◆−俺たちとリナとカタリナちゃん−CANARU (2008/5/4 01:56:54) No.33567
 ┗俺たちとリナとカタリナちゃん2−CANARU (2008/5/6 12:28:29) No.33568
  ┗名犬昇格(笑)−P.I (2008/5/7 00:01:01) No.33569
   ┗すぽっとすぽっと♪−CANARU (2008/5/7 12:50:25) No.33570


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33567俺たちとリナとカタリナちゃんCANARU URL2008/5/4 01:56:54


お久しぶりのCANARUです・・・。
今年に入ってほっとんど何も書いていないような・・・???
と、言うわけで今回はリハビリを兼ねた小作(某リーマン漫画)パロをお送りいたします。


オリキャラ・・・チェーズ(リナ兄・ルナさんと双子。ゼフィーリア郊外で独立。リナ命らしい)
カタリナちゃん・・・(リナの年齢の離れた小さな妹。リナが溺愛しているらしいのだが・・?)

事はリナちゃんが家にガウリイ君と一緒に帰宅し。
まあ、何だかんだで一ヶ月。暇を持て余したアメリア、ゼル、そしてシルフィールが
ゼフィーリアのインバース家に遊びに来たことからはじまる。彼らの視点から見るインバース家の日常といえば・・・??

(チャプター1)
「ま、ガウリイ。ナンに付けてもガウリイ。お前、リナの親父さんと仲良くやっているみたいで良かったじゃないか?」
久しぶりに酒なんぞ飲み交わしながら俺、ゼルガディスはガウリイに語りかける。
「ま〜〜な・・。オッサンとは前からの知り合いだったし・・。けど、まあ・・正直知り合いならいいってモンじゃないことも
確かだが・・・」
やつにしちゃ妙に歯切れの悪い話し方だな・・・??
不審に思った俺の目の前に。
不意に厳しい面立ちの肩の辺りまでに垂らした鳶色の髪の男が通り過ぎていく。
・・・はて・・どっかで見たことがあるような・・・??って・・・・。
一瞬にして俺は以前、街角で見かけたこの鳶色の髪の男のことを思い出した。
こいつは・・伝説の傭兵隊長・・・確かチェーズ・・・くっそ・・苗字はあと一歩で思い出せん!
と・・俺が考えをめぐらしているその間、ガウリイはガタリっと椅子から立ち上がる。

「お久しぶりですお義兄さん!!!!!」
・・・お兄さん・・・・??そうだ!そういえば・・。この男・・確かに苗字は「インバース」と言った!
「インバース」が割りとゼフィーリア地方に多い苗字であること。
そして・・リナとは似ても似つかないこの男の風貌・・・・真坂コイツがリナの実兄だったとは・・・。

かく言うこの男。緊張した様子のガウリイの態度に見向きもせず「ふん」と鼻を鳴らして立ち去る始末。
「ああ〜〜。参ったなぁ・・。チェーズ隊長・・にいさん・・ま〜〜だ可愛い妹を狙っている遊び人男だと
思っているのかよ〜〜。あ、俺、昔あの隊長の部下だったことがあってな・・傭兵時代・・・」
ふう〜〜っと・・溜息をつきながら俺に説明するガウリイに。
「自業自得だろ?それに・・そんな事無いってはっきり説明したらどうだ・・???」
「・・いや・・この程度・・にいさんのことならまだ我慢できるのだが・・・」
不意に遠い眼をしつつ・・更にふう〜〜っと深い溜息を付きつつ言うガウリイ。
一体どういうことだ?と、俺が問いかけようとしたその刹那。

ころころころころ・・・・。
不意に足元にボールが転がってくる。

「あ。がうりぃおに〜ちゃん・・ボールとってください!!!」
元気良く此方に向かってくる・・まるでリナ自身の身長を縮めたかのようにそっくりな子供。
彼女自身の12歳ほど年齢の離れた妹である。

「をを!カタリナちゃんか〜〜♪よっしゃ、今、おに〜ちゃんが取って・・」
と、嬉しそうにガウリイが身をかがめ「カタリナ」ちゃんにボールを取ってあげようとしたその時。

どかばきごきゅるめきどか・・ばき・・・ふきょ・・・”
めっちゃくっちゃエグイ・・・どっかの骨が折れたかのようなオトが当たり一面に鳴り響き・・・。

「はい♪カタリナ〜〜♪ね〜ちゃんがボールとってあげたわよ♪」
「うん!りなね〜ちゃん!ナンだか血のしたたるにおいがあたりいちめんにただよっているね♪」

言うまでもない。リナの棘つきハンマーによって見るも無残な姿になったガウリイの血である。

そんなガウリイを残し、楽しそうに去っていくリナ・カタリナちゃん姉妹。

「・・・リナが・・・俺のこと・・可愛い妖精カタリナちゃんを攫おうとする・・悪魔だと思っているんだ・・・」
しくしくしくっと血と涙を滴らせながらガウリイ。
「・・・自業自得だろう?・・・多分な・・・」
と、言うことしかもはや俺にはできないのであった。


(チャプター2)
まあ、世間一般的に言えば俺〜〜ガウリイは・・うん・・絶体絶命的な情況にあるんだろうなあ〜〜〜。
ま、相手が「脱サラ前の元上司(ようへいじだいのたいちょう)」であるチェーズ兄ちゃんに比べればなんとも無いんだが。気分的に。
今、俺の目の前には「史上最強の女性」であり、件のチェーズ隊長の双子の姉であるルナさんが仁王立ちしていた。
あ、ついでに言えばあくまで凄腕であってもチェーズ隊長は一般ぴ〜ぽ〜であり、ルナさんのような力は無い。念のため。
「ねえ・・・ガウリイさん。ちょっとアメリアちゃんから小耳に挟んだんだけど。なにやら貴方・・シルフィールちゃんと曰くがあるようねえ?」

どうやら。現在ゼフィーリアに遊びに来ているアメリアが俺とシルフィールは昔何かあったっとか何とかもらしたらしい。
ど〜りで朝からカタリナちゃんと遊びに行くとか言ってどっかに消えて姿が見えないと思ったが・・・。
「あ、其の件に関してですが〜〜〜。昔、ルナさんとリナのお父さんと一緒に旅をする機会があったことは知ってますよね?」
「・・・まあ、父さんから『光の剣を持った天然』の話は聞いていたけど?」
少しだけ表情を和らげつつ言うルナさん。
「でもって。偶然2人で立つ寄ったサイラーグで。彼女も交えてと、ある事件を解決したのですが・・・。
最初、シルフィールが熱を上げたのはリナ達の父さんだったんですよ。実は。けど・・・・」
「・・大体検討ついたわ。実際年齢より相当若く見られるものね、うちの父さん。で・・娘2人居るいい年齢のオジサンと知って・・・」
「ええ。3日間現実逃避で倒れた挙句、気がついたら俺に現実逃避していたって訳です。まあ、今じゃ目も覚めたようですが・・・」
「・・・・分かったわ・・・」
よろよろ〜〜っと、一寸疲れたように去っていくルナさん。
本当のこととはいえ。一寸失礼だったかな〜〜?部屋まで手を貸してあげたほうがいいんじゃ・・?
そう思い、俺がルナさんの後を追おうとした刹那・・・・・。

「本当に貴方は美しい方ですね・・シルフィールさん・・どうです?今度・・」
「そんな・・貴方はリナさんのお兄様であって・・私はああ・・そうしたら・・」

あ・・・・・。
ナンかチェーズ隊長・・リナがアメリアとカタリナちゃんと留守中なのイイ事にシルフィール口説いてるし・・。
てか、俺とかオッサン(リナパパ)とか好みのシルフィール・・・一寸チェーズ隊長に憧れてるし・・。
いや・・それ以前に。今、俺、マトモにチェーズ隊長と目があっちゃったし・・・。
だが・・これを機会に!「おにいさん」として隊長と仲良く・・・・・・・・・・・。


ふん!!!!

あ、俺、マトモに目ぇそらされちゃったよ・・・・。
あくまで情況関係無しに俺、「可愛い妹(リナ)を狙ってる悪いやつ」って・・事なんだよな・・うん(涙)


(チャプター3)
私、アメリアとシルフィールさん、そしてリナさんが談笑してお茶を飲んでいるところにカタリナちゃんがやってきました。
「りなおね〜ちゃん。カタリナ、犬を飼いたいの!!!」
「・・・犬ねえ〜〜・・・。ま、情操教育には良いかも知れないわね?よっしゃ!カタリナ〜♪
お姉ちゃんと一緒にペットショップに見に行ってみよっか♪」
お兄さんがお兄さんなら、自分自身も充分シスコンのリナさん。嬉しそうにカタリナちゃんのほうを見遣りながらわけも無く
うんうんっと頷いています。
「お供いたしますわ!」
「はいはい!私も行きたいです〜〜〜〜!!!!」

何はさて置き。そんなこんなで?私たちはペットショップにわんこを見に行く事となりました!

「きゃあ〜♪どの子犬も子猫も可愛いですわね!」

「本当ですね〜〜!」
私とシルフィールさん、そしてリナちゃんはカタリナちゃんの「情操教育」のため、よさそうなペットを探していりますが・・。
本当に何処コもこの子も可愛い限りです!!!

「おねえちゃん!これがいい〜〜〜!!!!」
をを!どうやらカタリナちゃんがお気に入りのペットちゃんを発見した様子!!
そして・・私とシルフィールさん・・そしてリナさんが見たカタリナちゃんが抱えている「物」はと言えば・・・。

『スポット』

と、書かれたどこぞで見かけた・・ワーウルフの人(?)じゃありませんかあああ!!!!??
「あのね・・カタリナ・・・出切ればおね〜ちゃん・・こ〜ゆ〜のを・・」
と、何処かガウリイさんに似たレトリバーを指差しつついうリナさん。
「やすいんだって!!!」
にっこりと笑いながら。自分の体の2・5倍はあるスポットに抱きつきながらいうカタリナちゃん・・そして・・。

「ただいま〜〜〜!!るなおね〜ちゃん・・!みてみて!!カタリナが選んだワンちゃんだよおお!!」

「まああ〜〜〜♪可愛いわ〜♪」

「・・・・どうやらカタリナちゃん・・情操以前に感性が教育されていたみたいですわね・・・・・」
「・・・リナさん・・・・」
シルフィールさんとアタシの問いかけにリナさんは・・といえば・・・・。

「安い・・安い・・安いの言葉が・・アタシを駄目にする・・・・」

「あら、リナ。物事相当チープなものでない限り安値っていうのは良いことなのよ?何悩んでるの?」
スポットの頭を撫ぜつつ、頭を抱え込んで座っているリナさんに話しかけるルナさん。

嗚呼・・此方も既に感性が教育されていた・・って事ですよね・・・??




(チャプター4)
「きゃはははは!すぽっと〜すぽっと!!」
ついつい「安い」って言葉に釣られてカタリナに「スポット」を買うこと許しちゃったけど。
ま、最愛の妹がこんだけ嬉しそうにしれてばそれに越したことは無いわね。
アタシ、リナは公園でカタリナがスポットと嬉しそうに駆けずり回っている姿を見るに当り・・・そう思うに至る。
何だかんだでカタリナとスポットは仲良し。このまま2人で遊ばせておいて問題は無いわね。
ンなわけで、一寸トイレへ・・・・・。

「いやあ〜〜リナさんの妹さんですか〜〜?」
とつぜんあらわれた、ヘンなおに〜さんにカタリナとスポットはいっしゅんうごきをとめました。
「ん?そうだけど?おに〜さんゴキブリさんににてるのね?」

「・・・ゴキ・・・って。ところでリナさんの妹さん・・僕は謎の神官のゼロスと言いまして〜〜」
「ふ〜ん・・アタシはカタリナ!!!」

「・・・ふ〜〜・・スッキリした〜〜♪」
スポットが馬鹿な真似カタリナに仕出かしやしないかと心配でトイレを今まで我慢していたけど。
じゃ〜っと手を洗い。アタシがトイレから出てきた瞬間、目撃したものは・・・と言えばぁぁぁぁ!!

「カタリナちゃんは魔力があるんですか〜〜〜?」
「まりょく????」

「そうです!リナさんそっくりの妹であるんですから〜〜」
「・・・りなね〜ちゃんにそっくりだから???}

だああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!
あのゴキブリ魔族が・・あの性悪神官が!!

アタシの・・アタシの大事な妹のカタリナに話しかけているうううううううう!!!!

一寸・・あんた何してやがるのおおおおお!!!
と、声に出して言おうにも・・・自分でも驚くほど体が硬直して身動きが取れやしないじゃないいいい!(絶叫)

「どうです?貴方。僕達魔族の仲間に・・・」
きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ〜〜!
ゴキブリが・・ゴキブリが・・カタリナの腕を掴もうとしてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!

嗚呼・・走馬灯のように浮かぶわ・・・・。
アタシが12歳になったばかりのアル晴れた日の朝・・・。
初めてアタシより年齢が下の姉妹・・・可愛らしい可愛らしいカタリナが生まれたことを・・・。
そして、それから約1年後・・・・。
「ををを!カタリナが・・・カタリナが歩いたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
アタシの目の前で・・・可愛いカタリナが始めて捕まり立ちをした事を!!!
そして間もなく、旅に出たあたしに・・・・。
魔道師協会を通してカタリナが・・可愛らしいメッセージを笑顔で送ってくれたことを・・・。
浮かぶわ・・あの輝かしい日々がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

あと1センチ・・あと1センチでゴッキーの手が・・最愛の妹に〜〜〜〜〜〜〜!
と、アタシが硬直した体と裏腹に、心が絶叫していたその刹那!!!


ちゃ〜〜〜〜〜〜〜♪し〜し〜しぃ〜〜〜♪
リズミカルなオトに視線だけぎぎぎぎぎっと其方の方向を彷徨わせてみれば・・・・。

をををををををををを!!

スポットが!スポットが!
ゴッキー魔族の足を電信柱よろしく用を足している姿が其処にはあった!!!!

「うわああああああああああああああ!!ゼラスサマ・・!ゼラスさまあああ!!」
よっぽど精神的に打撃を受けたのだろう・・・。
泣きながらさっさとアストラルサイドに逃げ去っていくゼロス!

かくして・・・・。

「さ〜♪スポットちゃん。もっと食べていいのよ?」
フォアグラにペペロンチーノ!手巻き寿司にラーメン、パエリア!
リナちゃんお手製デザートに・・・ついでにワインにボーンガム!!

「まるで一年間の祝日がいっきに訪れたかのような待遇だな〜〜」
「・・・リナさん・・何かあったんですね?」
「どうやらスポットが正義を成し遂げたとの話です!!!」
「全部リナのお手製・・・・いいなあ・・・・・」

ゼル、シルフィール、アメリア、ガウリイの言葉なんかもはやどうでも!いいわ

アタシはこのワーウルフの「スポット」と名前の書かれたでっかい小屋に新たに「名犬」と書き足し。
今日は彼の偉業を褒め称えるのであった!!!!


(チャプター5)
私、ルナがバイトから帰ったその瞬間。
「ね〜ちゃんお帰りなさい〜〜〜♪」
「あ、ルナさん、今日もお邪魔しております〜〜〜〜!!!」
「いつもお世話になっていますわ!ルナさん!」
「るなね〜ちゃ!おつかれさまああああ〜〜〜!!」

リナ、お客様のアメリアちゃんとシルフィールさん・・そして末の妹のカタリナがわいわいと楽しそうに
カードゲームに興じている姿であった。
うんうん。リナとカタリナは私の躾もあるかもしれないけれど。
みんなとってもいい子ね?

嬉しい気持ちでアタシが台所に向かい、お水を飲もうと考えていたその時だった。

「よぉぉぉ〜・・姉貴おかえりなああああ〜〜〜〜!」
うっわ・・・酒くっさ!!!
「一寸・・チェーズ・・また帰ってやがったの!!!」
郊外に独立しているはずの双子の弟のべろっべろに酔っ払った姿が目に入る!!

「お邪魔してますぜえええええ〜〜〜〜〜〜!」
「よおお!!ルナさん!!」

何だらかんだらエトセトラ・・・・・・・・・。

一斉に声をかけてくるのは・・・傭兵隊長なんぞという職業柄、同じような境遇のヤロー達がテーブルを囲んでいる始末。

「お前のね〜さん美人だな〜〜オレんとこの姉貴なんてよおおおお!!!頭わりぃんだぜ?とりえといえば金髪くらい!」
「でもよ〜〜!金髪で頭わりぃと言えば・・胸はでっかいんだよ?」
「ぎゃははははははははははは!」
「てめぇら!その会話、俺の可愛い妹のリナの前でだけはするんじゃね〜〜ぞ?」

・・・・・・・・・・イライライライラ・・・・・・・・・・・・。

「わ〜い、ゼルがババ引いた!!!」
「やかましい!!!貴様がブラックジャックもポーカーもできねえっていうからこ〜してババ抜きに付き合って
やっているというんだろうがああああ!!!」
義弟(予定)とその仲間が何かやっている声が聞こえる・・・。そうね・・鉄は熱いうちに・・よね?

「友人は選んだほうがいいわよ・・ガウリイさん・・・」

「・・・ルナさん・・何かあったのか?ガウリイ・・・」
「どうせまた隊長のことだろ?」




と、気が向いたらまた続くかも?です(苦笑)




ついでに「チャプター2」はガウ番外編(リナパパ編?)読んで私がこうだったら楽しいのになあ・・などと妄想した過去話です(苦笑)
念のため。(自己設定ではシルちゃん・・密かにリナパパファンだったりします)

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33568俺たちとリナとカタリナちゃん2CANARU URL2008/5/6 12:28:29
記事番号33567へのコメント

「スポットの悲哀」&「お仕事しなさい」編。

(チャプター1)
私、アメリアがリナさんのお宅にお世話になって大分立ちます。
まあ、リナさんたちの「ゆっくりしていけば?」というお言葉に甘えてしまってついつい長居しているのですけど。
まあ、そんなこんなでただお世話になっているだけじゃ申し訳ないので、今日はスポットの散歩をお手伝いしています。
・・・・それにしても。・・・この「犬」というべきでしょうか?「ワーウルフ」というべきでしょうか?

「くぅい〜〜ん♪くぅい〜〜〜ん♪」
あ、可愛らしい女の子の犬の方にスポット、甘えたような声を出して寄っていきました。
が・・・・・・!!!!

「ぎゃンぎゃんぎゃんぎゃんぎゃああああ〜〜!」
がぶがぶがぶがぶがきばきばっきいいいい〜〜〜ん!!!!
あ、噛み付かれた上に思いっきり引っぱたかれています。

「くうう〜〜〜〜ん♪」
ぱたぱたぱたぱた〜〜〜〜〜〜〜〜♪
懲りずに尻尾なんか振りつつ他の女の子の犬の方に向かっていくのですが・・・。
「ぎいいいいいい〜〜ん!!!!!」
あ、また噛まれた上に思いっきり引っぱたかれています。

「くううううううう〜〜〜ん♪」
「ぎゃぎゃぎゃああああああああ〜〜ん!!!!」
どかばきごきゅるめきばきいいいいいい〜〜〜!!
懲りずに三度目の正直・・・とは行かず「二度有ることは三度ある」となったようですね。

「・・・・一寸流石に可哀想じゃないですか?ゼルガディスさん・・・」
横目で問いかける私にゼルガディスさんは覚めた様子で有らぬ方向を顎で示しつつ。

「相変わらず貴方の美しさは・・・・シルフィールさん」

「あの・・私・・本当に困るんです・・貴方はリナさんのお兄様であって・・その・・」
ナンか相変わらずシルフィールさんくどいてるリナさんのお兄さんのチェーズさん。
此処だけの話ですが・・私、アメリアも言い寄られかかったことあります(汗)そして・・・。

「リナ〜〜〜♪」
「公衆の面前でへばりっつくなああああ!このくらげえええええええ!!!」
(ばきごき!)
ああ・・此方は相変わらずのリナさんとガウリイさん。

「人間の青春など。もっと高等な生物の目から見れば・・スポットみたいなモンかもしれんぞ?」
「それもそうですね・・・・・」

(チャプター2)
珍しくお義兄さん・・チェーズ隊長に「おい、ガウリイ。一緒に裏庭に来いや!」
と呼び出された。
兎角、オレのことを「可愛い妹を狙っている悪いやつ」と見ているチェーズ隊長にこれでやっと認めてもらえる!
そう思って俺は喜び勇んで一緒に此処まできてしまったのだが・・・・・。


「あの・・わたくし。チェーズさんのとっても・・その大切なお話がありまして・・・」
物陰に居た俺が目にしたものは、何かを良いにくそうな表情で隊長に声をかけているシルフィールの姿だった。
それを・・「フ」っと少々得意げな背中で受け流している隊長の姿。

ああ・・・困った。この状態・・一寸マジで出て行けないんじゃないか????
そうだな。この。場合

『あの私、やっぱり貴方のことが好きなんです』
と、シルフィールが隊長に言った場合。

未だにリナから良い返事がもらえていない・・ってゆ〜か気付いてもらっていない!)オレを羨ましがらせるためだろう。

だが。万が一シルフィールが。
『アメリアさんに通りがかりの綺麗な女性!見境無く声をかけている上に私に付きまとうのはやめてください!!
訴えて勝ちますわよ!!!』
と・・出た場合。
(正直、隊長の素行を考えればこっちの可能性のほうが高いように思えてならないんだがなあ)
・・・多分助けさせようと考えているんだろうな。うん・・・・。
と、俺が困り、珍しく使わない頭をフル回転させてこの事態に対応しようとしているその時。

「チェーズさんとお仲間達の酒盛りのクサさと騒音に皆さん、迷惑しているんです!!!!その・・・・。
リナさんが昨日リナさんおお部屋で談笑していた私、アメリアさん、そしてカタリナちゃんとリナさんのうちの誰かに
『チェーズさんに文句を言っておきなさい』と命令して・・。それで私、ジャンケンで負けてしまって・・・」

・・・・隊長、白くなったなぁ。
・・・・・・・・・オレ・・・本当にどうすればいいんだろ???この場合・・・・???

(チャプター3)
ふふふ・・・まだゼフィーリアに居た魔族のゼロスです。
先日はリナさんの妹、カタリナちゃん(7歳)を魔族に早いうちから勧誘しようと思って公園に出かけたのですが。
ペットの「スポット」に・・ペットの「スポット」に・・とんでもない目にあわされてしまいましたからねえええ〜〜(涙)
今日はルナさんがバイト、真っ白になってしまったリナさんのお兄さん、チェーズさんがとっととゼフィーリア郊外の自宅に帰られた
隙を見計らい、スポットにリベンジすべく、インバース邸にやってきましたよ!!!

さて。スポットにとっていっちばんダメージが強く、かつ僕のメリットとなるリベンジの方法といえば。
やっぱり「リナさんに怒られる」が一番強烈でしょうね〜〜〜♪でもって、僕も負の感情にありつけるわけですし。
さてさて・・では・・一寸僕は「野犬」の姿に変身して。
インバース邸の前にある、リナさんの「家庭菜園」を此処掘れワンワン!っと荒らさせていただくことにしました!!!

がしがしがしがしがしがしい〜〜〜〜〜〜〜〜♪
僕が野菜を穿り返す音に気がついたのでしょう。


「ワン!!!!!!!!!!!」
怒ったスポットが僕の予想したとおりインバース家の庭から菜園に向かって飛び出してきます。

ふ!掛かりましたね。じゃ。僕はアストラルサイドへ消えさせていただきますね♪

「きゃああ!インバースさん・・オタクの犬が・・家庭菜園を荒らしてますよおおお!!」
そして更に都合がいいことに。通りかかった近所のオバちゃんがスポットを発見し大声でリナさんに報告しています!

バタン!!と扉を開け放ち、大急ぎで菜園に現れるリナさん。そして・・・・。

「スポットォォォォォ~~〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・(怒)」

「フン!(ムチャムチャムチャムチャ)」
う〜ん・・・。さっすが・・肉食のようで実は雑食性のワーウルフ。
『何もしていないのに怒られるのは損』とでも思ったのでしょうか???

ここぞとばかりにリナさんが丹精込めて育てていた葡萄を美味しそうに・・けれども一寸ふて腐れた様子で食べちゃっていますね・・。

(チャプター3)

「うわああああ〜〜ん!りなね〜ちゃんが怒ったからスポットがいえでしちゃったよおお!!」
・・・そりゃ・・確かにファイアー・ボール10連発は一寸アタシもやりすぎだとは思ったけどさ・・・・。
今朝方スポットがついに家出してしまった上に、こうやってカタリナに泣かれちゃ本当に弱り目に祟り目である。
「分かった分かった。ね〜ちゃんが悪かったわ・・。スポットを探してあげるから!」
泣き喚くカタリナをあやしつつ言うあたしに、小さな妹は。

「ほんとう?じゃ、『探しています』とかいうはりがみつくってくれる・・・・??」
・・・・張り紙・・ねえ。良く旅をしていたときにも『迷い猫探しています』とか、猫の姿を詳細に描いた、そ〜ゆ〜張り紙は見たけど・・・。

カキカイカキカキカキカキ・・・・カリカリカリカリカリカリ・・・・・・・・・・・。

「リナさん〜?何かいてるんですかぁ〜〜?」
「ま、可愛い♪」

後ろからあたしの書いている紙を覗き込んで感想を述べるアメリアとシルフィール。

『スポット。探しています。ワーウルフとトロルのハーフです』そしてヤツの姿かたちを絵に描いてみたんだけど。
「ね?そっくりでしょ?」

「にてないよぉ・メモリー・オーブのスポットのすがたをプリント・アウトした紙があるのに・・どうしてつかわないの?」

「えええええええ!コレ、スポットだったんですかあああああ!!!」
「どう見ても・・可愛らしいチワワですわね・・・???」
だって。あのスポットの姿を世間様に晒せというのは一寸・・・ねえ?

「チワワか。そういえば一昔前に流行ったよな?更に昔に流行ったハスキーのように『棄てチワワ』なんか出て居なけりゃいいがなあ・・」
不意に思い出したかのようにゼルが呟く。

「・・棄て・・棄てチワワ・・・・・・・・・」
不意にゾっとしたように・・珍しく顔色を青ざめさせつつガウリイ。

(以下、ガウリイの脳内)

「すて・・棄てチワワ・・・や・・山に棄てられたチワワ。・・そして、その後生命力の強いチワワがサバイバル生活の中野生化して・・・。
更に自然環境に適応して大繁殖!!!そして・・徒党を組んでイノシシ、熊・・あるとあらゆる野生の肉食獣を喰らい尽くすチワワ・・・・。
やがて・・そんな凶暴化したチワワが・・人里に・・・・・!!!)

「ナンか、まぁったどうしょもないこと考えてるわね。ありゃ」
「そうですね。さっさとポスター街角に貼り付けてきましょう」

(チャプター4)
スポットが居なくなってからもう一週間。
思えばアタシも一寸、スポットには冷たく当ってしまっていたかもしれないわね。
思えばアレはアレで結構可愛いところはあったし。
カタリナにはかわいそうだけれども。
もしもスポットが優しい飼い主に恵まれていたら、あたしは身を引いたほうが良いのかもしれないわね?

ゼフィーリアから少し離れた保養地。
仕事がてらぶらぶらと町を歩きながら考えをめぐらすアタシ。
路地を曲がり、高級別荘地の一角に目を止めた其の刹那。

「おほほほほほほ!!ジェフリーちゃま!そしてボロゲイゾフちゃま♪ご飯の時間ざますよおお!」
聞き覚えのある声に其方の方向をぎぎぎぎっと目を向けてみれば。

「わふわふわふ♪」
「ああ・・今日はステーキですね、お母様!!!それでは・・いただきま・・」
ジョゼフィーヌさんと、あのジェフリー君。そして・・その隣には・・『ボロゲイゾフちゃま』ぢゃなくって・・スポット!!???
そして。食前の挨拶をして美味しそうなステーキさんをジェフリー君が食べようとしたその刹那!!

「がつがつがつがつがつがつううう〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」

『きいいいいいいいいいいいいい!この犬ぅ〜〜!ジェフリーちゃんのステーキをおおおお!」
既に自分の分を食べ終わっていたスポットがジェフリーくんの分にまで手を出し・・そして・・・。


「あ〜!スポット!帰ってきたんだァ〜〜〜!」
嬉しそうに手を振ってスポットを迎えるカタリナ。
「うん。やっぱりウチが一番いいらしいわ♪」
ま、この際、スポットは無事に帰ってきたんだし。ズタボロかつたんこぶにあっちこっち出血していることは気にしちゃいけないわね?
コレに懲りたらもう二度と家出なんかもしないでしょうし♪

(チャプター5)
アタシルナは、負の感情を食うためにこのあたりを徘徊しているゴキブリ魔族を追いかけていた。
しかし・・コイツ高位だけあってかなり逃げ足は速いわね!
「こらあああああああ!!待ちなさい〜〜〜!!!」
「待てといわれて待つ分けありませんよおおおおお!!!」

こんなやり取りを続けて10分。
不意に散歩をしているリナとスポットの姿が目に付いた。

「捕まえて!!!!!!」

「おっけ〜〜姉ちゃん!!!!」

ぽん。
ごろごろごろごろ〜〜♪
ばきごきどかぼきめっきいいいい〜〜〜〜〜〜!!

えっと、情況を説明すると。
走っていたゼロスに向かってリナがポンっとスポットを蹴飛ばして。
勢い良く走っていたゼロスは無論、スポットによって足を救われることとなり・・・。
見事に転倒したのね?

「お手柄だったわね?リナ」
「ま、アタシもスポットもコイツには恨みがあるからね〜〜〜?」

ゴキブリ魔族は無事捕獲!!そして・・傷でズタボロになったスポットはといえば。
前回のことで懲りたんでしょうね。家出もせず、自宅の小屋で骨をカミカミしながら涙を流していること呂は見かけたわ。
めでたしめでたし。

(チャプター6)
私、シルフィールとアメリアさん、そしてゼルガディスさんはリナさんおうちに長期滞在させていただいているという事もあり、現在
お店のアルバイトをしてお手伝いをしています。
けれども・・・・。
元来私は巫女であり、神殿に来るような方々のお相手ばかりしていましたし。
旅に出ていたとはいえアメリアさんは巫女、そして元々人付き合いが得意ではないゼルガディスさん。
・・・一寸「接客業」それも不特定多数の人を相手にするというのは初めての経験です。

「おい!!とっととしろよ!まったく手間かけさせやがって!!!」

「何でだよ!!どうして(以下意味不明用語)〜〜〜〜!!」

「一寸、それはどういうことざますの?だいったいね〜〜〜」

・・・・・俗に言う「新人いびり」、「酔っ払い」「口うるさい叔母さま」という方たちですわね。
会計のコーナーでは我慢しなければならないことが多々・・・。リナさんはこんなことも今まで良く耐えて・・・。


「ぎゃあああああ!!もうアッタマきた!このクソおやぢにクソババァ!殴ってやる〜〜〜〜〜!!!」
「止めないぞ!リナ〜〜〜!」
前言撤回・・。ついでに言えばガウリイ様までリナさんのこと応援しています・・・(汗)

「やめなさい!そんな事してナンになるの!!」
流石はルナさん。その一言でアッサリとリナさんもガウリイ様も引き下がります。それにしても・・。


「一寸、ね〜ちゃん!何で止めたりするのよ、アンナヤツ!!!」
「そうだぞ?ルナさんらしくない!!!」
数分後。食って掛かるリナさんとガウリイ様にルナさんは。

「分かったような口を聞くんじゃないわよ!!」
なおもバシっとした態度。憧れてしまいますわ。

「・・だいったいね・・あの新人いびりが趣味の怒鳴り散らす馬鹿客!酔っ払ってみんなに迷惑かけるキモイオヤジ!
そして男にばっかり態度の良いあのしわくちゃババァはね・・アタシが店を辞めるときに殴るのよ!!!
・・・ったく・・それだけが楽しみで商売手伝ってるんだから!!!」

・・・ルナさん・・かなりお疲れみたいですわね・・・・。


(チャプター7)
アタシリナは今、店の仕入れで隣町まで歩いている。それにしてもすっごい風・・・・。
こんな中人をお使いにやるなんて、ね〜ちゃんは鬼だわ・・。そんな事を一人お腹の中で思っていたその時だ!

ぴゅうう〜〜〜〜。
と、風に舞って此方に何かがやってきた。
って・・あれは・・超レアな魔術の「護符」じゃない!!!
いやあ〜〜!コレもアタシの日頃の行いのたまのものよね?
そう思いながらあたしは右足で護符を踏んづけて見事にゲット〜〜〜♪

って・・・また風に乗って流されてくるのは・・これまた高価なペーパータイプのタリスマン???
よっしゃ・・これも逆の足で踏みつけてゲットして・・・・♪後は拾うだけなんだけど・・・・。

片足をずらした隙に片方のものが風に乗ってまた流されちゃうなんて事は・・・・???


「ガウリイさん。お使いにやったリナだけど・・・まだ帰ってこないの?」
「今日は風が強いですからね?少し時間がかかるんじゃないんですか?ルナさん」

アタシが無事に帰れたのは風の収まった数時間後のことであった・・・・。




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33569名犬昇格(笑)P.I 2008/5/7 00:01:01
記事番号33568へのコメント

CANARUさん、こんばんは!
『パパはなんだかよく分からない』パロ、拝読させていただきました♪
リナの実家はいつも人が大勢集まっていて楽しそうですね(笑)
チェーズ兄貴の知るガウリイの過去・・・ちょっと気になります(^^;)
ところで、このお話で一番出世したのはスポットではないかと思ったのですが。
リナちんが溺愛するカタリナちゃんのペットの座に納まり、魔族のゼロスをも撃退し・・・うん、確かに名犬。レベルアップしてますわ(笑)
また続きが出来たら読ませてください。
それでは〜♪

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33570すぽっとすぽっと♪CANARU URL2008/5/7 12:50:25
記事番号33569へのコメント

こんにちは〜。
早速のご感想を有難うございました!!
ぢつは「スポットがゼロスの撃退」・・は一番最初に思いついたど〜しょもないパロディでした(苦笑)
「名犬」スポット、しかし翌日には無駄吠えしてリナちゃんとルナさんにお子られているようです♪
そして過去ガウの素行・・チェーズ兄貴、実はこっそりメモ帳に書き留めている可能性も・・・??

ありがとうございました〜!

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