◆−光について10 ―神山―−雫石彼方(12/5-06:44)No.5090
 ┣がんばれゼル君(笑)−桐生あきや(12/5-08:07)No.5091
 ┃┗ガッツだゼル君(笑)−雫石彼方(12/6-03:20)No.5096
 ┣Re:光について10 ―神山―−キト(12/6-21:08)No.5099
 ┃┗遅くなっちゃってすみません;−雫石彼方(12/8-09:16)No.5112
 ┣光について11 ―願い―−雫石彼方(12/8-10:43)No.5116
 ┣光について12 ―約束―−雫石彼方(12/8-10:54)No.5117
 ┃┣ゼルしたたか(笑)−桐生あきや(12/8-17:34)No.5121
 ┃┃┗いや〜(///)−雫石彼方(12/9-09:44)No.5126
 ┃┗ゼルって・・・−穂波(12/10-03:20)No.5135
 ┃ ┗あう。−雫石彼方(12/11-18:57)No.5154
 ┗光について13 ―未来―−雫石彼方(12/12-08:05)NEWNo.5174
  ┣きゃああああぁぁっ♪(黄色い悲鳴)−桐生あきや(12/12-08:42)NEWNo.5175
  ┃┗にゃああああぁぁっv(喜びの悲鳴)−雫石彼方(12/12-19:36)NEWNo.5179
  ┣きょおおおおっ!(ごめんあきやさんにつられました)−ねんねこ(12/12-14:33)NEWNo.5178
  ┃┗にょおおおおっ!(更につられました)−雫石彼方(12/12-20:02)NEWNo.5180
  ┗おめでとうございます。−穂波(12/14-01:25)NEWNo.5185
   ┗ありがとうございます(^^)−雫石彼方(12/14-09:50)NEWNo.5188


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5090光について10 ―神山―雫石彼方 E-mail 12/5-06:44



自分のツリーが落ちるか落ちないかひじょーに微妙なところにいるので、落としにかかりました(笑)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

―神山―



「―――で!!一体どういうことなのよ!?」
 ばん!とテーブルに手を叩きつけ、身を乗り出すリナ。
 その大きな音に、食堂にいた他の客達が思わず身をすくませた。
 一方、言われた当人のアスター・・・・いや、ゼルガディスは平然そのもの。いたって冷静に答えを返す。
「どういう・・・ってのは、どうやってこの姿になったかってことか?」
「それもそうだけどさ・・・・それよりあんた、死んだんじゃなかったの!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
 何わけのわからないことを言ってるんだ、とばかりにゼルガディスは訝しげに顔を顰めた。
 だがもっとわけのわからないのはアメリア、リナ、ガウリイの三人の方である。アメリアがおずおずと口を開いた。
「ビスカリアで、ゼルガディスさんの死体が発見されたんですよ。金属質の髪に、青黒い肌に、白尽くめの服装のゼルガディスさんが・・・・・」
 ゼルガディスはアメリアの言葉にしばらく考え込んでいたが、やがて納得したように頷いた。
「――ああ、そういうことか」
「ちょっと、勝手に納得しないでくれる!?こっちはさっぱりわかんないわよ!!」
「ああ・・・・・その前に確認したいんだが、アメリア。お前、そのビスカリアで見つかったっていう俺の死体、直接見たか?」
「いえ、その時はもう目が見えなくなってましたから・・・・」
「そうか、やっぱりな」
「・・・・あの、どういうことなんですか?」
 首をかしげるアメリアに向かって一つ頷くと、ゼルガディスは順を追って話し始めた。




 そもそも事の発端は、ゼルガディスがビスカリア王国内のエキノプスという街に立ち寄ったことから始まった。
 その街には特に目的があったわけではなく、元の体に戻る手掛かりを求めて他の目的地に向かう途中で日が暮れてしまったので、一晩宿を取る為に立ち寄っただけであった。
 そして夜が明け、朝早くに出発しようと少し早めに起き、窓の外を何気なく眺めた時、彼は妙な光景を見た。
 遠方でやや霞がかってはいたが、確かに山が見えたのだ。
 どこがおかしいんだと疑問に思うかもしれないが、ここエキノプスは海に面した港町である。周りは海ばかり、内陸部のほうにも山はない。地図にもこの地方に山など載っていなかった。
 では、目の前に見えるあの山は一体何なのか?
 ゼルガディスは食堂に下り、宿の主人に聞いてみた。すると、意外な答えが返ってきたのである。

「お客さん、あの山が見えたのかい!?」
「あ、ああ・・・・・・」
 少しオーバーとも思えるくらい、主人は目を見開いて驚く。そのリアクションに少々戸惑いつつ、ゼルガディスは頷いた。
「いやぁ、まさかあの山が本当にあったとはねぇ・・・・・噂には聞いていたが、見えるって人にあったのは初めてだよ」
「一体何なんだ?その山は」
「ああ、この地方に伝わる言い伝えなんだがね。遠い昔、この地方には凶悪な魔物が住み着いていて、民は毎日怯えながら暮らしていた。それに見かねた地方神エレムルスは、魔物と十昼夜戦い続け、やがて魔物を滅ぼすことに成功した。けれどその戦いで深手を負ったエレムルスは、自らを雪と氷に閉ざされた山の中に封印し、今も傷の癒えるのを待っている、って話さ。で、エレムルスの眠る、選ばれた者だけが見ることのできる山がこの地方のどこかにあって、その険しい山の頂上まで登りきり、心からの願いを掛けると、それが叶えられると言われてるんだ」
「願いが・・・叶う・・・・」
 そう呟いて、食堂の窓に目を向ける。
 そこからも山は見えた。
「あんたにはあの窓から山が見えるか?」
 本当にあれが選ばれた者にしか見えない山なのか、確認するように主人に訊ねる。
「いや?あそこから見えるのかい?」
 興味津々、といった感じで主人が聞いてくる。とてもでたらめを言って反応を楽しんでいる、という風には見えなかった。
 ゼルガディスは“ああ”とだけ答えると、礼を言って早々と宿を後にした。




 ゼルガディスはひらすら山を目指して歩き続けた。しかし行けども行けども、それはまるで蜃気楼のように彼が近づくことを許してはくれなかった。
 徐々に高まる焦燥感と疲労。
 だが彼は歩くことを止めようとはしなかった。止めてしまったら、もう二度と元の姿に戻ることはできないような気がした。
 そして一体何日歩き続けただろう。
 ふと気が付くと、ゼルガディスは荒涼とした大地を歩いていた。
 振り返ってみると、さっきまで確かにそこにあったはずの街は、跡形もなく姿を消していた。
 そして目の前には、高くそびえ立つ険しい山。斜面はまるで崖のように垂直に切り立っている。
 しばしその光景に息を呑むが、気を取り直して浮遊呪文のカオス・ワーズを紡ぎ始める。
「浮遊(レビテーション)!」
 彼の周りを小さな風が取り囲み始め、その体を宙へ押し上げようとして―――突然威力を失った。
「?」
 もう一度唱える。
 しかし何度やってみても呪文は発動しなかった。
 この山では魔法は使えないらしい。
「・・・自力で上がって来いってことか・・・・」 
 苦々しげに呟くと、やがて意を決し、ゼルガディスはその岩肌へと手を掛けた。

 その山を自力で登るのは、はっきり言って「しんどい」なんてものじゃなかった。
 ところどころ雪に覆われ、冷たい風が吹き付ける。ほぼ垂直の斜面が延々と続き、休むようなところも全くない。気を抜けばまっ逆さまである。自らの腕だけで岩でできた彼自身の体重を支え続けるのも結構きつかったし、何より一体いつになったら頂上に着くのか、全く先が見えないことが彼を不安にさせた。
 しかしその度に頭に浮かんできたのは、いつも彼を支え、励ましてくれた少女の笑顔だった。

『絶対・・・迎えに来てくださいね・・・・』

『行ってらっしゃい』

 そう言って一生懸命笑おうとする彼女の顔は、今でもはっきりと覚えている。
「アメリア・・・・」
 愛しい少女の名を呼ぶ。
 そうすると、彼女が元気をくれるような気がした。
 ゼルガディスは気合を入れ、再び頂上を目指し登り始めた。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

何か、話が嘘くさくなってきました・・・(汗)次回、もっと嘘くさくなりますが、許してやってください(‐-;)

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5091がんばれゼル君(笑)桐生あきや 12/5-08:07
記事番号5090へのコメント


 とんでもない時間に桐生です(笑)
 平日だってわかってるのかなあ、私。

>自分のツリーが落ちるか落ちないかひじょーに微妙なところにいるので、落としにかかりました(笑)
 私もやります(笑)。

 ゼルってば自分が死んだことになっているのを、全然知らなかったんですね………。アメリア、哀れ(^^;
 知っていれば(なおかつ記憶が戻っていれば)速攻ですっ飛んで来ただろうと予測はつきますが(笑)。
 私的には魔法医のじいちゃんが気になります。あの人もかなり強烈なキャラだと思うので、あとあと登場しないかと……ドキドキ(笑)。

>何か、話が嘘くさくなってきました・・・(汗)次回、もっと嘘くさくなります!が、許してやってください(‐-;)
 嘘くさくないですよ!
 ゼルアメを書いている人にとって、ゼルがもとに戻るという話は必ず考えますけど、どうやって元に戻るかっていうのが、ネックなんですよね。
 私もあれこれ考えて、考えてこんがらがっている最中です(笑)。
 何はともあれ、続きを楽しみにしています。がんばってください。
 それでは。

 桐生あきや 拝

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5096ガッツだゼル君(笑)雫石彼方 E-mail 12/6-03:20
記事番号5091へのコメント

こんばんわ。
いつもレスありがとうございます!

> とんでもない時間に桐生です(笑)
> 平日だってわかってるのかなあ、私。

私も平日のとんでもない時間によく出現します(笑)これぞ大学生の特権というか何というか・・・(^^)

> ゼルってば自分が死んだことになっているのを、全然知らなかったんですね………。アメリア、哀れ(^^;
> 知っていれば(なおかつ記憶が戻っていれば)速攻ですっ飛んで来ただろうと予測はつきますが(笑)。

はい、ゼルが全然知らなかったおかげで、アメリアは失明するわ盗賊に攫われるわの不幸尽くしだったわけです(^^;)だから山登りくらい頑張れ!(笑)

> 私的には魔法医のじいちゃんが気になります。あの人もかなり強烈なキャラだと思うので、あとあと登場しないかと……ドキドキ(笑)。

ヤトロファじーちゃん気になりますか!嬉しいですv自分的にはそんなに強烈キャラにするつもりはなかったんですが、気付けばそうなってました(^^)じーちゃんは、最終話に登場予定です。そこでまた強烈っぷりをアピールできるといいのですが(笑)

>>何か、話が嘘くさくなってきました・・・(汗)次回、もっと嘘くさくなりますが、許してやってください(‐‐;)
> 嘘くさくないですよ!
> ゼルアメを書いている人にとって、ゼルがもとに戻るという話は必ず考えますけど、どうやって元に戻るかっていうのが、ネックなんですよね。
> 私もあれこれ考えて、考えてこんがらがっている最中です(笑)。

そうなんですよねー。下手に書こうもんなら、とんでもなくご都合主義な話になっちゃって;だから本当はあんまりゼルが元に戻る過程は書きたくなかったんですが、話の流れ上そういうわけにもいかないし(^^;)無い知恵絞って考えたはいいんですけど、果たしてそれが読んでくれている方に納得してもらえる内容かどうかは謎です(爆)

では〜。

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5099Re:光について10 ―神山―キト 12/6-21:08
記事番号5090へのコメント

こんにちは★
キトです 久しぶりにレスつけさせてもらいます♪

>自分のツリーが落ちるか落ちないかひじょーに微妙なところにいるので、落としにかかりました(笑)
あ、その気持ち解ります、なんか早く落ちてくれっ!っておもうときりますもん
・・・めったに作らないけど

> 一方、言われた当人のアスター・・・・いや、ゼルガディスは平然そのもの。いたって冷静に答えを返す。
あうっ!やっぱりゼルは生きていた
・・でも・・・人間って事は・・・・脱皮?
(想像中)・・・・・つ、次にいきましょう!!(冷汗)

>「ビスカリアで、ゼルガディスさんの死体が発見されたんですよ。金属質の髪に、青黒い肌に、白尽くめの服装のゼルガディスさんが・・・・・」
> ゼルガディスはアメリアの言葉にしばらく考え込んでいたが、やがて納得したように頷いた。
>「――ああ、そういうことか」
>「ちょっと、勝手に納得しないでくれる!?こっちはさっぱりわかんないわ
よ!!」
リナに同意!!おしえてけろ――――っ!!

> そもそも事の発端は、ゼルガディスがビスカリア王国内のエキノプスという街に立ち寄ったことから始まった。
ふむふむ・・・ゼルはエビスカリアに居た・・・と
・・・あ、字間違ってるけど・・・ありそうだからいいか(おいおい)

> そして夜が明け、朝早くに出発しようと少し早めに起き、窓の外を何気なく眺めた時、彼は妙な光景を見た。
> 遠方でやや霞がかってはいたが、確かに山が見えたのだ。
> どこがおかしいんだと疑問に思うかもしれないが、ここエキノプスは海に面した港町である。周りは海ばかり、内陸部のほうにも山はない。地図にもこの地方に山など載っていなかった。
> では、目の前に見えるあの山は一体何なのか?
えーと山は・・・・・富士山?(爆笑)

> しばしその光景に息を呑むが、気を取り直して浮遊呪文のカオス・ワーズを紡ぎ始める。
>「浮遊(レビテーション)!」
> 彼の周りを小さな風が取り囲み始め、その体を宙へ押し上げようとして―――突然威力を失った。
・・・・しばらく飛んでいたとしたら、墜落ですね
そんでもって大変なことに・・・・・(汗)

>「・・・自力で上がって来いってことか・・・・」 
> 苦々しげに呟くと、やがて意を決し、ゼルガディスはその岩肌へと手を掛けた
マジっすか!?なんつー酷な事を!

> その山を自力で登るのは、はっきり言って「しんどい」なんてものじゃなかった。
・・・・ゼル、あんたの根性には関心させられるよ(うんうん)

> ところどころ雪に覆われ、冷たい風が吹き付ける。ほぼ垂直の斜面が延々と続き、休むようなところも全くない。気を抜けばまっ逆さまである。自らの腕だけで岩でできた彼自身の体重を支え続けるのも結構きつかったし、何より一体いつになったら頂上に着くのか、全く先が見えないことが彼を不安にさせた。
> しかしその度に頭に浮かんできたのは、いつも彼を支え、励ましてくれた少女の笑顔だった。
>
>『絶対・・・迎えに来てくださいね・・・・』
>
>『行ってらっしゃい』
>
> そう言って一生懸命笑おうとする彼女の顔は、今でもはっきりと覚えている。
>「アメリア・・・・」
> 愛しい少女の名を呼ぶ。
> そうすると、彼女が元気をくれるような気がした。
> ゼルガディスは気合を入れ、再び頂上を目指し登り始めた。
LOVELOVEパワーですね♪
・・・にへらっ(顔緩みまくり)

>何か、話が嘘くさくなってきました・・・(汗)次回、もっと嘘くさくなりますが、許してやってください(‐-;)
嘘くさくないですよ?
大丈夫ですよ、多分(何が?)

え〜っと、
気になるのはズバリ!ヤトロファのじーちゃん!!
う〜ん も、一回ゼルと喧嘩してほしいなぁ・・・・

なんて事を思っているキトでした♪


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5112遅くなっちゃってすみません;雫石彼方 E-mail 12/8-09:16
記事番号5099へのコメント

こんにちは。レスくださったのにお返事遅くなっちゃってすみません;卒論書くのにおおわらわしてました(‐‐;)

>> 一方、言われた当人のアスター・・・・いや、ゼルガディスは平然そのもの。いたって冷静に答えを返す。
>あうっ!やっぱりゼルは生きていた
>・・でも・・・人間って事は・・・・脱皮?
>(想像中)・・・・・つ、次にいきましょう!!(冷汗)

怖いので想像してはいけません(笑)とりあえず脱皮じゃないですよ(^^;)

>>「ビスカリアで、ゼルガディスさんの死体が発見されたんですよ。金属質の髪に、青黒い肌に、白尽くめの服装のゼルガディスさんが・・・・・」
>> ゼルガディスはアメリアの言葉にしばらく考え込んでいたが、やがて納得したように頷いた。
>>「――ああ、そういうことか」
>>「ちょっと、勝手に納得しないでくれる!?こっちはさっぱりわかんないわ
>よ!!」
>リナに同意!!おしえてけろ――――っ!!

もう少しで続き投稿しますのでちょっとお待ちくださいね♪

>> そもそも事の発端は、ゼルガディスがビスカリア王国内のエキノプスという街に立ち寄ったことから始まった。
>ふむふむ・・・ゼルはエビスカリアに居た・・・と
>・・・あ、字間違ってるけど・・・ありそうだからいいか(おいおい)

ごめんなさい、次に投稿した時にもう一回言いますが、↑のビスカリア王国っての、間違ってました(‐‐;)エキノプスはミルトニア王国内の街でした〜(汗)ああ、何やってるんだ私・・・・;

>> そして夜が明け、朝早くに出発しようと少し早めに起き、窓の外を何気なく眺めた時、彼は妙な光景を見た。
>> 遠方でやや霞がかってはいたが、確かに山が見えたのだ。
>> どこがおかしいんだと疑問に思うかもしれないが、ここエキノプスは海に面した港町である。周りは海ばかり、内陸部のほうにも山はない。地図にもこの地方に山など載っていなかった。
>> では、目の前に見えるあの山は一体何なのか?
>えーと山は・・・・・富士山?(爆笑)

♪ふ〜じ〜は〜に〜っぽ〜んい〜ち〜の〜やま〜♪(←知ってます?)――って、違うがなーーーっ!!(ずびしっ)
・・・・ちょっとツッコんでみました(^^;)

>> しばしその光景に息を呑むが、気を取り直して浮遊呪文のカオス・ワーズを紡ぎ始める。
>>「浮遊(レビテーション)!」
>> 彼の周りを小さな風が取り囲み始め、その体を宙へ押し上げようとして―――突然威力を失った。
>・・・・しばらく飛んでいたとしたら、墜落ですね
>そんでもって大変なことに・・・・・(汗)

そしたらマジでゼル、死んでしまいますよ(^^;)

>>「・・・自力で上がって来いってことか・・・・」 
>> 苦々しげに呟くと、やがて意を決し、ゼルガディスはその岩肌へと手を掛けた
>マジっすか!?なんつー酷な事を!
>
>> その山を自力で登るのは、はっきり言って「しんどい」なんてものじゃなかった。
>・・・・ゼル、あんたの根性には関心させられるよ(うんうん)

ゼルのせいでアメリアいろいろ大変でしたからね、これくらい頑張ってもらわねば困ります!

>> ところどころ雪に覆われ、冷たい風が吹き付ける。ほぼ垂直の斜面が延々と続き、休むようなところも全くない。気を抜けばまっ逆さまである。自らの腕だけで岩でできた彼自身の体重を支え続けるのも結構きつかったし、何より一体いつになったら頂上に着くのか、全く先が見えないことが彼を不安にさせた。
>> しかしその度に頭に浮かんできたのは、いつも彼を支え、励ましてくれた少女の笑顔だった。
>>
>>『絶対・・・迎えに来てくださいね・・・・』
>>
>>『行ってらっしゃい』
>>
>> そう言って一生懸命笑おうとする彼女の顔は、今でもはっきりと覚えている。
>>「アメリア・・・・」
>> 愛しい少女の名を呼ぶ。
>> そうすると、彼女が元気をくれるような気がした。
>> ゼルガディスは気合を入れ、再び頂上を目指し登り始めた。
>LOVELOVEパワーですね♪
>・・・にへらっ(顔緩みまくり)

ええ、もうらぶらぶですよ(笑)多分、回を追うごとにらぶらぶ度が増していきます(笑)最終回はえらいことになるでしょう(^^;)

>>何か、話が嘘くさくなってきました・・・(汗)次回、もっと嘘くさくなりますが、許してやってください(‐-;)
>嘘くさくないですよ?
>大丈夫ですよ、多分(何が?)

そう言っていただけるとほっとします;次読んだ後もそう思っていただけるといいのですが・・・・(汗)

>え〜っと、
>気になるのはズバリ!ヤトロファのじーちゃん!!
>う〜ん も、一回ゼルと喧嘩してほしいなぁ・・・・

それは後でのお楽しみっ☆

ではでは、ありがとうございました!

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5116光について11 ―願い―雫石彼方 E-mail 12/8-10:43
記事番号5090へのコメント

ええと、ここで一つ訂正を(汗)前回、ゼルが山を見たというエキノプスという街、「ビスカリア王国内」とありましたが、「ミルトニア王国内」というのが本当でした;じゃないと後々おかしいことになってしまうので・・・。ああ、何やってんだ私・・・・(‐‐;)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

―願い―



 氷の神殿。
 そこに広がるものは、そうとしか言いようのないものだった。

 あれから延々と登り続け、やっとの思いで頂上に辿り着いたゼルガディスは、そこにぽっかりと口を開けた洞窟を見つけ、奥へと進んだ。そして眩いばかりの光に誘われるようにして着いた先にあったのが、広大な空間に広がる先ほどの氷の神殿、というわけである。
 張り詰めるような静寂に包まれたその神殿は、氷の放つ不思議な光によって幻想的な美しさを醸し出していた。
 その美しさに見とれつつ奥へ進んでいくと、大広間の真ん中にそびえ立つ、大きな樹。その樹は神殿と同じように氷でできていて、異様な輝きを放っていた。
 何もかも初めて見る世界に呆然と突っ立っていたゼルガディスだったが、突然頭に直接響くように聞こえてきた声に顔を歪めた。
『よく来たな。選ばれし者よ』
「・・・誰だ・・・・!」
『我はこの地を治めし者。そして汝を選びし者でもある・・・・』
「選びし者・・・エレムルスか・・・・?」
 その声が何処から聞こえてくるのか、確かめようと辺りを見回す。しかしその大広間にあるのは、彼の他には大きく枝を広げる巨大な氷の樹のみ。

 ―――まさかこれが・・・・?

 ゼルガディスは目を閉じ、精神を集中させた。すると暗闇の中、樹があるはずの場所に浮かび上がる、白い影。
 男とも女ともつかないそれは、白い布を幾重にも纏い、黄金の稲穂のように波打つ髪に銀色のサークレットをはめた、美しい姿の持ち主であった。
 冷え冷えとした氷の取り囲む中、それの放つ暖かい春の陽射しのような光がかの少女を彷彿とさせて、彼は思わず溜息を零した。
「その氷の樹が、あんたの本体なのか・・・・?」
 彼の問いに、ゆっくりと頷く。
『―――若者よ、汝には願いがあるであろう?我に願うが良い。その願い、叶えてつかわす』
「・・・・叶えてくれるのはありがたいんだがな。なんであんたは俺の願いを叶えてくれるんだ?・・・そもそも、何故俺を選んだ?」
 今まで経験した数々の不幸が原因なのか、こうすんなりと事が運ぶとかえって不安になるらしい。
 挑発的な彼の態度に、だがエレムルスは柔らかな笑みを返した。
『我は混じり気のない、純粋なる人の想いが好きだ。それは我に力を与え、氷に閉ざされたここから我を解き放つ糧となる。だがそのような想いを持った者は、稀にしかおらぬ・・・・』
「だからそれに該当する者から力を貰う代わりに、その者の願いを叶えるってわけか」
 頷きはしなかったが、穏やかな微笑がゼルガディスの問いを肯定していた。
『汝の願いは?』
「俺の願いは・・・・・元の人間の姿に戻ること・・・・・・・」
 それを聞くと、エレムルスはゼルガディスにすっと左手をかざした。すると体の芯からじんわりと温かくなっていくような感覚に陥る。どうやら何か波動のようなものを探っているようだった。
 そしてしばらくすると手を下ろし、エレムルスは厳かに切り出した。
『・・・・・一つ、問題がある』
「何だ?」
『人間に戻すことはできるが、完全なる分化は無理だ。すべて元通りと言うわけにはいかない』
「・・・・人間の姿には戻れるんだろう?」
『戻れる。だが、汝の元の姿と全く同じというわけにはいかぬし、今までの記憶が汝にすべていくかも分からぬ。汝から分化した者の方にも多少流れてしまう可能性があるのだ』
「・・・・ちょっと待て。それじゃあ、俺の意識を持った者が二人になるってことか!?」
『汝の意識を持った人間と、石人形と邪妖精から成り、僅かに汝の特徴を残した生物の二つに分かれる。汝の意識が二つに分かれることはない。あくまで記憶の問題だ』
「なるほどな・・・・。もう一つ聞きたい。邪妖精や石人形の魔力や防御力なんかはどうなる?」
『魔力・防御力・体力・生命エネルギー等も記憶と同じく、どちらにどの程度分配されるのか分からぬ。しかし、生命エネルギーなどは特に、それ無くしては生きることはできない。せっかく人間に戻しても、戻った途端に死んでしまったのでは意味がないからな。なるべく意識を支配していた汝の方へと流れ込むようには配慮する』
「それだけ分かれば充分だ。頼む」
『記憶の方は良いのか?』
 その問いに、ゼルガディスは不敵に笑った。
「たとえ一時忘れたとしても、必ず思い出してみせるさ。簡単に忘れ去れるほど、中途半端な想いじゃないんでね。だからあんたも俺を選んだんだろう?」
『よかろう。では、何か力の媒介となるようなものを・・・・』
「媒介・・・・?」
『そのままでは、我の力に耐え切れずに、汝の体が壊れてしまう恐れがある。何でも良い。一時的に我の力に耐え得ることのできる物が必要なのだ』
 その言葉に、何かないかと懐を探る。ふと手に触れた物を取り出すと、それはアメリアから貰った青いアミュレットだった。
「アメリア・・・・・」
『それで良い。さあ、前に・・・・・』
「あ、いや、しかしこれは・・・・・」
 エレムルスの力を直接受けるからには、媒介となる物には相当の負担がかかるはず。壊れるのを免れることはできないだろう。
 アメリアからお守り代わりに渡された、大事なアミュレット。それを壊すことに躊躇いを覚えずにはいられなかった。
 しかし・・・・・

『私の代わりに、連れて行ってください・・・・・』

 精一杯の笑顔でアミュレットを差し出す、彼女の姿が思い出された。

『これには、私の祈りをたくさーん込めておきましたから!!“ゼルガディスさんが無事でありますように”、“元の姿に戻れますように”、“絶対・・・・迎えに来てくれますように”・・・・・・』

 ――待っている。
 今も彼女は、待っているのだ。
 ずっと、ずっと・・・・・・・・

 ゼルガディスは深呼吸をして自分を落ち着かせると、一歩前へ踏み出した。
「これを・・・・・」
 アミュレットを受け取ると、それを宙に浮かせ、エレムルスは何かを唱え始めた。
 人間には発音できない呪文なのであろう、ゼルガディスにはキーンという耳鳴りのようなものだけが聞こえた。やがて辺りに力が満ち始め、その流れがゼルガディスとアミュレットを中心にして渦巻き出す。
 そして―――――――

 青い欠片がキラキラと舞い散る光景を最後に、彼の意識はホワイトアウトした。



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5117光について12 ―約束―雫石彼方 E-mail 12/8-10:54
記事番号5090へのコメント


―約束―



「――と、まあそういうわけだ」
「なるほどねー。つまり、ビスカリアで見つかったっていうゼルの死体は、ゼルから分化した邪妖精と石人形の合成獣だったってわけね」
「ああ」
「でも、埋葬する時に父さんも見たはずなのに、何で違うって気付かなかったんでしょうか?」
「邪妖精と石人形の合成獣と言っても、俺の特徴も残してたわけだしな。見た目的には、俺が合成獣だった時とそんなに大差ないはずだ。顔を見知っていたと言っても、フィルさんとはそんなに長くいたわけじゃないし。微妙な違いに気付かなくても無理はない」
 実際、ビスカリアで発見されたゼルガディスは、金属質の髪とは言っても銀髪ではなく、グレイに近い色であったし、瞳の色も閉じられていてわからなかったが、以前のアイスブルーではなく、黄色をしていた。だが、フィリオネルは何度かゼルガディスと顔を合わせたことはあったが、一緒に旅をしたわけではない。しかも会ったのは何年も前のことであるから、気付かなかったのも仕方のないことである。捜索隊はアメリアから聞かされた特徴でしかゼルガディスを知らないので論外。唯一違いが分かるであろうアメリアは、目が見えなくなっていた。これではゼルガディスが死んだと思われても不思議はない。
「それもそうですね・・・・・あ!じゃあじゃあ、ゼルガディスさんから分化した合成獣さんは、どうして死んじゃったんですか?」
「魔力や生命エネルギーなんかがたまたま全部俺の方に来ちまったせいで、生命を維持できなくなったんだろう。それを多分、エレムルスが海にでも放り投げて、流れに流れてビスカリアの海岸まで流れ着いたんだろうな」
「ふーん・・・・海に捨てちゃうなんて、随分無責任な神様ですね」
「ま、神なんて言っても、所詮はそんなもんだろう」
「あれ、いいの?人間に戻してくれた恩人(恩神?)にそんなこと言って」
「Give&Takeだからな。別に借りを作ったわけじゃない」
 それを聞くと、リナはにんまりとした、何とも人の悪い笑みを浮かべた。
 嫌な予感に思わず身を引くゼルガディス。
 得てしてそういう類の予感というのは当たってしまうものである。この場合も御多分に漏れず、ばっちりぴったり的中した。
「そうよね〜!!なんたって、アメリアへの“純粋な”想いと引き換えに人間に戻してもらったんだもんね〜〜〜、ゼルちゃん(はあと)」
「なっ・・・・!!」
 “純粋な”を強調してからかうリナに思わず反論しようとするが、曲げようのない事実なので何も言い返せない。真っ赤になって硬直するゼルガディスと、同じく真っ赤になってもじもじと俯いているアメリアを、リナは思う存分からかいまくった。
「なあ・・・・」
 と、そこへガウリイののほほんとした声が。
「何よガウリイ?」
「結局・・・・・どういうわけだ?」
 いつもながらのガウリイのすっとぼけた発言に、すかさずリナのスリッパの突っ込みが入る。小気味良い音と共にガウリイはテーブルに突っ伏した。
「あんたわっ!今までの話聞いてなかったの!?」
「いや、聞いてたんだけど、理解できんかった」
 今度は椅子ごと脚払いをかけられ、後ろにひっくり返る。最早彼らの周りにはすっかり人がいなくなっていた。遠巻きに店のオーナーらしき人と店員達が涙目になりながら、心配そうに成り行きを見守っている。
「いってーーー・・・・こらリナ、ひどいじゃないか!」
「うっさいわね!いつまで経ってもくらげなあんたが悪いのよ!」
「・・・・っていうかお前ら、結婚したんだろ?その上子供までいるくせに、まーだんなことやってんのか?」
 相も変わらずなリナとガウリイに、呆れたように嘆息するゼルガディス。それにリナが食って掛かった。
「んじゃ何!?あんたはあたし達にらぶらぶバカップルな会話をやれと。そう言うのね!?」
 その言葉に、思わず想像してみる。

『もうっ、ガウリイってば、相変わらずくらげさんなんだから♪でもそんなところも、か・わ・い・い(はあと)』
『いや〜、でもそういうリナだって、凶暴なところが何とも言えずか・わ・い・い・ぞ(はあと)』

 ・・・・・・・気持ち悪い。
 ゼルガディスとアメリアの背に、つつーっと嫌な汗が流れる。
「そ、そうですよ!夫婦漫才してこそ、リナさんとガウリイさんです!これぞ本来あるべき姿!高望みしてはいけません!!」
「・・・・・をい」
「そうだな、世の中には変わるべきものと変わってはいけないものがある。この二人は後者に当たるんだろう」
「・・・をい」
「悪かったなリナ、とんでもなく恐ろしいことを言った。さっき言ったことは忘れてくれ」
「あんたらねぇっ!人のことを何だと思ってんのよ!!」
『歩く核爆弾と脳みそプリンのはた迷惑夫婦』

 ぷち。

「ぬあぁぁぁぁぁーーーっ!!!」
 テーブルに片足を乗せ、ガウリイが座っていた椅子を頭上に抱え上げる。
「うきゃぁぁっ、リナさんストップ!ストーーップ!!」
 目に涙を浮かべ、アメリアがゼルガディスに縋り付く。ゼルガディスもアメリアを庇うように身構えた。
「覚悟ーーーーっ!!」
 そのまま椅子を振り下ろそうとして・・・・彼女の動きが寸前でぴたっと止まった。目を固く閉じていたアメリアは、恐る恐る目を開ける。そこには真顔でこちらを見つめているリナの姿。
「あの・・・・・リナさん?」
「・・・・ん、ああ・・・・・何でもない・・・・・」
 小さく呟くと、リナは抱え上げていた椅子をすとんと降ろした。
 リナの急な変化に、戸惑ったように顔を見合わせるゼルガディスとアメリア。
「リナさん、どうかしたんですか・・・・・?」
「・・・べっつにー・・・・・・・ただ・・・・・」
「“ただ”?」
「良かった。って思って」
「?」
「・・・・・ゼルが死んだって聞いてさ、アメリアの目が見えなくなっちゃって。あんなに明るかったアメリアが、まるでゼルと一緒に魂が死んだみたいになってるの、傍でずっと見てきて。途中何とか立ち直ったみたいだったけど、やっぱりどこか寂しげで・・・・・それが、こんな風に減らず口叩いて、あたしを怒らせるようなこと言って。昔みたいだなって、しみじみ思ったらさ・・・・何か・・・泣けてくるじゃん・・・・・・」
 そう言って、リナの目からぽろぽろと涙が零れ落ちた。慌てて後ろを向いて必死に止めようとするが、なかなか止まらない。そんなリナの頭を、ガウリイが宥めるようにくしゃりと撫でた。
「リナさん・・・・・」
 アメリアは、胸がじんと熱くなるのを感じた。

 ―――前にも、こんな風に感じたことがあったっけ・・・・・

 それは、リナとガウリイによって生きる意欲を取り戻した時。
 いつだってこの仲間達は、自分のことを想ってくれる。そのことをまた改めて実感して、アメリアはこの上もない幸福感に包まれた。
 思わずリナに駆け寄ろうとした瞬間、リナが突然くるりと振り向いて、ゼルガディスに指を突きつけた。
「いい、ゼル!!あんた今まで散々アメリアのこと泣かしてきたんだから、何が何でも絶対!!アメリアのこと幸せにしなさいよ!?でなきゃ、あたしがあんたのことぶっ殺してやるんだから!!」
 何やら物騒なことを宣言されたゼルガディスは、けれど穏やかに微笑んで頷いた。
「――ああ。せっかく人間の姿に戻れたってのに、リナにぶっ殺されたんじゃ元も子もないからな。精一杯努力させていただくよ」
 そして、傍らに立つアメリアを抱き寄せる。
「ゼ、ゼルガディスさん・・・・!?」
 唐突な彼の行動に、真っ赤になってもがくアメリア。それを落ち着かせるように優しく微笑みかけると、彼女は真っ赤な顔はそのままに、一応大人しくなった。
 そしてゼルガディスは、リナの方を意味ありげに見る。
「とりあえず、こんなもんでどうだ?」
「Good!」
 ゼルガディスの問いかけに、リナは満足そうにウィンクで返した。                          
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ぐはぁ!!ここで砂吐いた人、どれくらいいるでしょうね?(笑)次回いよいよ最終話ですが、こんなもんじゃないです(^^;)その辺覚悟して読むことをお勧めします(笑)
ちなみに、最終話は・・・・このツリーが落ちる前には投稿したいと思います(汗)一応、書き終わってはいるんですけどね;いろいろと事情がありまして・・・。



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5121ゼルしたたか(笑)桐生あきや 12/8-17:34
記事番号5117へのコメント


 二つも一気に読めて幸せです。
 次で最終回なのはちょっぴり残念ですが、どこまでもついていかせてください(笑)。
 ゼルがしたたかですね。
 んで神様けっこういいかげん(笑)。
 そのアバウトぶりが気に入ってしまったりします。

>「・・・・っていうかお前ら、結婚したんだろ?その上子供までいるくせに、まーだんなことやってんのか?」
> 相も変わらずなリナとガウリイに、呆れたように嘆息するゼルガディス。それにリナが食って掛かった。
>「んじゃ何!?あんたはあたし達にらぶらぶバカップルな会話をやれと。そう言うのね!?」
> その言葉に、思わず想像してみる。
>
>『もうっ、ガウリイってば、相変わらずくらげさんなんだから♪でもそんなところも、か・わ・い・い(はあと)』
>『いや〜、でもそういうリナだって、凶暴なところが何とも言えずか・わ・い・い・ぞ(はあと)』
>
> ・・・・・・・気持ち悪い。
> ゼルガディスとアメリアの背に、つつーっと嫌な汗が流れる。
>「そ、そうですよ!夫婦漫才してこそ、リナさんとガウリイさんです!これぞ本来あるべき姿!高望みしてはいけません!!」
>「・・・・・をい」
>「そうだな、世の中には変わるべきものと変わってはいけないものがある。この二人は後者に当たるんだろう」
>「・・・をい」
>「悪かったなリナ、とんでもなく恐ろしいことを言った。さっき言ったことは忘れてくれ」
 ここ最高です!
 私こういったスレらしい掛け合いが苦手なんですよ。うんうん唸って考えても書けなかったりして。
 ここ爆笑しました。特にゼルのセリフが最高(^^)

> そしてゼルガディスは、リナの方を意味ありげに見る。
>「とりあえず、こんなもんでどうだ?」
 うあ………(///)。
 最強だわ、ゼル。
                      
>ぐはぁ!!ここで砂吐いた人、どれくらいいるでしょうね?(笑)次回いよいよ最終話ですが、こんなもんじゃないです(^^;)その辺覚悟して読むことをお勧めします(笑)
 楽しみに待ってます(はぁと)。

 それでは、またです。

 桐生あきや 拝

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5126いや〜(///)雫石彼方 E-mail 12/9-09:44
記事番号5121へのコメント

おはようございます(笑)相変わらず狂った生活送ってる雫石です(^^;)

> 二つも一気に読めて幸せです。
> 次で最終回なのはちょっぴり残念ですが、どこまでもついていかせてください(笑)。

流れ的に、二つ続けたほうがいいかな?と思いまして、二つ同時にアップしてみました。
ついてきてくださいますか!?いや、でも最終回の甘々っぷりにはきっと誰もついてこれないだらう・・・・(笑)

> ゼルがしたたかですね。
> んで神様けっこういいかげん(笑)。
> そのアバウトぶりが気に入ってしまったりします。

ゼルがしたたかなのは・・・(^^;)私の趣味です;そういうゼル、好きなんですよ;神様のアバウトぶりは、きっと私のアバウトぶりがそのまま反映されたんでしょう(笑)

>>「・・・・っていうかお前ら、結婚したんだろ?その上子供までいるくせに、まーだんなことやってんのか?」
>> 相も変わらずなリナとガウリイに、呆れたように嘆息するゼルガディス。それにリナが食って掛かった。
>>「んじゃ何!?あんたはあたし達にらぶらぶバカップルな会話をやれと。そう言うのね!?」
>> その言葉に、思わず想像してみる。
>>
>>『もうっ、ガウリイってば、相変わらずくらげさんなんだから♪でもそんなところも、か・わ・い・い(はあと)』
>>『いや〜、でもそういうリナだって、凶暴なところが何とも言えずか・わ・い・い・ぞ(はあと)』
>>
>> ・・・・・・・気持ち悪い。
>> ゼルガディスとアメリアの背に、つつーっと嫌な汗が流れる。
>>「そ、そうですよ!夫婦漫才してこそ、リナさんとガウリイさんです!これぞ本来あるべき姿!高望みしてはいけません!!」
>>「・・・・・をい」
>>「そうだな、世の中には変わるべきものと変わってはいけないものがある。この二人は後者に当たるんだろう」
>>「・・・をい」
>>「悪かったなリナ、とんでもなく恐ろしいことを言った。さっき言ったことは忘れてくれ」
> ここ最高です!
> 私こういったスレらしい掛け合いが苦手なんですよ。うんうん唸って考えても書けなかったりして。
> ここ爆笑しました。特にゼルのセリフが最高(^^)

ウケてもらえたようで嬉しいです(^^)私の場合、リナとガウリイが出ると勝手に暴走してギャグ街道突っ走っていくので、こういった掛け合いは割合楽ですね;ただ、私としては早く話を進めたいのに、あの二人が一人歩きしてギャグへギャグへと引っ張っていってしまうので、「だーーーっ、話がちっとも進まーーーんっ!!」ということが多々あります(笑)

>> そしてゼルガディスは、リナの方を意味ありげに見る。
>>「とりあえず、こんなもんでどうだ?」
> うあ………(///)。
> 最強だわ、ゼル。

自分で書いておきながら、改めて指摘されると恥ずかしいですね;うぅ、まあ、ゼルはアメリアがいれば最強、ということで(^^;)
                      
>>ぐはぁ!!ここで砂吐いた人、どれくらいいるでしょうね?(笑)次回いよいよ最終話ですが、こんなもんじゃないです(^^;)その辺覚悟して読むことをお勧めします(笑)
> 楽しみに待ってます(はぁと)。

ふふ、後悔してもしりませんよ(笑)

では、レスありがとうございました!

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5135ゼルって・・・穂波 E-mail 12/10-03:20
記事番号5117へのコメント

こんばんは、穂波です。

すいません、ゼルの分化死体のくだりで、セミの抜け殻みたいで面白い、などと不埒なことを考えてしまいました・・・かぶったりとかは・・・無理か、中身が一応つまっているから(笑)。
いやでも、文字通り一皮むけてアメリアといちゃつく根性が出てきたことですし!
後は幸せ向かって一直線でしょうか?
リナではないですが、そうじゃないと承知しないぞゼルガディス、という気分で読んでおりました。

ラストのらぶらぶに備えて心の準備をしつつ、最終話、お待ちしております。

ではでは。


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5154あう。雫石彼方 E-mail 12/11-18:57
記事番号5135へのコメント

こんばんは〜。レス、ありがとうございます!

>すいません、ゼルの分化死体のくだりで、セミの抜け殻みたいで面白い、などと不埒なことを考えてしまいました・・・かぶったりとかは・・・無理か、中身が一応つまっているから(笑)。

他の方から「脱皮だったりして・・・」と言われた時に「違います(笑)」などと言ってましたが、よく考えると脱皮なのかもしれませんね・・・(^^;)なんてこった。でも、さすがにかぶるのは無理だと思います(笑)

>いやでも、文字通り一皮むけてアメリアといちゃつく根性が出てきたことですし!
>後は幸せ向かって一直線でしょうか?
>リナではないですが、そうじゃないと承知しないぞゼルガディス、という気分で読んでおりました。

一直線です(^^)でも何か、今更ながら最終話アップするの恥ずかしくなってきました・・・(///)

>ラストのらぶらぶに備えて心の準備をしつつ、最終話、お待ちしております。

準備体操はよくしておいた方がいいですよ(笑)

ではでは、この辺で。

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5174光について13 ―未来―雫石彼方 E-mail 12/12-08:05
記事番号5090へのコメント


何とかツリーが落ちる前にアップすることができました!
ちなみに、いつもより長いです。甘いです。恥ずかしいです(///)そこんとこ承知して読んでいただけると幸いです(^^;)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

―未来―



 その日は朝からとても天気のいい日だった。
 若葉が萌えいずる季節。
 生命の息吹を乗せて、柔らかな風が頬を撫でる。
 気温も暑くもなく寒くもなく、過ごしやすい。まさに『五月晴れ』という言葉がぴったりな、そんな日だった。

 あれから、一年が経とうとしていた。
 リナとガウリイは、セイルーンへ事の次第を報告に行き、サラを連れてゼフィーリアに戻っていった。
 ゼルガディスは、医者の勉強を続ける為に村に戻った。“一度やりかけたことを中途半端にしたくない”などと言っていたが、何だかんだ言いながらも、高齢のヤトロファを一人置いていくのが気がかりだったのかもしれない。
 そしてアメリアは―――――

「・・・・・・・・・・どうしよう・・・・・・」

 ある場所で、困っていた。




 ごりごりごり、という、何かをすり潰すような音が聞こえる。
「この液体にこれを混ぜて、と・・・・・・」

 ぽんっ

 軽い爆発音と共に、ビーカーの中の液体が黄色からオレンジ色へと変わる。
「よし、完成じゃ!」
 どうやら何かの薬を調合していたらしい。
 満足げな表情を浮かべて、ヤトロファはその薬を別の小瓶に入れ替え始めた。

 コンコン

 ――と、そこへドアを叩く音が。
「開いてるぞい」
 返事を返すと、ゼルガディスが入ってくる。
「じーさん、ちょっといいか?」
「ん?なんじゃ、アスターか。どうかしたか?」
「・・・・あのな、何度言ったら分かるんだ。俺はアスターじゃなくて、ゼルガディスだって言ったろ」
 いい加減覚えろ、と呆れたように言ってくるゼルガディスに、しかしヤトロファは気のない返事を返した。
「いきなり名前が変わられてもわしゃ困るんじゃ」
「“いきなり”って・・・・。もう一年も経ってるだろが」
「一日も一年もわしみたいな年寄りには同じようなもんじゃよ。それにお前、“実はわしの名前はエリザベスだったんじゃ!”とか言われて、すぐにその名前で呼べるか?」
「アホか!何でいきなり女の名前になるんだよ!!」
「それくらいわしの中では違うっちゅうことじゃよ」
「俺の名前は女の名前じゃない!!」
「例え話じゃよ、冗談の通じんやつじゃな」
「あんたがふざけすぎなんだ!」
 ゼルガディスに記憶が戻り、一年経った今でも二人の関係はあまり変わっていないらしい。細かく見れば、言い合いするような形から、ヤトロファがゼルガディスをおちょくる形になったようにも見えるが。
「そう言えば、何か用があったんじゃないのか?」
 ヤトロファのその言葉に、それまで怒りに熱くなっていたゼルガディスははっと我に返った。
「――ああ、そうだった。アメリア、見なかったか?」
 そう。アメリアは、『静養する』という名目の元に、ゼルガディスと共にこの村に、ひいてはヤトロファの家に厄介になっていた。
 実際には彼女にどこも悪いところもなく健康そのものだったのだが、それはもう“暗黙の了解”というやつらしい。フィリオネルの許可も得ている。ゼルガディスが死んだと聞いてからのアメリアの様子を知っているだけに、許可を出さざるを得なかったのだろう。それに彼にとっては、アメリアが身体的にも精神的にも健康であること、それが何よりの喜びだったのだから。
 まあそんなわけで、セイルーンからはアメリアの治療費として毎月莫大な金が送られてくる。もっとも、実際に治療しているわけではないので、食費と生活費に少々使わせてもらっているくらいで、そのほとんどは使わずに保管してあったが。
 閑話休題。
 とにかく、ヤトロファというこぶ付き(失礼)ではあったが、ゼルガディスとアメリアは晴れて一つ屋根の下に暮らしているわけである。
「いや、見とらんが。アメリア殿、いないのか?」
「ああ。朝、“ちょっと出てくる”と言って出てったっきり、見てない」
 するとヤトロファはからかうような目を向けた。
「お前に愛想つかして国に帰ったんじゃないのか?」
「そんなわけあるか!昨日も“ゼルガディスさん、大好きv”って言われたばっかり・・・・・・て、あ・・・・・(汗)」
 勢いで余計なことまで口にしてしまうゼルガディス。それをみすみす聞き逃さずヤトロファではない。ここぞとばかりにツッコんだ。
「お〜お〜、お熱いことで。一人身の年寄りには応えるわい」
「ぃやっかましいわデバガメじじぃ!!」
「何じゃと!?自分は色ボケのくせしてよく言うわい!!」
「誰が色ボケだ!・・・まあ、俺が色ボケだって言うなら、てめぇは老人ボケだな!!」
「わしゃこれっぽっちもボケとらーーーん!!ボケ老人とそうじゃない者の区別もつかんようじゃ、医者としてはまだまだじゃな!!」
「〜〜〜かっわいくないじじぃだな、ほんっとに!!」
「当たり前じゃろう!それとも何か!?お前はわしに、アメリア殿のような可愛さを求めとるのか!?“ゼルガディスさん、大好き〜v”」
「きっ、気色の悪いことを言うな!あれはアメリアだから可愛いんだ!てめぇのようなじじぃがやっても寒気がするだけだ!!」
 白熱するしょうもない喧嘩。――と、そこへドアが開き、渦中の人・アメリアが入ってきた。だが、ヒートアップしているのでどちらもそれに気付かない。
「あの、ゼルガディスさん・・・・・・」
「はん、や〜っぱり色ボケじゃな!あまりの重症さにわしの手には負えんわい」
「やぶ医者だからな、無理もない」
「わしがやぶ医者ならその弟子も当然やぶ弟子じゃな!」
「ゼルガディスさん、ちょっと・・・・・」
「確かに師匠はあんただが、俺の場合元々あった知識や独学で学んだ部分も多いからな。俺は“あんたとは違って”やぶじゃない!」
「傲慢は身を滅ぼすだけじゃぞ!大方アメリア殿もお前の傲慢さに耐え切れずに出てったんじゃよ!」
「あの、私ここにいるんですけど・・・・・ってそうじゃなくて・・・・」
「だからそれは絶対にないって言ってるだろ!」
「なんでそんなことが言い切れるんじゃ!!」
「だーかーら!昨日も愛の告白をだな・・・・・・」
「“愛の告白”って、それだけか?夜の方はどうなっとるんじゃ?」
「そ、それは・・・・・言われてみれば、あいつに“気が進まない”とかで拒否されて、ここのところ全然・・・・・・(焦)」
「――――って!!何そんな恥ずかしいこと暴露してるんですかーーーーーーーーっ!!!!(恥)」

 ごんっ げんっ!!

 かくて。
 アメリアの羞恥のメガトンハンマーによって、そのしょーもない喧嘩に幕が下ろされた。




 先ほどの一騒動の後、ゼルガディスとアメリアはヤトロファの家から程近い、小高い丘に来ていた。
 春の匂いを運ぶ風が、アメリアの艶やかな黒髪をなびかせる。頬にかかる髪を押さえて空を見上げる彼女を、ゼルガディスは眩しげに見つめた。
「―――で、話って何だ?」
 やがてそう切り出すと、なぜか彼女は躊躇うように俯いた。その様子に訝しげに首を傾げる。いつも何でもはっきりと口に出すアメリアにしては、珍しい反応だった。
「アメリア?」
 更に彼女を促すと、しばらくはまだ迷っているようだったが、やがて意を決したように顔を上げて、ゼルガディスの瞳を真っ直ぐに見つめた。
 その視線をやはり彼も真っ直ぐに受け止める。
「あの・・・・・」
「何だ?」
「実は・・・・・」
「ああ」
「・・・・・・・・・・・・・・できちゃいました・・・・・・・・・・・・」

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 両者、しばらく沈黙。
 やがて、先に口を開いたのはゼルガディスだった。
「・・・・・・・・・あ?“できた”って・・・・もしかして・・・・・・?」
「はい、その・・・・・・・・・・・・赤ちゃん、が」
 最初は頭が真っ白でよく理解していなかったゼルガディスも、徐々に頭の機能が働き出したらしい。アメリアの肩をがしっと掴むと、食い入るように彼女を見つめた。
「ほ、本当なのか・・・・?」
「―――はい、最近、その、アレが来ないなぁと思って、もしかしたら―――って、今朝、産婦人科のお医者さんに検査に行ったんです。そしたら、“おめでとう”って・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「あの・・・・・やっぱり、迷惑・・・・」
 不安そうな面持ちで呟いたアメリアの瞳が、驚きに見開かれた。突然、強い力でゼルガディスに抱き締められたのだ。
「ゼルガディスさん・・・・・?」
「迷惑なわけないだろう!!俺とアメリアの・・・・・・って、俺とアメリアの子だよな?」
「当たり前ぢゃないですかっ!!殴りますよ!?」
「・・・・・・・お前、殴ってから言うところ、リナに似てきたぞ・・・・・」
「う゛っ・・・・!ぜ、ゼルガディスさんが変なこと言うからじゃないですか!!」
 ぷぅっと膨れたアメリアの様子に軽く微笑んで、また抱き締める。アメリアは少しだけ抵抗して、けれどすぐに彼に身を委ねた。
 さやさやと傍らに立つ木の葉が揺れていた。その動きに合せて、二人に落ちる木の影も揺れる。
 空は青く澄み渡り、白い雲はゆっくりと流れていく。
 穏やかな、午後。
 彼はそっと囁いた。
「嬉しいよ。俺とアメリアの子だ・・・・・。嬉しくないわけがないだろう?」
「ゼルガディスさん・・・・・・」
「・・・・・そういうことなら、ちゃんとしなきゃならんな・・・・・」
「?」
 不思議そうに見つめてくるアメリアを離すと、ゼルガディスは辺りを見回した。そして木の根元にあるものに目を留めると、それを手に取る。
 ゼルガディスはそれ―――真っ白な花と緑の葉のコントラストが見目鮮やかなスズランを、アメリアに差し出した。
「あの・・・・・?」
「結婚しよう」

 とくん

 鼓動が跳ね上がった。
 再びアメリアの蒼い瞳が見開かれる。
「あ、の・・・・・・」
「本当なら、ここで指輪を差し出すんだろうけどな。突然のことで用意してなかった。とりあえずは、これで我慢してくれ」
「え、でも・・・・・いいんですか?そんな、簡単に決めて・・・・ゼルガディスさん、まだ医学のお勉強中だし・・・・・・」
「予定が早まっただけだ。指輪こそ用意してなかったが、これはずっと考えていたことだし。・・・・お前はそうじゃなかったのか?」
 すると、アメリアは勢いよくぶんぶんと首を横に振り、スズランを持ったゼルガディスの手をぎゅっと握って力いっぱい叫んだ。
「そ、そんなことないです!!私だってずっと、ゼルガディスさんと・・・・・!!」
 一生懸命否定するアメリアの様子がおかしくて、けれど何より愛しくて。
 瞳を細めて、ゼルガディスはまた、彼女を抱き締めた。

 柔らかな風が吹き、空は青く澄み渡り、白い雲がゆっくりと流れていく。
 そんな、穏やかな午後だった。




 リンゴーン・・・・・リンゴーン・・・・・

 セイルーン中に祝福の鐘の音が響き渡る。
 今日はセイルーン第二皇女・アメリア姫の結婚式。国中が、彼女の結婚を祝って盛り上がっていた。国民に人気の高い彼女のこと、その盛り上がりは物凄いものがあった。
 お国柄なのであろう、見ず知らずの旅人にさえご馳走と酒が振舞われる。その日ばかりは仕事も放り出して、誰もがアメリア姫の結婚を心から祝った。
 そして城の神殿では、まさに結婚式の真っ最中であった。
 荘厳な音楽が流れる中、神官の前で待つ白いタキシードを着たゼルガディスの元に、フィリオネルに付き添われてアメリアがしずしずと進む。
 純白のウェディングドレスに身を包み、幸せに頬を上気させる彼女はとても美しかった。その姿に誰もが感嘆の溜息を漏らす。
 しかし彼女の姿に一番見惚れていたのは、やはり新郎のゼルガディスだったに違いない。彼女を見つめたまま、瞬き一つしていなかったから。
 やがて、神官の祝福の言葉が始まる。
 それをぼーっと聞きながら、彼女は傍らに立つ最愛の人の横顔を見つめた。その視線に気付いて、彼もまた振り返る。
 ぶつかり合う、瞳と瞳。
 優しげな光宿るその瞳に、なぜだか急に彼女は泣きたくなった。

 ―――幸せすぎても、涙が出るんですね・・・・・・

 光が、満ち溢れていた。
 柔らかな光が、彼を、彼女を、そして二人を祝福するすべての人々を包み込む。
 永遠の愛を神に誓い、指輪の交換をする。
 そして。

「それでは、誓いの口づけを」

 触れる。
 融ける。
 一つになる。
 まどろむような甘い空気の中、かろうじて聞こえるような声で、彼女は彼に囁いた。

「導いて・・・・・・」

 ―――あなたは私の、光だから・・・・・・・・・

 それにふわりと微笑んで、彼は彼女を抱き締めた。

 想いは・・・・・・・同じ――――――


   太陽浴びてはしゃいだSeason
   ケンカをしたMidnight
   ひとつひとつの想い出ふやし
   足跡刻み
   ふたり ここまでやって来た

   I do my love for you
   胸に誓うよ 永遠
   大切な何かが 今 ここにある

   始まりでも終わりでもないような
   愛のぬくもり
   ふたり 抱きしめたら True love

   いつしかふたりの目の前に
   新しい時代
   人混みだとか不安なニュース
   あふれるけれど
   どんな愛より強いから

   You do your love for me
   移ろい消えゆく時の足音は
   切なく美しいけど
   
   変わるものと変わらないものたちが
   交差する日々
   今 ふたりで歩く Day by day

   ああ ずっとこの愛を貫くから
   たとえ この星が滅びたって・・・

   I do my love for you
   胸に誓うよ いつでも
   必要なものなら この腕の中

   始まりでも終わりでもないような
   愛のぬくもり
   ふたり 確かめたら True love


 リンゴーン・・・・・リンゴーン・・・・・
 
 鐘が鳴る。
 二人の未来を歌うように。
 そして、新しい命の誕生を告げる鐘の音が鳴り響くのも、そう遠くない未来―――――

【VERY VERY HAPPY END v】

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

わーい、やっと終わったー♪私にしては長いお話でした。今までで一番です(^^)

それにしても、大国の王女ができちゃった結婚でいいのか(汗)って感じですが、まあ、アメリアだし。セイルーンだし(笑)
ちなみに結婚式が行われたのは、子供発覚(笑)してから2ヶ月後くらいです。お腹の子が大きくなって旅ができなくなる前に、お腹が目立ってウェディングドレスが着れなくなる前にってことで、あの後すぐに支度してセイルーンに1ヶ月かけて戻って、結婚の準備にまた1ヶ月ってとこでしょうか。ヤトロファじーちゃんもちゃんと一緒にセイルーンに移住してます。宮廷医とかになってるんじゃないかなー。(←いいかげん)
作中にどーんとそのまま載せた歌詞は、Folderのアルバム収録曲「DO MY LOVE」です。ぴったりだったので載せてみました。いい曲なので機会があれば聞いてみてください♪あ、Folder5の方じゃなくって、男の子が歌ってた頃のアルバムですよ;あの男の子の歌声が好きだったのに、いつの間にかいなくなってるし。一体どこに行ってしまったの〜!?(T_T)

ところで・・・・桐生あきや様へ。
すみません、ハッピーウェディング、かぶっちゃいました(‐‐;)わざとじゃないんです・・・・;でも、あきやさんの素晴らしい作品と私のとでは月とすっぽんなので、「かぶった」なんて言ったら失礼ですね;

えーと、まあそんなわけで。今まで読んでくださって、どうもありがとうございました!また何かできましたらお邪魔させていただきたいと思います。
では〜。


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5175きゃああああぁぁっ♪(黄色い悲鳴)桐生あきや 12/12-08:42
記事番号5174へのコメント


 朝早くから来てみるもんです!
 雫石さんの小説がアップされているなんてっ。
 問題の、砂吐くくらいラブラブだという最終話。お待ちしてましたvv

 ……………爆。爆爆。(///)

 さらに誘爆、誤爆っていう感じです(どんなんだそれは)

 ゼルーっ。あんた何やってんのよおおおう!!
 いや幸せ一杯って感じでいいんだけどさあ、ゼルーっ。
 セイルーンに帰ったときにフィルさんから拳骨一発喰らわされたのかしら、やっぱり。通過儀礼として(笑)。
 最後のキスシーンの表現すごく好きです。綺麗だー。いいなあ。
 ごめんなさい。ちょっと回路が飛んでるみたいです桐生。
 雫石さん、おつかれさまです。
 素敵なお話どうもありがとうございました!

>ところで・・・・桐生あきや様へ。
>すみません、ハッピーウェディング、かぶっちゃいました(‐‐;)わざとじゃないんです・・・・;でも、あきやさんの素晴らしい作品と私のとでは月とすっぽんなので、「かぶった」なんて言ったら失礼ですね;
 そんなっ。かぶるなんてよくあることですよ。全然気にしないでくださいっ。それに同じハッピーウェディングでも書く人によって違うものになりますから。一度に二つ楽しめてお得だったり………ってずいぶん勝手なこといってますね(^^;
 それより、私の話読んでて冷や汗かかなかったか心配です。先にやられたっとか思うもんなんですから、人間って(笑)。
 しかも桐生、ウェディングネタに味をしめたので、また書くかもしんないです(^^;

 来たら私の話が終わってて、おまけにネタがかぶるという恐怖まで味わわせてしまったなんて(笑)。
 やっぱり次のゼルアメは雫石さんに捧げさせてくださいな。お詫びということで♪
 桐生の小説なんぞ捧げられても困るかもしんないですが(というか多分困る)。

>えーと、まあそんなわけで。今まで読んでくださって、どうもありがとうございました!また何かできましたらお邪魔させていただきたいと思います。
 お疲れさまでした〜。ごくろうさまです!
 また雫石さんのお話を読める日を待ってますv
 それでは。

 桐生あきや 拝

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5179にゃああああぁぁっv(喜びの悲鳴)雫石彼方 E-mail 12/12-19:36
記事番号5175へのコメント

朝早くからありがとうございます〜(^^)

> ……………爆。爆爆。(///)
>
> さらに誘爆、誤爆っていう感じです(どんなんだそれは)

みんなまとめて核爆ってとこでしょうか(笑)

> ゼルーっ。あんた何やってんのよおおおう!!
> いや幸せ一杯って感じでいいんだけどさあ、ゼルーっ。
> セイルーンに帰ったときにフィルさんから拳骨一発喰らわされたのかしら、やっぱり。通過儀礼として(笑)。

ゼル、「やってもうた」って感じですね(笑)きっと幸せボケしてたんですよ(^^)
フィルさんには、拳骨一発どころか平和主義クラッシュの一発や二発、喰らってるんじゃないでしょうか、やっぱり。(愛娘を奪われた恨み混じりの)通過儀礼として(笑)

> 最後のキスシーンの表現すごく好きです。綺麗だー。いいなあ。
> ごめんなさい。ちょっと回路が飛んでるみたいです桐生。
> 雫石さん、おつかれさまです。
> 素敵なお話どうもありがとうございました!

あのキスシーンは結構すんなり思い浮かんできたので、楽に書けたところです。「綺麗」なんて言ってただけると嬉しくてふやけます(笑)
こちらこそ読んでくださって、そしていつもレスつけてくださってどうもありがとうございました!

>>ところで・・・・桐生あきや様へ。
>>すみません、ハッピーウェディング、かぶっちゃいました(‐‐;)わざとじゃないんです・・・・;でも、あきやさんの素晴らしい作品と私のとでは月とすっぽんなので、「かぶった」なんて言ったら失礼ですね;
> そんなっ。かぶるなんてよくあることですよ。全然気にしないでくださいっ。それに同じハッピーウェディングでも書く人によって違うものになりますから。一度に二つ楽しめてお得だったり………ってずいぶん勝手なこといってますね(^^;
> それより、私の話読んでて冷や汗かかなかったか心配です。先にやられたっとか思うもんなんですから、人間って(笑)。
> しかも桐生、ウェディングネタに味をしめたので、また書くかもしんないです(^^;

そう言っていただけるとほっとします;
実は、ちょっと冷や汗かきました(^^;)「かぶっとるがなー!」と(笑)
ウェディングネタ、また書かれるんですか?楽しみにしてますv

> 来たら私の話が終わってて、おまけにネタがかぶるという恐怖まで味わわせてしまったなんて(笑)。
> やっぱり次のゼルアメは雫石さんに捧げさせてくださいな。お詫びということで♪
> 桐生の小説なんぞ捧げられても困るかもしんないですが(というか多分困る)。

あきやさんの話が終わってたのは、来なかった私が悪いんであってあきやさんのせいじゃないのに、気を遣わせてしまってすみません;でも、次のゼルアメはありがたくいただきます(^^)ええもう、困るはずがないじゃないですか!!「やっぱりやめた」って言っても受け付けませんからね!(笑)

>>えーと、まあそんなわけで。今まで読んでくださって、どうもありがとうございました!また何かできましたらお邪魔させていただきたいと思います。
> お疲れさまでした〜。ごくろうさまです!
> また雫石さんのお話を読める日を待ってますv

ありがとうございます!一応次の話は書き始めてるんですけど、投稿できるくらいに書き上げるまでが長いので次の投稿がいつになるかはわかりませんが、その時はまたかまってやってくださいな♪
ではでは。

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5178きょおおおおっ!(ごめんあきやさんにつられました)ねんねこ E-mail URL12/12-14:33
記事番号5174へのコメント


ねんジーだすよ。メールださずにこんな所で何やってんだか(死)
今日出す今出すだから許してぷりーず。
いやはやついに終わってしまっただすね。
雫ちゃんからこの話のことを聞いたとき、ドキドキしていたけれど、二人とも幸せになれてよかったよかった(感涙)
にしても……ゼル、やっぱりさりげなくアメリアに手ぇ出してたのね……(笑)
先に話を読ませてもらったときに思わず『出来ちゃった婚かぁぁぁぁぁっ!』
などと絶叫しましたが、二人幸せならそれで良し。
リナとガウリイもそうだけど、結婚式あげなくてもこの2人、もう家族みたいなもんだし(言ってはいけないことのような気がするけれど)
……それにしても、ほぼ同時期に書く事決めたにも関わらず、ねんジーの『黒天』まだ終わってないし。ていうか、本編入ってすらいないし……ってはっ!
まるでメール感覚の文章にっ!!
にょああ、すまんぜよっ!それでは卒論頑張ってね!
長き連載ご苦労様でした!ねんねこでした。

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5180にょおおおおっ!(更につられました)雫石彼方 E-mail 12/12-20:02
記事番号5178へのコメント

ねんジーねんジーvレスさんきゅーVv

>いやはやついに終わってしまっただすね。
>雫ちゃんからこの話のことを聞いたとき、ドキドキしていたけれど、二人とも幸せになれてよかったよかった(感涙)

ついに終わっただすよ。人生のめでたいことすべて詰め込んだってくらい幸せな二人っす(^^)――にしてもこの話、最後の方だけ見たら、最初は悲劇ちっくだったなんて誰が信じるだろう・・・・(遠い目)

>にしても……ゼル、やっぱりさりげなくアメリアに手ぇ出してたのね……(笑)
>先に話を読ませてもらったときに思わず『出来ちゃった婚かぁぁぁぁぁっ!』
>などと絶叫しましたが、二人幸せならそれで良し。

あはは、最初はこんなんなる予定じゃなかったんだけどねー。気が付いたらできちゃった婚になってたよ(^^;)キムタクと工藤静香の影響でも受けたのかしら?(笑)

>リナとガウリイもそうだけど、結婚式あげなくてもこの2人、もう家族みたいなもんだし(言ってはいけないことのような気がするけれど)

それはまあそうなんだけどね;やっぱケジメってもんはつけなくては!!

>……それにしても、ほぼ同時期に書く事決めたにも関わらず、ねんジーの『黒天』まだ終わってないし。ていうか、本編入ってすらいないし……

だいじょぶだいじょぶ。だってねんジーと私では、生活が全然違うもの。卒論書き始める前までは、おいら超ーーーー暇人だったし(笑)だから小説書くのに使う時間が有り余ってた、と。それだけのことっす(^^)授業は週二回しかないし。バイトも10月にやめたし。おいらの暇人っぷりは、メール送ったり書き殴りに出現する時間を見れば一目瞭然だと思うけど(笑)

>まるでメール感覚の文章にっ!!
>にょああ、すまんぜよっ!それでは卒論頑張ってね!
>長き連載ご苦労様でした!ねんねこでした。

メール感覚の文章はお互い様だす(^^)卒論、頑張るよ!あと8日だ〜!!
ねんジーもおべんきょ頑張ってね。
では、レスありがとうだったよ。


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5185おめでとうございます。穂波 E-mail 12/14-01:25
記事番号5174へのコメント

こんばんは、穂波です。

・・・タイトルは、完結と、内容と、両方に向けたものです(笑)。

よもやこうくるとは、予想外でした〜(笑)。
そうか、結婚にいたる道のりがこうなるとは・・・。
甘さも中々でしたが、衝撃に一瞬白くなったのも事実です(笑)。

個人的に、エスカレートする子供のけんかに笑わせていただきました。
やっぱり、ハッピーエンドはいいものですね。

では、楽しませていただき有難うございました〜。

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5188ありがとうございます(^^)雫石彼方 E-mail 12/14-09:50
記事番号5185へのコメント

>・・・タイトルは、完結と、内容と、両方に向けたものです(笑)。

確かに、この上もなく「おめでたい」内容でしたからね〜(笑)

>よもやこうくるとは、予想外でした〜(笑)。
>そうか、結婚にいたる道のりがこうなるとは・・・。
>甘さも中々でしたが、衝撃に一瞬白くなったのも事実です(笑)。

やっぱり、できちゃった結婚には皆さん度肝抜かれたみたいですね(笑)この話書き終わるまで、私自身もこんな展開になるとは思ってもいませんでした。

>個人的に、エスカレートする子供のけんかに笑わせていただきました。
>やっぱり、ハッピーエンドはいいものですね。

喧嘩シーンはウケを狙いに行ってるので、笑っていただければ本望です(^^)
ハッピーエンドは、やっぱりその方が書いてて楽しいですからね♪私が書くのは大抵・・・・ていうか多分全部、ハッピーエンドだと思います。

>では、楽しませていただき有難うございました〜。

こちらこそ、読んでくださった上にレスまでしてくださって、どうもありがとうございました!!

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