◆−二重唱−じょぜ (2005/1/1 01:44:04) No.16939
 ┗あとがき−じょぜ (2005/1/1 01:48:02) No.16940
  ┗Re:あとがき−香風 瑛 (2005/1/3 22:25:29) No.16946
   ┗お久しぶりです−じょぜ (2005/1/4 23:38:36) No.16947


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16939二重唱じょぜ 2005/1/1 01:44:04

【二重唱】


 ずしり、と重みのある、片手には余る大きさの水晶玉。
(きれいだこと)
 魔法道具の並ぶ古びた店の中、夕方の陽射しを受けて、きらきらと輝いていた。
 手に取って、しばらく透かし見たのち、彼女は値札にちらりと眼をやる。
「これで銀貨二枚?」
 静かな問いに、カウンターで眼鏡を拭いていた店のあるじは眉根を寄せた。
 すみませんけど、などという前置きなしの問いかけに不快になったのではなく、単に視力が悪いためらしく、ああ、とうなずきながら眼鏡をかけ直す。
「よく見つけたねお客さん。こっちもすっかり忘れていたよ、そんなもの」
「占いに使うものよね」
「そうさね。純度はそれほど高くないし、まあ駆け出しの占い師か、自宅でお遊びにやるには持ってこいのものだがね」
 つまり素人が扱うにはちょうどいいが、間違ってもベテランの占い師や巫女が使用するような代物ではないということか。
 それにしても、と妙に心惹かれるものを感じて、彼女はかすかに微笑んだ。
「きれいね。台座も」
「新しく塗り直したばかりだからね。メッキだよ」
「それで銀貨二枚って、ずいぶん高すぎない?」
「ここにある商品の中じゃ一番の安物さ」
「ちょっとした部屋の飾りにはうってつけね。それなら納得できるけど」
「うちはまあ、腐ってもマジックショップだからね、インテリアの小道具として使って欲しくはないんだ。それを含めて、質や効果を考えるとその値段が妥当なところさ」
 さあて、と肩を叩きながらあるじが立ち上がり、夕闇の立ちこめ始めた外を眺めて、どうする? という感じの視線を彼女に送る。
「いただくわ」
「そうかい。なら銀貨一枚でいいよ」
「──どうして?」
 あるじは肩をすくめて、彼女の髪を指さした。

 冷え込んできたから気をつけて、とわざわざ扉を開けて見送ってくれたあるじに軽く会釈して店を出、風は出ていなくとも空気が切り裂くように冷たくなっていく中、宿に直行した。
 食事を簡単にすませ、あたたかい香茶だけをルームサービスで頼んだ。
 それをすすりながら、部屋でくつろぎつつ、手に入れたばかりの透明な球をザックから取り出した。
 ベッドサイドの小さな丸テーブルに置き、改めてしげしげと眺める。
 代わりに髪をよこせとでもいうのだろうか、と半ば真面目に考え込んだのもつかのま、
 ──今日で仕事納めだしね。今年最後のお客さんで、美人ならまけとかないって法はない。あんたのその髪には銀貨一枚どころかそれ以上の値打ちがある──
 などと笑顔で返され、柄にもなく笑い返してしまった。店主の口調がさばさばしていて、下心みたいなものが微塵も感じられなかったせいもあったが、中年男、しかも嫌いな赤毛だったのに、と自分で自分が不思議になる。
 顔というより髪をほめられたからだろうか。
 しじゅう動きまわって野宿もしばしばな一人旅ではいっそ邪魔なだけだと何度も思ったが、ショートカットにしてしまうのはどうしても抵抗があって、結局、こめかみがひきつれるぐらいにきつく、高く結んでしのいでいる。
 おろせば背中の半分ぐらいまでに伸びた。そろそろ肩ぐらいまでに切ったほうがいいかも知れない。高く結いあげる長さにも限界がある。ここに来る途中何度も思ったが、洗って乾かし、ドレッサーの前でせっせと梳かすたびに、もうしばらくはこのままでいいかな、と思い返す。
(なんでこんなもの、欲しいと思ったりしたんだろう)
 別に占いなどするわけもないし、これから先、どこに落ち着く予定もない旅の魔道士にすぎないのに、と我ながら今回の買い物にはなんの目的もなかった。衝動買い、と言ってしまえばそれまでだけれど。
 単純に、見た感じの美しさに自然と吸い寄せられた。
 魔法道具屋に置いてあるものは、色とか形とか見てくれよりも、それに付随する効果のほうが肝心なのは、ちょっと魔道をかじった程度の者にも当たり前のことだ。無骨な形のショルダーガード。種類別に並べられただけで、古びた籠にむぞうさに投げ入れてある薬草の数々。オリハルコンを詰めこんだ小さなガラス瓶はうっすらと埃をかぶっていて、指の跡が残ってしまった。
 だからこそ、眼にとまったのかも知れない。
 魔道士以外の客はお断り、といったふうな雑然とした店内で、つまり、その水晶玉はぽつんと異彩を放っていた──少なくとも彼女にはそう見えた。
 メッキを塗り直しただけ、という台座のデザインは、槍を持った一匹のドラゴン。
 ぐるりと球の下部をとりかこむように二枚の翼。それを大きく広げ、全体が炎に取りかこまれているので、きっと火竜王をイメージしたものなのだろう。
 ひょっとして、と翼の一枚を撫でながら想像する。「寺院都市」と呼ばれるセレンティアとかいう街の生産品なのかも知れない。四大竜王を祀ったそれぞれの神殿で、観光客用につくられたマジックアイテムのまがい物、というか劣化品。たいした価値はないとわかっていても、記念品として、土産ものとして買っていく人々は多い。それがまた、高すぎも安すぎもしないという微妙な値段がつけられているので、それほど信心深くもない者たちの、もしかすると、という期待を煽ったりする。
 セレンティア流れのものなら、質はそんなによくなくても銀貨二枚というのはそれなりに妥当かも知れない、と台座の裏を確認してみた──が、製造元を示す刻印はどこにもなかった。

 その夜、彼女は夢を見た。湖のほとり、水鏡にうつる影を覗き込んでいる自分の姿を。
(──誰)
 湖面から微笑み返してくるのは、それなのに、自分ではなかった。
 これはどういうこと、なんなの、とか、頭で言葉が浮かんでも口に出すことはしない。疑問や矛盾を眼の前に突きつけられても、まずはじっくりと、けれどすばやく頭の中で計算し、原因を探ろうとする。そういう性格だった。
 そしてすぐに答えは出た。これは夢なのだ。夢だから、そうやたらに驚くこともない。夢なんてそんなもの。
 鏡のように澄みきった不自然なほど美しい水面に、ついと指を浸してみる。波紋が広がることもなく、水というより透明なただの空間に差し入れたかのようだった。水のように見えるけれど、つまりは風の結界のようなものなのかも知れない。
 そこまで考えて、夢の中でまでつじつまをあわせなくても、と自分で自分に苦笑いする。
 穏やかな微笑みを浮かべている、水鏡の向こうの相手に視線をあてた。
(初めまして)
 口を開いたのは向こうが先だった。彼女も同じ言葉を返した。
 しばらく沈黙が続き、彼女は静かに相手に尋ねた。
(あなたは──巫女、かしら)
(ええ、そのとおりです)
 白いゆったりとしたローブ。そのまわりを長い金髪が、相手の身体を衣服のように取り囲む。彼女も相手の巫女も、湖のほとりで座り込んで互いを見つめているのだが、相手の長い金の髪は腰よりも下に届くほどで、立ち上がったら膝ぐらいまであるのだろうと思われる長さだった。
 そして、その隣に。
(なにをお望みでしょうか)
 彼女がじっとそれを見つめていると、巫女は微笑んだまま問いかけてきた。
(なにを、とは?)
(なにか占って欲しいことがあってお呼びになったのでしょう)
(いいえ。別に)
 彼女の視線は相変わらず、巫女の隣にいるそれに釘づけられていた。彼女はそれを見、巫女は彼女を見ていた。
(たいていの方は)
 気を取り直した様子で、巫女は彼女に語りかける。
(未来を知りたがります。自分の行く手になにが起こるのか)
(私もそうなんでしょうと言いたいの)
(──違うのですか?)
(そうね、ひとつ聞いてもいいかしら)
(なんなりと)
 それ、と彼女は巫女に視線を移し、代わりに指で指し示した。
(あなたが飼っているの?)
 相手は、は? と、きょとんとした顔になった。
(なんですって?)
(一角獣。あなたの右隣にいるでしょう。
 珍しいわね、真っ黒な一角獣なんて)
 角だけは白っぽかったが、あとは漆黒といってもいい。巫女につき従うように、やや後ろに控えている。
 その視線に、なぜか彼女はひきつけられた。
(あの、おっしゃってることが──よくわからないのですが)
 そんなにわかりにくいこと言ったかしら、と困ったように眉をひそめる巫女に繰り返し説明する。
 眼をみひらいて、巫女は驚きを隠せない表情で彼女を見つめたのち、不思議ですね、と呟いた。
 そうかしら。夢なんだから、こういうこともあるでしょうよ。第一、巫女だったらそれぐらい見当をつけていいものなのに。
 言おうと思ったが黙っていた。続いて巫女の口から出てきた言葉が、今度は彼女を驚かせた。
(不思議ですね。私からは、一角獣じゃなくて別のものが見えるのですけれど)
(え?)
(私からは、黒い──いえ赤かしら──うずくまっている獅子が見えます。あなたの左隣に)
 獅子? この一角獣のように、私のそばに?
 巫女のように驚きを言葉に出すことも表情に出すこともなく、彼女はただ、ゆっくりと自分の周囲を見渡してみた。
 薄暗いのか、真っ暗闇なのか、なんだかよくわからない。森の中のような気もするし、森を抜け出たあたりの場所なのかも知れない。湖のそばにもかかわらず和草(にこぐさ)のひとつも生えていない地面は、磨き込んだ大理石の床のように真っ平らだった。
 こんなところに獅子などいるわけがない。
(見えないわ、なにも)
(まあまあ……不思議ですね。私たち二人はお互いの姿を見れて言葉も交わせるのに。
 それに初めて会うはずなのに、なんだかそんな気がしなくて……)
(夢だからよ。あなたもわかっているのでしょう。夢ってそんなものではない?)
(夢って馬鹿にできないんですよ。ご神託のひとつかも知れないし。夢のお告げという言葉もありますし)
(私は巫女でも神官でもないのよ)
 目覚めたら忘れている。覚えていることもある。覚えていても、時が経つにつれて記憶は薄れていく。夢なんてそんなもの。
 あの、とためらいがちに巫女が問いかけた。
(その獅子──とても怖いです。
 もし、今後あなたがそのひとと出会うことがあったら──関わらないほうがいいです。
 うまく言えないけれど、とても怖いんです。恐ろしいことがあなたの身に降りかかる。間違いないです)
 厳しい顔で眉をひそめて、きっぱりと言い切る。
 ふっとおかしくなって、彼女は眉を吊り上げた。
(それは神託というやつ? 夢の中でもそんなことが占えるの?)
(そうです)
(まだなにもしていないのに。第一私の眼には見えないのよ、そんなもの)
 なぜだろう、よくわからないけれど反論したくなった。
 獅子。金色ではなく赤、もしくは黒の。
 そんな珍しいもの、この眼で見てみたいと好奇心が沸き起こる。
 彼女の視線にたじろいで、巫女はうつむき加減に、それでも必死に伝えようとする。
(禍々しいものを感じるのは確かで……あなたがそれに巻き込まれそうな気がするのも確かです……)
(言われなくても、危険を感じたらたいていの人は回避しようとするわ。別に占いや予言に頼らなくても)
 それより、自分の心配をしたらいいのに。
(それとも、あなたは毎日毎日、一時間後になにが起こるかを占いながら生活してるの)
(そういう意味では)
 巫女の顔色が変わり、くちびるをきっと引き結んだ。明らかに怒りを滲ませて睨んでくる。
 彼女は我に返り、これが夢だということを思い出した。大人げない言葉を言ってしまった。夢の中でまでどうして私は理屈をこねたがるのかしら。持って生まれた性格はなかなか直らないということか。
 彼女は表情をやわらげ、言葉を探した。
(──一応覚えておくわ。眼が覚めて忘れていなければ)
(覚えていたとしても、あなたは従うつもりはないようですね)
(そうね。それはそのときにならないとわからないし)
(それなら、なぜこの球を通して呼んだのですか。なにか占って欲しいことがあって私を呼んだのでしょう?)
 巫女はいささか不機嫌そうに、手のひらをこちらに向けた。
 この球、と言ってもそれらしいものはなにもなく、ただこちらとあちらを隔てる水のような空気のような空間のことを言っているようだった。
 ああそうか、と彼女はさして疑問に思うこともなく納得した。
 この空間は、あの水晶球そのもので……そしてきっと、この巫女は人の姿をしているけれど、そうではなく。
 金髪からわずかに覗く尖った耳の先端を眼にとめて、なるほどね、と呟いた。
(あれは、あなたのものだったの)
(はい。手違いで長いこと行方知れずになっていて……火竜王さまゆかりの、我が一族の所有物のひとつです)
 思わず知らず、笑みが浮かんだ。
 竜族の財宝のひとつ。自分の見る眼はそれなりに確かだったようだ。
 それをまさか、銀貨一枚で買い叩かれたと知ったら、この巫女はどんな顔をするだろうか。
 大きな碧い眼が揺れ、心底心配そうな色を浮かべている。
 苦笑いして、とうとう彼女は口にせざるを得なかった。
(この獅子が──私にはさっぱり見えないけれど──私にとって危険なものなら、あなたのそばにいるその一角獣もきっとそうよ)
 ──角。細くねじれた長い角がね、今にもあなたの喉を刺しつらぬこうとしているわ)
 少しは怯えるだろうと思ったが、
(かまいません。私は巫女ですから。なにかの生贄になるという暗示なのかも知れません)
 案に反して毅然としていた。生き生きと、白い頬に血がのぼる。
 けれど、すぐに表情を曇らせた。
(でもあなたは……ただのヒトにすぎないのですから……私の忠告に従っていただいたほうが……本当に……あなたのためなのです)
 彼女は黙っていた。ただ黙って、向こう側にうつる一角獣を見つめていた。黒く、やわらかそうなたてがみ。鋭く、なににも気を許さずいる翠の眼。巫女の細い喉元に刃のごとくあてられた角は微動だにしていない。
 この獣は、この娘を殺そうとしているのか。それとも守ろうとしているのか。それとも。
(あの、では、こうしましょう。私がその獅子を買います。そうすればあなたに災厄は降りかからずにすみます)
 思いあまった様子でそわそわしていた巫女は、突然、いいことを思いついた、と表情を輝かせた。
(いくらで?)
 ええと、と言葉につまり、困り果てているその様子に、彼女は、いいえ、と笑いながら首を振った。
(結構よ。売るつもりはないわ。これは私のもの、たとえ夢の中のことに過ぎなくても)
(では──せめて、私の隣にいるという一角獣とそれを交換しませんか)
(それも駄目。それはあなたのものよ。私はあなたじゃない。あなたは私じゃない)
 それはそれはゆっくりと。
 静かに首をめぐらせて、一角獣が彼女を見た。
 巫女はため息をついて、わかりました、と力なく呟く。
 そのとき。
 なぜそんな言葉が出てきたのだろうと、あとになって思い返してもわからなかった。
 ただ、するりと口からこぼれ出した。神託のように。


 翌朝、彼女は定刻通りに眼を覚まし、窓を開けた。
 今日一日の快晴を約束するような太陽が昇り出している。日中はきっとぽかぽかといい陽気だろう。
 それでも早朝の空気はまだまだ冷たい。すぐに窓を閉めた。
 身じたくをととのえようとして、なにか黄色いものを眼の端にとらえた。
 ベッドサイドのテーブル。ゆうべそこに置いたままだったはずの透明な球は消え失せて、
「──夢なんだから、踏み倒してもよかったのに」
 代わりに、一枚の金貨があった。

 夢が終わる寸前、それなら水晶はお返しくださいね、と言われ、銀貨一枚でも自分のふところから払ったのだからそれなりに等価交換してもらわないと割にあわない、と思ったので、金貨一枚と引き換えならいいわ、と答えたのだった。
 多めに言ってみたのは、竜族なら別にそれほど痛い金額でもないだろうと踏んだためである。
 すると、巫女はさらに大きなため息をついて、仕方がないですね、春になったら旅に出るのでいろいろ物入りで今から貯金しておかなきゃいけないんですけど、こちらから言い出したことですし、あとで最長老さまに請求できるかも知れないし、などと、長いことぶつぶつ呟いたのち、お支払いしましょう、とうなずいたのだった。

 それを取り上げて眺めるうち、くちびるに浮かんだ笑みがとまどいの色に変わる。
「……これ」
 確かに金貨ではあった。贋金ではない。大きさも硬貨なら普通。ただし、デザインと数字は初めて見るもので、今までに旅したどこの国でも流通していないものだった。
 つまり、と、ベッドに腰をおろして彼女は大きく息をついた。この結界内の竜族ではなかったのか。確かにうっかりしていた。そういう可能性もあったってわけね。それにしてもなんだかうまく騙されたみたいだわ。元はと言えば、彼らの持ち物だったわけだけど。 
「どちらにしろ、この貨幣じゃ交換は無理だったようね」
 そう言えば旅に出るとか言ってたけれど、大丈夫なのだろうか。いかにも箱入りで、大事に大事に育てられた世間知らずに見えたけど──きっと中身もそのままだろう。くるくるとよく表情の変わる娘だった。私とは正反対の。あんなふうに素直に自分の感情を出せるように、いつかなれるだろうか。

 黄金色(こがねいろ)の貨幣を見つめる。あのみごとな金の髪を思い出した。少なくともあの髪の値打ち分はあるわね。そう思ったとたん、なにかやわらかな、あたたかい感情の波が押し寄せてきた。
 心配してくれてありがとう。眼が覚めても最後に私が言った言葉を覚えているかしら。大きな眼をこれ以上ないほど大きくみひらいて、そんなこと初めて聞くというように、開いた口がふさがらないといった顔で私を見つめていた、金髪の、名前も知らないお嬢さん。

 けれど、たとえ運命が売り買いできたとしても、

(そんな恐ろしい獣なら、飼い馴らしてみるのも面白そうね)

 それでもきっと、私は私であることを選ぶでしょうよ。

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16940あとがきじょぜ 2005/1/1 01:48:02
記事番号16939へのコメント

 あけましておめでとうございます。
 昨年はお世話になりました。本年もよろしくお願いします。

 というわけで、ミリーナとフィリアのお話でした。
 カップリング表記しようかなあと思ったんですが、あえてしませんでした。読みながら気づいて欲しかったので、二人の名前も最後まで出しませんでした。
 時間的にはTRY直前、フィリアはこの後リナたちに出会って、ミリーナはルークと出会います。

「自分の中に獅子を飼っていて、その獅子を飼い馴らして、おとなしくさせている人であった」
 森茉莉が、父の鴎外について評した言葉なんですが、これがこの話を思いついたきっかけだったと思います。
 それにしても自分の娘からこう表現されるとは……かっこいいなあ、鴎外(笑)。いや、茉莉がファザコンすぎるんでしょうが。
 ルーク=獅子とすると、じゃあヴァルは……角があるから一角獣、そういや一角獣って乙女にしかなつかないというし、おおぴったりじゃん、と、あとはすらすら決まりました。
 タイトルは「金と銀」にしようかとも思いました。ほんとは年末までに投稿したかったんですが、いろいろあがいてるうちに間に合わないとあきらめて、新年一発目の投稿とあいなりました。
 私のつたないお話を読んでくださった方、また感想をくださった方に捧げます。

 いつもながら、読んでいただきありがとうございました。

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16946Re:あとがき香風 瑛 2005/1/3 22:25:29
記事番号16940へのコメント

明けましておめでとうございます!
お久です。かな〜り前P.n.t.と名乗っていましたが
改名して香風 瑛となりました。
よろしくお願いします。(_ _)ぺこり


素適なお話でした!ミリーナとフィリアのコンビもなかなか良いですね!
獅子と一角獣のアイディアも良かったです☆なるほどね〜って思いました!

それでは良いお年を!





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16947お久しぶりですじょぜ 2005/1/4 23:38:36
記事番号16946へのコメント

 ども〜、あけましておめでとうございます!
 P.n.tさん覚えてますよ〜。改名されたのですね、了解しました!
 では改めて、香風 瑛さん、こちらこそよろしくお願いします。m(__)m

 ルクミリ&ヴァルフィリでなにか書きたいとは前々から思ってまして、でも接点なしカップリングなので、かなり苦戦しました(笑)。
 結局、夢で会う、というありがちなネタに落ちついてしまいました。「夢」をモチーフに使うのは今までもさんざんやってるのでやめにしたかったんですが、貧弱な頭では他にアイデアが思い浮かばず……ははは。
 素敵と言っていただき恐縮です。
 2005年が香風さんにとってよい年でありますように。感想ありがとうございました!

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