◆−黄昏の空 カタートに日は沈む−フィーナ (2008/12/16 21:51:26) No.33874
 ┗初めましてっ−紗希 (2008/12/16 22:22:03) No.33875
  ┗ありがとうございます!−フィーナ (2008/12/19 13:03:54) No.33876
   ┗をや?−紗希 (2008/12/22 21:27:00) No.33881
    ┗Re:をや?−フィーナ (2008/12/26 21:48:48) No.33891


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33874黄昏の空 カタートに日は沈むフィーナ 2008/12/16 21:51:26


L なんであたしは名前だけで、部下Sが主役ってのは気に入らないけど、なにはともあれ『黄昏の空 カタートに日は沈む』スタート!










------いつから、そこにまどろんでいたのか定かではない
『彼』にとって、時間などというものは、あまり意味のないものだからだ

どくんっ

脈動が広がる
意識が覚醒していく

どくんっ!

先ほどよりも、大きな鼓動
この感覚には、覚えがある
しかも、それはそう遠くない過去

どくんどくんっ!

身体の戒めは、自らの意思で断ち切ることは出来ない

どくどくどく!

魔力の氷に閉ざされたなか、眼(まなこ)が---ひらく
その色は、昏い紅






---ようこそ、『私』---
『彼』は、佇む『彼』に意識を向ける
「あんたか」
抑揚のない声で、赤毛の『彼』はいった
---こうして、お会いできたのはつい最近のような気がしますね---
「二年ほど前だ、俺たちが出会ったのは」
感慨にふける『彼』に、無感動に応える『彼』
「別に、同年会しに来たわけじゃねえだろ」
---そうですね、では単刀直入にいいましょう・・・・・・カタート山脈に来て、『私』を解放してください・・・『ルーク・シャブラニグドゥ』---






『彼』の影響を受けた形なき異形の者
歓喜の産声を上げ、もてる限りの破壊を行う






---どうかしましたか?『ルーク』---
沈黙を保つ『彼』に、しかし『彼』は根気強く問う
---あなたと、私・・・わたしたちの手で、世界を滅ぼし『あの御方』のもとに還りましょう---






「・・・断る」
決然と言い放つ






『彼ら』の会話を傍聴していた者たちは、低く、どよめく







---それは・・・・・・何故です?---
「世界を滅ぼすのは、やるべきことを終えてからだぜ?魔王さんよ」
意識を共有し、『彼』の意図を悟る
---まちなさい、かの人間たちと雌雄を決するのは『私』を解放してからでも、遅くはありません---
「なら、なんであんたは焦っている・・・あんたらにとっちゃ、人間なんて取るに足らない存在のはずだろ?それとも、もうじきそこに金髪の姉ちゃんがあんたどつきに来るからか?」

---・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・---

長い、永い沈黙の中、『彼』は動けぬわが身を呪いつつ涙した
---わかってるんなら、早く来てくださいよ〜〜っ!!そうしていただければ、私の力・・・あなたに差し上げますからー!---
「そいつはできねえ相談だな。よしんば、それであんた解放したら今度は俺がその餌食だ・・・っま・・・彼岸花でも飾っといてやるから、大人しくボコられてろ」
---他人事だと思って、この人でなしっ!---
「今の俺、人じゃねえからなー・・・んじゃ、俺が生きてたら、また会おうぜ!」
やたら爽やかな口調で、ルークの意識は『彼』の前から姿を消したのだった










あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

今、『彼』の思考はこの文字で埋め尽くされていた
ようやく、『彼女』のお仕置き・・・・・・もとい、世界の滅びを成就できようとしているのに、頼みの綱だった『彼』は、独断・・・という表現もおかしいが『例の人間たち』のもとに赴いてしまった
---いったい、私にどうしろと?---






とにかく、なんとしても『彼』を連れ戻す・・・のは、『彼』以外できそうにない
「どうなさいます?ルビー・アイさま」
楽しげな声に、意識を向ける
傍にいたのは、漆黒の長い髪をした華奢な女性
---ダルフィン・・・ですか---
憂鬱そうに呟く
「命令系統の統率が乱れて、下級の者たちが混乱しております」
堅苦しい口調で虚空から出現したのは、かがやく金髪を短くまとめた大柄な女性
「ゼラス、わたくしとしましては別にこのままでも、構わないのですけど」
大柄の女性、獣王ゼラス・メタリオムは一瞬だけ眉を動かしたが、気を取り直して『彼』に進言した
「部下たちの間で、どちらの意思を尊重するかで対立が深まっております。ゼロスの報告では、ヴァイダアヅとグオンを引き連れたブラドゥも、リナ殿たちと接触後に消滅したようです」
---このままでは、不毛な共食いになってしまいます・・・か---
『彼』とて、これ以上の戦力の低下は防ぎたい
・・・・・・そのためには






---獣王、海王---
「はい」
「ここに」
『彼』は、決断した
---もうひとりの『私』の元に赴き、『彼』の命に従いなさい---






部下たちは、一礼を返すと闇へ身を沈めた






万が一でも、あの人間たちは『彼』を滅ぼせる可能性を秘めている
紅の眼(まなこ)は、再び閉じられる

全ての滅びを願いつつ

母なる海へと、還りゆかんと祈りつつ






景色は黄昏へと、移ろいゆく

静かに、重く、遥かな北の大地---カタート山脈に日は沈む

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33875初めましてっ紗希 2008/12/16 22:22:03
記事番号33874へのコメント

>L なんであたしは名前だけで、部下Sが主役ってのは気に入らないけど、なにはともあれ『黄昏の空 カタートに日は沈む』スタート!
初めまして。
フィーナさん、私は紗希といいます。
宜しくお願いします(⌒▽⌒)
そして、L様。宜しくお願いします♪

>---ようこそ、『私』---
かつては一つだったのに、今ではバラバラの心。
自分を見つめる、というのはどんな気分なんでしょうね。

>「なら、なんであんたは焦っている・・・あんたらにとっちゃ、人間なんて取るに足らない存在のはずだろ?それとも、もうじきそこに金髪の姉ちゃんがあんたどつきに来るからか?」
金髪の姉ちゃんなんて、恐れ多い事を( ̄▽ ̄;
彼女らに葬られた今、あの御方にボコボコにされているのでしょうか…?

>---わかってるんなら、早く来てくださいよ〜〜っ!!そうしていただければ、私の力・・・あなたに差し上げますからー!---
>「そいつはできねえ相談だな。よしんば、それであんた解放したら今度は俺がその餌食だ・・・っま・・・彼岸花でも飾っといてやるから、大人しくボコられてろ」
>---他人事だと思って、この人でなしっ!---
>「今の俺、人じゃねえからなー・・・んじゃ、俺が生きてたら、また会おうぜ!」
あの騒動の前に、こんな会話があったとはっ。
…ルビーアイ、なんとまぁ哀れな(笑)

初見にてここまで言ってしまいました。
申し訳ない。
面白かったです!魔族の話が好きなものでして。
いずれ会いましょう(⌒▽⌒)

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33876ありがとうございます!フィーナ 2008/12/19 13:03:54
記事番号33875へのコメント


ただいま38℃のねつをだし、ダウン中のフィーナです
のども痛いし、堰は収まらないし職場でも迷惑かけまくってもうしわけない
早退して自宅療養中だけど、寝たきりだと身体がなまる!
・・・・・・そんなわけで、返事は少し短いですけどご了承ください(汗)

>初めまして。
>フィーナさん、私は紗希といいます。
>宜しくお願いします(⌒▽⌒)
「こちら」のほうでは、初めまして・・・ですね、紗希さん!
>そして、L様。宜しくお願いします♪
『あの御方』は、第五千とんで八十七回 部下Sたこ殴り大会に出席中です(笑)


>>---ようこそ、『私』---
>かつては一つだったのに、今ではバラバラの心。
>自分を見つめる、というのはどんな気分なんでしょうね。
>
反面、鏡のような存在なんでしょうか
>>「なら、なんであんたは焦っている・・・あんたらにとっちゃ、人間なんて取るに足らない存在のはずだろ?それとも、もうじきそこに金髪の姉ちゃんがあんたどつきに来るからか?」
>金髪の姉ちゃんなんて、恐れ多い事を( ̄▽ ̄;
>彼女らに葬られた今、あの御方にボコボコにされているのでしょうか…?
ただでは済まないでしょうね
>
>>---わかってるんなら、早く来てくださいよ〜〜っ!!そうしていただければ、私の力・・・あなたに差し上げますからー!---
>>「そいつはできねえ相談だな。よしんば、それであんた解放したら今度は俺がその餌食だ・・・っま・・・彼岸花でも飾っといてやるから、大人しくボコられてろ」
>>---他人事だと思って、この人でなしっ!---
>>「今の俺、人じゃねえからなー・・・んじゃ、俺が生きてたら、また会おうぜ!」
>あの騒動の前に、こんな会話があったとはっ。
>…ルビーアイ、なんとまぁ哀れな(笑)
>
Sは、あとがきの不幸か、あんなかんじでしょうかね
>初見にてここまで言ってしまいました。
>申し訳ない。
>面白かったです!魔族の話が好きなものでして。
>いずれ会いましょう(⌒▽⌒)
では、いずれまた・・・

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33881をや?紗希 2008/12/22 21:27:00
記事番号33876へのコメント

>ただいま38℃のねつをだし、ダウン中のフィーナです
>のども痛いし、堰は収まらないし職場でも迷惑かけまくってもうしわけない
>早退して自宅療養中だけど、寝たきりだと身体がなまる!
>・・・・・・そんなわけで、返事は少し短いですけどご了承ください(汗)
ええ、大丈夫ですか!?
そんな時に、無理して返事なさらなくていいですよ!
休んで下さい、治ったらでいいですよ(⌒▽⌒)

>「こちら」のほうでは、初めまして・・・ですね、紗希さん!
…『こちら』?
こちら、って事はあちらが有るわけですね?
………あちら?(汗)

>『あの御方』は、第五千とんで八十七回 部下Sたこ殴り大会に出席中です(笑)
あら、意外に少ないんですね。
お優しいです(笑)

>反面、鏡のような存在なんでしょうか
複雑すぎるでしょうね。
かつては一つだっただけに。
そういえば、鏡に向かって「お前は誰だ?」と毎日言い続けるとおかしくなる、と聞いた事があります。

>ただでは済まないでしょうね
ただで済んで欲しいですけどね(笑)

>Sは、あとがきの不幸か、あんなかんじでしょうかね
…普段でもあんな感じなんでしょうか?
災難だなぁ…

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33891Re:をや?フィーナ 2008/12/26 21:48:48
記事番号33881へのコメント


>>ただいま38℃のねつをだし、ダウン中のフィーナです

>ええ、大丈夫ですか!?
>そんな時に、無理して返事なさらなくていいですよ!
>休んで下さい、治ったらでいいですよ(⌒▽⌒)
>
ご心配おかけしました。風邪は完治しましたので。

>>「こちら」のほうでは、初めまして・・・ですね、紗希さん!
>…『こちら』?
>こちら、って事はあちらが有るわけですね?
>………あちら?(汗)
>
気にしないでください・・・本編とは関係ない設定ですので(苦笑)

>>『あの御方』は、第五千とんで八十七回 部下Sたこ殴り大会に出席中です(笑)
>あら、意外に少ないんですね。
>お優しいです(笑)
>
L 「その他にも、「エーゲ海にセメントづけにしてどこまで耐えられるか大会」とか開催してるからイベント目白押し♪」

>>反面、鏡のような存在なんでしょうか
>複雑すぎるでしょうね。
>かつては一つだっただけに。
>そういえば、鏡に向かって「お前は誰だ?」と毎日言い続けるとおかしくなる、と聞いた事があります。
自分が自分じゃない。だけどそれは自分・・・深いです。

>
>>ただでは済まないでしょうね
>ただで済んで欲しいですけどね(笑)
>
ルークには、今度こそ来世でミリーナと幸せになってほしい・・・

>>Sは、あとがきの不幸か、あんなかんじでしょうかね
>…普段でもあんな感じなんでしょうか?
>災難だなぁ…
災難が似合う魔王・・・それがS(笑)

紗希さんへ、レスがおくれましたが、感想の感想ありがとうございました。

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