◆−王女様と私 6話−エモーション (2003/8/20 21:22:02) No.14938
 ┣Re:王女様と私 6話−棒太郎 (2003/8/21 17:15:04) No.14943
 ┃┗ありがとうございます♪−エモーション (2003/8/21 23:11:31) No.14946
 ┣Re:王女様と私 6話−オロシ・ハイドラント (2003/8/24 18:20:50) No.14955
 ┃┗感想ありがとうございます−エモーション (2003/8/24 23:22:39) No.14959
 ┣今頃気付いたこのアホです(T_T)−けーこ (2003/8/24 21:20:03) No.14957
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  ┗Re:王女様と私 7話−オロシ・ハイドラント (2003/9/15 19:43:25) No.15127
   ┗Re:王女様と私 7話−エモーション (2003/9/16 23:59:56) No.15147


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14938王女様と私 6話エモーション E-mail 2003/8/20 21:22:02


こんばんは。
七夕だ、夏風邪だ、お盆だ、「ヴィオのアトリエ」だ(待て、こら)と、
ぐだぐだしていたら、5話から大分、間が開きました(汗)
話は単純なのに、思ったより進まないのは、説明のいる部分が
多いからかもしれない、と思った今日この頃です。
……説明抜くと余計に訳分からないので、その辺りはご勘弁下さい。(しくしく)
また、修正を入れたら長くなってしまい、切りの良いところで止めたら、
6話で分かるはず、だった部分の説明が、7話に行ってしまいました……。(遠い目)
そんな話ですが、お付き合いして読んでいただければ幸いです。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 「王女様と私」 6話

「それにしても、お一人なのだからもっと簡単だと思っていましたよ。
偶然とは言え、護衛にした通りすがりが、腕の立つ魔剣士なのだから……。
まったく、忌々しいほど運が良い人だ。
 もっとも、それがこんな汚らわしい化け物だったのは、さすがに予想外でしたが。
 何にせよ、手間取る原因になった化け物に、この私が謝罪しなくては
ならない理由など、ありませんね」
 エヴァンジェリンにどれほど睨まれようと、痛くも痒くもない、といった風に、
涼しげな顔で受け流したランドルフは、嫌悪と侮蔑の目でゼルガディスを
見ながら、くすくすと小馬鹿にしたように笑った。

 ──化け物。
 合成獣(キメラ)にされて以来、そう言われることには、もう慣れていた。
だが、不愉快さと怒りを感じないわけではない。仕方がないと思っていても、
自分を見た者たちの、嫌悪の表情と拒絶の態度を見る度に、ゼルガディスの心は
屈辱的な気分と、どうしようもない怒りや憎しみで荒れ狂う。表面上、何とか
抑えられるようになったのは、本当に最近になってからだ。
だが、その火種は消えることなく、常に心の中で燻っている。
 ランドルフの言動は、挑発というより、半ば嫌がらせなのだろうが、
周囲を固められ、剣を突きつけることと、エヴァンジェリンを押さえることで
牽制されていても、ゼルガディスの我慢は限界にきていた。
 あと一言、何か言われたら爆発する、自分でそう自覚したときだった。

  パンッ!!

 唐突に、乾いた音が響いた。
 その場にいた者たちが、エヴァンジェリンの──掴まれていない──左手が
素早く動き、ランドルフの頬を平手打ちしたと認識したのは、少しの間、
呆然としてからだった。

「……いきなり何をするっ!」
「叩かれるような事を言ったのは、あなたですわ! それから、さっさと
手を放しなさい!」
 先程から感じさせている、周囲を圧倒させる奇妙な気迫をさらに際立たせて、
エヴァンジェリンは怒りを孕んだ表情と声音でそう言い放つと、勢いよく
ランドルフの足を踏みつけた。手を放さないものの、さすがに手首を掴む力が
緩んだ隙を逃さずに、ランドルフの手を振り払って離れる。
 同時に、ゼルガディスもエヴァンジェリンの行動で、男達に一瞬、隙が
出来たのを見逃さなかった。掴まれた両腕を力任せに振り払うと、それぞれ
肘や膝で腹部を打ちつけ、倒す。バキッと音がしたので、肋骨の1本や2本は
折れたかもしれないが、これでも手加減したようなものだから、文句を
言われる筋合いはない。
 だが、ランドルフもやられたままではいなかった。すぐにエヴァンジェリンを
突き飛ばして転ばせると剣を振り下ろした。

  ガギンッ!

 とっさに目を瞑ったエヴァンジェリンの耳に、剣が硬い物にぶつかる音が
聞こえた。何の衝撃も感じないことと、自分を抱き支える手に気づき、
目を開けると、ランドルフの剣がゼルガディスの左腕で止められていた。
「……ゼルガディスさん……」
「……この程度なら平気だ」
 ランドルフの剣は、見た目だけを重視したものとはいえ銀製の剣なので、
本当は剣で止めたかったが、抜く余裕がなかった。今も剣を抜ける状態ではないうえに、
多少の傷を負ったかもしれないが、その事にはまったく頓着せず、軽く息を
整えながら、すぐに周囲を確認すると、ゼルガディスが倒した2人は
戦闘不能状態だが、ランドルフ以外に、まだ3人いるのが分かった。
「……さすがに、岩の化け物だけあって頑丈だな」
 顔をしかめ、不愉快そうにランドルフはそう言うと、剣を一旦引き、
再び二人──主にエヴァンジェリン──に、剣を突きつけた。
「さて、いい加減におとなしくしてもらいましょうか。私としても、せっかく
生け捕りにしたのですから、せいぜい有効に利用にしたい」
「有効利用……? わたくしの命とエーフィドーシュ以外に、目的があるとは
思えないのですけれど」
 剣を突きつけられている事に全く怯まずに、エヴァンジェリンはランドルフを
見据えながらそう返す。恐ろしいほど、自然な様子で。
「さすがにその辺りは分かっておいでのようで。勿論、エーフィドーシュは
いただきますよ。そして、あなたには人質になってもらいます。
 陛下に対して、退位と王位の譲渡を要求する、交換条件としてね」
「…………………………………………本気で言っていますの? 冗談ではなくて…………(汗)」
 何故か、エヴァンジェリンは呆気に取られたような表情をした。
「わざわざ人手を割いて、こんな冗談をするバカがどこにいるんです。
それとも『冗談だと思いたい』なんて、可愛らしいことを考えていらっしゃるんですか?」
 エヴァンジェリンの言葉と表情に、ランドルフは少々ムッとしたらしいが、
すぐに気を取り直したらしく、小馬鹿にしたようにそう返す。が、エヴァンジェリンは
本当に呆れたような様子で、ため息をついた。
「でしたら、尚のこと無駄だと言いますわ。交渉したところで、陛下は
相手になどいたしません。あなた、思いっきり〃勘違い〃していますわよ」
「……代わりなどいる、ということですか。さすがは女王候補、見事なお覚悟です。
ですが、陛下にとってあなたは別でしょう?
 女王候補の代わりはいても、実の娘の代わりはいませんからね」
「陛下の実の娘も、わたくしだけではありませんわよ」
「存じてますよ。フォスター家のアンジェリカ姫、あなたの姉には、
きちんと別の役割を与えます。同じ女王候補と言っても、父親が名ばかりの
貴族でしかなかったあなたと違って、由緒正しい大貴族の血筋の姫ですからね。
血筋に相応しい役目を、ね。
 それはともかく、陛下の好みは正直、まったく不可解だが、あなたは
陛下の最愛の恋人と言われた男との娘。陛下が交渉を無視するとは思えない」
「……だから〃勘違い〃をしていると言っていますのに……」
 得意気に語るランドルフを、エヴァンジェリンは冷ややかな眼差しで
見ながら、言う。
「わたくしたち女王候補を〃カッコウの娘〃と言っておきながら、〃カッコウ〃に
〃血の繋がりによる肉親の情〃が通用すると、本気で思っていますの?
 あなたの要求を、陛下が相手にすることは絶対にありません。
自分のことではなくても、断言できますわ」
「さあ、それはどうでしょうね。あなたの父親が事故死した時、気丈で沈着冷静、
きちんと公私の別をつけると言われていた陛下が、部屋に籠もって、政務を
一月も放り出したそうですからね。あなただけは別かもしれませんよ。
試してみる良い機会だと思いませんか?」
「アンジェリカの父君とわたくしの父と、婚約者に先立たれるのが二度も続いたら、
部屋に籠もりたくもなりますわ。あなたにはそんなことも分かりませんの?
 ……わたくしは、陛下を親だと思ったことは一度もありませんけれど、
女王として尊敬しています。陛下があなたの要求をまともに相手になどしたら、
むしろわたくしは陛下を軽蔑しますわ」
 不愉快そうなランドルフに、エヴァンジェリンは一旦言葉を句切ると、
強い眼差しと口調で言い放った。
「国と民の事を考えれば、要求など呑むわけがないでしょう! 称号を持つ意味を
理解しない愚か者が、フィア・ラルトネルやスピュネージュの称号を持つと思ったら
大間違いですわ、大馬鹿者! 亡き母君の名を汚す前に、即刻部下を連れて
立ち去りなさい!」

 よく通る毅然とした声と迫力に、その場がしん、と静まりかえった。

「……こ、このっ」
 有利な状況のはずなのに、エヴァンジェリンが怯まない上に、逆に自分が
気圧されたことが悔しいのだろう。ランドルフが怒りを孕んだ面持ちで、
再び剣を振り上げた。
「エヴァンジェリン! 目を瞑れ!!」
 同時に、ゼルガディスはそう言うと、先程からそっと唱えていた呪文を
発動させる。
「明かり(ライティング)!」
 持続時間ゼロ、光量最大の明かり(ライティング)を、ランドルフたちに
向けて放つと、ゼルガディスはエヴァンジェリンを抱きかかえて、全力で走った。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

以上、今回はノリが真面目な6話でした。
ほとんどエヴァとランドルフの舌戦みたいなものでしたし。
7話に回ってしまった「ランドルフの身分」と、「カッコウの娘」の意味、
この辺りだけだと、微妙に分かるかな、という感じですね。
「カッコウの娘」の方は「西の善き魔女」読んでいる方には、まる分かりですけど。
ちなみに話題に出てきたアンジェリカ姫は、プロローグで触れていた、
現在エヴァの他にお城にいる、二人の姫君の片方です。
互いに「血の繋がりがある」という認識は持っていますが、
姉妹という感覚はありません。無理もないですが。

次はもうちょっと早く続きをUPしたいです……。(滝汗)
それでは、7話でもお会いできることを祈りつつ 、今回はこの辺で失礼します。

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14943Re:王女様と私 6話棒太郎 2003/8/21 17:15:04
記事番号14938へのコメント


こんにちわ、エモーションさん。
待ちに待った夏休みに入った棒太郎です。
去年はまとまった休みがもらえなかったので、嬉しいものです。


>「それにしても、お一人なのだからもっと簡単だと思っていましたよ。
>偶然とは言え、護衛にした通りすがりが、腕の立つ魔剣士なのだから……。
>まったく、忌々しいほど運が良い人だ。
> もっとも、それがこんな汚らわしい化け物だったのは、さすがに予想外でしたが。

う〜ん、いろいろ言いたいことはありますが、とりあえず最初に言いたいのは「一発殴らせろ」ですね。

>自分を見た者たちの、嫌悪の表情と拒絶の態度を見る度に、ゼルガディスの心は
>屈辱的な気分と、どうしようもない怒りや憎しみで荒れ狂う。表面上、何とか
>抑えられるようになったのは、本当に最近になってからだ。
>だが、その火種は消えることなく、常に心の中で燻っている。
> ランドルフの言動は、挑発というより、半ば嫌がらせなのだろうが、

ランドルフの言葉を見ていると、人間の汚い部分を見ているようでヤですね。
高潔なひとなんてのはごく僅かしかいませんが・・・・・

>「……いきなり何をするっ!」
>「叩かれるような事を言ったのは、あなたですわ! それから、さっさと
>手を放しなさい!」
> 先程から感じさせている、周囲を圧倒させる奇妙な気迫をさらに際立たせて、
>エヴァンジェリンは怒りを孕んだ表情と声音でそう言い放つと、勢いよく
>ランドルフの足を踏みつけた。手を放さないものの、さすがに手首を掴む力が
>緩んだ隙を逃さずに、ランドルフの手を振り払って離れる。

姫さま、なかなかできた人ですね。
こーゆー心が持てないと、人間失格ですね。

> ランドルフの剣は、見た目だけを重視したものとはいえ銀製の剣なので、

見た目だけを重視ですか・・・・・生ぬるい人だ、ランドルフ。

>「さすがにその辺りは分かっておいでのようで。勿論、エーフィドーシュは
>いただきますよ。そして、あなたには人質になってもらいます。
> 陛下に対して、退位と王位の譲渡を要求する、交換条件としてね」
>「…………………………………………本気で言っていますの? 冗談ではなくて…………(汗)」
> 何故か、エヴァンジェリンは呆気に取られたような表情をした。
>「わざわざ人手を割いて、こんな冗談をするバカがどこにいるんです。
>それとも『冗談だと思いたい』なんて、可愛らしいことを考えていらっしゃるんですか?」

ああ、典型的な悪人の行動だ(笑)
そこまでして、権力を振るいたいものなんですね。権力に取り憑かれた人って。

>「わたくしたち女王候補を〃カッコウの娘〃と言っておきながら、〃カッコウ〃に
>〃血の繋がりによる肉親の情〃が通用すると、本気で思っていますの?
> あなたの要求を、陛下が相手にすることは絶対にありません。
>自分のことではなくても、断言できますわ」

>「国と民の事を考えれば、要求など呑むわけがないでしょう! 称号を持つ意味を
>理解しない愚か者が、フィア・ラルトネルやスピュネージュの称号を持つと思ったら
>大間違いですわ、大馬鹿者! 亡き母君の名を汚す前に、即刻部下を連れて
>立ち去りなさい!」

女王様も気丈で立派な人なんですね。
公私の区別をつけ、そして国と民のことを考える・・・・・・見習え、今の政治家どもよ。

>「エヴァンジェリン! 目を瞑れ!!」
> 同時に、ゼルガディスはそう言うと、先程からそっと唱えていた呪文を
>発動させる。
>「明かり(ライティング)!」
> 持続時間ゼロ、光量最大の明かり(ライティング)を、ランドルフたちに
>向けて放つと、ゼルガディスはエヴァンジェリンを抱きかかえて、全力で走った。

愛の逃避行(失礼)ですね。
この先、まだまだ苦難が手招きして待ち伏せていると思いますが、頑張れ!ファイトだ!ゼルやん。


>以上、今回はノリが真面目な6話でした。
>ほとんどエヴァとランドルフの舌戦みたいなものでしたし。

いやいや、格好いいですね。エヴァ姫。
毅然と正論をぶつけて。

>次はもうちょっと早く続きをUPしたいです……。(滝汗)
>それでは、7話でもお会いできることを祈りつつ 、今回はこの辺で失礼します。

わたしも早くUPできるように頑張らねばいけません。
無理をなさらずに頑張ってください。
それでは失礼します。

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14946ありがとうございます♪エモーション E-mail 2003/8/21 23:11:31
記事番号14943へのコメント

こんばんは。

>こんにちわ、エモーションさん。
>待ちに待った夏休みに入った棒太郎です。
>去年はまとまった休みがもらえなかったので、嬉しいものです。

休みは纏まっていないと、ほんとに疲れるだけですよね(汗)
ゆったりとして、疲れを癒してくださいませ。


>>「それにしても、お一人なのだからもっと簡単だと思っていましたよ。
>>偶然とは言え、護衛にした通りすがりが、腕の立つ魔剣士なのだから……。
>>まったく、忌々しいほど運が良い人だ。
>> もっとも、それがこんな汚らわしい化け物だったのは、さすがに予想外でしたが。
>
>う〜ん、いろいろ言いたいことはありますが、とりあえず最初に言いたいのは「一発殴らせろ」ですね。

ランドルフに関しては、本当にその一点につきますね。
とにかく自分の気に入った相手以外には、嫌な奴でしかない人なので。

>>自分を見た者たちの、嫌悪の表情と拒絶の態度を見る度に、ゼルガディスの心は
>>屈辱的な気分と、どうしようもない怒りや憎しみで荒れ狂う。表面上、何とか
>>抑えられるようになったのは、本当に最近になってからだ。
>>だが、その火種は消えることなく、常に心の中で燻っている。
>> ランドルフの言動は、挑発というより、半ば嫌がらせなのだろうが、
>
>ランドルフの言葉を見ていると、人間の汚い部分を見ているようでヤですね。
>高潔なひとなんてのはごく僅かしかいませんが・・・・・

ランドルフは言動のデフォが「身勝手で自分理論を振りかざす・自分が特別に
扱われるのが当たり前」としてありますので、自然にそうなるのかもしれないです。
この手のサンプルは某所で豊富に見てますが、「どこかで量産されているのか」と
本気で思うくらい、似たような言動をするんですよね。
高潔にはなれなくても、こうはなりたくないなと思いますね。

>>「……いきなり何をするっ!」
>>「叩かれるような事を言ったのは、あなたですわ! それから、さっさと
>>手を放しなさい!」
>> 先程から感じさせている、周囲を圧倒させる奇妙な気迫をさらに際立たせて、
>>エヴァンジェリンは怒りを孕んだ表情と声音でそう言い放つと、勢いよく
>>ランドルフの足を踏みつけた。手を放さないものの、さすがに手首を掴む力が
>>緩んだ隙を逃さずに、ランドルフの手を振り払って離れる。
>
>姫さま、なかなかできた人ですね。
>こーゆー心が持てないと、人間失格ですね。

どの時点で行動に出るかは個人で違いますが、こういう心は、本当に大切ですよね。
ちなみにこういうのは、先に行動する人がいると、周囲はそれなりに落ち着きます(苦笑)

>> ランドルフの剣は、見た目だけを重視したものとはいえ銀製の剣なので、
>
>見た目だけを重視ですか・・・・・生ぬるい人だ、ランドルフ。

大貴族のバカ息子ですから。ある程度、剣を使える人間から見れば下手。
もう少し練習すれば、普通程度には上達するのに、ちょっと使える程度で
満足して、見た目に走ったんです。
彼にとっては剣術も、ただのアクセサリーなんですね。

>>「さすがにその辺りは分かっておいでのようで。勿論、エーフィドーシュは
>>いただきますよ。そして、あなたには人質になってもらいます。
>> 陛下に対して、退位と王位の譲渡を要求する、交換条件としてね」
>>「…………………………………………本気で言っていますの? 冗談ではなくて…………(汗)」
>> 何故か、エヴァンジェリンは呆気に取られたような表情をした。
>>「わざわざ人手を割いて、こんな冗談をするバカがどこにいるんです。
>>それとも『冗談だと思いたい』なんて、可愛らしいことを考えていらっしゃるんですか?」
>
>ああ、典型的な悪人の行動だ(笑)
>そこまでして、権力を振るいたいものなんですね。権力に取り憑かれた人って。

典型的です(笑)リナ辺りからは「こんなワンパターン許せない!」と
言われそうなくらい(笑)エヴァもそう思ってますが(笑)

>>「わたくしたち女王候補を〃カッコウの娘〃と言っておきながら、〃カッコウ〃に
>>〃血の繋がりによる肉親の情〃が通用すると、本気で思っていますの?
>> あなたの要求を、陛下が相手にすることは絶対にありません。
>>自分のことではなくても、断言できますわ」
>
>>「国と民の事を考えれば、要求など呑むわけがないでしょう! 称号を持つ意味を
>>理解しない愚か者が、フィア・ラルトネルやスピュネージュの称号を持つと思ったら
>>大間違いですわ、大馬鹿者! 亡き母君の名を汚す前に、即刻部下を連れて
>>立ち去りなさい!」
>
>女王様も気丈で立派な人なんですね。

さすがに親子ですから、気質はある程度似ています。その辺りはアンジェリカも同じです。

>公私の区別をつけ、そして国と民のことを考える・・・・・・見習え、今の政治家どもよ。

女王候補はとにかく、その辺り徹底して教育されますから……。ある意味では
女王家にとっては、酷な面でもありますが。

>>「明かり(ライティング)!」
>> 持続時間ゼロ、光量最大の明かり(ライティング)を、ランドルフたちに
>>向けて放つと、ゼルガディスはエヴァンジェリンを抱きかかえて、全力で走った。
>
>愛の逃避行(失礼)ですね。
>この先、まだまだ苦難が手招きして待ち伏せていると思いますが、頑張れ!ファイトだ!ゼルやん。

お姫さまを守って、悪(笑)と戦う! おおっ! ファンタジー!!

>>ほとんどエヴァとランドルフの舌戦みたいなものでしたし。
>
>いやいや、格好いいですね。エヴァ姫。
>毅然と正論をぶつけて。

正論だけではやっていけない、と言っても、ランドルフの言い分は、
妥協していいものではないですしね。エヴァはそういう部分は譲りませんので。

>わたしも早くUPできるように頑張らねばいけません。
>無理をなさらずに頑張ってください。
>それでは失礼します。

ありがとうございます。半分ゲームにハマっているせいもある(笑)ので、
調整しつつ。
棒太郎様も無理をなさらないでくださいね。
それでは、感想をありがとうございました。

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14955Re:王女様と私 6話オロシ・ハイドラント URL2003/8/24 18:20:50
記事番号14938へのコメント

 こんばんは。
 今回もワクワクしながら読ませていただきました。


 思わせぶりな台詞が飛び交う今回。
 おおまかな事情は会話から分からなくもないようなって感じです。


>「それにしても、お一人なのだからもっと簡単だと思っていましたよ。
>偶然とは言え、護衛にした通りすがりが、腕の立つ魔剣士なのだから……。
>まったく、忌々しいほど運が良い人だ。
> もっとも、それがこんな汚らわしい化け物だったのは、さすがに予想外でしたが。
> 何にせよ、手間取る原因になった化け物に、この私が謝罪しなくては
>ならない理由など、ありませんね」
> エヴァンジェリンにどれほど睨まれようと、痛くも痒くもない、といった風に、
>涼しげな顔で受け流したランドルフは、嫌悪と侮蔑の目でゼルガディスを
>見ながら、くすくすと小馬鹿にしたように笑った。
 ううむヤなやつ。
 いつの時代も性格の悪い人間が力を持っているものですねえ。


>「叩かれるような事を言ったのは、あなたですわ! それから、さっさと
>手を放しなさい!」
> 先程から感じさせている、周囲を圧倒させる奇妙な気迫をさらに際立たせて、
>エヴァンジェリンは怒りを孕んだ表情と声音でそう言い放つと、勢いよく
>ランドルフの足を踏みつけた。手を放さないものの、さすがに手首を掴む力が
>緩んだ隙を逃さずに、ランドルフの手を振り払って離れる。
 怒ると恐いものですね。
 激しさがモニター越しに伝わって来ました。


 全体的に緊迫したムードのある回だと思いました。
 さて、無事逃れた二人。
 次回には色々真相が判明するのでしょうか?
 非常に続きが気になります。


 それでは非常に短いものになってしまいましたが、この辺りで失礼させていただきます。
 次回もがんばってください。


 ……それにしても、アトリエシリーズって新作出てたんですね(何も知らんやつ)

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14959感想ありがとうございますエモーション E-mail 2003/8/24 23:22:39
記事番号14955へのコメント

こんばんは。

> こんばんは。
> 今回もワクワクしながら読ませていただきました。

有り難いお言葉です。(うるうる)

> 思わせぶりな台詞が飛び交う今回。
> おおまかな事情は会話から分からなくもないようなって感じです。

大まかには、わかると思います。細かい部分が7話に飛んでいってしまいましたので、
修正で微妙に匂わせる台詞を放り込みました。

>>「それにしても、お一人なのだからもっと簡単だと思っていましたよ。
>>偶然とは言え、護衛にした通りすがりが、腕の立つ魔剣士なのだから……。
>>まったく、忌々しいほど運が良い人だ。
>> もっとも、それがこんな汚らわしい化け物だったのは、さすがに予想外でしたが。
>> 何にせよ、手間取る原因になった化け物に、この私が謝罪しなくては
>>ならない理由など、ありませんね」
>> エヴァンジェリンにどれほど睨まれようと、痛くも痒くもない、といった風に、
>>涼しげな顔で受け流したランドルフは、嫌悪と侮蔑の目でゼルガディスを
>>見ながら、くすくすと小馬鹿にしたように笑った。
> ううむヤなやつ。
> いつの時代も性格の悪い人間が力を持っているものですねえ。

とにかくランドルフは嫌な奴です。自分の気に入った相手以外には、とことん
こういう態度を取る人間ですので。
性格が悪いから権力を持つのか、権力を持つから悪くなるのか……という。
ただ、ランドルフの場合は確実に後者ですけれど。

>>「叩かれるような事を言ったのは、あなたですわ! それから、さっさと
>>手を放しなさい!」
>> 先程から感じさせている、周囲を圧倒させる奇妙な気迫をさらに際立たせて、
>>エヴァンジェリンは怒りを孕んだ表情と声音でそう言い放つと、勢いよく
>>ランドルフの足を踏みつけた。手を放さないものの、さすがに手首を掴む力が
>>緩んだ隙を逃さずに、ランドルフの手を振り払って離れる。
> 怒ると恐いものですね。
> 激しさがモニター越しに伝わって来ました。

有り難いお言葉を再び頂きまして。エヴァはこういう事には、我慢しない子ですが、
迫力やそう言った激しい部分が、ちゃんと伝わるかなと不安でした。

> 全体的に緊迫したムードのある回だと思いました。
> さて、無事逃れた二人。
> 次回には色々真相が判明するのでしょうか?
> 非常に続きが気になります。

次は少なくとも、ランドルフが直接出てきた理由等が判明します。
まったりしつつ、説明みたいな回でしょうか。
はっきり言ってランドルフは、悪党としては小物ですので、彼の企み自体は、
今回出た「悪人のお約束」なものです。

> それでは非常に短いものになってしまいましたが、この辺りで失礼させていただきます。
> 次回もがんばってください。

感想をありがとうございました。
本当に、有り難いお言葉を頂きましたし。
ゲームに惑わされつつ(ちょっと待て)、がんばります。

> ……それにしても、アトリエシリーズって新作出てたんですね(何も知らんやつ)

TV等で、派手に宣伝しているわけではないですしね。
前作からキャラデザや、舞台やシステムが微妙に変わりましたから、違うシリーズだと
思っている方もいるのでしょうし。

それでは、これで失礼します。

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14957今頃気付いたこのアホです(T_T)けーこ 2003/8/24 21:20:03
記事番号14938へのコメント

こんばんは〜♪ここ数日暑さでマイッテおりました(--;)
そちらは如何でしょう?体調とか戻られましたか?
にしても6話UPされているのに・・今頃気付くなんて、私のバカ馬鹿莫迦(笑)

ランドルフくん、やってくれましたね♪あぁ、これで遠慮なく
ブッ潰してあげられるというもの!!ゼル、かかれっ!(犬かよ!)

エヴァ姫、さすがです(*^^*)ご立派としか言いようがございませんな。
にしても、現陛下の実の娘さんだったのですね。(なるほど、「親の教育」が徹底してるわけですね、いろんな意味で・・)
あの・・・「エーフィドーシュ」ってなんでしょう?(泣)

ランドルフ小僧が、エヴァ姫に言い負かされているのがなんともツボです。
拙い感想でまことに申し訳ございませんです(T_T)
あぁ、この先どうなるのでしょう♪なんかワクワクしておりますわ♪
7話、楽しみに待っておりますね〜(^^)

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14960こっそり投稿してますし(笑)エモーション E-mail 2003/8/25 00:01:54
記事番号14957へのコメント

こんばんは。
いつも感想をありがとうございます。

>こんばんは〜♪ここ数日暑さでマイッテおりました(--;)
>そちらは如何でしょう?体調とか戻られましたか?
>にしても6話UPされているのに・・今頃気付くなんて、私のバカ馬鹿莫迦(笑)

帰省先との気温差が激しかったようで、大丈夫でしたでしょうか。
私の方は、もう大丈夫です。いきなりの暑さには、うんざりしていますが。

>ランドルフくん、やってくれましたね♪あぁ、これで遠慮なく
>ブッ潰してあげられるというもの!!ゼル、かかれっ!(犬かよ!)

ランドルフはほんとに、「自分の気に入った相手以外には、とことん嫌な
言動をする奴」ですので。
ゼルも、「エヴァンジェリンの護衛とは関係なく、一発殴りたい」と思ってます。

>エヴァ姫、さすがです(*^^*)ご立派としか言いようがございませんな。

ありがとうございます♪ いざというときの強さは元ネタのエヴァ姫がでてます。
実は隠し味に珠晶様(爆笑)も入っていますが。

>にしても、現陛下の実の娘さんだったのですね。(なるほど、「親の教育」が徹底してるわけですね、いろんな意味で・・)

そうです。現女王の娘です。それなのに「何故、陛下を一度も親と思ったことがない」のか、
「何故、姉姫のアンジェリカとは違う姓なのか」という部分は、思いっきり
7話に飛んでいってしまいました(遠い目)
「親の教育」はほんとに徹底しています。教育する側によって、微妙に違いますが、
その辺りはもう本当に……。

>あの・・・「エーフィドーシュ」ってなんでしょう?(泣)

毎度の事ながらの、私が造語したアーヴ語です。「エーフ(aimh)+イドーシュ(idoch)」を
くっつけて「エーフィドーシュ」。意味としては「命の綱」です。
物自体は、すでに話の中に出てきています。何故こんな意味の名前になったのかは、
おいおい分かっていきます。

>ランドルフ小僧が、エヴァ姫に言い負かされているのがなんともツボです。

ランドルフはもう……悪党としては小物すぎですから。せめて斡由レベルくらいなら、
まだ、渡りあえたでしょうに(笑)

>拙い感想でまことに申し訳ございませんです(T_T)
>あぁ、この先どうなるのでしょう♪なんかワクワクしておりますわ♪
>7話、楽しみに待っておりますね〜(^^)

有り難いお言葉、ありがとうございます〜。
7話はちょっとまったりしつつ、説明コーナー(笑)かもしれません。
そろそろ収束に向かう……はずなのに(汗)
とにかく、ゲームに誘惑されつつ(待て、こら)がんばります。
ありがとうございましたm(__)m

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14994Re:王女様と私 6話紫清 月季花 2003/9/1 10:35:34
記事番号14938へのコメント

こんにちは、お久し振りです。
PCがどーしようもなくひねて、webの閲覧だけ出来なくて、携帯からレスしております。そのせいで、私の方の話は、当分続きがup出来そうに無い・・・かな?では感想いきます。

話としては、それぞれの立場や思惑なんかを匂わせる回でしたね。
そしてランドルフ氏、何気にタイプは違うけど、うちのルドウィヒ初期型(笑)と似てますね、プライド高くて他者を下に見るところとかは。
頭は悪く無いんだろうけど、ずれた思考をしてるようですし・・・こういう方が国のトップにならない事を、願うのみですね。

では、短いですがこの辺で、失礼します

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15008お久しぶりですエモーション E-mail 2003/9/2 23:09:18
記事番号14994へのコメント

こんばんは。
>こんにちは、お久し振りです。
>PCがどーしようもなくひねて、webの閲覧だけ出来なくて、携帯からレスしております。そのせいで、私の方の話は、当分続きがup出来そうに無い・・・かな?では感想いきます。

お久しぶりです。
大変ですね。パソコンに一体何が……。
Macの場合は「新しいMacを購入(または、購入しようと)すると、
それまで使っていたMacが、今まで何の問題もなく調子よく動いていたのに、
理由もなくいきなり反応しなくなる」という、俗に「Macがすねた」と
言われる現象が起きるジンクスがありますが。(ジンクスの割に実例多し)
それと似たようなものでしょうか。
何にせよ、早くパソコンの調子が戻ることをお祈りいたします。
また、気長に、続きをお待ちしていますね。(^.^)

>話としては、それぞれの立場や思惑なんかを匂わせる回でしたね。

細かい説明部分が7話に回ってしまいましたので、修正の際に、匂わす台詞を
放り込みました。ですから、分かる人は本当にわかると思います。

>そしてランドルフ氏、何気にタイプは違うけど、うちのルドウィヒ初期型(笑)と似てますね、プライド高くて他者を下に見るところとかは。
>頭は悪く無いんだろうけど、ずれた思考をしてるようですし・・・こういう方が国のトップにならない事を、願うのみですね。

ルドウィヒさん(初期型)……確かに(笑)
参考にしたのは某所の、現実にいるシャレにならないことやらかす方々の
言動なのですが、こういうタイプは何故か似てしまいますね。
他の方へのレスにも書いたのですが、本当に「どこかで量産されてるのか?」と
思うほど、似たような言動をしますから。

ランドルフがトップになったら……多分、分かりやすい形で国を滅ぼすでしょうね。(汗)
彼に正当な王位継承権がないのは、ゼフィーリアにとって幸いかもしれません。

>では、短いですがこの辺で、失礼します

感想をありがとうございました。

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15082王女様と私 7話エモーション E-mail 2003/9/11 21:18:22
記事番号14938へのコメント

こんばんは。
もはや完璧に開き直り、のんびりと書いているこのシリーズ、
やっと7話を投稿に参りました。
今回はほんとに「説明多いぞ!」という感じです。
……いつものことのよーな気もひしひしとしますが(汗)
また、ちらほらとばらまいてきた小道具の正体が、見えてくると思い……たいです(汗)
それでは、お付き合いして読んでいただければ、幸いです。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 「王女様と私」7話

 闇雲に走り抜けた先には、川が横たわっていた。さすがに目潰しの明かり(ライティング)
のせいもあって、ランドルフたちはまだ追ってきていないが、それも時間の問題だろう。
 ……だが、さっきの状況よりマシだ。
 息を整えつつ、ゼルガディスがそう思っていると、不意に左腕の、剣が
当たった辺りをつつかれた。

「ーーーーーーーっ!!!!!!」
「やっぱり、平気ではありませんわね」
 自分でも予想外だった左腕を走る激痛に、声こそ上げなかったものの、
誰が見てもそうと分かるリアクションをしたゼルガディスに、ある意味
不意打ちを仕掛けた張本人、エヴァンジェリンは、至って平静な面持ちで
そう言った。
「〜〜だからって、つつくか、普通?! ……って……(油汗)」
「大きな声を出しますと、傷に響きますわよ。
 先程もそうでしたけれど、どうしてこういう事を黙っているんですの?」
 大声を出した途端、再び走った痛みで声を詰まらせるゼルガディスに、
エヴァンジェリンはつついて痛みを誘発させた事などお構いなしで言葉を返し、
血の付いたゼルガディスの左腕の袖をまくる。ケガの状態を見て、顔をしかめた。
さすがに至近距離、というのが悪かったのかもしれない。

「……つつかれるまでは、とりあえず平気だったんだが……」
「痛みを感じない場合の方が、まずいこともありますわ。それに……わたくしを
抱えて走ったりなさいましたから、余計に酷くなったのかもしれません。
 治癒(リカバリィ)で、傷口だけは塞げますが、無理に動かせば、おそらく、
傷口が開いてしまいますわ」
 治癒(リカバリィ)をかけながらそう言うと、次にエヴァンジェリンは、
ゼルガディスに布か包帯を持っているかと聞いてきた。何に使うのかと思いながら、
救急用に持たされている布を渡すと、エヴァンジェリンは念のためにと言って、
テキパキと腕に巻きはじめた。
「応急手当まで出来るのか」
 とても手慣れていて、手つきに危なげがない。貴族のお嬢様どころか、
一国の姫なのに、やたらと器用なエヴァンジェリンには、さすがにゼルガディスも
感心してしまう。
 貴族のお嬢様やお姫さまなんてものは、音楽やダンスなどといった、せいぜい
社交に必要な、趣味的な知識しか覚えたりしないものだと思っていた。
 それだけに、治療呪文を自主的に覚えたと聞いたときも思ったが、つくづく
頭と備えの良いお姫さまだと、そう思う。
「子供の頃に、ひととおり覚えさせられたんです。当時のわたくしは、今以上に
勝手に屋敷を抜け出して、外へ遊びに出ていましたから。
 きちんと覚えるまで、ほとんど監禁状態の外出禁止でしたから、必死で
覚えましたわ。どんなに叱っても、わたくしが聞かないので、お父様たちとしては、
せめてもの妥協だったのですわね、きっと」
 くすくすと笑いながら答えたエヴァンジェリンの言葉に、ゼルガディスは
思わず息を呑む。
 いくら勝手に家を抜け出すと言っても、幼い子供に応急手当法をきちんと
ひととおり覚えさせる、というのは、彼女が常に命の危険にさらされていた事を、
間接的に示しているとしか思えない。
「どうかなさいましたの?」
 その事にまったく気づいていないらしく、不思議そうに訊ねるエヴァンジェリンに、
ゼルガディスは何でもないという風に、小さく首を振った。
「いや。お姫さまってのも、大変なんだなと思ってな」
「……申し訳ありません。初めからお話しいたしませんで……」
「それは当然だろう。第一、言われたところで信じなかったと思うしな」
 素直にそう言われて、苦笑しながらゼルガディスは答える。
 〃フィア・ラルトネル〃は、ゼフィーリアの王族の女性につく称号だが、
ランドルフがエヴァンジェリンに、〃フィア・ラルトネル=ゼフィーリア〃と
言わなければ、彼女が王族、それも、直系に近い血筋だとは思わなかっただろう。
 それでもさすがに、現女王の娘とは思ってもみなかったが。

「だが、これで納得した。どれほどの大貴族か知らんが、後継を試すにしても、
かなり厳しいと思ったからな。
 まあ、正直に言わせてもらえば、たとえ〃次期女王〃を試すものだとしても、
キツすぎるとは思うが」
 ついでに言えば、〃報酬〃として渡されたブローチが、法外すぎる価値だった理由も
納得した。いくら大貴族でも、あの見事なコーラルピンクの真珠……コンクパールを、
3粒も揃えるのは、容易ではないからだ。
 ゼルガディスの言葉に、エヴァンジェリンは苦笑しているような面持ちで言う。
「ゼフィーリアは二百年ほど前の、ジャービス王子の反乱の時に、一度滅んだと
言われていますから……。警備を厳重にしていても、先代の女王のような事は
起きますし、どうしてもそうなるのでしょうね」
「運や状況判断を試す……か。過激すぎだが、確かに分からないでもないな。
今回は違うが。
 あのランドルフって奴は、一体何者なんだ? かなり毛並みの良さそうな
お坊ちゃんだが」
「クリフォード家に嫁いだ、前の代の女王候補ミランダ王女の息子で、傍系王族ですわ。
 傍系王族と言っても、クリフォード家自体、代々ずっと侯爵家として
続いてきていますし、過去にも何度か王女が嫁いでいる家柄ですから、
血は濃い方ですけれど」
「それはまた……随分と良い血筋で、お家柄だな。どうりで、やたらと
偉そうだったわけだ。王族で女王候補のあんたへの態度も、相当なものだったしな。
 父親の身分がどうとか言っていたが、それでも本来、身分を持ち出したら、
あんたの方がずっと上だろうに」
 ランドルフのやたらと高そうなプライドと、無意味に尊大な態度、
そして、言葉こそ丁寧でも、エヴァンジェリンを見下していた言動は、
そこからきているのだろう。
 吐き捨てるようにそう言うと、布を巻き終えたエヴァンジェリンは、
小さく頭を振った。
「そうでもありませんわ。単純に王宮内の序列でいけば、ランドルフの方が
ずっと上です。
 一代限りのものとは言っても、彼は王子ですし、〃フィア・ラルト〃の称号と、
公爵の爵位を持っていますけれど、わたくしを含め、女王候補は直系王族である以上、
一貴族の養女でしかありません。女王候補として正式に認められていても、
社交界へ出るまでは〃フィア・ラルトネル〃の称号も、〃ゼフィーリア〃の名も、
正式には使えませんもの」
「……直系王族だから、一貴族の養女でしかない、というのが、良く分からんのだが……」
 その言葉に、エヴァンジェリンは少し首をかしげ、不思議そうな表情で
ゼルガディスを見ていたが、ようやく気がついたようにぽんっと、手を鳴らした。
「ごめんなさい、分からなくて当然でしたわね。
 ゼフィーリアでは、初代女王の血を女性のみの直系で受け継いだ者を、
直系王族と呼びますが、直系王族は女の子、つまり王位継承権を持つ者を、
物心つく前に、直接の血の繋がりのない貴族の家へ、必ず養女に出すことになっています。
 男の子は手元に、父方に置けますけれど、女王や王太女の子どもの場合は、
性別に関係なく養子養女に出されますわ。
 建国以来ずっとそうです。歴代の女王や女王候補で、生みの親に育てられた者は、
一人もおりません」
 おそらく、血縁を頼りに権力を振るう外戚の排除や、いざという時、
──先程ランドルフが言ったような事が良い例だが──親子兄弟姉妹の〃情〃に
囚われたりしないようにするため等、理由は様々あるのだろう。
それは、まあ、理解できる。
 だが、頭で理解できても、感情はそう納得できるものではないだろう。
まして、実の親と育ての親が違うというだけでも、結構ショックな事のはずだ。
 それなのに、口調も態度も平然と、そしてあっさりとしているエヴァンジェリンが、
ゼルガディスには不可解だった。
「……随分、事もなげに言うんだな。あんたは、自分が直系王族だと知るまでは、
育ての親を本当の親だと思っていたんだろう?」
「今更なことですもの。直系王族……女王家がこういうものなのも、わたくしが
女王家の人間なのも、小さい頃から全部聞かされていましたから。
 多分、お父様とお母様は、いい加減な事を吹き込まれる前に、と思ったのでしょうね。
わたくしの父だった方についてもそうですが、こういったことは、どこからか
知られるものですから」
 ……嫌になるくらいご立派だな。王族である以上、そんな感情は切り捨てる、か。
 ひたすら淡々と、そう返して立ち上がったエヴァンジェリンを横目で見ながら、
まるっきり人間らしい感情を無視した感覚に、ゼルガディスが心の中で反発を感じていると、
「でも〃カッコウの娘〃って、本当に的を射ている表現だと思いますわ。
 もちろん、これは陰で良く言われている女王家に対する揶揄ですけれど、
確かに女王家の者は、カッコウみたいですもの。
 『自分で子どもを育てずに、他人に預けて育てさせる』のですから」
 ぽつり、とエヴァンジェリンがそう言葉をこぼす。
 背を向けているので、表情は分からない。だが、どこか微妙な声音で、気づいた。
 まったく気にしないわけなどないのだ。
 あっさりとしていたのは、否応なしにそう悟るしかなかったからだ。
それも本当に幼いうちから、感情の入る余地もなく。
 それは、自分にも覚えのあるものなのに、やっと気づく自分が腹立たしい。

「……えーっと……あのな、エヴァンジェリン。……カッコウは……って…………
 …………何で…………草なんか結んでいるんだ……………………?(汗)」
 返す言葉に詰まりつつ、それでも──適当かどうかはともかく──何とか
言葉を見つけて話そうとしたゼルガディスは、背を向けたまま、少し離れて
座っているエヴァンジェリンの様子を見て、思わず訊ねた。
「決まってますわ。ランドルフたちは絶対に追いかけてきますもの。でしたら、
おもてなしに罠のひとつでも仕掛けようかなと思いまして(はあと)」
 ……これも親の教育の成果……なんだろうな、多分。女王候補の教育としては、
何かが微妙にズレてるような気がするが。
 草を結びながら、にっこりと笑うエヴァンジェリンを見て、ゼルガディスは
そう思いつつ、ふと頭に浮かんだ疑問を口にする。
「それにしても、あいつは何で直接この場に出てきたんだろうな。あんたを
確実に捕まえる気だったと言えばそれまでだが、失敗したときを考えたら、
表に出ない方がいいだろうに」
「それは、ランドルフの一番の目的が、わたくしの命ではなく、わたくしの持つ
エーフィドーシュだからですわ」
「……エーフィドーシュ?
 そう言えば、さっきもそんな事を言っていたな……。何なんだ、それは?」
 ゼルガディスの問いに、エヴァンジェリンは草を結ぶ手を止めた。
「この世に七つしかない、ゼフィーリア女王家の至宝の石です。ジャービス王子の乱で、
一つは当時の所有者の王太女共々、行方が分からないままですから、現在王家にあるのは
六つですけれど。
 簡単に言いますと、王位継承権の証のようなものですわ。たとえ直系王族であっても、
この石を持たない者が、王位に就くことは出来ません」
 そう、真っ直ぐにゼルガディスの目を見つめながら、エヴァンジェリンは答える。
とても真剣な眼差しと表情で。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 ……と、何気にシリアス風味な状態で次へ続きます。
 ノリは「ア○ジェ○ーク」というより「プ○ンセ○メーカー(……古い)」な
ゼフィーリア女王家……。「西の善き魔女」のグラール女王家がベースなのに、
私が書いたらそんな感じになりました……。(汗)何故でしょう? (^_^;)

 さて、ゼルが貰った報酬の正体(笑)は、実にマニアックで稀少な真珠、
コンクパールでした。養殖ができないため、天然のみでしか採れない真珠なんです。
 しかも宝石として通用するのは、約1万8000粒のうち1つの割合しかないと
言われています。故に、高くて金額も相場というものがありません。
 ちなみに、これ書く前に参考として見たコンクパールは、見た中で一番上質で
色の綺麗なものでして、お値段が一粒……120万円(税抜き)……。
 エヴァが渡したものは、このレベルのものか、それより上、と設定しています。
 こんなのが三粒、さらに忘れがちですが、コンクパールの周りを小粒のダイヤ
(当然上質)が囲って、金細工で三つ葉のデザインにされているわけですから、
3話でゼルが法外すぎると思ったのも、無理ないわけです。
 エーフィドーシュについては、現存する石ではありませんが、石としての価値は、
占い師の水晶玉程度の設定です。七つしかないと言っても、女王家以外には
無意味なものですので。

それでは、今回もお読みいただきまして、ありがとうございました。
続きがUPするのが、妙にたらたらとしているシリーズですが、
次回でもお会いできることを祈りつつ、今回はこれで失礼いたします。

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15086Re:王女様と私 7話けーこ 2003/9/11 23:44:54
記事番号15082へのコメント

こんばんは〜♪雷雨の為にお月様を見るのは無理かと思われましたけど
どうにか雲の切れ間から見えました〜♪団子団子♪(違)

ゼルの傷口をつつくエヴァ姫・・・・(笑)で、大人しく治癒というか手当てを
して貰うゼルを想像してまるで美女と野獣をワンシーンを見るような(笑)
「カッコウの娘」に関しては・・・・ややこしいんですねぇ(T_T)
何度反芻した事かっ!(をい・・)
そういう状態を幼い頃から受け入れるよう指導してきた養親らの教育の
賜物がエヴァ姫なのですね。でも、エヴァ姫もそれを理解して受け入れるには
余程の事だったのじゃないでしょうか・・・・・。
(ジャービス王子や先代の女王の話とかも気になりますけど)

が!こーんなしんみりした話でありながら、馬鹿小僧をワナに嵌めるべく
草を結んでいるエヴァ姫に脱帽(爆笑)さすが姫様・・・・・
是非とも姫様の下僕にしてください、と直訴しそうです(笑)

困苦パール・・・なかなか的を得た変換だなぁ(^^;)そんなに高かったですっけ?
名前だけは聞いた事ありますけど、本物はまだ見た事ありません。
あぁ、気が遠くなりそうです(笑)

ハチャメチャな感想で申し訳ないです。また次を楽しみに待っていますね〜♪

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15092Re:王女様と私 7話エモーション E-mail 2003/9/13 00:00:52
記事番号15086へのコメント

こんばんは。
いつも感想をありがとうございます。

>こんばんは〜♪雷雨の為にお月様を見るのは無理かと思われましたけど
>どうにか雲の切れ間から見えました〜♪団子団子♪(違)

こちらはお月様、見られませんでした(泣)
ず〜っと雲がかかっていまして。
それでも、団子は用意していませんでしたが、梨とリンゴはありまして……。
花……じゃない月より団子ならぬ果物状態の中秋の名月の日でした。(笑)

>ゼルの傷口をつつくエヴァ姫・・・・(笑)で、大人しく治癒というか手当てを
>して貰うゼルを想像してまるで美女と野獣をワンシーンを見るような(笑)

きっと、エヴァの有無を言わさぬ&上目づかいうるうる攻撃に、ゼルは
抵抗できなかったのでしょう(笑)
傷口つつき(笑)……普通はやらないですよね、ほんと(笑)
でも、痛みを自覚しなかったら、ゼルは治療も手当もせずに動き回りそうなので、
結果オーライ……かも。

>「カッコウの娘」に関しては・・・・ややこしいんですねぇ(T_T)
>何度反芻した事かっ!(をい・・)
>そういう状態を幼い頃から受け入れるよう指導してきた養親らの教育の
>賜物がエヴァ姫なのですね。でも、エヴァ姫もそれを理解して受け入れるには
>余程の事だったのじゃないでしょうか・・・・・。
>(ジャービス王子や先代の女王の話とかも気になりますけど)

すみません、ややこしくて(汗)元ネタの方は「とにかく子供は養子に出す」
「女王は制度上の結婚をしない」ですから、まだ分かりやすいのですが。
「女王家と呼ばれていても、実際には〃家〃はない」という点は同じなのですけれど。
エヴァにしろ他の女王候補にしろ、受け入れるのは本当に大変だったと思います。
実はエヴァの子供の頃の「お屋敷抜けだし」は、半分その辺りの反発や
反抗心からの抗議行動みたいなものです。……本人自覚してませんが(笑)
ジャービス王子の件と先代の女王の件は、この話には深く関連していませんが、
今のゼフィーリアに影響を与えている出来事なので、後の方でも軽く触れます。

>が!こーんなしんみりした話でありながら、馬鹿小僧をワナに嵌めるべく
>草を結んでいるエヴァ姫に脱帽(爆笑)さすが姫様・・・・・
>是非とも姫様の下僕にしてください、と直訴しそうです(笑)

気分の切り替えが早い方というのもありますが、やはり「どこまでもマイペース」
な方ですから(笑)
さて、この場で他にすることは? と思った途端、行動してしまうのでしょう。
姫の下僕……苦労しますよ(笑)違う意味で(笑)

>困苦パール・・・なかなか的を得た変換だなぁ(^^;)そんなに高かったですっけ?
>名前だけは聞いた事ありますけど、本物はまだ見た事ありません。
>あぁ、気が遠くなりそうです(笑)

ある意味ぴったりな、素晴らしい変換です。困苦パール……(笑)
私も実物はさすがに……。宝石の本に載っていた写真で一目惚れして以来、
写真や画像だけは見まくってますが。(ほんとに綺麗なんですよ〜)
例に出した値段は、参考にした中で、一番高い値段のものです。(一番良いものでしたし)
私も思わず何度も確認しましたよ、あれは(汗)「一、十、百……」と(笑)
ざっとみたところ10万円〜60万円前後が多いのですが、それなりに見栄えの
するものとなると、最低ラインは30万円〜40万円くらい……(汗)
割れがはいっているもの、サイズ小さいピアス用なら、10万円以下になるようです。
……あの本に載ってたのは、絶対120万円より上だろうなあ……(汗)
ああ、眩暈が……(笑)

>ハチャメチャな感想で申し訳ないです。また次を楽しみに待っていますね〜♪

有り難いお言葉を……(うるうる)
とろとろしたペースのお話ですが、がんばって書きます。
感想をありがとうございました。

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15127Re:王女様と私 7話オロシ・ハイドラント URL2003/9/15 19:43:25
記事番号15082へのコメント

こんばんは
テスト前日だというのに……愚かな私です。


> 息を整えつつ、ゼルガディスがそう思っていると、不意に左腕の、剣が
>当たった辺りをつつかれた。
>
>「ーーーーーーーっ!!!!!!」
>「やっぱり、平気ではありませんわね」
> 自分でも予想外だった左腕を走る激痛に、声こそ上げなかったものの、
>誰が見てもそうと分かるリアクションをしたゼルガディスに、ある意味
>不意打ちを仕掛けた張本人、エヴァンジェリンは、至って平静な面持ちで
>そう言った。
>「〜〜だからって、つつくか、普通?! ……って……(油汗)」
平然とキツいことやりますな姫様。
でもやはり普通じゃない辺りが王族らしい(?)


>一国の姫なのに、やたらと器用なエヴァンジェリンには、さすがにゼルガディスも
>感心してしまう。
> 貴族のお嬢様やお姫さまなんてものは、音楽やダンスなどといった、せいぜい
>社交に必要な、趣味的な知識しか覚えたりしないものだと思っていた。
まあそういうイメージありますよね。
実際はどうなのか知らないですけど。


>「そうでもありませんわ。単純に王宮内の序列でいけば、ランドルフの方が
>ずっと上です。
> 一代限りのものとは言っても、彼は王子ですし、〃フィア・ラルト〃の称号と、
>公爵の爵位を持っていますけれど、わたくしを含め、女王候補は直系王族である以上、
>一貴族の養女でしかありません。女王候補として正式に認められていても、
>社交界へ出るまでは〃フィア・ラルトネル〃の称号も、〃ゼフィーリア〃の名も、
>正式には使えませんもの」
>「……直系王族だから、一貴族の養女でしかない、というのが、良く分からんのだが……」
> その言葉に、エヴァンジェリンは少し首をかしげ、不思議そうな表情で
>ゼルガディスを見ていたが、ようやく気がついたようにぽんっと、手を鳴らした。
>「ごめんなさい、分からなくて当然でしたわね。
> ゼフィーリアでは、初代女王の血を女性のみの直系で受け継いだ者を、
>直系王族と呼びますが、直系王族は女の子、つまり王位継承権を持つ者を、
>物心つく前に、直接の血の繋がりのない貴族の家へ、必ず養女に出すことになっています。
> 男の子は手元に、父方に置けますけれど、女王や王太女の子どもの場合は、
>性別に関係なく養子養女に出されますわ。
> 建国以来ずっとそうです。歴代の女王や女王候補で、生みの親に育てられた者は、
>一人もおりません」
なるほどなるほど。
設定がしっかりしていて説明も上手なので、すっきりした印象が持てます。見習いたいものです。


>「この世に七つしかない、ゼフィーリア女王家の至宝の石です。ジャービス王子の乱で、
>一つは当時の所有者の王太女共々、行方が分からないままですから、現在王家にあるのは
>六つですけれど。
> 簡単に言いますと、王位継承権の証のようなものですわ。たとえ直系王族であっても、
>この石を持たない者が、王位に就くことは出来ません」
となると、奪われたりしたら大変ですね。
サバイバルゲームみたいなものが展開されることもあるのかな?


今回も面白かったです。
次回が楽しみです。
それでは何か短いですけどこの辺りで……

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15147Re:王女様と私 7話エモーション E-mail 2003/9/16 23:59:56
記事番号15127へのコメント

こんばんは。

>こんばんは
>テスト前日だというのに……愚かな私です。

一昨日の投稿ですから……今日テストだったのですね。
ついつい別な事したくなるのは、良く分かります。(汗)
でも、勉強もがんばってくださいね。

>>「ーーーーーーーっ!!!!!!」
>>「やっぱり、平気ではありませんわね」
>> 自分でも予想外だった左腕を走る激痛に、声こそ上げなかったものの、
>>誰が見てもそうと分かるリアクションをしたゼルガディスに、ある意味
>>不意打ちを仕掛けた張本人、エヴァンジェリンは、至って平静な面持ちで
>>そう言った。
>>「〜〜だからって、つつくか、普通?! ……って……(油汗)」
>平然とキツいことやりますな姫様。
>でもやはり普通じゃない辺りが王族らしい(?)

これは王族だからというより、エヴァだからでしょう(汗)
悪気もなくこういう事をやらかします(汗)……余計質悪いかも(汗)

>> 貴族のお嬢様やお姫さまなんてものは、音楽やダンスなどといった、せいぜい
>>社交に必要な、趣味的な知識しか覚えたりしないものだと思っていた。
>まあそういうイメージありますよね。
>実際はどうなのか知らないですけど。

ひととおりの知識は与えられるのでしょうけれど、政治的な事には、
あまり関わらせて貰えない、というのが実情なのかもしれません。
この辺りは、その人の性格や行動力、置かれている立場で変わってくるのでしょうね。
とりあえずゼフィーリアのお姫さま方は、社交に必要なことだけ、という訳には
いきませんし、こっちの面でも能力主義なので、政治関係の官については、
男女の関係なしに登用しています。

>>「そうでもありませんわ。単純に王宮内の序列でいけば、ランドルフの方が
>>ずっと上です。
>> 一代限りのものとは言っても、彼は王子ですし、〃フィア・ラルト〃の称号と、
>>公爵の爵位を持っていますけれど、わたくしを含め、女王候補は直系王族である以上、
>>一貴族の養女でしかありません。女王候補として正式に認められていても、
>>社交界へ出るまでは〃フィア・ラルトネル〃の称号も、〃ゼフィーリア〃の名も、
>>正式には使えませんもの」

>>「ごめんなさい、分からなくて当然でしたわね。
>> ゼフィーリアでは、初代女王の血を女性のみの直系で受け継いだ者を、
>>直系王族と呼びますが、直系王族は女の子、つまり王位継承権を持つ者を、
>>物心つく前に、直接の血の繋がりのない貴族の家へ、必ず養女に出すことになっています。
>> 男の子は手元に、父方に置けますけれど、女王や王太女の子どもの場合は、
>>性別に関係なく養子養女に出されますわ。
>> 建国以来ずっとそうです。歴代の女王や女王候補で、生みの親に育てられた者は、
>>一人もおりません」
>なるほどなるほど。
>設定がしっかりしていて説明も上手なので、すっきりした印象が持てます。見習いたいものです。

自分ではこの辺りの説明は、結構もたついているなあと思うのですが……(汗)
台詞ではなく、普通に地の文にして、「〜とエヴァンジェリンは説明した」
にした方が、分かりやすかったかも、と思っています。
ゼフィーリア女王家の設定の基本は「西の善き魔女」のグラール女王家の設定です。
それを少しいじくって、さらに「星界シリーズ」のアブリアル王家の設定も
加えてます。……アブリアル王家と言っても、さすがに軍人になったりはしませんが(笑)
本来の女王即位の条件と女王になれなかった女王候補&退位後の女王の役目ついては
アブリアル王家をベースにしています。

>> 簡単に言いますと、王位継承権の証のようなものですわ。たとえ直系王族であっても、
>>この石を持たない者が、王位に就くことは出来ません」
>となると、奪われたりしたら大変ですね。
>サバイバルゲームみたいなものが展開されることもあるのかな?

サバイバルゲーム……というより間抜けかも……かなり……(笑)
石は本当はランドルフが持っていても、無意味なんです(汗)
でもランドルフはそう思ってませんし、エヴァもその事はよく知りません。
よく知っているのは、女王とその側近くらいでしょう。
(注:今回の話には女王本人は登場しないです)
でも奪われるのはまずいです。ジャービス王子の乱のときのような事情
(何より王太女は石と一緒に行方不明になったのであって、別に石を奪われた
わけではありません)ならともかく、失くしたり奪われたりしたら、
エヴァは王籍抹消&国外追放くらいにはなります。

>今回も面白かったです。
>次回が楽しみです。
>それでは何か短いですけどこの辺りで……

有り難いお言葉&感想をありがとうございました。
本当に、のんびりたらたらときているこのシリーズ、何とかペースはやめたいです。
それでは、ありがとうございました。

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