◆−『麗しき人』(第10話イリス・ルナ・ゼロス登場ギャグ100%・登場人物とあらすじ)−和泉 (2007/6/18 20:14:33) No.33169
 ┣『麗しき人』(第11話イリス・ルナ・ゼロス登場ギャグ100%)−和泉 (2007/6/25 18:10:36) No.33172
 ┣『麗しき人』(第12話ルナ様のアイリス救出作戦)−和泉 (2007/7/2 17:39:15) No.33176
 ┣『麗しき人』(第13話ルナ様のアイリスとサキュバス救出作戦(人質増えたです))−和泉 (2007/7/9 17:44:08) No.33204
 ┗『麗しき人』(第12話ルナ様のアイリス救出作戦)−和泉 (2007/7/16 17:31:28) No.33246
  ┗Re:『麗しき人』(第12話ルナ様のアイリス救出作戦)−。。。 (2007/7/16 21:55:26) No.33248
   ┗感想ありがとうございます−和泉 (2007/7/23 18:43:18) No.33275


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33169『麗しき人』(第10話イリス・ルナ・ゼロス登場ギャグ100%・登場人物とあらすじ)和泉 2007/6/18 20:14:33



(イリスの一人称です)


アイリスが捕まっちゃった、です・・・ほっといてもいいけど、あたしと同じ姿をした女が悪い奴らにおもちゃにされる。

果てしなくイヤです。

聞けば、アイリスをさらったのはこの町を牛耳(ぎゅうじ)ってるマフィア組織で地元の魔道士協会ともツルんでいるという極悪人です。

女の子やエルフを誘拐して、調教して売り飛ばすなんてことも平気でやる奴ららしいです。

なるほど・・・アイリスはあれだけの美人だし(自分で言いやがる)、調教して性格が素直になれば高く売れそうです・・・・・

むむむ許せぬ、です!・・・こりは徹底的に壊滅せねば、ですっ!(こぶし、ぐっ)・・・・



捕まえた組織の若い衆の話を聞いて、あたしは怒りを増幅させていた。

ルナ:「はっはっは!(冷めた笑い)・・・あたし好きよ、そういう極悪人さん♪・・・・
容赦なくぶっ殺しても、誰も文句言わないしね〜♪・・・・」

気持ちは、ルナ様も同じ。そんなルナ様に若い衆はとことん怯えて。

若い衆:「それ以上のことはわかりません・・・あの、ボクもう足洗ってクニに帰ります・・・・帰してください・・・・」

ルナ:「だめ、許さない・・・どうしてくれようかしら・・・・」

組織構成員の若い衆が命乞いするも、聞き入れるわけもなく。

セラーノ:『ルナ様!(挙手っ)・・・』

若い衆を拘束するサキュバス5人衆の一人セラーノが、嬉々とした顔で手を挙げる。

ルナ:「あ、そっか・・・セラーノのごはんにする約束だったわね・・・・
いいわ、そんな奴食べちゃって・・・もう骨も残んないようにね・・・・」

セラーノ:『わ〜い♪・・・いただきま〜す♪・・・・』

言って、セラーノは若い衆の首筋にがぶりと噛み付き、そのままそいつの身体をくわえてどこかに飛んでいった。

他のサキュバス達もその後を追いかけていった。



数分後。サキュバス達のお食事終了。

セラーノ:『ごちそうさまです、ルナ様♪・・・・
ご命令通り、骨も全部食べちゃいました・・・・』

ルナ:「うみゅ、ご苦労・・・
それじゃアイリス救出作戦立てるわよ・・・・どうしよっか・・・
ゼロス、なんかいい考えってない?・・・・」

ゼロス:『そうですね〜・・・まずアイリスさんがいる場所を探さないといけませんね〜・・・・
さっきの男性のような手下にはわからないみたいだから、そのマフィアの上層部の人に聞きだすというのはどうでしょう?・・・・』

ルナ:「ふんふん(こくこく)・・・でも、上層部の人っつってもこういう組織の上の人って、オモテには出てこないから捕まえるのって大変よ・・・・
探し出して、聞きださなきゃいけないけど・・・」

ゼロス:『ですね〜・・・何とか組織に潜入して聞き出す必要があると思いますけど、その潜入の仕方が問題ですね〜・・・・
どうしましょうか?・・・・』

ルナ・イ・セ・ネ・ルシ・サシスセソ:『う〜みゅ・・・・』

みんなでない知恵を絞って考えてちう・・・・



セリー:『はいですにゃ!(挙手っ)・・・・』

ルナ:「はい、セリー!・・・」

何やら良い考えが浮かんだのか、セリーが真っ先に手を挙げた。

セリー:『マフィアといえば、水商売ですにゃ!・・・・』

ルナ:「詳しいわね、あんた(汗)・・・
んで、水商売がどうしたの?・・・・」

セリー:『実はここのふもとのシャレイドの街にはおっきな繁華街があって、そこではホストクラブが大流行してるみたいなんですにゃ・・・・』

ルナ:「え、そうなの♪・・・じゃ、あとで行ってみよっか!」

しぱぁああん☆!(スリッパ)・・・・・・ぴくぴく・・・・

ゼロス:『マジメにやってください、ルナさん!・・・それどころじゃないでしょ!・・・・』

うわ、ゼロスにツッコまれたです・・・・



ルナ:「・・・いてて・・・・ごめん・・・・・
セリー、話続けて・・・それでホストクラブがどうしたの?・・・・」

セリー:『ホストクラブも水商売ですにゃ・・・きっと、マフィアがからんで営業してるはずですにゃ・・・
そこで、そのホストクラブにホストとして潜入して情報を聞き出すのですにゃ!・・・・』

ルナ:「ををっ、なるほど!・・・・う〜ん・・・悪くないけど・・・・
こいつがホストなんかやれんの〜・・・・」

とルナ様が不満そうに指差すのはその場にいる唯一の男・・・ゼロスである。

ゼロス:『馬鹿にしないでください!・・・これでもボクは魔族の女性の中ではそこそこモテてたんですからね!・・・・
ホストのマネくらい、ボクでもできます!・・・・』

イリス:『魔族の女性・・・キショそうです・・・・』

セリー:『でも、獣王さんと海王さんはかわいかったですにゃ・・・・
あの人達にモテてたとは、ゼロスも中々やりますにゃ・・・・』

ルナ:「あんたがホストに化けても、そんな糸目のホストなんか誰も相手にしないわよ・・・相手は金持ちのおばはん達なんだからね・・・・」

確かに、です・・・ゼロスは見た目やさしそうではあるけど、弱っちそうです・・・・・

これじゃ、ホストクラブのお客さんであるセレブのおばはん達にはウケそうもないです・・・・

セリー:『違いますにゃ、ルナ様(手、ぱたぱた)・・・潜入するのはゼロスじゃありませんにゃ・・・・』

ルナ:「はへ?・・・でも、ホストに化けられる男ってこいつしかいないよ・・・・」

セリー:『別に男じゃなくてもホストにはなれますにゃ・・・・
ふふふ・・・ルナ様、見て驚いちゃダメですにゃ〜♪・・・・・』

と、セリーはあたしの手を引っ張って別の部屋に連れて行ったのだった。



イリス、変装完了♪・・・・

ルナ:「はううう・・・驚いちゃったです〜♪(抱ききっ)・・・・・
萌えです萌えです!(頬、すりすり)・・・・」

ルシ:『ちょっとルナ様、離れてください!・・・って、ネイルまで!・・・・
こらサキュバス、あんた達まで触るんじゃないわよ!・・・・』

セリー:『ししょお〜・・・一生ついていきますにゃ〜♪(抱ききっ)・・・・』

ネイル:『いりす〜・・・初恋かも初恋かもっ♪(頬、すりすり)・・・・』

サシスセソ:『イリスさま〜!・・・お慕い申し上げですっ♪・・・・』

女の子達みんなが、まるで砂糖にむらがるアリのよう。

恋愛感情がないはずのネイルやサキュバス達にまで、こんなことを言わせるスーパーフェロモン。

その名もイリス・・・あたし、です・・・・

モテます・・・でも、男じゃないです・・・・我ながら見事な男装です・・・・

リナ様もうらやむおっきな胸(あんまし大したことなさそう、です)は、サラシでまいて隠し。

ホストっぽく高級なタキシードを着込んで、髪は後に一つにたばねて前髪をたらしてる。

簡単な変装だけど、ばっちしです・・・・

以前もリナ様にやらされたけど、その時もリナ様を悩殺しちゃったです。

今回もこんな感じです・・・あたしが男の格好して現れた途端に女の子みんなが抱きついてきちゃったです。

確かにあたし、目がキレ長で鋭くて鼻すじも通った男っぽい顔だから、男装すると自分で鏡見て見とれちゃうほどの美男になっちゃうです。

しかも今回はホストができるように、思いっきりおしゃれなタキシードに着替えたものだからみなさんが悩殺されちゃうのは無理ないです。



ゼロス:『あの、何でボクまで(汗)・・・・』

と、不満そうに突っ立ってるのは、あたしと同じくタキシード姿に着替えたゼロス。

ルナ:「イリスだけだと不安だから、一緒に潜入してサポートしてやってよ・・・
てか、あんたタキシード似合わないわね〜・・・・」

ゼロス:『ほっといてください!・・・』

まあ、そういうことで・・・敵のアジトに潜入してアイリスの居場所を聞き出す作戦、開始です。


(つづく・・・)

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33172『麗しき人』(第11話イリス・ルナ・ゼロス登場ギャグ100%)和泉 2007/6/25 18:10:36
記事番号33169へのコメント

(イリスの一人称です)


こともあろうに、アイリスのバカが見知らぬマフィア組織に捕まっちゃったです。

彼女もあたしと全く同じ外見でしかもローザ様の大切な友達でもあり、ほっとくわけにはいかなかったのです。

ほっとけば、マフィア組織のこと。アイリスを愛玩用のペットとして売ってしまうかもしれない。

うみゅみゅ、ガマンできぬです!・・・・

そこで、アイリス救出大作戦・・・・まずは敵のアジトに乗り込んでアイリスの居場所を突き止める。

そのためにあたしとゼロスがホストに化けて、連中が営業するホストクラブに潜入することになったです。



とことこ(歩)・・・・

あたし達はふもとのシャレイドの街に向かい歩いて山を降りる。セリー、ネイル、ルシフェリアのバカ3人が後から歩いてついてくる。

サキュバス達はあたしのまわりをぱたぱたと宙に置いたまま、これまたついてくる。

みんなコブシを口に当てて、うりゅうりゅ♪とした瞳であたしを見つめる。

全て男装したあたしに向けられたアコガレの眼差しです。

ルナ様はというと、ずっとあたしの腕に手を回したまま。

ルナ:「いいこと、イリス!・・・あんた、油断して女の声を出しちゃダメよ!・・・・
あと、語尾に『です』を付けない!・・・わかった?・・・・』

イリス:『わかった、ですっ!・・・・』

がんっ☆!(ふらいぱん)・・・・



ルナ:「ほらほら、そういう声がすぐに出ちゃうでしょ!・・・そんな声出したら女の子だってバレて何もかも台無しだからね!・・・・
ここで練習してみなさい・・・・」

イリス(こぶ):『いてて、です・・・わかったで・・・・・
じゃなかった・・・えっと・・・・・』

男性の声マネは以前はうまくいったです・・・問題ないはずです。

あたしは呼吸を整え、たらした前髪を軽くふぁさりとかきあげて、思いっきり声のトーンを落とし。

イリス:『わかったよ・・・ルナ(きりりっ)・・・・』

ルナ・セ・ネ・ルシ:『はうううううううううう♪♪・・・・・』

サキュバス達:『んきゃうううううううう♪♪・・・・・』

抱ききききききききっ!・・・・・・

イリス:『ものぼると、です(ツッコみ)・・・・』

ばちちち☆!(電撃)・・・・ぴくぴく・・・

我ながら凄いカリスマです・・・あたしの美声に、女の子達みんなトリコになっちゃったです・・・・

世間の女の子はみんなこうでせうか(違いまス)・・・・



ゼロス:『さすがに凄いフェロモンですね、イリスさん(汗)・・・・』

イリス:『ふふふ(ポーズ、決めっ)・・・・
それじゃルナ・・・ぴくぴくしてないで、さっさとシャレイドの街に行くよ・・・・・』

ルナ:「・・・は・・・・はひ・・・イリス様(ぴくぴく)・・・・・・」

・・ありり、です・・・・立場入れ替わっちゃった、です・・・・・・・



というわけで、アイリス救出作戦決行です。

あたしとゼロスは、相手の組織の幹部が営業してるというホストクラブに新人ホストに化けてもぐりこむのだった。

まずは、ホストとして採用されるように入店の面接を受けるです!・・・

店の人:「よし、採用!・・・・」

・・・あり?です・・・・

イリス:『・・採用・・・って・・・・
あたし・・・・じゃなかった、ボクまだ何も言ってませんけど(男声)・・・』

店の人:「あ〜、いいよいいよ!(手、ぱたぱた)・・・ウチの店で働きたいんでしょ・・・・
君、ルックス完璧だから合格!・・・・早速店に出てくれるかな?・・・」

と、あたしは店の面接官の部屋に入った瞬間、その店への就職が決定した。

さすが、です・・・・

イリス:『まあ、いいですけど・・・あの、こちらのゼロスも採用していただきたいんですけど?・・・・』

まったく相手にされないからちょっぴしふてくされるのはタキシードを着込んだゼロス・・・店の人はその顔をまじまじと見て。

店の人:『う〜ん・・・この顔じゃね〜・・・・若いコにはウケるだろうけど、ウチのお客はこういうタイプはちょっとね〜・・・・
もうちょっと頼りがいある顔じゃないと・・・・』

ゼロス:『頼りがい・・・ですか(ぽりぽり)・・・・』

頼りがい・・・確かに、ゼロスは頼りになるけど見掛けはぼーっとしてそうです。

イリス:『・・あ・・・でもこの人、お話とか上手だし何でも良く知ってるから!・・・・・』

ゼロスは店の人にウケが悪い。そこであたしが慌ててフォローしたです。

店の人:「そう・・・ならいいか・・・・
じゃ、キミも採用・・・ただし、給料は歩合制だからね・・・・」

ゼロス:『あ、はい!・・・頑張りますっ!・・・・』

何とかゼロスも採用されたです。

やれやれ、です・・・・ということで、あたし達はホストクラブに潜り込むことに成功したです。

そして、とりあえず今日は店に出て働くことにしたです。



一日を終え、あたし達はルナ様の待つお宿に戻ってきた。



イリス:『・・・つ・・・・・疲れた(男声)・・・・』

忙しかったです・・・ぐったり、です・・・・

ゼロス:『・・・大丈夫ですか、イリスさん・・・・
もうお仕事終わりましたから、男性の声やんなくていいですよ・・・・』

あたしはゼロスにオンブされてお宿に戻ってきた。もうレイウイングを使う気力も残ってなかったのである。

ルナ:「おかえり〜♪・・・あ、イリスどしたの?・・・・
作戦うまくいかなかったの?・・・・」

ゼロス:『いやちょっと・・・作戦・・・・うまくいったというかいかなかったというか・・・』

ルナ:「まあまあ、食事の用意できてるからゆっくり話し聞かせてよ・・・・」



イリス(犬):『あう〜・・・・』

疲れまくったあたしは、体力を回復するため犬に変身してルシフェリアのひざの上でマッサージをうけていた。

ルシフェリア:『こんなに疲れて、おかわいそうに・・・
でもさすがですね、イリス様♪・・・いきなしお店のナンバーワンホストになっちゃったなんて・・・・』

イリス(犬):『あうあう♪(どんなもんです♪)・・・・』

ゼロス:『そうなんですよ・・・男装したイリスさんが店に出たら、いきなりお客様がたが大騒ぎしましてね・・・・
イリスさんを指名されるお客様がひっきりなしに入ってきてもう大変だったんです・・・お給料もいっぱい頂きましたよ・・・・
あしたも予約のお客様がいっぱいなので、頑張らないといけませんね・・・・』

ルナ:「をい、こら!・・・あんた達目的忘れちゃいないでしょうね!?・・・・

ネイル:『アイリスの居所はちゃんと聞いてきたの!?・・・・』

イリス(犬):『わうっ!(はっ、です)・・・あうあうっ!(忘れてた、ですっ)・・・・・』

ゼロス:『もちろん、忘れてなんかいませんよ・・・ちゃんと、幹部の方から聞き出してきました・・・・
アイリスさんは、ここのシャレイドの街の魔道士協会の地下に閉じ込められているみたいです・・・・』

をうっ、です・・・さすがゼロスですっ・・・・フォローしてくれた、ですっ・・・

ルシ:『あはは♪・・・イリス様、ゼロスに助けられちゃいましたね(なでなで)・・・・』

イリス(犬):『きゅ〜ん(面目ないです〜)・・・』

忙しさにかまけて、アイリスの居場所を聞き出すのを忘れてたです・・・くやしいです、ゼロスに出し抜かれちゃったです・・・・・


(つづく、です)

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33176『麗しき人』(第12話ルナ様のアイリス救出作戦)和泉 2007/7/2 17:39:15
記事番号33169へのコメント

(イリスの一人称です)


敵のマフィアが営業するホストクラブにホストとして侵入し、アイリスの居場所を聞き出す作戦。

成功です♪・・・・

あたしは忙しさにかまけて本来の目的を忘れてたけど、ゼロスがしっかりと聞いてきていたです。

シャクだけど、ゼロスに借りを作っちゃったです。

そして、アイリスが捕えられている場所は・・・なな何とぉっ!・・・・・

ルシフェリア:『魔道士協会の地下室に、アイリスが閉じ込められているわけですか・・・・』

イリス(犬):『あう〜(そうみたいです〜)・・・・』

黄金竜ルシフェリアのひざの上には、犬に変身したあたしイリス。

ネイル:『魔道士協会って・・・やっぱし、マフィアって自治体とグルになってるってほんとなんですね〜・・・・』

セリー:『どこでもそうとは限らないけど、ほとんどがそうですにゃ・・・・
やつらも所詮は役人ですにゃ・・・・』

まるっきしヒトゴトみたいな、リリムのネイルとワーキャットのセリー。

人間界の悪しき文化を実感した、人間じゃないバカ4人であった。



ルナ:「まあ、仕方ない・・・マフィアとグルになることが役人の義務だと思ってるバカもいるって噂だからね・・・・
それはそうと、場所さえわかればアイリスを助けるのは簡単ね・・・直接乗り込んでもらうわ・・・・
いでよサシスセソ!・・・・」

しゅしゅしゅしゅしゅん(登場)・・・・したたたたたっ(整列っ)・・・・・・

サシスセソ:『はいですっ!・・・・』

相変わらず素早い頭文字サシスセソ5人衆・・・サラス、シズル、スウィニー、セラーノ、ソーニア。

5匹のサキュバス・・・ルナ様の命令一つで影の中から飛び出して整列。なぜか声を揃えて。

これ練習してるですか、こいつら・・・・

ルナ:「アイリスが閉じ込められてるのは、魔道士協会の地下室だって・・・
あんた達、ちょっと行って助けてきてくんない?・・・・
助けたら、その組織の幹部連中達は食べちゃっていいから・・・あ、下っ端のチンピラとか魔道士協会の人は食べちゃダメよ・・・・
やりすぎると、あんた達やあたしまで指名手配されちゃうからね・・・・」

サシスセソ:『はいでじゅる!(よだれ、拭きっ)・・・・』

うじゅるるるるるるる・・・・・・・

食べちゃっていい・・・・・人間の肉が最高のごちそうである彼女達にとって、この一言は何よりモチベーションになる。

みんな一斉に・・・・人格者ソーニアまでもが、目を輝かせよだれを拭き払う。

そして、喜び勇んで窓から飛び立っていったのであった。

ルナ:「頑張ってね〜♪・・・・
さっ・・・アイリスはあいつらに任せて、あたし達は寝ましょ寝ましょ♪・・・・
おいで、イリス・・・・」

イリス(犬):『あうっ♪・・・・』

サキュバス達を見送ると、ルナ様はルシフェリアの手から犬に変身したあたしを取り上げてベッドに向かったのであった。

ルシフェリア:『ルナ様、たまにはあたしもイリス様を抱いて寝たいです・・・・』

ルナ:「だめ・・・黄金竜のあんたなんかと一緒に寝たら、寝返りなんかうった時にイリスがぺちゃんこになっちゃうよ・・・・」

ルシフェリア:『ぶ〜・・・』

もっとも、です・・・ルシフェリアに添い寝するのだけはごめん、です・・・・



り〜んり〜ん♪(すずむし)・・・・

真夜中・・・・草木も眠る何とかってやつです。

ルナ様もあたしも今夜はぐっすりです。

ルナ:「くか〜、くかか〜♪(寝息)・・・・
・・・うぎゅ、いりす〜(怪しい寝言)・・・・はむはむ・・・」

イリス(犬):『あう〜・・あう〜(うなされっ)・・・・』

どがしゃぁぁぁあああああん!!!(ガラス割れっ)・・・・・・



スウィニー:『るるるるるるルナ様、大変ですっ!・・・起きてくださひっ!・・・・・』

ルナ:「・・・んみゅ〜?(起きっ)・・・・」

イリス(犬):『あう〜?(起きっ)・・・・』

ぱちくりとゆっくり目を開けると、そこでルナ様を揺り起こしてたのはサキュバスの一人スウィニーだった。

スウィニーが慌てて窓からなだれこんで来たのである。

ルナ:「・・・あれ?・・・・・・スウィニー・・・・ひとり?(目、こしこし)・・・・・」

スウィニー:『大変なんです、ルナ様!・・・ミイラ取りがミイラになっちゃいました!・・・・・』

ルナ:「・・・ま・・・・またかいっ・・・・」

眠い目をこすりながらのツッコみは間(ま)が悪かった。

あたしは人間に変身し、ネイルとセリーを起こした。



5匹いたサキュバスのうち4匹が戻ってこなかった・・・・ただ一匹、スウィニーだけが戻ってきたのである。

ルナ:「まさかソーニア達が、やられたの?!・・・・・」

スウィニー:『いや・・・やられたというか、やられてない・・・・というか・・・』

ルナ様が説教口調で尋問・・・・歯切れの悪いスウィニー。

ルナ:「はっきりしなさいよ!・・・・」

スウィニー:『いや・・・はっきしいって、恥ずかしい話なんですけど・・・・』

言って、スウィニーはくいっと指先でメガネを直した。



サキュバスの一人スウィニー。

くりくり目でコミカル系の容姿・・・色白で赤毛、二の腕とかもぷにぷにしてて全然運動とかしてない感じの外見。

しかもサキュバスなのに近眼。かけたメガネをくいくいと直すのがクセなのである。

ちなみにこのメガネは、過去に自分が食べちゃった人間がかけていたものを拾ったらしい。

実は、サキュバスの中では一番の研究熱心で肉体労働よりも頭脳労働の方が得意なインドア派。

ほかのコが騒いでいても、スウィニーだけは何も言わずに一人でその様子を眺めている・・・そういうタイプのコなのだ。

そして、仲間と一緒に戦闘に出くわしても、後でおろおろしながら適当に呪文とかでフォローするのみ。気が向いたら武器を持って立ち向かう。

そういう徹底的に控えめなコなのである。



スウィニー:『本当に恥ずかしいお話なんですけど・・・・』

と、もじもじしつつスウィニーが続ける。

スウィニー:『みんなごはん食べてなかったから・・・・』

ぴくくくっ・・・・ルナ様の目じりがつりあがるのがわかった。

まさか・・・・

ルナ:『・・・あ・・・・あんた達ね(ひくひく)・・・・・』

イリス:『・・・えっと・・・・それで?・・・・ごはん食べてなかったから、どうしたですか?・・・・』

力が抜けたあたしとルナ様・・・言いにくそうに、スウィニーは続ける。

スウィニー:『途中で出くわしたチンピラ達が多くて・・・一応死なない程度にそいつらの精を吸っていったんですけど・・・・
調子に乗りすぎて、途中でおなか一杯になって動けなくなっちゃって・・・・』

ルナ:「敵に捕まったのね?・・・・」

スウィニー:『面目なひ、です・・・うぎゅ・・・・
許してください、みんな食べ盛りですから・・・・』

なるほど・・・・・多少強くなったとはいっても、所詮はサキュバス。

彼女達にとって、任務を遂行する責任よりも『食欲』が優先なのである。

こやつらだけじゃなくて、セリーかルシーも一緒に同行させれば良かったかも、です・・・・

イリス:『ミイラとりがミイラになっちゃったです・・・・』

スウィニー:『お願いしまする、ルナ様、イリス様・・・サラス達を助けてくださひ・・・・
人間のマフィアなんかに捕まったら、あいつらみんな売られちゃうよぉ・・・しくしく(泣)・・・・』

と、めそめそ泣きながらルナ様にすがる。もちろんほっとくわけにはいかない。

アイリスを助けるために送り出したサキュバス達も捕まった。

救出作戦・・・・結果は、人質が増えただけだったのである。


(つづく、です)

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33204『麗しき人』(第13話ルナ様のアイリスとサキュバス救出作戦(人質増えたです))和泉 2007/7/9 17:44:08
記事番号33169へのコメント


(イリスの一人称です)


アイリスを救出しに行ったサキュバス達が逆に捕まってしまった。

しかも、敵の精をたくさん吸いすぎたためにお腹一杯になって動けなくなったからだという。

やはし頭の中は食欲しかないサキュバス達・・・いくらルナ様への責任はあっても、目の前に転がったごちそう(マフィア達)には耐えられなかった。

唯一戻ってきたサキュバス・・・スウィニーはそのせいで、ルナ様にお説教を受ける。

ルナ:「情けないわね〜・・・そんなおなかすいたくらいで、ココロを乱されるんじゃないの!・・・・」

なんてえらそうに言えるおヒトですか、ルナ様・・・・・

イリス:『ほっほぉ〜、です・・・
自分はココロを乱されない・・・そのおクチでそう言われますか、ルナ様?・・・・・』

ルナ:「何よイリス・・・この冷静なあたしのココロがチンピラごときに乱されるわけないでしょ!・・・・」

と、真剣に反論するルナ様・・・ならば。

あたしは、長い金髪を後ろで一つに束ね声のトーンを落として。

イリス(男声):『・・・へえ・・・・それは大したもんだね、ルナ(きりりっ)・・・』

ルナ:「はうっ♪・・・だめ、そりだけわっ!・・・・・」

抱きっ♪・・・

セリー・ネイル・ルシフェリア・スウィニー:『はうぅぅぅうううう♪♪・・・・』

抱きききっ♪・・・・

イリス:『軽くモノボルト、です・・・・』

ばぢっ☆!(電撃)・・・・・ぴくぴく・・・

ふふん、です♪・・・男装のあたしは無敵です・・・・

どんな女のコ達でも、このイリス様のスーパーフェロモンでいちころです(自慢?)・・・・



イリス:『ほら見たことか、です・・・・
ルナ様もココロ乱れまくりです・・・不安です・・・・』

ルナ:「・・・そ・・・・そだね・・・・・・ごめん(ぴくぴく)・・・
・・(復活♪)・・・・ていうかさ、イリス・・・・・・」

真剣な表情で、あたしの鼻先まで顔を近づけて。

ルナ:「まぢであたしの彼氏になってくんない?・・・・」

イリス:『マジメにやれ、です!・・・・』

ごすっ☆!・・・・

あたしはそのまま、ルナ様の顔面におでこを叩き付けたのだった。



仕方なく、みんなでアイリスやサキュバスの救出に向かうことにした。

スウィニー:『うう、すみませぬ・・・・また、ルナ様の手を煩(わずら)わせるなんて・・・』

ぱたぱたふよふよ(浮)・・・・と翼を羽ばたかせながらルナ様についてく。

反省しまくりのスウィニーには、ルナ様もあきれ顔で。

ルナ:「まったくよ!・・・たかがマフィアの下っ端連中なんかに、このあたしが出ていかされるなんて・・・・」

イリス:『いや、だから・・・あたしのウデに手回して、思いっきし彼女を気取らないでください、です!・・・・
そういうのは、さっき断ったはずです!・・・・』

これじゃ、あたしとルナ様のデートです・・・・

ルナ:「何でよ!・・・あんたあたしの便利アイテムなんだから、あたしの彼氏なってくれてもいいじゃない!・・・・・」

イリス:『うぎゅ・・・強制的ですか・・・・』

とことこ(歩)・・・・

何かこのままルナ様があたしのストーカーとかになりそうで、怖いです・・・・

それにあたしとルナ様が手つないでる様子を見て、気が気じゃないのがもう一匹いるです・・・・

ルシフェリア:『あうう・・・ねいる〜・・・・イリス様をルナ様に取られちゃったよ〜!・・・』

ネイル:『知らないわよ!・・・ちょっとあんた、だからってあたしに乗り換えようとか考えないでよね!・・・・・
あたしそんな趣味は・・・っていうか、リリムのあたしに恋愛感情なんかないんだから!・・・・』

ルシフェリア、今度はネイルに寄り添ってるです・・・なんでもアリですか、お前は・・・・

セリー:『にゃ〜・・・ネイルとルシフェリアの新しいカップル誕生ですかにゃ・・・・
セリーが浮いちゃいましたにゃ〜・・・・』

ぽむっ(登場♪)・・・・

ゼロス:『じゃ、しばらくボクとカップルになりましょうか、セリーさん?・・・・』

言って、セリーに右手を差し出すと。

セリー:『にゃう♪・・・ゼロスと即席カップルですかにゃ!・・・・』

と、セリーもゼロスのその手を握ったのである。

何か集団デートみたいなっちゃった、です・・・・・



そしてやってきました、シャレイドの街の魔道士協会。

なんとそこは、いかがわしい店が立ち並び浮浪児やホームレスの皆さん達がうろつく秩序最悪の場所だった。

秩序を守るためにある魔道士教会が、秩序にないところにある。

イリス:『ダメじゃんここ、です・・・・・』

ルナ:「ダメだよね・・・・」

ゼロス:『ダメですね・・・・
町の秩序を守るべき魔道士協会が、こんなところにあるなんて・・・・』

このダメダメな魔道士協会の地下にアイリスがいるはず・・・しかし、そう簡単にはたどりつけそうにない。

チンピラ:『何がダメだってんだ?・・・・・』

すでに・・・魔道士協会の前に立つあたし達の周りを無数の男達が取り囲んでいたのである。

あたし達を見つけたチンピラの皆さんは、早速あたし達に脅しをかけてきた。

なかなかチームワークのいいチンピラさん達です・・・・

やはり大きなマフィア組織の子分達。

まあ、こういうのは慣れっこだからそんなものは気に留める必要もないです・・・・

とっとと蹴散らすです!・・・・

イリス:『道を空けなさいです!・・・アークブラスです!・・・・』

ばぢぢぢぢんっ☆!!!(電撃)・・・・・ばたたたた・・・・・・ぴくくくくっ・・・



ちょろいもん、です♪・・・・

集まった50人ばかしのチンピラ達を、広範囲の攻撃呪文一発で始末した。

しかし、なぜかルナ様とゼロスが困ったような顔で。

ゼロス:『まずいことしてくれましたね、イリスさん・・・もう少し慎重に行動していただかないと・・・・』

イリス:『・・へ、です・・・・どういうことでせうか?・・・・』

あたしは取り囲んだチンピラを蹴散らしただけなのに。

ルナ:「おバカね、イリス!・・・魔道士協会の前で攻撃呪文やってどうすんのよ!・・・・」

イリス:『・・はっ、です・・・・いやあの・・・・・えっと、正当防衛で・・・』

あたしは、言われてようやく気付いた。

ルナ:「そんな言い訳をここの協会や役人が聞いてくれるわけないでしょ!・・・・
この協会はマフィアと手を組んで色々やってんだから・・・
たった今、あんたは傷害罪でお尋ね者になったわよ・・・ほらほら、さっそく出てきたよ・・・・」

そう、お尋ね者・・・たとえ相手がチンピラといえ、魔道士協会の目の前でケンカをやらかしたのではタダですむわけないです。

ぞろぞろ・・・・と、まるであたしがチンピラに手を出すのを待っていたかのように魔道士協会の建物の中から治安部隊が現れた

そして、その中の隊長らしき魔道士の男が朗々と言い放つ。

魔道士の男:『よく来たな、お前ら!・・・
じゃなかった・・・民間人に攻撃呪文を使うとはこの乱暴者めっ!・・・・
おとなしくお縄を頂戴しろいっ!・・・・』

全く用意のいいことで。

あたしが攻撃呪文を使った途端に、しめたとばかりにあたし達を捕らえに魔道士協会の人達が現れた。

最初から、あたし達に攻撃呪文を使うように差し向けて捕らえる計画だったようである。

ハメられちゃった、です・・・・


(つづく、です・・・)

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33246『麗しき人』(第12話ルナ様のアイリス救出作戦)和泉 2007/7/16 17:31:28
記事番号33169へのコメント


(イリスの一人称です)


アイリスのばかとサキュバス達が、マフィアの野郎どもにさらわれちゃったです。

しかも、そのマフィア・・・・なんと魔道士協会をバックにつけて、このシャレイドという町を牛耳っていたです。

いきなしケンカを打ってきたチンピラ達をあたしが吹っ飛ばしてやったら、それを待っていたかのように魔道士協会の人達が現れて。

うぎゅ・・・あたし達みんなお尋ね者になっちゃった、です・・・・



イリス:『すみませぬ、ルナ様!・・・ウカツだったです〜!(泣)・・・・』

ルナ:「あんたはいつものことでしょうが!・・・・
それより、どうする!・・・ゼロス、何とかしなさいよ!・・・・」

ゼロス:『いや、何とかしろというなら何とかしますけど・・・何とかしていいんですか?・・・・・』

ルナ:「ごめん、ウソ!・・・あんたが何とかしたら、余計こじれるわ!・・・・
とりあえず、逃げる」

ちゅどごごぉぉぉおおおおおん☆!・・・・・・ぴくぴく・・・・



ぬうっ、です・・・協会の人達に先制攻撃されたです・・・・暴力事件を取り締まってる割には乱暴な奴らですっ・・・・・

爆発の呪文が放たれ、もうもうと砂ぼこりが舞い上がる。

そしてゆっくりとその砂ぼこりが晴れてきたその時、一人の協会の男が叫んだ。

魔道士の男:『おおっ・・・シャレイド連合の会長の登場だっ!・・・・
このあたりの自由業団体を仕切っている会長だぞっ!・・・みんな出迎えろ!・・・・・』

自由業団体て・・・『マフィア』とは言わないところが、せこいです・・・・

先制攻撃してきたのは、魔道士協会の人達ではなかった。

よく考えたらそうである・・・すでにこのマフィア組織はあたし達がアイリス達を助けに来ることはわかっている。

それを迎え撃つ準備をしていても不思議ではない・・・そこにのこのこと現れたあたし達がウカツだったのかもしれない。

そして、ついにその組織の親玉があたし達の目の前に現れたのだった。



アイリス:『わーっはっはっは!・・・よく来たなルナ・インバース!・・・・
あたしこそ、シャレイド連合会長アイリス様だ!・・・・』

子分達:「親びんっ!・・・アイリス親びん!・・・・」

ずででででででっ!!(ずっコケ)・・・・



姿を現したのは、シャドウリフレクターから生まれたあたしイリスのシャドウ・・・アイリス。

そう・・・・マフィアの子分達が『親びん』と呼ぶそやつとは、なぜかそのマフィアにさらわれたはずのアイリスだったのである

アイリス:『なぜ、コケるっ!・・・・』

ルナ:「・・いや・・・・・なぜって、あんたね・・・」

よろよろ立ち上がりながら、ルナ様はアイリスにつっこむ。

イリス:『あたし達はさらわれたお前を助けに来たです、アイリス!・・・・
なのに、さらわれたはずのお前がなんでマフィアの親分になっているですかっ!?・・・』

アイリス:『ミイラとりがミイラって奴よ・・・・』

その場の全員:『意味、違うわぁぁぁぁあああああああ!!!!!・・・・』

こいつもかなりバカです・・・・はっ・・・・・・ってことは、オリジナルのあたしもバカってことですかっ!・・・・

断じて違うです断じて違うですっ!(注:違いません)・・・・

ゼロス:『ミイラ取りがミイラになったあげく、そこを制圧してしまうとは・・・さすがイリスさんのシャドウですねえ・・・・』

イリス:『何を歓心してるか知らないけど、ほっとけです!・・・・』

アイリス:『別に大したことではない・・・一度は捕まったんだけど脱出しようとして、ついでに前のマフィアの親分を倒したのだ・・・・
んで、自動的にあたしが親分に昇格・・・というわけだ・・・・』

イリス:『というわけだ、て随分あっさりです・・・・・
よほど結束力がないマフィアなんですね・・・・』

子分達:『そんなことはないっ!・・・・』

なぜかあたしの言葉を即答で否定する男達・・・一瞬、子分達の目の色が変わった。

迷いのない表情で男達はこう続ける。

子分達:「俺たちはアイリス様を、絶対的な親分と決めたのだっ!・・・・
あの美しいお顔を眺めているだけで俺たちは幸せなのだっ!・・・・」

うわ、安いやつらです・・・・

しまった、です・・・忘れてたです・・・・アイリスのカリスマ性のこと。

アイリスには不思議なカリスマがある・・・リナ様の手紙にはそう書かれていた。

そしてその話は正しかった・・・わずか数日間で、これだけの子分を心服させてしまっている。

しかも魔道士協会の人達まで。

催眠術とかではない・・・魔道に長けた(たけた)人達までもが、アイリスの子分に成り下がってしまう。

これを、リナ様は『悪魔のようなカリスマねえちゃん』と表現していたのだが・・・今回も・・・・

ルナ:「・・・アイリス・・・・あたし達、一応あんたを助けに来たんだけど・・・」

アイリス:『・・え?・・・・あ、そうなの・・・えっと・・・・・ありがと・・・
・・・あたしは、大丈夫だから・・・・あとで、何かお礼する・・・・・』

意外と義理固いやつでもある。

ルナ:「そう、ならもう用はないわね・・・あたし達帰るから・・・・」

いって、ルナ様はあたしの手を引いてくるりときびすを返したが。

アイリス:『待て、ルナ!・・・お前とはまだ決着はついてない・・・・
決着だけはつけさせろ!・・・・』

ルナ様が立ち止まると、一斉にマフィアの子分達があたし達の前に立ちふさがる。

振り向いて、ルナ様は。

ルナ:「決着っつったって、もうついてたじゃんよ!・・・・
あんた、ソーニアにもセリーも負けてたじゃん!・・・2人ともあたしの部下なんだから、部下にも負けた奴があたしと決着ついてない、なんておかしいでしょ・・・・」

アイリス:『くっ・・・あれは・・・・・あたしに仲間がいなかったから・・・
ってか、ルナ!・・・お前自身は何もしてないだろが!・・・・
それにイリス、お前もだ!・・・・』

イリス:『ええっ、です!・・・あたしもですか・・・・
もうめんどくさい、です・・・』

アイリス:『・・・ふんっ・・・・いいのか?・・・サキュバス達がどうなっても・・・・』

ルナ:「なにっ・・・・」

ぎゅうっ・・・ルナ様が、コブシを握り締めた・・・・・

そういえば、忘れてたです・・・・先に来たサキュバス達はどこに・・・

ルナ:「サキュバス達を・・・・あたしの便利アイテム達をどうするって?・・・」

アイリス:『調教して、売る・・・・』

スウィニー:『売るなんて・・・そんな人でなしっ!・・・・』

アイリス:『人じゃないし!・・・・』

ルナ:「調教して売るって、売れるのかしら?・・・・」

スウィニー:『のん気なこと言ってる場合じゃないですぅぅううう!!・・・
ルナ様、早くみんなを助けてください!・・・うぎゅ・・・・』

泣いてるスウィニーをせせら笑うアイリスは、その手をまっすぐ突き出して。

アイリス:『さあ、やれい野郎どもっ!・・・』

男達:『おうっ!・・・・』

アイリスに魅せられアイリスのトリコとなった男達が、彼女の号令とともに四方から襲い掛かってきた。

戦闘開始ですっ!・・・・


(つづく・・・・)

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33248Re:『麗しき人』(第12話ルナ様のアイリス救出作戦)。。。 2007/7/16 21:55:26
記事番号33246へのコメント



今晩は、初めまして。

随分長い間連載されていますね、とても尊敬致します。

自分は連載モノどころか、短編モノもなかなか打てずに自己嫌悪に陥る始末ですよ

さて、至らない自分ですが、コメントさせて頂きます

>ルナ:「あんたはいつものことでしょうが!・・・・
>それより、どうする!・・・ゼロス、何とかしなさいよ!・・・・」
>
>ゼロス:『いや、何とかしろというなら何とかしますけど・・・何とかしていいんですか?・・・・・』
>
>ルナ:「ごめん、ウソ!・・・あんたが何とかしたら、余計こじれるわ!・・・・
>とりあえず、逃げる」
振るだけ振っといて、酷い言い草ですね

>ちゅどごごぉぉぉおおおおおん☆!・・・・・・ぴくぴく・・・・
>
>
>
>ぬうっ、です・・・協会の人達に先制攻撃されたです・・・・暴力事件を取り締まってる割には乱暴な奴らですっ・・・・・
>
>爆発の呪文が放たれ、もうもうと砂ぼこりが舞い上がる。
殺る気満々です

>アイリス:『わーっはっはっは!・・・よく来たなルナ・インバース!・・・・
>あたしこそ、シャレイド連合会長アイリス様だ!・・・・』
>
>子分達:「親びんっ!・・・アイリス親びん!・・・・」
>
>ずででででででっ!!(ずっコケ)・・・・
ぉ親びんて・・・!

ボボボーボ・ボー○ボのコパッチ達みた(ゴメ

>アイリス:『別に大したことではない・・・一度は捕まったんだけど脱出しようとして、ついでに前のマフィアの親分を倒したのだ・・・・
>んで、自動的にあたしが親分に昇格・・・というわけだ・・・・』
何処か、・・・辺境の地の部族みたいですね。(滅茶苦茶勝手なイメージ

>しまった、です・・・忘れてたです・・・・アイリスのカリスマ性のこと。
>
>アイリスには不思議なカリスマがある・・・リナ様の手紙にはそう書かれていた。
>
>そしてその話は正しかった・・・わずか数日間で、これだけの子分を心服させてしまっている。
>
>しかも魔道士協会の人達まで。
うわ何て素晴らしい才能ですか!

普通に働いても、直ぐに偉くなれそうです。

>ルナ:「・・・アイリス・・・・あたし達、一応あんたを助けに来たんだけど・・・」
>
>アイリス:『・・え?・・・・あ、そうなの・・・えっと・・・・・ありがと・・・
>・・・あたしは、大丈夫だから・・・・あとで、何かお礼する・・・・・』
まるで友達同士の会話みたいですね。

仲良さげで良いです(何




とても個性的なキャラが多く、素敵な作品ですね

これからも楽しみにしております、

それでは。

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33275感想ありがとうございます和泉 2007/7/23 18:43:18
記事番号33248へのコメント

長いですね〜。自分でもよく続くものだと思います。
まあ、これは趣味ですから。でも仕事しながら書いてますから、一日一枚が限界です。残業も多くて。
長い、ということをご存知ってことは、今までの話も読んでいただいているのですね。
感謝感激です♪

いや〜、なかなかこのスレ熱から冷められないので、まだまだお話投稿させていただきます。
すでに次のお話(リナ、ナーガ編)も書き終わっちゃったし。
とにかく、感想ありがとうございました。久しぶりに頂いたのでかなり嬉しいです。

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