◆−『麗しき人』(イリス・ルナ・ゼロス登場ギャグ100%・登場人物とあらすじ)−和泉 (2007/5/21 19:09:03) No.33139
 ┣『麗しき人』(第6話)−和泉 (2007/5/21 19:13:01) No.33140
 ┣『麗しき人』(第7話)−和泉 (2007/5/28 18:00:43) No.33150
 ┣『麗しき人』(第7話)−和泉 (2007/6/5 14:08:26) No.33161
 ┃┗↑訂正『第8話』です。−和泉 (2007/6/5 14:10:51) No.33162
 ┗『麗しき人』(第9話)−和泉 (2007/6/11 17:33:50) No.33167


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33139『麗しき人』(イリス・ルナ・ゼロス登場ギャグ100%・登場人物とあらすじ)和泉 2007/5/21 19:09:03


(登場人物)

@ルナ・インバース:あのお方です。

Aゼロス:細い目のあいつです。

Bイリス・レヴィ(ワードッグ):
★容姿(人間形態)=
「この女性、見かけは19か20歳、ローザとほぼ同じ年齢。
冷酷さすら感じる切れ長の瞳、その眼差し(まなざし)はするどく、口元だけがやさしく微笑みを浮かべている。
腰まで伸ばした金の髪も、絹糸のようなつややかさ。ローザとは違い、妖艶(ようえん)な大人の風格を漂わせていた。」
「その妖しい女(イリスの人間形態)は、ローザと同じデザイン・・・しかし色違いの、薄紫色のローブ、ブーツ、手袋を着用している。
これがまた、やけに似合っている・・ローザのように、かなりの美貌(びぼう)の持ち主でないと、このデザインは似合わないのだが・・・」
★(特徴)
半人半犬のワードッグという種族の女性。
犬形態では、ローザの肩に乗るほど、小さくてかわいい子犬。
人間形態では、ローザをして『私よりかわいいからむかつく』と言わしめるほどの美女。
ハークレイン公国でローザに拾われて、そのまま飼われているローザのペットである。
魔力によって人間形態に変身でき、人間でいる時は魔道士として広い範囲の呪文を使いこなす。
はっきし言って、飼主のローザより強くて、頼りになる。
キレて野獣と化したキルヴァさんを、ビーストインプリンティングで自由に操ることができる。
ど変態黄金竜ルシフェリア(♀)に力の限り惚れられた。
★(寸評)
リナと接する機会が多かったので、いつの間にか、リナのお気に入りの存在になっている。
魔力は強いわ、呪文は多いわ、世話好きだわ、腰低いわで、魔力を使いすぎると犬になってしまう以外におよそ欠点が見つからない。
黒魔法、白魔法だけではなく催眠術やらビーストインプリンティングやら、あげくにドラグスレイヴまで使えることが判明した。
芸幅は限りなく広く、潜在能力は底が知れない。
なぜか、悪ガキに殺されかけたり、普通の犬と子供を作らせられかけたり、単身で敵に乗り込んでいったり、刹那的な性格がある。
現在、ネイル達3匹の部下とルナ様を従えてリナの命令を遂行中。

Cセリー・セルフィニアス(ワーキャット):
★(容姿)
「細身の身体に黒のワンピースはなかなかセクシー(リナより)である。
でも、裏地が赤い黒マント、革製のひじまである黒手袋にブーツはちょっと暑苦しい。」
「目が猫っぽいし、夜とか光りそう。それ以外の外見は、人間そのものではある。
背中まで伸ばした黒髪はつやつやサラサラでとってもきれい・・若さだね♪・・・」
「ワンピースが似合う細身の身体。見た目10歳くらいなのに15歳のリナ様よりもスタイルが良かったりする。背もリナ様と同じくらい。
愛嬌のある顔で、猫目だけど逆にそれが可愛らしさを引き立てている。いわゆるリナ様やローザ様のようなコミカルな癒し系の顔である。
あたしやナーガ様のような、凛々しい系の顔に猫目だとひたすら怖いだけなのだが、コミカル系だけに、お得な奴である。」
★(特徴)
半人半猫のワーキャット。猫が100年以上生きて魔力が生じ、人間に変身する能力を持ったという魔獣である。
魔力は強いが、イリスに出会うまで呪文は全く知らなかった。
イリスのことを師匠と仰ぎ、呪文を習ったが、まともにマスターする所まではいかなかった。
★(寸評)
魔力はイリス並に強いので、きっかけさえつかめば将来性は明るい。
でも、まだ魔道士としては半人前。
当分は得意の体術でリーダーで魔道の師匠であるイリスをサポートする。

Dネイル・スニード(リリム):
★(容姿)
「少女の身体にコウモリの羽・・・要はリリムである。」
「豊満な胸を誇示するかのように胸を張った立ち姿、背中まで伸ばした青みかかった髪、対面する者を誘い込むような青い瞳・・・とにかくリリムである。」
「つややかな唇に整った目鼻立ち、童顔なのに女王のような貫禄がある物腰・・・やっぱしリリムである。」
「蛍光色のような青いぴったりした青い服に同系色のひじまである手袋、宙に浮いているから足ははだし・・・そんな感じのリリムである。」
「今は白いローブの上から、ゼクセン親衛隊のユニフォームである白鎧を着ている・・・でもやっぱしリリムである。」
★(特徴)
リリムなりに魔力は強く呪文を使うこともできるが、空中を音速で移動することができるのでむしろ物理攻撃の方が得意。
リリスと同じく、伝承の中ではヒワイの象徴のように書かれているが本人は至って普通で背中に羽がある以外は人間の女の子と変わらない。むしろ人間の若い女の子より礼儀正しくていいコだったりする。
キルヴァさんにスカウトされ、ゼクセンの親衛隊に入隊。
現在、イリスとともに仕事のお手伝い中。
★(寸評)
背中のこうもりのような羽で、空中を高速移動できる。
一通りの呪文を使うことができるが、剣術は素人。
彼女自身は実体が希薄で、浄化呪文をやられると浄化されてしまう。気をつけるべし。

Eルシフェリア・レンブラッド(黄金竜):
★(容姿)
「イリスと似たような金髪の少し影のある美女。
聞けば、グループではナンバーワンの女の子だという。確かに、そう言われても納得してしまうほどの美貌である。」
★(特徴)
正体は黄金竜のめす。
筋金入りの同性愛者。俗にいう、れず。
悪徳学生グループに入って、人間の若者と一緒に遊んでいたが、彼らの犯罪にも加担していたため役人に突き出された。
男装したイリスに一目ぼれして、そのままイリスのストーカーに近い存在となる。
キルヴァさんにスカウトされて、ゼクセンの親衛隊に入隊。
現在、大好きなイリスとともにお仕事ちう♪
★(寸評)
黄金竜に変身すると、便利な乗り物に変わる。
呪文も一通り使えるが、浄化呪文などの白魔法が得意。
当然腕っぷしは強く、身体能力は人間の比ではない。


(あらすじ)
リナ達とは別の場所で仕事をこなす、イリス達4人(4匹?)。
旅の途中に出会ったルナを引き入れ(というか強制的に入ってきて)、頼んでもいないのについて来るゼロスも加えて、今回も難事件に挑む。

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33140『麗しき人』(第6話)和泉 2007/5/21 19:13:01
記事番号33139へのコメント


(イリスの一人称です)

わざわざあたし達の宿までケンカを売りに来たアイリス。

向かい撃つのは、ルナ様とユカイな便利アイテム達。計10人(多っ)。

全員でタコ殴りすると楽勝なんだけど、アイリスってのはやたら執念深くてセコいことをやって勝とうものならずっと付きまとわれて襲ってくる。

まことに鬱陶(うっとう)しい相手です。

だから、タイマン勝負をすることにした。

もちろん代表のルナ様が、一人でアイリスとタイマン・・・だと思われたが、それを止めて名乗りを上げたヤツがいる。

その名はサキュバスのソーニア。

普段はルナ様の影に隠れているサキュバス5人衆のリーダー。

アイリスよりも頭一つ分くらい大きくて、力も魔力も強い。何より、ルナ様にマトモに反論できるという人格者でもある。



そんな才媛ソーニア・・・・・宿の庭でアイリスと対峙する。



そして、勝負はいきなし始まった・・・ソーニア、頑張れです〜!・・・・

アイリス:『ディルブランド!!・・・・』

ちゅぼぉぉぉおおおおおおおん☆!!!(爆)・・・・

まずは、アイリスが爆発の呪文をソーニアの足元へ。

しかし、空も飛べるサキュバスのソーニア・・・爆風で飛ばされたところで、空中ですぐに体制を立て直してくる。

空中で身体をそらしながらふわりと回転し向き直ると、すぐさま反撃。

ソーニア:『フラムブレイザー!・・・・』

ちゅごごごごごごご!!!・・・・・

アイリス:『うわわわ!!・・・・・くっ・・・・・・・』

ソーニアの反撃・・・・アイリスはそれを何とかかわす。

魔力はほぼ互角・・・でも、空中から自由に攻撃できるソーニアの方が明らかに有利。

意外にも旗色いいです!・・・そのままいけです、ソーニア!・・・・・

ルナ:「ソーニア、殺しちゃだめよ!・・・生け捕りにしなさい!・・・・」

ルナ様の命令・・・・無茶です・・・・・アイリスの実力をわかってない、です(手前みそ?)・・・・

アイリス:『なめるな!・・・・』

ルナ様の侮辱めいた言葉に熱くなったアイリスが次の呪文を詠唱する。

これは、エルメキアランス・・・対精神体への定番の呪文です!・・・・

当たるとソーニアの身体が吹き飛んでしまう。

その前に、ソーニアも待ってばかりではない・・・手刀をつきたてて、空中からアイリスに襲い掛かる。

構わず、アイリスは呪文を詠唱し続け、そのままソーニアを迎え撃つ。

ソーニア:『もらったっ!・・・』

嬉々とした顔で、アイリスの胸にを目掛けて手刀を繰り出すが。

ぐきっ!(折れっ)・・・・

ソーニア:『あうっ!・・・・』



突き指である。

アイリスは、ローブの下に鎖カタビラを着込んでいて、そこに指を突き立ててしまったのだ。

ルナ:「しっかりするのよ、ソーニア!・・・そんなもん引っ張ったら直るから!・・・・」

直らん直らん・・・・みんな無言で、手をぱたぱたする。

ルナ様が怖いからみんな文句言えない、です・・・・

アイリス:『・・・こっちの番よ!・・・・』

言ってアイリスは、至近距離からソーニアの胸に向かってエルメキアランスを詠唱。

そしてその呪文を発動した。

アイリス:『エルメキアランス!・・・・』

ルナ:「ゼロス、壁!・・・」

ゼロス:『はいはい・・・』

ばしゅ!・・・・・・・・

アイリスのエルメキアランスは、ソーニアの脇を通過してそのままあたし達の方に向けて放たれた。

ソーニアを仕留めると見せかけて、アイリスはルナ様を攻撃してきたのである。

意表をついて、奇襲してきたです・・・最初からソーニアは眼中になかったようです・・・・

しかし、そんな攻撃もルナ様にはお見通し。

ルナ様に命令されたゼロスが、アイリスの呪文をはじきとばしたのだった。



アイリス:『・・くそっ・・・やるな・・・・』

ルナ:「ほらほらよそ見してんじゃないの・・・痛いわよ、ソーニアのアイスピックは・・・・」

未熟です、アイリス・・・意表をついた奇襲のつもりが、逆にソーニアに対してスキを与えてしまった、です・・・・

奇襲をかけたのはアイリスだけではない。

つき指を痛がっているフリして、すでにソーニアは隠し持っていたのはアイスピックを取り出していた手に持っていた。

ルナ様直伝(じきでん)の、台所用品アタックである。

考えてみれば当たり前です・・・サキュバスがつき指を痛がるわけない、です・・・・

ソーニア:『よいしょ!・・・』

どすっ!(刺しっ)・・・・

アイリス:『ぐあっ!・・・・』

ソーニアはアイリスのおなかの真ん中にアイスピックを突き刺したのだった・・・痛そうです・・・・

でも、決着がついたです・・・ソーニア、さすがルナ様に鍛えられただけあってかなりケンカが強くなってる、です・・・・

アイリス:『・・・う・・・・ぐ・・・たす・・・・け・・・・・』

おなかを押さえて悶(もだ)えるアイリス・・・さすがのアイリスも、この激痛には耐えられない。

アイスピックが根本までずっぷりとおなかに刺さっているのだから、おそらく針の先は腸にまで達しているはず。

致命傷ではないが、間違いなく戦闘続行不能の深手である。

ちょっと残酷な気もするけど、ないすですソーニア♪・・・・



ぱちぱちぱち♪(拍手)・・・・と、みんなで勝ったソーニアを讃える。

ルナ:「えらいえらい、ソーニア♪・・・・
彼女を助けてあげなさい・・・殺しちゃだめよ・・・・」

ソーニア:『はい、ルナ様・・・・』

予定通り、トドメはささない。

アイリスを自分の便利アイテムに加えるために、ルナ様はソーニアにアイリスの治療をするようにを命じたのであった。


(つづく、です・・・)

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33150『麗しき人』(第7話)和泉 2007/5/28 18:00:43
記事番号33139へのコメント

(イリスの一人称です)


薄紫色の魔道服がじわりと赤く染まる。その真ん中にはアイスピックが根本まで突き刺さっていた。

ソーニアが突き立てたアイスピックは、アイリスに戦闘不能の深手を与えたのである。

すぐさまルナ様はソーニアに、アイリスの治療を命じる。

ソーニアは勝利を誇ることもなく、ルナ様の言葉に忠実に従う。口の中で呪文を詠唱し、ゆっくりとアイリスのおなかに手をかざし。

がっ・・・・・

アイリス:『なめるな、サキュバス!・・・・』

ばぢぢぢっ☆!・・・・

ソーニア:『ぎゃんっ!・・・・』

どさり・・・・・ぷすぷす・・・・・・



なんとアイリスは、差し出したソーニアの手をつかみ取り、電撃の呪文を浴びせたのだった。

こいつまだ、屈服してないです・・・凄い勝負根性です・・・・

ソーニアは完全に失神。アイリスに覆いかぶさるように倒れこんでしまったのである。



アイリスの逆転勝ち、です・・・・



倒れこんだソーニアを払いのけて、すっくと立ち上がり。

アイリス:『誰が負けたと言った!?・・・回復呪文くらい自分でやれるわよ!・・・・』

言うアイリスの傷はふさがっていた。アイスピックも抜き取り止血も完了していた。

かわりに、アイリスの足元に転がるソーニアの身体の方はぴくりとも動かなくなった。

イリス:『まったく油断もスキもない、卑怯者です!・・・・』

ゼロス・ネイル・ルシフェリア:『ぶーぶー!(ぶーいんぐ)・・・』

ヤジウマ達のヤジに腹を立てたのか、少し顔をしかめ、それでもさっとルナ様の方に向き直り言い放つ。

足元に横たわるソーニアの身体をぐにっと踏みつけて。

アイリス:『こんなヤツじゃ話にならないわ!・・・ルナ、貴様が来い!・・・・』

ルナ:「へえ・・・そゆことやるわけ?・・・・
そんなケガであたしに勝てると思ってんの?・・・・」

セリー:『んにゃっ!・・・・』

だっ!・・・・・

ゆっくり前に出ようとした怒りのルナ様より先に、セリーが地面を蹴った。

卑怯なヤツは許せぬ!・・・ソーニアのカタキ、と今度はセリーがアイリスに立ち向かう。



期せずして、タイマン勝負第2弾・・・アイリス対セリーの2回戦である。

前回セリーはアイリスに空中戦で勝ってるが、今回は地上戦・・・有利、です♪・・・・

セリー:『にゃっ!・・・・』

だっ!・・・・とほぼ地面と平行に一足飛び、セリーの小さな身体は一瞬にしてアイリスのふところまで達する。

そのまま、一旦地面を蹴り、ナナメ上にあるアイリスのドテっ腹にむけ後回し蹴り。

どぼすっ☆!・・・・

アイリス:『ぐぶっ!・・・・』

人間には絶対にできない、ワーキャットのセリーだからこそできる超低空からのアクロバティックな蹴り上げ。

セリーはねらいは外さない・・・セリーが蹴ったのは、たった今ソーニアがアイスピックをさした部分である。

自らの治療呪文で処置したとはいえ、同じ場所を蹴り上げられればタフなアイリスと言えども耐えられるわけがない。

案の定、おなかを押さえて「くの字」に身体を折り曲げながら倒れこむ。

勝負はたった一撃で決まってしまった。やはり一人で何人も相手にするのは無理があったようである。



倒れたアイリスをさっそくセリーが拘束する・・・さっきソーニアが油断してるから、今度は不意打ちを受けないように。

アイリスの背中にどっかと腰を下ろし、アイリスの手から手袋を抜き取る。

その手袋で、そのままアイリスの手首を後手に縛りつけたのだった。

アイリスの捕獲完了。後手を縛られてはさしものアイリスでも反撃は不可能である。

セリーは勝ったです♪・・・・



セリー:『どんなもんですにゃ!・・・ソーニアのカタキは取ったにゃ!・・・・』

ルナ:「よし、よくやった!・・・さすが、あたしのセリー♪・・・・」

あんたのじゃないです、あんたのじゃ!・・・セリーのご主人様はナーガ様です!・・・・・

シズル:『セリーちゃん、勝っちゃったの・・・あ〜あ、せっかく見せ場だったのにな〜・・・・』

セリーの影から声が聞こえる・・・・と思ったら、その影からにゅっと女の手が現れ、アイリスの首に手を回す。

その青い革製手袋に覆われた手・・・あの手は。

アイリス:『くそっ・・・離せ!・・・・』

必死にその手をはぎとろうとしているけど、無駄である。

アイリスの足をつかむ手は、サキュバスのシズルの手・・・ワードッグであるアイリスの腕力でサキュバスにかなうはずもない。

にゅにゅにゅ・・・・と影の中からシズルが全身を現し。

シズル:『よいしょ・・・・』

と、シズルは軽々とアイリスの身体をしゃくりあげ、ひっくりこかした。

と同時に、地面から今度は別の6本の女の手がにゅにゅにゅと現れ一斉にアイリスに襲い掛かる・・・それぞれ赤、黄色、ピンクの手袋をはめている。

同じくサキュバス・・・サラス、スウィニー、セラーノの手である。

みんなで仰向けに倒れたアイリスの手足の自由を奪ったのだった。

アイリス:『離せ・・・このっ、卑怯よ!・・・・』

シズル:『あんたに卑怯なんて言われたかないわよ!・・・堂々とやりあってたらソーニアに負けてたんだからね、あんたは・・・・
こいついかがいたしますか、ルナ様・・・殺しますか?・・・・・』

ぐっとアイリスの首に手をかけたシズル。一応、ルナ様の指示を仰ぐと。

ルナ:「そこまでしなくていいわ・・・
でも、アイリス・・・あんたさっきソーニア相手にズルやったわよね?・・・・
その分、ペナルティ受けてもらおうかしら・・・・」

仰向けになったまま拘束されたアイリスに向けてルナ様は不敵な笑みを浮かべる。

アイリスも、何も抵抗できなくなったのかあからさまに恐怖の表情を浮かべて。

アイリス:『いや、あの・・・すみません・・・・もう二度とやりません!・・・
できれば、あなたとあたしで堂々と勝負させていただければ・・・・』

ルナ:「ううん・・・こう見えてもあたしって律儀でさ〜・・・・
悪いコにはきちんと罰を与えないと気が済まないタチなんだよね〜♪・・・・」

アイリス:『そそそ、そんなっ!・・・正々堂々、好きっす!・・・・
自分、正々堂々とやりたいっす!・・・・』

なぜか体育会系口調でルナ様に懇願するも、ルナ様は聞く耳をもつはずもなく。

ルナ:「遠慮しなくていいわよ♪・・・それじゃ、ネイルとソーニアのかたき・・・・
ルシフェリア、シズル!・・・いつものやつ、準備するのよっ!・・・・」

ルシフェリア・シズル:『はい、です!・・・・』

アイリス:『準備って・・・何を(おそるおそる)・・・・・・
何でその2人って服脱いでんの?!・・・・ちょっと、ねえねえ!・・・・』

懇願しながらじたばたもがくが、サラス達ががっちりと押さえつけてるから逃げられない。

罰を与える役目を与えられたのはこの2匹・・・・・・・黄金竜ルシフェリアとサキュバスのシズル。

完全無欠のど変態コンビです。

こやつらが服を脱ぎ・・・・何をやるかといえば、決まってるです。

アイリス:『にゃぎゃぁぁぁああああああ!!!!・・・・』

(ちょっぴし18禁ちう・・・はうはう・・・・)



ち〜ん♪(なむ)・・・・



(まだまだつづく、です・・・・)

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33161『麗しき人』(第7話)和泉 2007/6/5 14:08:26
記事番号33139へのコメント

(イリスの一人称です)


シャドウリフレクターから生まれたあたしイリスのシャドウ・・・アイリス。

ついに襲来してきたですっ!・・・・

でもこちらは、人数も多くてクセ者揃い。そのメンバーを相手がアイリス一人が負けるわけもなく。

一人目のソーニアは卑怯な手段で負けちゃったものの、2人目のセリーがあっさりとアイリスを撃退。

最後は、ルシフェリアあんどシズルのド変態娘2人によるヒワイなお仕置きに屈したのである。

アイリス:『ぴ〜!・・・覚えてやがれ〜!・・・・』

あられもない姿にされたアイリスは、自分の服を抱えて捨てゼリフを吐きながら逃げていった。

ちゃんちゃん、です♪・・・・



イリス:『ルナさま〜・・・あいつをあまり甘く見ない方がいいですよ・・・・
あいつに恨み買ったせいで、リナ様も結構苦労してるんですから・・・・
ストーカーみたいに張り付かれちゃうと厄介ですよ・・・・』

ルナ:「いいんじゃないの・・・あたし、すでに変な魔族に張り付かれちゃってるし、ねえゼロス♪・・・・」

ゼロス:『ねえ、ルナさん♪・・・・』

ぱかぁぁああああん!!・・・・



ルナ:「・・慣つくな・・・イヤミを言ったのよ・・・・」

ゼロス(こぶ):『・・うう・・・・ご無礼しました・・・・』



さすがはルナ様です・・・リナ様でさえ手を焼いたアイリスをあっさり追っ払っちゃったです・・・・

でも、心配です・・・アイリスはこのくらいでは引き下がるような奴じゃないのに・・・・・

イリス:『アイリスはきっとまた襲ってきますよ・・・かわいそうだけど、トドメをさすしかないと思うのですけど・・・・
アイリスを逃がして、一体どうなさるおつもりで?・・・・』

ルナ:「決まってんじゃん、あいつ使える!・・・便利アイテム14号♪・・・・・」

やっぱし、です・・・・・



楽観的なルナ様ではあるけど、あたしは心配でならないから夜は見張りを立てるように進言したです。

言われてルナ様はぶーぶー言ってたけどようやく納得し、あたしの言うとおり夜通しで宿の外で見張りを立てた。

見張り役は、魔族ゼロスとサキュバス達・・・眠らなくても平気な奴らである。

おそらく、アイリスは仲間を集めて攻めてくるです・・・しかも今夜・・・・

アイリスの恐ろしさはそのねちっこさと段取りのよさ・・・そして、なぜか人の魅了する悪魔のようなカリスマ性・・・・

彼女に魅せられた魔道士や傭兵が彼女の味方となって襲ってくるのです。

リナ様達も、そんなアイリスの恐ろしさに苦しめられたらしいです。

たとえゼロスを見張りに立てたとしても・・・・心配です・・・



その夜。

ぱちくり(目、あけっ)・・・・・

イリス(犬):『・・きゅ〜ん(眠れないです〜)・・・・』

ルナ(寝):「くか〜♪・・・くか〜♪・・・・」

ルナ様は、何も考えずに爆睡中です・・・命をねらわれてるのにどんな神経してるですか、このおヒトは・・・・

その横には猫セリーをダッコしたままネイルも疲れて眠ってるけど・・・・

あたしは、さすがに眠れないです・・・いつアイリスが襲ってくるかわかんない、です・・・・・

寝込みを襲われたら、さすがのルナ様でも・・・・心配、です・・・・・・

とことこ(歩)・・・・

あたしはベッドを離れて、外で見張りをやってるゼロス達のところへ行くことにした。

ぽむ(変身♪)・・・・

外に出ようと人間に変身しドアノブに手をかけたところ。



ぅどどどどどどどどどどど!!・・・・

・・あ・・・あれ?・・・・・誰かがこの部屋に向かって走ってくるです・・・いったい誰でせ・・・・

がちゃ!・・べんっ・・・・・

イリス:『ぶっ!・・です・・・』

シズル:『ルナ様、大変です!・・・起きてください!・・・・』

なだれこむように、シズルが部屋に入ってきた。

ちなみに、あたしはお約束のドア開けクラッシュを顔面に食らったのであった。

イリス:『いたひ、です・・・・』

シズル:『・・・あ・・・・すみません、イリス様・・・・・』



ルナ:「・・んあ?(起きっ)・・・・うみゅ〜・・・
何よも〜!(目、こしこし)・・・・」

シズル:『寝てる場合じゃないですよ、ルナ様!・・・・
アイリスが・・・アイリスが・・・・・」

ルナ:「・・・はっ・・・・・アイリス・・・
ナニ、こんな夜中に襲撃に来たの!?・・・・」

きっ、と顔を引き締めてシズルに問う。

シズル:『・・・アイリスが・・アイリスが・・・・さらわれました!・・・』

イリス:『アホかい!・・・でぃるぶらんど、です!・・・・』

ちゅぼごん☆!・・・・・・ぴくぴく・・・・・・・・



このパターン、前にもやったような(ほっとけ)・・・・・

騒がしいので、ネイルとセリーものっそりて起き上がって、目をこしこし。

ぷすぷすとケムリをあげるシズルをルナ様がやさしくケリ起こし。

ルナ:「んで、どうなったのよ・・・アイリスがさらわれたって、どゆこと?・・・・」

シズル:『・・いてて・・・・・え・・・えっと・・・・・
・・・と・・・・とにかく、一緒に来てください!・・・・・』

と、シズルはルナ様の手を掴んでお宿の庭に連れて行った。

あたしとネイル、猫セリーもその後にどやどやとついて出て行ったのである。


(アイリスがさらわれた?・・・なぜに・・・・つづく、です・・・)

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33162↑訂正『第8話』です。和泉 2007/6/5 14:10:51
記事番号33161へのコメント

ちなみに投稿も一日遅れました。

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33167『麗しき人』(第9話)和泉 2007/6/11 17:33:50
記事番号33139へのコメント

(イリスの一人称です)


アイリスがさらわれた・・・何のこっちゃです・・・・

覚えてやがれ、とセリフを残して逃げたアイリスが、なぜに・・・・

ともあれ、真夜中に誰かが来てゼロスやサキュバス達が誰かを捕まえたようである。

寝ていたあたし達は、みんなで庭へ出て行った。

宿の庭では、外で見張りをしていたサキュバス5人衆とゼロス、そして黄金竜の姿のルシフェリアが誰かを取り囲んで話をしていた。

しかし、囲まれていたのはアイリスではない。

そこにいたのは、一人の魔道士の格好をした若い男。

こやつは一体何物ですか?・・・・・

若い男:「・・うう・・・・許してください・・・ボクはただ伝言を伝えに来ただけで・・・・」

サラス:『魔道士のクセに情けないわね〜・・・・』

ゼロス:『ダメです!・・・アイリスさんの居場所を言っていただかなければ帰れませんよ!・・・・』

何だかゼロスが妙にマジメにやってるです・・・マジメにやんなきゃルナ様に追い出されちゃうから、です・・・・

若い男:「そんな・・・余計なことを話すとボクは仲間に殺されてしまいます!・・・・・」

涙目でゼロスの命乞いする男。どうやら、敵の刺客をとっ捕まえて尋問をしているようだ。



ルナ:「ゼロス・・・そいつ、誰?・・・・」

ゼロス:『ああ、ルナさん・・・起きてこられましたか・・・・
この人は、アイリスさんをさらったという組織のメンバーの人ですよ・・・・
伝令しにきてそのまま帰ろうとしたので、サキュバスさん達が捕まえたんです・・・・』

ルナ:「ふ〜ん・・・んで、何を伝令しにきたの?・・・・・」

ゼロス:『アイリスさんを預かってるから、帰して欲しければ金貨5000枚持って来いだそうです・・・・
お金目的の誘拐みたいです・・・・』

ルナ:「はあ?・・・なんであたし達があいつのためにお金払わなきゃいけないのよ!・・・・」

ゼロス:『どうやらアイリスさんは、ある組織を乗っ取ろうとして逆に捕まってしまったようです・・・・
そこで、方便としてルナさんに命令されたとウソをついたみたいなんです・・・・
だからこの若い魔道士を、その要求のためによこしたみたいですね・・・・』

なるほど、ミイラ取りがミイラになったというやつです・・・・



その男はサキュバス5人に両腕を押さえつけられてへたり込まされていた。

ルナ様は冷めたような顔でしゃがみ込み、男に顔を近づけて話し始めた。

ルナ:「あらあら・・・まだ若いじゃないの、この人・・・・
おにいさん、25歳くらいかな?・・・・」

とえらそうに問うのは17歳のルナ様。

ルナ:「まあ、アイリスなんてほっといていいんだけど、イリスと同じ姿の奴が男共のおもちゃにされるのはちょっとかわいそうよね・・・・
助けてあげよっか・・・・
んでおにいさん、アイリスがさらわれてる場所ってどこなのよ?・・・・」

男:「いや、だから・・・ボクは伝令に来ただけであって、詳しい事情は知らないって言ってるでしょう!・・・・」

ルナ:「ふ〜ん・・・でも、あんたって魔道士よね?・・・・こんな夜中に魔道士が伝令なんかに来る、普通?・・・
ウソつくんじゃないわよ!・・・あたしが寝込んでるとこ襲撃に来たんじゃないの?・・・・」

男:「・・・うっ・・・・・」

口元を締めて男が黙り込んだ・・・何がなんでもしゃべらない気である。

確かに伝令をしにきただけで魔道士を雇うのはおかしい。しかもこんな夜中に。

ルナ:「おおかた、アイリスにあたしがお金いっぱい持ってることを聞いて襲撃しに来たんでしょ・・・・
伝達しにきたってのは、口から出まかせで・・・・」

なるほど、ルナ様の読みは的を射ているです・・・・



ルナ:「しゃべってくんないかな〜♪(ぶりぶり)・・・・」

一転、かわいくぶりっこで問いかけるも男は口を結んだまま。

ルナ:「・・・ほう、なかなか根性あるわね、おにいさん・・・・・
それじゃ、セラーノ!・・・」

セラーノ:『はひっ!・・・何でございましょう、ルナ様!?・・・・』

元気よくお返事を返したのは、サキュバスの一人セラーノ・・・その男の右手を押さえつけていた。



セラーノは、長身が多いサキュバス達の中では比較的小柄なコでくりくりとした目の愛嬌のある顔のバケモンである。

元気よくて愛想もいいから他の4人から可愛がられている妹分的な存在であるが。

しかしその愛嬌とはうらはらに、5人の中では一番の大食漢。

その食べっぷりは、普段の食事も巨大オーガ3匹の精を吸い尽くしても4匹目に行こうかという勢いなのである。

ルナ:「セラーノ、おなかすいた?・・・・」

セラーノ:『ぺこぺこです♪・・・・』

にこりと目を細めて応えたと思ったら、次に目が開いた瞬間、あたしは背中に冷たいものを感じた。

ひっ、です!・・・セラーノ、怖いです・・・・

セラーノの愛嬌のある目は、ぎらぎらとした飢えた獣のような目に変わっていたのである。

ぎらぎら・・・・

それとともに、口元からは滝のようなよだれが、だらだらうじゅじゅ・・・・

そしてそれを聞いた他のサキュバス達の顔も、ぎらぎらうじゅじゅ・・・・

ルナ:「じゃ、このおにいさんを食べちゃおっか・・・・
みんなで食べちゃうとこの人死んじゃうから、セラーノだけね・・・・」

セラーノ:『わ〜い♪・・・ありがとうございまする、ルナ様!・・・・うじゅるる・・・・・』

男の身体に一斉にサキュバス達のよだれがふりそそぐ。

ネイル:『うじゅるるる・・・・』

あ、こっちもです・・・リリムのネイルの口からもよだれの滝、です・・・・

きしょきしょ、です・・・この様子だと、ルナ様の命令一つでこの男はあっという間にミイラになっちゃうです・・・・・

男:「あの食べるって、ボクをですか?・・・この人たちって・・・・」

クチビルを震わせながら、男が問う。

ルナ:「見りゃわかんでしょ・・・5人ともサキュバスよ・・・・
・・あ・・・・あと、こっちのちっこいのはリリムだから・・・・」

男:「リリムとサキュバスって・・・・
・・・あの・・・・白状せていただきますので、許してください・・・・・」

おぞましい脅迫により男はあっさりと観念し、全てを話すことを誓ったのであった。



男の話はこうである。

アイリスは、この男が所属しているマフィアに単身乗り込んできて、そこを乗っ取ろうとしたらしい。

もちろん、そこを乗っ取って自分の味方に引き入れあたし達に対抗するためである。

ところが、そこではウデのいい魔道士や魔獣使いが多くて返り討ちに遭い、とっ捕まってしまったらしいのだ。

アイリスが監禁されているのは、そのマフィアの事務所にある地下室。

ただその場所までは下っ端のこの男にはわからないらしい。

ルナ様がアイスピックでつついたり、セラーノがかぷりと首を噛んでみたりして自白を促してみたが(拷問ともいう)しゃべらなかったから本当に知らないのだろう。

実はアイリスのことがワードッグということも連中にはバレてて、従順になるように調教してから金持ちに売り飛ばそうとしているという。

むう・・・・気分悪い、です・・・・・

アイリスのことは嫌いだけど助けなければ、です!・・・・

あたしはコブシを握り締め、そう誓ったのであった。


(つづく、です・・・)

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