◆−神魔戦争Y ― 一章 剣聖 五幕 ―−紫清 月季花 (2007/10/28 21:09:54) No.18380
 ┗神魔戦争Z ― 一章 剣聖 六幕 ―−紫清 月季花 (2007/11/2 20:50:39) No.18387


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18380神魔戦争Y ― 一章 剣聖 五幕 ―紫清 月季花 2007/10/28 21:09:54



『神魔戦争Y ― 一章 剣聖 五幕 ―』















その声は大気を震わす。
赤き王者、竜神スィーフィード。

フォルテはその存在に圧倒された、彼は己が使える主以外で、これほどの存在感を持つ者・・・・
否、主ですら持ち得ぬ、絶対的な存在感というものを初めて感じた。


――――異界より来たりし者よ、名は何と言う?


「ゼルガディス=フォルテ」
フォルテは背中に冷たい汗を感じながら、落ち着きを払って答える。


――――フォルテ・・・そなた、在るべき世界へと帰らんと欲すか?


「当然だ」
長き戦乱の果て、漸く得た平和な時。
稀代の覇王たる炎の皇帝によって、彼ら騎士を生み出した帝国は、新たな時代を迎えていた。
その貴重な時代の宝を守るために、ますます『騎士』の力が必要とされていた。
ましてや、フォルテは最強を誇る『剣聖』なのだ。
「俺は戻らねばならない・・・・陛下の為に、国の為に」












何時から降り出したのか、窓の外を見れば雨模様。
あてがわれた部屋は、これといって調度品の無い殺風景な部屋だが、フォルテにはむしろごちゃごちゃとした
部屋よりはずっと落ち着けた。
神との対談でも何ら答えは無かった、フォルテは深いため息をつく。
神の力をもってしても、在るべき世界へは帰してやれないのだと・・・


――――フォルテよ・・・そなたの世界は我らの存在する世界とは、別の次元にあるようぞ。我以上の高次元の
存在の力を持ってすれば、あるいは・・・しかし、それを成せる程の高次元の存在となると・・・・・・



「神と言えど、万能ではないという事か」
神と魔のぶつかり合いで道が開いたなら、同じ事がまたおこる可能性もある。
今はそれを期待するしかないだろう。
「暫くはここで厄介になるしかないか」










神の十将。
神人たち武官の中の最高位。
神人たちにとっては英雄的な存在でもあり、彼らを相手に出来るのは魔王の腹心や、その直属たる神官や将軍
たちだけであろう。
まさしく少数精鋭という言葉当てはまる。
マルクトはその中にあって、最強と呼ばれるほどの実力のもつ。
そのマルクトという名も本来の名では無く、十将に選ばれると与えられる名の一つである。
そしてこのマルクトという名も、彼で三代目になる。









「そういえば、グランさん。
あそこに居たのが何故マルクトだと?」
ゼロスは通りがかったグランを捕まえ、気になっていた事を問いただしていた。
「・・・お前には分からなかったのか?」
「普通は分かりませんよ、個人の特定までは出来ません。
ボクに分かったのは、それなりに力のある神人だろう≠ニいう事だけです」
「そうか・・・」
「で、何でか教えてくれませんか?」
「・・・」
「・・・」












<続>

【あとがき】

前に投稿したの何時だ!!??
ってな位ほったらかしの『神魔戦争』です。
そしてみぢかいです。
なかなか思うように文章になってくれない(T▲T)
困ったもんだ;;

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18387神魔戦争Z ― 一章 剣聖 六幕 ―紫清 月季花 2007/11/2 20:50:39
記事番号18380へのコメント

『神魔戦争Z ― 一章 剣聖 六幕 ―』
















マルクとは静かに思う、あの青年は自分達の見方になってくれるだろうかと・・・
あの青年を、生理的に受付けない者も居るかもしれない。
ちゃんと意思を持った人間なのに、何故か人工物めいた不自然な命を感じる。
それが妙に神経に障る・・・
マルクトが、青年・・・フォルテの生まれを知れば、吐き気すら覚えるかもしれない。
フォルテは人の姿をした人工物、命と意思を持った最狂の化け物なのだから。
マルクトだけでなく、フォルテと対した者は、その異様な感覚を覚え、不自然さに首を傾げるのだ。
フォルテ自身には、まるで分からない事ではあるが・・・








円卓の置かれた会議室のような部屋、証明のようなものは置かれていないが、部屋全体は不思議と明るい。
今その部屋には、円卓のそれぞれの席に、白いローブに赤い仮面をつけた者達が座っている。
その仮面は目鼻を示す様な物は無く、のっぺりとしており、ある種の不気味さを醸し出していた。
「彼をどうする?」
一人が発言する。
「このまま置いておくにしても、無償で置いておくわけにはいかぬぞ」
「働かざるもの食うべからズ。
食うもんと寝るとこ提供するからよ、手え貸せって言やいいんじゃねえの」
「しかし・・・あの様な不気味な者の手を借りるのも・・・」
「そうは言いますが、魔族との戦いにこれと言った有効だもありませんし・・・」
「うーん。
マルクトぉ、おまーさんはどう思うよ?」
「今はまだ、判断しかねる」
仮面をつけた者達は、マルクトと同じく神の十将£B。
彼らもまた、力無き者達から見れば、化け物の如き強さを持っている。
それでも、彼らからはフォルテのような異常さは感じられることは無いのだが・・・
十将にしても、フォルテの扱いをどうしたものかと、思案に暮れているのだ。
フォルテ自身はここにいる誰よりも、強い力を持っているのが感じられるのだが、
それがどういう類の力なのかがはっきりしない。
まだ彼らは知らないが、フォルテはある種の人工生命体の様なもので、本来の世界であれば、
あれほど自由な意思で動き回る事は出来ず、思考も感情もコントロールされ生きた人形のような
状態なのだ。
その為か、フォルテにしても今の状況に、激しい戸惑いを感じているのも事実なのだ。
「今はまだ、彼のこの世界の状況をもっと把握してもらった方が良いでしょう。
彼自身、まだ戸惑っている事も多いでしょうから」
結局、この話し合いは先送りな形となった。











  広さも分からない暗い場所


  何かの計器だけが小さく明かりを放つ


  それをガラス越しに見ていた


  ガラスの手をつける


  小さな手   子供の手


  青白い水


  この小さな体を包む


  ここから見えるものが全て


  ボクは


  騎士≠ノなる為に


  ヒトの手で造られた


  ヒトの姿をした兵器









「・・・・夢?
昔の・・・カプセルの中にいた頃の?」
何時の間にか眠っていたらしく、今まで見た事も無かった・・・否、見た事があったかどうかすら
知らないが、夢を見て目を覚ました。
本来なら覚えているはずの無い記憶なのだが、何故か夢に見た。
そう、記憶には無いのだ・・・・ただ、知識としては知ってはいるが・・・・

「俺は・・・何だ?」

今まで疑問に思った事が無い・・・・・いや、思う事すら出来ぬほどありとあらゆるコントロールうけ、
人格など在ってない様な扱いだったのだ。
それが、兵器として造られた騎士≠ノとって当たり前であり、ヒトであって人と同じではないのだ。
「俺は・・・」




     オレハナニモノダ?






<続>

【あとがき】

意味不明な続きです。
そしてみぢかい;;
先がドンだけ続くだこれ(滝汗)
気が向いたら詠んでみたって下さい。

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