◆−THE DAY OF JUDGMENT 番外編 『THE RAINY LABYRINTH(後編・上)』−ねんねこ(6/15-14:29)No.6769
 ┣犠牲者第一号(泣)−久遠安宿(6/15-15:18)No.6771
 ┃┗おめでとうございます、というべきか。(汗)−ねんねこ(6/19-13:58)No.6784
 ┣涙が止まってくれないぃ〜っ!−むくぅ(6/15-16:31)No.6772
 ┃┗あああ、大丈夫ですかっ!?(汗)−ねんねこ(6/19-14:08)No.6785
 ┣あああああ…−みてい(6/15-17:56)No.6773
 ┃┗のおおおおお……(滝汗)−ねんねこ(6/19-14:17)No.6786
 ┣ああああああああああ、ゼルっっ!?−桐生あきや(6/15-19:43)No.6774
 ┃┗にひぃぃぃぃぃぃぃっ!?ユズぽんっ!?−ねんねこ(6/19-14:33)No.6787
 ┣ティッシュ、ティッシュはどこ〜!?−キム(6/17-09:44)No.6779
 ┃┗ティッシュはこ〜こ〜よぉぉぉぉ!−ねんねこ(6/19-14:43)No.6788
 ┗THE DAY OF JUDGMENT 番外編 『THE RAINY LABYRINTH(後編・下)』−ねんねこ(6/22-11:26)No.6795
  ┣みんなぁぁぁぁぁっ!−むくぅ(6/22-12:00)No.6796
  ┃┗赤法師殿の逆襲はあるか?(意味不明だし)←待て−ねんねこ(6/25-10:39)No.6811
  ┣みなさぁぁぁぁんっ!−のりぃ(6/22-13:36)No.6797
  ┃┗初めましてっ♪(爆)−ねんねこ(6/25-10:41)No.6812
  ┣熱があると涙腺ゆるむのよおおお(涙)−せりあ(6/22-14:11)No.6798
  ┃┗涙というのは心の汗なのだよ……−ねんねこ(6/25-10:42)No.6813
  ┣あああみんなかっこいいよぉぉぉぉぉっ!!−久遠安宿(6/22-15:08)No.6799
  ┃┗どのタイプがお好みで?(笑)−ねんねこ(6/25-10:43)No.6814
  ┣みなさまレス早すぎィィィっ!!−安井/あしよし(6/22-23:14)No.6801
  ┃┗数時間の間の大量レスにちょっとびびりまくった人(笑)→−ねんねこ(6/25-10:44)No.6815
  ┗むぅ。−みてい(6/23-18:37)No.6807
   ┗にょふ。−ねんねこ(6/25-10:45)No.6816


トップに戻る
6769THE DAY OF JUDGMENT 番外編 『THE RAINY LABYRINTH(後編・上)』ねんねこ E-mail URL6/15-14:29


なんですか自分。『後編(上)』というのは(滝汗)
……読んで下さっている皆様すみませぬ(土下座)
どこをどう間違えたのか(単に行き当たりばったりで書いていたため)配分に偏りがめちゃくちゃありまして(遠い目)
後編だけで何故越える30KB。おまけにパソ反乱再び(泣)ということでほとんどデータが消えました。かろうじて残ったものだけでも投稿しますでし。←とか言いつつめちゃくちゃ長いです(汗)
しかもさらに暗い話に……こうなったら何人の人を泣かせるかに挑戦(待て)
いやまあ冗談と前振りといいわけはこのくらいにして。
それでは、もはや番外編ではなくなりつつあるうえ、オリキャラ中心スレキャラどこかに消え去った(汗)『RAINY LABYRINTH』読んでいただければ幸いです。

***************************************************************


   僕らはそんなにも多くのことなど
   望んだりしていないよ ずっと


 欲しかったものはただひとつ―――
 人としての『幸せ』を手に入れる―――
 ただそれだけ―――



「……はれ? クラヴィスくん?」
 屋敷の廊下、ばったりであった息子にウィルフレッドはきょとんとした顔をした。
 今日は平日。特別な休みでもないので、クラヴィスは今頃王立学院で授業を受けているはずなのだ。普通ならいるはずのない息子にウィルフレッドは首を傾げた。
「どうしたの? 今日は午前授業だっけ?」
 その言葉に僅かにクラヴィスは眉をひそめた―――いったいこの男はなに素っ頓狂なことをのたまっているのか、という顔である。
 その顔にウィルフレッドは別の可能性を思いついて心配そうな顔をした。
「も、もしかして具合悪いの!? 大丈夫!? 病院行く!?」
 大量の書類を両手に抱えて、自分と目線を合わせるためにしゃがみこんできた父親の顔色にクラヴィスは顔をしかめた。
「……父上の方が具合悪そうです」
「ふえ?」
 息子の呟きにウィルフレッドは間の抜けた顔をしてから、苦笑した。自分の顔色があんまり良くないことは既に自覚していることだった。
「あ、うん。最近ちょっと忙しいからねぇ」
 苦笑いを顔に張りつかせたまま、ウィルフレッドは言う。だが、“忙しい”というよりも“忙しくしている”といった方が正しいかもしれない。
 肌身離さず持ち歩くものが碧色の聖石ではなく、懐中時計になってからの数ヶ月間、ウィルフレッドは朝早くから夜遅くまでひたすら動き続けていた。
 なにもしないでいるのが怖いのだ。なにが怖いのか―――ウィルフレッド自身にはわかりかねたが。とにかくなにもせずにいるのが怖い。考え事をするのが怖い。なぜか空虚な心を埋めるようにウィルフレッドは仕事をこなし続けた―――結果として身体に大きな負担がかかったが、彼は気にしなかった。
 どこか疲れた表情の父親にクラヴィスはぽつりと呟く。
「具合は悪くありません。午前授業でもないし―――というか、いつもより遅いです」
 今日は課題と日直が重なったため、いつもより帰宅時間は遅かった―――といっても30分程度の違いだったが。それでも1分1秒まで時間にこだわる祖父がいれば、30分はやはりかなり大きな時間になる。
「あら。そうなの? もうそんな時間かぁ。パパりん、全然気づかなかったにょ。
 にゃっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ、時が経つのは早いなぁ」
(……めちゃあほくせぇ、この親父)
 父親から視線を外し、顔を引きつらせながらクラヴィスは心中で呟く。これ以上、この父親を相手にしていてもしょうがない。未だ笑い続ける父親を無視して、そのまま自室の方に向かって、ウィルフレッドに背を向けた。
「―――はっはっはっは……はは……」
 目の前から息子が消えて、ウィルフレッドの笑い声はだんだん小さくなっていった。
 独り残され、力無くうな垂れる。
「……クラヴィスくんつれないにょ……」
 その言葉に答えるものは誰一人いなかった。いつもはぼそりと余計なツッコミを入れてくる≪パイシーズ≫も今はいない。
(独りぼっちか。ううん、違うね。僕はもう独りぼっちなんかじゃないんだ)
 母親がこの世から去って、自分は本当に独りぼっちになった。
 そんな時、救ってくれたのはシルヴィアだった。
(僕にはシルヴィアがいるもの)
 彼女の存在が支えになった。
 自分の想いは届かなくてもいい。彼女が幸せなら。
 想うだけでいいんだ。想うだけで、彼女がいるだけでそれだけで自分にとっては大きな支えになった。
 立ち上がって、両手いっぱいの書類を抱え直した。片手でなんとか書類を支えて、ポケットに右手を突っ込む。
 どうやら自分の時間間隔が大幅にずれているらしい―――未だ昼少し前だと思っていたのにクラヴィスが帰ってきたということはもう既に夕刻ではないか。正確な時間を確かめるためにポケットから懐中時計を取り出して―――


『シルヴィアと……アレスが亡くなりました。1週間ほど前に……』

『ウィル……“シルヴィアとアレスはもう死んだんだぞ”?』


 頭のどこかに閉じ込めていたはずの言葉が何度も何度もリフレインする。

 ―――シンダ。シルヴィア ハ シンダ。モウコノヨニハイナインダ。

 頭では既に理解していたこと。
 それを心でも理解した瞬間。
 ウィルフレッドの意識は暗転した。



「―――っ!?」
 耳に入ったのは、大量の紙の束が崩れる音と人が倒れ込む音。
 少し離れて聞こえたその音にクラヴィスは慌てて振り返った。綺麗に磨かれた床の上。敷かれたじゅうたんの上にばらまかれた大量の紙束と―――倒れ込んだ父親の姿。
「父上?」
 顔をしかめてぽつりと呟く。
 自分の気をひくための新手の行動か―――などとクラヴィスが疑ってしまう辺り、ウィルフレッドが日常どんな方法で息子の気をひこうとしているのか、容易に知れた。
 いつまで経っても反応しない―――普段はいつまで経ってもこない時はまるで子供のように自分の名前を呼びながら騒ぎ出すのだ―――父親に、尋常でない雰囲気を察して、クラヴィスは怪訝な顔をした。
「……父上? 悪ふざけもいい加減に―――」
 大股で父親に近づく。
 倒れ込んでいたウィルフレッドの顔からはまるで死んだように血の気が失せていた。
 その様子にさすがのクラヴィスも大きく息を呑んだ。
「きゃああああああっ!?」
 呆然とたたずんでいると、近くから女の悲鳴が聞こえた。そちらの方を慌てて見やれば、そこに立っていたのは、自分の義理の母親であり、ウィルフレッドの妻―――あくまで立場上であることは―――本当は祖父のマードックの女だということは―――子供とは言えクラヴィスも薄々気づいてはいた―――である女だった。
 廊下に倒れ込んでいる戸籍上夫であるウィルフレッドに女は駆け寄ろうとして―――
「父さんに触るなっ!」
 クラヴィスは思わず叫んでいた。
 その言葉に驚いたように女は伸ばしかけた腕を引っ込めてクラヴィスを見やった。
 いつの頃だったか―――とにかく本当に小さな頃から心を閉ざして物静かな子供だったクラヴィスにしては珍しい―――と言うか初めての態度だった。いつになく鋭い目付きで睨みつけてきたクラヴィスに女は戸惑いの表情を向けた。クラヴィスもまたどうして自分がそんな事を言ったのかわからなかったらしく、戸惑っているようだったが。
 とにかく、この家の人間に父親を触らせたくなかった。父親がこの家の中で少しばかりずれているのは、自分をしつこいくらいに構うところでクラヴィスもわかっていた。そして、そう言った外れた行動をとることは祖父であるマードックが一番嫌うこと。今ここで、この家の誰かに―――マードックの言いなりになっている奴らに―――父親を渡してはいけない。そんな考えが頭のどこかで無意識に働いていたのかもしれない。
 女の悲鳴を聞きつけたのか、家にいた人間が次々と駆けつけてきた。だが、父親に近づこうとする者すべてをクラヴィスは鋭い視線を向けて牽制した。
 その中で唯一信用できる人物―――何度か会話を交わしたことのある家政婦の姿を見つけて、クラヴィスは声をあげた。
「先生を……グレイ先生を……早く!」
「は、はい……!」
 一番屋敷から近い魔法医の名前を叫んで、家政婦を呼びにやらせる。駆け出した家政婦を確認してから、クラヴィスは自分の肩に父親の片腕をかけた。
 その様子を見て、数人の大人が手伝おうと動いた。それを睨みつけるような視線で拒否して、クラヴィスは意識が戻りそうもない父親を一瞥した。小さく嘆息して、自分の肩に回した手とは反対の腕の付け根に手を掛ける。
 まだ成長途中の子供が大の大人を運べるはずも無い。運ぶ、というよりは引きずる、といった方が正しいような状態でクラヴィスは父親を彼の寝室へと連れていった。
 残された書類に混じって落ちていたのは―――お昼少し前で止まった懐中時計。
 お昼前から時を刻むことを止めたシルヴィアの懐中時計だった―――



 ++ THE DAY OF JUDGMENT ADDITION † THE RAINY LABYRINTH ++



『お願い……助けて……』
 暮らしていた森から一番近い街の魔道士協会。呼ばれて行ってみれば、連れていかれたのは遠く離れた場所にいる人と会話することができるヴィジョンルーム。
 盲目のため、姿は見ることは叶わなかったが、耳に入ってきた声は聞き覚えのある少年の声だった。
『父さんを……父さんを助けて……』
 涙まじりの少年の訴え。
 その言葉に彼はすべてを悟った。
 赤法師レゾの元にウィルフレッド=ヴァレンタインが意識を失ったという知らせが入ったのは、ウィルフレッドが意識を失ってから一週間後のことだった。



   孤独で何も見えなくなったんじゃない
   もう何も見たくなかったんだ



 ―――こうなることは半ば予想済みだった。
 ヴァレンタイン邸の門をくぐりながらレゾは小さくため息を吐いた。
「大きいね、クラヴィスにーちゃんのお家」
 自分の隣に立っていたまだ幼い少年が、ぽつりと呟いた。それに小さく頷いて、レゾは玄関の扉をノックする。
 応対したのは、住みこみの家政婦だった。
「ウィルフレッドさんのご様態は?」
 事情を手短に話して、ウィルフレッドの寝室へと向かう廊下でレゾは自分の前にいた目的地に案内している家政婦に訊ねた。家政婦は前を見ながら暗い顔をしてゆっくりと首を横に振った。
「いえ……ウィルフレッドさまが倒れられてからかれこれ2週間……その間一度も意識を取り戻されなくて……それに、クラヴィス坊ちゃまが―――」
「クラヴィスにーちゃんがどうかしたの?」
 それまで沈黙を保っていた少年が首を傾げながら声をあげた。
 象牙色の肌に黒い髪。深海のような藍蒼色の綺麗な瞳をもつ少年。両親―――父親とは血が繋がっていなかったが―――が殺されたことも知らずに祖父と共に両親の帰りを待っているその少年の名前はゼルガディスという。
 ゼルガディスの問いに家政婦はため息交じりで呟いた。
「クラヴィス坊ちゃま、ウィルフレッドさまをずっと看病なさっていらっしゃるんです。お食事も睡眠時間もあまりとっていらっしゃらなくて……あのままでは坊ちゃままで倒れられてしまいます」
 ―――こうなることは半ば予想済みだった。だが、思ったよりも最悪な状況だった。
 父親を毛嫌いしていたクラヴィスの意外な行動のせいで事態はまた一段とややこしいことになった。レゾは小さくため息を吐いて、家政婦を安心させるように小さく微笑んでみせた。
「わかりました。クラヴィスくんのことも私にお任せ願えませんか?」
 レゾの言葉に家政婦は立ち止まった。振り返ってゆっくり深くレゾに向かってお辞儀をする。
「どうかよろしくお願いします。赤法師さま」
「頭をあげて下さい。聖職者として当然の行いです」
 口元に笑みを浮かべてレゾは微笑んでみせた。
「それにしても……ウィルフレッドさんとクラヴィスくんのことを気にかけていらっしゃるんですね?」
 この家にいる人間としては珍しい人間だった。ウィルフレッドもクラヴィスもこの家出は疎まれる存在である。そんな彼らを気にかけるなどこの屋敷では滅相も無いことだった。
 レゾの言葉に家政婦は苦笑してみせた―――おそらくレゾの考えをその言葉から読み取ったのだろう。
「旦那(マードック)さまをはじめ、この屋敷の方々はウィルフレッドさまとクラヴィス坊ちゃまを疎ましく思っておられますが、この屋敷で働く者たちは皆、お二方を好いております―――旦那さまの前ではとても言える話ではありませんが……」
「……そうですか」
 レゾが心なしか嬉しそうな声をあげると、家政婦はひとつの扉を指差した。
「ここがウィルフレッドさまの寝室でございます」
 説明してから、扉を軽くノックする。中から聞こえてきたのは少年の声。来客を告げると入室を許可する声が聞こえた。扉を開けて、お互い顔を見合わせた瞬間。
 レゾの右眉が微かに跳ね上がったことに気づいたのは誰もいなかった。
「……レゾ……ゼル……」
 ベッドの端っこに座り込んでいたクラヴィスの翠色の瞳からぼたぼたと大粒の涙が溢れる。
「父さんが……父さんが……!」
 緊張の糸が途切れたのだろう―――2週間の間一度も弱音を吐かなかった少年が初めて涙を見せた。いつもは大人びたように見える少年も今は歳相応に見える。
「父さんが起きないんだ……助けてよ……レゾ……」
 涙まじりで言ってくるクラヴィスの頭を優しく撫でながらレゾは微笑んだ。
「よく頑張りましたね。あとは私に任せて……あなたはゼルガディスと一緒にお部屋に戻ってゆっくり休みなさい」
「……でも……」
「大丈夫。私に任せて下さい―――ゼルガディス」
 父親の近くにいたいのか、反論してくるクラヴィスを笑みを浮かべることで黙らせ、レゾは早く部屋に戻るよう促した。
「クラヴィスと一緒に部屋までついていってあげて下さい」
「ん。部屋、行く。クラヴィスにーちゃん」
 ゼルガディスにまで促されて、クラヴィスは名残惜しそうにベッドで眠る父親を一瞥して、部屋から出ていった。
 少年たちが部屋を出ていったことを廊下に響く足音で確認して、レゾは小さく嘆息した。ふたりの少年の実の父親であるウィルフレッドの方を向いて、レゾはぽつりと呟いた。
「……いつまで寝たふりしてるんですか? ウィルフレッド?」
「…………クラヴィスがあんたを呼ぶとはね…………」
 嘆息交じりで呟いたのは―――2週間一度も意識を取り戻していないはずのウィルフレッドだった。レゾが部屋に入った瞬間、眉を跳ね上げたのは、この男が既に意識を取り戻していることを瞬時に気がついたからだった。
 彼の言葉にレゾは肩をすくめてみせる。
「切羽詰まって、わらをも掴みたい状態だったのでしょう。
 それで? 息子を心配させたまま、いつからたぬき寝入りしてたんですか? あなたは?」
「……気づいたのは今さっきさ。きっとあんたの気配に身体が無意識のうちに反応するんだな」
「嫌味ですか? それ?」
 以前まだウィルフレッドがレゾの元で武術や魔術の手ほどきを受けていた頃、真夜中疲れて熟睡しきっていたウィルフレッドをレゾが『不意打ちに対する訓練』と称して―――レゾ当人は単なる気分転換をつもりで―――問答無用で半殺しにしたのだ。そのおかげでウィルフレッドの身体はレゾの気配に敏感に反応するようになった。近づいてきたら無意識のうちに防御体制を取るのだ。
 半殺しにされた時のことは今でも覚えてる。あの時は騒ぎに気づいて起きてきたシルヴィアが半ば意識を失って白目むいていた自分を見て、父親(レゾ)を目くじら立てて叱りつけて―――
「……シルヴィアの時計が止まってたんだ……迂闊だったよ、忙しくし過ぎてぜんまいを巻いてる余裕も無かった」
 あの時計が動いていたからシルヴィアがまだ生きていると思えた。
 ―――自分があの時計の針を止めたのだ。
 ―――自分が自分の中で生きていたシルヴィアの命を止めたのだ。
「シルヴィアと別れてからもう6年か……」
 彼女を追い出したあの時、まだ1歳だったクラヴィスはもう7歳になっていた。
 その6年の間に自分の周りはなにか変わっただろうか。
 家のこと。
 義父のこと。
 息子のこと―――
 ウィルフレッドは自嘲気味に笑った。
「結局僕はなんにも変わらなかった。変えられなかった」
「……ウィルフレッド……」
「クラヴィスがいれば自分に対していい圧力(プレッシャー)になるんじゃないかって思ってたけれど……シルヴィアの代わりになってくれるんじゃないかって思ってたけれどやっぱりだめだった」
 義父や義兄の存在はクラヴィスにとって辛いものでしかなかった。
 自分にすら心を閉ざしたクラヴィスの存在はいい圧力になるはずもなく、逆に自分を限界にまで追い詰めるだけになった。
「だからってあの小さな子に本当のことをすべて話すなんて出来なかった」
 人間の汚い欲望がうごめく泥沼の家庭事情をまだ小さなクラヴィスには話したくなかった。
 そのために今まで作り笑い浮かべて振り撒きたくもない愛想振り撒いて周りをごまかしてきた。
「あなたにとってクラヴィスが重みにしかならないのなら―――」
 黙りこんだウィルフレッドにレゾが静かに口を開いた。
「クラヴィスはゼルガディスと一緒に私が預かります」
「なっ……!?」
 その言葉にウィルフレッドは慌てて身を起こして、レゾを見やった。
「甘ったれるのもいいかげんにしなさい、ウィルフレッド。辛い思いをしているのはあなただけではないでしょう?」
 レゾは嘆息した。
「あなたが寝込んでいた2週間ずっとクラヴィスはあなたのそばで看病していたらしいですよ」
「……クラヴィス君が……?」
 今さっきまでクラヴィスが自分のそばにいたことは知っていた。だが2週間いっぱなしだったとは思わなかった。
「全てのことを話さないだけでクラヴィスがあなたにまで心を閉ざしているなんて本気で思っているんですか?」
 レゾの言葉にウィルフレッドは黙ったままだった。レゾは小さく頭を振る。
「見返りを求めていたら他人は心を開けてくれませんよ―――たとえ血の繋がった親子でも。
 ウィルフレッド、あなたは―――」
 レゾがまっすぐウィルフレッドの方に顔を向けて訊ねてきた。
「あなたはクラヴィスになにを求めているんですか?」
 ―――その言葉は。
 ウィルフレッドの心の奥深くにぐさりと刺さった。



 扉がノックされる。その音に反応して、ベッドの端にちょこんと座っていたゼルガディスは顔を上げた。
 叩かれて少ししてからゆっくりと扉は開き―――入ってきたのは赤い服の法師。
「……おじいちゃん」
 慣れない場所に連れてこられてそわそわしていた少年が入ってきた法師を呼んだ。その声にレゾは静かに訊ねた。
「ゼルガディス、クラヴィスの様子はどうですか?」
「ん。今、寝てる」
 布団にすっぽり覆われている親友を横目で見ながらゼルガディスは言った。その言葉にレゾは小さく嘆息した。
(よく持ち堪えたもんですね)
 まだ小さな少年に心中で感嘆の声をあげる。
 自分を案内した家政婦の話では、ウィルフレッドが倒れてから―――つまり2週間近く―――ずっとクラヴィスは父親のことを看病していたらしい。外傷はないのに意識は戻らない―――いや途中から寝たふりだったが―――原因不明の状態での看病は心に大きな負担になることくらいは容易に想像がついた。いつ意識が戻るかわからない父親を2週間ほとんど寝ずに看病したという少年にはさすがに頭が下がった。
 ―――と。不意に。
 げしっ!
「うにょっ!?」
 ゼルガディスがベッドから転げ落ちた。
 盲目のレゾにはなにが起こったのかもわからずに目を丸くして床に転がっているゼルガディスの姿は見えなかったが、転げ落ちる時に彼が上げた小さな悲鳴はしっかりと聞こえた。いったい何があったのか尋ねる前に、別の声が聞こえてくる。
「……邪魔だっつーの」
 憮然としたその声にレゾはそちらに顔を向けた。
「起こしましたか?」
「……起きてたよ、ずっと」
 身体を起こさずに疲れきった口調でクラヴィスがぽつりと呟いた。身体ごと窓の方に向いて、ぼんやりと外を眺める。
「……父さんの様子は……?」
 気になって眠れなかったのだろう。クラヴィスの問いにレゾは小さく肩をすくめてみせた。
「どうでしょう……あとは彼次第です。私は身体の傷は癒せても心の傷までは癒せません」
「……傷……?」
 小さな声で呟いたのは、クラヴィスにベッドから蹴り落とされて、ようやく身体を起こしたゼルガディスだった。
「クラヴィスにーちゃんのおじちゃん怪我してるの?」
 その言葉にレゾは答えなかった。首を傾げているゼルガディスの方に一瞬だけ顔を向けてから、そのままクラヴィスが寝ているベッドの方に戻す。
「クラヴィス」
 名前を呼んだだけで呼ばれた当の本人はレゾの次の言葉を察したらしい。頭を振る。彼の頭の動きに合わせて、伸びかけの黒い髪が枕の上で小さく動いた。
「……オレは何も聞かない。今、ここから出てあんたと一緒に行くつもりもない」
 思っていたことを言う前に全て拒否されて、レゾは口を閉ざした。クラヴィスの小さ目ため息を吐く声が聞こえてくる。
「父さん本人の口から聞きたいんだ。人づてじゃあ状況はわかっても気持ちまではわからないから。それに……今、あの状態の父さんをおいて出てはいけないよ」
「大好きなんですね、お父さんのことが」
 レゾが訊ねる。その表情はどこか嬉しそうだった。
 家族全員を毛嫌いしてろくに父親とすら口を利かないクラヴィスが初めて父親に対しての本音を口にしたのだ。
 レゾの言葉にクラヴィスは掛け布団を自分の頭にまで引き寄せた。
 かすれた声でぼそりと呟いた。
「……嫌いだよ……あんなバカ親父……ただ……」
「ただ?」
 レゾの言葉にクラヴィスの返答はなかった。



   僕らはきっと幸せになるために
   生まれてきたんだって
   思う日があってもいいんだよね



「周りは全部壁だらけ」
 ベッドに横になったまま、ウィルフレッドはぽつりと呟いた。
 心の支えの喪失。
 なのに未だ健在の大きな問題。
 呆れるほど弱くなった自分の心はもはや限界に近づいていた。
「作り笑いじゃ適わないな」
 小さく嘆息する。

『あなたはクラヴィスになにを求めているんですか?』

 レゾの言葉が頭の中でぐるぐると回る。
 自分はいったいあの小さな少年になにを求めていた?
(僕は自分の子供を利用してたんだ)
 シルヴィアとの唯一の繋がりのクラヴィスを。
「ひどい親だな、僕は」
 なんでもいいからシルヴィアを愛したという証拠が欲しかった。
 彼女が生涯でたった独りの愛した人と言えるような証拠が欲しかった―――そのためにクラヴィスを利用した。
 それだけのために自分はあの子を……!
 目尻から零れ落ちた涙がこめかみを伝って枕を濡らした。
 いまさらながらに自分がいかに愚行をしていたかに気づく。
 自分はあの子に―――クラヴィスになにを求めていた?
(クラヴィスはクラヴィスだ。シルヴィアじゃ……ない)
「……懐いてくれないのは当然だな……」
 ウィルフレッドはぽつりと呟いた。



「クラヴィスにーちゃん」
 少し休みなさい、などと言い残して―――本気でそう思っているのならうるさいゼルガディスも一緒に連れてってくれればいいのに、などとクラヴィスが思って事はまた別の話として―――レゾが去ってからも、ベッドに横たわったクラヴィスはなかなか寝つけなかった。
 原因はベッドの端っこでつまらなそうに足を振っていたゼルガディスにあったのだが。
 とにかくその殴り倒したくなるほど腹の立つ少年の言葉にクラヴィスは嘆息交じりで返した。
「なんだよ、ゼル」
「……名前、略しちゃ駄目」
「長いんだよ、お前の名前」
「……ずるい。僕も略す」
 小さな少年の言葉にクラヴィスはため息を吐いた。自分を略称しようとした人間など初めてだった―――理由は大したことはない。略さねばならないほど呼ぶのに面倒な名前ではないからだ。
「どう略すんだよ」
 半眼でクラヴィスが尋ねると、ゼルガディスはしばし考え込み、きっぱりと言ってきた。
「クー」
「オレは得体の知れない青い生物かっ!? 略さず呼べっ!」
 その言葉にゼルガディスは一瞬泣きそうなくらい詰まったが、それをなんとか押しとどめてクラヴィスを真っ直ぐ見つめた。
「やだ。クーにする」
「あのな―――」
「クーがいい。クーじゃないとヤだ。だって僕たち友達だもん」
 自分の言葉を遮って、なんの迷いも無く言ってきたゼルガディスにクラヴィスは一瞬目を見開いた。
「と……もだち……?」
 ぽつりと呟いたクラヴィスにゼルガディスが不安そうに首を傾げた。
「ヤだ? 友達、ダメ?」

 ―――ただ……

 先程レゾに言いかけて飲み込んだ言葉を思い出す。

 ―――ただ―――
 自分を認めて欲しいんだ。
 誰かの代わりじゃなくて……『クラヴィス』という人間として。

 クラヴィスは、ずれた布団を自分に掛け直した。
 なにも返事をしてくれないクラヴィスに口を尖らせてゼルガディスはベッドを揺らした。
「ねえねえ、クーってばっ!」
「やかましいんだよ、てめぇは。オレは寝るのっ! 静かにしないと問答無用に静かにさせるかんなっ!」
 憮然と言い放って、ゼルガディスがいる方とは反対の方に身体を向ける。
 なにやらゼルガディスがぶちぶち言っているのを聞きながらクラヴィスはこっそり小さく微笑んだ。
(……友達……かぁ)



 ―――その日。
 クラヴィス=ヴァレンタインは初めて大切だと思える人間に出会った―――


「父上っ! 心配しましたぞっ!」
「気がついて本当に良かった……!」
「そりゃどーも」
 どこからか自分の意識が戻ったことを聞いてきたのだろう。ここぞとばかりにいい印象をもたせておいて後々の役に立てようという魂胆みえみえの義息2人にそっけない一言を返し、ウィルフレッドはのろのろと自分の執務室へ向かった。
 2週間の間1度もまともに動かさなかった身体はすっかりと筋力が落ちて、もともと細い身体はさらに細くなっていた。
 やっと部屋の前にたどり着き、扉を開けようとしてノブに手をかけ―――ウィルフレッドは眉をひそめた。
 鍵がかかっていたのだ。倒れる前にはかけていたはずのない鍵が。しかも物理的なものではなく、魔術で。
 誰がやったのかぼんやりと考えながら口の中で小さく呪文を唱えた。
「アン・ロック」
 解除魔術でドアを開け、まっすぐ向かうのは執務机。目的の引き出しに手をかざし―――ふとした違和感にウィルフレッドはそのまま引出しを引いた。
 すると鍵がかかっていたはずの引出しはあっさりと開く。
(ちょっと待ってよっ!?)
 少々めまいを起こしながらウィルフレッドは引出しの中を凝視した。
 別に大して大切ではないものばかりが入っていた引出し。その中に入っていた唯一大切なものが―――聖石≪パイシーズ≫だけが引出しの中から姿を消していた。
 ―――かけたはずのない扉にかかった鍵。かけたはずの引き出しにかかっていなかった鍵。なくなった聖石。
 この3つから連想されることは1つしかなかった。
「石っころ盗まれたっ!?」
『どぅわぁれが石っころだっ! 馬鹿たれっ!』
「石っころ!? ……じゃなかった……≪パイシーズ≫!? なんでそんなところに……って―――」
 頭に響いた声のする方を向けば、盗まれたと思っていた聖石が日のあたる窓のところにちょこんと置いてあったのが目に入る。
 ウィルフレッドが首をかしげた。
「……えっと……ひなたぼっこ中?」
『違うわっ! このぼけっ!』
 頭の中に響く懐かしい声。ウィルフレッドは小さく微笑んだ。が、聞かねばならないことがある。
「ところで……自分から出てきたの? 鍵開けて?」
 ウィルフレッドの問いに聖石は憮然と答えてきた。
『そんなことが出来たらおまえのことを叩き起こしに行ったわ。
 ……おまえの息子1号が、2週間前にふらりとやってきてな。机から引っ張り出してここにおいてしかも何があったら一人ぺらぺら話して帰っていった』
「…………はい? クラヴィスくんが?」
『あの息子に我が人間の言葉を聞けることしゃべったのか?』
「いや……話した覚えはないけど……そうか、クラヴィスくんが……」
 この家のほかの人間を部屋に入れないようにするために鍵をかけてくれたのだろう。自分に心を閉ざしているあの少年が―――
『……ウィル? 泣いてるのか?』
 うつむいて、ぼたぼたと涙をこぼし始めたウィルフレッドに≪パイシーズ≫が少しばかり慌てた声をあげた。
 その問いにウィルフレッドがぽつりとつぶやく。
「……クラヴィスくんね、もしかしたらレゾと一緒に行っちゃうかもしれないの。
 僕が彼を自分の良いように使ってたから……だから……また僕は独りぼっちになっちゃうかもしれ―――」
『馬鹿タレすかぽんたんっ!』
「ば……馬鹿タレすか……?」
 頭に響いた妙な言葉にウィルフレッドが戸惑いの声をあげた。それに畳み掛けるようにさらに聖石の言葉は続く。
『馬鹿に馬鹿って言って何が悪いっ! ずっと語り掛けていたのに……ずっと待ってたのに……この馬鹿っ!』
「……ご、ごめんなさひ……」
『我はっ! いつだってお前の味方だっ! 独りぼっちなんて言うなっ!』
 それは本当の気持ち。
 ウィルフレッドは知る由もないが、自分はウィルフレッドが生まれたときからずっと彼を見ているのだ。楽しい時だって悲しい時だって、辛い時だって。いつだって一緒にいたのだ。
 聖石≪パイシーズ≫はかすれた声で呟いた。
『……頼む……独りぼっちなんて寂しいこと言わないでくれ……ウィル……』


 ―――そう言ってくれた相棒の声も今はもう聞こえない……………



   ほら耳を澄ませば聞こえてくる
   内に秘めた祈りに似た叫びが



 ―――頼……む…………

 頭のどこかで『声』が聞こえた。
 誰の声かわからない―――だが、その『声』からは悪意は感じられなかった。むしろ、誰かを大切に想っている存在の純粋な想いが感じられた。

 ―――頼む……ウィルを……ウィルフレッドを……助けてやってくれ……

 その言葉を―――願いを受諾するかのようにゼルガディスは目を閉じた。懐に隠し持っていた物をこっそりと手にしながら彼はゆっくり目を開けながらぽつりと呟くように口を開いた。
「俺の目が……蒼い瞳が嫌いだといったな……?」
「……え……?」
 ゼルガディスの言葉にウィルフレッドはぼんやりと声をあげながらゼルガディスを見やった。
 その彼の目に映ったのは。


 右手に短剣を持った息子ゼルガディスの姿だった。



***************************************************************

さて。別に今回は珍しくイメージ曲があったわけではないのですが。先日とある『書き殴り』人気作家さんであり恐れ多くも友人であるお方と数ヶ月ぶりにお会いしまして。(当たり前ですがファティマ・スーツもプラグ・スーツも着なかったですよっ!←すみません。極度の内輪ネタなのでわからない方はそのまま無視して下さい)
その際いただいたMDの中で『クーちゃんとゼルのイメージにぴったり♪』とお勧めして下さった曲をあろうことか使用―――親父殿視点で(汗)
……………………………ごめんなさい、桐生あきやさま m(_ _)m
ここで懺悔します。使用するという報告はしました。なのに、なぜ親父に使う自分(汗)
ううううう、わたしってば恩をあだで返すよーな真似をっっ!(滝汗)羽根うさぎ&黒うさぎ突入ですか?というか突入係が突入させられるといったいどうなるんでしょうか?(遠い目)
――――と、というわけで。今回使用の曲は浜崎あゆみの『immature』でし。

それでは、今度こそ次回完結を目指して(いえ目指さなくても次回完結ですが)待っていて下されば幸いです。それではねんねこでした。

トップに戻る
6771犠牲者第一号(泣)久遠安宿 6/15-15:18
記事番号6769へのコメント

久遠です。雨が降ったので、ねんねこさんが投稿されるかなと思ってきてみたら……泣きました。思いっきり泣きました。
ウィルフレッドさん、自分を追い詰めすぎですよ!あああ、がんばってお父さん!
後編……確かに長かったですね。こんなに長いものが書けるねんねこさんはすごいです。後編・下も楽しみにしております。
なんと言ってもシモン君とクラヴィス君も気になりますし……短剣なんか出してどうするつもり、ゼルっ!?
と気になりまくりで、久遠でした。
                    久遠安宿 拝

トップに戻る
6784おめでとうございます、というべきか。(汗)ねんねこ E-mail URL6/19-13:58
記事番号6771へのコメント

久遠安宿さんは No.6771「犠牲者第一号(泣)」で書きました。

>久遠です。雨が降ったので、ねんねこさんが投稿されるかなと思ってきてみたら……泣きました。思いっきり泣きました。

雨が降ったので投稿しました。その後ずっと晴天続きです。
どうしましょう……続き……(笑)
とか言いながら、まだ結局打ち直していないんですが←はよ打て。

>ウィルフレッドさん、自分を追い詰めすぎですよ!あああ、がんばってお父さん!
>後編……確かに長かったですね。こんなに長いものが書けるねんねこさんはすごいです。後編・下も楽しみにしております。

長いものしか書けないので、短いものが書ける方がすごく羨ましかったり(笑)
お父さん、頑張れ、だそうですよ、ウィルフレッドさ……てなにうさぎ化してるんですかっ!(汗)
あと少しなんだから我慢してくださいっ!(滝汗)

>なんと言ってもシモン君とクラヴィス君も気になりますし……短剣なんか出してどうするつもり、ゼルっ!?
>と気になりまくりで、久遠でした。

実は、後編・下でシモン君中心なんですよ(苦笑)
クラヴィス君も出てくるのでしばしお待ちを。
ゼルですか?ぬふふふふふふふふふふふ(謎笑)

それでは、謎の含み笑いをしたままねんねこでした。

トップに戻る
6772涙が止まってくれないぃ〜っ!むくぅ 6/15-16:31
記事番号6769へのコメント

 どうもッ! なんだか画面が霞んで見えないむくぅなのですッ!

 とぉさあぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!うぃるとぉさぁぁぁぁっ!
 もぉなんだか変換が不可能になりそうなほど大絶叫なのです。心の叫び。
 何人泣かせられるか――ノルマはざっと二百人ほど(こら)っ!
 クローデル君の出番はなかったですけど、代わりに赤法師さんがV

 ってゼルガディスッ!その短剣で何をっ!?目ッ!?目ですかっ!?マジですかねんねこさんっ!?ゼルガディス失明の危機ッ!?(違うって)

 そして二週間がんばってウィル父さんの世話してたクラヴィス君に感動しました。口では嫌い嫌いといっていても、きっと大事なひとっ!

 さらにウィル父さん半殺しの巻……赤法師――さすがというべきかいーかげんにしろとツッコミ入れるべきなのか……?私としては……いやまぁ(汗)なのです……

 あああっ!ごめんなさいっ!読み返してみたらわけのわからん感想(なの?)となってしまいましたっ!ちぅわけで、私はイッツ全速力逃走ッ!
 最近ダッシュで逃げてばかりのむくぅでしたっ!それではっ!
 

トップに戻る
6785あああ、大丈夫ですかっ!?(汗)ねんねこ E-mail URL6/19-14:08
記事番号6772へのコメント

むくぅさんは No.6772「涙が止まってくれないぃ〜っ!」で書きました。

> どうもッ! なんだか画面が霞んで見えないむくぅなのですッ!

どうも!今回は珍しく書いてても泣かない(←時々書きながらえぐえぐ泣いているらしい←待て)ねんねこです。

> とぉさあぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!うぃるとぉさぁぁぁぁっ!
> もぉなんだか変換が不可能になりそうなほど大絶叫なのです。心の叫び。
> 何人泣かせられるか――ノルマはざっと二百人ほど(こら)っ!
> クローデル君の出番はなかったですけど、代わりに赤法師さんがV

にひゃくにんっ!?というか無理ですってばっ!(笑)せめて−二百人に……(なぜ減る)
クローデル君(苗字読み決定ですね・笑)の出番はさりげなく後編・下の方に固まってまして(笑)
少々待ってくださるといっぱい出てきます。
赤法師さん……久しぶりに書いてみたんですが……どんなキャラだかすっかり忘れまくりました(汗)

> ってゼルガディスッ!その短剣で何をっ!?目ッ!?目ですかっ!?マジですかねんねこさんっ!?ゼルガディス失明の危機ッ!?(違うって)

さあ?なんのことかなぁ?(汗)
さらに自虐的なことさせるか、自分。てなもんですね(意味不明)
とりあえず彼が失明するかどうかはウィルパパにかかってます。失明しちゃったらウィルパパ殴り倒してくだされば、ゼルがディス氏も喜ぶのではないかと。

> そして二週間がんばってウィル父さんの世話してたクラヴィス君に感動しました。口では嫌い嫌いといっていても、きっと大事なひとっ!

「あなたが好き」とは言えなくて、どうしてもいじめてしまうのがお子様の複雑なこ・こ・ろ♪(違)
もともと優しい子なんです、クラヴィス君。←親ばか宣言
ただ、後編・下になると……あはははははははははははは(遠い目)

> さらにウィル父さん半殺しの巻……赤法師――さすがというべきかいーかげんにしろとツッコミ入れるべきなのか……?私としては……いやまぁ(汗)なのです……

なんとなく文章化してみたい今日この頃な話ですね(笑)
親父……辛い青春時代を送ってきたのね……(苦笑)

> あああっ!ごめんなさいっ!読み返してみたらわけのわからん感想(なの?)となってしまいましたっ!ちぅわけで、私はイッツ全速力逃走ッ!
> 最近ダッシュで逃げてばかりのむくぅでしたっ!それではっ!

……そうですか?<わけのわからん感想
いえいえ、レスいただけるだけで嬉しいですvv
これからもお付き合いくださいませvv
それでは最近ダッシュで追いかけてばかりのねんねこでした♪

トップに戻る
6773あああああ…みてい 6/15-17:56
記事番号6769へのコメント

みていにございます。

過去話が暗くなるのはもはや伝統なんでしょーか…。

パパりん…雰囲気合いませんね、ウィルフレッドさんが「にょっ」と言うたびにちょっと安心したりしてるんですけども。
ウィルさん、長い闇からちょこっと抜け出せたような気がします。
レゾ、あまし好きでない理由が出てましたねぇ。そら嫌いになるわな〜。

石っころasパイシーズのファンになりそうだわ、なんか(笑)
「ずっと呼びかけてたのに…」がとても印象的でした。

クラヴィスの略称をつけたのはゼルガディスだったんですね〜。
やたらにかあいいぞ、ちびゼル。
しかし大きいゼルは何やら不穏な動きを…(汗)

クラヴィスも、なかなかなかにハードな過去を…。
過去って訊いてみないとわかんないものですね。


では、本ッ気でまとまりの無い文章ですが、これにて。
みていでございました。

トップに戻る
6786のおおおおお……(滝汗)ねんねこ E-mail URL6/19-14:17
記事番号6773へのコメント

みていさんは No.6773「あああああ…」で書きました。

>みていにございます。
>過去話が暗くなるのはもはや伝統なんでしょーか…。

伝統なのかもしれないです(苦笑)
明るい笑い話だったら問答無用でクラヴィスあたりが爆笑しながら話しまくってると思われるので(笑)

>パパりん…雰囲気合いませんね、ウィルフレッドさんが「にょっ」と言うたびにちょっと安心したりしてるんですけども。
>ウィルさん、長い闇からちょこっと抜け出せたような気がします。
>レゾ、あまし好きでない理由が出てましたねぇ。そら嫌いになるわな〜。

地下では多用してますからね……<「にょっ」
とりあえず、こういう過去があったから今の彼がいるんだよ、というのが個人的にすごく書きたかったので、親父殿にはもう少し我慢していただきましょう(笑)
レゾ嫌い……まあ、半殺しにされれば誰でも嫌いになりますね(苦笑)

>石っころasパイシーズのファンになりそうだわ、なんか(笑)
>「ずっと呼びかけてたのに…」がとても印象的でした。

おめでとうございます。会長は物の見事に「旬のもの」というお言葉を下さいました(笑)
最近壊れつつある石っころですが、気に入った方を「娘」と呼ぶらしいです。
桐生あきやさまあたりが問答無用で呼ばれていますが(笑)

>クラヴィスの略称をつけたのはゼルガディスだったんですね〜。
>やたらにかあいいぞ、ちびゼル。
>しかし大きいゼルは何やら不穏な動きを…(汗)

いじける前はひたすら可愛く、がコンセプト(爆)
ちなみにちびゼル。一部では少年ゼルやん☆(←☆は必須)と呼ばれてさりげなくどこかのお家でうさぎとともに飼われていたりします。
大きいゼルはちょっといじけモード突入中か(汗)

>クラヴィスも、なかなかなかにハードな過去を…。
>過去って訊いてみないとわかんないものですね。

辛い過去を乗り越えてこそ価値があるらしいです。ヴァレンタイン家。
……単に波乱万丈な人生をねんねこが送らせてるという意見もありますが(汗)

>では、本ッ気でまとまりの無い文章ですが、これにて。
>みていでございました。

電話料金のほう、大丈夫でしょうか……?
以前、ねんねこも目の前が真っ白になるような請求書を手にしたことがあるので他人事のようには思えないです(汗)
復活をお待ちしています。それではねんねこでした。

トップに戻る
6774ああああああああああ、ゼルっっ!?桐生あきや URL6/15-19:43
記事番号6769へのコメント


 と、タイトルで絶叫いたしましたところで、こんばんわ。その桐生でし(笑)

 私のなかでは密かに雨の似合う男という称号をたてまつられている(笑)ウィルフレッドですが、いちばん痛い時期をきちんと書くねこちゃんには脱帽です。痛いの通り越さないと持てない強さがヴァレンタイン親子の魅力だと思ってますのでvv
 いえ、雨に降られるのが似合うのはクーちゃんとあと私的にゼルもなんだけど(笑)

>さて。別に今回は珍しくイメージ曲があったわけではないのですが。先日とある『書き殴り』人気作家さんであり恐れ多くも友人であるお方と数ヶ月ぶりにお会いしまして。
 恐れ多い言うな(笑)
 いつぞや、分不相応言うなって言ったのはあなたでしてよん?(笑)

>その際いただいたMDの中で『クーちゃんとゼルのイメージにぴったり♪』とお勧めして下さった曲をあろうことか使用―――親父殿視点で(汗)
>……………………………ごめんなさい、桐生あきやさま m(_ _)m
>ここで懺悔します。使用するという報告はしました。なのに、なぜ親父に使う自分(汗)
 そんな、誰につかってもいいと思いますが(笑)
 クーちゃんに使えるってことはパパりんにも使えると勝手に思ってるし。歌詞見て真っ先に思い浮かんだのは『翼の設計図』だったけど(笑)。ウィルフレッドにもぴったりvとか思ってる最中ですので。
 というわけで、謝らんでください。
 ちなみに、この番外編のみ私の中でパパりんの呼称はウィルフレッドになっておりますので(笑)

>ううううう、わたしってば恩をあだで返すよーな真似をっっ!(滝汗)羽根うさぎ&黒うさぎ突入ですか?というか突入係が突入させられるといったいどうなるんでしょうか?(遠い目)
 もはや夜更かしとは関係ないんですな。うさぎ投入は………(笑)
 ねこちゃんはウサギの扱いになれてそうなので、代わりにそうですね………ユズハとオルハはどうでしょう?(待て)

>それでは、今度こそ次回完結を目指して(いえ目指さなくても次回完結ですが)待っていて下されば幸いです。それではねんねこでした。
 待ってますv
 ではでは、また〜。

トップに戻る
6787にひぃぃぃぃぃぃぃっ!?ユズぽんっ!?ねんねこ E-mail URL6/19-14:33
記事番号6774へのコメント

桐生あきやさんは No.6774「ああああああああああ、ゼルっっ!?」で書きました。

> と、タイトルで絶叫いたしましたところで、こんばんわ。その桐生でし(笑)

ユズぽん。つけてみました、ユズハ嬢の別称。←つけるなよ(汗)
まかり間違っても鍋に使うたれを思い出してはいけません。いけないったらいけないんです。全国1億人のユズハファンからうさぎ突入食らうじゃないですかっ!もしかしたらオルハまで来ちゃうかもしれないしっ!

> 私のなかでは密かに雨の似合う男という称号をたてまつられている(笑)ウィルフレッドですが、いちばん痛い時期をきちんと書くねこちゃんには脱帽です。痛いの通り越さないと持てない強さがヴァレンタイン親子の魅力だと思ってますのでvv
> いえ、雨に降られるのが似合うのはクーちゃんとあと私的にゼルもなんだけど(笑)

おめでとう。ウィルパパ。雨の似合う男らしいです。
個人的には親子3人仲良く棒立ち。ちょっと離れて、お気に入りの傘をさしたアメリア嬢が半眼で「馬鹿みたい……」といっているのが好きです。(好きなのか……?)
一番痛い時期。なんとなくすごく書きたかったのです。特にこの男は(汗)
ただの馬鹿親父ではないのよ、というところをとりあえず見せたかった。見せたかった。見せたら……あなた……かなり強気な発言でまくりに……(遠い目)

>>さて。別に今回は珍しくイメージ曲があったわけではないのですが。先日とある『書き殴り』人気作家さんであり恐れ多くも友人であるお方と数ヶ月ぶりにお会いしまして。
> 恐れ多い言うな(笑)
> いつぞや、分不相応言うなって言ったのはあなたでしてよん?(笑)

いや。堂々と『ぬふふ。友達のあっきーと会っちゃったよ、のほほほほ』とか言うと、全国に多々いるあなたのファンに殺されそうで。

>>その際いただいたMDの中で『クーちゃんとゼルのイメージにぴったり♪』とお勧めして下さった曲をあろうことか使用―――親父殿視点で(汗)
>>……………………………ごめんなさい、桐生あきやさま m(_ _)m
>>ここで懺悔します。使用するという報告はしました。なのに、なぜ親父に使う自分(汗)
> そんな、誰につかってもいいと思いますが(笑)
> クーちゃんに使えるってことはパパりんにも使えると勝手に思ってるし。歌詞見て真っ先に思い浮かんだのは『翼の設計図』だったけど(笑)。ウィルフレッドにもぴったりvとか思ってる最中ですので。
> というわけで、謝らんでください。
> ちなみに、この番外編のみ私の中でパパりんの呼称はウィルフレッドになっておりますので(笑)

「のみ」なの!?「のみ」なのねっ!?きっとそのうちまた『うさぎ』とか呼ぶのねっ!?それで親父が羽根うさぎになって再びあっきーの家になだれ込むわけね!?
歌詞見た瞬間思いついたのは……なんだったろ……とりあえず『あああああああ、ゼルとクーちゃんだぁぁぁぁぁっ!』としか思えなかった気が。というか、レンタル屋でにやつくな自分(汗)
ウィルというか……4人の男どもですな。すかぽんたん親子にシモン君で。

>>ううううう、わたしってば恩をあだで返すよーな真似をっっ!(滝汗)羽根うさぎ&黒うさぎ突入ですか?というか突入係が突入させられるといったいどうなるんでしょうか?(遠い目)
> もはや夜更かしとは関係ないんですな。うさぎ投入は………(笑)
> ねこちゃんはウサギの扱いになれてそうなので、代わりにそうですね………ユズハとオルハはどうでしょう?(待て)

作戦参謀のその時の気分によって。
嬉しいときとかも問答無用でうさぎ突入かまします。ちなみにオンラインだと、ニ、三匹ひょろひょろと迷い込みます。
というか、ユズハとオルハ突入なんですか(汗)
そうですね。必殺クーちゃんを投入しましょう。きっと仲良くやってくれるはずです。ついでにタキシードも着せますか?(爆)

>>それでは、今度こそ次回完結を目指して(いえ目指さなくても次回完結ですが)待っていて下されば幸いです。それではねんねこでした。
> 待ってますv
> ではでは、また〜。

雨が降るまで待っててください(汗)
東京地方はなぜに雨が降らないんですか?(聞くなよ)
それでは、卍王およびログ女王様。もう少しお待ちくださいませ。


追伸。
作戦参謀よりうさぎ10万匹を献上したいので、とりあえず泡盛あたりをご用意しておかれることをお勧めいたします。
それでは。



トップに戻る
6779ティッシュ、ティッシュはどこ〜!?キム E-mail URL6/17-09:44
記事番号6769へのコメント

「ああああ!?お母さん、ティッシュぷりーずっ!」
「自分でもってきなさい。」
「酷いぃぃぃぃ」
「と、言うわけでそこの下僕1号、ティッシュもってきなさいっ!」
と、弟に命令する私。
「何で俺が……」
とか言いつつも持ってくる下僕1号君。
さっ、さっ!

びえぇぇぇぇんっ!

失礼しました。大変お見苦しいモノをお見せいたしました。
ええっと、ねっぴ───!!涙が止まらないよぉぉぉぉ!!?ティッシュが、ティッシュが!もう1箱使い切っちゃうぅぅ!
親父様、切なすぎるわ。クーちゃんも、つらい子供時代を過ごしたのね。う、う、う〜涙が止まらないぃぃぃぃ!あう〜でも今回はゼルやんが可愛かった♪何であんなに根性ひねくれた大人になっちゃったのか……凄い謎ですわ。本人、忘れてるんだろうなぁ。多分。
それじゃ、続き楽しみにしてるね。(自分もさっさと投稿しろよ。)

トップに戻る
6788ティッシュはこ〜こ〜よぉぉぉぉ!ねんねこ E-mail URL6/19-14:43
記事番号6779へのコメント

キムさんは No.6779「ティッシュ、ティッシュはどこ〜!?」で書きました。

>「ああああ!?お母さん、ティッシュぷりーずっ!」
>「自分でもってきなさい。」
>「酷いぃぃぃぃ」
>「と、言うわけでそこの下僕1号、ティッシュもってきなさいっ!」
>と、弟に命令する私。
>「何で俺が……」
>とか言いつつも持ってくる下僕1号君。
>さっ、さっ!
>
>びえぇぇぇぇんっ!
>
>失礼しました。大変お見苦しいモノをお見せいたしました。

「クラヴィス君、ティッシュちょうだい」
「……鼻かんだやつでいいなら」
「……ひどいにょ」
「なら自分でもってこい」
「んじゃね……ゼルガディスくぅぅぅぅぅぅぅぅんっ!ティッシュちょぉぉぉぉぉだぁぁぁぁぁぁぁいっ!」
 ばこしっ!(飛んでくるティッシュ箱)
「自分で歩いて持ってこいっ!馬鹿たれっ!」

 ―――以上。あくる日のヴァレンタイン家の居間での出来事をお送りしました。ねんねこでし。

>ええっと、ねっぴ───!!涙が止まらないよぉぉぉぉ!!?ティッシュが、ティッシュが!もう1箱使い切っちゃうぅぅ!

ここにもう一箱あるのでオッケーですわよ。キムりんvv

>親父様、切なすぎるわ。クーちゃんも、つらい子供時代を過ごしたのね。う、う、う〜涙が止まらないぃぃぃぃ!あう〜でも今回はゼルやんが可愛かった♪何であんなに根性ひねくれた大人になっちゃったのか……凄い謎ですわ。本人、忘れてるんだろうなぁ。多分。

辛い子供時代を過ごすとすごい性格になるらしいです。<クーちゃん
ゼルやん……可愛すぎるのもまた問題のような気もしないでもないですが、とりあえず、可愛いので許してください。(意味不明)
反抗期をちゃんとやらないとひねくれた大人になるらしいです。いろんな意味で素敵なおじじ様の元で育ったので「反抗期」すらなかったのではないかと。
……あのじじいに反抗したら最後、殺されそうだしねぇ(笑)
↑パパりんの半殺しが良い例。(待て)

>それじゃ、続き楽しみにしてるね。(自分もさっさと投稿しろよ。)

剛くんが気になります(笑)←そればっかり……(汗)
そういえば、ウイルスメールが多発しているらしいけれど、大丈夫っすか?
送信者のところに何も書いていない添付メールが来たら即刻抹消するんだよ?←以前、何も知らない母親が添付ファイルを開いて大変だった(汗)
それではでは、続き、雨が降ったら投稿しますでし。
ねんねこでした♪

トップに戻る
6795THE DAY OF JUDGMENT 番外編 『THE RAINY LABYRINTH(後編・下)』ねんねこ E-mail URL6/22-11:26
記事番号6769へのコメント

お待たせしました。というか待っててくださった方がいらっしゃるかわからないほど暗い話になりつつある『雨の迷宮』完結編です。
いやはやこの話のおかげで、親父殿の人気が……(苦笑)
なにはともあれ、まずは話のほうをどうぞ♪いつもの通り長いです(爆)

*******************************************************************


 かんっ!
「うわっ!?」
 木刀と木刀がぶつかり合う乾いた音が響き渡る。同時にあがったのはまだ声変わりもしていない少年の小さな悲鳴だった。
 ほんの数瞬まで自分が手にしていた木刀は青い空を高く舞い、そのまま持ち主とは少し離れた地面へと着地した。転がる木刀を尻餅をついたままの状態で目の瞬かせて見つめていると、少年の目の前に大きいが綺麗な手が差し出された。
「大丈夫か? シモン」
 心配そうに問われて、少年―――シモンは首を縦に振った。
「大丈夫だよ。アレスおじさん」
「そうか、良かった良かった。悪いな、ついムキになってしまったよ」
 申し訳なさそうに苦い笑みを浮かべながら言ってくる剣術と魔術の師匠にシモンは感嘆のため息を吐いてみせた。
「やっぱりアレスおじさんは強いや」
「そんなことないさ―――っと」
 シモンを立ち上がらせながらアレス=グレイワーズは微笑んだ。
「シモンもだいぶ腕を上げたよ。こりゃ、負けるのも時間の問題だな」
 自分の両親よりも慕い、尊敬している叔父に誉められて、シモンは目を輝かせた。
「本当っ!?」
「本当さ」
「やった!」
 叔父の言葉にシモンは満面の笑みを浮かべながら声をあげた。その様子を見ながらアレスは苦笑した。
「魔術の腕も上がって来てるし、そろそろ俺もお役御免かな?」
 その言葉にシモンは驚いた顔をして、慌てて首を横に振った。
「そんなことないっ! おれ、ずっとおじさんにいろんなこと教えてもらいたいよっ!
 おれ……おれ……おじさんの子供になりたいよ……」
 元レティディウスの宮廷魔道士をやっていた家柄だかなんだか知らないが、両親は一人っ子の自分に迷惑なほどの期待を向けていた。
 それ故に小さい頃から厳しく育てられたし、行動にもある程度の制限がついた。
 そんな彼が一番安心で楽しい時を過ごせるのが、叔父と一緒にいる時だった。
「ははは。そんなこと言ってくれるなんておじさん嬉しいなぁ」
 アレスが笑いながら自分に張りついてきたシモンの頭を撫でた。


 ―――優しかった叔父の姿はもうどこを探してもなく。
 ―――代わりに見つけたのは、悲しみと憎悪。
 ―――叔父が殺される理由を作った人間たちへの復讐心。



   いつかあの川で流れてたものは
   壊れた夢のかけらだったね



 果てしなく続く秋色の青空の下。
 薄紅色の花びらが風に吹かれて舞い踊る。
 広い野原で休んでいた女が、自分の膝に頭を乗せて目を閉じている青年の流れるような黒い髪を指で弄んだ。髪の毛先を青年の顔に近づけ、小さく揺らす。
 自分の髪の毛先で顔をくすぐられて、青年は小さく笑みを浮かべながら目を開けた。
「よせよノエル。くすぐったいだろ?」
「だってクラヴィスったら寝ちゃうんですもの」
 そう言った女の―――ノエルの左手の薬指にはシンプルな銀製の指輪がはめてあった。同居し始めてもうすぐ1年になる青年クラヴィスから一週間前に贈られたものだった。
 有名な神官貴族の三男坊であるクラヴィスは、複雑な家庭の事情で実家に頼らずに自らの力だけで生活してきた。それは、自分と同居してからも変わることはなく、ほとんどその日暮らしの状態で、結婚指輪を買うことは彼にとってかなり酷なことだった、と思う。
 彼が2人分の生活費を稼ぐ手前、別のバイトをして、こっそりと貯金をしていたのを彼女はさりげなく知っていた―――クラヴィスは知られていないと思っているだろうが。
 ノエルの言葉にクラヴィスは彼女の顔に手を伸ばした。
「君の膝は居心地が良くてね」
「素敵な口説き文句ね」
 苦笑しながらノエルは腰まである彼の長い黒髪を指で梳いた。
「そうやって何人の女の子が口説かれたのかしら?」
「どうだろうな」
 クラヴィスは小さく笑みを浮かべた。
「でも本気になれるのはお前が最初で最後さ、ノエル」
「ありがとう」
 心に広がるのは彼を愛する気持ちと―――1人ではないという安心感。
 旅商人だった両親。小さな頃、いつものように出かけていったきり両親はいつまで経っても彼女のところには戻ってはこなかった。
 ずっと、毎日独りぼっちで。
 何度も寂しい夜を独りで過ごした。
 何度も辛い日を独りで過ごした。
 やっと戻ってきた両親は、小さな小さな桐の箱に収められていて。
 旅の途中で盗賊団に襲われて命を落としたことを知り合いの同業者から聞かされて。
 ―――彼女は本当に独りぼっちになってしまった。
「どうした?」
 黙り込んだ自分にクラヴィスが心配そうな表情を向けてきた。ノエルは小さく微笑むと目を閉じて首をゆっくりと横に振った。
「ううん……なんでもないの」
「本当に?」
「本当よ」
「そう……なら良いけど……」
 未だ心配そうに見つめてくるクラヴィスを安心させるようにノエルは微笑んだ。
 独りぼっちの暗闇から救ってくれたのはクラヴィスだった。
 自分にこんなに居心地の良い場所を作ってくれるのは、きっと彼が最初で最後―――
「なんか幸せ過ぎて恐いな」
「ふぇ?」
 生あくびをかみ殺しながらクラヴィスがノエルの顔を見上げた。あまりのマヌケなクラヴィスの顔にノエルは思わず吹き出しながら再びクラヴィスの黒い髪を掴む。毛先で彼の顔をくすぐりながら彼女は言った。
「私、今が一番幸せなの」
「それは―――」
 自分の髪の毛で自分の顔をくすぐってくるノエルの手を軽く振り払いながら、クラヴィスは身体を起こした。
 至近距離のノエルの顔を見ながら、クラヴィスは微笑んだ。
「オレだって同じさ」


 風が吹く。
 日が射し込む木々の木陰に2人の影が少しばかり重なっていた。


「お前は一生オレが守るから……」
 青年の呟きは風にながれた。


 ―――彼女が彼に永遠の彼を告げたのは、その日の黄昏時のことだった。


   守れなかった約束にいちいち
   傷ついてみたりしてたんだ


 自分とそう変わらない年齢(とし)だったかもしれない―――だが、そんなことはもうだって良かった―――ほんの数分前まで呼吸を繰り返していた男からクラヴィスは手を離した。どろりとした液体で赤く染められた床の上に男の死体が転がる。
 自分の服や手にした細剣(レイピア)にべっとりとついた血も、鼻につく血の匂いももうどうでも良かった。
 なにもかもどうなったって構いはしない。
 ―――自分の立場や命さえも。
 本当に夢中になれる最初で最後の女はもうこの世にはいないのだから。
 もうこの世には何もないのだから。
 自分が存在する理由などどこにもないのだから。
 クラヴィスは無表情で後ろを振り返った。
 少し離れた壁に血の気のひいた顔をした男が腰を抜かして座り込んでいた。
 この男が、自分の最愛の妻ノエルを殺した男たちの1人であることは、彼女を殺すように命じた―――そして自分が毒殺した―――祖父マードックが残した手記でわかっていた。
「あ……ああ……あ……」
 言葉にならない声をあげる男をクラヴィスはただじっと虚ろな目で見るだけだった。
 自分の周りには3つの死体が―――中年の女にまだ若い女、そして自分と同じ歳ほどの男の死体が―――転がっていた。どれも、男にとっては『家族』と呼んだ大切なものだったろう。
 男が絞り出すように声をあげた。
「た……助け……命だけは……」
 恐怖で身体が動かずに逃げることすらも叶わないのだろう―――首を何度も横に振りながら命乞いをしてくる男にクラヴィスは鼻で笑いながらゆっくりと近づいた。
 歩くたびにまるで雨の日にできた水溜まりに入った時のようにばちゃり、となにかがはねる音が響いた。
「ひどい奴だな。家族が殺されたのに自分は生き延びたいか?」
「な、なぜ……家族を……!」
 男には殺されるなりの理由があることを自覚していた。元傭兵だった自分は金のためならなんでもこなしてきた―――誘拐まがいのことに、殺人に。妻をめとり、子供ができてからも犯罪まがいの依頼を何度か受けたこともあった。
 だが、それは男自身の恨みであって、家族は関係ないはずなのだ。
 男の質問に、男の目の前に立ち止まったクラヴィスが小さく肩をすくめた。
「『なぜ』だって? 決まってるだろ。オレと同じ気持ちを味あわせてやるためさ」
 血のついたレイピアを軽く一振りする。剣についていた血の雫が動けない男の顔にぺったりと張りついた。
 目の前に突きつけられた死の恐怖。
 男はさらに顔を白くした。
 そんな男に冷たい視線を送りつつ、クラヴィスは無感情のまま呟いた。
「ノエルを殺したんだ。あんたの心臓一突きして終わらせてやるほどオレは甘くも優しくもねぇよ。
 他にもいたな、マードックの野郎に加担してノエルに手をかけた奴は。みんな今頃地獄で感動の再会でもしてんじゃねぇか?」
「みんな……お前が……!?」
 あのノエル=エレインという名の女を殺すために雇われた仲間たちが数週間前から相次いで家族全員殺されていた、という話はなんとなくは耳にしていた―――“耳にしていた”というのも、あの殺害に関わった人間は5人ほどいたが、全員同じ街の人間ではなかったのだ。
 マードック=ヴァレンタインという男は実に利口な男だった。
 万が一、加担犯の1人が役人に捕らわれても、他の加担犯まで―――ひいては教唆犯である自分のところまで捜査の手が及ぶことのないようにまったく見知らぬ元傭兵たちを裏の世界での仕事に経験がある、という限定でランダムに選び出していたのだ。
 たった一度きりの仕事で―――しかも立派な犯罪で―――知り合った人間と交流を持つなどほとんどない。なにもなかったように毎日を暮らし、ある日の酒場で旅人からこんな話を聞くのだ。
『どこそこの街で一家全員惨殺されたらしい。まったく物騒な世の中だな』
 ―――と。
 だが、まさかその連続一家惨殺事件の犯人が、自分が手をかけた女の家族だとは思いもしなかった。てっきり、最近世の中を震え上がらせている指名手配犯―――なんでも人間とは思えない姿をした狂戦士で、名は確かゼルガディスといったか―ー―の仕業だと思っていた。
 もしこの男が犯人だとわかっていたら―――あの殺害に関わった人物の家族ばかりが狙われているのがただの偶然ではないと確信があったなら、もっと前に家族全員ここの地を離れたのに……!
 男の言葉にクラヴィスは薄笑いすら浮かべて答えた。
「ああ、そうさ。全員オレが殺してやったのさ。あんたを殺せば全て終わる。
 ―――まったく、あのマードックのジジイには感謝しねぇとな。あの男、いざって時のために雇った傭兵の名前と居場所を残しておいてくれたんだ。
 もっとも、あの馬鹿もお前らもオレの女に手を出さなきゃ死なずにすんだんだがな」
 言いながら懐から出して、床に放り投げたのは、一冊の手帳。
 マードックの遺品の整理をする振りをして、回収したものだった。
「助かったよ。殺す相手(ターゲット)が全員なんの接点ももたないおかげで役人どもも犯人の特定が出来やしねぇ。全員殺し終わるまで捕まるわけにはいかないと思ってたけど、この分だとおそらく迷宮入りだな―――ノエルと同じように」
 なんの抑揚もない言葉だった。だが、男を心の底から震え上がらせるのには十分だった。座り込んだまま、男が床に額をつけた。
「悪かった……! 本当に悪か……! 仕方なかったんだ!」
「仕方……なかったか」
 男の言葉を鼻で笑いながら、クラヴィスは剣を掲げた。
「じゃああんたが死ぬのも『仕方のない』ことだ。とりあえず死ねよ」
「あ……止め……!」
 男の言葉が終わらぬうちに。
 男の腹にレイピアが生えた。


 ―――こんなことをして彼女が喜ぶなんてこれっぽっちも思わなかったけれど。
 ―――こんなことをしてもなんの意味も持たないことは知っているけれど。


「復讐も終わった」
 外に出れば激しい雨が降っていた。
 濡れることも構わずにクラヴィスは両腕を広げて、空を見上げた。
 どんよりとした黒い雲。激しく降る雨は大粒で。
(まるであの日を再現してるみたいだ)
 思い出す10年前の―――7歳の時の梅雨入りした雨の日。
 号泣した父親。あの日から彼は心を閉ざしたまま―――どこか心に欠陥を抱えたまま。
 結局自分は頼られることはなかった。
 なにも話さないのは、あの男なりの優しさだということは、わかっていた。
 だけど―――
(結局、最期までオレは認められなかったんだな)
 欲しかったのは優しさじゃない。
 クラヴィス=ヴァレンタインという人間である『証』。
 自分を認めてくれる『誰か』。
 クラヴィスは深く息を吐いた。
(もう生きている理由もない……)
 真っ赤に染まった白い上着。懐から取り出した短剣を鞘から抜こうとして。

『クーがいい。クーじゃないとヤだ。だって僕たち友達だもん』

 不意に思い出した昔のことにクラヴィスは目を見開いた。
 その男のことを思い出したのは、自分に戦闘術のすべてを叩き込んだ赤法師からもらったこの短剣がその男とお揃いのものだったから。
 初めて自分を認めてくれた大切な友達とお揃いの短剣だったから。

 ―――生きている理由は……本当に……ない?

(……いや……)
 心の中で自問自答する。
(ひとつだけ……ただ、ひとつだけ……)
 自分を親友だと言ってくれた大切な親友は今は両親が死んだという事実に直面して悲しみと力を暴走させている。

 ―――生きる理由は、ただひとつだけ。

 どんなに惨めでも良い。どんなに辛くても良い。
 ただ。
 自分を認めてくれたものと共に悲しみを、そして喜びを分かち合いたい。
 ただそれだけ。

 ―――だが、それで十分だった。



 数十分後。
 事件現場に駆けつけた役人たちの中にも野次馬の中にも、彼の姿はなかった―――



   僕らはきっと幸せになるために
   生きていくんだって
   思う日があってもいいんだよね


『あんたとゼルガディスの父親……ウィルフレッド=ヴァレンタインを……』
 静寂した部屋にどしゃ降りの雨の音と外に出たまま帰ってこない知り合いの声だけが響く。
 リオンは窓際に腰をかけていたアリータをちらりと一瞥した。アリータはその視線に気づいているのかいないのか、ずっと暗闇に降り続く雨を眺めていただけだったが。
『おれは死んでも許さない』
 テーブルの上に置かれたなんの変哲もないような円形のチップ。魔道士ならばたいていは知っている魔法道具(マジックアイテム)である。
「……死んでも許さない、か……」
「…………?」
 突然ぽつりと呟いたアリータにリオンは僅かに眉をひそめた。無言で自分が仕えるべき青年を見つめていると、青年―――アリータは自嘲にも似た笑みを浮かべて自分を真っ直ぐと見つめてきた。
「君もボクに対してそう思ったことはある? リオン」
 突然の問いにしばしリオンは無言でアリータを見つめ返し。
 目を閉じて視線を外すと、苦笑しながら首を横に振った。
「私は今の生活が―――貴方に仕える今の仕事が大好きですよ、アリータ様」
 自分の右腕として、常にこの男と一緒に行動するようになってから5年。だが、アリータとリオンは以前から付き合いがあった。
 リオンの言葉にアリータは小さく微笑んだ。静かに息を吐いて、彼は呟いた。
「……ありがとう……リオン……」



 シモンの言葉にクラヴィスは怒るわけでもなく、ただ無表情で目の前に立つシモンを見つめるだけだった。
 雨の音だけが辺りに響く。
 しばし経ってから、その雨の音に混じってクラヴィスの声が聞こえてきた。
「……オレは……あんたの行動に口を出す権利は……ない」
 かつて大事な女性(ひと)を失った時。
 自分は悲しさのあまり『復讐』という形で罪のない者まで殺してしまった。
 そんな自分にシモンを止める権利などなかった。
 ―――だが。
「だけどな、これだけは覚えておけ」
 ―――彼を止める権利はなくても自分にはもう一つの権利はあった。
「オレにとって、親父も弟も……そして、アメリアもかけがえのない大切な人たちだ」
 ぽつりぽつりと呟くクラヴィスの表情には感情はなかった。
「あいつらに傷一つでもつけてみろ。その時は―――」
 無表情に抑揚のない口調。
 だが、シモンは肌でぴりぴりと感じていた―――クラヴィスから微かに発せられる心の奥深くまで突き刺さるような殺気が。
 クラヴィスは真っ直ぐシモンを見据えて言った。
「五体満足無事に両親の墓参りができるとは思うなよ? シモン」
 ―――自分にはもう一つの権利がある。
    人間としては最悪の権利。
    だが、理性だけでは止めることのできない権利。

 ―――もし―――

「……先……戻ってる」
 それ以上なにも言わず、クラヴィスはシモンのすぐ横をすり抜けた。

 ―――もし、目の前のこの男が自分の周りの大切な人間を殺したら―――

 クラヴィスは足早に宿へと戻る。
 自分の大切な人が殺される―――目の前に突きつけられたありえるかもしれない可能性から逃げるように早く。

 ―――きっとまた自分は悲しみの海に潜って、あの男を殺すだろう。復讐という名の力を使って―――



 彼らに向かって降る雨は。
 待っても止むことのないどしゃ降りの雨。
 止むことのない激しい雨は。
 恵みの雨か、地獄の雨か。
 そして彼らはどこかで再び迷い込む。
 希望と絶望が交錯する雨の迷宮(レイニー・ラビリンス)に―――



 どしゃぶりの雨の中、独りたたずんで、シモンはぼんやりと空を見上げた。
「……アレス……おじさん……」
 大好きだったアレスおじさん。
 アレスおじさんがお父さんだったらなって言ったのは、冗談じゃなかったんだよ。
 父さんは厳しい人だった。だからいつも優しいおじさんが大好きだったんだ。
 だから、ゼルガディスが羨ましかった。
 おじさんとはなんの関係もなかったのに、自分よりずっと近くにいたあの子が羨ましかったんだ。憎かったんだ。

 ―――あの日。あの時。
 いつもの通り遊びに行った自分を出迎えたのは、いつもの優しい叔父の顔ではなかった。

 自分の大嫌いな子供を守るために、自分の大嫌いな女をかばうように息絶えていたおじさんを見た時に、思ったんだ。
 おじさんの命を奪った奴らを許さない。
 おじさんを巻き込んだシルヴィア=ルシオンを許さない。
 そして。ゼルガディスとゼルガディスの父親を―――女を捨てた男を絶対に許さない。
 そう思ったんだ。

 大切なものを失った自分の心は妙に空っぽで。
 当然のように手に入れていた『幸せ』は幻のように消えてしまった。
 生きる理由も見つからなくて。
 かといって死ぬのは怖くて。自分が『負けた』と言っているようで悔しくて。
 選んだ道は最悪の道だった。

「ごめんな……おじさん……」
 まだ幼かった時。叔父から教えてもらった剣術と魔術で―――
「……クラヴィス……」
 シモンは小さく笑みを浮かべた。
 あの日、酒場で会った時、思い出したのはおじさんのこと。
 どこかいたずらっぽくて、それでも常に前を見るその真摯な瞳がそっくりだったんだ。
「……あんたとはもっと良い形で会いたかったよ……クラヴィス」


 叔父さん。
 おれは貴方から教えてもらった剣術と魔術で―――
 貴方が息子と呼んだ男と彼の本当の父親を―――


   この瞳に映るものが全て
   キレイなわけじゃない事を知っても



 ぽふ。
 宿に入った途端に目の前が白いタオルで埋め尽くされて、クラヴィスはきょとんとした顔をした。視界を遮るタオルを掴んで横に視線を向ければ、そっぽを向いて座っていたアリータが目に入った。自分に向かってタオルを投げたのもおそらくこの青年だろう。
 アリータはそっぽを向いたまま小さく肩をすくめた。
「……まあ、僕にとっちゃあ、君らがどーなろうと知ったこっちゃあないけどさ」
「……聞いてたのか……」
 渡されたタオルで髪の毛を適当に拭きながら呟いたクラヴィスにアリータの側に立っていたリオンが彼に向かって右手を差し出した。そこにあったのは、先程まで二階の部屋のテーブルの上においてあった一枚の丸いチップ。
 それを一瞥し、クラヴィスは嘆息交じりに呟いた。
「……レグルス盤か……」
「盗み聞きは失礼だとは思ったのですが、アリータ様が貴方のことを心配されていらっしゃったので私がシモンさんにもう片方を無許可で持っていってもらったんです」
 淡々とした口調でリオンが言ってくる。彼の言葉を信じるとするならば―――疑う理由もないが―――先程の会話をレグルス盤を通してこの2人にも丸聞こえだったことをシモンの方も知らないのだろう。
 レグルス盤―――二枚一組で魔法道具屋(マジックアイテム・ショップ)で売っている携帯用通信機というところか。呪文を唱えてレグルス盤の機能を使えば、遠く離れたところで話を聞くことも可能なアイテムである。
 ただ、どんなアイテムでも欠点は存在する。このアイテムの不便なところは送受信能力が片道通行であり―――つまり、二枚のうちどちらかが送信機能のみを果たし、どちらかが受信機能しか持たないことであり―――これ一組だけでは自由に遠くに離れた人間と会話はできないのだ。もっともその他にも距離が開き過ぎると送受信範囲を超えてしまうため、機能自体が使えなくなるなど欠点は多々ある。だが、今のように密かに誰かの話を盗み聞きしたい時などには欠点は全て無効化され、これ以上ないというほど役に立つ。
「厄介なことになったもんだね」
「……口出しは無用だよ、平和主義者の王子様」
 肩をすくめて言ってくるアリータにクラヴィスは皮肉を込めて釘をさした。その言葉に“平和主義者の王子様”は嘆息した。
「口出しするつもりは毛頭ないよ。ただ、ひとつだけ言いたいことはある」
 そこで初めてアリータはクラヴィスを見やった。その視線にクラヴィスは無言で肩をすくめた。彼の言い分を聞く、ということらしい。アリータは再び視線をクラヴィスから背けて、口を開いた。
「アメリアを泣かせる真似はしないで」
「あのな……オレがいつ彼女を泣かすような真似したって―――」
「わかってないね」
 嘲りまじりの笑みを浮かべて、アリータは頭を振った。
「彼女にとって君が……いや、君たちがどれだけ大切な存在になってるか自覚してもらいたいんだよ。
 ゼルガディス=グレイワーズだけじゃない―――多分彼女にとって君はもう立派に大切な存在になってると思う」
 それは自分とて同じこと。
 恋とか愛とかそんなものじゃなくて。
 血は繋がってはいないけれどそれでもかけがえのない大切な家族のような存在。
「……わかってる。シモンに復讐なんてさせない」
 ぽつりと呟く。
「親父もゼルもアメリアちゃんもオレにとってすごく大切な人たちだから―――」
 言って、クラヴィスは照れたような笑みを浮かべた。



 ++ THE DAY OF JUDGMENT ADDITION † THE RAINY LABYRINTH ++



 自分が目覚めるのを待っていたのは、クラヴィスや義理の息子たちだけではなかった。
 自室にいたウィルフレッドを呼びつけたのはマードックだった。


   目の前の悲劇にさえ対応できずに


「まったく―――」
 ヴァレンタイン家当主の書斎に入ったウィルフレッドに向けられたのは冷めた視線とこんな言葉だった。
「もう子供ではないのだ。健康くらい留意しろ」
「……申し訳ありません」
 マードックの言葉にウィルフレッドは瞑目して呟くように謝罪した。
 2人の会話に“息子”を心配するような感情も“父親”に謝罪する感情もなかった。ただ、形式だけの会話。それがこの2人の―――いや、ヴァレンタインという名の家の“正常”だった。
 だが、ウィルフレッドは知っている。
 息子たちが“正常”だと思っているこの家の環境が世間一般では“異常”であることを。
 そして、この環境を“正常”だと思っていることが何事にも劣らない最大の不幸であることを。
 変えたいと思ってきた―――もうずっと前から。
 変えねばならないと思ってきた―――自分の本当の息子が生まれてから。
 でも変えられなかった。変えることはできなかった。
 簡単に変わるほどこの異常な環境はもろくなくて。
 簡単に変えられるほど自分の力は強くなくて。
 どうすれば良いかと考えてみても、得られたのは無意味な時間の経過だけ。
 マードックは嘆息すると、いつもの通りに書類の内容を一瞥してから自分に突きつけてきた。
 この男が自分を書斎に呼びつけるのは、自分に仕事を命じる時しかない。マードックは予想通りの言葉を吐いてくる。
「仕事だ。詳細は書類に記載されてある。さっさと出発しろ―――今すぐに、だ」
 病み上がりの―――というか、ただ寝込んでただけで病気などしていないが―――自分に仕事を押しつけてくるマードックにウィルフレッドはなんの反論もしなかった。
 ―――変えようとしていても。結局“異常”の中で生活する自分がいる。
 ウィルフレッドは小さく嘆息した。
「……わかりました」
 書類を受け取り、ぽつりと返答すると、ウィルフレッドはそのままそれ以上なにも言わず部屋を退室した。


   遠くの悲劇になど 手が届くはずもなく


 書類片手に歩いていたところで廊下でばったりと出くわしたのは赤法師と2人の少年だった。
 1人は見慣れた自分の息子。もう1人は―――ずっと昔、とある不思議な出来事に巻き込まれた時に見たことのある少年。
 彼がゼルガディスであることをウィルフレッドはわかっていた。
「……レゾ」
 ぽつりとウィルフレッドが呟く。その呟きが聞こえたのか、レゾは足を止めた。
「歩ける程度には回復したようですね、ウィルフレッド」
「……あんたのおかげさ。とりあえずありがとう」
「相変わらずのひねくれようですね。私にだけつっけんどんな言い方するのも変わってないみたいですし」
 微笑んでいってくるレゾから顔を背けると、祖父と共に立ち止まっていた少年が近づいてきた。
「……ゼル……」
 クラヴィスが顔をしかめながら小声で少年を制した。だが、少年―――ゼルガディスはそれを無視して、濃い蒼い瞳で上を見上げ、訊ねた。
「おじしゃん」
 声をかけられて、ゼルガディスの顔を―――瞳を―――見て、ウィルフレッドは凍りついた。
「おじしゃん、だいじょぶ?」

『ちょっとウィル? 大丈夫!? 白目むいてるわよっ!? 棺桶とか用意した方が良い?』

「―――あ―――」
 脳裡にフラッシュバックする彼女の姿。彼女の声。彼女の―――
「おじしゃん?」
 反応らしい反応を見せないウィルフレッドにゼルガディスが首を傾げて、彼の服をくいっと軽く引っ張ろうと手を伸ばした瞬間。
「さ、触らないでっ!」
 ぱんっ!
 一瞬―――その場にいた者すべてが沈黙した。
「……あ……」
 最初に我に返ったのは、ゼルガディスの手を思いっきりはたいたウィルフレッド。蒼い目を大きく見開いて、呆然と自分を凝視している少年に彼は気まずそうに視線を外しながら謝罪した。
「……ご、ごめ―――」
「ふ……ふ……ふぎぃぃ」
 謝るそばからゼルガディスの目に大粒の涙が溜まっていくのを横目で見てウィルフレッドは頭を抱えた。一度体験したことのあるゼルガディス=グレイワーズ最終兵器―――耳をつんざくひどい泣き声!
 少し離れたところでさりげなくレゾが懐から取り出した耳せんをはめているのが見えた。みょーなところで準備万端のレゾを呪いつつ、ウィルフレッドは来るべき悪夢の襲来に目を閉じた。
 ―――が。
「んむ」
 聞こえてきたのは、泣き声ではなく口になにかを押しつめた―――そんな声。
 目を開ければ視界に入ったのは、でかい焼き菓子を口に詰めているゼルガディスとその焼き菓子をいくつか手にしてこちらを睨みつけているクラヴィスの姿。
「……ぼく……」
 目の前でうろたえまくっている父親とさりげなく耳せんを外しにかかっていたレゾを交互に睨みつけて、クラヴィスがぽつりと呟いた。
「ゼルガディスくんと先に屋敷の外に出てます」
「そうですね、先行ってて下さい」
 レゾの言葉にクラヴィスはひたすら口を動かすゼルガディスの首根っこを掴んで引きずりながらすたすたとその場を去る。
 2人の少年の気配が完全に消えたところでレゾがぽつりと口を開いた。
「拒絶、ですか?」
 その言葉にウィルフレッドはなにも言えなかった。
 ゼルガディスの蒼い瞳が、あまりにもシルヴィアの蒼い瞳にそっくりで。
『あんた、いったいなにやってるわけ!?』
 結局なにもできていない自分に蒼い瞳はそう言った気がした。
 ウィルフレッドは小さく口元に自嘲の笑みを浮かべる。
「自分の前に突きつけられた問題も解決できずに彼女のことが救えたわけないのに……」
「……ウィルフレッド……」
「レゾ。クラヴィスは僕が育てる。あんたがなんと言おうともな。あの子は―――僕の子供だ」
 レゾが小さく微笑んだ。
「クラヴィスにもここに残るとはっきり言われましたよ」
 それはクラヴィスをここに残していくという意味の言葉。
 その言葉にウィルフレッドは小さく安堵の息を吐いた。
「僕は……自分が今できることをするよ。どんなに時間がかかろうと、ね」
 目の前に壁があったんじゃあ遠くは絶対見えないから。
 壁を崩せば遠くまで見えるようになるから。
「ゼルガディスくんのことは、よろしく頼みます―――お義父さん」
 頭を下げてきたウィルフレッドにレゾは優しく微笑んだ。
「初めて私に『お義父さん』なんて言ってくれましたね」



   僕らはきっと幸せになるために
   生まれてきたんだって
   思う日があってもいいんだよね



「……そうか……」
『ゼルガディスくんの瞳―――僕にとってその色は懺悔の色さ。同時に大っ嫌いな色なんだよ』
 そんなウィルフレッドの言葉にゼルガディスはそう言っただけだった。彼はおもむろに懐から短剣を―――常に持ち歩いているのだろう―――取り出すと、それを真っ直ぐ瞳に向かって掲げた。
 その行動にさすがにウィルフレッドもぎょっとした。慌てて息子を取り押さえて声をあげる。
「なにするのっ!?」
「目が――――」
 ぼんやりと雨が降る空を見上げながらゼルガディスが呟く。
「俺の目が母さんに似て嫌なんだろ……? だったらこんな目、潰してや―――」
「馬鹿なことを言うなっ!」
 いつになく真剣な表情でウィルフレッドは怒鳴った。ゼルガディスの手にしっかり握られた短剣を叩き落とし、首を横に振った。
 叩き落とされた短剣が地面に落ち、金属質な音を響かせる。
「ごめんね。ごめんね、ゼルガディスくん……嫌いなんて嘘だよ……」
 空を見上げているままのゼルガディスを軽く抱きしめながらウィルフレッドは呟くように言った。
「でもね、君の目を見るたびに思い出すんだ。シルヴィアのこと……」
 彼女と約束したことを自分はなにひとつ守れやしなかった。
 彼女を守るという約束も。
 2人の息子を守るという約束も。
 自分の予期していないところでマードックはクラヴィスの大切な人の命を奪い、クラヴィスはその手を血に染めてしまった。
 ゼルガディスはレゾの手によって心に深い傷を負った―――人間の身体すら失った。
 結局なにもできなかった。
「きっと彼女は僕を憎んでる。『なんでなんにもできなかったんだ』って―――」
 自分なりに一生懸命頑張ってみたけれど。
 なんの結果も残せやしなかった。
 ウィルフレッドの言葉を聞きながらゼルガディスは数日前に彼に言われた言葉を思い出す。

『だって僕にそっくりなんだもん』

(ああ、確かに似てるのかもな)
 なんとなくそう思う。
 やることなすこと全部空回り。
 努力したつもりだったのにそれはまったく報われなくて。
 自分は駄目な人間なんだって、独り勝手に思い込む―――
 昔の自分そっくりで。
 ゼルガディスは小さく微笑んだ。
(こんな時なんて言ってやれば良い?)


   本当は扉を開きたいんだって
   口に出して言ってみればいい


「母さんは……あんたを憎んじゃいないよ」
「……気休めはよしてよ」
「気休めがいえるほど俺は優しい人間じゃない」
 ゼルガディスは自分からウィルフレッドを引っぺがしながら肩をすくめた。
「母さんはあんたを憎んじゃいなかった。なんの結果が出なくてもあんたがちゃんと努力していることを分かってたんだ。
 だいたい憎むどころか、むしろあんたのことを死ぬ直前まで大切に想ってたんじゃあないか? だから俺が生まれた。俺だけでも生き残れた。
 あんたを憎んでたら、俺は多分今ここにはいないだろう。違うか?」
 シルヴィアは自分のお腹にいる子供の父親が誰なのかはっきりわかっていたはずだ。
 アレスの子供ではなくウィルフレッドの子供だとわかっていたはずだ。
 それでも自分を産んで、自分の命を賭してまで守ってくれたのは自分を愛してくれたから。ウィルフレッドを愛していたから。
「僕を……想っててくれた……?」
「多分な」
 戸惑いの表情を浮かべながらウィルフレッドはしどろもどろに呟いた。その父親にゼルガディスは肩をすくめてみせた。
「それに自分がわかってないだけで実はあんたはいろいろ結果を残してるんだ。
 ヴァレンタイン家の跡取り問題を解決してクラヴィスを助けたのは誰だ?
 数日前、俺が倒れた時に冷静な判断で俺を助けたのは誰だ?」
「……ぼ……く……?」
「あんたは立派に母さんとの約束を果たしてるんだ。もう少し自信持てっつーんだよ―――人のこと言えるような立場じゃないがな」
 それは昔の自分に対する言葉。
 ゼルガディスは小さく口元に笑みを浮かべた。
「それに―――あんたはもう独りじゃない」

『我はっ! いつだってお前の味方だっ! 独りぼっちなんて言うなっ!』

 相棒の言葉を思い出して、ウィルフレッドは目を見開いた。
 その視線をかわすようにくるりと踵を返して、彼は父親に背中を向ける。
「俺はアメリアを大切に想ってる。だけどアメリアだけじゃない。俺にとっちゃあクーもあんたも同じくらい大切なんだ」
「ゼルガディスくん……」
「『酒飲んで忘れようとしても肝心なところだけはどうしても忘れられないもんさ。忘れたいときゃ、周りにありったけの愚痴言ってスッキリするのが一番なんだよ』―――ていうのは、わがまま大魔王クラヴィスのお言葉だ」
「ゼルガディスくんこっち向いて」
「だいたいなんで俺がこんなことを言わにゃならんのだ。自分で言うのもなんだが俺に諭されるのはちょっと悲しいことなんだぞ、わかってんのか?」
「ゼルガディスくんこっち向くっ!」
「しつこいっ! くそ親父っ!」
 絶叫しながらゼルガディスがウィルフレッドを睨みつける。その顔はウィルフレッドの予想通り、自分の台詞に照れて赤面状態だった。
 その真っ赤な顔をきょとんとした顔で見ながら、ウィルフレッドは首を傾げた。
「今なんて言った?」
「『しつこい』」
「その後にょ」
 問われてゼルガディスはいきなり口を手で塞いだ。思わず言ってはいけない言葉をつい言ってしまっていた自分に気づき、視線を宙に泳がせる。
「『馬鹿うさぎもどき』」
 明後日の方を向きつつ、すっとぼけてみる。だが、ウィルフレッドは諦めなかった。
「いま、『親父』って言ったにょ。言ったよね? 言ったって絶対!
 うわぁぁぁぁんっ! ゼルガディスくんが僕のこと『親父』って言ってくれたにょぉぉっ!」
「あああああ懐くなくっつくなは・な・れ・ろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
 街にそんな絶叫が響き渡った。



 ―――きっとどしゃ降りの雨はまた降るよ。

「というか」
 なんとかウィルフレッドを引き離して、疲れた表情でゼルガディスはぽつりと呟いた。
「……雨止んでる上に星まで出てるし」
「本当だ。綺麗だねぇ、お星さま」
 にっこり笑いながらウィルフレッドは空を見上げる。のほほんとした口調の父親にゼルガディスは半眼で詰め寄った。
「そんなほえほえした空気撒いてる場合か!? あんたのせいでずぶ濡れだぞっ!? またぶっ倒れたりしたらどうしてくれるんだよっ!」
「だぁいじょうぶだにょ、ゼルガディスくん」
 ウィルフレッドはのへらと息子に笑いかける。
「僕ってば実は病気になったことって一度もないんだよね。クラヴィスくんにはね、『きっと病原菌すらもあんたと関われるを極力避けたいんだな』て誉められちゃったんだにょ」
「……それって思いっきりこれ以上となくそこはかと貶されてるんだと思うぞ」
「へっ!? そうなの!?」
「……気づけよ、言われた時点で……」

 ―――でももう大丈夫。迷わないよ。

「さあっ! 帰って寝よう! 迷子のみんなを迎えに行こうっ! 明日朝一番で出発だにょ♪」
「……年寄りは朝早いしな」
「僕まだ若いもんっ!」
「……人間誰しもそー思ってるのは自分だけさ」
「なんで悟ってるにょっ! ゼルガディスくんっ!?」

 ―――僕はもう独りぼっちじゃないから…………

「……ウィル?」
 ふと、不意に立ち止まったウィルにゼルガディスが怪訝な顔をした。
 ウィルフレッドは立ち止まったまま、屈託のない笑みを浮かべた。
「僕もね」

 ―――みんないてくれるから…………だからもう大丈夫だよ―――

「クラヴィスくんもゼルガディスくんもアメリアちゃんもみんな大好き」


   口に出して言ってみればいい











 激しかった雨の音がいつのまにか聞こえなくなっていることに気づき、読みふけっていた本から窓の外に視線を向ければ、もう空には星が輝いていた。
「雨は止んだようだな」
 少し離れた場所からかかった声に、窓際に座り込んでいたアメリアがゆっくりとそちらを見やる。
 ダーク・ブラウンの髪に同色の瞳。名前は確かラグとか言ったか。
 ラグはアメリアにゆっくりと近づき、彼女のそばまで来ると視線の高さを合わせるためにしゃがみこんだ。
「まだ休まないのか? もう夜も遅いぞ、リリス」
 彼はなぜか自分のことをリリスと呼んでいた。理由は知らないが。
 ラグの問いにアメリアは、手にした本をぱたんと閉じた。
「そろそろ寝ます」
「そうすると良い。疲れただろう?」
「あの」
 アメリアは、手を差し出してくるラグに本を手渡しながら、意を決したように口を開いた。
「わたし、リリスじゃなくて、アメリアです。アメリア=ウィル=テスラ=セイルーンです」
 それはここに来てからの数日間、ずっと言い続けていた言葉だった。ラグはアメリアの言葉に無言で彼女の顔を見つめ、やがて小さく首を振る。
「リリス、私は世の中でお前だけを愛してる。名前など変えなくても君は私が守るよ」
「いえあのだから……」
 やはりいつものごとく軽く流されて、思わずアメリアは反論する―――が、ラグはそのまま彼女の背中を押して、天蓋のついたベッドの方に向かわせた。
 仕方なくベッドに入ると、ラグは掛け布団をしっかりと彼女にかけて、彼女のさらさらの黒い髪をなでた。
「幸せになろう、ふたりで」
 ずっと前から切望していた―――そんな口調。
 何もいえなくて黙っていると、ラグは小さく微笑んで、立ち上がった。
 つけてあったランプの火を消して、ゆっくりと扉の方に向かって、最後にアメリアのほうに振り返った。いつもの無表情からは想像できない微笑みで、彼は言った。
「おやすみ、リリス」



 ―――ゼルガディスと似ている。だけど何かが違う。
 その『違い』がいったいなんであるのか―――


 彼女はまだ答えを見つけてはいなかった――――





******************************************************************

―――今回のリンク作品。
『翼の設計図』
『クラヴィスくん家の家庭事情』
『太陽のあたる場所』
『THE DAY OF JUDGMENT』(←本編)
『THE DAY OF JUDGMENT 番外編 MY DAYS』(←書き途中・滝汗)
…………………。
リンクさせないと話書けないのか自分(汗)
というわけで、とりあえず上記の話を読んでくださってから今回の話を読むととりあえず話の道筋がわかるかな、と……すみません。MY DAYSさっさと書き上げますので石投げないで下さい。碧の石はもっと嫌です(爆)

というわけで、今回の番外編らしからぬ番外編。
パパりんことウィルフレッド=ヴァレンタインが主役です。最近の『バカりん』や『うさぎ化』を払拭するかのごとく書いてみました。
ウィルフレッドはねんねこの中でも結構お気に入りだったりするキャラクターなんですが(でも結構クーちゃんも捨てがたかったり←親馬鹿か自分)なんとなく彼を説明しろといわれたら『器用人間不器用人生』と言うでしょう。要するに能力はあるんだろうけれど、世渡りヘタクソ、という感じですか。ゼルガディスに通じるものがあるキャラクターだな、と。
気分的には、ずっと『大切だと思う人は一人じゃなくちゃいけない』と思い込んでいたウィルの転換話ですか。父親と呼ばれた人間があんなのですから、彼は母親の愛しかもらっていなかった。だから、『大切な人は一人』と思い込んでいた。だから、彼が大切だと思っていたのは常に一人に絞ってました。
母親→シルヴィア→石っころ、と。
それが今回のことで、ゼルの台詞で、今までの自分の考えを改める、と。
そんなつもりで書いていたんですが、果たしてそれが伝わったかどうか……まったく自信がありません(爆)
そのほかにも、いろいろ語りたいことはあるんですが、それはまた今度、ということで(笑)

それではここまで読んでくださってありがとうございました。
数日後に『雨の迷宮』裏話を投稿したいと思ってますので、よければそちらの方も読んでくだされば幸いです。ねんねこでした。




トップに戻る
6796みんなぁぁぁぁぁっ!むくぅ 6/22-12:00
記事番号6795へのコメント

 ……はい、叫ぶ相手が多すぎて結局こうなったむくぅなのです。
 ああっ!こっちは今晴れてるけど『審判番外雨』がのってるぅぅうっ(謎略)!
 興奮しながら打つとなぜかうぃえうとか打っちゃうウィルとーさんとか、クラヴィス君とか赤法師サンとかクローデルくん(苗字呼び決定なのですねV)とか、そしてゼルと久々出番だアメリア姫ッ!+いしっころほかその他の人全員もっ!
 みんな大好きだぁぁぁぁぁっ!
 (どがみしっ!)
 ――うぉわ、天からの制裁が。
 それはともかく落ち着きましたので今度こそ叫びとかではなくまじめに感想を!
 ゼルガディスくん失明の危機回避、なのですね……あぁよかったのです。ちょっと密かに用意したりしてた鎌とか振り下ろさなくてもいいんですねV
 クローデルくんは――クラヴィスくんに返り討ちにされたりしないかどうか不安でたまりません。
 そして。赤法師、やたらむやみにかっこいいぞ。前回といい今回といい……
 ををっ!なんかちょっと長いッ!感動ッ!
 というわけで気がついたらこの話に全部感想入れてる迷惑蝙蝠のむくぅなのでした。
 あ。ちょっと悪口っぽいもの言ってすいませんレゾさッ……(炎上)

トップに戻る
6811赤法師殿の逆襲はあるか?(意味不明だし)←待てねんねこ E-mail URL6/25-10:39
記事番号6796へのコメント

むくぅさんは No.6796「みんなぁぁぁぁぁっ!」で書きました。

> ……はい、叫ぶ相手が多すぎて結局こうなったむくぅなのです。
> ああっ!こっちは今晴れてるけど『審判番外雨』がのってるぅぅうっ(謎略)!

……………ち、ちなみにねんねこさんが住んでいる関東地方でも雨は降ってませんでした(爆)
いやあのだって、そろそろ出さないといろいろとみんな困るでしょう?(滝汗)←言い訳

> 興奮しながら打つとなぜかうぃえうとか打っちゃうウィルとーさんとか、クラヴィス君とか赤法師サンとかクローデルくん(苗字呼び決定なのですねV)とか、そしてゼルと久々出番だアメリア姫ッ!+いしっころほかその他の人全員もっ!
> みんな大好きだぁぁぁぁぁっ!
> (どがみしっ!)
> ――うぉわ、天からの制裁が。

天からの制裁……?(とふと空を見上げる)
……あの空に浮かぶ巨大なうさぎは何だろう……というかだんだん大きくなって……ていうか落ちて来てるぅぅぅぅぅぅっ!?

『にょん♪』
 ぷち。

―――巨大羽根うさぎに潰され、一時ねんねこ危篤状態。


……Σはっ!(←気がついたらしい)
ウィルが『うぃえう』ですか(笑)ちなみに話を書くのに便利なので、結構いろいろ単語登録されているねんねこさんのパソコン。(何事もなかったように話を進める・爆)
『うぃる』→『ウィルフレッド』
『くー』→『クラヴィス』
はまあお約束ですが、ちょっと困るのが『ぜる』→『ゼルやん☆』
…………シリアス場面でこれ出てくるとかなり凹みます(笑)便利なのでそのままですが。

> それはともかく落ち着きましたので今度こそ叫びとかではなくまじめに感想を!
> ゼルガディスくん失明の危機回避、なのですね……あぁよかったのです。ちょっと密かに用意したりしてた鎌とか振り下ろさなくてもいいんですねV
> クローデルくんは――クラヴィスくんに返り討ちにされたりしないかどうか不安でたまりません。

鎌……やっぱり用意してたんですね……鎌……(笑)
クローデル君とクーちゃんの件はまたおいおいと(^^)

> そして。赤法師、やたらむやみにかっこいいぞ。前回といい今回といい……
> ををっ!なんかちょっと長いッ!感動ッ!
> というわけで気がついたらこの話に全部感想入れてる迷惑蝙蝠のむくぅなのでした。
> あ。ちょっと悪口っぽいもの言ってすいませんレゾさッ……(炎上)

赤法師。シリアスな部分はやはりかっこよくして差し上げないと、あの赤いルビーの目を開けられたらねんねこさん、命懸けでL様召喚をせねばならないですからね(待て)
……その分、壊れる時は思いきり壊れるという欠点を持ってますが。

それでは近いうちにさらに番外編というか裏話と言うか……を投稿するつもりなので、そちらの方もよろしくお願いいたします(ぺこり)
それでは巨大うさぎにのっかかりつつ、ねんねこでした。


追伸。ところで、全部レスくださって嬉しいのですが、私(笑)



トップに戻る
6797みなさぁぁぁぁんっ!のりぃ E-mail 6/22-13:36
記事番号6795へのコメント

と、一番初めに絶叫しておいて。
どうも、はじめまして(かな?)
ねんねこさんのHPと練習では色々とお世話になりつつ、しかし読みまくれ2のほうではこれがレス初めてなごめんなさいのりぃです(どーゆーあいさつだ)

がっこのパソの前で思わず涙こらえてます。このがっこってパソ室に監視カメラついてるんですけど(汗)
ていうか次独語の授業でテストあるけど……い〜や考えない考えないっ!
だってこっちに感想入れてからでもしないとどーせまともに入らないで文字化け起こすに決まってますっ!(こらっ!)

もうみんなそれぞれに一生懸命で読んでて切ないです。
ウィルさん、クラヴィス君、本当に……なんつーかその……
………………あう。単語が出てこない。
ウィルさんはごくろーさまでした、でいいような気もするけど……
クラヴィス君には無理だし……「頑張ってください♪」なんぞと言ったらクローデル君と死闘になっちゃいそうだし……ううううう(滝涙)
そーだよクローデル君なんだよ。何かまだまだ一波乱ありそうな中心人物がぁぁ……
あと、
アレスおじさぁぁぁぁぁんっ!
のりぃとしてはこの人が一番気になってしまって(そっちかいっ!)
大変だよおじさんっ!あんたんとこの甥っ子と息子さんの兄弟がけんかしてるよ!?(全然違う)

なにやら脈絡の無いレスになってしまいましたが……これ以上もっとまとめて書けといわれても今現在無理なのです。ごめんなさい。
そんなわけで、のりぃでした。では〜

トップに戻る
6812初めましてっ♪(爆)ねんねこ E-mail URL6/25-10:41
記事番号6797へのコメント

のりぃさんは No.6797「みなさぁぁぁぁんっ!」で書きました。

>と、一番初めに絶叫しておいて。
>どうも、はじめまして(かな?)
>ねんねこさんのHPと練習では色々とお世話になりつつ、しかし読みまくれ2のほうではこれがレス初めてなごめんなさいのりぃです(どーゆーあいさつだ)

はじめましてvv(……の気がまったくしないんですけど・笑)
練習ページでは失礼いたしました(汗)
なんとなくうさぎ→羽根うさぎ(この辺からもう間違っている)→親父→クーちゃん&ゼルやん☆の公式が頭の中でたってまして……(爆)

>がっこのパソの前で思わず涙こらえてます。このがっこってパソ室に監視カメラついてるんですけど(汗)
>ていうか次独語の授業でテストあるけど……い〜や考えない考えないっ!
>だってこっちに感想入れてからでもしないとどーせまともに入らないで文字化け起こすに決まってますっ!(こらっ!)

いや独語のテスト考えて下さい(笑)
監視カメラがついたパソ室……長時間いるとばれるという奴ですね。無論、私だったらバレてもなんでもずっと居座る気がしますが(待て)

>もうみんなそれぞれに一生懸命で読んでて切ないです。
>ウィルさん、クラヴィス君、本当に……なんつーかその……
>………………あう。単語が出てこない。
>ウィルさんはごくろーさまでした、でいいような気もするけど……
>クラヴィス君には無理だし……「頑張ってください♪」なんぞと言ったらクローデル君と死闘になっちゃいそうだし……ううううう(滝涙)
>そーだよクローデル君なんだよ。何かまだまだ一波乱ありそうな中心人物がぁぁ……

誰もが予想しなかったクローデル君(結局呼び名はクローデル君に決定か・笑)の存在。
いったいねんねこ以外に誰がこの男にこんな秘密があったと知っていたかっ!(自分いきなり出したならそれ当たり前←一人突っ込み)
この話では死闘はないですが、別の話でちらりちらりと出していきたいと思ってますvv

>あと、
>アレスおじさぁぁぁぁぁんっ!
>のりぃとしてはこの人が一番気になってしまって(そっちかいっ!)
>大変だよおじさんっ!あんたんとこの甥っ子と息子さんの兄弟がけんかしてるよ!?(全然違う)

アレスおじさん。どうやらクラヴィスくんと雰囲気が似ているらしいです。(クローデル氏談)
と、言うわけでゼルやん☆がクーちゃんに逆らえないのは別にクラヴィス氏の反撃が怖いからとか製菓用伸ばし棒に脅えているとか言われると思わず納得してしまうような理由で、反抗しないわけではないのです。
……実父は問答無用で足蹴にできても育ての父親には逆らえないのか、ゼル。

>なにやら脈絡の無いレスになってしまいましたが……これ以上もっとまとめて書けといわれても今現在無理なのです。ごめんなさい。
>そんなわけで、のりぃでした。では〜

それでは独語のテストが気になりつつ(笑)ねんねこでした♪




トップに戻る
6798熱があると涙腺ゆるむのよおおお(涙)せりあ E-mail URL6/22-14:11
記事番号6795へのコメント

こんにちは。
本日も熱出して学校欠席のせりあですv
ちなみにただ今37度8分♪


家に誰も居なくて良かった・・・。
ぼろぼろ泣いちゃいました。
ウィルもクーもシモンも、人生山あり谷ありで・・・。
楽しい時間とかってすぐに過ぎちゃうんだよね。
でも、戻れないし。
そういう中で、精一杯生きてるからねこ姫のキャラってかっこいいなぁ・・・と思うのです。
ええ、もぉ石っころ含め再惚れいたしましたとも(笑)


も、もっと書きたいことあるのですが、頭痛酷すぎなので出直してきます(汗)

でわでわぁ〜・・・(ふらふら)

トップに戻る
6813涙というのは心の汗なのだよ……ねんねこ E-mail URL6/25-10:42
記事番号6798へのコメント

せりあさんは No.6798「熱があると涙腺ゆるむのよおおお(涙)」で書きました。

>こんにちは。
>本日も熱出して学校欠席のせりあですv
>ちなみにただ今37度8分♪

その後地下にも出没してるのを発見して思わず『寝ろ、せりりん』と突っ込みいれたねんねこですvv
最近地下住民がばったばったと倒れる中、元気なのはもぐら隊員だけという……いかんぞ、不摂生は(←最近の睡眠時間平均3時間・待て)

>家に誰も居なくて良かった・・・。
>ぼろぼろ泣いちゃいました。
>ウィルもクーもシモンも、人生山あり谷ありで・・・。
>楽しい時間とかってすぐに過ぎちゃうんだよね。
>でも、戻れないし。
>そういう中で、精一杯生きてるからねこ姫のキャラってかっこいいなぁ・・・と思うのです。
>ええ、もぉ石っころ含め再惚れいたしましたとも(笑)

……うちの野郎どもは人生波乱万丈し過ぎている気がするのです(笑)
精一杯生きている彼らには本当、私も見習いたいなぁ、と。人間的に理想の人たちなんです。クラのすけもうさぎもどきも。
石っころ ああ石っころ 石っころ。←川柳。(待て)
シリアス話でも『石っころ』としか呼ばれない石っころ。そんな石っころ、私も大好きです。
結局最後まで石っころか、自分。

>も、もっと書きたいことあるのですが、頭痛酷すぎなので出直してきます(汗)
>でわでわぁ〜・・・(ふらふら)

寝て下さい。さっさと寝ないとうさぎ投入します。黒うさぎが駄目なら羽根うさぎオンリーです。その代わり、一桁ずれますが。というわけで、10万飛んで320匹、せりりん宅にご案内♪
それでは、うさぎの箱詰めしつつねんねこでした。


トップに戻る
6799あああみんなかっこいいよぉぉぉぉぉっ!!久遠安宿 6/22-15:08
記事番号6795へのコメント

・・・・・・などと叫びつつまたまた泣いた久遠です。
ねんねこさんからのメールで『そんなにたいした話じゃないです』とあったので本人様が言うのならそうなのか・・・・・・?とか思っちゃった自分が馬鹿みたいです。
すごく泣ける話じゃあないですかっ!思い切り一人で泣いてましたよっ!周りに人が居なくて本当、よかったです。
ウィルさんのほうはとりあえず解決ですね。後はシモンさんですか。個人的にはみんな幸せになってもらいたいというのが本音ですが・・・・・・
なにはともあれねんねこさんの頭の中で繰り広げられているお話がさらに見られるように願っています。(ああ文章めちゃくちゃ)
何が言いたかったって、『MY DAYS』もがんばってくださいね、ということなのです。
それでは、ヴァレンタイン家の住み込み家政婦になりたい久遠でした。
                久遠安宿 拝

トップに戻る
6814どのタイプがお好みで?(笑)ねんねこ E-mail URL6/25-10:43
記事番号6799へのコメント

久遠安宿さんは No.6799「あああみんなかっこいいよぉぉぉぉぉっ!!」で書きました。

>・・・・・・などと叫びつつまたまた泣いた久遠です。
>ねんねこさんからのメールで『そんなにたいした話じゃないです』とあったので本人様が言うのならそうなのか・・・・・・?とか思っちゃった自分が馬鹿みたいです。
>すごく泣ける話じゃあないですかっ!思い切り一人で泣いてましたよっ!周りに人が居なくて本当、よかったです。

いややはり自分的に後編は納得できるシロモノではなかったので……(汗)
泣いて下されば本望です。珍しく書きながらなくということはありませんでしたが。(←チャットしながらじゃ当たり前だ自分・汗)

>ウィルさんのほうはとりあえず解決ですね。後はシモンさんですか。個人的にはみんな幸せになってもらいたいというのが本音ですが・・・・・・

ま、まあ……頑張って皆さん幸せになるようにしますです(遠い目)
あは、あははははははははははははははははははははは(汗)

>なにはともあれねんねこさんの頭の中で繰り広げられているお話がさらに見られるように願っています。(ああ文章めちゃくちゃ)
>何が言いたかったって、『MY DAYS』もがんばってくださいね、ということなのです。
>それでは、ヴァレンタイン家の住み込み家政婦になりたい久遠でした。

がふっ!(吐血)
あ、いや……はい、頑張りますぅぅ(汗)<MY DAYS
なんで最後はかけてあるのに途中が書けない自分(泣)
とりあえず、あの家の家政婦は大変です。うさぎと伸ばし棒が散乱してますので(笑)
それではねんねこでした。



トップに戻る
6801みなさまレス早すぎィィィっ!!安井/あしよし E-mail 6/22-23:14
記事番号6795へのコメント

ねんねこさんは No.6795「THE DAY OF JUDGMENT 番外編 『THE RAINY LABYRINTH(後編・下)』」で書きました。


 どうも、(後編・上)のレスしそこねて悔しい思いをしている、よっしーです。
最近の朝、関東地方は雨が降り続いていて何時ねんねこおねえさんの小説がUPされるか心待ちにしていた日々でした(笑)。


 ああっ今回の小説ウィルフレッドさんもカッコイイことながら、もう一人のパパりんvアレスさんもカッコイイですにょぉぉぉぉっ。クローデルお兄さんが憧れちゃうのも無理ないですね♪

 さりげなく入っていたクラvノエもいい感じで・・・その後の悲劇がまたより一層際立って痛かったです。ねんねこおねえさん上手すぎだにょ(涙)。そしてなんてあくどくて、酷い人なのですかねマードックっ!諸悪の権現っ!!!
 

 最大的に今回ツボったのはやっぱりゼルやん☆でした(笑)。少年バージョンもMYDAYSの最終兵器vなどが飛び出しそうになったり、お祖父さんの準備のよさとか、クーお兄さんの飼い主っぷりとかが最高でしたが、今回はなんと言っても大きいバージョンのゼルガディスさんが素敵でしたvvv

 パパりんさんのために瞳を差し出して、一時はどうなる事かとハラハラ致しましたが、親子仲良く、もう大丈夫ですね♪あまりのツボ度にここだけ細かく残してみました(笑)。しかも一部ツッコミ付き(爆)。


>「……そうか……」
>『ゼルガディスくんの瞳―――僕にとってその色は懺悔の色さ。同時に大っ嫌いな色なんだよ』
 好きと嫌いは紙一重ってやつですね・・・・・・。あまりに好きすぎたから逆に今度はなかなか許せない、もう一度好きになれない。

> そんなウィルフレッドの言葉にゼルガディスはそう言っただけだった。彼はおもむろに懐から短剣を―――常に持ち歩いているのだろう―――取り出すと、それを真っ直ぐ瞳に向かって掲げた。
 クーお兄さんとお揃いのですか?

> その行動にさすがにウィルフレッドもぎょっとした。慌てて息子を取り押さえて声をあげる。
>「なにするのっ!?」
>「目が――――」
> ぼんやりと雨が降る空を見上げながらゼルガディスが呟く。
>「俺の目が母さんに似て嫌なんだろ……? だったらこんな目、潰してや―――」
>「馬鹿なことを言うなっ!」
> いつになく真剣な表情でウィルフレッドは怒鳴った。ゼルガディスの手にしっかり握られた短剣を叩き落とし、首を横に振った。
> 叩き落とされた短剣が地面に落ち、金属質な音を響かせる。
>「ごめんね。ごめんね、ゼルガディスくん……嫌いなんて嘘だよ……」
> 空を見上げているままのゼルガディスを軽く抱きしめながらウィルフレッドは呟くように言った。
>「でもね、君の目を見るたびに思い出すんだ。シルヴィアのこと……」
> 彼女と約束したことを自分はなにひとつ守れやしなかった。
> 彼女を守るという約束も。
> 2人の息子を守るという約束も。
> 自分の予期していないところでマードックはクラヴィスの大切な人の命を奪い、クラヴィスはその手を血に染めてしまった。
> ゼルガディスはレゾの手によって心に深い傷を負った―――人間の身体すら失った。
> 結局なにもできなかった。
>「きっと彼女は僕を憎んでる。『なんでなんにもできなかったんだ』って―――」
> 自分なりに一生懸命頑張ってみたけれど。
> なんの結果も残せやしなかった。
> ウィルフレッドの言葉を聞きながらゼルガディスは数日前に彼に言われた言葉を思い出す。
>
>『だって僕にそっくりなんだもん』
>
>(ああ、確かに似てるのかもな)
> なんとなくそう思う。
> やることなすこと全部空回り。
> 努力したつもりだったのにそれはまったく報われなくて。
> 自分は駄目な人間なんだって、独り勝手に思い込む―――
> 昔の自分そっくりで。
> ゼルガディスは小さく微笑んだ。
>(こんな時なんて言ってやれば良い?)
>
>
>   本当は扉を開きたいんだって
>   口に出して言ってみればいい
>
>
>「母さんは……あんたを憎んじゃいないよ」
>「……気休めはよしてよ」
>「気休めがいえるほど俺は優しい人間じゃない」
> ゼルガディスは自分からウィルフレッドを引っぺがしながら肩をすくめた。
>「母さんはあんたを憎んじゃいなかった。なんの結果が出なくてもあんたがちゃんと努力していることを分かってたんだ。
> だいたい憎むどころか、むしろあんたのことを死ぬ直前まで大切に想ってたんじゃあないか? だから俺が生まれた。俺だけでも生き残れた。
> あんたを憎んでたら、俺は多分今ここにはいないだろう。違うか?」
> シルヴィアは自分のお腹にいる子供の父親が誰なのかはっきりわかっていたはずだ。
> アレスの子供ではなくウィルフレッドの子供だとわかっていたはずだ。
> それでも自分を産んで、自分の命を賭してまで守ってくれたのは自分を愛してくれたから。ウィルフレッドを愛していたから。
>「僕を……想っててくれた……?」
>「多分な」
> 戸惑いの表情を浮かべながらウィルフレッドはしどろもどろに呟いた。その父親にゼルガディスは肩をすくめてみせた。
>「それに自分がわかってないだけで実はあんたはいろいろ結果を残してるんだ。
> ヴァレンタイン家の跡取り問題を解決してクラヴィスを助けたのは誰だ?
> 数日前、俺が倒れた時に冷静な判断で俺を助けたのは誰だ?」
>「……ぼ……く……?」
>「あんたは立派に母さんとの約束を果たしてるんだ。もう少し自信持てっつーんだよ―――人のこと言えるような立場じゃないがな」
> それは昔の自分に対する言葉。
> ゼルガディスは小さく口元に笑みを浮かべた。
>「それに―――あんたはもう独りじゃない」
>
>『我はっ! いつだってお前の味方だっ! 独りぼっちなんて言うなっ!』
 ここ読んでいて涙が出てきました。
『独りじゃない。』だれか一人でもそう思える人、重みを一緒に背負える人がいるから、人は安心して行動できたりすると思いました。
 パイシーズさんもずっとウィルさんのそばに居て、見守っていたんですね(滝涙)。
>
> 相棒の言葉を思い出して、ウィルフレッドは目を見開いた。
> その視線をかわすようにくるりと踵を返して、彼は父親に背中を向ける。
>「俺はアメリアを大切に想ってる。だけどアメリアだけじゃない。俺にとっちゃあクーもあんたも同じくらい大切なんだ」
>「ゼルガディスくん……」
>「『酒飲んで忘れようとしても肝心なところだけはどうしても忘れられないもんさ。忘れたいときゃ、周りにありったけの愚痴言ってスッキリするのが一番なんだよ』―――ていうのは、わがまま大魔王クラヴィスのお言葉だ」
>「ゼルガディスくんこっち向いて」
>「だいたいなんで俺がこんなことを言わにゃならんのだ。自分で言うのもなんだが俺に諭されるのはちょっと悲しいことなんだぞ、わかってんのか?」
 クーお兄さんならきっと言われたくないって言いますね(笑)。でも自分で差とされるのが悲しいって分かってる事がさらに悲しいような・・・。 

>「ゼルガディスくんこっち向くっ!」
>「しつこいっ! くそ親父っ!」
> 絶叫しながらゼルガディスがウィルフレッドを睨みつける。その顔はウィルフレッドの予想通り、自分の台詞に照れて赤面状態だった。
> その真っ赤な顔をきょとんとした顔で見ながら、ウィルフレッドは首を傾げた。
>「今なんて言った?」
>「『しつこい』」
>「その後にょ」
> 問われてゼルガディスはいきなり口を手で塞いだ。思わず言ってはいけない言葉をつい言ってしまっていた自分に気づき、視線を宙に泳がせる。
 あああっゼルやん☆可愛いっ!!この姿をアメリアさんにみて欲しいっ!!

>「『馬鹿うさぎもどき』」
> 明後日の方を向きつつ、すっとぼけてみる。だが、ウィルフレッドは諦めなかった。
>「いま、『親父』って言ったにょ。言ったよね? 言ったって絶対!
> うわぁぁぁぁんっ! ゼルガディスくんが僕のこと『親父』って言ってくれたにょぉぉっ!」
>「あああああ懐くなくっつくなは・な・れ・ろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
> 街にそんな絶叫が響き渡った。
>
>
>
> ―――きっとどしゃ降りの雨はまた降るよ。
>
>「というか」
> なんとかウィルフレッドを引き離して、疲れた表情でゼルガディスはぽつりと呟いた。
>「……雨止んでる上に星まで出てるし」
>「本当だ。綺麗だねぇ、お星さま」
> にっこり笑いながらウィルフレッドは空を見上げる。のほほんとした口調の父親にゼルガディスは半眼で詰め寄った。
 今年の七夕はそんな星空だといいですねなんてのんきに思ったり(笑)。

>「そんなほえほえした空気撒いてる場合か!? あんたのせいでずぶ濡れだぞっ!? またぶっ倒れたりしたらどうしてくれるんだよっ!」
 頑張れ、もやしっ子(死)。

>「だぁいじょうぶだにょ、ゼルガディスくん」
> ウィルフレッドはのへらと息子に笑いかける。
>「僕ってば実は病気になったことって一度もないんだよね。クラヴィスくんにはね、『きっと病原菌すらもあんたと関われるを極力避けたいんだな』て誉められちゃったんだにょ」
>「……それって思いっきりこれ以上となくそこはかと貶されてるんだと思うぞ」
>「へっ!? そうなの!?」
>「……気づけよ、言われた時点で……」
 パパりんさん、実はアメリアさんに次ぐ丈夫キングさんだにょ♪

>
> ―――でももう大丈夫。迷わないよ。
>
>「さあっ! 帰って寝よう! 迷子のみんなを迎えに行こうっ! 明日朝一番で出発だにょ♪」
>「……年寄りは朝早いしな」
>「僕まだ若いもんっ!」
>「……人間誰しもそー思ってるのは自分だけさ」
>「なんで悟ってるにょっ! ゼルガディスくんっ!?」
>
> ―――僕はもう独りぼっちじゃないから…………
>
>「……ウィル?」
> ふと、不意に立ち止まったウィルにゼルガディスが怪訝な顔をした。
> ウィルフレッドは立ち止まったまま、屈託のない笑みを浮かべた。
>「僕もね」
>
> ―――みんないてくれるから…………だからもう大丈夫だよ―――
>
>「クラヴィスくんもゼルガディスくんもアメリアちゃんもみんな大好き」
>
>
>   口に出して言ってみればいい
>



 今回も良いものを見させて頂いてありがとうございました。番外編も他の続きも楽しみに待ってます。
それでは、全国石応援団所属・あしよしでした★。

トップに戻る
6815数時間の間の大量レスにちょっとびびりまくった人(笑)→ねんねこ E-mail URL6/25-10:44
記事番号6801へのコメント
安井/あしよしさんは No.6801「みなさまレス早すぎィィィっ!!」で書きました。

> どうも、(後編・上)のレスしそこねて悔しい思いをしている、よっしーです。
>最近の朝、関東地方は雨が降り続いていて何時ねんねこおねえさんの小説がUPされるか心待ちにしていた日々でした(笑)。

天気予報で雨マークを見るたびに意識が飛んでいたりしたねんねこです。
関東地方、朝しか雨降りませんねぇ……おかげさまでそれを言い訳にのろのろ書いてました(爆)

> ああっ今回の小説ウィルフレッドさんもカッコイイことながら、もう一人のパパりんvアレスさんもカッコイイですにょぉぉぉぉっ。クローデルお兄さんが憧れちゃうのも無理ないですね♪

―――で、2人の父親の前にこの息子は……(笑)
兄にいびられて部屋の隅で泣かないでください、地面を歩くありを見て『ありしゃんだー』とかいいながら枝で突っつかないでください、ゼルやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん☆(爆)←果てしなく間違ったゼルガディス=グレイワーズ氏の見方。

> さりげなく入っていたクラvノエもいい感じで・・・その後の悲劇がまたより一層際立って痛かったです。ねんねこおねえさん上手すぎだにょ(涙)。そしてなんてあくどくて、酷い人なのですかねマードックっ!諸悪の権現っ!!!

……ほ、誉められちゃった。てへvv(嬉)
まあ、変なところで弟に似てしまった(笑)クラヴィス氏ですから、とりあえずノエル嬢と仲良いところを見せておかねば……決して、物をねだられるから手を繋ぎたくないと駄々こねたり、伸ばし棒片手に木槌に対抗しているだけではないよ、という(笑)
マードック。裏話の方でさらに悪どさ増していたり。

> 最大的に今回ツボったのはやっぱりゼルやん☆でした(笑)。少年バージョンもMYDAYSの最終兵器vなどが飛び出しそうになったり、お祖父さんの準備のよさとか、クーお兄さんの飼い主っぷりとかが最高でしたが、今回はなんと言っても大きいバージョンのゼルガディスさんが素敵でしたvvv

最近まともな出方してませんからな<でかゼルやん☆
とりあえず最大の伏線だったりするのです。きっと誰も気づいてくれないだろうから暴露しますが(笑)
にしても、本編最後にただ一言ある事を言わせたくて、こんなくそ長い話を書くことになるとは……(遠い目)

> パパりんさんのために瞳を差し出して、一時はどうなる事かとハラハラ致しましたが、親子仲良く、もう大丈夫ですね♪あまりのツボ度にここだけ細かく残してみました(笑)。しかも一部ツッコミ付き(爆)。

残すんですかっ!?そうだなー、とりあえずツリーの関係上ツッコミにさらにツッコミ入れよう。

>>「……そうか……」
>>『ゼルガディスくんの瞳―――僕にとってその色は懺悔の色さ。同時に大っ嫌いな色なんだよ』
> 好きと嫌いは紙一重ってやつですね・・・・・・。あまりに好きすぎたから逆に今度はなかなか許せない、もう一度好きになれない。

でも結局大好きなのあなたの瞳v
親父殿……溺愛はほどほどにしないとちょっといろいろな意味でまずいです(爆)
それほどまでに溺愛させるねんねこさんはもっとまずいです(核爆)

>> そんなウィルフレッドの言葉にゼルガディスはそう言っただけだった。彼はおもむろに懐から短剣を―――常に持ち歩いているのだろう―――取り出すと、それを真っ直ぐ瞳に向かって掲げた。
> クーお兄さんとお揃いのですか?

そでし。<お揃い
きっと迷いの森の家にいた時にレゾがクーちゃんにあげたんですね。そしたら、ちびゼルわがまま発揮して、
「僕もっ! 僕もほしぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」
で、孫思いの爺さまあっさりくれたという(笑)
……さらに得体の知れない裏話を速攻で作る女(汗)

>>『我はっ! いつだってお前の味方だっ! 独りぼっちなんて言うなっ!』
> ここ読んでいて涙が出てきました。
>『独りじゃない。』だれか一人でもそう思える人、重みを一緒に背負える人がいるから、人は安心して行動できたりすると思いました。
> パイシーズさんもずっとウィルさんのそばに居て、見守っていたんですね(滝涙)。

実は、シルヴィアが死んだと知らされた時も、石っころは彼女を弔うよりも先にウィルフレッドのことを心配していたりします。
石っころにもいろいろと事情があるので、ウィルフレッドとはただの契約相手とは思ってないんでしょうね。

>>「だいたいなんで俺がこんなことを言わにゃならんのだ。自分で言うのもなんだが俺に諭されるのはちょっと悲しいことなんだぞ、わかってんのか?」
> クーお兄さんならきっと言われたくないって言いますね(笑)。でも自分で差とされるのが悲しいって分かってる事がさらに悲しいような・・・。 

「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?てめえに言われちゃ人生終わり。ああ、さようならオレの人生。ばたんきゅーで木魚ぽくぽくぅ♪」(クラヴィス談)
「……さすがにそこまで言われると殺意沸くぞ……」(ゼル談)
―――てな会話が聞こえてきそうで(笑)
どうでもいいが♪飛ばすな語尾上げるなクラヴィス。しかも踊るな。うさぎを抱えるなっ!(困り顔の羽根うさぎ抱えて、くるくる回るクーちゃんを想像中)

>>「ゼルガディスくんこっち向くっ!」
>>「しつこいっ! くそ親父っ!」
>> 絶叫しながらゼルガディスがウィルフレッドを睨みつける。その顔はウィルフレッドの予想通り、自分の台詞に照れて赤面状態だった。
>> その真っ赤な顔をきょとんとした顔で見ながら、ウィルフレッドは首を傾げた。
>>「今なんて言った?」
>>「『しつこい』」
>>「その後にょ」
>> 問われてゼルガディスはいきなり口を手で塞いだ。思わず言ってはいけない言葉をつい言ってしまっていた自分に気づき、視線を宙に泳がせる。
> あああっゼルやん☆可愛いっ!!この姿をアメリアさんにみて欲しいっ!!

実はどこかの異世界から調達したらしいデジカメなるものを懐に忍ばせておいたパパりんがその顔を撮っていて、後でアメリアに見せたら狂気乱舞したとか(笑)
さらにそれを見たクラヴィスが大爆笑して、ゼル逆切れ、そのままデジカメ壊してうさぎの大軍に追い掛け回された、とか。
絶対書けない後日談は結構あります(笑)

>>「というか」
>> なんとかウィルフレッドを引き離して、疲れた表情でゼルガディスはぽつりと呟いた。
>>「……雨止んでる上に星まで出てるし」
>>「本当だ。綺麗だねぇ、お星さま」
>> にっこり笑いながらウィルフレッドは空を見上げる。のほほんとした口調の父親にゼルガディスは半眼で詰め寄った。
> 今年の七夕はそんな星空だといいですねなんてのんきに思ったり(笑)。

最近七夕は雨降りまくりですからね。
そろそろ近づいてきた七夕……今度は桜ネタみたいに落とさないことを願うのみです(笑)

>>「そんなほえほえした空気撒いてる場合か!? あんたのせいでずぶ濡れだぞっ!? またぶっ倒れたりしたらどうしてくれるんだよっ!」
> 頑張れ、もやしっ子(死)。

もやしっ子(笑)
あれですかね。暗くじめじめしたところだと元気なんだけど、日に照らされると一気にテンション↓で、元気なくなるんですかね。もやしっ子。

>>「だぁいじょうぶだにょ、ゼルガディスくん」
>> ウィルフレッドはのへらと息子に笑いかける。
>>「僕ってば実は病気になったことって一度もないんだよね。クラヴィスくんにはね、『きっと病原菌すらもあんたと関われるを極力避けたいんだな』て誉められちゃったんだにょ」
>>「……それって思いっきりこれ以上となくそこはかと貶されてるんだと思うぞ」
>>「へっ!? そうなの!?」
>>「……気づけよ、言われた時点で……」
> パパりんさん、実はアメリアさんに次ぐ丈夫キングさんだにょ♪

高いところから飛び降りて、げきょっ☆と着地(もどきを)してみても、「失敗しちゃったにょ♪」で済まされそうだぞ、親父。


> 今回も良いものを見させて頂いてありがとうございました。番外編も他の続きも楽しみに待ってます。
>それでは、全国石応援団所属・あしよしでした★。

とりあえずMY DAYSは書き上げないとですね(汗)
適当にハリセンかなにかで張り倒してくだされば、書けるかと(笑)
……てまずいっ!親父殿が石臼抱えてにこやかに笑ってるっ!?
ま、待て。この前はクーちゃんにそれをやられて晴海の海にコンクリ詰めで――――

がこげしっ!

――――その後。
お台場近くで簀巻きにされた女の死体が浮かんで、その近くには『犯人だにょ☆』と書かれた紙がはっつけられた碧色の石が放置されていたのを夫抹殺のために木槌素振りに来ていた女性Nさんが発見したという……――――――


トップに戻る
6807むぅ。みてい 6/23-18:37
記事番号6795へのコメント

こんににてゃ。
こんにちは。みていです。一文目はですね、ただのキーの打ちそこないなんすけど、なんだか面白いので残してみました。

まずは『雨の迷宮』お疲れ様でした。
タイトルが英語だったんで「ねんねこさん『雨の〜』っていう別シリーズも書いてるんだ」とついさっきまでおバカな思い込みをしてました(爆)
前編、中編、後編(前後)とどんどん重い話で、このまま重く終わるのかと思ってましたが、最後にほのっとしました。
ウィルさんとゼルの掛け合い(?)いいですね〜〜v
最後のあたりは本編と繋がってますね。
こんな背景があったんかぁ…と。
コレを知ってからまたこれまでの流れを思い返してみると、また違った感じ方が出来ますねvv

………………………………どーなるアメリア。
………………………………………つーかコワイぞラグ。

ではでは、短いですがこれにて。
みていでございました。

トップに戻る
6816にょふ。ねんねこ E-mail URL6/25-10:45
記事番号6807へのコメント

みていさんは No.6807「むぅ。」で書きました。

>こんににてゃ。
>こんにちは。みていです。一文目はですね、ただのキーの打ちそこないなんすけど、なんだか面白いので残してみました。

……また古代エルフ語になりそうな言葉が(笑)
でも気に入っている『こんににてゃ』……きっとここで言えば誰かが反応してくれるはず。古代エルフ語ではなんという意味ですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!(爆)

>まずは『雨の迷宮』お疲れ様でした。
>タイトルが英語だったんで「ねんねこさん『雨の〜』っていう別シリーズも書いてるんだ」とついさっきまでおバカな思い込みをしてました(爆)

すみません(汗)いちいち英字にするのが面倒なんで、『審判』とか『雨の迷宮』とかすべて日本語訳済みに(爆)
そういえば一番初めに日本語訳にしたのはいったい誰だったか……卍会の誰かだった気が。

>前編、中編、後編(前後)とどんどん重い話で、このまま重く終わるのかと思ってましたが、最後にほのっとしました。
>ウィルさんとゼルの掛け合い(?)いいですね〜〜v
>最後のあたりは本編と繋がってますね。
>こんな背景があったんかぁ…と。
>コレを知ってからまたこれまでの流れを思い返してみると、また違った感じ方が出来ますねvv

さすがにあのくらい雰囲気のままはまずいですからね(汗)
最後の部分がなければ、別に番外編と書かなくても通じるところがなんとも悲しいですが(笑)
ウィルとゼルは似ていないようでかなり似ていると思います―――いや思うじゃなくて(他人事か自分・汗)そう意識して書いています。

>………………………………どーなるアメリア。
>………………………………………つーかコワイぞラグ。

ラグさん。果てしなく設定がころころ変わっている気が(待て)
なんとなく本編の中心人物ですので、彼のことはのちのちぽろりぽろりと出していきたいと思います。
……出していけたらいいなぁ(遠い目)

>ではでは、短いですがこれにて。
>みていでございました。

それではまたどこぞの会議場で(笑)
結局未だアロ○リーナの新CMに巡り会えないうさぎ餌係の兄でした(待て)



inserted by FC2 system