◆−ガラス−奈月るり (2003/2/15 17:02:41) No.13280
 ┣いい話ですね〜v−緋崎アリス (2003/2/22 00:31:45) No.13305
 ┃┗コメントどうもなのです♪−奈月るり (2003/2/22 20:54:54) No.13332
 ┗Re:ガラス−渚 (2003/3/6 21:06:05) No.13477
  ┗おひさ♪−奈月るり (2003/3/8 14:01:34) No.13485


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13280ガラス奈月るり E-mail URL2003/2/15 17:02:41


最初に、忠告っつーか忠告。
はっきり言って、【ゼルリナ】です!
いや・・・恋愛要素無いですけど。ただ、ゼルさんとリナさんしか出ないと言うだけで。なので、そっちを期待の方も回れ右です。(←誰も読まんて。そんな条件多い小説)
このお話の本編は、リナさん総受けなので、やっぱりこんな感じになってしまうのです。どうしても。

ま、とりあえず昔の書きかけの詩的なノートから発掘したお話がベースなので、ディスプレイの前で指さして思いっきり笑ってやった後、素知らぬ顔をして通り過ぎてやって下さい。

 それでは、条件クリアの方のみどーぞ♪




------------------------------------------




  〜ガラス〜












 それは、雪の降る夜だった。




「ねえねえ、ゼル。今からちょっとワケわかんないこと一人でくちゃべるけど、てきとーに流してくんない?」




 リナが唐突にそんなことを言ったのは――・・・












 その日、俺はどうしても寝る気になれず、宿屋の地下にある酒場で一人飲んでいたところだった。そこに、俺と同じで眠れなかったのか、リナがやってきて、俺の手にしていた酒のグラスを横取りしたかと思うと、いきなりさっきのセリフだ。


 リナは普段、あんなものの言い方はしない。言いたいことはきっぱりはっきり言って、自分の意見を押し通してしまうタイプだ。だから、一瞬思わず、俺の酒を横取りするまもなくもう酔ってるんじゃないか?と、疑ってしまった。

 しかし、それにしては呂律がしっかりしている。リナは、酔うとまず呂律が回らなくなるヤツだから、やっぱり酔っているわけでは無いのだろう。




「どうしたんだ、急に?やけに今日は控えめじゃないか」

「今日は控えめって・・・どーいう意味よ」

「いや、別に」

 横目で俺を睨み付けるリナを見て、自然とこみ上げてくる苦笑いを押さえ、俺は知らぬ損是ぬを決め込んだ。リナが起こったような表情で、ぷいっとそっぽを向く。

「で?聞いて欲しい話があるんだろ?
 返事は期待しないでもらいたいが、俺でよければ聞くだけ聞いてやるよ」

 その瞬間の、きょとんとしたようなリナの表情。そして――・・・


「ありがとう」


 皮肉でもなんでもない、心からの素直な言葉と笑顔が、俺の目の前でこぼれ落ちた。まぶたに焼き付いて、今でも頭から離れない。

 ときどき、ふとした瞬間にリナが垣間見せる、無防備で純粋で無垢な。幼くてどこか大人っぽい、不思議な表情だ。こいつのこんな表情を見るたびに思う。こいつは、俺の手なんか絶対に届かない場所。二度と踏み入れることなど無い世界の存在なんだと。

 リナが誰かを傷つけたことがなければ、傷つけられたこともない。そんなワケじゃない。数や桁の差こそ荒れ、あいつだって俺と同じように人を殺したことはある。だが、俺ではあんな風には笑えない。苦しみも、哀しみも、過去の傷跡も、全部受け止めた上で、笑顔を作れない。

 リナは、現在(いま)を踏みしめて、未来(まえ)を見据えている。過去(あやまち)を振り返らない。それは、過去をおざなりにすることではなくて、後悔している間に過ぎてしまう時間を無駄にしないための努力と向上心。その前向きさに、いったいどれだけ救われたのだろうか?それはきっと、こいつの自称保護者や正義かぶれのお姫様も一緒だろう。






「これって、単なる私論なんだけどぉ・・・」

 俺が物思いにふけっているのを知ってか知らずか、リナは“独り言”をはじめていた。

「この世界に決まり事なんて、何一つ無いのよね。あるのは、個人の考えだけ。その考えが寄り集まって、決まりとか何とか呼ばれてるけど、人間なんてちっぽけな存在、他の主から見れば貧弱すぎて、決まりは何の意味も持たないの。きっと」

 そういうものだろうか?

 俺は、無言で酒を口に含んだ。

 こういうことを考えるヤツだったんだな。理屈や常識なんかお構いなしに、自分の意志通り突っ張り留ヤツだと思っていた。ひょっとすれば、あの屁理屈の塊のような行動は、理屈を煮詰めていった先にあるものなのかも知れない。

 そんなことをぼうっと考えている間も、リナの話は続く。酒が回ってきたのか。時々変な言葉をしゃべっていた気もするが。あまりよく覚えていない。




 そんな中、ふと気になる言葉が耳に入った。




「あたしの友達が、昔ね――・・・」


 こいつが自分の過去に関することを話すのは珍しい。俺も自分の過去を堂々と話せるような人生は送っていないので、人のことを言えた義理も、無理矢理聞き出そうとも思わないが・・・それでも――いや。だからこそ、自分から話してくれることは、全て知っておきかった。




「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






「・・・・・・・・・リナ?」

 急に黙りこくってしまったリナを不審に思って、俺は振り向き――。

 すぴーーー。

 ずるぅっ!!(←四倍角)


「りな・・・おまえ・・・・・・こんなタイミングで寝るか、普通!!」

 完全に熟睡モードのリナは、俺の呆れの混じった怒鳴り声にも、起きるそぶりすら見せない。揺すってみても、同じだった。


 しょーがないヤツだな・・・・・・




「おい・・・おい、リナ。こんなところで寝ると、風邪引くぞ。
 ・・・ったく。・・・・・・っしょっと。
 おい、マスター。金はここに置いておくからな」

 リナを担ぐと、カウンターの親父に見えるように酒代を置き、俺は喧騒の静まりかえった酒場を後にした。












――リナ。知ってる?
――何を?
――笑顔ってのは、作るもんじゃないのよ。
――へ?でも、よく作り笑顔とかいうよね?
――あれは、言葉の文ってヤツよ。
  ・・・笑顔って作るもんじゃなくて、自然とこぼれるものなのよ。
――こぼれるもの・・・?
  なんか、素敵だね。
――あ。やっぱりリナもそう思う?実はあたしも♪
――おねーさんは始終笑顔がこぼれっぱなしだね。そのうちなくならない?
――安心して、リナ。これは作り笑顔だから☆
――え゛。
――じょーだんよ、冗談♪












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なにやら、やたらと余白が多くて本文がなっていなかったような・・・しかも、ほぼゼルの独白のみ。
最後の会話。片方はすぐわかると思いますが、もう片方はどうでしょうか?きっと誰にもわからないですよね(苦笑)。
わかったうえに正解した方には、なにか小説orイラストのリクエスト権が。まぢです。
書きかけの本編『Since you are still in my memory so...』の先を知っている方は、どーして覚えていたかは謎ということで・・・(←おい)
あと、元ネタを知っている方は素知らぬ顔をして通り過ぎてやって下さい。(←そーいうことは最初に書け!)好きなんですよ、あのネタ。
それでは、つたない受験生がお送り致しました♪





     【奈月るり】










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13305いい話ですね〜v緋崎アリス E-mail URL2003/2/22 00:31:45
記事番号13280へのコメント

奈月さん、こんばんわv
恋愛感情無しでも、やはりこの二人のやり取りはいいですねv
格好良くて頭良くてv

> リナは、現在(いま)を踏みしめて、未来(まえ)を見据えている。
>過去(あやまち)を振り返らない。
>それは、過去をおざなりにすることではなくて、
>後悔している間に過ぎてしまう時間を無駄にしないための努力と向上心。
全く持って同感です。そこがリナの魅力で、一番脆くなってしまいがちな場所駄と思うんですよね。そして彼女の中で一番見習いたい場所のひとつです。
リナの台詞の「決まり事」のことも、リナらしいなって思いました。カッチョイイですv

>――おねーさんは始終笑顔がこぼれっぱなしだね。そのうちなくならない?
か・・・・っ・・・可愛・・・・っ!!
「そのうちなくならない?」なんて、どっからそんな発想出てくるんですか!
可愛いです、めちゃめちゃ可愛いです!!
本当の笑顔は零れるもの、っていう言葉が凄くステキです。

では、とりとめのない感想、失礼しましたv


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13332コメントどうもなのです♪奈月るり E-mail URL2003/2/22 20:54:54
記事番号13305へのコメント

>奈月さん、こんばんわv
>恋愛感情無しでも、やはりこの二人のやり取りはいいですねv
>格好良くて頭良くてv

 レスどうもなのです、緋崎さん♪
 大歓喜で舞い上がっている奈月です。

>>リナは、現在(いま)を踏みしめて(・・・)努力と向上心。
>全く持って同感です。そこがリナの魅力で、一番脆くなってしまいがちな場所だと思うんですよね。そして彼女の中で一番見習いたい場所のひとつです。
>リナの台詞の「決まり事」のことも、リナらしいなって思いました。カッチョイイですv

 緋崎さんにとってのリナさん像は素敵ですね。私も見習おうかな?(←おい)
 あ、緋崎さん。あんまり褒めると調子にのっちゃうので気よつけて下さいv(←まて)

>「そのうちなくならない?」なんて、どっからそんな発想出てくるんですか!
>可愛いです、めちゃめちゃ可愛いです!!

 この頃のリナさんは、確か五歳から十歳くらいの間です。てきとーな設定と言うことは、突っ込まないで下さると嬉しいのです。

>本当の笑顔は零れるもの、っていう言葉が凄くステキです。

 私もそう思いますvv最初は(ゼルさんがずっこけて)あのままギャグ的な勢いで終わる予定だったのですが、この言葉を入れたいがために訳のわからない終わり方となりました。(←反省しろ!)
 感想どうもありがとうございました。
 これからもよろしくお願いします♪




     【奈月るり】





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13477Re:ガラス2003/3/6 21:06:05
記事番号13280へのコメント

お久しぶりの渚でありまするー!!

>  〜ガラス〜
> リナは普段、あんなものの言い方はしない。言いたいことはきっぱりはっきり言って、自分の意見を押し通してしまうタイプだ。だから、一瞬思わず、俺の酒を横取りするまもなくもう酔ってるんじゃないか?と、疑ってしまった。
 いやいやゼル君、リナだってこんなときもあるさ。
 それに私の中ではリナって、本当の気持ちは黙っとくようなキャラだし。
> ときどき、ふとした瞬間にリナが垣間見せる、無防備で純粋で無垢な。幼くてどこか大人っぽい、不思議な表情だ。こいつのこんな表情を見るたびに思う。こいつは、俺の手なんか絶対に届かない場所。二度と踏み入れることなど無い世界の存在なんだと。
 ゼルがリナの事をどう見てるかよく分かりますねー。
 なんだかちょっと甘くなっている?というか尊敬しているのでしょうか?
>その前向きさに、いったいどれだけ救われたのだろうか?それはきっと、こいつの自称保護者や正義かぶれのお姫様も一緒だろう。
 ふぐぅー、やっぱりリナってすごい存在ですねー。
> すぴーーー。
>
> ずるぅっ!!(←四倍角)
 私もずるぅっ! こんなところで寝るなー!!続きが気になるじゃないかー!!
>――へ?でも、よく作り笑顔とかいうよね?
>――あれは、言葉の文ってヤツよ。
>  ・・・笑顔って作るもんじゃなくて、自然とこぼれるものなのよ。
>――こぼれるもの・・・?
 ほえー、なるほど。 それじゃああの生ごみ魔族は・・・・。

それでは、失礼しますですー。

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13485おひさ♪奈月るり E-mail URL2003/3/8 14:01:34
記事番号13477へのコメント

お久しぶりです、渚さん♪
まさか、渚さんが直々にコメントを下さるとは・・・ディスプレイの前で、歓喜に舞い上がってます。(←やめろって)

> 私もずるぅっ! こんなところで寝るなー!!続きが気になるじゃないかー!!

このことに関しては、もう何も言えないのです・・・友人から学校で袋にされました・・・(涙)
なので、友達に見せたときにはなかった、謎の人物達の会話が最後に入ってます。つまり、片方はリナさんなのです。(←いや。言わなくてもばれてると思うぞ)もう片方は誰でしょうねぇ。(←おい!)

> ほえー、なるほど。 それじゃああの生ごみ魔族は・・・・。

あれは作り笑顔です、絶対に!というか、そうしておいて下さい・・・(涙)
だって、自然に笑みをこぼす魔族・・・恐ろしい!恐ろしすぎます!!

コメントありがとうございました。
受験が終わったら、お互いに小説書きに精を出しましょう(笑)。
それでは!




     【奈月るり】





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