◆−LITTLE MERMAID 7−水晶さな(10/14-00:39)No.4581
 ┣岩肌魔剣士さんバンザイ!!−ゆっちぃ(10/14-01:07)No.4582
 ┃┗ラストスパート!!−水晶さな(10/14-23:59)No.4591
 ┣LITTLE MERMAID 8−水晶さな(10/14-23:47)No.4588
 ┃┗にーさん素敵ぃぃぃぃっ(叫)−ゆっちぃ(10/15-02:00)No.4597
 ┃ ┗ハハハハハ(笑)。−水晶さな(10/15-20:43)No.4609
 ┣LITTLE MERMAID 9−水晶さな(10/15-20:29)No.4608
 ┃┣あとちょっとなのにぃぃっ!!!−ゆっちぃ(10/16-00:20)No.4613
 ┃┃┗こう・・・焦らすのが何気に楽しくて(爆)。−水晶さな(10/17-11:16)No.4622
 ┃┗あうあう(///)−雫石彼方(10/16-03:52)No.4614
 ┃ ┗こんにちわ〜(^_^)−水晶さな(10/17-11:20)No.4623
 ┣LITTLE MERMAID 10−水晶さな(10/18-00:04)No.4631
 ┃┣Re:初めまして。わーい一番乗り!−桐生あきや(10/18-00:12)No.4632
 ┃┃┗初めまして〜(^_^)−水晶さな(10/18-23:52)No.4644
 ┃┗きゅぅぅぅぅっっ−ゆっちぃ(10/18-00:33)No.4633
 ┃ ┗ををををををををっ!!!!−水晶さな(10/18-23:59)No.4645
 ┣LITTLE MERMAID 11−水晶さな(10/19-00:03)No.4646
 ┣LITTLE MERMAID 12−水晶さな(10/19-22:31)NEWNo.4652
 ┃┣えへえへ(←怪しいι)−ゆっちぃ(10/20-01:16)NEWNo.4654
 ┃┃┗うへへへ(←更に怪しい)−水晶さな(10/20-22:37)NEWNo.4669
 ┃┗Re:よかったよかった〜!!−緑原実華(10/20-14:11)NEWNo.4668
 ┃ ┗ハッピーエンド目指してますからv−水晶さな(10/20-22:49)NEWNo.4670
 ┗LITTLE MERMAID エピローグ−水晶さな(10/20-23:07)NEWNo.4671
  ┣こ〜んぐらちゅれ〜しょ〜ん♪♪♪−桜華 葉月(10/20-23:39)NEWNo.4672
  ┃┗Re:こ〜んぐらちゅれ〜しょ〜ん♪♪♪−桜華 葉月(10/20-23:42)NEWNo.4673
  ┃ ┗Re:こ〜んぐらちゅれ〜しょ〜ん♪♪♪−水晶さな(10/21-22:18)NEWNo.4698
  ┣ご苦労様でした!!−ゆっちぃ(10/20-23:57)NEWNo.4674
  ┃┗その言葉が一番嬉しいですっ!!−水晶さな(10/21-22:31)NEWNo.4699
  ┣Re:LITTLE MERMAID エピローグ−桐生あきや(10/21-03:53)NEWNo.4676
  ┃┗ウニゼロ(爆笑)。−水晶さな(10/21-22:37)NEWNo.4700
  ┣最高だ〜!!(><)−雫石彼方(10/21-03:56)NEWNo.4677
  ┃┗ああもう嬉し涙(T_T)−水晶さな(10/21-22:44)NEWNo.4701
  ┗素敵すぎ〜!!−緑原実華(10/21-14:28)NEWNo.4686
   ┗嬉し過ぎ〜!!(涙)−水晶さな(10/21-22:47)NEWNo.4702


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4581LITTLE MERMAID 7水晶さな E-mail 10/14-00:39



 下まで見に行くのが面倒かと思いまして・・・上に足してみました(笑)。

====================================

 遠くからやってくる、魚よりも大きな物体。
 こちらと目が合うと嬉しそうににっこりと笑う。
 だがアメリアが挨拶をするよりも早く、ゼルが口を開いた。
「・・・何だ、そのばかでかいクラゲは」
「ガウリイさんですぅ」
 アメリアがガウリイの背(?)から下り、一緒にお辞儀をした。
 帰りはスローペースだった為、触手につかまらなくても平気だったのだ。
「それはそうと今度こそその鎖を切りますよっ♪ もし今回が駄目でもくじけませんからねっ!」
 先に一言断っておき、アメリアが再び少し上に浮かぶと前のように鎖の輪の中へ短剣を刺し込んだ。
 一つ深呼吸をしてから、力を込めて岩に押し付ける形で切断しようとする。
 ぎぢぃ、という擦れた音をたてると同時に、アメリアの腕に激痛が走った。
「あううっ!?」
「アメリア!?」
 削れた鎖が黒い霧と化し、毒素のように広がっていく。
 短剣はアメリアが力さえ入れていないのに、どんどんと突き進んで鎖にめり込んでいく。
 闇の力が彼女の聖なる力と相反し、彼女の体を傷つけていった。
 びしびしと体が悲鳴を上げる。心臓をわしづかみにされたような衝撃に、声も出ずのけぞった。
「アメリア!! 手を放せ!! お前がやられる!!」
 ゼルが必死に上を向いて叫ぶ。アメリアは駄々をこねるように首を激しく横に振った。
「嫌です・・・ここで諦めたら・・・ゼルさん・・・助からな・・・」
 涙が出るほどの痺れを堪え、アメリアが腕に力を込めた。
 痛み、苦しみ、孤独、辛さ、苦痛。そんなものがいっぺんに彼女に押し寄せる。
「ゼルさん耐えてきたんですっ! ゼルさんはこんなのにずっと耐えてきたんです!! 私だって・・・私だって負けな・・・!!」
 ふと頭上に差した影に、アメリアが苦しみながらも目線を上に上げる。
 ゼルが手傷を追わせたサメが、岩の上からぱっくりと口を開けた。
 この位置ではゼルが鎖を投げようとしても、アメリアまで巻き込んでしまう。
「アメリア!!」
 巨大なあぎとが彼女を捕らえようとしたその時、負けじと巨大な丸い物体がサメに横から体当たりをくらわせた。
「ガウリイさん!!」
 触手がサメに巻き付き、動く事ができないように封じる。
 アメリアが全力を込めて短剣を押し込んだ。
 ばぎんという鈍い音と共に、漆黒の鎖は粉々に砕け散った。

「・・・ほんっと無茶するわ、このコは」
 柔らかなイソギンチャクの触手のベッドに横たわるアメリアを、リナが痛々しげな表情で見下ろした。
 鎖が切れたと共に失神したアメリアと、鎖から解放されたばかりでまだ動く事の出来ないゼルを、ガウリイが抱えて帰ってきた。
 横たわったアメリアに外傷はない。闇の力に触れてしまった為に、精神が極度に疲労しているのだ。
 リナが特殊に配合した小瓶の薬を飲ませると、静かに寝室から出た。
 隣の部屋ではまだあまり動けないゼルが、珊瑚の椅子に座って肩をほぐしている。長年縛り付けられた為に体が硬くなっているのだ。
 手枷足枷が付けられていた為に傷ついていた手首足首には、ガウリイが包帯代わりに特殊な海藻を巻き付けていた。
「・・・アメリアは無事なのか?」
「平気よ。ただちょっと疲れたから、しばらく眠りについているだけ」
 リナの言葉に、ゼルが安堵の表情を見せる。
「ゼルって言ったわね。今度はあたしにも質問させて頂戴。アンタ本当に自分の事何も覚えていないの?」
 問いかけられ、ゼルが唇を噛みながらもうなずいた。
「ゼルという名前だけ・・・フルネームすらも覚えていない」
「エリック7世・・・ゼルガディス=グレイワーズという名に覚えもない?」
「アメリアもその名を言ったな・・・俺とどう関係があるんだ?」
「そっくりなんだって、アンタに」
 リナがぱちんと指を鳴らすと、小魚達が一枚の絵画を運んできた。
 アメリアが陸から持ち帰ってきた油彩画で、リナが絵の具が海水に溶けないよう特殊な処置を施したものである。
 王宮内の式典の様子を描いた作品。
「この王様の隣に立ってる王子・・・これがエリック7世よ」
「・・・・・・!!」
 ゼルが額をつかみ、凝視した。
 確かに自分と似ている。肌の色と髪の色さえ変えれば。
 絵が一瞬ぶれたように見えたと思ったら、突然の激しい頭痛にゼルが頭を押さえてうめいた。
「・・・ぐっ!?」
 たまらず椅子から落ち、膝をつく。
 横に居たガウリイが慌てたように彼を後ろから支えた。
「大丈夫?」
 リナがかがみこんで問う。
 息を整えると、ゼルがゆっくりと顔を上げた。
「・・・何だ、今のは。何か見えそうになったと思ったら、突然頭が痛くなって・・・」
 リナがやはり、というような表情をした後、わずかに唇を噛んだ。
 何かを言うのを、ためらっているような感じ。
「・・・今更何を言われても驚きはしない。隠し事はやめてくれ」
 ふらつきながらも立ち上がり、ゼルがリナの肩をつかんだ。
「・・・いいから座って。落ち付いて話を聞いて」
 ゼルをなだめ椅子に座らせ、リナが口を開いた。
「あたしの推測にしか過ぎないんだけど・・・多分、ゼル、アンタが本当の陸の王子、エリック7世よ」
「・・・じゃあ、今陸にいる王子は誰なんだ?」
 リナが眉間にしわを寄せてかぶりを振った。
「今ここで記憶のないアンタにとやかく言ったってきっと理解できない。現状を解決したいなら方法はただ一つ、今の陸の王子に会いに行く事ね。決着をつける気があれば・・・の話だけど」
「今まで俺は目的がないから動かなかった。与えられたなら行くまでだ。誰だか知らないが奴が俺の代役をしているなんて気分が悪い」
 嫌悪の感情をあらわにし、ゼルがはっきりと告げる。
「・・・じゃあ、アメリアは連れて行かないで。事が終わっても全てを秘密のままにして」
「何故だ?」
 リナがやり切れないといった表情で髪をかきあげた。
「あのコ、陸の王子に焦がれてるのよ。アンタの代わりをしてる偽者に・・・それを知ってしまったらどうなるか」
 ゼルがまともに動揺の色を見せた。
 よりにもよって自分の偽者に?
 一瞬の沈黙を破るように、がたんっという物音が響いた。
「アメリア!?」
 リナが敏感に反応し、隣の部屋をのぞく。
 イソギンチャクの寝台はもぬけのからで、天井の天窓が大きく開いていた。
「どこへ行ったんだ?」
「バカ! エリック7世の所に決まってるじゃない!!」
 ガウリイを呼び寄せ、その触手をゼルの腕にからめた。
「早く追いかけなさい! そうじゃないとあのコ・・・殺されるわよ!?」
 ゼルの顔からさっと血の気が引いた。
 自分からガウリイの触手をつかみ、せきたてる。
 天窓から出ようとしたゼルに、リナが鞘に入った剣を放り投げた。
 アメリアに以前貸した白の剣。ただし今度は短剣ではなくソードと呼べる程長くなっている。
「直しといたのよ。アンタなら使える筈。いい、アメリアは何が何でも助けるのよ。アンタを助ける為にアメリアはあんなに頑張ったんだからね」
 力強くうなずくゼルに、リナが唇の端に笑みを浮かべた。
「一つだけ聞いていいか?」
 去る直前に、ゼルが口を開いた。
「陸の王子に焦がれていたアメリアが、何故俺をそこまでして助けたんだ?」
 リナが苦笑いしながら答えた。
「純粋で良い子なのよ、あのコは。困っている人を放っておけない・・・もしそれ以上の存在になりたいんだったら、アンタの努力次第ね」
 ゼルも苦笑いを浮かべた後、ガウリイに行くように促した。
「世話になった。礼を言う」
 俊足なガウリイが視界からあっという間に消え去った後、リナがふわりと浮かび上がって天窓を閉めた。
「さて・・・そろそろあたしも準備をしなくっちゃね・・・」
 造り物の尾ひれをさすると、彼女は奥の部屋へ消えた。

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4582岩肌魔剣士さんバンザイ!!ゆっちぃ E-mail 10/14-01:07
記事番号4581へのコメント


またもや今晩わです☆しつこいほどにレス付けまくってるゆっちぃです♪(おひι)

タイトル意味不明でごめんなさいですιいやその……魔剣士さんがやっと解放されて、姫と思う存分らぶらぶできるかと思うと嬉しくて……つい叫んでしまった次第であります(汗)
陸のおうぢさまが偽者で、ゼルが本当のエリック7世だって事実も浮き彫りになってきましたしね!
いやはやゼルが王子様でか〜な〜りっ、嬉しいですぅぅぅっ(喜)
すんごい好きなんですよ、岩肌魔剣士さんで王子様ってのがvvv


物語も急展開突入で、読んでてすっごく浸れますv(浸るな)
ああん続きがますます楽しみーーーーー!!

で、ではではιゆっちぃでしたっ!


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4591ラストスパート!!水晶さな E-mail 10/14-23:59
記事番号4582へのコメント


 ・・・まであと少し(何なんだ)。


>タイトル意味不明でごめんなさいですιいやその……魔剣士さんがやっと解放されて、姫と思う存分らぶらぶできるかと思うと嬉しくて……つい叫んでしまった次第であります(汗)
>陸のおうぢさまが偽者で、ゼルが本当のエリック7世だって事実も浮き彫りになってきましたしね!
>いやはやゼルが王子様でか〜な〜りっ、嬉しいですぅぅぅっ(喜)
>すんごい好きなんですよ、岩肌魔剣士さんで王子様ってのがvvv

 ゼルさん解放に大分時間食いましたが(笑)、何とか自由の身です。
 らぶらぶ・・・かどうかはまぁおいといて(爆)、そろそろ対決です。
 戦闘シーン苦手なのに書けるのか自分(汗)。


>物語も急展開突入で、読んでてすっごく浸れますv(浸るな)
>ああん続きがますます楽しみーーーーー!!

 ああんプレッシャーーーー!!!(爆)
 嘘です、そこまで神経ありません(核爆)。
 浸って溺れないよーにお気をつけを!! とりあえず一日一話のペースで頑張ってます!! 当初の予定でいけば10か11で終わりな筈・・・。

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4588LITTLE MERMAID 8水晶さな E-mail 10/14-23:47
記事番号4581へのコメント


 すみません上のは間違いです・・・(泣)。こっちが本当の「8」です。

====================================

 どしゃあっ。 
 勢い良く砂浜に投げ出され、ゼルがバランスを取れずに砂浜に突っ伏した。
 陸が近付いてくると、ガウリイがいきなり自分を抱え水上に飛び出したのである。
「・・・げほっ!」
 口の中に入った砂を吐き出し、ゼルが抗議しようと後ろを振り返る。
「ガウリイ! お前な・・・」
 ゼルが目をしばたたかせた。
 砂浜の上に巨大なクラゲが、己の重みでへたっている。
 しかも何だか乾いているような。
「おい・・・まさかお前陸が駄目なんじゃ・・・」
 慌てて海の中へ押し返そうとしたら、ガウリイの触手がそれを止めた。
「?」
 首をかしげるゼルの前で、ガウリイの背(?)にぴっと亀裂が入った。
「おっおい!?」
 次の瞬間、その割れ目から人間の腕がにょっと突き出した。
 度肝を抜かれ、尻餅をつく格好で倒れるゼル。
 すると脱皮のようにクラゲの皮を脱ぎ捨て、中から金髪を腰まで伸ばした体格のいい男が姿を現わした。
 何故か青い衣服も着用済みで。
「おー、久しぶりに陸だなー。んー空気がんまいっ!!」
 ごきごきと肩を鳴らした後、伸びをして上半身を反らした。
「ガ、ガウリイ・・・?」
「おーゼル、何だ砂まみれで」
 やは、と人懐っこい笑みで片手を上げる。
「人間の姿になれるんなら最初から言えっ!!」
 ゼルのパンチがガウリイにまともに炸裂した。

 テラスに通じるガラス窓を開けたゼルガディスは、体中擦り傷だらけですっかり息のあがっているアメリアの姿を見付けて驚いた。
「・・・はっ・・・ゼル・・・ゼルガディスさん・・・っ」
 言葉をつむぎたいのだろうが、息切れしてなかなかそれがかなわない。
 泣きそうな表情のアメリアに、ゼルガディスがとりあえず中に入るよう促した。
 幸い今は部屋に誰もいない。
 まだ興奮がおさまらないアメリアを椅子に座らせた後、極力優しい声でゼルガディスが言った。
「すまないアメリア。急に来るとは思わなかったんでな・・・この書類を臣下に渡してこなければならん。すぐに戻ってきて茶か何かを用意するから・・・ここで大人しくしていてくれ、大丈夫だな?」
 頬に置かれた手を握り締めると、アメリアがゼルガディスの胸に飛び付いた。
「・・・・・・アメリア」
 頭を撫ぜてなだめると、アメリアがゆっくりと手を放す。
「すみません・・・忙しいのに、待って、ます、から・・・」
 それでも必死に言葉を吐き出す。ゼルガディスがまだ困ったような笑みを浮かべているのを見ると、アメリアが慌てていつもの表情に戻りゼルガディスの背を押した。
 少し後ろを振り返った後、ゼルガディスが部屋を出て行く。
 椅子の上にちぢこまり、アメリアが自分の体を強く抱き締めた。
 大丈夫、彼はいつもの通り。
 いつもと変わらない。彼はエリック7世、ゼルガディス=グレイワーズ。
 ―じゃあ、『ゼルさん』は? 彼は一体誰?―
 心の中でもう一人のアメリアが問い掛けてきた。
 わからない。ただ困っている人を放ってはおけなかった。
 ゼルガディスと似ているという事も気になった。
 ―自分の『知りたい』という欲求だけで、そんなワガママだけで『彼』を助けたの? それは嘘よ―
 ぶる、とアメリアが身を震わせる。
 ―わかっているんでしょう? 『彼』はエリック7世にそっくり。そして『エリック7世』にはない優しさと安らぎがある―
 ―そんな『彼』に惹かれたんでしょう?―
「それじゃあゼルガディスさんへの裏切りですっ!! ゼルガディスさんと出会ってからの一年が無駄になります!!」
 頭を激しく横に振り、心の声を除外しようとする。
 それから、ふとその動きを止めた。
「ゼルガディスさんと・・・出会って、一年・・・」
 何か違和感を覚える。何かが頭の片隅で引っかかっている。
 ―ゼルガディスさんと初めて出会ったのはいつ?―
「一年前、初めて陸に上がって、道に迷って、大木の上に登ったらテラスの上のゼルガディスさんに声をかけられて・・・」
 最初は冷たい人だな、と思った。
 アメリアに声をかけたのも、自分の周りにはいない珍しい存在だったから、とも思える態度。
 それが足しげく通う内に、彼は笑うようになった。
 二人で過ごす茶会が、楽しいと言ってくれるようになった。
 何か悲しい事があって表情を曇らせていると、頭を撫でてくれるようになった。
 不器用な彼の優しさが好きになった。惹かれていった。
「出会って半年・・・ゼルガディスさんは他の国に用事があるって・・・一ヶ月航海に出る為に国をあけるって・・・言った・・・」
 海の向こうの交友国に、父王の代わりに出かけて行った。
 旅立つ前夜に「寂しい」とついこぼしたら、何も言わずに抱き締めてくれた。
 必ず戻ってくるからと約束してくれた。
 戻ってきたら色々な話を聞こうと、毎日指折り数えて待っていた。
 そして過ぎた一ヶ月。陸の噂ではひどい嵐に遭って難波しかけたと聞いた。息せき切って城へ走った。
 彼の無事を確かめたかった。
「久しぶりに会って・・・ゼルガディスさんと・・・ゼルガディスさんと・・・」 
 頭を抱えて考え込む。その後の言葉が出てこない。
「どうして・・・再会した時の事を覚えてないの?」
 いつの間にか始まっていた、いつも通りのお茶会。それで五ヶ月が過ぎた。
 そして丁度一年。
「・・・・・・!!」
 頭の片隅で引っかかっていたものがはじけた。
 それと同時に、トレイにティーセットを乗せたゼルガディスが扉を開けて戻ってくる。
「待たせたな、アメリア」
 椅子の上にちぢこまっていたアメリアが、青ざめた顔でゼルガディスを見上げた。
「・・・ゼルガディスさん・・・いつから瞳が【赤色】になったんです・・・?」
 優しげな笑みを浮かべていたゼルガディスの表情がこわばった。
「私の知ってるゼルガディスさんは・・・【鳶色】の瞳です!!」
 叫んだと同時に、突き飛ばされて床に転がった。
 ばしゃ、という音と共に、冷たく体が濡れる感触。
 ゼルガディスが水差しの水を彼女にぶちまけたのだ。
「きゃあっ!!」
 水に反応して、彼女の下半身が魚のそれへと姿を変える。
 これでは立つ事ができない。
 上を見上げたアメリアは、ゼルガディスの髪に隠された右目が見えてしまった。
 皮膚は鱗。そしてその真中にある瞳は、人間のものではない、魚のような目。
 アメリアが息を飲んだ。
「あ・・・貴方・・・ゼルガディス、さんじゃない・・・」
「全く・・・ここまできて封印した記憶が戻るとはな・・・」
 吐き出すように言うと、ゼルガディスが腰に下げていた剣を抜いた。
「言ったろう、人魚の血肉が欲しいと・・・永い時を海底に縛られていて、私は力が減少しているんだよ・・・」
 低く変わる声色。背筋が凍るような冷たい笑み。
「リ・・・」
 アメリアが震えながら腕の力だけで後退した。
 海底に縛り付けられていた海の魔物。
 それはそこには居ず、代わりに居たのはゼル。
 じゃあ本来そこに居た魔物は?
「リヴァイアサン・・・」
「今更気付いたのか? 五ヶ月も私と過ごしていて、呑気な娘だ」
「いやあっ!!」
 アメリアが耳を押さえて首を振った。
「お前を『食え』ば私は完全に復活する・・・陸も海も、私の支配下になるんだ」
 肩をつかまれ、アメリアが悲鳴を上げた。反射的に拳を握り固める。
「勇ましき戦(いくさ)の女王! その力の一欠(ひとかけ)を我が腕(かいな)に! ヴィスファランク!!」
 白い焔をともした拳で、思い切りリヴァイアサンを殴り付ける。
 その拳は、何の光もまとっていない素手でつかまれた。
 じゅうっという音とともに、拳に宿った光が消える。
「・・・・・・!!」
「こんなものが私に効くとでも思っているのか?」
 冷たい瞳が間近に迫る。剣が首筋にあてられた。
 アメリアが恐怖に目を閉じた瞬間、テラスの窓ガラスが盛大な音をたてて砕け散った。
「アメリア!!」
 物凄い速さで当身をくらい、不意を突かれたリヴァイアサンが吹っ飛んだ。
 一瞬の事で何が起こったかわからない内に、アメリアは自分が肩にかつがれているのに気付いた。
 金髪の、見た事もない体格のいい青年。
 アメリアと目が合うと、人懐っこい笑みを浮かべる。
「よっ」
 見た事のない、けれどどこかで見たような。
「ガ・・・ガウリイさん!?」
 それからはっと、今リヴァイアサンを突き飛ばした人物を見やる。
 それはきっと、彼女が本当に慕っていた相手。
「ゼルガディスさん!!」
 アメリアが泣きだしそうな顔で叫ぶ。
 ゼルガディスが軽く振り返ると、懐かしい笑みを浮かべた。
「感動の再会は後だアメリア。俺の偽者をしてくれていたこいつを片付けてからな」
 びっと、リナに与えられた白い剣を振りかざす。
「絵画に描かれていた俺はそんなに醜い顔じゃなかった。まともに真似もできないのか貴様は」
「人間の分際で!!」
 リヴァイアサンが立ち上がり、剣を構えた。
 その剣がリヴァイアサンから溢れ出す瘴気をまとい、黒い剣へと姿を変える。
 ゼルガディスが剣を横にして、左手をその刀身に滑らせた。
「遥かなる天空(そら)に君臨する気高き女神・・・その戒(いまし)めなる光をここに降臨す! アストラルヴァイン!!」
 昔から知っていたような言霊(ことだま)が自然と唇から零れる。
 白い刀身が光を帯びた。

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4597にーさん素敵ぃぃぃぃっ(叫)ゆっちぃ E-mail 10/15-02:00
記事番号4588へのコメント


さなさぁぁぁん、っもう、素敵過ぎですぅぅっっ!!!!

て、挨拶もせずにすみませんι今晩わvゆっちぃですv


タイトルから御察し頂けたかもしれませんが、にーさん!人型とれるんですね!!
めっちゃ嬉しいですーーーーーーー(叫)くらげも大好きですが人型の時はまたかっこいいんですよねぇ……(ほぅ)
嗚呼、こんなおにーさんが欲しい……(願)

に、してもしても!アメリアが本当に慕っていたのは偽者じゃなくて、ほんとの岩肌魔剣士さんだったんですね!
良かったねぇゼル(笑)いや私も嬉しいよ、スッゴク。
激ぴんちのアメリアを尋常為らぬ迅速さで救いだす魔剣士さん!かっこよすぎですぅ(/////)

>「勇ましき戦(いくさ)の女王! その力の一欠(ひとかけ)を我が腕(かいな)に! ヴィスファランク!!」
 今回二本立てで嬉しさあっぷですよぅvvvやっぱ姫に一番しっくり来るなぁ、この呪文はv

>「遥かなる天空(そら)に君臨する気高き女神・・・その戒(いまし)めなる光をここに降臨す! アストラルヴァイン!!」
 ゼルのアストラルヴァイン!ゆっちぃの好きな魔法ベスト5(何じゃそりゃι)に入ってるかなり好きな魔法の一つですv
 さなさんのオリジばーじょん見れて嬉しいです♪

いよいよ物語も架橋ですねー。はやくらぶらぶなんないかなぁv(←そればっかι)続き楽しみにしてますv無理なさらない程度に頑張ってくださいねv(どっちなんだι) 


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4609ハハハハハ(笑)。水晶さな E-mail 10/15-20:43
記事番号4597へのコメント


>タイトルから御察し頂けたかもしれませんが、にーさん!人型とれるんですね!!
>めっちゃ嬉しいですーーーーーーー(叫)くらげも大好きですが人型の時はまたかっこいいんですよねぇ……(ほぅ)
>嗚呼、こんなおにーさんが欲しい……(願)

 人魚も陸に上がる時は足ができるので・・・というか陸を巨大クラゲが歩いていたらさぞかし恐いだろーと(笑)。本当はあの形からしぼむ・・・というか変化する筈だったんですが、見ていて恐いものがあるので脱皮にしました(笑)。


>に、してもしても!アメリアが本当に慕っていたのは偽者じゃなくて、ほんとの岩肌魔剣士さんだったんですね!
>良かったねぇゼル(笑)いや私も嬉しいよ、スッゴク。
>激ぴんちのアメリアを尋常為らぬ迅速さで救いだす魔剣士さん!かっこよすぎですぅ(/////)

 アメリアの独り言がいやに説明ちっくで書いててイヤになりました(苦笑)。


>>「勇ましき戦(いくさ)の女王! その力の一欠(ひとかけ)を我が腕(かいな)に! ヴィスファランク!!」
> 今回二本立てで嬉しさあっぷですよぅvvvやっぱ姫に一番しっくり来るなぁ、この呪文はv
>
>>「遥かなる天空(そら)に君臨する気高き女神・・・その戒(いまし)めなる光をここに降臨す! アストラルヴァイン!!」
> ゼルのアストラルヴァイン!ゆっちぃの好きな魔法ベスト5(何じゃそりゃι)に入ってるかなり好きな魔法の一つですv
> さなさんのオリジばーじょん見れて嬉しいです♪

 この2つは用法が似てるので、区別をつけるのに苦労しました(汗)。
 ちなみに魔法の方はネタをバラすと、呼びかけはほぼギリシャ神話(又はローマ神話)の神々への呼びかけです。アメリアはミネルバに、ゼルガディスはアテナに呼びかけてます。形容する言葉だけで名前は出してないので、わかる人がいたら凄いなぁ・・・こんなに説明貧相なのに(爆)。


>いよいよ物語も架橋ですねー。はやくらぶらぶなんないかなぁv(←そればっかι)続き楽しみにしてますv無理なさらない程度に頑張ってくださいねv(どっちなんだι) 

 らぶらぶ・・・書けるかしらv(爆) 一番苦手なのがらぶらぶシーンだったりする・・・(汗)。
 頑張ります・・・でわ。

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4608LITTLE MERMAID 9水晶さな E-mail 10/15-20:29
記事番号4581へのコメント


 振り下ろされる剣、噛み合う刃。繰り返される剣戟(けんげき)。
 半ば無我夢中で剣を振り回していたが、何故か腕が、体が、覚えているように戦う。
「ゼルガディスさん、剣の腕前は国一番だったんです!」
 アメリアが拳を握り締めた。
 あのリヴァイアサンが押されている。常に隠していた右目は、ゼルガディスの剣が前髪をかすめ剥き出しになっていた。
「いい加減俺の真似はやめてもらおうか!!」
 だんっと踏み込むと同時に剣を横薙ぎに払う。
 受け切れなかったリヴァイアサンが、吹っんで壁にぶつかった。
 すかさずゼルガディスが手の平を相手に向ける。
「指先にて天空統(す)べし根源の王・・・愚かなる者に裁きの時を! ラ・ティルト!!」
 足元から燃え上がるような白焔(はくえん)がリヴァイアサンを包む。
 かすれるような悲鳴を上げ、リヴァイアサンがもだえ苦しんだ。
 その指が、顔が、人間の形態を保てずに異形のものへと姿を変えていく。
 アメリアが思わず目をそむけた。
「あああああああああああああっっっ!!!!!!」
 激しく振り回された腕に、リヴァイアサンを包む白焔の火がかき散らされる。 
「!!」
 ゼルガディスが身構える暇もなく、突然放たれた衝撃波に吹っ飛ばされた。
「ゼルガディスさん!!」
「人間ごとき・・・人間ごときがっっ!! 力さえ失っていなければお前らなど・・・!!!!」
 既に人外へと姿を変えたリヴァイアサンが荒れ狂い咆哮を上げた。
 その叫びが衝撃波のように全身を刺す。
「きゃああっ!!」
「・・・一旦退くぞ!!」
 ガウリイが叫び、ガラスの抜けたテラスから飛び降りた。
 ゼルガディスがよろけながらも後に続く。
 三人がテラスから離れた直後、城の壁面に亀裂が走った。
 天井を突き破り、巨大な海蛇が首をもたげる。
「ああなっちまったら手が付けられん!! 海に戻るぞ!!」
 アメリアを肩に担いだままのガウリイが、陸でも尋常ではないスピードで走る。
「でもっ! リヴァイアサンは海の魔物なんですよ!! 海に戻ったら力を与えてしまうようなものじゃないですか!!」
「アイツに対抗できる奴も海じゃないと力が出ないんだよ!!」
「・・・?」
 アメリアが眉をひそめた。が、後方でよろけたゼルガディスに気を取られてそれ以上気には留めなかった。
「ゼルガディスさん!!」
「・・・大丈夫だ」
 必死になってガウリイと並走する。
 岩の体なので、衝撃波を正面から食らったのにも関わらずそれほどダメージはくわなかった。
「向こうのスピードが早過ぎます!」
 アメリアが後ろを振り返って叫んだ。
 城を半壊して持ち上がった巨体は、その体躯(たいく)に似合わず物凄い速さでこちらを追いかけてきていた。
 目の前に海岸は見えているのに、それもまだ遠く感じる。
「・・・」
 ゼルガディスが焦りの表情を見せた。
 ガウリイの肩にかつがれたまま、アメリアが両手を地に向けた。
「深淵に眠る氷雪の精霊・・・凍てつく息吹を遥かなる地表に!! フリーズ・ブリッド!!」
 アメリア達の足元から海まで一直線に、蒼い光が疾(はし)り氷の道ができあがる。
「ガウリイさんクラゲに戻って!!」
 ぽむ。
 返事をするよりも早く、可愛らしい音をたててガウリイが本来の姿に変化する。
「ゼルガディスさん!!」
 アメリアの声に従い、ゼルガディスがガウリイの背に飛び乗った。
 勢いで落ちないように、アメリアが手を差し出す。
 半ば抱き留めるような格好で、ゼルガディスがガウリイの背に落ち付く。
 触手が氷上を滑り、今までの2倍の速度で海へと突き進んだ。
「ちょっと待てよく見りゃ崖じゃないか!!」
 つるつるつるつるつるつるつるつるつるつるつるつる。
「え、私いつもあれぐらいから飛び降りて帰ってましたけど」
 つるつるつるつるつるつるつるつるつるつるつるつる。
「俺は一応人間だぞ!!」
「ガウリイさんがクッションになってくれるから、衝撃は大した事ないですよ」
 にっこりとアメリアが答える。
 つるつるつるつるつるつるつるつるつるつるつるつる。
「そーゆー問題じゃなくてだな!!」
「これも醍醐味の一つです!」
「だー!!」
 つるつるつるつるつるつるつるつるつるつるつるつる。 
「・・・ゼルガディスさん」
「何だ!!」
 半ばヤケクソにガウリイにしがみついたゼルガディスが叫ぶ。
「・・・お帰りなさい」
「・・・?」
「ずっと言いたかったんです」
 そう言って、アメリアが笑みを浮かべる。
 海の中で見せた、満面の笑顔とは違う。
 限られた者だけにしか見せない、特別な笑み。
 どくん、と、突き動かされたように心臓が跳ね上がった。
 記憶の奥底にあるような、遠い遠い微かな想い。
 探るように頭を巡らすと、鈍く響く頭痛。
 顔をしかめながらも、考える事をやめない。
『・・・寂しい、です』
 一面白い背景の中、同じく白い肌の少女が悲しみをこらえるように無理矢理笑みを浮かべる。
『ゴメンナサイ、こんな事言ったらゼルガディスさん困らせちゃいますよね』
 慌てたように両手を合わせ、忘れてくれと一転して言い張った。
『行ってらっしゃい、ゼルガディスさん。戻ってきたら「お帰りなさい」って言わせて下さいね』
 精一杯強がる姿が、たまらなく愛しくて。
 抱き締めた小さな体。感触も、髪の柔らかさも、この指で確かめた。
「・・・・・・」
「ゼルガディスさん、大丈夫ですか!?」
 痛みをこらえているように見えたのだろう、アメリアが心配げに声をかける。
 崖は目前。
 ゼルガディスがアメリアの頬に手を伸ばした。
「・・・・・・ア、メ、リア・・・」
 呼ぶ声は、昔と同じ。
 見つめるのは、鳶色の双眸(そうぼう)。
「ゼルガディスさん・・・記憶・・・!?」
「・・・ただいま・・・」
 浮かぶ微笑。彼女の大好きな不器用な笑み。
「ゼルガディスさん!!」
 アメリアが頬に置かれた手を握り締める。
「・・・・・・」
 少し目を伏せ、ゼルガディスが顔を寄せた。
 アメリアが恥じらうように目を閉じて―
 唇が触れ合う寸前、二人と一匹は仲良く空中に投げ出された。

=====================================

 ・・・引っ張ってます。ゴメンナサイ(汗)。

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4613あとちょっとなのにぃぃっ!!!ゆっちぃ E-mail 10/16-00:20
記事番号4608へのコメント


さなさん今晩わ〜♪ゆっちぃですよん☆
今回も美味しいお話………違う、素敵なお話どうもありがとうございましたぁっ(汗)
ラストのほーではかなり堪能させて頂きましたvvv
あとちょっと………あとちょっとだったのにぃぃぃっ!!(叫)
いやしかし、二人とも不謹慎ですねぇ。戦闘中、おまけににーさんの背中に乗ってる状態だってーのに(笑)


>「指先にて天空統(す)べし根源の王・・・愚かなる者に裁きの時を! ラ・ティルト!!」
  くぅぅぅっ!来た来たきたぁっ!!マイベスト魔法NO.1!!
  『崩霊烈』大好きなんですよぅvvv理由が邪なんですが(汗笑)
  さなさんのオリジバージョンもやっぱし素敵v

>「深淵に眠る氷雪の精霊・・・凍てつく息吹を遥かなる地表に!! フリーズ・ブリッド!!」
  うわぁい!久々にみましたよこの魔法!!
  密かに好きなんですよね〜♪雰囲気出てて良い感じです!! 

>「ガウリイさんクラゲに戻って!!」
> ぽむ。
> 返事をするよりも早く、可愛らしい音をたててガウリイが本来の姿に変化する。
  ほほほほんっとに可愛い!!(汗慌)
  ああんにーさんどこまでも素敵ぃぃぃっ(叫)

毎度毎度訳わかんない感想ですいませんι
続き、楽しみにしてますね♪
ではでは! ゆっちぃでしたっ

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4622こう・・・焦らすのが何気に楽しくて(爆)。水晶さな E-mail 10/17-11:16
記事番号4613へのコメント


>さなさん今晩わ〜♪ゆっちぃですよん☆
>今回も美味しいお話………違う、素敵なお話どうもありがとうございましたぁっ(汗)
>ラストのほーではかなり堪能させて頂きましたvvv
>あとちょっと………あとちょっとだったのにぃぃぃっ!!(叫)
>いやしかし、二人とも不謹慎ですねぇ。戦闘中、おまけににーさんの背中に乗ってる状態だってーのに(笑)

 ラストの方、私にはあれが限界です(爆)。
 確かにクラゲの背に乗ってラブシーンとは、かなり不謹慎極まりない(笑)。
 しかも凄いスピードで疾走してるのに何気に凄いですね二人(爆笑)。


>>「指先にて天空統(す)べし根源の王・・・愚かなる者に裁きの時を! ラ・ティルト!!」
>  くぅぅぅっ!来た来たきたぁっ!!マイベスト魔法NO.1!!
>  『崩霊烈』大好きなんですよぅvvv理由が邪なんですが(汗笑)
>  さなさんのオリジバージョンもやっぱし素敵v
>
>>「深淵に眠る氷雪の精霊・・・凍てつく息吹を遥かなる地表に!! フリーズ・ブリッド!!」
>  うわぁい!久々にみましたよこの魔法!!
>  密かに好きなんですよね〜♪雰囲気出てて良い感じです!! 

 氷気系魔法は一杯あるんで迷いましたが、とりあえず使い勝手のよさげなものを。ただ氷気系魔法だけは呼びかける神々の名前が思い付かず精霊にしてしまいました・・・(汗)。ラ・ティルトの方はゼウスだろうと決まってたんですけど。


>>「ガウリイさんクラゲに戻って!!」
>> ぽむ。
>> 返事をするよりも早く、可愛らしい音をたててガウリイが本来の姿に変化する。
>  ほほほほんっとに可愛い!!(汗慌)
>  ああんにーさんどこまでも素敵ぃぃぃっ(叫)

 走りながらうにょーんと変化しても気持ち悪いので(汗)。あえて可愛らしくしてみました。「ぽむ」はやり過ぎかなーとも思ったんですが、ゆっちぃさんいはヒットしたようで良かったです(笑)。


>毎度毎度訳わかんない感想ですいませんι
>続き、楽しみにしてますね♪
>ではでは! ゆっちぃでしたっ

 作者10か11で終わりそうとか言っておきながら、全然終わりそうにないことを感じ始めました(爆)。嘘つき野郎ですが見守ってやって下さいっ。
 次はちょっと時間かかりそう・・・。

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4614あうあう(///)雫石彼方 E-mail 10/16-03:52
記事番号4608へのコメント

こんにちは、雫石彼方です。
本当は全部終了してからレスつけようと思ってたんですけど、ついに我慢できなくなりました(笑)

水晶さん・・・て書くとなんか変な感じ・・・さなさんでいいですか?他の方もそう呼んでいる方が多いようなので。さなさんの書かれるキャラ、みんな素敵ですv
アメリアの相談に乗ってくれるお姉さんなリナや、いきなりくらげから脱皮する(笑)ガウリイや、上司にチクるとリナに脅されて怯えてるゼロス。でもやっぱりゼルとアメリアが一番ですけどねvラストの方、くらげガウリイの上でいちゃつく二人がとてもよかったですvでも、あともう少しだったのに・・・!こうなったら、すべてが終わった後で思う存分らぶらぶしてほしいですね(^^)

では、続きも楽しみにしてるので頑張ってください!


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4623こんにちわ〜(^_^)水晶さな E-mail 10/17-11:20
記事番号4614へのコメント


>こんにちは、雫石彼方です。
>本当は全部終了してからレスつけようと思ってたんですけど、ついに我慢できなくなりました(笑)

 おおっ引っ張り出してしまった!?(汗) 
 ああでも雫石彼方サンからコメント頂くのは久しぶりですね。嬉しいですv

>水晶さん・・・て書くとなんか変な感じ・・・さなさんでいいですか?他の方もそう呼んでいる方が多いようなので。さなさんの書かれるキャラ、みんな素敵ですv
>アメリアの相談に乗ってくれるお姉さんなリナや、いきなりくらげから脱皮する(笑)ガウリイや、上司にチクるとリナに脅されて怯えてるゼロス。でもやっぱりゼルとアメリアが一番ですけどねvラストの方、くらげガウリイの上でいちゃつく二人がとてもよかったですvでも、あともう少しだったのに・・・!こうなったら、すべてが終わった後で思う存分らぶらぶしてほしいですね(^^)

 水晶でもさなでもさなっぺでも何でもOKですよ(笑)。今回面白い程に皆適役があって自分でも書いてて楽しいです。ラストの方、ガウリイの背中でいちゃついててかなり不謹慎な二人ですが(笑)、宜しければ最後までお付き合い下さいっ。

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4631LITTLE MERMAID 10水晶さな E-mail 10/18-00:04
記事番号4581へのコメント


 どっぱああああああん。
 盛大な水飛沫を上げ、二人と一匹は無事海中に帰還(?)した。
 駿足のガウリイは、海に戻った途端どこかへと姿を消した。
 アメリアがゼルガディスの肩を支え、岸から離れた岩場へと避難する。
 崖の上から身を乗り出してきたリヴァイアサンが、頭から海へと突っ込んだ。
 先程の何倍もの水飛沫が飛ぶ。その影響で起こった波にアメリアが流されそうになり、慌ててゼルガディスにしがみついた。
「ガウリイはどこに行ったんだ!?」
 海中なら、ガウリイの足にかなうものはいない。
「わ、わかんないです。でも、さっき対抗できる『奴』って・・・」
 リヴァイアサンが咆哮を上げる。それと共に波が怒り、荒れ狂った。
「いい気になるのもそこまでよ!」
 凛(りん)とした声が響く。
 全員の視線が一斉に海の真中へと集中した。
「リナ!」
「リナさん!!」
 海洋の真ん中には、ガウリイに腰かけたリナが腕組みをしてリヴァイアサンと対峙していた。
 尾ひれが作り物の彼女は、海面まで移動する事もままならなかった筈である。
「ガウリイ、あたしが動いたらすぐに避難するのよ。ゼルとアメリアを頼むわ」
 リナが両腕を水平に保ち、精神を集中させた。
「旋風(つむじかぜ)束ねし空の王者! 我を地に繋(つな)ぎ留めし鎖を打ち砕かんことを!! レイ・ウイング!!」
 風の結界をまとい、リナが空中に舞い上がった。
 ガウリイが海に沈んだかと思うと、次の瞬間にはアメリアの横に顔を出す。
『たかが人魚一匹が私に立ち向かう気か?』
「口先だけの海蛇が。千年前と変わらないへらず口たたくのね」
『千年・・・まさか貴様!?』
 リナが天に両腕を突き上げた。
 彼女の体から放出される白い光が、勢い良く広がっていく。
「天空(そら)よ海よ全ての支配者よ・・・我は汝に仕えし守護者なり・・・今ここに一度(ひとたび)、魔を滅する力を!!」
 リナの体が光に溶け込み―そして巨大な白い竜へと姿を変えた。
 四足の翼のある竜。しかしその尻尾は、人魚の尾ひれ。
 尾ひれは、半分程に欠けている。
「昔あたしの尻尾を食いちぎった代償は高くつくわよ」
 竜の口元が、挑発的に笑みを浮かべた。
 岩場の陰に避難していたアメリアが、ゼルガディスの服をぎゅっとつかむ。
「マーメイド・ドラゴン・・・」
 怯えではなく、感極まった為に震える声。
「海の守り神・・・でも、伝説の中だけの存在かと思ってた・・・」
 マーメイド・ドラゴンが雄々しく咆哮をあげる。
 死闘が始まった。
 海蛇の形状をしたリヴァイアサンが、その長さを活かしてマーメイド・ドラゴンに巻き付こうとする。
 マーメイド・ドラゴンがその翼を広げ、巻きついてくるリヴァイアサンを払った。
 鋭い爪がリヴァイアサンの喉元をかする。しかし鱗が頑丈なのでわずかに切り裂いたに過ぎなかった。
『それしきか! 尾ひれがなくては満足に動けまい!!』
 次の攻撃を己の尻尾であしらい、海中に潜らせていた頭部をマーメイド・ドラゴンの後ろから浮き上がらせた。
「リナさん!」
 アメリアが叫ぶのと、リヴァイアサンがマーメイド・ドラゴンの翼に牙をたてるのが同時。
 マーメイド・ドラゴンが痛々しい叫びを上げた。
 ガウリイが一瞬身をすくませ、それからリナの方へ泳いで行こうとする。
 アメリアが慌てて触手を引っ張った。
「ガウリイさん駄目です!! 食べられちゃいますよ!!」
「せめてもう少し近くに寄れれば、魔法が当てられるんだが・・・」
 ゼルガディスが悔しそうに唇を噛んだ。
 アメリアが、はたと気付いたようにこちらを振り向く。
「それ、貸して下さい!」
 言うやいなや、ゼルガディスが腰に下げていた白い剣を抜き取ると、ガウリイの背に飛び乗った。
「ガウリイさん! リヴァイアサンの所へ行って! ただしすぐ逃げられる範囲まで!!」
「おいアメリア!」
「ゼルガディスさんは攻撃の準備をお願いします!!」
 それだけ言うと、ガウリイが泳ぎ始めたので一気に距離があく。
 ゼルガディスがふうと息を吐くと、仕方なく呪文詠唱の体制に入った。

 リヴァイアサンは、己のものとも、マーメイド・ドラゴンのものとも違う血の匂いに気付いた。
 自分が欲している力の源。
 誘われるように、くわえていたマーメイド・ドラゴンを放し後方を振り向く。
 クラゲの上に座った人魚が、水からの手首に剣を当てていた。
 したたり落ちる血液が、海に落ちてにじんでいく。
「おいでなさい、リヴァイアサン。貴方の欲しているものはここに!!」
 アメリアが叫ぶ。
 血に飢えたリヴァイアサンが、虚ろな瞳のままゆっくりとそちらに首をもたげる。
 彼は乾いていた。自我を失う程に飢(かつ)えていた。
 この上ない馳走を目の前に出されて、誰が食い付かずにいられようか。
「ガウリイさん!」
 アメリアの合図と共に、ガウリイが一気に逆走を始める。
 ゼルガディスが待機している岩場へと。
『血肉・・・』
 リヴァイアサンが間近まで迫った。岩の上には、ゼルガディスが照準を定めている。
 ギリギリの所まできて、ガウリイがアメリアごと海中に沈んだ。
「地深き眠る大地の巨人・・・今その怒りを解放せん! 貫き通すは地神の刃! ダグ・ハウト!!」
 ゼルガディスが自らが立つ岩に手を叩き付けた。
 震動が走り、リヴァイアサンの真下から鋭く尖った岩が突き出す。
 顎を突き上げ、リヴァイアサンが大きくのけぞった。
 鱗の強度のせいで、さすがに貫く事はできない。
 ガウリイと共に岩場の後方から登ってきたアメリアが、ゼルガディスの横で両手の平を突き出した。
 ゼルガディスも同じように、声をそろえて叫ぶ。
『指先にて天空統(す)べし根源の王・・・愚かなる者に裁きの時を! ラ・ティルト!!』
 ごうあっと、増幅された白焔(はくえん)がリヴァイアサンの頭部を包む。
 耳をつんざく絶叫をあげ、リヴァイアサンが海に突っ込んだ。
 その直後、動作を巻き戻すように、リヴァイアサンが再び海から姿を現わす。
 その首と胴体の一部を、黒い巨大な針に貫かれ、押し上げられて。
「!?」
 アメリアも、ゼルガディスも何が起こったか理解できずに驚いた。
 あれほど強固な鱗を持つリヴァイアサンが。
 すると、どこからともなく声が響いた。
『まぁ僕の不始末も<多少>は考えられますので・・・これぐらいのお手伝いはさせて頂きますよ・・・』
 ゼロスの、声。
 針が抜かれ、胴体に穴の空いたリヴァイアサンが狂った咆哮をあげる。
 ぐらりとバランス悪く頭をもたげたリヴァイアサンの前に、人魚の姿に戻ったリナがガウリイの上に乗って立ちはだかった。
 先程噛まれた肩から腰にかけての部位からは酷い出血をしており、かなり痛々しい。
 だがリナはそんな事に構いもせず、ゆっくりと両腕を天に突き上げた。
「天地創造しえし我らの王・・・我が声を聞き届けよ、我らは汝が生みたもう子」
 交差させた手をリヴァイアサンに向けて突き出す。虹色に輝く光が手の平から溢れた。
「今ここに光を、闇照らし、魔を滅する焔を・・・降臨せよ汝が心、裁きの時は来たり」
 リヴァイアサンが口を開けた。その口腔に、赤い光がともる。
「我を用いて闇を討て、滅びは来たり! ドラグ・スレエェェェイブ!!!!!」
 強風を巻き起こし、リナの手から放たれた衝撃波がリヴァイアサンに一直線に突き進んだ。
 今まさに生まれ出ようとしていたファイア・ブレスを押し返し、リヴァイアサンの口腔を焼き付くし、貫いて―
 頭部を失ったリヴァイアサンの体は、ゆっくりと、海に沈んでいった。
 再び海底へと・・・今度は、二度と目覚める事なく。

=====================================

 次回エピローグではなく、まだ続きます・・・引っ張り過ぎてスミマセン(汗)。

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4632Re:初めまして。わーい一番乗り!桐生あきや 10/18-00:12
記事番号4631へのコメント

こんばんわ。初めまして。いままで読んでいるだけで
感想を書かなかった不届き者ですが。
やっと書きます。

すごいタイミングでアップしたばかりの10を読ませてもらいました。
毎日ちまちまアクセスしては続きを読むのを楽しみにしてたんです。
このままハッピーエンド一直線でいってほしいですねー。
アメリア可愛くて大好きです。

私もそのうち何か投稿できるようになれればいいなと思います。
それでは、なにやらめちゃくちゃなレスですが。これで。

                      桐生あきや

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4644初めまして〜(^_^)水晶さな E-mail 10/18-23:52
記事番号4632へのコメント


>こんばんわ。初めまして。いままで読んでいるだけで
>感想を書かなかった不届き者ですが。
>やっと書きます。

 こんばんわ初めまして〜。読んでいて下さっていたそうで、マジ嬉しいです。
 感想を無理に書かなくても、読んでたよっていう報告だけでもホント励みになります!


>すごいタイミングでアップしたばかりの10を読ませてもらいました。
>毎日ちまちまアクセスしては続きを読むのを楽しみにしてたんです。
>このままハッピーエンド一直線でいってほしいですねー。
>アメリア可愛くて大好きです。

 確かにすごいいいタイミングでしたね(笑)。大抵夜中にふらっと一つか二つぐらい置いて行くから・・・(苦笑)。
 アメリアはやっぱり純粋でまっすぐなのでヒロインにぴったしですよねーv


>私もそのうち何か投稿できるようになれればいいなと思います。
>それでは、なにやらめちゃくちゃなレスですが。これで。

 投稿はし始めるともう楽しくて止まらないです(経験談)。
 めちゃくちゃだなんて、そんな事ないですヨ。良かったら又コメントしてやって下さいねv

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4633きゅぅぅぅぅっっゆっちぃ E-mail 10/18-00:33
記事番号4631へのコメント


と、意味不明な言葉を発しつつ……今晩わ、ゆっちぃです♪

いやはや、今回は文句なしにリナちゃんがかっこいいですねっ!!
彼女には憧れます〜〜〜♪まさかマーメイド・ドラゴンだったとはっっ!
しかもリヴァイアサンと過去にいわくありげですし。くぅ〜〜〜〜、かっこいいっ!!


>「旋風(つむじかぜ)束ねし空の王者! 我を地に繋(つな)ぎ留めし鎖を打ち砕かんことを!! レイ・ウイング!!」
  レイ・ウイング。この魔法一度でいいから使えるものなら使いたいです!
  ………空…飛んでみたいんですよ(子供ι)

>「地深き眠る大地の巨人・・・今その怒りを解放せん! 貫き通すは地神の刃! ダグ・ハウト!!」
  うきゅぅぅぅっ(////)これも好きなんですよぅvvvああ魔剣士さん………サイコーに格好いい(ほぅ) 

>「天地創造しえし我らの王・・・我が声を聞き届けよ、我らは汝が生みたもう子」
>「今ここに光を、闇照らし、魔を滅する焔を・・・降臨せよ汝が心、裁きの時は来たり」
>「我を用いて闇を討て、滅びは来たり! ドラグ・スレエェェェイブ!!!!!」
  来ましたねドラスレ!!この呪文、好きですvリナちゃんの呪文詠唱って、最高にかっこいいんですよねぇ♪


今回もオリジ呪文たっくさんで嬉しいですにょ〜☆
素早い投稿、毎回毎回ご苦労様です!お体に無理なさらなくよう、頑張って下さいね(ぺこり) 

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4645ををををををををっ!!!!水晶さな E-mail 10/18-23:59
記事番号4633へのコメント


 同じく意味不明な奇声で返してみました(せんでええ)、水晶さなです♪

>いやはや、今回は文句なしにリナちゃんがかっこいいですねっ!!
>彼女には憧れます〜〜〜♪まさかマーメイド・ドラゴンだったとはっっ!
>しかもリヴァイアサンと過去にいわくありげですし。くぅ〜〜〜〜、かっこいいっ!!

 確かに今回はリナが主役ですねぇ(^_^) やっぱり守り神だけあって相当強くないと・・・と思いましてかなり見せ場多いです、今回は(笑)。


>>「旋風(つむじかぜ)束ねし空の王者! 我を地に繋(つな)ぎ留めし鎖を打ち砕かんことを!! レイ・ウイング!!」
>  レイ・ウイング。この魔法一度でいいから使えるものなら使いたいです!
>  ………空…飛んでみたいんですよ(子供ι)
 
 私高所恐怖症なので使えるよと言われても多分飛べないんですよ(爆)。


>>「地深き眠る大地の巨人・・・今その怒りを解放せん! 貫き通すは地神の刃! ダグ・ハウト!!」
>  うきゅぅぅぅっ(////)これも好きなんですよぅvvvああ魔剣士さん………サイコーに格好いい(ほぅ) 

 リナに見せ場を全部取られちゃゼルの面目立ちませんからねぇ(苦笑)。
 やっぱり基本的な魔法は全部唱えさせたいと思って個所個所に入れてみました♪

>>「天地創造しえし我らの王・・・我が声を聞き届けよ、我らは汝が生みたもう子」
>>「今ここに光を、闇照らし、魔を滅する焔を・・・降臨せよ汝が心、裁きの時は来たり」
>>「我を用いて闇を討て、滅びは来たり! ドラグ・スレエェェェイブ!!!!!」
>  来ましたねドラスレ!!この呪文、好きですvリナちゃんの呪文詠唱って、最高にかっこいいんですよねぇ♪

 大技なのでやっぱり呪文は長い方がいいだろうと・・・苦労しました(泣)。


>今回もオリジ呪文たっくさんで嬉しいですにょ〜☆
>素早い投稿、毎回毎回ご苦労様です!お体に無理なさらなくよう、頑張って下さいね(ぺこり) 

 戦闘シーンは魔法の見せ場が多くて書いてても楽しいです♪
 キーボードだけは無駄に打つのが早いんで(笑)、無理はしてないので大丈夫ですよv
 それではあともうちょっとお付き合い下さいませvv

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4646LITTLE MERMAID 11水晶さな E-mail 10/19-00:03
記事番号4581へのコメント


「やりましたねゼルガディスさん!!」
 リヴァイアサンが沈む様を見届けた後、アメリアがぱっと振り返った。
 その表情が、にわかにこわばる。
 岩場に上がった時に、彼に返した白の剣。
 ゼルガディスの右手に携(たずさ)えられたその剣は、黒く染まっていた。
「ゼル・・・ガディス・・・さん・・・」
 恐る恐る顔を上げる。人魚の姿のままだったので、座ったのと同じ高さしかない。
 ゆっくりとこちらを向いた彼の瞳は、赤色だった。
「!!」
 次の瞬間、剣が横薙ぎに振り払われる。
 両手で身をかばうようにした時、咄嗟に飛び出てきたガウリイがアメリアを抱え海中に飛び込んだ。
 間一髪。剣が空を切った。
 避け切れずにかすったアメリアの黒髪が、2・3本宙に舞う。
「ゼルガディスさああん!!」
 ガウリイに押さえられながらも、アメリアが腕を伸ばした。
 必死に近付いてきたリナが、そのアメリアを押しとどめるように腕をつかむ。
「リナさん!!」
「近付いちゃ駄目!!」
 リナが叫んだ。その表情には、明かに焦りが見える。
「・・・何てこと、だからゼルに呪いを・・・」
 ゼルガディスの唇から、低く響く声が漏れる。
『呪いを媒介にし、私の精神は蘇る・・・復活ままならずとも、せめて貴様らぐらいは道連れに・・・』
「ゼルガディスさああん!!」
 アメリアの悲痛な叫びが響く。
「お願いだから落ち付いて!」
 リナが後ろから抱きかかえるようにアメリアを押さえ付ける。
 ガウリイが反対側の岩の上に飛び乗り、すぐさまクラゲの皮を脱ぎ捨てた。
 珊瑚のかけらをつなぎ合わせた首飾りを外すと、ぴんと真っ直ぐに張る。
「光よぉお!」
 ヴン、という音をたて、首飾りが光を放つ剣へと姿を変える。
『私に立ち向かう気か? いくら人間の体を借りたとはいえ、甘く見るな』
 リヴァイアサンが不敵な笑みを浮かべたまま剣を構えた。
「ゼルガディスさ・・・!」
 アメリアは、後ろのリナが苦痛の声をあげたのに動きを止めた。
 彼女の周囲の海が赤く染まっている。
 忘れていた、先程の『本体』との戦闘で、彼女が酷い手傷を負っていたのを。
「・・・・・・っ」
 自分の軽率な行動が恥ずかしくなり、すぐさま癒しの魔法を唱える。
「ごめんなさい・・・ごめんなさいリナさん・・・」
 リナが顔をしかめながらも、弱々しく笑みを返した。
「信じてあげて・・・ガウリイを、ゼルを」
 うつむいたアメリアの頭に、リナがそっと手を乗せた。

「うおおおおお!!」
 ガウリイが足場を蹴ってゼルガディスに飛び込む。
 ゼルガディスが黒い剣を一閃させ受け止める。
 噛み合う剣。聖と闇の力が相反し、剣がぶつかり合う度にエネルギー波が飛び散った。
「ダグ・ハウト!!」
 呪文詠唱なしでゼルガディスが魔法を発動させる。
 足元の岩場が隆起し、ガウリイが飛躍した敏捷さで避けるが、背中に軽くかすった。
 鈍く残る痛み。相手が闇の属性であるから、尚更痛みが大きい。
「目ぇ覚ませ!!」
 大きく振りかぶり、剣を叩き付ける。力比べではガウリイの方が上である。
 つばぜり合いの勝敗がつきそうになると、ゼルガディスの口が魔法を唱える為に開く。
 その瞬間剣を退き、ガウリイがその場にしゃがんで当身をくらわせた。
 ガウリイの姿が一瞬見えなくなった事に戸惑い、受け身もとれずに後方に吹っ飛ぶゼルガディス。
 仰向けに倒れた彼の喉元に、剣の切っ先が当てられた。
「起きろゼルガディス。お前はリヴァイアサンなんかに負けるのか?」
 彼をまたぐようにして立つガウリイが問いかける。
『弱小者が、殺せないだけだろう?』
「お前は黙ってろ! 俺はゼルガディスに言ってるんだ!!」
『ふざけ・・・うっ!?』
 リヴァイアサンが表情をゆがませた。
 かすれたような悲鳴を上げる。
『私の呪縛から・・・逃れられると思っているのか!?』
「ゼルガディス!!」
 リヴァイアサンさんが苦痛から逃れるように頭を激しく振った。
 その瞳の色が赤と鳶色に入り混じる。
『ふ・・・ざけるなあぁっ!!』
 不可視の衝撃波が、油断していたガウリイを吹っ飛ばした。
「ガウリイ!」
「ガウリイさん!」
 岸壁に激突し、うつ伏せに倒れたガウリイに一気に詰め寄る。
 黒い剣が振り上げられた。
『終わりだ!』
 剣が振り下ろされる瞬間、リヴァイアサンの視界を白いものがふさいだ。
 泣きそうな、アメリアの顔。
 両腕を広げ、咎(とが)めるように、叫ぶ。
「<ゼルガディス>さん、やめて・・・っ!!」
 意識的にその名を呼んだのか、無意識的なのか。
 恐らく後者だろうが、アメリアはその名を叫んでいた。
 リヴァイアサンの瞳が一瞬驚愕に見開き―
 恐怖に目を閉じたアメリアの頬に、生温かいものが飛んだ。
 ぬるりとしたその感触に、恐る恐る目を開ける。
 思わず息を飲んだ。
「!」
 目の前には、自らの胸に剣を突き刺したゼルガディス―
 その瞳は、鳶色。
 アメリアと目が合うと、彼は弱々しく微笑み―膝をついた。
「いや・・・いやああああああ!!!!!!!!」
 悲痛なアメリアの、かすれた叫び声だけが海に響いた。

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4652LITTLE MERMAID 12水晶さな E-mail 10/19-22:31
記事番号4581へのコメント


 『ゼルガディスさん、【守りたいもの】って何ですか?』
 それは本当に気まぐれな質問に過ぎなかった。
 当時流行っていた女流詩人の、新しく刊行した詩集に載っていた言葉。
 城下町では他愛無い雑談の中に、たまにまぎれる時事文句。
 十人十色に答えは様々、『金』だとか『時』だとか『愛』だとか。
『そうだな・・・「エリック7世」としては、第一に国民、その次に国家、最後に体裁』
 ダージリンの中にほんの少しブランデーを浮かべながら、ゼルガディスがためらう事なく答える。
 限定した言い方に、アメリアが首をかしげた。
『じゃあ・・・「ゼルガディス」さんとしては?』
 その言葉を待っていたかのように、ゼルガディスが笑みを浮かべて答えた。
 最初の内はその意味さえ知らなかった優しい笑みで。
『お前だ、アメリア』

「ゼルガディスさああん!!!」
 アメリアの絶叫は、今だ絶えない。
 奪い取るように抜き取った剣は、闇に侵食され抜いた途端に炭となって崩れ落ちた。
 溢れる血を止めようと手で押さえ付けても、指の隙間から溢れ出してくる。
「我らを生みせし偉大なる海の王・・・生命の息吹を我が手に与えたまえ!! リザレクション!!」
 ほとんど泣き叫ぶような声で魔法を唱える。
 傷口に吸収される筈の光は、目的地がわからずさまよう蛍のようにふわふわと散っていく。
「お願い・・・効いて・・・!!」
 祈りを込めても、光の量を増やしても、事態は変わらない。
 ガウリイに支えられて岩場の上に来たリナが、ゼルガディスの様子を見て青ざめる。
「闇に侵食されてる・・・このままじゃ剣と同じように・・・」
 悔しさに、唇を噛む。
 目の前ではアメリアが自分の体力などお構いなしに魔法を唱え続けている。
 精神力が削り取られ続けているというのに。
 いたたまれなくなって、思わずその腕をつかんだ。
 集中力が途切れ、光が霧散する。
「放して! 放して下さい!!」
 アメリアがリナの手を振り払い、すぐに中断された魔法を唱え始める。
「お前が倒れるぞ、アメリア!!」
 ガウリイの声も、アメリアには届かなかった。
「天地創造しえし神よ! 冥界にて全てを食らう邪神よ! 我と契約せん! この者の命を救いたもう!!」
「アメリア!! アンタ自分の命を捨てる気!?」
 リナが叫ぶ。アメリアは懇願(こんがん)の叫びをやめなかった。
 けれど応えはない。自然の摂理を覆(くつがえ)す事は、輪廻(りんね)の輪を砕く事は許されない事だから。
 ゼルガディスの頬に、先程の剣と同じようにヒビが入った。
「やめて・・・!!」
 精神力を全て使い果たし、魔法の光が消える。
 体中ボロボロになりながらも、涙だけは止まらない。
「やめて・・・お願い・・・!! この人を連れて行かないで・・・置いていかないで・・・ゼルガディスさん・・・!!」
 胸元にすがりつき、嗚咽混じりに懇願する。
 ゼルガディスの体に亀裂が入ったのと、彼女が最後に叫んだ言葉は同時だった。
「・・・愛してます・・・」

 どれくらい、彼の胸の上に伏せっていただろうか。
 アメリアは、まぶしい光に当てられてゆっくりと顔を上げた。
「・・・!?」
 自分達の周囲を、円形状に金色の光が取り巻いている。
 下から上に流れていく光の束は、まるで滝を逆さにしたよう。
「な・・・に・・・?」
 辺りを見回しても、光の壁が厚くて外が見えない。
 手の平が熱く感じ、アメリアが手を置いていたゼルガディスを見下ろした。
 彼の体も、金色の光に包まれている。
「ゼルガディスさん・・・?」
 熱くて、触れていられない。
 呆然と傍(かたわ)らに座っていると、彼の体の亀裂から黒い霧のようなものが持ち上がった。
「・・・!!」
 抜け出るように離脱すると、かすれたような声をあげながら、光の中で消滅していく。
「リヴァイアサン・・・?」
 それからはっと、ゼルガディスを再び見下ろす。
 銀の針金の髪も、青黒い岩肌も存在しない。
 彼女の前にいるのは、ゼルガディス=グレイワーズ。正真正銘のエリック7世。
 ただしその胸には、大きな裂傷。
 アメリアがゼルガディスの手を取り、祈るように包み込んだ。
 ―この人を・・・助けて・・・
「我らを生みせし偉大なる海の王・・・生命の息吹を我が手に与えたまえ・・・リザレクション!!」
 アメリアとゼルガディスの間の一点を基準とし、光が吸い込まれ、爆発した。

 天まで届くかと思われた光の柱は、やがて薄れ消滅した。
「何・・・今のは・・・」
 半ば呆然とした状態から抜け切れていないリナが、光のなくなった空間を見つめながら呟く。
 ガウリイなど集中力が途切れた為にクラゲの姿に戻ってしまっていた。
「・・・アメリア! ゼル!!」
 ふと我に返ったように叫び、リナが光の消えた場所へと這いずって行く。
 変わらず仰向けに倒れたゼルガディスと、その胸の上に突っ伏すように倒れているアメリア。
 リナが息を飲んだ。
 禁忌(きんき)の願いを、神が聞き届けてしまったのかと思った。
「アメリア・・・」
 か細い声で、彼女の名を呼ぶ。
 ぴくりと小さく肩を震わせたかと思うと、アメリアがゆっくりと身を起こす。
「アメリア!!」
 リナが歓喜の声を上げた。
「あれ・・・私・・・一体・・・?」
 呟いた途端、クラゲの姿のガウリイに強く抱き締められる。
 触手が何本も、少々乱暴にアメリアの頭を撫ぜた。
 寄って来たリナが、そんなガウリイを引きはがす。
「全く・・・心配させないでよ!!」
 リナには頭を小突かれた。
「ごめんなさい・・・」
 アメリアが言い、それからはっとしたようにゼルガディスの方を見た。 
 リナとガウリイもつられてゼルガディスを見る。二人が驚きの声を上げた。
「元の姿に戻ってる・・・!? 呪いなんてそう簡単に解ける筈ないのに・・・」
 アメリアがそっと胸に触れた。
 裂傷は消えている。頬のヒビもない。
 そっと強く手の平を押し付けると、確かな鼓動が彼女の手を打ち返した。
 目頭が熱くなる。
「ゼルガディスさん・・・」
 静かに、しっかりとその名を呼ぶ。
 二人と一匹が見守る中、彼は・・・鳶色の双眸(そうぼう)を開いた。
「・・・ゼルガディスさん?」
 ぼやける視界を確かめるように、ゼルガディスが目を細めてアメリアを見つめる。
「・・・ただいま・・・」
 確かに彼の唇から漏れた、懐かしい声。
「・・・・・・!! ゼルガディスさん!!」
 アメリアが彼の胸にしがみつく。
 ゼルガディスの手が、アメリアの頭を撫ぜた。
 ぼちゃん、という音にアメリアが振り返ると、リナがガウリイに乗って海に潜る所だった。
 ガウリイが触手を海面で2、3度振り、そのまま沈む。
 まるで『お邪魔虫は消えますから』と言っているような。
 思わず追いかけかけたアメリアだが、思い直して上半身を起こしたゼルガディスと向き直る。
 アメリアが、恥じらうように少しうつむいた。
 その頬に手を沿え、上を向かせる。
 顔を寄せるゼルガディスに、アメリアが静かに目を閉じた。
 長き時を確かめるように、お互いの存在を確かめるように。
 本当の意味で『再会』を果たしたのだから。
 二人から少し離れた海面に白い触手が一瞬浮かびかけたが、引っ張られたようにすぐに沈んだ。

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4654えへえへ(←怪しいι)ゆっちぃ E-mail 10/20-01:16
記事番号4652へのコメント


今晩わ〜♪いっつも同じ挨拶でスミマセンιゆっちぃです☆

挨拶手抜きで申し訳ないのですが……………
もうもうもうっっっ!!さいこーですさなさぁぁん!!!
今回、いつも以上にもにた前で叫んじゃいましたよぅ(えへv(←『えへv』じゃないι))


> 『ゼルガディスさん、【守りたいもの】って何ですか?』
> それは本当に気まぐれな質問に過ぎなかった。
> 当時流行っていた女流詩人の、新しく刊行した詩集に載っていた言葉。
> 城下町では他愛無い雑談の中に、たまにまぎれる時事文句。
> 十人十色に答えは様々、『金』だとか『時』だとか『愛』だとか。
>『そうだな・・・「エリック7世」としては、第一に国民、その次に国家、最後に体裁』
> ダージリンの中にほんの少しブランデーを浮かべながら、ゼルガディスがためらう事なく答える。
> 限定した言い方に、アメリアが首をかしげた。
>『じゃあ・・・「ゼルガディス」さんとしては?』
> その言葉を待っていたかのように、ゼルガディスが笑みを浮かべて答えた。
> 最初の内はその意味さえ知らなかった優しい笑みで。
>『お前だ、アメリア』

  うっきゃぁぁぁぁっっ(/////)さらっと凄いコト言いますね魔剣士さんてばっっ(照)
  姫も私もどきどきですよぉ(←お前はいいっちゅーのι)
  ここ読んだ途端、ばかな私の頭の中はフリーズしちゃいました(汗)

ラストの方でもこないだ果たせなかった悲願、無事達成できてましたしね(にやり)らぶらぶ全開でめちゃくちゃ嬉しかったデス(えへえへ///)←気持ち悪いι

  
で、ではでは。今回感想短くってすいませんιゆっちぃでした〜〜

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4669うへへへ(←更に怪しい)水晶さな E-mail 10/20-22:37
記事番号4654へのコメント


>挨拶手抜きで申し訳ないのですが……………
>もうもうもうっっっ!!さいこーですさなさぁぁん!!!
>今回、いつも以上にもにた前で叫んじゃいましたよぅ(えへv(←『えへv』じゃないι))

 さ、叫んじゃったんですかぁ(笑)。確かに今回LOVEモード全開かってぐらい気愛(←違う)込めてみましたが(笑)。

>> 『ゼルガディスさん、【守りたいもの】って何ですか?』
>> それは本当に気まぐれな質問に過ぎなかった。
>> 当時流行っていた女流詩人の、新しく刊行した詩集に載っていた言葉。
>> 城下町では他愛無い雑談の中に、たまにまぎれる時事文句。
>> 十人十色に答えは様々、『金』だとか『時』だとか『愛』だとか。
>>『そうだな・・・「エリック7世」としては、第一に国民、その次に国家、最後に体裁』
>> ダージリンの中にほんの少しブランデーを浮かべながら、ゼルガディスがためらう事なく答える。
>> 限定した言い方に、アメリアが首をかしげた。
>>『じゃあ・・・「ゼルガディス」さんとしては?』
>> その言葉を待っていたかのように、ゼルガディスが笑みを浮かべて答えた。
>> 最初の内はその意味さえ知らなかった優しい笑みで。
>>『お前だ、アメリア』
>
>  うっきゃぁぁぁぁっっ(/////)さらっと凄いコト言いますね魔剣士さんてばっっ(照)
>  姫も私もどきどきですよぉ(←お前はいいっちゅーのι)
>  ここ読んだ途端、ばかな私の頭の中はフリーズしちゃいました(汗)
>
>ラストの方でもこないだ果たせなかった悲願、無事達成できてましたしね(にやり)らぶらぶ全開でめちゃくちゃ嬉しかったデス(えへえへ///)←気持ち悪いι

 王子様ゼルはかなーり嘘ついた人格です(笑)。自分で書いてて「こんなのゼルじゃねぇっ!!」とか思ってたり(なら書くなよ)。海底で縛られてる間に性格がヒネていったんですがね(笑)。
 ラストの方は悲願達成です(爆笑)。でも多分次(エピローグ)の方があらゆる意味で最強だと思います(笑)。
 それではあと一つですが最後までお付き合い下さいませv

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4668Re:よかったよかった〜!!緑原実華 E-mail 10/20-14:11
記事番号4652へのコメント

こんにちは〜!!緑原実華です!!
いつも読ませていただいていたのですが、コメントなかなか書けなかったもので・・・やっと今日時間が取れたので感想書かせていただきます!!
よかったよかったと心から思いました〜ゼルもアメリアも無事で何よりです!!
あのアメリアが自分の命をかけてまで必死に呪文を唱えるとことがなんともいいです!!せつな〜い感じでいっぱいです!

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4670ハッピーエンド目指してますからv水晶さな E-mail 10/20-22:49
記事番号4668へのコメント


>こんにちは〜!!緑原実華です!!
>いつも読ませていただいていたのですが、コメントなかなか書けなかったもので・・・やっと今日時間が取れたので感想書かせていただきます!!
>よかったよかったと心から思いました〜ゼルもアメリアも無事で何よりです!!
>あのアメリアが自分の命をかけてまで必死に呪文を唱えるとことがなんともいいです!!せつな〜い感じでいっぱいです!

 執筆してるとコメントに時間が回らない事ってありますよねー(^_^;) 実華さんの方も続きが増えててこっちも嬉しいです〜vv ソフィアさん頑張ってますねぇ(笑)。
 呪いを解く所はやっぱりディズニー風に感動を目指さなければ!と気合入れて書きましたっ!! 「いい」って言って頂けるとホント嬉しいですっvv
 それではあと1話ですが最後までお付き合い頂けると嬉しいですvv

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4671LITTLE MERMAID エピローグ水晶さな E-mail 10/20-23:07
記事番号4581へのコメント


「航海中難波して海に投げ出された王子は、海底に縛り付けられた自分の家臣を見付けました・・・そして大慌てでその鎖をつかむと、それは自分の体を海底に縛り付けたのです・・・」
 小魚達が貝殻の皿に乗った軽食を運んでくる。
 海藻で作ったチップスを口に運びながら、リナが薄い石版に文字を刻み込んでいく。
「家臣の姿をしていたのは何と海の魔物リヴァイアサンだったのです・・・ってぇ、あたしのおやつを食べるんじゃないわよガウリイ!!」
 ひょいとなくなった皿の上の菓子に気付き、隣で眠ったふりをしていたガウリイを拳で叩く。
「ったく、折角のってきたってぇのに・・・」
 リナが文字の書き間違いを発見し、顔をしかめてその石版を放り投げた。
「あん? 何してるのかって? 見てわかるでしょ、小説書いてんのよ」
 石版を扇のようにひらひらさせ、リナが答えた。
「ノンフィクションよノンフィクション。こんな面白い題材ないじゃない。陸で出版して、印税が入ったら海辺に一軒家でも建てようかしら♪」
 触手をうねらせると、ガウリイがリナの耳元に近付いた。
「イカ? ホタテ? あーはいはい印税入ったらいくらでも食べ放題よ。だから石版もっと調達してきて頂戴。全っ然足んないから」
 ガウリイがひょっと身を伸ばし、浮き足だって扉の方へ向かう。
「彼の体は呪いに蝕(むしば)まれ記憶を失い、海底に縛り付けられて時は過ぎ、ある日人間だった頃に懇意の仲だった人魚の姫と出会いました。記憶のないままに、彼らはお互いに惹かれ合っていったのです・・・」
 扉の取っ手に触手をからませた直後、向こう側から扉が開いて壁との間に思いっきり挟まれた。
「・・・どうも、リナさん」
「あら、ゼロスじゃない。その様子じゃ相当しぼられたわね」
 石版にかつりとチョーク状に削った黒曜石を当て、リナが手を上げる。
「どぉして上司にチクってくれたんですかああぁ。アメリアさんにも見返りナシで暗黒剣を貸したしリヴァイアサンとの戦闘でも協力したじゃないですかあぁ」
「寄らないでくれる。ウザイわ」
 手でゼロスを押しのけ、リナが石版を抱え込んだ。
「どいつもこいつも人の創作意欲をそいでくれるんだから」
「リナさあああん、おかげで今度僕海底火山の監視になっちゃったんですよおおぉ」
「あらおめでとう。今より更に北方の深海ね。絶対暇だと思うけどアンタにはぴったりよね」
「・・・あああああぁ」
 ゼロスが泣き出した。
「うっさいわねー。大体天界と冥界から均衡を保つ為の代表者で選出された時、あんた「戦うのが面倒くさいから」って監視者を選んだんでしょーが。あたしは守護者の務めを果たしただけよ。この地に災厄をもたらすものの削除。んでもって、あらかじめ災厄をもたらすものと決定されたものは、常にその監視と封印の管理を務める・・・監視者さん? あんたリヴァイアサンが封印から解かれた時、南の海でバカンスしてたそうじゃない?」
「何で・・・そこまで・・・」
「あたしの情報網をナメてもらっちゃ困るわねぇ?」
 リナがにまーっと笑みを浮かべる。
「海底火山の監視じゃあ、お引越しよね。二度と会わないと思うけど、さよならウニゼロス」
「ウウウウウウウウウウウニって言わないで下さいぃいいいいい!!」
「何よ、アンタの本性ウニなんでしょ? 海中からあんなでっかいトゲトゲ出して、それ以外なんだっつーのよ」
 手招きに応じ、ガウリイがリナの横にやってきた。
 先程扉に挟まれたので厚みが少し減っているが。
「ほーら早く行かないとうちのガウリイが食い付くわよ。こいつウニも好物なんだから」
「・・・・・・っ!!」
 ゼロスがびくうっと身をすくませると、一目散に消えて行った。
 その後をしばらく見送り、リナとガウリイがふと目を合わせ、笑い出す。
 すると小魚達が二人の間に一枚の紙切れを差し出した。
 陸からの手紙で、水に濡れても溶けないようにリナが魔法をかけてある。
「あ、ヤバもうそんな時間!?」
 唐突にあたふたとし始め、しわを伸ばす為に出しておいた滅多に着ないドレスをカバンの中に詰め込んだ。
「ガウリイ先に陸に行って車椅子出しといて! あたし人間変化すると膝から下がないんだから!!」
 これだから尾ひれの代償は大きいんだと、ぶつくさを言いながらも鏡の前でお気に入りのイヤリングを付ける。
 その表情からは何故か笑みがこぼれる。
 手のかかる妹が、巣立って行くような気持ち。
 嬉しいけれど、少し寂しいような。
「・・・あらやだ、何であたしが・・・」
 熱くなった目元を指先でぬぐうと、ガウリイを追いかける為に急いで家を出た。

『記憶を取り戻した王子は姫と仲間達と力を合わせ、憎きリヴァイアサンを滅ぼしました。そして彼の呪いは、汚れなき純粋な姫の愛によって解かれたのです。後日、華やかな結婚式が行われました』


 盛大に上がる花火、飛び交う白い鳩、撒き散らされる色とりどりの花。
 国民は総出を上げて、海から迎えた花嫁を祝福した。
 元々遠い先祖に元人魚を持つ血筋である。今更陸外の血を拒む理由はなかった。
 それに海神の恩恵をそのまま受けられるのである。陸の人間にとっては願ったり叶ったりといったところか。
 それは置いておいて、花嫁の控え室に車椅子の少女が花束を持って現れた時、若い花嫁はドレスの裾を踏むのも構わずに彼女に飛びついた。
「あーたたた、落ち付きなさいって。あんた式まだ全部終わってないのよ?」
「ふええリナさああぁん、嬉しいんですよぉお」
「わかったわかった。たまには海に顔出すのよ? 瓶に手紙詰めて流してくれれば必ず届くから、そしたらガウリイに乗って海面まで出迎えるから」
 陸に上がる事を選んだ人魚は、もう海には戻れない。それが人魚達に定められた掟(おきて)だった。
 海に生まれ、陸に上がるのも許された事自体恵まれ過ぎた事なのである、成人を迎える前に、決断しなければならない事だった。
 ちなみにリナは守護者という役目を持っている為、成人を過ぎても決断を迫られる事はない。
 何千年もそうして、海も陸も守ってきたのである。
「はいぃ」
 アメリアがタオルを目に押し付けた。
「アメリア様、そろそろお時間です」
 廊下を小走りでかけてきたメイドが部屋へ顔を出す。
「あ・・・はいっ」
 ウエディングドレスの裾をたくしあげ、いまだ慣れない二本足で必死に場所まで向かう。
 もう式は終わらせた。後は扉から出て馬車に乗るだけ。
 柔らかな日差しの中に、白いタキシードを着た彼が待っていた。
 差し出された腕に、おずおずと右腕をからめる。
「今から泣いてどうする。まだ扉を開けてもいないんだぞ」
「・・・リナさんにも似たような事言われましたぁ」
 後ろにひかえたメイドからガーゼを渡され、化粧が落ちないように涙をぬぐう。
「ゼルガディスさん・・・もうどこにも行きませんよね?」
「俺が居るべき場所はここだ。お前の居るべき場所も」
「・・・信じていいんですね・・・」
「当たり前だ」
 二人の前の扉が開き、盛大な拍手と祝福の声が彼らを出迎える。
 エリック1世以来の海からの花嫁である。喜びもひとしお大きい。
「ゼルーっ! アメリア泣かせたら承知しないわよーっ!!」
 ガウリイに押された車椅子に座るリナが、綺麗に着飾って二人に叫んだ。
「お幸せになーっ!」
 触手の感覚が抜けないのか、いささか気の抜けた手の振り方をするガウリイ。
 ゼルガディスが苦笑しながらも二人に手を振り返す。
 アメリアが民衆の真ん中へ、遠く高くブーケを投げた。
 風の流れを受け、花びらが空を彩るように舞う。
 天からの祝福を受けたように、瑞々しく。
 これからの彼らの、永久(とわ)の幸福を願うように―

『そして王子と姫はいつまでも末長く幸せに、暮らしたのです・・・』
 
 ・・・それは遠い昔話。


=====================================
 ・・・随分当初の予定よりも長くなってしまいましたが(汗)。
 とりあえずオリジナルアレンジ版「LITTLE MEAMAID」、これにて終了させて頂きます。
 では最後は、私が(勝手に)エンディングテーマと決めたSMAPの「らいおんハート」で最後を締めくくらせて頂きます。
 お付き合いありがとうございました。
=====================================

 君は いつも僕の薬箱さ
 どんな風に僕を癒してくれる
 笑うそばからほら その笑顔
 泣いたらやっぱりね 涙するんだね
 ありきたりな恋 どうかしてるかな
 君を守る為 その為に生まれてきたんだ
 呆れるほどに そうさそばにいてあげる
 眠った横顔 震えるこの胸lion heart

『俺が恐くないのか?』
『恐くないです。瞳が優しい色をしてます』

 いつか もし子供が生まれたら
 世界で2番目に好きだと話そう 
 君も いつかやがて 巡り会う
 君のママに出会った 僕のようにね
 見せかけの恋に 嘘重ねた過去
 失ったものは みんなみんな埋めてあげる
 この僕に愛を教えてくれたぬくもり
 変わらない朝は 小さなその胸angel heart

『ゼルさん「大丈夫か?」って聞いてくれましたし、さっきは「逃げろ」って言ってくれました。名前もちゃんと呼んでくれました。名前はともかく、人を気遣う心がある人に悪い人はいません』

 見せかけの恋に 嘘重ねた過去
 失ったものはみんなみんな埋めてあげる
 この僕に愛をおしえてくれたぬくもり
 眠った横顔 震えるこの胸lion heart

『やめて・・・お願い・・・!! この人を連れて行かないで・・・置いていかないで・・・ゼルガディスさん・・・!!』
『・・・愛してます・・・』

=====================================


「・・・俺もだよ」
「何がですか?」
「呼んでくれただろ? 俺の呪いを解いてくれた時に」
「・・・やぁだ、いつの事言ってるんですか」
「真面目に言ってんだぞ、おい」
「そんな事言うと何度でも言っちゃいますよ」
「俺も何度でも答えてやる」
『・・・愛してる』

 ・・・それは、遠い昔話。

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4672こ〜んぐらちゅれ〜しょ〜ん♪♪♪桜華 葉月 10/20-23:39
記事番号4671へのコメント

水晶さなさんは No.4671「LITTLE MERMAID エピローグ」で書きました。
>
>
>「航海中難波して海に投げ出された王子は、海底に縛り付けられた自分の家臣を見付けました・・・そして大慌てでその鎖をつかむと、それは自分の体を海底に縛り付けたのです・・・」
> 小魚達が貝殻の皿に乗った軽食を運んでくる。
> 海藻で作ったチップスを口に運びながら、リナが薄い石版に文字を刻み込んでいく。
>「家臣の姿をしていたのは何と海の魔物リヴァイアサンだったのです・・・ってぇ、あたしのおやつを食べるんじゃないわよガウリイ!!」
> ひょいとなくなった皿の上の菓子に気付き、隣で眠ったふりをしていたガウリイを拳で叩く。
>「ったく、折角のってきたってぇのに・・・」
> リナが文字の書き間違いを発見し、顔をしかめてその石版を放り投げた。
>「あん? 何してるのかって? 見てわかるでしょ、小説書いてんのよ」
> 石版を扇のようにひらひらさせ、リナが答えた。
>「ノンフィクションよノンフィクション。こんな面白い題材ないじゃない。陸で出版して、印税が入ったら海辺に一軒家でも建てようかしら♪」
> 触手をうねらせると、ガウリイがリナの耳元に近付いた。
>「イカ? ホタテ? あーはいはい印税入ったらいくらでも食べ放題よ。だから石版もっと調達してきて頂戴。全っ然足んないから」
> ガウリイがひょっと身を伸ばし、浮き足だって扉の方へ向かう。
>「彼の体は呪いに蝕(むしば)まれ記憶を失い、海底に縛り付けられて時は過ぎ、ある日人間だった頃に懇意の仲だった人魚の姫と出会いました。記憶のないままに、彼らはお互いに惹かれ合っていったのです・・・」
> 扉の取っ手に触手をからませた直後、向こう側から扉が開いて壁との間に思いっきり挟まれた。
>「・・・どうも、リナさん」
>「あら、ゼロスじゃない。その様子じゃ相当しぼられたわね」
> 石版にかつりとチョーク状に削った黒曜石を当て、リナが手を上げる。
>「どぉして上司にチクってくれたんですかああぁ。アメリアさんにも見返りナシで暗黒剣を貸したしリヴァイアサンとの戦闘でも協力したじゃないですかあぁ」
>「寄らないでくれる。ウザイわ」
> 手でゼロスを押しのけ、リナが石版を抱え込んだ。
>「どいつもこいつも人の創作意欲をそいでくれるんだから」
>「リナさあああん、おかげで今度僕海底火山の監視になっちゃったんですよおおぉ」
>「あらおめでとう。今より更に北方の深海ね。絶対暇だと思うけどアンタにはぴったりよね」
>「・・・あああああぁ」
> ゼロスが泣き出した。
>「うっさいわねー。大体天界と冥界から均衡を保つ為の代表者で選出された時、あんた「戦うのが面倒くさいから」って監視者を選んだんでしょーが。あたしは守護者の務めを果たしただけよ。この地に災厄をもたらすものの削除。んでもって、あらかじめ災厄をもたらすものと決定されたものは、常にその監視と封印の管理を務める・・・監視者さん? あんたリヴァイアサンが封印から解かれた時、南の海でバカンスしてたそうじゃない?」
>「何で・・・そこまで・・・」
>「あたしの情報網をナメてもらっちゃ困るわねぇ?」
> リナがにまーっと笑みを浮かべる。
>「海底火山の監視じゃあ、お引越しよね。二度と会わないと思うけど、さよならウニゼロス」
>「ウウウウウウウウウウウニって言わないで下さいぃいいいいい!!」
>「何よ、アンタの本性ウニなんでしょ? 海中からあんなでっかいトゲトゲ出して、それ以外なんだっつーのよ」
> 手招きに応じ、ガウリイがリナの横にやってきた。
> 先程扉に挟まれたので厚みが少し減っているが。
>「ほーら早く行かないとうちのガウリイが食い付くわよ。こいつウニも好物なんだから」
>「・・・・・・っ!!」
> ゼロスがびくうっと身をすくませると、一目散に消えて行った。
> その後をしばらく見送り、リナとガウリイがふと目を合わせ、笑い出す。
> すると小魚達が二人の間に一枚の紙切れを差し出した。
> 陸からの手紙で、水に濡れても溶けないようにリナが魔法をかけてある。
>「あ、ヤバもうそんな時間!?」
> 唐突にあたふたとし始め、しわを伸ばす為に出しておいた滅多に着ないドレスをカバンの中に詰め込んだ。
>「ガウリイ先に陸に行って車椅子出しといて! あたし人間変化すると膝から下がないんだから!!」
> これだから尾ひれの代償は大きいんだと、ぶつくさを言いながらも鏡の前でお気に入りのイヤリングを付ける。
> その表情からは何故か笑みがこぼれる。
> 手のかかる妹が、巣立って行くような気持ち。
> 嬉しいけれど、少し寂しいような。
>「・・・あらやだ、何であたしが・・・」
> 熱くなった目元を指先でぬぐうと、ガウリイを追いかける為に急いで家を出た。
>
>『記憶を取り戻した王子は姫と仲間達と力を合わせ、憎きリヴァイアサンを滅ぼしました。そして彼の呪いは、汚れなき純粋な姫の愛によって解かれたのです。後日、華やかな結婚式が行われました』
>
>
> 盛大に上がる花火、飛び交う白い鳩、撒き散らされる色とりどりの花。
> 国民は総出を上げて、海から迎えた花嫁を祝福した。
> 元々遠い先祖に元人魚を持つ血筋である。今更陸外の血を拒む理由はなかった。
> それに海神の恩恵をそのまま受けられるのである。陸の人間にとっては願ったり叶ったりといったところか。
> それは置いておいて、花嫁の控え室に車椅子の少女が花束を持って現れた時、若い花嫁はドレスの裾を踏むのも構わずに彼女に飛びついた。
>「あーたたた、落ち付きなさいって。あんた式まだ全部終わってないのよ?」
>「ふええリナさああぁん、嬉しいんですよぉお」
>「わかったわかった。たまには海に顔出すのよ? 瓶に手紙詰めて流してくれれば必ず届くから、そしたらガウリイに乗って海面まで出迎えるから」
> 陸に上がる事を選んだ人魚は、もう海には戻れない。それが人魚達に定められた掟(おきて)だった。
> 海に生まれ、陸に上がるのも許された事自体恵まれ過ぎた事なのである、成人を迎える前に、決断しなければならない事だった。
> ちなみにリナは守護者という役目を持っている為、成人を過ぎても決断を迫られる事はない。
> 何千年もそうして、海も陸も守ってきたのである。
>「はいぃ」
> アメリアがタオルを目に押し付けた。
>「アメリア様、そろそろお時間です」
> 廊下を小走りでかけてきたメイドが部屋へ顔を出す。
>「あ・・・はいっ」
> ウエディングドレスの裾をたくしあげ、いまだ慣れない二本足で必死に場所まで向かう。
> もう式は終わらせた。後は扉から出て馬車に乗るだけ。
> 柔らかな日差しの中に、白いタキシードを着た彼が待っていた。
> 差し出された腕に、おずおずと右腕をからめる。
>「今から泣いてどうする。まだ扉を開けてもいないんだぞ」
>「・・・リナさんにも似たような事言われましたぁ」
> 後ろにひかえたメイドからガーゼを渡され、化粧が落ちないように涙をぬぐう。
>「ゼルガディスさん・・・もうどこにも行きませんよね?」
>「俺が居るべき場所はここだ。お前の居るべき場所も」
>「・・・信じていいんですね・・・」
>「当たり前だ」
> 二人の前の扉が開き、盛大な拍手と祝福の声が彼らを出迎える。
> エリック1世以来の海からの花嫁である。喜びもひとしお大きい。
>「ゼルーっ! アメリア泣かせたら承知しないわよーっ!!」
> ガウリイに押された車椅子に座るリナが、綺麗に着飾って二人に叫んだ。
>「お幸せになーっ!」
> 触手の感覚が抜けないのか、いささか気の抜けた手の振り方をするガウリイ。
> ゼルガディスが苦笑しながらも二人に手を振り返す。
> アメリアが民衆の真ん中へ、遠く高くブーケを投げた。
> 風の流れを受け、花びらが空を彩るように舞う。
> 天からの祝福を受けたように、瑞々しく。
> これからの彼らの、永久(とわ)の幸福を願うように―
>
>『そして王子と姫はいつまでも末長く幸せに、暮らしたのです・・・』
> 
> ・・・それは遠い昔話。
>
>
>=====================================
> ・・・随分当初の予定よりも長くなってしまいましたが(汗)。
> とりあえずオリジナルアレンジ版「LITTLE MEAMAID」、これにて終了させて頂きます。
> では最後は、私が(勝手に)エンディングテーマと決めたSMAPの「らいおんハート」で最後を締めくくらせて頂きます。
> お付き合いありがとうございました。
>=====================================
>
> 君は いつも僕の薬箱さ
> どんな風に僕を癒してくれる
> 笑うそばからほら その笑顔
> 泣いたらやっぱりね 涙するんだね
> ありきたりな恋 どうかしてるかな
> 君を守る為 その為に生まれてきたんだ
> 呆れるほどに そうさそばにいてあげる
> 眠った横顔 震えるこの胸lion heart
>
>『俺が恐くないのか?』
>『恐くないです。瞳が優しい色をしてます』
>
> いつか もし子供が生まれたら
> 世界で2番目に好きだと話そう 
> 君も いつかやがて 巡り会う
> 君のママに出会った 僕のようにね
> 見せかけの恋に 嘘重ねた過去
> 失ったものは みんなみんな埋めてあげる
> この僕に愛を教えてくれたぬくもり
> 変わらない朝は 小さなその胸angel heart
>
>『ゼルさん「大丈夫か?」って聞いてくれましたし、さっきは「逃げろ」って言ってくれました。名前もちゃんと呼んでくれました。名前はともかく、人を気遣う心がある人に悪い人はいません』
>
> 見せかけの恋に 嘘重ねた過去
> 失ったものはみんなみんな埋めてあげる
> この僕に愛をおしえてくれたぬくもり
> 眠った横顔 震えるこの胸lion heart
>
>『やめて・・・お願い・・・!! この人を連れて行かないで・・・置いていかないで・・・ゼルガディスさん・・・!!』
>『・・・愛してます・・・』
>
>=====================================
>
>
>「・・・俺もだよ」
>「何がですか?」
>「呼んでくれただろ? 俺の呪いを解いてくれた時に」
>「・・・やぁだ、いつの事言ってるんですか」
>「真面目に言ってんだぞ、おい」
>「そんな事言うと何度でも言っちゃいますよ」
>「俺も何度でも答えてやる」
>『・・・愛してる』
>
> ・・・それは、遠い昔話。
>

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4673Re:こ〜んぐらちゅれ〜しょ〜ん♪♪♪桜華 葉月 10/20-23:42
記事番号4672へのコメント

うにゃあ、失敗してしまいました。
とにかく、ご苦労様でした〜!!!
今は時間がないのでこれだけ言わせていただきま〜す。
ではまた〜!!!

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4698Re:こ〜んぐらちゅれ〜しょ〜ん♪♪♪水晶さな E-mail 10/21-22:18
記事番号4673へのコメント


 おおう! 最初上見た時はびっくりしました!!(汗)
 お時間無いのにコメント書いて下さってありがとうございますっ!!
 力尽きるまで頑張りましたっ!!(笑)

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4674ご苦労様でした!!ゆっちぃ E-mail 10/20-23:57
記事番号4671へのコメント


今晩わ〜♪ゆっちぃですっ☆

さなさんっ、今迄ほんとにお疲れ様でした!!
読み手としては嬉しい。けど、書き手としては大変だったであろう長期連載、本当にご苦労様です。
私はこんな長い話、どう足掻いても書けないので本当、尊敬に値しますvvv


エピローグ。まさか結婚式がくるとは夢にも思ってなかったためショックは相当大きかったです☆もちろんいい意味で♪
脳みそにがつんときましたよ。久々に痺れました♪(←馬鹿ι)
でも本当、とろけましたですvvvvらぶらぶモード全開!って感じで(えへえへ////)


ラストの『らいおんハート』よかったです。この曲、『サウダ-ジ』と並んで今一番のお気に入りなんです♪
どっちとも歌詞がすごく好きなんです。胸にじーんとくるって言うのかな?とにかく素敵でvvvv



>「・・・俺もだよ」
>「何がですか?」
>「呼んでくれただろ? 俺の呪いを解いてくれた時に」
>「・・・やぁだ、いつの事言ってるんですか」
>「真面目に言ってんだぞ、おい」
>「そんな事言うと何度でも言っちゃいますよ」
>「俺も何度でも答えてやる」
>『・・・愛してる』
>
> ・・・それは、遠い昔話。

 …………長い間、本当いいもの読ませて頂きました。
 ありがとうございました(ぺこり)

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4699その言葉が一番嬉しいですっ!!水晶さな E-mail 10/21-22:31
記事番号4674へのコメント


>さなさんっ、今迄ほんとにお疲れ様でした!!
>読み手としては嬉しい。けど、書き手としては大変だったであろう長期連載、本当にご苦労様です。
>私はこんな長い話、どう足掻いても書けないので本当、尊敬に値しますvvv

 最初はただのパロディで、気軽に書こうかな〜なんて思っていたののがいつの間にかこんな(笑)。でも書いていて楽しかったし、大変だとは思わなかったんで大丈夫ですっ♪ あと話は短く簡潔にまとめたいのにずるずると・・・(苦笑い)。


>>エピローグ。まさか結婚式がくるとは夢にも思ってなかったためショックは相当大きかったです☆もちろんいい意味で♪
>脳みそにがつんときましたよ。久々に痺れました♪(←馬鹿ι)
>でも本当、とろけましたですvvvvらぶらぶモード全開!って感じで(えへえへ////)

 ディズニーでハッピーエンドっつたらやっぱりウェディングだろう!と一人勝手に思い込み突っ走りました(笑)。ゼルの呪いが解ける所は「美女と野獣」混ぜてるんですよねー(笑・バラしてどうする)。


>ラストの『らいおんハート』よかったです。この曲、『サウダ-ジ』と並んで今一番のお気に入りなんです♪
>どっちとも歌詞がすごく好きなんです。胸にじーんとくるって言うのかな?とにかく素敵でvvvv
> …………長い間、本当いいもの読ませて頂きました。
> ありがとうございました(ぺこり)

 EDに「らいおんハート」借りようってのは中途まで書いた時にふと思ったんですが、決定してから俄然スピードが早まりました(笑←単純)。
 この歌は小説と切り離して、歌だけとして見てもとってもいいですよねー♪ ちなみに私も「サウダージ」好きですっ! 更に余計な事言うと今は「If・・・」も好きだぁっ!(その辺でやめとけ)
 又その内ひょこっと新しい物とか出してたりするかもしれませんが、その時は又こいつ懲りずにきやがったなと思って読んで下さると嬉しいですっ!
 長いお付き合いこちらこそありがとうございました(^^ゞ

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4676Re:LITTLE MERMAID エピローグ桐生あきや 10/21-03:53
記事番号4671へのコメント

水晶さな様。完結おめでとうです!!

なにやら忙しくて、こっちに来ていなかったら
たくさんアップされててちょっとびっくりしました。
でも嬉しいです。

ウニゼロスに爆笑。
ウニ、そうかウニなんだー。
いまもちょっと笑いが止まりません。

最後のエンディングが憎い演出ですね。やられたって感じです。
そうですよね、TRYの最後とか、こういうことされると
すごくいいんですよね。
小説でこれをやった水晶さな様には脱帽です。
いつか私もやってみようかな……ダメですか?(笑)
アメリアとゼル、お幸せに〜♪

             桐生あきや 拝


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4700ウニゼロ(爆笑)。水晶さな E-mail 10/21-22:37
記事番号4676へのコメント


>水晶さな様。完結おめでとうです!!

 ありがとうございますっ! ちょっと今までにない位頑張ってみましたよ!(笑)


>なにやら忙しくて、こっちに来ていなかったら
>たくさんアップされててちょっとびっくりしました。
>でも嬉しいです。

 一日一個、三日で三個のペースで頑張ってましたから・・・(笑)。


>ウニゼロスに爆笑。
>ウニ、そうかウニなんだー。
>いまもちょっと笑いが止まりません。

 ウニがウケたようで(笑)。
 小説版の本体考えると、ウニがぴったしでこれしかないと(爆笑)。
 本当は海中戦で本体出してやろうかと思ったんですが、流れ的にギャグにしかならないのでやめておきました(笑)。


>最後のエンディングが憎い演出ですね。やられたって感じです。
>そうですよね、TRYの最後とか、こういうことされると
>すごくいいんですよね。
>小説でこれをやった水晶さな様には脱帽です。
>いつか私もやってみようかな……ダメですか?(笑)
>アメリアとゼル、お幸せに〜♪

 やってしまいました(笑)。
 歌詞だけを並べるのでちょっとくどい気もしたんですが、皆さん良いと言ってくれて嬉しいですっ。
 エンディングテーマ挿入は別に私だけのオリジナル・・・とかそういうワケでもないので、自分の小説に良いと思うものはガンガン取り入れていいと思いますヨ?
 それでは長いお付き合いありがとうございました(^^ゞ

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4677最高だ〜!!(><)雫石彼方 E-mail 10/21-03:56
記事番号4671へのコメント


こんにちは、雫石です。

まずは連載、ご苦労様でした。
本当によかったです!!最後はゼルとアメリアの結婚式!盛り上げてくれましたね!!
やっぱりお姉さんなリナ、すごく好きだー・・・。人間バージョンは膝下がないんですね。なんか衝撃的な人生送ってるんだなー、と(笑)ゼロスとの会話で、何気に「うちのガウリイ」と言ってましたが、ガウリイ、リナのペットなんですか?(笑)ウニなゼロスには笑いました。確かに、黒いとげとげ・・・(^^)

そしてそして!!ゼルアメ〜〜〜!!!もう最高でしたよ!!エンディングがすごく好きでしたv「らいおんハート」、いいですよね!私も密かにゼルアメソングだと確信してました。2番の歌詞の、「いつかもし子供が生まれたら世界で2番目に好きだと話そう」っていうのがじーんときますよねー。で、その歌詞の間に過去のシーンを盛り込みつつ、最後に「・・・俺もだよ」ってのがもう、「くぅぅっ!!」て感じで!(どんな感じだ)ほんとに映画のエンディングみたいな感じで、かなりツボでした。私もああいうの、書いてみたいです・・・素敵ですよう!!(><)

もう思う存分、楽しませていただきました!
お疲れ様でしたー。そして次回作、期待してます!



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4701ああもう嬉し涙(T_T)水晶さな E-mail 10/21-22:44
記事番号4677へのコメント


>こんにちは、雫石です。
>まずは連載、ご苦労様でした。
>本当によかったです!!最後はゼルとアメリアの結婚式!盛り上げてくれましたね!!
>やっぱりお姉さんなリナ、すごく好きだー・・・。人間バージョンは膝下がないんですね。なんか衝撃的な人生送ってるんだなー、と(笑)ゼロスとの会話で、何気に「うちのガウリイ」と言ってましたが、ガウリイ、リナのペットなんですか?(笑)ウニなゼロスには笑いました。確かに、黒いとげとげ・・・(^^)

 ハッピーエンドはウェデイングで盛り上げようと頑張ってみましたっ! 
 リナは・・・尾ひれがないって事は人間で言うと膝下ぐらいの足がないのと同じかな〜と、水中だとあまり不自由はないんでしょうけど、陸に上がる時は変化を付けた方がいいかなと。
 ガウリイはいつの間にかリナの家に居付いた野クラゲです(爆笑)。リナに餌付けされたというか(笑)。
 ウニゼロス皆様納得して頂けたようで、作者としてはしてやったり(笑)。


>そしてそして!!ゼルアメ〜〜〜!!!もう最高でしたよ!!エンディングがすごく好きでしたv「らいおんハート」、いいですよね!私も密かにゼルアメソングだと確信してました。2番の歌詞の、「いつかもし子供が生まれたら世界で2番目に好きだと話そう」っていうのがじーんときますよねー。で、その歌詞の間に過去のシーンを盛り込みつつ、最後に「・・・俺もだよ」ってのがもう、「くぅぅっ!!」て感じで!(どんな感じだ)ほんとに映画のエンディングみたいな感じで、かなりツボでした。私もああいうの、書いてみたいです・・・素敵ですよう!!(><)
>もう思う存分、楽しませていただきました!
>お疲れ様でしたー。そして次回作、期待してます!

 「らいおんハート」ってゼルアメにぴったりですよね〜vv
 歌詞の後の二人の会話はふと思い立って入れたものなんですが、そこを喜んで頂けるとホント書いて良かったな〜って思いますvv
 映画みたいって・・・誉めスギです。あんま誉められると照れる通り越して溶けます(爆)。
 次回作・・・うーん期待しないで待ってて下さいネv(爆)
 長いお付き合いありがとうございました〜(^_^)

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4686素敵すぎ〜!!緑原実華 E-mail 10/21-14:28
記事番号4671へのコメント

こんにちは〜!!
完結してしまいましたね。でも、最後はパッピーエンドになってよかったです。
そして、あの最後の歌の歌詞が〜〜〜!!
とってもお話とヒットしてて最高でしたーー!!
さなさんの小説はいつも楽しみにしてるんです〜私にはあんなすてきな小説書けませんよ〜尊敬・・!!
とっても心に残る小説でした〜ご苦労様でした!!

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4702嬉し過ぎ〜!!(涙)水晶さな E-mail 10/21-22:47
記事番号4686へのコメント


>こんにちは〜!!
>完結してしまいましたね。でも、最後はパッピーエンドになってよかったです。
>そして、あの最後の歌の歌詞が〜〜〜!!
>とってもお話とヒットしてて最高でしたーー!!
>さなさんの小説はいつも楽しみにしてるんです〜私にはあんなすてきな小説書けませんよ〜尊敬・・!!
>とっても心に残る小説でした〜ご苦労様でした!!

 あうう・・・そんなに喜んで頂けるとホント涙出る程嬉しいです。
 歌詞の方皆良いって言ってくれて嬉しいですっ! 選曲ミスと思われたらどーしよーと思ってました(汗)。
 いつも楽しみだなんて・・・もうスミマセンありがとうございます(頭下げたくなってきた)。
 長いお付き合い本当にありがとうございました! 又ひょっこりと何か出した時には宜しくお願いします!!

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