◆−氷淵の宴4−エイス(2/12-17:34)No.8797
 ┣なあるほど〜−月の人(2/14-06:01)No.8816
 ┃┗そういうことだったんです−エイス(2/17-06:55)No.8840
 ┗氷淵の宴 最終話−エイス(2/24-07:17)No.8878
  ┗とても幸せです。−月の人(2/29-07:41)No.8916
   ┗私こそ幸せです−エイス(3/1-18:32)No.8919


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8797氷淵の宴4エイス E-mail URL2/12-17:34


 こんにちは。エイスです。
 あうぅ…。新規投稿なんて贅沢していいんだろうか。まだツリー落ちてないのに。

 まぁとにかく、氷淵の宴4です。
 回想シーンみたいなものですね。

 ちょっとえぐいかも。

*****************************************

   氷淵の宴 4


 …リア…アイシス………クロス………
思い出した。全て。全て。
 遠い、遠い昔…。前世、ゼロスは普通の少年だった。
そして、今ではリナであるリアに会い、徐々に、互いに惹かれていった。
 だが、リアの姉であるアイシスも、ゼロスを、クロスを愛してしまったのだ。

 風の吹く丘で、クロスとアイシスは互いに見つめ合っていた。
「何の御用ですか?」
一見すればいいカップルに見える2人の容姿。
だがそれは逆に、気まずい雰囲気をひきたてるものにしかならなかった。
「愛してるわ」
「僕は愛してませんから」
「…解ってる」
はっきりと断られ、少しは気が紛れたような気がした。
「…ずっと押し込んでいたら、気持ちが爆発しそうだったから。あきらめるために告白しただけなの」
そう、ずっと押し込んでいた。
 家が隣り同士のため、小さい頃から友達として、幼馴染としてばかり接していた。
でもいつのまにか淡い恋心を抱いて、気が付けば狂おしいほどに愛していた。
「……」
黙り込む、クロス。
 アイシスは俯いていた顔をゆっくりと上げると、搾り出すような声でクロスに問い掛けた。
「……………………一つ、聞いていい?」
「なんですか?」
「もしリアがいなかったら、私を愛してくれていた?」
リアを愛したのは、運命の悪戯?
それとも、決まっていたこと?
それが、一番知りたかった。
 だが
「………あきらめるために告白する人なんかを、僕は愛したりしません」
「!?」
驚愕。
「僕は、リアさんを愛してます。あの輝く生命力に憧れています。ただそれだけです。
 もしリアさんと会っていなくても、貴方を愛することは必ずありません」
いつのまにか、とられていた。
 いつも私に優しい笑みを向けてくれていた貴方は、もういなかった。
 もう一人の愛する人に、クロスの心を奪われた。

 私の心は、クロスに奪われたままなのに。


アイシスは、溢れる涙を必死に堪えながら、家に帰った。


 そして扉を開けた瞬間に、騒々しい音が聞こえてくる。
「お帰り!姉ちゃん!ねぇ、見て見て!」
「…後にして…」
だが声がか細すぎて、リアには聞こえなかったらしい。
「みて!ほら!」
得意げに、手首にかかる腕輪を見せる。
 アイシスは、失恋したことも一瞬忘れ、その腕輪に魅入った。
「凄い細工…。これ、買おうと思ったら相当お金がいるわよ。一体…?」
頬を染めて恥ずかしそうに、そして嬉しそうに、リアが笑った。
「今日、クロスにもらったの」

沈黙

「…え?」
戸惑う姉をよそに、一人笑うリア。
「えへへ…。一時間くらい前かな?これ、クロスの家の宝物なんだって」
一時間前…つまり…。
 私が、クロスにふられる直前…!!
  ガシャン!
背が人の腰ほどまでしかない、近くにあった棚。その上に乗せてあった、花瓶やはさみが音を立てて落ちた。
 そして
「…姉…ちゃん……?」
握っているのは…ナイフ。
 知らないうちに、棚の上にあったナイフを掴んでいたのだろう。
「………あなたが…いなければ……」
恐れる、震える指。それとは逆に止められない心。
「かえして!」
止められない。止められない。抑えようとすればするほど歯止めの利かなくなる想い。
 そして…っ!
「きゃぁぁ!!」
  ざぁっっ…
肉を貫いた感触と同時に、真っ赤になる視界。
  ぴっ…
アイシスの顔に、リアの返り血がかかる。
「クロ…ス…っっ」
リアが、糸が切れたように突然倒れこんだ。
  カラン…ッ
アイシスの手からナイフが抜け落ちた。
「あ…ああ…!」
血に塗れた手を、顔に添える。
   血塗れで倒れている妹。
   私が殺した、愛している妹。
   私の愛している人の恋人。

                          私が殺した

 がた…ん…っっ
扉を開ける音にはっと振り返ると、そこにいたのは…
「クロス…っ!!」
ドアを開けたまま、放心気味にアイシスを、リアを凝視するクロスの姿。
「…リア……さん!!」
苦しむアイシスを無視し、リアの元へと駆け寄るクロス。
 だが、当然のごとく、リアはその瞳を開くことはなかった。
 綺麗な若草色のドレスは、真っ赤に染まっていた。
「アイシスさん!!貴方が!!貴方がリアさんを!!」
責める瞳。
「クロスっ。私は……私はっっ……!」
「リアさんを殺した貴方を、僕は絶対許せません!!」
責める瞳。激情。
それがそのまま、アイシスの頭の中に入ってくる。
「クロスっやめて…やめてぇぇ!!」
愛されない苦しみ。それに負け、愛する者を自らの手で殺してしまった辛さ。
愛されないことが苦しくてやったことを、理解されないこと、ただ責められることの苦しさ。
 それが全て、アイシスの中でまわって、まわって……破裂した。
「あああああああああああああああ!!」
また、血が飛んだ。

『…クロス……愛してる……愛してるの……
 …………………お願い……………かえして………………』
後には、愛する者達の変わり果てた姿と、まるで人形のように、同じ言葉を呟きつづける、神聖で、そして、狂える精霊の姿があった……。



 そう、それは、全て過去の出来事。
 遠い、遠い過去の出来事。

 自らの魂が、今とは違う体を持っていた、遠い、遠い過去の出来事……。


                                   続く

*****************************************

 はぁ。後はちょいちょいっとリナを取り戻してもらうだけだな(おい)
 と、いうわけで。クロスさんもリアさんも、ゼロス君とリナちゃんの前世の姿だったんですねぇ。
 ぎりぎりまでばれなかったようで、ちょっと満足。

 えと、読んでくださってありがとうございました。
 どうか、次も読んでくださいませ。

 それでは。
    エイス

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8816なあるほど〜月の人 E-mail 2/14-06:01
記事番号8797へのコメント

 こんばんは、エイス様、月の人です。
 氷淵の宴4、読みました、感想です。

 う〜ん、クロスとリアって、ゼロス様とリナちゃんの前世の姿だったんですね。
 漠然とは思ったのですが・・・これで確信持てました。

 なんか、アイシスってかわいそうかな、でも、リアを殺めるのは・・・
 それほど、クロスに対する強い想いがあったんですね。
 あきらめるために告白する・・なんか、昔の自分を見ているみたいです。
 要するに、恋に臆病なんですよね、あ〜なんか、懐かしいです。

 リアの輝く生命力に憧れたとクロスはいってますが、前世からのものなんです  ね。今のリナちゃんからも大いに感じますしね。そんなリナちゃんをゼロス様
 は、また愛したわけですね。
 いいな〜種族を越えて、前世の想い人だった人と結ばれるなんて・・・
 あ〜なんか幸せを感じますね。

 アイシスが精霊になった理由、そういうわけだったんですね。
 アイシスはいろんな気持ちが重なったんですね。
 人は人によって傷つき、また、人によって癒される・・・
 アイシスも癒されることを祈りたいです。
 このままじゃ、なんかかわいそうですし、きっと、ゼロス様やリナちゃんが癒し てくれると思います。

 後は、リナちゃんをゼロス様が救い出せばいいんですね。
 うふふ、助け出した後のゼロス様の行動を考えてしまって、顔がにやけてしまう
 やっぱり、ゼロリナっていいですね〜。(勝手に想像中)

 エイス様の小説は、とても私好みで嬉しいです。
 それでは、風邪も良くなられたようで、よかったです。
 素敵な小説、ありがとうございました。
 

 


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8840そういうことだったんですエイス E-mail URL2/17-06:55
記事番号8816へのコメント

> こんばんは、エイス様、月の人です。
> 氷淵の宴4、読みました、感想です。

 おはようございます。月の人様。

> う〜ん、クロスとリアって、ゼロス様とリナちゃんの前世の姿だったんですね。
> 漠然とは思ったのですが・・・これで確信持てました。

 そうだったんです。読んでくださってる方にどうなんだろうと迷ってほしかったので(笑)

> なんか、アイシスってかわいそうかな、でも、リアを殺めるのは・・・
> それほど、クロスに対する強い想いがあったんですね。
> あきらめるために告白する・・なんか、昔の自分を見ているみたいです。
> 要するに、恋に臆病なんですよね、あ〜なんか、懐かしいです。

 アイシス、かわいそうですけどやっぱり人を殺めるのはいけませんよね。
 恋に臆病…ですか。そのへんは考えてませんでしたけど…その通りかも。

> リアの輝く生命力に憧れたとクロスはいってますが、前世からのものなんです  ね。今のリナちゃんからも大いに感じますしね。そんなリナちゃんをゼロス様
> は、また愛したわけですね。
> いいな〜種族を越えて、前世の想い人だった人と結ばれるなんて・・・
> あ〜なんか幸せを感じますね。

 確かに…ロマンチックというか…。素敵ですよね…。

> アイシスが精霊になった理由、そういうわけだったんですね。
> アイシスはいろんな気持ちが重なったんですね。
> 人は人によって傷つき、また、人によって癒される・・・
> アイシスも癒されることを祈りたいです。
> このままじゃ、なんかかわいそうですし、きっと、ゼロス様やリナちゃんが癒し てくれると思います。

 ふふ…実は、4話に伏線がはってあるんです。
 誰かに気付いてほしいけど…。ああでもそうなるとネタバレ…。

> 後は、リナちゃんをゼロス様が救い出せばいいんですね。
> うふふ、助け出した後のゼロス様の行動を考えてしまって、顔がにやけてしまう
> やっぱり、ゼロリナっていいですね〜。(勝手に想像中)

 ゼロリナ、いいですよね〜。

 リナちゃんを助けた後のゼロス様の行動は……。
 まぁお楽しみに♪

> エイス様の小説は、とても私好みで嬉しいです。
> それでは、風邪も良くなられたようで、よかったです。
> 素敵な小説、ありがとうございました。

 ありがとうございます。
 お忙しいでしょうが、これからもどうぞ読んで下さいませ。

 それでは。
   エイス

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8878氷淵の宴 最終話エイス E-mail URL2/24-07:17
記事番号8797へのコメント

 おはようございます。皆様。エイスです。
朝っぱらから小説を書き(でも今までは遊んでた)、なんとか氷淵の宴の最終話を書き上げました。
 ここまで読んでくださった方、遅くなってしまいましたが、どうぞ最終話も読んでやってくださいませ。


    氷淵の宴 最終話

「……アイシスさん…。リナさんを……リアさんを返してください………」
ゼロスの呟くような言葉に、アイシスがふっと笑う。
「やっと思い出してくれたのね…。でも……それは出来ないわ……」
不思議な気配だった。聖の気配も闇の気配もする。
 今になれば解る。人として動いている時は闇の気配を漂わせ、人としての心が落ち着いているときには聖の気配になる。
つまり今は、人として感情が爆発していて、精霊として心に鍵をかけているのだ。
 ゼロスへの、クロスへの想いのために。
「………お願いです。返してください」
「……………嫌なの」
「返してください!!」
  ピシ…ィィ…
ゼロスから発せられた風のようなもので、窓にひびがはいる。
 アイシスの顔が歪んだ。
「………クロス。お願い。その瞳は止めて…っ」
真っ直ぐな瞳。怒りの瞳。
 怖かった。恐ろしく怖かった。
「………これ以上僕を怒らせないでください。リナさんを返してくださいませんか?」
「…………………返して………」
アイシスが俯く。
「…………私……っっ…………!」
頭を抑えて、苦しそうに叫びつづける。
「嫌……っ!!クロス……っ!!!」
「…」
ゼロスは気付かれないようにゆっくりと浮き上がると、そのまま虚空へ消え去った。



「…やはり地下でしたか……」
そう言いながら、目の前の氷の結晶(この場合、柱といってもいいかもしれない)に触れる。
それは触れたと同時に微かな光を放ち、またすぐに元に戻った。
 光が生まれた瞬間にその部屋の景色が浮き上がるが、氷の結晶以外何も見当たらなかった。
また暗闇に戻る。
 だがゼロスが気にせず、、氷の中を見つめた。
「リナさん……」
それは、昔の、リアの姿のリナが、封じ込められている結晶のようだ。
そのリアの結晶以外は一括になっているが、他の人の魂もあるようである。
「……それにしても…」
リナではないとしても、前世愛していた人のずたずたの姿を見るのは辛い。
色のない筈の結晶が、紅く染められていた。
きっと、アイシスの手によって殺められた直後に結晶に閉じ込められ、その器にリナの魂を入れられ、封じ込められていたのだ。
  ちゃり…
ゼロスの拳の中で、腕輪が音を立てる。
 見ただけで魔力がこめられていると解ったし、何かの鍵に使われているようなので先程素早くアイシスから奪ったのだ。
リナの魂の封じ込めの鍵かと思い奪ってきたのだが、どうやら違ったようだ。
「……まぁとにかく、リナさんを助けなくては……」
すっと右手を差し出し、魔法力の塊を産みだす。
それはだんだんと大きくなり、水晶球ほどの大きさになると、ふっと消えていった。
 途端、リアの水晶に亀裂が入る。
一筋。二筋…。そして
  がしゃ……ん……
氷は、砕けちった。
リアが倒れこむのを、ゼロスが慌てて抱えこむ。
「……ゼロ……ス……?」
ゼロスが、ふっと微笑んだ。
「ええ。僕ですよ。リナさん」
リナが微笑む。
 だが突然、あたりの温度が下がった。
『…クロス』
ゼロスがゆっくりと振り返る。
『………貴方はやっぱり…私の元には来てくれないのね……。
 また……リアを選ぶのね………』
「………」
ゼロスが黙り込む。
 するとアイシスが、手を振り上げた。
「きゃぁぁ!!」
「リナさん!?」
突然リナが苦しみだし、意識を失った。
死んでは…いや、魂は無事のようだが、身体はもうもたないだろう。
『ごめんなさいクロス…。でも、リアの魂はまだ無事よ………。
 ………ただ、貴方を奪ったとはいえ、私の醜いところを見て欲しくなかったの………
 ……お願い……かえして!!かえして!!』
「!?」
後半は、声が変わっていた。感情に流され、狂気だけで言っているのだろう。
だが…それだけでは驚きはしない。
 アイシスは、泣いていた。
精霊となった今を、人の感情で、泣いていた。
『かえして!!お願い!!かえしてぇぇ!!
 私から奪ったもう一つのものをかえしてぇぇぇ!!』
ゼロスの手の中にある腕輪が熱くなる。
「これは……」
だが先を言う前に、ゼロスの頬を何かがかする。
氷の欠片が、吹き荒れていた。あたりの温度も、さっきからどんどん下がっていっている。
ガラスで出来た壁も、どんどん凍りついていっていた。
『お願いクロス!もう貴方なんかいらない!!かえさなくていいから!!だから!!』
突然、吹雪が止まった。
アイシスの動きが、止まった。
「…………今まで、すいませんでした………」
アイシスの腕には、あの腕輪。
 ゼロスがアイシスを抱きしめて……口付けをした。
「……返しましょう…。僕が奪ってしまった………貴方の心を…………」
アイシスのその瞳から、涙が溢れかえる。
 抱きしめて、抱きしめて。ただ愛しい人が側にいることだけが、人になれたことだけが、ただ嬉しくて。
「ありがとう………クロス…………愛してたわ…………」
その言葉と同時、次の瞬間、まるで幻を見ていたかのように消え去る。
 そして城が激しく揺れ始め、轟音が響き渡る。
「崩れますね……急がなくては」
ゼロスが手をかざすと、氷の結晶が叩き割れ、中に閉じ込められていた魂達が、それぞれの肉体へと戻っていく。
 それと同時に、リアの肉体からリナの魂も抜けだした。
「リアさん……さようなら……」
ゼロスはリナの魂を抱くと、あのパーティー会場へと移動した…。



「……ん……?ゼロス………?」
紅い瞳が、ゆっくりと開く。
「リナさん…良かった…!!」
「ちょ…っちょっと……!!」
いきなり抱きつかれて動揺したのか、リナの頬が赤くなる。
 だがはっとしたようにゼロスを体からひきはがし、叫ぶように聞いてきた。
「ね、ねぇ!!あの変な奴は!?皆は無事なの!?」
だが辺りを見回すうちに落ち着いていき、まるで確認するかのようにゼロスを見つめる。
そしてゼロスは、眉一つ動かさず言った。
「夢。ですよ」
「夢………?」
「ええ」
リナの顔が歪む。
「だって……っ」
反論しようとして口を開くが、言葉は出てこなかった。
ゼロスの瞳が”知らなくていい”と言っているようだったから……。
「……それよりリナさん」
「え?何?」
気まずい沈黙の中で突然話し掛けられ、条件反射だけで返事をする。
「僕のこと好きですか?」
リナの顔がゆでだこなみに赤くなる。
「な、何言って…っっ!!」
だがゼロスが、ただ同じ言葉を繰り返すだけ。
「僕のこと好きですか?」
「(こいつ…絶対わかってて言ってる…)」
リナの中で怒りがこみあげてくるが、ゼロスがこう聞いてくると絶対答えるまで何回も聞いてくるのである。
 そこで、リナの中に小さな悪戯心が芽生える。
「好きじゃないわ」
そこで間髪いれず
「愛してるから」
さすがのゼロスも驚いたらしく、少し呆然としている。
「(勝った)」
だがそんな優越感も束の間。
 唇に柔らかい感触。
「っっ◎゜ΣΦΨΩ!?」
既に人間の言葉を話していないリナに、涼しい顔で一言。
「僕もですよ♪」
「………あんたねぇ…」
でも何も言い返せないのが悲しいところだろう。
「………………………………本当に…愛しています………貴方だけを…………」
優しく抱きしめられて、耳元で囁かれる言葉。
「……あたりまえでしょうが…。私だってそうなんだから………!」
そして二人は再び、唇を重ねた。
 深く、深く……互いと、自分の心を見失わないように……。


 数日後、嬉しい出来事があった。
ゼロスがリナに対して、人間で言うところのプロポーズをしたのである。
 リナは顔を真っ赤にして、涙を流しながら、静かに首を縦に振ったとか…。
 周りの人間は、ひやかしをしながらも、皆それぞれ祝辞を述べてくれた。

 そしてもう一つ。不思議な出来事があった。
 あの氷の館が、文字通り綺麗になくなっていたというのだ。
後には、前から変わらぬ雪景色と、金細工の腕輪だけが残っていたらしい。
 そしていつしか、氷の館の伝説は、その館の消滅と共に消えていったという……。


                   永劫に続くかと思った氷淵の宴は
                    今 静かに終わりを告げた―


                      氷淵の宴―END―

******************************************

 と、いうわけでした。
 ああ、解っていただけたか心配(^^;)
でも説明(フォローもしくは尻拭い)しようとすると長くなっちゃいそうなのでやめておきます…。

 それでは、読んでくださってありがとうございました。
よろしければ感想をいただけるとありがたいです。苦情でも結構です(笑)

 それでは。
    エイス

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8916とても幸せです。月の人 E-mail 2/29-07:41
記事番号8878へのコメント

おはようございます、エイス様、月の人です。
感想、かなり遅くなりましたが、読んでもらえると嬉しいです。

ゼロス様の怒りの瞳に、アイシスはクロスの瞳を思い出したのでしょうか?
そのことを思いつめている・・・ある意味アイシスはとてもかわいそうな人
ですね。なんか、読んでて切なかったです。

アイシスに捕らえられた魂は、地下にあったんですね。
リナちゃんの魂は、リアの中に・・・そのリアの姿は・・・
ゼロス様、つらかったでしょうね。
魔族に感情はないとは思うけど、リナちゃんに出会いましたからね。

アイシスが返してほしかったのは、クロスが奪ってしまった、アイシスの心
だったとは・・・そうか、奪われたままだと、ずっと精霊と人を繰り返して
しまうからですね。
ゼロス様が、アイシスに返した方法が・・・(ちょっと嫉妬心)

でもでも、リナちゃんを助け出した後の行動は、もう、甘くてとろけそう
でした。
リナちゃんの悪戯心がかわいいですね。
ゼロス様とリナちゃんのキスシーンが・・・(壊れました)
あの、ところでここで気になったことがひとつ、あるんですが・・・
ここって、パーティ会場ですよね。周りに人はいなかったのでしょうか?
それとも、結界を張ったとか・・・なんか、気になります。

よかった、ゼロス様、リナちゃんにプロポーズしたんですね。
あ〜なんか、この二人の新婚生活をのぞいてみたいですね。(壊)

ゼロス様、いえ、クロスによって癒されたアイシス・・・
よかった、人に戻れて・・・
氷の館もまるでなかったみたいに消えたんですね。
それは、アイシスが癒され、人に戻れたから・・・

エイス様、連載おつかれさまでした。
大変だったとは思いますが、最後まで見れて私は、とても幸せです。
また、こちらに投稿されたときは、感想を書きますね。
それでは、また勝手に書きまくってますが・・・
素敵な小説、ありがとうございました。




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8919私こそ幸せですエイス E-mail URL3/1-18:32
記事番号8916へのコメント

>おはようございます、エイス様、月の人です。
>感想、かなり遅くなりましたが、読んでもらえると嬉しいです。

 こんばんは。月の人様。最後まで読んで頂いてありがとうございます♪

>ゼロス様の怒りの瞳に、アイシスはクロスの瞳を思い出したのでしょうか?
>そのことを思いつめている・・・ある意味アイシスはとてもかわいそうな人
>ですね。なんか、読んでて切なかったです。

 リアさんを殺してしまった時はクロスさんに責められたり、突発的な感情で好きな人を殺してしまったり。
 精神的に脆いうえに、責任感が強い(?)ので憎しみみたいな感情をすごく恐れてるんです。

>アイシスに捕らえられた魂は、地下にあったんですね。
>リナちゃんの魂は、リアの中に・・・そのリアの姿は・・・
>ゼロス様、つらかったでしょうね。
>魔族に感情はないとは思うけど、リナちゃんに出会いましたからね。

 記憶が戻っちゃいましたし、リアは言わばリナちゃんと一緒。
 昔のこととはいえ今のリナちゃんと同じくらい愛してた人ですから。
辛いんじゃ、ないでしょうか。

>アイシスが返してほしかったのは、クロスが奪ってしまった、アイシスの心
>だったとは・・・そうか、奪われたままだと、ずっと精霊と人を繰り返して
>しまうからですね。
>ゼロス様が、アイシスに返した方法が・・・(ちょっと嫉妬心)

 えへ…。最初からこのつもりでした。これだけはひっかかってもらいたいと思って(笑)アイシスは人に戻りたかったんです。自分の心がないなんて悲しいですから。

 ええと…ゼロスがアイシスに返した方法ですが…てへ(笑ってごまかすな)
理由があったような気がするんだけどもう忘れちゃいました(笑)

>でもでも、リナちゃんを助け出した後の行動は、もう、甘くてとろけそう
>でした。
>リナちゃんの悪戯心がかわいいですね。
>ゼロス様とリナちゃんのキスシーンが・・・(壊れました)

 これが私に出来る最大のらぶらぶシーンです。もうこれが限界です(笑)
 ふふふ…壊れちゃってください。

>あの、ところでここで気になったことがひとつ、あるんですが・・・
>ここって、パーティ会場ですよね。周りに人はいなかったのでしょうか?
>それとも、結界を張ったとか・・・なんか、気になります。

 エイスの言い訳た〜いむ。
 結論から言うとですね、皆見てます(笑)本人達が気付いてないだけです。
本当はそのへんも書こうかと思ったんですが、なんとなく変になったため消去しました。
 もう一つ考えたのが、周りの人達が、まだ意識が戻っていなくて見られなかった。です。
 前だと面白いことになるし(笑)、後ろだと二人の世界を作れますし、お好きな方を、貴方の心の中だけで♪

>よかった、ゼロス様、リナちゃんにプロポーズしたんですね。
>あ〜なんか、この二人の新婚生活をのぞいてみたいですね。(壊)

 う〜…きっと砂吐きそうなくらい甘いんでしょうね…。
考えただけで砂糖食ってる気分…。

>ゼロス様、いえ、クロスによって癒されたアイシス・・・
>よかった、人に戻れて・・・
>氷の館もまるでなかったみたいに消えたんですね。
>それは、アイシスが癒され、人に戻れたから・・・

 きっとアイシスさん、消える直前に笑っていたと思います。

>エイス様、連載おつかれさまでした。
>大変だったとは思いますが、最後まで見れて私は、とても幸せです。

 そんな…私の方が嬉しいです。こんな物に感想をいただいて…。

>また、こちらに投稿されたときは、感想を書きますね。

 ありがとうございます♪

>それでは、また勝手に書きまくってますが・・・
>素敵な小説、ありがとうございました。

 こちらこそ。読んでくださって、本当にありがとうございました。

 それでは。
    エイス

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