◆−あいしてるあいしてたあたしないてた?−33 (2008/8/4 09:32:58) No.33624
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33624あいしてるあいしてたあたしないてた?33 2008/8/4 09:32:58


  
   口に含む錆水の苦いこと。 
   
    だけど愛しいあなたの一部だったから、
  
     あたしは服を汚して飲み干したのよ。
     
      真っ白な部屋は真っ赤かで、

       眩しい燃える恒星が沈むせいもあるだろうけど、 
 
        大部分は彼の、
 
         かれの、
 
          いのちのみず。

  
                     耳元に吹き込む愛は、

              二度と彼に伝わることなく冷えて、

                 耳元に吹き込む憎しみは、

              あたしの心を冷やしていった。

         
     【ナニモカンジナケレバラクニナレタノニネ】 


   半端に人間をしているあたしは、

    間違いなく彼を愛しています。

     最後に見せた、

      彼の憎悪のひとみさえ、
 
       あたしは愛していたのです。



                  銀色のひとふりのかがやきに、

                   ぽつりとひとつ紅を流す、

                    最後の愛(こころ)、

                  あたしの哀(なみだ)。



     

                     【カナウナラバドウカアタシヲ】

















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33628みちびかれたさきは、33 2008/8/5 09:09:22
記事番号33624へのコメント





 最近自分はおかしい気がする。

 彼女を見ると、心臓がドキドキして、血液の流れが良くなるせいなのか、顔が熱く赤くなる。

 彼女が他の奴と楽しそうに話してたり、触れあっていたりすると、とてもとても悲しくなる。

 彼女が優しくしてくれたり、遊びに誘ってくれたりすると、嬉しさでそのまま死んでしまいそうになる。


                       「この感情は、なんなんでしょうか」



 彼女の名前は伏せて、先生に尋ねてみた。

 先生は、凄く穏やかな瞳でにっこりした。この顔が好きだ。

 しばらく話したあとで、先生はおもむろに答えをくれた。


                       「それは、――――ですよ」


 その答えは心にしっくりきた。
 
 

 
 翌日。

 先生に言われた通り、手紙を書いてみた。

 朝のうちに入れておいたから、読んでくれているならば、放課後にあの場所に来てくれるはずだ。

 そして今が放課後。

 自分で指定した時間の10分前に来てしまった。

 念には念をいれて、最後の確認。


 彼女がやってきた。

 にこにこと笑い、手を振りながらこちらに近づいてくる。

                        「どうしたの?急にこんな所で話そうだなんて」


 用意していた言葉を告げた。

                        「好きなんだ」

 彼女は今世紀最大のジョークを聞いたかのように大笑いした。

                        「何言ってるの!あたしたち、―――ッ!?」


 わたしは背中に隠し持っていたナイフで彼女の首筋を切り裂いた。

 きっとこの思いは拒まれるだろうと思っていた。

 だから初めから彼女を殺そうと思っていた。

 地面に倒れて動かない彼女の頬に触ってみた。

 奪われていく熱が、彼女を氷に近づけていった。

 
 もうなにもうつさない瞳も、

 だらしなく開けられて真っ赤な口も、

 蒼白な顔も、

 血のひとしずくさえ、


   わたしは愛しています。
  


 



             


                        【ソレハ、ユルサレザルコイデスヨ】













 
 

 

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33629たいようにこいをした33 2008/8/6 08:22:26
記事番号33624へのコメント





 きょうもわたしはひのひかりをあびて、

 うつくしくあまくせいちょうしていくの。

 きみどりいろのわたしはいつかぴんくになって、

 かんばしいかおりでいきものをさそうようになるんだわ。



 わたしにめはないから、おてんとさまがどんなすがたかたちをしていらっしゃるのかわからないけど、

 きっとめがあっても、まぶしすぎてわからないかしら。

 さいきんはこんなことばかりかんがえてる。

 だってわたしはもうすぐ、

 にんげんにたべられてしまうんだから。

 おてんとさまのねつをかんじることはもうできないのです。

 ていこうなんてできるはずもないし、

 ひりきなわたしにはそんなことはむり。

 にんげんににぎりつぶされておしまいだわ。



 だからね、いまおてんとさまのねつをぞんぶんにかんじているの。

 わたしがきえてしまっても、ずっとおぼえていられるように。




 


  ――――ああ、でもやっぱり、


            うつくしくけだかく、くさりおちてしにたかったな。




               










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