◆−冥王の騎士3:序章:女神と亡霊(上)−D・S・ハイドラント (2002/12/27 21:20:57) No.12400
 ┣冥王の騎士3:序章:女神と亡霊(下)−D・S・ハイドラント (2002/12/27 21:21:43) No.12401
 ┃┣Re:冥王の騎士3:序章:女神と亡霊(下)−エモーション (2002/12/27 22:25:23) No.12408
 ┃┃┗Re:冥王の騎士3:序章:女神と亡霊(下)−D・S・ハイドラント (2002/12/27 22:36:08) No.12410
 ┃┗Re:冥王の騎士3:序章:女神と亡霊(下)−渚 (2002/12/27 23:27:31) No.12414
 ┃ ┗Re:冥王の騎士3:序章:女神と亡霊(下)−D・S・ハイドラント (2002/12/28 12:33:45) No.12421
 ┣100話達成記念プレゼントクイズ−D・S・ハイドラント (2002/12/27 21:27:18) No.12402
 ┃┣回答……−gure-to masa (2002/12/27 21:58:11) No.12404
 ┃┃┗Re:回答……−D・S・ハイドラント (2002/12/27 22:24:38) No.12407
 ┃┗100話達成記念プレゼントクイズに追記(すみません。すでに回答した方も、もう1回チャンスありです)−D・S・ハイドラント (2002/12/27 22:42:14) No.12411
 ┃ ┗やばい・・・さらに追記−D・S・ハイドラント (2002/12/27 22:46:44) No.12412
 ┣冥王の騎士100話記念祭−D・S・ハイドラント (2002/12/30 18:26:34) No.12444
 ┃┣カップリング投票のルール−D・S・ハイドラント (2002/12/30 18:30:58) No.12445
 ┃┣ちょっとミス−D・S・ハイドラント (2002/12/30 18:34:19) No.12446
 ┃┗Re:冥王の騎士100話記念祭−渚 (2002/12/30 23:26:28) No.12456
 ┃ ┣Re:冥王の騎士100話記念祭−gure-to masa (2002/12/31 00:33:17) No.12458
 ┃ ┃┗Re:冥王の騎士100話記念祭−D・S・ハイドラント (2002/12/31 12:00:26) No.12461
 ┃ ┗Re:冥王の騎士100話記念祭−D・S・ハイドラント (2002/12/31 11:58:45) No.12460
 ┣勝手に20の質問&回答−D・S・ハイドラント (2002/12/31 16:09:49) No.12464
 ┃┗ここに投票します。−陽月 (2002/12/31 18:42:13) No.12465
 ┃ ┗Re:ここに投票します。−D・S・ハイドラント (2002/12/31 19:54:01) No.12466
 ┣冥王の騎士3:1章:暗雲の街−D・S・ハイドラント (2003/1/1 19:39:57) No.12482
 ┃┣Re:冥王の騎士3:1章:暗雲の街−エモーション (2003/1/1 23:55:49) No.12491
 ┃┃┗Re:冥王の騎士3:1章:暗雲の街−D・S・ハイドラント (2003/1/2 12:23:17) No.12495
 ┃┗Re:冥王の騎士3:1章:暗雲の街−渚 (2003/1/2 00:50:01) No.12493
 ┃ ┗Re:冥王の騎士3:1章:暗雲の街−D・S・ハイドラント (2003/1/2 12:26:43) No.12496
 ┣カップリング投票昨日までの集計−D・S・ハイドラント (2003/1/1 19:41:53) No.12483
 ┃┣Re:カップリング投票昨日までの集計−gure-to masa (2003/1/1 23:14:32) No.12490
 ┃┃┗Re:カップリング投票昨日までの集計−D・S・ハイドラント (2003/1/2 12:28:46) No.12497
 ┃┗1月1日までの投票結果−D・S・ハイドラント (2003/1/2 12:30:29) No.12498
 ┃ ┣Re:1月1日までの投票結果−渚 (2003/1/2 13:07:36) No.12499
 ┃ ┃┣投票します−gure-to masa (2003/1/2 17:16:06) No.12501
 ┃ ┃┃┗Re:投票します−D・S・ハイドラント (2003/1/2 23:00:00) No.12515
 ┃ ┃┗Re:1月1日までの投票結果−D・S・ハイドラント (2003/1/2 22:58:49) No.12514
 ┃ ┗明けましておめでとうございます!−風碧 陽月 (2003/1/2 17:55:42) No.12504
 ┃  ┗Re:明けましておめでとうございます!−D・S・ハイドラント (2003/1/2 23:02:06) No.12516
 ┣冥王の騎士3:2章:皆さん冷たい−D・S・ハイドラント (2003/1/2 20:26:08) No.12507
 ┃┣エル様……(ほろり)−エモーション (2003/1/2 22:45:50) No.12511
 ┃┃┗Re:エル様……(ほろり)−D・S・ハイドラント (2003/1/2 22:56:37) No.12513
 ┃┣冥王の騎士3:3章:しっかりしてよ−D・S・ハイドラント (2003/1/2 22:53:06) No.12512
 ┃┃┗1月2日までの集計結果−D・S・ハイドラント (2003/1/2 23:06:30) No.12517
 ┃┗Re:冥王の騎士3:2章:皆さん冷たい−渚 (2003/1/3 00:24:14) No.12519
 ┃ ┗Re:冥王の騎士3:2章:皆さん冷たい−D・S・ハイドラント (2003/1/3 07:26:19) No.12523
 ┣冥王の騎士3:4章:ついについに?−D・S・ハイドラント (2003/1/3 08:25:14) No.12524
 ┃┗冥王の騎士3:5章:サイコロの騎士?−D・S・ハイドラント (2003/1/3 09:38:16) No.12525
 ┃ ┣Re:冥王の騎士3:5章:サイコロの騎士?−渚 (2003/1/3 13:15:40) No.12531
 ┃ ┃┗Re:冥王の騎士3:5章:サイコロの騎士?−D・S・ハイドラント (2003/1/3 14:02:16) No.12534
 ┃ ┣Re:冥王の騎士3:5章:サイコロの騎士?−風碧 陽月 (2003/1/3 14:26:28) No.12535
 ┃ ┃┗Re:冥王の騎士3:5章:サイコロの騎士?−D・S・ハイドラント (2003/1/3 14:43:12) No.12536
 ┃ ┗では、ダイスを2つ転がして成功ロールを(笑)−エモーション (2003/1/3 22:40:16) No.12544
 ┃  ┣投票!!−gure-to masa (2003/1/4 00:26:36) No.12547
 ┃  ┃┗Re:投票!!−D・S・ハイドラント (2003/1/4 12:37:28) No.12554
 ┃  ┗Re:では、ダイスを2つ転がして成功ロールを(笑)−D・S・ハイドラント (2003/1/4 12:36:27) No.12553
 ┣冥王の騎士3:6章:目覚めの狂騒歌−D・S・ハイドラント (2003/1/4 13:48:17) No.12557
 ┃┣Re:冥王の騎士3:6章:目覚めの狂騒歌−キツネノテブクロ (2003/1/4 15:03:36) No.12558
 ┃┃┗Re:冥王の騎士3:6章:目覚めの狂騒歌−D・S・ハイドラント (2003/1/4 19:33:25) No.12561
 ┃┗冥王の騎士3:7章:良男順位大変動−D・S・ハイドラント (2003/1/4 15:38:19) No.12559
 ┃ ┣Re:冥王の騎士3:7章:良男順位大変動−渚 (2003/1/4 17:14:25) No.12560
 ┃ ┃┗Re:冥王の騎士3:7章:良男順位大変動−D・S・ハイドラント (2003/1/4 19:56:46) No.12562
 ┃ ┗Re:冥王の騎士3:7章:良男順位大変動−エモーション (2003/1/4 22:57:30) No.12567
 ┃  ┗Re:冥王の騎士3:7章:良男順位大変動−D・S・ハイドラント (2003/1/5 11:08:43) No.12572
 ┣集計・1月3日−D・S・ハイドラント (2003/1/4 21:16:44) No.12564
 ┃┗集計・1月4日−D・S・ハイドラント (2003/1/5 11:17:22) No.12573
 ┣冥王の騎士3:8章:時は終わるいつだって終わる−D・S・ハイドラント (2003/1/5 13:31:25) No.12579
 ┃┣Re:冥王の騎士3:8章:時は終わるいつだって終わる−渚 (2003/1/5 16:14:35) No.12580
 ┃┃┗Re:冥王の騎士3:8章:時は終わるいつだって終わる−D・S・ハイドラント (2003/1/5 16:45:03) No.12581
 ┃┣Re:冥王の騎士3:8章:時は終わるいつだって終わる−エモーション (2003/1/5 21:34:23) No.12596
 ┃┃┗Re:冥王の騎士3:8章:時は終わるいつだって終わる−D・S・ハイドラント (2003/1/5 22:01:31) No.12598
 ┃┗冥王の騎士3:9章:愛しきものの枷なき時に(?)−D・S・ハイドラント (2003/1/5 21:57:19) No.12597
 ┃ ┣集計・1月5日−D・S・ハイドラント (2003/1/5 22:03:03) No.12599
 ┃ ┣Re:冥王の騎士3:9章:愛しきものの枷なき時に(?)−渚 (2003/1/6 00:10:37) No.12604
 ┃ ┃┗Re:冥王の騎士3:9章:愛しきものの枷なき時に(?)−D・S・ハイドラント (2003/1/6 09:32:47) No.12609
 ┃ ┗冥王の騎士3:10章:闇の麓にて−D・S・ハイドラント (2003/1/6 11:16:23) No.12615
 ┃  ┗冥王の騎士3:11章:気が効いてるねえ♪−D・S・ハイドラント (2003/1/6 14:07:49) No.12619
 ┃   ┗Re:冥王の騎士3:11章:気が効いてるねえ♪−エモーション (2003/1/6 22:21:25) No.12631
 ┃    ┗Re:冥王の騎士3:11章:気が効いてるねえ♪−D・S・ハイドラント (2003/1/6 22:27:31) No.12632
 ┣プレゼントクイズの答え−D・S・ハイドラント (2003/1/6 15:25:28) No.12623
 ┣冥王の騎士3:12章:暴走する魔竜−D・S・ハイドラント (2003/1/7 14:43:26) No.12649
 ┃┣冥王の騎士3:13章:彼方への道で−D・S・ハイドラント (2003/1/7 16:26:57) No.12651
 ┃┃┣Re:冥王の騎士3:13章:彼方への道で−渚 (2003/1/7 16:51:15) No.12652
 ┃┃┃┗Re:冥王の騎士3:13章:彼方への道で−D・S・ハイドラント (2003/1/7 16:57:19) No.12653
 ┃┃┣Re:冥王の騎士3:13章:彼方への道で−エモーション (2003/1/7 22:35:55) No.12668
 ┃┃┃┗Re:冥王の騎士3:13章:彼方への道で−D・S・ハイドラント (2003/1/7 22:55:37) No.12671
 ┃┃┗冥王の騎士3:14章:寒い熱い寒くない−D・S・ハイドラント (2003/1/8 13:35:13) No.12683
 ┃┃ ┗Re:冥王の騎士3:14章:寒い熱い寒くない−渚 (2003/1/8 22:48:57) No.12701
 ┃┃  ┗Re:冥王の騎士3:14章:寒い熱い寒くない−D・S・ハイドラント (2003/1/8 23:01:40) No.12704
 ┃┗集計・1月6日−D・S・ハイドラント (2003/1/7 17:20:09) No.12654
 ┃ ┗集計・1月7日−D・S・ハイドラント (2003/1/8 11:58:39) No.12680
 ┃  ┗Re:集計・1月7日−gure-to masa (2003/1/8 17:01:22) No.12690
 ┃   ┗Re:集計・1月7日−D・S・ハイドラント (2003/1/8 21:51:12) No.12696
 ┣冥王の騎士3:15章:ご飯はしっかり食べましょう−D・S・ハイドラント (2003/1/8 16:10:48) No.12686
 ┃┣Re:冥王の騎士3:15章:ご飯はしっかり食べましょう−エモーション (2003/1/8 22:49:59) No.12702
 ┃┃┗Re:冥王の騎士3:15章:ご飯はしっかり食べましょう−D・S・ハイドラント (2003/1/8 22:58:11) No.12703
 ┃┗冥王の騎士3:16章:戦場はかくも平穏−D・S・ハイドラント (2003/1/9 13:15:57) No.12713
 ┃ ┗冥王の騎士3:17章:我が心よ真の名答えよ−D・S・ハイドラント (2003/1/9 15:01:48) No.12714
 ┃  ┣Re:冥王の騎士3:17章:我が心よ真の名答えよ−エモーション (2003/1/9 20:56:00) No.12730
 ┃  ┃┗Re:冥王の騎士3:17章:我が心よ真の名答えよ−D・S・ハイドラント (2003/1/9 21:01:57) No.12732
 ┃  ┗冥王の騎士3:18章:雪世界の序曲−D・S・ハイドラント (2003/1/10 14:18:08) No.12741
 ┃   ┗冥王の騎士3:19章:繋ぎの部分は大変です−D・S・ハイドラント (2003/1/10 17:35:45) No.12746
 ┃    ┣Re:冥王の騎士3:19章:繋ぎの部分は大変です−エモーション (2003/1/10 23:20:59) No.12755
 ┃    ┃┗Re:冥王の騎士3:19章:繋ぎの部分は大変です−D・S・ハイドラント (2003/1/11 09:43:22) No.12766
 ┃    ┗冥王の騎士3:20章:何故に地は濡れる−D・S・ハイドラント (2003/1/11 11:13:18) No.12776
 ┃     ┣Re:冥王の騎士3:20章:何故に地は濡れる−エモーション (2003/1/11 22:51:56) No.12801
 ┃     ┃┗Re:冥王の騎士3:20章:何故に地は濡れる−D・S・ハイドラント (2003/1/12 13:57:13) No.12806
 ┃     ┗冥王の騎士3:21章:男と女の大激闘−D・S・ハイドラント (2003/1/12 13:52:16) No.12804
 ┃      ┗冥王の騎士3:22章:今、枷より解き放たれんことを−D・S・ハイドラント (2003/1/12 13:54:35) No.12805
 ┃       ┗Re:冥王の騎士3:22章:今、枷より解き放たれんことを−渚 (2003/1/12 16:23:22) No.12811
 ┃        ┗Re:冥王の騎士3:22章:今、枷より解き放たれんことを−D・S・ハイドラント (2003/1/12 17:55:03) No.12813
 ┣冥王の騎士3:23章:春の息吹よ 血に濡れることなき剣よ−D・S・ハイドラント (2003/1/13 10:07:45) No.12828
 ┃┣Re:冥王の騎士3:23章:春の息吹よ 血に濡れることなき剣よ−エモーション (2003/1/13 14:45:45) No.12833
 ┃┃┗Re:冥王の騎士3:23章:春の息吹よ 血に濡れることなき剣よ−D・S・ハイドラント (2003/1/13 16:04:13) No.12837
 ┃┗冥王の騎士3:24章:その始まり 流れるままに−D・S・ハイドラント (2003/1/13 20:26:01) NEW No.12851
 ┣何となく決めてみた冥王の騎士〜3のサブタイトル(クイズ付き)−D・S・ハイドラント (2003/1/13 22:59:37) NEW No.12858
 ┃┗Re:何となく決めてみた冥王の騎士〜3のサブタイトル(クイズ付き)−ユア・ファンティン (2003/1/15 16:04:50) NEW No.12879
 ┃ ┗Re:何となく決めてみた冥王の騎士〜3のサブタイトル(クイズ付き)−D・S・ハイドラント (2003/1/15 16:17:53) NEW No.12881
 ┗冥王の騎士3:25章:その凍えし地の底で 白魔は笑う−D・S・ハイドラント (2003/1/14 15:30:19) NEW No.12862
  ┗冥王の騎士3:26章:焔に舞い 輝きに酔え−D・S・ハイドラント (2003/1/14 17:01:05) NEW No.12863
   ┣Re:冥王の騎士3:26章:焔に舞い 輝きに酔え−エモーション (2003/1/14 20:49:12) NEW No.12868
   ┃┗Re:冥王の騎士3:26章:焔に舞い 輝きに酔え−D・S・ハイドラント (2003/1/14 21:25:53) NEW No.12870
   ┗冥王の騎士3:27章:再び女神と亡霊−D・S・ハイドラント (2003/1/15 13:30:59) NEW No.12877
    ┗冥王の騎士3:28章:背約者達の前奏曲−D・S・ハイドラント (2003/1/15 15:59:52) NEW No.12878
     ┣クイズについて−D・S・ハイドラント (2003/1/15 16:16:06) NEW No.12880
     ┣中書き−D・S・ハイドラント (2003/1/15 16:38:21) NEW No.12882
     ┃┗何かの記念:とある女神と亡霊のちょっと普通じゃないかも知んない雑談−D・S・ハイドラント (2003/1/15 18:12:49) NEW No.12883
     ┃ ┗エンディングテーマの詩、候補1(2はあるのか?)−D・S・ハイドラント (2003/1/15 21:00:42) NEW No.12886
     ┗Re:冥王の騎士3:28章:背約者達の前奏曲−エモーション (2003/1/15 21:41:02) NEW No.12889
      ┗Re:冥王の騎士3:28章:背約者達の前奏曲−D・S・ハイドラント (2003/1/16 13:30:23) NEW No.12893


トップに戻る
12400冥王の騎士3:序章:女神と亡霊(上)D・S・ハイドラント 2002/12/27 21:20:57


 純白の布幕に覆われた窓から差す日は希薄で、まさに自分に相応しい儚さ・・・気持ちが沈む。
部屋は寂しげでもある。様々な物入れ、本棚、魔力式冷暖房気などが多数あり照明としては魔力蛍光灯があり、かなり豪勢な部屋なのだが、それでも整頓されており、やはり寂しげだ。
上質な木製の寝台が、そこにある。快適そうな布団に腹部から下を隠した女がいる。
 まだ20代の始め――多く見積もろうともけして30には至らぬであろう。

 その純白の肌は汚れを知らぬ気品を、後光のように輝かせているようである。だがそれは病的でもあった。
容貌は端正にまさに機械的なほど整い、超越的な神秘性を帯びながら、人としても完全無比で永久不変に思えてしまう、まさに世界で最も美しいのではないだろうかと考えてしまうものはけして少なくはないだろう。むしろ世界中の男女がそう言い切ってしまいかねない。
 微かに光浴びた双眸は、究極的な細工をほどこした金剛石を思わせる――いやむしろその程度の表現が失礼であるのかも知れない。無垢を宿しており、その眼差しはけして歳相応とは言えない。だが幼くも老いても見えるわけでなく。まさに人間という器を超えた、時を知らぬ至高の存在であるようだ。
 滑らかな、高貴なる白銀の髪は長く後まで流れている。艶やかでまた、どのような宝石の煌き、どのような大自然の壮大さ、すべてがつまらなく思えてしまう絶対の魅力。
 冷たいながらも魅惑的な冬景色の中で、春の温もりを湛えた薔薇の口元はすべての生きとし生ける正常な男性、いや異常者や女性、他の野生動物や神々、そして悪魔、果てや無生物まで何もせずとも魅了されてしまうのではないだろうか。
 彩やかな絹の服装の下に隠れる肉体もまた神々しきほどの幻惑の力を持つのが遠目でも明白過ぎた。
 儚げな表情もまたすべてを虜にする魔術のようであった。
 とっとにかく・・・私如きがイラストにしてしまうのは、かなりというか完璧に無謀過ぎるというか不可能で、そんなことをしてしまえば彼女を知るすべての人々に殺意を覚えられ、前から後から、刺されてしまいかねない。
 それほどに美しいのである。欠点などけしてあるまい。
 絶世の美女どころではない。姿を見てしまえば人気投票1位間違いなしであろう。(だから見せない)
 だが純白の美女――美少女でも通るだろう――のその細く美術品的な腕、左腕には黒銀の腕輪・・・それが、寝台に鎖で繋がれている。それは歩き回るには充分過ぎる長さであった。ただ外出に充分とはけして言えない。その辺りが意図なのだろう。

 足音が響いている。感じた途端に彼女は表情を強張らせる。
 淡々とそれは彼女の方へと向かって来る。
 美貌に恐怖――そしてさらに大きな嫌悪が浮かぶ。
 さながら悪夢より帰還の瞬間のようであった。
 ただ小さな震えが止まらず、寒気に嘔吐感が込み上げてくる。
 瞳には涙の兆し・・・それがまたどのような財宝よりも美しいものであった。不思議と赤味を帯びているそれは血のようであり、それとは遥かに違う紅宝石(ジュエルズ・ルビー)のよう。ただしどんな他のどのようなルビーよりも遥かに美しいルビーである。
 足音はなおも近づいている。
 いつしか彼女は動くことも出来ずにいた。
 最も、軽いとはいえ、拘束を受けているために、足音の主から逃げるのはまず不可能なのだが・・・。
 
 木製の扉が開いた。扉にはもとより鍵は掛かっていない。事実を言えば扉の鍵は壊されているのだが・・・。
 扉の向こうからは男が姿を見せた。
対照的に短めな銀の髪に、透明に近く、だが輝く双眸、そして白い肌に赤味を強く帯びた唇。ゆったりとした絹の服を全身に纏っている。彼女のものとは別物なのだが素材には細かな違いも全くない。
 彼女に似た容貌で同じく美しいのだが、その美麗さは天地以上の差。比べるのはあまりに愚か過ぎる。彼女は彼如きなど歯牙にも掛けれぬほど絶対的に美しい。少し年齢は下に見える彼にもそう思えるだろう。
 「姉上、お久しぶりです。」
 「・・・ノースト」
 だが安堵はなく強烈な脅えと嫌悪。

トップに戻る
12401冥王の騎士3:序章:女神と亡霊(下)D・S・ハイドラント 2002/12/27 21:21:43
記事番号12400へのコメント

 ノーストは彼女に近づくなり、跪く。
 理由は分かっている。けして気持ちの良いものではない。
 「ご気分がいかがでしょうか?」
 女はノーストを見やり、
 「良いわ・・・。・・・こんな鎖がなければね。」
 嫌悪を飲み込み、皮肉気に左腕の黒銀の腕輪を指差す。だがその返答を期待はしない。
 「申し訳ございません。」
 ノーストが頭を垂れる。
 「良いのよ・・・」
 (あなたには言っても無駄だし)
 続く言葉を飲み込む。これも過去に何度言った言葉だろう。
 話して通じる相手ではない。

 「・・・何しに・・・来たの?」
 か細い声・・・またそれも対峙するノーストには美しいのであろう。
 だが大した理由ではあるまい。彼女にしてみればの話なのだが・・・。
 「あなたは・・・私の女神。女神様に会うのを罪に思うほど、私は汚れた人間ではないはずだ。」
 歪んだ冷気が彼女を襲う。
 恐怖と嫌悪を誘う不快な冷気だ。
 (何人も殺しているくせに?)
 そう言いたいが・・・その返答は、自分を責めるものになるだろう。

 「本当は私の涙が見たいんでしょ」
 彼女の赤い涙を・・・。
 「まあ、それもありますね。」
 ノーストはあっさりと頷く。
 「じゃあ私を殴れば良いじゃない?」
 「それは出来ません。」
 ノーストは冷たい・・・そう感じられる。
 いつからだろう――。
 2人の距離・・・。
 そしてあの子が狂気を持つようになったのは・・・。
 「私なら簡単に泣くと思うけど・・・」
 「私には姉上を虐げる趣味などはない。あなただけはね・・・」
 凍てついた狂気・・・冷たい。
 心が凍えそうになる。
 「私が『女神』だから?」
 「実の姉を泣かしたりはしませんよ。」
 だが・・・何度泣いただろうか。
 あの日から・・・。
 初めて見せたその日から・・・。
 恐らくあの日がすべてを狂わせたのであろう。
 「それに姉上に触れるなど恐れ多い。」
 そう・・・肌の温もりも、もはや感じる事も出来ない。
 あの日――初めて見た日から・・・。
 自分がすべてを狂わした。
 そう自分が生まれてきたそれだけで・・・。
 彼女の瞳が色を得る。
 「それに・・・このように慈悲などをおくれになりますからね。」
 その微笑みはどれだけ痛いものであっただろうか・・・。
 それが涙をなお生み・・・その美しさに彼は歓喜し、
 「美しい・・・」
 陶酔する。

 そう、あの日・・・初めて涙を見せた日より彼は変わった。歪み狂って――壊れてしまった。
 (すべて私のせい・・・)
 あのような肉体に生まれてついたせいで・・・。
 何度も生を後悔した。
 だけど、不思議と死を望もうとは思わなかった・・・。
 やはり彼のことが・・・。
 (狂ってはいるけどね。)
 それに自分を美術品のようにしか扱ってくれないが――。
 
 「では私はこの辺りで・・・」
 彼女は涙を払い、
 「・・・・」
 無言のまま退室をただ見つめる。
 「あっお薬の方は飲んでおいてくださいね。」
 
 彼女、ネージュ。
 生れついた頃から、身体が弱く。
 そして絶世の美貌をやがて得た。
 そして赤い涙・・・。
 いつしかそんな涙を流していた。
 そして・・・ノーストが16歳の頃にそれは始まった。
 
 風すらも今は感じることはない。
 ただ静寂が残るその部屋で・・・。
 彼女は泣いていた。
 その美しき涙は誰の目にも触れずに、なお惜し気もなく・・・。

トップに戻る
12408Re:冥王の騎士3:序章:女神と亡霊(下)エモーション E-mail 2002/12/27 22:25:23
記事番号12401へのコメント

2のツリーから移動しました。

ああ、何だかこれでもかこれでもかと言わんばかりに、
「美」の描写が……。
まるでラインハルト(「銀英伝」)や続さん(「創竜伝」)を
彷彿させます。
「絶世の美形など文字の世界にしか存在しない」が私の持論で、
なるべくオリキャラではやらないようにしてますが、
この手の描写って、書くのはまるんですよね〜ふふふふ。

……にしても、ここでもノーストさんって……変質者っぽい……(滝汗)

しかも、何だかもの凄く複雑そうな関係の姉弟……。
ついでにこの2人の親がどーゆー人達なのか、気になる……(こーゆー場合、
拍子抜けするくらい平々凡々だったりもしますが)


クイズ……オリキャラ……あの〜、バナナプリンとか三珍味の神なんかは
入りませんよね……?(苦笑い)
パッと頭に浮かぶのは7〜8人なんですが……まだいたような……。

では、とりあえずもうちょっとキャラを思い出しつつ、失礼します。

トップに戻る
12410Re:冥王の騎士3:序章:女神と亡霊(下)D・S・ハイドラント 2002/12/27 22:36:08
記事番号12408へのコメント


>2のツリーから移動しました。
はい。ご苦労様です。
>
>ああ、何だかこれでもかこれでもかと言わんばかりに、
>「美」の描写が……。
そうですね。
>まるでラインハルト(「銀英伝」)や続さん(「創竜伝」)を
>彷彿させます。
へえあるんですか
>「絶世の美形など文字の世界にしか存在しない」が私の持論で、
>なるべくオリキャラではやらないようにしてますが、
確かに文字でしか表わせないですね。
>この手の描写って、書くのはまるんですよね〜ふふふふ。
ええはまりました。
>
>……にしても、ここでもノーストさんって……変質者っぽい……(滝汗)
多分・・・この方変質者です。
>
>しかも、何だかもの凄く複雑そうな関係の姉弟……。
複雑ですねえ。
>ついでにこの2人の親がどーゆー人達なのか、気になる……(こーゆー場合、
>拍子抜けするくらい平々凡々だったりもしますが)
ううむどうなのでしょう・・・。
考えてはいませんが・・・。
>
>
>クイズ……オリキャラ……あの〜、バナナプリンとか三珍味の神なんかは
>入りませんよね……?(苦笑い)
あっそういえばそんなのもいたなあ。
>パッと頭に浮かぶのは7〜8人なんですが……まだいたような……。
ううむそうか・・・。
>
>では、とりあえずもうちょっとキャラを思い出しつつ、失礼します。
はい。
どうもありがとうござます。

トップに戻る
12414Re:冥王の騎士3:序章:女神と亡霊(下)2002/12/27 23:27:31
記事番号12401へのコメント

ネージュさん・・・・美しすぎるんでしょうね。
外にはでられないんでしょうか。
ノーストが許さない?
女神様ですか、はう・・・・一回見てみたい・・・・。
赤い涙、なんか神秘的です。

クイズですが・・・・・八魔卿もいれるんですよね・・・・。
うーむ、直感で12人!!

トップに戻る
12421Re:冥王の騎士3:序章:女神と亡霊(下)D・S・ハイドラント 2002/12/28 12:33:45
記事番号12414へのコメント


>ネージュさん・・・・美しすぎるんでしょうね。
そうですねえ。描けないほど・・・
>外にはでられないんでしょうか。
>ノーストが許さない?
病弱+ノーストが他人に見せるのが嫌なのでしょう。
>女神様ですか、はう・・・・一回見てみたい・・・・。
>赤い涙、なんか神秘的です。
何となく赤い涙になりました。

ううむ異世界とはいえ、滅茶苦茶過ぎるかも・・・
>
>クイズですが・・・・・八魔卿もいれるんですよね・・・・。
まあその中の現在までで名前の出ているキャラのみですが・・・。
>うーむ、直感で12人!!
はい。
後日発表することにします。

それでは〜

レスどうもありがとうございます。

トップに戻る
12402100話達成記念プレゼントクイズD・S・ハイドラント 2002/12/27 21:27:18
記事番号12400へのコメント

こんばんは〜
何と今日早くも100話達成。
今日でこれだけ書いたのか・・・。

というわけでプレゼントクイズです。

冥王の騎士に登場した私のオリジナルキャラ(使いまわしも含む)は全部で何人でしょう・・・。
名前のあるキャラのみでです。
後、エルやノーストなど半オリジナルキャラは数に入りません。

回答権は1回・・・なるべく他の方のレスを見ないでようにお願い致します。

正解者へとプレゼントはスレイヤーズの短編リクエスト権が・・・。

まあつまらないものですが・・・。
多数のご応募お祈りしています。

それでは〜

トップに戻る
12404回答……gure-to masa 2002/12/27 21:58:11
記事番号12402へのコメント

多分、5人だと思います……(勘です)
間違ってるかもしれませんね……

トップに戻る
12407Re:回答……D・S・ハイドラント 2002/12/27 22:24:38
記事番号12404へのコメント


>多分、5人だと思います……(勘です)
>間違ってるかもしれませんね……
…………………………残念です。
すみません不正解です。

まあ企画は多分これだけではないと思いますので・・・。

それではご参加ありがとうございました。

トップに戻る
12411100話達成記念プレゼントクイズに追記(すみません。すでに回答した方も、もう1回チャンスありです)D・S・ハイドラント 2002/12/27 22:42:14
記事番号12402へのコメント

バナナプリン、ウニ、カラスミ、コノワタ、シュー・クリーム、オレンジ・ジュース、フルーツ・サワーなどの過去のキャラ、後グレーターデーモンなど種族名のは除きます。
マイナーなキャラもかなりいますが入ります。

って思えばこれ滅茶苦茶正解率低いかも知れません。

違う企画もやると思いますので・・・。

それでは〜

トップに戻る
12412やばい・・・さらに追記D・S・ハイドラント 2002/12/27 22:46:44
記事番号12411へのコメント

ターメリック、ドラゴンも除きます。すみません。


後、正解の前後2つまでならばOKにします。

すでに回答してしまった方も再回答できますので・・・

それでは〜

トップに戻る
12444冥王の騎士100話記念祭D・S・ハイドラント 2002/12/30 18:26:34
記事番号12400へのコメント

こんばんはハイドラントです。
この度、冥王の騎士100話年内突破致しました。

フィブリゾ:で、今年はもう書かないの?
うん。
フィブリゾ:シェーラここに僕をたぶらかそうとする悪人がいるよ!
悪人って・・・アメリアじゃあるましい(ぞゃなくて、あるまいし)
シェーラ:フィブリゾ様に危害を加えるものは許しません!
(壮絶な効果音)
ぐへええ(気絶)
ノースト:おおっ美しい血を流しておられる。
お前は引っ込めぇええい!(究極魔法:お前の台詞はもう書かない(長)で消去)
はあはあぜえぜえ(魔力切れ)
ガーヴ:ったく情けねえ
ネージュ:本当にそうですわね
ネージュ・・・まだちょっとしか出てないのになぜ
レーガス:私とかもいるが・・・
お前なんか誰も覚えとらん、引っ込め!
ヒムド:まだ随分気力があるようだな(一瞬不気味に微笑み)
ノースト:兄上、あのような小型液状生命体殺したところで何の歓びもありませんよ。
ヒムド:兄上と呼ぶな変態野郎!
誰が小型液状生命体じゃボケ!それに貴様追放したはずだろうが!
ノースト:貴様のような鼠輩にボケや貴様など呼ばれる筋合いはない。
フィブリゾ:ところで僕達出番ないね
シェーラ:そうですね。
ノースト:それより姉上、こんなところに出てきてはいけませんよ。
ネージュ:でも・・・
ノースト:でもじゃありません。そこの小型液状生命体の毒気にやられますよ。(と言いつつ姉とともに退場)
やっといったな。
フィブリゾ:じゃあ刑の続きね。シェーラお願い。
シェーラ:はい。
(またまた凄い効果音)
貴様等〜もうこうなったら金色の魔王様が直々に貴様等を始末してくれるわ!
エル:呼んだ?
・・・ってことはまさか。
エル:フィブリゾ君久しぶりね〜
アイン:冥王の騎士の世界ではこうなるんだよな。
えーい蘇れ悪魔スィーフィード!
スィーフィード?:ただいま留守にしております。ピーという発信音が・・・
えーい黙れ〜(ハンマーで留守番スィーフィードをぶち壊す。)
フィブリゾ:手詰まりのようだね。
えーいこーなれば最後の切り札!
(瘴気が渦巻く)
フィブリゾ:何?何が起こるの?
喰らえ〜・・・自爆
(弾け飛ぶ。)
(パチン!)
一同:・・・。
(被害、周囲3㎠に粘液攻撃)
フィブリゾ:小型液状生命体だから仕方ないね。
シェーラ:そうですね。
・・・そして彼等は旅立つ。
(完)

いやまあ、つまんないのは置いといて、
「冥王の騎士オープニングテーマの詩決定」
使用法:読むときに適当に曲考えて、口ずさむなど。
注:詩のツリーで書いたそのままです。
――熱い想い――

熱い想い

焼ける焔よりも


心も燃えた寒い日

高嶺の花に手を伸ばして

温もり分け合ったけれど

神様には嫌われた

でもあなたがけして忘れないでくれるなら

私はいつでもあなたの騎士


熱い想い

焼ける焔よりも

冷たい風にこの身刻まれ

逃げたくなるけど

あなたの笑顔夢見れば

明日に繋がる希望の扉

きっと開いて見せるから

(完)

コメント:何じゃこりゃああ!


 さて今回の目玉かも知んないし違うよーな気もする
 「冥王の騎士灼熱の爽快キャラクターカップリング人気投票」
 今回の人気投票はカップリングです。
 たとえば・・・ラルタークとグレーターデーモンとか(・・・なぜそんなわけの分からんものを?)
 一番の大本命フィブリゾ×シェーラとか、フィブリゾ×エルって手もあればネージュ×ノーストなんていう歪んでるやつなど。
 ヒムド×ノースト、シェーラ×エル、ラルターク×グレーターデーモンなど別にどんなカップリングでも構いません。
 グラウシェラーとダルフィンが婚約しているってもう誰も覚えてないだろうな(私を含む)
 フィブリゾの父親がSで、母がグラウシェラーの姉だということも・・・。
 魔法のシステムすら忘れられてる可能性も・・・。まあ良いけど
 ところで・・・。
 注:・・・あんまり反映されません。
 それでは多数のご応募お待ちしていたりします。
 
 ・・・3ってほのぼの+似非恋愛少々な感じになるはずだからなあ。覚悟しないとなあ(苦手なはずだしなあ・・・多分)
 
 それではそろそろさようなら〜
 
 最後に:ネージュっておフランス語で雪の精って意味だそうです。彼女の名前を決めようと「氷の精」とか「雪の精」とかで検索しまくってたら偶然見つかりました。

トップに戻る
12445カップリング投票のルールD・S・ハイドラント 2002/12/30 18:30:58
記事番号12444へのコメント

お一人様、1日1票。
毎日、無理だったら次の日に集計。
集計後でもその日の内ならばその日にカウントされるはずです。
最終的集計:このツリーが沈む頃まで

注:不慮の事故で予期なく中止されないとも限りません。

それでは〜

トップに戻る
12446ちょっとミスD・S・ハイドラント 2002/12/30 18:34:19
記事番号12444へのコメント

>(被害、周囲3㎠に粘液攻撃)
3平方センチメートルです。
完全なミスです。

トップに戻る
12456Re:冥王の騎士100話記念祭2002/12/30 23:26:28
記事番号12444へのコメント

こんばんわです。
100話記念祭おもしろかったです!!
いろんな人が出てきましたねー。
最後の切り札は無駄に終わってしまって・・・・。

カップリングですか、う〜む・・・・
では、エル×ガーヴ!!
このカップリングは私以外にいるかなー・・・・?
いなさそう。
最初にエルってゆーのは感じ的にそうなったんです。はは・・・・。
では、また投票しますねー。

トップに戻る
12458Re:冥王の騎士100話記念祭gure-to masa 2002/12/31 00:33:17
記事番号12456へのコメント

では、私もガーヴ×エルで……

トップに戻る
12461Re:冥王の騎士100話記念祭D・S・ハイドラント 2002/12/31 12:00:26
記事番号12458へのコメント


>では、私もガーヴ×エルで……
おお再びエル×ガーヴ
・・・実はフィブリゾ×シェーラばっかりだと思ってました。

どうもありがとうございます。


トップに戻る
12460Re:冥王の騎士100話記念祭D・S・ハイドラント 2002/12/31 11:58:45
記事番号12456へのコメント


>こんばんわです。
こんばんは(昼だけど)
>100話記念祭おもしろかったです!!
ありがとうございます
>いろんな人が出てきましたねー。
撲殺人参ソード(未だに謎な名前)以外のメインのほとんどは・・・
>最後の切り札は無駄に終わってしまって・・・・。
スライムですから・・・
>
>カップリングですか、う〜む・・・・
>では、エル×ガーヴ!!
おお!
>このカップリングは私以外にいるかなー・・・・?
>いなさそう。
>最初にエルってゆーのは感じ的にそうなったんです。はは・・・・。
そうなんですか・・・。
>では、また投票しますねー。
はいどうもありがとうございます

トップに戻る
12464勝手に20の質問&回答D・S・ハイドラント 2002/12/31 16:09:49
記事番号12400へのコメント

私が冥王の騎士を書いていて疑問に思ったことを自問自答する企画です。
まあ言い訳とも言います。

1、シェーラはなぜ10代そこらで騎士になれたのでしょう。
天才的だからです。
後、公爵の家系に生まれたし、気品があるのでしょう

2、シェーラが結構礼儀正しいっぽいのはなぜでしょう。
騎士だからです。
スレ本編9巻で正体現した時のような態度だとさすがにまずいでしょう

3、エルとアインでは髪や眼が全然違うのに姉弟なのはなぜでしょう。
この世界が特殊だからです

4、カタート王国はどれくらいの広さ?
でかいです。

5、なぜグラウシェラーほどのものがなぜ北の僻地に・・・
シャブラニグドゥがこいつを近くにおいとくと危ないと思ったのと、
グラウシェラーが遠い地で戦力を蓄えようとしていたのが理由です。

6、グラウシェラーって見た目は20代だけど実年齢は40越えてるらしい・・・ガーヴもおっさんなの?
いえ彼は20代です。

7、赤いキツネをつけた場合、フレア候ではなくガーヴ候になるのは?
その辺よく分かりませんが、ガーヴはフレアって名が嫌いです。
自己主張が強いのかも・・・

8、緑のタヌキがあれ以来出てないのはなぜ?
結局赤いキツネとは違って2級品なのでしょう。
それに無尽蔵っぽい魔力を持ってるエルには必要ない品かと・・・。
まあ一応持ってますが、絶対にフィブリゾに使わす、ってことはないです。

9、ヒムドが狂っていたりしているのはなぜ?
生まれつきでしょう

10、サンチーンミ教に元ネタとかあるのでしょうか?
ないと思います。
まあ知らずにパクッてるかも

11、D・S・ハイドラントはサンチーンミ教の信者なんですか?
断じて違います。

12、神話で神多数に対し、悪魔1匹、神魔弁当でも似たような戦いが・・・。
気のせいです。

13、誤字脱字、文法や意味の間違いがそれなり以上にあるのはなぜ?
神の贈り物です(違うと思うが)

14、途中から文体が変わっているのはなぜ?
成長の証です

15、話がいい加減なのはなぜ?
私がいい加減だからです

16、1話(400字詰め原稿用紙にして)5枚らしいですけどなぜ?
天の啓示です

17、だけど一行の半分も使ってなかったりするのはなぜ?
どうでも良いじゃないですか(おい)

18、姉弟が3組もいるのはなぜ?
偶然でしょうかな?

19、さっきから語尾に。が付いてる文とと付いてない文があるのはなぜ?
答えは神託にでも頼ってください

20、最後にどうですか?
いやこれでちょうど20になるから書いただけです。

それでは〜

トップに戻る
12465ここに投票します。陽月 E-mail URL2002/12/31 18:42:13
記事番号12464へのコメント


こんばんはです。
チャットで食事落ちとか言っておきながら食事に行ってません(をい)。
行く前にレス致しますです。

>私が冥王の騎士を書いていて疑問に思ったことを自問自答する企画です。
>まあ言い訳とも言います。
100の質問系の20ヴァージョンですね(待て)。

>2、シェーラが結構礼儀正しいっぽいのはなぜでしょう。
>騎士だからです。
>スレ本編9巻で正体現した時のような態度だとさすがにまずいでしょう
ツッコミ入れられてかなり動揺してましたよね。
ん?
騎士だから……。騎士……騎士……。
アイツ(誰だかは恐らくお分かりでしょう)は例外ですね(瞬殺)。

>4、カタート王国はどれくらいの広さ?
>でかいです。
をお(何)。

>5、なぜグラウシェラーほどのものがなぜ北の僻地に・・・
>シャブラニグドゥがこいつを近くにおいとくと危ないと思ったのと、
>グラウシェラーが遠い地で戦力を蓄えようとしていたのが理由です。
戦略(?)練ってたんですね。

>7、赤いキツネをつけた場合、フレア候ではなくガーヴ候になるのは?
>その辺よく分かりませんが、ガーヴはフレアって名が嫌いです。
>自己主張が強いのかも・・・
『フレア』は格好いいと思いますけど。
『赤』を被るから嫌いなのでしょうか。

>10、サンチーンミ教に元ネタとかあるのでしょうか?
>ないと思います。
>まあ知らずにパクッてるかも
私の知ってる中では似たようなのはないです(記憶力が悪いのであまり宛てになりませんが)

>13、誤字脱字、文法や意味の間違いがそれなり以上にあるのはなぜ?
>神の贈り物です(違うと思うが)
私もよく誤字脱字文法変ってやりますよ(待て)。

>16、1話(400字詰め原稿用紙にして)5枚らしいですけどなぜ?
>天の啓示です
5枚。おお。凄いです。

>17、だけど一行の半分も使ってなかったりするのはなぜ?
>どうでも良いじゃないですか(おい)
読み易くていいと思います。
別に他の作品を読み難いと言うわけではないんですけど……。

>19、さっきから語尾に。が付いてる文とと付いてない文があるのはなぜ?
>答えは神託にでも頼ってください
あ。気付きませんでした(をい)。

>20、最後にどうですか?
>いやこれでちょうど20になるから書いただけです。
これで笑わさせて頂きました。
>それでは〜

では投票を致しますです。
ふぃぶ×シェーラに一票入れますです。

それでは失礼しますです。

トップに戻る
12466Re:ここに投票します。D・S・ハイドラント 2002/12/31 19:54:01
記事番号12465へのコメント


>
>こんばんはです。
こんばんは
>チャットで食事落ちとか言っておきながら食事に行ってません(をい)。
>行く前にレス致しますです。
おおどうもありがとうございます
>
>>私が冥王の騎士を書いていて疑問に思ったことを自問自答する企画です。
>>まあ言い訳とも言います。
>100の質問系の20ヴァージョンですね(待て)。
そんなところです
>
>>2、シェーラが結構礼儀正しいっぽいのはなぜでしょう。
>>騎士だからです。
>>スレ本編9巻で正体現した時のような態度だとさすがにまずいでしょう
>ツッコミ入れられてかなり動揺してましたよね。
本当に違いますからねえ
>ん?
>騎士だから……。騎士……騎士……。
>アイツ(誰だかは恐らくお分かりでしょう)は例外ですね(瞬殺)。
もちろんです。
ププルンの犬ですよね(爆死)
>
>>4、カタート王国はどれくらいの広さ?
>>でかいです。
>をお(何)。
一応大国です
>
>>5、なぜグラウシェラーほどのものがなぜ北の僻地に・・・
>>シャブラニグドゥがこいつを近くにおいとくと危ないと思ったのと、
>>グラウシェラーが遠い地で戦力を蓄えようとしていたのが理由です。
>戦略(?)練ってたんですね。
そうです
>
>>7、赤いキツネをつけた場合、フレア候ではなくガーヴ候になるのは?
>>その辺よく分かりませんが、ガーヴはフレアって名が嫌いです。
>>自己主張が強いのかも・・・
>『フレア』は格好いいと思いますけど。
>『赤』を被るから嫌いなのでしょうか。
まあ自分の名前が好きなのでしょう
>
>>10、サンチーンミ教に元ネタとかあるのでしょうか?
>>ないと思います。
>>まあ知らずにパクッてるかも
>私の知ってる中では似たようなのはないです(記憶力が悪いのであまり宛てになりませんが)
まあ適当に思いついたやつですから
>
>>13、誤字脱字、文法や意味の間違いがそれなり以上にあるのはなぜ?
>>神の贈り物です(違うと思うが)
>私もよく誤字脱字文法変ってやりますよ(待て)。
人はなぜミスるのだろう
>
>>16、1話(400字詰め原稿用紙にして)5枚らしいですけどなぜ?
>>天の啓示です
>5枚。おお。凄いです。
でも20×20ですよ
>
>>17、だけど一行の半分も使ってなかったりするのはなぜ?
>>どうでも良いじゃないですか(おい)
>読み易くていいと思います。
ありがとうございます
>別に他の作品を読み難いと言うわけではないんですけど……。
>
>>19、さっきから語尾に。が付いてる文とと付いてない文があるのはなぜ?
>>答えは神託にでも頼ってください
>あ。気付きませんでした(をい)。
でも普通の人は聞けないので普通じゃない人に聞きましょう
>
>>20、最後にどうですか?
>>いやこれでちょうど20になるから書いただけです。
>これで笑わさせて頂きました。
それは光栄です
>>それでは〜
はい
>
>では投票を致しますです。
>ふぃぶ×シェーラに一票入れますです。
どうもです
>
>それでは失礼しますです。
本当にありがとうございます

トップに戻る
12482冥王の騎士3:1章:暗雲の街D・S・ハイドラント 2003/1/1 19:39:57
記事番号12400へのコメント

 天の眼差しが大地を見下ろす頃、死の荒野にも輝きが照り、邪気など微塵も残らぬ。
 キャラメル・ソースより北西、カタート国中原北部を2つに分かつアルデバラン山脈。その南西の麓に位置し、夏季ならば、無数の樹木を切り裂いて築いた街並みに優しい風の囁きを感じられるであろう。
 人口は大都市には随分劣るが、純魔道士達の団体組織などもあり情報収集などには長けている。
 また松茸などの栽培技術も届いており、かなり潤っている。
 自由自治都市パプリコ、国の中心に限りなく近い街。
金光の帯が連なる世界も、今は陰に虚ろなる暗雲蠢く。

 「全く疲れたわね。」
 溜息が天に昇る。
 冷たい風が吹き、温かな天がその震えを開き消す。
 「私はなんともないけど。」
 左脇から入る成熟には達していない女声、平然としたその態度が彼女の神経を逆撫でる。少なくとも挑発の意図が隠れていないだけまだ良いのだが・・・。
 「そりゃああなた、誰のお陰だと思ってるのよ。」
  「どうしたのエル?」
 今度の美声はまた違ったもの。
 「あっ何でもないのよ。」
 後に笑いを交えつつも、次瞬には石畳を怒気を込めつつ踏み締める美女・・・彼女の容貌ならばそれもまた1つの魅力を引き出しているとも言えなくない。
 黄金の髪が隠す視線を左手で取り戻しつつ、見せた焔の双眸は行き交う人々を魅了するであろう。
 先導するエルは少なからず怒りを持っていた。
 (別にガーヴがいなくなったくらいで・・・でも・・・。)
 ガーヴは彼女達とは別行動を取っている。というのも彼は魔道馬で1人、先陣を切った
 「あの・・・ガーヴなら多分大丈夫だと思うわよ・・・どうせ酒場で飲んでると思うし・・・。」
 途切れ途切れに怒るエルに言葉を向ける。
 ちなみにこの街もワイン・セラー同様昼間から酒場が開いている。
 「違うわよ!あたしはあなた達・・・あっフィブリゾ君は別として・・・魔法使ってここまで運んだのにお礼の1つもないし・・・あたし悲しいわ。」
 と、うつむき、同時に涙の雫が地を打った。
 「ごめんなさいエル。」
 「僕からも・・・。」
 シェーラそしてフィブリゾも遠慮がちに声を掛け、頭を垂れる。
 「良いのよ・・・それより世界で3番目くらいに愛しいガーヴ様を探しださなきゃ!」
 突然笑顔を取り戻し、瞳の奥の焔の揺らめきが外部にも燃え移らんが如く、暴れ出す。
 「・・・愛しいの?」
 「3番目って・・・?」
 だが2人の台詞に答えるものは、誰1人いなかった。
 
     ◇◆◇◆

 「ぷはああああ」
 豪快な吐息が静寂を激しく打ち砕いた。
 日当たりが悪く、薄暗い店内に、赤毛の大男のみが至福を浮かべている。
 「ああ、昼間からの酒はいいぜぇ。」
 透明となった巨大な容器を音立てつつ卓に置くと、
 「親父、もう一杯だ。」
 影ほどしか見えぬ店主に向けて、威勢のある声を掛ける。
 「・・・あいよ。」
 呆然となり掛けた40過ぎほどの小太りな店主はただ1人の客へ酒を運ぶ。
 それをただ待った。
 昨夜はほぼ寝ていないと言えるが、眠気を堪えてここまで来たその後は、さほど辛く思えるわけではない。
 酒の力だろうか・・・。
 
 黄金色に染まった容器が置かれる。
 「おい何か面白え話題とかねえか?」
 吠えるような口調で店主を縫い止める。
 「そうだねえ。」
 深く考え込むような仕草の後、
 「嫌な話題ならあるがねえ。」
 、と呟く。
 「戦争か?そいつ方面なら歓迎だな。」
 と言いつつ、一気に酒を煽り始める。
 「ちょいと違うがね・・・。」
 少し黙り込んだ後、
 「ついさっき入ったんだが、マツタケ・シティが死の街になったとさ。」
 暗い雲は人々に根付いていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
冥王の騎士の略称というか愛称決定。
その名はメッキー。
・・・後今までのあらすじ書こうかと思ってます。

トップに戻る
12491Re:冥王の騎士3:1章:暗雲の街エモーション E-mail 2003/1/1 23:55:49
記事番号12482へのコメント

こんばんは。

変質者なノーストさんじゃなくて、シェーラちゃん達ですね!(喜)
シェーラ達とガーヴ様って、落ち合う場所だけ決めてそれぞれで
移動しているんでしょうか。
……まあ、普通にしてても目立つけど、ガーヴ様が加わるとさらに
目立ちそうですしね(苦笑)

1人寂しそうなエル様が……。シェーラちゃんたちがラブラブなだけに
余計にそうなのかも。
でも3番目って……。1番2番がレーガス(でしたよね、確か)とアイン君で
埋められてるのかな? でも、レーガスはともかく、アイン君は弟……。

さらに酒場での情報が不気味です。マツタケ・シティに何があったのでしょう?

期待してます。

あと投票しますね。
カップルはやはりエル様&ガーヴ様!不確定要素の多いこの2人に1票です。

では、この辺で失礼します。

トップに戻る
12495Re:冥王の騎士3:1章:暗雲の街D・S・ハイドラント 2003/1/2 12:23:17
記事番号12491へのコメント


>こんばんは。
こんばんは
>
>変質者なノーストさんじゃなくて、シェーラちゃん達ですね!(喜)
まああの変質者が出るのはまだ後になるかと
>シェーラ達とガーヴ様って、落ち合う場所だけ決めてそれぞれで
>移動しているんでしょうか。
1人馬持ってますからねえ。
>……まあ、普通にしてても目立つけど、ガーヴ様が加わるとさらに
>目立ちそうですしね(苦笑)
まあそうでしょうね
>
>1人寂しそうなエル様が……。シェーラちゃんたちがラブラブなだけに
>余計にそうなのかも。
確かにそうかも知れません。
>でも3番目って……。1番2番がレーガス(でしたよね、確か)とアイン君で
>埋められてるのかな? でも、レーガスはともかく、アイン君は弟……。
その2人のことでしょう。
>
>さらに酒場での情報が不気味です。マツタケ・シティに何があったのでしょう?
その辺り出るのはいつ頃でしょうかねえ
>
>期待してます。
どうもです
>
>あと投票しますね。
>カップルはやはりエル様&ガーヴ様!不確定要素の多いこの2人に1票です。
このカップリング人気ですねえ。
ありがとうございます
>
>では、この辺で失礼します。
ではレスどうもありがとうございます。

トップに戻る
12493Re:冥王の騎士3:1章:暗雲の街2003/1/2 00:50:01
記事番号12482へのコメント

> 先導するエルは少なからず怒りを持っていた。
> (別にガーヴがいなくなったくらいで・・・でも・・・。)

ガーヴがいなくて機嫌が悪い!?

> 「良いのよ・・・それより世界で3番目くらいに愛しいガーヴ様を探しださなきゃ!」

3番目って中途半端な・・・・。

> 「ああ、昼間からの酒はいいぜぇ。」
> 透明となった巨大な容器を音立てつつ卓に置くと、

ああ、やっぱり飲んでるよ、この人は・・・・。

>冥王の騎士の略称というか愛称決定。
>その名はメッキー。

メッキーですか!分かりました!
一瞬ドラ○エのキ○ラの事を思い浮かべてしまいました(笑)
それでは、続きを楽しみにしてますー。

トップに戻る
12496Re:冥王の騎士3:1章:暗雲の街D・S・ハイドラント 2003/1/2 12:26:43
記事番号12493へのコメント


>> 先導するエルは少なからず怒りを持っていた。
>> (別にガーヴがいなくなったくらいで・・・でも・・・。)
>
>ガーヴがいなくて機嫌が悪い!?
まあガーヴがいなくなった上に、2人を魔法で運んで疲れた
>
>> 「良いのよ・・・それより世界で3番目くらいに愛しいガーヴ様を探しださなきゃ!」
>
>3番目って中途半端な・・・・。
故レーガスと弟がいますから・・・
>
>> 「ああ、昼間からの酒はいいぜぇ。」
>> 透明となった巨大な容器を音立てつつ卓に置くと、
>
>ああ、やっぱり飲んでるよ、この人は・・・・。
酒好きですから
>
>>冥王の騎士の略称というか愛称決定。
>>その名はメッキー。
>
>メッキーですか!分かりました!
>一瞬ドラ○エのキ○ラの事を思い浮かべてしまいました(笑)
私も浮かべてしまいました。
>それでは、続きを楽しみにしてますー。
はいどうもありがとうございます。

トップに戻る
12483カップリング投票昨日までの集計D・S・ハイドラント 2003/1/1 19:41:53
記事番号12400へのコメント

先日集計を忘れていたので書いておきます。

1位ガーヴ×エル2票
2位フィブリゾ×シェーラ1票

こんなところでしょうか・・・。

トップに戻る
12490Re:カップリング投票昨日までの集計gure-to masa 2003/1/1 23:14:32
記事番号12483へのコメント


>先日集計を忘れていたので書いておきます。
大変そうですからな……
>
>1位ガーヴ×エル2票
>2位フィブリゾ×シェーラ1票
>
>こんなところでしょうか・・・。
少ないですね、意外と…

昨夜、猪木祭を見て12時30分に寝ました。
D・S・ハイドラントさんもお忙しいんでしょう……
(二つも小説かいてると)
でもって、自分はガーヴ×エルに1票!!
では、さいなら!!

トップに戻る
12497Re:カップリング投票昨日までの集計D・S・ハイドラント 2003/1/2 12:28:46
記事番号12490へのコメント


>
>>先日集計を忘れていたので書いておきます。
>大変そうですからな……
というかチャットやってましたから(おい)
>>
>>1位ガーヴ×エル2票
>>2位フィブリゾ×シェーラ1票
>>
>>こんなところでしょうか・・・。
>少ないですね、意外と…
まあ始まったばかりですから
>
>昨夜、猪木祭を見て12時30分に寝ました。
私は1時半ほどに・・・
>D・S・ハイドラントさんもお忙しいんでしょう……
>(二つも小説かいてると)
そうでもないです。これが生き甲斐みたいな感じですから・・・
>でもって、自分はガーヴ×エルに1票!!
>では、さいなら!!
ではどうもありがとうございます。

トップに戻る
124981月1日までの投票結果D・S・ハイドラント 2003/1/2 12:30:29
記事番号12483へのコメント

1位ガーヴ×エル4票
2位フィブリゾ×シェーラ1票

ううむガーヴ×エルこのまま逃げ切るのか!

トップに戻る
12499Re:1月1日までの投票結果2003/1/2 13:07:36
記事番号12498へのコメント


>1位ガーヴ×エル4票
>2位フィブリゾ×シェーラ1票
>
>ううむガーヴ×エルこのまま逃げ切るのか!

おおっ!フィブ×シェーラが多いと思ったら以外です!
それでは、エル×シェーラで!!
私、エル好きなんですよねー。あはは。

トップに戻る
12501投票しますgure-to masa 2003/1/2 17:16:06
記事番号12499へのコメント

さっき親戚の家から帰ってきました。
でもって早速、ガーヴ×エルに1票!!
では、さいなら!!

トップに戻る
12515Re:投票しますD・S・ハイドラント 2003/1/2 23:00:00
記事番号12501へのコメント


>さっき親戚の家から帰ってきました。
おお私も同じです(まあ随分時間経ちましたけど)
>でもって早速、ガーヴ×エルに1票!!
>では、さいなら!!
はい。

投票どうもです。

トップに戻る
12514Re:1月1日までの投票結果D・S・ハイドラント 2003/1/2 22:58:49
記事番号12499へのコメント


>
>>1位ガーヴ×エル4票
>>2位フィブリゾ×シェーラ1票
>>
>>ううむガーヴ×エルこのまま逃げ切るのか!
>
>おおっ!フィブ×シェーラが多いと思ったら以外です!
私も思いました。
>それでは、エル×シェーラで!!
>私、エル好きなんですよねー。あはは。
まあ少々違った感じのエル様になったと思ってますが・・・。

投票どうもです。

トップに戻る
12504明けましておめでとうございます!風碧 陽月 E-mail URL2003/1/2 17:55:42
記事番号12498へのコメント


年越しチャットでも言ったんですけど(コラ)、もう一度です(タイトル)。

昨年度はいろいろご迷惑をおかけしました。
今年はそんなことがないように気をつけ……というか、頑張りますです。
今年もよろしくお願いします。


それでは投票です。
ゼラス×ゼロスに一票です。


それでは失礼します。

2003年がハイドラントさんにとっていい年でありますように……。

トップに戻る
12516Re:明けましておめでとうございます!D・S・ハイドラント 2003/1/2 23:02:06
記事番号12504へのコメント


>
>年越しチャットでも言ったんですけど(コラ)、もう一度です(タイトル)。
こちらこそおめでとうございます。
>
>昨年度はいろいろご迷惑をおかけしました。
いえこちらこそ
>今年はそんなことがないように気をつけ……というか、頑張りますです。
>今年もよろしくお願いします。
こちらこそ(ってまたか)よろしくお願いします
>
>
>それでは投票です。
>ゼラス×ゼロスに一票です。
おおゼラゼロ・・・あんまり目立たない姉弟(待て)
>
>
>それでは失礼します。
>
>2003年がハイドラントさんにとっていい年でありますように……。
こちらこそ陽月さんに良いお年であって欲しいです。

それでは

どうもありがとうございます

トップに戻る
12507冥王の騎士3:2章:皆さん冷たいD・S・ハイドラント 2003/1/2 20:26:08
記事番号12400へのコメント

 「あん、どういうことだあ?」
 言葉とともに威勢良く息を上げる。
 壮年の店主は卓に肘を掛け、覗き込むような視線とともに、
 「いや詳しくは知らんのだがな。」
 と溜息。
 「まあいい、どうせあんな街、酒なんざ、うまくもねえしな・・・。」
 と、白息を虚空に浴びせる。
 「だがな、うちらはあちらさんに頼らにゃ生きてけんしな。」
 一層哀しい溜息。
 「まあ同情するぜ。」
 「おおそうかい。」
 2人の狭間に燃え行く焔。
 熱が激情に拍車掛け、接近し行く。
 そして温もりが触れ合う、その瞬間。
 「だめえええええええええええええ!」
 悲鳴の如し叫びに、空間に停滞。
 温度なき冷気が2人に走る。
 現れたのは3つの影。1つは随分低い。
 それは、それぞれエル、シェーラ、フィブリゾの像を現した。
 それを見届けて、思い出したように
 「いらっしゃいませ。」
 店主が勢いに欠けた声を上げる。
 「いらっしゃいませ。じゃないわよ。」
 音を立てて店主に近寄り、
 「あたしのガーヴ様になにする気よ!」
 店主は浮遊感を感じつつ、脅えた感情を表面に表わし、
 「いえ・・・私は・・・。」
 襟元を掴まれた店主はもがきつつ、その形相に震えを強まらせる。
 「やめろ!」
 突然エルの脳天に強烈な衝撃、ガーヴの剣の平が炸裂していた。水平になった刃が鈍く煌いている。巨大な剣であるため威力は大きいであろう。
 前方に倒れ込み、卓の脚に身体をぶつけるエル。
 「女だから顔は勘弁しておいた。」
 と吐き捨てつつ、右手一本で背の鞘に大剣を収める。
 静寂が滞った。

    ◇◆◇◆

 「で、お前らどうやってここを突き止めた!?」
 ガーヴは入り口に立つままの、フィブリゾとシェーラを自分の卓に引き入れ、適当な飲み物を注文した後に強く訊ねる。
 ちなみに待ち合わせなどはなく、「何とかなるだろう」ということで別行動となっていた。
 沈黙はシェーラには少々辛いが、それに耐え胸中で言葉を紡ぎ始める。
 フィブリゾは音を立てて、清涼飲料水――王室のものと違って非魔道製であまり上等ではない――を啜っている。
 「えっとエルが匂いで・・・。」
 そこで言葉を途切らし、返答を、不完全な静寂の中待つ。
 「・・・。」
 ただ困惑の表情を見せたままそれが続いた。
 ちなみに、エルは床に突っ伏している。強烈な一撃に意識はまだ彷徨い続けているのだろう。
 シェーラだけが温茶を前に、それを横目で気にしている。
 フィブリゾは、飲料の容器に集中している。それは冷気に満ちているが、冬なのに大丈夫だろうか・・・。
 エルを気にしていたのは始終シェーラのみ・・・。
 客は他に来なかったが、ガーヴとフィブリゾの猛注文によりかなり忙しいものであった。
 
 陽は淡い黄金を振り撒く、まだ沈むには早すぎる、正午はとうに過ぎているが哀愁に耽るのに適している時間ではあるまい。
 「じゃあな。」
 硬貨を数枚置いて、3人は店を出た。
 小さな店で『天楽極悦』という寂れた木の看板が屋根に張られている。だが誰も見向きはしない。通り行く少なくない人々も・・・。
 シェーラはエルを引きずっている様を見ゆく人々を密かに睨み返している。
 多少ではない羞恥が相手のない怒りを少なからず生み出している。まだ意識の帰還は兆しもない。
 「ねえシェーラこれからどこいくの?」
 フィブリゾの声に飛沫を浴びた如く戸惑いつつ、
 「あっ・・・とりあえず宿を取って・・・。」
 必死で出したため、途切れ途切れとなっている。
 「ここって何か面白いところあるの?」
 袖を引きつつ笑顔を浮かべたフィブリゾにシェーラは少々考え込む仕草。
 ガーヴは先導している。随分、酒を煽ったようだがその様子は微塵も感じられない。
 
 悪雲に包まれつつも、それなりに平和な街・・・だが人々の中には異質の気配。

トップに戻る
12511エル様……(ほろり)エモーション E-mail 2003/1/2 22:45:50
記事番号12507へのコメント

こんばんは。

ああ、エル様が……!! 
ガーヴ様、もっと加減してあげてください(泣)
タイトルの「みんな冷たい」ってエル様の心象なんですね。
でも、オリジナルの「スレイヤーズ」では絶対考えられない行動ですよね(笑)

暴走しまくっているエル様が面白くて、ちょっと哀れでした。
一体、何を想像したのでしょう? エル様(笑)
パロディ同○業界で幅を利かせる801ものですか?(笑)
しかも既にガーヴ様は所有格になっているし。
……ところでガーヴ様ってどんなタイプがお好みなのでしょう。

ラストでさっそくまた何か起きるようなご様子……。
では、続きを楽しみにしつつこの辺で失礼します。

追伸.
今日の投票。
やっぱり好きです、エル様&ガーヴ様。
では。

トップに戻る
12513Re:エル様……(ほろり)D・S・ハイドラント 2003/1/2 22:56:37
記事番号12511へのコメント


>こんばんは。
こんばんは
>
>ああ、エル様が……!! 
>ガーヴ様、もっと加減してあげてください(泣)
手加減はしたでしょう・・・でも不器用そうだし
>タイトルの「みんな冷たい」ってエル様の心象なんですね。
そうです。
>でも、オリジナルの「スレイヤーズ」では絶対考えられない行動ですよね(笑)
そうですね。・・・そんな恐れ多すぎる。
>
>暴走しまくっているエル様が面白くて、ちょっと哀れでした。
>一体、何を想像したのでしょう? エル様(笑)
>パロディ同○業界で幅を利かせる801ものですか?(笑)
どうでしょう。
>しかも既にガーヴ様は所有格になっているし。
さりげなく言ってましたね
>……ところでガーヴ様ってどんなタイプがお好みなのでしょう。
さあ?
>
>ラストでさっそくまた何か起きるようなご様子……。
>では、続きを楽しみにしつつこの辺で失礼します。
はい。
>
>追伸.
>今日の投票。
>やっぱり好きです、エル様&ガーヴ様。
>では。
はい。
どうもありがとうございます。

トップに戻る
12512冥王の騎士3:3章:しっかりしてよD・S・ハイドラント 2003/1/2 22:53:06
記事番号12507へのコメント

 (何?)
 シェーラには違った気配がすぐに察知できた。
 優秀な魔道士には魔道士が近くにいればすぐに分かるという。魔力には独特の匂いがあり、魔道士の魔力はまた常人とは違う。それはほぼ直感的なものである。詳しいことは分かっておらず、研究する魔道士もけして多いわけではない。
 そしてそれだけはない。誇り高く気品を持ちながら、戦う力を強く主張したその気配は、どれほど隠そうともその強い魔力の匂いとともに彼女に届く。――それは魔道騎士だ。
 国のため、主君のために戦う魔道士達。
 さすがに純魔道士と魔道騎士の差を感じられるというのはさほど聞く話ではない。
 となれば彼女の独特のものだろうか。
 
 確信したシェーラには1つの選択。つまりこのことを2人に話すかどうかだ。いや問題なのはフィブリゾであろう。
 だが悩むことはない。
 (何があってもフィブリゾ様は護る。)
 堅い決断とともに歯を食い縛る。冷たい風が頬を掠めても、微動だにせず、言葉は沈黙を破らずとも姿は雄弁であった。
 だが幸いか誰も気付きはしない。
 ちなみに引きずっていたエルは思い出したようにシェーラは背負っている。
 それは特に苦痛にはならなかった。無論重みは十二分に伝わっているが・・・。
 
 「ねえシェーラ。」
 全神経による網が儚く霧散する。だがそれに憤りは感じつつも押し殺し、
 「あっ何ですか?」
 隣を歩くフィブリゾを覗き込む。
 「あれ、綺麗だね。」
 小さな雪のような人差し指の先には、凍える季節にも強く美しく花咲かす1本の樹。
 「あっ本当ですね。」
 気配に関することは心の隅に、僅かに残したまま、それを見やる。
 通りの脇に大きく根付くそれは、常夏の輝きを見せる赤い花付けた大樹。
 「不思議だね。」
 散る兆しはどこにもない、ただ鮮やかな色彩が魅了するのみ。
 「そうですね。」
 そう話し掛けた時、微かに肩に感触、遅れて温もり、
 「あれはな、永華樹って名だ。」
 突然、聞いた声。
 「ガーヴ!」
 先導していたガーヴの肩が触れていた。
 「樹のくせに魔法を使いやがるんだよ、こいつあ。」
 (温かい。)
 身を切り裂くような風の中、そんなことを感じていた。
 「ガーヴ、あの樹知ってるの?」
 だが、フィブリゾの声に現実に戻る。感覚を張り詰めさせる。――だがうまくはいかない。
 落ち掛けたエルを肩に掛け直す。
 その動作の瞬間、
 「俺が持ってやる。」
 とガーヴは背からエルを奪い取り、正面より無理矢理背後に回した。
 かなり雑な扱い方だ。だが、それに不快感などは彼女にはなかった。
 
 「あれはな、自分に魔法を掛けていつまでも、同じ姿を保つんだ。」
 と大きく呟く。
 思えば他にも数人、樹の前に、人が止まっている。
 「へえ。」
 フィブリゾが感嘆の声を上げると、ガーヴは、歩みだし、背から剣を引き抜く。
 閃光が天を駆ける。
 沈黙の間の後に、1つ落ちる真紅の花びら。
 ガーヴの長い腕の先でそれはしっかり捕らえられた。
 「こいつあ、魔除けになるぜ。」
 フィブリゾにそっと手渡した。
 「ありがとう。」
 返す微笑みを横目にガーヴは歩き出す。
 重みも感じさせぬ、しっかりとした歩みだ。
 呆然としていたシェーラも後を追った。
 固まる人々の中、3人はすでに消えた。
 「あれって・・・条例違反・・・だよな。」
 混じっていた2人の巡回員のその声は当事者にはけして届かぬ。
 
    ◇◆◇◆

 「見つけましたよ。」 
 静寂にも思える中、異質を放つ青年は、1人呟く。
 彼は爽やかに微笑んでいた。


トップに戻る
125171月2日までの集計結果D・S・ハイドラント 2003/1/2 23:06:30
記事番号12512へのコメント

1位ガーヴ×エル6票
2位フィブリゾ×シェーラ1票
2位エル×シェーラ1票
2位ゼラス×ゼロス1票

 最近、あんまりパソコンが出来ないので(充分しているという説もあるが)プレゼントクイズの正解発表が遅れる他、文書きペースも落ちる危険があります。

というわけで、この辺りでさようなら〜

トップに戻る
12519Re:冥王の騎士3:2章:皆さん冷たい2003/1/3 00:24:14
記事番号12507へのコメント

> 「まあいい、どうせあんな街、酒なんざ、うまくもねえしな・・・。」

酒で町の基準を決めるのがガーヴらしい。

> 2人の狭間に燃え行く焔。

ほえ!?

> 熱が激情に拍車掛け、接近し行く。

ほええ!?

> そして温もりが触れ合う、その瞬間。

ほえーーーー!!(←五月蝿い)

> 「女だから顔は勘弁しておいた。」
> と吐き捨てつつ、右手一本で背の鞘に大剣を収める。

あやー、でも女に手を出すなんて・・・・。口でとめればいいのに。
エル大丈夫かなー。

> 「えっとエルが匂いで・・・。」

犬ですかい!? 前のシェーラみたいなもの?

> エルを気にしていたのは始終シェーラのみ・・・。

皆さん冷たいのね・・・・。それとも、エルは大丈夫だろ、と思ってるのかな?

>まだ意識の帰還は兆もない。

それほどにもダメージが!?

> 悪雲に包まれつつも、それなりに平和な街・・・だが人々の中には異質の気配。

また、ひと騒動あるのでしょうか?
続きを楽しみにしてますー。

トップに戻る
12523Re:冥王の騎士3:2章:皆さん冷たいD・S・ハイドラント 2003/1/3 07:26:19
記事番号12519へのコメント


>> 「まあいい、どうせあんな街、酒なんざ、うまくもねえしな・・・。」
>
>酒で町の基準を決めるのがガーヴらしい。
>
>> 2人の狭間に燃え行く焔。
>
>ほえ!?
>
>> 熱が激情に拍車掛け、接近し行く。
>
>ほええ!?
>
>> そして温もりが触れ合う、その瞬間。
>
>ほえーーーー!!(←五月蝿い)
ううむ描写が悪かったかも知れない。
一応同情とかそんな感じだけど・・・。
>
>> 「女だから顔は勘弁しておいた。」
>> と吐き捨てつつ、右手一本で背の鞘に大剣を収める。
>
>あやー、でも女に手を出すなんて・・・・。口でとめればいいのに。
まあただ言ってみただけでしょう。
>エル大丈夫かなー。
大丈夫でしょう。
>
>> 「えっとエルが匂いで・・・。」
>
>犬ですかい!? 前のシェーラみたいなもの?
まあ不思議な世界ですから・・・。
>
>> エルを気にしていたのは始終シェーラのみ・・・。
>
>皆さん冷たいのね・・・・。それとも、エルは大丈夫だろ、と思ってるのかな?
シェーラ以外見向きもしない。
これじゃあ浮かばれん(いや待て)
>
>>まだ意識の帰還は兆もない。
>
>それほどにもダメージが!?
ガーヴの一撃ですからねえ
>
>> 悪雲に包まれつつも、それなりに平和な街・・・だが人々の中には異質の気配。
>
>また、ひと騒動あるのでしょうか?
>続きを楽しみにしてますー。
はい。
どうもありがとうございます
>

トップに戻る
12524冥王の騎士3:4章:ついについに?D・S・ハイドラント 2003/1/3 08:25:14
記事番号12400へのコメント

 停滞した空間に漂う静寂だけを、糧に時は刻まれる。
 ガーヴはただその流れに浸るのみ、けして退屈ではない。空気の揺れは絶え間なく、心地良い愛撫。それだけに今を任せても苦にはなっていない。
 寝台に横たわる美女に見向きせず、双眸には虚空、その先に映るものを感じてはいるのだろうか?
 溜息が昇り消えていく様を何気なく観察した。それが小さく、心に波打つも、言葉にはけしてならない。霧散した構成の如く、想いの中にだけ――だが、それがどうだというのだ。
 彼は戦士であって、詩人ではないのだ。
 感じるものを受け入れようとも、それを表わすことは必要ない。
 何気なく向けた部屋の隅――漆黒の幕が微かに揺れる下、埃ほどしかそこにはないであろう。
 空疎な部屋の中、待つことはすでに目的ではない。

    ◇◆◇◆

 すぐに宿を取ったシェーラ達、ガーヴが目覚めぬエルとともに残ったが、シェーラはフィブリゾに強引に連れ出された。
 (昨日あんまり寝てないのに・・・)
 いや、騎士にとってはさほど短い時間でもないはずなのだが、それでも睡魔は理屈ではない。
 一応眠気覚ましの魔法は掛けてもらったのだが、それでもその膜を破り、今頃に滲み出てきた。
 だがそれを振り払う、冷たい風も今は彼女の助けとなった。
 「ねえシェーラ・・・。」
 沈黙が唐突に、彼女に刃を向けた。
 「・・・何でしょうか?」
 何とか、会話の矛先を受け流す。
 だがフィブリゾは沈黙のまま歩みを進める。
 その温もりが強くなった気がした。
 沈黙だが、その美貌まで閉ざされてしまったわけではない。
 常にあった笑顔も今はなく、しっかりと風を見ている。
 その中で陶酔の境地と恥じらい。
 そんな中、人が数人通り過ぎて、
 「好きだよ。」
 小さな呟き、だがそれは不思議と明白に彼女に捉えられた。
 シェーラに、焼けない焔が灯される。心の温かさを映す焔。
 「えっ・・・あっあの・・・。」
 初めてではあるまい。だが過去より一層強い、――いや温かい。
 激しい焔、しかし温暖でけして焼き尽くさない焔。
 だけど心は焦がれている。
 背けようとするシェーラの容貌を捉え、
 「これで目覚めたよね。」
 悪戯めいた微笑みを浴びせる。
 「えっ!」
 少し退く焔。小さな安堵。
 「ふふっ、ただ言って見ただけだよ。シェーラって面白いね。」
 悪戯な口調にシェーラに強い熱が帯びる。フィブリゾはそれを一目した後
 「だけど嘘じゃないからね。」
 シェーラにもう言葉は出なかった。
 こちらを向く視線すべてから逃れることも忘れて、ただ凍る。ただし冷たくはない。むしろ逆だ。
 「それより早く行こうよ。日が暮れちゃうよ。」
 腕を引っ張られるままにシェーラは移動するのみ。
 背後の気配にもけして気付かず・・・。

 冬だというのに山の彩りは鮮やかであった。
 シェーラはフィブリゾの思うままに、山の方まで歩んだ。
 とはいえ歩いたのは数分でしかない。
 特殊な植物と魔力質の高濃度により、この辺りは冬でも温暖である。風は冷たいのだが・・・。
 「大きいね。」
 見上げた天には、黄金色の葉を付けた天蓋、かなりの大木だ。
 「そうですね。」
 返事だけ――感嘆はさほどなく、思いは別にあった。
 「あなた方もそう思いますか。」
 と、突然声が掛かる、この辺りもけして人はいないわけではないが、それでも明らかに向けられた声は、驚きに充分であった。
 「僕の住む地域ではけっして見られませんし。」
 シェーラがそっと振り向き覗き込むも、それに微動だにはしていない。
 黄金の短髪に、輝く白い肌、澄んだ蒼穹の瞳に、赤味の強い唇。上質な白の服装も合わせてかなりの好印象を与えている。
 「初めまして僕はダイと申します。」
 

トップに戻る
12525冥王の騎士3:5章:サイコロの騎士?D・S・ハイドラント 2003/1/3 09:38:16
記事番号12524へのコメント

 彼はその後に軽く頭を垂れると、同時に右手指を弾く。
 音とともに宙を舞い、垂直に落ちゆく影を手の平に乗せる。回転の後、静止したそれは、
 「ダイ(賽子←さいころ)です。」
 と目の覚めるような微笑みを浮かべつつ、寒気の走る静寂の空気を見ていた。
 ・・・・・・・・・・・・、
 「失礼しました。」
 その声が出るまでに随分と停滞した2人の時間。
 「で、君何なの?」
 復帰したフィブリゾが唐突に、切り出す。
 「えっとそうですねえ・・・」
 露骨にも、自然にも取れる悩みの仕草。
 ただシェーラは警戒していた。彼から感じられるのは魔力の匂い、そしてダイという名も初耳ではない。
 ダイナスト公、近衛騎士団≪ヴァン・レイル≫を若くして束ねる魔道騎士。
 さすがに賽子のことに関しては初めてであったが・・・。
 「あなた様よりも、そちらのお方に御用がありまして」
 と、シェーラに視線を向ける。
 輝く金剛石の歯を見せつつ、爽やかな笑顔。
 あまり不快には思わなかったが、けして魅せられてはいない。
 平静を揺らすことはなかった。
 「何でしょうか?」
 少々、刺を混じらせた視線。グラウシェラーの配下となれば、心を許すことは出来まい。
 「手勢は連れていませんよ。それに第一、僕達は敵同士ではないじゃないですか。」
 その全くの敵意のない瞳にすべてを見透かされた気に思えた。そう奥隅――つまり・・・あのことまで・・・。
 それにより睨みが強まった。フィブリゾは蚊帳の外、しかし楽しげであった。
 「エイム殿やシェイド殿の非礼はお詫びいたします。」
 確かに2人とは違った。だが信用の段階には届かない。――沈黙を続けた。
 「彼らがやったのは独断でです。それに公爵様も同じであったのかも知れませんが、今は事情が違います。」
 虚偽性はなかった。
 「悪いのですが、あなたは信用出来ません。」
 そして出た言葉は、微かながら怒りを含んでいた。
 それを捉えたフィブリゾは・・・。
 「何で怒ってるの?シェーラ・・・良い人だと思うけど。」
 「ですが・・・。」
 その怒りを抑えつつフィブリゾの方へ視線、警戒は止まぬが、重要ではなさそうだ。
 彼は奇襲などしない。それだけは信じられた。
 「公爵様も殿下の生還をすでに認めております。まだ公表はされておりませんが、どの道、あなた方に訪れていただきませんと・・・。」
 それに希望を浮かべつつも、その中で小さく悪い想像・・・でもそれはすぐに消える。
 「そこでお二方をご招待いたしたいのですが・・・。特にシェーラ様、公爵様はどうしてもあなたにお会いしたいと申しております。」
 「ねえ行こうよ。」
 輝きに満ちた笑顔でシェーラを揺さぶる。
 だがシェーラは、
 「どういうことでしょうか?」
 強く疑問を浴びせる。
 ダイは軽く苦笑しつつ、
 「何がでしょうか。」
 聞き返す。それが怒りを煽るが挑発の意図には見えない。
 「公爵様が私にお会いしたい理由です。」
 少し、怒気を隠した。
 「それは・・・どうしてもと・・・。」
 少々返答に詰まるダイ。
 「行きましょう。」
 フィブリゾに言って踵を返す。
 だがフィブリゾはそれに焦りなど取らず、
 「じゃあ僕だけでいくけど良いね。」
 ダイに話し掛けると、首は縦に振られていた。
 「フィブリゾ様!」
 即座に駆け寄る。
 「殿下の、我々の下へいらっしゃられるお気持ちが不動のものでしょう。どうしますシェーラ様。」
 憤りを感じたが、それを受け流しつつ
 「別に連れがいるのですが・・・。」
 ダイは笑顔で、
 「公爵様は寛大なお方です。我々に不都合はありませんので・・・。」
 一礼し、
 「では、今夜8時頃には≪幻光大河≫に訪れますので・・・」
 ダイは彼らより早く場を去った。
 すでに樹を見るものはいない。
 ちなみに≪幻光大河≫はシェーラ達が泊まる宿、酒場付きだ。

トップに戻る
12531Re:冥王の騎士3:5章:サイコロの騎士?2003/1/3 13:15:40
記事番号12525へのコメント

> 彼は戦士であって、詩人ではないのだ。

詩人だったら・・・・不気味(笑)

> 「好きだよ。」

おお!フィブ、いきなりだね!!

> 「これで目覚めたよね。」
> 悪戯めいた微笑みを浴びせる。

いたずら好きになってきてる?

> ダイナスト公、近衛騎士団≪ヴァン・レイル≫を若くして束ねる魔道騎士。

それじゃあ、かなりのつわもの!?

> 「そこでお二方をご招待いたしたいのですが・・・。特にシェーラ様、公爵様はどうしてもあなたにお会いしたいと申しております。」

シェーラを特に?興味があるのか?

> 「じゃあ僕だけでいくけど良いね。」

そんなに行きたいの?子供らしさがなんか出てるよー。可愛い。

この後、どんな展開になるのでしょうか。
そう考えると、どきどきですー!!悪い展開だったらどーしよ・・・・。
エルは、もう目覚めたのかも気になるますね。

トップに戻る
12534Re:冥王の騎士3:5章:サイコロの騎士?D・S・ハイドラント 2003/1/3 14:02:16
記事番号12531へのコメント


>> 彼は戦士であって、詩人ではないのだ。
>
>詩人だったら・・・・不気味(笑)
そうですか?
>
>> 「好きだよ。」
>
>おお!フィブ、いきなりだね!!
いきなりですね
>
>> 「これで目覚めたよね。」
>> 悪戯めいた微笑みを浴びせる。
>
>いたずら好きになってきてる?
実はそんなだったりします。今までは余裕がなかったのでしょう
>
>> ダイナスト公、近衛騎士団≪ヴァン・レイル≫を若くして束ねる魔道騎士。
>
>それじゃあ、かなりのつわもの!?
2の初めに戦った2人の騎士よりは強いかと思われます。
恐らくヒムドの方が強いでしょうが・・・。
>
>> 「そこでお二方をご招待いたしたいのですが・・・。特にシェーラ様、公爵様はどうしてもあなたにお会いしたいと申しております。」
>
>シェーラを特に?興味があるのか?
まああるんですね
>
>> 「じゃあ僕だけでいくけど良いね。」
>
>そんなに行きたいの?子供らしさがなんか出てるよー。可愛い。
まあ最近はハードさに欠けて来ましたから、ほのぼのに持ち込もうかと・・・。
>
>この後、どんな展開になるのでしょうか。
>そう考えると、どきどきですー!!悪い展開だったらどーしよ・・・・。
どうなりますかね
>エルは、もう目覚めたのかも気になるますね。
どうでしょうか。

レスどうもありがとうございます。

トップに戻る
12535Re:冥王の騎士3:5章:サイコロの騎士?風碧 陽月 E-mail URL2003/1/3 14:26:28
記事番号12525へのコメント


こんにちは〜。
ってチャット中ですが。

> 彼はその後に軽く頭を垂れると、同時に右手指を弾く。
> 音とともに宙を舞い、垂直に落ちゆく影を手の平に乗せる。回転の後、静止したそれは、
> 「ダイ(賽子←さいころ)です。」
サイコロ……?
えっと……さいころサイコロさいころ……?
手品でしょうか(散々考えて出た答え)。

> ・・・・・・・・・・・・、
> 「失礼しました。」
> その声が出るまでに随分と停滞した2人の時間。
> 「で、君何なの?」
実は私も訊きたいです(爆)。

> 輝く金剛石の歯を見せつつ、爽やかな笑顔。
金剛石。
現代文の授業を思い出す(何)。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』ですよ(をい)。
すみません。関係ないです。

> 「じゃあ僕だけでいくけど良いね。」
ええっ!?そ、そんなっ!(をい)

> 「では、今夜8時頃には≪幻光大河≫に訪れますので・・・」
> ダイは彼らより早く場を去った。
> すでに樹を見るものはいない。
> ちなみに≪幻光大河≫はシェーラ達が泊まる宿、酒場付きだ。
かっこいい名前ですね。
読みは『げんこうたいが』ですか?(待て)

それでは短いですがこれにて失礼します〜

トップに戻る
12536Re:冥王の騎士3:5章:サイコロの騎士?D・S・ハイドラント 2003/1/3 14:43:12
記事番号12535へのコメント


>
>こんにちは〜。
こんにちは
>ってチャット中ですが。
そうですね
>
>> 彼はその後に軽く頭を垂れると、同時に右手指を弾く。
>> 音とともに宙を舞い、垂直に落ちゆく影を手の平に乗せる。回転の後、静止したそれは、
>> 「ダイ(賽子←さいころ)です。」
>サイコロ……?
>えっと……さいころサイコロさいころ……?
>手品でしょうか(散々考えて出た答え)。
まあ、ただのくだらんギャグかと・・・。
何となく和英引いてたら偶然にもダイ=サイコロって出てきました。(ダイスは複数形だけど、今は単数でも使うようです。←うろ覚え)
>
>> ・・・・・・・・・・・・、
>> 「失礼しました。」
>> その声が出るまでに随分と停滞した2人の時間。
>> 「で、君何なの?」
>実は私も訊きたいです(爆)。
確かに何者?
>
>> 輝く金剛石の歯を見せつつ、爽やかな笑顔。
>金剛石。
>現代文の授業を思い出す(何)。
そおですか
>宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』ですよ(をい)。
>すみません。関係ないです。
了解しました。
>
>> 「じゃあ僕だけでいくけど良いね。」
>ええっ!?そ、そんなっ!(をい)
危ないぞフィブ
>
>> 「では、今夜8時頃には≪幻光大河≫に訪れますので・・・」
>> ダイは彼らより早く場を去った。
>> すでに樹を見るものはいない。
>> ちなみに≪幻光大河≫はシェーラ達が泊まる宿、酒場付きだ。
>かっこいい名前ですね。
ありがとうございます
>読みは『げんこうたいが』ですか?(待て)
そうです。
>
>それでは短いですがこれにて失礼します〜
レスありがとうございます。

トップに戻る
12544では、ダイスを2つ転がして成功ロールを(笑)エモーション E-mail 2003/1/3 22:40:16
記事番号12525へのコメント

はっ?! 思わずTRPG(テーブルトークRPG)をっ!
賽子を見てGM経験ないのについ……(^_^;) ←プレイヤー経験はある。
では、冒険者技能のない方は平目で振ってください。(まだ続けてる……)

こんばんは。
ガーヴ様……とことん自分の世界に浸ってますね……。
でも、目を覚ましたエル様が、どんな反応を示すかが楽しみです。
フィブリゾのいきなりの告白(そう決めた)も驚きました。
シェーラちゃんがかわいいです。
そんな中のお邪魔虫。いきなり出てきた変な人。今のところただの「変な人」で
「変質者」じゃないだけマシですね。

当たり前だけど警戒しまくりのシェーラと素直な反応のフィブリゾ。
これでフィブリゾが「罠ははまって踏みつぶす」な発想だったら、ある意味
末恐ろしいです。
でも、不都合はないと言ってもガーヴ様を見たら……一波乱ありそう、というより
ガーヴ様の方が起こす気満々かも。

では、今日はこの辺で失礼します。

今日の投票:今回はやられました。フィブリゾ&シェーラに1票。

トップに戻る
12547投票!!gure-to masa 2003/1/4 00:26:36
記事番号12544へのコメント

では、ガーヴ様×エル様に一票!!
短くて、すいません…

トップに戻る
12554Re:投票!!D・S・ハイドラント 2003/1/4 12:37:28
記事番号12547へのコメント


>では、ガーヴ様×エル様に一票!!
>短くて、すいません…
いえいえ、無理に何か書く必要ないですよ。
どうもありがとうございます。

3日の投票に入れておきますね

トップに戻る
12553Re:では、ダイスを2つ転がして成功ロールを(笑)D・S・ハイドラント 2003/1/4 12:36:27
記事番号12544へのコメント


>はっ?! 思わずTRPG(テーブルトークRPG)をっ!
>賽子を見てGM経験ないのについ……(^_^;) ←プレイヤー経験はある。
ううむリプレイとか持ってるけど経験ないです。
>では、冒険者技能のない方は平目で振ってください。(まだ続けてる……)
>
>こんばんは。
>ガーヴ様……とことん自分の世界に浸ってますね……。
まあ何にもすることないですから
>でも、目を覚ましたエル様が、どんな反応を示すかが楽しみです。
次回はそっち側、かと
>フィブリゾのいきなりの告白(そう決めた)も驚きました。
多分その通りでしょう
>シェーラちゃんがかわいいです。
耐性・・・あるはずなのに
>そんな中のお邪魔虫。いきなり出てきた変な人。今のところただの「変な人」で
>「変質者」じゃないだけマシですね。
まあ北は変人の巣窟ですからねえ・・・。
>
>当たり前だけど警戒しまくりのシェーラと素直な反応のフィブリゾ。
原作と全然違う2人
>これでフィブリゾが「罠ははまって踏みつぶす」な発想だったら、ある意味
>末恐ろしいです。
>でも、不都合はないと言ってもガーヴ様を見たら……一波乱ありそう、というより
>ガーヴ様の方が起こす気満々かも。
あるかも・・・。
>
>では、今日はこの辺で失礼します。
>
>今日の投票:今回はやられました。フィブリゾ&シェーラに1票。
はい。
レス&投票、Wありがとうございます

トップに戻る
12557冥王の騎士3:6章:目覚めの狂騒歌D・S・ハイドラント 2003/1/4 13:48:17
記事番号12400へのコメント

 時は刻まれ、過去の器に湛えれていく。
 やがて満ちて、それが流れを起こす。
 暗闇は終わり、待つのは――。
 エルはそっと目を開けた。
 
 見渡せば埃被った小さな部屋、見知らぬ空間だった。
 「ここどこ?」
 自分の声を確認して、初めて気付いた気配。
 「あなた・・・。」
 赤い瞳は、なお眩き焔の流れ持つ大男に注がれた。
 揺らめく2対の眼が、互いの無限の世界を覗けば、歯車は音もなく、流れる未来を紡ぎ始める――ううむ私でも微妙に理解し難い――。
 「ガーヴ様〜」
 突然、浮遊感とともに軽い恐怖、しかしそれは心配することはない。あの方の温もりが受け止めてくれる。
 「正体不明の悪人その1に奇襲を受けたあたしを助けて下さったのね〜。」
 だがすぐに温もりが消え、落下感だけが残った。
 「えっ」
 ガーヴの座っていた椅子に、強烈な抱擁、頭部は椅子の背に激突し、倒れた椅子が勢い良く壁にもたれ掛かると、半ば横になった頭上にさらなる一撃。
 「いったぁい。」

    ◇◆◇◆

 エルは黄金の束を抑えつつ、起き上がる。
 これだけ受けても、この程度なのだから、ガーヴの剣の威力は相当なものであろう。
 「悪かったな。」
 ガーヴは素早く懐から、包みを投げた。
 それはエルの足元に軽く跳ねて静止した。
 「腹減ってるだろ。」
 吐き捨て視線を軽くそらす。
 「これ拾ったら、そのまま靴舐めろとか言ったりしない?」
 「あほか!」
 ガーヴは背の大剣を一閃。
 だが、それは、倒れ込んだエルの頭上で、止まっていた。
 「さっさと食え。」
 冷たく言い放つと、壁にめり込んでいる――エルの跳躍の一撃はあまりに強烈だった――椅子を引き抜き、部屋奥の中央にある、寝台を挟んだ反対側に移動させそこに座る。
 「きゃあ♪これ松茸サンドじゃない。」
 そこに包まれていたそれはまだ熱の余韻。
 「お前、純魔道士だろうが・・・。」
 視線は合わせぬまま。
 「きゃああガーヴ様大好き♪」
 エルはさらに突進、
 ※このエルは本当にあの方なのでしょうか?
 「やかましいババア!」
 軽くかわす。
 だが、滴る汗・・・エルは素足で床を蹴って、ガーヴに突撃。その目には・・・涙。
 「ひどい、ひどいわ、ババアだなんて・・・まだ118なのにぃ〜」
 「充分だろうが!」
 と、突っ込み入れようとするも、両腕もしっかり抱かれており身動きできない。
 「トリュフの血あるから、まだ人間でいう23なのよ!」
 ガーヴは呼吸すら辛く、死の危機を感じた。
 「悪かった。」
 うめきに近い声・・・とともに頭を垂れた。
 その瞬間、覘くエルの容貌に劇的変化、狂喜のその感情が奔流し、
 「ああやっぱりあなたは世界で2番目よ♪大好き、もう離さないっ!」
 身体の軋みが酷にも強烈に響く。
 少々に気になる言葉を聞きつつ、暗黒に飲まれていった。

     ◇◆◇◆

 「ガーヴ、どう〜?」
 扉越しに声を聞いたのは直後のことであった。
 エルは初めて意識なきガーヴに気付く。
 即座に、松茸サンドを部屋の反対側から取り、頬張ると構成を始めた。
 その合間も、扉打つ音は響いている。
 「還らざる汝の御霊、まだ救いは早く、それはむなしい、還るがいい、それが汝の救いなり。」
 補助音声がむなしく響き。
 「魂還(ふがぁーふ←松茸サンドを頬張りっつなのでしっかり声が出せない)」
 気絶回復と蘇生の魔法は基本的には、同じ魔法なのである。だから魔力の消費量は高い。
 ちなみにこれは精神魔法である。詳しいことは不明だ。
 ガーヴの意識が戻るとエルは平然と扉を開けた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ううむ初めの頃はこんなのになるなんて全く想像つかなかった。
壊れすぎたな。

トップに戻る
12558Re:冥王の騎士3:6章:目覚めの狂騒歌キツネノテブクロ 2003/1/4 15:03:36
記事番号12557へのコメント

こんにちは、お久しぶりなキツネノテブクロです。

途中まで読んでいたんですが、何処まで読んだか解らなくなり、一から読み直しておりました。
やっと追いつきましたよ・・・・。

ラダ:ども、ラダっす。
この怪しい植物の戯言は適当に聞き流しといてくれ。

怪しい植物って;;;

> 時は刻まれ、過去の器に湛えれていく。
> やがて満ちて、それが流れを起こす。
> 暗闇は終わり、待つのは――。
> エルはそっと目を開けた。
眠りから覚めると言ったところでしょうか。

> 赤い瞳は、なお眩き焔の流れ持つ大男に注がれた。
> 揺らめく2対の眼が、互いの無限の世界を覗けば、歯車は音もなく、流れる未来を紡ぎ始める――ううむ私でも微妙に理解し難い――。
> 「ガーヴ様〜」
> 突然、浮遊感とともに軽い恐怖、しかしそれは心配することはない。あの方の温もりが受け止めてくれる。
気のせいか、夢見る乙女と化してませんか?(汗)

ラダ:気にしないほうがいいような気も・・・・(汗)

> 「正体不明の悪人その1に奇襲を受けたあたしを助けて下さったのね〜。」
いや、違うだろ;;;

ラダ:黙っとけって;;

> だがすぐに温もりが消え、落下感だけが残った。
> 「えっ」
> ガーヴの座っていた椅子に、強烈な抱擁、頭部は椅子の背に激突し、倒れた椅子が勢い良く壁にもたれ掛かると、半ば横になった頭上にさらなる一撃。
> 「いったぁい。」
えーと・・・・飛びついてくるエル嬢をガーヴがよけたから、エル嬢がいすに突っ込んだと・・・・・

ラダ:多分そうじゃないか?

> エルは黄金の束を抑えつつ、起き上がる。
> これだけ受けても、この程度なのだから、ガーヴの剣の威力は相当なものであろう。
たんこぶとか出来てませんか?

ラダ:こぶが出来たら冷やした方がいいんじゃなかったっけ?

しかし、エル嬢が意識失うほどの威力って・・・・(遠い目)

> 冷たく言い放つと、壁にめり込んでいる――エルの跳躍の一撃はあまりに強烈だった――椅子を引き抜き、部屋奥の中央にある、寝台を挟んだ反対側に移動させそこに座る。
壁にめり込むって・・・・どんな勢いだ;;;
隣室側か廊下側かは知らないけど、大穴開いてたりしません?

ラダ:人間離れしてるな・・・(遠い目)

いや、ラダ氏には言われたくないと思うが・・・

> 「きゃあ♪これ松茸サンドじゃない。」
> そこに包まれていたそれはまだ熱の余韻。
> 「お前、純魔道士だろうが・・・。」
> 視線は合わせぬまま。
> 「きゃああガーヴ様大好き♪」
> エルはさらに突進、
突進が好きですねえ・・・・・

> ※このエルは本当にあの方なのでしょうか?
誰にもわからないのでは(^^;

> 「やかましいババア!」
> 軽くかわす。
> だが、滴る汗・・・エルは素足で床を蹴って、ガーヴに突撃。その目には・・・涙。
涙が浮かんでるところは可愛いのですが・・・・・突撃って(滝汗)

ラダ:ガーヴ・・・・ガンバレ・・・(乾いた笑)

> 「ひどい、ひどいわ、ババアだなんて・・・まだ118なのにぃ〜」
> 「充分だろうが!」
> と、突っ込み入れようとするも、両腕もしっかり抱かれており身動きできない。
エル嬢って力持ちさん?

ラダ:みたいだな。

> 「トリュフの血あるから、まだ人間でいう23なのよ!」
> ガーヴは呼吸すら辛く、死の危機を感じた。
> 「悪かった。」
> うめきに近い声・・・とともに頭を垂れた。
> その瞬間、覘くエルの容貌に劇的変化、狂喜のその感情が奔流し、
> 「ああやっぱりあなたは世界で2番目よ♪大好き、もう離さないっ!」
いつの間にか二番目・・・・

> 身体の軋みが酷にも強烈に響く。
> 少々に気になる言葉を聞きつつ、暗黒に飲まれていった。
ガーヴ、取りあえず生きてるか?(滝汗)

ラダ:・・・・(汗)

> 「ガーヴ、どう〜?」
> 扉越しに声を聞いたのは直後のことであった。
この声はフィブリゾかシェーラでしょうか?

>ううむ初めの頃はこんなのになるなんて全く想像つかなかった。
>壊れすぎたな。
エル嬢が面白いぐらい暴走してますね。
続きを楽しみにしております、ではこの辺で。
失礼します。

トップに戻る
12561Re:冥王の騎士3:6章:目覚めの狂騒歌D・S・ハイドラント 2003/1/4 19:33:25
記事番号12558へのコメント


>こんにちは、お久しぶりなキツネノテブクロです。
お久しぶりです。
>
>途中まで読んでいたんですが、何処まで読んだか解らなくなり、一から読み直しておりました。
>やっと追いつきましたよ・・・・。
まあ長い上に視点変更とか多いですしね
>
>ラダ:ども、ラダっす。
>この怪しい植物の戯言は適当に聞き流しといてくれ。
お父さん、ゼルがいつもお世話になっております(これには出ないけど)
>
>怪しい植物って;;;
植物って字書けるんですか(おい)
>
>> 時は刻まれ、過去の器に湛えれていく。
>> やがて満ちて、それが流れを起こす。
>> 暗闇は終わり、待つのは――。
>> エルはそっと目を開けた。
>眠りから覚めると言ったところでしょうか。
その通りです
>
>> 赤い瞳は、なお眩き焔の流れ持つ大男に注がれた。
>> 揺らめく2対の眼が、互いの無限の世界を覗けば、歯車は音もなく、流れる未来を紡ぎ始める――ううむ私でも微妙に理解し難い――。
>> 「ガーヴ様〜」
>> 突然、浮遊感とともに軽い恐怖、しかしそれは心配することはない。あの方の温もりが受け止めてくれる。
>気のせいか、夢見る乙女と化してませんか?(汗)
そおかも
>
>ラダ:気にしないほうがいいような気も・・・・(汗)
>
>> 「正体不明の悪人その1に奇襲を受けたあたしを助けて下さったのね〜。」
>いや、違うだろ;;;
>
>ラダ:黙っとけって;;
まあ知らない方がいいことも・・・
>
>> だがすぐに温もりが消え、落下感だけが残った。
>> 「えっ」
>> ガーヴの座っていた椅子に、強烈な抱擁、頭部は椅子の背に激突し、倒れた椅子が勢い良く壁にもたれ掛かると、半ば横になった頭上にさらなる一撃。
>> 「いったぁい。」
>えーと・・・・飛びついてくるエル嬢をガーヴがよけたから、エル嬢がいすに突っ込んだと・・・・・
>
>ラダ:多分そうじゃないか?
そうです
>
>> エルは黄金の束を抑えつつ、起き上がる。
>> これだけ受けても、この程度なのだから、ガーヴの剣の威力は相当なものであろう。
>たんこぶとか出来てませんか?
出来てるかも
>
>ラダ:こぶが出来たら冷やした方がいいんじゃなかったっけ?
そうでしたっけ
>
>しかし、エル嬢が意識失うほどの威力って・・・・(遠い目)
とにかく凄いのでしょう
>
>> 冷たく言い放つと、壁にめり込んでいる――エルの跳躍の一撃はあまりに強烈だった――椅子を引き抜き、部屋奥の中央にある、寝台を挟んだ反対側に移動させそこに座る。
>壁にめり込むって・・・・どんな勢いだ;;;
>隣室側か廊下側かは知らないけど、大穴開いてたりしません?
>
>ラダ:人間離れしてるな・・・(遠い目)
まあ完全な人間じゃないですし
>
>いや、ラダ氏には言われたくないと思うが・・・
確かに(思いっきり待て)
>
>> 「きゃあ♪これ松茸サンドじゃない。」
>> そこに包まれていたそれはまだ熱の余韻。
>> 「お前、純魔道士だろうが・・・。」
>> 視線は合わせぬまま。
>> 「きゃああガーヴ様大好き♪」
>> エルはさらに突進、
>突進が好きですねえ・・・・・
好きなのでしょう
>
>> ※このエルは本当にあの方なのでしょうか?
>誰にもわからないのでは(^^;
まあそうですねえ
>
>> 「やかましいババア!」
>> 軽くかわす。
>> だが、滴る汗・・・エルは素足で床を蹴って、ガーヴに突撃。その目には・・・涙。
>涙が浮かんでるところは可愛いのですが・・・・・突撃って(滝汗)
勢いが凄いのでしょう
>
>ラダ:ガーヴ・・・・ガンバレ・・・(乾いた笑)
大変ですねえ
>
>> 「ひどい、ひどいわ、ババアだなんて・・・まだ118なのにぃ〜」
>> 「充分だろうが!」
>> と、突っ込み入れようとするも、両腕もしっかり抱かれており身動きできない。
>エル嬢って力持ちさん?
そうかも
>
>ラダ:みたいだな。
まあ愛のパワーとかの可能性も
>
>> 「トリュフの血あるから、まだ人間でいう23なのよ!」
>> ガーヴは呼吸すら辛く、死の危機を感じた。
>> 「悪かった。」
>> うめきに近い声・・・とともに頭を垂れた。
>> その瞬間、覘くエルの容貌に劇的変化、狂喜のその感情が奔流し、
>> 「ああやっぱりあなたは世界で2番目よ♪大好き、もう離さないっ!」
>いつの間にか二番目・・・・
>
>> 身体の軋みが酷にも強烈に響く。
>> 少々に気になる言葉を聞きつつ、暗黒に飲まれていった。
>ガーヴ、取りあえず生きてるか?(滝汗)
ううむ微妙
>
>ラダ:・・・・(汗)
>
>> 「ガーヴ、どう〜?」
>> 扉越しに声を聞いたのは直後のことであった。
>この声はフィブリゾかシェーラでしょうか?
>
>>ううむ初めの頃はこんなのになるなんて全く想像つかなかった。
>>壊れすぎたな。
>エル嬢が面白いぐらい暴走してますね。
>続きを楽しみにしております、ではこの辺で。
>失礼します。
どうもレスありがとうございます。
余裕が出来ましたらそちらの作品も読ませていただきますね
では

トップに戻る
12559冥王の騎士3:7章:良男順位大変動D・S・ハイドラント 2003/1/4 15:38:19
記事番号12557へのコメント

 「シェーラ、フィブリゾ君、お帰り〜。」
 エルは2人を笑顔で出迎えた。
 「エル、気が付いたのね。」
 シェーラの背後でフィブリゾが軽く微笑んでいる。

 ガーヴは椅子に、シェーラとフィブリゾは寝台に座り、エルはガーヴの傍の床に正座している。
 「ええ、優しいガーヴ様のお陰でね♪」
 抱きつこうとしてくるエルの手を弾きつつ、
 「全く、こいつを何とかして欲しいぜ、こっちは」
 そこには一片の輝きもない。
 「まあガーヴ様ったら。」
 瞬間的に振り返り、潤んだ瞳を、彼のそれに合わせる。
 「良いじゃない2人とも・・・ねえフィブリゾ様v」
 何となく燃えるような意志がこの2人――というよりもシェーラに――走った。
 「・・・うん」
 フィブリゾは引き攣った笑みを浮かべるだけだ。
 「あほか。」
 声色を微動だにさせず言い終える。
 「やっぱり・・・」
 エルの微笑みの灯が掻き消え、
 「・・・2番目なのが嫌なのね。」
 (いつの間に昇格したんだろう)
 シェーラ達はそう思っていたかも知れない。
 「だからなあ・・・」
 ガーヴはすでに呆れを心の外へも流していた。
 「今だけなら、1番目にして差し上げても良いわよ♪」
 「ねえエル。」
 1番遠い位置のフィブリゾの声、
 「なぁに?」
 満面の笑みでフィブリゾに視線を移す。視線はシェーラが邪魔だと強く語っていたが、微笑みに隠され、シェーラには届かなかった。
 「1番って誰?」
 のどかな口調でエルに微笑み掛ける。
 「きゃ」
 その瞬間、シェーラを突き飛ばし、エルはフィブリゾを抱き上げた。
 戸惑うフィブリゾに、エルは頬擦りしつつ、
 「あなたに決まってるじゃない、王子様♪」
 と、魅惑の視線を間近に見せる。
 「えっ・・・。」
 エルと抱かれたフィブリゾの2つの美貌の距離が正面から縮まる。 
 「本当ならシェーラなんて助けずに、あのまま連れ去っていたかも知れないわ。」
 悪魔的な瘴気をシェーラに飛ばすエル。
 シェーラに注がれるフィブリゾの縋るような視線。
 (どうしよう・・・。)
 シェーラは史上最悪の危機を全身で感じていた。逃避場所はけしてない、精神の奥隅までも、焦りに支配されている。
 (何とかしなきゃ・・・)
 「――。」
 ガーヴの声?距離は、さほどないのに聞き取ることもなかった。
 そう思った瞬間・・・時が止まっていた。
 否、けして時間に停滞などあるまい。
 止まっていたのはエルの身体。
 「ガーヴ様、見苦しいわよ。」
 とはいえ声が飛ぶ方向は虚空、振り返ることは出来ないらしい。
 だがすでにフィブリゾ以外に向けられるのは強烈な殺意でもあった。
 「エル・・・僕は・・・。」
 覚悟の表情を固め、
 「僕はシェーラが好きなんだ。」
 見つめるエルは――泣いていた。
 「・・・そうね・・・分かっていたわ・・・。」
 温もりが伝わり合う中、ガーヴの術がそっと解けた。
 振り返ったエルは・・・。
 「というわけで現在の1番はガーヴ様ね。」
 と突然向かって来るエルをかわし、
 「俺は断じて嫌だからな。」
 勢い任せて壁に激突したエルにそう添える。
 「まさか・・・あなた・・・。」
 その虚像から、ガーヴに視線を戻したエルは驚嘆めいた口調で・・・。
 「まさかフィブリゾ君のことが!」
 「何でそうなる。」
 冷たい視線が逃れた先には・・・フィブリゾの笑顔。
 「ガーヴ、エルの言ってること本当なの?」
 少々焦りを感じ取れるガーヴにそう向ける。
 「違う。」
 少々力付いた返答だった。
 「ところで3番ってレーガスさん?」
 シェーラは曇った容貌のエルに声向ける。
 「違うわよ・・・3番はあなた達の知らない人よ。とっても良いんだけどあたしの窮地に駆けつけてくれなかったわ。」
 シェーラは果たしてどんな男なのだろうと想像を始めた。

トップに戻る
12560Re:冥王の騎士3:7章:良男順位大変動2003/1/4 17:14:25
記事番号12559へのコメント

> 「正体不明の悪人その1に奇襲を受けたあたしを助けて下さったのね〜。」

半分ぼけですね。

> 「これ拾ったら、そのまま靴舐めろとか言ったりしない?」

一体ガーヴのこと・・・・本当にどう思ってるんだろ。エルは・・・・。

> 「きゃあ♪これ松茸サンドじゃない。」

生の松茸?それとも焼いてあるのだろーか・・・・。

> と、突っ込み入れようとするも、両腕もしっかり抱かれており身動きできない。

エル、結構力あるのね。

> 「魂還(ふがぁーふ←松茸サンドを頬張りっつなのでしっかり声が出せない)」

食ってからにしろよ・・・・。

>壊れすぎたな。

そうですかねー、壊れてるのも面白いですよ(笑)

> 「今だけなら、1番目にして差し上げても良いわよ♪」

今だけならって・・・・。思わず突っ込みを入れたくなるなー。

> 「あなたに決まってるじゃない、王子様♪」

お!?これは冗談で言ってるのかな?それとも本気?

> 「というわけで現在の1番はガーヴ様ね。」

というわけ、ってフラれたからか!?それじゃあ、フィブは2番目?

> 「まさかフィブリゾ君のことが!」

いや、意味わかんないよ!!

> 「違うわよ・・・3番はあなた達の知らない人よ。とっても良いんだけどあたしの窮地に駆けつけてくれなかったわ。」
> シェーラは果たしてどんな男なのだろうと想像を始めた。

うん?レーガスは何番目なんだ?
エルが爆走ですね(笑)

カップリングです〜、フィブ×シェーラ!!

トップに戻る
12562Re:冥王の騎士3:7章:良男順位大変動D・S・ハイドラント 2003/1/4 19:56:46
記事番号12560へのコメント


>> 「正体不明の悪人その1に奇襲を受けたあたしを助けて下さったのね〜。」
>
>半分ぼけですね。
まあ寝起き(?)ですから
>
>> 「これ拾ったら、そのまま靴舐めろとか言ったりしない?」
>
>一体ガーヴのこと・・・・本当にどう思ってるんだろ。エルは・・・・。
さあ?あの方の心理は謎です
>
>> 「きゃあ♪これ松茸サンドじゃない。」
>
>生の松茸?それとも焼いてあるのだろーか・・・・。
焼いてあります(火を通しても魔力質は逃げない)
>
>> と、突っ込み入れようとするも、両腕もしっかり抱かれており身動きできない。
>
>エル、結構力あるのね。
愛のパワー(なんじゃそりゃ)かも
>
>> 「魂還(ふがぁーふ←松茸サンドを頬張りっつなのでしっかり声が出せない)」
>
>食ってからにしろよ・・・・。
急いでいるのでしょう
>
>>壊れすぎたな。
>
>そうですかねー、壊れてるのも面白いですよ(笑)
まあそうかも知れませんけど
>
>> 「今だけなら、1番目にして差し上げても良いわよ♪」
>
>今だけならって・・・・。思わず突っ込みを入れたくなるなー。
ううむやっぱり1番の方は大事かと
>
>> 「あなたに決まってるじゃない、王子様♪」
>
>お!?これは冗談で言ってるのかな?それとも本気?
それはだれにも分かりません。異界黙示録にも・・・
>
>> 「というわけで現在の1番はガーヴ様ね。」
>
>というわけ、ってフラれたからか!?それじゃあ、フィブは2番目?
ううむどうなのでしょう
>
>> 「まさかフィブリゾ君のことが!」
>
>いや、意味わかんないよ!!
そうですねえ
>
>> 「違うわよ・・・3番はあなた達の知らない人よ。とっても良いんだけどあたしの窮地に駆けつけてくれなかったわ。」
>> シェーラは果たしてどんな男なのだろうと想像を始めた。
>
>うん?レーガスは何番目なんだ?
さあ故人は忘れるのかも
>エルが爆走ですね(笑)
なんか壊れてきてます
>
>カップリングです〜、フィブ×シェーラ!!
それでは
どうもありがとうございます

トップに戻る
12567Re:冥王の騎士3:7章:良男順位大変動エモーション E-mail 2003/1/4 22:57:30
記事番号12559へのコメント

こんばんは。

エル様……なんだか暴走しまくってますね……。
ああ、恋する乙女の大暴走……(滝汗)
今度からは「獲物を狙って慎重に接近」を覚えてください、エル様。
でも、ガーヴ様。ババアはひどいです。

いい男ランキング……レーガスさん、何番目に落ちたのでしょう(苦笑い)
やはり生きている人優先でしょうか。
……でも案外、別格扱いで不動の位置にいそうです。貴賓席にしっかりと。

とりあえずエル様におかれましては、ガーヴ様のゲットに燃えてください。

エル様の3番目……やっぱりアイン君かな。
ところでシェーラちゃんたち、サイコロ騎士の言っていたこと、エル様たちに
言わなくて良いの……?(汗)

では、短いですがこの辺で失礼します。

追伸.
TRPGは「面子が足りない」という、まるで麻雀のような理由で
プレイヤーを何度かしました。なのでキャンペーンじゃなくて、全部
単発シナリオでした。

本日の投票:がんばれエル様! ということでエル様&ガーヴ様に1票です。

トップに戻る
12572Re:冥王の騎士3:7章:良男順位大変動D・S・ハイドラント 2003/1/5 11:08:43
記事番号12567へのコメント


>こんばんは。
こんばんは
>
>エル様……なんだか暴走しまくってますね……。
2回連続で彼女のアクションが多い
>ああ、恋する乙女の大暴走……(滝汗)
本気かどうかは分かりませんけど
>今度からは「獲物を狙って慎重に接近」を覚えてください、エル様。
そうですね
>でも、ガーヴ様。ババアはひどいです。
確かにひどすぎ
>
>いい男ランキング……レーガスさん、何番目に落ちたのでしょう(苦笑い)
>やはり生きている人優先でしょうか。
そうでしょう。
>……でも案外、別格扱いで不動の位置にいそうです。貴賓席にしっかりと。
あっさり忘れているか、ずっと残るか全く不明です
>
>とりあえずエル様におかれましては、ガーヴ様のゲットに燃えてください。
この2人どうなるのか・・・。
>
>エル様の3番目……やっぱりアイン君かな。
そうでしょうね多分
>ところでシェーラちゃんたち、サイコロ騎士の言っていたこと、エル様たちに
>言わなくて良いの……?(汗)
あっ・・・。
>
>では、短いですがこの辺で失礼します。
では、どうもありがとうございます
>
>追伸.
>TRPGは「面子が足りない」という、まるで麻雀のような理由で
>プレイヤーを何度かしました。なのでキャンペーンじゃなくて、全部
>単発シナリオでした。
そうですか・・・。
>
>本日の投票:がんばれエル様! ということでエル様&ガーヴ様に1票です。
再びありがとうございます。

トップに戻る
12564集計・1月3日D・S・ハイドラント 2003/1/4 21:16:44
記事番号12400へのコメント

1位ガーヴ×エル7票
2位フィブリゾ×シェーラ2票
4位エル×シェーラ1票
4位ゼラス×ゼロス1票

このようなところです。

トップに戻る
12573集計・1月4日D・S・ハイドラント 2003/1/5 11:17:22
記事番号12564へのコメント


1位ガーヴ×エル8票
2位フィブリゾ×シェーラ3票
4位エル×シェーラ1票
4位ゼラス×ゼロス1票

順位に変動なし、ガーエル(?)はこのまま逃げ切るかのか?


トップに戻る
12579冥王の騎士3:8章:時は終わるいつだって終わるD・S・ハイドラント 2003/1/5 13:31:25
記事番号12400へのコメント

 時は終わる。輝きもやがて薄れ消えゆく命。
 意味などあるのだろうか。むなしいだけだ、永遠の一瞬、終われば還らない。
 ただ燃え盛ることなど、あまりにも小さ過ぎる。我なき世界、観ることも出来ないのならば――寂しい幻想だけが後に残るのならば・・・。
 せめてその温もりを感じていられる今を自由に生きたい。
 というわけで無情にも、その時も流れた。(間を書くのが面倒なので変なこと書いて誤魔化したとは思わないよーに)

    ◇◆◇◆

 すでに時刻は8時、例の話の後、≪幻光大河≫1階酒場にて4人は同じ卓にて酒や、目玉である肉料理を始めとする多数の料理を注文して待っていた。ガーヴは無論酒類を大量に取っている。
 時間を過ぎて多少深刻そうなフィブリゾ、肉を啄ばみながらたまに、そちらを見やるシェーラ。会話は目立って、ない。
 そして・・・。

 「遅いわね。」
 溜息とともに言葉も、むなしく消え、もう誰にも届かない。
 「まあ良いじゃねえか、もっと飲め。」
 と言いつつ酒を煽り隣に座るエルの杯に無理矢理注いだ。エルは頬を紅葉させ、
 「まあガーヴ様ったら」
 と突然、飲む前から陶酔を始める。
 「おいおい、寄るな。」
 身体をそらしエルの接近から逃れようとするが、すでに逃げ場はない。
 強烈な力で腕を握られ、引き寄せられる。
 エルは、そこで始めて酒を飲み干すとそのままガーヴを抱き寄せた。
 まだ一杯であり、しかも瞳の奥は平静を保っている。ほのかに赤味を帯びているのは違った理由からであろう。
 「おいやめろ。」
 接近する2人の熱が大きく伝わる。
 もがくガーヴ。だが全くの抵抗にはなっていない。
 吸い付くように寄り来るエル、次の瞬間には熱気・・・ガーヴは温もりに満ちた口づけを頬に受けていた。
 焼けない焔に身が高揚していくのが全神経の衰えから伝わってきた。
 ただ闇に堕ちぬよう平静を保つ。
 だが、ガーヴの中で暖かな力の爆発。
 「うおおおお魔竜烈火砲!(ガーヴ・フレア)」
 大気が燃え上がり、それが直線に光の如く駆ける。
 騒がしさが静寂そのものであるこの空間で、それが完全な沈黙に変わる瞬間、それは天井の一部を焼き尽くした。
 鮮やかな濃紺と、儚い銀光が、まさに≪幻光大河≫のその名の如く、彩りを受けた。
 「まあ素敵。」
 エルは天井を魅了されたが如く眺める。ガーヴに抱きついたままで・・・。
 「はははは・・どうにでもなりやがれ。」
 苦笑しつつ、冷たい夜空より真の闇へと消えた。
 「あれ?」
 当然頭を垂れたガーヴ。異変に気付くエルはその身体を揺らす。
 「ガーヴ様?ガーヴ様ぁ!?」
 だが反応はない。
 「じゃあ、これは好きにして良いってことね♪」
 1人にやけるエル・・・周りは沈黙、気付けばシェーラ達もそこにはいない。
 だが探しはせずに、気絶したガーヴの方に視線を移し、しばらく眺める。
 だがそのまま不動。
 「やっぱり、こんなに弱々しいお姿はガーヴ様のものじゃないわね。」
 エルは食卓に再び視界を変えた。
 グレート紅白牛のデンジャラス姿焼きハイパースペシャルが消えているのに気付いたのはその時であった。
 「まあ誰かしら、あたしのグレート紅白牛のデンジャラス姿焼きハイパースペシャルを、この天才美女純魔道士エル・サワーから盗んだ不届きものは!」
 少々リナが入っているエル様であった。
 「リナって誰?」
 こらこら私に話し掛けないように・・・。
 やばいな・・・この話もそろそろ黄昏時かあ。
 
    ◇◆◇◆

 「全く困るよね。」
 両手を肩の位置で、それぞれの方向へ水平に倒す仕草を取るフィブリゾ。
 「そうですよね。」
 頷くシェーラ。
 「僕達は違うよね。」
 その声にシェーラには世界が歪んでいき、ただフィブリゾだけが見えた。
 別の卓に例の料理を持ち去っていた2人の距離が縮まっていくその頃、来訪者の音。

トップに戻る
12580Re:冥王の騎士3:8章:時は終わるいつだって終わる2003/1/5 16:14:35
記事番号12579へのコメント

> 身体をそらしエルの接近から逃れようとするが、すでに逃げ場はない。
> 強烈な力で腕を握られ、引き寄せられる。

エルに注いだのが運のつき(笑)

> 「うおおおお魔竜烈火砲!(ガーヴ・フレア)」

うわー!こんなとこでそんなもんうつなー!!

> 「じゃあ、これは好きにして良いってことね♪」

好きにするって・・・・何をするつもりですかな?エルさん。

> 「まあ誰かしら、あたしのグレート紅白牛のデンジャラス姿焼きハイパースペシャルを、この天才美女純魔道士エル・サワーから盗んだ不届きものは!」

料理名言うので疲れそう・・・・。なんか早口言葉みたい。

> 少々リナが入っているエル様であった。
> 「リナって誰?」

ナレーションに突っ込んだ!さすがエルさまだ。
この人だったら、なんでも不可能を可能にできる(笑)

> 別の卓に例の料理を持ち去っていた2人の距離が縮まっていくその頃、来訪者の音。

犯人はこの二人ですか。エルにばれたらどうなるだろ・・・・・。
ダイさん再登場?
さて、冬休みももう終わりですねー、学校始まると辛いよー。

トップに戻る
12581Re:冥王の騎士3:8章:時は終わるいつだって終わるD・S・ハイドラント 2003/1/5 16:45:03
記事番号12580へのコメント


>> 身体をそらしエルの接近から逃れようとするが、すでに逃げ場はない。
>> 強烈な力で腕を握られ、引き寄せられる。
>
>エルに注いだのが運のつき(笑)
何気ない優しさが仇(?)に
>
>> 「うおおおお魔竜烈火砲!(ガーヴ・フレア)」
>
>うわー!こんなとこでそんなもんうつなー!!
物騒なガーヴ様
>
>> 「じゃあ、これは好きにして良いってことね♪」
>
>好きにするって・・・・何をするつもりですかな?エルさん。
さあどうなんでしょうねえ
>
>> 「まあ誰かしら、あたしのグレート紅白牛のデンジャラス姿焼きハイパースペシャルを、この天才美女純魔道士エル・サワーから盗んだ不届きものは!」
>
>料理名言うので疲れそう・・・・。なんか早口言葉みたい。
とにかく凄い料理のようです
>
>> 少々リナが入っているエル様であった。
>> 「リナって誰?」
>
>ナレーションに突っ込んだ!さすがエルさまだ。
>この人だったら、なんでも不可能を可能にできる(笑)
凄い凄い究極の禁じ手をさらっとやるとは
>
>> 別の卓に例の料理を持ち去っていた2人の距離が縮まっていくその頃、来訪者の音。
>
>犯人はこの二人ですか。エルにばれたらどうなるだろ・・・・・。
ううむフィブリゾ君は大丈夫かな?
>ダイさん再登場?
そうなりますねえ
>さて、冬休みももう終わりですねー、学校始まると辛いよー。
ううむ終わって欲しくない。
お互いがんばりましょう

ではどうもありがとうございます

トップに戻る
12596Re:冥王の騎士3:8章:時は終わるいつだって終わるエモーション E-mail 2003/1/5 21:34:23
記事番号12579へのコメント

こんばんは。

エル様、絶好調……。ガーヴ様が押されまくってますね。
「突撃」の他に「慎重に接近」も覚えられたようで……(笑)
あとはアプローチの仕方なのかなあ……。
それとも単に、自分がイニシアティブを持てないと嫌なのかな、ガーヴ様は。
でも、今回のは「違う! 何か構図が違う(爆笑)」だったので仕方ないような……。
思わずガーヴフレアを放ってしまうガーヴ様が、何故かかわいいと思いました。
さりげなく、(いや、当然かな)席を離れているシェーラちゃんとフィブリゾ君が
ナイスです。この辺りの状況判断は的確になってきましたね。

……それにしてもサイコロ君は、とことん2人が「いい感じ♪」になると
邪魔するように現れるんですね(汗)

さて、(エル様のラブアタックで)沈没しているガーヴ様と、今は食欲に
燃えているエル様、ラブラブなフィブリゾ君&シェーラちゃん。
どうなるどうなる?! ですね。

では、続きを楽しみにしつつ、この辺で失礼します。

今日の投票:エル様、構図が何か違います。で、エル様&ガーヴ様に1票。

トップに戻る
12598Re:冥王の騎士3:8章:時は終わるいつだって終わるD・S・ハイドラント 2003/1/5 22:01:31
記事番号12596へのコメント


>こんばんは。
こんばんは
>
>エル様、絶好調……。ガーヴ様が押されまくってますね。
かなり強い。
>「突撃」の他に「慎重に接近」も覚えられたようで……(笑)
>あとはアプローチの仕方なのかなあ……。
そうですかね
>それとも単に、自分がイニシアティブを持てないと嫌なのかな、ガーヴ様は。
うーんどうなのでしょうか・・・。
>でも、今回のは「違う! 何か構図が違う(爆笑)」だったので仕方ないような……。
そうでしたか。あんまり意識はないんですが
>思わずガーヴフレアを放ってしまうガーヴ様が、何故かかわいいと思いました。
あれは結構な被害に・・・。
>さりげなく、(いや、当然かな)席を離れているシェーラちゃんとフィブリゾ君が
>ナイスです。この辺りの状況判断は的確になってきましたね。
しっかりと料理まで・・・成長ですかなあ
>
>……それにしてもサイコロ君は、とことん2人が「いい感じ♪」になると
>邪魔するように現れるんですね(汗)
狙っているのかも・・・。
>
>さて、(エル様のラブアタックで)沈没しているガーヴ様と、今は食欲に
>燃えているエル様、ラブラブなフィブリゾ君&シェーラちゃん。
>どうなるどうなる?! ですね。
どうなりますかね。といってもこの記事書いている頃には次回出てますし・・・。
>
>では、続きを楽しみにしつつ、この辺で失礼します。
>
>今日の投票:エル様、構図が何か違います。で、エル様&ガーヴ様に1票。

どうもありがとうございます。

トップに戻る
12597冥王の騎士3:9章:愛しきものの枷なき時に(?)D・S・ハイドラント 2003/1/5 21:57:19
記事番号12579へのコメント

 入り口から姿を足音を響かしてくるの青年、黄金の短髪に、白い肌、白絹の服を纏ったその姿はまさしくダイのものであった。
 彼はしばし、店内を見回すと、溜息1つの後、シェーラ達を捉え、歩き出す。
 だがその途中。
 「きゃああ〜♪」
 突如ダイに向かう影。
 シェーラは表情を強張らせた。唖然とするその顔をフィブリゾが突っついている。
 それはエルによる突進であった。
 「なな・・何ですか?」
 ダイは戸惑いつつも、その美女に微笑み掛けた。
 そして抱きつくエルを何とか、優しく引き剥がし、歩を進める。
 エルが背後から追撃。
 「やめてエル!」
 シェーラは立ち上がり静止させた。
 「何よシェーラ、この人素敵じゃない。放っておくの、失礼よ。」
 あくまで強気で反撃する。ダイとの距離は離れていく。
 「レーガスさんを亡くして、悲しいのは分かるけど、そんなことしないでよ。」
 「分かったわよ・・・。」
 エルは口を閉ざした。

 「あれがお連れ様ですか。」
 シェーラの手前まで移動していたダイは爽やかな声のままそう訊ねる。
 「それともう1人いますが・・・。」
 と違う卓を指差した。ダイが追った視線にはいかにも酔っ払い然といた戦士風の大男が椅子にもたれ掛かっている像。
 「あの方もですか・・・。」
 少々引き攣りながらも先ほどとさほど表情に差はなかった。内なる部分はどうなの分からないが・・・。
 「僕の方は問題ないですが・・・。」
 そしてエルを見やる。
 「あたしも問題ないわよ、ダイさん♪」
 といつの間にか接近していたエルは彼に腕を伸ばす。
 戸惑いつつ後退り・・・。
 「エルやめて」
 シェーラの声は彼女に届くには小さ過ぎたようだ。
 普通の男ならば彼女に簡単に魅了されてしまうだろう。だが彼女が好意を示す男は決まって彼女を簡単に受け入れるような男ではないらしい。
 「後はあちらの方だけですね。」
 誤魔化すように視線をそらした。
 「ああガーヴ様ならあたしと同じ意見に決まってるわ。」
 エルはダイを抱き寄せた。
 「だからやめてって。」
 だが霧散するのみ。フィブリゾは料理に夢中であった。
 「それじゃあ・・・僕は・・・これで・・・。」
 強烈な呪縛から、冷や汗を滴らせつつ逃れたダイは一礼の後、≪幻光大河≫を即座に後にした。
 
 「良い男番付の5本の指に入るほどだったのに・・・。」
 哀しい溜息は、戻る賑わいに消えた。
 「でもあっちにいけばいつでも会えるじゃない。」
 優しく壊れそうな口調でシェーラは励ましの声、
 「そうだよ。がんばってエル。」
 例の肉料理を頬張っていたフィブリゾも同じように・・・。
 それに対しエルは後光に焔を揺らめかせつつ、
 「駄目・・・なのよ。」
 なぜだか力強い口調。
 「えっ・・・」
 思わず漏れるシェーラの声。
 「駄目なのよ。ガーヴ様があたしに自由を許してくださっている今じゃないと・・・。」
 そう強く言い切った。
 「それは間違ってると思うけど・・・。」
 そんな小さな声はけして届かない。
 「あんたら・・・。」
 だがその声は大きさに関わらずに明白に届いた。
 シェーラもエルもフィブリゾも即座に反応し遅れて、声の方向に視線の移動。
 「あんたら・・・あの男の連れさんだね。」
 その頃に理解した。彼がこの店の店主であることを・・・。
 「わしの店になんてことしてくれるんだね。」
 貫禄を感じさせる、おの白髪混じりの男の声は強烈だが、怒りを殺したようなものであった。
 「上が空き部屋でまだ良かったが、これは高く付くな。」
 値踏みするように天井と3人を見比べる。ガーヴには見向きもしていない。
 「「「すみません」」」
 3人は同時に謝った。

 ・・・エルはかなりの大金を失った。

トップに戻る
12599集計・1月5日D・S・ハイドラント 2003/1/5 22:03:03
記事番号12597へのコメント

1位ガーヴ×エル9票
2位フィブリゾ×シェーラ3票
4位エル×シェーラ1票
4位ゼラス×ゼロス1票

さてさてどうなる。

それでは

トップに戻る
12604Re:冥王の騎士3:9章:愛しきものの枷なき時に(?)2003/1/6 00:10:37
記事番号12597へのコメント

> 「何よシェーラ、この人素敵じゃない。放っておくの、失礼よ。」

いや。あんたのほうが失礼だ(笑)

> 「あの方もですか・・・。」
> 少々引き攣りながらも先ほどとさほど表情に差はなかった。

引き攣るのも分かるよ・・・・・。ちょっと同情。

> 普通の男ならば彼女に簡単に魅了されてしまうだろう。だが彼女が好意を示す男は決まって彼女を簡単に受け入れるような男ではないらしい。

幸か不幸か。どちらだろう。エルにしては、不幸か・・・・。

> 「駄目なのよ。ガーヴ様があたしに自由を許してくださっている今じゃないと・・・。」
> そう強く言い切った。

いつでも自由気ままでしょ、エルさま。

> 「それは間違ってると思うけど・・・。」
> そんな小さな声はけして届かない。

もっとはっきり突っ込まなくちゃ!うーん、でも言った後が怖いかも。

> ・・・エルはかなりの大金を失った。

ま、しょうがないよ・・・・
これに腹を立てて何かには当たらないでほしいけど。
ダイの運命がどーなるのか気になりますねー(笑)

トップに戻る
12609Re:冥王の騎士3:9章:愛しきものの枷なき時に(?)D・S・ハイドラント 2003/1/6 09:32:47
記事番号12604へのコメント


>> 「何よシェーラ、この人素敵じゃない。放っておくの、失礼よ。」
>
>いや。あんたのほうが失礼だ(笑)
うん、間違いなし、ですね
>
>> 「あの方もですか・・・。」
>> 少々引き攣りながらも先ほどとさほど表情に差はなかった。
>
>引き攣るのも分かるよ・・・・・。ちょっと同情。
ところでガーヴだとは気付いたのかな?
ただの酔っ払いに見えた可能性が高いですが・・・・
>
>> 普通の男ならば彼女に簡単に魅了されてしまうだろう。だが彼女が好意を示す男は決まって彼女を簡単に受け入れるような男ではないらしい。
>
>幸か不幸か。どちらだろう。エルにしては、不幸か・・・・。
やはり簡単に捕まるような男は好きにはなれないのでしょう
>
>> 「駄目なのよ。ガーヴ様があたしに自由を許してくださっている今じゃないと・・・。」
>> そう強く言い切った。
>
>いつでも自由気ままでしょ、エルさま。
その通りですね
>
>> 「それは間違ってると思うけど・・・。」
>> そんな小さな声はけして届かない。
>
>もっとはっきり突っ込まなくちゃ!うーん、でも言った後が怖いかも。
やはりここは無視が一番なのかも
>
>> ・・・エルはかなりの大金を失った。
>
>ま、しょうがないよ・・・・
仕方ないですよね。
>これに腹を立てて何かには当たらないでほしいけど。
ううむ修理代、代わりに払った仲としてガーヴとの絆が強まるかも
>ダイの運命がどーなるのか気になりますねー(笑)
自ら出向いたの、かなり後悔してそうです。

では、どうもありがとうございます

トップに戻る
12615冥王の騎士3:10章:闇の麓にてD・S・ハイドラント 2003/1/6 11:16:23
記事番号12597へのコメント

 フィブリゾが笑っていた。幸を引き寄せんが如き満面の笑みで・・・。それを見ている自分がいる。それだけで微笑ましく、そして身体が熱くなる。
 やがて見詰め合う。2人の狭間に熱気はまし、焔の色に染まり行く自分。
 輝ける超越的な美しさを持つ緑の宝石を眺めているだけで、無限の彼方へ心が旅立ってしまいそう。しかし寂しさはないそれは彼の世界なのだから・・・。
 ただ見ているだけで、観ているだけで幸せだったはず、それで満たされていたはず。
 だけど、彼へと伸ばすこの腕は何?
 温もりに引き寄せられていくこの腕は・・・。
 彼は微笑んで受け入れてくれた。
 そしてその熱に触れた瞬間、衝撃が走った。
 彼の美貌が苦痛に歪む。涙・・・?
 そのまま、力なく項垂れるフィブリゾ。
 抱いた背は赤く染まりきっていた。
 そして血塗られた刃の男が背後で震えている。
 その容貌は闇に包まれ、けして見えない。
 だか、それが誰だかはすぐに理解できた。
 その高貴な衣服がけしてなくても・・・。
 やがて感じたのは冷気と悪寒。
 その時、絶叫した。天地を裂くように強烈な悲鳴。
 ・・・だが、それは音にはならなかった。無音の世界ではけして・・・。
 代わりにか、世界が渦巻き、混沌がすべてを飲み込んだ。
 世界が消え去り、自我だけがそこにある。
 だが強烈な光に、それも潰え去り・・・。

 視界にはただ闇があった。微かに天に茶色掛かっている。
 重み・・・それが布団だと気付いた時には理解が出来ていた。
 (夢・・・?)
 悪夢であった。それも強烈で鮮明な・・・。
 明かりを灯す。映るのは、簡素な部屋に布製で無地の寝衣を身に着けた自分の身体だけ、孤独が少々、恐怖を広げた。いつもならばフィブリゾが同室に泊まってくれている――名目上は、フィブリゾの護衛なのだが――のだが今日は1人、エルを除いた3人での、軽い話し合いの末、このようになったのだ。
 何もすることはない。何もすることが出来ない。フィブリゾを・・・そして自分とエルやガーヴを危険に晒してしまうかも知れないのに・・・。
 歯噛みし、布団に潜り込む。
 同じ夢を見ぬよう、誰となく祈り、願いつつ・・・。
 
     ◇◆◇◆

 さっと美貌に走る雫。それは這いながら、そこを抜け出て、床を小さく打った。
 「アイン・・・」
 唇をほぼ閉ざしたまま、小さく呟く。その虚空の震えは発した直後に消え去り、すでに余韻だけが彼女にあった。
 (あなたまで失いたくないのよ。)
 涙が続く。それは思いとともに膨れ上がり、
 「また会える・・・よね。」
 希望を浮かべるが直後に沈む。
 「お願い・・・。」
 潤いが逃げ、枯れゆく美顔。
 「そう・・・言って。」
 想いは弾け、流れは見た目以上に激しく。
 「やっと会えたのよ・・・本当は大好きだった。」
 声は大きく、流れは強く。
 溢れる涙は止まらずに、加速を続けていく。
 「本当は・・・あなたが1番なんだから・・・。」
 涙を堪え優しい囁き、だけど次瞬にはさらなる激流。
 いつまで続くのだろうか。永遠があるのならばその通りとなるであろう。
 今夜は月を見ることもない。錯乱の世界に逃げ込むこともない。時を刻むこともない。流れが止まることはけして、ありえないのだが。
 
     ◇◆◇◆

 「ぐがああああああああ」
 ガーヴはただ眠る。すべてを忘れ、暁には、魂の旅の跡もけして残るまい。
 ただ時を流しゆくだけだ。
 だが、それが無駄な時であろうか・・・。快楽に身を染められるのであれば、それでも良いのであろう。
 それが苦から逃れられる時ならば、なおだろう。

     ◇◆◇◆

 フィブリゾは夢を見ていた。自らが悪魔となって世界を蹂躙する夢。
 しかし自分を断ち切ってくれるのは、1人の騎士。フィブリゾは微笑んでいた。安らかに微笑んでいた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一応タイトルの解説しておきます。聞き流してくださっても結構です。
先のことは分かりません。だから闇です。
そしてもうすぐ明日。
明日は闇に包まれています。
だから夜はその闇を目前にした。
つまり麓ということに・・・。
とこんなところです
どうでも良いですね。

それでは〜

トップに戻る
12619冥王の騎士3:11章:気が効いてるねえ♪D・S・ハイドラント 2003/1/6 14:07:49
記事番号12615へのコメント

 朝の寒気が充満している。≪幻光大河≫1階には人も、まばらで空席の方が遥かに多い。
 朝は普通の食堂として開かれるのだが、夜の賑わいには届くはずもない。
 ただ風だけが駆け抜けていく中、シェーラはゆっくりと時を刻んでいる。髪はしっかりと後で三つ編みにされており、服装も普段着に着替えている。
 ただ朝食を待つ。いや待つものはそれなのか・・・。
 表情1つ変えずに卓の木目をじっと眺めている。それに意味などあるまい。
 「あら、おはようシェーラ♪」
 突然の、澄んだ明るい声に一瞬身動ぎ、
 そして同じ卓の隣に腰掛ける、明らかに寝起きと分かる少々乱れた美しい金髪に、白の寝衣の美女を見やり、
 「おはようエル。」
 急速に微笑みを浮かべ返す。
 (えっ・・・) 
 笑顔が返るが、そこには涙の跡、泣いていたのだろう。
 だがそれには触れずに正面に視線を戻す。
 虚空を見やりただ時が過ぎるのを待った。

 近くに店員が通り過ぎようとする。
 「あっトーストと、サラダにスクランブルエッグ、ビッグサンダーメロン、全部3人前でお願いね♪」
 エルがその男に向けて呼び掛ける。
 その男は戸惑いを浮かべた後に
 「はっはい。」
 そのまま去っていった。
 「ふう、あなた何頼んだの。」
 首を寄せてくる。少々戸惑いを感じる。
 それに昨日の言葉も蘇る。
 
 「本当ならシェーラなんて助けずに、あのまま連れ去っていたかも知れないわ。」

 あの時の状況から口調まで鮮明に思い出してくる。それを直後に強く掻き消し、忘れることにした。
 「えっとトーストにサラダだけど・・・。」
 遠慮がちに答える。エルは意に介した気配もなくただ微笑み。
 「駄目じゃない♪」
 と、突然シェーラの頭部を小突いた。
 「何するの。」
 少々怒りを込めたが馬鹿らしく思えて、後になってすくむ。
 「魔法を使うっていうのが、どんなことか分かってるの?」
 優しく、誇らしく、そして強みを含めた口調でシェーラの瞳を覗き込む。
 「でもエルのお陰であんまり魔法使わなくて済むし・・・あっごめんなさい」
 出た言葉に悪気を覚え、錯乱する。
 「それは良いのよ。」
 優しみが込められた声でシェーラを沈める。
 
 「お持ちいたしました。」
 シェーラの元に純白の皿が2枚置かれる。
 「じゃあ先に頂くわ。」
 「どうぞ。」
 と軽く舌打ちしつつ返事。
 「にしてもガーヴ様遅いわねえ。」
 トーストを遠慮がちに噛んでいるシェーラの方から視線をそらし虚空に溜息。
 「あなたの王子様もまだよね。」
 と不景気にも思えるかも知れない顔をシェーラに向ける。
 シェーラは間を置いて、
 「そうね。」
 天井を仰ぐ、ちょうど朝日が注がれている例の場所に向けられた。
 「あっ来たわよ。」
 シェーラは肩を叩かれ、視線を走らせる。
 やはり寝衣のままのフィブリゾが2階より降りてくる。
 シェーラと視線があうと満面の微笑み。
 シェーラも返すが、突然夢が蘇り、それは翳りが掛かった。さほどのものではなくフィブリゾも気にはならなかったようだが・・・。

 「シェーラおはよう。」
 フィブリゾがシェーラに向かい合うように座った。
 「・・おはようございます。」
 即座に返すがやはり、あのことが気になっていた。とはいえ口に出すことは出来ずにただこの先を悩む。
 その頃エルに例の注文の料理が届いた。
 トーストとサラダは数は多いものの、同じ質のものであった。当然だが・・・。
 違うのはメロンがあるということ、
 「これフィブリゾ君の分よ。」
 (えっ・・・)
 エルは3つの皿をフィブリゾに渡す。
 「ありがとう。」
 その笑顔は心から幸せそうであった。
 「じゃあこっちは・・・」 
 シェーラが恐る恐る訊ねると、
 「もちろんガーヴ様の分に決まってるわ。」
 それを聞いた時、シェーラは心で歯噛みした。同時に罪悪感に似た感情が押し寄せる。

トップに戻る
12631Re:冥王の騎士3:11章:気が効いてるねえ♪エモーション E-mail 2003/1/6 22:21:25
記事番号12619へのコメント

こんばんは。

それぞれのちょっと深刻な部分有りの夢……だと思っていたら、
ガーヴ様はひたすら眠っていたのですね……。でも何が苦なのかは
突っ込まないことにします(笑)

シェーラちゃんとエル様の関係も、2人だけになると微妙ですね。
……というより単にシェーラちゃんが、一方的に遊ばれているだけ
かもしれませんが。
でもさりげなく細かい気遣いで、シェーラちゃんを打ちのめしてますね。
気遣いというより、スキルの差にもみえますが……。

オリキャラは15人ほどだったんですね……半分足りない(笑)
アイン君や心の魔王さま(笑)とレーガスとシェーラちゃんの元彼とその仲間、
アプロスとあともう1人くらいいた、ネージュさんを加えて良いなら7〜8人
という感じでしか考えてませんでした。……忘れてました、ミックスさん(笑)

本日の投票:がんばれシェーラちゃん! ということで
フィブリゾ君&シェーラちゃんに1票です。

では、この辺で失礼します。

トップに戻る
12632Re:冥王の騎士3:11章:気が効いてるねえ♪D・S・ハイドラント 2003/1/6 22:27:31
記事番号12631へのコメント


>こんばんは。
こんばんは
>
>それぞれのちょっと深刻な部分有りの夢……だと思っていたら、
まあシェーラは仕方ないでしょう。
>ガーヴ様はひたすら眠っていたのですね……。でも何が苦なのかは
>突っ込まないことにします(笑)
私も触れないでおきます。
>
>シェーラちゃんとエル様の関係も、2人だけになると微妙ですね。
そうですね。
>……というより単にシェーラちゃんが、一方的に遊ばれているだけ
>かもしれませんが。
まあそうなのかも知れません
>でもさりげなく細かい気遣いで、シェーラちゃんを打ちのめしてますね。
>気遣いというより、スキルの差にもみえますが……。
まあそれは間違いないと思います。
>
>オリキャラは15人ほどだったんですね……半分足りない(笑)
まあ目立たないのがたくさんいるし・・・。
>アイン君や心の魔王さま(笑)とレーガスとシェーラちゃんの元彼とその仲間、
>アプロスとあともう1人くらいいた、ネージュさんを加えて良いなら7〜8人
>という感じでしか考えてませんでした。……忘れてました、ミックスさん(笑)
これまでは本当にほとんど出番なしでしたから・・・ここから結構重要に・・・がんばれ156歳。
>
>本日の投票:がんばれシェーラちゃん! ということで
>フィブリゾ君&シェーラちゃんに1票です。
はいどうもです。
>
>では、この辺で失礼します。
ではありがとうございます。

トップに戻る
12623プレゼントクイズの答えD・S・ハイドラント 2003/1/6 15:25:28
記事番号12400へのコメント

正解はアイン、ヒムド、レーガス、シェイド、エイム、グルダス、ジェイナス、ゲイル、ミックス、アプロス、バルス、ロイシン、メチオニン、リシン、ネージュの15人です。
多すぎですね。しかもマイナーキャラ多し・・・。
まあそれについてはすみません。

それでは〜

トップに戻る
12649冥王の騎士3:12章:暴走する魔竜D・S・ハイドラント 2003/1/7 14:43:26
記事番号12400へのコメント

 目覚ましなどない安宿にて、彼の目覚めはそれに匹敵する不快なものであった。
 「ガーヴ様〜起きて〜」
 そう、声とともに扉を叩く音が何度も脳天を打つ。
 その律動は悪意を持って神経を這い回る。
 「ガーヴ様〜」
 そしてなお苦を与えるその声。
 苦痛に耐えかね彼は音を立てて布団を跳ね上げた。
 陰険な音の波に彼の怒りは強まり、
 「いい加減黙りやがれ!」
 同時に部屋の魔力が一点に集まり、声を何倍にも膨れ上がらせた。
 強烈な音量でガーヴの怒りの結晶が打ち込まれる。
 凄まじき振動波が魔塊が橋掛けて向かう先は、扉へと・・・。
 轟音が過ぎ去ると、ただ沈黙が停滞した、その溜息も音にならず、
 「ったく迷惑くれえ考えろ。」
 小さくも大きくもなく、ただ空間にのみ響く足音とともにガーヴは部屋を出た。

    ◇◆◇◆

 「ガーヴまだですかね。」
 「大丈夫きっともう降りてくるはずだよ。」
 と、フィブリゾは椅子の背にもたれ掛かり、腕を頭の後で組む。すでに普段着の簡素な布服に着替えている。
 「それもそうですね。」
 シェーラの少々深刻そうな表情に輝きが灯った。
 すでにダイはこちらを訪れていた。
 彼はシェーラ達と同じ卓にいるのだが、微笑みの面被ったまま時折、時計や階段の方を眺めている。
 店の奥に掛かっている大時計は8時30ほどを差している。黒肌の頑丈そうな木で作られている花の咲いた樹のような彫り込みが美しい古時計だ。時刻はスクランブル数字ではなく大陸南部のもので表されている。
 「遅いですね。」
 落ち着きを感じられないダイにシェーラは声を掛ける。
 「あっはい・・・そうですね。」
 慌てて振り返ったダイは笑みを添えつつまた向きを変えた。
 「あっ来た来た。」
 フィブリゾがシェーラの肩を叩き階段の方を見させる。
 シェーラそして遅れてダイも・・・エルを担いだガーヴが2階から降りてくるのを目撃。象牙色の厚手の上着を羽織っており、大剣も背に掛けている。準備はもう出来ているようだ。
 ガーヴは無愛想な面のままただ淡々と降りてくる。その足音1つ1つに時を感じつつも・・・。
 
 「おはようガーヴ。」
 フィブリゾが優しく微笑み掛ける。
 「ああ・・・遅くなったな。」
 エルをためらい1つなく床に転がすと、ダイの隣の席に腰掛け、
 「この軟弱そうなのは何だ?」
 乱れた髪を掻き揚げつつダイを指差す。
 「・・・」
 沈黙の後気付いた・・・彼が昨夜訪れた時には気を失っていたことを・・・。
 「あああなたは初めましてでしたね。僕はダイと申します。」
 と、どこからともなく賽子を取り出しつつ、
 「元、侯爵様。」
 と悪戯な微笑み、しかし表面上は好青年の爽やかな笑み。
 「てめえ・・・」
 眠気と殺意を込めた視線を放つ。
 「ああ僕としてはあまり気にしません。では早速参りましょう。」
 ダイは席を立とうとする。
 「待て・・・」
 重い声が動きを止めた。
 「何でしょう。」
 振り向いて爽快な笑みを掛ける。内には少々邪悪もあったが・・・。
 「俺の飯がまだだ。」
 「あっそれならこれ食べて良いって」
 フィブリゾが卓に置かれたままになっていた3つの皿をガーヴに寄せる。
 「いや・・・」
 表情が硬くなるガーヴ。暗黒がそこから滲み出ている。
 「どうしたの?」
 声掛けるフィブリゾに寄り添うそうにしているシェーラ。
 「・・・これじゃ足りねえ。」
 ダイが曇り顔で溜息。それを気にしたものはいなかったが・・・。
 「おい料理全部と酒だ!」
 次の瞬間には通り掛かる従業員を半ばというか明らかに脅しているガーヴ。
 「はっはい。」

 それでも9時30前には出発を始めることが出来た。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ちなみにカタートでの言語は日本語です。
スクランブル数字は1,2,3
大陸南部の数字はT、U、V
だと思います。

トップに戻る
12651冥王の騎士3:13章:彼方への道でD・S・ハイドラント 2003/1/7 16:26:57
記事番号12649へのコメント

 青々しき草の自然な優しさと天より輝く焔の金粉に彩られ、その鮮やかな野はそこにあった。冬であるのにだ。
 その中の哀しいほどに、小さく細き轍を、ただ疾駆する黒い馬。鬣は直立を揺れながらも保ち続けている。屈強さを感じさせたそれは、けして並の馬ではない。魔道技術を施されるに値する名馬。
 そう魔法の力により長距離高速移動に長けた魔道馬なのだ。
 馬はもう1匹いた、体格毛並みに差は全くない、人から見れば馬など、どれも同じであろう。
 その背後に白布を掛けた木枠の箱状のものが取り付けられている。かなりの大きい。
 それには車輪があり、紛れもなく馬車である。
 
 「魔道馬の馬車なんて良いもの持ってるよね。」
 馬車内の赤い絨毯が敷かれた部屋。部屋の両端に並んでいる、脚が固定された豪勢な椅子に座っているフィブリゾが、笑顔で同じようにしているシェーラ達に話し掛ける。それには少なからず皮肉混じり、
 「まあ私は初めてですけど・・・」
 と、シェーラが小さく答えたその時、
 「きゃっ!」
 「わっ!」
 馬車が揺れ、椅子からシェーラが倒れ込む、何とか倒れることを防いだフィブリゾの腿の辺りへと・・・。
 「あっフィブリゾ様すみません。」
 慌てて立ち上がる。フィブリゾは軽く頷いた。
 現在の振動でもダイは平静を保っている。
 エルは気絶しているらしく、ガーヴは寝ている。
 「大丈夫ですか。」
 遅れてダイが声を掛ける。
 「うん僕は何ともないけどシェーラは?」
 フィブリゾは左隣の椅子の方に視線を向ける。
 「はい、大丈夫です。」
 シェーラを微笑みつつ眺めているダイは、
 「気を付けてくださいね。」
 優しい注意、少々シェーラは赤味を帯びた。
 「きゃっいたっ!」
 突然痛みが走る。右腕の付け根に近い辺り、
 「もう、何するんですか・・・フィブリゾ様。」
 困惑に怒りを乗せた口調――だがそれも魅力的ではある。
 「ごめん手が滑っちゃった。」
 と聞いた頃にはあの意味を理解し、そのまま沈黙。
 後には温かな笑顔と爽やかな微笑み、その仮面の下の敵対心だけが充満する。
 初めてガーヴのいびきが届いた。

 「ところでマツタケ・シティが壊滅したのはご存知でした?」
 突然話題を切り出すダイ。
 「確かそれらしいこと聞いたような・・・。」
 確か酒場であっただろうか、そしてそれは聞いたと言うより聞こえたが正しいであろう。
 「僕は知らないけどね。」
 フィブリゾの口調は自然と強いものになっていた。
 「原因は謎なんですけど・・・」
 表情が重く曇っていく。
 「今朝、あちらの純魔道士の組織の方から連絡が入ったらしいんですよ。」
 すでにダイ以外は沈黙――まあガーヴを除いてはだが・・・。
 ただ後を待っている。
 「純魔道士が次々に倒れていったらしいんですよ。」
 驚愕が駆ける。揺れる馬車など気にならなくなった。
 「その人達は相当脅えながら死んでいったそうです。まあ種は簡単なんですけどね・・・。」
 と一旦声に明かりが灯った。
 「種って・・・。」
 フィブリゾが聞くと、少々物体ぶった間を開け、
 「死の魔法ですよ、それも大規模で強力な・・・。」
 死の魔法は精神魔法に属する。そして精神魔法は他のものと比べて構成の難解さ魔力消費ともに上である。そしてそれは精神魔法の最上位。
 「彼らはそれに対する結界を張って、助かったそうですけど、他は全滅ですね。・・・彼らは現在、ノースポイントに保護されているはずです。」
 戦慄が駆ける・・・それは相当な魔道士による犯行に間違いない。シェーラにまた夢が蘇る。
 「あっ暗くなってしまいましたあ・・・はははすみません。」
 笑うダイなど、すでに視界にはなかった。

トップに戻る
12652Re:冥王の騎士3:13章:彼方への道で2003/1/7 16:51:15
記事番号12651へのコメント

> 「元、侯爵様。」
> と悪戯な微笑み、しかし表面上は好青年の爽やかな笑み。
> 「てめえ・・・」

仲悪そうな二人・・・・。ダイは、待たされた仕返しでもしてるのか?

> 「おい料理全部と酒だ!」
> 次の瞬間には通り掛かる従業員を半ばというか明らかに脅しているガーヴ。

全部とは、全メニューですか。リナと大食い対決したらいい勝負になりそう。

> エルは気絶しているらしく、ガーヴは寝ている。

エル大丈夫か?ガーヴはまだ寝るのかよ!!

フィブが少しや気持ち?かわいいー!!
さーて深刻な話になってきた・・・・だがガーヴはねてる!!
飲みすぎたんだろーか・・・・。
次には目的地につくんでしょうか?
なぜ、シェーラに会いたいとかの理由が早く知りたいですー。

トップに戻る
12653Re:冥王の騎士3:13章:彼方への道でD・S・ハイドラント 2003/1/7 16:57:19
記事番号12652へのコメント


>> 「元、侯爵様。」
>> と悪戯な微笑み、しかし表面上は好青年の爽やかな笑み。
>> 「てめえ・・・」
>
>仲悪そうな二人・・・・。ダイは、待たされた仕返しでもしてるのか?
そうでしょうねえ。
ダイってゼロスっぽい気がしてきました。もうちょい爽やかな人のはずだったのに
>
>> 「おい料理全部と酒だ!」
>> 次の瞬間には通り掛かる従業員を半ばというか明らかに脅しているガーヴ。
>
>全部とは、全メニューですか。リナと大食い対決したらいい勝負になりそう。
まあガーヴですし
>
>> エルは気絶しているらしく、ガーヴは寝ている。
>
>エル大丈夫か?ガーヴはまだ寝るのかよ!!
やっぱり眠いものですよ。
ちなみに今回2話のガーヴは自分の(しょうもない)経験を生かして書いてます。たとえば朝のノックは滅茶苦茶不快だとか・・・。
>
>フィブが少しや気持ち?かわいいー!!
まあカップリング投票期間中ですから・・・
>さーて深刻な話になってきた・・・・だがガーヴはねてる!!
簡単には起きないでしょう
>飲みすぎたんだろーか・・・・。
まあ当然もの凄い量飲んだでしょうからねえ
>次には目的地につくんでしょうか?
つきます
>なぜ、シェーラに会いたいとかの理由が早く知りたいですー。

ではどうもありがとうございます

トップに戻る
12668Re:冥王の騎士3:13章:彼方への道でエモーション E-mail 2003/1/7 22:35:55
記事番号12651へのコメント

こんばんは。

サイコロ君(既に定着)、ガーヴ様と火花散らしてますね……。
そしてしっかりと朝食を……。朝食は生活の基本ですからね。
馬車の旅。一瞬、ガーヴ様だけ馬に乗って外にいるのかと思いました。
また、サイコロ君がなんだかゼロスじみてきましたね、言動が。
変だけど変質者じゃなくて、得体が知れなくて不気味ってところが。
エル様、このところ気絶ばかりです。大丈夫でしょうか。
ガーヴ様は……爆睡ですね。実は2日酔い起こしているのでは。

あと、すみませんがT、U、Vは機種依存文字なので、Macでは
(特)、(監)、(企)と表示されていますので、何だかわかりません。


今日の投票:基本に忠実に、フィブリゾ君&シェーラちゃんに1票です。

では、短いですけど失礼します。

トップに戻る
12671Re:冥王の騎士3:13章:彼方への道でD・S・ハイドラント 2003/1/7 22:55:37
記事番号12668へのコメント


>こんばんは。
こんばんは
>
>サイコロ君(既に定着)、ガーヴ様と火花散らしてますね……。
サイコロ君ですか・・・長いけど良いなあ、それ
>そしてしっかりと朝食を……。朝食は生活の基本ですからね。
そうですね
>馬車の旅。一瞬、ガーヴ様だけ馬に乗って外にいるのかと思いました。
そーいやあの馬どうしたのでしょう。
売り払ったとか・・・。
どうしよう忘れてた。
2匹の内の一匹がガーヴのやつっていうのも無理あるし・・・押し売りしたということにしておきます
>また、サイコロ君がなんだかゼロスじみてきましたね、言動が。
それ書いてて思いました。
>変だけど変質者じゃなくて、得体が知れなくて不気味ってところが。
まあ変な人の巣窟ですからねえ北は
>エル様、このところ気絶ばかりです。大丈夫でしょうか。
ガーヴの力がそれだけ凄い。
というかこの方出ると話が進まなくなる恐れがあるので故意に気絶させているという説も・・・。
>ガーヴ様は……爆睡ですね。実は2日酔い起こしているのでは。
そうかも知れません
>
>あと、すみませんがT、U、Vは機種依存文字なので、Macでは
>(特)、(監)、(企)と表示されていますので、何だかわかりません。
そうでしたか・・・全然知りませんでした。
すみません。
>
>
>今日の投票:基本に忠実に、フィブリゾ君&シェーラちゃんに1票です。
最近ガーエル(?)化強まってきましたけど、元はフィブシェラものですからねえ
>
>では、短いですけど失礼します。
では投票&素晴らしきコメントありがとうございます。

トップに戻る
12683冥王の騎士3:14章:寒い熱い寒くないD・S・ハイドラント 2003/1/8 13:35:13
記事番号12651へのコメント

 流れる時のように、世界は色を変えていく。
 輝く緑はやがて、白銀に染まりゆく。

 幻想とともに降り注ぐ天より淡い黄金柱。その源流は不完全に欠けてはいるが、煌びやかで自然としての美しさであればかなりのものであろう――美しい欠けた月が地を照らしている、程度で充分な気もするが――。
 恐ろしくも美しい群青で世界に映えるのはただ銀。天に舞い、大地に散りばめられたそれは――。
 「どうです、北もなかなかのものでしょう。」
 馬車の脇にある、背の低い露台より夜空を仰ぐダイは両腕を広げる。それはまるで降る雪を受け入れんが如し。ただ陶酔感がそこに少なからずあった。
 「・・・そうですね。」
 寛大で、優雅ながらも少々滑稽でもある姿勢を続けるダイに対して、どうしても遠慮がちな声になってしまう。
 「でもシェーラの方がよっぽど綺麗だと思うけど・・・。」
 脇からのフィブリゾの声に常にあった寒さも感じなくなりゆく・・・。
 「フィブリゾ様!」
 強めた口調で言い放つ。
 「ただ僕は本当のことを言っただけだよ。」
 だがフィブリゾはけして退け腰などではなかった。シェーラの勢いを軽く受け流している。
 シェーラに熱気が強まる。
 「けっくだんねえ。」
 と、その幻想的光景を打ち砕く声、打ち砕く態度、打ち砕く姿。
 「ったく、んなことでわざわざ外なんかに出しやがって!」
 ガーヴは吐き捨てて踵を返す。
 「あっエルのこと心配なの?」
 と、突然のフィブリゾの声にガーヴは振り返る。
 「んなわけねえだろ。じゃあな。」
 と再び帰ろうとすると
 「さすがですガーヴ殿、一番美しいものをよく理解しておられますね。」
 と、場違いに爽やかな笑顔を放つ。
 「・・・・・・」
 立ち止まり時がそのまま停滞、そしてそれが動き出した時には、
 「あほか!」
 意味を理解し、怒鳴り、露台と馬車内の境界である白布を捲り上げ内部に消えた。
 シェーラはその間、ただ焦げゆく自分と闘い続けた。
 
 「結局3人になってしまいましたね。」
 凍れる溜息が天に昇るその頃、
 「大変だ〜!」
 突然声が響いた。成熟した男の声だ。
 「何かあったようです。」
 ダイは表情を押し殺し、即座に馬車内へと駆け出した。
 残された2人、唖然とする中、
 「あっあれ・・・」
 フィブリゾは彼方を指差す。シェーラは即反応し駆け寄る。
 木の手すりに両手を付き、光と影の世界を強く凝視する。
 そこには確かに複数の人影、そして気配。
 「皆さん、雪影賊が出ました!」
 戻ったダイは少々焦り声。
 「「雪影族!?」」
 ダイと影とを一瞥。
 「この辺りを荒らす有名な野盗の集まりです。雪が降っている夜など、視界の悪い中、通る馬車などを集団で襲うという・・・。」
 それは接近を続ける。
 「でも相手は普通の馬なんですよね・・・。」
 シェーラにはすでに先ほどの熱は余韻も残っていない。
 「確かにそうですが・・・この馬車は囲まれています。とにかく中央突破を狙いますので攻めて来る敵を迎撃していけば何とかなるはずです。」
 そして馬車内の方へ向い掛け、
 「こちら側をよろしくお願いします。僕は正面へ向かうので・・・本当にご迷惑をお掛けします。」
 「あっ・・・。」
 有無を言わさずダイは布幕に消えた。
 盗賊達は明らかに接近してくる。
 そして・・・。
 「えっ・・・。」
 シェーラ達に向かい来る焔の矢達。
 「魔法!?」
 驚愕に身体が強張る。
 フィブリゾも同じだ。
 「フィブリゾ様、中に逃げてください。」
 「うん。」
 シェーラの必死の声に即座に駆ける。 
 そしてその容貌が戦うのものそれへと変貌していく。

トップに戻る
12701Re:冥王の騎士3:14章:寒い熱い寒くない2003/1/8 22:48:57
記事番号12683へのコメント

フィブがシェーラを口説いてる(?)〜。
この二人、ますますラブラブ度がUPというか、
フィブが攻めまくってますね。
シェーラも照れずに、それに答えたらいいのに。

雪影族から、シェーラがんばってフィブを守ってね。

トップに戻る
12704Re:冥王の騎士3:14章:寒い熱い寒くないD・S・ハイドラント 2003/1/8 23:01:40
記事番号12701へのコメント


>フィブがシェーラを口説いてる(?)〜。
まあそうも取れますね
>この二人、ますますラブラブ度がUPというか、
>フィブが攻めまくってますね。
フィブリゾ=初めて、シェーラ=恋愛経験あり・・・なのに。
やっぱりこの話絶対おかしい
>シェーラも照れずに、それに答えたらいいのに。
そうですね。
>
>雪影族から、シェーラがんばってフィブを守ってね。

どうもありがとうございます

トップに戻る
12654集計・1月6日D・S・ハイドラント 2003/1/7 17:20:09
記事番号12649へのコメント

1位ガーヴ×エル9票
2位フィブリゾ×シェーラ4票
4位エル×シェーラ1票
4位ゼラス×ゼロス1票

となっております。

これからいろいろなカップリングが生まれる予定(こんな話のはずじゃなかったのにぃ)

トップに戻る
12680集計・1月7日D・S・ハイドラント 2003/1/8 11:58:39
記事番号12654へのコメント

1位ガーヴ×エル9票
2位フィブリゾ×シェーラ5票
4位エル×シェーラ1票
4位ゼラス×ゼロス1票

フィブシェラ詰め寄り中、気絶&爆酔でガーエルは今しばらくお休みだから逆転のチャンスもあり・・・。

トップに戻る
12690Re:集計・1月7日gure-to masa 2003/1/8 17:01:22
記事番号12680へのコメント

ガーエルに1票!!
このまま逃げ切れ!!

トップに戻る
12696Re:集計・1月7日D・S・ハイドラント 2003/1/8 21:51:12
記事番号12690へのコメント


>ガーエルに1票!!
御投票ありがとうございます
>このまま逃げ切れ!!
さあどうなるのでしょう。

トップに戻る
12686冥王の騎士3:15章:ご飯はしっかり食べましょうD・S・ハイドラント 2003/1/8 16:10:48
記事番号12400へのコメント

 世界が白紙となった。
 そして素早く描いた構成が、
 「消火流!(アクア・ブレス)」
 声とともに放たれる。
 突然、馬車中の燃え盛る焔が力を失っていく。
 同時に飛び交う焔の矢も・・・。
 そしてさらなる構成、軽い焦燥もすぐに消え去り、紡ぎだしたそれが、魔力吸って具現化する。
 「焔熱壁!(フラム・シールド)」
 その瞬間大きな魔力が馬車を囲んだ。
 発動とともに添えつけられた魔力を少しずつ喰らっていくことによって持続する性質を持つ魔法だ。対象は焔や熱のみなのでさほど消費量は多くない。
 相手は少なくとも同格の違う魔法も使えるであろうが、馬車を狙うならば焔が効果的であろう。――馬を狙うのならば別だが、そちらの守護はシェーラの役目ではない。
 
 魔法障壁により、弾かれゆく焔の矢達。
 だが野盗達は明らかに接近してくる。
 シェーラは例の黒い球を取り出し、握り締めた。
 (変われ!) 
 光を満たした聖なる剣、チャーハン・ライスが現れる。
 月光よりも輝かしき刀身。
 だが向かうもの達に臆した様子もない・・・。
 何かが宙を舞う・・・それはシェーラの首筋を横切り、床に突き刺さる。
 頑丈そうな荒縄に鉤爪が取り付けられたものである。
 それが何本も宙を舞っている。
 即座にチャーハン・ライスを払い上げる。
 凄まじき速さでいくつかを切断した。
 乗り込みを狙ったものに紛れて、狡猾なものがシェーラの首元に向かい来る。
 即座に身を捩ってかわし、
 「爆波斬!(バースト・ボム)」
 即座に頭を切り替え魔法を放つ。
 エルほどではないが、魔道士としてはそれほど遅い構成ではない。
 隙を付け込まれる間を与えずに放たれたそれは、地上を爆破させ、衝撃を相手の馬達に与えた。
 煙に覆われた世界、しかし戻った視界には、露台に立つ数人の盗賊達。

 汚れた毛皮の服を身に付けた男達だ。全体的に30代半ばほどが多い。手入れのされていない髪や、無精髭がかなり目立つ。
 それ以外の特徴は把握する暇もなかった。
 円月刀や鉈、短刀などの武器を持ったもの達が狭い空間の中シェーラに飛び掛かる。
 シェーラはチャーハン・ライスで正面の男を牽制すると、左側に踏み込み、低い体勢から右脚を一閃させる。
 それを受けた棍棒の大男は唖然とする中、転倒し、落下・・・雪の藻屑と化す。
 同時に切り返し、正面の男の懐に突然姿を現す。驚くその男に強烈な突進。
 血を流させることなく撃退。
 そのまま背後に跳び、剣を構え他の3人を向かえる。
 だが、突然痛みが走った。
 肩と脇腹が何かに引き裂かれている。
 その苦痛に耐え、何とかチャーハン・ライスを一閃。それは空を切り、蹴りが1人を吹き飛ばす。
 同時に何かに集中しているような男達を発見、突撃するもの達の陰に隠れ、風の刃でも狙い撃ちする役目なのであろう。
 「天龍舞!(マイティ・サイクロン)」
 痛みの中、なおも残る2人の盗賊の攻撃をやり過ごしつつ、咄嗟に構成を崩し、戸惑う盗賊達を、軽く警戒しつつも、紡いだ構成・・・。
 それが放たれる。
 轟風が盗賊達を吹き飛ばす。
 同時に馬車自体も揺らいだものの、そちらに被害は感じられない。
 勝利の確信・・・それが光に感じられた。
 (戻れ!)
 チャーハン・ライスが黒い球に戻る。
 同時に視界が白光に包まれ、
 やがて闇に堕ちた。

 (大丈夫ですか!)
 声がする。聞き覚えのある声だ。
 (大丈夫か?)
 またもや声だ。先ほどとは違うが、先ほどより少し身近に感じられる。
 (大丈夫?)
 優しい声・・・。魔力がこもっているのではないかと思えるほどに・・・。
 シェーラはゆっくりと目蓋を開いた。
 光が刺激し、それに耐えると世界が広がる。
 「シェーラ大丈夫?」
 真っ先に入ったのはフィブリゾだ。
 「何のこと・・・ですか?」
 彼女は寝台の上にいた。そして囲むように、フィブリゾ、ガーヴ、ダイ。
 「あなたが倒れていたので、ここまで連れてきたんですよ。」
 ダイは優しい声を掛ける。
 「そうでしたか・・・あっ。」
 突然声を張り上げる。
 「雪陰賊のことですか?あれなら全員撃退しておきました。少々荒い手を使わせていただきましたが・・・。」
 「ちょっと君ばっかり喋んないでよ。」
 そんなフィブリゾの声を無視し、
 「どうやらあなたが倒れられた原因は無理な魔法使用によるものでしょう。魔道騎士であるのならば食事はきちんと取っていただきないと・・・」
 「・・・はい。」
 他の言葉も浮かばずただ頷いた。
 
 「魔法を使うっていうのが、どんなことか分かってるの?」

 再びエルの言葉が蘇った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
書き終えて思ったこと:あんな使い方なら聖剣でも普通の剣でも一緒だ。

トップに戻る
12702Re:冥王の騎士3:15章:ご飯はしっかり食べましょうエモーション E-mail 2003/1/8 22:49:59
記事番号12686へのコメント

こんばんは。

……思わず、ビリー・ミリガンが見たくてTVへGo!してました。
ほんと、英語の発音が全然違う……。アーサーのはホームズ(ジェレミー・ブレッド)
やポアロ(D・スーシェ)を、原音で聞いたときの発音に近いし、レイゲンは
それに比べると確かに何か違う発音なのが日本人でも分かる……何か、凄かったです。

……話がずれました。閑話休題

サイコロ君は派手なパフォーマンス(それとも地の行動がこうなのか)も
凄いですが、ガーヴ様を固まらせた一言も凄いです。
良い傾向です、ガーヴ様(笑)サイコロ君の援護射撃でエル様株上がったかな?
さらにさりげなく殺し文句を言うフィブリゾ君が良いです。
ああ、シェーラちゃんがかわいい……(ぽっ)
でも、フィブリゾ君。それ使う相手はシェーラちゃん1人に限定してね。

今度のお邪魔虫は野盗さんたち。魔法の使える野盗……。便利だから覚えたのか、
使える奴がドロップアウトしたのかと、一瞬考えてしまいました。
そして倒したものの、自分も倒れちゃったシェーラちゃん……。
やっぱりご飯は大切ですよね。

今回は冒頭で違うことを書いてしまいまして、すみません。
では、これで失礼します。

今日の投票:何気なく決めてるフィブリゾ君で決定打。
フィブリゾ君&シェーラちゃんに1票です。

トップに戻る
12703Re:冥王の騎士3:15章:ご飯はしっかり食べましょうD・S・ハイドラント 2003/1/8 22:58:11
記事番号12702へのコメント


>こんばんは。
こんばんは
>
>……思わず、ビリー・ミリガンが見たくてTVへGo!してました。
ああやってましたね終わりの方だけ見ました。
>ほんと、英語の発音が全然違う……。アーサーのはホームズ(ジェレミー・ブレッド)
>やポアロ(D・スーシェ)を、原音で聞いたときの発音に近いし、レイゲンは
>それに比べると確かに何か違う発音なのが日本人でも分かる……何か、凄かったです。
そんなことも言ってたような・・・
>
>……話がずれました。閑話休題
>
>サイコロ君は派手なパフォーマンス(それとも地の行動がこうなのか)も
地もかなりあるのでしょう。
>凄いですが、ガーヴ様を固まらせた一言も凄いです。
>良い傾向です、ガーヴ様(笑)サイコロ君の援護射撃でエル様株上がったかな?
さあどうですかね
>さらにさりげなく殺し文句を言うフィブリゾ君が良いです。
まあフィブリゾの魅力っぽいのの1つのはずなので(このフィブって本当にあの冥王様?)
>ああ、シェーラちゃんがかわいい……(ぽっ)
シェイドの時もこうだったのかな
>でも、フィブリゾ君。それ使う相手はシェーラちゃん1人に限定してね。
>
>今度のお邪魔虫は野盗さんたち。魔法の使える野盗……。便利だから覚えたのか、
>使える奴がドロップアウトしたのかと、一瞬考えてしまいました。
ううむいろいろ盗んでいるから金はあるのでしょう。(魔法習得のために必要なのはまず金という嫌な世界ですから)
>そして倒したものの、自分も倒れちゃったシェーラちゃん……。
>やっぱりご飯は大切ですよね。
そうですね。
>
>今回は冒頭で違うことを書いてしまいまして、すみません。
いえいえ
>では、これで失礼します。
>
>今日の投票:何気なく決めてるフィブリゾ君で決定打。
>フィブリゾ君&シェーラちゃんに1票です。

それでは〜

どうもありがとうございます

トップに戻る
12713冥王の騎士3:16章:戦場はかくも平穏D・S・ハイドラント 2003/1/9 13:15:57
記事番号12686へのコメント

 「ところで雪影族・・・でしたっけ?」
 「あっはい。」
 ダイは軽く頷く。
 「どうやら魔法を使うようですが・・・。」
 何かしらためらいつつ、途中で視線をそらした。
 「そのことですか?・・・ええやつらは確かに使います。」
 と天井を仰いで、
 「汚らしいお金で良い食事をしておられるのでしょう。」
 と、見つめなおし、意味なく微笑んだ。
 シェーラはそれに動揺を受けつつも振り払い、歪み掛けた表情を戻す。
 「指導者がいる・・・とは、考えられないでしょうか・・・。」
 と、少々恥じらいを浮かべた。
 考え込むような仕草を取りつつ、
 「確かにそうかも知れませんね。」
 再び魅了の笑顔。
 「ねえ、そんなことよりご飯食べようよ。」
 フィブリゾが悔しそうな顔でシェーラの服の袖を引っ張る。シェーラがそちらに向くと、素早く笑みが走る。
 「そうですねお二方もお待ちしておりますし・・・。」
 ダイはフィブリゾにも温かい表情を見せる。
 それを横目にして、少々熱を感じた。
 「エルは・・・気が付いたんですか。」
 ふと思い出して訊ねる。ダイにだ。
 「ええ、少し前ですけど・・・ちょうどお夕食を用意し終えた頃ですね。」
 ふと、ガーヴと2人での食卓を浮かべる。
 だが同時に自分とダイとの像が映り込んできた。
 それを即座に打ち消す。フィブリゾを浮かべようとするがそれが即座に消え去る。
 もしかして・・・いや違う。
 初めてあった時はこんなことなかったはずなのに・・・。
 「シェーラ行こうよ。」
 突然のフィブリゾの声に、またもや熱気。
 「・・・はい。」
 精一杯の笑顔を生み出し、立ち上がる。
 そしてフィブリゾに引かれるまま部屋を出た。

 「うわっ凄いね。馬車の中にあるなんて信じられないよ。」
 木の扉を開くなり、フィブリゾは快い驚きの声を上げた。
 広がる長い長方形の卓に軽い熱気が漂う。そこには無数の料理が置かれていた。誰がこれほどの食事を取るのだろう。魔力灯の普及により今ではなかなか見られない蝋燭による儚い明かりがそこにあった。
 そこにいたのは並んで2人、御者の姿はない。食事は外でするのだろうか・・・。
 「・・・で・・・でも揺れたりしたらどうなんですかね。」
 今までに比べ、フィブリゾへ話し掛けるのに多少の遠慮が感じられた。主君と騎士の意識が戻ってきたのか?そう思い込むことにした。
 「大丈夫ですよ。対振動の機能を持った魔道具は完備されていますから・・・。」
 そのような魔法は全く知らなかったが、基本的に魔法は万能。存在はするのであろう。
 「でも、そんな魔道具よっぽどの値段なんだろうね。」
 と皮肉含めて微笑み掛ける。
 「まあそうなりますね・・・ところで王都の方ではいかがでした?・・・殿下。」
 その2人の笑顔の熱は隠れつつも交点で虚ろな黒煙を生み出している。
 シェーラはその温もりに風をなお寒く感じた。
 「おい、いつまで入り口に突っ立ってんだ!入って来いよ。」
 鶏肉を貪りつつガーヴは肉の破片が飛び散ることも知らぬ顔で強く促した。
 「そうよ・・・早くしないとなくなっちゃうわよ。ね、ガーヴ様♪」
 隣でガーヴを腕に捕らえようとしているエルも同じく。
 「・・・そうね。」
 シェーラは穏やかな戦場を突き切り、適当な席に座る。それにしても長い卓だった。
 フィブリゾが幸せを運ばんが如き笑みに邪悪な殺意を覆ったものを放つその時、ダイが表情を戻すと観念したように食卓へ向かい出す。
 勝利に浸るフィブリゾだが、現実に引き戻されて、ダイがシェーラに向かい合うように座っているのを確認。彼はシェーラの隣へ向かった。
 「ねえシェーラ、これ美味しいよ。」
 フィブリゾが指差す料理にシェーラの手が伸びる。
 「こちらもなかなかのものですよ。」
 2人の戦いはまだ終わらない。

トップに戻る
12714冥王の騎士3:17章:我が心よ真の名答えよD・S・ハイドラント 2003/1/9 15:01:48
記事番号12713へのコメント

 (俺はどうなったんだ?)
 思考が駆け巡る、夜の街に繰り出していた頃・・・確かあの時。そして記憶の途切れる場で静止。
 (あの銀髪の野郎に会って・・・それから・・・っ!)
 慌てて目を開ける。
 視界にはただ白。少々肌寒い。
 少々視線を動かせば自分の胸部に煌く鮮やかな銀光、そして薄い布団の重み。
 毛布も身に付けているようだ。
 起き上がる。狭いというよりもまず寂しい部屋だ。魔力灯の明るさも希薄である。窓はないため少々薄暗い。
 ほとんど物が皆無に近く、それがなお寒々しい、そして第一に強い気配。
 それに遅れて動く視線は微かに開いた扉。
 服装はあの時のままだ。ここはどこかは分からないが、布団に毛布まで付けてくれたのだ。けして悪い待遇ではない。
 寝台脇の小さな卓台に、上品にも小柄で端正なクロワッサンに、銀色の金属の杯に湛えられている、冷めたと思える金色の茶が置かれている。
 少ないが食事なのだろう。
 (まさか毒なんてことはねえよな。)
 独り、小さく苦笑し、それらを軽く食べ終えると、
 「じゃあな。」
 何気なく虚空に微笑み掛け、扉に向かい取っ手を持ち開く。

 境界の先は魔力灯がない分少し暗みが増した。
 通路となっているようだ。
 道は一本。間に窓などは全くない。
 (罠か?)
 現場所は全く不明である。
 闇が強まって感じた。暗鬼の潜む闇が・・・。
 とにかく歩いた。そっと少しずつ。だがけして脅えは見せぬように・・・。闇に引き込まれないように・・・。
 そして行き止まり。いや扉があった。
 そして簡単に開く。光が注いだ。

 「ようこそ。」
 突然届いた重い声。部屋はかなりの広さを持ち、温もりの風が彼を誘った。
 向かい合う椅子に大きめの円卓、部屋の隅には棚などがいくつもある。魔力灯の照度は先ほどの部屋とは比にはならない。
 そしてそこに場違いな黒。黒布に身を覆い尽くした誰かがそこにいた。声から男――それもかなりの歳であることが半ば確信出来た。
 「あんた何者だ。」
 と近寄る。ちょうど彼が入った方に向いているその1対の明白な夜闇の双眸。輝くそれが不気味である。
 「ミックス・ジュース、君の運命の探し人だ。」
 声は老人のものだがはっきりとしていた。
 「俺に・・・何の用だ!」
 向かい合う椅子の脇に立っていた彼は、自分の首元に手を回しつつ怒りを含んだ声を放つ。
 それに対し、冷ややかさとまるで見守るような温かさを持った瞳は微動だにしない。
 「答えろ!」
 小さな弾くような音ともに首を巻く鎖が外れ、胸元のペンダントが1本になった鎖の片側に寄る。その頃には宙を舞い、ミックスの首に巻き付いていた。
 「ほう、君が少し力を入れれば私の首が千切れてしまうようだね。」
 なお余裕めいた声。怒りに拍車が掛かる。
 「運命に従っただけだよ。我が後継者よ。」
 両腕を広げる。受け入れるような仕草だ。
 「後継者だと!?」
 なおも、言葉の勢いは衰えない。
 「そうだ君には『神官』の役を任せたいのだ。」
 そういうと瞬時にミックスの左腕が動く。
 (何っ!)
 彼は力を入れ、ミックスの首を断ち切ろうとしたが・・・。
 「これは返そう。」
 それよりも早く彼の元に返った悪魔。
 「私には息子がいないのでね・・・。孤児である君に任せたいのだ。」
 淡々としているがやはり重みはある。
 「俺が孤児だと!」
 「そうだ・・・まさかブリガミア殿の息子とは言わないだろうね。」
 そう言うとミックスは立ち上がり、
 「まあゆっくりしていってくれたまえ。問題を起こさないのならば君は自由だ。・・・ただしこの城から抜け出さないでくれよ。」
 「待て!」
 ミックスは扉を潜ると、まるで亡霊の如く消え去った。
 (俺は・・・何者なんだ。)
 彼は・・・アインは悩んだ。
 アイン・サワーではないのか?ずっとそう思っていた。・・・アイン・オーフェン、これが真実なのか。

トップに戻る
12730Re:冥王の騎士3:17章:我が心よ真の名答えよエモーション E-mail 2003/1/9 20:56:00
記事番号12714へのコメント

こんばんは。

何やらサイコロ君とフィブリゾ君の、水面下の(いや、堂々と表立っているか?)
シェーラちゃん争奪戦が始まっているような……。
シェーラちゃんの様子もちょっと変ですね。気絶している間に
何かされたのでしょうか?(睡眠学習みたいに)
さすがに年齢的な人生経験値の差なのか、余裕たっぷりにフィブリゾ君の
牽制をさらりと受け流すサイコロ君に比べ、フィブリゾ君は少しじたばた
していますね。シェーラちゃんの反応に一喜一憂している姿が愛らしいです。
……でも、やっぱりまだ年相応の子どもなのが分かりますね……(笑)

そしてお久しぶりのアイン君。
とりあえず「お客様」待遇のようですね。
ミックスさんのいきなりの後継者のご指名。
何を企んでいるのでしょう。
そしてエル様との関わりもどうなってくるのか。
続きが気になります〜!!

それでは、これで失礼します。

トップに戻る
12732Re:冥王の騎士3:17章:我が心よ真の名答えよD・S・ハイドラント 2003/1/9 21:01:57
記事番号12730へのコメント


>こんばんは。
こんばんは
>
>何やらサイコロ君とフィブリゾ君の、水面下の(いや、堂々と表立っているか?)
>シェーラちゃん争奪戦が始まっているような……。
始まってます。さすがに男の戦い、と書くとむさくるしそうに感じたので16章のサブタイトルはああなりました。
>シェーラちゃんの様子もちょっと変ですね。気絶している間に
>何かされたのでしょうか?(睡眠学習みたいに)
どうなのでしょう。
>さすがに年齢的な人生経験値の差なのか、余裕たっぷりにフィブリゾ君の
>牽制をさらりと受け流すサイコロ君に比べ、フィブリゾ君は少しじたばた
>していますね。シェーラちゃんの反応に一喜一憂している姿が愛らしいです。
そんなところが彼の魅力でしょう。
>……でも、やっぱりまだ年相応の子どもなのが分かりますね……(笑)
そうですね。
>
>そしてお久しぶりのアイン君。
本当に久しぶりです。これいつ出そうか迷っていたんですよ。
1つの区切りになりそうなこの辺りで登場させました。
>とりあえず「お客様」待遇のようですね。
まあ連行法は荒かったですが・・・
>ミックスさんのいきなりの後継者のご指名。
>何を企んでいるのでしょう。
企んでいるのでしょう多分。
話の全体として重要なキャラになるはず(現在のところ)
>そしてエル様との関わりもどうなってくるのか。
>続きが気になります〜!!
はいいつものペースでなんとか続けていきたいです。
>
>それでは、これで失礼します。
では、大変感謝させていただきました。
どうもありがとうございます。
>

トップに戻る
12741冥王の騎士3:18章:雪世界の序曲D・S・ハイドラント 2003/1/10 14:18:08
記事番号12714へのコメント

 若い風は雪とともに踊る。ただ地に落ちゆく雪との初まりで最期の時。それが続く。
 命の連なりの如く・・・。

 吹雪が彼の視界を妨げる。凍てついた髭、すでに氷同然に感じられる肌、ただ白い世界だけが映る。
 それでも彼は戦う。魔力を帯びた毛皮の全身服に、手袋、保温性の強い靴、顔の大半を覆う覆面。
 彼は、魔力大量供給、魔力を熱量に変換させる機能、高速移動、魔道技術によりこれらの機能を常駐的に持った、魔道馬を操る、この馬車で長年御者を務めているものである。
 現状は苦ではない。
 雪達の狭間に視界を掘り当て、疾駆を続けさせる。
 間もなく暁だ、目覚まし魔法の掛かった携帯食料により、抑えた眠気の反乱の兆しも感じられてくる。
 だが無尽蔵の体力を持つ魔道馬に似て、彼も簡単には屈しない。
 すでにどれだけになるか・・・だが過去など思い出す必要はない。まだ終わりではけしてない。40そこらで終わるはずなどない。だから今だけを思うのだ。
 ≪不屈の御者≫バウムはただ北方にノースポイントを捉えていた。
 公都グラウを囲う巨大な≪フローズン・ゲート≫の白き頂を・・・。

    ◇◆◇◆

 変わりゆく世界、速き風が彼の頬打つ。向かうものは去りゆく、そんな移ろいに何の思いもなくただ疾駆。それでもすべて捉えていた。
 (あれの意味は分からんかったがな。)
 眼前の大木、それが彼をかわしていく。
 (だが相当なものだ、それも・・・闇がな。)
 と怪しく微笑み。
 (だがさして重要ではない。)
 すでに白の世界は去り、大地も木々の色も若々しい
 (待っていろグラウシェラー!)
 そして地に伏す覇王の虚像に身を震わせ、強く嘲笑った。
 「我は撃つ断滅の魔弾!」 
 突然の強力な魔力が木々、岩、様々なものを破壊し尽くす光の弾丸と化す。
 覇剣ロマネ・コンティを掲げ笑う。
 「はははは・・・あっいや何でもない。」
 後続の兵達に気付き、ずれ落ちた仮面を正す。
 殺意を混ぜた舌打ちに、≪血吸いの聖剣≫なるもの達も溜息。
 
    ◇◆◇◆

 神の目覚めの刻、天上の焔が優しく地を照らし、すべてに光が戻った。闇は払われ、脅えるもの達に安堵を与える。
 純白の石壁に囲まれし、偉大なる地、公都グラウ。ダイナスト公の本拠地ノースポイント城を囲う白き街並み。
 ≪フローズン・ゲート≫を潜り凍えに、けして屈すことのない緑の樹木が並ぶ正面通りを1つの馬車が通り抜ける。
 その足取りは速くなくとも、栄誉の帰還を思わせる堂々たるもの。
 すでに街を漂う温かな風に誘われ御者は全貌をさらしている。
 濃い髭に囲まれた唇の色素は薄くとも、明白とした線の輪郭、力強い眼差しに、漆黒の髪は短くとも質量感に満ちている。
 2匹の馬も、凍える旅路の後であろうに、その漲る力をなおも強く放っていた。
 少なき人々は表立ってどうするわけでもないものの、その勇姿に何かしら感ずるものをおらぬはずはなかろう。
 白布で覆われたかなり大きな馬車。
 見えるは、白の中、刻まれた翼ある獅子と交差する剣の紋章、まさに覇王を護る剣、近衛騎士団≪ヴァン・レイル≫をそのままに表わすものであった。←以前描写忘れ(爆)
 
    ◇◆◇◆

 風の愛撫に目覚めた。まるで魔術のように起き上がる巨体。
 その足はただある点を目指す。
 朝の輝きが降り注ぐ、なぜここに来たのだろう。
 髪を掻きつつも見た世界に温かな風。
 静寂に近くもあった露台に佇むガーヴは街並みをただ眺めた。
 不思議と心に導かれたのだが、それに対する疑問も薄れゆく。
 その街の中・・・ガーヴはただ1点に引き寄せられた。
 微かに漂うその気配、薄く希薄で――だけど魅了する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 さて次回よりノースポイント編突入です。

トップに戻る
12746冥王の騎士3:19章:繋ぎの部分は大変ですD・S・ハイドラント 2003/1/10 17:35:45
記事番号12741へのコメント

 「シェーラ様、起きてください。」
 不快な物音、だが声は違った。
 虚空の枷は重く、這い出るのはなかなか辛い。
 だがそれを振り切って何とか目覚めを迎える。しかし睡魔はなおも襲い続ける。
 
 着替えを終え、部屋を出るにはかなりの時間を使ってしまった。
 扉を開ければ、すでに着替えを終えたダイ,白絹の服装は、昨日とは違い、完全に騎士のものであった。腰に携えた剣の鞘は金銀、宝石などに彩られ、そして魔力の匂いを放っていた。
 「あっおはようございます。」
 扉を開けた途端に視界に飛び込んできたダイの姿。
 「おはようございます。」
 ダイは慇懃に返す。微かな笑みもまた爽やかで悪いものではない。
 「無事到着たしました。他の皆様はすでにお城の方で朝食を待っておられます。」
 淡々と言うがそれでも微笑みは絶やさない。視線を合わすのも辛い。燃えてしまいそうで・・・。
 「あっはい。すぐに行きます。」
 
 馬車を降りたそこは雪の舞う美しい地、下を帯びてなお美しく生きる木や花。
 そして温かな風・・・恐らくワイン・セラーと同じように暖房用魔法がどこからか放たれているのだろう。
 そして白い肌の巨大な建造物。カタート王城にはさすがに劣るものの、それはかなりの巨体であった。
 だがそちらには勝るほどの美しさ、まさに雪を思わせる白。思わず見上げてしまうほどだ。
 「まだこちらでしたか。」
 背後からダイの声、
 「あっすみません!」
 慌てて城内へ向かおうとする。
 「あっ・・・。」
 ダイの声も届かず、ただ駆け込んでいった。
 
 重い扉は間を置いて開く、そこは巨大な広間となっていた。正面には階段があり、その向こうには扉・・・恐らく謁見の間のようなものになっているのだろう。
 「シェーラ様ですね。」
 突然の声、その主を探れば、上品な白い衣服に身を包んだ男、銀の巻き毛に、年月による風化をやや感じさせる容貌。
 「あっはい。」
 慌てて返事。
 「それではご案内いたします。」
 とシェーラを、それ以上気にする様子なくただ淡々と歩き出す。
 ダイが来るのも待たずシェーラも歩き出す。
 後でのことは何も気にしないことにした。
 
 大広間から、左に曲がり、突き当たりを右に曲がってそのまま直進後、石の階段から2階へ、そして初めの角を曲がって1つの扉に入る。
 通路の床は完全に真紅の絨毯が敷かれていた。また赤味を帯びた魔力の明かりはなかなか雰囲気としては良い、極寒ともいえるような環境であるためか、少々閉鎖的にも感じられた。ただ暖房魔法なのか、かなり温かいことは確かだ。
 扉を開けた先は白光が注いだ。爽やかでこちらの方が良いかも知れない。ただ解放感は少々あった。
 白色の円卓はかなりの規模である。ガーヴ、エル、フィブリゾは適当な位置に座っていた。他にも騎士と思えるもの達、そしてより気品と強さを感じさせた銀髪の若く見える男、黒髪の女。そして最も異彩を放つ黒ずくめに場違いな服装の黒髪のシェーラと同じくらいの男。
 食卓はかなり豪勢で、かつ油味も抑えられている。
 シェーラは少々の間の後、遠慮がちにフィブリゾの隣に座った。
 遅れて、ダイは銀髪の男の隣に座った。
 その男はちょうどシェーラの正面にいた。そして、その緑の双眸はシェーラにのみ注がれているよう。
 「ようこそシェーラ。」
 ガーヴ、エル、そしてフィブリゾよりも速い。何の遠慮も感じさせぬその声、端正で少々陶酔的に美しいものの、大胆不敵さも感じられる。
 まだ見た目は20を過ぎたほどだが、それは正しいものではない。魔力により外見の老いを取り払ったという事実は隠れてはいない。
 彼こそがこの城の主であり、強烈な野心を持つ男、グラウシェラー=グレープ=ダイナスト公爵。フィブリゾの生存情報さえなければ王となれる地位の男だ。
 「初めてあうことになるな。・・・我が娘よ。」
 衝撃が走る。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
うっわあ今回かなり苦労しました。
時間もかなり・・・。
城ってものもあまり知らないし・・・。

トップに戻る
12755Re:冥王の騎士3:19章:繋ぎの部分は大変ですエモーション E-mail 2003/1/10 23:20:59
記事番号12746へのコメント

こんばんは。

つなぎの部分は本気で難しいときは、本筋より時間掛かりますよね、
下手すると……。

とうとう実のご両親とのご対面……。
「お父さんもお母さんも、あなたが憎くて手放したわけではありません。
お二人にはお二人なりの、深い深い事情がありました。
そして、今更だと恨まれるのも覚悟の上で、生まれたばかりの頃手放し、
行方の分からなかった娘を必死で捜し、当番組に依頼をなさいました。
……そして、娘さん、見つかりました。今、ここへ来ております」
♪ちゃらららら〜らら、ららららら〜♪
……すいません、真っ先に頭に、既に懐かしの「バ○色の珍○」、
涙のご対面が浮かびました(爆)こんな変なナレーションまで(汗)

サイコロ君は本当に、さりげなくシェーラちゃんの視界に入るベストポイントを
維持しますね。フィブリゾ君、ほんとに気が気じゃないでしょうね。

とうとう公に発表された、でもシェーラちゃんも知らない衝撃の事実。
この後の混乱は必至ですね。
……でも、まず、シェーラちゃんに反発されるんですね、親御さんは。
続きを楽しみにしています。

では、短いですがこの辺で失礼します。

トップに戻る
12766Re:冥王の騎士3:19章:繋ぎの部分は大変ですD・S・ハイドラント 2003/1/11 09:43:22
記事番号12755へのコメント


>こんばんは。
>
>つなぎの部分は本気で難しいときは、本筋より時間掛かりますよね、
>下手すると……。
結構時間掛かりました。
>
>とうとう実のご両親とのご対面……。
>「お父さんもお母さんも、あなたが憎くて手放したわけではありません。
>お二人にはお二人なりの、深い深い事情がありました。
>そして、今更だと恨まれるのも覚悟の上で、生まれたばかりの頃手放し、
>行方の分からなかった娘を必死で捜し、当番組に依頼をなさいました。
>……そして、娘さん、見つかりました。今、ここへ来ております」
>♪ちゃらららら〜らら、ららららら〜♪
>……すいません、真っ先に頭に、既に懐かしの「バ○色の珍○」、
>涙のご対面が浮かびました(爆)こんな変なナレーションまで(汗)
ありましたね・・・たまに観てました。
ううむ・・・でもまあこのような感じにはならんでしょうな。

>
>サイコロ君は本当に、さりげなくシェーラちゃんの視界に入るベストポイントを
>維持しますね。フィブリゾ君、ほんとに気が気じゃないでしょうね。
この戦いはどーなる?
>
>とうとう公に発表された、でもシェーラちゃんも知らない衝撃の事実。
>この後の混乱は必至ですね。
間違いないでしょう。
>……でも、まず、シェーラちゃんに反発されるんですね、親御さんは。
そーなるんでしょうなあ。
>続きを楽しみにしています。
>
>では、短いですがこの辺で失礼します。

大変どうもありがとうございます。

トップに戻る
12776冥王の騎士3:20章:何故に地は濡れるD・S・ハイドラント 2003/1/11 11:13:18
記事番号12746へのコメント

 「えっ!!」
 どこからか声、だけどそれをどうするわけでもない。
 浸食始める闇は無明で、
 「すまないと思っている。許してくれ。」
 そして冷たく重い。
 ただ声だけが届く。
 「驚くのも無理はない。いつか言いたかったことだ。」
 まるで、何度も突き刺すように・・・。
 冷気の中、熱も浸透する。だけど快いものではけしてない。
 その中に見える顔、冷たい美貌、虚空に描いた我が身と比べ見る。
 「ごめんねシェーラ。」
 美しいも、風化した女の声、
 シェーラは立ち上がる。勢いは風の如くに・・・。
 「あっシェーラ!」
 だが鳥にはなれず、向かうのは地、恐怖と衝撃、そして涙だけが走った。
 自らの腰掛けていた椅子に躓いたシェーラ、立ち上がることは出来ない。
 ただ床に悲しみが伝わりゆくのみ、それだけ、何も変わらない。不快な温もりに抗いも従いもせずに、ただ停滞。堕ちぬように・・・。
 「大丈夫シェーラ。」
 だが返す言葉はあろうとも、すべて胸中にて潰されゆく。
 固まった時、だがそれは完全なものではなく、凍りつくことのなきもの。
 闇を纏いしその男はただ淡々と進めるべき時を進めた。その大いなる慈愛は小さきものへと注ぐこと、けしてなし・・・。
 
 だが時のすべてが去りゆくことは、まだない。相応の器に注がれた水を溢れさせるほどには至るまい。
 「客間へ案内してやれ。」
 その言葉だけは冷たい、だが冷徹だとは言えぬ。
 壮年の召使いは伏すシェーラに近寄る。
 「お独りの場をご用意いたします。どうかそちらにお移りになられることを・・・。」
 小さくも強く言い終えると、・・・間を置いて立ち上がるシェーラ、傷の類はなかったが、その容貌は陰に包まれ、フィブリゾにさえ見せることなし・・・。
 ただ微かに先導する男、音の主、垣間見るのみ・・・。
 残る空気は凍てついていた。
 だがそれは時とともに消えゆく。そしてその時の果ても短し・・・。
 フィブリゾは静寂ながらも、ガーヴがエルが次々に朝食の続きを始める。だがけして忘却ではない。
 そしてその場は沈黙のまま、温もりはうやがて広がるだろうが・・・。

 (いきなり・・・何よ!)
 通された部屋はかなり上等のものであった。
 それなりの道のりの後だ。だがそれに関しては何も思うまい。
 傷付ける感情の中で他の何も実感できるものではない。
 上品な白の布団の敷かれた寝台に、赤い絨毯、安らぎの色の薄緑のカーテンの隙間から漏れる陽射しは爽やかだ。
 だが部屋の空気の暖かさとは違って凍えるようであった。まだ客間であったのは良かったのだが・・・。
 置かれた椅子ではなく寝台に座る、床が微かに濡れていく。だがそれを気にすることはない。
 (信じられない・・・。)
 彼は敵対者であった。少なくともそう見ていた。
 虚偽なのかも知れない。それならば自分は策中にあるのだろうが、けしてそうだとは思えない。思いたいかは微妙な線であったが・・・。
 (私のやってきたことは何?)
 この理由程度で過去を否定するにはあまりに不充分でありすぎるのは確かだ・・・。生還のため、世界の危機を救うため、フィブリゾを悲しませないため・・・。彼のことなどあまりに小さすぎる。そんな警戒心と憤怒などあまりに・・・。
だがすでにそんな心すら芽生えて来ている。他のすべてが過ぎ去りし今には・・・。
 涙の理由でも探しているだろうか・・・。
 泣いた、そして思った。
 すでにフィブリゾのことも消えそうで・・・。
 だけど輝きは最後に強く。
 (こんな私じゃだめ。)
 だがそれは・・・。
 (こんなに弱い私はフィブリゾ様には必要ない。)
 それは闇へと堕ちていくのに拍車を掛けるのみ・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何か大げさすぎる気もしないでもないですけど・・・。
私、本当につまんねえことで泣きましたし・・・。

トップに戻る
12801Re:冥王の騎士3:20章:何故に地は濡れるエモーション E-mail 2003/1/11 22:51:56
記事番号12776へのコメント

こんばんは。

>何か大げさすぎる気もしないでもないですけど・・・。
>私、本当につまんねえことで泣きましたし・・・。
何があったのかは分かりませんが、元気を出してください。
お子さまみたいにしょっちゅう泣いているのならともかく、
たまに泣くのが悪いとは思いませんし。

シェーラちゃん、素直ですね〜。
その証拠をきっちりと、納得のいくように出せと言わない辺りが。
そこがシェーラちゃんの可愛いところです。
多分、エル様やガーヴ様が、あとからきっちり言いそうですけどね。

ひたすら、混乱中のシェーラちゃん。フィブリゾ君の一言がすべてを
決めそうな気がします。がんばれ、フィブリゾ君。
……でも、ここでサイコロ君が出てきて、何か言ったらあっさり
そっちにも転びそう(笑)
……火に油注ぎキャンペーン実施中としてはそれも楽しそうと思う、鬼な私です。

真面目に言うなら、この場合、周りの事なんて考えずに、自分がどうしたいのか、
またはやるべきことをするのが一番だと思いますけど。

では、続きを楽しみにしつつ、失礼します。

トップに戻る
12806Re:冥王の騎士3:20章:何故に地は濡れるD・S・ハイドラント 2003/1/12 13:57:13
記事番号12801へのコメント


>こんばんは。
>
>>何か大げさすぎる気もしないでもないですけど・・・。
>>私、本当につまんねえことで泣きましたし・・・。
>何があったのかは分かりませんが、元気を出してください。
今はなんともないです。でもありがとうございます
>お子さまみたいにしょっちゅう泣いているのならともかく、
>たまに泣くのが悪いとは思いませんし。
まあそうですね。
>
>シェーラちゃん、素直ですね〜。
まあ基本的にそんなキャラでしょうから・・・。
>その証拠をきっちりと、納得のいくように出せと言わない辺りが。
>そこがシェーラちゃんの可愛いところです。
>多分、エル様やガーヴ様が、あとからきっちり言いそうですけどね。
ううむどうなのでしょうか
>
>ひたすら、混乱中のシェーラちゃん。フィブリゾ君の一言がすべてを
>決めそうな気がします。がんばれ、フィブリゾ君。
>……でも、ここでサイコロ君が出てきて、何か言ったらあっさり
>そっちにも転びそう(笑)
>……火に油注ぎキャンペーン実施中としてはそれも楽しそうと思う、鬼な私です。
さあこの激闘はどちらの勝利となるのでしょうか
>
>真面目に言うなら、この場合、周りの事なんて考えずに、自分がどうしたいのか、
>またはやるべきことをするのが一番だと思いますけど。
まあ・・・。
>
>では、続きを楽しみにしつつ、失礼します。
どうもありがとうございます。レス大変感謝です。

トップに戻る
12804冥王の騎士3:21章:男と女の大激闘D・S・ハイドラント 2003/1/12 13:52:16
記事番号12776へのコメント

 「シェーラ様、僕です。」
 何度も扉を叩く、しかし反応はない。
 静寂の中、その音だけがそこにはあった。
 それすらもやがて・・・。
 ダイはただ溜息を付いた、その白さに感慨を覚えることもない。
 背後にてそれを見ていたフィブリゾは足音を遠ざけていく。その美貌は脆く崩れそうな人形。

    ◇◆◇◆

 「アイン!なんであなたがこんなところにいるのよ。」
 少々荒く厳しい口調、寒さと混ざり合い1人の男へと降り掛かる。
 「知るか、てめえの方こそ何でこんなところにいんだよ。」
 言葉を返すと、容貌の色が変わり、不機嫌さが表情を覆い尽くしている。
 「姉に向かって、てめえ、はないんじゃないの。全く誰がこんな子にしたんだか・・・。」
 その言葉を受けた金色の髪に赤い瞳の美女は、悲しみを浮かべる。露骨で虚偽的なのだが・・・。
 「てめえに決まってるだろうが、てめえに・・・。」
 そして勢いは増す。激流を受けし女は俯いて涙・・・。
 「おいおいババアの泣き顔何て汚ねえもん見たくねえぞ。」
 それを見て呆れ顔、そして少々困惑。
 「あなた・・・ババアとは何よ。」
 その容貌は非常に穏やかであったが、引き攣った笑顔が殺気を隠しているようにも思えなくない。いやむしろそれだ・・・。
 「てめえ、俺との歳の差、数年そこらじゃねえだろうが、分かってんだよ。」
 さすればその笑みが消え去り・・・やがて虚無へと変わりゆく。
 「俺の姉でもねえだろ、思えば18年間姿1つ変わっちゃいねえからな。」
 対する女はそっと頷く。そして沈黙を溜めて・・・やがて
 「分かってたのね。」
 やたらと明るい晴れやかであった。
 「おいおいなんだよ。」
 その不気味なほどの眩き笑顔の光線に後退りを始める。
 「良かったわ〜♪」
 すると狭い空間にあろうとも地を即座に蹴って、男へと飛びつく。軽い恐怖を備えた浮遊感はやがて温もりと安心感に・・・。
 「おい何するんだよ離せ。」
 強烈な両腕の力に締め上げられ、抵抗は不能。ただ唯一あるのは声。転倒せぬようによろめきながらも出した声は、それでも届かぬ。
 「あなたのこと好きになってしまってたのよ、ちょうど良いわ♪」
 「良くねえ!」
 声を放つが、当然届きはしない。強烈な抱擁に骨が軋み始めているのを感じられた。
 「大好きよアイン♪世界で1番か、2番くらいにね♪」
 それに嫌悪は覚えぬものの否定は全身より行われた。だが不思議と怒りは湧かぬ。
 「いい加減にしやがれ〜!!」
 それは声だけが空回りと言えるだろう。
 「良いのよ無理しなくても・・・あなたもそうなんでしょ。」
 「違うわ!」
 間を置かずに即否定、迷いなどない。
 「まあそんなことはこれからで良いわ。」
 「良くねえ!」
 そんな2人を見守るものはすでになし・・・。
 食卓は静まり返り、最後の灯火がこの戦いであった。
 
    ◇◆◇◆

 「あれで良かったのかしら。」
 沈黙の中、立つ黒髪の女が先制した。
 「まあ良いのだろう、すぐに立ち直る。」
 椅子に腰掛けた銀髪の男が返す。
 「そう分かるものかしら・・・あなたにね。」
 「私の眼は信用出来ん、か」
 溜息が空に消えた。表情はその美貌通りとはけして思えぬ年月湛えた像。
 「あなたが人の心を理解しているとは到底思えないしね。」
 刃――または針を含んだ言葉も、老いた美青年に突き刺さることはない。だがその痛みを知らぬわけではなかろう。
 「そうかも知れんな。最近、ヒムド辺りは私に本当の忠誠があるように思えん。」
 それに間を置いて、
 「あら、最初からそうじゃなかったの。」
 そこに隠れた鋭利な刃は・・・。
 「そうかも知らんな。」
 鉄面皮のその男を陰より抉り始める。

トップに戻る
12805冥王の騎士3:22章:今、枷より解き放たれんことをD・S・ハイドラント 2003/1/12 13:54:35
記事番号12804へのコメント

 「えええーい、いい加減に離せ!」
 怒気を込めるもそれも届いていないよう。
 「止まらないのこの気持ち・・・あなたのためなら何でもするわ。・・・だから」
 その言葉に突如冷静さが戻り、
 「じゃあ死ね。」
 そう冷ややかに言い放つ。
 「ならあなたも道連れに・・・」
 「嫌だああああああああとっとと離せ〜!!」

 だが時は過ぎ去る。それの流れもむなしく速い。だがそれの速さもそれだけではないのかも知れない。
 アインは無事解放された。エルはガーヴを求め、去ったのだ。
 (ったく何て女だ。)
 溜息の後、アインは何気なく服を払う。しかしそこに生まれた抵抗。だがそれを気にすることはない。
 右手に掴んだ古の悪魔を象りしペンダントを寂しい光に照らし、慈愛の瞳を向けた後、それを正面に直し、そのまま1人となった部屋を出た。
 背に吹く風が、どこか心地良い、孤児・・・浮かべた単語はやがて、風へと変わる。
 (俺は、風だ。運命なんぞに振り回されてたまるか!) 
 もう1度、ペンダントを見やる。

    ◇◆◇◆

 その音、けして悪い音ではない。
 何度も踏み出しそうになった。
 だが見えない枷がそれを阻む。越えられそうなのに・・・その境界を・・・。
 その声すら凍えるこの身温めることはない。
 涙はすでに収まった。しかし次の雨を恐れ考えることも出来ぬ。
 こんなことに屈して良いのか。そんな思考も生まれて来ない。闇に沈んでいくのみ。
 そっと取り出した黒い球。だが自分にこのようなものを持つ資格などありえまい。
 それをしばしの抵抗の後、投げ捨てた。そこに慈愛の涙がまた浮かぶ。なぜ?
 何も変わりはしない。救いに来るものも去った。
 くだらないことだ。そうは分かって来る。だがそれで晴れるわけでもなし・・・。流れて止まらず・・・。
 時だけが過ぎていくの?でもそのまま終っても良い。死すらも今は恐怖の対象になりえなかった。神に救われるのならばそれでも良い。そうでなしても定命の世界などむなしいだけ・・・。
 ただすべてを支えるのは――1人の少年。フィブリゾそれだけだ。温かな風さえも恨めしく思える中、ただ時だけを待ち続けている。だけど本当にそうだろうか。待つのは――。本当に待つのは――。

    ◇◆◇◆

 「殿下。」
 聞き慣れたとも言える声に、フィブリゾは振り向く。そこには優しさ強さを備えていた金髪の男がいた。だけど今はその通りではない。ダイの表情は曇りがちであった。
 「何?」
 軽い声で返事する。その口調さえも思う通りにはならなかったが・・・。
 「シェーラ様のことですが・・・。」
 ダイは遠慮がちに言葉を紡ぐ。それは普段のそれとはけして違う。最も普段を完全に知るほどの長い付き合いには、まだまだなのだが・・・。
 「シェーラなら渡さないよ。」
 と不敵に微笑み、ただしどこか欠けていたが・・・。
 「いえそのことではありませんよ。」
 ダイも微笑んでみた。翳りが多すぎていたが・・・。
 「分かってるよ。ただの冗談♪・・・でも本当に渡さないからね。」
 満面に限りなく近めた笑顔の後、慌てがちに付け加える。最も相手側がそこにつけ込む様子はなかったようだが・・・。
 「ええ、実際私などには勿体なさすぎたお方ですしね。」
 その時、フィブリゾは強い蒸気を感じた。熱い・・・。
 「まあというわけで、あなた様の思いをぶつけていただきますよ。」
 その熱気にしばし翻弄されるも何とか平静を作り出し、
 「うん、良いよ。」
 笑顔の後、頷く。すでにそれは満面でもあった。
 「ではいきますよ。」
 2人は再びシェーラ待つの客間へと・・・。

トップに戻る
12811Re:冥王の騎士3:22章:今、枷より解き放たれんことを2003/1/12 16:23:22
記事番号12805へのコメント

> すると狭い空間にあろうとも地を即座に蹴って、男へと飛びつく。軽い恐怖を備えた浮遊感はやがて温もりと安心感に・・・。
> 「おい何するんだよ離せ。」
> 強烈な両腕の力に締め上げられ、抵抗は不能。ただ唯一あるのは声。転倒せぬようによろめきながらも出した声は、それでも届かぬ。
> 「あなたのこと好きになってしまってたのよ、ちょうど良いわ♪」
> 「良くねえ!」
> 声を放つが、当然届きはしない。強烈な抱擁に骨が軋み始めているのを感じられた。
> 「大好きよアイン♪世界で1番か、2番くらいにね♪」

すごい開き直り。抱きつくのは癖なんだろーか・・・・。
愛の告白か何なのか・・・・1番か2番って・・・・・。
ガーヴや、フィブの立場は・・・・。

> それに嫌悪は覚えぬものの否定は全身より行われた。だが不思議と怒りは湧かぬ。
> 「いい加減にしやがれ〜!!」
> それは声だけが空回りと言えるだろう。
> 「良いのよ無理しなくても・・・あなたもそうなんでしょ。」
> 「違うわ!」
> 間を置かずに即否定、迷いなどない。
> 「まあそんなことはこれからで良いわ。」
> 「良くねえ!」

アインもそれほど嫌がってないし、結構お似合いな二人?
迷わず即答してるけど、それは相手に通用してないし・・・・。
カップルというより、漫才コンビみたい・・・・。

> 「えええーい、いい加減に離せ!」
> 怒気を込めるもそれも届いていないよう。
> 「止まらないのこの気持ち・・・あなたのためなら何でもするわ。・・・だから」
> その言葉に突如冷静さが戻り、
> 「じゃあ死ね。」
> そう冷ややかに言い放つ。
> 「ならあなたも道連れに・・・」
> 「嫌だああああああああとっとと離せ〜!!」

ここは、私の中での一押しですね!
ここの言葉の掛け合いで、顔がにやけまくってしみました。
面白かったです!やっぱり、漫才コンビですね。

> アインは無事解放された。エルはガーヴを求め、去ったのだ。
> (ったく何て女だ。)

結局ガーヴさまですね。
アインもいい迷惑のようで(笑)
でも、アインも楽しそうだから、よし、という事で(何が)

> 「シェーラなら渡さないよ。」
> と不敵に微笑み、ただしどこか欠けていたが・・・。
> 「いえそのことではありませんよ。」
> ダイも微笑んでみた。翳りが多すぎていたが・・・。
> 「分かってるよ。ただの冗談♪・・・でも本当に渡さないからね。」
> 満面に限りなく近めた笑顔の後、慌てがちに付け加える。最も相手側がそこにつけ込む様子はなかったようだが・・・。
> 「ええ、実際私などには勿体なさすぎたお方ですしね。」

フィブ、強し!ダイはもうシェーラのことをあきらめたのかな・・・・?
それか、もとよりそんな感情は持っていなかったとか。

> 「まあというわけで、あなた様の思いをぶつけていただきますよ。」
> その熱気にしばし翻弄されるも何とか平静を作り出し、
> 「うん、良いよ。」
> 笑顔の後、頷く。すでにそれは満面でもあった。
> 「ではいきますよ。」
> 2人は再びシェーラ待つの客間へと・・・。

シェーラを元気にするのは、フィブの役目!
シェーラ、早く元気になることを願ってます。

アイン×エルに一票! まだ、投票ってしていいんですよね?

トップに戻る
12813Re:冥王の騎士3:22章:今、枷より解き放たれんことをD・S・ハイドラント 2003/1/12 17:55:03
記事番号12811へのコメント


>> すると狭い空間にあろうとも地を即座に蹴って、男へと飛びつく。軽い恐怖を備えた浮遊感はやがて温もりと安心感に・・・。
>> 「おい何するんだよ離せ。」
>> 強烈な両腕の力に締め上げられ、抵抗は不能。ただ唯一あるのは声。転倒せぬようによろめきながらも出した声は、それでも届かぬ。
>> 「あなたのこと好きになってしまってたのよ、ちょうど良いわ♪」
>> 「良くねえ!」
>> 声を放つが、当然届きはしない。強烈な抱擁に骨が軋み始めているのを感じられた。
>> 「大好きよアイン♪世界で1番か、2番くらいにね♪」
>
>すごい開き直り。抱きつくのは癖なんだろーか・・・・。
そうなんでしょうね
>愛の告白か何なのか・・・・1番か2番って・・・・・。
>ガーヴや、フィブの立場は・・・・。
どうでしょうか・・・。あの方の心の移ろいはあまりにも凄いですから・・・
>
>> それに嫌悪は覚えぬものの否定は全身より行われた。だが不思議と怒りは湧かぬ。
>> 「いい加減にしやがれ〜!!」
>> それは声だけが空回りと言えるだろう。
>> 「良いのよ無理しなくても・・・あなたもそうなんでしょ。」
>> 「違うわ!」
>> 間を置かずに即否定、迷いなどない。
>> 「まあそんなことはこれからで良いわ。」
>> 「良くねえ!」
>
>アインもそれほど嫌がってないし、結構お似合いな二人?
当初はガーエルよりもこちら中心でいこうかと思っていたりしました。
>迷わず即答してるけど、それは相手に通用してないし・・・・。
自分に都合の悪い言葉は全部無視です。
>カップルというより、漫才コンビみたい・・・・。
私もそう思います。
>
>> 「えええーい、いい加減に離せ!」
>> 怒気を込めるもそれも届いていないよう。
>> 「止まらないのこの気持ち・・・あなたのためなら何でもするわ。・・・だから」
>> その言葉に突如冷静さが戻り、
>> 「じゃあ死ね。」
>> そう冷ややかに言い放つ。
>> 「ならあなたも道連れに・・・」
>> 「嫌だああああああああとっとと離せ〜!!」
>
>ここは、私の中での一押しですね!
>ここの言葉の掛け合いで、顔がにやけまくってしみました。
>面白かったです!やっぱり、漫才コンビですね。
そうですね・・・。
>
>> アインは無事解放された。エルはガーヴを求め、去ったのだ。
>> (ったく何て女だ。)
>
>結局ガーヴさまですね。
そうなんですね・・・。
>アインもいい迷惑のようで(笑)
>でも、アインも楽しそうだから、よし、という事で(何が)
まあ良かったのかも・・・。
>
>> 「シェーラなら渡さないよ。」
>> と不敵に微笑み、ただしどこか欠けていたが・・・。
>> 「いえそのことではありませんよ。」
>> ダイも微笑んでみた。翳りが多すぎていたが・・・。
>> 「分かってるよ。ただの冗談♪・・・でも本当に渡さないからね。」
>> 満面に限りなく近めた笑顔の後、慌てがちに付け加える。最も相手側がそこにつけ込む様子はなかったようだが・・・。
>> 「ええ、実際私などには勿体なさすぎたお方ですしね。」
>
>フィブ、強し!ダイはもうシェーラのことをあきらめたのかな・・・・?
>それか、もとよりそんな感情は持っていなかったとか。
ううむ口だけという可能性も捨てきれないですね。
>
>> 「まあというわけで、あなた様の思いをぶつけていただきますよ。」
>> その熱気にしばし翻弄されるも何とか平静を作り出し、
>> 「うん、良いよ。」
>> 笑顔の後、頷く。すでにそれは満面でもあった。
>> 「ではいきますよ。」
>> 2人は再びシェーラ待つの客間へと・・・。
>
>シェーラを元気にするのは、フィブの役目!
>シェーラ、早く元気になることを願ってます。
そうですね。そろそろ良くしないと・・・。
>
>アイン×エルに一票! まだ、投票ってしていいんですよね?
大丈夫です。まだまだ・・・。
一応投票用ツリーもありますけど別にこちらでも問題ないです。

それではどうもありがとうございます。レスにご投票と大変感謝しております。

トップに戻る
12828冥王の騎士3:23章:春の息吹よ 血に濡れることなき剣よD・S・ハイドラント 2003/1/13 10:07:45
記事番号12400へのコメント

 「シェーラ。」
 その境界は閉ざされている。思う以上に遠く冷たい。だがそれでも温かな声だけは拒絶も越えて――いや元よりそんな境界など曖昧だったのかも知れない。
 だが反応はない。ただ伝わり来る微かな音から自分が声を掛けた存在が、そこにいるという事実だけが彼には感じ取れた。
 「開けなくても良いよ。ここで話をしよう。」
 優しい。それは雪解けの春のように、彼女の心を開かせることが出来るのか・・・。その審判を運命に祈る。彼のそれはけして神ではなかったが・・・。
 その時は長い、そして刻まれていく時の残りは、彼にしては半永久的でもあったかも知れないが、曇りはその一刻とともに強まる一方。待つ時は長い、そして不安が強まる。このまま過ぎていく無情に絶望を浮かべ、その停滞と激流の時間から解放されたく焦れる。そしてそれは、自らの苦しみにも変われる。
 「シェーラ・・・。」
 漏らした声は妙に儚き温かさ、一瞬の煌き美しいそれは透明な雪を思わせた。まさに不可視の美であったろう。
 「フィブリゾ・・・様。」
 雪の温かさに解けた雪から流れ出す川の如し、澄んだ声。それが本当の春なのかはまだ分からない。なおも凍てついているかも知れぬ心を壊さぬように言葉を何度も構成し始める。棄てた言葉の残骸さえも今は喜び。
 「シェーラ・・・。」
 その言葉しか出えない。その声しか届かない。だけど傷付けはしない。優しい声なのだから・・・。
 「フィブ・・・リゾ・・・様。」
 涙が溢れる、しかしそれこそが春の流れだ。雪の枷から今解放されしシェーラは・・・泣いた。ただ泣いた。自らの過去の、戦いを思い出し、自ら、輝きを消していたことを覚り、
 「ごめん・・さない・・・。」
 すでに2人を隔てるものなどない。たとえあっても2人には障害になりえない。
 「僕の方こそ、君に護ってばっかり・・・」
 声は薄れていき、
 (ごめんシェーラ。)
 だけど声にはならなかった。
 
 「もう大丈夫だね。」
 笑顔を強く浮かべた。それは見えはしないだろうが、それでも届けることは出来たであろう。いや届けられていて欲しい。
 「は・・い。」
 涙は枯れぬがそれでも光が戻っていた。闇で凍えていた頃とは違った。ただ泣いただけの涙とは違った。刃のない剣、誰も傷付けずに勇気だけを与える剣。目にはけして見えない剣――そして他のどのような剣よりも美しく強い――を賜りし騎士は蘇る。その胎動は鮮明であった。

 「じゃあ僕はもういくね。」
 シェーラから言葉は返らなかった。フィブリゾの足音が1つ、2つ・・・そして・・・。
 「フィブリゾ様っ!」
 扉を越えてもなお強く届く声に、そっと振り向く。すでにそれは輝きだけを持っていた。
 「なんだい。」
 若き主君は、仕えし騎士になおも優しい声を繰り出す。傍からもそして2人も、今はただの主従にはけして見えまい。
 扉が開いた、ついに氷の扉が・・・。すべてが闇が払われた。正体見せずに心汚す悪魔達は――。それは本当の悪魔に脅えたわけではけしてない。本当の悪魔の輝かしい心に浄化されたのだろう。もしシェーラの心を洗ったのが魔術の力であったとしても、そう思いたかった。だがもはや自分のことなどどうでも良かった。現実だとしてもすでに過去。過去は虚像でしかない。
 だからフィブリゾは前だけを見た。そこに映る1人の少女だけを・・・。
 「シェーラ!」
 そして騎士であり、教師でもあり、姉であり、そして――。
 「フィブリゾ様!」
 王子は笑った。騎士も返した。だけどそんな仮面ではない。
 フィブリゾとシェーラ、苦境をともにした2人の男と女――確かに幼すぎるが――は抱き合った。冷たい風にも、そして熱を帯びた視線にも、気付くことはなく。
 その温もりは強くなる一方。退歩はけしてなく。
 やがて唇を重ねあう。濡れた2つの果実に薫りは1つでしかなかった。
 
    ◇◆◇◆

 拍車掛かる2人を見つめるダイの表情は嬉しくもあり、寂しくもあった。溜息が昇る。

トップに戻る
12833Re:冥王の騎士3:23章:春の息吹よ 血に濡れることなき剣よエモーション E-mail 2003/1/13 14:45:45
記事番号12828へのコメント

今日は昼間に出没。こんにちは。

エル様……相変わらずと言いますか……(汗)
でも、やっぱりカップルというよりは、姉弟みたいです。
一方的に姉に振り回されまくってる拗ねてる弟、と言う感じで。
そしてやっぱりガーヴ様の方がいいのですね、エル様。
魅力の点では、アインくんはガーヴ様に負けているんですね。……幸か不幸か……。

そして天の岩戸状態のシェーラちゃん。
だめねえ、サイコロ君。ここは逆玉狙うくらいの根性がないと(笑)
結局フィブリゾ君の力を借りなきゃいけないのだから、かなり悔しいかも。

フィブリゾ君……扱い上手……(笑)
さらにとうとうここまできましたか! おめでとう!
でも、完璧に2人の世界作っていて、ギャラリーの存在を忘れてますね。
かなりかわいそうかも、サイコロ君……。

ああ、らぶらぶです。でもこれを知ったらエル様、余計にガーヴ様たちへの
アプローチが、さらに激しくなりそうですね。

では、妙なコメントですみませんが、これで失礼します。

トップに戻る
12837Re:冥王の騎士3:23章:春の息吹よ 血に濡れることなき剣よD・S・ハイドラント 2003/1/13 16:04:13
記事番号12833へのコメント


>今日は昼間に出没。こんにちは。
こんにちは。(遠出したせいで激疲労)
>
>エル様……相変わらずと言いますか……(汗)
もうこんなキャラになっちゃってます。
>でも、やっぱりカップルというよりは、姉弟みたいです。
まあそうですね。
>一方的に姉に振り回されまくってる拗ねてる弟、と言う感じで。
あの姉に口で勝つのは恐らく不可能。
アイン君が逃れる術は、逃亡か奇襲くらい(何かどっちも不可能に思えるのはなぜ?)
>そしてやっぱりガーヴ様の方がいいのですね、エル様。
>魅力の点では、アインくんはガーヴ様に負けているんですね。……幸か不幸か……。
まあ移り変わりが激しいだけかも・・・。
>
>そして天の岩戸状態のシェーラちゃん。
>だめねえ、サイコロ君。ここは逆玉狙うくらいの根性がないと(笑)
そうですね。
>結局フィブリゾ君の力を借りなきゃいけないのだから、かなり悔しいかも。
まあ内では滅茶苦茶そう思っているかも知れません。
>
>フィブリゾ君……扱い上手……(笑)
まああんまり扱い関係ないような気もしないでもないですが・・・。
>さらにとうとうここまできましたか! おめでとう!
ついにです。・・・余計なキャラとか出さなかったらここでエンドに出来たのに・・・。
>でも、完璧に2人の世界作っていて、ギャラリーの存在を忘れてますね。
>かなりかわいそうかも、サイコロ君……。
そうですね。
>
>ああ、らぶらぶです。でもこれを知ったらエル様、余計にガーヴ様たちへの
>アプローチが、さらに激しくなりそうですね。
いつの間にからぶらぶ話に・・・。
>
>では、妙なコメントですみませんが、これで失礼します。
いえいえ、妙なのは私の文の方です。

レス大変感謝です。どうもありがとうございます。

トップに戻る
12851冥王の騎士3:24章:その始まり 流れるままにD・S・ハイドラント 2003/1/13 20:26:01
記事番号12828へのコメント

 「さすがですね、お二方。・・・全く負けましたよ。・・・殿下。」
 爽やかな声色の陰に、禍々しき闇を隠しつつダイは身を寄せ合う2人――いやフィブリゾにだが――に視線を外さぬまま話し掛ける。
 「あはははは、勝ったよ。・・・ダイ。」
 無邪気な中に、嘲りを含んだ笑顔。それに歯噛みするダイ。だが戦いの焔は静寂のままなおも続く。恥じらいつつも、心の半ばは呆然となるシェーラ。なおもフィブリゾの腕の中、温もりは強いために再び引き込まれていった。
 「ところでシェーラ様。」
 ダイは表情を冷ややかに戻す。整って美しいその顔、そして、すべてを虜にしてしまいかねない美声でそっと呼び掛けた。
 「様はやめてください。私がダイナスト公の娘だからって・・・。」
 それに屈することはけしてない。すでに温もりはあるのだから・・・。
 「いえあの・・・。」
 言葉に詰まり、フィブリゾはわざわざ振り向き、勝ち誇った表情を見せる。そしてシェーラに戻して無邪気な仮面に切り替えた。
 冷たい刃のその傷を優しく――無論心で――撫でつつ、頭を伏せ、金色の髪を掻き揚げる。
 「とにかくこれより毎月恒例行事が開催されますのでもしよろしければ・・・。」
 「どんな行事でしょうか。」
 赤味を帯びたシェーラはそれでも少々冷たい声で訊ねた。
 「我々≪ヴァン・レイル≫による剣術大会です。」
 若き騎士団長が、微笑みを浮かべつつ軽やかに言い終えると・・・
 「へえ面白そうだね。」
 そしてフィブリゾは、抱きついたまま頭を垂れ、小さな唸り声の後、
 「シェーラとか出たりしたら駄目?」
 シェーラはそのまま驚嘆を浮かべる。ダイは微笑んで、
 「もちろんシェーラ殿ならば大歓迎ですよ。まあ本人がそう言うのならば・・・。」
 それにシェーラは火照りあがりつつ、隠すように俯いて、
 「フィブリゾ様が言うならば・・・。」
 そう小さく答える。そしてそれは2人に届き、
 「じゃあ決まりだね。」
 満面の笑顔のフィブリゾ、
 「そうですね。」
 爽やかでどこか安らかなダイ。
 「では午後から、1階奥の闘技場にて行われますので・・・それでは。」
 最後にシェーラに笑み、フィブリゾに笑みに包んだ鋭い視線を送り、ダイは去った。
 その時シェーラはいつまでもその状態であるのに気付き、軽く振り払おうとする。無論無礼のないように軽い力なので、まだ幼いとも言えるかも知れぬ少年の腕すら解くことは出来なかった。
 フィブリゾの悪戯めいた視線、軽く憤るがそれも愛らしい。やがてそれも笑顔に変わり、再び口付けを始めた。

     ◇◆◇◆

 ただ風に流されるように歩が進み、辿り着いたところには数人の男達が飾り付けや何かを運ぶ姿。
 その空間を見渡せば、前方には扉が口を開け、暗い廊下。左右にはまた何か部屋のようなものがあるようだ。また左脇には受付のような場所がある。
 「ここは何なんだ?」
 アインは誰となしに声を掛ける。途切れて、少々小さかったかと軽い後悔。
 「ああ、闘技場で騎士の剣術大会が始まるから、その準備をしてるんだよ。・・・ところであんた誰だい?」
 微妙に老けて見える30代半ばほどの髭の目立つ黒髪、黒目の男、薄着にけして隠れることなき頑強な肉体もまた特徴であろう。
 「俺はアイン・・・まあわけありでここの客になったんだが・・・。」
 声を得たことに心で小さく溜息、相手に嫌悪は感じられず、むしろ好感が持てた。
 「ああそりゃあ失礼・・・ああわしはピシュサラスというものだ。ここで普段は城内警備をまかされている。まあほとんど暇なんだがな。」
 と、大きな笑いを浮かべる。だがそれは不快ではなかった。
 「で、いつも暇だから、たまにはこうやって働いてんだな。」
 軽く微笑み、言葉を返す。ピシュサラスは苦笑し、
 「まあそうなるな。・・・ところでどうだ、あんた出ないか。結構強いとわしには見えるがここの騎士サマは意外に甘いからな・・・。」
 アインは悩むこともなく。
 「ああ良いぜ。」
 軽い言葉から不敵な笑み。

トップに戻る
12858何となく決めてみた冥王の騎士〜3のサブタイトル(クイズ付き)D・S・ハイドラント 2003/1/13 22:59:37
記事番号12400へのコメント

というわけで、冥王の騎士、冥王の騎士2、冥王の騎士3のメインサブ(かなり意味不明)タイトル。
まあ簡単に言うと、「スレイヤーズ」「アトラスの魔道士」って感じのやつです。
あんまり内容にはあってないかも・・・。

冥王の騎士:旅立ちに祝福を

冥王の騎士2:常闇に忠誠を

冥王の騎士3:世界に希望を

ここでクイズです。

このタイトルの由来はどこからでしょう。(冥王の騎士1〜3の文中にあります。)

正解者には短編リクエスト権を一枚(いや券ではないけど)

それでは〜

トップに戻る
12879Re:何となく決めてみた冥王の騎士〜3のサブタイトル(クイズ付き)ユア・ファンティン 2003/1/15 16:04:50
記事番号12858へのコメント


>というわけで、冥王の騎士、冥王の騎士2、冥王の騎士3のメインサブ(かなり意味不明)タイトル。
>まあ簡単に言うと、「スレイヤーズ」「アトラスの魔道士」って感じのやつです。
>あんまり内容にはあってないかも・・・。
>
>冥王の騎士:旅立ちに祝福を
>
>冥王の騎士2:常闇に忠誠を
>
>冥王の騎士3:世界に希望を
>
>ここでクイズです。
>
>このタイトルの由来はどこからでしょう。(冥王の騎士1〜3の文中にあります。)
>
ユ:ズバリ三珍味の(コノワタとウニとカラスミ)神様がそれぞれ司どる物
 祝福と忠誠と希望で。
  
 冥王の騎士の初レスがこれでいいのかと言うツッコミは置いといて
 それでは・・・・・・・・


トップに戻る
12881Re:何となく決めてみた冥王の騎士〜3のサブタイトル(クイズ付き)D・S・ハイドラント 2003/1/15 16:17:53
記事番号12879へのコメント

>ユ:ズバリ三珍味の(コノワタとウニとカラスミ)神様がそれぞれ司どる物
> 祝福と忠誠と希望で。
御回答ありがとうございます。
>  
> 冥王の騎士の初レスがこれでいいのかと言うツッコミは置いといて
全然問題ないはずです。嬉しいです。
> それでは・・・・・・・・

それでは正解は恐らく17日以降になりますので・・・。

どうもありがとうございました。

トップに戻る
12862冥王の騎士3:25章:その凍えし地の底で 白魔は笑うD・S・ハイドラント 2003/1/14 15:30:19
記事番号12400へのコメント

 凍える冷たき風が、やがて温かなものへと変わった。いや、むしろそれは身を焦がすものである。そして足音は先ほどよりも遥かに、耳元へと騒がしいほどに届いた。
 「いっ・・・いらっしゃいませ、先生!」
 と、かがり火のみの暗闇の中に男の容貌が浮き上がる。ただ歩く男は無精髭の凶悪なそれを横目で一瞥すると、白く染まった息吹を吐くのみで、そのまま過ぎ去った。
 
 その空間には無数の明かり、それはすべて自然なる焔の力によるものである。雪避けに適した蒼穹の洞穴の岩肌がその暗黒の中で微かに照らされていた。
 その広い中ただ狭きを歩く。つまりは振り返ることもよそ見することもなく、正面へと足音を進めていた。
 そこには黄金に煌く巨大な扉がはまっている。それを眼前に捉えても止まることなく、それを片手で押せば重々しい音とともに両開きとなった。
 その男の腕はけして太いわけではない。純白の肌色に細腕で弱々しき印象を与える。そして同時に美しいとも・・・。比較的痩身のまだ20半ばほどのその男、闇を照らす白光の如し、淡く、直線的に伸びた銀髪に、病的なほどの白の肌、さらに真紅の双眸、これらが彼が白皮症であることを知らしめている。全身を覆う、白く高貴でゆったりとした衣装からも見とれる肉体はあまりに貧弱さを持っていた。
 ともあれ、男はその闇へ1人再び歩き出した。
 
 その奥、薄明かりのその部屋に、その男は辿り着く。そして眼前に1人の大男を見据えていた。
 「まあ、そう睨むなや。」
 褐色の強靭な肉体はこの極寒の地であろうとも上半身を完全に晒している。禿頭に、鈍く輝く濃い黒目、不気味に歪んだ口元、豪勢な座に腰掛けている。その正面の長卓には酒の入れられた金杯、そして彼に限りなく近い、卓の左右の椅子に煌びやかな薄布を纏う、熟された美女が座っている。右方向は酌をしているようだ。それぞれ右が金、左が銀の長髪、だがそこまで男は見てはいなかった。
 「すまない。どうも僕の顔は自分でも気に入らなくてね。」
 無愛想だった表情に、少々不釣合いな笑みが浮かぶ。それを見て大男は大いに口元を歪ませると、
 「がははは・・・はは・・まあ確かにそうだわな。」
 大声の笑いを上げつつ、卓に唾をいくつも飛ばす。その卓の長さゆえに対峙する男に当たることはなかったが、
 「その不快な笑い声をやめてもらおうか。出来ればその面も取り替えて欲しいものだがな・・・。」
 平静の顔立ちで淡々と連ねる。それを聞き怒りを覚えつつもその内に隠れた殺気のために、
 「がはは、そりゃあ悪かったな。」
 怒りを堪えたかのような仕草を僅かに見せた直後、即座に笑いを上げ、それも制止すると軽く首を静めた。
 「まあ良いだろう、僕も、わざわざ君の首を取りに来たわけではないからな。」
 と天井を見上げ、そして鋭利な視線を大男に戻すと、
 「少々重要な仕事を頼みたいのだよ。」
 そして堅い面に柔和な亀裂。
 「ほう、あんたほどのもんが、わしらに頼みか、何だ言ってみろ。」
 するとその笑みが不気味なものに変わり、 
 「グラウ襲撃の援助なのだが・・・どうだね。」
 「冗談はよせや、わしらが天下の覇王に喧嘩売るんかい。こればかりは無理だな。」
 するとその悪魔の形相が闇の魔剣の如く邪悪に鋭く変化していき、
 「断るならば、僕1人で君達を殲滅することも可能だ。・・・さあどうする親分殿。」
 と、腰に携えた剣に手を伸ばす。
 「ああ、分かった分かったよ。どうせ勝ちゃあ良いんだろ。なあ八魔卿殿。」
 慌てて取り繕う、その大男はすでに恐怖を植え付けられていた。
 「まあ良い。僕から逃げられないことは理解しておくと良い。」
 その男――八魔卿の1人、≪狂刃≫のイソロイシンは、その白魔は笑っていた。
 
    ◇◆◇◆

 ――間もなくご昼食の準備が整います。
 ――フィブリゾ様、シェーラ様、ガーヴ様、エル様、アイン様。
 ――御食堂の方までお越しください。

トップに戻る
12863冥王の騎士3:26章:焔に舞い 輝きに酔えD・S・ハイドラント 2003/1/14 17:01:05
記事番号12862へのコメント

 食卓を囲むグラウシェラー、その妻ダルフィン、近衛騎士達の、ダイを含めた上位の数人に、一部の召使い、謎の男ミックス、そしてフィブリゾとシェーラ、後はアイン・・・。
 「エルにガーヴ・・・いないね。」
 フィブリゾは、皿に盛った大振りな肉を銀の刃で引き裂きつつ、隣のシェーラに顔を向けた。
 「・・・そうですね。」
 シェーラは冷淡に――それでも無礼でない程度に――答えた。だが熱が走っている。
 「ふふふシェーラ、殿下のこと好きなのね。」
 向かい合っている黒髪の女が、真水のように透き通った声を掛けてきた。
 「やめてください、ダイナスト夫人殿。」
 赤らめた容貌を隠しつつ、その美女ダルフィンに返す。
 「まあそう畏まらなくて良いのよ。シェーラ。」
 すると、隣で銀髪の男が口の中のものを飲み込み、
 「そうだな。どうせならば、殿下には王位を継ぐと同時に、うちのシェーラをもらっていただくことにしよう。」
 覇王の独立的な美麗な容貌も今は、笑顔に満ちていた。
 「そそそそんな・・・・」
 すでに2人の子であることを否定するのも忘れ、ただ俯き、身体に押し寄せてくる熱気を感じるのみ。食指など無論進まない。
 「やめてよ義父さん、シェーラ午後の大会に出るらしいから、その話は夜にしてよ。」
 フィブリゾは困惑の笑顔、だが動揺はシェーラに比べれば微々たるもの、幼いながらも、さすがは一国の王となるがために生を受けたものであろうと、言うところか。それともこの集団の中でシェーラだけが知りうる闇の運命のことでだろうか。いやシェーラに問題があるのかも知れぬが・・・。
 「フィブリゾ様・・・私達は・・・」
 何とか顔を上げ、フィブリゾを軽く睨むようにしつつ、何とか声を紡ぐ。
 「・・大丈夫だよ、血のことは心配要らないって。」
 と笑顔で返す。視線に動じた様子はあれど、何も変わってはいない。
 「そのことじゃありません!」
 鋭く言い放つ。そして自らが引き起こした静寂にしばし後悔の痛み。だがそれも感じたのは一瞬。
 「別に僕のこと嫌いじゃないよね。・・・シェーラ?」
 哀しそうに溜息、瞳に湛えられた水が溢れそうになる。
 「あっいえ・・・そんなことありませんよ。」
 慌てて言葉を積み立てる。
 「じゃあ好きって言ってよ。」
 その哀しみに拍車が掛かりゆく。
 「ああああの・・・」
 全員が固唾を飲んで見守る中、静寂の世界が創り上げられる。沈黙が罪、そして罪そのものが罰と化し、心を引き裂く。
 「あああの・・・・好きですフィブリゾ様!」
 震える声が、その1つの音を奏でた時、羞恥と歓喜が絶頂に達する。伏せることも出来ずにただ虚空を――フィブリゾを捉えつつもそれを見ることなく――見つめていた。
 「ありがと・・・シェーラ。」
 その哀しみは消え去る。やはり虚偽であったろうか・・・。
 「やったわねシェーラ。」
 ダルフィンの声もなお明るくなっている。
 「話し合いの必要もないな。これで決まりだ。」
 グラウシェラーも頷く。その若き顔立ちもすでに父親のものであった。
 シェーラは硬直のままさらに熱を帯びていく。
 「まあとにかく大会がんばってね。」
 そう言い、シェーラの肩を軽く叩く。
 「はははは・・・はい。」
 どうにか答え、その後、ただ俯くのみ。
 黙々と食を続けるアイン、状況を見守る騎士や召使い達、ただ虚空を見やるミックス、そして、表面上は他の騎士達と同じようであったが、密かにフィブリゾへと殺気の視線を投げ掛け続けているダイ。
 沈黙は多い、だがそこは和やかではあった。

 「にしてもエル達、どこいったんだろう。」
 フィブリゾは意味もなく虚空を見やる。
 「さあ?」
 どうにか熱を冷ましたシェーラが疑問を返す。まだ余韻が滞っていた。
 「外で飯食ってんじゃねえの。」
 遠い席の黒髪、黒目の若い男の呟き、どこか刃を想像させるその男の声、
 「君誰?」
 無垢な少年の視線が向けられた。
 「俺はアイン、よろしくな王子様。」
 アインは届くことのない手を伸ばした。
 そろそろ食事も終盤だ。

トップに戻る
12868Re:冥王の騎士3:26章:焔に舞い 輝きに酔えエモーション E-mail 2003/1/14 20:49:12
記事番号12863へのコメント

こんばんは。

着々と話を進めていくフィブリゾ君……とご両親(笑)
フィブリゾ君に外堀をどんどん埋められて、サイコロ君、道は険しいよ。
しかも「義父さん」ってフィブリゾ君……(滝汗)
グラウシェラーも否定しないし。

予想していたよりも、穏やかな状況ですね。
……エル様とガーヴ様がどこに行ったのか、気になります。
(予想1.エル様に抱きつかれて、ガーヴ様が文字通り昇天中。
 予想2.ガーヴ様にどつかれて、エル様が気絶中。ただし、その間際に
     しっかりと抱きつかれたため、ガーヴ様は逃げられずにいる。
 予想3.ガーヴ様とエル様の(一方的な)らぶらぶっぷりを見て、因縁
     つけてきたごろつき相手に、ガーヴ様がストレス解消で乱闘中。)

アイン君とシェーラちゃん、フィブリゾ君、初顔合わせですよね。
エル様の弟と知っているのかな?
アイン君は話す気がないのかもしれませんが。

グラウシェラーの方にも何やら、妙な敵が蠢きだした様子……どうなるのかな?

では、今日はこの辺で失礼します。

トップに戻る
12870Re:冥王の騎士3:26章:焔に舞い 輝きに酔えD・S・ハイドラント 2003/1/14 21:25:53
記事番号12868へのコメント


>こんばんは。
こんばんは
>
>着々と話を進めていくフィブリゾ君……とご両親(笑)
シェーラこれで相手がフィブじゃなかったら可哀想
>フィブリゾ君に外堀をどんどん埋められて、サイコロ君、道は険しいよ。
そうですね
>しかも「義父さん」ってフィブリゾ君……(滝汗)
>グラウシェラーも否定しないし。
すでに決定事項?
>
>予想していたよりも、穏やかな状況ですね。
そうですねまあ、険悪ばかりが小説ではないと思いますから・・・
>……エル様とガーヴ様がどこに行ったのか、気になります。
>(予想1.エル様に抱きつかれて、ガーヴ様が文字通り昇天中。
> 予想2.ガーヴ様にどつかれて、エル様が気絶中。ただし、その間際に
>     しっかりと抱きつかれたため、ガーヴ様は逃げられずにいる。
> 予想3.ガーヴ様とエル様の(一方的な)らぶらぶっぷりを見て、因縁
>     つけてきたごろつき相手に、ガーヴ様がストレス解消で乱闘中。)
ううむ充分ありえますね
>
>アイン君とシェーラちゃん、フィブリゾ君、初顔合わせですよね。
>エル様の弟と知っているのかな?
まだかと・・・。
>アイン君は話す気がないのかもしれませんが。
まあ姉だとは思いたくはないでしょうから・・・。

それでは

レス大変感謝致します。
どうもありがとうございます。
>
>グラウシェラーの方にも何やら、妙な敵が蠢きだした様子……どうなるのかな?
>
>では、今日はこの辺で失礼します。

トップに戻る
12877冥王の騎士3:27章:再び女神と亡霊D・S・ハイドラント 2003/1/15 13:30:59
記事番号12863へのコメント

 静寂の胎動は鮮明で、涙の薫りは今も届く。呼吸の音色が流れを刻み、やがて移ろいを待つその時間にも慣れた。
 壊れそうな身をそっと立てると、汚れなき、纏う身の衣に等しい色の、光の幕のその奥へと、新たな世界を求めゆく。
 冷たい格子、残酷な硝子。そのさらに向こう。石畳の隅、寂しく積み上げられた、雪の精(ネージュ)の屍。通り行く人々は同じに思えど、彼女の瞳には多様に映し出されていた。
その寂しき路地が無限の色を持っている。いつしかそう思うように、それとも、そう思い込むように・・・なった。
 溜息はその境界の外に漏れることはない。光を放つその細腕に纏わり付く闇、それを覘いてそして再び。息吹が創り出せし彫像は彼女のその美しさに、存在を否定し消ゆのみだ。風にもまた、拒絶される。血が流れた。紅い血が・・・。
 それが天界の如し、淡き輝きに照らされ、妖しき輝き見せる。虜となりし、すべては動くこともけして出来ずに、沈黙は保たれたままに・・・。それもまた哀しみに拍車掛けゆく轍、その果ては闇でしかなく、道はすべて幻影。光などすべて偽り、ここは常闇、亡霊の住む深淵の区画の1つに過ぎぬ。輝き持つこの身もただの飾りであって、それ以上でも以下でもない。
 そして聞こえる足音は嫌悪と恐怖、そして闇の元凶。亡霊が近づいている。そして最後の響きはかくも早く。
 「姉上、ただいま戻りました。」
 だが今の彼女には僅かながらも希望。
 「来たのね。」
 扉が開いて寒気が飛び込む。それも一瞬。だがさらなる冷気の持ち主がそこにいた。
 「ええ、姉上に独り哀しみに暮れて頂くのは、いささか酷かと思いまして・・・。」
 冷たく整った声、そして姉の寝台を目前にして音もなく跪いた。
 「つまり、私の泣き顔を見たくて来たのね。」
 自嘲も込められた笑みを溢す。鼓動は加速を付け、締め付けた。
 「私はそんなつもりでは・・・」
 そして、哀しげに顔を落す。翳りの中、確かにその表情はそれ一点であった。
 「良いのよ・・・。」
 凍てついた刃と温もりが飛んだ、それは眼下の青年に何を与えたであろう。だがその白銀も房々も純白の雪景色にも、春の果実にも歪み1つない。身震い1つもなかった。
 「とにかく、本題に入りましょう。」
 先ほどまでの感情の欠片も残さぬ、冷たき笑み。残虐さを少なからずに混混ぜ合わせてる。
 「そうね・・・でもどうせ断るつもりでしょ。」
 溜息が天井に昇った。彼女が見る少なき天のなかの1つに・・・。
 「手厳しいですね。だがあなたは、少なからず期待されておられる。間違いはないですね。」
 頷き、陰で微かに唇を噛んだ。そして冷たい風が吹き、圧迫を切断し、希望との葛藤の勢いは損なわれる。だがそれに痛みを覚え、
 「そんなに楽しい?」
 虚ろな瞳を血に染め、壊れそうな声を必死で紡ぎ上げた。
 「何を言っておられるのですか。あなたが世界を見れば、それに憂い、汚れ、哀しき生涯を早く終えることになりましょう。ですからあなたはここにずっといて頂きたいのです。」
 その言葉が突き刺さる。涙が滴り落ちれば、彼の表情に歓喜が走る。その氷の仮面に奥で煮え滾るそれは完全に見えていた。
 (ここで自殺しても、どうせ死体を弄ばれるだけだし・・・)
 哀しみが強まる。
 「・・・じゃあ私のところにいちいち来ないでよ。」
 小さくも強い言葉であった。
 「ですが、あなたが哀しみを独り溜められるのもまた、私には困るのですよ。」
 (適当なこと言って・・・)
 表情を曇らせる青年に彼女は何も変わることはない。
 「じゃあ、行かせて・・・」
 涙を振り絞り、そう告げた。
 「それは・・・」
 言葉に詰まる。
 「ねえあなたが護ってくれるんでしょ。だから大丈夫よ。連れて行って・・・。それ以上は望まないから・・・」
 彼は沈黙・・・それが長く続いた。期待の焔が燃え上がる。その氷を解かす焔が・・・。
吹雪との戦いは長く続く。本当に短い時間の中で・・・。
 そしてやがて・・・頷いた。
 「仕方ありません。・・・私の負けですね。」
 ネージュの表情に熱が走った。

トップに戻る
12878冥王の騎士3:28章:背約者達の前奏曲D・S・ハイドラント 2003/1/15 15:59:52
記事番号12877へのコメント

 「親父、Aランチ3つだ!・・・後ビールよこせ。」
 「あいよ!」
 そこに静寂があるとすれば、騒がしき中の偽りのそれ・・。つまり店内は賑わっていた。
 「おい豚ども!A3つにビールさっさと持って来い!」
 カウンターの内の、捻じれた黒髪の中年太りの中年男は、厨房の方へ怒鳴り散らす。
 「は・は・・はい!」
 どうにか響きが返ると、その男は振り向いて笑みを浮かべ、
 「あんた見掛けんが、どこから来たんだね。」
 正面に座った赤毛の大男に話し掛けた。
 「まあ・・・南の方だ。」
 溜息混じりの声、昇天する息吹を追うものなどいない。
 「そうかい。ちょうど良いな。」
 と表情を輝かせる。
 「何のことだ?」
 その男がどうでも良さげに訊くと、
 「ああ、そろそろだが、ノースポイントの城で近衛騎士団の剣術大会があるんだ。結構人気なやつだ。ここからなら城もそう遠くねえし見にいかねえか。」
 対する男は俯くと、次の瞬間には顔を上げて、
 「おういこうぜ!」
 景気の良い笑顔で返す。
 「よし、お前さんが食い終わったらこの店閉店だ!」
 そして歓喜の声を張り上げた。
 「いやいや今日は特別だ!全品無料!野郎どもわしの飯全部食い尽くしやがれ〜!」
 その盛大な叫び声とともに――男は倒れゆく。
 「あっこれAランチ3つとビールですので・・・。」
 整った顔立ちの青年が、店の奥より現れ、遠慮がちな――いや脅えているのかも知れぬ――声とともに、その通りの内容の盆を客の前に置く、そして先ほど倒れた男を引きずり消え去った。
 溜息が再び無情に消えていく。そして食指を動く瞬間。妙な気配。研ぎ澄まされていく自分の感覚。客の男は――ガーヴはその感覚のみで自らの未来を予期し、確信した。
 (やられる!)
 だが名案はそこにはない。そう思った時、彼のすべし最良の策。
 「ガーヴ様〜♪」
 風は重い、だが負けじと力を込めた一撃。
 空を切った刃は、血に濡れることなく1人の女を捕らえていた。衝撃が彼の腕にも伝わる。そしてその波紋がやがて空間に沈黙をもたらした。
 「ふう、邪魔者は消えた。」
 その剣を背負う鞘に戻すことなく、それを無惨の地に伏す女の布の白い衣服の一旦を突き刺していた。それは椅子にもたれ掛からせている。
 そのまま黙々と食事を続けた。

 「さていくか。」
 透明のジョッキから黄金色が消えたと同時に、立ち上がると、剣を鞘に戻し、硬貨を置いて、ガーヴは歩き出す。
 それを拒むものなどいない。いないはずだ。
 だが――。
 「ガーヴ様〜♪」
 その動きも間に合うことなく背後より圧し掛かられる。
 「探したのよ。早く剣術大会行きましょ。」
 ガーヴの表情は陰を生み、闇を生み、地獄をも生んだ。
 「ああ・・・」
 ただ頷くのみ。
 
    ◇◆◇◆

 ――どうします?
 「そのことか、確かに僕は君を信頼はさせていただいている。」
 ――それは嬉しいお言葉です。
 「だが、今回の件は君に任せて良いのだろうか。」
 ――接触の機会は充分だ。簡単とはいかないが、私ならば自信はありますね。
 「そうか、ならば任せるとしよう。」
 ――ご感謝いたします。
 「だが、君の目的は何なのだ。それだけは聞かせて頂こう。」
 ――私の目的・・・簡単ですよ。

 微笑みが伝わる。恐ろしいほどに・・・。
 (相当な化け物かも知れんな。)
 
 ――そう簡単なこと・・・。

 (僕は、本当の悪魔と契りを結んだのかも知れんな。)
 その魔人は恐れていた。1人の男を

 ――血を流させること・・・。それでは不充分でしょうか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
前章と文体が相当違う気がしないでもないぞ・・・。
まあ前回はシリアスだったし(多分)
今回はサブタイトルだけシリアスっぽいけど

トップに戻る
12880クイズについてD・S・ハイドラント 2003/1/15 16:16:06
記事番号12878へのコメント

24章と25章の狭間のクイズ。

期限は1月17日(何曜日だ?)までとさせていただきます。
正解発表もその頃にしますので・・・。

リクエスト内容は基本的にスレイヤーズですが別に違うものでも私が書ければ問題ないです。
ただスレイヤーズが確実、と


それでは〜

トップに戻る
12882中書きD・S・ハイドラント 2003/1/15 16:38:21
記事番号12878へのコメント

こんばんはハイドラントです。

いきなり初めのツリーで30話、まあこれで1区切りとさせていただきます。
原稿枚数に直せば150枚ほどかな。
にしても100越えているな記事数。

この話矛盾とかありそうな気が・・・。
あんまり読み返したり修正したりしないもので・・・。
少し前に読み返しましたが・・・
昔の方が面白かったのか・・・。
どうなのか分からんですけど・・・昔の読み返す気0だし・・・。

まあこれ以上変な話しまくるのもどうかと思うのでこの辺りで・・・。

ここまで読んでくださった方どうもありがとうございます。

トップに戻る
12883何かの記念:とある女神と亡霊のちょっと普通じゃないかも知んない雑談D・S・ハイドラント 2003/1/15 18:12:49
記事番号12882へのコメント

ネージュ(以下ネ):ねえ、ノースト
ノースト(以下ノ):何でしょう姉上
ネ:もし私が死んだらどうする?
ノ:それはありえません。私が生きている内には絶対に・・・
ネ:あら、何度も自殺とか考えたわよ
ノ:ですが結局は生きておられる。そしてこれからも・・・
ネ:じゃあもしも死んだら・・・
ノ:まあそれはありえませんけど・・・
・・・。
ノ:飾りますね。
ネ:へっ!
ノ:永遠にその若さを保たせて上げますよ・・・。
ネ:それって死体遺棄じゃないの?
ノ:ぐふふふあなたのためなら罪など喜んで背負いましょう。
ネ:・・・。
ノ:それにばれませんよ・・・絶対にね。
ネ:・・・。
ノ:ああ、画面の前の皆様はそんないことをしてはいけませんよ。
ネ:・・・いや普通しないと思うけど・・・。
ノ:万が一のためですよ。
ネ:そう?・・・ってあなたにそんなこと言う資格ないじゃないの!
ノ:いえ・・・私の場合・・・あなたの・・・ためにと・・・だから・・・
ネ:大人しく私の正義の拳を受けなさい!
ノ:あなたが・・・私などに・・・触れては・・・汚れてしまいます・・・
ネ:黙れ変態野郎!

あらら・・・ネージュさんキャラ変わってる。いやこちらが正しいのかも・・・。

トップに戻る
12886エンディングテーマの詩、候補1(2はあるのか?)D・S・ハイドラント 2003/1/15 21:00:42
記事番号12883へのコメント

黄昏のその風に誘われ

思い出の道反対に歩いた

だけど見えて来ないあの日の気持ち

映るのは涙だけ

通った道何度も探して

見つけたのはあなたの幻

だけど見えて来ないあなたのその顔

映るのは涙だけ


何度も泣いた

流したそれを

あなたに捧げる

あの日の誓い今は流れて

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何でこうなるんだろう。
フィブリゾが死んだみたい・・・?

トップに戻る
12889Re:冥王の騎士3:28章:背約者達の前奏曲エモーション E-mail 2003/1/15 21:41:02
記事番号12878へのコメント

こんばんは。

ノーストさんとネージュさん……相変わらず不可解な姉弟ですね。
ネージュさんの持った希望って何でしょう。

ガーヴ様、エル様突撃の気配を感じ取れるようになっている辺り、
……すっかり慣れちゃったんですね……。
そしてエル様も耐性ができたのでしょうか? いつもより復活が早いです。
それにしても……
> 「ガーヴ様〜♪」
> その動きも間に合うことなく背後より圧し掛かられる。
> 「探したのよ。早く剣術大会行きましょ。」
> ガーヴの表情は陰を生み、闇を生み、地獄をも生んだ。
> 「ああ・・・」
> ただ頷くのみ。
もう、悟りの境地ですね。ガーヴ様……。

ノーストさんとネージュさんの対談は面白かったです。
対談……というより役者さんの舞台裏トークみたいな感じですね。
確かに普通はああなりますよね。ネージュさん、ストレス溜まっている
と言うより、ストレスしかなさそうですし。
そう言う意味でも、あの姉弟は一体どういう間柄なのか謎です。

ここで一区切り、なんですね。
原稿150枚分……すごい……。
…………6話のラストを見るたびに書き直してしまう……(泣)
おかげで7話が進まない……。でも見るたびに気に入らなくて書き直す……(爆涙)

……愚痴っている場合じゃないですね。

どうやらただじゃ収まりそうもない剣術大会。
ガーヴ様やシェーラちゃんはどうなるのか、ネージュさんの目的は?
楽しみにしています。
では、これで失礼します。

トップに戻る
12893Re:冥王の騎士3:28章:背約者達の前奏曲D・S・ハイドラント 2003/1/16 13:30:23
記事番号12889へのコメント


>こんばんは。
こんばんは
>
>ノーストさんとネージュさん……相変わらず不可解な姉弟ですね。
そうですねえ。
>ネージュさんの持った希望って何でしょう。
まあすぐに明らかになるかと・・・。
>
>ガーヴ様、エル様突撃の気配を感じ取れるようになっている辺り、
>……すっかり慣れちゃったんですね……。
そうなのでしょう。
>そしてエル様も耐性ができたのでしょうか? いつもより復活が早いです。
・・・恐らく。
>それにしても……
>> 「ガーヴ様〜♪」
>> その動きも間に合うことなく背後より圧し掛かられる。
>> 「探したのよ。早く剣術大会行きましょ。」
>> ガーヴの表情は陰を生み、闇を生み、地獄をも生んだ。
>> 「ああ・・・」
>> ただ頷くのみ。
>もう、悟りの境地ですね。ガーヴ様……。
・・・そうですね。
>
>ノーストさんとネージュさんの対談は面白かったです。
>対談……というより役者さんの舞台裏トークみたいな感じですね。
>確かに普通はああなりますよね。ネージュさん、ストレス溜まっている
>と言うより、ストレスしかなさそうですし。
まあ無理もないですねえ。
>そう言う意味でも、あの姉弟は一体どういう間柄なのか謎です。
謎の2人です。
>
>ここで一区切り、なんですね。
まあツリーが落ちそうなので
>原稿150枚分……すごい……。
一日10枚・・・書くだけならそうでもないと思いますけど・・・。
>…………6話のラストを見るたびに書き直してしまう……(泣)
>おかげで7話が進まない……。でも見るたびに気に入らなくて書き直す……(爆涙)
逆に手直しは苦手で後で後悔しますが・・・。
>
>……愚痴っている場合じゃないですね。
でも書き直せるのは凄いと思います。出来ない自分だし・・・。
>
>どうやらただじゃ収まりそうもない剣術大会。
そうですね。ただで終ったらくだらん話になりそうですし(それか!)
>ガーヴ様やシェーラちゃんはどうなるのか、ネージュさんの目的は?
>楽しみにしています。
それはどうもです。
>では、これで失礼します。
>
どうもありがとうございます。

inserted by FC2 system