◆−王女様と私 1〜7話までのあらすじ−エモーション (2003/10/24 22:12:06) No.15363
 ┣王女様と私 8話−エモーション (2003/10/24 22:26:25) No.15364
 ┃┣Re:王女様と私 8話−オロシ・ハイドラント (2003/10/25 18:54:01) No.15370
 ┃┃┗ありがとうございますm(__)m−エモーション (2003/10/25 23:00:48) No.15386
 ┃┣黒幕登場か?−棒太郎 (2003/10/25 21:11:40) No.15383
 ┃┃┗舵取り役とも言えるのかも。−エモーション (2003/10/25 23:58:54) No.15388
 ┃┗またもや出遅れた(T_T)−けーこ (2003/10/31 23:46:08) No.15480
 ┃ ┗ポジションは「三国志」の司馬仲達を目指せ!……かも。−エモーション (2003/11/1 22:07:22) No.15500
 ┣王女様と私 9話−エモーション (2003/11/2 22:38:41) No.15503
 ┃┣本音爆裂!?−オロシ・ハイドラント (2003/11/3 20:58:11) No.15507
 ┃┃┗逆ギレでもありますが(汗)−エモーション (2003/11/4 01:08:09) No.15510
 ┃┗うほ♪(違)−けーこ (2003/11/8 00:59:06) No.15525
 ┃ ┗輪になって踊ろう〜♪(違う)−エモーション (2003/11/8 22:42:49) No.15530
 ┗王女様と私 10話−エモーション (2003/11/15 00:29:47) No.15551
  ┣をををっ!!!−けーこ (2003/11/15 23:11:31) No.15556
  ┃┗気が付くとフレー○ル(汗)−エモーション (2003/11/16 21:34:54) No.15562
  ┣ランドルフ、いっぺん自分を省みなさい−棒太郎 (2003/11/16 00:02:22) No.15557
  ┃┗オレ様万歳な方ですからねぇ……(汗)−エモーション (2003/11/16 23:01:19) No.15563
  ┗やっぱりだめだ。ランドルフ−オロシ・ハイドラント (2003/11/17 20:37:15) No.15568
   ┗ダメダメです(汗)−エモーション (2003/11/17 22:09:30) No.15569


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15363王女様と私 1〜7話までのあらすじエモーション E-mail 2003/10/24 22:12:06


 「王女様と私」 1〜7話までのあらすじ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 
Z:筆者Eがうだうだと小説の自主的リテイクしまくっている間に、世の中はあっと
  いう間に前回の投稿から1ヶ月以上経ってしまった……。
  と言う理由で、「一応俺からあらすじを」と、筆者Eが言うので、面倒だが
  1〜7話のあらすじを言わせてもらう。

  俺(ゼルガディス)がまだレゾの所にいた頃のことだ。
  レゾの命令でゼフィーリアの盗賊団から、不思議な力を持つという石を取ってきた
  俺は、帰る途中ひょんな事から、妙な奴らに襲われている少女と出会った。
  彼女の名前はエヴァンジェリン。まるで騎士道物語のお姫さまを思わせる外見と
  雰囲気のとおり、彼女は貴族の、それもかなりの大貴族の娘らしく、どうやら
  襲われた理由もその為のようだった。
  エヴァンジェリンに護衛を頼まれ、襲ってくる刺客たちと戦ううちに、どうやら
  黒幕らしい奴が現れた。そいつの名前はランドルフ。年はほぼ俺と変わらない。
  やたらとプライドが高く、人を見下した言動をするこの男は、代々続いた侯爵家の
  息子で、一応王子だと言う。そして、エヴァンジェリンは現女王の娘で女王候補
  ……王女だった。
  女王制のゼフィーリアでは、王位継承権を持つのは女性だけだ。王位継承権を
  持たないランドルフは、自分が王になるために、エヴァンジェリンを人質にして、
  王位を現女王から奪う気だったらしい。
  一時しのぎにしかならないが、何とか奴らを振りきり、その場からエヴァンジェリンを
  連れて脱出した俺は、エヴァンジェリンから、結構ややこしい女王家のしきたりと、
  ランドルフの一番の狙いが、エヴァンジェリンの持つ「エーフィドーシュ」と
  呼ばれる、王位継承権の証の石だと聞かされた……。

  とりあえず、7話まではこんな状況だ。自主的リテイクはともかく、ゲームに
  ハマって投稿遅らせた筆者Eは、あとで俺がボコっておくので、それに免じて
  見捨てずに読んでもらえると有り難い。
  では、失礼する。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 (控え室のツッコミ……何故か出演予定ない者までいる)
L:変な恐竜モドキに遭遇して呆然としていたら、エヴァに敵と間違われて、
  石をぶつけられそうになったのが出会ったきっかけとか、緊迫したシリアスな
  剣劇場面を、一気にへち壊されたとか、そう言う部分はものの見事に、
  無かったこと&綺麗に脳内修正されているわねえ……。
  正統派ファンタジーになってるわ。(と言いつつ、香茶を飲む)
X:まあまあ、ルナさん。この話のゼルガディスさんは、まだ夢を見たい年頃ですから。
  とりあえず、大筋はあっていますし、いいんじゃないんですか?
 (やはりそう言いつつ、香茶を飲む)
L:あと、自分が腕に怪我をしていて、エヴァに手当されたことも言ってないのね。
  ……もっとも、その前にエヴァに傷口つつかれてるけど。
X:照れくさいんでしょうね。ゼルガディスさんは照れ屋さんですから(笑)
L:私から補足すると、現在ゼルガディスさんは、治癒(リカバリィ)では、
  傷を軽く塞ぐ事くらいしか、できないようなレベルのケガを負っています。
  だからまた剣の打ち合いなんかしたら、すぐ傷口が開きます状態なのよね。
X:さらに僕の方からも補足しますと、この話は筆者Eの「So What?」Part 4と
  同じ時間設定です。なので、ちょっと昔の話、なんです。
L:まだリナが魔道士協会に入ったばかりの頃なので、申し訳ありませんが、
  舞台はゼフィーリアでも、リナが話に絡むことはありません。
X:今のところは、ルナさんがちょっと話題に出たくらいですね。
L:それでは見捨てずに読んでいただければ、本当に幸いです。m(__)m

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15364王女様と私 8話エモーション E-mail 2003/10/24 22:26:25
記事番号15363へのコメント

 ということで……本編8話です……。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 「王女様と私」 8話

「……ゼフィーリア女王家の至宝で、王位継承権の証……か」
 確かに、その為ならランドルフが危険を冒してでも、自分で直接出てきたのも
納得できる。
 また、いくら名家で大きな権力を持っていても、秘密裏の行動に──まして
自国の王女への襲撃、などと言うものでは尚更──使える部下など限られる。
倒してきた人数を考えると、半分以上はクリフォード家とは無関係の、雇われた者のはずだ。
それだけに下手に知られて、雇った連中に石を横取りでもされたら堪らないのだろう。
「過去にも前例はありますけれど、今のゼフィーリアには、本来ならいるはずの
王太女がおりません。事を起こすのなら、わたくしたちの中から王太女が
決まる前にと思っても、不思議はありませんわ。
 何にしても、即位にはエーフィドーシュが必要ですから、手に入れたいでしょうね。
 本当に……。そういう意味さえなければ、傍系のランドルフにとっては、
無意味な石ですのに。7つしかないと言いましても、宝石としての価値は
それほどありませんもの」
 むしろデザイン上の装飾としてついている、他の宝石類の方が価値があるかもしれない、
とエヴァンジェリンは少し考えるような面持ちで付け足した。要するに、
王家の物でなければ、ちょっと珍しいだけの石でしかないのだろう。
そう思った途端、疑問が浮かんだ。

 ……何故その程度の価値しかない石が、女王家の至宝とまで言われる、
重要なものになったんだ?
 この世に7つしかない、という希少性は、確かに理由のひとつにあるのかもしれない。
だが、単にそれだけなら、傍系のランドルフには無意味、という言葉が引っかかる。
 それは裏を返せば、エヴァンジェリンを始めとする直系の者にとっては、
王位継承権の証などと言うのとは別に、何かしらの意味を持つ、と言うことでは
ないだろうか。

「ところでゼルガディスさん。穴を掘る呪文って、使えます?」
「地精道(ベフィス・ブリング)の事か? 使えるが……って、落とし穴まで
作る気か?」
 唐突に思考を中断され、反射的に答えたゼルガディスは、半ば唖然と訊ね返す。
まあ、確かに落とし穴も罠の基本ではあるが。
「ええ。一つか二つ、作っていただけませんか? できればあちらの人数を
減らしたいですし、事こうなった以上、クリフォード家とは表どころか、陰での
権力バトルも行うことになりますもの。生きた証拠は一人でも多く確保したいですから」
 にっこりと上品に笑って、エヴァンジェリンはそう言った。さらりとそう言う辺りは、
さすがとしか言い様がない。が、
「何だか、こちらがあいつらを倒すなり、撃退するなりした場合が前提になっているな。
逆にこちらが倒されたり、捕まったりする可能性もあるだろう?」
「ここまできましたら、そうならないように考えるのはともかく、そうなったときの事を
考えても、仕方がありませんわ」
 半ば苦笑して言ったゼルガディスの言葉に、やはりエヴァンジェリンは、
さらりとそう返してくる。楽天的なのか刹那的なのか未だに分からないが、
こういった場合、彼女は無事だった時のことを考える分類の人間なのだとは、良く分かる。
 ……まあ、確かに相手が──そう簡単に引っかかるかどうかはともかく、
罠に気づけば、多少は躊躇するだろうし、足止めくらいにはなるかもしれんな。
 改めてそう考え、ゼルガディスが地精道(ベフィス・ブリング)で、適当な大きさで、
深さ3m程の穴を作っていると、草や細い枯れ枝を集めたエヴァンジェリンの、
感心したような声が聞こえた。
「やっぱり、呪文ですと一気に出来ますわね。わたくしが以前、屋敷の庭に
作ったときは、掘るのに3日もかかってしまって、おかげで誰も引っかかって
下さいませんでしたのよ」
「……………………(汗)」
 たらりと一筋の汗を流しつつ、聞き流すゼルガディスだった。

   ******

 3人の部下を従えて、ランドルフはゼルガディスとエヴァンジェリンの後を
追跡していた。
 人数が減っているのは、先程ゼルガディスに倒されて、動かせなくなった者を
置いてきたからだ。
 ここにいる者たちの他に、部下と雇った者たちで5〜6人ずつ、5つ程のグループを
作っていたのだが、彼らはことごとく倒されたらしく、──倒されたはずの彼らは、
まるで見あたらなかったが、その痕跡はあった──ランドルフとしては、これ以上
手駒が減るのは嫌だった。しかし、連れて行っても役に立たないどころか、
下手に動かせば、折れた肋骨が肺に突き刺さり、死んでしまうと言われては、
さすがに諦めるしかない。
 何より、足手まといにしかならない役立たずなど、ランドルフには必要なかった。

 目潰しの光で目が利かなかった時間は、それほど長くなかったが、あの岩人間の男は
思ったより足が速かったらしく、目が落ち着いたときには、すでに姿が見えなくなっていた。
いくらエヴァンジェリンが軽い方だとしても、人一人抱えていてそうなのだから、
力と体力はあるのだと良く分かる。
 だが、──不満ではあったが── 万が一にと言う部下の意見を入れて、
限定された方向にしか、逃げられないように取り囲んだのが幸いした。
逃げられる先にあるのは、幅の広い大きな川で、流れもかなり速い。魔道を
使ったところで、水中に潜って逃げるのは無謀だし、空中に浮く術で川を渡るのなら、
矢を射かけるだけのことだ。そうすれば、岩人間はともかく、エヴァンジェリンは
始末できる。
 その程度は、あの岩人間も予測しているだろう。だから、あとは追いつめるだけだった。
 少し明るく、開けた場所と同時に、2つの人影が見えてきた。あの岩人間が、
エヴァンジェリンを庇いながら、すぐにこちらの動き対応できるように、剣を構えていた。
「いけません、ランドルフ様! 先に行かれては!」
 目指す相手を見つけた瞬間、ランドルフには、攻撃呪文を警戒している部下の声など、
聞こえなくなっていた。足が、自然にスピードを上げる。
 と、ランドルフがある程度近づいた途端、ゼルガディスは剣を構えたまま、
エヴァンジェリンを片手で抱えて、後へと飛び退いた。

  ど、べしぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!

 剣に手をかけたまま、二人目がけて突っ走ったランドルフは、何かに足を取られ、
思いっきり地面に顔面から激突した。

「ランドルフ様!!」
 後に続いた男たちの一人──おそらくこの男が一番の腹心なのだろう──が、
ランドルフに駆けより、残りの二人は、ランドルフの引っかかった罠を飛び越え、
着地と同時に剣を抜く。一人が先行してゼルガディスに斬り込むべく、
前に踏み出した途端……

  ド、バキャメキャ、ズザザザザザザザザザッ、ドシン!!

 盛大な音を立てながら、落とし穴に落ちた。その様子に、後に続いたもう一人は、
さすがに一瞬呆然としていたが、すぐに我に返ると、その落とし穴を避け、
他の罠を警戒しながら斬り込んできた。
 ゼルガディスはそれを難なくかわし、二、三度打ち合うと、剣を大きく、
なぎ払うように横に振った。それなりの腕前らしいこの男は、少し下がって
あっさりと回避したが、ゼルガディスは間を与えずに、まるで突進するように、
自分の剣を彼の構えた剣に打ち付ける。
 背後に突き飛ばすような勢いと、剣に与えられた重い衝撃で、少しバランスを崩した男を、
ゼルガディスはさらに剣に力を込めて、後ろへ押していく。立て続けのその衝撃に、
男はさすがにじりじりと、背後に押され……数歩退いた時、彼の足下は崩れ、
もう一つの落とし穴に落ちていった。

「……草を結んだ罠に、落とし穴だと……。くだらない真似をっ!」
「そのくだらない罠に思いっきり引っかかった後では、何を言っても、
ひたすら間抜けだな」
 起きあがり、怒りのこもった目で二人を睨んでいるランドルフの言葉に、
ゼルガディスは完璧に呆れ返った表情と口調で返した。
 今、落とし穴に落とし込んだ男はともかく、多少誘導するような行動をしたと言っても、
ああもあっさりと、ランドルフが罠に引っかかるとは、正直思わなかったからだ。
「罠の有効性を高めるために、その上に〃金貨〃を置く……ということですか。
なかなかやりますね」
「……そこまで言われるようなものじゃないがな……。(汗)」
 怒りでさらに顔を紅潮させているランドルフの隣でそう言った、腹心らしい男の言葉に、
ゼルガディスはそう突っ込みを入れる。
 腹心の男が言った事は、確かに昔から良く言われていることだ。だが、
ゼルガディスから見れば、あれは児戯に等しく、とてもそんなレベルのものではない。
 だが、そんなことは分かっていると言わんばかりに、腹心の男は小さく笑んで、
言葉を続けた。
「〃金貨〃を置く時は、相手に合わせた形で置かなくては、まるで意味がありません。
簡単すぎても、難しすぎても、上手くはいかないものですから。
 その辺りの匙加減は、エヴァンジェリン姫のご指示でしょうが、貴殿の方も
それを良くお分かりだから、その指示に従ったのでしょう? 
……例え、半信半疑だったとしても」

 ……この中で一番厄介なのは、この男かもしれないな。
 淡々と、まるで見ていたかのようにそう語る腹心の男に、ゼルガディスは
警戒を強めた。
 この男は自分が仕えているランドルフの程度など見切っている。だが、表向きは
補佐役でも、正確には、背後で物事を指示するのを好む、黒幕タイプなのだろう。
「ランドルフ様。僭越ながら、この者の相手は私にお任せを」
 ゼルガディスにすぐにでも斬りかかって行きそうなランドルフをやんわりと抑え、
腹心の男はそう言って、すらり、と剣を抜いて構え、ゼルガディスの前に立つ。
やはり、と言うべきか、まるで隙がない。補佐役と言っても、剣の腕の方も
かなりのものだと良く分かる。
「……分かった。ハンス、こいつはお前に任せる」
 不承不承と言った様子でも、そう答えるところを見ると、ランドルフにとっても、
この腹心の男──ハンスの言葉は大きいのだろう。そして、ランドルフの言葉と同時に、
ハンスが斬り込んできた。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
 (控え室……再び)
X:何故かリテイク3回の第一弾、8話でした。
L:……って、何でゼロスが出てくるわけ? 筆者Eは?
X:気分転換と称して、PS2のコントローラーを持った途端、ゼルガディスさんから
  雷撃(モノ・ヴォルト)を受けまして、そこでぷすぷすしながら転がってます。
  と言う訳で、僕とルナさんが代理です。
L:……無意味にヴィオ兄のオークション優勝なんて狙うから……(汗)まあいいか。
  とりあえず、ゼロスの言うように何故か8〜10話は、話や基本的な展開は
  決まっていたはずなのに、台詞や場面の入れ換えを、何度も繰り返していました。
X:精神的にキツくないだけ、ポーラさんの時よりマシだと言ってますけどね。
  まだ伏せておきたい部分と、書いてもいい部分のバランスもありますし。
  あとはちょっと展開で、練り直した部分もありましたから。
L:プロローグに出てきたオーソンさんの出番が、話の半ばから、ほとんどラストの方に
  変更されたのよね。本当ならとっくに出ていたはずだったんです。
X:出てくると役割がゼルガディスさんと被るだけ、なんですよね。それでです。
L:さて9話は……ちょっとシリアスな戦いが見られるかな。
X:エヴァンジェリンさんが、剣を振り回して状況をぶち壊したりはしませんからね。
L:それでは、見捨てずに読んでくださいました皆様、ありがとうございました。
  次回も見捨てずに読んでいただければ、そしてお会いできれば幸いです。m(__)m
X:では、今回はこの辺で失礼させていただきます。m(__)m

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15370Re:王女様と私 8話オロシ・ハイドラント URL2003/10/25 18:54:01
記事番号15364へのコメント


 こんばんは。


 お待ちしておりました。
 今回は罠の章ですかね。
 古典的な罠にあっさり引っ掛かるランドルフ君ご一行。 
 でも効果があるから使われるわけですし、引っ掛かったのも仕方がないかと。悔しいのは大いに分かりますけど。
 また厄介そうな男が出てきましたが、彼はどの程度の相手なのでしょうか。
 

>「やっぱり、呪文ですと一気に出来ますわね。わたくしが以前、屋敷の庭に
>作ったときは、掘るのに3日もかかってしまって、おかげで誰も引っかかって
>下さいませんでしたのよ」
>「……………………(汗)」
>たらりと一筋の汗を流しつつ、聞き流すゼルガディスだった。
 本当に、姫様には毎回驚かされます。
 なぜそのようなことをしたのでしょうかねえ。


>「……草を結んだ罠に、落とし穴だと……。くだらない真似をっ!」
>「そのくだらない罠に思いっきり引っかかった後では、何を言っても、
>ひたすら間抜けだな」
 ホント、この悔しさは大いに分かりますよ。
 

>「〃金貨〃を置く時は、相手に合わせた形で置かなくては、まるで意味がありま>せん。
>簡単すぎても、難しすぎても、上手くはいかないものですから。
> その辺りの匙加減は、エヴァンジェリン姫のご指示でしょうが、貴殿の方も
>それを良くお分かりだから、その指示に従ったのでしょう? 
>……例え、半信半疑だったとしても」
 相手を過小評価しないという点で、他の連中とは違うと分かりますね、ハンス氏。
 ランドルフ君辺りは、やっぱり自分達の力を過信しているように見えますし。
 ゼルでも苦戦する相手なんでしょうかねえ。
 ……意外に最弱だったら面白いけど(オイ)。


 さて、次回にも大いに期待しています。
 それでは、そろそろ失礼致します。

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15386ありがとうございますm(__)mエモーション E-mail 2003/10/25 23:00:48
記事番号15370へのコメント

こんばんは。

> お待ちしておりました。

ありがとうございます。ほんとに気が付いたら、1ヶ月経ってました(^_^;)

> 今回は罠の章ですかね。
> 古典的な罠にあっさり引っ掛かるランドルフ君ご一行。 
> でも効果があるから使われるわけですし、引っ掛かったのも仕方がないかと。悔しいのは大いに分かりますけど。

そうですね。今回は罠が主体(おいっ)かもしれないです。
罠を利用して、どう行動させるかな、と。

> また厄介そうな男が出てきましたが、彼はどの程度の相手なのでしょうか。
 
力量としては3話のリーダー格の人より、ちょっと劣りますが、彼は剣士としてより、
参謀の方が向いているので、護衛兼参謀として、3話の人よりもポスト的に
重用されているんです。
ランドルフと同行していた部下達の中では、一番強いです。

>>「やっぱり、呪文ですと一気に出来ますわね。わたくしが以前、屋敷の庭に
>>作ったときは、掘るのに3日もかかってしまって、おかげで誰も引っかかって
>>下さいませんでしたのよ」
>>「……………………(汗)」
>>たらりと一筋の汗を流しつつ、聞き流すゼルガディスだった。
> 本当に、姫様には毎回驚かされます。
> なぜそのようなことをしたのでしょうかねえ。

単なる悪戯です(爆)子供の頃の話ですから(笑)
カットしてしまったのですが、エヴァにこの手の初歩的なサバイバル知識を
教えたのは、「元冒険者で傭兵をしていた、お友達のお父さん(笑)」です。
色々教えて貰って、「いざ実戦♪」と面白半分に作った……と。
当時子供だったこともあって、作成に3日かかりました。

>>「……草を結んだ罠に、落とし穴だと……。くだらない真似をっ!」
>>「そのくだらない罠に思いっきり引っかかった後では、何を言っても、
>>ひたすら間抜けだな」
> ホント、この悔しさは大いに分かりますよ。
 
こーゆーのって単純なものだと、本当に悔しいんですよね〜(^_^;)

>>「〃金貨〃を置く時は、相手に合わせた形で置かなくては、まるで意味がありません。
>>簡単すぎても、難しすぎても、上手くはいかないものですから。
>> その辺りの匙加減は、エヴァンジェリン姫のご指示でしょうが、貴殿の方も
>>それを良くお分かりだから、その指示に従ったのでしょう? 
>>……例え、半信半疑だったとしても」
> 相手を過小評価しないという点で、他の連中とは違うと分かりますね、ハンス氏。
> ランドルフ君辺りは、やっぱり自分達の力を過信しているように見えますし。
> ゼルでも苦戦する相手なんでしょうかねえ。
> ……意外に最弱だったら面白いけど(オイ)。

ランドルフは物事をひたすら、自分に都合良く考えますから……(汗)
ハンスはそんなランドルフのフォローをしなくてはならないのと、自分が、
トップに立つより、補佐役をする方が、最大限に能力を発揮できるタイプだと、
自覚していますから、そう言う物事を見る目や、割り切りはちゃんとしています。
どうなるかは……ある意味「真面目で間抜け」かも……(汗)

> さて、次回にも大いに期待しています。
> それでは、そろそろ失礼致します。

さすがに9話は1ヶ月間が開いたりしませんので……。
なるべく早くUPします。
お読み下さいまして、ありがとうございました。

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15383黒幕登場か?棒太郎 2003/10/25 21:11:40
記事番号15364へのコメント

こんばんは、棒太郎です。

何度も推敲するのはいいことです。
わたしはいきなり文章書いていきますから、途中で躓くこともしばしばです。


> ……何故その程度の価値しかない石が、女王家の至宝とまで言われる、
>重要なものになったんだ?
> この世に7つしかない、という希少性は、確かに理由のひとつにあるのかもしれない。

うむむ、何か他に凄い価値があるのでしょうか。見た目の美しさではなくて。
7つ揃うと巨大な龍が出てきて、願いをかなえてくれるとか・・・・・・・

> ……まあ、確かに相手が──そう簡単に引っかかるかどうかはともかく、
>罠に気づけば、多少は躊躇するだろうし、足止めくらいにはなるかもしれんな。

まあ、シンプルなやつほど効果絶大だったりしますからね。
侮れません。

>「やっぱり、呪文ですと一気に出来ますわね。わたくしが以前、屋敷の庭に
>作ったときは、掘るのに3日もかかってしまって、おかげで誰も引っかかって
>下さいませんでしたのよ」
>「……………………(汗)」
> たらりと一筋の汗を流しつつ、聞き流すゼルガディスだった。

何をやろうとしたんですか・・・・・・姫様・・・・・

>  ど、べしぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!
>
> 剣に手をかけたまま、二人目がけて突っ走ったランドルフは、何かに足を取られ、
>思いっきり地面に顔面から激突した。

ぷぷぷぷぷ。
思いっきり引っかかってますね。ここまで見事なくらいだと芸術的ですね。ぷぷ。

> ……この中で一番厄介なのは、この男かもしれないな。
> 淡々と、まるで見ていたかのようにそう語る腹心の男に、ゼルガディスは
>警戒を強めた。
> この男は自分が仕えているランドルフの程度など見切っている。だが、表向きは
>補佐役でも、正確には、背後で物事を指示するのを好む、黒幕タイプなのだろう。

う〜〜ん、なかなか油断ならない奴ですね。
わたしんとこのキリウみたいに裏のありそうな人物ですね。


>X:気分転換と称して、PS2のコントローラーを持った途端、ゼルガディスさんから
>  雷撃(モノ・ヴォルト)を受けまして、そこでぷすぷすしながら転がってます。

エモーションさん・・・・・・ご愁傷様です。

>L:それでは、見捨てずに読んでくださいました皆様、ありがとうございました。
>  次回も見捨てずに読んでいただければ、そしてお会いできれば幸いです。m(__)m
>X:では、今回はこの辺で失礼させていただきます。m(__)m

次回もまたがんばってください。
寒くなってきたので、体には気をつけてくださいね。
それでは。

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15388舵取り役とも言えるのかも。エモーション E-mail 2003/10/25 23:58:54
記事番号15383へのコメント

棒太郎様、こんばんは。

>何度も推敲するのはいいことです。
>わたしはいきなり文章書いていきますから、途中で躓くこともしばしばです。

ありがとうございます。今回はとにかく妙に時間が掛かってしまいました。
私の場合は、単に無意味に懲りすぎと言いますか(苦笑い)
書いたものを改めて見直すと、ついつい「修正してやるっ!(byカミーユ)」と
いう気分になるので……(^_^;)

>> ……何故その程度の価値しかない石が、女王家の至宝とまで言われる、
>>重要なものになったんだ?
>> この世に7つしかない、という希少性は、確かに理由のひとつにあるのかもしれない。
>
>うむむ、何か他に凄い価値があるのでしょうか。見た目の美しさではなくて。

実はあります。エヴァがよく分かっていない、というよりも、その本当の意味や、
価値を知っているのは女王くらい(過去には王太女も知っていたのですが)です。
エヴァが石について知っているのは、本当に基礎的なことだけです。
もちろん一般の人は「王位継承権の証」ということくらいしか、知りません。

>7つ揃うと巨大な龍が出てきて、願いをかなえてくれるとか・・・・・・・

実は↑は、ある意味近いです(笑)七つ揃えなくても平気ですが。
でも、巨大な龍は出てきません(笑)

>> ……まあ、確かに相手が──そう簡単に引っかかるかどうかはともかく、
>>罠に気づけば、多少は躊躇するだろうし、足止めくらいにはなるかもしれんな。
>
>まあ、シンプルなやつほど効果絶大だったりしますからね。
>侮れません。

「シンプル、イズ、ベスト」です。何にせよ、使い方次第ですし。

>>「やっぱり、呪文ですと一気に出来ますわね。わたくしが以前、屋敷の庭に
>>作ったときは、掘るのに3日もかかってしまって、おかげで誰も引っかかって
>>下さいませんでしたのよ」
>>「……………………(汗)」
>> たらりと一筋の汗を流しつつ、聞き流すゼルガディスだった。
>
>何をやろうとしたんですか・・・・・・姫様・・・・・

セピア色した子供時代の、微笑ましく罪のない悪戯でございます(笑)
カットしましたが、エヴァは「お友達のお父さん(元傭兵で冒険者)」から、
この手の初歩的なサバイバル知識を教わりまして……。さっそく実践してみた、と。

>>  ど、べしぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!
>>
>> 剣に手をかけたまま、二人目がけて突っ走ったランドルフは、何かに足を取られ、
>>思いっきり地面に顔面から激突した。
>
>ぷぷぷぷぷ。
>思いっきり引っかかってますね。ここまで見事なくらいだと芸術的ですね。ぷぷ。

かりも王族。是非とも華麗に、芸術的に、引っかかっていただかないと(笑)

>> ……この中で一番厄介なのは、この男かもしれないな。
>> 淡々と、まるで見ていたかのようにそう語る腹心の男に、ゼルガディスは
>>警戒を強めた。
>> この男は自分が仕えているランドルフの程度など見切っている。だが、表向きは
>>補佐役でも、正確には、背後で物事を指示するのを好む、黒幕タイプなのだろう。
>
>う〜〜ん、なかなか油断ならない奴ですね。
>わたしんとこのキリウみたいに裏のありそうな人物ですね。

油断のならない人ではありますが、それほど裏はないんです。彼は自分が「補佐役・参謀役になると、最大限の能力を発揮するタイプ」だと自覚していますので、
トップに立つ気はないんです。でもそれなりに色々やってみたいし、
美味しい思いもそれなりにしたい、と。
それでランドルフを選んでいるのは、やはり扱いやすいと思っているから
でしょうけど。
基本的な目的や意思はランドルフが自発的に持っているものですので、ある意味
舵取り役とも言えるかもしれません。

>>X:気分転換と称して、PS2のコントローラーを持った途端、ゼルガディスさんから
>>  雷撃(モノ・ヴォルト)を受けまして、そこでぷすぷすしながら転がってます。
>
>エモーションさん・・・・・・ご愁傷様です。

ありがとうございます。復活しました(笑)
そしてヴィオ兄を見事にオークション優勝させました(笑)
……兄が優勝すると、記念モニュメントが凄いことになるんだなあ……。
ヴィオ優勝のも、とんでもないけれど。……変なセンスの兄妹だ……。

>>L:それでは、見捨てずに読んでくださいました皆様、ありがとうございました。
>>  次回も見捨てずに読んでいただければ、そしてお会いできれば幸いです。m(__)m
>>X:では、今回はこの辺で失礼させていただきます。m(__)m
>
>次回もまたがんばってください。
>寒くなってきたので、体には気をつけてくださいね。
>それでは。

ありがとうございます。9話はさすがに1ヶ月間を空けないと思いますので(^_^;)
お互いに、風邪には気を付けましょう。
それでは、お読みくださいまして、ありがとうございました。

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15480またもや出遅れた(T_T)けーこ 2003/10/31 23:46:08
記事番号15364へのコメント

楽しみに待っておりました〜♪って既にUPされてるじゃん・・(泣)

え〜・・読んでまず一言感想をば・・
「ここで終わりかよっ?!」by さまーずの某氏(^^;;;;;;)
はい、脳内映像で、エヴァ姫を背後に庇い剣を構えるゼルに斬り込んでくるハンスの絵がリアル画調な静止画でおまけに右下にto be continued...と表示されてしまいました。(笑)

なんとも今回も綺麗に動画で動いてくれてました(^^)特にアホ貴族がどげしっ!と倒れこみ、且つ、その他大勢も雪崩状態で落とし穴に・・(笑)ゼルと剣を交えた者は正直命拾いと言っていいんでしょうね。エヴァ姫の生き証人が多い方がいい、とのことでまた落とし穴にいれているんですから。(ガウリイには劣るけどかなりの剣の使い手ですものね、ゼルは・・・汗)でも・・エヴァ姫をワナの囮の金貨呼ばわりするとは・・ハンスって何物!!(ここで鼻息荒くしてもイカンですな)一番の黒幕さんらしいので今後の動向が気になります。9話目が楽しみです♪
拙い感想で申し訳ないです(;;)続き、お待ちしてますね〜。ではでは〜

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15500ポジションは「三国志」の司馬仲達を目指せ!……かも。エモーション E-mail 2003/11/1 22:07:22
記事番号15480へのコメント

こんばんはです〜。

>楽しみに待っておりました〜♪って既にUPされてるじゃん・・(泣)

いえいえ。この時期は地域にしろ幼稚園にしろ、行事等が多いですし。
それに、最近は新規の方が張り切ってますから、ツリーが流れるの早いので、
分かりづらいのと思いますし。……だったら、早くUPしろ、私。(^_^;)

>え〜・・読んでまず一言感想をば・・
>「ここで終わりかよっ?!」by さまーずの某氏(^^;;;;;;)
>はい、脳内映像で、エヴァ姫を背後に庇い剣を構えるゼルに斬り込んでくるハンスの絵がリアル画調な静止画でおまけに右下にto be continued...と表示されてしまいました。(笑)

切りが良さそうなポイントを探したら、この場面だったもので……。
思いっきり次に引きまくってます(汗)
静止画像で「to be continued...」ですか♪ EDテーマは米米(古っ!)で(笑)
……実はこの場面、「KOME KOME WAR」や「I・CAN・BE」や「Sure Dance」、
「Shake Hip」に「FUNK FUJIYAMA」等という、やたら騒がしい曲ばかりBGMに
していたので……(笑)

>なんとも今回も綺麗に動画で動いてくれてました(^^)特にアホ貴族がどげしっ!と倒れこみ、且つ、その他大勢も雪崩状態で落とし穴に・・(笑)ゼルと剣を交えた者は正直命拾いと言っていいんでしょうね。エヴァ姫の生き証人が多い方がいい、とのことでまた落とし穴にいれているんですから。(ガウリイには劣るけどかなりの剣の使い手ですものね、ゼルは・・・汗)でも・・エヴァ姫をワナの囮の金貨呼ばわりするとは・・ハンスって何物!!(ここで鼻息荒くしてもイカンですな)一番の黒幕さんらしいので今後の動向が気になります。9話目が楽しみです♪

ハンスくん……妙に皆様のご期待を受けております(汗)黒幕、と言う書き方の
せいですね、はい……(汗)
……すみません、あまり活躍しない、というか出来ないと言いますか(滝汗)
彼は自分が参謀になると能力を発揮するタイプと自覚してますので、自分が
TOPに立って、何かをする気はないんですよ(汗)
それでランドルフを選ぶ辺りは、扱いやすい奴を選んでいるからですが。
とりあえず、上手く煽るくらいはしていますけれど、基本的にはランドルフの
意思に沿うように動いてます。
「三国志」の司馬仲達になれなかった奴、という感じかもしれません。

>拙い感想で申し訳ないです(;;)続き、お待ちしてますね〜。ではでは〜

暖かいお言葉をありがとうございます(滂沱)
9話は数日中にUP予定です……がんばります〜。
では、感想をありがとうございました。

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15503王女様と私 9話エモーション E-mail 2003/11/2 22:38:41
記事番号15363へのコメント

もう11月になりました。そろそろ冬ですね。
皆様、お風邪など召しておられないでしょうか。
よし、さすがに今回は早かった!(笑)……ということで、「王女様と私」9話です。
気が付けば一番手がかかっている作品になっているような……。(汗)
森の中でうろうろしているだけの話なのに(滝汗)
そんなお話ですが、読んでいただければ、幸いです。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 「王女様と私」 9話

 ガチンッ! と刃が音を立てる。ハンスは見た目より力があるらしく、
手応えが思ったよりずっと強い。グレード・ソードとは言わないが、バスタード・ソードを
片手で軽々と振り回すくらいはするかもしれない。見た目の体格とのギャップは、
やはりゼフィーリアの人間と言うべきだろうか。
 互いに相手の繰り出す剣先をスピーディにかわし、そして何度も刃がぶつかり合う。
何かのリズムに乗っているような動きは、まるで息のあった役者たちで行われている、
剣劇を彷彿させる。しかし、さすがに剣劇と違い、互いにそれなりの傷を、
相手に負わせて始めていた。

 そんな中、ゼルガディスはいつのまにか、ランドルフが剣を打ち合うゼルガディスと
ハンスの脇をすり抜けて、エヴァンジェリンの前に立ちはだかっているのに気づいた。
 ……まずいっ!
 ランドルフを止めるべく、何とか打ち合いを振り切ろうとしたことで、
ゼルガディスに隙が生じ、ハンスは当然、それを見逃さなかった。

  ガスッ!!

 咄嗟に避けたものの、鈍い音を立てて、ハンスの剣がゼルガディスの左腕を斬りつけた。
「…………くっ…………」
 ぽたぽたと、左腕に刺さっている刃を伝って、血がこぼれ落ちる。
 通常なら、ゼルガディスに合成された岩人形(ロック・ゴーレム)の岩の肌を、
剣で斬ることはできない。例え銀製の剣だとしても、普通に打ち合って深手を
負わせるには、かなりの力と技量がいるだろう。
 だが、さすがに「傷口を塞いだ」程度の状態だった左腕にとって、その衝撃は
エヴァンジェリンが言ったとおり、傷口が開くのには十分すぎたのだ。
 正直、痛みは先程よりずっと強く、そして心音に合わせたように繰り返されている。
しかし、ゼルガディスは構わず左腕を素早く振り、剣を払って、エヴァンジェリンの方へ
行こうとした。が、
「貴殿の相手は私だと、申し上げたはずです」
 すぐに剣を突きつけて、ゼルガディスを牽制しながら、ハンスは小さく笑んでそう言う。
余裕の表情が顔に浮かぶ。技量にあまり差がない場合、深手を負った方が不利だ。
身体の構造上、ゼルガディスをこの場で殺すことは無理でも、身動きを取れないように
する事はできる。そして、ランドルフの目的を果たすには、それだけで十分なのだ。

 ランドルフはエヴァンジェリンに詰め寄ったものの、伸ばした手を数度避けられ、
尚かつぴしゃりと手の甲を叩かれて、なかなか捕まえられなかった。ハンスから、
まだ利用する方法があると言われていなければ、斬っていたかもしれない。
それでも、やっとエヴァンジェリンの左手首を掴むのに成功した。
「本当に往生際が悪い方だ。少しはおとなしくしたらどうです?
 まったく……何度も同じ事を言わせないでほしいですね」
「わたくしは諦めが悪いんですっ!」
 自分の方へ引き寄せながら言うランドルフに、必死で抵抗しながらエヴァンジェリンは
そう言い放つと、手を振りほどこうと勢いよく引っ張り返した。だが、さすがに
男女の力の差は歴然としていて、ランドルフは多少よろけても手を放すことはなく、
逆にさらに強い力で引っ張られる。
 思いっきり引っ張られ、バランスを崩した瞬間、エヴァンジェリンの右足が、
ふわりと優雅に──実際には素早かったのだが、ゼルガディスにはそう見えた──
上がり……ランドルフの脇腹から鳩尾にかけて、力一杯、蹴飛ばした。

 その様子が思わず目に入ってしまい、ゼルガディスとハンスが呆気に取られて
見ている中、エヴァンジェリンは、鳩尾を押さえ、苦しげに倒れ込むランドルフの手を
振り払い、くるりと柔らかな動きで回転すると、数歩下がってランドルフから離れる。
自分でも今のは意外だったらしく、息を整えつつ、ぽつりと呟いた。
「……結構、役に立ちますわね。ワルツって……」
 ……いや、今のは絶対、ワルツじゃないだろ(汗)
 その言葉に、ゼルガディスもハンスも、二人同時にそう、心で突っ込みを
入れたが、気を取り直したのはゼルガディスの方が先だった。またハンスの注意が、
ランドルフへそれたこともある。今度はゼルガディスが、その隙を逃さなかった。
 ゼルガディスは思いきり力を込めて、ハンスの剣を下から自分の剣で叩きつけ、
跳ね上げると、間髪入れず袈裟がけに斬りつけた。
 跳ね上げた剣が、重たい音を立てて下に落ちたのと同時に、ハンスが倒れた。

「……この男が、一番重要な情報を持っていたと思うんだが……。
 すまん。加減ができなかったかもしれない」
 ハンスが倒れたのを確認した途端、ゼルガディスは片膝をついて、その場に
座り込んだ。心配げな表情で駆けよってきたエヴァンジェリンにそう言うと、
エヴァンジェリンは首を勢いよく横に振る。
「それは良いんです。それより腕のケガが……」
「……平気だ……」
 実際にはとんでもなく痛むのだが、平静を装いつつゼルガディスは小さく
そう答える。自覚はしていないが、格好つけというか、ささやかな男の面子の
ようなものかもしれない。
「そーゆー事を言いますと、また傷をつつきますわよ。……今度は思いっきり」
「……頼むから、それはやめてくれ……(汗)」
 が、エヴァンジェリンはそんなものを通用させてくれなかった。ゼルガディスは
半ば脱力しかけて……咄嗟に腕の痛みも忘れて、エヴァンジェリンを自分の方へ
引き寄せた。同時に起きる、ゴスッ! という鈍い音……。
 いきなりのことに、何が起きたのか分からずにいたエヴァンジェリンが、
やっと状況を理解したのは、ゼルガディスに引っ張られるまで自分がいた場所に、
ランドルフの剣が突き刺さっているのを見てからだった。
「……勘の良い奴だな……」
 片手で鳩尾を押さえつつ、片膝立ちのまま地面に刺さった剣を抜きながら、
ランドルフが忌々しげに言う。少しずつ這い寄って近づき、隙を見て起きあがりざまに
斬りつけたのだが、やはりゼルガディスには気づかれた。まったく、ランドルフにとっては、
「忌々しい」の一言でしかない。
「殺気を隠しもしないのに、気づくなと言う方が無理だな」
 内心では舌打ちをしつつ、ランドルフを剣で牽制しながら、ゼルガディスはそう返す。
確実に倒したわけではないのに、ランドルフに対して警戒が緩んでいたし、
ケガが影響しているのか、殺気に気づくのにも遅れたからだ。
「残ったのはお前だけだ。おとなしく降参したらどうだ」
「その腕の状態で何ができる!」
 強くなる痛みを押し殺し、そんな素振りも見せずに言うゼルガディスに、
ランドルフは怒りに満ちた目で言い返すと、自分の剣で、ゼルガディスの剣を
掬い上げるように、下から打ち付けた。

 ガシャンッ! と言う音と同時に、剣が地面に叩き落とされた。

「……な……」
 剣に与えられた衝撃の反動で、しびれている右腕を押さえながら、ランドルフは
驚愕した面持ちで地面に落ちた自分の剣を見る。
 利き腕でないだけマシと言っても、深手を負っている分、ゼルガディスは
剣にしろ魔道にしろ、いつもどおりと言う訳にいかない。そう判断して剣を
叩き落とそうとしたのに、実際に叩き落とされたのは、ランドルフの剣の方だった。
「……俺が普段どおりには動けないと思ったんだろうが……。さっきのハンスとか
言う奴ぐらいならともかく、お前程度の相手は十分にできる。
 それでもまだ何かすると言うなら、もう手加減はしない」
 ……判断は間違いじゃなかったがな。
 心でそう呟きながら、さらに強くなる痛みを誤魔化すように、淡々とした口調で言う
ゼルガディスに、ランドルフは怒りで赤くした顔を歪ませると、怒鳴るように言う。
「私はこの国の王子だぞ! その私に、よくもこんな真似を……。仮にも王族に
手を上げて、ただで済むと思ったら、大間違いだ! 化け物め!!」
「……随分、自分に都合のいい事だけを言うな。確かにお前は王子だそうだが、
それを言えば、エヴァンジェリンは王女だ。それもお前と違って、王位継承権を持つ王族で、
将来は女王になるかもしれないな。
 単なる平民相手でも、人を襲えばそれなりの反撃を受けるのが当然だ。
まして、そんな立場の人間を襲撃しておいて、失敗したらどうなるか……。
 まさか、まったく覚悟していなかったなどと、言わないだろうな?!」
 この期に及んで、何故こんな発言が出来るのかと心底呆れつつ、ゼルガディスはそう返す。
こうもヘタレな態度を取られると、もはや「化け物」呼ばわりされても腹が立たない。
むしろ、相手が惨めに見える。それはエヴァンジェリンも同じなのだろう。
うんざりしたような面持ちでため息をつきながら、ペチコートを適当な長さに
引き裂いていた。
 が、ランドルフは顔を歪ませたまま、勝ち誇ったように言う。
「ふん! 『たまたまこの森に狩りをしに来たら、女王候補が化け物に連れ去られようと
していた。部下達と助けようとしたが、化け物の力は圧倒的で、部下達は
倒されてしまい、何とか残ったのは私だけだった』そう言えばすむことだ。
 王子の私と、化け物のお前の言い分。周りがどちらを信用するか、よく考えるんだな」
 確かに一国の王子と、例え合成獣(キメラ)じゃなくても、胡散臭さ大爆発な
流れの魔剣士では、どちらの言い分が信用されるか、分かり切ったことだ。
 だが……
「肝心の女王候補の言い分を、忘れていますわよ」
 それまで黙っていたエヴァンジェリンが、ゼルガディスの腕に引き裂いた布を
巻き付けながら、静かな口調でそう言った。
「もちろん、『連れ去られていた』女王候補は、あなたの言い分を全部否定した上で、
どちらの言い分が正しいのか、きちんと調べるように言いますわ。
 そうそう、『女王候補は騙されている』とか『薬や呪文で操られている』
という程度の、すぐにばれるような嘘や言い訳はなさらないでくださいね。
生憎ですけれど、あなたの家と違って、城の者たちはどちらの言い分が正しいのか、
確かめもせずに話を鵜呑みには致しませんし、それほど無能でもありませんから」
 途中で言葉を遮ろうとしたランドルフは、おそらく指摘されたことが図星だったのか、
言葉に詰まっていたが、不意に憎悪に満ちた目をエヴァンジェリンに向けると、
苦々しげな口調で吐き捨てるように怒鳴った。
「うるさいっ! 何が女王候補だ! 貴族と名乗るのもおこがましい平民同然の
父親の血を引いている癖に、由緒正しい大貴族の高貴な血を引く私に対して、
偉そうにするな! 
 だいたい、お前のような卑しい身分の血を引く者が、女王候補と言うのが
おかしいんだ! 本来なら、先代女王の孫で、両親のどちらも高貴な血を引いている
私の方が、お前なんかより数百倍も王に相応しく、正当な権利を持つべきなのにっ!!」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

……こんなところで、10話へ続きます(汗)
何やら、皆様の期待を受けていましたハンスくん、あっさり倒れました(爆)
「黒幕タイプ」と書いたせいですね。肩すかしな感じになりまして、すみませんm(__)m
とりあえず、彼は重傷ですが生きてますので、取り調べで事件の全容を語るわけですが、
詳しい内容をゼルが知ることはないと思いますし、今後も話題に出るとしても、
そういう事がありましたね、の程度だと思われます(汗)

10話は……ランドルフの身勝手トークと青い石が中心です。
身勝手トークは、書くのはともかく、何故か修正で頭を痛めました。
オレ様万歳な自己中の人と電波な人って、何でこうも……。

それでは、9話をお読みいただきまして、ありがとうございました。
10話でもお会いできましたら、幸いです。

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15507本音爆裂!?オロシ・ハイドラント URL2003/11/3 20:58:11
記事番号15503へのコメント

 こんばんは。
 

 ゼルと互角級?
 かなり強かったようですね、ハンス氏。
 やられちゃいましたけど、充分に努力賞(?)ものでしょう。
 もしもあの身体じゃなかったら結構やばかったかも。絶対に認めないでしょうけどレゾに命を救われたとも考えられますね。
 残ったランドルフ君は、本音爆裂。
 一瞬、可哀相と思ったのは錯覚でしょうか。
 

>「……結構、役に立ちますわね。ワルツって……」
> ……いや、今のは絶対、ワルツじゃないだろ(汗)
 今回の爆笑大賞。
 実は宮廷のワルツは武術を兼ねていた(違)。
 お二人の心の中での突っ込みもナイスと言わざるおえません。


>「それは良いんです。それより腕のケガが……」
>「……平気だ……」
> 実際にはとんでもなく痛むのだが、平静を装いつつゼルガディスは小さく
>そう答える。自覚はしていないが、格好つけというか、ささやかな男の面子の
>ようなものかもしれない。
>「そーゆー事を言いますと、また傷をつつきますわよ。……今度は思いっきり」
>「……頼むから、それはやめてくれ……(汗)」
 でもまあ、普通は「大丈夫」とか「平気」とかいうものじゃないかと。
 もしかして姫様と付き合っていたら、自分に正直な人間になる? ……いや、自分に正直というのはちょっと違うかも知れないが。

>「もちろん、『連れ去られていた』女王候補は、あなたの言い分を全部否定した上で、
>どちらの言い分が正しいのか、きちんと調べるように言いますわ。
> そうそう、『女王候補は騙されている』とか『薬や呪文で操られている』
>という程度の、すぐにばれるような嘘や言い訳はなさらないでくださいね。
>生憎ですけれど、あなたの家と違って、城の者たちはどちらの言い分が正しいのか、
>確かめもせずに話を鵜呑みには致しませんし、それほど無能でもありませんから」
 ランドルフ君の考えになるほどと思ってしまったけど、大きな欠陥があったみたいですね。
 それにしても、さりげなくランドルフ君の一家を無能と言ってるし。


>「うるさいっ! 何が女王候補だ! 貴族と名乗るのもおこがましい平民同然の
>父親の血を引いている癖に、由緒正しい大貴族の高貴な血を引く私に対して、
>偉そうにするな! 
> だいたい、お前のような卑しい身分の血を引く者が、女王候補と言うのが
>おかしいんだ! 本来なら、先代女王の孫で、両親のどちらも高貴な血を引いている
>私の方が、お前なんかより数百倍も王に相応しく、正当な権利を持つべきなのにっ!!」
 身勝手で我侭で見苦しい発言ですけど、怒りや憎しみ、王座に対する強い執念なども感じさせます。
 どうしようもない人間ですけど、ある意味では社会制度の被害者と言えるかも知れませんね。もっとも、彼のことを少しでも被害者だと思える人間なんて、彼と彼の家族のほかには、私などの傍観者くらいしかいないでしょうけど。
 ……なぜかランドルフ君を少し弁護してみたり。弁護になってるかどうか分かりませんけど。
 

 それでは、次回も楽しみにしております。
 これで失礼致します。さようなら。

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15510逆ギレでもありますが(汗)エモーション E-mail 2003/11/4 01:08:09
記事番号15507へのコメント

こんばんは。

> ゼルと互角級?
> かなり強かったようですね、ハンス氏。
> やられちゃいましたけど、充分に努力賞(?)ものでしょう。
> もしもあの身体じゃなかったら結構やばかったかも。絶対に認めないでしょうけどレゾに命を救われたとも考えられますね。

ありがとうございます(ほろほろ)
ハンスとゼルは、純粋に剣技だけで見れば、ほぼ互角(多分、ゼルがちょっと上)くらいに
設定していました。
身体の構造や、呪文の有無でいけばゼルの方がずっと有利なので、ハンデを
つけたのですが……確かに、結構危なかったのかも(汗)←おいっ!
レゾのおかげ……。本人としてはそう思いたくはないけれど、否定も出来ず、
かなり皮肉なものを感じているかもしれません。

> 残ったランドルフ君は、本音爆裂。
> 一瞬、可哀相と思ったのは錯覚でしょうか。

錯覚とも言い切れないですよ。ランドルフの言っていることは、ある意味
疑問持って当然の部分がありますから。
ゼフィーリア女王家の設定にグラール女王家を持ってきたとき、まず考えなきゃ
いけなかったのが「何故、ゼフィーリアが女王制になったのか」でしたし。
「西の善き魔女」と同じ設定には絶対できませんから。(こちらは、本当に
切実な理由ですからね……)

>>「……結構、役に立ちますわね。ワルツって……」
>> ……いや、今のは絶対、ワルツじゃないだろ(汗)
> 今回の爆笑大賞。
> 実は宮廷のワルツは武術を兼ねていた(違)。
> お二人の心の中での突っ込みもナイスと言わざるおえません。

書いていて、自分でもどんなワルツだと思い、想像して……舞踏会は武闘会という
ミルガズィアさん並みのギャグ単語が浮かびました……。

>>「そーゆー事を言いますと、また傷をつつきますわよ。……今度は思いっきり」
>>「……頼むから、それはやめてくれ……(汗)」
> でもまあ、普通は「大丈夫」とか「平気」とかいうものじゃないかと。
> もしかして姫様と付き合っていたら、自分に正直な人間になる? ……いや、自分に正直というのはちょっと違うかも知れないが。

普通はそうですけれどね(汗)言われて「どこがだー! 嘘つけーっ!!」という
レベルのものならともかく。
一応、ゼルのケガは見た目にも痛そうなくらいです。6話よりちょっと悪化しましたし。
姫と一緒にいると……確かに正直にはなるのかも。少なくとも我慢しなくていいのに
我慢すると、強制的(汗)に正直になるように仕向けられますので(笑)

>>「もちろん、『連れ去られていた』女王候補は、あなたの言い分を全部否定した上で、
>>どちらの言い分が正しいのか、きちんと調べるように言いますわ。
>> そうそう、『女王候補は騙されている』とか『薬や呪文で操られている』
>>という程度の、すぐにばれるような嘘や言い訳はなさらないでくださいね。
>>生憎ですけれど、あなたの家と違って、城の者たちはどちらの言い分が正しいのか、
>>確かめもせずに話を鵜呑みには致しませんし、それほど無能でもありませんから」
> ランドルフ君の考えになるほどと思ってしまったけど、大きな欠陥があったみたいですね。
> それにしても、さりげなくランドルフ君の一家を無能と言ってるし。

えっと、ここは……クリフォード家の者たちが無能、といっているわけではないです。
大なり小なり貴族の家などでは、「例えどれほど疑わしいと思っても、ご主人や
ご家族の方々の言うことは、全面的に肯定するべきもの」として扱われますし、
それが当たり前なんですよね。基本的に証拠がなくても、身分の高い人が
言うから、それは事実である、とされるわけです。
クリフォード家はその傾向が特に強かったので、ランドルフは当然、その理屈が、
城の人間相手でも通用すると思っていました。ですからエヴァは「あなたの家
じゃないんだから、ちゃんとした証拠もなしに、あなたの言い分はとおらない。
城の者はきちんと調べて判断するし、相手の身分で話を鵜呑みにするほど、
無能じゃないよ」と言っていたんです。
……う〜ん、やはり本文で説明がちょっと足りなかったかも……(汗)
分かりづらくてすみません。m(__)m

>>「うるさいっ! 何が女王候補だ! 貴族と名乗るのもおこがましい平民同然の
>>父親の血を引いている癖に、由緒正しい大貴族の高貴な血を引く私に対して、
>>偉そうにするな! 
>> だいたい、お前のような卑しい身分の血を引く者が、女王候補と言うのが
>>おかしいんだ! 本来なら、先代女王の孫で、両親のどちらも高貴な血を引いている
>>私の方が、お前なんかより数百倍も王に相応しく、正当な権利を持つべきなのにっ!!」
> 身勝手で我侭で見苦しい発言ですけど、怒りや憎しみ、王座に対する強い執念なども感じさせます。
> どうしようもない人間ですけど、ある意味では社会制度の被害者と言えるかも知れませんね。もっとも、彼のことを少しでも被害者だと思える人間なんて、彼と彼の家族のほかには、私などの傍観者くらいしかいないでしょうけど。
> ……なぜかランドルフ君を少し弁護してみたり。弁護になってるかどうか分かりませんけど。

社会制度の被害者、とは言えますよ。少なくとも、ランドルフが不満に思うのも
無理はないだろう、と私も思いますので。
ただ、「君と同じ事を、男性だけに王位継承権のある国の王女が言ったら、
君はその王女の言い分を正当な意見として、ちゃんと認める?」と聞いた場合、
ランドルフの答は「NO」なんですよね。(汗)
この辺りは書いていて「そう言えば、女性がこの手のことを言った場合、
正当な意見として認められるのって、そう多くないよなー」と思ってました。

> それでは、次回も楽しみにしております。
> これで失礼致します。さようなら。

次もなるべく早くUPしたいです(汗)
それでは、コメントをありがとうございました。

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15525うほ♪(違)けーこ 2003/11/8 00:59:06
記事番号15503へのコメント

10話は電波なお話なんですね(激違)

すみません、脳ミソ爛れてます(^^;)
ハンス君、意外と強かったのですね(ゼフィーリアが特殊なだけか・・)バスターソードを片手で扱えるぐらい、となれば・・・・(汗)ゼルが手加減出来ないくらいの太刀を浴びせるんですから・・(手加減を与える暇が無かった、が正しいですな)。
しかしながらエヴァ姫、なぜに脇から鳩尾への蹴りがワルツ?!(-ヮ-;)踏み出し?ターン?なんなんだっ!(笑)シリアスなシーンが彼女の行動で途端に「愉快」になってしまうのがグッジョブです!!

まぁ、ランドルフ君の発言を聞いていると、某金髪の孺子を目の敵にしていたマッシュルームカットのバカ貴族の息子とダブってイカンです(笑)顔がそこまでヒネていれば、ランドルフ君の名前もフ○ーゲルとなりそうですが(爆笑)

で、次話は・・ループになるのでやめときましょう(^^;)
またまた楽しみにお待ちしていますね〜♪

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15530輪になって踊ろう〜♪(違う)エモーション E-mail 2003/11/8 22:42:49
記事番号15525へのコメント

こんばんは♪

>10話は電波なお話なんですね(激違)

あれはもう、しょっぱなから読むのがうんざりします。(^_^;)
自分でも後から「……これを修正するのか……」と思いました。冗談抜きで(汗)
……あれでも、カットして読みやすくしたんです……って言っても、誰も
信じてくれなさそう……。

>すみません、脳ミソ爛れてます(^^;)
>ハンス君、意外と強かったのですね(ゼフィーリアが特殊なだけか・・)バスターソードを片手で扱えるぐらい、となれば・・・・(汗)ゼルが手加減出来ないくらいの太刀を浴びせるんですから・・(手加減を与える暇が無かった、が正しいですな)。

ハンスは剣技だけなら、ゼルとほとんど差がない、と言う感じにしてました。
この辺りは3話のリーダー格の人もそうですが、こちらは参謀としての才は
なかったので、別働隊の指揮をしてました。
さすが大貴族だけあって、それなりに部下は粒が揃ってますね。

>しかしながらエヴァ姫、なぜに脇から鳩尾への蹴りがワルツ?!(-ヮ-;)踏み出し?ターン?なんなんだっ!(笑)シリアスなシーンが彼女の行動で途端に「愉快」になってしまうのがグッジョブです!!

ありがとうございます〜。この部分、どうしようかと考えて……こうなりました。
台詞はすんなり出てきたものです。ゼルとハンスの「心の声」も(笑)
エヴァの中で、「ワルツ」は一体どんなものと定義されているのやら……。
室長の苦労がしのばれます(笑)

>まぁ、ランドルフ君の発言を聞いていると、某金髪の孺子を目の敵にしていたマッシュルームカットのバカ貴族の息子とダブってイカンです(笑)顔がそこまでヒネていれば、ランドルフ君の名前もフ○ーゲルとなりそうですが(爆笑)

身分や血筋にこだわりまくるオレ様万歳な人ですから……(^_^;)
確かに、その気はなくてもその辺りは被るのかも。
そういえばランドルフは、心情的にもフ○ーゲルとは近いでしょうね。
どちらも頭から馬鹿にしている、自分より下の身分の者に、自分より上の地位に
来られたわけですから。しかも年齢もたいして変わらないのが、腹が立つと。
(ランドルフの場合、さらに相手が女なのが余計に……ですが)

>で、次話は・・ループになるのでやめときましょう(^^;)
>またまた楽しみにお待ちしていますね〜♪

次もなるべく早く、UPできるようにいたします〜。(あせあせっ)
コメントをありがとうございましたm(__)m

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15551王女様と私 10話エモーション E-mail 2003/11/15 00:29:47
記事番号15363へのコメント

こんばんは。
長文体質の本領発揮というより、単にコンパクトに纏めるのが下手なのか、
長めになりました「王女様と私」10話です。
大変とは思いますが、お付き合いして読んでいただけると幸いです。

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 「王女様と私」 10話

 エヴァンジェリンが呆気に取られているのを、言い負かしていると思ったのか、
ランドルフは勝ち誇ったように笑いだした。
「どうやら常識が無くて、頭と飲み込みの悪いお前も、自分の分というものを
やっと理解してきたようだな。
 そう。200年前、ジャービス王子が言ったとおりさ。単に男だというだけで
王位に就けない、そんなゼフィーリアの制度は間違っているんだ。 
 初代が女王だったからと言って、何故いつまでも女王制が続く? 何故同じ王族でも
『母の娘(フリューム・サーラン)』だけが王位を継いで、『母の息子
(フルーク・サーラン)』や『父の娘(フリューム・ローラン)』には
継げない?
 せいぜい初代が巫女だったというだけの、馬鹿馬鹿しい理由しか、見つからないじゃないか! 
女だけの直系で、初代女王の血筋を引いていることに、何の意味があると言うんだ!!
 何より一番馬鹿げているのは、母親が王族であれば、『母の娘
(フリューム・サーラン)』であれば、父親の身分等はほとんど考慮されない事だ! 
そのおかげでお前なんかが、図々しくも王女扱いされて、それどころか、
高貴な身分と優れた血筋の私を差し置いて、王になろうとするのだからな! 
自分の力で騎士団での地位を得たかどうかも怪しいような、どこの馬の骨ともしれない
汚らわしい男の、下賤の血を引いたお前が! 本来ならそんな扱いを受ける資格のない、
卑しい身の上の分際で!!
 少し知恵が回るというだけで、卑賤の者どもが分を弁えずに、高貴な貴族達を差し置いて、
王宮で高い地位に就いていることさえ許し難いのに、こんな事まで許されていいものか! 
 だからこの私が王になって、すべてを正すんだ! 王位は男が継ぐべきだし、
本来平民どもなど、死なない程度に税を搾り取って扱き使う以外、存在価値が
ないんだからな! そんな連中が王宮や政務の場に出しゃばる事自体、間違いなんだ!! 
 まったく、この件については、我が先祖ながらリディア女王は、とんだ愚策を
施したものだ。まあ、先祖の過ちを私が正せばすむことだがな。
 さあ、さっさとエーフィドーシュを渡せ! そして王たる私に跪いて、頭を下げて
態度を改めるがいい。そうすれば、例え卑しい血を引くお前でも、侍女程度の
扱いはしてやる。アンジェリカの妹だけあって、さすがに見目だけは良いことだしな」

「……馬鹿もここまでくると……ほとんど犯罪だな……」
 勝ち誇って笑いながら、堰を切ったようにべらべらと、こちらに口を挟む隙も与えずに
しゃべり続け、さらにまだ「軍を強化して、いずれはこの世界の王になる」
といったような、自分の頭の中でしか通用しない、勝手でご都合主義な未来妄想図を
垂れ流しているランドルフを、ゼルガディスは軽蔑の眼差しで見ながら、
心底あきれ果てた口調でそう呟いた。
 一部分だけは、誰もが疑問に思う部分はあるものの、それ以外は要するに、
自分の方が偉くて正しく、だから周囲は自分に従うべきなのだと、言い張っているだけだ。
それも根拠は身分や血筋の良さだけなのだから、呆れてしまう。聞いていて
とても不愉快で、うんざりする事だけは確かだった。
 と、エヴァンジェリンが無言のまま、つかつかとランドルフに歩みよって行く。

  バゴッ!!

 いくら何でも近づくのは危ないと、止める間もなくゼルガディスの目に
飛び込んできたのは、素早く左手で自分の左足の靴を脱がしたエヴァンジェリンが、
そのまま手にした靴で、勝ち誇って笑っているランドルフの頭を、思いっきり
殴りつけている姿だった。
「あなたが何をどう思おうと、あなたの勝手です。でも、物事には限度がありますわ! 
民はわたくしたちを血税で養ってくださってますのよ。それなのに民を酷使して、
軍事の増強? 世界の王? 馬鹿を言うのも大概になさい!
 王位継承に関する疑問はもっともですけれど、あなたを王にするくらいなら、
わたくしはアンジェリカやヴィクトリアを無条件で支持して、全力であなたの
妨害をしますわ。ベネージュ様の名と血筋にかけて! 彼女たちは少なくとも、
あなたより王族の責務を心得ていますし、民の幸せを考えていますもの!」
 肩で息をしながら、怒り心頭といった様子で、エヴァンジェリンは続けて言い放つ。
「それ以外についても、不平や不満を言う前に、それなりのことをなさったらどうなの? 
王宮の執務官や騎士団の人員採用の試験勉強は、貴族でもない民たちより、
貴族たちの方がずっと有利な条件で出来るはずでしょう! 現にそうなさって、
王宮で仕事をしている貴族出身の者は大勢いますもの!
 身分や血筋を振りかざすだけで、何もしないあなたに、自分勝手な認識で、
民や王宮に仕えている者たちや、わたくしの父だった人を侮辱する資格はありません!!」
 靴を持つ手が小さく震えているのを見ると、もう数回ほど殴りつけたいのを
我慢しているのだろう。もっとも、ランドルフはエヴァンジェリンの矜持を傷つけ、
大切に思うもの、すべてを侮辱したのだから、 我慢する必要はないとゼルガディスは思ったが、
すぐにエヴァンジェリンの腕を掴み、自分の方へ引っ張った。

 ゼルガディスがエヴァンジェリンの腕を引っ張ったのと、頭に受けた衝撃と
エヴァンジェリンの剣幕に、呆然としていたランドルフが、自分が頭を──それも靴で──
殴りつけられたと分かって、護身用の短剣でエヴァンジェリンに斬りつけたのは、
同時だった。

 ぽたぽたと、エヴァンジェリンの左腕から血が数滴こぼれ、地面と袖を赤く染める。
 すぐに短剣を叩き落とし、ケガの程度を訊ねようとしたゼルガディスの耳に、
俯いたエヴァンジェリンの、小さく呟く声が聞こえた。
「……民に幸せになって貰えなかったら、それでは、王族(わたくしたち)は、
一体何のために在(い)るの……?」
「……気持ちも、頭にくるのも分かるが、迂闊に近づいたりしないでくれ。
シャレにならない事になったり、一生残るような傷でも負ったらどうするんだ」
 どう返したらいいのか分からず、結局、こんな事しか言えない自分が、口惜しい。
そんなゼルガディスに、エヴァンジェリンは傷が痛むだろうに、それでも小さく、
そしてやはり上品に、微笑み返す。
「大丈夫ですわ。治癒(リカバリィ)で治せないケガではありませんから。
 ……ゼルガディスさんは、本当にお優しい方ですわね。気遣ってくださるのですもの」
「俺は別に親切なんかじゃ……その……だから、男は勲章代わりって言うが、
女が顔や身体に──それも、一生残るような傷がついたら、困るだけだろうが」
 ほっとする反面、少々怒ったような口調でそう言って、ゼルガディスはぷい、
とそっぽを向いた。もっとも顔が赤くなっているので、照れ隠しにしか見えないが。
くすくすと笑いながら、「気を付けます」と答えるエヴァンジェリンの声に、
何故か余計に顔に血が集まった気がした。

 どうしてこう、このお姫さま相手だと、調子が少し狂うのだろうと思いつつ、
「何を和んでいるんだ」と文句を言っているランドルフを、剣で牽制して
黙らせていると、不意にエヴァンジェリンが思いついたように言う。
「そうでしたわ。ゼルガディスさん。今少しの間だけ、わたくしにあなたの持つ、
先程のあの石を貸していただけませんか?」
「……構わないが、何をする気だ?」
「丁度良く条件が揃いましたので、少し確かめたい事があるんです。絶対に
間違いはないと思いますけれど、念のために」
 笑顔でそう答えるエヴァンジェリンの、斬りつけられた左腕が、まだ治されて
いない事に気づき、怪訝に思いながらも、ゼルガディスは石──通称〃賢者の石〃を、渡した。
 光を反射させ、不思議な色合いをさらに強く見せて輝く青い石を、エヴァンジェリンは
大切そうに両手で受け取ると、丁寧にそっと、とても貴重な物を扱うように、
左手の掌に乗せた。
「ふん! そんな奴が持つ、見るからに安っぽい石で、何をしようと言うんだ?」
「初代女王の直系にしか出来ない事、ですわ。あなたが先程言った疑問
──初代女王の血を、女性だけの直系で引く意味の、答えになるかどうかは
分かりませんけれど」
 鼻先で軽く笑い、嘲るように言うランドルフに、エヴァンジェリンはそう答える。
くすりと小さく笑むその表情は、ゼルガディスに何故か、悪戯を思いついた
子供を彷彿させた。

 エヴァンジェリンは斬りつけられ、傷から出ている血を、そっと右手の指で数滴、
掬い上げる。鮮やかな赤い色が、白い指先に、やたらと映えて見えた。
「わたくしたち女王家の者は、〃カッコウの娘〃と呼ばれてはいても、確かに
〃女王家の血を引いている〃事だけは、誰にも疑われたりしません。
 女王家の者が養女に出されるのは、まだほんの赤ちゃんの頃です。預けられた先で、
もしかしたら良く似た特徴の、別の子供とすり替えられているかもしれないのに、
目の前にいる女王候補が、〃女王家の血を引いている〃事を、どれほど疑い深い家臣や
貴族達であっても、誰一人、けして疑わないのです。
 わたくしは、その事をずっと、不思議に思っていましたわ」
「そんなの、すり替えて生まれを偽ったところで、卑しい身分の者が高貴な身分の者に
なりきれず、すぐにばれるのが分かり切っているからだろう。王太女ソフィアの末裔と称する、
身の程知らずの偽王族が良い例さ。現に、建国以来800年の間ずっと、そんな事は
一度も起きていないじゃないか。
 最も尊い身分の王家の者に対して、恐れ多くて、そんな真似をする奴がいないのは当然だ」
 自分がついさっきまで、王族であるエヴァンジェリンに対して行ったことを棚に上げて、
そう口を挟むランドルフを、エヴァンジェリンはちらりと一瞥して、軽くため息をついた。
「本当に王家の者が尊くて恐れ多いのなら、先代のベアトリス女王は何故、
謀殺などされたのです? 命を狙われたことのない王族が、一人もいないのは何故です? 
相手が王家の者であっても、恐れや遠慮など微塵も持たない者は、いくらでもいましてよ。 
 まして、すでに王位に就いている者を害することに比べれば、子供のすり替えなど、
余程簡単で、躊躇いもなく行える事ですわ。違いますかしら?」

 さすがに言い返さず、口ごもっているランドルフを余所に、エヴァンジェリンは
掌に乗せた青い石のほぼ真ん中に、指先で掬い上げた血を、そっと乗せた。

「陛下との初めての対面は、わたくしが、確かに女王家の者だという、証を立てるための
ものでした。それで、やっと疑問が解けましたわ。
 女王家に関わる者は、みんな良く知っていたのです。女王家の血は、けして
誤魔化すことができないのだと」

 乗せた血が、まるで石に吸い込まれるように消えた途端、エヴァンジェリンの
掌に乗った青い石は、ぽうっ……と、淡い光を放ち始めた。同時に、石の色に変化が現れる。
 青から紫、そしてピンク。くっきりとしたピンク色は、どんどん淡い色合いへ変わり、
純白に近づくと同時に、放たれている光も強くなる。やがて純白に黄色味が
加わったかと思うと、次は赤味を増していく。
 最終的に、オレンジを経由して鮮やかな真紅に色を変化させた石は、エヴァンジェリンの
掌の上で、明るい光を発して、輝いていた。

「何故、誰も疑わないのか。何故、建国以来一度も、すり替えなどが起きなかったのか。
 ……これが、その理由です。
 思い出したように現れる、王太女ソフィアの末裔と称する方々が、あっさり
偽者だと判明するのも、同じ理由からでしょうね。
 これは、初代女王の血を、女性だけの直系で引いた者──『母の娘
(フリューム・サーラン)』にしか出来ません。
 どれほど血が濃くても、男性──『母の息子(フルーク・サーラン)』や、
間に男性が介在した女性──『父の娘(フリューム・ローラン)』には、
けして出来ないそうですわ」
 思わず息を呑み、目を丸くして見ているゼルガディスやランドルフとは対照的に、
静かな面持ちでその変化を見守りながら、エヴァンジェリンは上品に微笑んでそう言った。

「……今のが、〃確かめたかった事〃なのか?」
 どこか呆然としているランドルフを横目に、エヴァンジェリンの掌の上で輝く石が、
目の前で起こした現象に感嘆しつつ、ゼルガディスはそう訊ねる。
 神秘的な現象ではあるが、エヴァンジェリンが今更自分の血筋の証明をする意味がない。
たまたまそんな形にはなったが、今、この時点でこんな事を行ったのは、言葉どおり、
丁度良かったからだろう。ケガを治した後で、また血を出すために、わざわざ
指に針などを刺す気には、なれなかったのだろうから。
「ええ。確かに、間違いありませんでしたわ」
 瞳に確信の色を浮かべてそう返すエヴァンジェリンに、やはり、とゼルガディスは思う。
すでにゼルガディスにも、大方の予想はつくのだが、彼女はこの石を見たときから、
ほぼ見当が付いていたのだろう。〃賢者の石〃と呼ばれていたこの青い石が、
一体何なのか。だから、〃確かめた〃のだ。
「これは『ソフィアのブローチ』と呼ばれているものです。今までにあった
贋物等とは違う、正真正銘の。
 200年前、ジャービス王子の乱で王太女ソフィアと共に失われた、王太女に与えられる
『エーフィドーシュ』ですわ」
 それは、ゼルガディスが予想したとおりの答えだった。

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 ……自主的リテイク3回、第三弾ラスト、10話でした。
初っぱなからの、ランドルフの無茶苦茶長い台詞……。
我慢してお読みいただまして、ありがとうございます。m(__)m
あれは、実は私自身、修正するのが嫌な代物でした。
何せ、初期段階では、あの台詞部分は「句読点及び改行なし」の文章でしたので。
……実際にいるんですよ、そういう文を書く方々が……。
鬱陶しさ加減と、口を挟めない感覚が表現できるかも、と思ったのですが……
確かに表現できた代わりに、自分でも読む気が失せる代物でした。(爆)
他の方では尚更でしょう……。(泣)
そんなわけで句読点と改行入れて、修正しましたが……それでも鬱陶しいですね。(汗)

それと「青い石」……。あれは「エーフィドーシュ(命の綱、と言う意味)」です。
作中で説明しませんので、ここで説明してしまいますが、基本的には女王家の血筋を
判定するものであると同時に、ある意味では城の「マスターキー」でもあります。
城には「エーフィドーシュ」を「鍵」としている部屋が、いくつかありますので。
一番有名なのが「即位の間」です。(実はこの部屋に限り、『女王の石』でしか
扉が開かないのですが、そこまではさすがに知られていません)
エヴァを含めた女王候補や王族、一部の城の者が『石』について知っているのは、
以上の知識までです。
女王にしか分からない『石』の秘密。そして「ソフィアのブローチ」が、
〃賢者の石〃と呼ばれるようになった理由が、ゼフィーリアが女王制になった
理由になっています。

また、女性だけの直系の血をひく女性にしか反応しないのは、SFチックな設定に
なりますが、「性染色体がXX(男性はXYです)で、初代女王と一致するDNAと
ミトコンドリアDNA(これは完全に母性遺伝しかしないDNAです)を
持っている遺伝子」が、主な判断基準になっているからです。
「確実に初代の血を引く女性にしか使えない」ようにしたかったので。
多分、設定の元ネタ「西の善き魔女」の「女王試金石」も、似たような理由で
反応するんでしょうねぇ……。( 作品中では、詳しく明かされませんでしたが)

それでは、あとがきまで長くなってしまいましたが、10話をお読みいただきまして、
ありがとうございました。
11話でも、お会いできることを祈りつつ、今回はこれで失礼いたします。

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15556をををっ!!!けーこ 2003/11/15 23:11:31
記事番号15551へのコメント

楽しみにしておりました、電波♪(違)
はっ!楽しみ方が違うじゃないか(--;)失礼をば・・・・(汗)

ランドルフ君、のたまってくれましたね♪えぇ、私もスリッパ片方脱いでましたとも!(勿論!ブン殴る為に)ああいう輩が国のTOPにたった日にゃ、国民は亡命もしくは蜂起するでしょうなぁ。あぁ、どこまでも考え方がフレー○ル男爵!!
おまけにエヴァ姫に傷をつけるとは許せん!!成敗いたす!!とグレートソードで斬りつけてやりたい(アブナイ奴)
だからこそ、ゼルの優しさが引き立ちますわな、心の下賎な輩を目の前にしてると。

それにしても、エーフィドーシュにはそういう秘密があったんですね・・・。つくづく不思議な石です。

なんか凄く「ををっ!」と感動してるんですけど、まともに感想が書けてませんね(T_T)謎、というか石の事や直系の娘のみに継がれる事等、わかった事が沢山だと言うのに(涙)すみませんです・・・。

11話をまた、楽しみにお待ちしてますね〜♪ではでは〜!

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15562気が付くとフレー○ル(汗)エモーション E-mail 2003/11/16 21:34:54
記事番号15556へのコメント

こんばんは。

>楽しみにしておりました、電波♪(違)
>はっ!楽しみ方が違うじゃないか(--;)失礼をば・・・・(汗)

確かにある意味、電波は楽しんだ者勝ちのような気がしますね(笑)

>ランドルフ君、のたまってくれましたね♪えぇ、私もスリッパ片方脱いでましたとも!(勿論!ブン殴る為に)ああいう輩が国のTOPにたった日にゃ、国民は亡命もしくは蜂起するでしょうなぁ。あぁ、どこまでも考え方がフレー○ル男爵!!

気が付くと立派にフレー○ルなランドルフくん(汗)
そーかー、この手の思考の人が下手に身分が高いと、フレー○ルになるんだと、
実感しました(笑)

>だからこそ、ゼルの優しさが引き立ちますわな、心の下賎な輩を目の前にしてると。

示し方が不器用だとは思いますけど、確かに。何気にゼルのこういった部分は、
書いていて楽しいです。(すぐ照れ隠しに、素っ気ない態度をとる所などが)

>それにしても、エーフィドーシュにはそういう秘密があったんですね・・・。つくづく不思議な石です。

血筋の判定はそのまんま元ネタと同じですが、(色の変化パターンは違いますけど)
もう少し秘密がありますので(^.^)
……もしかしたら、この話、ゼルには皮肉なオチかもしれないです。
本人は気づきませんけど。

>なんか凄く「ををっ!」と感動してるんですけど、まともに感想が書けてませんね(T_T)謎、というか石の事や直系の娘のみに継がれる事等、わかった事が沢山だと言うのに(涙)すみませんです・・・。
>
>11話をまた、楽しみにお待ちしてますね〜♪ではでは〜!

ありがとうございます〜。今回、そして11話以降はそろそろシメに入ることもあって、
判明することが多くなりますので、読むのが大変だと思います。説明がごろごろ
でてきますので(汗)何とか簡潔に纏めるようにしますね。(でも11話も長文決定……)
それでは、コメントをありがとうございまいましたm(__)m

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15557ランドルフ、いっぺん自分を省みなさい棒太郎 2003/11/16 00:02:22
記事番号15551へのコメント


>こんばんは。
>長文体質の本領発揮というより、単にコンパクトに纏めるのが下手なのか、
>長めになりました「王女様と私」10話です。
>大変とは思いますが、お付き合いして読んでいただけると幸いです。

こんばんは、棒太郎です。
しっかりとした文体で、いつも凄いと思っております。
わたしも見習いたい・・・・・・

ジゴマ:こんばんは、エモーション様。
    奴は、からくり師のジゴマと申します。以後お見知りおきを。
    設定もしっかりしておりまして、見切り発車の棒太郎に見習わせたいくらいです。 



>「どうやら常識が無くて、頭と飲み込みの悪いお前も、自分の分というものを
>やっと理解してきたようだな。

というこの人が全然自分を理解してませんね。

ジ:まあ、こういう人種は得てしてそういうものですからねぇ。

>王宮で高い地位に就いていることさえ許し難いのに、こんな事まで許されていいものか!

いいです。
少なくともこの人がなるより格段にいいでしょう。

ジ:この方が王位に就くことになると、当たり前でお約束な展開になりそうで、面白くありませんなぁ。
 
>「……馬鹿もここまでくると……ほとんど犯罪だな……」

非生産的も甚だしいですね。これほどまでのおバカは・・・・・

ジ:スッパリとやってしまったほうが、世のため人のためでしょう。
  なんなら、ひとつふたつ刺客をお貸ししましょうか?

>そのまま手にした靴で、勝ち誇って笑っているランドルフの頭を、思いっきり
>殴りつけている姿だった。

姫様、やはりやるときはやる御人ですね。

ジ:なかなか面白い御方ですね。

>民はわたくしたちを血税で養ってくださってますのよ。

これを自覚している支配者はほとんどいないでしょうね・・・・・

ジ:まあ、支配する者は反対のことを考えているものです。
  
> 瞳に確信の色を浮かべてそう返すエヴァンジェリンに、やはり、とゼルガディスは思う。
>すでにゼルガディスにも、大方の予想はつくのだが、彼女はこの石を見たときから、
>ほぼ見当が付いていたのだろう。〃賢者の石〃と呼ばれていたこの青い石が、
>一体何なのか。だから、〃確かめた〃のだ。
>「これは『ソフィアのブローチ』と呼ばれているものです。今までにあった
>贋物等とは違う、正真正銘の。
> 200年前、ジャービス王子の乱で王太女ソフィアと共に失われた、王太女に与えられる
>『エーフィドーシュ』ですわ」
> それは、ゼルガディスが予想したとおりの答えだった。

なるほど。これが”証”となるわけですね。
直系にしかできない業(わざ)ですね。

ジ:これが直系の血筋の成せる業でございますね。
  いや、奴のからくりの参考の一端にさせていただきます。


>鬱陶しさ加減と、口を挟めない感覚が表現できるかも、と思ったのですが……
>確かに表現できた代わりに、自分でも読む気が失せる代物でした。(爆)
>他の方では尚更でしょう……。(泣)
>そんなわけで句読点と改行入れて、修正しましたが……それでも鬱陶しいですね。(汗)

いやいや、ランドルフの鬱陶しい、お馬鹿な性格が良く分かる一文でした。

ジ:棒太郎もあれぐらいの文章が書ければいいのですが。

>また、女性だけの直系の血をひく女性にしか反応しないのは、SFチックな設定に
>なりますが、「性染色体がXX(男性はXYです)で、初代女王と一致するDNAと
>ミトコンドリアDNA(これは完全に母性遺伝しかしないDNAです)を
>持っている遺伝子」が、主な判断基準になっているからです。
>「確実に初代の血を引く女性にしか使えない」ようにしたかったので。
>多分、設定の元ネタ「西の善き魔女」の「女王試金石」も、似たような理由で
>反応するんでしょうねぇ……。( 作品中では、詳しく明かされませんでしたが)

ううむ、キチッとその辺りも設定されてて凄いです。

ジ:あなたはそこらへんいい加減ですからねぇ。

うっ・・・・・(反論できない)

>それでは、あとがきまで長くなってしまいましたが、10話をお読みいただきまして、
>ありがとうございました。
>11話でも、お会いできることを祈りつつ、今回はこれで失礼いたします。

まるでドラマを見ているかのような、自然な場面の流れでいつも感心します。
それにいつも上手いところで、次に続きますね。
掴みが上手いですね。

ジ:そこいらあたり、見習いませんといけないですな。お前さんは。
  2重、3重に場面を作りすぎるのから、展開に苦労する。
  自業自得といえば、そうですな。

う、うるちゃい!
では、エモーションさん。次回、11話楽しみにしております。
それでは、この辺で失礼します。

ジ:お風邪などにお気をつけてくださいませ。
  それでは。
  
  からくり からくり 浮世の糸は
 
  天下を舞わして ひと舞わす

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15563オレ様万歳な方ですからねぇ……(汗)エモーション E-mail 2003/11/16 23:01:19
記事番号15557へのコメント

>こんばんは、棒太郎です。
>しっかりとした文体で、いつも凄いと思っております。
>わたしも見習いたい・・・・・・
>
>ジゴマ:こんばんは、エモーション様。
>    奴は、からくり師のジゴマと申します。以後お見知りおきを。
>    設定もしっかりしておりまして、見切り発車の棒太郎に見習わせたいくらいです。 

棒太郎様、ジゴマさん、こんばんはです。
何だか勿体ないお言葉をいただきまして……(感涙)
設定は……意味もなくむやみに懲りすぎて、自分の首絞める方が多いです(汗)
見切り……と仰っても、あれだけきちんと筋の通った話を書けるのですから、凄いと思います。
私なら何かさりげないけど重要な部分を、完璧に取りこぼします(汗)
何せプロット作ってるくせに、取りこぼしますから(滝汗)

>>「どうやら常識が無くて、頭と飲み込みの悪いお前も、自分の分というものを
>>やっと理解してきたようだな。
>
>というこの人が全然自分を理解してませんね。
>
>ジ:まあ、こういう人種は得てしてそういうものですからねぇ。

何故かこういう人が多いですよね。オレ様万歳系の方って……(汗)
その必要以上なまでの、自分に対する自信はどこから……と常々思います。

>>王宮で高い地位に就いていることさえ許し難いのに、こんな事まで許されていいものか!
>
>いいです。
>少なくともこの人がなるより格段にいいでしょう。
>
>ジ:この方が王位に就くことになると、当たり前でお約束な展開になりそうで、面白くありませんなぁ。

本当に……。ジゴマさんが仰るように、ランドルフが王になったら、
とても分かりやすい圧政をして、分かりやすい反発を受けて、分かりやすい形で
国を滅ぼすと思います。結局、迷惑被るのは国民……。
 
>>「……馬鹿もここまでくると……ほとんど犯罪だな……」
>
>非生産的も甚だしいですね。これほどまでのおバカは・・・・・
>
>ジ:スッパリとやってしまったほうが、世のため人のためでしょう。
>  なんなら、ひとつふたつ刺客をお貸ししましょうか?

刺客って……あの方々でしょうか(汗)……うーん、ロペティさんはランドルフくん、
好みじゃないでしょうし……(笑)

>>そのまま手にした靴で、勝ち誇って笑っているランドルフの頭を、思いっきり
>>殴りつけている姿だった。
>
>姫様、やはりやるときはやる御人ですね。
>
>ジ:なかなか面白い御方ですね。

こういう事は我慢しませんので(笑)おとなしいお姫さまじゃないですし。
11話では、お子様のときのやんちゃぶりが暴露されてますから。
ちなみにこれはインバース家で覚えた(笑)、スリッパストラッシュの応用です。

>>民はわたくしたちを血税で養ってくださってますのよ。
>
>これを自覚している支配者はほとんどいないでしょうね・・・・・
>
>ジ:まあ、支配する者は反対のことを考えているものです。

これを自覚していれば、そうそうお馬鹿な事は、できないと思うんですけどね……。
  
>>ほぼ見当が付いていたのだろう。〃賢者の石〃と呼ばれていたこの青い石が、
>>一体何なのか。だから、〃確かめた〃のだ。
>>「これは『ソフィアのブローチ』と呼ばれているものです。今までにあった
>>贋物等とは違う、正真正銘の。
>> 200年前、ジャービス王子の乱で王太女ソフィアと共に失われた、王太女に与えられる
>>『エーフィドーシュ』ですわ」
>> それは、ゼルガディスが予想したとおりの答えだった。
>
>なるほど。これが”証”となるわけですね。
>直系にしかできない業(わざ)ですね。
>
>ジ:これが直系の血筋の成せる業でございますね。
>  いや、奴のからくりの参考の一端にさせていただきます。

はい、そうです。「直系の血にしか反応しない」という特徴を使った証明です。
別に女王家の血筋が特別なのではなく、この石が特定の血筋にしか、使えないように
なっているんです。ある種のオーダーメイドに近いです。
……からくりの参考って……特定の血筋の命令しか聞かない人形、などでしょうか。

>>そんなわけで句読点と改行入れて、修正しましたが……それでも鬱陶しいですね。(汗)
>
>いやいや、ランドルフの鬱陶しい、お馬鹿な性格が良く分かる一文でした。
>
>ジ:棒太郎もあれぐらいの文章が書ければいいのですが。

ありがとうございます(ほろほろ)
本当に、修正の段階で「どうしよう」と思いましたから。

>>「性染色体がXX(男性はXYです)で、初代女王と一致するDNAと
>>ミトコンドリアDNA(これは完全に母性遺伝しかしないDNAです)を
>>持っている遺伝子」が、主な判断基準になっているからです。
>>「確実に初代の血を引く女性にしか使えない」ようにしたかったので。
>>多分、設定の元ネタ「西の善き魔女」の「女王試金石」も、似たような理由で
>>反応するんでしょうねぇ……。( 作品中では、詳しく明かされませんでしたが)
>
>ううむ、キチッとその辺りも設定されてて凄いです。
>
>ジ:あなたはそこらへんいい加減ですからねぇ。
>
>うっ・・・・・(反論できない)

元ネタの「西の善き魔女」を読んだとき、「女王試金石」がどんな理屈で
反応するのか、遊び半分に勝手に立てていた推測を、今回、そのまんま
使っただけです、実は。(^_^;) 
ゼフィーリアが女王制になった理由の設定と、絡めて使えそうでしたので。
元ネタの方は「初代女王のデータと一致する女性に反応する」という程度の
(SF入ったファンタジーですし)説明でしたが、推測のとっかかりはありましたし。


>まるでドラマを見ているかのような、自然な場面の流れでいつも感心します。
>それにいつも上手いところで、次に続きますね。
>掴みが上手いですね。

ああああ、ありがとうございます〜(ほろほろ)
「流れ」や「きり」は上手くできているのか、気になってますので、
そう言っていただけて、本当に嬉しいです(滂沱)

>ジ:そこいらあたり、見習いませんといけないですな。お前さんは。
>  2重、3重に場面を作りすぎるのから、展開に苦労する。
>  自業自得といえば、そうですな。

ジゴマさん、そんなこと仰らずに……。
棒太郎様のは、複数同時展開で続いてますので、そこはもう無理もないかと。
私にその技量がないだけですし(汗)
二重、三重の場面は本当に大変でしょうに、綺麗に展開していて、場面が
変わっても「さて、こちらはどうなったのでしょう」とすんなり読むことが
出来るのは凄いです。

>う、うるちゃい!
>では、エモーションさん。次回、11話楽しみにしております。
>それでは、この辺で失礼します。
>
>ジ:お風邪などにお気をつけてくださいませ。
>  それでは。
>  
>  からくり からくり 浮世の糸は
> 
>  天下を舞わして ひと舞わす

ありがとうございます。棒太郎様もお気を付け下さいませ。
11話は一気にキャラが増えます(^_^;) 11話からシメに入ることもあって、
さらに長文に……。とにかく、簡潔に上手く纏めたいです。
それでは、コメントをありがとうございました。m(__)m

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15568やっぱりだめだ。ランドルフオロシ・ハイドラント URL2003/11/17 20:37:15
記事番号15551へのコメント

こんばんは。


結構シリアスな章ですね。
前半は前回の続きといった感じのランドルフ君の身勝手暴走発言。
……ううむ、やっぱり身勝手なだけかも。
何か聞いている内に、どうぞ勝手に言っててくださいって気持ちになって来きました。
>「……馬鹿もここまでくると……ほとんど犯罪だな……」
は、本当に的確な台詞だと思いました。
救いがたいですね。


>  バゴッ!!
>
> いくら何でも近づくのは危ないと、止める間もなくゼルガディスの目に
>飛び込んできたのは、素早く左手で自分の左足の靴を脱がしたエヴァンジェリンが、
>そのまま手にした靴で、勝ち誇って笑っているランドルフの頭を、思いっきり
>殴りつけている姿だった。
ナイス姫様!


>「あなたが何をどう思おうと、あなたの勝手です。でも、物事には限度がありますわ! 
>民はわたくしたちを血税で養ってくださってますのよ。それなのに民を酷使して、
>軍事の増強? 世界の王? 馬鹿を言うのも大概になさい!
> 王位継承に関する疑問はもっともですけれど、あなたを王にするくらいなら、
>わたくしはアンジェリカやヴィクトリアを無条件で支持して、全力であなたの
>妨害をしますわ。ベネージュ様の名と血筋にかけて! 彼女たちは少なくとも、
>あなたより王族の責務を心得ていますし、民の幸せを考えていますもの!」

>「それ以外についても、不平や不満を言う前に、それなりのことをなさったらどうなの? 
>王宮の執務官や騎士団の人員採用の試験勉強は、貴族でもない民たちより、
>貴族たちの方がずっと有利な条件で出来るはずでしょう! 現にそうなさって、
>王宮で仕事をしている貴族出身の者は大勢いますもの!
> 身分や血筋を振りかざすだけで、何もしないあなたに、自分勝手な認識で、
>民や王宮に仕えている者たちや、わたくしの父だった人を侮辱する資格はありません!!」
まことに正しい。見事な発言だと思います。
でも通じないんだろうなあ。……全く救い難い。


> 乗せた血が、まるで石に吸い込まれるように消えた途端、エヴァンジェリンの
>掌に乗った青い石は、ぽうっ……と、淡い光を放ち始めた。同時に、石の色に変化が現れる。
> 青から紫、そしてピンク。くっきりとしたピンク色は、どんどん淡い色合いへ変わり、
>純白に近づくと同時に、放たれている光も強くなる。やがて純白に黄色味が
>加わったかと思うと、次は赤味を増していく。
> 最終的に、オレンジを経由して鮮やかな真紅に色を変化させた石は、エヴァンジェリンの
>掌の上で、明るい光を発して、輝いていた。
>
>「何故、誰も疑わないのか。何故、建国以来一度も、すり替えなどが起きなかったのか。
> ……これが、その理由です。
> 思い出したように現れる、王太女ソフィアの末裔と称する方々が、あっさり
>偽者だと判明するのも、同じ理由からでしょうね。
> これは、初代女王の血を、女性だけの直系で引いた者──『母の娘
>(フリューム・サーラン)』にしか出来ません。
> どれほど血が濃くても、男性──『母の息子(フルーク・サーラン)』や、
>間に男性が介在した女性──『父の娘(フリューム・ローラン)』には、
>けして出来ないそうですわ」
なるほど。これで確かめられますね。
でも、なぜこのようなことが起こせるのか。
王家の者には何か深い秘密が隠れてたりするのでしょうか。


>「これは『ソフィアのブローチ』と呼ばれているものです。今までにあった
>贋物等とは違う、正真正銘の。
> 200年前、ジャービス王子の乱で王太女ソフィアと共に失われた、王太女に与えられる
>『エーフィドーシュ』ですわ」
……ゼルはあの石を手に入れた時から、ゼフィーリア王家の者に関わる定めにあったんじゃないかと思ってしまいました。


今回も楽しみながら読めました。
次回もがんばってください。
内容の薄いレスですみませんが、そろそろ失礼致します。

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15569ダメダメです(汗)エモーション E-mail 2003/11/17 22:09:30
記事番号15568へのコメント

>こんばんは。

こんばんは。
いつもコメントをありがとうございます。

>結構シリアスな章ですね。
>前半は前回の続きといった感じのランドルフ君の身勝手暴走発言。
>……ううむ、やっぱり身勝手なだけかも。
>何か聞いている内に、どうぞ勝手に言っててくださいって気持ちになって来きました。

あの台詞は本当に、まともに理解しようと思って読むとくたびれます(汗)
台詞の内容自体は、ランドルフ用にカスタマイズしたものですが……ランドルフや
言い分のモデルに使ったタイプは、「実在するのか、こんな奴……」と
思いました。(もちろん多少変えてありますが……ノリはほとんど変わりません(滝汗))

>>「……馬鹿もここまでくると……ほとんど犯罪だな……」
>は、本当に的確な台詞だと思いました。
>救いがたいですね。

無害どころか、有害ですからね……(汗)
しかも下手に知能と身分は高いから、始末に終えません。

>>そのまま手にした靴で、勝ち誇って笑っているランドルフの頭を、思いっきり
>>殴りつけている姿だった。
>ナイス姫様!

これはもう、殴っておかなくては(笑)
また、エヴァは見た目はともかく、それほどおとなしいお姫さまじゃないですし。

>>「あなたが何をどう思おうと、あなたの勝手です。でも、物事には限度がありますわ! 
>>民はわたくしたちを血税で養ってくださってますのよ。
           〜
>> 身分や血筋を振りかざすだけで、何もしないあなたに、自分勝手な認識で、
>>民や王宮に仕えている者たちや、わたくしの父だった人を侮辱する資格はありません!!」
>まことに正しい。見事な発言だと思います。
>でも通じないんだろうなあ。……全く救い難い。

エヴァの認識はもう、養家の賜物ですね。ちょっと変わった家ではありますが。
ランドルフは……通じるようなら、まだ見込みあるんですけれどねぇ……。
結局、甘やかされすぎて、自制心等が欠如しているんです。
基本的には、それなりに頭の良い人だけに、勿体ないですね。

>> 乗せた血が、まるで石に吸い込まれるように消えた途端、エヴァンジェリンの
>>掌に乗った青い石は、ぽうっ……と、淡い光を放ち始めた。同時に、石の色に変化が現れる。
         〜
>> ……これが、その理由です。
>> 思い出したように現れる、王太女ソフィアの末裔と称する方々が、あっさり
>>偽者だと判明するのも、同じ理由からでしょうね。
>> これは、初代女王の血を、女性だけの直系で引いた者──『母の娘
>>(フリューム・サーラン)』にしか出来ません。
>> どれほど血が濃くても、男性──『母の息子(フルーク・サーラン)』や、
>>間に男性が介在した女性──『父の娘(フリューム・ローラン)』には、
>>けして出来ないそうですわ」
>なるほど。これで確かめられますね。
>でも、なぜこのようなことが起こせるのか。
>王家の者には何か深い秘密が隠れてたりするのでしょうか。

「石」を本物と証明する、一番確実な方法……1巻でアデイルが取ったのと、
同じ手段を取りました。エヴァの血筋はもう証明されていますから。
血に反応する理屈は、あとがきに書いたとおりです。ある種のオーダーメイドの品に近いかも。
女王家の者は、特に特殊な存在ではなく、人間としては普通ですから。
……すべては初代が原因とも言えますが……。

>>「これは『ソフィアのブローチ』と呼ばれているものです。今までにあった
>>贋物等とは違う、正真正銘の。
>> 200年前、ジャービス王子の乱で王太女ソフィアと共に失われた、王太女に与えられる
>>『エーフィドーシュ』ですわ」
>……ゼルはあの石を手に入れた時から、ゼフィーリア王家の者に関わる定めにあったんじゃないかと思ってしまいました。

否応なしに関わったと思います。今回関わらなかったとしても、いつかは、
自然な形で関わるように、仕向けられたでしょうから。あの石はその程度の力は持ってますので。

>今回も楽しみながら読めました。
>次回もがんばってください。
>内容の薄いレスですみませんが、そろそろ失礼致します。

ありがとうございます(ほろり)
11話からは話がシメに入りますので、さらに長文になると思います。
キャラも一気に増えますし。何とか簡潔に上手く纏めるようにがんばります。
それでは、コメントをありがとうございましたm(__)m

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