◆−薔薇とか幻視感とか。・1−ザズルア=ジャズルフィードゥ (2003/7/3 02:33:16) No.14575
 ┗薔薇とか幻視感とか。・2−ザズルア=ジャズルフィードゥ (2003/7/8 01:54:37) No.14604
  ┣Re:薔薇とか幻視感とか。−祭 蛍詩 (2003/7/9 19:25:24) No.14616
  ┃┗レスありがとうございます!−ザズルア=ジャズルフィードゥ (2003/7/10 03:16:40) No.14625
  ┗薔薇とか幻視感とか。・3−ザズルア=ジャズルフィードゥ (2003/7/16 03:52:19) No.14665
   ┗Re:薔薇とか幻視感とか。・3−祭 蛍詩 (2003/7/16 23:21:34) No.14672
    ┗Re:薔薇とか幻視感とか。・3−ザズルア=ジャズルフィードゥ (2003/7/17 04:38:29) No.14673


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14575薔薇とか幻視感とか。・1ザズルア=ジャズルフィードゥ E-mail URL2003/7/3 02:33:16


ザ:覚えていた方おられまするでしょうか?
ハ:どんだけサボれば気が済むのよあんたは。(怒)
ザ:・・・ごめん。(汗)しかもサボってる間に話の展開が予定とは少し変わりそうだし、主役がセイドからあんたになりそうだし、人様のキャラ出るし。(滅)
ハ:ちゃんと製作者の方から許可貰ってるけどね。スレイヤーズ無関係の人だけど。
ザ:彼が来て嬉しかろう。
ハ:・・・わかってる?一応これではあたしその人に会ってないのよ?
ザ:おぉ、照れおってからに。
ハ:・・・聞けよ。












「あれ・・・、お岩さん?」
「何だそりゃ。」

 また5歳にミニマムった弟分にゼルガディスはツッコんだ。

「それじゃ、れぞじーちゃんがつくったごーれむさん?」

 セイドの何気ない言葉に、ゼルガディスは一瞬顔をしかめる。

「・・・間違っちゃいない。だが、俺はゴーレムじゃない。」

 ゼルガディスは曖昧に答えた。幼い少年にはやはり分からなかったようで、首をかしげる。

「とりあえず、このことをアメリアたちに言っておかないと・・・。」








「また・・・ですか?」
「また・・・なんだ。」

 宿の一階に設けられている食堂にて、アメリアたちご一行はひとつのテーブルを囲んでいた。いつもと変わらない光景のはずだった。――一人を除いて。

「ねー、おにーちゃんたち。どうしたの?」

 スプルの膝の上――やっぱりスプルがお気に入りのようだ――にちょこんと座り、青い髪の少年は言った。

「・・・・・・。」
「・・・・・・。」

 何でこんなことになったのか。一同の頭の中はそれだけだった。ここ一年間、特に何事も無かったのは嵐の前の静けさか。

「・・・ハール。お前の歌でセイドを元に戻すことは出来ないか?」

 ゼルガディスがハールに促す。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えっ?何?」
「反応遅い。」

 ぼーっとしてたハールにゼルガディスがツッコむ。

「あ・・・、ごめん。」

 そういうと、彼女の意識はまたどこか遠くへ行ってしまう。

「・・・人の用件を聞け。
 まったく、一体如何したんだ?」
「どうって・・・、別に。」

 視線を窓の外に向けたまま、ハールは答える。

「とにかく、セイドが戻るように歌え。」

 半ば投げやりにいうゼルガディス。

「んー・・・。」

 頷き、歌うハール。が、彼女の歌はいつものとはどこか違った。なんというか、何かが抜けている感じだ。

「・・・駄目だな。と、いうかやる気あるのか?」
「まぁまぁ、落ち着いてくださいゼルガディスさん。ハールさんだって調子の悪い日はありますよ。」

 半眼で睨みつけるゼルガディスをアメリアが宥める。

「・・・それに、ここ、砂漠だし・・・。」

 アメリアは小声でつけたした。

「・・・・・・?」
「あー・・・、暑さでバテちゃったみたい。ごめんね。」

 そういうや否や、ハールは歩き出す。

「ちょっと、外の風当たってくるね。」

 振り向かず、そう告げると彼女はさっさと外に出て行った。




 容赦ない太陽の熱、黄砂交じりの風。生まれて始めてきた砂漠の町。初めて好きになった人はこんなところで生まれ育ったんだな、とハールは思った。

(もう、あの方のことを思っても辛くない。むしろ優しい気持ちになる。
 なのに・・・なんだろう、この気持ち。ここに来てから・・・。)

 適当に涼しい日陰を探し、器を足元に置き歌いだす。路上で歌ってお金を稼ぐのである。以前は歌うと必ず“力”を発揮してしまうので安易に歌えなかったが、この一年で力を制御できるようになったのでこうして路銀を稼ぐことが出来るようになった。

 チャリン

 器に一枚目の金貨が入った。ハールはその最初の客に微笑み――

(!?)

 その客を見てハールは一瞬固まった。

「セイド!?」








ザ:婿養子君登場。
ハ:婿養子って・・・。(汗)
ザ:扱いは我がこと大差ないです。ゲームで名前使ったり。
ハ:FFTとか。何でかあたしと彼性別逆転してるけどね。
ザ:吟遊詩人は男しかなれないから。
ハ:じゃ、なんで彼が女なの?
ザ:その反動。
ハ:・・・・・・。
ザ:それではまた次回。なるべく早く書きます。

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14604薔薇とか幻視感とか。・2ザズルア=ジャズルフィードゥ E-mail URL2003/7/8 01:54:37
記事番号14575へのコメント
ハ:・・・ふと思ったんだけどさ。
ザ:何?
ハ:これってさ、ほとんどオリジナルじゃない?
ザ:・・・・・・。
ハ:・・・・・・。
ザ:・・・・・・(逃走)
ハ:・・・シャドウ・スナップ。(ダガー投げ)







「セイド・・・!?」

 いや、よく見れば違った。セイドの元の年頃と同じくらいの男だが、目と髪の色は緑、服装も顔立ちも違う。だが、どことなくセイドに似ているのは否めなかった。

「?」
「あ・・・、申し訳ございません。少し、知り合いに似ていたもので・・・。すみません。」
「そうなのか。気にしなくていいぜ。」

 そう言って男はにかっと微笑んだ。その笑みもなんとなくセイドに似ている。つられてハールも微笑み返した。





「スプルおねーちゃん!こっちこっち!」

 走っていく青髪の少年の後を苦笑しながら追うスプル。

「こらこら、そんなに走ったら人にぶつかってしまうでしょう?」

 そんなスプルの言葉も聞かず、セイドは駆けていく。と、

「うわっ!」
「きゃっ!」

 そう言われておきながらもセイドは道行く人にぶつかってしまった。

「ほら、言ったでしょう。ちゃんと前を見なきゃ。
 申し訳ございません。わたくしの監視が行き届いてないばっかりに。」

 スプルがぶつかった女性に謝る。

「いいえ、気にしないでくださいな。子供のやったとこですし。」

 女性は笑って答えた。そしてかがんでセイドの頭をなでる。

「にしても、可愛い子ね。あなた、お名前は?」
「・・・セイド。セイド=ドゥレスト。」
「セイド君ね。」
「・・・・・・。」

 セイドは女性から離れると、スプルの後に隠れた。

「どうしたの?セイド君。」
「・・・・・・。」
「あらあら、そっちのお姉ちゃんの方が好きなのかな?」

 くすくすと微笑み駆ける女性に、しかしセイドはスプルのマントの裾を力いっぱい握って警戒する。

「嫌われちゃったかしら?」
「申し訳ございません。普段は人懐っこい子なのですが・・・。」
「あら、いいのよ。小さい子にだって人の好き嫌いはあるわ。」

 そう言って女性はセイドに近づく。びくっ、と身を震わせおびえた眼差しのセイドに女性は優しく微笑み、セイドの頭をなでる。

「それじゃあね、セイド君。」

 そして女性は去って行った。セイドは女性が見えなくなるまで怯えたまま女性を睨んでいた。

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14616Re:薔薇とか幻視感とか。祭 蛍詩 2003/7/9 19:25:24
記事番号14604へのコメント

 はじめましてです! 過去ログの方で薔薇シリーズ読ませていただいてました。ゼルさん好きの祭 蛍詩と申します!
 ゼルさんがかっこよくて、アメリアちゃんが可愛くて、スプルさんがいいお姉さんっぽくて、セイドさんがなんか可愛くて、ハールちゃんがやっぱり可愛くて、薔薇シリーズ、好きですv

 また小さくなっちゃったんですね、セイドさん。 ゼルさんのこと、お岩さんって(笑) でもやっぱりスプルさんが一番お気に入りなんですねっvv
 セイドさんに似た人? でも違う人なんですね。
 んでもって、なにやら怪しい女の人が現れましたね。 ちびセイドさん気をつけないと…。

 おもしろかったですvv えっと、みじかくてごめんなさい;
 つぎも、楽しみにしています!

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14625レスありがとうございます!ザズルア=ジャズルフィードゥ E-mail URL2003/7/10 03:16:40
記事番号14616へのコメント

> はじめましてです! 過去ログの方で薔薇シリーズ読ませていただいてました。ゼルさん好きの祭 蛍詩と申します!

はい、初めまして!ザズルア=ジャズルフィードゥです。あたしもゼル大好きです!

> ゼルさんがかっこよくて、アメリアちゃんが可愛くて、スプルさんがいいお姉さんっぽくて、セイドさんがなんか可愛くて、ハールちゃんがやっぱり可愛くて、薔薇シリーズ、好きですv

そう言ってもらえてありがたいです。スプルはお姉ちゃんですからね〜。(何)
・・・実はスレキャラよりもオリキャラたちのほうに浮気しつつあるとは言ってはいけない事実で。(待て)

> また小さくなっちゃったんですね、セイドさん。 ゼルさんのこと、お岩さんって(笑) でもやっぱりスプルさんが一番お気に入りなんですねっvv

実はあたしの趣味で縮めたということは隠さなきゃいけない。(じゃあ言うな)

> セイドさんに似た人? でも違う人なんですね。
> んでもって、なにやら怪しい女の人が現れましたね。 ちびセイドさん気をつけないと…。

前書きにも述べましたが、実は人様のキャラです。(滅)許可を頂いてこちらにも出させてもらっているんです。<セイド似
実は彼・・・だめだ、これ以上言ったら面白くなくなる。(何)

> おもしろかったですvv えっと、みじかくてごめんなさい;
> つぎも、楽しみにしています!

短くても嬉しいです〜!頑張って次回書きます!!ありがとうございました!

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14665薔薇とか幻視感とか。・3ザズルア=ジャズルフィードゥ E-mail URL2003/7/16 03:52:19
記事番号14604へのコメント

ザ:ここで、ひとつお詫び申し上げることがあります。
  すでに修正済みですが、ハールの前に現れた男の特徴を「青い短髪の〜」と書きましたが、実際は緑の長髪です。読んでくださった方、特に彼の生みの親の方、本当に申し訳ございません。
ハ:青髪短髪の方が見慣れてるもんね・・・。むしろそれでセイドに似てるって決め付けて。(滅)
ザ:うっ・・・。で、でも、性格とかも似てるし・・・。
ハ:・・・まぁ、いいわ。
  でも、彼の正体というかなんというか・・・とにかく、その辺大方ばれてると思うわよ。あんたの発言で。
ザ:え!?
ハ:・・・もう少し考えて発言しなさいよ・・・。











――翌日。


「・・・あ。」

 ハールは昨日と同じ場所で路上演奏の準備を簡単に済ますと、ひとつの人影を見つけた。印象深かったので覚えている。

「よぉ、詩人さん。」
「また来てくれたんですね。」

 それは、何処となくセイドに似た昨日の男であった。

「まぁ・・・、歌、綺麗だからな。また聞きに来たくなっちまって。」
「ありがとうございます。」

 苦笑し、言った男の言葉に、ハールはにっこり笑って返す。
 肉体が実年齢+10歳とはいえ、精神年齢が実年齢−5歳(やや誇張)のハールには営業スマイルなんて器用な真似は出来ない。要するに、本当に純粋に嬉しかったのだ。

「それじゃあ、お礼に一曲タダでいいですよ。」
「あ・・・、何か悪いな。」
「いえ、いいんですよ。」

 苦笑する男に、ハールは微笑み、そして歌いだす。


――風は月の女神を守りし騎士(ナイト) 雲から女神を守りし騎士

  女神は騎士を愛し 騎士もまた女神を愛した

  空が雲で満たされている時騎士は非番か 女神との密会か 人々に女神の美しさを見せたくない独占欲か

  新月の夜は騎士は何処だ 女神の隣か 他の精霊と戯れているのか

  満月の夜 風は月には優しく吹き流れ 雲を激しく吹き飛ばす

  今宵もまた 騎士は女神を守るのだろう――


 歌い終わり、ぺこりとお辞儀するハール。男はぱちぱちと拍手を返す。

「流石本職、綺麗な歌だったぜ。」
「ありがとうございます。そう言ってもらえると本当に嬉しいです。」

 男の言葉を笑顔で返すハール。

「にしても、月と風なんて変わった組み合わせだな。月と太陽ならともかく。」

 ふと口にした男の言葉に、ハールは苦笑して答える。

「初めて好きになった人がモデルですから。」
「へぇ・・・。で、女神は君?」
「まさか。」

 首を軽く振り、苦笑するハール。男はあ、と悪いこと言ったなというような表情になるが、ハールはそんな男に微笑む。

「素敵な方なんですよ。綺麗で、優しげで・・・。あ、でも実際に会ったことはないんですけどね。」
「そう・・・なんだ。・・・失礼なこと聞くけど、辛くはないのか?」

 男の言葉に、ハールは首を振った。

「最初は辛かったですが・・・、その人の事を知ったら絶対敵わない、敵わなくていいと思えてきたんです。
 今でもその初恋の人は好きですけど、恋愛とかの好きじゃなくって、なんというか・・・想いが琥珀になったんです。」
「琥珀?」
「はい。」

 首をかしげる男にハールは頷いた。

「甘い、恋の蜜が時が経つことによって固まって、甘くはないけど綺麗な琥珀になったんです。思い出とか、そんな過去の遺物みたいな感じじゃなく・・・。って何言ってるんでしょうねあたし。」

 苦笑するハール。だが、男は真顔で頷く。

「いいと思うぜ?詩人らしいし、悪い考えじゃない。」
「あ・・・、ありがとうございます。」

 微笑するハール。




「・・・と、もうこんな時間か。」

 それから二人は暫く談笑していたが、男が日の長さを見て時を知り、話をやめた。

「それじゃあ、またくるな。」

 微笑し、男は去っていった。その場に残ったのはハールのみ。

「・・・不思議な人。・・・そういえばまだ名前も聞いてないや。」

 名も知らぬ男が去って言った方向をただ呆然と見つめ、ハールはつぶやいた。

「また・・・か。来てくれるかな・・・。」

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14672Re:薔薇とか幻視感とか。・3祭 蛍詩 2003/7/16 23:21:34
記事番号14665へのコメント

 こんにちは! 風邪菌を撒き散らしてる祭です。

 セイドさん似の方の正体?! ・・・・・・分からなかったりします;
 そして、ハールちゃん、精神年齢、実年齢ー5…しかも(やや誇張)ですか(笑) でも、歌、素敵です! んでもって切ない…。 琥珀って例えも綺麗ですね! 詩人さんっぽいです!

 では、短いですが、今日はこの辺で失礼させていただきます。(親に見つかったら…あぁ、想像するだけでも恐ろしひ;;) 続きを楽しみにしていますv

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14673Re:薔薇とか幻視感とか。・3ザズルア=ジャズルフィードゥ E-mail URL2003/7/17 04:38:29
記事番号14672へのコメント

わぁ!またありがとうございます!!

> こんにちは! 風邪菌を撒き散らしてる祭です。

 あら・・・、お体大丈夫ですか?
ハ:夏風邪を引くのはb(もごっ)
(ハールの口押さえ)言うな。それでも商人の娘か。(どういうつながりだ)

> セイドさん似の方の正体?! ・・・・・・分からなかったりします;
> そして、ハールちゃん、精神年齢、実年齢ー5…しかも(やや誇張)ですか(笑) でも、歌、素敵です! んでもって切ない…。 琥珀って例えも綺麗ですね! 詩人さんっぽいです!

 まぁ、正体というか、とある人との本来の関係というか・・・。(バラしてます/滅)
 精神年齢・・・子供です、彼女は。そして歌は・・・書きたい様に書いたらああなったという。(滅)でもハール自身は本人も言っている通りもう辛くないはずです。元々あこがれ程度だったということもあるんですがね。

> では、短いですが、今日はこの辺で失礼させていただきます。(親に見つかったら…あぁ、想像するだけでも恐ろしひ;;) 続きを楽しみにしていますv

 はい、ありがとうございます!頑張って続き書きますね!

 ・・・実はこれ書いている途中にパソコンゲームをしていてフリーズしかけて如何しようかとすごい怯えました。(滅)超重量はいかんですね。(泣)

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