もいらっしゃいますけど、十分平均の域に入ってるのではないかなーと。下手にゼルを高くするとガウリイの身長怖くなりますしねぇ(笑)
ちなみにクーちゃん179センチでパパりん182センチ。アストくんは185センチと言う安易な設定を作ってあったりします。


>>「ブラックで飲んでるんですか?」
> 白河はアメリカンが好きです。あんまり苦くなくて(お子様)。
> あ、アメリアさん、メニュー持ってきて下さい(爆死)

たいていミルクと砂糖をがっと入れてカフェオレにします(笑)
さすがにそのままだと身体に悪すぎなので(−−;)←やったら母親に止められた


>> 彼女のその言葉にゼルガディスは彼女を一瞥して、再び視線を経済新聞へと戻した。
>>「コーヒー本来の豆の味を堪能してるんだ」
>>「なんだかヘリクツっぽいですね」
>> そっけなく答えてきたゼルガディスにエプロン姿の彼女が呆れたような顔をした。
> あはは。ひょっとしたら、“何となく”ブラックを飲んでいたのでは? あんまり注文するときに深く考えない…………ですよねぇ?(私だけでしょうか? 直感で選ぶの。……そのせいで、腹壊したこともありますが…………)

適当ですね、きっと。とりあえずどこの喫茶店にもありそうなコーヒーを頼むと(笑)
結構よくやります。「ミルクティーで」とかメニュー見る前から言ってる自分がいる(笑)で、後悔した経験が「良い午後茶(日本語訳済み)」の店であります(のーん)


>> アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン。
>> この喫茶店の主人の息子の幼なじみの1人であり、ゼルガディスの恋人のような存在である―――あくまでも“ような”がつく。
> 嗚呼、なんてじれったい…………
>> 女友達がすべて恋人に値するというわけではない。
>> 自分の想いを伝え、相手がその気持ちを受け取って、初めて女友達は恋人へと変化する。
>> だが、口で語らずともわかる“想い”もある。実際、『好き』だの『愛してる』だの言ったことも言われたこともなかったが、彼女が自分に対して好意を寄せていることはなんとなくわかったし、自分もまた彼女に対して好意を寄せているのはなんとなくわかってもらえている気がした。
>> だから、女友達でも恋人でもない―――“恋人のような存在”。
> ふふふふふふふふ。流石ねんねこさん。なんでこんな素敵な解釈vv そうか、そういうもんなのか…………(納得)

納得しちゃ嫌ですっっ(爆)勝手にねんねこの尺度で考えたものですから(笑)
いわなくてもいつのまにか恋人同士vていうのもあると思いますけど、それですますと一生ゼルが言ってくれないぃぃぃぃぃっ(笑)


>>「そういや、今日どうするんだ?」
>> ゼルガディスの問いにわずかにアメリアが気まずそうに天井に視線を向けた―――が、彼は気づかなかったようだった。ここに来る前に走り書きして来たメモを荷物の中から取り出すのに気を取られていた。
>> 今日は彼女のバイトが終わる夕方まで待って、そのまま映画を見に行く約束をしていた。
>> 雑誌の懸賞で当たった映画のチケット。暇つぶしに買ってここでやっていたクロスワードの雑誌だったか。とにかくなにかの雑誌の懸賞に彼女が見たい映画の無料招待券があったのだ。はずれ覚悟で送ってみれば、運良く当選してしまった―――家に券が届いた時は家族に『一生分の運を使い果たしたんではないか』とか『映画館で殺人事件に巻き込まれるのがオチっぽいよね』とか散々言われ放題言われたのだが。
>> とにかく、当たったのは良いが、2人の生活は共通点がまるでなく、いろいろ時間があわなくて結局、件の映画公開の最終日である今日にまでずれ込んでしまった。
>> 荷物の隙間から奥にいってしまった上映時間のメモをなんとか荷物から引っ張り出しつつ、言葉を続けてくる。
>>「直行するか、一旦家に帰ってからまた来るか―――俺はどっちでも良いから、お前に任せ―――」
>>「あ、あの。ゼルガディスさん」
>>「――――? どした?」
>> 上目遣いで見てくるアメリアにその時になってようやく気がつき、ゼルガディスはきょとんとした顔をする。そんな彼にアメリアはおずおずと告げてくる。
>>「あのですね……今日行けなくなっちゃいました……て、てへv」
> がーんっ!!
> えっ、まさか…………そんな落ちありですか!!?
> せっかくデートの現場を押さえられると思ったのに!!(頭にキャップを被り、服は迷彩柄、靴は頑丈そうなブーツ。暗視スコープをかけ、首からカメラ、手にはカセット・ウォークマン(録音用)を持ち、いつでも出撃OKって感じで硬直)

どこにデート行くんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!(ツッコミ)
「さあ、今日のデートは無人島探検ですよっ!」
「……いや映画だから……」
―――などと言うボケとツッコミが聞こえてきそうです(笑)
というか暗視スコープの使い道が気になります(爆死)入手ルートも多大に気になりますが。


>> 扉が開く。
>>「いらっしゃいま―――ああ、どうも。今日は少し早いですね」
>> 入って来たのは常連客だった。暇そうにしていた仏頂面のウエイターが入って来た2人の男を認めて、世間話でもするような口調で言ってくる。そんなウエイター―――リオンに軽く手を挙げて応え、偶然外で一緒になったウィルフレッドとアスタローシェが自分たちの席に視線をやって―――気づく。
>>「あー、死んでるゼルガディスくんをはっけーん」
>>「物の見事に即死だったらしいなー」
> 何で皆さんそんなに明るいんですかっ!!?
> ううう…………、明日の第1面が…………(待て待て)

『女にフラれて服毒自殺』とかですか?(待て)←どこから薬をもってきたのだ。どこから。
机に突っ伏した瞬間を押さえておきたかったですっ!(どうやら新聞社に高く売りこむつもりだったらしい)


>> たかだか雑誌の懸賞の映画無料招待券だ。別に当たったからと言って行かなくとも、もったいないと思うことはあっても金銭的に損はない。損はないのだが―――
>> はう、と溜め息を吐いて、ゼルガディスは虚ろな瞳を窓の外に向けた。
> ああああああっ、ショック受けてる〜〜〜〜。

そりゃショックです(笑)
先約であっさりフラれりゃ立場なっしんぐですから(笑)


>> 晴れた空。流れる雲。陽は少しばかり傾いて、そろそろ青の天井を赤く染め始めている。そのうち、赤と青が交じり合い、感動するような自然の絵画が生み出されるであろう。
>> だが、彼の周りにはそれを覆い隠す黒い雲がかかっているようだった。空気がよどんでいるというか、負のオーラが蔓延しているというか―――決してはっきりと目に見えるものではなかったが、人間、“なんとなく”で感じてしまう悪寒がある。彼の周りに大量発生しているのはそんな空気だった。
> ゼロス君が寄ってきますよ♪

「ごちそうさまですvゼルガディスさんvv」
頑張れば今ならゼロスに勝てるかもしれません、ゼル!(笑)


>>「ちょっとウザいよ、あれ」
> ああ、そんなハッキリと(汗)
>> びし、とゼルガディスを指差して、言葉を続けてくる。
>>「営業妨害だよっ! ボクの店潰す気っ!?」
>>「いつからお前の店になったバカ王子」
>>「石っころは黙っててよっ!」
>> きっ、と睨みつけると、ぼそりとツッコミを入れたアスタローシェが肩をすくめた。自分からふっかけたのだが、これ以上続けても不毛な言い争いになるだけだと判断したのだろう―――実に賢明な判断だが、そんな判断が下せるくらいだったら最初からケンカ売るような発言は控えろよ、とその場にいたウィルフレッドとリオンが心中でさらにツッコミを入れたが、彼ら2人は口には出さなかった。
>> わがまま言いたい放題のアリータだが、今回ばかりは彼の言葉も確かだったのだ。
>> ゼルガディスは立派に営業妨害をしていた。
>> 店の中を外から一望できる大きな窓には、この世の終わりとした表情のゼルガディスがいて、その表情を見た客はそそくさと逃げていき、店内に充満した負のオーラのせいで入って休息の一時を楽しんでいた客もその場の空気に耐え切れず、そそくさと帰っていく始末。
>> リオンやアリータが先程から暇を持て余しているのも、ゼルガディスのおかげで客が3人―――ウィルフレッドとアスタローシェ、そして暇にしてくれた張本人のゼルガディスである―――になってしまったからだ。
> うっうっうっ…………(涙)
> あっ、あの…………アリータさん。コレ…………自己破産の申請書…………(だから待て)

「ちょっと!ボクに自己破産しろって言うわけっ!? 自己破産なんてするくらいだったら……」
「だったら?」
「…………………………リオン。ホストとかって興味ある? 君だったらきっと売れっ子になれる気がするんだ―――て、あああああああっ! そんな無視して帰っちゃいやだっ! 助けてよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
―――以上、喫茶店の厨房での会話をお送りしました。


>>「はいはい、アストくん、そこで挑発に乗っちゃったら君の負けだよ」
>> アリータを睨みつけて立ち上がりかけたアスタローシェの胸をぺん、と手の甲で軽く叩き、ウィルフレッドが止める。憮然とした表情のまま座り直すアスタローシェをもはや気にも留めずにウィルフレッドは嘆息した。
>>「まあね。気持ちはわからないでもないよ? とっても楽しみにしてたもんねぇ」
>> クラヴィスやアスタローシェが知らなくても彼は知ってる。真夜中に何度も映画券が財布に入っているかどうか確認していたゼルガディスを。なんで知ってるかは敢えて言及しない方がきっと双方にとって幸せだろうが。
> あえて言及します(笑)
> パパりん、何で知ってたんだ〜〜〜〜!!(絶叫)

間違いなく夜な夜な息子の部屋を覗きに行ってますね(笑)
カメラ持って寝顔の写真とかとってどこかで売りさばいていそうです(鬼かお前は)


>> ウィルフレッドの呟きにアスタローシェが小さく反論の言葉を立てる。
>>「……お前はいつも約束破る方だったろうが。ドタキャンして何人の女泣かせた……?」
>>「アストくん、僕はね。約束に縛られるのが大嫌いなんだにょv」
> …………………………………………(汗)
> パパりん…………本っっっっっっっ当に絵に描いたようなプレイ・ボーイだったんですね…………あ、でも一度御一緒したい…………(待て。取りあえず待て)

見かけは純情少年っぽいのに中身は立派な腹黒プレイボーイです(爆死)
私も一度ごいっしょしたいんですヨv(こら待て)一夜限りの甘い夢になるだけで悪質な詐欺はしないはずです(笑)


>> そして、すぐに店内の異様な空気に感づいて、彼はわずかに顔をしかめる。
>>「なんなんだ? このしみったれた空気は?」
>>「……クラヴィスくん、ちょっと……」
>>「おんやぁ? そこで黒い画用紙背負っているのはゼルガディスくんではないですかぁ?」
>> 父親が小声で息子を呼ぶが、彼は気づいていないようだった。視線を少しずらして、弟の姿を見つける―――どうやら、彼のまわりの負のオーラがなんとなく画用紙に見えたらしい―――いや実際に見えないのだが、そんな感じがしたのだろう。
> 画用紙…………。…………(想像してみる)…………なんだか、重そうですね。様々な意味で。

きっとクーちゃんにはどんよりとした重い空気が縦線で見えたりするのです(え?)
「あー、縦線伸びてる伸びてる」とかいきなり言い出す(笑)
彼が「そこにお化けいるんだよねー」とさらりと言ってのけてもあんまり違和感ないのが怖いですが、もっと違和感ないのアストくんでしょうか(笑)


>> クラヴィスが近づいても気づかず、脳天を軽く小突かれて初めてゼルガディスは彼がきたことに気づく。
>>「んー? 元気ないでしゅねぇ? ゼルガディスくんはごぎげん斜めでしゅかぁ? あー、もしかしてアメリアちゃんに捨てられた?」
>> びし。
> ああっ! そんな急所をずばっとっ!!?

一撃必殺。これぞヴァレンタイン家必殺『傷口に塩を擦り込もう』攻撃です(待てない)


>> 一段と暗くなったゼルガディスにクラヴィスがにんまりと笑って弟を指差す。
>>「うを!? 図星? 図星っ!?
>> そーか、図星かぁ。そりゃあ捨てたくはなるわなー。いやオレ的にはもった方だとは思うよ、うん」
>> 行儀悪いのを承知でテーブルに腰をかけ、クラヴィスはうんうんと頷いてみせた。
>>「オレが言うのもなんだけど、お前は恋愛がへたくそなんだよ。経験豊かなおにーさんを見てみろ。綺麗なおねーさんゲットしてちょー幸せたっぷり。花なんか飛ばしちゃうよ〜ん♪」
> おのろけモード発動中…………(死)

ちなみに発動時に周囲半径1メートル以内にいた人間は巻き込まれ、3時間は解放してもらえないそうな(笑)
……らぶらぶなクーちゃんとノエちょんの姿、想像すると怖いよーな……(汗)


>> ―――一瞬、酒で酔ってるのかとも思ったのが、酒豪で有名な―――端的に言えば、“ざる”であるが―――クラヴィスが酒に酔うなんてことあるはずはない。酔ってるとするならば―――女にか。そうなってくると単なる馬鹿という称号を与えなければならなくなってくる―――が、今の状況にその“単なる馬鹿”の称号は勇者の称号にもなり得た。
> “うわばみ”とも(笑)
> 今何となく“ざる”って辞書で引いてみたんですが、「『ざるそば』の略」とか「『ざる碁』の略」なんて出てきて、少しびびりました(笑)

ちなみにねんねこさん、『ざるねこ』と呼ばれるくらい酒に強いです(待て、未成年)
『ざる』もそうですけど『うわばみ』って言うと「は?」とか言われるんですよね(笑)
ちなみにヴァレンタインさん家はウィルフレッド氏とクラヴィス氏はうわばみで、ゼルガディス氏は普通。アスタローシェ氏までくると下戸になります(笑)


>>「もうこの間のそっけなさが嘘のよう。今日も別れ際に『愛してる』のちゅーよ、ちゅーv」
> ………………………………(////////////////)
>>「なんだか見てると情けなさ倍増だけど……よしいけ、クラヴィスくんっ! ノエちょんとのらぶらぶぱわぁでゼルガディスくんの負のオーラを飲み込んでしまえっ!」
> ……………………ノエ……「ちょん」……………………?
> ……………………………………………はっ!?
> す、すみません。深く考えてはいけないのでした!!(汗)

そろそろ『ノエルちゃん』と呼べる年でもなくなってきているので敢えてノエ「ちょん」なのでぃす―――て、木槌が飛んでくるぅぅぅぅっ!?(げごふっ!)


>> 後ろ頭に手を回して、てへ、などと無駄にテレながら2枚の映画無料招待券をぴらぴらとなびかせる息子に珍しくウィルフレッドがうなるような低い声をあげた。珍しく怒っているらしい父親にクラヴィスは怪訝な顔をした。
>>「なに怒ってんだよ? 遅れたこと怒ってんのか? いやノエルがさ、『もうちょっと一緒にいたいの』なんて言ってくるから、そー言われちゃ素直に家に帰すわけにもいかんだろ―――」
>>「クラヴィスくんっ! パパりんは悲しいにょっ!」
>>「なにが?」
>> 首を傾げてくる息子の胸倉を掴んでウィルフレッドがいやいやをするように首を振った。
>>「なんなのそのだらしなさはっ!? しかも『ゲットだぜ』なんて、ネタがびみょーに古いのは特に許せないにょっ! もう少し男の子らしさっていうのを身につけなさいっ!
>> 我が家の家訓にもあるでしょっ!? 『女は遊んでも遊ばれるな』って!」
>>「だからないって」
> 出た!! ヴァレンタイン家家訓第二段♪ これ、元はアレですよね?『酒は〜(以下略)』。

そうです、あれです(笑)というかどうやら毎回家訓を入れなければ気が済まなくなりつつあります(待て)


>>「いーい、クラヴィスくん? ゼルガディスくんは今すごく落ち込んでるんだ。今日、映画見に行く約束してたんだけどドタキャン食らったんだよ」
>>「映画……?」
>> やっとまともに父親の話を聞く気になったのか、首根っこを捕まれながらクラヴィスが先程ゼルガディスから譲り受けた映画のチケットに視線を落とした。だいぶ前に家に郵送されて来て、弟をからかうネタにもなったチケットである。
> そーか、やっぱりからかってたのか…………(遠ひ目)

からかってこそクーちゃん。からかわれてこそゼルです(ひどいよ)


>> クラヴィスの無神経な声が耳に入ったのか、ゼルガディスが視線だけを兄に向けて睨みつけて来た。その視線に気づいてクラヴィスは鼻で笑う。
>>「なるほど、彼女にとってお前よか後からきた約束の方が優先順位上だったのか」
>> 映画のチケットを近くにいたアスタローシェに押し付け、両手をコートのポケットに突っ込んだままゼルガディスに近づく。
>>「ま、納得はできるけどな」
>>「……クラヴィスさん?」
>> わずかに眉をひそめてリオンが名を呼んだ―――とても兄が弟を優しく慰めるという台詞には聞こえなかったのだ。
> クーちゃんが優しく慰めるのはノエルちゃんだけでしょう!! ――――いやっ! そうであってほしい!!(壊れてるぞ、自分)

ノエちょんと小さい頃のゼルだったら慰めてもらえたかもしれません(笑)
罵詈雑言吐くのは愛の鞭なのですv(やめれ)


>>「例えば、オレが女で、お前と付き合ってて。お前との先約入ってても他に良い男が来たらオレは迷わずそっちに乗り換え―――」
>>「――――っ!」
>> 反射的にゼルガディスはクラヴィスの胸倉を掴んでいた。
>> ―――それは一番恐れていた現実。
>> アメリアは見た目も中身も良い女だった。
>> 彼女の微笑は誰もが安らぎ、彼女の優しさは誰もが癒される。
>> それは自分とて例外ではない。
>> 彼女の微笑を見れば、なんだか嬉しくなった。彼女の優しさに触れれば、心が温かくなった。
>> それ故に彼女に惹かれたのだ。心の底から愛しく思えるようになったのだ。
>> ―――だが、それも例外ではないのだ。
>> 彼女に惹かれている人間はたくさんいるだろう。幼なじみであったアリータでさえ、彼女に恋心を抱いていたのだ。だから自分のことを目の敵にしていた。アメリアが数年前にアリータをフっていなかったなら、彼女の隣にいつも一緒にいたのは自分ではなく、彼の方だったかもしれない。
> くっっはあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ!!!(///////////)
> ゼルガディスさん!! それをアメリアちゃんに言えばいいんですよぅぅぅぅぅ!!(興奮気味)

「言えたらな……苦労しないんだよ……」
↑ゼルガディス氏いじけモード炸裂中。(炸裂してるのかっ!?)


>>「なに? 逆ギレ? 子供(ガキ)じゃねぇんだ。自分の思い通りにならないからっていちいち他人に八つ当たりするんじゃねぇよ、タコ」
>> 言われて、ゼルガディスは無言でクラヴィスの服を離した。反射的に掴んでしまっただけだっただけにゼルガディス自身少しばかり驚いた様子だったが。
>> 乱れた胸元を直しつつ、クラヴィスは横目で弟を一瞥して、言葉を吐き捨てる。
>>「先約しててそれでも約束ドタキャンされて怒る前にお前自分の行動振りかえってみろよ。
>> いつまでもなんにも言わんとだらだら無駄に時を過ごしやがって。今のお前ら、付き合ってるなんて言わないだろ? ちょっと仲良さげな女友達の関係いつまでも続けてたらいつか別の男に取られるのがオチだぞ」
> おお、お兄さんっぽい!!
>>「俺はクーと違って器用じゃないから」
>>「なにそれ?」
>> 怪訝な顔をして問い返せば、彼は寂しそうな瞳を兄に―――そして、彼の後ろにいる一同に向けた。
>>「俺は器用じゃないから、相手に『好き』とか『愛してる』とかなんて軽々しく言えないさ。
>> 恥ずかしいんじゃないんだ―――自分の気持ちをありふれた言葉にするのが嫌なんだ」
>> 言葉にしたら風に流されてしまうのではないかと怖くて。
>> カタチにしたら消えてしまうのではないかと不安で。
> 『ありふれた』ってのがポイントでしょうかね。なんかわかりますもん、その気持ち。……………………はっ!? 男心が理解できてる!!?(驚) 女心は理解できないのに!!(滝汗)

女心は理解できませんっ!女なのにっっ!?(致命的)
ドラマとか見てても「おい、何でそこであんたは泣くんだっ!?おいちょっと待てこらっ!?」とツッコミいれて母親に「女心がわかんないやつねー」とか言われた経験ありです(爆死)
挙げ句の果てには性別間違えたんじゃないの?とか言われる始末だし……ひどいよ母上(汗)


>> 小さく一つ咳払いをして―――ぽつりと呟く。
>>「今日はコーヒーにミルクを入れてらっしゃるんですね」
>>「あ……?」
>> 唐突な言葉にゼルガディスがわずかに眉をひそめるが、ゆっくりと頷いて来た。
>>「ああ。アメリアが身体に悪いからって」
>>「ミルク入りのコーヒーはまずいですか?」
>> 訊ねてくるリオンにゼルガディスは冷めたコーヒーに目をやった。半分まだ残っているが、別に不味くて残したわけではない。ミルクを入れたコーヒーもブラックとはまた違う味で美味しかった。
>>「……いや」
>>「それは当然です。うちの“店主”直々に入れてくださる当店自慢のコーヒーですから」
>> 言われてアリータが少しだけ顔を赤くした―――共に働いているリオンに面と向かって誉め言葉をもらったのは初めてだったのだ。
>> それに対してゼルガディスは怪訝な顔をしてみせた。
>>「……なにが言いたいんだ?」
>>「美味しいコーヒーにちょっとした心配り(ミルク)を入れれば旨味はさらに増す、ということです」
>> リオンは瞑目していた瞳を開けた。まっすぐとゼルガディスを見つめる。
>>「貴方は『好き』とか『愛してる』と言った言葉で自分の気持ちを表したくないとおっしゃいました。
>> ですが想いもまたコーヒーと同じだとは思いませんか?
>>『好きだ』というたった一言(いってき)の言葉(ミルク)でも、想い(コーヒー)の強さ(うまみ)を引きたてる良いものになるとは思えませんか? ゼルガディスさん」
> はにゃぁ…………( ̄ー ̄)
> 流石です。なんで優しい雰囲気の表現…………
> まさか、ここでミルクとコーヒーが絡んでくるとは。

さりげなく伏線張ってみました(爆死)
というか書いてて思いついて慌てて伏線張ったんですけど(待て)
こういう台詞言えるのきっとリオンくんだけでしょうねぇ……(女ったらしに言われても説得力無し・笑)


>> ぴっぴろぴぴーろ ぴっぴろぴぴーろ ぴろっぴーぴろっぴっぴぴ♪
> はにゃ!!? チャクメロはなんでしょう!!? ちなみに白河は『トルコ行進曲』です!! メールはVlidgeの『You See....』だったりして。
> ああ、どこかにVlidge好きはいないでしょうか…………(あ、独り言です、気にしないで下さい)

ふっふっふっ。気づかれてません……とかいったら別の方にしっかり見抜かれてました(笑)
数年前に放映されていた某アニメのEDです(笑)アニメだけの設定であったんですよね、ぎょっぴーホルンとかっていうのが(笑)←知らないって
ちなみに私のケータイは……着メロ入れようよ自分(笑)←常にマナーモード中。


>> 少しばかり電話口でゼルガディスは戸惑ったようだった。小さく声が上がった後、やがてぽつりと言ってくる。
>>『時間空いてるか? 今―――会って話があるんだ』
>> アメリアはちらりとマフラーを見た。
>>「空いてますっ! 空きまくりですっ! 話ってなんですか!? ていうか、わたしも話したいことあるんですけどっ!」
>> 一言一言力を込めて早口に言ってくるアメリアにゼルガディスが苦笑した。
>>『少し落ち着け。今、星見ヶ丘公園にいる。ちょっと出てこ―――』
>>「星見ヶ丘ですねっ! わかりました今すぐ行きますねっ!」
>> ゼルガディスの言葉が終わらない前に更に言葉をまくし立て、言いたいことが言い終わるとすぐに電話を切る―――電話を切りかけた時にゼルガディスがなにかを言ってた気がするがそんなことはどうでも良かった。
> ゼルガディスさんの「落ち着け」コール、効果無し(笑) やはり恋するアメリアは誰にも止められないのです!!(ドきっぱり)

ツーツーとかしか聞こえてこない携帯片手にゼルがうめくんですね。
「……だからちょっと落ち着けって言ってるだろうが……」とか(笑)



>> 街灯脇に設置されたベンチ。そこに1人腰をかけているゼルガディスの姿を発見して、アメリアはゆっくりと近づいた。
>> ベンチに手をかけ、背後からゼルガディスの顔を覗きこむように見ながら声をかける。
>>「お待たせしましたっ! ゼルガディスさんっ!」
> …………あのスピードで走ってきたんなら、あんまり待ってないと思うぞ…………

1秒以上待たせたら『お待たせしました』なのでしょう(笑)律儀というかなんと言うか……(^^;)


>> ぼんやりと空を眺めているゼルガディスにアメリアも怪訝な顔をしながらも、つられて空を見上げた。しばし無言で空を眺めた後―――ぽつりとゼルガディスが口を開いた。
>>「―――アメリア―――」
>>「…………はい?」
>> 星空を見ていたアメリアがゼルガディスの顔を見た。ゼルガディスが椅子に腰をかけているため、視線は自分の目の高さよりも下になったが。目を向ければ、ゼルガディスもまた自分の顔を見上げるように見ていた。
>> 深海のような深い蒼の瞳に捕らわれて、アメリアは身動きが取れなくなる。
>> ゆっくりとゼルガディスの顔が近づいた。
>> 街灯にできた2人の影が1つになる。唇が―――重なる。
> ……………………………(///////////)
>> 短い接吻に唇を解放すれば、アメリアは呆然と驚いたように目を見開いていた。そのまますぐに状況が理解できたのか、顔をタコのように真っ赤に染め始める。
>> そのまま立ち上がり、ゼルガディスはただ一言、飾りもしないたった一言の言葉を口にする。
>>「好きだ―――愛してる」
> ……………………………(///////▽///////)
>> 彼女からはゼルガディスの顔が見えなかった。背を向けて―――だが、はっきりと彼の言葉だけは聞くことができた。
>> 彼から聞きたかった言葉。そして、自分が言いたかった言葉。
>> なにか言おうとして口を開きかけ―――言葉にならなくて、そのまま口を閉じる。荷物の中からマフラーを取り出すと、それを後ろからゼルガディスの首に引っかけて、そのまま勢いよく自分の方へ引き寄せた。
>>「ぐえっ!?」
>> イメージぶち壊しの妙な悲鳴をあげて―――首を絞められる形になったのだから妙な悲鳴はこの際許すべきことだろうが―――ゼルガディスが後ろにたたらを踏む。そのまま椅子に座り直され、アメリアもゼルガディスの隣に腰をかける。
>>「なにするんだお前はっ!? 俺(ひと)のこと殺す気かおいっ!?」
>> ゼルガディスの苦情を無視して、マフラーの両端を掴んだままアメリアは瞳を閉じた。今度は自分からゼルガディスに口づけをする。
> ……………………………(///////▽///////)
>> 唇とマフラーの両端を離してにっこり微笑んだアメリアに、怪訝な顔をしてゼルガディスが彼女を見やった。
>>「……アメリア?」
>>「プレゼントですっ!」
>>「プレ……? このマフラーがか?」
>> アメリアの言葉を問い返し、ゼルガディスはまじまじとマフラーを見やった。すぐに手編みだとわかるようなマフラー。クリーム色と紺色は自分が好きな組み合わせである。
> …………(//▽//)
> …………流石アメリアさん、押さえるトコ押さえてますねvv

押さえてマスv映画ドタキャンしてしまって彼女の株下がり気味だったので(汗)ここらでぐんと一気に上げる、と(笑)
見てないようでしっかりとチェックしているところが彼女らしいですv


>>「でも、1ヵ月くらい前にアストさんに言われたんです。『待ってたって男は望む言葉はなかなか言わない』って。
>> 言われて初めて気づいたんです―――自分が無意識にゼルガディスさんに言葉を待ってたこと。ずるいですよね。ずるいってわかっちゃったから―――待たずに自分から言うことにしたんです」
> ううん……。アメリアのこういうトコ好きですvv こう……決して他人に任せてばかりいないとこvv

某番組で男性が「女は『愛してる』って言葉を言わないくせして言わせるからずるい」って言う発言がありまして、ああそーいやそーだなーと。アメリアだったらどうするだろうって思ったらあの娘の場合猪突問診に自分から言ってるなーと(笑)


>>「わたしも大好きです。ゼルガディスさん」
>> 一瞬だけ、ゼルガディスが目を見開いた気がした。が、すぐに目を細めて、アメリアに手を伸ばすと彼女の頭を撫でた。方まで伸びた黒髪を梳きながら呟く。
>>「知ってたよ」
>>「―――だと思いました」
> ああ、愛だわ…………。

愛なのですv(笑)


> はにゃぁ…………(ため息・最近パパりんがうつった!?)
> うふっ、うふふふふふふふふふふふふふふvvv(壊れ気味)
> っぃよっしゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁ!! よくやったゼル!!(リナ調)
> ふふふ。未だ顔があっついです。顔洗ってから寝るとしましょう。
> 続きも楽しみにしてます!
> …………してるんですが…………
> すみません。白河、俗に言う「お受験」真っ最中なのです。そしでただいま12月。そろそろセ○ター試験が…………。
> っというわけで、いったいいつまでネットやってられるか分かりません。止めたらソレこそ三月まではお預けだし。
> もしかしたら、途中でレスが付けられなくなるやも…………(涙)

残り40日きりましたしね、センター試験。他人事じゃないんですけど自分(待て)
多分、白川さんと同じ時期に消えるんで(笑)大丈夫ですv(なにが?)
お勉強の方、頑張ってくださいですv(だからなんで他人事のよーに言う自分)


> ああ、でも、ソレが終わったらすかさず著者別でチェックしますんで、頑張ってくださぁ〜い!! もし途中で付けられなくなってしまったらごめんなさいです。

どうやら自分のサイトでちょっと加筆修正するみたいですので、良かったらサイトの方も覗いてやってくださいませ!(宣伝かよ!←三村風)
というわけでねんねこでした!!





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7844がまんできませんでした〜(爆)風見りあ E-mail 2001/12/6 02:32:23
記事番号7840へのコメント

ああ!こちらでは初めましてなのですねんねこさん!!(><)
もうお昼頃からヤキモキしていたのですがとうとうコメントなのです!
初めてのカキコがコメントなんて一坪さんごめんなさい……(汗←ここで謝ってどうする)

さて、よかったですぅぅぅっ!!!(><)
今回も最高でしたvvvやっぱりねんねこさんの作品は素敵なのです。ラブなのですvv(いや、反応困るから)
もう上手い言葉が出てこないし時間なかったりするんですが(でも投稿時間どうよ……)、やっぱりパパりん素敵vvもうどんなこと言っても素敵に見えるあたり末期みたいですv(待てない)これからも楽しみにしてるのですvv
それで気になったことをいくつか……
姫の携帯の着信音……きん注ですか?(どきどき)
違っても気にしないで下さいませ。(汗)
そして題名。今日なんかの車のCMで見たんですが、そこからだったりします……?(笑)

ではでは、HPの方では掲示板のレスが消えてしまったようで……私へのあの長ったらしいのも消えたと思うと……(汗)
……お気を確かにっ!!(励ましになってない)レスはいつでもいいので!
それではまたどこかでなのですv

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7859我慢しちゃ駄目ですっ!(笑)ねんねこ E-mail URL2001/12/11 17:40:33
記事番号7844へのコメント

風見りあさんは No.7844「がまんできませんでした〜(爆)」で書きました。

>ああ!こちらでは初めましてなのですねんねこさん!!(><)
>もうお昼頃からヤキモキしていたのですがとうとうコメントなのです!
>初めてのカキコがコメントなんて一坪さんごめんなさい……(汗←ここで謝ってどうする)

初めましてなのです、というか2通のメールのやり取り時点でどうしてももう1年以上やり取りしているのではないかと言う錯覚をしている私にとってはいと新鮮です『初めまして』!(笑)
初めてのカキコ……そういえば初っ端から投稿だったよーな(遠い目)


>さて、よかったですぅぅぅっ!!!(><)
>今回も最高でしたvvvやっぱりねんねこさんの作品は素敵なのです。ラブなのですvv(いや、反応困るから)
>もう上手い言葉が出てこないし時間なかったりするんですが(でも投稿時間どうよ……)、やっぱりパパりん素敵vvもうどんなこと言っても素敵に見えるあたり末期みたいですv(待てない)これからも楽しみにしてるのですvv

寝ましょう!(笑)←でも人のこと言えない人。すみません、その時間ちゃっかり起きてました(笑)
さすがですパパりんは親父ギャグ言っても似合うのですねv(待て)←言わせたいけどイメージ総崩れになるのが嫌なので言わせない(爆死)


>それで気になったことをいくつか……
>姫の携帯の着信音……きん注ですか?(どきどき)
>違っても気にしないで下さいませ。(汗)
>そして題名。今日なんかの車のCMで見たんですが、そこからだったりします……?(笑)

りあさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんvvv
心の友と書いて「いもうと」って呼んでも良いですかっ!?(激待てない)
ていうか、大当たりですっ(笑)
ぴっぴろぴぴーろ ぴっぴろぴぴーろ ぴろぴっぴろぴっぴぴ♪
パパりんが踊る♪ おしりフリフリ♪ にょんにょんが踊るにょ♪ パパりんダンス♪
ですっ!(やっぱり待てない)

タイトルの方は偶然だったりします(笑)
電子辞書の広辞苑でそんな言葉を見つけて、ああ、それもいいかも。で適当につけたと(笑)
どうせあの親子は「思い立ったが吉日」で生活してるだろうなーと言う意味です。ちなみに後々「思い立ったが左団扇生活」なんていう番外編も出るらしいですよ(本気と書いてマジと読む)


>ではでは、HPの方では掲示板のレスが消えてしまったようで……私へのあの長ったらしいのも消えたと思うと……(汗)
>……お気を確かにっ!!(励ましになってない)レスはいつでもいいので!
>それではまたどこかでなのですv

ふふふふふ。あの時から直でレスをつけるのは止めようと心に誓ったのです(遠い目)
消えた時はちとショック大きかったです(笑)
それではではまたどこかでなのですv





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7846そしてまだまだ続きますっ!?むくぅ 2001/12/6 20:33:11
記事番号7840へのコメント

 どうも。ねんねこさんに呼応して、このタイトルで言ってみたいと思いますんのです。むくぅなのです。
 とりあえず『ばか』王子(決定?)がトレイでフリスビーにならなかったか(意味不明)気になってますのですッ!?(←やはり『?』付けで)
 というわけで今回の感想(多分)をッ!

 ゼルガディスさん、最初のほうはなにやら死んでます。死んでます。死んでますっ!?(何故三度も繰り返す) しかも平和コンビの営業妨害してます(汗)
 アメリアさんの断った理由に拍手。一時は好きな人を殺して(待て)まで、好きな人のためにマフラーを編むなんて……ッ!(なにやら暴れ中)
 えせじゃないですよえせじゃないですともッ! 正真正銘ゼルアメなのですッ!(暴走)
 そしてリオンさんがすごいタイミングで素晴らしいセリフを言ってくれましたのですねッ! ああ名補佐官さん(また勝手に呼び名をつける)っ!

 ……………冷静に振り返ると、また暴走しまくってますごめんなさい……………(なら少しは直せ)
 それでは、反省してるけどちっとも反省してない(どっちだ)むくぅなのでしたッ!
 アメリアさんが正義の鉄槌を食らわさせるべくマフラー(市販だけどジャスティスとか刺繍してあったり)を振り回しているので、逃走したいと思いますのです!
 それではむくぅなのでしたッ! 奔走ッ!(謎)

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7860やっぱりまだまだ続きますっ!?ねんねこ E-mail URL2001/12/11 17:41:34
記事番号7846へのコメント

むくぅさんは No.7846「そしてまだまだ続きますっ!?」で書きました。

> どうも。ねんねこさんに呼応して、このタイトルで言ってみたいと思いますんのです。むくぅなのです。
> とりあえず『ばか』王子(決定?)がトレイでフリスビーにならなかったか(意味不明)気になってますのですッ!?(←やはり『?』付けで)
> というわけで今回の感想(多分)をッ!

リオンも「アリータ=バカ王子」認識ですからトレイフリスビーの被害無しですっ!(笑)ていうか口では「アリータさん」とか言ってても心中では「きりきり働かんかいっ!このバカ王子っ!」とか罵ってそうで怖いですっ!(ひどいよリオンくん)
というわけでねんねこなのですっ!?(いや別に驚かんでも……)


> ゼルガディスさん、最初のほうはなにやら死んでます。死んでます。死んでますっ!?(何故三度も繰り返す) しかも平和コンビの営業妨害してます(汗)

そのうちクーちゃんが木魚をどこからか取り出して、お線香とかたきはじめそうです(やめれ)
しかも悪乗りしてパパりんが「ゼルガディスくんはとっても優しい子でした(既に過去形)……」とか言いはじめてなんだかとっても我的にピンチ!?(石っころ風)
ぽくぽくぽくぽくぽくぽくぽくぽくぽくぽくぽく。ちーん。(木魚の音)
「やめんかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
とか言いながらゼルの反撃受ける(笑)
↑ハイテンション中です(汗)


> アメリアさんの断った理由に拍手。一時は好きな人を殺して(待て)まで、好きな人のためにマフラーを編むなんて……ッ!(なにやら暴れ中)
> えせじゃないですよえせじゃないですともッ! 正真正銘ゼルアメなのですッ!(暴走)

そう言ってくださるといと助かりますっっ!
やっぱりラブラブと言うと―――
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃんvv」
「なんだいまいはにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃvv」
―――的イメージがあるので(お前だけだ)ちと不安だったのです(汗)
ちなみにゼルアメでこれをやった場合、間違いなく姫が抱きつく瞬間に魔剣士殿の鳩尾にエルボー叩きこむとか言う落ちに走りますね、私的に(待てない)


> そしてリオンさんがすごいタイミングで素晴らしいセリフを言ってくれましたのですねッ! ああ名補佐官さん(また勝手に呼び名をつける)っ!

世話係から補佐官は一歩前進ですよ、リオンさんっ!(笑)
しかもちゃっかり婚約者さんがいることがアストくん編で暴露されている辺りやはり侮れませんこの男(笑)


> ……………冷静に振り返ると、また暴走しまくってますごめんなさい……………(なら少しは直せ)
> それでは、反省してるけどちっとも反省してない(どっちだ)むくぅなのでしたッ!
> アメリアさんが正義の鉄槌を食らわさせるべくマフラー(市販だけどジャスティスとか刺繍してあったり)を振り回しているので、逃走したいと思いますのです!
> それではむくぅなのでしたッ! 奔走ッ!(謎)

その刺繍絶対姫がしてるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ(笑)
―――って、はっ!まずいっ!店のケーキを盗み食いしたのがバレたっ!?ああっ、再び凶器のトレイフリスビーの恐怖から逃げるように撤収なのですっっ!
それではではっ!




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7847そして再び出遅れる、と(泣)久遠安宿 E-mail 2001/12/6 20:52:20
記事番号7840へのコメント

久遠です。
――――ごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!遅れてごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!せっかく私のためにメールまで下さったのにぃぃぃぃぃぃぃっ!!(めしょうさん風にどうぞ・笑)
なにはともあれ、ゼル編もとい、ゼルアメですvv
ねんねこさんのゼルアメは……というよりねんねこさんのお話はいつもただのらぶらぶではなく、いろいろ考えさせられるところがあるので本当に読んでて飽きないですv
コーヒーのミルクにはもうすごいの一言でした。あれも伏線の一つだったんですねぇ。読み直してから伏線捜すのが最近の私の楽しみだったりします(^^)
次回はアスタローシェさんですね。楽しみにしております。
それではバイト抜け出しつつの久遠でした。


  久遠安宿 拝

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7861そしてさらに再び出遅れる、と(遠い目)ねんねこ E-mail URL2001/12/11 17:42:31
記事番号7847へのコメント

久遠安宿さんは No.7847「そして再び出遅れる、と(泣)」で書きました。

>久遠です。
>――――ごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!遅れてごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!せっかく私のためにメールまで下さったのにぃぃぃぃぃぃぃっ!!(めしょうさん風にどうぞ・笑)

フルバぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!(笑)
というわけでフルバはやっぱり真のマブダチトリオよねvのねんねこです。特にグレさん激ラブv(笑)


>なにはともあれ、ゼル編もとい、ゼルアメですvv
>ねんねこさんのゼルアメは……というよりねんねこさんのお話はいつもただのらぶらぶではなく、いろいろ考えさせられるところがあるので本当に読んでて飽きないですv

ありがとうございますぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅvv
単にラブラブだけ書いていると身体中がかゆかゆになってきまして(笑)なにかをまぜっこまぜっこしてます。


>コーヒーのミルクにはもうすごいの一言でした。あれも伏線の一つだったんですねぇ。読み直してから伏線捜すのが最近の私の楽しみだったりします(^^)

コーヒーの話は書いてて「あ、こういうのもいいかも」で問答無用で修正したのです(^^)←結局行き当たりばったりは変わらないらしい。
他人様の話の伏線とか一度読んだだけじゃわからない奴なので(汗)わたしも何度も読み返して、伏線だったんだ、と見つけるのが好きです(駄目じゃん)


>次回はアスタローシェさんですね。楽しみにしております。
>それではバイト抜け出しつつの久遠でした。

あわわ、バイト頑張ってくださいです!
それではでは、またなのです。メール、送っておきましたのでvv(^^)



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7856思い立ったが吉日生活 【 3 】ねんねこ E-mail URL2001/12/11 17:35:27
記事番号7819へのコメント


 長らくお待たせいたしました。人の期待を多いに外す(良い意味とも悪い意味ともとれる)ことで有名なねんねこでございます。というわけで、アスタローシェ=P=ヴァレンタイン氏編でございます。
 相も変わらず長かったりしますが、最後までお付き合いくだされば幸いです。

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「みなさん、今日は夕方にいらっしゃるそうよ」
 店内に流れるBGMは、ダイニングキッチンのような形の厨房にも聴こえてくる。
 ひいたコーヒー豆の香りを楽しんでいたアリータの隣で食器を布巾で拭いていたアメリアが思い出したようにそう告げたのは、お昼を少し回ってからのことだった。
「……そりゃめずらしいね」
「一応仕事があるらしいの。特にウィルフレッドさんが。『〆切だ』って大騒ぎしてたから今修羅場ってるんじゃないかしら?」
 彼女の言うところの『みなさん』が誰なのか―――1ヵ月とは言わず、1週間でもこの喫茶店に通えばすぐに見当はつく。
 繁華街から少し外れた小さな喫茶店。そこには、ちょっとした噂の客がいた。
 窓際の席を陣取る4人の青年―――1人、中年に入れなければならない人間がいるが―――である。親子3人と親戚の間柄である彼らの家名はヴァレンタインという。
 独り言のような幼なじみの言葉に店主代理のアリータは深く溜め息を吐いてみせた。
「なんにしても、この麗しき午後もあと数時間で終わるわけだね」
 静かで落ち着いた雰囲気のあるこの店もヴァレンタイン家の人間が1人でも入店した時点で一気に賑やかになる―――彼ら目当てで入ってくる女性客が増えるため、というのもあるが、大きな理由といえば、なんのことはない、アリータがウィルフレッド以外の人間と友好関係を築いていないためである。
 なぜウィルフレッドとだけは友好関係を築けているのかは、10年以上共にいるアメリアでさえわからない―――もしかしたら、彼のもう1人の幼なじみであれば知っているかもしれないが。まあ、友好関係が築けずに、いつも口げんかの絶えない他の3人も、ケンカするほどなんとやら―――お互いを認めている良い証拠なのだろう。
 憮然としながらもどこか楽しみにしているような口振りのアリータに微笑みながら拭き終わった皿を片づけていると、厨房と店とを仕切っているカーテンが揺れた。そこから長身の男が顔を出す。
「4番テーブルにコーヒー追加です」
「りょーかい。てか人が入ったんだね」
 顔を上げて、店内を見渡せば、奥の方の席に新聞を開こうとしている初老の男が見えた。4番テーブル、という安易な名前がつけられた席。つい先程まで座っていなかったはずである。
 思ったことを素直に口に出すと、オーダーを持ってきた男―――アリータのもう1人の幼なじみであるリオンがわずかに顔をしかめてみせた。
「……おしゃべりに夢中になってたんですか?」
「コーヒーね、コーヒー。任せて、ボクが入れるコーヒーが不味いわけないんだからさっ!」
 半眼で睨みつけてくるリオンに誤魔化すようにいそいそと注文の準備をし始める。コーヒーを入れるのが得意な父親を小さな頃から見てきたせいか、アリータの手際は良かった。しかも、美味いと店では評判である。ケンカ友達ですら、コーヒーに関しては『不味い』という感想を漏らさなかったほどだ。
 小さく嘆息して、皿の片づけを手伝い始めれば、携帯電話のシンプルな着信音が響く。2、3秒経ってから初めて音を出しているのが自分の携帯だと気づき、リオンは慌ててズボンの後ろポケットに入れていた携帯電話を取り出した。
 仕事中は持っていても構わないが、バイブにしておくこと―――それが店での決まりだった。口をへの字に曲げて睨みつけてくるアリータに謝罪するように片手を挙げ、マナーモードにしておいたはずなのにと首を傾げつつとる。
「はい、もしもし―――あ、トリシアさん……」
 トリシア。
 リオンの口から珍しく出た女の名前にアメリアもアリータも一瞬動きを止めて、ちらりとリオンを見た。さりげなく聞き耳を立てることも忘れない。
 トリシア―――パトリシア=グレイスはリオンの婚約者(フィアンセ)である。
 アメリアが知っているのは、その事実だけだった。婚約するまでの途中経過にいろいろといざこざがあったのは、その当時、アリータからなんとなく聞いてはいたが、詳しいことは彼も、リオンも教えてはくれなかった。既婚者で経験もそれなりに豊富なため、いろいろと相談に乗っていたらしいウィルフレッドもその話題になるとにっこりと微笑むだけだった。
 まあ、気にならないといえば嘘になるが、友人の1人として、リオンが幸せならそれで良いとは思う。“どこかの誰かさん”と似て、あまり自分の気持ちを口にしない人間だから―――まあ、だからこそ、たまに思い出したようにぽつりと言う台詞に愛情の深さを感じるのだが。
 2人の幼なじみが聞き耳を立てていることに気づいたのか、リオンは目を細めて彼らを睨みつけた。さっ、と視線を外すアメリアとアリータ。だが、聞き耳は立てているだろう。電話口の相手にすぐに掛け直す、という言葉を残して電話を切ると、はう、と小さく嘆息した。
 携帯を握り締めたまま淡々と言ってくる。
「すみません。ちょっと外に出ます。4番テーブルのコーヒー、お願いします」
『行ってらっしゃい』
 言われたことに対して反射的に返事をする―――が、リオンにとってはその返事はどうでも良かったらしい。そのまま裏口から店を出て行く。
 それを見送って、アリータが溜め息を吐いた。
「はぁぁぁぁ、ガード硬いなぁ、リオンの奴」
「めったにパトリシアさんのこと話してくれないしね。わたし、一度も逢ったことないんだけど……」
「パットは良家のお嬢様だからねぇ」
 アリータはパトリシアと面識があった―――というか、出会った順番はリオンよりアリータの方が先である。肩をすくめて、言ってくるアリータにアメリアが思い出したように声をあげた。
「ああ、そう言えば……この間、ゼルガディスさんとリオンさん、なにかあったの?」
「この間っていつのことさ?」
「半月前。ほら、わたしが早めに仕事切り上げた時」
 突拍子もない彼女の問いに怪訝な顔をしながらも視線を天井に這わせ、考え込むしぐさをして―――やがて思い出したように声をあげた。
「あーあー! 君が映画ドタキャンした日!」
「……嫌な思い出し方するのね……アリータ……」
 半眼でうめいてくるアメリアを半ば無視して、リオンは首を2、3回縦に振って、言葉を続けた。
「あの時ね。別になんにもなかったけど? なんで?」
「ゼルガディスさんが『リオンさんに婚約者がいるなんて初めて知った』って驚いてたから……」
 なるほど、ウィルフレッドは息子にも相談の内容を話さなかったらしい。守秘義務ということか―――まあ、そう言う部分がしっかりしているからこそ、リオンも自分も―――周りの人間が彼に相談事を持ちかけるのだろうが。見かけは下手すると息子よりも年下に見られる容姿だが、落ち着きのある態度は年相応なのだ―――普段、みょーな言葉など発したりしなければおそらく誰もが尊敬するような人物であるのだろう。
 温めておいたカップにコーヒーを注いで、アメリアに渡しながら、アリータもまた思い出したように声をあげた。
「……それで? あの男とは上手くやってるわけ?」
 幼なじみに恋するというのはよくある話で、アリータもまた例に漏れずアメリアが初恋の相手だった。物の見事に玉砕したもののやはり初恋の相手というのは特別なのだ。なんとなく気になったことを口にすると、アメリアがコーヒーを載せたトレイを片手ににっこりと微笑んだ。
「もうラブラブよぅ。今日も図書館行ってから来るってわざわざ電話して来てくれたのv」
 ―――半月前までは番号知っていても電話の一本もかけてこなかったあの男(ゼルガディス)が、である。惚気るアメリアに聞いて後悔したような顔をしてアリータは顔を背けた。





 ―――なんでこんな仕事をしているかと問われれば。単に本が好きだから、というしかないだろう。
 すらりとした細い体躯。うっとうしいほどの長さの銀髪を器用に一つにまとめ、細い鎖がついた眼鏡の奥から覗くは碧い瞳。中性的な容姿が彼―――アスタローシェ=P=ヴァレンタインの一番の特徴か。
 彼の職場は市内の図書館だった―――いわゆる司書官という職業である。なぜこんな仕事をしているのかとよくクラヴィスに問われたが、『本が好きだから』というしか答えはなかった。
 自慢ではないが、本から得た知識量はそんじょそこらの人間に劣らないと自負している―――もっとも、その知識の全てが生活に活用されているかと問われれば首を横に振らざるを得ないが。しかも、大量の知識があっても世の中は上手く渡っていけないということもしっかりと自覚している。
 だが、それでも彼は本が好きだった。だからどうしても本に関わる仕事がしたかった。それが司書官であったわけで。
「捜しているのはこの本か」
 司書官の仕事は、ただ本を整理するだけが全てではない。訪問者が捜している本を見つけ出すのも立派な仕事の一つである。
 身長185センチ。『年下のくせに僕よりでかいなんて生意気な』などと友人から言われた―――たった3センチの差ぐらいどうでもいい気がするというのが自分の意見だが―――身長はなにかと便利である。棚の一番上段にあった分厚い本を簡単に手に取り、隣にいた女性に渡す。
 よく見かける女性だ―――ここで常連客、という言葉が当てはまるかどうかはわからないが。ゆるくウェーブのかかったセピア色の髪。落ち着いた雰囲気の20代くらいの女性。3日に1度はカウンターにやって来て、物好きぐらいしか読まないような珍しい本の場所を尋ねてくるため、なんとなく顔を覚えてしまった。
「ありがとうございます」
 小さく微笑ながら本を受け取り、女性は軽く頭を下げた。
 用事も済んだので、さっさとアスタローシェはカウンターの方へと足を向けた。のんびりとしているわけにもいかない―――なにしろ市の中央図書館の訪問者数は並ではない。貸し出される本も多ければ、返却される本も多い。どんどん整理をしていかなければ、カウンターが埋まってしまう。
「アストっち。悪いけど、これの分類頼むっ!」
 カウンターに戻れば、同僚の男―――シモン=クローデルが大量の返却本を前にぱん、と顔面で両手を合わせていた。返却本は種類も様々。それをいちいち行ったり来たりしながら本棚に戻すのは時間の無駄のため、カウンターである程度の分類分けをするのが普通である。
 二つ返事で了承すると、シモンはなにやら慌てた様子で外に出て行く。館内は走るべからず、の規則を司書官自ら破っているシモンにアスタローシェはわずかに顔をしかめてみせた。が、近くにいた女性司書官が苦笑しながらぱたぱたと手を振った。
「家のガス栓閉め忘れたことを思い出したんですって」
「今ごろ思い出したのか?」
「消防士の児童書見て思い出したそうよ」
 なるほど、確かにシモンがついさっきまでいた場所に赤い消防車が描かれた絵本が放り出されている。アスタローシェは肩をすくめてみせた。
「家が全焼してないと良いがな」
 そのままさっそく作業にとりかかる。カウンターに背を向けて、慣れた手つきで本を分類していき―――しばらく経ってのことだった。
「あの……すみません、そこの方!」
 声からして若い男だろう。声がかかって、アスタローシェは肩越しに振り向き―――





(あいっかわらず無駄に広いよな、ここ……)
 目当ての本が見つからずに少しばかり苛立ちながらゼルガディスは心中で独りごちた。
 まあ、独りごちたところでどうなるわけでもない―――それに、大量の本を収めるにはやはり必要な広さである。
(……つーか、別に俺の本じゃねぇし。なんでお人好し根性丸出しで探し物なんざせにゃならんのだ?)
 答えは簡単だった。
 探し物を頼んで来たのが自分の兄だからである。兄―――クラヴィスの頼みを断った日には病院行きは確実か。細い身体のどこから力が出てくるのか、にこやかに笑いながら簡単に人の腕を折ったのはそう昔の話ではない。しかも、病院に付き添った時には『階段から転げ落ちて骨折した』―――ということにいつのまにかなっていた―――弟を心配そうに介抱する心優しい兄を演じる神経の図太さである―――もしかしたら、さすがにやりすぎたと自覚して償いのつもりで看病してくれたのかもしれないが。
 なんにしろ、まったく誰に似たのかわがままな兄貴だった。たった2年ほど早く生まれてきたというだけで散々こき使うのは人間としてどうか―――まあ、そのわがままな部分さえなければ優しくて頼りになる理想的な兄貴であることは認めるとして。
(だいたいなんなのだ、このみょーなタイトルの本は?)
 手にしたメモに視線を落とす。
『殺人術の心得』。
 たった一言、そう書いてあるメモ。
(……誰か殺す気なのかおい)
 なんとなく本人に聞けなくて、心の中でぼやいてみる。まあ、本気であるのならば相手はなんとなくわかっていたが―――間違いなく父親か祖父かだろう。どちらもやはりクラヴィスに似て『我が道を行く』タイプである―――ここで一つ特筆すべきなのはゼルガディスもまた『我が道突っ走り』タイプであったりするということだが。
 ちなみに余談だが、この『殺人術の心得』。決して殺人についてが事細かに書かれているのではなく、殺人術を知った上で自己の身を守る護身術を身につけようという意外に真面目な本なのである―――まあ、好き好んで読む本でないのは確かだが。
 狭い通路。棚の前でゆるくウェーブのかかったセピア色の髪の女性とすれ違う。その瞬間に鼻が感知した香りにゼルガディスは足は止めずに呟く。
「……シトラスか」
 しつこくない柑橘系の香り。恋人―――アメリアの香りと一緒である。
 ―――などと思った瞬間、いきなり時間を気にしだす。腕時計を見やれば、だいたい昼を少し回ったところ。アメリアに告げた店に行く時間に着々と近づいていっている。
 もし本がなくても時間になったらさっさといつもの喫茶店へ行こう、などと決意していると、突き当たりでばったりと共にきていたクラヴィスと鉢合わせする。
「クー、あったか?」
「うんにゃ、ない。なんのジャンルかさっぱりだからな」
 自信たっぷりに言ってくるクラヴィスにゼルガディスが呆れたように溜め息を吐いた。痛む頭を押さえて、おそらく現時点で一番的確な提案をする。
「やっぱりアストに聞いた方が良いんじゃないか? 一応あんなんでもベテランだろ?」
「うーん、でもなぁ……あいつに頼むとなんか今晩の夕食の時に絶対に親父が探りいれると思うんだよなー。
『クラヴィスくん、今日は図書館行ってたんだって? なんの本借りて来たのかにょ? パパりんすっごく興味あるにょv』
 ―――とかってさ。ヤじゃん。読んでる本とか知られるの」
 口振りまでそっくりに真似する―――というか、一応、人に知られるとあんまり良い反応が返ってこない内容であることは自覚しているらしい。
 クラヴィスの言葉に、だがゼルガディスは首を横に振った。
「その点は大丈夫だろ。アストの奴を口止めしておけば良いんだし」
(そろそろいーかげん疲れてきたし)
 本音は口には出さずに止めておく。
 ゼルガディスの提案にしばし考え込んだクラヴィスだったが、アスタローシェの口止めをすれば済む問題かもしれないとようやく納得して、そのままカウンターへと足を向ける。ゼルガディスもまたそちらの方へと歩いていき―――
「貴方をずっと見てましたっ! 好きですっ! おれの想い受けとってくださいっ!」
 そんな声が静かな館内に響いて、クラヴィスとゼルガディスはきょとんとした顔をした。
『館内は静かに』の言葉を破るその声は、カウンターから響いていた。その科白を口にした青年―――まだ若い。クラヴィスくらいか―――の目の前で呆然とその言葉を聞いていたのは―――
「……………………ゼル、メール発信」
「らぢゃ。」
 ぽつりと呟いたクラヴィスにやはりぽつりと呟き返し、ゼルガディスは素早く携帯電話を取り出した。





「ただいま戻りました」
 そう言ってリオンが戻って来たのは、出ていってから10分弱経った頃だった。新しい客も来ないので、再び暇を持て余して世間話に花を咲かせていたアメリアとアリータがそちらを見る。
「リぃぃオっンくん。なに話してたわけ?」
「いや、ちょっといろいろと……」
 興味津々に訊ねてくるアリータにリオンは言葉を濁すだけだった。甘い言葉を囁きあっていたのかとも考えたが、いつにも増して硬い表情からそれはないだろう、と判断する。婚約者と話したあとの顔とは思えない―――大好きな人と話したあとは話した内容を思い出して、自分ならにこにこ不気味なくらい笑っていられるのに。
 ちぇ、っと上段っぽく舌打ちしてくるアリータの隣でアメリアが不安そうな目を見ていると、その視線に気づいたのか、リオンは小さく微笑んでみせた。自分が抱いた心配を汲み取ったのだろう。安心させるような笑みだった。
 その微笑を見て、少しばかり安心して、アメリアもまた微笑み返し―――
「うにゃ?」
 突然妙な声をあげる。スカートのポケットに手を突っ込めば、取りだしたのは携帯電話。マナーモードが機能して、メールの着信に振動したのだ。彼女の声に怪訝な顔をして見てくる2人の幼なじみの前で慣れた手つきで受信したメールを開く。
 たった一行の文章―――だが、それで十分だった。
 メールを見た瞬間に小さく吹き出したアメリアにその内容に興味を持ったのか、アリータが首を傾げてみせた。何も言えずにそのまま携帯をアリータに渡すアメリア。肩を震わせて笑う彼女にさすがのリオンも気になったのか、アリータと共に携帯の画面を覗く。
 ゼルガディスから送られて来たたった一行の文章。
『おめでとうアストくん。男からの告白20人達成。』
 ―――そんな内容のメールは1人の女と2人の男を笑わせるのには十分だった。





   “思い立ったが吉日生活”





「なあ、俺たちが悪かったから、もーいいかげん機嫌直せよ」
「ほらほらここのケーキは美味いんだぞ。おごってやるからさぁ……」
「ふんっ、物でつられるほど我は単純ではないのだっ!」
 なだめる2人の向かいに座っていたアスタローシェといえば本日の仕事を早めに切り上げ―――野郎に告白されて、さらりとかわした挙げ句そのまま仕事を続けるほど、図太い神経はしていない―――友人の2人の息子と共に来る時からずっと憮然とした表情である。まあ、ここに来るまでの間、ずっと先程の告白をネタに笑われていたのだ。当然かもしれないが。結局アメリアに予告した時間よりもだいぶ早い時刻にいつもの店に召集して、彼らはいつもの席へと着いていた。
 アスタローシェが女と勘違いされて告白されることは―――中には今回のように男だとわかっていながら告白してくる男も中にはいたが―――よく聞く話だった。だが、それは告白されるたびにやけ食いするアスタローシェの口から聞いたもので実際告白現場を目撃したことは一度もなかった。今回のことは、まさに『決定的瞬間』の出来事だ。まだ人生投げ捨てるには若すぎる年齢の青年からの愛の告白に数瞬固まったアスタローシェの表情。言葉では表現できないような顔だった。
 ちなみにその人生投げ捨てた青年はといえば、アスタローシェの空中回し蹴り―――どうやら見かけによらず高度な技を身につけているらしい―――を食らってその場で倒れた。その後のフォローはしていない。それ以上関わり合いになるのも嫌だったし、下手なフォローをして妙な勘違いを起こされるのも嫌だった。
 ちらり、と横目でクラヴィスが手にしていたメニューを見やり、アスタローシェは声をあげた。
「バカ王子っ! レアチーズケーキ追加っ!」
「……結局頼むんじゃねぇかよおい……」
 膨れっ面のアスタローシェに半眼でクラヴィスが突っ込むが彼はあっさりと無視した。
 そんな3人のやり取りを横目で見つつ、最後の1人―――ウィルフレッドは無言だった。いつになく真面目な表情でノートパソコンと向き合い、耳にはイヤホンをつけてひたすら作業している。
 出版社で働くウィルフレッドは有名作家の担当をしていた。これまた少し変わった作家で、栄転しても不思議ではない彼がいつまで経っても一作家の担当に収まっているのは、この作家がウィルフレッドが担当でなくては話は書かないと駄々をこねているという噂もある。
 なにはともあれ、横暴作家の原稿の処理をしているウィルフレッドを―――それでも喫茶店に出向いたのはもはや根性というべきだろう―――放っておき、アスタローシェはそっぽを向いた。
「なにが悲しゅうて野郎なんぞに想いを打ち明けらにゃならんのだ」
「あれはどー考えてもお前を男と知った上での発言だったよな」
 アスタローシェのうめき声に反応して、言葉を返したのはゼルガディスだった。いつものコーヒーにしっかりとミルクを入れるのを忘れない―――半月前からの習慣だ。それを口に含んで、言葉を続ける。
「―――で。お前はどうするんだ? 返事」
「完全無視に限る」
 当然、と言うように即答すると、クラヴィスがからかうように顔を前に突き出して囁くように言ってくる。
「かわいそーだろ、それは。せっかく胸に秘めたお前に対する熱ぅぅぅぅい愛を―――」
「のああああああああああああああああっ! やめんかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
 全身に鳥肌が立つのを自覚しつつ、アスタローシェは声をあげて立ちあがる。その瞳には涙さえ浮かんでいた。
 いつもは冷静沈着―――あくまで本人談―――な彼だが、今日ばかりはそうもいかなかった。悪夢のような出来事をよりにもよって一番見られたくない連中に目撃されたのだ。日々の生活に飽きて刺激的な出来事を捜している彼らにとって自分(ひと)をからかういいネタを見つけたと内心ほくそえんでいるのだろう。
 それはウィルフレッドとて同じこと。だからこそ、仕事があるにもかかわらず彼は根性でやってきたのだ。
 だが問題は、なぜ彼が待ち合わせ時刻よりもだいぶ早くから来ていたかということだ。しかもやってくるなり開口一番に『20人突破おめでとう』ときた。
「だいたいっ! なにゆえウィルまで話の顛末を知っているのだ!?」
「メールがあったからだにょ」
 話を聞いていないようでしっかりと聞いていた―――この“さりげなく聞いている”がこの男の場合一番恐ろしいのだ―――ウィルフレッドがぽつりと答えてきた言葉に続けるようにちょうどテーブルの前にやって来たリオンが口を開く。
「レアチーズケーキお待たせしました。アストさんでいいんですか?」
 語尾は上がっていたものの問いではなく確認の言葉。声に出しつつも既に手は動いていて、アスタローシェの前にブルーベリーソースがたっぷりとかかったケーキが乗った皿が置かれる。その隣にナプキンが敷かれ、フォークが乗せられる。
 自分の仕事を終えたリオンが付け加えるように言葉を続けた。
「ちなみにそのメール。アメリアさんのところにもしっかり届いてましたが」
 話に出て来た『アメリア』の名前にアスタローシェはゼルガディスに半眼を向けた。ウィルフレッドとアメリア、この2人の名前に一番関わりが深いのはゼルガディスである。
 目が完全に据わった状態で睨まれて、ゼルガディスは顔を引きつらせた。助けを求めるように視線を周りに向けるが、余計なことを吹き込んだリオンはさっさと厨房に戻り、メール送信を命令したクラヴィスもさっと視線をそらした。完全に傍観者を決め込んだウィルフレッドはゼルガディスの方を最初から見もせずに液晶画面を見つめながら右手を伸ばしている。
「……ほお。お前がメールを流したわけか? 息子弐号」
 良い度胸をしている。現場を目撃して、こりゃ面白いと人の気持ちもろくに察せずに気軽にメールを送ったというわけか。ならばこちらもいろいろと礼をしなくてはならない。幸い、おむつをしている時から息子弐号のことは知っている。さあなんの話を暴露してやろうか。ふっふっふっ、3歳の時に家のトイレの鍵を自分からかけたくせに外し方がわからなくて3時間ほど閉じ込められてびーびー泣いていたことを暴走娘に話してやるのもなかなか面白いかもしれない。それとも5歳の時にかくれんぼでソファの下に隠れたらそのまま出てこれなくなったことの方がいいか。他にもあぁぁぁんなことやこぉぉぉんなことを吹き込んでやるから楽しみにしておくんだな―――とまあそんな表情で呟いてくるアスタローシェにゼルガディスは心なしか青ざめた顔で首をぶんぶか横に振った。
「ち、ちが……っ! 待てアスト早まるなっ! 俺はクーに脅されて仕方なくだなっ!?」
「知らない。オレが言うより前にこいつ手にケータイ持ってた」
(責任転嫁するつもりかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!)
 しれっ、と答えるクラヴィスにゼルガディスが心中で絶叫する。クラヴィスを一瞥してから戻してくるアスタローシェの視線は先にも増して冷たい。
 まずい。このままでは一刻も早く自分の話題を横に逸らしたいアスタローシェに思い出したくもない過去をねちねちと掘り返されてしまう。自らのプライドを死守するためにここにいる全ての人間を抹殺してでも阻止しなげればならない―――と、近くにあったスプーンを―――あいにく何も食べ物を頼んでいなかったのでフォークもナイフもなかったのだ―――握りしめた瞬間。
「お待たせしましたっ! ゼルガディスさんっ!」
 お互いの思惑渦巻く重い空気を吹き飛ばすかのような明るい声をこの時ほど待ち望んでいたことはない。
「ああっ! なんだかとってもグッドでナイスなタイミングだぞ、アメリアっ!」
 これぞまさに助け船。
 バイトを終え、着替えを済ませてやって来たアメリアをいつも以上ににこやかな笑みで出迎える。自分の台詞に怪訝な顔をしてくる彼女に敢えてなにも言わず、ゼルガディスは素早く立ちあがってアメリアの背後に回る。両肩に手を乗せながら、こちらを眺めてくる―――のは実際ウィルフレッドだけで、クラヴィスとアスタローシェは半眼で睨みつけている―――メンツに早口に言う。
「―――というわけで、俺はこの辺でおいとまするのだ」
「……逃げる気かゼル……」
 ゼルガディスがいなくなれば、矛先は自分に回ってくる。うめくクラヴィスにゼルガディスは即座に首を横に振った。
「違うぞ、クー。逃げるなんて言っちゃ駄目だぞ。アメリアを待たせちゃ悪いなーと言う気持ちが俺に『ここから一刻も早く脱出しろ』と命令してるんだぞ」
「脱出って言ってる時点で逃げるんじゃないかよっ!?」
「言葉に対して逐一ツッコミを入れちゃ駄目だぞっ! 器のでっかい人間にはなれないんだぞっ!」
 いつになく饒舌に言い訳してくるゼルガディス。どんな状況かは未だにはっきりとわかっていなかったアメリアだったが、どうやら立てこんだ話をしていたことくらいは理解できた。上を―――ゼルガディスの顔を―――見上げて、首を傾げながら言う。
「お話の最中でしたら良いですよ? わたし待ってま―――」
「あーあー良いんだよ、アメリア。お前は気にしなくて」
 彼女の言葉が自分にとって都合の悪いものだと判断して、遮るように声をあげる。恐ろしいほど優しい口調とは裏腹に、彼女の両肩にかける手には少しばかり力を入れてアメリアを問答無用に方向転換させる。もちろん向かうはこの魔の空間から逃れることの出来る店の入口。
「さー行こうなー。どこに行きたいかなー。今日はどこにだって連れていってあげるぞー」
「え? でもでもあの……お話……?」
 両肩に手を置かれたまま、強制的に歩かされるアメリアが戸惑いの声をあげるがゼルガディスは気にしなかった。途中、レジのところで金勘定して―――いながら様子を傍観して―――いたリオンに、頼んだコーヒーの代金をツケにするように頼んで―――即座に拒否されたが彼はそれを無視した―――そのままアメリアの背中を押したまま店を出て行く。
 そのまま首を傾げてなにかを言っているアメリアの手をひいて街の人込みの中に消えている裏切り者のゼルガディスを窓越しに見送ってクラヴィスは恐る恐るアスタローシェを見やった。どうやら予想通り矛先を自分に向けるつもりらしい。先程ゼルガディスに浮かべていた気色の悪い笑みを見て、クラヴィスもまた顔を引きつらせた。
 ゼルガディスほどでないにしろ、自分にもそのまま廃棄処分行きにしたい思い出というものがある。助けを求めるように父親を見やるが、ウィルフレッドは肩をすくめてみせるだけだった。手にしたフォークと皿がぶつかって嫌な音を立てたのに顔をしかめて、ぽつりと口を開いてくる。
「まあ、我が家の家訓は『自分の責任は隙あらば他人に追っ付けろ』だしねぇ」
「だんだん家の家訓が『ざ・人間のクズ』シリーズ化していくのはオレの気のせいか?―――て、ああっ!」
 うめくように言葉を吐き出し、こんこん、と何かが叩かれるような音に何気なく窓を見やれば―――そこには、ダークブラウンの髪の女が窓越しに立っていて、それを認めた途端クラヴィスの顔がぱあっ、と音を立てんばかりに明るくなった。
 それはまるで地獄の入口で差し伸べられた一筋の光。
「ああ、ノエ……なんだか今日はお前が木槌の国からやって来た女神のように見えるよ……」
「……なにそれ?」
 単にここで待ち合わせしていただけなのだが、こうもちょうど良いタイミングで来てくれる彼女に、はらはらと嬉し涙すら流しつつ言うクラヴィス。さすがにウィルフレッドが首を傾げるが、それには答えず―――自分でも言っている意味がよくわからなかったのだろう―――クラヴィスは素早く立ちあがった。敬礼するように手を掲げるとそれはまるで風のような速さで荷物をまとめた。
「ちうわけで、オレも撤収する。あとの処理はよろしく愛してるぜ親父v」
 自分を眺めてくるウィルフレッドに投げキッスを送ってそそくさと外へと向かう。やはり傍観していたリオンに勘定をツケにするように言い残して―――拒否の言葉は無論無視―――ノエルと合流する。恨めしい目で睨みつけてくるアスタローシェをノエルが指差してなにか言っていたようだったがクラヴィスは手をぱたぱたと横に振るだけだった。そのまま街の人込みに消えて行く2人を眺めて、ウィルフレッドはくわえていたフォークを口から離した。
「……責任追っ付けられた……?」
 ぽつりと呟くその横からアスタローシェの恨めしげな視線が突き刺さる。
「……そういえばお前だったな……あの息子どもの教育をしたのは……」
「僕のせいっ!? ていうかそこまでさかのぼるにょっ!?」
「だいたい先月まで女なんぞいなくてずっとここでのんびりまったり過ごしていた暇人どもがあの態度かっ!? 最近の若者は昔の馴染みよりも女の方が大切と―――!?」

 ぴ ぴ ぴぴぴろぴー♪

「あ、ごめん。電話にょ」
「ていうかその着メロいーかげんに変えろ頼むからっ!」
 以前シルヴィアの家に忘れていった時に勝手に入れられた着メロをそのまま使用しているウィルフレッドに怒鳴るようにツッコミを入れるがウィルフレッドはそっぽを向くようにアスタローシェに背中を向けただけだった。
「はい、もしもしウィル―――ああ、シルヴィアさん。え? 仕事? うん。これからまた催促に行くつもりなんだけど……30分後? いつもの場所で? うんわかった。じゃあまた後でね」
 ぴ、と音を立てて携帯電話を切り、そのまま電話を握り締めたまま肩越しにアスタローシェを見やり、のへら、と笑みを浮かべてみせた。
「ごめんにょ。用事が入っちゃったから構ってあげられなくなったにょ」
「お前もか……お前もなのか……」
 その入った用事の相手は間違いなくシルヴィアなのだろう。要するにいつものメンツはそれぞれ付き合っている女のところへ行ってしまうというわけだ―――相手がいない自分を置き去りにして。
「そーだよな。考えてみりゃ一番最初に我を裏切ったのはお前だったな……友人とは寂しいもんなのだ。女ができりゃぽいぽい捨てられちゃうのだ」
「いや別に捨ててないし……」
「じゃあさぁ―――」
 結局誰にも構ってもらえずに、ウィルフレッドの反論も聞かずにしくしくと泣き濡れるアスタローシェに声をかけたのはアリータだった。こちらもリオンと同じく一部始終を眺めていたらしい。空いていたゼルガディスの席にいつのまにかちゃっかり腰をかけてテーブルについた肘にあごを乗せ、ホットミルクのカップを手にしたままアスタローシェを見やった。
「そんなに寂しいんだったらそこらへんのを適当に見繕っちゃえば良いじゃない。ボク程じゃないけど、君くらいだったらほいほいついてくる女1人はいるんじゃないの?」
 その言葉はどこか呆れたような口振りだった―――実際呆れていたのだろう。先程から1人いじけて周りの人間にねちねちと八つ当たりする彼を見れば誰だって呆れるだろうが。おそらくその場にいた誰もが思っていたことをずばりといったアリータにアスタローシェは半眼を向けた。
「そう言うが……お前はどうなのだ? そっちだって女なんぞいやしないではないか」
 その言葉に、アリータはちっちっちっ、と指を揺らして反論する。
「ボクはね、女だったら誰でも良いってわけじゃないワケ。わかる? 理想の女性(ひと)が現れるまでボクは誰とも付き合う気はないね―――まあ、そうそういないけどね。ボクの理想のタイプは」
 そりゃそうだろう―――とてつもなく高い理想を求めているのだから。リオンが心中でツッコミを入れるが口には出さなかった。言われたアスタローシェも憮然とした顔つきになる。
「我だって誰でも良いというわけではないのだっ!」
 別に無理難題を吹っかけるつもりはない。ただ、自分と趣味や話が合う“おしとやかな”―――まかり間違っても友人の嫁さんのようにまな板振り回したり、木槌振り回したりすることのない―――女性であれば良いのだ。
「きっと探してる最中なんだろうねぇ。アリータくんとアストくんも……自分にあった好きな人を」
 てきぱきと店を出る準備をしていたウィルフレッドがノートパソコンの電源を落としながら微笑んだ。
「僕は神様とか信じないタイプだから虫の良い偶然とかないと思ってるけど……でも、この世界に男と女がいるんだったら世界に一人自分の相方になる人がいると思うんだにょ」
 世界の人口は億単位。この広い世界のどこかには必ずたった1人自分が本気で好きになれる相方がいると思いたい―――その相方がシルヴィアだと信じたい。
「いろいろな女性(ひと)と付き合ってきたけど、やっぱり本気になれるのってシルヴィアさんだけだったしねぇ」
 笑いながらウィルフレッドは言葉を続ける。
「きっと生まれた時から相方さんは決まっていて、世界のどこかで見つけてもらえるのをずっと待ってる。僕たちはいろいろな人と付き合ったりしてその人を一生懸命探してるんじゃないかなぁ。
 3歳の頃にその相方さんを見つけられた人もいれば、40歳越えても見つけられない人もいて―――きっと、君たちは相方さんを探している最中なんだろうね」
 いつ見つけられるかわからない―――もしかしたら、見つけることが出来ずに一生を終えてしまうかもしれない。
 どこかで待ってる世界でたった1人の自分の愛すべき人。
 たった1人だからこそ―――大切で―――愛しくて。
「……見つからなかったら?」
 不安げにぽつりと訊ねてくるアリータにウィルフレッドは苦笑した。
「探す前からあきらめてちゃ見つかるものも見つからないよ。
 もしかしたらもう会ってるのかもしれないよ? 気づかないだけでさ。君が見つけてあげなくちゃ。気づいてもらえるのずっと待ってるかもしれない」
 言いながら、アリータの頭を優しく撫でる。
「君は優しい子だからね。きっと素敵な人が見つかるよ」
 アメリアに告白して―――フラれてしまったけれど。
 少しだけ躓いちゃったけれど―――けどそれは愛しき人(たからもの)を捜す試練の一つ。宝物は簡単には手に入らない。いくつかの難関を突破して、手にして―――そしてそれはかけがえのないものになる。
 自分もまた―――その試練を乗り越えてシルヴィアを得たから。
「見つけても好きになってもらえないかもしれない」
 アスタローシェが呟く。
「大丈夫。アストくん、男の人にもモテちゃうんだよ?」
「……嫌味か?」
 思い出したくないことを思い出して、表情を暗くするアスタローシェにウィルフレッドはゆっくりと首を横に振った。
「ううん。だって彼らは同性というハンデを持って……それでも君を好きだって想ってくれるんだよ?
 同性から見ても素敵だって想ってもらえるのは―――きっと君は魅力的な男だっていう最高の誉め言葉なんじゃないかなぁ」
 そう言えば―――男に告白されたといってもこの男はからかったり笑ったりした。
 だが、決して馬鹿になどしなかった。貶したりもしなかった。
 1人いじけてたのは自分の方だった。
 どうして気づけなかったのだろう。全てが悪い方に考えてしまっていた。
 常識に捕らわれ過ぎて―――そんな考え方も出来るなどということに気づけなかった。
「……やっぱりお前は得体の知れない男だよ」
「物を深く考えてると言ってにょ」
 ぼそりと言ってきたアスタローシェにわずかに顔をしかめながらウィルフレッドがうめく。そんな友人から視線を外しながら彼はぽつりと呟く。
「……きっとお前も素敵だ」
「ありがとうにょ―――て、ああっ!? 時間ないにょっ!」
 のんびりと話し込んでいたおかげで時間をすっかり忘れていた。礼も中途半端に時計を見やれば約束した時間の20分前。待ち合わせ場所まで15分かかるのだ。しかも寒空の中シルヴィアを待たせるのは断固として阻止しなければならない。
 バタバタと慌ただしく荷物をまとめ、レジへと向かう―――が、財布を出す素振りも見せずくるりと方向転換して扉のノブに手をかけた。その行動自体にツッコミを入れるようにリオンが口を開く。
「ウィルフレッドさん……お金……」
「ごめんにょっ! ツケにしておいてにょっ!」
「いやだからうちはツケはだめですって……」
 ゼルガディスとクラヴィスにも言った台詞をウィルフレッドにも言うが、あのふたりの息子の父親である彼である。やはり予想通りあっさりと無視して店を出て行く。
 途中マフラーを落として、拾ってもらった女の子に丁寧すぎるほどの礼を述べ―――それくらいの時間の余裕はあるらしい―――再び走っていくウィルフレッドを小さく苦笑しながら見送って、頼んでおいてそのまま放っておいたケーキを食べようとフォークに手を伸ばし―――
「にょあああああああああああああっ!? 我のケーキが食われてるっ!?」
 置いてあったはずのフォークがないことに気づいて皿を見やれば、あるはずのケーキが乗ってなかった。しかもご丁寧にかかっていたブルーベリーソースも綺麗に拭き取られたようになくなっている。
「さっきからウィルさんが横から食べてたじゃない」
 何を言ってるのか、と眉をひそめてくるアリータに初めて気づいた衝撃的事実にアスタローシェが顔を引きつらせた。
「……し、知らんかった。いつになく真面目に仕事してると思えば……侮りがたし、ウィルフレッド=ヴァレンタイン……せっかくのおごりだったのに……」
「気づこうよ。ねえ」
 半眼でうめいているとレジの方からリオンが歩いてくるのに気づく。自分を見上げてくるアリータとアスタローシェにリオンはそれぞれ視線を向けてから、アスタローシェの方へと目を向けた。
「すみませんけど、みなさんの分、アストさんが代わりに払ってくださいね。うちの店、ツケはしないことになってますので」
「うううううううううううううううううううう。我って不幸街道まっしぐらなのだ……」
 渡された勘定を見ながら無駄な出費を被ることになった自分にアスタローシェはぼたぼたと涙をこぼした。






 ―――さて。
 なんでこんな仕事をしているかと問われれば―――やはり本が好きなのだとしか答えられないだろう。
 今日もまたアスタローシェは司書官の仕事をてきぱきとこなしていく。
 長身痩躯。うっとうしいほど長い銀髪は器用に1つにまとめて、鎖のついた眼鏡をかけている。
「おいおーい、アストっち」
 声をかけられてそちらを見やればにこやかな笑顔を振り撒くシモンの姿。彼の姿を一瞥して、再び元の作業に戻るアスタローシェに構わずにシモンは話を続けてくる。
「聞いたか? 今日から新入りさんが1人入ってくるって」
「いや―――?」
 その言葉にアスタローシェは一瞬動きを止めた。初耳のその話題に彼は首を横に振りかけ―――シモンの後ろにいた見覚えのある顔にわずかに目を見開く。
 ゆるくウェーブのかかったセピア色の髪の女性。いつも館内で見かけていたあの女性。
「君は……」
「おや? 知りあい?」
 怪訝な顔をしてくるシモンにアスタローシェは戸惑いながら首を縦に振る。
「あ、ああ。いつもここに来ていた……」
「ああ、そうだったのか。今日から新入りさんだ。いろいろわからないことあったら教えてもらうと良い。アストっち、頼むよー」
 納得したようにぽん、と手を打ちそのまま女性を自分に預けて仕事に戻っていくシモンを見送って、アスタローシェは女性に目をやった。俯いていた彼女だったが、やがて顔を上げて小さく微笑んでくる。
「……カウンター越しじゃ嫌だったから……」


『もしかしたらもう会ってるのかもしれないよ?』
 そうなのかな?


「ずっと……見てたんです。本を大切にしているあなたのこと……」


『気づかないだけでさ』
 だったら、どこにいようといつか必ず見つけだしてみせる。


「いろいろと教えてください。大好きな本のこととか―――」
 セピア色の髪が揺れた。シトラスの香りが彼の鼻に届く。万人を魅了するような微笑にアスタローシェは心なしか頬が火照った気がした。
「―――あなたのこととか……」



 ぽかんとしていた彼だったが、やがて作業に戻りつつ、口を開いた。
「……少しずつ、な」
 そう言って、アスタローシェは小さく微笑んだ。




 少しずつでも探していこう。
 いつか見つける愛すべき人(あなた)のために――――







***************************************************************************************************

 …………長いです(遠い目)
 一話一話短くしようと思って書いているにもかかわらず、なかなか上手くいかなくて、どうしても20KB越えしてたのですが……すみません。今回ステキに30KB越えなんてしちゃってたりします(滝汗)
 しかも少しばかり遅れました(汗)あうあ楽しみにしてくださった方(いらっしゃるのか?)申し訳ありませんです(>_<)期待外れのものだったらさらに申し訳ないです(−−;)
 一応「不幸でこそアストくん」などと言う標識があちこちで見かけられる(待てない)彼主役の話でした。実際、最後に会った女の人と付き合うかどうかはわかりません。もしかしたら、相方さんではないかもしれないからです。それを判断するのはアストくん自身であり、私ではないと言うのが正直な意見です(逃げたし)
 でもきっと相方さんであると信じたいですね。スレイ設定の本編ではまさに不幸街道まっしぐらな彼なので、なんとなく幸せになってもらいたい気が(笑)
 それではでは、次回はパパりん編。
 その後に伏線張ってみたリオン・アリータ編など書いてみたいと思いつつ(時間あるのか?)ねんねこでした。
 ……ノエちょんとかパパりんが担当している作家さんの話(爆死)とかも書きたかったり……(ぉぃ)




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7864おねえさんっ、私を狂い殺す気ですかっ!!??安井/あしよし 2001/12/11 20:29:50
記事番号7856へのコメント

 とりあえず、本気で壊れましたv安井/あしよしですvvおねえさんこちらではいと御久しぶりな気がします(笑)。
今回はこのままだとまともに感想できないほど狂ってるので、あえて主役様には触れないでレスしたいと思いますね(待てないv)。それに、書いてたら折角の一番乗りを逃すどころか、いくつツリー落とすんだ。本編よか長いぞコレって自体に陥りますにょvっていうか、某アッシー氏からドクターストップ入ったというのは有名な話です(笑)。

今回は意外なリオンさんの一面が見れて良かったですvしかもきっちり予想されうる番外編vに供えての伏線張りも堂々としていてさすがねんねこおねえさんっ!!と一人寂しくパソ氏の前で感嘆してましたvパトリシアさんがどんな人物かも楽しみですし、馬鹿王子さん(待てない)の運命の相方さんもこれから登場するのかとか、またまた次が読みたくなってしまうなんて親切設計なのでしょうかvv
それに、レスしてなかったのですが(汗)一話と二話に引き続いての息子壱号・弐号氏のラブラブっぷりもそりゃあ溜まりませんでしたvvウィルパパりんさんも今回もそりゃあもうカッコイイは優しいは頼れるわで、一瞬鞍替えしようかと思っちゃいましたよ〜vv
そして今回の笑いのツボはシモンさんv(笑)。あそこで出てくるとは思わなかったので、思わずむせましたよ(笑)。となると、そこの市のカウンターには銀髪のカッコウ良さげな青年が二人もいらっしゃるのですねっ!!いや、それはもう毎日と言わず朝晩通いますね(待て)。
そういえばパパりんさん担当作家さんって誰でしょうか?う〜んねんねこおねえさん本人に一応一票入れといてくださいv他には特に思い浮かばないと言うとこがいとかなしい(泣)。
そういえば、また運命の赤い糸を感じさせるようなことがあったんですよ(笑)。私、今日はまたケーキを作っていたのですよ。んでそれを冷やしてる間にこのお話を見つけてしまったわけなのですが、そのケーキというのが……はい、お分かりのようにレアチーズだったりします(ラムレーズン入りvv)。やったね、よっしーアスト君が君の作ったケーキと同じ物注文しているよ(爆笑)。
って、アスト君?…石っころさっ

ごめすっ!!!v(←「v」??)

『暴走前に止める。止めよう。止めたとき。止めれば。止めよぉぉぉぉぉぉっ!?
…良かった止まったようですね(ほっ)。どうもドクターストップならぬ、マジシャンストッパーの参上です。
ちょいまて、何故この人主役様(←起きるの防止なため名を伏せてます)のことをかたらずしてここまで長く書いてますかいっ(汗)。相変わらず壊れてますね(滝汗)。
 どうもまた、随分と失礼いたしました。きっとまた忘れた頃にでもよっしー感想メールでも送ると思いますので、その時にも付きやってやって下さいね(苦笑)。かなり壊れているというかこんなとこに、書いて良いようなものでないようなことは確かですが(滝汗)。
それでは、お嬢さん。またお会いしたときにでもvv次回のぱぱりんvvvのお話楽しみにしてますvvvvv
よっしー騙して来ますので、そのときは宜しくですvv(オイ)』

  ずるずると、血の川を作りながら何かを運びつつーーー撤収。

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7881そんなこと言われても〜♪やめられないのよ〜♪ねんねこ E-mail URL2001/12/18 09:39:21
記事番号7864へのコメント

安井/あしよしさんは No.7864「おねえさんっ、私を狂い殺す気ですかっ!!??」で書きました。

> とりあえず、本気で壊れましたv安井/あしよしですvvおねえさんこちらではいと御久しぶりな気がします(笑)。
>今回はこのままだとまともに感想できないほど狂ってるので、あえて主役様には触れないでレスしたいと思いますね(待てないv)。それに、書いてたら折角の一番乗りを逃すどころか、いくつツリー落とすんだ。本編よか長いぞコレって自体に陥りますにょvっていうか、某アッシー氏からドクターストップ入ったというのは有名な話です(笑)。

 確かにこちらではお久しぶりな気がしますのです(笑)
 そろそろクリスマスシーズン。ハロウィンの時のことを考えると、やはり一大イベントであるクリスマス用のお菓子に苦労されているあなたの姿が思い浮かびます。ああああっ、愛しのバウンドケーキっっvよっしーの家に殴り込みかけちゃうぞ☆と密かに狙っている―――やめれ自分―――のねんねこです。いつぞやは本当にありがとうございましたv
 本編よりも長いレス……(笑)というか笑えないです(汗)一度、レスとレス返しだけで本編より長いものを書いたのをお忘れかなっ(爆死)←どうやら連帯責任らしい。
 という以前に、わたしはこのツリーでいったいいくつのツリーを落としてしまったんだろう……(遠い目)


>今回は意外なリオンさんの一面が見れて良かったですvしかもきっちり予想されうる番外編vに供えての伏線張りも堂々としていてさすがねんねこおねえさんっ!!と一人寂しくパソ氏の前で感嘆してましたvパトリシアさんがどんな人物かも楽しみですし、馬鹿王子さん(待てない)の運命の相方さんもこれから登場するのかとか、またまた次が読みたくなってしまうなんて親切設計なのでしょうかvv

 もうやけになって堂々としてます(笑)というかバカ王子とお付きの話まで書いて誰か読んでくださるのかとうにうに考えあぐねていたところにとある方からバカ王子にラブコールいただいたので『これなら堂々と書いてもおっけー』と……なんて単純なんでしょう、自分(笑)
 またまた次が読みたくなる親切設計は別名『さっさと話書かんとわけわからねぇんじゃコラ』的不親切設計と紙一重なので気をつけねばなりません……(^^;)


>それに、レスしてなかったのですが(汗)一話と二話に引き続いての息子壱号・弐号氏のラブラブっぷりもそりゃあ溜まりませんでしたvvウィルパパりんさんも今回もそりゃあもうカッコイイは優しいは頼れるわで、一瞬鞍替えしようかと思っちゃいましたよ〜vv

 鞍替えっ!?(爆笑)石っころさん、結局見放される運命なんですねっ!?ビバっ!不幸人生突っ走り青年っ(やめれ)。
 息子壱号・弐号のあの話は本気でちと死にかけました(笑)特に息子弐号辺り。読み返して、『おらいったいなに書いてただ?』とか独り突っ込みいれてましたね。でももったいないので問答無用に投稿してしまう辺りかなりの貧乏性のようです、自分(笑)


>そして今回の笑いのツボはシモンさんv(笑)。あそこで出てくるとは思わなかったので、思わずむせましたよ(笑)。となると、そこの市のカウンターには銀髪のカッコウ良さげな青年が二人もいらっしゃるのですねっ!!いや、それはもう毎日と言わず朝晩通いますね(待て)。

 一度書いてみたいです。『思い立ったが司書官生活。』(懲りない)
 貸し出しカウンターで2人ならんで受付していて、相手が女性だったらにっこり微笑み、男だった場合はさぁぁぁぁっと、どこかへ消えていくとか(爆)わたしも朝晩とは言わず、開館から閉館まで居座り続けます(暇人かい)


>そういえばパパりんさん担当作家さんって誰でしょうか?う〜んねんねこおねえさん本人に一応一票入れといてくださいv他には特に思い浮かばないと言うとこがいとかなしい(泣)。

 おかげさまでパパりん編の初っ端から暴走してマス。とりあえず、わたしだった時にゃ家に帰しません。甘栗で手懐けて泊まり込みの担当者にします(待てない)


>そういえば、また運命の赤い糸を感じさせるようなことがあったんですよ(笑)。私、今日はまたケーキを作っていたのですよ。んでそれを冷やしてる間にこのお話を見つけてしまったわけなのですが、そのケーキというのが……はい、お分かりのようにレアチーズだったりします(ラムレーズン入りvv)。やったね、よっしーアスト君が君の作ったケーキと同じ物注文しているよ(爆笑)。
>って、アスト君?…石っころさっ
>
>ごめすっ!!!v(←「v」??)
>
>『暴走前に止める。止めよう。止めたとき。止めれば。止めよぉぉぉぉぉぉっ!?
>…良かった止まったようですね(ほっ)。どうもドクターストップならぬ、マジシャンストッパーの参上です。

「つまりウィルが食ったのはあしよし殿のチーズケーキだったわけだなっ!? ていうか結局連中どもに金請求しても誰も払ってくれないのだっ! 酷いと思わないかっ!? 我のなけなしの金なのにっ!」
 と、泣き叫ぶ被害者Aさん。毎日喫茶店に通っている彼らの1ヶ月の食費代が知りたいです(笑)
 ―――て、アッシーっ!(笑)よっしーをどうしたの……ていうか、なぜに石っころがあなたの元へっっ(笑)


>ちょいまて、何故この人主役様(←起きるの防止なため名を伏せてます)のことをかたらずしてここまで長く書いてますかいっ(汗)。相変わらず壊れてますね(滝汗)。
> どうもまた、随分と失礼いたしました。きっとまた忘れた頃にでもよっしー感想メールでも送ると思いますので、その時にも付きやってやって下さいね(苦笑)。かなり壊れているというかこんなとこに、書いて良いようなものでないようなことは確かですが(滝汗)。


 おそらくレスが壊れているのは(否定しないんかい)レスをつけている話自体が壊れているせいだと(自覚済み)。
 前回の『良い午後茶(無理矢理日本語訳済み)』の時も楽しませていただきました―――にもかかわらずお返事遅くてごめんなさいです(汗)
 クリスマスカードのお礼と共に近々メールさせていただくので、ふらりと届いたら相手してやってくださいですvv


>それでは、お嬢さん。またお会いしたときにでもvv次回のぱぱりんvvvのお話楽しみにしてますvvvvv
>よっしー騙して来ますので、そのときは宜しくですvv(オイ)』

 パパりん編。おそらく、進めば進むほどあなたが暴走することを予想しつつ(笑)これより投稿したいと思います。今回の投稿分はこたつでみかん食べつつおねむになっているだけですけど(おい)進めば進むほどとりあえずねんねこ的に暴走の域入ってますので(待てない)
 それではでは、ねんねこでしたvv




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7866Re: アストくんラブです〜(はあと)夕埜 2001/12/12 20:29:53
記事番号7856へのコメント

はじめまして夕埜と申します。昨年からちょこちょことこちらのサイトに来させてもらっていたのですが、ねんねこ様のお話にひとめぼれしまして、いつもこっそり拝見させていただいてました。今回密かにラブコールを送っていたアストくんが主役(よっしゃ!)とのことで図々しくもレスさせてもらいました(><)
ああ、アストくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!!!!!
名前を聞いた時からもう惚れ惚れでした。素敵なお名前です(はあと)
今回は恋愛話とのことで相手のいないアストくんはどんな話になるのかな??といろいろ想像していたのですが、やはりそこはねんねこ様です、良い意味で私の想像を裏切ってくださいました!パパりんのお言葉やアリータくんやリオンくんもまた新しい一面が見えましたし、かなり好きなクーちゃんとゼルさんの仲良し(?)兄弟姿も見られてもう幸せです〜(はあと)
次回はパパりんですね!シルヴィアさんとどんなラブラブ姿を見せてくださるのか今からとっても楽しみです。それでは、はじめましてでこんなに長くなってしまって申し訳ありません。これからも頑張ってくださいませ。




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7882夕埜さんラブですvvねんねこ E-mail URL2001/12/18 09:41:33
記事番号7866へのコメント

夕埜さんは No.7866「Re: アストくんラブです〜(はあと)」で書きました。

>はじめまして夕埜と申します。昨年からちょこちょことこちらのサイトに来させてもらっていたのですが、ねんねこ様のお話にひとめぼれしまして、いつもこっそり拝見させていただいてました。今回密かにラブコールを送っていたアストくんが主役(よっしゃ!)とのことで図々しくもレスさせてもらいました(><)

 はじめまして。ねんねこと申します。いつも読んでくださったそうで……感謝感激です〜vv
 しかもアストくんファンでいらっしゃるとは!ううにゅ、なかなか侮れません、石っころ……(笑)
 図々しくないですっ!むしろレスしてくださった方が嬉しいですっっ!


>ああ、アストくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!!!!!
>名前を聞いた時からもう惚れ惚れでした。素敵なお名前です(はあと)
>今回は恋愛話とのことで相手のいないアストくんはどんな話になるのかな??といろいろ想像していたのですが、やはりそこはねんねこ様です、良い意味で私の想像を裏切ってくださいました!パパりんのお言葉やアリータくんやリオンくんもまた新しい一面が見えましたし、かなり好きなクーちゃんとゼルさんの仲良し(?)兄弟姿も見られてもう幸せです〜(はあと)

 叫ばれてる……叫ばれてるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!(なぜか燃える対抗心)
 アスタローシェの名前は実は自分でも気に入ってます(笑)とりあえず、メインのオリキャラの名前は適当につけているにもかかわらずみんな結構気に入っているのですが……なかなか思い浮かばない良い名前に自分のネーミングセンスの無さが(汗)
 クーちゃんとゼルやん☆の兄弟姿は書いててちょっと楽しいんですが(笑)書けば書くほどゼルやん☆の性格破綻が酷くなっていくのが悩みの種だったりします(苦笑)


>次回はパパりんですね!シルヴィアさんとどんなラブラブ姿を見せてくださるのか今からとっても楽しみです。それでは、はじめましてでこんなに長くなってしまって申し訳ありません。これからも頑張ってくださいませ。

 はいっ、次回はパパりんです。とりだからというわけではありませんがついに連載と言う形ですが、最後までお付き合いくださると泣いて喜びマスですv
 それではではこれからもよろしくお願いします。ねんねこでした♪




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7869そしてそして更に(悲しくなるので以下略)久遠安宿 E-mail 2001/12/13 11:16:56
記事番号7856へのコメント

どうも、久遠です!ついに出ましたね。アスタローシェさん編ですvv
……すみません。結局いつものごとくで遅れましたが、気にしないであげてください。年賀状書きに追われていました。パソコンあるんだから今年こそはソフトで!!と思ったのですが、どうもうまくいかなくて挫折しました(^^;

さて、お話の感想ですが……アストさんに女の人がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(驚)
不幸でこその石っころさんでしたのに……(待てないです/感染った)女の人とラブラブな彼の姿が想像できないのは私だけでしょうか?いえ、彼にはぜひ幸せになってもらいたいです。

シモンさんの登場も私的につぼでしたvあんなところで出てきてくださるとは……シモンさんのお話もあるんでしょうか?ううにゅ、楽しみです。

> それではでは、次回はパパりん編。
> その後に伏線張ってみたリオン・アリータ編など書いてみたいと思いつつ(時間あるのか?)ねんねこでした。
> ……ノエちょんとかパパりんが担当している作家さんの話(爆死)とかも書きたかったり……(ぉぃ)

ああっ、次回はついにパパりんさん編ですね!数々の家訓シリーズを世に広めてきた彼がいったいどんな恋物語を見せてくださるのか今からとても楽しみです〜。
ノエルさんやアリータさん・リオンさんコンビの話もぜひぜひ読んでみたいですが、あまり無理なさらずに、です(><)
作家さん……誰なんでしょう……?気になります!
ではでは、この辺で。授業中より久遠でした。


 久遠安宿 拝


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7883もはや開き直って明るく(以下略)←待て。ねんねこ E-mail URL2001/12/18 09:42:37
記事番号7869へのコメント

久遠安宿さんは No.7869「そしてそして更に(悲しくなるので以下略)」で書きました。

>どうも、久遠です!ついに出ましたね。アスタローシェさん編ですvv
>……すみません。結局いつものごとくで遅れましたが、気にしないであげてください。年賀状書きに追われていました。パソコンあるんだから今年こそはソフトで!!と思ったのですが、どうもうまくいかなくて挫折しました(^^;

 今年もパソコンの不調によりプリントごっこらしいです。我が家は(どうやらわたしは年賀状を出さないつもりらしい←待て)
 15日から年賀状受付開始ですね。15日に投函する人を見てみたいです、いつ書いてるんだ(汗)
 というわけでねんねこです。


>さて、お話の感想ですが……アストさんに女の人がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(驚)
>不幸でこその石っころさんでしたのに……(待てないです/感染った)女の人とラブラブな彼の姿が想像できないのは私だけでしょうか?いえ、彼にはぜひ幸せになってもらいたいです。

 わたしも想像できないんですが(多大に待てない)一応幸せにしておかないとまずいかな的思考が働きまして(笑)ラブラブな姿なしでのアストくんをお送りいたしました。
 幸せになってもらいたいですね。実は本編ではかなりハードな役回りなので(汗)


>シモンさんの登場も私的につぼでしたvあんなところで出てきてくださるとは……シモンさんのお話もあるんでしょうか?ううにゅ、楽しみです。

 シモンくんの話は考えてなかったりします(待て)
 ネタが思いつかないと言う理由なんですが……もしネタが思いついたらぜひ書きたいですねvv


>> それではでは、次回はパパりん編。
>> その後に伏線張ってみたリオン・アリータ編など書いてみたいと思いつつ(時間あるのか?)ねんねこでした。
>> ……ノエちょんとかパパりんが担当している作家さんの話(爆死)とかも書きたかったり……(ぉぃ)
>ああっ、次回はついにパパりんさん編ですね!数々の家訓シリーズを世に広めてきた彼がいったいどんな恋物語を見せてくださるのか今からとても楽しみです〜。
>ノエルさんやアリータさん・リオンさんコンビの話もぜひぜひ読んでみたいですが、あまり無理なさらずに、です(><)
>作家さん……誰なんでしょう……?気になります!
>ではでは、この辺で。授業中より久遠でした。

 どうやらノエちょん編は彼女の誕生日の24日に投稿するらしいです(自爆発言。現在の進行度0%←え?)。バカ王子とお付き編(やな言い方するな自分)も来年には出すらしいです。どうやら最近のねんねこの頭の中はこの設定で満杯らしいです(笑)
 ―――て、授業中っ!(笑)
 どうぞ授業頑張ってくださいなのですvではではねんねこでした!





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7870おっめでとう♪白河綜 2001/12/13 13:26:22
記事番号7856へのコメント



 こんにちは、ねんねこさん。
 まさかお互いに受験生だったとは(笑えない)

 さて、今回の感想なんですが・・・・時間がないので短いです!!

 まず!!
 おめでとう、アスト君!!
 はじめのうちは不幸街道まっしぐらな彼でしたが(様々な意味で)、最後に生まれて初めての彼女(?)が!! おっめでとう〜〜〜〜vv
 セピア色の髪の彼女の名前がしりたい・・・・vv お上品そうな女性ですねvv うううう〜〜〜〜。やったね! 「脱・独り者」!!(激しく待て)

 あああああ・・・・・。
 何にしても、アスト君が幸せになりますようにvv

 では。
 昼休みが終わってしまいますので。

 続き、楽しみにしてます♪

 白河綜でしたv



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7884アスタローシェ氏、熱烈恋愛宣言?ねんねこ E-mail URL2001/12/18 09:43:47
記事番号7870へのコメント

白河綜さんは No.7870「おっめでとう♪」で書きました。

> こんにちは、ねんねこさん。
> まさかお互いに受験生だったとは(笑えない)

 はっはっはっはっ。諸般の事情により学年は違うんですが(笑って流せ自分)。
 なんか英語に追われてたりします(これこそ笑えん)
 ―――というわけで、ねんねこですv


> さて、今回の感想なんですが・・・・時間がないので短いです!!
> まず!!
> おめでとう、アスト君!!
> はじめのうちは不幸街道まっしぐらな彼でしたが(様々な意味で)、最後に生まれて初めての彼女(?)が!! おっめでとう〜〜〜〜vv
> セピア色の髪の彼女の名前がしりたい・・・・vv お上品そうな女性ですねvv うううう〜〜〜〜。やったね! 「脱・独り者」!!(激しく待て)

 ご希望に答えまして……名前を発表しますっ!アストくんどうぞっ!
「名無しの権兵衛。」
 ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!なんなんじゃその名前はっ!(汗)こうなったら『脱・独り者』を撤回してや―――
「待て(汗)お前が単に名前を考えてないだけだろっ!」
 ……そうでした。名前……名前……なんか良い名前ないですかね?(訊くな)


> あああああ・・・・・。
> 何にしても、アスト君が幸せになりますようにvv
> では。
> 昼休みが終わってしまいますので。

 はいですっ、午後の授業も頑張ってくださいねっっ!これから自分も現実世界でひたすら試験勉強です(泣)
 アストくんの幸せを流れ星に祈りつつ、ねんねこでした☆




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7871で、出遅れたッ?!むくぅ E-mail URL2001/12/13 15:48:42
記事番号7856へのコメント

 どうも、口に入れた干し芋に、綿が生えてたむくぅなのです(ここで言うな)
 そんなブルーな思ひ出と、出遅れた事実はともかく、今回はアスタローシェさんがッ!
 もぉ、なんと言うか……
 幸せになってほしいのです……

>リオン・アリータ編

 なるほど! リオンさんの方がばか王子(決定らしい)より格上なのですね!(待て)

 そして今回はクローデルさんが登場しましたのですねッ!
 今回はヴァレンタイン家としがらみも内容なので嬉しいのです。彼もこちらの方では幸せになってもらいたいのです……

 ……図書館という場所、何やら無意味に静かなイメージがあるのですが、彼ら(複数形)のいる図書館はにぎやかそうなのです。

 はッ!? よく見ると二行目から四行目までしか感想を述べてないッ!?(汗)
 あああ、ごめんなさいのですッ!
 そ、それでは『我の話なのに我をほっとくなぁぁぁぁッ!』とか叫びつつ、アスタローシェさんが前世の自分(待て)を投げようと追いかけてくるので、逃げたいと思いますのですっ!
 それでは逃走ッ!

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7885レス返しはさらにトロいのですっ!?(反省しろよ自分)ねんねこ E-mail URL2001/12/18 09:44:55
記事番号7871へのコメント

むくぅさんは No.7871「で、出遅れたッ?!」で書きました。

> どうも、口に入れた干し芋に、綿が生えてたむくぅなのです(ここで言うな)
> そんなブルーな思ひ出と、出遅れた事実はともかく、今回はアスタローシェさんがッ!
> もぉ、なんと言うか……
> 幸せになってほしいのです……

 出遅れレス返しで有名なねんねこです(待ておら)。ツリーの落ちるスピードが遅いことを良いことにレス返しも遅くなりつつありますが、気にしちゃ駄目です(ごめんなさい・汗)。ついでに口に入れた干し芋に綿が生えてても気にしちゃ駄目です―――て、それもしかしてカ―――(以下自主規制)


>>リオン・アリータ編
> なるほど! リオンさんの方がばか王子(決定らしい)より格上なのですね!(待て)
> そして今回はクローデルさんが登場しましたのですねッ!
> 今回はヴァレンタイン家としがらみも内容なので嬉しいのです。彼もこちらの方では幸せになってもらいたいのです……

 出すつもりはなかったけれど、なんとなく出してみちゃいました的キャラその一です。きっとそのうちその二、その三とずらずら出てくることでしょう。(既にその二は出てくること確実)
 でも気にしちゃ駄目なのです。キャラ使い回ししてるのね、とか図星なことツッコんじゃ駄目なのです(笑)
 リオン氏の方が先なのはどうやら年の功と言う奴らしいです(笑)でもどちらかと言えばリオン氏の方が先に主役がめぐってくることでしょう(おい)


> ……図書館という場所、何やら無意味に静かなイメージがあるのですが、彼ら(複数形)のいる図書館はにぎやかそうなのです。

 きっと賑やかなのです。エセ聖職者親子が騒がしくしていて、石っころが怒鳴るのが一番やかましそうです(お約束)
 ……背後から金属バットを引きずる音が聞こえてくるのです。もしやあの音はこれから始まる石っころ千本ノックの始まりの音?(待てない)


> はッ!? よく見ると二行目から四行目までしか感想を述べてないッ!?(汗)
> あああ、ごめんなさいのですッ!
> そ、それでは『我の話なのに我をほっとくなぁぁぁぁッ!』とか叫びつつ、アスタローシェさんが前世の自分(待て)を投げようと追いかけてくるので、逃げたいと思いますのですっ!
> それでは逃走ッ!

 彼主役なのに彼の話題があまりない辺りが彼の不幸を物語っております(笑)←『彼』多すぎ(爆死)
 ちなみにアストさん、写真がお嫌いだそうですが、どうやら写真を写すと写真の中の自分の姿が前世のお姿になってしまうためであるとかないとか。
 ……ああっ、弾き返された前世のアスタローシェさんがこっちに来るのでそそくさと撤収ぅぅぅぅぅぅっ(汗)
 ではではねんねこでしたっ!




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7872アスト君、哀れなり・・・。ザズルア=ジャズルフィードゥ 2001/12/13 17:53:14
記事番号7856へのコメント

ご無沙汰してます、ねんねこさん。ザズルア=ジャズルフィードゥです。

クラノエ、ゼルアメ、アスト君のお話、全部読ませていただきました!
とてもよかったです!!
クラノエは純情そのもの(違う?)だったし、ゼルアメは泣きそうになったし、アスト君のもある意味泣きそうになったし。(爆)
かわいそうだなぁ・・・、アスト君。男から20回も告白されるなんて。
女と間違われたというのはかっこいいから仕方がないけれど、男と知ってて告白されたというあたりを読んだ時は窓割って逃げようと一瞬考えそうになるほどでした。(大げさ)

次回はウィルシルですね!楽しみにしています!!
では、短いですがこれで。

byザズルア=ジャズルフィードゥ

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7886哀れこそ、アストくんなりっ!(ぉぃ)ねんねこ E-mail URL2001/12/18 09:46:02
記事番号7872へのコメント

ザズルア=ジャズルフィードゥさんは No.7872「アスト君、哀れなり・・・。」で書きました。

>ご無沙汰してます、ねんねこさん。ザズルア=ジャズルフィードゥです。
>クラノエ、ゼルアメ、アスト君のお話、全部読ませていただきました!
>とてもよかったです!!
>クラノエは純情そのもの(違う?)だったし、ゼルアメは泣きそうになったし、アスト君のもある意味泣きそうになったし。(爆)

 お久しぶりでーす!ねんねこです。お元気でしたでしょうか。
 クラノエとゼルアメはなんだかシリアス系な感じなのに、いきなりアストくん編で落としましたからね(笑)
 わたしは話が進んでいくに連れてずらずらと長くなっていく状況に泣きたくなりました(苦笑)←長すぎ。


>かわいそうだなぁ・・・、アスト君。男から20回も告白されるなんて。
>女と間違われたというのはかっこいいから仕方がないけれど、男と知ってて告白されたというあたりを読んだ時は窓割って逃げようと一瞬考えそうになるほどでした。(大げさ)

 男と言うハンデがあっても一緒にいたいほどの存在らしいです……(そうなのか?)
 男と知ってて告白されるのも嫌ですけど、女に間違えられるのも屈辱的なんだろうなぁ、と思う今日この頃。でも、石っころだし、で済んでしまうのが彼の便利なところv(ヒド)

>次回はウィルシルですね!楽しみにしています!!
>では、短いですがこれで。

 はい、頑張ります!というわけでさっそく投稿してきますので、良ければ最後までお付き合いくだされば幸いです。





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7887思い立ったが吉日生活 【 4−1 】ねんねこ E-mail URL2001/12/18 09:49:17
記事番号7819へのコメント


 どうも、ねんねこですっ!確実に投稿ペースが遅くなりつつある今日この頃。つくづくツリーの落ちる速度が早い投稿小説1に投稿しなくて良かったなどと意味不明な安堵の溜め息を吐きつつ、現在ねんねこのお気に入りキャラ第1位的ウィルフレッド氏の話ですっ!
 ―――というわけで(どんなわけだおい)すみません。続き物です(爆死)
 誰ですか、今回は短編シリーズとか言ってたのはっ!?(自分です自分)
 あああああっ、ごめんなさいっ、石投げないでっっ(泣)
 ……ええっとですね。前振りの部分で既にクラヴィス氏の話よりも長くなったので、これは短編だろうと中編だろうと無理だと悟ったために連載なのです(汗)
 でもそんなに長くならないと……良いなぁ(希望的観測)なんにしろ、24日にはノエル嬢の話を投稿したいので、それまでには何とかしたいものです(さらに希望的観測)。
 それではでは、結局長くなりましたがよろしければ最後までお付き合いくださいませv



***************************************************************************************************



 ―――気がつけば。
 ベッドの上で毛布に包まっている自分がいた。
 いや、毛布に包まっているのはいつものことだ。熱いのも嫌いだが寒いのはもっと嫌い、加えて冷え性な彼は冬になればいつでも毛布に包まって丸くなっている。親父を起こすにゃ毛布を奪え―――息子たちからそんな標語までいただくほど、彼は毛布を手放さなかった。
「……はにゃ……」
 白い壁紙が張られた天井。窓から入ってくる暖かな陽射し。
 うっすらと目を開けたまま、ぼんやりと天井を見つめて、彼はぽつりと呟いた。
「……んにゃ……?」
 寝たまま器用に首を傾げてみせる。
 記憶がなかった―――記憶喪失などという大層なものではなかったが。ただ、昨晩の記憶だけがすっぽりと頭から抜け落ちていた。いったいなんでこんなところにいるのか。
 ここは自室ではない―――どころか自宅ですらない。ただ知っている場所ではあった。別居中の妻が借りているマンション。彼女の寝室。彼女のベッド―――
(―――って!)
 少しばかり嫌な想像をして、彼―――ウィルフレッドは飛び起きた。服をしっかりと着ていることに安心する―――これで服を着ていなかった日にゃこのまま首をくくってしまおうか、などという思いにかられただろうが。いくら夫婦でも情事が記憶にも残っていないなど、男としてはあるまじき行為である。
 とにかく、一瞬想像してしまった最悪の事態はないと安堵の息をついて、彼は昨晩のことを思い出すためにこめかみをこすりながら視線だけを天井に向けた。
 確か昨日は日付変更線―――つまり深夜0時まで仕事をしていたはずだ。なぜか息子がやって来て、妻が眠気覚ましにとコーヒーを持って来てくれた。そこまではしっかり覚えている。だが問題はそこからだ。いったいいつどうやってここまでやって来て、眠り込んでしまったのか。だいたい原稿はどうなったのか―――朝までに直接印刷所の方に持っていかないと間に合わないというほど切羽詰まった状態なのに…………て、朝?
 そこでぴたりとウィルフレッドの動きは止まった。ぎぎぎ、とぎこちない動きで暖かな陽射しが差し込んでくる窓を見やる。平和そうに小鳥が数羽空を飛び立っているのが見える。
 今はいつだ?―――そう自問する。
 朝だ。―――と、自答。
 今はいつだ―――見ればわかる。当然朝だ。
 朝、本来なら自分はなにをしなければならない―――わがまま作家の原稿を直接印刷所へと届けなければならない。
 届けなかったらどうなる―――もちろん、自分のクビが―――飛ぶ。
 思い浮かべたのは、にっこり笑った編集長がでかいハサミで自分の首をちょきん、と可愛い音を立てて切り落としている絵。いやに漫画調で、「いやん♪」などと言いながら首が落ちてく自分もいた。
 頭の中での1人会話が終わり、彼はしばしの間、思考を凍結させる。そして―――
「にょひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?」
 かちゃ。
「あら……ウィル、起きてたのね。おはよう、気分はいかが?」
 つきつけられた絶望に両頬に手を当てて、絶叫するウィルフレッドに重なって扉が開く。スクランブルエッグの美味しそうな香りと共に現れた女はウィルフレッドが起きていることを認めてにっこりと微笑んでみせた。
 女の―――自分の妻シルヴィアの声にウィルフレッドは勢い良くそちらを向いた。そのままずるずると毛布を引きずりながら彼女の元へと駆け寄って、がし、と両肩を掴む。
「シ、シシシシシシルヴィアさんっ! ゲンコー! ゲンコーはっ!? 印刷はっ!?」
 両肩を掴んだまま、がくがくと前後に揺らしながら、泣きそうな―――というか既に瞳には涙が溜まっていたりする―――ウィルフレッド。対して、シルヴィアは別段驚くわけでもなく―――おそらくウィルフレッドの反応を既に予想していたのだろう―――にっこり微笑んでパニックに陥っている夫を落ち着かせるようにぱたぱたと手を振りながら口を開いた。
「落ち着いて。原稿は大丈夫だから安心してとりあえず話を聞いてちょうだい、ウィル」
「……うにゅ……」
 まるで子供のように頭を撫でられて、ウィルフレッドは目に涙を浮かべたまま素直にこくんと首を縦に振った。





  “思い立ったが吉日生活”





 作家というのはたいてい『締め切り』という言葉を嫌う―――まあ、必ず、とは断言できないが、それでも出版物を作り出す仕事に携わる人間の半数以上は、この魔の言葉に泣かされ、苦しみ、そして、慄いてきただろう。
 それは人気作家と世間で謳われている“彼”も例外ではなかった。
 そもそも決められた短い期間の中で、自分が納得するものを書けという方が間違っているというのが彼の持論―――締め切り間際の苦しい言い訳とも言う―――だった。十二分に満足するものを書けというならば、期間など設けずに満足するものが仕上がるまで待てというのである。
 それをなんだ、期間はいつまで、どのくらいの量で納得するものを書け、などと言う横暴な注文は。そんな細かい規定に拘束された状態で良いものなど書けるかこの青二才うさぎもどき担当者っ!
 ―――という素直な本音は大人であるゆえ、自分の心の中にしまっておいて。
 だが、『物を書く』ということで生活する金を得ている自分にとって、決められた期間内に決められた量のものを書き上げることが義務であることは彼もわかっていた―――わかってはいたのだが、やはり、だからといって期限までに全ての原稿を揃えようという気はないのだ。否。揃えられたら良いよな、などと言う希望はあっても実際には揃えられないのだ。
 そのことは作家の相棒とも言うべき担当者もまた理解していた。それ故に印刷所の最終入稿日よりも以前に作家に締め切り日を設定し、少しばかり余裕を持たせているのだ。だが、作家は締め切りに余裕があることを理解しているため、酷い場合には最終入稿日の1秒前を最終締め切り日にしてしまう場合がある―――まあ、さらに酷いのは、そのまま原稿を入稿できず、『病気のため休載させていただきます』と仮病を使う方法をとることだが。
 彼もまた最終入稿日と最終締め切り日を同日にしてしまう困った作家の1人だった。当然ながら通常締め切り日から最終入稿日までの間は時間との戦いになり、修羅場となるわけだが―――彼の場合、ここだけが例外だった。
 時間と戦い、眠い目こすりつつ、修羅場をくぐりぬけるのは作家である彼ではなく―――



「もぉぉぉぉぉぉぉぉぉやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
 ―――そろそろ深夜という言葉が似合う時刻になる頃。
 仕事場である作家の書斎で、泣きべそをかきながら絶叫したのは、ウィルフレッド=ヴァレンタインだった。
 耳の辺りで切り揃えられた漆黒の髪、白い肌、翠色の瞳。身長は平均よりも高く、体重は平均よりも少なめで、先日自分よりも1キロほど痩せていたという事実に激怒した―――どうやら体重を気にするお年頃らしい―――といっても立派に22歳だが―――長男に気持ち悪くなるほど甘いお菓子を口の中に詰め込まれたという微笑ましいエピソードがあったりする。
 まあ父親としての威厳があるかどうかはまた別の話として、実際年齢は41歳にもかかわらず、見た目20代後半というなんとも便利な容姿をしているのがウィルフレッドという男である。
 彼の仕事は人気作家の担当編集者であった―――端的に言えば、原稿の取り立て屋である。だが、彼の場合、普通の担当者と仕事内容がびみょーに違った。その理由は担当している作家にあったりする。
「まったく情けない声を出すんじゃないですよ、ウィル」
 呆れたような表情でそう言ってきたのは彼が担当している作家―――『レゾ』というペンネームで活動している人気作家だった。瞑目したまま言ってくるレゾにウィルフレッドは私的にチャームポイントとという翠の瞳できっ、と睨みつけてみせる。
「あ・ん・た・がっ! あんたがもっとさっさと仕上げてくれればこんな苦労することも情けない声だすこともなかったんだけどっ!」
「偉いですね、私は。貴方のために最終入稿の10時間前に仕事を終えてみせたんですよ」
「偉かないっ! ちっとも偉かないっ! あんたの場合、最終入稿3日前が最終締め切りなのにっ!」
 口を動かしつつ、手も動かす。山積みにされたMDの一番上を手に取り、そのまま携帯用のMDプレーヤーに押し込む。このMDプレーヤーはウィルフレッドにとって欠かせない仕事アイテムの一つであり、山積みにされたMDこそ、レゾの原稿そのものだった。
 レゾが例外であるというのは、原稿を書くのが彼ではなく、担当者であるウィルフレッドであるからである。
 生まれつき目が見えないレゾは、当然ながら文字を書くことが出来なかった。そんな彼がどうして作家になろうと思ったのかは知らないが、とにかく彼は何冊もの書物を世間に発表し、作品の素晴らしさを認められ、国を代表する有名人気作家とまで謳われるようになった。
 そのレゾにとって大切な相棒が担当者であるウィルフレッドだった。MDに録音された原稿内容を一言一句、改行の場所まで間違いのないように書き出すのが作家レゾの担当する者の仕事であり、とりあえず信頼されているウィルフレッドだからこそ務まる仕事だった。
 ウィルフレッドの言葉にレゾは嘲笑うような顔をした。
「トロい子ですね、MD5枚の内容に3日も費やさなければならないんですか? 80分取りの5枚なんですから、7時間もあれば十分に終わるでしょうに」
 確かに1度聞いただけなら7時間もあれば十分である―――しかし、1度聞いただけですべてを暗記して、ぱかすかと間違えずに打ち込んでいけるかと言えば、答えはノーである。
 言葉の使いまわし、句点、読点の位置。改行の位置。細かいようだが、その全てをレゾの指示した通りにしなければ彼が書いた話にはならないのだ。彼の指示に背くということは作品の編集行為であり、自分を信頼しているレゾを背くことにもなる。
 だから慎重に行わなければならないのだ。ウィルフレッドは1枚のMDに2時間の時間をかける。そして、打ち込み終わった後、2度流して聞きながら確認をする。頭が働かない眠い時には極力仕事はしないようにしていた。注意力散漫になり、ミスも増えるからだ。ゆえに5枚のMDにも3日を費やさねばならない。全てはレゾが生み出す、作品のため。なのにこの男ときたら―――
「ああ、いっぺんあんたの首絞めてぇよこんちくしょう」
 半眼を向けて、レゾに聞こえる程度の声音でうめいていると、ウィルフレッドが背中を向けていた扉が音を立てる。肩越しに振り返れば、彼の妻がいた。彼がわずかに顔をほころばせる。
「やあ、シルヴィアさん。来てたのかい?」
 シルヴィア=ヴァレンタイン―――旧姓、シルヴィア=ルシオン。ルシオンという名前は母方の姓だった。別に父親を憎んでいたとかという理由ではなく、単に自分の名前が父親の姓にあわなかっただけのことらしい。
 肩と腰のちょうど中間の辺りまで伸びた艶やかな黒髪に、深海のような深い蒼い瞳。世の男性たちを魅了するであろう美女だった。彼女もまた実際年齢を感じさせない若さを保っている人間で、夫婦並んで歩けば未だに新婚カップルと間違えられるほどだ。
「家の方に電話かけたら、あなたまだここにいるって言うんですもの。様子を見にきたのよ」
 新婚カップルと間違えられるような彼らだが、現在は理由あってウィルフレッドとシルヴィアは別居中だった。数ヶ月ほど前からか―――大した理由でもないので、息子たちに相談もせずにヴァレンタイン家から20分程度の場所にある―――ちなみにレゾの自宅兼仕事場からは徒歩で5分の距離である―――マンションに引っ越したために2人の息子は『父親の浮気がバレたのではないか』だの『父親はついに見放されたのだ』だの好き勝手な理由を―――こういう時に子供が父親っ子なのか母親っ子なのかが判断できる―――作り出していたが。
 シルヴィアの声に反応して、レゾも軽く手をあげながら微笑んだ。
「“おかえり”、シルヴィア」
 疑り深く、そう簡単に人を信じようとしないレゾがどうしてウィルフレッドを短期間で信頼したか―――その理由はなんのことはないシルヴィアの結婚相手だったからである。
 シルヴィアは、レゾのたった1人の愛娘だった。高校を卒業して、デザイナーの専門学校へ通いはじめてすぐに『私、結婚するから』という爆弾発言と共にウィルフレッドが連れてこられた時はさすがのレゾも戸惑いを隠せなかったが、娘の人を見る目を信じて、彼はウィルフレッドを信じることにした―――まあ、娘の人を見る目は間違っていなかったようだが。
 ウィルフレッドの隣に立ち、しゃがみこみ、彼が愛用するノートパソコンの前に山積みにされた4枚のMDを見つめて、シルヴィアは首を傾げてみせた。
「……残りこれだけ? 終わりそう?」
 最終入稿日―――というか最終入稿時間まであと残り10時間である。持っていく時間を考慮すれば、9時間か。シルヴィアの問いにウィルフレッドは苦い顔をした。
「……お願い聞かないで。今日は徹夜だね。それでも間に合うかどうか……」
「徹夜……」
 返って来た答えにわずかにシルヴィアが顔をしかめた。心配するというよりも自分の都合が悪いといった表情で、その様子に今度はウィルフレッドが首を傾げかけ―――口を開きかけた瞬間にレゾの声が耳に入ってくる。
「ほらほら手を動かさないと間に合いませんよ?」
「じゃかぁしいわっ! 黙っとれこのボケジジイっ!」
 目を吊り上げて、言おうとしていた言葉とは別の言葉をレゾに吐き捨てると、レゾは肩をすくめた。
「やれやれ、相変わらずあなたは私の前だと口が悪くなりますねぇ。クラヴィスの口が悪いのがなんとなくわかりますよ」
「黙ってろと言ったんですがね、俺は!」
 憮然とした顔をしながら、外していたイヤホンを耳にはめる。再生ボタンに指をかけながら扉の方へ向かうシルヴィアに目をやり、声をかける。
「どうしたの? シルヴィアさん」
 今夜、自分が徹夜であることがなにか都合が悪いのか―――そういう意味だったのだが、シルヴィアはその問いをいったいどこへ行くのか、という問いにとったらしい。扉に手をかけながら小さく微笑んでみせた。
「眠気覚ましにコーヒーでも入れてくるわ」
「ああ……なるほど。ありがとう」
 その答えにさしたる疑問も持たずににっこり微笑んでウィルフレッドは再生ボタンを押した。





 ―――午後11時37分。
 ヴァレンタイン家の電話のベルが廊下で鳴り響いたのはちょうどクラヴィスが2階から降りて来て、リビングに向かう途中のことだった。こんな非常識な時間に家の電話を鳴らす人間など限られている。顔をしかめながら電話を取り、相手の声も聞かずに怒鳴り散らす。
「おぅらゼル! 何時まで夜遊びしてる気だっ!? 夜遊びは構わんが午前様だけはすんなって言ってんだろうがっ! さっさと帰ってこいっ! この不良息子が!!」
『……ヤだ、ゼルってば午前様してるわけ?』
 言うだけ言った後に受話器の向こうから聞こえて来たのは女の声だった。電話の相手には見えないとわかりつつ、一瞬きょとんとした顔をしてからクラヴィスは間の抜けた声を出した。
「……母さん?」
『たびたびゴメンね、クラヴィス』
 母親からの電話は本日2度目だった―――1度目は約1時間ほど前か。父親がどこにいるか訊ねて来たので、素直にレゾのところだと答えたのだが。
「どうしたんだよ? もしかして父さんの奴、レゾのところにいなかった?」
『ううん、ちゃんといたわ。で、ちょっとあなたにお願いがあるのよ。1晩3万のバイトって興味ない?』
「……ひとばんさんまん〜?」
 母親の言葉にクラヴィスはあからさまに胡散くさげな顔をしてみせた。思わず受話器を母親の顔と見立てて半眼で睨んでみる。
『そう。おいしいバイトでしょ? しかも仕事内容は至って簡単。すぐに終わっちゃうんだからv』
「……オレ、3時間以上モニター見てると目が痛くなるんだよね。他を当たってよ」
 仕事内容を言ったつもりはないのだが、クラヴィスはなんとなく察したのだろう。あっさりと断ってくる息子にシルヴィアは苦い顔をした。
『……カンが良いわね。まったく変なところだけウィルに似るんだから……“アーくん”はどう?』
「そろそろ“おねむ”の時間だろ? アストの奴、今頃こたつに入ってテレビ見ながらうとうとしてんじゃねぇの?」
『使えないわね、まったく……』
 舌打ちするように呟いてくる母親に苦笑していると、玄関の扉が開く。寒い寒いとぶつぶつ呟きながら入ってくるのはどうやらかろうじて午前様を免れた弟。電話中のクラヴィスに気がついて、軽く手を挙げるゼルガディスにクラヴィスはしばし沈黙して、
「なー、ゼル。お前、“スーパーマリオ”は得意だったな?」
「んーまあとりあえず……て、なにゆえいきなりマリオ?」
 スーパーマリオといえば、有名ゲーム会社の往年のゲームシリーズある。制限時間までに機敏な操作でキャラクターを動かし、与えられたステージをクリアしていくという単純だが人気のあるゲーム。
 ゼルガディスの問いにそれ以上は答えずにクラヴィスは玄関を指差した。
「レゾん所にいる母さんがお前と一緒に遊びたいんだと。行けば3万貰えっから適当に相手してやってこい」
 あまり乗り気でなかったようだが、行けば3万の言葉につられてかゼルガディスは何も言わずに踵を返した。再び音を立てて閉まる玄関を見て、クラヴィスは受話器の相手に報告した。
「単純馬鹿が助っ人に行ったよ。こき使ってやってくれ」
 母親はいたく感激したようだった。愛してるだのやっぱりわたしに似て賢く育ったのねだの言ってくる母親に笑いながら何度か言葉を交わして電話を切る。
「ああ……そういやなんで“マリオ”なのか言ってなかったな、ゼル……」
 リビングに向かおうとして、ふと何かを思い出したように振り返り、クラヴィスは笑った。
「最終入稿時間(じかんせいげん)までに機敏な操作で打ち込みする作業だからに決まってんだろ」
 ま、出てった後に言ってもしゃーないか、などと呟きつつ、彼は今度こそリビングへと向かった。





「……ひどく騙された気がするんだけど」
 数年前まで自分の家だった―――理由あって、幼い頃は家族と離れ、祖父と共に生活していたのだ―――場所に来て、書斎の状況を一瞥したゼルガディスの開口一番がその言葉だった。
 キッチンの入口の柱によりかかってうめいてくる息子をぎゅっ、と軽く抱きしめてシルヴィアが言ってくる。
「んもー、あんたってクラヴィスと違って馬鹿だから好きv」
「……誉めたのか? それとも貶したのか?」
「両方v」
「帰る」
「いやぁぁぁぁっ! 母さん見捨てて帰るつもりぃぃぃっ!? そんな薄情な子に育てた覚えはないわよ、わたしはっ!」
 即答して、そのまま本気で帰ろうと踵を返した自分を止めようと、必死に腰に抱きついてくる母親を半眼で睨みつけながら、ゼルガディスはうめいた。
「……どうして我が家(うち)にはこーわがままばっかり揃ってるんだろうな?」
「お父さん(レゾ)を見れば納得、とか思わない?」
 母親の言葉にゼルガディスはしばし、母親を見つめたまま黙り込み―――やがて首を縦に振った。
「……まあ、納得できる言葉だ」
「でしょう?」
 にっこり微笑んで息子を解放する。腹をくくったのか、帰らずにコートを脱ぎつつゼルガディスが首を傾げた。
「―――で、父さん(ウィル)のあの様子だとどうせ原稿の手伝いとかやらされるんだろうけど……どうするんだ? 俺、道具(パソコン)持って来てないぞ?」
「ああ、気にしないで。いいのよ、あなたはウィルのパソコン使うんだから」
 インスタントのコーヒーをカップに放り込んでお湯を注ぐ母親の口から出た言葉に息子は一瞬怪訝な顔をした。
 父親の仕事の手伝いをするのに、なぜ父親の仕事道具を使わなければならないのか。父親の仕事道具を使ってしまったら、父親は仕事が出来なくなってしまうではないか。
「……ウィルのパソコンを使うって―――」
 言いかけて、母親の行動を凝視する。
 インスタントのコーヒーを作っていたカップは父親のものだった。仕事上、ここに居座ることの多かったウィルフレッドはこの家にマイカップを用意してある。そのカップに注がれたコーヒー。それはいい。砂糖とミルクを彼の好み通りに入れる。それもいい。分量が的確に分かる辺りがやはり長い付き合いなのだと少しばかり微笑ましかったりする。
 問題はそれからだった。
 スカートのポケットからさりげなく取り出した白い袋を破り、中に入った白い粉状の“なにか”をなんの迷いもなく入れているシルヴィアにゼルガディスが慌てて止めに入った。
「ま、待て母さん。いったいなに入れてんだよおいっ!」
「なにって睡眠薬」
「……いやそんなさらりと言われても……」
 悪びれもなく言ってくるシルヴィアに、ゼルガディスがぱたぱたと手を振りながらうめく。スプーンでミルクと砂糖、ついでに睡眠薬入りのコーヒーをかき混ぜながら彼女は言葉を続けた。
「ウィルったら、今日徹夜で仕事だって言ったのよ?
 明日はわたしの高校の同窓会なのに……せっかくの『宇治金時の君』なのに、目の下にクマなんか作られちゃこっちが困るのよっ! 意地でも寝かせるんだからウィルの代わりにあんたが死ぬ気で頑張るのよ、ゼル」
「……なに? その『宇治金時の君』って……?」
 コーヒーをお盆の上にのせ、書斎へと向かうシルヴィアの後を追いつつ、訊ねると、彼女はぴたりと止まって肩越しに振り返った。その顔に浮かんでいたのは、いつもの天使のような微笑みではなく、にんまりとした笑み。
「……『宇治金時の君』はね、当時の女子高生の間で伝説にもなった高校時代のウィルの二つ名なのよ」
「……二つ名にしては迫力に欠けるな」
「馬鹿言わないでよっ! あんたは『宇治金時』がなんたるかを知らないからそんなことが言えるのよっ! 良い? 宇治金時っていうのはね―――」
「……なに騒いでるの、シルヴィアさん―――て、ゼルガディスくんも来てたの?」
 噂をすればなんとやら。洗面所からウィルフレッドがシルヴィアとゼルガディスの間に割りこむような形で出てきた。顔がわずかに濡れているところを見ると眠気覚ましにと洗顔したというところか。彼はシルヴィアが手にしているお盆の上に乗った自分のカップに気づいて、そのままひょい、と持ち上げる。一口口に含んで、話を続ける。
「それで? 宇治金時がどうかしたの?」
「もうっ! この子ってば、宇治金時の凄さも知らないんだからっ!」
「……宇治金時のなにが凄いと……?」
 宇治金時といえば、かき氷の定番メニューの一つである。『宇治金時の君』というのは、短時間で宇治金時を食べあげる男のことをいうのか―――確かに凄いが、なんて言うか……それが自分の親だと思うとかなり情けなくなってくる。
 ゼルガディスの率直な意見にウィルフレッドは苦笑しながら歩みを進めた。ゆっくりと書斎に戻りながら言葉を返す。
「ゼルガディスくんの頃はもう変わってたからねぇ」
「そうそう。それにクラヴィスやゼルもあなたと同じようにしてもらいたかったのにこの子たちったら別の高校行くって言うんですもの」
「仕方ないよ、彼らの人生は彼らのものだし―――だいたい、彼らのオツムじゃ無理だったかもしれないし」
「……まったくもって意味不明だが最後の発言は人のこと貶したととるぞ……」
 前を歩くウィルフレッドを睨みつけながらゼルガディスが言うが、言われた当の本人はのへら、と笑みを浮かべただけだった。これ以上何を言っても無駄だとさとっのか、嘆息して根本的質問に戻る。
「―――で? 結局いったいなんなんだ、その『宇治金時の君』というのは?」
 その問いをゼルガディスが口にした頃、3人は書斎の前で立ち止まった。シルヴィアが抱えていたお盆をやんわりと取り上げて、ウィルフレッドはそれを自分の頭よりも少し上の高さで掲げ、書斎の扉を開く―――と。
「ゼルガ―――」
 ばべし。
「うちの息子に触るな変態。」
 扉を開けた途端に飛び出して来た―――おそらく耳ざとく溺愛するゼルガディスの声を聞き取ったのだろう―――物の見事に自分からウィルフレッドが掲げたお盆へと顔面をぶつけ、レゾが強く打った鼻を押さえて、2、3歩後ろに下がった。
「な……なにするんですか……!? ウィルフレッド……!」
「息子を変態の魔の手から救っただけです」
「変態って誰のことですかっ!」
「おんりーゆー。」
 義父の言葉にさらりと言い返して、ウィルフレッドはお盆をシルヴィアに返した。そのまま文句を言ってくるレゾを無視して、自分の席へ戻ろうとし―――
「――――?」
 突然かすんだ目をウィルフレッドは怪訝な顔をしながらこすった。目の前にある自分のノートパソコンがまるで割れた鏡で見ているようにいくつも視界に映し出される。
「……あれ……? あれれ……?」
 急激に襲ってくる眠気。抵抗しようと何度か瞬きをしてもそれは無駄な努力に終わった。
 手にしていたコーヒーカップが彼の手を離れて床に落ちる。カップは割れはしなかったものの中身を盛大にぶちまけ、フローリングの上にコーヒーが流れた。次いでぐたりと倒れ、意識を失うウィルフレッド。
「……おや? ウィルフレッド? 死んだんですか?」
「―――ふっ……ふふふふふふふふ」
 怪訝な声をあげる父親の台詞に重なって、シルヴィアの低い笑い声が聞こえる。
「寝たわね……寝ちゃったわね……ウィル……これであなたは明日までぐっすり安眠。目の下にクマなんか作らなくて済むの」
「……クーの目的のためには手段選ばないところは母さんに似たんだな……」
 少しばかり青ざめながらぼそりと呟いてくる息子をびし、と指差して指図する。
「ほらほら、ぐちぐち言ってないでわたしの家にウィル運んでっ! さっさと仕事始めるっ!」
「『わたしの家』って……“これ”担いで5分も歩けとっ!?」
 クラヴィスの体重より軽いといっても自分の体重よりは重い。やはり数キロ程度の差だが、ずるずると引きずってなにもなくて5分の距離を行くのはちと面倒である。不平を漏らしてくるゼルガディスにシルヴィアはにっこりと微笑んで言うだけだった。
「いいのよv 出来高払いの3万円払わずに母親想いの優しい息子のボランティアってことにしてもv」
 クラヴィスのにこやかに微笑みながら人の弱みにつけ込む部分も母親譲りなのだと悟りながらゼルガディスは今さらながら先程帰らなかったことを後悔した。





「―――と、いうわけで。原稿はゼルが完成させて、わたしが責任持って朝一番で印刷所の方に届けたから大丈夫よ」
 リビングに向かいがてらのシルヴィアの説明にウィルフレッドは安堵の溜め息を吐いた。
「ふにゅあ……良かった、クビが飛ぶのは免れたんだね……」
「父は本当に信頼した人しか担当にしないからね。そうそう見つかるものじゃないからクビにはならないと思うけれど」
「……それにしても……」
 苦笑して言うシルヴィアを軽く睨みつけて、ウィルフレッドは自分の頭で彼女の頭を軽く殴打した。
「僕に睡眠薬盛るなんてひどいじゃないか、シルヴィアさん」
 ぷう、と頬を膨らませているウィルフレッドに、シルヴィアは涙目で彼の胸に顔を埋めた。胸元を細い人差し指で輪を描くようになぞる。
「ごめんね、ウィル……でもそうしないとあなたちゃんと睡眠とってくれなかったじゃない。
 みんなの憧れ『宇治金時の君』が目のしたにクマ作ってあからさまに寝不足です的顔は嫌だったの。せっかくの同窓会なのに……」
「ああ……そういえば同窓会だったね……今日」
 すっかり忘れていたが、以前できる限り時間を空けておいて欲しいと言われた記憶がある。彼女の髪を指に絡ませ、弄びながらウィルフレッドはシルヴィアの顔を覗きこむように訊ねた。
「でもいいの? 女子高の同窓会に僕なんかが行って?」
「みんなのご指名よ。今のあなたが見たいんですって」
 昔とそんなに変わってないのにね、と笑うシルヴィアに嬉しいような悲しいような複雑な気分になりながらもウィルフレッドは微笑んだ。そのまま食事の支度をするとキッチンへ向かうシルヴィアにウィルフレッドはダイニングテーブルへと向かい、既に先に席をついているゼルガディスの後ろ姿を認めて、にっこり笑いながら声をかけた。
「おはよう、ゼルガディスくんっ! 昨晩は大変だったね、ありがとうっ!」
 ――――――――沈黙。
(無視っ!?)
 なんの答えもない息子にウィルフレッドが動揺した。ただでさえ、幼い時にレゾによって引き離されたせいでクラヴィスよりも親子のスキンシップが少ないのだ。これをきっかけに自分とゼルガディスの間に溝が生まれたらどうしよう―――などといろいろ考えて不安になりつつ、ゼルガディスと向かい合うような位置まで歩いて。
 彼がどうして自分を無視したかがようやく理解できた。
 なんのことはない―――目を閉じて新聞を開きながらパンを口につけていたのだ。
「……もう、寝るか新聞読むか食べるか、どれか1つにしなさいな……」
 呆れたように呟くが、どうやら徹夜が響いてか新聞を広げてパンを口につけたまま完全に寝入っているようだった。しばし見つめていたウィルフレッドだったが、やがてひょこひょことゼルガディスの近くまで来ると、耳元で小さく囁いてみせた。
「パパりんパパりんパパりんパパりんパパりんパパりんパパりんパパりんパパりん」
 2人の息子に『パパりん』と呼ぶように、と言ってもなかなか呼んでくれないのだ。なんだか寂しいのでこの際だから睡眠中に刷り込んでみようとでも考えたのだろう。囁くウィルフレッドに煩いと言わんばかりにゼルガディスは無意識に手を追い払った。
「……ううにゅ……パパりん……」
 同時にうなされるように呟いたゼルガディスの台詞に、だが、彼の口から『パパりん』の言葉が聞けた歓びからかウィルフレッドはその場にうずくまる。
 一連の不可解な行動を一部始終見ていたシルヴィアが怪訝な顔をしていたが、敢えてなにも言わずにウィルフレッドに席に着くよう勧め、温かいスクランブルエッグが乗った皿を彼の前に置いた。そのまま席に着こうとして―――
「ほら、いい加減にあんたも起きなさい! ゼルガディス!」
「んぐふっ!?」
 母親らしく叱り飛ばしながら彼女はゼルガディスの口に少しだけ入っていたトーストをぎゅ、と口の中に押し込めた。





「それで、いつ行くの?」
 ようやくゼルガディスが目覚めて、真面目に食事を取る頃にはウィルフレッドは朝食を終わらせていた。昨日からきっぱなしの服を脱いでシルヴィアが用意したと言うスーツを着ながらウィルフレッドは具体的な問いをした。
 同窓会へ行く、という話は聞いたが、いつ、どこで行うのかはまったく聞いていない。場所はシルヴィアに連れていってもらうにしても時間は打ち合わせしなければならない。
 ウィルフレッドの問いにしばしシルヴィアは黙考し、提案してくる。
「そうね……今日は昼間で仕事があるから待ち合わせしましょう―――いつもの喫茶店で良い?」
「うん、じゃあ待ってる」
 曲がった自分のネクタイを直すシルヴィアの額に優しくキスを贈るウィルフレッド。朝から新婚夫婦のような初々しい姿を見せつける両親にゼルガディスは寝惚け眼でぼんやりと尋ねた。





「……で、結局『宇治金時の君』ってなんなんだ?」





  to be continued............




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7889ああ〜ウィルシル〜〜vvv風見りあ E-mail 2001/12/18 16:45:25
記事番号7887へのコメント

というわけで、我慢しちゃいけないって言われたので我慢しない風見なのです!!(待て)
作品投稿してないのに一番乗りってどうでしょう?(汗←今のところコメント欄なし)
いやんvもう素敵ですね!!しかもクリスマスにはノエルさんの話って言うことは、あと一週間以内には完結するんですねっ!?楽しみです!!(><)
……ウィルシルといえば……なんかネタ思いついたんで現在クリスマス用に制作中だったりします……(滝汗)
いや、ごめんなさい……書いている現在で「なんか凄いもんに手ぇー出しちまったよ、おい」とか思ってたりするんですが……(汗)
とりあえず決行です。(待てない)……だってもったいない……(同じく貧乏性)
なんかパパりん編読んでからその部分書こうかなぁ……とか企んでいたんでがんばって下さいねんねこさん!!(無茶言うな)
しかも私の中ではねこっちとねこさんで定着済です!!(関係ないから)

……関係ない話はどっかそっちにおいといて。
なんか読んだ直後で壊れているので感想になってないです……(爆死)
とりあえず、ウィルシル万歳!とか、レゾさんナイスです!!とか、宇治金時ってということは制服なの!?とか思ってました。(やっぱり感想じゃないし)
んではでは、そろそろこのへんで……
メールは近々送りたいとおもいます……(はよせい)
それでは!!

P.S.シルヴィアさんの目の表現を初め私も「深海」にしてたので、なんとなく対抗して変えてみました。(意味不明←しかも読む前でしょそれ……)

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7898ふふふvウィルシルなんだにょvvねんねこ E-mail URL2001/12/21 01:25:41
記事番号7889へのコメント

風見りあさんは No.7889「ああ〜ウィルシル〜〜vvv」で書きました。

>というわけで、我慢しちゃいけないって言われたので我慢しない風見なのです!!(待て)
>作品投稿してないのに一番乗りってどうでしょう?(汗←今のところコメント欄なし)

 一番乗りはいとオーケイですv
 というわけで、ねんねこなのです。素敵メールに転がりまくって涙まで流してみたのですvv
 やはり自分で書くより他人様に書かれているほうが好きです、パパりん(え?)


>いやんvもう素敵ですね!!しかもクリスマスにはノエルさんの話って言うことは、あと一週間以内には完結するんですねっ!?楽しみです!!(><)

 げがふっ!(汗)
 いやまあ……おほほほほほほほほほ(遠い目)
 4話完結っぽく仕上げるつもりなんですけど、残り4日でなにが出来るてな状況で……ということは2日に1回投稿ですかっ!?(滝汗)
 でも終了しなかった時のために、ツリー作成で手は打ちましたの(既に終わらせる気力なしか自分)
 と言うか手を打ったのはいいんですが、ノエちょんの話を書いてるんですか……?(現在進行度0%)

>……ウィルシルといえば……なんかネタ思いついたんで現在クリスマス用に制作中だったりします……(滝汗)
>いや、ごめんなさい……書いている現在で「なんか凄いもんに手ぇー出しちまったよ、おい」とか思ってたりするんですが……(汗)
>とりあえず決行です。(待てない)……だってもったいない……(同じく貧乏性)
>なんかパパりん編読んでからその部分書こうかなぁ……とか企んでいたんでがんばって下さいねんねこさん!!(無茶言うな)
>しかも私の中ではねこっちとねこさんで定着済です!!(関係ないから)

 ねこっち!ねこっちねこっちねこっち……ならば対抗してりあっちですっ!(笑)←決定。
 素敵ストーリーはしっかり印字させてもらいましたのですvv(やはり待てない)パパりんとシルヴィアさんの話が更に書きたくなりましたv(なら24日までに終わらせてみろ自分)
 実は第一弾という言葉にかなり小躍り中(笑)←実に素直な意見です。


>……関係ない話はどっかそっちにおいといて。
>なんか読んだ直後で壊れているので感想になってないです……(爆死)
>とりあえず、ウィルシル万歳!とか、レゾさんナイスです!!とか、宇治金時ってということは制服なの!?とか思ってました。(やっぱり感想じゃないし)

 ……どうして皆さん壊れるんでしょう……(訊くな)
 いや、もう壊れてください、というか壊すために書いてますので(待てません)レス返しも十分壊れてます。というか、本編かいている時よりもテンション高めと言うのはどうなんでしょう……
 宇治金時はまた後程本編にてなのですっ!(笑)
 ていうかついにでしゃばる気がレゾと書いてジジイと呼ぶ男っ!(←これ愛情)てな感じですvv


>P.S.シルヴィアさんの目の表現を初め私も「深海」にしてたので、なんとなく対抗して変えてみました。(意味不明←しかも読む前でしょそれ……)

 色の表現ほど難しいものないですねっ!『みどり』ネタ復活の兆し(すな)
 でも私的にアスタローシェ氏の瞳の色はりあっちの意見とまったく同意見なのです……というかそういうつもりで書いてたんですにょっっ!(><)←大して表現していないのにわかってもらえる人がいて嬉しかったらしい。

 それでは、なんだかメールを読んですぐだったのでメールの内容とごっちゃになりつつ(汗)ねこっちでした!




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7890カキ氷なのですねッ!?むくぅ E-mail URL2001/12/18 18:55:02
記事番号7887へのコメント

 どうもッ! 意味不明なタイトルとともにむくぅなのですッ!
 なるほど、ゼルガディスさんはアクションゲームはできる、とッ!(ゲームといえばRPGぐらいしかできないらしい)
 ……って、ウィルシル編なのに、息子から入ってしまいました(汗)
 えー、それはともかく、今回はレゾさんがッ! かの人(名前で言え)は年齢を感じさせぬ若々しさで息子に色々言われていましたが、レゾさんの容姿が若かったら新記録更新ッ!(何の) ギネスにも載れますのですねッ!(謎)

 ……宇治金時の君……カキ氷……イチゴ……(待て)

 そ、それはともかくッ!(汗) レゾさんいい感じに孫大好きっ子(意味不明)なのですねッ! 義理とはいえ息子に変態とか言われてますねッ! でもウィルパパさんは息子に悪魔とか詐欺師とか呼ばれていたので大差ないような気がしますッ!(待て待て待て)
 アスタローシェさん。こたつで寝ないで下さいッ! 火事になりますっ!(汗)

 そして最後に睡眠学習が腹に来ました。直撃なのです。負けました。パパりんって……(涙笑) ウィルパパさん、息子さんを洗脳してはなりませんッ!(待て)

 …………ごめんなさい。感想になってません。
 しかもなんかいろんな人が追ってきました。目が殺気立ってます。ってちょっと待ってくださいそれはッ……(何やら鈍い音とかダーツとか炎とか)

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7899パパりん味なのですねっ!?ねんねこ E-mail URL2001/12/21 01:27:18
記事番号7890へのコメント

むくぅさんは No.7890「カキ氷なのですねッ!?」で書きました。

> どうもッ! 意味不明なタイトルとともにむくぅなのですッ!
> なるほど、ゼルガディスさんはアクションゲームはできる、とッ!(ゲームといえばRPGぐらいしかできないらしい)
> ……って、ウィルシル編なのに、息子から入ってしまいました(汗)

 かき氷はやっぱりイチゴが定番なのですっ!ブルーハワイなんかは食べた日はとりあえず他人に舌見せられないぞ的が良い感じなのですっ!
 ……すみません。かき氷食べると頭痛がするのであんまり食べないんです(おい)
 しかも『宇治金時』をよくわかってなくて母親に訊ねたら、どうやら宇治金時のかき氷が好きだったらしく、30分も語られ続けて参った(マジ参った)のねんねこなのです。
 ゼルガディス氏、コントローラー動かしながらも自分も身体を揺らしてそうです(爆死)


> えー、それはともかく、今回はレゾさんがッ! かの人(名前で言え)は年齢を感じさせぬ若々しさで息子に色々言われていましたが、レゾさんの容姿が若かったら新記録更新ッ!(何の) ギネスにも載れますのですねッ!(謎)

 気分的に老人なレゾ氏は見たくないです(笑)
 きっと現代版にもかかわらず、平気で何百年も生き続けて週刊誌とかに『スクープ!!300歳まで生きた男発見!!」とか言うタイトルと共にVサインをしているレゾ氏の元気な姿が見れるんだと思いますにょ。
 というか、天使の輪っかつけててものんびり暮らしてそーです(はい?)


> そ、それはともかくッ!(汗) レゾさんいい感じに孫大好きっ子(意味不明)なのですねッ! 義理とはいえ息子に変態とか言われてますねッ! でもウィルパパさんは息子に悪魔とか詐欺師とか呼ばれていたので大差ないような気がしますッ!(待て待て待て)

 孫というかゼルガディス大好きっ子(さらに意味不明)らしいですねっ!一応変な意味ではないのであしからずなのですっ!というか抱きつくのが変態行為なら十分自分も変態さんであることに気づけうさぎもどきなのですねっ!
 うわっ!?石臼が飛んでくるのですっ!?(滝汗)


> アスタローシェさん。こたつで寝ないで下さいッ! 火事になりますっ!(汗)
> そして最後に睡眠学習が腹に来ました。直撃なのです。負けました。パパりんって……(涙笑) ウィルパパさん、息子さんを洗脳してはなりませんッ!(待て)

 火事になる前に脱水症状で干からびますですっ!?(経験済み)
 きっとこたつと言っても現代社会にありがちなホットカーペットの上に布団被せたテーブルのせてのタイプなのですね(ちなみにねんねこ宅はこのタイプ)。
 睡眠学習。目が覚めればいつのまにか『おはよう、パパりん……て、ああっ!?なんで俺はこんなはずかしげもなくパパりんとっ!?てああっまたっっ!?(滝汗)』とか慌てふためいてくれるはず(ンなわけない)


 というわけでこれから夜食を作りにいくのです―――て、なにゆえ伸ばし棒とまな板がないんですっ!?―――て、はっ!いやなんでそんな暗がりに親子揃ってにんまりと笑って――――!?(以下惨劇シーンのため割愛)





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7891ラヴラヴ〜〜vvv白河綜 E-mail 2001/12/18 20:05:07
記事番号7887へのコメント

ねんねこさんは No.7887「思い立ったが吉日生活 【 4−1 】」で書きました。


> どうも、ねんねこですっ!確実に投稿ペースが遅くなりつつある今日この頃。つくづくツリーの落ちる速度が早い投稿小説1に投稿しなくて良かったなどと意味不明な安堵の溜め息を吐きつつ、現在ねんねこのお気に入りキャラ第1位的ウィルフレッド氏の話ですっ!

 こんにちはなのです!! ねんねこさんと同じく時間との戦いになって参りました!! 白河綜でございますです!! 白河もできれば今小説1で投稿している作品を、年内に終わらせたいのですが……(希望)
 うふふふ♪ 今回はパパりんですね!! 先日白河の夢にでてきました!!(本当) 夢の中で、「そこのイタチ娘さん♪ あとセ○ターまで○日だにょv」って言って下さいました!! 起きたときはもう冬なのに汗かいてました……でも幸せでしたvv
 ちなみに、クーちゃんはまだでてきてくださいません(涙)
 Come On!! クーちゃん!! こっちの準備はいつでもOKなのです!!(待て)



> ―――気がつけば。
> ベッドの上で毛布に包まっている自分がいた。
> いや、毛布に包まっているのはいつものことだ。熱いのも嫌いだが寒いのはもっと嫌い、加えて冷え性な彼は冬になればいつでも毛布に包まって丸くなっている。親父を起こすにゃ毛布を奪え―――息子たちからそんな標語までいただくほど、彼は毛布を手放さなかった。

 おはようございます♪ そろそろ霜が降りてますよ♪ しかし、ホントに今の季節はお布団からでられない……(苦笑) 白河は目覚まし時計をわざと離れたところに置いてます。

>「……はにゃ……」
> 白い壁紙が張られた天井。窓から入ってくる暖かな陽射し。

 冬の方が陽射しが暖かく感じられますよね。(自室、もろに南向き)

>「……んにゃ……?」
> 寝たまま器用に首を傾げてみせる。

 幼い頃、朝起きてみたら身体が反転してたことがありました(汗) ベットだったのに。しかも、身体だけが反転していて、お布団そのた諸々はうごいてなかったのです!! どんな寝かたしてたんだ? 自分。

> そこでぴたりとウィルフレッドの動きは止まった。ぎぎぎ、とぎこちない動きで暖かな陽射しが差し込んでくる窓を見やる。平和そうに小鳥が数羽空を飛び立っているのが見える。
> 今はいつだ?―――そう自問する。
> 朝だ。―――と、自答。
> 今はいつだ―――見ればわかる。当然朝だ。

 小鳥さんが飛んでますからね♪ ちなみに、白河が朝一に見る鳥さんは何故か鳩。近所に鳩小屋があるせいでしょうか? まぁ、カラスよりはいいですかね(笑)

> 朝、本来なら自分はなにをしなければならない―――わがまま作家の原稿を直接印刷所へと届けなければならない。
> 届けなかったらどうなる―――もちろん、自分のクビが―――飛ぶ。
> 思い浮かべたのは、にっこり笑った編集長がでかいハサミで自分の首をちょきん、と可愛い音を立てて切り落としている絵。いやに漫画調で、「いやん♪」などと言いながら首が落ちてく自分もいた。

 ああっ、そんな可愛らしく恐ろしいことをっ!! っていうか「いやん♪」ですかっ!!? 似合いすぎ!!(激しく待て)

> 女の―――自分の妻シルヴィアの声にウィルフレッドは勢い良くそちらを向いた。そのままずるずると毛布を引きずりながら彼女の元へと駆け寄って、がし、と両肩を掴む。
>「シ、シシシシシシルヴィアさんっ! ゲンコー! ゲンコーはっ!? 印刷はっ!?」

 落ち着いてっ! 落ち着いてパパりんんんんんんんんんっっっっ!!!!

>「落ち着いて。原稿は大丈夫だから安心してとりあえず話を聞いてちょうだい、ウィル」
>「……うにゅ……」
> まるで子供のように頭を撫でられて、ウィルフレッドは目に涙を浮かべたまま素直にこくんと首を縦に振った。

 可愛いのです♪


> 作家というのはたいてい『締め切り』という言葉を嫌う―――まあ、必ず、とは断言できないが、それでも出版物を作り出す仕事に携わる人間の半数以上は、この魔の言葉に泣かされ、苦しみ、そして、慄いてきただろう。
> それは人気作家と世間で謳われている“彼”も例外ではなかった。

 白河の友人に同人作家の子がいるのですが、彼女も嘆いてましたね。「あと三日しかないのにペン入れしてないしいぃぃいぃぃぃぃぃぃぃぃっっっ!!」って(笑) そのたびにトーン張りをさせられて…………(涙)

> そもそも決められた短い期間の中で、自分が納得するものを書けという方が間違っているというのが彼の持論―――締め切り間際の苦しい言い訳とも言う―――だった。十二分に満足するものを書けというならば、期間など設けずに満足するものが仕上がるまで待てというのである。

 ふむふむ。そんなもんですかね(締め切りを知らない人間のセリフ) あ、でも一度雑誌に投稿しようとしたときに、応募の期限があと一週間だったので諦めましたけど、それど無理矢理書ききるみたいな感じですかね?

> それをなんだ、期間はいつまで、どのくらいの量で納得するものを書け、などと言う横暴な注文は。そんな細かい規定に拘束された状態で良いものなど書けるかこの青二才うさぎもどき担当者っ!

 うさぎ…………。

> 彼もまた最終入稿日と最終締め切り日を同日にしてしまう困った作家の1人だった。当然ながら通常締め切り日から最終入稿日までの間は時間との戦いになり、修羅場となるわけだが―――彼の場合、ここだけが例外だった。
> 時間と戦い、眠い目こすりつつ、修羅場をくぐりぬけるのは作家である彼ではなく―――

 おやおや? 違うのですか? では苦労しているのは……(↓)


>「もぉぉぉぉぉぉぉぉぉやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
> ―――そろそろ深夜という言葉が似合う時刻になる頃。
> 仕事場である作家の書斎で、泣きべそをかきながら絶叫したのは、ウィルフレッド=ヴァレンタインだった。

 (↑より続けてお読み下さい)パパりんなのですね(笑)

> 耳の辺りで切り揃えられた漆黒の髪、白い肌、翠色の瞳。身長は平均よりも高く、体重は平均よりも少なめで、先日自分よりも1キロほど痩せていたという事実に激怒した―――どうやら体重を気にするお年頃らしい―――といっても立派に22歳だが―――長男に気持ち悪くなるほど甘いお菓子を口の中に詰め込まれたという微笑ましいエピソードがあったりする。

 うっ……。想像しただけで甘いです。
 甘いもの…………そういえば、そろそろクリスマスですね(今年・無いも同然) シュトーレンが食べたいv

> まあ父親としての威厳があるかどうかはまた別の話として、実際年齢は41歳にもかかわらず、見た目20代後半というなんとも便利な容姿をしているのがウィルフレッドという男である。

 便利便利vv
 白河のオリキャラも見た目若いのですが…………(実際年齢・26、見た目・十代後半)なんていうか、パパりんは「若く見える」ってレベルじゃないですよね(笑)

>「まったく情けない声を出すんじゃないですよ、ウィル」
> 呆れたような表情でそう言ってきたのは彼が担当している作家―――『レゾ』というペンネームで活動している人気作家だった。瞑目したまま言ってくるレゾにウィルフレッドは私的にチャームポイントとという翠の瞳できっ、と睨みつけてみせる。

 おや、義父君ですか(驚)
 彼が作家さん…………(想像中)

>「あ・ん・た・がっ! あんたがもっとさっさと仕上げてくれればこんな苦労することも情けない声だすこともなかったんだけどっ!」

 …………口調が…………。「にょ」が無い…………。

> 口を動かしつつ、手も動かす。山積みにされたMDの一番上を手に取り、そのまま携帯用のMDプレーヤーに押し込む。このMDプレーヤーはウィルフレッドにとって欠かせない仕事アイテムの一つであり、山積みにされたMDこそ、レゾの原稿そのものだった。
> レゾが例外であるというのは、原稿を書くのが彼ではなく、担当者であるウィルフレッドであるからである。
> 生まれつき目が見えないレゾは、当然ながら文字を書くことが出来なかった。そんな彼がどうして作家になろうと思ったのかは知らないが、とにかく彼は何冊もの書物を世間に発表し、作品の素晴らしさを認められ、国を代表する有名人気作家とまで謳われるようになった。
> そのレゾにとって大切な相棒が担当者であるウィルフレッドだった。MDに録音された原稿内容を一言一句、改行の場所まで間違いのないように書き出すのが作家レゾの担当する者の仕事であり、とりあえず信頼されているウィルフレッドだからこそ務まる仕事だった。

 うわ…………大変なのです…………。
 何回目かは憶えてないのですが、「パパりんが担当している作家さんが特殊な人で云々……」っていってたのは、相手がレゾさんだったからなのですね。確かに、一般的な担当さんでは務まらなそうです。MDに録音された原稿内容を一言一句、改行の場所まで間違いのないように書き出すなんて…………。

> ウィルフレッドの言葉にレゾは嘲笑うような顔をした。
>「トロい子ですね、MD5枚の内容に3日も費やさなければならないんですか? 80分取りの5枚なんですから、7時間もあれば十分に終わるでしょうに」
> 確かに1度聞いただけなら7時間もあれば十分である―――しかし、1度聞いただけですべてを暗記して、ぱかすかと間違えずに打ち込んでいけるかと言えば、答えはノーである。
> 言葉の使いまわし、句点、読点の位置。改行の位置。細かいようだが、その全てをレゾの指示した通りにしなければ彼が書いた話にはならないのだ。彼の指示に背くということは作品の編集行為であり、自分を信頼しているレゾを背くことにもなる。

 ……………………(尊敬の眼差し)


>「ああ、いっぺんあんたの首絞めてぇよこんちくしょう」

 !? 誰っ!? 誰ですか!? この人!!

> 半眼を向けて、レゾに聞こえる程度の声音でうめいていると、ウィルフレッドが背中を向けていた扉が音を立てる。肩越しに振り返れば、彼の妻がいた。彼がわずかに顔をほころばせる。

 ふふふふふふふvv 愛ですね♪

> 肩と腰のちょうど中間の辺りまで伸びた艶やかな黒髪に、深海のような深い蒼い瞳。世の男性たちを魅了するであろう美女だった。彼女もまた実際年齢を感じさせない若さを保っている人間で、夫婦並んで歩けば未だに新婚カップルと間違えられるほどだ。

 さしずめ、息子達は甥っ子ですかね(笑)

> 疑り深く、そう簡単に人を信じようとしないレゾがどうしてウィルフレッドを短期間で信頼したか―――その理由はなんのことはないシルヴィアの結婚相手だったからである。
> シルヴィアは、レゾのたった1人の愛娘だった。高校を卒業して、デザイナーの専門学校へ通いはじめてすぐに『私、結婚するから』という爆弾発言と共にウィルフレッドが連れてこられた時はさすがのレゾも戸惑いを隠せなかったが、娘の人を見る目を信じて、彼はウィルフレッドを信じることにした―――まあ、娘の人を見る目は間違っていなかったようだが。

 なんだかんでパパりんを信頼してるんですね♪
 しかしよく考えたらパパりんとシルヴィアさんが結婚したのは十代の終わりなんですよね……。自分とそう変わりない時に……と思うとなんだかずごいのです。

>「じゃかぁしいわっ! 黙っとれこのボケジジイっ!」

 だから誰ですかっ!? この方わっっっ!!

>「やれやれ、相変わらずあなたは私の前だと口が悪くなりますねぇ。クラヴィスの口が悪いのがなんとなくわかりますよ」
>「黙ってろと言ったんですがね、俺は!」

 クーちゃんの口が悪いのはパパりん似だったのですか!(驚・だっていつも「にょ」とか言ってたから……)


>「眠気覚ましにコーヒーでも入れてくるわ」
>「ああ……なるほど。ありがとう」
> その答えにさしたる疑問も持たずににっこり微笑んでウィルフレッドは再生ボタンを押した。

 ふふふふふ…………(怪)


> ―――午後11時37分。
> ヴァレンタイン家の電話のベルが廊下で鳴り響いたのはちょうどクラヴィスが2階から降りて来て、リビングに向かう途中のことだった。こんな非常識な時間に家の電話を鳴らす人間など限られている。顔をしかめながら電話を取り、相手の声も聞かずに怒鳴り散らす。
>「おぅらゼル! 何時まで夜遊びしてる気だっ!? 夜遊びは構わんが午前様だけはすんなって言ってんだろうがっ! さっさと帰ってこいっ! この不良息子が!!」

 ……クーちゃん、人の事言えるんですか?
 はっ!? 殺気…………

>「どうしたんだよ? もしかして父さんの奴、レゾのところにいなかった?」
>『ううん、ちゃんといたわ。で、ちょっとあなたにお願いがあるのよ。1晩3万のバイトって興味ない?』
>「……ひとばんさんまん〜?」
> 母親の言葉にクラヴィスはあからさまに胡散くさげな顔をしてみせた。思わず受話器を母親の顔と見立てて半眼で睨んでみる。
>『そう。おいしいバイトでしょ? しかも仕事内容は至って簡単。すぐに終わっちゃうんだからv』
>「……オレ、3時間以上モニター見てると目が痛くなるんだよね。他を当たってよ」

 おおっ! カンがよいのです♪ ちなみに、白河なら引き受けますね!! 一晩三万円っ!!(訊いてないし)

>「レゾん所にいる母さんがお前と一緒に遊びたいんだと。行けば3万貰えっから適当に相手してやってこい」
> あまり乗り気でなかったようだが、行けば3万の言葉につられてかゼルガディスは何も言わずに踵を返した。再び音を立てて閉まる玄関を見て、クラヴィスは受話器の相手に報告した。

 この三万円はアメリアとのデート資金vv

>「ああ……そういやなんで“マリオ”なのか言ってなかったな、ゼル……」
> リビングに向かおうとして、ふと何かを思い出したように振り返り、クラヴィスは笑った。
>「最終入稿時間(じかんせいげん)までに機敏な操作で打ち込みする作業だからに決まってんだろ」

 …………なるほど…………。


>「……ひどく騙された気がするんだけど」

 気のせいです(キッパリ)


>「……どうして我が家(うち)にはこーわがままばっかり揃ってるんだろうな?」
>「お父さん(レゾ)を見れば納得、とか思わない?」
> 母親の言葉にゼルガディスはしばし、母親を見つめたまま黙り込み―――やがて首を縦に振った。
>「……まあ、納得できる言葉だ」
>「でしょう?」

 あはは。レゾさん、こんな事言われてますよ(笑)

> にっこり微笑んで息子を解放する。腹をくくったのか、帰らずにコートを脱ぎつつゼルガディスが首を傾げた。

 息子その2は諦めがいいのですね…………っというか、デート資金のためですか?(笑)


> インスタントのコーヒーを作っていたカップは父親のものだった。仕事上、ここに居座ることの多かったウィルフレッドはこの家にマイカップを用意してある。そのカップに注がれたコーヒー。それはいい。砂糖とミルクを彼の好み通りに入れる。それもいい。分量が的確に分かる辺りがやはり長い付き合いなのだと少しばかり微笑ましかったりする。
> 問題はそれからだった。
> スカートのポケットからさりげなく取り出した白い袋を破り、中に入った白い粉状の“なにか”をなんの迷いもなく入れているシルヴィアにゼルガディスが慌てて止めに入った。
>「ま、待て母さん。いったいなに入れてんだよおいっ!」
>「なにって睡眠薬」
>「……いやそんなさらりと言われても……」

 素敵v シルヴィアさんvvv

>「……『宇治金時の君』はね、当時の女子高生の間で伝説にもなった高校時代のウィルの二つ名なのよ」

 …………かき氷…………?(汗)

>「……二つ名にしては迫力に欠けるな」

 ふふふ。言っちゃダメv(←死)


>「―――で? 結局いったいなんなんだ、その『宇治金時の君』というのは?」
> その問いをゼルガディスが口にした頃、3人は書斎の前で立ち止まった。シルヴィアが抱えていたお盆をやんわりと取り上げて、ウィルフレッドはそれを自分の頭よりも少し上の高さで掲げ、書斎の扉を開く―――と。
>「ゼルガ―――」
> ばべし。

 ををっ! クリーン・ヒット!!(←一回死んどけ、自分)

>「うちの息子に触るな変態。」
> 扉を開けた途端に飛び出して来た―――おそらく耳ざとく溺愛するゼルガディスの声を聞き取ったのだろう―――物の見事に自分からウィルフレッドが掲げたお盆へと顔面をぶつけ、レゾが強く打った鼻を押さえて、2、3歩後ろに下がった。
>「な……なにするんですか……!? ウィルフレッド……!」
>「息子を変態の魔の手から救っただけです」
>「変態って誰のことですかっ!」
>「おんりーゆー。」

 ゼルガディスさん、パパりんの愛でしっかり守られてますねv(待て待て待て)

>「――――?」
> 突然かすんだ目をウィルフレッドは怪訝な顔をしながらこすった。目の前にある自分のノートパソコンがまるで割れた鏡で見ているようにいくつも視界に映し出される。
>「……あれ……? あれれ……?」
> 急激に襲ってくる眠気。抵抗しようと何度か瞬きをしてもそれは無駄な努力に終わった。
> 手にしていたコーヒーカップが彼の手を離れて床に落ちる。カップは割れはしなかったものの中身を盛大にぶちまけ、フローリングの上にコーヒーが流れた。次いでぐたりと倒れ、意識を失うウィルフレッド。

 効き目大っ!! 即効性なのですね!!

>「―――ふっ……ふふふふふふふふ」
> 怪訝な声をあげる父親の台詞に重なって、シルヴィアの低い笑い声が聞こえる。
>「寝たわね……寝ちゃったわね……ウィル……これであなたは明日までぐっすり安眠。目の下にクマなんか作らなくて済むの」
>「……クーの目的のためには手段選ばないところは母さんに似たんだな……」

 なるほど……。ご両親の個性的なトコばっかり受け継いだのですね、クーちゃんは……。そして、類い希なるアノ性格ができあがったと……(失礼)

>「いいのよv 出来高払いの3万円払わずに母親想いの優しい息子のボランティアってことにしてもv」
> クラヴィスのにこやかに微笑みながら人の弱みにつけ込む部分も母親譲りなのだと悟りながらゼルガディスは今さらながら先程帰らなかったことを後悔した。

 後悔してからでは遅いのです。頑張りましょう、ゼルやん。


>「……それにしても……」
> 苦笑して言うシルヴィアを軽く睨みつけて、ウィルフレッドは自分の頭で彼女の頭を軽く殴打した。
>「僕に睡眠薬盛るなんてひどいじゃないか、シルヴィアさん」
> ぷう、と頬を膨らませているウィルフレッドに、シルヴィアは涙目で彼の胸に顔を埋めた。胸元を細い人差し指で輪を描くようになぞる。

 きゃあぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁあぁぁっっっ!!(///▽///)
 ラヴラヴ!! ラヴラヴなのです!! 画面から巨大なハートが飛んでくるですっ!!(待て)

>「ごめんね、ウィル……でもそうしないとあなたちゃんと睡眠とってくれなかったじゃない。
> みんなの憧れ『宇治金時の君』が目のしたにクマ作ってあからさまに寝不足です的顔は嫌だったの。せっかくの同窓会なのに……」
>「ああ……そういえば同窓会だったね……今日」
> すっかり忘れていたが、以前できる限り時間を空けておいて欲しいと言われた記憶がある。彼女の髪を指に絡ませ、弄びながらウィルフレッドはシルヴィアの顔を覗きこむように訊ねた。

 ああ、新婚夫婦って感じです……。白河も折角オリキャラの内主立った二人が夫婦なのだから、こういうシーンも入れたいのですが…………。

>「でもいいの? 女子高の同窓会に僕なんかが行って?」

 おっ、女子校なのですか!? お揃いなのですvv

>「おはよう、ゼルガディスくんっ! 昨晩は大変だったね、ありがとうっ!」
> ――――――――沈黙。
>(無視っ!?)

 ああっ! 傷ついてる!! 溺愛してますからねぇ(汗)

> なんの答えもない息子にウィルフレッドが動揺した。ただでさえ、幼い時にレゾによって引き離されたせいでクラヴィスよりも親子のスキンシップが少ないのだ。これをきっかけに自分とゼルガディスの間に溝が生まれたらどうしよう―――などといろいろ考えて不安になりつつ、ゼルガディスと向かい合うような位置まで歩いて。

 スキンシップは充分だとおもいます。クーちゃんと比べてはいけません!!(汗)

> 彼がどうして自分を無視したかがようやく理解できた。
> なんのことはない―――目を閉じて新聞を開きながらパンを口につけていたのだ。
>「……もう、寝るか新聞読むか食べるか、どれか1つにしなさいな……」

 器用な…………。

> 呆れたように呟くが、どうやら徹夜が響いてか新聞を広げてパンを口につけたまま完全に寝入っているようだった。しばし見つめていたウィルフレッドだったが、やがてひょこひょことゼルガディスの近くまで来ると、耳元で小さく囁いてみせた。
>「パパりんパパりんパパりんパパりんパパりんパパりんパパりんパパりんパパりん」
> 2人の息子に『パパりん』と呼ぶように、と言ってもなかなか呼んでくれないのだ。なんだか寂しいのでこの際だから睡眠中に刷り込んでみようとでも考えたのだろう。囁くウィルフレッドに煩いと言わんばかりにゼルガディスは無意識に手を追い払った。
>「……ううにゅ……パパりん……」
> 同時にうなされるように呟いたゼルガディスの台詞に、だが、彼の口から『パパりん』の言葉が聞けた歓びからかウィルフレッドはその場にうずくまる。

 ああっ、感動してる!! でも、ゼルガディスさんは起きたら憶えてませんよね。


>「それで、いつ行くの?」
> ようやくゼルガディスが目覚めて、真面目に食事を取る頃にはウィルフレッドは朝食を終わらせていた。昨日からきっぱなしの服を脱いでシルヴィアが用意したと言うスーツを着ながらウィルフレッドは具体的な問いをした。
> 同窓会へ行く、という話は聞いたが、いつ、どこで行うのかはまったく聞いていない。場所はシルヴィアに連れていってもらうにしても時間は打ち合わせしなければならない。
> ウィルフレッドの問いにしばしシルヴィアは黙考し、提案してくる。
>「そうね……今日は昼間で仕事があるから待ち合わせしましょう―――いつもの喫茶店で良い?」
>「うん、じゃあ待ってる」
> 曲がった自分のネクタイを直すシルヴィアの額に優しくキスを贈るウィルフレッド。朝から新婚夫婦のような初々しい姿を見せつける両親にゼルガディスは寝惚け眼でぼんやりと尋ねた。

 きょあぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!
 新婚さんです! これは誰がどう見ようと新婚さんに違いありませんっ!! 別居中なんて嘘です!!



>「……で、結局『宇治金時の君』ってなんなんだ?」

 あ、そういえば…………。


 ふぅ、宇治金時の君が大変気になります!! っていうか、女子高の同窓会…………。パパりん、どうなっちゃうんでしょう?(笑)

 続きが大変気になるです!!

 それでは!
 あまり感想になってませんが。

 白河綜でした!
 お互い勉強がんばりましょうね!!(っていうか、人の心配をできるほど余裕がない!)


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>  to be continued............
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7900とろけるほどの愛をあなたにvvねんねこ E-mail URL2001/12/21 01:29:17
記事番号7891へのコメント

白河綜さんは No.7891「ラヴラヴ〜〜vvv」で書きました。

> こんにちはなのです!! ねんねこさんと同じく時間との戦いになって参りました!! 白河綜でございますです!! 白河もできれば今小説1で投稿している作品を、年内に終わらせたいのですが……(希望)
> うふふふ♪ 今回はパパりんですね!! 先日白河の夢にでてきました!!(本当) 夢の中で、「そこのイタチ娘さん♪ あとセ○ターまで○日だにょv」って言って下さいました!! 起きたときはもう冬なのに汗かいてました……でも幸せでしたvv
> ちなみに、クーちゃんはまだでてきてくださいません(涙)
> Come On!! クーちゃん!! こっちの準備はいつでもOKなのです!!(待て)

 どうやら年内にこのシリーズ終わらせるのを諦めたらしい(待てない)ねんねこなのです。怒涛の投稿素敵なのですっ!どうも自分はなかなか進まないのです(泣)どうして勝手に手を離れて自由行動するのだよ君たちは(泣)
 パパりん、夢に出てきたですか!(笑)皆さんの夢の中にも出張してますおそろしげです。さすがにねんねこ自身が他人様の夢への出現が多発した時はどないしようとか思ったのですが、パパりん&クーちゃんの夢はなんか私にネタを与えてくれるのです(笑)
 でもパパりんちとシビアですぜ(汗)辛いこと言うなや(滝汗)
 今度はクーちゃん投入なのですねっ!夜、目が覚めれば枕元に腰をかけて微笑んでいるかもなのです(おい)


>> ―――気がつけば。
>> ベッドの上で毛布に包まっている自分がいた。
>> いや、毛布に包まっているのはいつものことだ。熱いのも嫌いだが寒いのはもっと嫌い、加えて冷え性な彼は冬になればいつでも毛布に包まって丸くなっている。親父を起こすにゃ毛布を奪え―――息子たちからそんな標語までいただくほど、彼は毛布を手放さなかった。
> おはようございます♪ そろそろ霜が降りてますよ♪ しかし、ホントに今の季節はお布団からでられない……(苦笑) 白河は目覚まし時計をわざと離れたところに置いてます。

 昔は本当に出れませんでしたが、最近はどうやら出れるようになりました(ちなみに東京地方での話)。小学生の時に比べてどうやら我慢って言うものを覚えたらしいです(笑)
 というか、目覚ましかけてないです自分(待てない)勝手に目が覚める不思議。
 ちなみに10分も立ってれば、両手足が冷たくなってます。ほんまもんの冷え性らしいですねんねこ。


>>「……はにゃ……」
>> 白い壁紙が張られた天井。窓から入ってくる暖かな陽射し。
> 冬の方が陽射しが暖かく感じられますよね。(自室、もろに南向き)

 良いなぁ……(泣)←自室、もろ北向き。死ぬほど寒いです(泣)


>>「……んにゃ……?」
>> 寝たまま器用に首を傾げてみせる。
> 幼い頃、朝起きてみたら身体が反転してたことがありました(汗) ベットだったのに。しかも、身体だけが反転していて、お布団そのた諸々はうごいてなかったのです!! どんな寝かたしてたんだ? 自分。

 きっと、うにうにうにうに動きまくって時計周りに(ここいとポイント←え?)まわったのでしょう。
 ちなみに寝るつもりがなくベッドに寝っ転がって漫画を読んでいたら気がついたら爆睡してて北枕で寝てたこと多々あり(待て待て)


>> そこでぴたりとウィルフレッドの動きは止まった。ぎぎぎ、とぎこちない動きで暖かな陽射しが差し込んでくる窓を見やる。平和そうに小鳥が数羽空を飛び立っているのが見える。
>> 今はいつだ?―――そう自問する。
>> 朝だ。―――と、自答。
>> 今はいつだ―――見ればわかる。当然朝だ。
> 小鳥さんが飛んでますからね♪ ちなみに、白河が朝一に見る鳥さんは何故か鳩。近所に鳩小屋があるせいでしょうか? まぁ、カラスよりはいいですかね(笑)

 鳩っ!?いいなぁ、鳩。かわいいですね。餌やると我先にと仲間を足蹴にして飛びついて来るところを見るとなんとも言えぬ感覚に襲われます(笑)
 以前、ゼルとクーちゃんが鳩で、餌をやった瞬間に鳩クーが鳩ゼルを足蹴にしたと言う夢を見た覚えがあるのです。ちと微笑ましい夢でした。


>> 朝、本来なら自分はなにをしなければならない―――わがまま作家の原稿を直接印刷所へと届けなければならない。
>> 届けなかったらどうなる―――もちろん、自分のクビが―――飛ぶ。
>> 思い浮かべたのは、にっこり笑った編集長がでかいハサミで自分の首をちょきん、と可愛い音を立てて切り落としている絵。いやに漫画調で、「いやん♪」などと言いながら首が落ちてく自分もいた。
> ああっ、そんな可愛らしく恐ろしいことをっ!! っていうか「いやん♪」ですかっ!!? 似合いすぎ!!(激しく待て)

「いやん♪」は「あいた♪」でもオッケーなのですが、「あいた♪」だと意味が通じにくいので(汗)「いやん♪」にしてみました。ちなみに「あいた♪」は「痛てぇぞ畜生」のかわいこばーじょんです(なんじゃそら)


>> 作家というのはたいてい『締め切り』という言葉を嫌う―――まあ、必ず、とは断言できないが、それでも出版物を作り出す仕事に携わる人間の半数以上は、この魔の言葉に泣かされ、苦しみ、そして、慄いてきただろう。
>> それは人気作家と世間で謳われている“彼”も例外ではなかった。
> 白河の友人に同人作家の子がいるのですが、彼女も嘆いてましたね。「あと三日しかないのにペン入れしてないしいぃぃいぃぃぃぃぃぃぃぃっっっ!!」って(笑) そのたびにトーン張りをさせられて…………(涙)

 さすがに周りの同人やってる友人は不器用な私に手伝ってと声をかけませんでしたね(微笑)
 不器用もしばしば自分にとって有利になるらしいですv
 ちなみにトーンは辛いです。指の間に欠片が入ってたり服にくっついてたりしていと厄介なのですね(汗)


>> そもそも決められた短い期間の中で、自分が納得するものを書けという方が間違っているというのが彼の持論―――締め切り間際の苦しい言い訳とも言う―――だった。十二分に満足するものを書けというならば、期間など設けずに満足するものが仕上がるまで待てというのである。
> ふむふむ。そんなもんですかね(締め切りを知らない人間のセリフ) あ、でも一度雑誌に投稿しようとしたときに、応募の期限があと一週間だったので諦めましたけど、それど無理矢理書ききるみたいな感じですかね?

 なんかもう夏休みの宿題、とりあえず全部適当に書き込んどけ状態の方が実感わきそうなのです(笑)
 ちなみにねんねこは残り6日でサイトを作らねばならないと言う切羽詰まった状況に立たされて、やっぱりとりあえず適当に作っておけ状態でしたv(おひ)


>> 彼もまた最終入稿日と最終締め切り日を同日にしてしまう困った作家の1人だった。当然ながら通常締め切り日から最終入稿日までの間は時間との戦いになり、修羅場となるわけだが―――彼の場合、ここだけが例外だった。
>> 時間と戦い、眠い目こすりつつ、修羅場をくぐりぬけるのは作家である彼ではなく―――
> おやおや? 違うのですか? では苦労しているのは……(↓)
>>「もぉぉぉぉぉぉぉぉぉやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
>> ―――そろそろ深夜という言葉が似合う時刻になる頃。
>> 仕事場である作家の書斎で、泣きべそをかきながら絶叫したのは、ウィルフレッド=ヴァレンタインだった。
> (↑より続けてお読み下さい)パパりんなのですね(笑)

 めんどくさいことは全て他人に押しつける(笑)
 どうやらパパりんはレゾによく泣かされているようです(苦笑)


>> 耳の辺りで切り揃えられた漆黒の髪、白い肌、翠色の瞳。身長は平均よりも高く、体重は平均よりも少なめで、先日自分よりも1キロほど痩せていたという事実に激怒した―――どうやら体重を気にするお年頃らしい―――といっても立派に22歳だが―――長男に気持ち悪くなるほど甘いお菓子を口の中に詰め込まれたという微笑ましいエピソードがあったりする。
> うっ……。想像しただけで甘いです。
> 甘いもの…………そういえば、そろそろクリスマスですね(今年・無いも同然) シュトーレンが食べたいv

 甘いもの一定量食べると気持ち悪くなると言う体質なんですが、クリスマスにはぜひ『ブッシュ・ド・ノエル』が食べたいです(理由は単純明解だぞ自分)と言うか、クラヴィスちゃんに食べさせてあげたいですなぁ……(にやり)


>> まあ父親としての威厳があるかどうかはまた別の話として、実際年齢は41歳にもかかわらず、見た目20代後半というなんとも便利な容姿をしているのがウィルフレッドという男である。
> 便利便利vv
> 白河のオリキャラも見た目若いのですが…………(実際年齢・26、見た目・十代後半)なんていうか、パパりんは「若く見える」ってレベルじゃないですよね(笑)

 本編(スレイ世界)では立派な理由があっても現代版だと単なる恐ろしい体質です、父上(笑)
 どうやらパパりんはエルフらしいとでも念じてください。気にしちゃ負けです(爆死)


>> レゾが例外であるというのは、原稿を書くのが彼ではなく、担当者であるウィルフレッドであるからである。
>> 生まれつき目が見えないレゾは、当然ながら文字を書くことが出来なかった。そんな彼がどうして作家になろうと思ったのかは知らないが、とにかく彼は何冊もの書物を世間に発表し、作品の素晴らしさを認められ、国を代表する有名人気作家とまで謳われるようになった。
>> そのレゾにとって大切な相棒が担当者であるウィルフレッドだった。MDに録音された原稿内容を一言一句、改行の場所まで間違いのないように書き出すのが作家レゾの担当する者の仕事であり、とりあえず信頼されているウィルフレッドだからこそ務まる仕事だった。
> うわ…………大変なのです…………。
> 何回目かは憶えてないのですが、「パパりんが担当している作家さんが特殊な人で云々……」っていってたのは、相手がレゾさんだったからなのですね。確かに、一般的な担当さんでは務まらなそうです。MDに録音された原稿内容を一言一句、改行の場所まで間違いのないように書き出すなんて…………。

 ちなみにMDには「ここは一文字開けて―――ここは改行」という言葉も含まれているらしいです(らしいってそんな他人事のよーに……)。
 漢字の変換は特に指示がない限りウィルフレッドの独断と言うことになってます。別に話には関係ない設定ばかりが増えていく今日この頃ですが(笑)


>>「ああ、いっぺんあんたの首絞めてぇよこんちくしょう」
> !? 誰っ!? 誰ですか!? この人!!

 パパりん、もともと口悪い人だったのです(笑)←クーちゃんを見るとよくわかる。
 現代版でのみその理由は後程明かされますが……スレイ編の方はどうやら積年の恨みからっぽいです(随分と酷い仕打ちを受けたらしい)


>> 半眼を向けて、レゾに聞こえる程度の声音でうめいていると、ウィルフレッドが背中を向けていた扉が音を立てる。肩越しに振り返れば、彼の妻がいた。彼がわずかに顔をほころばせる。
> ふふふふふふふvv 愛ですね♪

 愛なのですvvというか、ころりと態度を豹変させるパパりん素敵すぎ……(笑)


>> 肩と腰のちょうど中間の辺りまで伸びた艶やかな黒髪に、深海のような深い蒼い瞳。世の男性たちを魅了するであろう美女だった。彼女もまた実際年齢を感じさせない若さを保っている人間で、夫婦並んで歩けば未だに新婚カップルと間違えられるほどだ。
> さしずめ、息子達は甥っ子ですかね(笑)

 それか兄弟とか。いやだなぁ、長男、次男、三男。揃ってだんご三兄弟とかやってたら……(微妙に古いです自分)


>> 疑り深く、そう簡単に人を信じようとしないレゾがどうしてウィルフレッドを短期間で信頼したか―――その理由はなんのことはないシルヴィアの結婚相手だったからである。
>> シルヴィアは、レゾのたった1人の愛娘だった。高校を卒業して、デザイナーの専門学校へ通いはじめてすぐに『私、結婚するから』という爆弾発言と共にウィルフレッドが連れてこられた時はさすがのレゾも戸惑いを隠せなかったが、娘の人を見る目を信じて、彼はウィルフレッドを信じることにした―――まあ、娘の人を見る目は間違っていなかったようだが。
> なんだかんでパパりんを信頼してるんですね♪
> しかしよく考えたらパパりんとシルヴィアさんが結婚したのは十代の終わりなんですよね……。自分とそう変わりない時に……と思うとなんだかずごいのです。

 確かに凄いですねぇ。というかあなたがたなんでそんなに急いでたんですか?(汗)
 ちなみにパパりんはしっかりと大学卒業してるので、時々クーちゃんを大学に連れ込んでいたりしたそーな。(やっぱり増えていく無駄な設定)


>> ―――午後11時37分。
>> ヴァレンタイン家の電話のベルが廊下で鳴り響いたのはちょうどクラヴィスが2階から降りて来て、リビングに向かう途中のことだった。こんな非常識な時間に家の電話を鳴らす人間など限られている。顔をしかめながら電話を取り、相手の声も聞かずに怒鳴り散らす。
>>「おぅらゼル! 何時まで夜遊びしてる気だっ!? 夜遊びは構わんが午前様だけはすんなって言ってんだろうがっ! さっさと帰ってこいっ! この不良息子が!!」
> ……クーちゃん、人の事言えるんですか?
> はっ!? 殺気…………

 どうやらクーちゃん真面目に家に帰宅しているよーです(笑)
 彼の場合、夜遊びする場合には午前様と言うよりは朝帰りの方が正しそうですけど……(待てない)


>>「どうしたんだよ? もしかして父さんの奴、レゾのところにいなかった?」
>>『ううん、ちゃんといたわ。で、ちょっとあなたにお願いがあるのよ。1晩3万のバイトって興味ない?』
>>「……ひとばんさんまん〜?」
>> 母親の言葉にクラヴィスはあからさまに胡散くさげな顔をしてみせた。思わず受話器を母親の顔と見立てて半眼で睨んでみる。
>>『そう。おいしいバイトでしょ? しかも仕事内容は至って簡単。すぐに終わっちゃうんだからv』
>>「……オレ、3時間以上モニター見てると目が痛くなるんだよね。他を当たってよ」
> おおっ! カンがよいのです♪ ちなみに、白河なら引き受けますね!! 一晩三万円っ!!(訊いてないし)

 三万円程度でいいんですかっ!?(汗)
 というか、儲けに比べればかなり不適切な値段ですけどっ(笑)
 ……とか言いつつ、私もやりそーだし……


>>「レゾん所にいる母さんがお前と一緒に遊びたいんだと。行けば3万貰えっから適当に相手してやってこい」
>> あまり乗り気でなかったようだが、行けば3万の言葉につられてかゼルガディスは何も言わずに踵を返した。再び音を立てて閉まる玄関を見て、クラヴィスは受話器の相手に報告した。
> この三万円はアメリアとのデート資金vv

 さあ、アメリア、どこへ連れていってもらいたいのかな?
「外国ですっ! 綺麗な海がみたいですっ!」
 無理でっせ、おじょーさん(汗)


>>「ああ……そういやなんで“マリオ”なのか言ってなかったな、ゼル……」
>> リビングに向かおうとして、ふと何かを思い出したように振り返り、クラヴィスは笑った。
>>「最終入稿時間(じかんせいげん)までに機敏な操作で打ち込みする作業だからに決まってんだろ」
> …………なるほど…………。
>>「……ひどく騙された気がするんだけど」
> 気のせいです(キッパリ)

 気にしたら負けなんです(笑)


>>「……どうして我が家(うち)にはこーわがままばっかり揃ってるんだろうな?」
>>「お父さん(レゾ)を見れば納得、とか思わない?」
>> 母親の言葉にゼルガディスはしばし、母親を見つめたまま黙り込み―――やがて首を縦に振った。
>>「……まあ、納得できる言葉だ」
>>「でしょう?」
> あはは。レゾさん、こんな事言われてますよ(笑)

 おそらく別の場所でレゾもまたいろいろ言っているのでしょう。
「クラヴィスの性格があそこまで悪くなったのはウィルフレッドのせいですよ」とか(笑)結局罪をかぶらされるウィルフレッド氏。


>> にっこり微笑んで息子を解放する。腹をくくったのか、帰らずにコートを脱ぎつつゼルガディスが首を傾げた。
> 息子その2は諦めがいいのですね…………っというか、デート資金のためですか?(笑)

 デートのし過ぎで、そーとー金に困ってるんでしょうか……(笑)
 ゼルガディス氏のバイトはあまり思いつかないんですが……地味にどっかの本屋でレジとか打ってたらなんか指差して笑っちゃいそーです(おいおい)


>> インスタントのコーヒーを作っていたカップは父親のものだった。仕事上、ここに居座ることの多かったウィルフレッドはこの家にマイカップを用意してある。そのカップに注がれたコーヒー。それはいい。砂糖とミルクを彼の好み通りに入れる。それもいい。分量が的確に分かる辺りがやはり長い付き合いなのだと少しばかり微笑ましかったりする。
>> 問題はそれからだった。
>> スカートのポケットからさりげなく取り出した白い袋を破り、中に入った白い粉状の“なにか”をなんの迷いもなく入れているシルヴィアにゼルガディスが慌てて止めに入った。
>>「ま、待て母さん。いったいなに入れてんだよおいっ!」
>>「なにって睡眠薬」
>>「……いやそんなさらりと言われても……」
> 素敵v シルヴィアさんvvv

 さすがレゾ氏の娘なのです。さらりと残酷なことを言う毒舌娘か……(汗)←行動も十分残酷です。


>>「……『宇治金時の君』はね、当時の女子高生の間で伝説にもなった高校時代のウィルの二つ名なのよ」
> …………かき氷…………?(汗)
>>「……二つ名にしては迫力に欠けるな」
> ふふふ。言っちゃダメv(←死)

 ウィルフレッド氏なら宇治金時のかき氷を食べてても絵になるとか思ってしまう辺り、私はもう末期らしいです。駄目じゃん自分(汗)


>>「―――で? 結局いったいなんなんだ、その『宇治金時の君』というのは?」
>> その問いをゼルガディスが口にした頃、3人は書斎の前で立ち止まった。シルヴィアが抱えていたお盆をやんわりと取り上げて、ウィルフレッドはそれを自分の頭よりも少し上の高さで掲げ、書斎の扉を開く―――と。
>>「ゼルガ―――」
>> ばべし。
> ををっ! クリーン・ヒット!!(←一回死んどけ、自分)
>>「うちの息子に触るな変態。」
>> 扉を開けた途端に飛び出して来た―――おそらく耳ざとく溺愛するゼルガディスの声を聞き取ったのだろう―――物の見事に自分からウィルフレッドが掲げたお盆へと顔面をぶつけ、レゾが強く打った鼻を押さえて、2、3歩後ろに下がった。
>>「な……なにするんですか……!? ウィルフレッド……!」
>>「息子を変態の魔の手から救っただけです」
>>「変態って誰のことですかっ!」
>>「おんりーゆー。」
> ゼルガディスさん、パパりんの愛でしっかり守られてますねv(待て待て待て)

「ゼルガディスくんに触りたかったらこの僕を倒してからいくんだにょっ!」
 とか言いつつ、次の瞬間にはあっさり負けてる父親がいていといやんな感じです。ちなみにパパりんの息子への愛はウルト○マンのごとく3分しかもたないらしいです(早っ!)


>>「――――?」
>> 突然かすんだ目をウィルフレッドは怪訝な顔をしながらこすった。目の前にある自分のノートパソコンがまるで割れた鏡で見ているようにいくつも視界に映し出される。
>>「……あれ……? あれれ……?」
>> 急激に襲ってくる眠気。抵抗しようと何度か瞬きをしてもそれは無駄な努力に終わった。
>> 手にしていたコーヒーカップが彼の手を離れて床に落ちる。カップは割れはしなかったものの中身を盛大にぶちまけ、フローリングの上にコーヒーが流れた。次いでぐたりと倒れ、意識を失うウィルフレッド。
> 効き目大っ!! 即効性なのですね!!

 私的に睡眠薬はどこから手に入れたのか聞きたいところですが(おい)さすがです、うさぎをも眠らせる睡眠薬っ!これを飲ませれば好きなアイツにラブラブアタックも可能っ!寝ている間にどついてどついてどつきまくれ!?(待っとけ)


>>「―――ふっ……ふふふふふふふふ」
>> 怪訝な声をあげる父親の台詞に重なって、シルヴィアの低い笑い声が聞こえる。
>>「寝たわね……寝ちゃったわね……ウィル……これであなたは明日までぐっすり安眠。目の下にクマなんか作らなくて済むの」
>>「……クーの目的のためには手段選ばないところは母さんに似たんだな……」
> なるほど……。ご両親の個性的なトコばっかり受け継いだのですね、クーちゃんは……。そして、類い希なるアノ性格ができあがったと……(失礼)

 どうやら見た目的にはクーちゃんはパパりん似、ゼルはシルヴィアさん似ですけど、性格的にはクーちゃんシルヴィアさんに似て、ゼルはパパりんに似ているようです。
 ……ゼルに子供が出来た時の彼の反応がいと恐ろしい……(汗)


>>「いいのよv 出来高払いの3万円払わずに母親想いの優しい息子のボランティアってことにしてもv」
>> クラヴィスのにこやかに微笑みながら人の弱みにつけ込む部分も母親譲りなのだと悟りながらゼルガディスは今さらながら先程帰らなかったことを後悔した。
> 後悔してからでは遅いのです。頑張りましょう、ゼルやん。

 とりあえずぐちぐち文句たれつつ任務完了したそーです(それは別番組だよ自分)


>>「……それにしても……」
>> 苦笑して言うシルヴィアを軽く睨みつけて、ウィルフレッドは自分の頭で彼女の頭を軽く殴打した。
>>「僕に睡眠薬盛るなんてひどいじゃないか、シルヴィアさん」
>> ぷう、と頬を膨らませているウィルフレッドに、シルヴィアは涙目で彼の胸に顔を埋めた。胸元を細い人差し指で輪を描くようになぞる。
> きゃあぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁあぁぁっっっ!!(///▽///)
> ラヴラヴ!! ラヴラヴなのです!! 画面から巨大なハートが飛んでくるですっ!!(待て)

 見てるだけでお腹いっぱいになるって奴なのですねっ!
 これを世間一般にはバカップルなどと呼ぶそうですが……クラノエは既にバカップル決定済なのでどうやら親子揃ってバカップルらしいです!おそろしげな家庭だ……(汗)


>>「ごめんね、ウィル……でもそうしないとあなたちゃんと睡眠とってくれなかったじゃない。
>> みんなの憧れ『宇治金時の君』が目のしたにクマ作ってあからさまに寝不足です的顔は嫌だったの。せっかくの同窓会なのに……」
>>「ああ……そういえば同窓会だったね……今日」
>> すっかり忘れていたが、以前できる限り時間を空けておいて欲しいと言われた記憶がある。彼女の髪を指に絡ませ、弄びながらウィルフレッドはシルヴィアの顔を覗きこむように訊ねた。
> ああ、新婚夫婦って感じです……。白河も折角オリキャラの内主立った二人が夫婦なのだから、こういうシーンも入れたいのですが…………。

 入れちゃってくださいなのですvvちなみに本編でこんなラブラブっぷりをやると収拾つかなくなること請け合いですが(おい)←やはり経験済み


>>「でもいいの? 女子高の同窓会に僕なんかが行って?」
> おっ、女子校なのですか!? お揃いなのですvv

 ねんねこも中学から高校まで女子校だったりします(^^)
 右向いても左向いても女ばっか(笑)


>>「おはよう、ゼルガディスくんっ! 昨晩は大変だったね、ありがとうっ!」
>> ――――――――沈黙。
>>(無視っ!?)
> ああっ! 傷ついてる!! 溺愛してますからねぇ(汗)
>> なんの答えもない息子にウィルフレッドが動揺した。ただでさえ、幼い時にレゾによって引き離されたせいでクラヴィスよりも親子のスキンシップが少ないのだ。これをきっかけに自分とゼルガディスの間に溝が生まれたらどうしよう―――などといろいろ考えて不安になりつつ、ゼルガディスと向かい合うような位置まで歩いて。
> スキンシップは充分だとおもいます。クーちゃんと比べてはいけません!!(汗)

 やっぱり父親としては後ろからぎゅぅぅぅぅぅっと抱きしめたいのでしょう。
 そんな彼に一言。
「さっさと子供離れしろ、おっさん」
 それはきっと誰もが思うこと……(遠い目)


>> 彼がどうして自分を無視したかがようやく理解できた。
>> なんのことはない―――目を閉じて新聞を開きながらパンを口につけていたのだ。
>>「……もう、寝るか新聞読むか食べるか、どれか1つにしなさいな……」
> 器用な…………。

 ちなみにねんねこは出来て食べながら寝ることくらいまででした(笑)
 スキー旅行の初日に夕食でそれをやったら母親が慌てて起こしてくれました(汗)


>> 呆れたように呟くが、どうやら徹夜が響いてか新聞を広げてパンを口につけたまま完全に寝入っているようだった。しばし見つめていたウィルフレッドだったが、やがてひょこひょことゼルガディスの近くまで来ると、耳元で小さく囁いてみせた。
>>「パパりんパパりんパパりんパパりんパパりんパパりんパパりんパパりんパパりん」
>> 2人の息子に『パパりん』と呼ぶように、と言ってもなかなか呼んでくれないのだ。なんだか寂しいのでこの際だから睡眠中に刷り込んでみようとでも考えたのだろう。囁くウィルフレッドに煩いと言わんばかりにゼルガディスは無意識に手を追い払った。
>>「……ううにゅ……パパりん……」
>> 同時にうなされるように呟いたゼルガディスの台詞に、だが、彼の口から『パパりん』の言葉が聞けた歓びからかウィルフレッドはその場にうずくまる。
> ああっ、感動してる!! でも、ゼルガディスさんは起きたら憶えてませんよね。

 きっとめちゃくちゃ目覚め悪いです。
「……なんか凄く嫌な夢見たんだよな……」
 とか言っているゼルガディスの横で不気味に思い出し笑いしているパパりんの姿が見えますな(え?)


>>「それで、いつ行くの?」
>> ようやくゼルガディスが目覚めて、真面目に食事を取る頃にはウィルフレッドは朝食を終わらせていた。昨日からきっぱなしの服を脱いでシルヴィアが用意したと言うスーツを着ながらウィルフレッドは具体的な問いをした。
>> 同窓会へ行く、という話は聞いたが、いつ、どこで行うのかはまったく聞いていない。場所はシルヴィアに連れていってもらうにしても時間は打ち合わせしなければならない。
>> ウィルフレッドの問いにしばしシルヴィアは黙考し、提案してくる。
>>「そうね……今日は昼間で仕事があるから待ち合わせしましょう―――いつもの喫茶店で良い?」
>>「うん、じゃあ待ってる」
>> 曲がった自分のネクタイを直すシルヴィアの額に優しくキスを贈るウィルフレッド。朝から新婚夫婦のような初々しい姿を見せつける両親にゼルガディスは寝惚け眼でぼんやりと尋ねた。
> きょあぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!
> 新婚さんです! これは誰がどう見ようと新婚さんに違いありませんっ!! 別居中なんて嘘です!!

 さあ、番組に出ましょう!出れますっ!なんとなくあなたたちなら出れる気がしますっっ!さあみんなでご一緒に!!
「新婚さんいらっしゃぁぁぁい♪」
 ―――て、この番組、今でも続いてるのでしょうか?(見てなかった人)


> ふぅ、宇治金時の君が大変気になります!! っていうか、女子高の同窓会…………。パパりん、どうなっちゃうんでしょう?(笑)
> 続きが大変気になるです!!

 きっとモテモテなんでしょうね(笑)怒ったシルヴィアさんがパパりんの足をぎぅと踏みつけてそーです。
 ヤキモチ焼くくらいなら連れてくるのやめれ姐さん……(姐さんっ!?)

 ではでは頑張りましょうね!!




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7892パパりんの担当している作家はレゾさんか!!ザズルア=ジャズルフィードゥ 2001/12/19 14:25:13
記事番号7887へのコメント

こんにちはねんねこさん!毎度笑いをこらえながら楽しく読ませて頂いてます!!

今回はウィルシル第一話!初めて生きているシルヴィアさんを見た気がします!!(気のせい)
パパりんが担当している作家さんの正体はレゾさん♪なるほどこんな仕事なら苦労しますね。
ゼルもクーに騙され手伝わされて大変ですねv

んじゃかなり短いですがこれで。
さよ〜なり〜。

byザズルア=ジャズルフィードゥ

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7901げがふっ!(滝汗)ねんねこ E-mail URL2001/12/21 01:30:18
記事番号7892へのコメント

ザズルア=ジャズルフィードゥさんは No.7892「パパりんの担当している作家はレゾさんか!!」で書きました。

>こんにちはねんねこさん!毎度笑いをこらえながら楽しく読ませて頂いてます!!

 どうもですっ!なぜか友人から『あんたの話は一人の時以外読めない』と怒られた経験ありのねんねこです。ちなみにその友人夜中に暗がりの中読んでいて、明朝、家族が『昨日不気味な笑い声が聞こえたのよねぇ……』とか言われたらしいです。いとおそろしげですっ!


>今回はウィルシル第一話!初めて生きているシルヴィアさんを見た気がします!!(気のせい)
>パパりんが担当している作家さんの正体はレゾさん♪なるほどこんな仕事なら苦労しますね。
>ゼルもクーに騙され手伝わされて大変ですねv

 生きているシルヴィアさん……それを聞くとさっさとかかねばと思う話が1つほど……(遠い目)
 …………さっさと書こう(汗)
 どうやらゼルがクーちゃんに騙されるのはねこ的世の掟になったらしいです(待てない)



 あ、あとですね……
 ちらりと気になったのですが、タイトルに話の内容のネタばらしはちと辛いかもです(汗)話を読んでいない方のためにもあからさまなネタばらしを含むタイトルはつけない方が楽しめるっぽいですので(^^;)
 ではではねんねこでした!!



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7902思い立ったが吉日生活 【 4−2 】ねんねこ E-mail URL2001/12/21 01:32:10
記事番号7887へのコメント


 どうも、どうやら朝の5時30分に寝て、7時に起きる生活が身体に染みついて来ているらしいねんねこです。おかげでちと風邪気味です。皆さん風邪には気をつけてくださいませv(喉痛いです)
 というわけで、異様に長いぞシリーズどうやら無駄にキャラクターが多くなってますが、ついにスレイヤーズのキャラがいなくなってしまう日も近いらしいです(汗)←待て。
 とりあえず、24日までの完結は微妙なところですが(既に間に合わなかった時のツリー対処済み←さらに待て)良ければ最後までお付き合いくださいなのです。
 それではどうぞ♪


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 繁華街から少しばかり外れた通りに小さな喫茶店がある。
 若い女性をターゲットにした雑誌に紹介されたことこそなかったが、店のコーヒーは絶品で、この味に魅了された客は少なくない。足繁く通う常連客も多い。
 それが喫茶店『珈琲解放区(カフェ・フリーク)』である。
 30年ほど前に開店し、以来ありがたくも人が絶えず、経営が上手くいっていたこの店の唯一の問題と言えば、5年ほど前から先代から店を頼まれたマスターに放浪癖があることだった。1年のうちに店に顔を出す回数が数えるほどしかないために、彼の息子のアリータが早くも3代目のマスターになるのでは、などと言う根も葉もない噂が笑いと共に常連客の間に流れていた。
 まあ、そういうわけで―――
「うをっ!? マスターのソックリさん発見っ!?」
「我の目の錯覚かっ!? ルーがいるのだっ!」
 ―――たまに店に出ると常連客からこんな言葉をいただくわけである。
「ルーかっ!? 本物のルーなのかっ!?」
「良し、なんか本物っぽいぞ。さっそくケーサツに電話して捜索願いを取り下げないとなっ!」
 店の入口で扉を開けたまま話し込むアスタローシェとクラヴィスに、久方ぶりに再会していろいろ話を聞いていたリオンがぽつりと呟く。
「……なんかいろいろ好き勝手なこと言われてますけど……」
「放り出しとけ。」
 半眼で馴染みの客を睨みつつ、ルーと呼ばれた男―――ルイスは即座に言葉を返した。




 ルイス=ティラ=イクス=ピースランド。
 中肉中背の灰色がかった金髪(アッシュ・ブロンド)の男で、アリータの実の父親である―――クラヴィスに言わせれば、憎たらしい目がそっくりらしい。
 元は写真家になるのが夢だったのだが、長男で、他に店を継ぐ人間がいないからと先代である父親から店を押しつけられたせいでマスターなぞやっているのだ―――まあ、写真家になるのは諦めたが、写真を撮ること自体はやめておらず、ふらりと旅に出ては写真を撮って、そしてふらりと戻ってくるの繰り返しをしていた。
 テーブルに広げられた写真に興味を示したのか、いつもの席には行かずにリオンたちが座っている席に同席して、クラヴィスは声をあげた。
「へー、今回は海に行ってきたのか?」
 水平線に沈む夕日の写真やら餌に群がるカモメの団体さんやら写真の被写体で判断したのだろう―――確か前回は山だった。プロの写真家ではないが、それでもプロを目指していただけにどれも素晴らしい写りだった。
「ああ、この街(ここ)の海はほとんど埋め立てられてしまってるからな」
 一応、ここから10分も歩けば海の見える公園に出ることができた―――が、ルイスの言う通り、海はコンクリートで埋め立てられ、少し離れたところには工業地帯もある。環境問題もあるため、工場から流れ出た廃棄物が海を汚染して、見るも無残に汚い光景になっているということはなかったが、それでもファインダーを覗けば人間が生み出したものが必ずどこかに映ってしまう。それが嫌だったのだろう。
 真っ青な海の水平線にカモメが飛んでいる写真がやたらと気になったのか、ちょうだいとねだってくるクラヴィスに二つ返事でそれをやり、ルイスは拳を握りしめた。
「海は良いぞぉ。波の音を聞けば心は落ち着くし、青く輝く水面を見れば心も洗われる。それに食い物も美味いしな!
 くくぅっ、あの伊勢海老! 刺身も美味かったが残った頭で作ってもらった味噌汁がもう絶品だったなぁぁぁぁぁ」
「……結局最後は食い気か……」
 自分も気に入ったものがあったらもらおうと写真を物色していたアスタローシェがぼそりと呟く―――が、その言葉はルイスの耳には届いていなかったようだ。その美味しかった味噌汁の味を思い出しているのか、瞑目して、にんまりと笑みを浮かべている。
 そんな彼の側頭部めがけて、中身がからの紅茶の缶が飛んでくる。
「ぅいたっ!?」
 不意打ちで頭を殴打した缶によって現実に引き戻され、彼は缶が飛んで来た方を見やり―――その視線の先にいる息子に驚いた顔をしてみせた。
「アリータ! なにを怒っているのだい? お父さんが何かしたか? ちゃんと今回はお土産も買ってきただろう?」
「……ご自分は伊勢海老で、お土産がアジの開きと言うのはどうかと思うんですが……」
 まあ、忘れずに土産を買ってきたことは誉めてやらなければならないだろうが―――どうやら以前、高級肉を食べて来たくせに留守番していた息子の土産を買い忘れて、1ヵ月間口をきいてくれなかったのが効いたらしい―――沈痛な面持ちでうめいてくるリオンにルイスは初めて自分の過ちに気づく。
 リオンに向けていた視線をアリータに戻し、慌てた声をあげる。
「ゴメンなアリータ! アジの開きじゃ駄目だってお父さん気づかなかったよ! ああ、やっぱり買う時に迷ったスルメイカの干物にすれば良かったかいっ!?」
「ああああああもうっ! アジでもスルメでもタコでもなんでも良いから手伝おうって気持ちはないワケっ!?」
 怒鳴られて初めて疑問を抱く。ルイスは息子に首を傾げてみせた。
「そういえばアリータ。なぜお父さんの写真のアルバムをそんなに抱えているのだい?」
 父親の指摘通り、アリータは両手で抱えきれないほどのアルバムを手にしていた。
 ルイスが写真に興味を持って撮影を始めたのが彼が高校生になった時だ。撮影して、現像した写真は1枚1枚アルバムで保管しているため、アルバムの量は馬鹿にならない。アリータが視界を遮らんばかりに抱えている―――だいたい10冊程度あるか―――物も、ほんの一部に過ぎない。
「じ・ぶ・ん・でっ! 自分で持ってこいって言ったんでしょぉっ!?
 もーリオンっ! リぃぃぃオぉぉぉぉンっ! 助けてよっ!」
 どうやら父親は助けるつもりがないのだと判断して、彼は幼なじみの名を呼んだ―――どう考えてもクラヴィスやアスタローシェが手伝ってくれるはずもないと思ったのだろう。
 息子の言葉にしばし黙って、首を傾げていたルイスだったが、リオンが慌ててアリータのところへと駆け寄った頃になってようやく思い出したのか、ぽん、と手を打った。
「ああ、そーだそーだ。そういえばそろそろ整理するからと言って頼んだな。あんまり大した用事でもないのですっかり忘れていたよ。あっはっはっはっ」
「あぁぁぁぁぁぁぁもぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ腹立つぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」
「うわっ……!?」
 珍しく素直に―――頼まれた物事に対して文句の一つも返さないのはかなり珍しいことである―――働けば、大した用事ではないと言われ、顔を真っ赤にして怒鳴りながら手にしていたアルバムを全て放り出したアリータに、見るからに重そうな分厚いアルバムが足を直撃しそうになったリオンが小さく悲鳴をあげた。




「あ、父さんと母さんだ」
 床にばらまかれたアルバムを回収して、中の写真を見ていたクラヴィスがぽつりと声を漏らした。
 写真に写っていたのは両親とその間に立つ1人の少年。自分が小さな頃から両親は顔も体型もさほど変化していないため、いつ頃の写真家はわかりかねたが、母親がセーラー服を着ていたことと少年の髪が“銀髪”であったことから相当古い写真だと判断する。
「これ、お前?」
 自分の言葉に反応したのか、アルバムを覗き込んでくるアスタローシェにクラヴィスは銀髪の少年を指差しながら訊ねた。アスタローシェはほんの少しだけ沈黙して、やがてこくんと頷いて肯定した。
「ウィルが高3の時の写真だから……24年前か? 我はまだ4歳だったのだ」
「父さん高3ってことは……母さんは高2か……今も変わってないけど、かあいいじゃん。髪の毛短いのも似合うと思うんだけどなぁ……」
 写真での母親の髪は肩より少し上で切り揃えられていた。濃くて暗めな緑色の一風変わったブレザーの制服を着ている父親の腕に自分の腕を絡ませて、仲睦まじく写っている。
「シルヴィアさんと付き合い始める少し前だよな。“アーくん”が“センパイ”のところに来たの」
「2ヶ月前だった」
 話に加わって来たルイスの言葉にアスタローシェは答えた。
 ルイスはウィルフレッドのことを『センパイ』と呼んでいた―――なんのことはない、彼はウィルフレッドの1つ下の―――つまり学校は違えど、シルヴィアと同学年であるわけだ―――後輩だったのだ。
 その縁でウィルフレッドと両親を事故で失って彼のところに転がり込んで来たアスタローシェ少年はクラヴィスやゼルガディスが生まれる前からこの店の常連だった。シルヴィアを含めて、古くからのこの店の常連客はアスタローシェのことを親しみを込めて『アーくん』と呼んでいる。今ではでかい図体になり違和感ありまくりの呼び名だが、当時4歳のアスタローシェ少年にはぴったりの呼び名だったのだ。
「なあ……?」
 アスタローシェとルイスの昔話を聞き流しながら次のページをめくってもやはり両親の若かりし時の写真が収められていた。その中の一枚、両親とアスタローシェ、そしてルイスの4人が写っている写真を見て、クラヴィスはさらに訝しげな声をあげた。
 反応したルイスとアスタローシェに彼は首を傾げる。
「マスターと父さん、同じ学校だったんだろ? なんで制服違うんだ?」
 店の前でそれぞれ自分の制服を身にまとっている面々。父親が母親と知り合ったのが高校3年の時と言うことは、ルイスは既にウィルフレッドと同じ学校に通っているわけで、制服が同じでなければ不自然なのだが―――濃い深緑のブレザーの父親に対して、ルイスは一般的な紺色のブレザーだった。
「ああ、それは―――」
 ルイスが言いかけたその時。
「ああっ!? ルーくんのソックリさんがいるっ!? 本物ならお巡りさんに連絡して捜索願いを取り下げないとねっ!」
「…………………親子揃って同じリアクションをありがとう、センパイ……」
 入って来るなり騒ぎ出したウィルフレッドにルイスはこめかみに青筋を浮かべながらうめいた。




「あ、写真だ! 懐かしいにょ」
 コートも脱がずにみんなが溜まっているテーブルへと足を進めてクラヴィスが見ていたアルバムを覗き込む。最初に目に入った写真に写ったぶすくれた銀髪の少年を指差して、からかうようにウィルフレッドは笑った。
「アストくん、ブサイクにょ」
「やかましい。ほっとけ」
 写真とまったく同じような表情で、カフェオレを口に含むアスタローシェ。そんな彼にウィルフレッドは昔のことを思い出して指を立てた。
「そういえばこの時アストくん写真撮るのめちゃくちゃ嫌がったんだよねぇ。『写真撮ったら魂抜かれる〜』ってさ」
「そう我に吹き込んだのはお前ではないか……! もうどうでも良いから室内ではコートは脱げっ!」
 思い出したくない過去を―――純粋な子供だったからこそ信じて疑わなかったことも大人になって思い返せば恥ずかしい思い出になってしまうものなど多々ある―――暴露させて、半眼で睨みつけながらコートをぐい、っと引っ張る。
 ほいほい、と気のない返事をしながらコートのボタンを外すウィルフレッドにクラヴィスはいつもは自分たちが座っている席の方に視線を向けつつ呟いた。
「……なあ、あそこにも1人ぶーたれたのがいるんだけど……」
 1人写真にも反応せず憮然とした表情で座っていたのは、言わずもがなウィルフレッドと共にやって来たゼルガディス。シルヴィアの家を出る前からあの表情で何を言っても機嫌を直さない、完全にいじけていた。
 とりあえず兄としての心配なのか、それとも単に気になったのか―――おそらく後者の方が強いだろう―――首を傾げてくる息子にウィルフレッドが困ったように微笑んだ。
「うーん……ちょっとからかったら怒っちゃったにょ。アメリアちゃんいない?」
 不機嫌なゼルガディスをなだめることが出来るのは彼の可愛い恋人アメリアくらいなものである。きょろきょろとまわりを見回し、いつもは暇そうに店内にいる彼女を探すが、こういう時に限って彼女の姿は見当たらなかった。アリータと共に別のアルバムを見ていたリオンが淡々と言ってくる。
「アメリアさんなら今日はオフですよ。学校の友達と遊びに行くとおっしゃってましたが……」
「……うー……参ったにょ……」
 頼みの綱が不在と聞いてボタンを外し終わったコートを着たままウィルフレッドは頬を指で引っ掻く。そっぽを向いてるゼルガディスに小さく溜め息を吐いてみせると、クラヴィスがさらに尋ねてくる。
「いったいなにで怒らせたんだよ? もしかしてバイト料払ってないとか?」
「ううん、3万はしっかりシルヴィアさんが払ってたにょ。怒ってるのはそっちじゃなくて……『宇治金時の君』がなんなのか教えてあげなかったらいたくご機嫌損ねたんだにょ」
「うじきんときのきみぃぃぃぃぃ?」
 聞き慣れない言葉を耳にして、眉をひそめて声をあげる。店内であればどこにいてもはっきりと聞こえたであろう声の大きさに先程の父親の件でぶすくれ、黙ってアルバムを眺めていたアリータが顔をしかめてクラヴィスを睨みつける。その刺々しい視線を無視して、クラヴィスはきょとんとした顔をして首を傾げた。
「……なんだそれ? 宇治金時のかき氷早食いする人のことか?」
「やっぱりそう思うよな?」
 憮然としていたゼルガディスだったが、兄の言葉に少しばかり機嫌を直したのか、同意を求めてくる―――今朝、『ゼルはなんだと思う?』と訊ね返されて返した言葉とまったく一緒だったのだ。なんの事情も知らない人間がその言葉を聞けば、指を差されて爆笑された自分の意見と似た意見を思いつくのだ、と―――とは言え、意見が一致した相手はクラヴィスであるためにあんまり嬉しくない―――少しばかり安心する。
 ―――と。
 ゼルガディスの言葉に頷くクラヴィスの背中から人を小馬鹿にしたような声が飛んで来た。
「ばっかじゃないの? 伝説の“宇治金時の君”を知らないなんて、よくそれでウィルさんの息子やってられるよねっ!」
「……伝説って……」
 言われた当の本人のウィルフレッドがさすがに顔を引きつらせた。
 兄弟に絡んで来たのは―――言わずもがなアリータである。むっ、とした表情を浮かべるクラヴィスとゼルガディスに、自分の体重で上手くバランスを取り、椅子の後ろ足だけを地面について腰を掛けて、彼は嘲るような目を向けて鼻をならした。
「いーい? ウィルさんは“うちの高校”のRFGの卒業生なワケっ! それはめちゃくちゃ凄いことなんだよ―――まあ、オツムの足りない君たちにはわからないだろうけどねぇ」
「オツム足りててもわかんねぇよ、それじゃあ」
 半眼でうめくクラヴィスに息子(アリータ)の言葉を補足するかのようにルイスが説明してくる。
「アリータが通っている―――つまりおれやセンパイの母校になるわけだが―――高校には特別クラスがあってな。それが『Rendezvous For Geniuses(ランデブー・フォー・ジーニアス)』―――頭文字を取ってRFGだ。
 毎年、全国から選ばれた男女10人ずつのスポーツや勉強などで秀でた生徒だけが入学を許されている特殊なクラスでな。今では高倍率の筆記試験をクリアすれば誰でも入れるようになったが、昔は推薦入学のみだったからまさに『天才たちの溜まり場(ランデブー・フォー・ジーニアス)』だったわけだな」
「僕はテンサイじゃなくてドリョクの人だにょ……」
 ―――なるほど。だから『彼らのオツムじゃ無理だったかもしれないし』か。
 昨日言われた言葉を思い出し、照れているのか苦笑いを浮かべつつ言ってくる父親を半眼で見つめ、ゼルガディスはぽつりと呟いた。
「なるほど。だけどそれがいったいなんの関係があるんだ?」
「ああ、それはね」
 やっと教える気になったのか―――今まで教えなかったのは、もしかしたら高校時代に特別クラスに在籍していたことを自分の口からいうのが嫌だったのかもしれない―――息子の問いに思い出したようにウィルフレッドが笑う。
「制服の色だよ。高校内でもRFGは変に特別視されててね。校舎も違ければ制服も一般クラスとは違ってたんだよね。ちょっと変わって色の制服でね。緑色と暗い茶色の組み合わせが抹茶と小豆に似てるってんで“宇治金時”とかあんまり嬉しくない呼び方されたんだにょ。そう―――」
 言いながらボタンを外してそのままだったコートを脱ぐ。いつもはとっくりのシャツやセーターなどの比較的ラフな格好だったが、今日はシルヴィアが用意していた―――おそらく同窓会があるためだろう―――スーツを着ていた。
 セピア色のYシャツに赤味を帯びた黄色(サンフラワー)のネクタイ。そして、暗い緑(ボトルグリーン)のズボンと背広を身にまとったウィルフレッドが軽くウインクしつつ、言葉を続けた。
「―――こんな感じでね♪」





 “思い立ったが吉日生活”





「うーん……」
 共に帰宅途中の2人の友人に少しばかり遅れて道を歩きながら、シルヴィア=ルシオンは一枚の紙に書かれた数字とにらめっこをしていた。そのにらめっこはどうやら勝利できそうである―――とてもその数字は笑える気分になれない。
「なーにテストの結果見てうんうんうなってんのよ、シルヴィア。終わっちゃったもの見ていまさら唸ってもしゃーないでしょうが―――ほぉ、英語の点数が末期症状ねぇ……」
「ちょっと見ないでよっ! ソフィっ!」
 いつまで経っても話に加わろうとしないシルヴィアを見かねたのか、前を歩いていた友人の1人―――ソフィアーネが立ち止まってシルヴィアを待ち伏せした。紙―――1ヶ月ほど前に行った全国模試の試験結果を覗き込むソフィアーネにシルヴィアは慌てて結果を隠しつつ声をあげた。
「しかも一番気にしていることをさらりと……! ソフィは良いわよっ! 英語できるんだもんっ!」
「できるって言っても“中の上”よ。それに彼氏(ダーリン)が教えてくれるからこそ出来るわけだし」
 ぱたぱた手を振りながら笑って言い返してくるソフィアーネにもう1人の友人が首を傾げてくる。
「彼氏ってちょっと体格が良い……あの?」
「そうそう。見かけじゃ全然出来なさだけど、結構勉強できるのよ」
「悪かったわねぇ……どうせ彼氏なんかいないわよ……」
 いじけるように言うシルヴィア。
 女子高校に通う彼女は同世代の男性と話すことなどほとんどなかった。なにしろ、学校には当然ながら男子はいないし、街でナンパされてもろくな男ではないので問答無用で無視するし、中学時代の同級生になど会わないのだ。その状態で彼氏などいるはずがない。
 恨めし気にソフィアーネを見ていたシルヴィアだったが、結果と共に配られた冊子をカバンの中から取り出して頬を膨らませる。冊子には『平均点と優秀成績者一覧』と言うタイトルがあってページをめくればやたら細かい文字でつらつらと数字と名前が並んでいる。
「だいたいねぇっ! 平均点を高くしている連中が悪いのよっ! なんなのこの満点っていうのはっ!? きっと瓶底眼鏡かけて白いはちまきつけた学ランのがり勉クンなのよ、このウィルフレッドって人!」
 なんとも自分勝手な言葉を吐き捨てるシルヴィアにソフィアーネが苦笑しながら言う。
「そーでもないわよ。ウィルって結構見た目もイケてる」
「ウィル?」
 親しい友人の名前でも呼ぶがごとくに全国1位の―――満点なら当然だが―――生徒の名前を口にしてくる友人にシルヴィアは首を傾げてみせた。ああ、と思い出すような素振りを見せてソフィアーネは空を振り仰いだ。
「ああ……言ってなかったっけ? あたし付き合ってたのよ、その全国一位(ウィルフレッド=ヴァレンタイン)と」
「初耳ですわよそれはっ!?」
「3日間だけだったから言う前に別れてたのねーきっと」
 ケタケタと笑いながらあっけらかんと言ってくる。
「頭も良くて運動神経良くてスタイルも良いって言ったらやっぱり彼氏の基準としては文句無しでしょ?
 去年思い切って告ったらあっさりとオーケイもらってね。付き合いはじめたのは良いけど―――」
「なんか問題でもあったの?」
「やっぱりデートは図書館で問題集について語り合っちゃってたりしたわけ?」
 口々に訊ねてくる友人たちに遠い目を向けて、ソフィアーネは乾いた笑いを浮かべた。
「どーやらあの男、告白されるたびになにも考えずにオーケイしてるらしいのよねー。しかも教えてもらった電話番号はいつも繋がらないし自宅に連れていってくれるどころか住所すら教えないのよー」
「なにそれ……?」
「……遊ばれてたってこと?」
「うんにゃ。多分、あれは告白されて付き合うことになった女の子全員に同じことしてるわね。
 でも遊んでるようには見えないのよね……別に変なこと強要してこないし、こっちの話はちゃんと聞いてくれるし……ただねぇ―――」
 ソフィアーネは口を引きつらせて溜め息を吐く。
「変なこと強要してこなくても『愛してる』も言わないし、話を聞いてくれるけど、自分のことは話してくれないし。なんかとりあえず付き合ってます的態度だったから3日で別れたのよ」
「……変わった人なのね……」
 とりあえず話を一通り聞いて思った感想をぽつりと言う。その言葉を聞いてソフィアーネは小さく笑みを浮かべて立ち止まった。
 そこは小さな喫茶店の前―――店内が一望できるように開閉できないでかい窓の前。その窓のすぐ側の子連れの男を指差して、ソフィアーネはたった一言だけ言った。
「こいつがその“変わった人”よ、シルヴィア」




「……なんだかとても見られている気がするのだ」
「気にしちゃ負け。無視しなさい、アストくん」
 ホットミルクを飲みながら上目遣いで呟いてくる親戚の小さな少年アスタローシェにウィルフレッドは窓の外を見もせずにそっけなく言い放って、持て余していた万年筆を紙に走らせた。
 彼の行きつけの喫茶店『珈琲解放区(カフェ・フリーク)』を通りすがる人間たち―――特に高校生―――にとって、全国でも有名なRFGの生徒をこんな街中で見かけるのは非常に珍しいことだった。
 RFG―――『Rendezvous For Geniuses(ランデブー・フォー・ジーニアス)』はきわめて優秀な生徒ばかりを全国から集めていて、ここの卒業生の9割は国の政治機関の官僚や弁護士、医者などのエリートの道を走っている。
 当然、遠方からやってくる生徒もいるわけなのでRFGの生徒はたいてい寮生活だった。大した規則もないため、自由に街中を歩いていても別に不思議はないのだが、学校の周辺でも寮の周辺でもないこんな場所で見かけるのは見る人が見れば不思議に思っただろう。
 ウィルフレッドはRFGの生徒でありながら、寮には入っていなかった―――なんのことはない、学校の場所が自宅から通える範囲内だったからである。彼がここにいるのも自宅が比較的近いのとひょんなことで知り合った後輩―――こちらは一般クラスだったが―――の家族が経営している喫茶店だから。毎日ここを通る人間であれば、RFGの生徒を見るのはそう珍しいことでもなかった。
 無視しろと言われてもそう簡単に無視出来るものではない。通行人の興味の目が降り注ぐ中、困ったような気まずそうな顔を作りながらじっとウィルフレッドを見ていれば、彼は深く溜め息を吐いて前髪を掻きむしった。
「あーもー……気になるんだったら俺のところになんか来ずにエドワード叔父貴のところに行けば良かったんだ! とても君を引き取りたがってたじゃないか!」
「……あ……や……ごめんなさいなのだ……」
 そんな大きな声ではなかったが怒声をあげるウィルフレッドにアスタローシェは一瞬悲しそうな目をして俯く―――その表情にウィルフレッドは気まずそうに口元に手を当てる。
「……ごめん。はかどらなくて、ちょっとイライラしてたんだ」
 ついこの間―――ウィルフレッドは自分が幼い頃から良くしてもらった遠い親戚を事故で失った。
 羨ましいほど仲の良い夫婦で、車の運転中に大型トラックと正面衝突したとかで即死だったらしい。
 残されたのは、今年ようやく4歳になった少年が1人―――それがアスタローシェである。
 さすがに4歳の少年を放っておくわけにもいかない。だが、半ば駆け落ちで結婚した彼らの両親がアスタローシェを引き取るはずもなく、施設に預けようと意見が上った頃、さほど親戚付き合いのなかったエドワード夫妻が養子にならないかと声をかけて来たという。
 だが、夫妻のところが気に入らなかったのか、アスタローシェ少年はなかなか首を縦には振らず、話がつかないまま行われた葬式で、参列したウィルフレッドを見つけ、一目散に駆けていけば、足にくっついたまま、てこでも離さなかったのだ。
 ウィルフレッドもいろいろな理由があり一人暮らしをしていたために最初はまわりからの反対もあったが―――もしかしたら自分の境遇と重ねたのかもしれない―――ウィルフレッドは少年を引き取った。
 それが約2ヵ月前の話である。
 もう怒ってないのか、とこちらの表情を伺うように見上げてくるアスタローシェに微笑んでみせれば、彼は顔をほころばせてテーブルに身を乗り出した。テーブルの上にばらまかれた原稿用紙を見て、首を傾げてみせる。
「お話、書けないのだ?」
「ん……まあね」
 高校3年の冬。周りの人間が受験勉強に明け暮れる中、彼は自分には関係ないかのように別のことをしていた―――それが『物書き』である。
 もともとヴァレンタインの家は古くから続く名家だった。一昔前まで大富豪として名を馳せた家に生まれた彼は、働かずとも一生遊んで暮らしていけるほどの金を手にしている。そんな彼の将来の夢は高級官僚でも医者でもなく―――恋愛小説家である。口で言うばかりではなく、実際いくつか話を書いて、出版社の方に持ち込んだりもしているのだが―――反応はいまいちだった。
 結局再び止まってしまった万年筆を原稿用紙の上に転がして、ウィルフレッドは頭をテーブルの上に乗せた。テーブルの冷たさが彼の頬から熱を奪う。
「……やっぱり無理、かな……」
「諦めるんっスか?」
 唐突に振ってきた声にウィルフレッドは顔をテーブルにつけたまま視線だけを上にあげた。いたのはシンプルなエプロンを着けたルイス―――先述した一般クラスの後輩である。
「RFGの連中って打たれ弱いですよね。挫折の経験がないからっスかね?」
「……辛口コメントだね、ルーくん」
 隣のテーブルを片づけながら辛辣なことを言ってくるルイスに彼は小さくうめく。
 確かに彼の言う通り級友たちは打たれ弱かった―――いつも地元で優秀な成績を収めていたおかげで『負ける』ことを知らなかったのだろう。自分よりも上の人間がいることに挫折を覚え、自分の能力を十分に発揮できない生徒がRFGの中にもいた。
「……諦めるわけではないけど……でもやっぱり俺には無理かもしれない、ってね」


 ――――あんたなんかいらない。
 胸の奥でいつかの言葉がとれない刺のように突き刺さる。


「俺の書く話はどれも心情が曖昧だって言われるんだ」


 ――――あんたなんか私の子供じゃないわ。
 母親と呼んでいた女の隣に立つのは父親と呼んでいた男ではない―――若い男。


「なんなんだろうね……俺はそんなのわからない……」


 愛ッテナニ?
 恋ッテナニ?
 好キッテナニ?
 ソレハトテモ楽シイコトナノ?
 教エテ―――誰カ僕二教エテ。


「…………ねえ、ルーくん」
 ウィルフレッドは頭を上げて、真面目な顔でぽつりと尋ねた。
「恋愛って楽しいものなの?」




 繁華街で友人たちと別れるのは、ここからそれぞれ帰る方向が違うからである。
 2人の友人と少しばかり過ごした後、シルヴィアは夕暮れの繁華街を1人ゆっくりと歩いて家路についた。
『世間に疎いあなたじゃ知らないのも無理ないけど、彼ってばこの辺りじゃ有名人よ、有名人!
 子供のような顔で世の女性たちを魅了する魔性の微笑っ! 着ているだけで高貴なイメージのRFGの制服っ! 人は彼をこう呼ぶのよっ! 宇治金時の君とっ!』
 先程の友人の言葉を思い出す。
『顔良し、頭良し、運動神経良し、そして金持ち。おまけに未来は高級官僚確実よ? 彼と付き合う人って絶対玉の輿になれるでしょうね』
(玉の輿、ねぇ……)
 すれ違う人々を時々ちらりと見やりながら―――別になんの意味もないただの癖である―――シルヴィアは口をひん曲げた。
(てか、男なんて頭とか運動とか、顔とかじゃないっしょ。やっぱ性格よ、せーかく)
 頭が良くても性格が悪い人間などたくさんいる。自分が頭脳明晰であることを鼻にかけて、殴り倒したくなるほど他人を見下す奴も結構いるものだ。いくらなんでも、玉の輿狙いのためとか恋人としてのレベルは合格だからなどと言った理由で、そんな人間と付き合うほど自分の価値を下げるつもりはない。
(…………まあ、性格良くてその上、顔が良いならそれはそれでいいけど)
 そんなことを思ってしまう彼女は友人から『面食い』などと言われる。
(ま、なんにしても)
 ぴたりと足を止める。そして、嫌そうに振り返りながら彼女は半眼を向けた。
「こーいう馬鹿は死んでもお断りね」
 ぽつりと呟いた彼女の視線の先にいるのはいかにも頭が軽そうな男2人組。先程から後ろから『ヘイ、彼女〜♪』だの『オニーサンたちと一緒に遊ばない?』だの流行らないナンパの常套文句を連呼していたのだ。最初は無視していたがさすがにうっとうしくなってきた。しかもまだ繁華街なら良いが、これから住宅街に向かうのにそんな所までついてこられたらなにをされるのかわかったもんじゃない。
「をを? オニーサンと遊ぶ気になったのかい?」
「なるわけないでしょ。うざったいのよ、このヘタレスカポンタンどもが」
 憮然とした顔ではっきりと告げれば、にやにやとした笑みを浮かべていた彼らの表情から笑みが消えた。代わりに浮かんだのは険悪な表情。
「ンだとコラ」
「下手になってやりゃあ調子こきやがって」
 どうやら流行らないナンパの常套文句を多用する奴らは脅し文句も流行らない常套文句を使用するのが習わしらしい。いつ下手に出ていたのかは知らないが、一段と図々しくなったスカレポンタン2人組にシルヴィアは呆れるように深い溜め息を吐いてみせた。
 父親譲りなのか、無駄に喧嘩を売りたくなる性分らしい。目を細めて斜め上に視線を向け、侮蔑と取られても構わないような鼻を鳴らし方をする。
「あーやだやだ、自分の思い通りにならないとすぐに逆ギレ? 勘弁して欲しいわねまったく」
 どう見ても自分よりも年下の小娘に馬鹿にされて、相手もプライド―――がとりあえずあったらしい―――を傷つけられたのか怒りで顔を真っ赤にする。
「―――にゃろうっ!」
「ふんっ! 触らないでよヘンタ―――」
 掴みかかんばかりの勢いで自分に突っ込んでくるスカレポンタンの片割れに勢いよく辞書が入ったカバンを高く振りかぶり―――

 べごし。

 見事にカバンが直撃する音が響いた。




「殴られた上に店を追い出されたのだ」
「真似っこなのだっ!?」
 脳天に出来たたんこぶをさすりながら涙目で呟いたウィルフレッドの台詞に彼のカバンを抱えてアスタローシェがショックを受けたように彼の顔を振り仰いだ。
「ルーくんもヒドイな、年上(センパイ)を足蹴にするなんて……足蹴にしてないか、殴ったんだもんな」
「でも殴られるのも当然なのだ?」
 殴った後のルイスの台詞をそのままそっくり言ってくるアスタローシェにちらりと視線を向けてから、はう、と溜め息を吐く。
「……いやまあね? 殴られるほどの事は言ったけどさ……」
 夢は恋愛小説家。
 高校に入って『彼女』と呼ぶべき女を作ったのは―――教師を含めて―――42人。
 そんな状態で『恋愛って楽しいか?』などと問われればそれは殴りたくなるだろう。
 だが、他人の答えが聞きたい問いでもあった。
 正直言って―――自分にとって恋愛は『どーでもいい』という感情しかもてないから。
 家に向かうためには必ず通らねばならない繁華街をとぼとぼと歩きながらウィルフレッドは隣でひょこひょこひよこのようにくっついてくるアスタローシェをちらりと見やって訊ねた。
「アストくんは彼女いるの?」
「『彼女』ってなんなのだ?」
 4歳時にはまだ『彼女』という言葉は早いらしい。ウィルフレッドは言い直した。
「好きな人はいるの?」
「パパとママが好きなのだ」
(…………意味が違う…………)
 どうやら4歳時には恋愛の話は根本的に早いらしい。何かを期待していたわけではないが、それでも訊ねた手前、自分の求めていた答えとはまったくかけ離れた答えが返って来たことにそこはかとなく悲しみが込み上げてくる。
 ろくに前も見ずに人の流れに乗りながらううう、と泣き濡れ―――
 おそらく一番の原因はウィルフレッドが前を向いていなかったことと人込みの中で立ち止まっていた人間がいたこと。
「ウィル危ないの―――」
「ふえ?」
 ウィルフレッドより先に危険を察知したアスタローシェが口を開いたことにウィルフレッドは反射的にアスタローシェの方を見やり―――

 べごし。

「―――だ」
「あ…………」
 ぽと。
 やたらと重そうなカバンは物の見事にウィルフレッドの顔面を捉えていた。その場に居合わせた関係者全員が一瞬だけ凍りつく。やがて、彼の顔面をもの凄い勢いで殴打したカバンは重力にしたがって、落ちる。
「……ま……」
 なにを言えば良いのかわからず―――そのまま話を続けていいのだろうかと悩みつつ―――黙る面々の中でウィルフレッドの声がぽつりと聞こえてくる。
「……また殴られたのだ……」
「またまねっこなのだっ!?」
 再び語尾を真似されて、アスタローシェがようやく声をあげる。その声が凍りついた時を解凍したのか、予想外のハプニングのせいで萎えたスカレポンタン2人組も悪態を吐きつつ人込みの中へ消えていく。
 殴られたウィルフレッドの方も呟いては見たものの状況が良く理解できていなかったのだろう―――殴られた顔を押さえて怪訝な顔をしている。アスタローシェが彼を見上げながら『大丈夫なのだ?』と声をかけていたりもする。
 ―――そんな中で1人未だに固まっていたのが殴った張本人―――シルヴィアだった。
 カバンを手に持ったまま真っ青な顔をして口を引きつらせている。
 神に誓っても良い―――これは、完全的不慮の事故だ。予想もしなかった漫画のような展開。現実でこんなことが起こってもいいのか的ハプニング。
 しかも相手はつい先程まで話題になってたかき氷男―――だったか?―――である。
 ああ、なんて運の悪い。
 というかこれはもしや父親の担当の恨みなの? 確かにまだ原稿に書き出していないテープを誤って上から重ねてダビングしたことを黙ってて担当の責任として罪をなすりつけてしまった。ああ、その時の恨みなのね? なんて根性のひん曲がった恨みの晴らし方なわけ―――実際は単なる偶然で、恨みなどであるわけがないのだが。
「……えっと……君?」
 殴りつけた体制のまま固まるシルヴィアにウィルフレッドは怪訝な声をあげて首を傾げた。その瞬間。
「きゃあああああああああああっ! 私が悪かったから許してぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
「へ……?」
 我に返ったのか、いきなり悲鳴のような声をあげてくる少女にウィルフレッドが間の抜けた声をあげる。
 ―――伸ばそうとした手が気に入らなかったのか?
 反射的にそう思って手を引っ込めれば、ほんの一瞬の隙を狙ってシルヴィアがカバンを両腕に抱えこんだ。そのまま素早い動きで回れ右をすると全速力でその場を離れて―――もとい。逃げていく。
「いやあのえっと……?」
 呆然と見送るウィルフレッドにアスタローシェが状況報告をしてくる。
「逃げたのだ」
「逃げたねぇ……」
「どうするのだ?」
 首を傾げてくるアスタローシェにウィルフレッドは小さく笑みを浮かべてみせた。



「とりあえず追うのみでショ」





  to be continued............



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7903家訓は実行するのですっ!!白河綜 E-mail 2001/12/21 16:35:55
記事番号7902へのコメント

ねんねこさんは No.7902「思い立ったが吉日生活 【 4−2 】」で書きました。


 こんにちは、ねんねこさん♪
 続きなのですねvv

 ふふふ……、ウィルシル第二段v お二人の過去まで書かれててお得v(待て)

 

> 繁華街から少しばかり外れた通りに小さな喫茶店がある。
> 若い女性をターゲットにした雑誌に紹介されたことこそなかったが、店のコーヒーは絶品で、この味に魅了された客は少なくない。足繁く通う常連客も多い。
> それが喫茶店『珈琲解放区(カフェ・フリーク)』である。

 ううううう。冬になると美味しいコーヒーが飲みたくなるのです! 朝はカフェオレ夜はブラックv 勉強のお供ですね♪
 でも最近は寒いので、身体を暖めるためにチャイを作って飲んでます♪

>「うをっ!? マスターのソックリさん発見っ!?」
>「我の目の錯覚かっ!? ルーがいるのだっ!」
> ―――たまに店に出ると常連客からこんな言葉をいただくわけである。

 なるほど!! でも、マスターがそんなに長く外出しててもつぶれない…………アリータさんの苦労が…………(苦笑)

>「ルーかっ!? 本物のルーなのかっ!?」
>「良し、なんか本物っぽいぞ。さっそくケーサツに電話して捜索願いを取り下げないとなっ!」

 出してたんですか!? 捜索願い!!(汗)


> 元は写真家になるのが夢だったのだが、長男で、他に店を継ぐ人間がいないからと先代である父親から店を押しつけられたせいでマスターなぞやっているのだ―――まあ、写真家になるのは諦めたが、写真を撮ること自体はやめておらず、ふらりと旅に出ては写真を撮って、そしてふらりと戻ってくるの繰り返しをしていた。
> テーブルに広げられた写真に興味を示したのか、いつもの席には行かずにリオンたちが座っている席に同席して、クラヴィスは声をあげた。

 白河のお知り合いに、プロの写真家さんがいらっしゃるのですが、ホントによくお出かけになってますね! この前スイスに行って撮ってきたという写真を、額にいれてくださいましたv
 アルプス♪ ハイジvv(待て)

>「海は良いぞぉ。波の音を聞けば心は落ち着くし、青く輝く水面を見れば心も洗われる。それに食い物も美味いしな!
> くくぅっ、あの伊勢海老! 刺身も美味かったが残った頭で作ってもらった味噌汁がもう絶品だったなぁぁぁぁぁ」

 いいですね!! 食べたい!! 伊勢海老なんて親戚の結婚式でしか食べたこと無いです!!

>「……結局最後は食い気か……」

 いいじゃないですか♪ 旅の楽しみは、やっぱご飯でしょうvv


>「……ご自分は伊勢海老で、お土産がアジの開きと言うのはどうかと思うんですが……」

 鯵の開き…………美味しいですけどね(笑) ちなみに、少し小さめのサイズが、味がしっかりしていてすきです♪

>「ゴメンなアリータ! アジの開きじゃ駄目だってお父さん気づかなかったよ! ああ、やっぱり買う時に迷ったスルメイカの干物にすれば良かったかいっ!?」

 イカのとんびとかっ!!(爆死)

>「ああ、そーだそーだ。そういえばそろそろ整理するからと言って頼んだな。あんまり大した用事でもないのですっかり忘れていたよ。あっはっはっはっ」
>「あぁぁぁぁぁぁぁもぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ腹立つぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」

 落ち着いてください! アリータさん!! 落ち着いて〜〜〜〜!!!!(汗)

>「ウィルが高3の時の写真だから……24年前か? 我はまだ4歳だったのだ」

 アスタローシェさん、28歳なのですね!? 男盛り!!(激しく待て)


>「ああっ!? ルーくんのソックリさんがいるっ!? 本物ならお巡りさんに連絡して捜索願いを取り下げないとねっ!」
>「…………………親子揃って同じリアクションをありがとう、センパイ……」

 ふふふv 流石パパりん♪
 それにしても、クーちゃんはパパりんのこと嫌ってる(?)わりには、行動パターンが似てますね。
 何にしても、ヴァレンタイン家、最高vv

>「あ、写真だ! 懐かしいにょ」

 あなたはあまり変わっていないような気が…………(汗)

> コートも脱がずにみんなが溜まっているテーブルへと足を進めてクラヴィスが見ていたアルバムを覗き込む。最初に目に入った写真に写ったぶすくれた銀髪の少年を指差して、からかうようにウィルフレッドは笑った。
>「アストくん、ブサイクにょ」

 そんなこと言わないでええええええ!!!!(アスタローシェ氏・好きv)


>「そういえばこの時アストくん写真撮るのめちゃくちゃ嫌がったんだよねぇ。『写真撮ったら魂抜かれる〜』ってさ」
>「そう我に吹き込んだのはお前ではないか……! もうどうでも良いから室内ではコートは脱げっ!」

 言われたことあります(笑) それを聞いた直後の写真はすごい顔でうつってました(笑)

>「いったいなにで怒らせたんだよ? もしかしてバイト料払ってないとか?」
>「ううん、3万はしっかりシルヴィアさんが払ってたにょ。怒ってるのはそっちじゃなくて……『宇治金時の君』がなんなのか教えてあげなかったらいたくご機嫌損ねたんだにょ」
>「うじきんときのきみぃぃぃぃぃ?」

 そうなのです!! もぉ気になって気になって!!
 …………まさかっ!? 学校のそばにあるかき氷屋さん(あるのか? そんなの)で毎日毎日宇治金時におかき氷を食べていたのでは…………。
 …………は!? 殺気が…………。
 
>「ばっかじゃないの? 伝説の“宇治金時の君”を知らないなんて、よくそれでウィルさんの息子やってられるよねっ!」

 息子は“やる”ものではないですよ(笑)

>「制服の色だよ。高校内でもRFGは変に特別視されててね。校舎も違ければ制服も一般クラスとは違ってたんだよね。ちょっと変わって色の制服でね。緑色と暗い茶色の組み合わせが抹茶と小豆に似てるってんで“宇治金時”とかあんまり嬉しくない呼び方されたんだにょ。そう―――」
> 言いながらボタンを外してそのままだったコートを脱ぐ。いつもはとっくりのシャツやセーターなどの比較的ラフな格好だったが、今日はシルヴィアが用意していた―――おそらく同窓会があるためだろう―――スーツを着ていた。
> セピア色のYシャツに赤味を帯びた黄色(サンフラワー)のネクタイ。そして、暗い緑(ボトルグリーン)のズボンと背広を身にまとったウィルフレッドが軽くウインクしつつ、言葉を続けた。
>「―――こんな感じでね♪」

 おおおおおっ! 納得なのです!! まさか制服だったとはっ!!
 しかし…………シルヴィアさん、これを揃えたあなたはやはりただものではない…………(汗)

>「なーにテストの結果見てうんうんうなってんのよ、シルヴィア。終わっちゃったもの見ていまさら唸ってもしゃーないでしょうが―――ほぉ、英語の点数が末期症状ねぇ……」

 どきっ!?



>「だいたいねぇっ! 平均点を高くしている連中が悪いのよっ! なんなのこの満点っていうのはっ!? きっと瓶底眼鏡かけて白いはちまきつけた学ランのがり勉クンなのよ、このウィルフレッドって人!」

 違います!! そこの美人なおねーさん!! 激しく違っておりますぅうううう!!


>「変なこと強要してこなくても『愛してる』も言わないし、話を聞いてくれるけど、自分のことは話してくれないし。なんかとりあえず付き合ってます的態度だったから3日で別れたのよ」

 「お友達」って感じのおつきあいなのですね。

>「……なんだかとても見られている気がするのだ」
>「気にしちゃ負け。無視しなさい、アストくん」
> ホットミルクを飲みながら上目遣いで呟いてくる親戚の小さな少年アスタローシェにウィルフレッドは窓の外を見もせずにそっけなく言い放って、持て余していた万年筆を紙に走らせた。

 きゃあ♪ ミニチェアアスト君vv 彼って場このころからすでにアノ口調だったのですねvv


> もう怒ってないのか、とこちらの表情を伺うように見上げてくるアスタローシェに微笑んでみせれば、彼は顔をほころばせてテーブルに身を乗り出した。テーブルの上にばらまかれた原稿用紙を見て、首を傾げてみせる。

 …………可愛いv

>「RFGの連中って打たれ弱いですよね。挫折の経験がないからっスかね?」
>「……辛口コメントだね、ルーくん」
> 隣のテーブルを片づけながら辛辣なことを言ってくるルイスに彼は小さくうめく。

 ううっ。厳しいお言葉なのです。白河はすでに何度か挫折してますから、いたくも痒くもないけど♪(待て)

>『顔良し、頭良し、運動神経良し、そして金持ち。おまけに未来は高級官僚確実よ? 彼と付き合う人って絶対玉の輿になれるでしょうね』
>(玉の輿、ねぇ……)

 …………いい響きだ…………(待て。とりあえず待て)

>(てか、男なんて頭とか運動とか、顔とかじゃないっしょ。やっぱ性格よ、せーかく)

 白河的に、ポイントは「声」ですかね。美声の人、男女見境なく好きv

>「なるわけないでしょ。うざったいのよ、このヘタレスカポンタンどもが」

 素敵v


>「あーやだやだ、自分の思い通りにならないとすぐに逆ギレ? 勘弁して欲しいわねまったく」

 さらに素敵v 師匠とよばせてください!!(待て)

>「殴られた上に店を追い出されたのだ」
>「真似っこなのだっ!?」

 さらに真似っこなのだ♪
 パパりん痛そうなのだ……。なんだか我、とても心配(止めろぃ)

> 夢は恋愛小説家。
> 高校に入って『彼女』と呼ぶべき女を作ったのは―――教師を含めて―――42人。

 えっ、教師も!?
 あ、でもアプローチしてきたのは先生なんですよね。

> そんな状態で『恋愛って楽しいか?』などと問われればそれは殴りたくなるだろう。

 顔は止めてv(待て)


> べごし。
>
>「―――だ」
>「あ…………」
> ぽと。
> やたらと重そうなカバンは物の見事にウィルフレッドの顔面を捉えていた。その場に居合わせた関係者全員が一瞬だけ凍りつく。やがて、彼の顔面をもの凄い勢いで殴打したカバンは重力にしたがって、落ちる。
>「……ま……」
> なにを言えば良いのかわからず―――そのまま話を続けていいのだろうかと悩みつつ―――黙る面々の中でウィルフレッドの声がぽつりと聞こえてくる。
>「……また殴られたのだ……」
>「またまねっこなのだっ!?」

 再び真似っこなのだv(もう止めなさい、自分)
 今度こそ直撃!! 痛そうなのだ…………(涙)

>「……えっと……君?」
> 殴りつけた体制のまま固まるシルヴィアにウィルフレッドは怪訝な声をあげて首を傾げた。その瞬間。
>「きゃあああああああああああっ! 私が悪かったから許してぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
>「へ……?」
> 我に返ったのか、いきなり悲鳴のような声をあげてくる少女にウィルフレッドが間の抜けた声をあげる。
> ―――伸ばそうとした手が気に入らなかったのか?
> 反射的にそう思って手を引っ込めれば、ほんの一瞬の隙を狙ってシルヴィアがカバンを両腕に抱えこんだ。そのまま素早い動きで回れ右をすると全速力でその場を離れて―――もとい。逃げていく。
>「いやあのえっと……?」
> 呆然と見送るウィルフレッドにアスタローシェが状況報告をしてくる。
>「逃げたのだ」
>「逃げたねぇ……」
>「どうするのだ?」
> 首を傾げてくるアスタローシェにウィルフレッドは小さく笑みを浮かべてみせた。
>
>
>
>「とりあえず追うのみでショ」

 家訓が!! 家訓がこんなところで実行されとる!?


 はにゃ!!(パパりんうつった)
 ふふふ。この後はウィルパパがシルヴィアさんをGETしにvv

 続きがきになる〜〜〜〜!!

 それでは。
 あまち感想になっていない感想を、白河綜がお送りしました!!(待てない)




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7904伊勢海老マスターなのですねッ!?むくぅ E-mail URL2001/12/21 18:02:09
記事番号7902へのコメント

 今回はなんと言ってもたぶらかし隊隊長、ウィルフレッドさん(とてもパパりんなんて呼べません)でしょう!(タイトルとこれっぽっちも関係なし)
 恋愛小説書いていたなんて……(汗←待て)
 ……タイトル、ウィルシル編なのにすいません。ていうか意味不明で申し訳ありませんのです(汗々)
 センパイですか。宇治金時ですか。かばん直撃ですかッ!(暴走)

 (鈍い音)

 ……はッ!? 今のはもしかして今回出番がない某赤法師さんの怒りの鉄槌ッ!?(待て待て待て)
 ……それと、アスタローシェさんが四歳の時既にウィルパパさん高校生だったのですね……年齢を感じさせない若々しさというか、そこはかとなく若々しすぎるような気が……
 アスタローシェさん、パパとママが好きですか……そして口調が可愛い……(笑)

 そして伊勢海老マスターこと写真家マスター改めルイスさんっ!(長い上に謎)
 あまりに行方不明になっていると、常連さんに本気で捜索願い出されたりしそうなのです。
 というか何故伊勢海老なのか私……あじの開きでも別に……(待て)
 そしてばか王子とはヴァレンタイン家並みに仲がいいみたいですねッ!(どういう仲のよさだ) いつもはそばにいないという違いはあるのですが……

 というわけで、毎度毎度意味不明ですいませんが、家訓に則って私もシルヴィアさんを(珍しく)追っかけてみたいと思いますのですっ!
 それではむくぅなのでしたッ! 追撃ッ!(だから待て)

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