◆−非在の街−囚鳳 (2005/12/8 22:26:35) No.32122
 ┣世界の終わり−囚鳳 (2005/12/14 14:07:13) No.32129
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 ┃┗コメントつき版 世界の終わり−囚鳳 (2005/12/17 20:29:59) No.32138
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32122非在の街囚鳳 2005/12/8 22:26:35


 マエガキ
 こんばんは囚鳳です。
 未だに辞書登録してないので、囚鳳凰と書いて凰を消しています。
 もしかしたら前にどこかで書いたかも知れませんが。
 マエガキのネタがないので早速本編に入らせて頂きます。








 ――非在の街――
 







 1
 「昨夜ならゴーストハントをしてました。証明できる人はいません」




 2
 この船に乗せた僕らの思い出がいつか沈んで消えてゆくのを




 3
 もう冬だ 雪はまだまだ降らないがとても寒いよ 黄身に会いたい




 4
 さかしまの罪に溺れてゆくように琥珀の中で眠りに落ちる




 5
 ガス灯のてらす町並み僕たちは君の時間を下ってゆくだけ




 6
 永遠に赤信号が続いたらどうしましょうかと考えている




 7
 おそらくと多分の狭間をうろついてそれでも最後は絶対になる




 8
 母さんのくれたちいさな心臓がつめたいよるからまもってくれた




 9
 宝石をいっぱい食べてつよくなれ 愛しいわたしのジュエルビースト




 10
 古い森どこまでゆこうか月光の飛沫(しぶき)が滲む夢の終わりに




 11
 アスファルト コンクリートにリノリウム すべて言葉でできていたなら




 12
 ふんわりとしていて少し頼りなくとっても可愛くとっくに死んでる




 13
 言えないよ 君はほんとはロボットでしかもかなりのポンコツだなんて




 14
 お日様と絶対結婚するために六千度にも負けないからだを




 15
 努力税10%アップしてますます天才有利になった




 16
 確率のくるってしまった教室でくじびきだなんて絶対にやだ




 16
 あの虫を勝手に退治してくれます もちろん履けます リビングスリッパ




 17
 ぼくの灰どこへも持っていかないで日向ぼっこをしてるんだから




 18
 休日はメタルスライム工場で失敗作を倒してすごす




 19
 愛なんて幸せなんて夢なんてここでゆっくり眠りに落ちよう




 20
 地球儀の中の世界の人々はみんな日本語使うし興ざめ




 21
 月と砂 不死者の影がゆらめいて ああこの時を幾度夢見た




 22
 詩人さんぶらぶら歩く昼寝する ここ数百年スランプ状態




 23
 「SUKIDAYO」がロック解除のパスワード 玄関扉とわたくしの恋




 24
 天国へ続く階段 今年からバリアフリーでスロープになる




 25
 キマイラの獅子と山羊とがラブラブで蛇はちょっぴりすねていました。




 26
 井の中のかわずのままでいたかった…… 塩分多くてお肌が傷むわ




 27
 鳩時計 雲からつくった鳩時計 どうしてこんなにむなしいのだろう



 
 28
 水槽で魚が泳ぐ 午後3時 君の不在が紅茶を冷ます




 29
 退屈でちょっと暗めの日曜が三日に一度は欲しくなる頃




 30
 画用紙の海を絵の具の船はゆく 君に会うため航海に出た




 31
 ひらひらとカーテンたちが飛んでいる こどもはみーんなお昼寝中です




 32
 星たちがいろんな武器を持っている 星界戦争資料館内




 33
 快晴の空に吹く風穏やかで私は私の葬式に出る




 34
 死んだガム噛み続けているいつまでも それが祈りであるというなら




 35
 鏡には映らないけど写真にはちゃんと写るよ思い出のため



 
 36
 伏線を探しています わたくしはほんとは王女のはずなのだから




 37
 電線の連なる道にもう何もかもが終わってたたずんでいる




 38
 朝もやと何かの予感に包まれて見知らぬ町をいずこへ歩く




 39
 旋律は夜を突き抜けあかつきの国の鳴らない鐘を鳴らした




 40
 叙情歌を歌ってくれたサボテンは脳卒中で倒れてしまった




 41
 君は神 ここに座って何もせず息もしないよ祈られるだけ




 42
 ヘッドフォン 机に向かって勉強を 彼女が首をしめにくるまで




 43
 王様の馬車は朝日にきらめいて無数の魚が逃げてゆく音




 44
 飛行船どこか遠くへ飛んでいく 海の藻屑となればいいのに




 45
 引き出しを開ければそこは春の国 春の陽射しがあるだけの国




 46
 満月の夜は火星の駅で降り別れた友に会いにゆきます




 47
 パラソルを広げふわふわ降りていく 休暇旅行は常秋の島




 48
 ホログラフの雨の降る森散歩する 人形たちの唄っている朝




 49
 少年の亡骸抱くゴーレムの鉄のからだはボロボロに錆び……




 50
 鉱石の木々がつらなる森の底 宇宙飛行士(アストロノート)は神に出逢った




 51
 真夜中に振り子時計は語り出す はるかな国の雪の白さを




 52
 もう誰もいない室内 残された二杯のコーヒー冷めていく夜




 53
 この雪のように冷たく美しい人形になる 人形になる




 54
 音速で空を飛んでく……飛んでいく……僕は飛んでく……飛んでいくだけ




 55
 届かない 祈りは風を吹かすだけ 花びらひとつ飛ばされていく




 56
 上半身なくした武者を見上げてる 逆巻く時間にめまいを起こして




 57
 ヒレのあるラクダに乗って我はゆく 星の見えない海底砂漠


 

 58
 蛍光灯内部に住んでる人たちは光と熱には強いと思う




 59
 真ん中の穴から飛び降り風に乗り愛していますと世界に叫ぶ



 
 60
 たくさんの円盤惑星飛んでいる水銀灯の明かりの下で




 61
 タバスコのビンが今夜のおかずです ガラスの嫌いな人はいますか?




 62
 十月の花嫁冷たく甘い恋思い出してる色褪せた風




 63
 まっさらな雪はあの子の流れない涙の代わりに世界を壊した



 
 64
 横棒の国は治安が悪すぎる 円柱の国見上げる丘で




 65
 とてつもなく大きな雲の中にある遊園地にはまた別の空




 66
 ちっぽけな宇宙の中でぼくたちはどうしてこんなに大きいのだろう




 67
 閉じこめて五感を奪ってでも君は心で浮気をしてしまうから




 68
 コノ■■■スデニ■■■■■■タチハ■■■■■■■■■■タスケ■




 69
 真夜中に時計の音を聴いている どこへもいけない針も私も




 70
 夕暮れの川の流れと蝉時雨 地球を目指してわたしは眠る




 71
 じゃんけんで順番決めるマリオたちみんな最初の一人は嫌だ




 72
 楽隊が眠りをつれて朝霧に煙る静かな町へといたる




 73
 竜族の失業率が増えているITなんてクソ食らえだね




 74
 中世の騎士が手製の箱庭でマインスイーパしている生活




 75
 あすなろはひのきになる夢あきらめて猫か魚になればいいのに




 76
 「もう全員女でいいから早くしろ!」 作業を見つめるコウノトリたち




 77
 ぬいぐるみ惑星どこにも水がない食べ物もない みんな消えてく……




 78
 どこドアがエリア拡大したってさ 南極だっていけるらしいよ




 79
 地球儀の自転を見守るのに飽きて小人をさらって改造してみた




 80
 いくつもの口から冷たい息を吐く 電気を食べて生きる生き物




 81
 幽霊の幽の字使って鬼ごっこ 時々子どもが増えたり減ったり




 82
 階段をせっせとのぼる てっぺんにわたしの故郷があるからきっと




 83
 城下はねとっても高いところだよ エレベーターでなければいけない




 84
 平等院鳳凰堂を折り曲げて余白に私の名前を残した




 85
 数台の自転車だけが生き残り神話の国を探す旅立ち




 86
 私には音楽なんてきこえない耳を持たないかなしきオーディオ




 87
 人形の君は鏡のそばにいてとても綺麗な赤い口紅




 88
 どこにでもあるけど誰もが見落として踏みつけてゆく透明な花




 89
 夕暮れの道を歩いていくとほら大観覧車の骸をみつけた




 90
 安物でも偽物でもいい 永遠を探していますこの死の星で




 91
 凍てついた魂たちは宇宙(そら)をゆく 楽園なんてどこにもないのに




 92
 暮れてゆく峡谷のそら ぼくたちはゆらめく炎のようだね いつかは……




 93
 惑星の養分(エナジィ)を吸い眠る樹の記憶(データ)の中の灰色の都市(まち)




 94
 夏風は私を素通りしていくの もう季節などいらないのです
 



 95
 灰色の空と大地の狭間にてサンダーソニアの夢見る宮殿




 96
 「なぜ彼を<消去>したのよ ひどいじゃない」「彼が出たいと言ったからだよ」








 アトガキ
 ストック約200首の中から96首に厳選してお届けです。
 まあ単に残りがあまりにもひどいものばかりだっただけなのですが(当時は適当に量産してましたから)。
 密かに連載していたストーリー短歌が今回で完結しました。
 見れば見るほどひどい出来っていうかそれ以前だと思います。
 それではこれで失礼します。


 ちなみに3の誤字は意図的なものですので、念のため。

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32129世界の終わり囚鳳 2005/12/14 14:07:13
記事番号32122へのコメント


 マエガキ
 こんばんは囚鳳です。
 タイトルからしてそうですが、今回は(も?)結構暗い歌が多いかも知れません。
 何せ、咲いている花なんかちっとも好きじゃないくせに枯れた花は好きな人間ですからね、私は。
 まあ、アホみたいな歌も混じってますけど。
 今回で第一部完結みたいな感じです。
 第二部があるのかどうかは分かりません。

 






 ――世界の終わり――








 1
 上にはね上があります 神様がそのつど作っているから必ず




 2
 せつなさの色に塗られたキャンバスに質量のない星がきらめく




 3
 振り向けば砂のお城は残骸に…… わたくしの手は何も生まない




 4
 赤いのや青いの緑の黄色いの 夢売り屋さんが通っていく町




 5
 捨てられた銀紙の星 愛(かな)しげに夢を見ている 明朝は雪




 6
 横笛の音がきこえる わたくしの中の世界で雪がはじけた




 7
 ゆりかごの舟で旅する あの星へゆきたいけれどもう夜は明けて




 8
 灰色の風は知らない遠い日の思い出記憶の中の花園




 9
 繰り返し聴く歌 誰かの思い出を求めてさまようわたくしの影




 10
 裏庭を見つめる瞳 幾百の時の流れに色あせてゆく




 11
 この雨が止む日はこない 翼ならあげるよどうせぼくは飛べない




 12
 不死族になる手続きは面倒で……かかとを濡らす落日の波




 13
 火星までかけっこをしたあの頃にもう帰れない 灰色の道




 14
 秋空にサンダーソニアの花が咲く 雲の谷間をどこまでもゆく




 15
 夕焼けであぶった雲のステーキを食べられなかった夏に似ている




 16
 君なんていなけりゃよかった 楽園を背にして私は荒野を歩く




 17
 遺伝子の見た夢はるかな海に今 わたしはいるよ……わたしはいるよ……




 18
 方舟の沈んだ海に終わらない夢がきらめく永劫の風




 19
 星屑をあつめる仕事がこんなにもむなしく感じる そんな夜です




 20
 ああ君の瞳の中で暮らしたい 君の見ている世界にいたい




 21
 僕はもう僕でいるのはイヤなんだ くたばりさらせアイデンティティ




 22
 その夢はとても小さな夢だった 誰にも知られず誰かに踏まれた




 23
 終幕(フィナーレ)が雪のすがたでやってくる ワイングラスを静かに傾け




 24
 降る雪はみんな孤独な殉教者 死屍累々と積み上げられて……




 25
 星の泣く声がきこえる 兄さんのくれた小石が震えるたびに



 
 26
 七色の海に溺れていく僕は住んでた畑の記憶を手放し……



 
 27
 あの角を曲がれば幼き日の僕に出会えることにして曲がらない



 
 28
 クリアして裏ダンばっかりいっている時期のラスボスみたいなかなしさ




 29
 「もう明日はこないよ 目覚めることはない」 言葉に力がもしもあるなら




 30
 約束の浜辺で私は風に散る 暗くよどんだ水面(みなも)のひかり




 31
 午後二時で終わってしまった世界には午後の香りがほんのり甘く


 





 アトガキ
 個人的には今回の投稿分は出来がいいのではないかと思っています。
 完全に主観的な評価で自画自賛の自己満足なんですが、それでもいーなと思います。
 自己満足はむなしくてさみしいものですが、むなしさやさみしさも用法用量さえ守れば案外悪いものではありません。
 とはいえ、仮にもネットで公開しているので、そればっかりではダメでしょうけれど。
 それでは、読んでくださった方、どうもありがとうございました。
 

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32135お久しぶりです羅城 朱琉 2005/12/15 10:24:21
記事番号32129へのコメント


>
> マエガキ
> こんばんは囚鳳です。
> タイトルからしてそうですが、今回は(も?)結構暗い歌が多いかも知れません。
> 何せ、咲いている花なんかちっとも好きじゃないくせに枯れた花は好きな人間ですからね、私は。
> まあ、アホみたいな歌も混じってますけど。
> 今回で第一部完結みたいな感じです。
> 第二部があるのかどうかは分かりません。
 こんにちは、お久しぶりです。羅城 朱琉です。
 咲き初めの花も美しいけれど、散り際が実は一番きれい、と思っている私もまた、少しだけ同類なのかもしれません。・・・・桜吹雪とか、大好きなんです。
 では、早速レスです。

>
> 
>
>
>
>
>
>
> ――世界の終わり――
>
>
>
>
> 2
> せつなさの色に塗られたキャンバスに質量のない星がきらめく
 相変わらず、綺麗で寂しい歌風が本当に素敵ですね。
 「質量が 無くともどうか この光で せつなさ癒す 導(しるべ)になりたい」

>
>
>
>
> 3
> 振り向けば砂のお城は残骸に…… わたくしの手は何も生まない
 「わたくしの手は何も生まない」という一節が、何だか妙に胸に来ました。
 「残骸の 城を背にして 歩き出す わたくしの手の 意味を探して」

>
>
>
>
> 16
> 君なんていなけりゃよかった 楽園を背にして私は荒野を歩く
 なぜか、読んだ瞬間いきなり物語が展開されました。
 「荒野より 時折見つめる 楽園に 君の影だけ ちらつき見えて」

>
>
>
>
> 17
> 遺伝子の見た夢はるかな海に今 わたしはいるよ……わたしはいるよ……
 何故でしょうか?NHKスペシャルの「生命十億年の神秘」とか、そういったののオープニング画面が浮かびました。
 「遺伝子に 刻まれた故郷 『おかえり』と 優しく響く 漣(さざなみ)の音」


>
>
>
>
> 24
> 降る雪はみんな孤独な殉教者 死屍累々と積み上げられて……
 新しい視点だな、と思いました。最近我が家のある場所は、毎日のように雪が降っているので、何だかちょっと気にかかります。そして、某CERO15なゲームの一部を思い出しました。
「神の御子の 生誕祝うか? 死へ向かう その身を悼むか? 白のクリスマス」
「殉教の 遺体を重ねて 作るのは 神の秩序と いう名の鎖」
  
>
>
>
>
> 29
> 「もう明日はこないよ 目覚めることはない」 言葉に力がもしもあるなら
 いわゆる言霊、ですね。
 「力ある 言葉に従い 眠り行く 止まった世界と シアワセな僕」

>
>
> 
>
>
>
>
>
> アトガキ
> 個人的には今回の投稿分は出来がいいのではないかと思っています。
> 完全に主観的な評価で自画自賛の自己満足なんですが、それでもいーなと思います。
> 自己満足はむなしくてさみしいものですが、むなしさやさみしさも用法用量さえ守れば案外悪いものではありません。
> とはいえ、仮にもネットで公開しているので、そればっかりではダメでしょうけれど。
> それでは、読んでくださった方、どうもありがとうございました。
 楽しく、或いは心を貫かれつつ読ませていただきました。
 今回の返歌は、総合計15分そこそこで考えて打ち込んだので、出来は今一つですが、ひとつでも楽しんでいただけたら幸いです。
 それでは、今回はこの辺で。授業開始約20分前につき、手短に失礼します。
> 

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32137Re:ちゃんと午後二時台に投稿しました(笑)囚鳳 2005/12/17 20:23:55
記事番号32135へのコメント

 さすがにジャストは無理でした(どうでもいいけど)。



>
>>
>> マエガキ
>> こんばんは囚鳳です。
>> タイトルからしてそうですが、今回は(も?)結構暗い歌が多いかも知れません。
>> 何せ、咲いている花なんかちっとも好きじゃないくせに枯れた花は好きな人間ですからね、私は。
>> まあ、アホみたいな歌も混じってますけど。
>> 今回で第一部完結みたいな感じです。
>> 第二部があるのかどうかは分かりません。
> こんにちは、お久しぶりです。羅城 朱琉です。
どうも、こんばんは。
> 咲き初めの花も美しいけれど、散り際が実は一番きれい、と思っている私もまた、少しだけ同類なのかもしれません。・・・・桜吹雪とか、大好きなんです。
桜吹雪はいいですねえ。
桜自体はそんなに好きじゃないですけど。
> では、早速レスです。

>
>>
>> 
>>
>>
>>
>>
>>
>>
>> ――世界の終わり――
>>
>>
>>
>>
>> 2
>> せつなさの色に塗られたキャンバスに質量のない星がきらめく
> 相変わらず、綺麗で寂しい歌風が本当に素敵ですね。
> 「質量が 無くともどうか この光で せつなさ癒す 導(しるべ)になりたい」
谷山浩子さんという方の「よその子」という歌を連想しました。
優しく強くありたいと願う前向きな意志が感じられて、とても力強くて素敵です。
>
>>
>>
>>
>>
>> 3
>> 振り向けば砂のお城は残骸に…… わたくしの手は何も生まない
> 「わたくしの手は何も生まない」という一節が、何だか妙に胸に来ました。
スランプ状態の時とかよくこんなこと口にしたりします。
> 「残骸の 城を背にして 歩き出す わたくしの手の 意味を探して」
私のと全く同じ状況なのに前向きか後ろ向きかでかなり違ってきますね。
なんか羅城さんの「わたくし」凄いかっこいいです。
>
>>
>>
>>
>>
>> 16
>> 君なんていなけりゃよかった 楽園を背にして私は荒野を歩く
> なぜか、読んだ瞬間いきなり物語が展開されました。
そういうのが一番嬉しいかも知りません。
> 「荒野より 時折見つめる 楽園に 君の影だけ ちらつき見えて」
この場合、身分の高い相手に恋をして追放された若者の歌になるのでしょうか。
楽園に身分があるのはおかしいかも知れませんけど。
>
>>
>>
>>
>>
>> 17
>> 遺伝子の見た夢はるかな海に今 わたしはいるよ……わたしはいるよ……
> 何故でしょうか?NHKスペシャルの「生命十億年の神秘」とか、そういったののオープニング画面が浮かびました。
> 「遺伝子に 刻まれた故郷 『おかえり』と 優しく響く 漣(さざなみ)の音」
とっても優しくて温かくて素敵です。
漣の音が聴こえてきそう。
>
>
>>
>>
>>
>>
>> 24
>> 降る雪はみんな孤独な殉教者 死屍累々と積み上げられて……
> 新しい視点だな、と思いました。最近我が家のある場所は、毎日のように雪が降っているので、何だかちょっと気にかかります。そして、某CERO15なゲームの一部を思い出しました。
うーむ、新しいのでしょうか。
割と前からこういう見方していたので、あんまりそうは思いません。
>「神の御子の 生誕祝うか? 死へ向かう その身を悼むか? 白のクリスマス」
そういえば、クリスマス近いですね。
でもこの歌、案外普遍的な意味があって「どう生きようが君の自由だ 君のやりたいようにやればいい」というようなメッセージになっていたりして。
……強引ですね。
>「殉教の 遺体を重ねて 作るのは 神の秩序と いう名の鎖」
まるで宗教という目に見えないものをカメラで写したような感じで冷たいけどその冷たさが素敵です。

>  
>>
>>
>>
>>
>> 29
>> 「もう明日はこないよ 目覚めることはない」 言葉に力がもしもあるなら
> いわゆる言霊、ですね。
本気じゃないのに口に出してしまったことがほんとうに起こったりすると困りますから、ない方が楽ですね、言霊。
> 「力ある 言葉に従い 眠り行く 止まった世界と シアワセな僕」
なぜかフィブリゾを連想しました。
でも止まりませんでしたね、世界。
>
>>
>>
>> 
>>
>>
>>
>>
>>
>> アトガキ
>> 個人的には今回の投稿分は出来がいいのではないかと思っています。
>> 完全に主観的な評価で自画自賛の自己満足なんですが、それでもいーなと思います。
>> 自己満足はむなしくてさみしいものですが、むなしさやさみしさも用法用量さえ守れば案外悪いものではありません。
>> とはいえ、仮にもネットで公開しているので、そればっかりではダメでしょうけれど。
>> それでは、読んでくださった方、どうもありがとうございました。
> 楽しく、或いは心を貫かれつつ読ませていただきました。
> 今回の返歌は、総合計15分そこそこで考えて打ち込んだので、出来は今一つですが、ひとつでも楽しんでいただけたら幸いです。
15分であれだけ作るのは凄いです。
私だったらきっと無理でしょう。
> それでは、今回はこの辺で。授業開始約20分前につき、手短に失礼します。
お忙しいところどうもありがとうございました。
>> 
>

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32138コメントつき版 世界の終わり囚鳳 2005/12/17 20:29:59
記事番号32129へのコメント

 マエガキ
 私のコメントがついています。
 歌のイメージを壊す恐れがあるのでご注意ください。
 







 1
 上にはね上があります 神様がそのつど作っているから必ず


 バトル系の少年漫画では敵の強さはどんどんインフレしていきますね。
 完結した後も「まだまだ戦いは続く」だったら永遠にインフレし続けます。
 その場合、上には上があり続けるのです。
 まあ「どうせ主人公が一番強いので頂点はある」という考えもできますけどね(漫画による)。
 ちなみに「強さの定義」についての質問は一切受けつけておりません。
 何か漫画の話になりましたけど、他にも素数なんかは無限にありますね。
 っていうか数字自体無限にあるし。
 などと言いつつ私は数学はあんまり好きではありません。
 エレガントで美しいものというのは分かるのですが、あまりに冷たすぎます。
 頭も痛くなります。
 脱線しました。
 
 


 2
 せつなさの色に塗られたキャンバスに質量のない星がきらめく


 コメントのしようがないですね。
 絵の具には質量あるよ、ってくらいしか(笑)。
 特にこれといって深い意味とかは入れた記憶は全くありません。
 ただイメージ源が何なのかははっきりしています。
 ゴッホの「星月夜」です。
 「星月夜」みたいな温かさは感じられないし、そもそも「星月夜」の星(らしきもの)はぼんやり光っている感じできらめいてはいないような。
 まあ「そのままではありえない」ということですね。
 ってコメントしてるじゃん。
 



 3
 振り向けば砂のお城は残骸に…… わたくしの手は何も生まない


 「僕の手はガラクタしか生まないんだ」
 もう小説がちっとも書けなくて書く自信もなくしている時によくそんな言葉を発します。
 そして自分に酔っていい気分になり、明日からまたがんばれる時はがんばって、がんばれない時はがんばらないのです。
 今回はその言葉を少々アレンジした上で、萩尾望都さんの漫画「みずうみ」(ブラッドベリ原作)のイメージを加えて歌にしてみました。
 「振り向く」は「過去を顧みる」とも解釈できますね。
 その場合、「砂のお城」は何を意味するのでしょうか。
 私は意味づけというものがあんまり好きでないので考えないことにします。
 
 


 4
 赤いのや青いの緑の黄色いの 夢売り屋さんが通っていく町


 「夢売り屋さん」というのは表現が重複している気がします。
 「夢屋さん」か「夢売り」(「夢売りさん」はおかしい?)でいいのでは?
 でも字数の関係で仕方ないし、「夢売り屋さん」という言葉には「夢屋さん」や「夢売り」にはない素敵な雰囲気を感じます。
 私だけかも知れませんが。
 



 5
 捨てられた銀紙の星 愛(かな)しげに夢をみている 明朝は雪


 大島弓子さんの漫画「綿の国星」のイメージ。
 「綿の国星」は名作ですね。
 「綿の国星」の中でも最高クラスの出来だと思います(意味の分からない方は本を探すかネットで調べるかしてみましょう)。
 それに「愛(かな)しげに夢をみている」というところに違和感を覚えます。
 それは、「夢っていうのは見ている間は幸せで目覚めた後が辛いんぢゃないか」と思うからです。
 でも「幸せな夢をみている」じゃダメな気がするのです。
 「カナシゲニ」という言葉の響きがここには絶対必要なのです。
 
 
 
 
 6
 横笛の音がきこえる わたくしの中の世界で雪がはじけた


 これは一体何なのでしょう。
 書いといて何ですが、全く意味が分かりません。
 こういうことはよくあります。
 私は結局意味なんてものは求めてはいないのでしょうか。




 7
 ゆりかごの舟で旅する あの星へゆきたいけれどもう夜は明けて


 「ゆりかごの舟で旅する」は「夢を見る」の比喩とも考えられますが、私は考えてません。
 深読みとかはせずにそのまま読めばいいのではないかと思います。
 
 
 

 8
 灰色の風は知らない遠い日の思い出記憶の中の花園


 「灰色の風は知らない」のか「知らない遠い日の思い出記憶の中の花園」が「灰色の風」なのか。
 恐らく前者でしょうね。
 後者は少し無理があるような。
 個人的には荒れ果てた庭的なイメージが浮かびます。
 それにしても花園と呼べるようなものを見たいものです。
 そして思い切り走り回りたいものです。




 9
 繰り返し聴く歌 誰かの思い出を求めてさまようわたくしの影


 これはちゃんと意味があるんですけど、しょうもないので言いたくないです。
 心ゆくまで誤読していってください(笑)。




 10
 裏庭を見つめる瞳 幾百の時の流れに色あせてゆく


 防犯カメラの性能が落ちてきたのでしょうか。
 でも防犯カメラを何百年も設置し続けるなんて考えられないです。
 何百年もあれば庭自体なくなるでしょうし。
 世界中の人間が消滅してしまったりしたら……。
 後はエネルギィと耐久性(カメラと設置する場所と裏庭の)の問題をどうするか、ですね。
 



 11
 この雨が止む日はこない 翼ならあげるよどうせぼくは飛べない


 「翼ならあげるよ」
 確か萩尾望都さんの「トーマの心臓」にそんなセリフがあったような。
 多分そこからなんでしょうけど、浜崎あゆみさんの「Endless sorrow」のイメージもあります。
 ただ、この歌、テレビとかで流れているのしか聴いたことがないですね。
 歌詞はほとんど知りません。
 というか浜崎ソングで歌詞を完璧に知っているものはひとつもないです。
 でもその方が色々とイメージできるから無理に知ろうとは思いません。

 


 12
 不死族になる手続きは面倒で……かかとを濡らす落日の波


 前半と後半の雰囲気がかなり食い違ってギャップの妙とは到底言いがたいレベルに達している気がします。
 「かかとを濡らす」ということは海に背を向けているということになりますが、これは海を見ていたけどそろそろ帰ろうと思ってからだの向きを変え、歩き出した時に後ろから小さな波がきてその結果かかとが濡れたということなのでしょうね。
 不死族になる手続きがどんなものか想像してみるといいかも。
 適性検査とかもあったりするんでしょうか。




 13
 火星までかけっこをしたあの頃にもう帰れない 灰色の道


 「卒業にあたって一言」というものを書かなければならかかった時、これを書こうと思いましたけど、この歌をそのままネットで検索されて、ここに辿り着かれたら嫌だし、ここに投稿しないのも嫌だったので止めました。
 私は子ども時代が一番幸せだった時代だと思っています。
 何てったって、辛い記憶も嫌な思い出も最悪な体験も、みんな時の流れの中でおもいっきり美化されているのですから。




 14
 秋空にサンダーソニアの花が咲く 雲の谷間をどこまでもゆく


 サンダーソニアという植物を学校の「草花」の教科書の中で見つけ、いい花だなあと思って歌を作りました。
 個人的にはすごくどうでもいい歌に思えますが、もしかしたら好きな人もいるかも。
 そもそもサンダーソニアって秋に咲くのだろうか(勉強不足)。




 15
 夕焼けであぶった雲のステーキを食べられなかった夏に似ている


 夏という季節に対して過度な期待をしてしまいます。
 思い出といえば夏ですからね。
 しかし現実の夏はとてつもなくつまんない。
 夏休みも家でごろごろするだけ。
 一度でいいからブラッドベリの「たんぽぽのお酒」のような夏を迎えたいものです。
 とても楽しくて少しだけ恐ろしい夏を。
 



 16
 君なんていなけりゃよかった 楽園を背にして私は荒野を歩く


 「君のためなら世界を敵に回してもいい」なんて口では言っても、人間なんて弱い生き物、本当に回しちゃうと後悔するものなのではないでしょうか。
 まあそれで後になってぶつぶつ文句言うのもみっともないですが、みっともないことがそんなに悪いのか、そもそも悪いって何だ、善悪なんて所詮人が作り出したもの、基準も時代によって変わるもの、文化圏や個人によっても違ってくるし、と昔からずっと思っています(割とありがちな考えですね)。
 でもみっともない創作は嫌ですね。
 少なくとも読者としては。
 



 17
 遺伝子の見た夢はるかな海に今 わたしはいるよ……わたしはいるよ……


 「わたしはいるよ……わたしはいるよ……」には二通りの解釈があります。
 一つは思いっきり感動して思わず言葉を繰り返しちゃったという説。
 もう一つは海が思ってたよりしょうもなくて、でも私はずっといきたかった海にいるんだからもっと感動していいはず、ほら確かにあれはあーだけどこれはこーだし案外悪くないじゃん、だから感動しようよ、わたしはここにいるんだよ、と感動を自分に無理矢理促しているという説。
 私がどちらを支持しているかは明らかですね。
 感動を無理矢理促すのは本を読んでいる時に結構やってしまって、結果感動はできないし疲れるし嫌な気分にもなります。
 自分が感受性ゼロの人間に思えてきて死にたくなるのです。
 三つ目の解釈がありましたら教えてください。




 18
 方舟の沈んだ海に終わらない夢がきらめく永劫の風


 実は私たちの世界はノアの方舟の中にあってまだアララトを目指して航海している途中なのだ、と今思いついたことを言ってみましたが、何か無茶苦茶ですね。
 だからといって何かが変わるわけでもありませんしね。
 忘れてください。
 



 19
 星屑をあつめる仕事がこんなにもむなしく感じる そんな夜です


 巨大な脚立とかが必要なんでしょうかねえ。
 それとも落ちてきた星のかけら的なものを拾うのかな。
 どちらにしても素敵な仕事だなあと思うのは最初だけで、とてもつまらなそうな気がします。
 特に前者は単調ですしね。




 20
 ああ君の瞳の中で暮らしたい 君の見ている世界にいたい


 何だかナルシスティックですね。
 「ああ」のせいなのかな。
 しかし、「君の瞳の中から見える世界」は「君の見ている世界」とは完全にイコールではないですね。
 ものを認識するのは目ではなく脳ですから、脳の中身次第で世界の見え方は変わってきます。
 まあそんなことどうでもいいのでしょうけどね。
 自己満足の世界でしょうし。
 
 


 21
 僕はもう僕でいるのはイヤなんだ くたばりさらせアイデンティティ


 「くたばりさらせ」って何か言いにくい気がします。
 「死にさらせ」の方が言いやすいです、きっと。
 どちらにしても心優しい私には無縁の単語です(?)。
 



 22
その夢はとても小さな夢だった 誰にも知られず誰かに踏まれた


 踏まれ、そして強くなった……ってことはおそらくないでしょうね。
 少年犯罪とか自殺とかそういうのを連想します。




 23
 終幕(フィナーレ)が雪のすがたでやってくる ワイングラスを静かに傾け


 イヴの夜はひとりさみしく街の灯りの下をさまよって誰もいない暗い場所で雪に埋もれて静かにとても心地よく永久の眠りに落ちたい、と思うのですがさすがに実行には移せないので頭の中でだけ。
 雪の中で眠る時にワインを飲むというアイデアを与えてくれたのは大島弓子さんの漫画です(確か「雛菊物語」だったはず)。




 24
 降る雪はみんな孤独な殉教者 死屍累々と積み上げられて……


 生きるものは死ねば内部の闇に沈むのです。
 外部と内部を隔てる障壁は檻となり、その中で永遠に孤独なのです。
 たとえどれだけの数が死のうとも、みんなみんな孤独なのです。
 適当なので信じないでください。




 25
 星の泣く声がきこえる 兄さんのくれた小石が震えるたびに


 これは普通に物語の一断片といった感じ。
 恐らく兄と何らかの理由で離れてしまった弟の話でしょう。
 星を空の星と考えるか足元にある大地のこと(地球とは限りません)と考えるかで結構イメージが変わってくるはず。
 
 


 26
 七色の海に溺れていく僕は住んでた畑の記憶を手放し……


 ミキサでいろいろなフルーツたちと一緒にかき混ぜられジュースにされていくスイカのイメージ。
 なぜスイカかというと「畑」だから。
 イチゴでもいいけど、イチゴは酸っぱいので却下です。
 いちごオレは好きだけど。
 



 27
 あの角を曲がれば幼き日の僕に出会えることにして曲がらない


 GLAYの「winter again」のワンフレーズからイメージして作りました。
 分かりやすい歌ですので解説は全く不要だと思います。
 
 


 28
 クリアして裏ダンばっかりいっている時期のラスボスみたいなかなしさ


 RPGは面白いですけど、何もかもが終わってしまったあとのむなしさがとても嫌です。
 目も疲れるし、時々レベル上げとかしてて「何でこんなことに真剣になってんだろ」と思うし。
 けど時々無性にやりたくなるし、クソゲーでない限りやり出したらどっぷりはまってしまう。
 あれは依存性があるんでしょうね。
 無性にやりたくなるのはフラッシュバックか?
 でも色んなイメージを植えつけてくれて想像力を育むし、頭も使いますから、きっと悪いものではないです。




 29
 「もう明日はこないよ 目覚めることはない」言葉に力がもしもあるなら


 私は「死ねば無」説支持の人間です。
 それは別にニヒリストとかペシミストとかリアリストだからではなく、それが一番いいと思うからです。
 「無」なら何もできないけど、何かをしたいという感情もないし、不安も苦痛も恐怖も一切ない、快楽や幸福もないけど、快楽や幸福を求める気持ちもない。
 楽でいいです。
 楽もないけど(笑)。
 結局人間は自分の都合のいいことしか信じないというアレですね。
 
 


 30
 約束の浜辺で私は風に散る 暗くよどんだ水面(みなも)のひかり


 約束の相手が後からきて「まだきてないなあ」と思ってずっと待ち続けて風に散ったりして。
 そして二人の散りカス(灰?)が混じりあって、そこに偶然にも種が落ちていたのでそれを養分にして、結果一つの命が誕生したりして。
 でも波うち際だったせいでそうならかったりして。
 ……約束は人間族と魚族の約束なんだろうなあって何となく思ってます。
 
 


 31
 午後二時で終わってしまった世界には午後の香りがほんのり甘く


 その香りを楽しむものこそが神様、なのでしょうか。
 







 アトガキ
 次回は企画ものの短歌を投稿しようと思っています。
 まだ5個しかできていなくてなかなか数が増えてくれないので、いつになるか、そもそも載せられるか微妙ですけれど……

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32172DEMON SLAYERS and other poetrys囚鳳 2005/12/30 17:10:10
記事番号32122へのコメント


 マエガキ
 こんばんは囚鳳です。
 5つしかできていなかった企画ものの歌は2つがボツになり、○つになってしまいました。
 ○に当てはまる数を書きなさい……というのは冗談で、代わりに14個の非企画ものの歌を入れました(なぜ14個なのか分かりますか?)。
 資料(聖典)を読めばまた何個かできると思うので期待しないで待っていないでください(意味解読放棄)。







 ――DEMON SLAYERS and other poetrys――








 1
 アイテムを集めるばかりの毎日がむなしくなるのを恐れて眠る




 2
 窓の海を雪の魚が泳いでる こんな日にこそ世界は終われ




 3
 忘却のたんすの中にしまい込む 傷つき疲れた前世のわたし




 4
 雪の降る暗い夕暮れ どの家も私の家のような明るさ




 5
 僕にだけ買える切符と僕にだけ見える改札 見えないてのひら



 
 6
 美しくあれば妬んでくれるから 殺してくれるに違いないから


 

 7
 絶対に泣かないための訓練をしているんです ぶってください



 
 8
 雪じゃなく夢が降る街 物騒でとても汚れた街だねきっと




 9
 人生がテレビゲームの中のことだったら真面目にやれる気がする




 10
 地の果てに取り付けられた扉からぜんまい仕掛けの紳士がくる海




 11
 星が死に新たな星が生まれても我はテトリスしているだろう




 12
 恩寵は光となって降り注げ あなたのもとへ ねこの背中へ




 13
 誰もいない広間で踊り続けるの 騙し絵(トロンプルイユ)【*1】のあなたとわたし




 14
 ケン楽しい窓壊しはもう終わり


 





 ――DEMON SLAYERS――








 1
 僧正(ビショップ)【*2】のひとつに過ぎぬ我が存在(からだ) まことの駒であったならばと




 2
 千年の輪廻の中で我は我に幾度出会えり 幾度別れり




 3
 本当に望んでいたのか 諦念はこの異貌さえ優しく包む








 アトガキ
 ネタがないのでタイトルについて。
 詩の複数形ってpoetrys?
 これであってるのか疑問。
 そもそも詩ってポエムじゃないの? と思う囚鳳であります。
 それからDEMON SLAYERS、これは皆様のよく知っている言葉なのではないかと思います。
 まあローマ字が読める方ならば普通に読めるんじゃないかと思いますけど(でもデモンってこれでいいのかな?) 
 それではよいお年を。
 







 【*1】:描かれているものが本当にそこにあるかのように見える立体的な絵。これで伝わることを祈る。


 【*2】:チェスの駒の一つ。ちなみに囚鳳は将棋もチェスもさっぱりできない。


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32205明日への扉?囚鳳 2006/1/13 20:33:42
記事番号32122へのコメント

 マエガキ
 定命の者が不死に憧れ、不死の者が永遠の時間を厭うのは、子どもが一人では少ないけど二人では多すぎる(*)のと同じようなことでしょうか。
 何か違うような感じがしますが、その何か違うような感じがとても好きです。
 というわけで今回は生と死、永遠をテーマにした歌をメインにしてみました。
 



 *:懐かしの「マーフィーの法則」にそんなのがあったような気が
















 ――明日への扉?――
















 1
 騙し絵の街・空・せかい 君だってほんとはいない 僕だけがいる


 

 2
 もう二度と明けない夜の映画館 さみしさだけを映す映写機




 3
 127分間の永遠の中で暮らしている方の僕




 4
 細長く黒い落ち葉で焚き火する 冬枯れの樹の白き骨格


 

 5
 切り取った人形の脚 人形の脚が静かに腐ってゆきます




 6
 あの海に忘れた音を探すため翼をすてて魚になった




 7
 瓦斯灯の灯りの下で影たちは夢を見ている 生きて死ぬ夢




 8
 メビウスの輪のかたちした少年のかたちをしているかたちの時計




 9
 大陸に降り続く夢 赤い夢 繰り返されるあなたの叫び




 10
 一度しかたどり着けない場所だから五感をふさいで通り過ぎたい



 
 11
 真夜中の2時が世界の果てだったあの頃の夜 今はいずこへ




 12
 生暗く死もまた暗い でも僕は懐中電灯持ってるもんね




 13
 天空へゆっくり落ちていくリンゴ 銀河の果てで摩り下ろされる




 14
 さかさまになったティッシュの空箱の眠りはきっと安らかだろう




 15
 「幻で構わないから今だけは消えないでいて」 でも人間は……




 16
 喜びも悲しみもない世界なら むなしい気持ちもきっとないから



 
 17
 わたくしの心の中の迷宮を一直線に伸ばして明日へ
















 アトガキ
 ネガティヴな歌が多いですがどうにか最後はポジティブ(?)な歌で締めくくれたと思います。
 3辺りはすでに誰かが書いてそうで嫌です、パクりになっちゃう。
 10もそうかも知れないですね。
 「そう思っても結局は……」って歌なんですが。
 それでは以上です。
 お付き合い下さり、どうもありがとうございました。


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