◆−江戸風動乱草紙 設定 −kou  (2009/6/23 20:52:18) No.34109
 ┣江戸風動乱草紙 設定 続き−kou  (2009/6/24 19:17:50) No.34110
 ┣江戸風動乱草紙 序幕 江戸は平和だ……と、思う−kou  (2009/6/26 20:25:38) No.34117
 ┣江戸風動乱草紙 第一話 一幕目−kou  (2009/6/27 13:33:38) No.34120
 ┣江戸風動乱草紙 第一話 二幕目−kou  (2009/6/28 17:25:57) No.34123
 ┃┣Re:江戸風動乱草紙 第一話 二幕目−ミオナ (2009/6/29 07:58:39) No.34126
 ┃┗Re:江戸風動乱草紙 第一話 二幕目−水野 (2009/6/29 16:53:31) No.34130
 ┃ ┗狂乱家族日記の夫婦−kou (2009/7/1 08:12:21) No.34141
 ┣江戸風動乱草紙 第一話 三幕目−kou (2009/7/3 21:22:14) No.34156
 ┣江戸風動乱草紙 第一話 四幕目−kou (2009/7/4 22:46:12) No.34162
 ┣江戸風動乱草紙 第一話 五幕目−kou (2009/7/6 17:00:01) No.34171
 ┣江戸風動乱草紙 第一話 六幕目−kou (2009/7/9 10:16:35) No.34182
 ┣江戸風動乱草紙 第一話 七幕−kou (2009/7/9 21:25:19) No.34186
 ┣江戸風動乱草紙 第一話 八幕目−kou (2009/7/11 21:16:02) No.34192
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34109江戸風動乱草紙 設定 kou  2009/6/23 20:52:18


k どうも、二つも連載を抱えるつもりの馬鹿者です。
L で、何を書くつもりなのよ。
k えーと、スレイヤーズと魔術師オーフェンとおざなりダンジョンと狂乱家族日記と魔方陣グルグルとベン10江戸世界風のコラボ小説。
L 多!!
k これでも、減らしたんですよ。
L でも、えーと、六作品もあるじゃないのよ。
 それに、共通点なんかあるの?
k ………全部おもしろいよ。
L そりゃ、あんたの主観でしょうが!

 スレイヤーズキャラ
リナ スレイヤーズの主役。白姫亭と言うお茶所の従業員。修行のために江戸に来たばかり。基本的に彼女の一人称で進む。
ガウリィ リナの自称保護者。白姫亭の常連客。江戸に行く途中のリナに出会う浪人。
ゼルガディス 異形の旅人。病気で倒れたのをアメリアに助けられて白姫亭の居候。
アメリア 白姫亭の店主。大商家セイルーン家の次女。ゼルを助けた。
ゼロス 番所のそこそこの偉い人。白姫亭の常連で腹黒いことをリナ達は知っている。
ルーク 岡っ引き。ゼロスの部下。白姫亭で頻繁に上司の愚痴を言う。ミリーナに惚れている。
ミリーナ 質草を営んでいる。白姫亭の常連。ルークに惚れられている。
ナーガ 謎の女。服装が江戸風ではなく原作の状態。変人
その他大勢。 まあ、のちのち出てくる。
 オーフェンキャラ
オーフェン 非許可の金貸し屋。長屋の家賃を貯め込んでいるヤクザもどき。
クリーオウ 貴族の次女。だが、下町で普通に暮らしていてオーフェンの相棒を名乗る。
マジック 長屋の大家の息子。オーフェンから魔術を習っている。
レキ クリーオウのペット。青い犬のふりをしたドラゴン族
コンタンス 無能岡っ引き。没落貴族の次女。通称コギー。すっごい無能。
ボニー 酒屋の従業員。オーフェンに惚れ込んでいる。コギーの妹
キース 一応マギー家の使用人。西洋から来たという執事。服装は原作と同じで変態
 その他大勢。
 狂乱家族日記キャラ
凶華 乱崎(みだれざき)家の母親。猫耳猫のしっぽの少女に見える二十歳の自称神様。
凰火 乱崎家の父親。乱崎家の数少ない常識人。眼鏡をかけた穏和な青年風
銀夏 乱崎家の長男。銀髪の女装の麗人と言うか、オカマ。源氏名は銀狐
千花 乱崎家の長女。白髪の恋する乙女。血のつながらない兄に恋している。
優歌 乱崎家の次女。黒髪の平凡で普通という言葉が似合う少女(一応)
帝架 乱崎家の次男。ライオン。当たり前のように人語を喋る。
雹霞 乱崎家の三男。からくり生物兵器(生物兵器)。戦闘能力は家族内でもトップレベル
月香 乱崎家の三女。桃色の大きなクラゲ。喋る上に空中浮遊電撃などの未知生命体
 その他大勢
 おざなりダンジョンキャラ
モカ 旅の女浪人。頻繁に男と間違われる。道場破りで生計を立てている。
ブルマン 旅の者。モカと共に旅をしておりからくり細工の才能のある小物の盗人
キリマン 旅の者。モカと旅をしている無口な占い師。無口というか喋らない。存在感薄し
エスプリ モカの刀。下界を知るためにモカの刀と姿を変えて共に旅している。
 その他大勢
 魔方陣グルグルキャラ
ニケ 旅の芸人。軽業等を得意とする。お気楽脳天気な幸運少年。投げナイフを得意とする。
ククリ 旅の芸人。踊り子。踊りは神の踊り子と呼ばれるほどの腕前。伽ルピン少女でニケに惚れている。
トマ 旅の芸人。出演依頼チケット売り小道具などの雑務を一手に引き受けるが、地味。からくりが得意。
ジュジュ 旅の芸人。一応一座の仲間だが年中寝てばかりのような者。
キタキタ親父 自称踊り子。一座の後をついてくる変態踊り子。いろんな意味で犯罪てきな人。奇人。
 その他大勢
 ベン10
ベン 江戸の町民。正義感あるがちゃっかりした面もある。後先考えない面もある。
グヴェン 江戸の町民。ベンの従兄弟。後先考えて行動する。ベンとは対照的だが似ている面もある。
マックス。 ベンとグヴェンの爺ちゃん。謎の多い老人。年の割には丈夫で鍛えている。
 その他大勢

L あんた、オーフェンとスレイヤーズにあとおざなりは、わかるけどほかはどう説明する気よ。
k えーと、狂乱家族日記は電撃文庫で売られているし、ベン10はBSで放送されているのと、カートゥーンネットワークで放送されているし、魔方陣グルグルは古本屋で売られているかも………。
L どういう説明よ………。
k 江戸風世界では、魔法魔術などの使用は基本的には許可が必要だったりすると言う設定です。
L いや、聞いていないけど……。
k あと、リナの一人称で書くつもりです。
L 答えろぉぉぉぉ
 何か頭蓋骨が崩壊する音がして終わる。

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34110江戸風動乱草紙 設定 続きkou  2009/6/24 19:17:50
記事番号34109へのコメント

L 設定の説明が不足している気がする馬鹿者の補足説明ね。
k うう、ひどいよぉ。
L まず、その他って何よ。いい加減な。
k えー。一応、スレイヤーズで五人の腹心や魔王の役所や、フィルさんやもちろんL様も出るんですけど出るキャラ全部説明するのは、ちょっと無理でして………。
L まぁ、でしょうね。でも、全世界六十億万人いるあたしのファンのためにあたしの役所ぐらい言っときなさい。
k それは、ファンのためにも楽しみを味あわせたいので待っておいてもらおうと想います。
L ………まぁ、良いわ。
k あと、地球の人口て三十億だって聞いたような………。
L 全世界よ。あたしは宇宙的な存在のアイドルよ。
k はぁ。
L あと、リナ達の周りの接点とかあるの。
k あ、はい。まず、リナとガウリィが住んでいる長屋はオーフェンが住んでいる長屋です。
 リナ達とは面識がありませんし、住んでいる長屋が離れているのでお互い知り合っていませんけど、マジックのことは家賃を払っている際に顔を知っています。
L ふんふん。
k マジックとクリーオウが通っている寺子屋(今の学校のような物)には、ベンとグヴェンに優歌が通っています。
L ほー。
k また、オーフェンは仕事柄裏社会のことも多少知っています。だから、裏でかなり有名な乱崎家のことを狂乱家族という名前で知っています。
L それで、
k あと、ゼロスとルークは番所内でも有名な無能岡っ引きとしてコギーの名前を知っています。無能と言うことで………。
L 無能で有名とは………。
k あと、キースとナーガとあとキタキタ親父は、どうして知り合ったかは謎ですけど知り合ってなぜか仲が良いようです。
L キタキタって………。(汗)
k あのキャラは良くも悪くも印象深いキャラですから………、キースやナーガに勝るとも劣らぬ非常識とインパクトを持つ不死身な存在です。
L うわぁぁ
k あと、凰火さんは、ベン達の祖父と顔見知りという設定です。理由はまだ秘密ですけど………。
L ふーん。ちゃんと、考えているのね。
k ええ。江戸ではどの世界の魔法も使うのは基本的にとある局が管理をしているので、自由に使えないという設定です。
 だから、リナもあまり魔法を人前では使えないんだけど、ガウリィ達とは顔見知りで数回やむを得ない状況で使ったという設定です。
 ガウリィ以外のキャラも魔法を使ったので暗黙の了解で秘密にしています。
L なーる。だいたいわかったわ。
k では、そう言うことで……。
L しーゆーあげいん

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34117江戸風動乱草紙 序幕 江戸は平和だ……と、思うkou  2009/6/26 20:25:38
記事番号34109へのコメント

k この世界は江戸風の世界です。あくまで江戸風なので、現実の江戸とは限らないんですよ。
L よーするに、本当の江戸時代とは違うと………
k さぁ、序幕(プロローグ)です。
L 答えろよ。
###################################
「いらっしゃいませぇ」
 と、あたしの接客の言葉が白姫亭に響く。
 あたしの名前は、リナ=インバース。東の方の故郷から修行のために江戸の有数の商家セイルーン家で働いているのだ。
 そのセイルーン家の店の一つ白姫亭の美人従業員である。
 栗毛色の髪の毛と朱い着物の似合うつぶらな瞳の美少女だ。
「忙しそうだなぁ。リナ」
 と、話しかけてきたのはあたしの自称保護者のガウリィだ。
 金の長髪の浪人で、江戸へ向かう途中盗賊に絡まれているところを助けられたのだ。………むろん、あたし一人でも大丈夫なんだけどね。
 それ以来、あたしの保護者を自称して江戸に着いたあたしの勤め先の白姫亭の常連客となって、あたしの住んでいるバックアップ長屋の部屋の隣に住んでいる。
 美形の兄ちゃんなのだが、脳みそは固め損ねたくず餅でできている。
「旦那も、働かないと完全にひもになっちまうぞ。」
 と、ガウリィの向かいの積で笑っているのは、ルークだ。
 目つきの鋭いけんかっ早い男で、人の悪口を平気で言う。
 これでも一応岡っ引きで、上司に恵まれていなくよくここで愚痴を言っている。
「その点、俺はいつでもミリーナに楽させてやれるぜ」
 と、隣の銀髪の女性ミリーナに言う。
 ミリーナとは、ルークが下手惚れしている女性だ。切れ目の美人なのだが、冷静というか冷淡で、彼女を口説こうとした男の半数は彼女の冷淡な眼差しや言葉で玉砕する。
 ちなみにもう半数は、ルークの熱い愛の言葉をみてあきらめる。
 ルークはミリーナのためならと赤毛を黒く染めているほどなのだ。
「………女性を家庭に縛ろうという考えは嫌いです。」
 と、ミリーナに言われ涙するルーク。ちなみにミリーナは質草をやっていて通称し質草のミリーナと言われている。
「毎度ありがとうございました」
 と、先ほどの客が帰り、店の中の客は常連の三人しかいなくなる。
「……帰ったか。」
 と、厨房から顔を出したのはゼルガディスだ。
 彼の特徴はなんと言っても顔だろう。目の覚めるような引けとかそう言う意味じゃなく、彼は異形の物だ。
 白銀の髪の毛に岩のような肌と言う彼は端整な顔立ちと意志の強い瞳だけがかつて人間であったと言うことの証明である。
 なんでも、誰かにそういう風に改造されたらしいが………詳しくは語らない。
 江戸へ来て路銀がつきてしかも流行病にかかってしまって倒れているのを、この店を任せられているセイルーン家の次女アメリアに助けられたのだ。
 もう、病気は治ったのだがなにぶん顔立ちのせいですむところがない。一応、ここの板前をやっているため金はあるのだが………。
「ゼルガディスさん。見てください。新しい瓦版に、また謎のヒーローが載っていますよ。」
 と、ゼルガディスに話しかけているのが、そのアメリアだ。
 セイルーン家の若旦那のフィルさんとは違って愛らしい娘さんだが、猪突猛進の合金娘で正義かぶれがちと激しい。
 今、アメリアが持っている瓦版には、最近江戸の悪者を退治して回っている謎のヒーローの絵が描いてある。
 異形で時には風のように早く、時には四本の腕のある百人力の大男で、あるときは燃え上がる火のような男が現れたりする。
 アメリアはそのヒーローにあこがれており、いつか出会って弟子入りすると息巻いている。
 そこに、
「いやぁ。今回は、スリを捕まえたんですよ。」
 と、店ののれんをくぐって来たのは、
「いらっしゃい。ゼロス。何のよう。」
 と、あたしが言ったようにゼロスだった。
 黒髪のおかっぱ頭で、のほほんと人の良い笑みを浮かべて下町の娘さんが親衛隊を創っているほどだ。
 だが、食えないやつで実際それの部下のルークはかなりゼロスのせいでひどい目に遭ったらしい。
 かくいうあたし達も、そう言うひどい目に遭ったことがあるのだ。
 ちなみに、彼も白姫亭の常連客だ。
「なにって、食事をしに来たんですよ。
 江戸も平和ですから、せいぜいちょっと南のほうでまた騒ぎがあって、北の方でもなにか騒ぎが起きた程度ですよ。」
 と、言う。
 江戸は至って平和な物だ。
 そりゃ、ヤクザやごろつきも居るが、将軍のお膝元でそう大きな事なんぞそうそう起きない。
 そりゃ、ちょっと前新種の麻薬が創られた事件や、魔物が現れる事件や季節外れの大嵐がおきたりしたりしたが、至って平和だと思う。
 故郷の家族に手紙を書いたら、良い修行になりそうだと言っていた。
 まぁ、あたしの周りにいるのがちょっと変だったり変わっていたりする。おそらく江戸中でもこれらほど癖のある人達はそう居ないだろうと思っていた。
 あの、事件が起きるまでは………、ただ江戸はその日も平和だ。………本当に平和なのかなぁ?

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34120江戸風動乱草紙 第一話 一幕目kou  2009/6/27 13:33:38
記事番号34109へのコメント

  幼女行方不明事件と橋の下殺人事件は出会いのきっかけでしかない。

 まだ、朝靄がかかったままの朝だった。
「ふわぁぁぁ」
 と、我ながら大口開けてみっともないと思うが朝早いためあくびが出る。
「ったく、もう1人ぐらい従業員がいても良いじゃないのよ。」
 と、あたしはぶつぶち文句を言いながら店の前を掃く。
 そこに、
「よぉ。リナ」
 と、ルークがやってきた。
「なによ。ルーク、こんな朝っぱらから酒飲んで愚痴る気。
 それじゃぁ、ミリーナに冷たくされるのもわかるわねぇ。」
 と、あたしが笑うと不機嫌そうにルークは十手で肩を叩きながら、
「やかましぃ。ミリーナは照れているだけで俺の熱い愛のささやきにいつも胸をときめかせているんだ。
 ………つーか、そう言うことを良いに来たんじゃねえ。
 昨日の夜に殺人事件が起きたんだが………リナ。お前が容疑者になっているんだ。」
 と、ルークに言われあたしはとりあえずルークを蹴り倒した。
 とりあえず、アメリアに事情を説明して有給扱いにしてもらう。
 そして、番所へと向かう。
「昨日、てめぇヤクザとケンカしたろ。
 赤色の髪の毛の肩とほおに傷がある目つきの鋭い三十代の大男と、」
 と、言われリナは
「ああ、長屋へ帰る途中に近所の占い師にがんつけていて面倒だからたたき倒したのよ。」
「そいつが殺されたんだ。あいつ、お前に復讐すると息巻いていたらしいからな。」
 まったく、逆恨みも良いところである。どうやら面倒事に巻き込まれたようだが………。

 番所の取調室には先客が居た。
 1人は黒髪の短めの髪の毛の目つきの鋭いと言うよりも、鋭すぎる二十歳前後の黒ずくめの青年。
 はっきり言ってヤクザにしか見えない。
 もう1人は、金髪に赤毛の二色の髪の毛の浪人だ。
 真っ赤な着物に白い純白の柄の剣を持っている。赤い飾り玉がついている以外装飾らしい装飾がついていない。
 あたしは、開いてある方のいすに座る。
「いやー。本来なら別々の部屋で取り調べをするんですけど………最近幼女の行方不明連続事件が起きてましてねぇ。
 そちらの方に捜査が力を入れてまして、部屋がこれしかないんですよ。」
 と、相変わらずのほほんとした笑みを浮かべてゼロスが言う。
「……だから、2人しかいねえのか。」
 と、青年が言う。
「いえ、もう1人東の番所から助っ人が来るそうですけど………。」
 と、ゼロスが言ったのを待っていた訳ではないだろうが。
「わひゃぁぁぁ。」
 と、壁に激突した音と共に悲鳴が聞こえしばらくの沈黙の後、
「しゅみませぇぇん。遅れました。東の番所から来たコンタス=マギーです。
 って、オーフェン!あんた、ついに犯罪者になったの!」
 と、栗毛色の髪の毛を一つにまとめた青い着物の女岡っ引きがやってきた。
 コンタンスという名前らしいが、とても岡っ引きには見えない童顔の顔つきだ。どちらかというと寺子屋で子供相手に先生をやった方が良いんじゃないんだろうか。
「助っ人がコギーかよ。こりゃこの事件は、迷宮入り確定だな。」
 と、オーフェンと呼ばれた青年が言った。
「なんや。知り合いかい。」
 と、浪人が言う。関西弁の所を見ると関西から来たのだろうか。
「おお、兄ちゃんも大変だな。こんな無能と知り合うなんてな。」
 と、オーフェンが言うと
 ボッキャ
 と、景気のいい音を立ててオーフェンの顔面にこぶしが突き刺さる。
「ちょっと、大丈夫?」
 と、あたしが聞く。浪人は、
「一つゆーとく、わては女や。」
 と、浪人はむすっとした顔で言った。
「まぁ、まぁ、落ちついてくださいよ。モカさん。」
 と、ゼロスが言った。
「しっかし、あんたがあの有名なコンタンスさんか。」
 と、ルークが言った。
「知っているの?」
 と、あたしが聞くと
「ああ、奉行所につとめているやつはみんな知っているぜ。」
 と、ルークが言う。
「なんで、」
 と、あたしが聞くと
「こいつがどぉぉぉぉしようもない、のみのついた猫の手以下の便所のはえ取り紙と同じぐらいの能力しかない、無能だからだ。」
 と、答えたのはオーフェンだった。
「どぉぉいう意味よ。」
 と、コンタンスさんが叫ぶと
「聞きたいか」
 と、オーフェンが真顔で言うと
「やめて聞きたくない。」
 と、耳に手を当てていやいやをするコンタンスさん。………もとい、コギーさん。
「麻薬屋と間違えて小麦粉屋を捕まえるために番所に通報したり、書類表記を間違えて万引き未遂を島送りにしたり、番所内でするめを焼いて食べようとして向こう十年の書類を消失しかけたり………」
「いやぁぁっぁぁ」
 と、叫ぶコギーの過去の失敗をずらずらと並べただすオーフェン。
 本当に無能だなぁおい、ルークが
「ほかにも幾つもの失敗をしたんだが、一応岡っ引きと認めたからには首にはそう簡単にできないらしい。」
 と、言った。
「お役所も大変なんやな。」
 と、モカが言った。
 泣き崩れたコギーを尻目にオーフェンが言ったのはただ一言だった。
「ところで………」
「なんですか。」
 と、ゼロスが笑顔で答えると
「取り調べの時に出るカツ丼はいつ来るんだ。おれ、カツ丼が食えると思っておとなしく来たんだけど………、なにしろこのところ二日ぐらい塩と水しか食ってないんだ。
 当然そっちが金払ってくれるんだろ。」
 と、真顔で言った。
 あんた、カツ丼食いに来たンか。と、あたしが突っ込むよりも先に
「わても、カツ丼食いたい。」
 と、モカが手を挙げていった。
 やでやで
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
k さて、とりあえず三作品の主役を書きました。
L まあ、良いけれどね。次はどの作品の主役を書くのよ。
k えーと、次は狂乱家族日記の自称神が出るつもりです。

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34123江戸風動乱草紙 第一話 二幕目kou  2009/6/28 17:25:57
記事番号34109へのコメント

k 実際の江戸じゃぁ、女性は普通岡っ引きになれないんでしょうなぁ。
L まぁ、あの時代だからね。
k この江戸では、男女平等という感じです。将軍設定では女性ですし。
L なるほどねぇ。
k 金髪の将軍で家来に無茶を言っているんですけど政も上手な人です。
L それって、あたしじゃないの。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 だしのきいたカツ丼をはふりと一口食べる。うぅ〜んでりぃしゃぁす。
「被害者は、オスワルド組の若い衆で血気盛んでいささか突っ走りやすい性格だったようです。
 と、言うかオスワルド組の名を必要以上に連呼していたそうで」
 と、ゼロスが高々と積まれたカラのどんぶりを見ながら冷や汗流して言う。
 しっかし、オーフェンもモカもよく食べるなぁ。あたしも人よりは食べると言うこともわかっているが、モカもオーフェンもあたし並みに食べるぞ。
「七日前、リナさんと何かトラブルがあったそうですね。」
 と、ゼロスに言われ五杯目のどんぶりを食べ終えて
「ああ、長屋に帰る途中に占い師に乱暴していてあたしの食べていた鳥の串焼きを台無しにしたからね。」
「ああ、あんたそのとき助けた胸のないけど度胸と態度がある姉ちゃんか。」
 と、言ったのはモカだ。だぁぁれの胸がないだ。胸のサイズなんぞお前とそう変わらんぞ。
「どっちも同じくらい男と変わらない胸だろ。」
 と、ルークの言葉にお盆を投げつけるあたしと刀をさやに差したままで殴ったモカ。
「わてが言ったんや無くて、その占い師………キリマンがそういったんや。」
 と、モカが言う。
「その後、占い師に文句を言いに言ったら今度は威勢の良い………若い兄ちゃんにしばかれたと愚痴っていたのを多くの人が聞いています。」
「………」
 モカがぴくぴくとこめかみを引きつらせている。そして、ガシャンと音をたてて六杯目のカツ丼をおいて七杯目に手を伸ばした。
 ………まだ、食べるのか。
「また、先日オーフェンさんの所に殴り込みに行ったそうですね。」
「ああ、仕事から良くちょっかいを出されるものでね。」
 と、オーフェンがなめるようにカツ丼を食べながら言う。
 ちなみに説明が遅くなったが、オスワルド組とは江戸でかなり大きな顔をしている金貸しヤクザだ。
 そりゃ、黄桜組と言う日本一の老舗のヤクザに比べれば小さな物だが、何でも殺し屋を使うことで有名だ。
「仕事柄って、なにやってんだ。」
 と、ルークが食べ終えたどんぶりを片付けながら聞くと
「非許可の金貸し」
 と、あっけらかんと答えたが、ちょっとまて、それは、
「そりゃ、犯罪じゃねぇか」
 と、ルークが突っ込む。その通り、金貸しをやるのはちゃんと許可書が必要なのだ。オスワルド組もあくどくはあるがちゃんと許可書は持っている。
 だが、許可書なしでしかもこの話を聞くからには、おそらくオスワルド組のシマで勝手な商売をしていると言っても良いだろう。
「じゃかましぃ。そもそも、儲かってねぇ商売でなにが哀しゅうて文句言われなきゃいけねぇんだ。
 自慢じゃねぇが金貸してぎゃくに金欠になったんだぞ。俺は。」
 本当に自慢にならんな。それは、
「………まぁ、良いですけれどね。」
 と、ゼロスが言う。良いのかおい。
「死体が発見されたのは桜川橋の中央あたりです。
 殺され方は………何でも鈍器で殴られたようだとのことです。
 念のために言っときますが、夜のアリバイを証明してくれる方は」
『寝てた。』
 と、三人の声は見事にハモった。
「………つーか、本気で捜査しようとは思っていないんだろうな。奉行所は」
 と、オーフェンが言う。
「なにしろ、こんな無能を担当にするんだから。」
 と、オーフェンは後ろの黒板にキーワードを書き込むコギーを見る。
 黒板には『七日前』『占い師』『胸無し』『愚痴って』『央あた』『器で殴ら』と、書かれている。
「あんた、キーワード探すの下手やな。」
 と、モカが言うとコギーは
「えぇぇ。でも………とくに、五番目なんか」
『それが特にひどい』
 と、全員に言われてコギーは涙した。
 こりゃ、何とかしないと無実で捕まるんじゃないんだろうか。

 とにかく取り調べを終えてあたし達は出口へと向かっていた。
 何でも、あのとき助けた占い師はモカの旅の連れだったらしい。
 あと、オーフェンは昔、コギーの犯罪者逮捕の手伝いをしてそれからの腐れ縁だという。オーフェン曰く、あいつの縁のせいで厄介事をさらに背負い込んだ。と、言っている。
 出口へと向かっている最中だった。その罵声が聞こえてきたのは、
「良いから早く探し出せと言っているだろうが!
 貴様の足は何のためについている。歩き回るための物ではないのなら、そこら辺のいすの足と交換してしまえ。
 その醜い足も多少はましになるだろう。
 良いから、誘拐された凶華様の娘の優歌を見つけださんか。
 ちなみに、優歌と誘拐をかけたわけではないからあしからず。」
 と、響く声。声は十代前半だろうか幼い女の子の声なのだが、いかんせん出てくる言葉はオーフェン顔負けの罵詈雑言だ。
「なにか、あったんですか。」
 と、受付へとゼロスが向かうと
「………生まれてきてすみません。生まれてきてすみません。」
 と、ぶつぶつとつぶやいている受付の兄ちゃん。
「………ジオ・ガイラムさん。ちょっと、大丈夫ですか。
 おいしそうな負の感情が滝のように流れて………」
 と、慰めっているのか?ゼロスに話しかけてきたのは
「なんだ、貴様は。
 まぁ、良い。なんかせいぜい使いっ走りのおまけの雑魚の雰囲気を持った無能にはようがない。
 貴様で勘弁し説いてやる。
 凶華様のかわいい次女乱崎優歌をなるだけ早く見つけ出すかその居場所へ通じる情報を見つけ出せ。」
 と、ひたすら高飛車に言ってきたのは、………。
 見たままに言うと、猫耳少女だった。
 別にあたしは、痛い人というわけではない。だが、本当にこの凶華と名乗る少女は猫耳が生えていたのだ。青い髪の毛と同色のしっぽと耳をはやした彼女は意志の強そうな緑色の目でそう言った。
「あの、失礼ですがお名前を、」
 と、ゼロスが言うと
「乱崎 凶華様だ。全知にして全能の神、凶華様だ。
 凶華様を知らんとは、愚かな物だ。ちなみに今年で二十歳になるぞ。
 夫も居るし子供が八人。そのうち一人が行方不明だ。」
 と、答えなくても良いことまで言う。聞いて居ねぇよそんな情報。
 つーか、二十歳って本当かと聞きたい。
 どう見てもあたしより年下にしか見えない。人より胸や背の成長が遅い(あくまで、遅いだけでいつかあたしだってボン・キュ・パーンな背の高い美女になるのだ。)あたしよりも、凹凸にない胸に低い背丈。
 もしかしたらこういう種族なのだろうか。
 そこに、
「凶華。そこにいたんですか。
 番所にハッパをかけに行くと言っていましたけど、あなたのハッパはぎゃくに捜査の邪魔になります。
 私たちは私たちで優歌を探しましょう。」
 と、凶華に話しかけてきたのは物腰の良さそうな眼鏡の青年だった。
 年は二十代後半だろうが、温和な顔をしているがどこか作り物めいた雰囲気がする人だ。
「やかましぃ。凶華様は優歌のことが心配なのだ。
 凰火は凰火でヒラリンなり死に神なりに捜査を命令しろ。」
 と、訳のわからないことを言う凶華の手を引っ張って凰火と呼ばれた青年は、
「すみません。うちの妻が迷惑をかけました。」
 と、言って去っていったのだが、彼には猫耳もしっぽも生えていなかった。
 するってぇとなにか、あれは今はやりのロリコン兄ちゃんというやつか。ロリコンの変態野郎ならよだれ垂らさんばかりの外見の凶華ちゃん(ちゃん付け決定)と、結婚して子供までいるのか。
 と、あたしが悩んでいる間に夫婦と名乗る二人組はどこかへと行ってしまった。あたしを捕まえる前に、ああいうのを捕まえないのか。

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34126Re:江戸風動乱草紙 第一話 二幕目ミオナ 2009/6/29 07:58:39
記事番号34123へのコメント

どうも、ミオナです
しっかし、コギーは性別云々の問題ではない気がします(笑)
あと、L様が将軍ですか。
暴れん坊将軍

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34130Re:江戸風動乱草紙 第一話 二幕目水野 2009/6/29 16:53:31
記事番号34123へのコメント

> するってぇとなにか、あれは今はやりのロリコン兄ちゃんというやつか。ロリコンの変態野郎ならよだれ垂らさんばかりの外見の凶華ちゃん(ちゃん付け決定)と、結婚して子供までいるのか。
> と、あたしが悩んでいる間に夫婦と名乗る二人組はどこかへと行ってしまった。あたしを捕まえる前に、ああいうのを捕まえないのか。
ここの部分に盛大に吹いてしまいました。
これからも頑張ってください

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34141狂乱家族日記の夫婦kou 2009/7/1 08:12:21
記事番号34130へのコメント

レスありがとうございます。
凶華様の外形は、マジでロリコン兄ちゃんのストライクゾーンに入ってますから。(苦笑)
でも、凰火さんはロリコンじゃありません!
読んだ事ある人なら分かるでしょう。
………でも、はたから見るとロリコンだよな。

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34156江戸風動乱草紙 第一話 三幕目kou 2009/7/3 21:22:14
記事番号34109へのコメント

k スレイヤーズりーてぃんぐを呼んでおどろいたのはすぺしゃるネタがないことよりもヌンサのあのネタを見たときかなぁ。
L ヌンサって、アニメじゃ焼き魚になって三枚おろしにされた奴?
k 三枚じゃなくて二枚だし………つーか、おろされたのはヌンサじゃないぞ。ちなみに、児童文庫版では増殖してこけた。
L とても、あの文章とあわないわね。
k 同感ですな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「で、調査するのか?」
 と、ガウリィに聞かれあたしは、うなずく。
「あの、ルークじゃおおざっぱな調査しかできないだろうし、ゼロスは………信用できないし………あのコギーって人………あれは何というか………」
 あの人がんばっているんだろうけれど……なんというか転職しろと叫びたい。
「このままじゃぁ、仏さんは、どうでも良いけれど………無実の罪を着せられそうで勘弁してほしいわよ。」
 と、あたしはほとけさんが見つかった桜川橋へと向かった。

 桜川橋は江戸の中央あたりから海へ通じる雪蛍川へ行くには絶対に通らないと行けない橋だ。
 桜川橋には、………あいたくないのがいた。
「おーほっほっほっほっほ。」
「はははははははははは」
「キタキタキタキタキタキタ」
 目をつぶってもその音はあたしの耳に入る。聞こえないと自分に言い聞かせるとその音は聞こえないのだが、頭の中にそんな文字が埋め尽くさせる。
 現実逃避をあきらめて目の前の物を見る。
 高笑いをあげているのは黒い西洋の特殊な服、ボンテージと言う物を着ている奇っ怪な女。
 あたしの知り合いの分類に入ってしまっている恥の存在。白蛇のナーガである。本名は知らないが、あたしにやたらケンカをふっかけてくる女で恥と常識がない。
 もう二人は、知らない。つーか、知り合いたくない。
 一人は西洋の執事という物が良く着るというタキシードをきた銀髪の男で、無表情に笑っている。
 一見すると矛盾する表現だが、無表情の笑みとしか表現できない顔だ。端から見ると、まだ常識なのだがなぜだろうか、異様としか言いようのない雰囲気と存在感をむやみやたらに垂れ流している。
 もう一人は、ひたすら不快感をあたえる格好をしている。
 腰ミノ以外身につけている物はない。すね毛のはげおやじ。
 それが腰をくねくねとくねらせ手をうねうねと動かしておどっている。
 何というか、人外魔境の逢魔が時をこねくり回してできた異次元空間のような状態だった。
「………」
 意を決してあたしは、ナーガに声をかけることにした。
「ちょっと、ナーガ」「おい。キース」「なにやってんだ、………キタキタ親父」
 声はあたし以外にもあった。
 一人は先ほど会ったオーフェンだった。もう片方の声は、金髪に白い着物をきた赤いバンダナつけた金髪の少年に、黒い着物をきて花の髪飾りをつけてる栗毛色の三つ編みの少女だった。
「あら、リナ。」「おや、オーフェン殿」「おや。ニケ君にククリちゃんではありませんか。」
 と、声をかけられたナーガに銀髪のキースという男に腰ミノのキタキタ親父というのが返事をした。
 この事件でであったのはたくさんいるが、出会いたくなかったのは誰かと言われたらあたしは迷わずこの三人を言うだろう。

 なんでも金髪の少年=ニケくんと三つ編みの少女=ククリちゃんは、最近江戸にやってきたニコピョン一座の物らしい。
 あたしも聞いた事ある。微妙な名前の一座で軽業と踊りしか出し物は無いが、踊りの方がまさに神の踊りと言っても過言ではないらしい。
 キタキタ親父はその一座に入ろうとして断られ続けているらしい。………そりゃ、そうだ。
 ククリちゃんが踊り子でニケくんが軽業師らしい。
「行方不明の調査?
 んなもん、役人にまかせたらどうよ。」
 と、ナーガがなぜ桜川橋に向かった理由をニケくんとククリちゃんに聞いたときの言葉がそれだった。
「んー、でもオーフェンさんやリナさんだって役人に任せとけばいいじゃん。」
 と、ニケ君が言うが
「………あんた達は別に無関係じゃないの。」
 と、あたしが言うと
「ジュジュ……一座の一員、………飯や衣装作り担当の子が行方不明になったんだ。
 ジュジュが自分でどっか行くはずないし、……。あ、似顔絵があるけど見る?」
 と、ニケ君が差し出したのは、金髪の長髪のどこか眠たげな顔の美少女だった。
「んー、知らないわね。
 でも、どうしてそれで桜川橋なのよ。」
 と、聞くと
「ああ、………。それは、ちょっとね。」
 と、あわててそっぽを向いて
「それじゃあね。」
「お姉さんお兄さんがんばってね。」
 と、ニケ君とククリちゃんは慌ててどっかへと言った。
 ………なんなんだ。しかし、まぁいい。
「ところでナーガ。さっき言っていたことだけど、毎晩荷車を引く集団が通るって本当。」
「ええ、本当よ。」
 と、ナーガが情報量代わりにわたしたあげ餅を食べながら言う。
 と、なると今夜張り込んでみるか………。
「おい。リナさんよ。」
 と、オーフェンに話しかけられた。
「言っとくけれど、張り込む気じゃねえだろうな。
 こんなもん、知り合いの岡っ引きに言っとけ。いいか、張り込みなんてするなよ。」
 と、言い捨てるとオーフェンは去っていった。
 しっかぁぁし、あんな事言われた程度でおとなしく従っては、このリナ=インバースの名が廃る。
 あたしは、夜こっそりと桜川橋へと向かった。

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34162江戸風動乱草紙 第一話 四幕目kou 2009/7/4 22:46:12
記事番号34109へのコメント

 夜の闇は深い。手元にある明かりも心許ないくらいだ。ガウリィと一緒に橋へと向かっていった。
 橋の所には先客が居た。
「てめぇらもかよ。」
 と、オーフェンがジドメで言う。元々目つきが悪いのだろうが、さらに険悪になっている。
 モカも居て白銀の刃をすでに抜いている。
「………人のことは言えなかったみたいね。」
 と、あたしはため息をついた。
 彼らが居ると奥の手が使えないのだが………。
 どうやって帰らせようかと考えていると
「グルルルルゥゥゥゥゥゥ」
 と、獣のうめき声が聞こえた。
 バッとその場にいた全員が音と気配のする方向を見る。
 月明かりの下でそれはたしかに存在した。
 茶色い毛並みの四本足の生き物。なんとなく犬を思わせるがあたしが知っているどの動物でもなかった。………でも、どっかで見た記憶があるのだが………。どこだったけ?
 耳元まで避けていそうなでっかい口にぬらりとした唾液がついたでっかい牙、本来目があるべき場所には目が無く耳らしき場所もなく耳があるべき場所にはえらのような物がある。
「ぐおぉぉぉぉぉん」
 と、それは吠えた。
「なによ。これ」
 と、あたしが眉をひそめると
「とりあえずとっつかまえればええやろ。」
 と、モカが斬りかかる。………短気な奴。
 だが、それが一番良いだろう。あんな生き物が普通に存在するわけ無い。
 百歩ゆずって存在したとしても、江戸の町のど真ん中に現れるなんておかしい。
 モカが斬りかかるとそれは飛び跳ねる。漆黒の闇のせいで明かりが心許ないというのに、それはまるで見えているかのように動く。
 しかし、モカも素早かった。
 それが刀をくわえ橋の上に立ったときモカの跳び蹴りが見事に当たった。
 あたしとオーフェンとガウリィがいる場所へと向かったとき、ガウリィは柄に刺したままでそれを殴った。
 殴る瞬間に赤い閃光が輝いて
「あぎゃ」
 と、十歳ぐらいの少年の悲鳴が聞こえた。
 ………あれ?

 明かりを照らしてみるとそこにいたのは、たんこぶをつけて痛がっている十歳ぐらいの少年だった。
 茶髪の小生意気な感じの少年で白と黒の着物を着ている。手首には赤と黒の腕輪なんぞしている。華奢な体格の割にはごついと言う印象を与える腕輪だ。
 涙目であたし達をにらみつけると
「なにするんだよ。」
 と、威勢よく言うが声にまだ痛みに震えている感じが残っている。
「………そう言うあんたは何者なの。」
 と、あたしが聞くと
「………ちょ、ちょっと散歩していたらなんか物音が聞こえて……そこへ向かっていたら急に殴られたんだよ。」
 下手な良いわけである。そんな物に騙されると思っているのか?
「ああぁ、てめぇ適当なことふかしてんじゃねえぞ。」
 と、ドスのきいた声でオーフェンが詰め寄る。………うーみゅ、こうしてみると本当にヤクザにしか見えないな。
「………お兄さんヤクザ?」
 と、少年が言うと
「誰がヤクザだ。」
 と、怒鳴るがあたしだってヤクザにしか見えないぞ。
「いいから、答えろよ。さっきの犬はなんだ。おめぇのペットか」
 と、にらみつける。すると、突如として白い煙が巻き起こる。
『?』
 催涙効果のある煙らしく思わず目をつぶる。
 煙が晴れた時には、その少年は姿形もなかった。

 結局、その日の晩はその少年のほかにだれも現れなかったのだった。

 翌日、あたしは白姫亭にいた。………捜査の続きをしたいのは山々なのだが、なにぶん従業員はあたしと店主のアメリアに板前のゼルを入れて三人だ。
 せめて、もう一人いれば、………。と、あたしが客をさばいているとき
「よぉ。またあったな。」
 と、声をかけられ振り向くとそこにはオーフェンが居た。

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34171江戸風動乱草紙 第一話 五幕目kou 2009/7/6 17:00:01
記事番号34109へのコメント

k やぁぁぁと、全員集合させれます。
L 長いわよ。
k しょうがないじゃん。リナもオーフェンも凶華様もモカもニケもククリもついでにベンもわがままなんだもん。
 と、言うわけで開幕です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「何しに来たのよ。」
 と、あたしが聞くと
「マジックの奴との待ち合わせだ。金はあいつが出すと思うぞ。」
 と、言う。………ん………マジックというともしかして、
「それって、バックアップ長屋の大家さんの息子さんのマジック君の事?」
 と、あたしが聞くと
「しってんのか?」
 と、オーフェンはおどろいた顔をした。
「知って居るも何も、あたしそこの長屋に住んでいる者。ガウリィもよ。」
「なんだよ。同じ長屋に住んでいたのかよ。」
 と、オーフェンはおどろいた様子で言う。
「じゃぁ、あんたが3人目の長屋の住人なのね。」
「言っとくが、俺が先に住んでいるんだぞ。」
 と、言うと勝手に開いている席に座る。
 そこに、
「たのもー」
 と、道場破りのような声で現れた客は、番所で見た二十歳少女の凶華ちゃんと凰火さんだった。
「凶華。お店でたのもーは、間違っていると何度言えばわかるんですか。」
 と、まるで娘に説教をするかのように凰火さんが言う。
「やかましぃな。凶華様がやることこそ真実なのだぞ。」
 と、凶華ちゃんはわけのわからないことを言っている。そこに、アメリアが
「いらっしゃいませ。」
 と、笑顔で言う。
「うむ。凶華様は腹が減っている。この無料交換券で手に入る白玉あんみつ特盛りセットを要求するぞ。」
 と、上から目線で(実際は背丈の問題で見上げているのだが……。)言う。
 アメリアも一瞬おどろいた顔をしたが笑顔で席に案内した。
 そして、
「すみませーん。」
 と、現れたのはニケ君とククリちゃんと知らない顔だった。
 知らない顔の方は平凡というかジミな顔をしている。
「あ、リナお姉さん。」
 と、ククリちゃんが言う。
「いらっしゃい。席はこっちよ。」
 と、あたしは席に案内する。うーみゅ、変だな。この店はそこそこ繁盛しているが、この時間はわりと暇なのだ。
 マジック君はその事を知っていてこの時間にセッティングしたのかもしれないが、ここまでそろうと偶然だけとは思えなくなる。
 そこに、
「オーフェン。おまたせぇ。」
「お師………じゃ、なくてオーフェンさん。おまたせしました。」
 と、金髪のやや巻き毛気味の少女と金髪の少年マジック君がやってきた。
 そして、彼につれてきたのは、茶髪の………短めの髪の毛……緑………色の………目の………。
 マジック君と金髪少女が連れてきたのは、昨夜の少年だった。
 あたしと目が合うとその少年は
「あーーーーーー」
 と、叫ぶ。その声におどろいた客が見てオーフェンがおどろいた顔をする。
「マジックごめん。」
 そう言うと脱兎のごとく店を飛び出たが、
 バキャ
 と、店に入ろうとしていたモカに殴られ気を失った。

 後から、考えればそれはあまりにもできすぎだった。しかし、それは偶然ではなかった。
 だけど、運命でもない。集められたのだ。あたし達は、黒幕に………。
 だから必然だろう。
 この事件の黒幕の失敗はあたし達を集めたことだった。

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34182江戸風動乱草紙 第一話 六幕目kou 2009/7/9 10:16:35
記事番号34109へのコメント

k 今回から特別出演として最終幕まで出番のないキャラを呼んでみました。
L とはいえ、イニシャル表示だけれど……と、いうわけでどうぞ。
Y ふわ。さっぱりおどろきだよ。ここはどこなの。さっぱりびっくりだよ。
G ちょっと、ここはどこよ。
Z ………眠い。
k ふっふっふ。とにかくここでは優○ちゃんは、Y。グ○ェ○は、Gでジ○○ュちゃんは、Zと呼ぶのだ。
Y わかったよ。さっぱり状況がわからないけどさっぱりがんばるよ。
G 別に良いけれど、Yちゃん。日本語が微妙に変だよ。
Z ………眠い。
L どうでも、いいけどZは眠いしか言って無いじゃない。
k さて、開幕です。
@:@:@:@:@:@:@:@:@:@:@:@:@:@:@:@:@:@
 とりあえず、マジック君が連れてきた少年の名前はベンと言うらしい。
 なんでも、殺人事件があった夜に従兄弟が誘拐されたらしい。ちなみに、誘拐された従兄弟はベン君と同年代だがいろいろ正反対らしくしょっちゅうケンカしているとのこと。
 あと、一緒に来た金髪の少女のはクリーオウと言うらしい。江戸でもちょっとした貴族の次女で、何でも貴族社会よりも下町の方が好きで寺子屋に通っているという変わり者だ。
 そして、捕まえたモカにも連れが居た。
 1人はあたしが助けた占い師だった。たしか、モカはキリマンと呼んでいた。のっぽの獣人でカンガルーと言う生き物に似ている。神秘的と言うよりも不可思議と言う雰囲気をもっている。
 もう1人は初対面で名前はブルマンと言うらしい。猫の獣人であたしの腰ほどの背丈だ。
「で、どうして逃げたりしたんだよ。ああ」
 と、オーフェンがとっつかまったベン君にそう言うと
「き、昨日、因縁ふっかけてきたヤクザだからおどろいたんだよ。」
 と、言う。
「だぁぁれが、ヤクザだ。俺は割と面倒見の良いナイスガイだぞ。動物とか好きだし………。」
 と、言うが子供の頭を手でつかんでぶら下げている状況では、どうひいき目に見ても悪党にしか見えない。
 と、言うか店先でやらないでほしい。
「そう言う利き方をしていては、信用されないと思いますよ。」
 と、声がすると凰火さんだった。
「ああ。」
 と、オーフェンがにらみつけると
「事情はわかりませんが、そう言う利き方は良くないと思いますよ。ねぇ凶華。」
「ふん。家族や親戚筋が誘拐されたと言うために探しているならヤクザの1人や2人ねじ伏せれんガキを助けたって意味がないぞ。」
 と、凶華ちゃんは注文の品を食べながら言う。クリームで汚れた口元を凰火さんに拭いてもらいかけ自分でふけると布巾をぶんどり拭き始めた。
「とはいえ、確かベンと言ったな。たしか優歌と同じ寺子屋に通っていると思うのだが。
 乱崎優歌だ。ほれ、似顔絵だってあるぞ。」
 と、口元を吹き終わり一枚の紙を見せた。そこには、黒い普通に長い髪の毛に普通にかわいい服を着た普通の少女が居た。
 あまりにも普通すぎる印象をあたえる少女だ。彼女が優歌ちゃんとやらだろう。
「優歌………。ああ、あの女の子のこと?
 って、そういうあんたはその優歌ちゃんとどういう関係なんだよ。」
 と、ベン君が聞くと
「子供だ。凰火とこの凶華様の子供だ。年は貴様より一つ下の九歳だ。口癖は、さっぱり〜だよ。だ。」
 と、凶華ちゃんが言うが………たしか二十歳だと言っていたはずだ。てことは、逆算すると十一歳で優歌ちゃんを生んだと言うことになる。
「おい。あんた確か番所で二十歳となのったよな。」
 と、モカが言うと
「うむ。そう言えば、番所から出てきていたな貴様らは、……。
 凶華様は二十歳だ。ついでに凰火は二十七で長男銀夏は二十三で年の順に長女千花16。次女優歌九歳で次男帝架は七歳で三男雹霞は三歳だ。あと、三女月香は年齢不詳だ。」
「なんで、娘の年齢が不詳なんだよ。」
 と、近くで聞いていたニケくんが突如話に入ってきた。
 しかし、あたしも同感である。
「そうは、言ってもな。と、言うか凶華様より年上のような発言もあるからなぁ。月香は謎が多すぎるのだ。」
 と、凶華ちゃんは困ったように言う。それに、年齢不詳をおいたとしても、長男が母親より年上とはどういうことだ。父親の連れ子としても四歳でどこの人に生ませたというのだ。
 と、のほほんと考えていると世界がゆがんだ。

 ………あれ………?

 気がつくとあたしとその周りにはオーフェンに凶華ちゃんにニケ君ククリちゃんベン君にモカ。そして、店の片隅にいた五人組しか居なかった。
 どういうことだ。
 そして、五人組の1人が体を隠すように身にまとっていた布をはぎ取ると現れたのは、………変態だった。
『……うわぁ……』
 と、うめき声が見事に7人ハモったのだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Y 大変だよ。変態だよ。さっぱり大変だよ。
G だから、日本語間違っているって……。でも、なんでいきなり変態が出るのよ。
Z ………出てきたのってキタキタ親父?
k いや、もっといやな者だとも言えるしマシとも言える………かな?
L どっちよ。
k うーみゅ、一応狂乱家族日記からのキャラだけど番外編にしか出ていないからなぁ。
G 5人共なの?
k いや、そのうち3人はベン10世界からのキャラで残り1人はスレイヤーズキャラだけど………名前もないキャラその一だな。
G 有象無象の脇役?
k そう。それ

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34186江戸風動乱草紙 第一話 七幕kou 2009/7/9 21:25:19
記事番号34109へのコメント

k スレイヤーズEVOLUTION-Rvol4をかっちゃった。
 七月はスレイヤーズの第五期のDVD最後の奴をかっておざなりとなおざりの新刊をかって、八月は狂乱家族日記のそのごを買って、ベン10の実写アニメをみるんだ。
G 実写は、カートゥーンネットワークで放送されます。
Y 狂乱家族日記はさっぱりわたしが主役なんだよ。
L でぇぇい、特別ゲストキャラが出張るなぁぁ。あたしの出番が少ないのよ。
 と、言うか下町の世界に将軍が出るはず無いじゃない。
K ああ、あの設定としては暴れん坊将軍みたいに身分を隠して町に繰り出しているという設定です。
L それなら良い。
Z いいから、話を進ませなさいよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 変態だった。とにかく変態だった。
 腰ミノつけた中年のオッサン。これだけなら最近見たキタキタという男と対して変化は無い。
 腰ミノをつけているが、キタキタというやつよりも装飾が多い。
 ………と、言うかあれは呪術の道具のようだ。
 呪術というのはわりといくつかの系統に分けられるがどれも、儀式によって大がかりな効果を狙う者だ。
 おそらく、呪術の踊りだろう。
 踊っているオッサンは、何処にでも居る中年の中間管理職だった。
 うっすらはげのややふっとったメタボのオッサンでお世辞にも腰蓑姿が似合っているとは言えない。先日みたキタキタはその点、踊ってついたのだろう筋肉がついているが、このオッサンは脂肪がついている。
 ………まぁ、キタキタはどうでも良いのだ。
 そのオッサンがなにかこうむやみやたらにいろんな者への恨みをこめて踊り出したのだ。
「おい、」
 と、オーフェンがうめくと同時にのこり4人の人影が一気に布をはぎ取る。
 現れたのは、3人の人間だった。
 1人は、はがめちゃくちゃな歯並びで口がむやみやあたらに開いている。
 その口から出ている唾液は(めちゃくちゃ汚い。)落ちたと同時に床に煙を上げて溶けている。
 もう1人は赤毛の長髪なのだが、髪の毛を幾つもに束ねてそれを球形の鉄のかたまりをつけている。
 なにより、その髪の毛がゆらゆらと上下に揺れている。
 そして、最後の男はひたすらにでかい。けして大柄とは言えないあたしだが、あたしの倍はあるんじゃないんだろうか。
「っげ、」
 と、ベンがうめくと
「こんなところであえるとはな……。ベェェェン。」
 と、よだれ男(最初の1人)が笑って言い。
「ふっふっふ。お久しぶりですね。凶華さん」
 と、おどる男が凶華に話しかけた。
「むぅ。貴様は渡陰木(どいんき)」
 と、凶華がおそらくおどる男の名前を呼ぶ。つーか、どいんきとはまさに陰気になるために生まれてきたような名前だ。
 しかし、渡陰木はその声を聞いているのか聞いていないのか知らないが叫ぶ。
「ふっふっふ。調べすぎるあなた方が悪いんですよ。
 おとなしく容疑者となっていたり被害者の家族になっていれば良かったんです。
 おとなしくしないのが悪いんですよ。
 わたしの呪術でこの人の結界魔法を強化していてもはや誰も助けはきませんよ。
 あなた方が悪いんですよ。凶華さんもこれだけの人を守っては戦えませんよ。
 私たちが誘拐をしていてその現場を見てしまった男を殺したのはその内消えてしまう事件なんですよ。
 町で配っているアクセサリーに見せた呪術の道具を使って身につけた者を操って誘拐していると言うことを知られては困るんですよ。
 なのに、そんなに大きく調査をしたのが行けないんです。
 あなた方が悪いんですよ。わたしは悪くありません。」
 と、渡陰木という男は叫ぶ。
「なんで、一から十まで全部喋るんや。」
 と、モカが言うが悪党は一から十までべらべらと喋らなければならないという世界の掟があるのだ。
 その点も入れてこの渡陰木という男がどういう男なのかだいたいわかった。
 陰気で自分勝手の悪党。誘拐と殺人なんてしといて自分が悪いとはちっとも思っていない三流悪党だ。
 こういう自分勝手な上に悪党が魔法や呪術に魔術などを使うからすべての魔法使いや魔道士や魔術師が迷惑しているのだ。
 むろん、呪術をこういう風に悪事に使うのは超常現象対策番所が禁止している。
 超常現象対策番所とは、魔法や魔術等やユーフォーなどのエイリアンに妖怪などの超常現象専門の番所だ。
 ここに許可書をもらわないと自由に魔法を使うことができないのだ。
 だが、基本的に許可書をもらうことは不可能なのだ。ここにつとめでもしない限り許可書はくれないし、たいていは一時的な許可書しかくれない。
 それもこれも、こういう男が居るからなのだ。
 どうやら、凶華ちゃんと因縁があるらしい。
 あと、3人組はどうやらベンくんと因縁があるらしいが………。こうなったら本気でやるしかないようである。

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34192江戸風動乱草紙 第一話 八幕目kou 2009/7/11 21:16:02
記事番号34109へのコメント

k さて、江戸風動乱草紙も八幕目になりました。
L それは、良いけれど………、あんた腰ミノになんか執着でもあるの?
k 無いよ。………そんなもんに
G じゃ、なんであんなに腰ミノつけたキャラが2人もでるのよ。
k ぐーぜんだもん。
Z ………と、言うか変なのが異常に多い。
Y それは、さっぱり原作に変なのが居るだけじゃ……。
G Z L 沈黙………
G こ、こっちには腰ミノつけたオッサンなんていないもん。
L こっちにも、居ない者ね。
G Y ………。
k さて、開幕です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 鉄のかたまりがあたし達がさっきまでいた場所に穴を開けた。
 そして、
「どおぉぉりゃぁぁぁ」
 と、大男がベンに向かって手を振り下ろす。
 そのときだった
「しょーがない、」
 と、ベンが言って腕の黒と緑色という昨夜と色が微妙に違う腕輪に手を添えたのは同時だった。
 緑色の閃光があたりをまばゆく輝かした。
 そして、閃光が消えたときにはベン君は居なかった。
 その代わりになっているのかは、知らないがそこに居たのは真っ赤な四本腕の大男だった。
 背丈は大の大人より頭一つ高いだろう。腕が4つあってついでに黄色い白目のない目が4つついている。
「あー、前に瓦版でみたヒーローだよ。」
 と、ククリちゃんが言った言葉であたしは思い出した。
 確か、フォーアームズとか言う自称正義のヒーローだ。………そして、連鎖反応のように思い出した。
 昨夜見た犬もどきもそのヒーローの1つだ。
「うおぉぉぉ」
 と、大男とフォーアームズがガチンコ勝負を始めた。
 そこに、よだれ男が吐息をニケ君とククリちゃんに向かってはき出す。
 とっさによけた2人がいた場所には、地面が溶けていた。
 人体に当たったらどうなるのか興味はあるが………実験はしたくない。
「っこの、」
 と、ニケ君が持っていたらしいナイフを投げる。………が、男の吐息でナイフは溶ける。
「ククリ!」
 と、ニケ君が叫んだときククリちゃんの前には、謎のもようが描かれていた。
 丸い円の中に、三角形をつけて左右にちょんちょんをつけたマークが光っていた。
 ………まさか、あれは、………。
 あたしの頭にある可能性がよぎった。
 闇魔法という魔法系統がある。光魔法とついなる魔法で、悪魔やこの世界にない神秘的な力を使う魔法だ。
 その中で最高峰の魔法がグルグルという。魔方陣の中でも特殊な魔方陣を作り上げる。
 ミグミグ族という滅びたと言われている種族が使える魔法で、闇魔法の中でも特殊な部類に入り天使や悪魔の力やほかにも訳のわからないものを呼び出したという巨大な力を秘めた魔法。
 その特徴が目の前にあった。
「トカゲのしっぽ」
 ククリちゃんの言葉と同時に持っていた杖でもようを叩いたとき火の蛇のような者がよだれ男に向かった。
 よだれ男はよけるが、火のトカゲ………いや、トカゲのしっぽがしつこく追いかけている。………間違いない。ククリちゃんは魔法使いだ。
 しかも、闇魔法の最高峰グルグルを使うミグミグ族。
 そこに、
「光魔法 キラキラ火の刀」
 と、ニケ君の声が響きニケ君の手から炎の刀が生まれた。
 ちなみに、光魔法とは闇魔法とついなる魔法で、天使や四大元素の火・水・土・風の力を使う魔法だ。
 ………しかし、その中でキラキラは勇者という素質が無いとつかえない光魔法の中でもたった一人しか使うことのできない究極の魔法だ。
 ………そして、光魔法と闇魔法が一緒に行動することはまず無いはずなのだが………。これは、魔法のエネルギーが正反対なのと、総帥どうし仲が悪いという理由だ。
 火の刀がよだれ男をぶちのめした。
 丁度そのとき、あたしは長髪女と対峙していた。
 ついでに、モカが大男の首筋に峰打ちを喰らわして凶華が大男をぶっ飛ばしてベンが大男の顔をちょっとばかりゆがましていた。
 実は、あたしもここだけの話魔法が使えるのだ。
 正確に言うと魔道で、あたしは魔道士なのだ。
 許可書が無くて魔法が使えないが研究はちょっとだけしている。(研究だけなら許可書が無くてもできる。)その実力は人間が使用できる魔法で最高のドラグ・スレイブを連発できるくらいだ。
 まぁ。異空間とはいえこんな狭い場所で大技を使うわけにもいかないが………。まぁ、別に居だろう。
「フリーズ・アロー」
 あたしの呪文によって生まれた氷の矢が女の髪の毛を凍り付かせた。
 そして、
「我は放つ光の白刃」
 と、オーフェンの声が響き光の閃光が女を襲った。
『どわぁぁぁ』
 偶然なことにあたし達が倒したのはほぼ同時だった。
 女はこげて髪の毛は氷が溶けてぬれていて、よだれ男はこげていて大男は顔がもともと不細工なのにさらにひどい顔になっている。
「っひ、そ、そんな。凶華さんが居ることすら予想外だったのに、………魔術師や魔道士や魔法使いまでいるなんて」
 と、渡陰木が言う。
 ちなみに、魔術師とはオーフェンのことである。ドラゴン族の中で魔術を使う特殊な6種類の中の天人と言われていた滅んだ種族と人間の混血種族の事である。
 純粋な人間ではないが純粋なドラゴン種族でもない。魔術を使うこと意外に人間とそう大差がない。
 魔術とはいろいろあるが魔術師が使うのは音声魔術という。
 なんでも、構成という者を作り出して魔力を通して声を発して使用する。
 声が聞こえない場所までは発動しなく欠点があるが魔法と違い決まった小土場を言わなくても声さえ聞こえれば発動するという長所がある。
 情けないことに渡陰木もそして、おそらく補佐役なのだろう名前も知らない三流小悪党の魔道士がおどろいた顔をしている。
 魔道士なんぞなにやらぶつぶつと言っている………、ちょっとまてよ。
「スファイトフラング」
 魔道士の力ある言葉に反応して視界が一気に白くなった。
 白い霧を発生させる魔法の1つで逃走用などに使われる魔法だ。(ちなみに、あたしはつかえない。地味だから覚えなかったのだ。)
 気がつくと、ベン君は元の姿に戻っておりそして、ガウリィ達がいてそして男達が居なくなっていた。
 ………やべ、許可書もないのに魔法を使ったのみせちゃった。と、言うことに気づいたのはこの時だった。

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34197江戸風動乱草紙 第一話 九幕目kou 2009/7/13 10:18:06
記事番号34109へのコメント

k さて、物語もすでに九幕目。いやー、長いですね。
G それよりも、登場人物多すぎない。
L それは、あたしも思ったわね。
k いや、……まぁ、と、言うかスレイヤーズと狂乱家族日記とオーフェンのキャラが多いんだよ。
 ベン10キャラとおざなりダンジョンキャラに魔方陣グルグルキャラはわりかし少ないし。
Z まぁ、家族総勢八人に、原作だけのキャラで七人に無謀編キャラまで入れて総勢六人だものね。
Y それだけで、えーと、えっと八+七+六で………二十一だよ。
 うわぁ。さっぱり多いよ。それなのに、えーとほかの分は合計………十二人だよ。さっぱり差が激しいよ。
k まぁ、ちゃんと全員出すから安心しなさい。
L あたしも出しなさいよ。
k はい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「………と、言う訳なのよ。」
 と、あたしはあらかた本当のことをその場にいた全員に言う。
 あらかたとは、あたしが魔法を使ったことやオーフェンやベン君やニケ君ククリちゃんの魔術やら変身やら魔法やらを言わないで居た。と、言うことである。
 しっかし、もしも凶華ちゃんやモカあたりが言ったりした日には………、どーしよ。
 そこに、
『だまっていてほしいのか?』
 と、凶華ちゃんの声が頭の中に響いた。
 なんだこれは?
『凶華様の特殊能力その名も携帯電話だ。
 命名方法が江戸風だというのに現代風なのは、突っ込まないでほしい。』
 と、頭の中で疑問に答える凶華ちゃん。話を聞いてみると、なんでも口を使わず直接意志を伝えることができる力らしい。
 凶華ちゃんは自分を中継してあたし達が口を使わなくても会話ができる状態にしている。
『で、とりあえず黙っておいてくれねえか。………超常現象対策番所にケンカを売る気はないんでな。』
 と、オーフェンの言葉に
『別に凶華様はかまわんぞ。と、言うかこういう風におもしろい奴がたくさんいた方が世界はおもしろいぞ。』
『別にええで。悪い事したわけでもあらへんし』
 と、凶華ちゃんとモカが言う。
 と、話がまとまったあたりで
「しかし、どうやらブルマンさんとマジック君は、渡陰木さんの呪術で操られていたようですよ。」
 と、凰火さんが言った。
「………へ。マジックどういうことよ。」
 と、クリーオウちゃんがマジック君に聞く。頭の上にいる青い犬(名前をレキと言うそうだ)が、同じようにきょとんとした顔をしている。
「いや、昨夜あたりから記憶がはっきりしていないんだ。」
 と、マジック君は頭を抱えて言う。
「僕もだよ。何というか、半分寝ていたみたいだな。」
 と、ブルマンが言う。
「おそらく、呪術で操られてここに集められたんでしょう。
 ………おそらく、私たちがもらったこのタダ券もそれの1つでしょう。
 呪術で操ってこの場に調査していた人間をあつめてひとまとめに………と、言ったところでしょうか。
 ところで、凶華。渡陰木さん達はどうするんですか?」
 と、凰火さんが言うと、凶華ちゃんは
「ああ、それなら雹霞達に探索させている。もうそろそろ、来るんじゃないか。
 しばらく立てば、見つかろうが見つからなかろうが白姫亭に集合しろと全員に言っといたからな。」
 と、凶華ちゃんが言う。
「……いつ、伝えたんでしょう。」
 と、アメリアがつぶやくが、おそらく携帯電話の力を使ったのだろう。
 おそらく、凰火さんは知っているんだろう。……まぁ、迷うそぶりも見せず説明していたしな。
 そこに、
「あー、オーフェンこんな所にいた。いつもの長屋にいないから探したじゃないの。」
 と、コギーさんとあとついでにルークにゼロス。………なぜかミリーナ(おそらくルークに無理矢理連れてこられた。)と、あったこともない栗毛色の巻き毛のコギーさんより2つばかり年下だろう女性がやってきた。
「なんだよ。コギーにボニーか。あと、おまけ多数。」
「なによ。ルークにミリーナ。あとおまけ多数。」
 と、オーフェンとあたしの言葉に
「………僕の名前は誰も呼んでくれないんですね。」
 と、ゼロスが涙した。おそらく、栗毛色の巻き毛の少女がボニーなのだろう。どことなく、コギーと容貌が似ている印象をあたえる人だ。
「オーフェン様ぁぁ。お会いしとうございましたぁぁぁ。」
 と、黄色い声を上げてオーフェンに抱きつこうとするボニーをお盆で受け止めて、
「コギーの妹だ。」
 と、あたし達にコギーの説明をする。おそらくボニーはオーフェンに惚れているのだろう。それくらい見ればわかる。
 そこに、
「お母様。とりあえず、あたしと千花ちゃんは来たけどなんか騒がしいわね。」
 と、一人の銀髪の美青年が現れた。………お姉言葉で、………。
 これは、まさか………。噂で聞くあれだろうか。
「きゃー、かっこいいお兄様がいっぱい居るじゃないの。
 すてきvすてきvどうもーv乱崎家の長男乱崎 銀夏でーすv
 オカマバービルゴでオカマやってマース☆
 お兄さん達ならおまけしちゃうわよv」
 と、おぞましいとも言える声でそう言った。
 銀髪のわりと軽いがよくあっている服をきた美青年で、口調がまともならもてるだろうが………。彼が凶華ちゃんより年上の息子(そういや、それに対して聞いていないな。)の銀夏さんとやらだろう。
 凶華さん凰火さん。あんたら子供の教育間違えたんじゃないのか?
 そして、
「銀一さん。こんなところでそう言うのは、やめてちょうだい。」
 と、白髪の化粧気のない少女がやってきた。
 年はあたしとそう変わらないだろう。白髪のせいかそれとも持っている雰囲気が元々そうなのかひどく大人びた雰囲気の少女だ。彼女が長女の千花だろう。
 しかし、兄のことを名前で呼ぶのはわかるが………なんで『銀一』なのだ。
 それに、この二人はやはり凰火さんにも凶華さんにも似ていない。そりゃ、猫耳が生えていない点は凰火さんに似ているが………。
 だが、優歌ちゃんと千花はたしかに姉妹と言えば似ているが、同じ兄弟だというのに銀夏さんとは二人とも兄妹と言うにはちょっとばかり似ていない。
 それが、あたしの印象だった。

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34202江戸風動乱草紙 第一話 十幕目kou 2009/7/15 10:09:43
記事番号34109へのコメント

k ふと、読み直してみるとゼルの出番少ないな。………まぁ、別シリーズのキャラとは初対面だから顔を出したがらないという設定が原因なんだけど………。
 ゼルガディスファンはおもしろくないだろうなぁ。
L そう思うなら何とかしなさいよ。
G ……と、言うかどういう風に能力を見せたのを説明させるのよ。
Z 成り行き任せの短慮
k なんとかするもん。
Y さっぱりよくわからないけどさっぱりがんばってね。
k うう、優歌ちゃんは良い子だなぁ。
=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=
「とにかく、この場にいる奴は全員そろったか?」
 と、凶華ちゃんの言葉にアメリアが
「あ、いえ。ゼルガディスさん……この店の板前さんなんですけど………彼が台所に……。」
「なら、呼んでこい。」
 と、凶華ちゃんが言うが………ゼルはあんまり出たがらないだろうなぁ。
 ………異形の体というのがゼルの最大のコンプレックスでそのため普段町を歩くのも、フードと笠で顔をかくしているからな。
 ………余計に目立っているという説があるんだが……。
「別に良いだろう。」
 と、奥………台所の方からゼルの声がしたが顔は出さない。
「んなこと言ったてよ。別に顔見せるぐらいいいじゃねえか。」
 と、オーフェンも言う。
「関係ない。」
 と、ゼルはぶっきらぼうに言う。
 そこに、
「母親ー。ごめん、見失った。」
 と、声がして振り向くとそこには、
『どわひゃひょほ』
 あたしは、思わず声をあげたが他の人のあげた声がかさなり奇妙なこえが響いた。
 現れたのはなんだかよくわかんない者だった。
 背丈は長身のガウリィよりも頭二つ分高いんじゃないんだろうか。黒い装甲服といやつににたいわいる鎧みたいなそれでいてやせ細った体。
 腕がそれでいてやや太い。黒い顔に当たる部分には目も鼻も口もつい亭無くって、のっぺりと黒い研磨した宝石を思わせる。
 後ろの方には髪の毛を彷彿させるひもがじゃらじゃらとついている。
 ………なんだこれは?
「おお、雹霞。やっと来たか。………雹霞達でも見つからなかったか……。
 すると、渡陰木の呪術だけで凶華様の携帯電話を防いでいる訳ではないようだな。
 月香も帝架も早く来い。
 ………ああ、あとそこの台所にいる凶華様に顔も見せない無礼者を連れてこい。」
 と、凶華ちゃんが言う。
 ………雹霞というと凰火さんと凶華ちゃんの息子さんだろうか。………しつこいようだが……と、言うか言わなくても良いと思うが………凰火さんにも凶華ちゃんにもほかの兄妹にも似ていない。
 つーか、かじろうて人間に見えないこともない凶華ちゃんよりも人間に見えない。
 思わず絶句している雹霞くんの後ろからさらにどの家族にも似ていない奴らが2人現れた。
 それは、百獣の王とクラゲ?だった。
 最初に現れたのは、百獣の王だ。勇ましいたてがみに強そうな四肢と爪と牙。黄金色の瞳は威厳を感じられる。
 あたしは、これを何というか知っている。ほ乳類の猫科の大型肉食獣………と、いうかライオンである。
 ちなみに、江戸にライオンが居たのかと突っ込んではいけない。あくまでこれは江戸風なのだ。
「母上が迷惑をかけたと思われる。すまぬ。
 我は帝架という。ちなみにご近所の奥様方にも愛想が良いと評判である。」
 と、なぜかライオンの帝架君(しつこいと言うがどの家族にも似ていない。)が、なぜか当たり前に渋い声で人語を話した。
 なんでやねん。と、突っ込みたい。そりゃもうつっこみたい。
「まぁ、帝架。そう何も聞かずに謝らなくても良いではないか。
 母君も姉君を助けるためにがんばっているのじゃ。」
 と、ついてきたクラゲ?が言う。ちなみに語尾にハテナマークがつくのは、それがあたしの頭ぐらいの大きさでピンク色。その上、空まで飛んでいて喋る。
 それを、クラゲと断言して良いのかあたしはちょっと自信がない。
 このクラゲさんがのこりの家族月香ちゃんだろう。………たしかに、年齢不詳である。
 クラゲの月香ちゃんは触手を伸ばすと(伸びるのか!)、店の台所にいたゼルガディスを釣り上げる。
 誰も何も言わない。
 ………それは、おそらくいきなりこんな3人が当たり前に出てきたのだ。
 岩肌で銀でできたような髪の毛の異形の男がまた出たぐらいでおどろかない。
 もしくは、脳が理解するのをやめたのかもしれない。
 そこに、
「お前らは、いったい。なんなんだぁぁぁぁぁ」
 と、ニケ君の見事な突っ込みが店の中で響いた。

 後から考えてもそれは見事な突っ込みだったとおもう。ガウリィを専用ハリセンでよく突っ込んでいるあたしすらも見事な突っ込みだったと感動した者だ。
−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−
k ほら、ちゃんと無理なくゼル君をだしたよ。
Y いいなぁ。月香ちゃんも雹霞君も帝架君も、出れて………。あたしはさっぱり出ていないんだよ。
G しょうがないわよ。ストーリーの都合上出れないんだから。
L だから、ここに出てていると言う訳よ。
k ちなみに、リナが突っ込んでいるのがスリッパじゃなくてハリセンなのは、江戸風なのでスリッパは変だと思ったんです。
Z まぁ。ハリセンも微妙だと思うけれどね。

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34207江戸風動乱草紙 第一話 十一幕目kou 2009/7/17 20:23:09
記事番号34109へのコメント

L 考えてみると、雹霞や帝架や月香が普通に町中歩いているんだからゼルだって気にせず町を歩いたって良いんじゃないの?
k ………そう言われるとそうなんだけれど………。何も気にせず平然と町をるんたるんたと歩くゼルを想像できる?
L ………ごめん。できない。
Y 雹霞くんも月香ちゃんも帝架君も気にせずに町を歩いているけど………、最初はわりと騒がれたりしていたよ。
G そりゃ、そうよね。どうひいき目に見たって普通の町では目立つわよ。
Z 同感ね。
k まぁ、それに元々生まれつきと生まれつきじゃないのが大きいんだけどね。
 さて、第十一幕目開幕です。
#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#=#
 昨日は本当にいろいろあった物だ。
 あたしは長屋の自分の部屋でそう考える。故郷の姉ちゃんは江戸はいろんな人がいる。と、言っていたがこれほど奇妙な人まで考えて言っていたのだろうか。
 あの後、わかったことはと言うと渡陰木という呪術師は、おそらく町中で呪術のための媒介となるなにかを誘拐する相手に身につけさせていると言うことだ。
 あが、あのお世辞にも子供受けしそうにない顔のおっちゃんが売っている物を買う子供はいるのだろうか。
 あと、ゼロスに呪術師と魔道士とあと奇っ怪な三人組の話をしたのだが、………なにぶん目撃証言だけでは証拠がないという理由で超常現象対策番所に報告はできないだろうと、言っていた。
 番所より地位のある超常現象対策番所に対する反感が邪魔しているらしい。
 ゼロスやルークあとコギーはそう言うのを気にしそうにないが、(と、言うかコギーの場合は、タダ単に楽したいだけに見えた。)そう言うのを気にする上司というのは必ず居るのだ。
 実際に組織というのは厄介だ。
 公式の組織だろうと非合法の組織だろうが………。たとえば超常現象対策番所は闇魔法組織や光魔法組織や魔術師同盟や魔道士協会(あたしは、ここに一応登録している。)に嫌われている。まぁ、自分たちの力を使うのにあれこれとやかましく言うのが原因だ。
 超常現象対策番所にしてみれば犯罪に使われると厄介な力を持つ物が集団になって行動しているのでそれを管理するのが難しい。と、言ったところだろう。
 ほかにもギルドという組織がある。
 いわゆる傭兵を大量に抱えている傭兵斡旋所で、魔法使いや流浪の浪人や侍あたりを抱えている死の商人みたいな組織だ。
 一応合法的な組織で将軍や藩主などに金さえもらえば軍隊を派遣するのだ。
 ………基本的に将軍を倒そうとするのには手伝わず盗賊や他国の侵略を防いでいる。
 まぁ、あたしはあまり関わらないだろうけれど……。
 このままではあたしは動くことはできず向こうの出方をまつだけになってしまうが………。
 おとなしく待っているあたしではない。
 あたしは、長屋のあたしの部屋からこっそりと出た。
 ガウリィに見つかると魔法を使ったのがばれて怒られるからね。………ガウリィの説教はうっとうしいのだ。
 ちなみに今日は白姫亭は休みだ。理由は捜査のためにだ。

 長屋をある程度進むと障子に、【金を貸します。】と、墨で乱暴に書かれているがその隣に木の板にこれ以上ないくらい乱暴に【金は今ない】と、書かれている。
 障子を叩いて
「オーフェン。リナよ。」
 と、言うと
「ああん。」
 と、寝ていたらしくぼっさぼっさの髪の毛にただでさえ悪い目つきがさらに険悪になっていた。
「おはよ。もう、朝の八時よ。」
 と、あたしが言うと
「まだ、八時だろ。………俺は低血圧なんだ………。」
 と、不機嫌そうに言うが
「あんた、渡陰木の呪術の媒介を配っている場所に心当たりあるでしょ。」
 と、言うと
「………情報料代わりに飯をおごれ。」
「白姫亭の定食5種類のタダ券セット」
「乗った。」
 と、オーフェンは言った。

 オーフェンの部屋はわりとこぎれいになっていた。あたしの部屋より広く感じるのは余計な物がないからだろう。あたしの部屋は魔道書や怪奇伝説の書物に、マジックアイテムに金銀財宝たぐいがおいてあるからかたづけてあっても狭い感じがする。
 だけど、オーフェンの部屋はいつでも旅立てるように余計な物がおいていないという感じだった。………ただたんに、余計な物を買うお金がないだけかもしれない。
 隅っこに桃色の紙くずがある。かすかに見えるのは【愛しのオーフェン様へ】と、甘い言葉が書かれていた。
 誰からかは、見なくてもわかるな。
「俺は金貸しをやっているんだけど………、今のところ江戸に残っている取り立て先はただ一つだ。
 その先は地人の兄妹だ。
 名前はボルカンとドーチン」
 と、オーフェンが言う。
 地人というのは、北の方に住む少数民族で成人しても子供のような背丈とずんぐりむっくりとした体格の種族だ。
 水より重くかなり丈夫なのが特徴だ。江戸には普通は居ないのだが………。
「なんでも、親に勘当されたらしいが詳しいことは知らん。………興味もないがな。
 俺の知っている限り高額高利で金を貸したんだが………、とっくの昔に返済期限は切れているのに悪びれず町を歩いている。………まぁ、関係ないな。
 そいつらが金を稼いでいるのは金を貸している手前よく確認するんだ。
 今回は、アクセサリーを配るバイトをしている。………タダで女の子だけに配っているんだぜ。
 まったく無関係とは思えないだろ。」
 と、オーフェンは笑った。
 あたしも笑って
「それじゃ、そのボルカンとドーチンに会いに行きましょ。」
 と、言った。

 そこに行くと、待ち合わせたかのように凶華ちゃんにベン君にモカにククリちゃんとニケ君がいた。
 なかなか、おもしろい奴らかもしれない。
 故郷の姉ちゃんも言っていた。江戸ではきっとおもしろい奴らに会えるとね。

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34221江戸風動乱草紙 第一話 十二幕目kou 2009/7/20 16:38:20
記事番号34109へのコメント

k さて、この十二幕目で誘拐された方々以外はメインキャラクターを全員出演させる事ができる。
L えぇっ!まだ、出ていないメインキャラがいたの?
Z おそい。
k いや………自然に動かしていると遅くなって言っていて……。
G あたしは、知っているけど………ひどくない。
Y さっぱりかわいそうだよ。
k さぁ。開幕です。
L あ。逃げた。
・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・
 オーフェンに案内され道を歩いているとき、凶華ちゃんがベン君に話しかけてきた。こうしてみると、どう見ても同年代ぐらいにしかみえない。
「……貴様に一つ聞きたい。優歌があの寺子屋に来たとき貴様はどうしていた。」
 ………なにをわけをわからないことを聞いているのだろうか?
 あたしは、耳が良いから聞こえるが、実際はわりと小さめの声で言っている。
「ああ、優歌ちゃんが転校してきた頃、………あーちょっと知り合いに誘われて旅行に行っていたんだ。
 だから、久方ぶりに寺子屋に行ったら優歌ちゃんが居たよ。………なんか訳のわからない話もあったけど………。」
 と、ベン君が言うと
「そうか。ならいい。」
 と、凶華ちゃんは言って向こうへ行く。
 ………どういうこっちゃ?
 そんな事があると
「ベン。どうしたんだ。こんなところで」
 と、声がした。
「あ、じーちゃん。」
 と、ベン君が話しかけているのは、小太り君だが気の良い老人がいた。
 彼がおそらくベン君の祖父という物なのだろう。
「えーと、ちょっと散歩。」
 と、言うがこのメンツの中にいてちょっと散歩は無理があると思うぞ。
 老人はじっとベンを見て
「グヴェンが心配なのはわかるが、あまり無茶はするな。
 わしもわしで探しているんだからなにかわかったら連絡しろよ。」
 と、言うとわりとあっさりと去っていった。
 ベンはため息をつくと
「で、アクセサリー屋へ行こうか。」
 と、言った。

「さぁ。いらっしゃい。いらっしゃい。
 すてきでおしゃれなアクセサリー。これをつければ人気者。
 いえいえ、これをつけなきゃ友達から馬鹿にされてしまいます。
 つければ間違いなく人気者、つけなければ馬鹿にされてしまう。
 どっちが得かは子供だってわかります。
 今なら、なんと六歳から十二歳までのお嬢さんには、無料で配っております。
 さぁ、いらっしゃいませ。」
 と、よくもまぁ、一息で言える物だというくらい長い前口上を喋っている地人が居た。
 地人の特徴道理のずんぐりむっくりの顔で毛皮の服を着ていて、刀を持っている。………これは、江戸では珍しいが彼らの民族衣装だ。
 その隣には、しゃべっている方とそっくりだが分厚い眼鏡をかけている。
 オーフェンは数歩さがるとたったったと、助走をつけて
「こんのクソダヌキィィィィィ」
 と、跳び蹴りを地人のボルカンとドーチン(どっちかは、不明。)に、喰らわした。
「な、何しやがる。この借金取り。
 いつもいつも、言われもなく人から借金返済を要求しよって。
 このマスマチュリアの狂犬ボルカノ=ボルカンがノルマが足り無くって叱られ減給殺してやる。」
 と、ボルカンという名前らしい刀を持った方が叫ぶ。
「いわれの無いって、………借金取りの時点でいわれはあるんじゃないのか。」
 と、ニケ君が突っ込むがまったくの正論である。利子を付けて返済するのは違法だが、元金を返済を要求するのは違法ではない。
「そもそも、人の仕事中に妨害するとは何事だ。」
「やかましぃ。ただの挨拶だ。」
 と、ボルカンが叫ぶとオーフェンは真顔で言うが、どういう挨拶だ。
「ほら、あれだ。あのキースの変態執事が出てきたらとりあえず埋めるなりもやすなり使用とするようなものだ。」
 と、あたし達の顔を見てオーフェンはそう説明する。
 ………なるほど、ナーガが現れたらとにかく石を投げるような物か。
「よくわかったわ。」
「よーするに、キタキタ親父にあったら蹴り倒すようなものだな。」
 と、あたしの台詞の後ニケ君が納得する。
「ああ、なるほど。さすが勇者様。わかりやすいよ。」
 と、ククリちゃんがニケ君をほめる。………勇者?まぁ、彼が使う魔法は勇者の証でもあるが、………。
「今日は、借金を取り立てに来たんじゃねえ。
 てめぇらが、配っているアクセサリーに用があるんだ。」
 と、オーフェンが言うと
「ほしいのか。」
 と、桃色と白の髪留めを見せるボルカン
「たまに、兄さんが本気で怖くなるよ。」
 と、ドーチン(消去法)が言う。
 たしかに、全身黒ずくめのやくざ風の兄ちゃんがいかにも少女趣味の髪飾りをつけていた日には、夢にうなされること必須である。
「………あんまふざけた事言っているとライオンの餌にしてやろうか。」
 と、オーフェンが真顔で言うが
「ちょっとまて。そんなもん家の帝架に食わせるつもりか!
 もしも、帝架が腹をこわしたらどうする。」
 と、凶華ちゃんが真顔で言う。
 ………心配するのが自分の子供なのは、子供思いだとほめるべきが薄情者だと突っ込むべきなのだろうか?
 そこに、爆発が起きた。

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34229江戸風動乱草紙 第一話 十三幕目kou 2009/7/21 21:18:55
記事番号34109へのコメント

L さて、いい加減第一話を終わらせようと思わないの?
Y さっぱり出番がないよ。……原作じゃぁ、お父さんと最初にあったのにさっぱりむかつくとかは、思っていないよ。
Z なにげに、怖いことを聞いた気がする………。
L Yちゃん。………なにげに怖い子ね。
G L様に怖いと言われるなんて………。
k ………ふっふっふ。女は裏の顔をもって一人前なんだよ。
L それは、反論しないけど………。
−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−−・
 爆音と共に、現れたのは謎の黒尽くめの人間だった。
 爆音と共に、地人兄妹を連れて行った。
「あ、てめ」
 と、オーフェンが手近にあったでっかい水桶を放り投げるが、黒尽くめはさっとよける。
「っく。こうなったら、………我は呼ぶ精霊の息吹」
 と、オーフェンの魔術が解放され、突風が起きる。
 しかし、
「防御三番」
 と、黒尽くめの声が響き魔術による突風が消える。
「なにぃ。」
 オーフェンがおどろくがそこに
「フリーズ・ブリット」
 と、あたしの魔法が放たれる。むろん、あたしもオーフェンも町中と言うことを考え派手ではない呪文を使っている。
 しかし、それは男が放り投げた投げナイフで防がれナイフを凍り付かせただけだった。
 こうして、あたし達は唯一の手がかりを失った………と、思うなら甘いのである。
 ボルカンが残していった呪術の道具が残っているのだ。

 その日は、すてきな満月だった。月明かりが夜の中を明るく照らしている。
 ガウリィを呼ぼうかと思ったが………ガウリィは寝ていたし………ガウリィが居るとあたしの目的の一つ。
 すなわち、悪党を倒してついでにその悪党がため込んだ金銀財宝を手にするのだ。
 あたしが見たところ、オーフェンに凶華ちゃんそれにニケ君やモカはその点話がわかりそうだ。
 ニケ君など、まだ十代前半なのになかなかできたお子さんである。きっと親の教育が良かったのだろう。………ベン君がうるさそうだが………眠りの呪文で眠らせればいいのだ。
 しっかし、ガウリィやアメリアやゼルガディスはやかましいし、………ミリーナはこういうのは理解しようとしないし………ルークにゼロスは奉行所の人間だからと止めるのだ。
 おかげで趣味の悪党いじめの金品強奪がなかなかできない。
 そのストレスまで発散できる。このチャンスを逃したらこのリナ=インバースの名前が廃るという者だ。
 呪術の道具は特定の波動を常に放っている。
 その波動を追いかければそれに力を与えている術者=渡陰木の居場所がわかるという者である。
 あたしがしばらく歩くと
「遅いぞ。凶華様は待ちくたびれたぞ。」
「よぉ。ずいぶん物々しい格好だな。」
「やっほー。」
「はーい。」
「なんや。楽しそうやな。」
「リナさんが最後だよ。」
 と、凶華ちゃんにオーフェンにニケ君にククリちゅんにモカにベン君がそういった。

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34237江戸風動乱草紙 第一話 十四話kou 2009/7/24 16:52:56
記事番号34109へのコメント

L さぁて、本格的に最終幕に近づいてきたわね。
Y そろそろ、でれるよ。さっぱり楽しみだよ。
k あ、そうそう。この前書きで現れたことは戻るときに都合良く忘れてもらうから
G ………どうやってよ。
k L様印の記憶消去くん一号………別名巨大な岩を頭に力一杯ぶつける。
 そのとたん逃げ出すYGZを楽しそうに追いかけるL
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 さて、あたしの格好はたしかに物々しいと言われてもしょうがない。
 なにがあっても言いように旅していたときに着ていた動きやすい服と、ゼロスからだまし取った………もとい、買い取った魔力増幅のタリスマンをつけている。
 あと、ニケ君はバンダナをつけて腰に短刀をつけているがほかにも大量の短刀を持っていそうだ。
 ククリちゃんの着ているのは、一見すると地味な毛皮だが………
「ちょっと、ククリちゃん。もしかして、それメケメケの毛皮を使った奴じゃない。」
 と、あたしが言う。
 メケメケとはジミナ村の特産物で名前通りジミナ村なのだが、特産物のメケメケという草食の生き物は、魔道をかじった者なら知っていて当然の動物だ。
 その毛皮には耐魔能力があり、魔法に対する防御力の結果高級品なのだ。
 ………ジミナ村では普段着として使われているらしいが………。
「ああ、そいつら、ジミナ村の出身らしいぞ。」
 と、オーフェンが言う。
 なるほど、お子様が着るには高級品だがそれなら納得だ。

 そこに、
「おぉ〜ほっほっほっほっほ」
「はっはっはっはっはっはっは」
「キタキタキタキタキタキタキタ」
 と、聞き覚えのあるというか………できることなら忘れたいが耳にこびりついて忘れられない三重奏が、夜の江戸の町を響かせた。
「っな、なんだ。この奇っ怪な音は」
 と、凶華ちゃんが言う。
 超常的家族をもつ凶華ちゃんもこれにはおどろいているらしい。
 ………まぁ、見た目が一番謎の月香ちゃんや雹霞君も話せば普通だったしな。
 あれは、内面も外見もまさしく超常現象というか………、
 ふと、隣を見るとあたしと同じように疲れた顔をしているのだろうオーフェンと、やや下を見ると同じくひたすら疲れたニケ君とククリちゃんがいた。
 そして、現れたのは………この世の悪夢。
 存在する者すべての理解を超えた者
 謎という言葉すら生ぬるい怪奇現象
 あたしの自称ライバル白蛇のナーガと謎の自称執事のキースに自称踊り子のキタキタ親父が現れた。
『………なに、あれ……?』
 と、モカにベン君に凶華ちゃんがつぶやいた。
 ………どう答えればいいのだろうか。妖怪と言ったら妖怪に失礼だろうし、宇宙人と言ったらベン君が文句を言うだろう。………絶対に言う。
 かといって人間とはあたしは思えない。
 ………そうか
「未確認生物よ」
 と、あたしの言葉にオーフェンとニケ君ククリちゃんが
『それだぁぁぁ』
 と、あたしを指さす。
「だれが、未確認生物よ。あたしは、人間よ」
 と、叫ぶ未確認生物その一(ナーガ)を指さして
「じゃかましぃ。ナーガあんた、なんでこんな所に現れるのよ。」
 と、あたしの台詞に凶華ちゃんが
「年上として忠告しておくぞ。………まぁ、凶華様も普通ではない知り合いが大量にいるが………、友達は選べよ。」
 うっわ。あたし今、猫耳見た目十代前半の自称二十歳で神様に忠告されたよ。
 しっかも、悔しいことに反論できないし………。
 ナーガは聞いていないのか元々人の話を聞かないだけかそっくりかえって言う。
「おぉ〜ほっほっほ。
 そんなこともわからないなんてまだまだね。私たちがいつものようにアドバーグさんと踊りの特訓をしていたら」
「あどばーぐ?」
 と、オーフェンが聞き返すと
「ああ、キタキタ親父の名前だよ。………だれも本名で呼ばないけど……。」
 と、ニケ君が教えてくれる。
「踊りって、そのさっきからくねくねうごいているそれか?」
 と、モカが言う。
 そう、いちいち言うのもいやで言わなかったが、………否、正確に言うならこれを見ていて何というかいやになって見ていないと自分に言い聞かせていたのだ。
 腰をくねくね腕をくねくねうごかして踊っている三人のなかで、唯一まともな格好をしているキースという青年が
「そこに、見るからに目つきを悪くなされておそらく、ろくな人生を歩んでいなく、今も野良犬のような生活を強いられているオーフェン殿とまぁ、なんか茶色い平べったい方と猫の平べったい方と男の方にしか見えない平べったい方と、ぽっちゃりした方と猿っぽい方とあと特徴が見えない方と、一緒に来られたのを見たのです。」
 ………茶色い平べったい方と、言うとあたしのことだろうか………。
『………平べったい………』
 と、モカに凶華ちゃんまで声を合わせて言う。
 胸の内からふつふつとわき上がってくるこれは何だろうか………。どす黒い闇色の者だ。
「猿………。」(ニケ)
「ぽっちゃり……」(ククリ)
「特徴のない………」(ベン)
 と、それぞれ自分の事らしいあだ名を聞いてどす黒いなにか………ぶっちゃけ殺意をかみしめながら聞いている。
 おっし、聞いといてやる。聞いた後手加減なしの攻撃呪文をぶっ放す。
「そして、丁度完成した踊りを見てもらおうとしたのですぞ。」
 と、腰ミノはげのキタキタ親父が言う。
 ………おーし、わかった。
 あたしはにっこりほほえむと
「ファイヤー・ボール」
「我は放つ光の白刃」
「トカゲのしっぽ」
 あたしとオーフェンとククリちゃんの攻撃が見事に当たって彼らは吹っ飛んだ。
「凶華様はあれの腹をかっさばいて、生きたまま埋めてやりたかったのだが。」
 と、凶華ちゃんが真顔で言うが
「余計な事に時間かけている暇ないわ。
 どうせ、生きているでしょうし見つけてから生きたまま埋めようが、R指定の残虐非道な殺人ショーやったって、あたしはむしろ手伝うわよ。」
 と、あたしが言うと
「そうだな。あんな存在そのものが間違っている奴らのために優歌を危険にさらすわけにもいかん。」
 と、凶華ちゃんは納得してくれた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
k 次回からYちゃんGちゃんZちゃんは後書き前書きに出ませんからよろしくお願いします。
L でもって、今はちょっと騒がしいから黙らせたんだけどね。
k ………第二話の出演者もちゃんと別に居るしね。
L え、いるの!
k います。

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34245江戸風動乱草紙 第一話 十五幕目kou 2009/7/26 20:44:59
記事番号34109へのコメント

L しっかし、凶華ちゃんって見た目の割に怖いことを言うわね。
k 見た目の割にならリナだってそうだと思いますが……ねぇ。
L それは、反論しないけれど………。もうすぐ最終幕なのよね。
k はいそうです。今回のラスボスはまったくのオリジナルキャラクターを出します………つーか、どのキャラも敵の必要な設定がはまらないんですよ。
L へー。
k と、言うわけで
L 開幕ですv
¥_¥_¥_¥_¥_¥_¥_¥_¥_¥_¥_¥_¥_¥_¥_¥_¥_¥
 進むとそこにあったのは、川だった。ここはたしか雪蛍川だ。
 そこに、一隻の船があった。かなり上質のルヴィナ杉でできていて高級品に違いない。
 そこには、提灯の明かりがついていて人がいることを証明している。
「……奇術団の3人組が居る。」
 と、ベン君が言う。
「なかなか、愉快なやからが居るようだな。」
 と、凶華ちゃんが獲物をみつけた猫のように笑って言う。
 さて、どうやって進入するべきか………。
 と、考えていると
「ミョンミョンミョンミョン」
 と、後ろから声がした。
『みゅんみゅん?』
 と、あたしとオーフェンにモカに凶華ちゃんにベン君が思わずつぶやいて振り向くと………そこには、何かが居た。
 緑色の麦わら帽子、それを見て思いついてのはその言葉だった。
「ミュンミュンだよ。」
 と、ククリちゃんが言う。そして、
「ククリの言うことを聞いてそれを飛ぶことができるんだぜ。」
 と、ニケ君が言った。
 本当に摩訶不思議な術である。グルグルは………。
 こうしてあたし達は空を飛んだ。
 別にあたしだって空を飛ぶ呪文は二つばかり心得ているが……、この大人数を抱えて空高く飛ぶのはちと難しい。
 念のため聞いてみると、ベン君は空を飛べる姿は一つ居るらしいが……、なんでも宇宙人に変身するらしいが、十分間変身しっぱなしでしかも連続で変身はできないらしい。
 案外、不便である。
 オーフェンの魔術で空中浮遊は当人曰くめちゃくちゃ疲れるからいやだそうだ。
 ………いい年扱いた大人のくせに………。
 凶華ちゃんにモカは飛べるかと言われてしまった。………高くジャンプする事はできそうな身体能力だけど……。
 空高く飛ぶと船の中もわりかし明るくしていた。
 その中に運び込まれている誘拐された少女達
「優歌!」
「グヴェン」
「ジュジュ(ちゃん)」
 と、凶華ちゃんにベン君にニケ君ククリちゃんが叫ぶ。
 よく見ると、黒髪の少女と茶髪の少女に金髪の少女が運び込まれている。
 おそらく薬か何かで眠らされているのだろう。
 甲板でゴージャスな椅子に座り酒を飲んでいるのは1人の男だった。
 でっぷりとふっとった体ではち切れんばかりになっている、金持ち貴族や成金商人とかが着ている悪趣味だが金だけはかけてある服。
 うっすらとはげかかった頭が提灯によって輝いている。(苦笑)
「……そういや、コギーの職場に行ったとき一度みたぞ。
 たしか、親か何かのコネで地位のある役職に就いた変態はげ親父だそうだ。
 なんでも、ロリコン趣味がある。と、コギーが言っていたな。」
 と、オーフェンが言う。
「なんで、番所なんかにいったんや。」
 と、モカが聞くと
「爆裂くん十二番。別名、無能部下激痛肩当てを届けに行ったんだ。」
 と、オーフェンが答える。
 ………無能部下というと………もしかしてコギーの事だろうか。
「かなり重い肩当ての内側には棘がびっしりついていてつけると鍵を外さない限り、ものすっごい激痛が走るんだ。
 ダイアンの旦那もなかなかの物だとほめてくれたぞ。」
 と、オーファンが楽しそうに言う。
「ダイアンって?」
 と、ベンが聞くと
「コギーの上司」
 と、オーフェンが答えた。
 ………まぁ、今はどうでもいいか。
 と、あたしは先ほど聞いた番所内でのちょっと怖い話を忘れることにした。

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34254江戸風動乱草紙 第一話 十六幕目kou 2009/7/28 22:42:36
記事番号34109へのコメント

k さて、なんだかんだと十六幕目。補習も終わってうれしい今日この頃v
L 補習ねぇ。あんた小説ばっかよんで居るから………
k 名誉のために言わせていただきますが、これは学校の生徒全員参加の補習です。
L あっそうなの。
k 行かないと、受験のエントリーシートを受け付けてくれないの。
L それ、夏休みの意味ないじゃないの。
k 全くですよねぇ。あと、スレイヤーズのEVOLUTION-Rの漫画を見事手にしました。あとは、DVDの五巻だ。
 あと、みょんみょんじゃなくてよんよんでした。………すみません。
:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:
 あたしの風の呪文で、声が聞こえる。
 オーフェンの魔術なら映像も見ることができるのだろうが、声が聞こえるのはまずい。
 風があたし達の元に声を聞かせる。
『まったく。高い金をだしてこのワシが雇ったんだぞ。』
 と、変態ロリコン親父が言うと
『も、もうしわけありません………。なにぶん、あんなのが関わっているとは思っても居ませんでした故に………。』
 と、渡陰木が平謝りをする。
『まったく、呪術師を雇って集めたかわゆい少女を集めてワシだけのうはうはパラダイスを創ろうという計画を………、まだまだかわゆい女の子がほしいのに………。』
 と、言う声がうめく。
 ………んな、理由で誘拐していたのか。最低いがい何でもないな。
『そもそも、あの時に酔っぱらったヤクザに見られたのも厄介なのだ。
 まぁ、あの事件を調べるのにワシの知る限り無能な岡っ引きを当てたから大丈夫だと思うが………。』
 と、言う。オーフェンがこくこくとうなずいている。
『まぁ、いい。では、早速あ〜んなことやこ〜んな事をやろうか。』
 と、いやらしい笑みを浮かべて(と、言っても見えるわけではなく想像だが………だいたい似たようなものだろう。)下へと向かおうとしたとき、凶華ちゃんがとんだ。
 正確に言うと飛び降りたのだ。
「っな、」
 おもわずあたしが手を伸ばすが凶華ちゃんはものすごい勢いで落ちる。
「わても乗った。」
 と、モカも飛び降りるが、………これで2人とも落ちた怪我で戦えないと言うことになったらあたしは指さして笑うぞ。
 魔道は魔術に比べて回復系に向いているが、あたしは回復なんぞ治癒しかつかえないぞ。
 しょうがなくあたし達もよんよんにのったまま降りていくことにした。

 ッバッン
 と、音を立てて現れた凶華ちゃんに色めきだつ船の上の人々に凶華ちゃんは勇ましくそして高らかに言った。
「きさまらが神の娘を誘拐した不届き物か!」
 限りなく上から目線で凶華ちゃんは吠える。
「き、貴様は一体何者だ。」
 と、変態ロリコン親父が言うと、凶華ちゃんは、
「っふ。何者だと、まぁいい、ゲスに名乗るにはもったいない名前だが名乗ってやろう。
 全知にして全能の神にして勝利の女神で破壊神で絶対神。
 狂乱家族事、乱崎家の母親。乱崎凶華様だ。
 きさまらが恐れ多くも誘拐した娘の中に凶華様のかわいい愛娘優歌がいる。
 今の家に優歌とその他大勢の娘達を五体満足髪の毛一本汚さずに、無事に返せば慈悲の心を与えないこともないぞ。
 だが、あくまで偉大な凶華様に逆らうというなら、その薄汚い髪の毛一本たりともこの地上どころか、地獄にすら消え去ると思い知れ。」
 と、吠えた。
 そこに、
「なんや、ようわからんが」
 と、ワンテンポ遅れたモカちゃんが見事に着地して言う。
「まぁ、誘拐拉致監禁はあかんよなぁ。」
 と、腰から白い刀を抜いて笑って言った。
 そこに、
「一つ人の世にはびこる、二つ不埒な悪行三昧、三つ見事に裁いて見せようか。
 天才魔道士リナ=インバースただいまここに見参!」
 と、あたしがそこそこの高さから飛び降りてそう叫ぶ。
 んー、一度言ってみたかったんだ。
「……まぁ、正義の味方って名乗る訳じゃ無いが、はっきり言ってこのまま見捨てるわけにも行かないんでね。」
 と、オーフェンも言い。
「罪もない女の子を誘拐するとは不届き千万。今ここで成敗してくれる。」
 と、ニケ君が言い
「きゃ〜vv勇者様vかっこいい〜v」
 と、ククリちゃんが黄色い声を上げる。
 そして、
「………僕の従兄弟を帰せよ。」
 と、ベン君がわりかし座った目で言った。
 その日は月のきれいな夜だった。

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34263江戸風動乱草紙 第一話 十七幕目kou 2009/7/31 19:29:21
記事番号34109へのコメント

L さて、いい加減第一話を終わらせようと考えているけどなかなか書き終えない馬鹿なkouは、何を考えているのよ。
k 馬鹿とは何ですか。こっちは受験生で宿題やら親戚つきあいの祖父祖母の家への旅行やら、八月末の締め切りの応募用の小説の書き上げやらで予定が集まりまくりなんですよ。
L そのくせ、ぷ○ぷよ7を半日かけてストーリークリアしてくせに。あと、ち○ロボ!にもはまっているわよね。このゲーマー
k ゲーマーじゃないやい。わりと好みはうるさいんだよ。ドラクエとかファイファンとかはやったことないし………。
L たしかに、それをゲーマーと言っていいのかどうかちょっと悩むわね。
k あたしが好きになるのは割とマイナーなのか時季外れなんですよね。
 スレイヤーズを好きになったのもブームが過ぎ去った頃でしたしね。
L あっそ。
@・@・@・@・@・@・@・@・@・@・@・@・@・@・@・@・@・@
 突如として文字通り振ってわいてきたあたし達に悪党の親玉は、者の見事に泡を食っていた。
 んー、文字通り三流悪党だ。だが、
「………ふっ………貴様らが愚かにもワシに逆らう馬鹿者どものか。」
「おめぇに馬鹿者呼ばわりされる筋合いはねえよ。
 犯罪者に馬鹿にされるほど俺は落ちぶれていないつもりだ。」
 と、オーフェンが言うが………非許可の金貸しは十分に犯罪者だぞ。
「やい。オッサン。
 おとなしく降伏しないとこの俺様が許さないぜ。」
 と、ニケ君が指を指して言う。………ほー割とかっこいいことを言う者である。
「ふっふっふ。許さないとどうするのかな。」
「お姉さんお兄さん達〜。よろしくお願いしま〜す。」
 と、変態ロリコン親父の言葉にあたし達に向かってニケ君は言う。
 って、自分はたたかわないんかい。
 ………まぁ、良いか。いくら魔法を使うからと言って子供を戦わせるほどあたしは鬼じゃない。………故郷の姉ちゃんはあのぐらいの頃から妖怪を芝木倒していたらしいが………。姉ちゃんは特別である。
 あたしが飛びかかろうとして、体に違和感を感じた。
 まるで体中に重しを着せられたような重みを感じあたしは、思わず膝をつく。
 頭の中もくわんくわんと響き始める。周りを見ると、どうやら異変はあたしだけじゃなくて、その場にいる全員………と言ってもあたし達七人だけだが、顔色も良くない。
 そこに、
「ふっふっふ。この呪術師渡陰木を忘れていましたね。
 この船には、わたしの呪術を増幅する魔方陣がかかっているんですよ。
 だからこそ、あれだけの大人数を意志のない操り人形にできたんですよ。」
 と、渡陰木がぬんばらぬんばらとおどりながら言った。
「……や、……やかま………やかましぃわぁぁぁ」
 と、モカが吠えた。
 そして、手にしていた刀を振りかざす。
 その刀が一瞬まばゆいばかりに光り輝いて、船の上をまるで昼間の用に光り輝かせた。
 モカが刀を振りぶった瞬間に、一瞬なにかが見えた。
 何かと言われても困る。白い人影のような者が見えた。
 モカが刀を船に突き刺した。
 その瞬間に、体中にあった倦怠感と違和感が消え去った。
「っな、わたしの呪術の力が消えていく!」
 と、渡陰木が叫ぶ。そこに、青い疾風が駆け抜けて渡陰木がとんだ。
 渡陰木がいた場所には、青と黒の二色のトカゲのような者が居た。
 胸のかざりに見覚えがあった。………そこであたしは気づく、夜に出会った犬、フォーアームズという四本腕の大男、そしてベン君についていた特徴的なマーク。
 おそらく、このトカゲもどきもベン君の変身した姿だろう。
 ちなみに、どうでも良いことこの上ないが、渡陰木は海に落ちた。
 しっかし、モカの刀はおそらく妖刀かなにかとにかく魔力を持った刀だ。………あとで、売ってくれと頼んでみよう。
「どうやら、」
「手加減は」
「いらないみたいやな。」
「死ぬほどいてぇと思うが」
 と、あたしと凶華ちゃんとモカとオーフェンが立ち上がって言う。
 そして、
「………、で………でぇぇいやれ」
 と、変態ロリコン親父がだした命令と共に集まった手下どもがこちらへと向かってきた。
 よぉぉぉし、いくらでもかかってきなさい。

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34268江戸風動乱草紙 第一話 十八話kou 2009/8/1 21:35:22
記事番号34109へのコメント

L そういや、あんたまだDVDの五を手にしていないんでしょ。
k インターネットはできるんですけれどインターネットで購入するのは仕方を知らなくて………。
 まぁ近所の店で探しているんですよ。
L 最近、見たいDVDが増えているんでしょ。
k 狂乱家族日記やスレイヤーズも見てみたいんですよ。さて、そろそろあと数話で終わりますよ。
L 下手すると二十数話ね。
k お、多くても二十前半です。
L 言いどもるな。
-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^-^
「わっはっっはっっは。ぬるいぬるいぞ。その程度の力で凶華様を倒そうというのか。
 この愚か者目。凶華様率いる狂乱家族に逆らう者は、せめて都市一つを破壊できるかもしれない戦闘能力を必要とすると言う必須条件を知らないのか。」
 と、凶華ちゃんが吠える。………どんな家族だろうか。
 しっかし、あの細い腕と小さなからだから出ているとは思えないほどの身体能力である。
「我は築く太陽の塔」
 と、オーフェンの魔術によって燃え上がる炎の塔。魔術の炎は引火しないから火事にはならないので安心だ。
 しっかし、あの腕ははっきり言って街角にある魔術師なんかのと頃では不可能のほどの威力だと思うが………。
 あれほどの実力のある魔術師はおそらく城仕えの魔術師や牙の塔の魔術師と比べても遜色しないと思うぞ。………非許可の金貸しなんかよりもっと良い働き口だってあるだろうに………。
 と、あたしは考える。念のために言っているがあたしだって戦っているぞ。
「くらぇぇぇ。このアマ」
 と、あたしに向かってやってきた筋肉質の男にあたしはあっさりとよけるとそのまま手を添えて力ある言葉を解放する。
「モノヴォルト」
 あたしの手のひらから生まれた電撃で男は昏倒する。………まぁ、軽い電撃を放つ呪文だから心臓が弱くない限り死にはしないだろう。
 ドドドドドドドボォォン
 と、奇妙な音がしたと思ったらモカがおそらく数十人を吹っ飛ばして、吹っ飛んだ雑魚が川に落ちたようだ。
「なんや、弱すぎるで、もっと強い奴はおらんのんかい。」
 と、モカが吠える。………こいつ、これだけ聞いていると昔ガウリィと戦いたがって死んだ人きりマニアのロッドと、今は江戸にいないがガウリィの自称ライバルザングルスにに、にているなぁ。
 つまり、強い奴と戦いたがる戦闘狂……。まぁ、殺していないところを見るとロッドよりはマシだな。
 ベンくんの姿は見えない。見えないが居ることも活躍もわかる。
 青い閃光が行った先には、風と倒されて気を失っている雑魚があふれている。ベンくん曰くこの姿はエクセラレートと言う奴らしい。
 ちなみに、因縁ある三人組はククリちゃんとニケ君のコンビネーションの前に倒された。
 火の刀のほかに純粋に輝く刀をだした。その刀がその何というか伸びたのだ。
 んー、さすが魔法で生み出した刀である。ククリちゃんの魔法によるでっかいイチゴ、何でもヘビイチゴと言うらしいのがイチゴを大量に放出している。
 そのイチゴはどうやら爆弾らしく敵はおもしろいようにばったばったと倒されていく。
 しばらくすると、ベン君の姿が戻った頃には船の上で立っている奴は、変態ロリコン親父しか居なかった。
 しかし、その男にはまだ敗北を感じた顔ではなかった。
「な、なるほど強い。その強さは認めよう。」
「そいつはどうも」
 と、あたしは軽く返事をする。
「どうだ。ワシの手下にならないか。」
 と、男が言ったときはさすがにあきれたが……。
 この状況であたし達が、はい。よろこんで。と、言うと思っているのか。
「たわけたことを言うな。かわいい愛娘を誘拐した愚か者になぜつかえなければならない。
 それに何より神を仕えさせようと考えるとは、不届きもにもほどがあるぞ。」
 と、凶華ちゃんが吠える。
「まったく。この状況でそういうことを言うなんて気が知れないわね。」
 と、あたしも苦笑混じりに言う。
「日給もそれなりだ。それに何より見ろ。」
 と、言うと上空から現れたのは、大量の敵だった。
「ワシにはまだこれだけの部下が居る。それに何より………」
 そういうと懐からなにやらスイッチらしき者を取り出す。………まさか!
「ワシがスイッチを押せばそのとたん船の下にある少女達がいる場所は爆発する。
 そうすれば、少女達はどうなるかな」
 正気か!こいつ。そんなことをすれば船の上にいるあたし達だって無事では済まない………。
 いや、こいつなら部下を使って自分だけ脱出するだろう。あたしが内心、悩んでいると
「押したいなら押せばいいぞ。
 まぁ。押したところで爆破はしないとおもうがな。」
 と、凶華ちゃんがつまらなさそうに言う。
「おい。凶華!
 あいつの目は正気じゃないぞ。あいつの言っていることは冗談でも脅しでもはったりでもないぞ。」
 と、オーフェンが言うが
「大丈夫だ。凶華様は頼もしいことに全知全能だぞ。」
 と、凶華ちゃんが言い。
「しかし、こうラスボスの最後のあがきなのだからこう巨大生物を召還するとか意味もなく巨大化するとかこう化け物みたいに変身するとかした方が、凶華様的には楽しいのだが……。」
 と、言う。
「そ、そういうなら本当に押してやる。」
 そういうと男はスイッチを押したが、
「爆発しないよ。………母親、優歌達を見つけたよ。
 それから、父親が無茶をするなと怒っていたよ。」
 と、この場に場違いなほどのほほんと無邪気な声が聞こえた。
 船の奥から現れたのは、頭にピンク色のでっかいクラゲの月香ちゃんをのせた雹霞君だった。
「そうはいっても、凰火が雷蝶に連絡しなければと言っていたから凶華様が先に進んだのだ。
 それにこれはそう、おとりだ。」
 と、凶華ちゃんが言う。
「………まぁ、良いけれどね。ついていた爆弾も単純だったからすぐ解体できたよ。」
 と、雹霞君が言うそして、
「で、こいつが優歌をさらった悪い奴だね。母親殺して良い?」
 と、雹霞君が取り出したのはなにやら凶悪な電撃をばちばちと放出している刀だった。
 と、言うが悪意無く殺して良いかと聞くところが怖い。
「やめぬか。こんなやつ殺しても優歌が汚れるだけだ。」
 と、凶華ちゃんが言うそして、
「りぃぃなぁぁぁ」
 と、声がした。思わずびくりと振り向くと刀をもったガウリィが居た。
 んげぇ。
 なんで、ガウリィがここにいる?
「あ。そうそう、この場所がわかった時点で家族を通して貴様らの友人を呼んどいたぞ。わりと大人数の敵だからな。
 それになにより、宴は大人数でやった方が派手で楽しいぞ。」
 と、凶華ちゃんが言う。
 念のため振り向くといつの間にか変態ロリコン親父の部下は全員倒されてその代わりに、凶華ちゃんの家族にゼルにアメリア、ルークにミリーナ………ゼロスは居ない。ほかにもマジックくんにクリーオウちゃんにコギーにボニーなど
「んげ、コギー達まで………。」 オーフェン
「あ、トマ」 ニケ君
「よぉ。ブルマン、キリマン」 モカ
「や、やっほぉ〜」 あたし
「じ、………じーちゃん」 ベン
 これは、戦いよりも後の言い訳の方が大変そうだ。
 そこに、上空から飛行船が現れた。
「んげ」
 あたしは思わずうめく。それは、超常現象対策局とギルドだった。

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34272江戸風動乱草紙 第一話 十九幕目kou 2009/8/3 08:51:13
記事番号34109へのコメント

k 狂乱家族日記番外編そのごを買いました。優歌ちゃんが魔○少○になったり、するギャグ話からシリアス鬱々した姫○○子時代からの因縁話も盛りだくさん。
L ○宮ってなによ。
k それは、まぁ本書をお読みください。ちょっとばかりブラックシリアスな話でもあるけれど、それと同時にばかばかしいを通り越してなにかに怒りたくなること請け合いの話もあります。
L いや、っていうか○宮零○って誰?
k では、開幕です。っあ、L様はついでにこれをご覧ください。
kou狂乱家族日記現在11冊と番外編5冊をL様に渡す。
L様振りかぶっていたブラックジャック(カードゲームではなく武器)をしまって読み始める。
−@−@−@−@−@−@−@−@−@−@−@−@−@−@−@−@−@−
 やばい………やばい。はっきり言って名前も知らないけれど変態ロリコン親父は、かなりの地位を持っている。
 こいつの話を信じてあたし達を逮捕する可能性が高い。実際に変態ロリコン親父は、勝ち誇ったように笑っている。
「ふはっはははあっは。どうやら勝負あったようだな。」
「凶華!あなたは、また勝手なことをして優歌が心配なのはあなただけじゃないんですよ。」
「そうは、言っても凶華様は居ても立っても入れなかったのだ。」
「地位のあるわしと愚かな郡民の貴様らとの言葉どちらが信用されるか、わかるか?」
「本当よ。猫さん。
 優歌ちゃんが前に誘拐された鳥哭島での事件の時だって猫さんは一人で突っ走って、………。」
「そうだよ。母親。僕たちだって優歌が心配なんだよ。」
「貴様らは、逮捕されるのだ。そして、わたしは英雄となるのだ。
 はっはっはっは。もはや無駄なあがきをするのは、あきらめるのだな。」
「まったくである。母上。
 それになにより、確かにほかの方々もかなりつよいであるがいきなり呼びつけるのは感心しないである。」
「全くじゃ。そもそも、優歌達を救えたのは我の空間移動のおかげぞよ。
 まだ、今宵は月が満ち足りていないというのに………。」
 ………こんな状況に、なに和やかに会話をしているんだこの家族は………。
 そこに、長い黒髪の少女が現れる。
「お母さん。お父さん。姉様、銀夏さん。帝架、雹霞、月香」
 と、駆け出すと凶華ちゃんに抱きつく。
「おかぁぁさん。助けてくれたんだね。さっぱりうれしいよ。」
 と、抱きつく光景はまるでめでたしめでたしのホームドラマの光景である。
 ………母親が猫耳少女で生物兵器とクラゲとライオンの兄妹がいると言う光景を無視すればだが……。
「でぇぇぇい。無視するなぁぁぁ」
 と、とうとうロリコン変態親父(あれ、さっきまでとちょっと変わった気がする………まぁいいか。)は、怒鳴る。
 しかし、本当に困った。もしも、捕まったり指名手配になったら故郷の姉ちゃんに怒られる。
 凶華ちゃんはうるさそうに見て言う。
「やかましぃなぁ。おい凰火あいつを黙らせろ。」
 と、凶華ちゃんに言われて凰火さんはやれやれ命令ばっかりですねあなたは、……。と、言うと懐から何かを取り出す。そして、
「僕は、超常現象対策局の局員。超常現象対策番所の実行部隊隊長乱崎 凰火と言います。
 そして、乱崎家は超常現象対策番所のなのもと保護されています。
 あなたは、違法能力使役と誘拐に少女監禁その他諸々の罪で逮捕されます。」
 その言葉と同時に、降りてきた超常現象対策番所は一斉に変態ロリコン親父をとっつかまえる。
 こうして物語は終幕を迎えようとしていた。

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34282江戸風動乱草紙 第一話 二十幕目kou 2009/8/5 09:34:43
記事番号34109へのコメント

k さて、夏だ暑いぞ。いいかげんDVDを買いたいぞ。
L そんなことより、あんた毎日投稿していない?
k まぁ、祖母の家に行ったら無理だろうな。………あそこの家にもパソコンあるんだけど………。旅行は今年はなしになりそうだけど……。
L まぁ、………元気出しなさいよ。
k ありがとうございます。では、
L 開幕です。
=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=
「そもそも、勝手に行くなよな。」
「いいじゃないの。それに、まさか爆弾を用意しているほどいかれた奴だとは、思わなかったし………。」
「どうせ、悪党から金品強奪するつもりだったんだろ。」
 と、あたしはガウリィから説教を受けていた。
 本来なら、たとえ悪人からの証言だとしても魔道を使ったことがばれてかなり厄介なことになるはずなのだが……どういう訳だがあたし達が運ばれたのは、かなり良い部屋だったりする。
 お茶と茶菓子付きで置かれている。
 ガウリィの説教から解放されたあたしは、ぎゃくにガウリィに聞く。
「ところで、もしかしてアメリア達も………」
「魔法を使ったぞ。と、言うかえ〜っと」
 これから先は、アメリア達に聞いた方が良さそうだ。
 あたしは、そう判断してアメリアの方へ向くと
「マジック君は魔術師でしたしクリーオウさんのペットのレキは実はディープドラゴンの子供でしたし」
 んげ
 あたしは、思わず絶句する。ディープドラゴンとは魔術を使ういくつかのドラゴンの中でもかなり厄介な種族だ。
 ………と、言うか魔術を使うドラゴンは全部厄介だが………。
 でも、あれは森の中にしか居ないはずなのだが……。
「どういう訳だが、クリーオウになついてな。だれかと主従をけっするとずっと付き従う性質があるらしい。
 まぁ、要するにクリーオウの言うことを聞くんだ。」
 と、オーフェンがあたしが眉をひそめた理由がわかったらしく言う。
 オーフェンはと言うとクリーオウちゃんやコギーから口うるさく文句を言われているが、何処吹く風である。
「まぁ、………簡単に言うと普通の人間の方が少なかったんですよね。このメンツ」
 と、アメリアが苦笑混じりにいった。
 そこに、
「あら〜ん。待たせちゃったかしら〜」
 と、甘ったるい声が聞こえた。
 現れたのは、変な者だった。
 ピンク色の髪の毛を腰まで伸ばした少女と言う見かけだが、………頭から生えているのはチョウチョの触手のようなもので、背中からはチョウチョの羽が生えている。
「おそいぞ。ヒラリン」
 と、凶華ちゃんがふんぞり返って言うと
「いやん。凶華ちゃん。ヒラリンなんてよばないでほしいわん。
 わたしのことは、魔法少女とかいってほしいのよん。」
 と、ヒラリン(仮名)が言う。
 ………魔法少女………て、……まぁ良いけれど……。
「局長……。ちゃんと自己紹介しないとわからない方々も居ますよ。」
 と、いったのはいつの間に現れたのか全く気づかなかった青年だった。
 覆面と仮面をしたわかりやすい忍者の格好をしている。おそらく意図的に気配を常に消しているのだろう。
「わかったわよ。蜘蛛は、まじめね。」
 と、ヒラリン(仮名)はその忍者を蜘蛛と呼ぶと向き直り
「どうも。超常現象対策局対策番所の局長の平塚雷蝶よ。
 魔法少女ってよんでね。」
 と、それはきゃるんと笑顔でいった。………局長ぅぅ?
 なんで一体いきなりトップが出てくるのだ。
「ん〜。あなたたち全員登録とか許可書とかがかなりあやうふやでふやふやなのよね〜。本来なら厳罰者なんだけど〜、今回の事件はかなりじつは大きいのよん。」
 と、雷蝶はにこやかにいう。
「誘拐された少女の優歌ちゃん……あら、まるでダジャレみたいね。
 とにかく、優歌ちゃんはちょっと局どころか国家的に重要な存在なのよん。
 それに〜、凶華ちゃんがこんなおもしろいやつらが自由におもしろい力をつかえないというのはどういうことだ。って、怒鳴り続けているのよ。
 もう、雷蝶こまちゃうん」
 と、雷蝶が言う。
「ほかならぬ狂乱家族の頼みと、この事件の解決に手を貸してくれたしね。」
 と、言うと
「ちちんぷいぷい」
 と、いい加減きわまりない呪文を唱えるとあたし達のまわりに『超特別超常能力許可書』が置かれていた。
「それが、あればまぁ犯罪さえしなければどんな時に超常的力……魔法に魔道に魔術に魔力刀も使いたい放題〜。
 ん〜、あたしってば太っ腹ね。」
 と、雷蝶が笑顔でいった。
 こうして、事件は解決した。

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34283江戸風動乱草紙 第一話 終幕kou 2009/8/5 09:57:05
記事番号34109へのコメント

L なんだかんだと第一話終幕ね。
k なんだかんだと二十一幕目となって初めて終幕。
L 長い長いぞ。
k まぁ、これは思いっきり趣味で創った作品で結末なんていつ来るかわからない気まぐれぶった切り覚悟の作品ですから
L ぶった切る前にあたしの出番を創りなさいよ。さもないと
k わかってますから頼みますからそんな一昔前の不良の武器釘バットなんて、古すぎてぎゃくに新しさを感じるものはしまってください。
L では、………
k 第一話の終幕をご覧ください。
・#・#・#・#・#・#・#・#・#・#・#・#・#・#・#・#・#・
 江戸はその日も平和だった。
 あの事件が終わってもう三日たった。あたし達は懐かしい日常に………じつは戻っていなかった。
 いや、なんでと言われても困る。魔法が使いたい放題だということがまず変わったのだ。まぁかといって無意味に魔法を使っている訳じゃ無い。
 あと、白姫亭の常連客が増えた。これが日常が変わったことの原因の一つだ。
 まず、金もないのにオーフェンがしょっちゅう来る。
 あと、コギーは東番所につとめることになった。あと、あの事件を解決したことでほめられてボーナスが入ったそうだ。これは、ルークも一緒だ。
 なんでも、コギーが入って初めてここまで大きな事件を解決できたということで、ルークと捜査のチームを作られた。
 それで、コギーの直属の上司も東番所へ来ることになったらしい。
 あったことはないけど、知り合いらしいオーフェン曰くむっつり無表情の鬼畜らしい。
 その証拠は、ルークが酒を飲んで愚痴る回数が増えたことから間違いないだろう。
 オーフェンはルークとあとゼロスに何かを進めている。
 あと、狂乱家族も良く来るようになった。
 理由は白姫亭の新しい従業員だ。
 なんでも、つとめる先つとめる先に家族がしょっちゅう来るもんだからすぐに解雇されていたらしい千花さんをやっとったのだ。
 まぁ、魔法の使いたい放題もこの一家のおかげだし、ちゃんとお金を払ってくれるから文句はない。
 あと、新しい常連客はニケ君ククリちゃんにジュジュちゃんにトマくん。ベンにその従兄弟のグヴェンにそのじいさんのマックスさん。
 なんでも、マックスさん実は、超常現象対策局につとめていたらしい。今は、定年退職したそうだが………。
 そして、コギーにボギーにマジック君にクリーオウちゃんモカにブルマンキリマン………要するにこの事件に関わった一段は全員ほとんど常連となった。
 あと、バックアップ長屋も賑やかになった。
 長屋の住人が増えた。信用をえたゼルにそもそも住むところを探していたモカ達に、長居するから家がほしいといっていたニコピョン一座が住み着いた。
 そのうち、ちゃんと家賃払っているのはあたしとガウリィにゼルで、ニコピョン一座はたまに滞納してモカ達はしょっちゅう滞納してオーフェンは相変わらず滞納している。
 まぁまだ知らないことはあるけれど……。
 たとえば、なんで狂乱家族はどうして国家的に保護を受けているのかとかゼルがどうしてキメラなんだと言うこととか謎はわりと残っている。
 だけど、それはまた別の事件でわかることとなった。
 とにかく、これは始まりにしか過ぎなかったのだ。
 橋の上での殺人事件と幼女誘拐事件は始まりにしか過ぎなかったのだ。
 ………てね。

 第一話 終わり

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