◆−はじめましてこんにちはっ!−氷紅 梦無 (2005/9/4 10:58:09) No.31789
 ┣ここから始まる時間旅行!−氷紅 梦無 (2005/9/4 13:08:11) No.31790
 ┃┣あとがき−氷紅 梦無 (2005/9/4 13:27:35) No.31792
 ┃┣Re:ここから始まる時間旅行!−エスエル (2005/9/6 10:27:35) No.31805
 ┃┗Re:ここから始まる時間旅行!−未央 (2005/9/11 08:27:52) No.31827
 ┃ ┗本当にごめんなさい。−氷紅 梦無 (2005/9/24 15:32:23) No.31894
 ┣『ここから始まる時間旅行!』を読む前に−氷紅 梦無 (2005/9/4 13:12:45) No.31791
 ┗ここから始まる時間旅行! 中篇−氷紅 梦無 (2005/9/26 18:00:24) No.31907
  ┗どうしてこう…−未央 (2005/9/27 20:52:56) No.31912
   ┗それはこっちのせりふっ−氷紅 梦無 (2005/9/28 17:36:48) No.31915


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31789はじめましてこんにちはっ!氷紅 梦無 2005/9/4 10:58:09


はじめましてこんにちはっ!
氷紅 梦無(ひぐれ むな)と申します。

氷紅でも梦無でも好きに呼んで下さい。
…とはいえまだ小説書きあがってないのでご挨拶だけなんですが。
今ちょこっと確認したんですが、字の大きさとか振り仮名とか出ないんですね。ここ。
…皆さんそーゆーの物ともしないんですねー。

そうなれる様に頑張りますんでこれからどーぞよろしくっ

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31790ここから始まる時間旅行!氷紅 梦無 2005/9/4 13:08:11
記事番号31789へのコメント








二〇〇五年三月十日、午前七時三九分。

とある一軒家の薄暗い一室。
その中のベッドの脇で時計が動いていた。

カッチカッチカッチカッチカッチ……… カチッ
ジリャリャリャリャリャリャリャッ!!

「ぃやっかましいっ!!!」
ばんっ!
時計の目の前にあるベッドからいきなり腕が伸び、目覚ましを思いっきりぶっ叩いた。
―――目覚まし(てき)沈黙。うるせーから罰が当たったんだ。(注:こんな人災な罰はありません)
つーかねみぃ。あ゛――・・やっぱ自主練なんざ十一時くらいでやめときゃよかった…
…ねみー…
………
……




ゆさゆさゆさ。
身体が揺さぶられる。しばらく無視していたが、
「睦ー?まーこーとー。ほら、そろそろ起きないとヤバいんじゃありませんか?」
最近ちゃんと起きてたせいでご無沙汰だった朝っぱらの文句に、しぶしぶ目を開けた。カーテンが開けられたのか部屋の中はさっきとは比べ物にならないくらい明るい。
「あ゛?…いまなんじ……?」
ベッドの上に座り込み、半分以上寝たままぼんやりと尋ねる。
「え?八時三十一分」
八時三一分……?
えー…たしかきょうは一げんめからそつれんで……
いまからきがえて家でるまで急げば七分で…
家からガッコまでだいたい二十分急げば十六分…
学校九時からだから遅刻は無―――――

……ん?


「…って今日八時五十分からじゃん学校?!」
「あらそーなの?おかーさんてっきり何時もどーり九時からだとばかり」
「そーなの!今日卒練で……って着替えるからさっさと出てって!!」
「おーこわ。
 ――――んじゃおかーさん行くね?お弁当は玄関に置いとくから勝手にとってきなさい」
ドアの向こうからややくぐもった声が響く。
「ラジャ。いつもすいませんね」


「いってきまーっす!」
「いってらっしゃーい」
親父のユルイ声を背に、俺は学校への道を駆け出した。





ここから始まる時間旅行!
前編





俺、諒日 睦(あさひ まこと)。そんなやたらと読みにくい名前をつけられて早一五年。けっこー理解のある両親のもと、多少変なところはあるものの健やかに成長。成績は中の上。得意科目は体育と音楽と国語。苦手科目は数学。
好きな物は高いところと料理と歌。嫌いなものは毛虫と犬の泣き声と『嫌い』というコトバ。
トレードマークは背中のなかほどまである黒髪。…まぁまとめてるし前髪はねてるせーで目立たないけど。

…で、唐突だし自分で言うのもなんだが俺は結構まぢめな方だ。遅刻欠席早退ゼロ!小学校六年間そうだったんで、『中学や高校でも皆勤賞取るかー』という野望がある。
―――んで中学最後の方というやたら中途半端な所であっさりと潰されそうになっている我が野望!!
やべーよ本気で遅刻になりそうだよこん畜生。それもこれもあの先公のせーだよ。立候補したわけでもねーのに無理矢理指揮者なんぞやらせおって……しかも何で俺なのか聞きに行ったら
『やりたそーな顔してたから♪』
とか笑顔で抜かしやがるしっ!…あーくそ、思い出したら腹立って来た……でもはたけねーんだよなあの先公。
いちおー女だし。しかも男子連中に人気あるし。密かに。

その思いを走りにぶつけるかのように猛スピードで走る俺。
――今の俺は誰にも止められないぜ♪
とかぶっ飛んだ思考で現実逃避を行いながら走っていたとき、目の前を何かが通りすぎた。無意識の内に目で追う。それは風に煽られ、複雑な機動をえがいて再び俺の目の前に飛んできた。反射的につかむと、『何か』は羽だった。基本的には純白なのだが、先端三分の一くらいは紅く染まっている綺麗な羽。
綺麗な羽、なのだが…
「…こんな色した鳥見たことも聞いたこともねーぞ」
くるくると羽を回し、辺りの空を仰ぎながらボソリと呟く。視線を羽に戻し、じっくりと眺めてみる。
綺麗過ぎる。赤ではなく紅。透明感のあるその色はルビーさながら。こんな目立つ色をした鳥がこの辺りを飛んでいたら絶対に噂になっているはず。とすると玩具かその辺かとも思ったが、作り物の手触りではない。
「……………ま、いっか」
そう呟いて学ランのポケットに入れる。綺麗だし。
考えてもわからない事は保留にしとく。なんか材料が集まったときに考える。それが俺の生きかた!
―――と前向きなのか後ろ向きなのかよく分からない生きかたを提示したところで顔を上げる。
そのとき、『ソレ』を見つけた。

ヒトの足を乗せる為だけにある黒いペダル―――
ギャリギャリ廻るチェーン―――
まわりがゴミの山だってぇことを忘れさせる美しいフレーム―――
そして何よりも遅刻の可能性なんてあっさり踏み潰してくれそーな太いタイヤに大きな車輪―――
―――まぁぶっちゃけ自転車を。

……ゴミ捨て場にあったし鍵もかかってない。ガッコに近づいた時点で乗り捨てりゃぁばれないし、こんな時間に会う奴なんざまず先公にチクるような奴じゃねえ…
脳内計算終了。
結果。―――問題なし。
「有効活用っ!!!」
迷うことなくかっ飛ばす。おぉ、早い早い。
……そのとき俺はただ前を見て飛ばす事に集中していた。だから、気づかなかった。
本来ベルがついている場所に針だけの時計があり、凄い勢いで左回りに回っている事に―――


◇◆◇



ギャッ!!
数分もしない内に見なれた校舎が見えてきた。校門そばに自転車を乗り捨て、また走る。学校のシンボルでもある壁の大時計が、まだギリギリ遅刻じゃない事を知らせている。
…自転車使った割にゃあおせーな…?
少し疑問が沸いたが、遅刻の前にそれは消え去った。
下駄箱の自分の場所に見もしないで靴を突っ込み、上履きをはく。で、またダッシュ。
…遅刻じゃなくてもよゆーじゃないのだ。


ガラッ!!

「確認っ!時間!HR一分三十秒前!担任っ!まだ来てないっ!結果! ―――ぃよしっ!!遅刻回避!!
 …あ、おはよー皆。今日の練習よろし・…く・…?」
思いっきりガッツポーズを決めてからしっかりと皆に挨拶。…そこで言葉が止まる。ここまで来てよーやく気づいたのだ。俺を見るクラスメートの視線と―――――
――――顔ぶれに。

「あ、あの…どなたですか?あ、ひょっとして転校生、ですか?」
ひとりの生徒が意を決した様子で話しかけて来た。知らない奴に声かけるとは。うん、なかなかのツワモノ。
…ってちょっと待てぃ。
「……おろ?俺を……知らない?うーん…でもここ茉莉(まつり)中学校のC棟三階、下駄箱から遠い方の突き当たりにある三年一組…だよね?」
「え?ええ、まあ…見てのとーりって感じですが?」
―――ふむ。クラスや学校を間違えたわけでは無し。で、この娘が嘘ついてるよーにも見えない、と。

キーンコーンカーンコーン
とんとんとん
「ほーらさっさと教室入れーHR始まんぞー」
チャイムも鳴ったしセンセも来た。今の俺はカンペキ部外者。先公に見つかって捕まりゃどーなるか……
ま、せーぜーほっぽり出されるだけだろうが。俺はンな事楽しめるほど人間できちゃいねえ。
と、ゆーことで。

つかつかつかつかつか
からっ
教室を横切って窓を開ける。俺は窓枠に足をかけ…
たんっ
迷うことなく舞った。
「誰かに捕まるくらいなら俺は自由への逃走をしてやるっ!!三階からなら死にゃしねえぇっ!」

「うわぁっ?!誰だあいつ!」
「ちょっ…ここ三階っ…!シャレになんないわよあれ?!」
「センセー!誰かが飛び降りましたー!!」
「なにっ!身投げだとぉっ?!」
――――投身自殺じゃないわい。人聞きの悪いっ。
背後から聞こえてくる悲鳴や先生の慌てた声は無視。俺はホントに三階くらいからなら無傷でおりる自信があるし、眼下にはしっかりとした木がある。手を伸ばし、折れなさそうな枝をつかむ。

ザッ!
がさがさ…ストン。
「ちゃくちせーこーっと。しっかし…ここに木、ねぇ。まさかとは思うけどな」
俺の知っている限り、ここに木はない。
とりあえずその辺を置いといて正門の方へ駆け出し………かけてくるりとUターン。
「上履きのまんまはまずいよな。やっぱ」
うんうんと頷きながら下駄箱の方へ走っていく。この朝倉とか書いてある顔も知らない誰かさんの上履きも返さないとまづいし?

◇◆◇


十分後―――
「さて。まずは現状の確認な」
現在俺は茉莉中学校を抜け出し、近くの大通りを当てもなくさまよっていた。
「え――所持金。五六〇円。
 校章と名札は外したし(注:名前と所属の学校が一発でばれないようにする為)、ボタンに特別な細工はないから学ランは着ててOK。
………で、唯今の年月日に時刻。一九八八年二月十四日午前九時二十五分……」
だんだん口調が沈んで行き、しまいには立ち止まる。

やおらバッ!と上を向き、
「やっぱりタイムスリップしてるッ!!しかも俺が生まれる二年前っ!家にも帰れやしねぇッ!ッつーか今あんのか俺ん家ッ?!」
 やけに物分りがいいなとか思ってるそこの君っ!俺だって最初は信じられなかったさっ!
でもな!そこらで売ってた新聞の日付によくわからんビルについてた電光掲示版っ!ついでに電気屋でテレビに映ってたニュース!朝っぱらだからご丁寧に日付と曜日まで言ってくれたよこんちくしょうっ!
さすがに俺一人を騙す為に町全体で日付を変えるなんてこたぁあるわけねーし。
その辺歩いてた知らないオジさんにまで聞いたんだ。泣く泣く現状を受け入れましたよ。

「………は―。落ち着け俺。げーいんを考えてみよう。思い当たること――…
はーい、考えるまでもなくありました―。さっきの自転車意外にありえないと思いまーす」
傍目から見たらさぞかし面白おかしい慌てっぷりなんだろーなーと思いながら、自虐的な口調で続ける。
「つーかさっき乗り捨てたところになかったしー。あんな不思議自転車だとは思わんかったぞさすがの俺も」
ぼやきながら目の前にあった料理屋の立て看板を避けると、誰かにぶつかった。
いくら落ち込んでいるとはいえ人にぶつかるとは…すんげぇ不覚。

どんっ!
「おぉ?!」←相手
「うおぁっ?!ととっ。んだよ、ちゃんと前見て歩けよ」
などと口の中で、でも相手に聞こえる様に呟きながらぶつかった相手を見てみる。
 ―――リーゼントにクソ長い学ラン、ダボついたズボンに真っ赤なTシャツ。大柄な身体、チューインガム。とどめに鋭い目つき。
…わーお。なんてーか………パーフェクト?
 それに激古ッ!今時居ね――じゃなかった。一九八八年だもんな。今はこれが流行なんだよなぁ……
そいでそんなのが五人。ん――…やっぱ目の前に居ると笑いがこみ上げてくるな。ここまでベタベタだと…。
「あ゛ぁ?!んだとこのクソジャリぃ!しみったれた感じであるいてんのはてめぇだろーがよォ!女みてーな髪してやがるくせに偉そうにしてんじゃねぇよっ!!」

むか。
 …うん、そりゃまあ俺の髪そこそこ長いよ。背中の半分以上はあるし。でもソレが態度になんの関係があるよ…?つーか君らだいたい高一ぐらいだろ?たかだか一歳年くってるだけのテメェにクソジャリ扱いされる筋合い無いんだけど?俺。そこまでこの寒空の下冷たーいコンクリの上に寝たいのかな君達は?
 ―――っとと。たかが自転車に乗ったくらいでタイムスリップ、なんぞとゆー理不尽な現実に直面しているせいか思考が喧嘩っ早く…
 何時の間にか握っていた拳をほどき、ひらひらと振ってみる。
で。どーやらその仕草が挑発やら馬鹿にしている様に見えたらしくって、
「聞いてんのかオラァ!」
 そう言っていきなり腕を振りかぶる。血の気とか元気が有り余ってるのかな?あ、やる事が無いのか。大した意味も無く学校から飛び出してふらふらしてっから。んでこうやってそこらの一般人に迷惑かけるしか能がない、と。…こーやって考えると不良に肩入れする奴の気が知れないんだが…?まぁそれはともかくとして、だ。
―――俺は殴られたくない、な。
醒めた目でその不良その一を見ていた俺は、そいつとすれ違うように一歩斜め横に踏み出す。
俺にあたる事を前提にして思いっきり振りかぶってる。
さてここで問題。

Q,その先になーんにもなかったら?

「うおぉぉっ?!」
べしゃぁっ!

A,勢いを殺せずに思いっきり身体が泳ぐ。

うん。やっぱ遅い。技とかの練習台にもなりゃしねえ。
で、転びそうになったそいつは足を前に出したんだけど、とてもとても運が悪い事に(←解っててやった)そこには俺がさっき避けた立て看板があった。
「うおぁぁぁぁっ!!!」
――こいつ、なんか武術習ってるわけじゃねーんだな。ケンカ慣れは多少してそうだけど。
何かやかましい叫び声を上げている不良その一を見ながら何となく思った。


地面と熱烈なキスをしている不良その一に向かって、
「一応言っとく。俺は何もしてねーぞ。オメーがいきなりすっ転んだんだからな」
「なっ………なんだとテメェッ!てめぇがおとなしく殴られりゃぁそれで済んだんだ!そもそもテメェがぶつかってワビも入れねぇからだろっ!!」
少し後ろに居た不良その二が吼える。
「あ゛―…うん、それはたしかに俺が悪かった。すまん。
でもな、いきなりひとをクソジャリ扱いすんのはどーかと思うぞ。あやまる気失せる」
だからそんなにカッカすんな―――と言いたかったのだが、もうカッカしてる奴らに言うのは無意味だろう。
跳ね起きた不良その一とともに、他のその二からその五までが俺に殴りかかって来た!
俺はそれを見ると、慌てず騒がず学ランを脱ぐ。学ランってけっこー動きにくいんだよなー。
そしてそれを――――空高く放り投げる!
ばっ!
「…丁度いいっ!いきなりタイムスリップなんぞさせられてイラついてたんだ!
――憂さ晴らし、させてもらうぜ」
 ニヤリと不敵に笑い、一番近くにいて殴りかかってきた不良その二の右手を掴み、そこを軸として体を持ち上げると、首筋に回し蹴りを叩きこむ。
 がっ!
「かはっ!?」
「ぃやっはぁっ!」
あまりにも簡単に技が入るので、思わず声を上げる。…いいストレス解消法だ。
崩れ落ちる不良その二の背中に強引に昇り、そこを蹴って後ろにいた不良その3の肺のあたりに体重を乗せた蹴りを入れる。
「ほいよっとっ!」
どすっ!
「ごふぉぁっ!」
声と共に酸素まで吐き出し、呼吸困難に陥って倒れるそいつに見向きもせずに着地。
踵を返すと、向かってくるその一とその四、一歩遅れた五が目にはいる。
「はぁっ!」
「てやぁぁぁっ!」
意図した訳ではないだろうがタイミングが微妙にずれており、結構立派な連携だ。さて、どーしよっかな♪
 …多分俺結構怖い笑顔してたと思う。

たんっ
地を蹴ってその3を越える。そのままの勢いでその一と四に向かい、二人の間をすりぬける。俺より図体でかいおかげで結構避けやすい。
 で、今の今まで自分はノーマークだと思いこんでたらしいその五の懐に入りこみ、みぞおちに肘打ちを一発。入ったことを手応えで確認の後、右腕を抱える。同時にそいつの足を払い、背負うようにして思いっきり投げる。…不良その四にむかって。
「飛んでけっ!」
重心が移動した時点で俺は既に手を放している。
 柔道の一本背負いだが、地につく前に手を放すとは試合でやったら失格となる危険な行為だ。よい子も悪い子も真似しちゃ駄目だゾ♪

その五の直撃を受けていっしょに倒れるその四。
「ぐはっ!」
「がはっ…!」
多分その四の方がダメージは多いだろう。
「さーて。残るはあんただけだぜ?」
「ぐっ…」
にやけた笑みを浮かべながらゆっくりとその一に近づく。…思いっきり悪役な気がするなぁ…。
はてさてどう出る?

「う………う……うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
あ、キレた。
何のひねりもなく殴りかかってくるその一をあっさりと避け、後ろから膝の裏を蹴っ飛ばす。
「うわっ」
膝を突いたその一の首筋に手刀を一発。もーちょい色々出来るけど結局ただの不良だし。ケンカ売ってきたりでむかつくけどさ。
―――いやまぁ、俺が神経逆なでしたとか言う説もあるけどね?




ぱたぱた
「あ゛――疲れた―――」
近くに落ちていた学ランを拾い、埃をはたきながらぼやく。
「やーしっかしこういう服ってどこに売ってんのかね?『ケンカ上等』?うん。似合ってる似合ってる」
不良その…なんだろう?てきとーに三でいいや。そいつの学ランの背中に刺繍してある文字を読み上げてみる。
…ホント似合ってる。うん。

パチパチパチパチパチパチ…
「いや〜凄い凄い…。あっという間…って訳でもないけど、遊べる程とはね〜。強いね君」
「……………!?」
いきなり背後から拍手の音。そして、咄嗟に振り向いた俺が驚いたのは接近に気付かなかったせいだけじゃなかった。
……いまいちパッとしないスーツにコート、なんか俺に似た髪型と見なれない格好してるが、俺にも気配を察知させない実力の持ち主で、なおかつこの声と気の抜ける喋り方!間違いねぇッ!
「…な、名前」
多少後ずさりながら聞いてみる。違っていてほしーなー…
「?」
「名前、教えてくれねーかな」
思いっきり警戒し始めた俺を不思議そうに見ながらも、結構あっさり返してくれた。
「名前?諒日 秋海(あさひ しゅうみ)だけど?どーかした?」

―――や、やっぱりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!
一介のサラリーマンのくせに一流の武術家なんか目じゃねえ強さを誇る諒日家の大黒柱にして俺の(色々な意味での)師匠―――――親父!!
あ、そーか。一九八八年って事は、えーと二〇〇五年で三七だから…親父が今二十歳か。あ゛――混乱する。
たしか二十歳の冬辺りには就職活動してたとか言ってたから―――今面接とかその類に行くところか?

二〜三秒の間にそれだけの事が頭の中を巡る。
「――――あ、あぁ。いえね、なんか知り合いにとてもよく似てたもんですから。お気になさらず」
笑い(少し引きつってるかもしれねえ)を浮かべ、手をパタパタ振って誤魔化す。
俺が『実はタイムスリップしてきたあなたの息子です』とか言ったって、なんかキメてるとしか思われないだろうし(つーか俺は間違いなくそう思う)、とりあえず当たり障りのない返事を返す。
「へぇ、そーなんだぁ」
「そーなんですよ」
そこで納得しちゃうところが今助かってたりこの先不安になったり。―――だいじょーぶか諒日家。大黒柱がこんなんでっ。
「あ、そうそう。ね、僕この先にちょっと気に入ってる公園があるんだ。そこ行かない?」
「はへ?何故?」
「何故って…君中学生か高校生でしょ?むこーの青い制服の人達に捕まるとまずいと思うんだ」
そう言ってにっこり後ろを指差す。
そっちからは確かに青い制服の人が数人走ってきていた。
青い制服?…………ポリスメン?桜の大紋のあそこ?
「まずいです。」
きっぱりといえる。今俺戸籍ねえし。捕まったらどうなるのか少し興味はあるが試したいとは思わん。
「でしょ?んじゃいこ」
そう言ってとことこ歩き出した親父の背中を追いかけて、俺はその場を後にした。



前編、終了。









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31792あとがき氷紅 梦無 2005/9/4 13:27:35
記事番号31790へのコメント


まだ前編のみですが、あとがきです。
まずは読んでくださってありがとうございました。
なぜかいきなりタイムスリップするというとても無責任なお話です。
どーやって帰るのか?っつーかちゃんと帰れるのか?
一応考えてはいるのですが、ご都合主義になりそーな予感…
そうならない様に頑張りますので、読んでくれた皆さんに一つお願いがあります。



この物語は、面白かったですか?
それともつまらなかったですか?
たくさんたくさん笑いましたか?
もう読みたくないと思いましたか?

意見、感想、何でもいいです。書いてください。
それでは、また。

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31805Re:ここから始まる時間旅行!エスエル 2005/9/6 10:27:35
記事番号31790へのコメント

はじめまして。エスエルとか言う物体です。
あとがきのほうも読ませてもらっての感想です。

一言で言います。

まじですごいです。

以上。

って訳にはいかないですね〜って訳で言います。

まずかなり楽しかったです。
つまらないなんてとんでもないですよ。
オリジナルで楽しませてもらったことは何度もありますがまたそれとは違った感覚で楽しかったですね。最初のあの文字の詰め方からダッシュなどの使い方に抜群の映写力っ!!
正直少し目の調子がおぼつかないので全ては読んでいませんが、全てに愛情を注がれたキャラクター達が本当に生きて見えました。

と・・・・・・・以上です(あぁそうあんた今回まじめね。)
物体ですがよろしくおねがいします。

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31827Re:ここから始まる時間旅行!未央 E-mail 2005/9/11 08:27:52
記事番号31790へのコメント

こんにちは。前半だけながら、楽しく読みました。
テンポ良く読めますね。勢いがあって。もし睦の髪が切られたらどーなんのかなーとか思いつつ、激古不良との戦闘(?)を観てみたり…。でも割に状況理解もちゃんとできるし。
うん、なんか凄く楽しみです。楽しみに待ってます♪
一介のサラリーマンさんは一体何するんだろ…。気になるところ。。。

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31894本当にごめんなさい。氷紅 梦無 2005/9/24 15:32:23
記事番号31827へのコメント

申し訳ありません。
レスを返すのがこんなに遅くなって…

なんかしてた訳じゃないのがさらに申し訳無いです…。
とりあえず中篇を書いてますので、近いうちに投稿できると思います。
愛想をついてなければ、また感想をお寄せ下さい。

氷紅でした。

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31791『ここから始まる時間旅行!』を読む前に氷紅 梦無 2005/9/4 13:12:45
記事番号31789へのコメント


『ここから始まる時間旅行!』を読む前に一つ。
これはオリジナルです。
スレイヤーズでもロストユニバースでもありません。

それだけは最初に理解しておいてください。
それでも読む!と言う方はどうぞお進みください。

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31907ここから始まる時間旅行! 中篇氷紅 梦無 2005/9/26 18:00:24
記事番号31789へのコメント


「あ、そうそう。ね、僕この先にちょっと気に入ってる公園があるんだ。そこ行かない?」
「はへ?何故?」
「何故って…君中学生か高校生でしょ?むこーの青い制服の人達に捕まるとまずいと思うんだ」
そう言ってにっこり後ろを指差す。
そっちからは確かに青い制服の人が数人走ってきていた。
青い制服?…………ポリスメン?桜の大紋のあそこ?
「まずいです。」
きっぱりといえる。今俺戸籍ねえし。捕まったらどうなるのか少し興味はあるが試したいとは思わん。
「でしょ?んじゃいこ」
そう言ってとことこ歩き出した親父の背中を追いかけて、俺はその場を後にした。



ここから始まる時間旅行!
中篇




「到着〜。ここだよ♪」
「やっ……やっとですか……」
数分後、親父こと諒日 秋海(あさひ しゅうみ)の『お気に入り』の公園に到着。
確かにそれなりに奇麗だし、奥の頑丈な柵の向こうは崖になっていて、眼下には街並みが広がる。
晴れた日の早朝とか夕暮れ時に来たいなここは。

それはともかく、今俺はちょっくら疲れていた。
だってさぁ…
『あ、こっちこっち』
『へ?は、はい』
おいでおいでと手招きされ、俺がひょいっと角を曲がるのを確認するや否や、いきなりダッシュ。
『どえ?!ちょっ!何処いくんすか!』
一応ついて行きながら声を張り上げる。
『え?だから公園。だいじょーぶ近いから♪』
そう言いながら目の前のフェンスに手を掛け、一気に飛び越える。
『む、無茶苦茶だ……』
やってることでなくてスーツにコート、ついでに書類袋を持ったままでそれをやることが。
置いてかれると困るため俺も仕方なくフェンスを越える。俺が反対側の地面に着地した時、親父はもう走り出していた。
(つーか親父やっぱり馬鹿みたいに速えええええっ!)

裏路地を駆けていたかと思うと唐突に表通りに出たりして飽きなかったが、その代わりと言っては何だが、裏路地は物凄い所を通った。
『しゅっ秋海さん…ここ道ですか本当に?!』
『さぁ?少なくとも僕とか猫は道として使ってるよ?』
『いや俺が聞いたのは一般の方々が使うかどーかってとこなんですが…?』
『知らない♪』

……………まぁ、色々な所、ということで。
聞くな。頼むから。



確かに公園は近かった。“直線距離”では恐らく数百メートルという所だろう。
ちなみに公園から見えるのは俺が住んでる街だ。
よーするに登って来たのだ。裏道を使って。
―――疲れている訳、お分かり頂けたでしょうかー。



日当たりのいいベンチに並んで座り、とりあえず一息つく。
「―――にしても強いねぇ、君。誰かに武術とか習ったの?」
見なれた何処かユルい笑顔。…まさかこんなところに来てまでこの顔を見る事になるとは…。
「あ、はい。どっかの流派とかじゃないらしいんです。言うなれば『無差別殲滅用ケンカ流』…ですかね。師匠は親父です。ハンパじゃなく強いんですよ〜。ウチの親父」
手をパタパタ振り、笑いながら説明する。
ちなみに『無差別殲滅用ケンカ流』とは俺が適当につけた名前だ。
意味としては『人数、武器の有無を問わず敵と認識した物を全滅させる』流派だ。
親父の戦っている姿を見て決めたものだが、それなりに合っていると自分では思っている。
「へぇ〜。『無差別殲滅用ケンカ流』?物騒な名前付けたもんだねぇ。でもそんなに強いの?君のお父さん」
「はい。」
 そりゃぁもう思いっきり躊躇なくきっぱりと言い切ってやった。躊躇なんざする必要ねぇ。得意な得物フル装備(小刀から銃までなんでもあり)の優しい自営業(一四〇人ほど)相手にたくさんのかすり傷だけで済むよーな奴だ。これで弱いとか言おうもんなら世界を目指してる人に失礼だ。
「そっか〜。一回ぐらいは手合わせしてみたいな〜」
「ぜった―――…いえ、今どこに居るのかよく分からないんで」
俺自身が。帰り方も。
若干俯きがちになりながら無意味に手をいじくってみる。
危ない危ない…『絶対無理ですよそんなの〜。未来のあなたなんですよ?』とか口走りそうになった…
「そうなの?ふ〜ん、残念だなぁ…」
「あはは……」
やや乾いた笑いを曖昧に浮かべる俺。露骨に怪しいなーとか自分でも思い、とにかく気が付いた事をてきとーに口にする。
「あ、そーいえば秋海さん。何処か行かれるんですか?朝っぱらからスーツ着て、書類袋とか持って…」
ぴた。
あ、動きが止まった。うーむ。親父のこーゆー姿って珍しいな。いつも張り倒したくなるくらい余裕綽々だし。見てて面白い。
「………あ゛――――――っ!!!しまったぁぁぁぁぁぁっ!そーだそーだ、これから面接なんだった!教えてくれてありがとねッ!うわわわわっ!遅刻したらまた落ちる――――!」
と言うが早いか、わたわたと荷物をまとめて走り出す。…ふむ。普段から挙動が良く似てると言われるが、友人から見た焦った俺ってあんな感じなんだろーか。
さっきも思ったけど親父って昔から足速えーな。…十七年前から変わらないのも恐ろしいっちゃあ恐ろしいが。
見る間に親父の姿は小さくなっていく。


………と思ったら引き返して来た。
「忘れるとこだったよ〜君の名前は?」
「はいぃ?」
ユルい笑顔再来。こいつの辞書に緊張と言う字はないと思うのは俺だけですか?
…ってちょいと待てぃ。その為に戻って来たのかもしかして?つーか遅刻は?面接は?
「え…と、諒日 睦です…」
「あさひまこと?ヘ〜結構普通だね。どーゆー字書くの?」
普通てあんた…どーゆー名前を期待していた名付け親。(ちなみに女の子だったら母親が付けるとゆー約束になっていた、と昔聞いた)

「言辺に京都の京、それに日付の日。あと仲睦まじいとかの睦でまこと」
呆れつつそこまできっぱり言ってから固まる俺。
……って…あ゛。まずい、本名言っちゃったよ…。つーか漢字まで言うってどーよ?
「仲睦まじいの…へー、これ名前に使えるんだ。…あれ?苗字―――同じ?」
フルネームを手のひらに書いてから、親父が目を細めて言った。普段緩んでるせいでやたらと鋭く見えて怖い。
自分が面白いほど焦ってるのが分かる。周囲の音が消え、引き伸ばされた一瞬の思考の渦の中で俺はもがいた。 
 
 やば…諒日って名前、市内じゃウチだけだったんだよな…。いくらぼけ親父とはいえ、さすがになんか変って思うだろうし…追求された場合、どう言えばいい?遠くから旅行して来たとか言ってしらばっくれるか?それとも素直に言うか?『タイムスリップしてきたあなたの未来の息子です』って?それで納得して…くれそーなんだよなぁ。ぼけ親父。でもそれで納得したとして、それからどーする?未来の事でも話すか?それとも何も言わず逃亡?あーくそっ!親父こんな事あったなんてひとっことも言ってなかったぞ!どうすればいい?どうすれば未来になんの変化も無く過ごす事ができる?…ってなんにしろ親父次第なんだよな。

親父が何を言うか―――それだけに集中した。

親父はふいに俺に視線を向け、口を開いた。
「――――いくら珍しくても居るもんなんだね〜。同じ苗字の人って。こんな苗字のひと、そうそう居ないと思ってた」
「だぁぁぁぁっ!!」
どがしゃぁっ!
思いっきり力が抜け、ベンチから落ちた。
「だいじょうぶ……?」
「だ…だいじょーぶです。ちょっと疲れただけで」
「そう…?」
いきなり落ちた俺を不思議そうに見ていた親父だが、遅刻寸前を思い出したかわたわたと手を振る。
「あ、名前教えてくれてありがとね!機会があったらまた会おうね〜。んじゃっ!」
などという呑気な声を残し親父は走り去っていった。その後姿を見送りながら、浮かんで来たのはこれだけだった。
…苗字同じだって…とことんボケてるな親父。ホント、よく母さん捕まえられたよなぁ…。

◆◇◆

しばらくぼけ――――っと公園のそとの道路を見つめる。昼ちょい前といった時間帯のせいか交通量はそこまで多くない。数台の自動車を見送り、大きく息を吐く。
「はぁぁぁぁ」
そのついでにこてっと横になり、空を見上げたりしてみる。なんでか無闇に晴れているせいでまともに見上げると眩しくて仕方がないが。
とりあえずは落ち着いて物を考えられる状況になったためか、雑然とした事が浮かんでは消える。
「あ゛――卒練大丈夫かな?指揮者不在だし。けっこーむずいしなぁ…あ、シャー芯切れてたっけ…そーいや朝っぱらのラジオで雨降るかもとか…。洗濯もん干しっぱだよ…母さんは――仕事か。親父も仕事だよな。サラリーマンだし。そりゃまー洗濯は俺の担当だがな―――…あ」
唐突に、本当に唐突になんの前触れも無く浮かんできた事柄に、俺は跳ね起きた。
「ってちょっと待てよ?そういえば…たしかうちの親の馴れ初めって、面接に遅刻して来た親父と母さんが偶然ぶつかった…とか…?」
もしかして…俺がタイムスリップしてなきゃ今俺ここに居ない?!えーと、俺がタイムスリップしたから親父と母さんは出会った。で、親父と母さんが出会ったから俺がここに居る…。
――ドラ●もんの世界?タイムパラドックスって…違ったか?



豆知識♪
タイムパラドックスとは時間を移動した先で起こした出来事が自分の本来いる時代に影響を及ぼす事。
例を挙げると、過去に行って自分の親を殺すと何が起るだろう、といったもの。



「なんでこんな超自然現象の真っ只中にいるんだろうね俺は。アニメの世界でもいいか。と言うか帰れるんだろうかね。二〇〇五年に」
腕組んで唸ってみるものの、考えても浮かぶことはない。その代わり、
ぐきゅるるる―――…
「――腹減った」
朝飯食べ損ねた上にケンカもしたし全力疾走立て続け、それにむちゃくちゃな状況におかれた事への精神的ストレス。それらが色々と重なり、エネルギー補給なしでは動かない方がいいと身体からの警告が来たのだ。
「昼飯にはちぃっとばかし早いがな」
と言いつつ鞄の中を探る。確かこの辺に―――ビンゴ!
朝、母さんが作っといてくれた弁当。まさかこんなとこで食う破目になるとは思わなかったが。まぁ、問題はないだろう。
そいでは両手を合わせて―――
「いただきますっ」

◆◇◆


パタン
「ふぃ―――まあ一段落、かな?」
弁当の蓋を閉め、包みなおしながら独り言。包み終わった空の箱を鞄に放り込み、チャックを閉める。
公園の時計を見ると後三十秒ほどで十二時ジャスト。
「…学校じゃ欠席扱いなのかね?俺は」
だとしたら自転車に乗った意味が無くなる。遅刻したくなかったから乗ったのであって、乗ったから遅刻―――というより欠席―――になっては本末転倒もいいところだ。
「あ―らら。皆勤賞狙ってたんだがな――」
俺の通う中学校に皆勤賞は無いという事はこの際無視として。
鞄を地に落とし、再びベンチに横になる。少し雲が出て来た空は相も変わらず晴れていて、発作的に怒鳴りたくなる。とはいえ怒鳴れるような場所でもなく。
「…無責任に晴れやがって。何様のつもりだ」
などとそれこそ無責任にぼやく。空は空であって何様でもないというふざけた答えが自分の中に浮かぶ。こういうときに自分は随分ひねくれているんだと痛切に思い知らされる。
――自分に対してくらい手加減したっていいじゃねーか…
そう思うのと同時に『無理だろーな』とも浮かんでくる。
「…本当にふざけた奴だよ。俺って奴は。」

ボソリとつぶやく。俺が俺の中で唯一嫌いなところ、なにに対しても斜めから見る癖。
…いや、むしろ物を見ている自分をさらに上から見る癖。
―――思春期特有の悩みかな?
などを筆頭に様々な答えが跳ね返ってくると、自分の中で幾重にも人格があるような気がして、どれが自分か分からなくなりそうで。…………自分が保てなくなりそうで。
「はぁっ………」
 体の力を抜き、目を閉じる。仮初めの闇の中、ゆっくりと自分の意識が落ちていくのを感じ、少しばかりほっとする。


寝てる間は色んなこと…忘れてられる…しな…

疲れた体の重さも。
自分に対する嫌悪感も。
自らの密かな野望も。
身内への虚脱感も。
わずかにある家へ還りたいという思いも。
帰れるのかと言う不安も。
全て。


◆◇◆

――あ…こ…の未…が佇む……見て…た――

唄が聞こえた。夢の中で拡散していた意識が拾い上げた、現実への帰還の合図。

――木漏れ日…浮かぶ夢…千切れ…やせ…絵…の中――

途切れ途切れに。

――大…にな…度に感…た鈍…痛み――

ともすれば消え入りそうな儚さをまとい。

――終わら…い日常の…薄れてゆくけ…――

でも消え入る事は無く。

――ここではない何処か求め…未来の…てに――

どこまでも――…魂の底まで染み入るような透明感と、

――僕らが探し…づけてる懐かしい場所がある――

美しさを強め。

――小さな絆を今 確かめたから
  過ぎた時間を信じよう
  変わってゆくもの ああ 変わらないもの
  僕らは見つめて行くんだ―――

俺を、現実へと引き戻した。

  feel my heart when you lost your way
  it`s my dear old place
  lasting peace looking for your dream...
  into the widely...



とりあえず起きあがると、体にかかっていた漆黒の長いコートが滑り落ちてわだかまる。
「……?」
あまり動いていない頭でも解かる事だが、これは俺のじゃない。俺はコートを今日着ていないし、第一俺は黒のロングコートなんざ持っていない。
理由は簡単。親父に間違われるから。
『同じ格好して後ろから見るとよくわからんからなー…おまえら親子は』←笑いながら
とか言われたこともある。悪友に。…とーぜんその後そいつはは鉄拳制裁したが。口は災いの元という言葉をとても分かりやすく教えてやったのだ。安いもんだろ。多分。
そんな事を思い出していると、頭が働くようになってきた。


――もう忘れかけてたあやまち 癒えた傷も
  戸惑いながら選んだ 道に似ているね
  何が正しいとか 見えない物に捕われ
  思うままに生きる勇気 過去に閉じ込めて来た―――

起きあがってみると、色々な真実が見えてきた。


歌い手はすぐ近くにいた。具体的に言うと俺が寝っ転がってたベンチの端っこ。俺の頭の方に座ってた。
歌い手は、自分の声というより周りの音を聞いているような雰囲気で目を閉じていた。
歌い手は黒い髪を金具が沢山ついた細布でぐるぐる巻きにして背中にたらしていた。つか長げぇな。ベンチに付いてるぞ?
歌い手は男だった。十七,八ってとこだと思う。でも全っ然男っぽくなかった。歌声は女みたいに高く澄んでいて、顔立ちはかなり整っていて中性的。っていうかぶっちゃけ女顔。目ぇつぶってるからなおさらそう見える。俺も極々たまに『女装したら似合いそう』とか言われるが、こっちの方が格段に上だ。似合うどころじゃねえ。街中を女装して歩けば十人中十人全員が振り向き、その内三人は声をかけるだろう。
さらさらの髪、それなりに白い肌、服の上からでも分かる華奢な体つき、綺麗な声。
…ホントに男か?こいつ。でも一応気配は男だと思うし、体つきを見る限りでも男なんだよな―…


――小さな絆を今 守りたいから 
  恥らう瞳守りたいから
  悔やみはしないよ そう 大事な物は
  これ以上何もないから――

close your eyes,give me your hand
I get back to myself
hand in hand you are my eternity...
fall in affection...


…でもどっか抜けてそうに見えるのは何故だろう…?



――懐かしい風に今 包まれながら
  昨日に佇む僕へと 
  軽く手を振ってまた背筋を伸ばそう
  涙さえ味方につけて

  小さな絆を今確かめたから
  過ぎた時間を信じよう
  変わってゆくもの ああ 変わらないもの
  僕らは見つめて行くんだ―――

  feel my heart when you lost your way
  it`s my dear old place
  lasting peace looking for your dream...
  into the widely...


綺麗に伸びて、小さくだけどしっかり流れていた伴奏も終わる。
――――伴奏?って何処から?
俺がその疑問の答えを見つける前にその人はこちらを向き、
「起きた?いや〜君なかなか起きないもんだから暇でねぇ?ついつい歌っちゃってたんだ」
と、何となくウチの誰かさんを思わせる脳天気な笑顔を向けてきた。

…もう一度ベンチに突っ伏したのは言うまでも無い。

◆◇◆


「…で、だ」
靴をはいたままベンチにあぐらをかき、その人に向かい合う。
「…あんた誰?」
「どっちかっていうと僕がそれ聞きたい―――かな?」
困ったように笑い、どことなく幼い仕草で首を傾げる。
「先に聞いたのは俺だからそっちが先に答えろ」
「じゃあ僕が先だったらキミが先に答えたの?」
「おう。俺は屁理屈は言わねーからな」
まあ時と場合と場所とメンツと天気と場の空気と俺の気分にもよるが。
「…そうなんだ」
なぜそこで笑みを引きつらせるか。
「ま、いーや。
 …ところでさ、『誰』ってのは名前を言えばいいのかな?」
「はい?」
「いや、だってさ、『誰なのか』って言う問いに名前を答えたら違うって言われたよ?前」
「…………えーっと…」
「だったら名前以外の何答えればいいのかね?年齢?職業?住所?学校名?所属してる組織?人種?目的?趣味?なんかの正体?敵か味方か?…他にある?」
無いですが。っつーか『誰なのか』って他にも尋ねられた事あんのか?

「え―――っと。名前と職業と所属してる組織と目的と敵か味方か、あとはあれば正体を答えてくれれば」
俺は納得すると思う。たぶん。

とりあえず知りたいところをつらつらと言ってみる。その人は指折り数えていたかと思うと、こくんと頷く。
「ん。了解。えと、まず名前。
…あ、ゴメン。今名前無いんだ。無いもんは言えないや。」
へにゃ、という擬音がつきそうに笑うその人。
 おい。待てお前。名前ないって…戸籍は?どーやって生活してんだよ?
「つっ次に、職業。…無職…だね」
気を取りなおすかのように手を打ち合わせたのもつかの間、カクンと首を落とす。つくづくこの人見た目と仕草があわねぇ――――。
でもなんか違和感無いんだよな。何でだ?
「所属してる組織。…無いって。んなもん」
そりゃあそーだ。思いっきり冗談で言ったんだし。つかあったら逃げるぞ俺。
「目的…ん――――…助けに来た?」
頼むからそこで疑問形にしないでくれ。俺に聞かれてもわかんねーんだから。
「敵か味方か。あ、コレはきっぱり言える。味方だよ。敵じゃないから」
ああ。うん、そりゃまた単純明快なお答えで。
「しょうたい…?どーしよ…」
いやそこで腕組まれても…っ!あるならでいいって言ったぞ俺はっ。


「―――――で。」
一通り答え終わったあと。その人はひたっ、とおれと目を合わせて聞いた。
「納得―――してくれた?」
「全然全くこれっぽっちもっ」
目を見たままきっぱりと言い返してやった。あれは説明にゃあほど遠すぎる。
やっぱりだよねー、と言いつつとても困った顔でなんとか笑顔をたもっているその人。
「でもさ、ほんとにこれが今僕に言える全部なんだよ。
納得してくれ、なんて言わないから、その臨戦体制やめてくれない?話づらくってしょーがないんだ」
「…え?」
 本気で驚いた。親父と会ったときも充分驚いたが、それと同じか、ひょっとしたらそれ以上に驚いた。確かに俺はいつでも逃げられる様に警戒していた。(他人はそれを臨戦体制と呼ぶ)
だが、それを見破るのは至難の技のはずで、今までには親父と近所の空手の道場にいたおっちゃん(指南役にあらず)ぐらいにしかばれなかった。
 それを見破ったのだ。かなりのレベルの人物のはず。…なのに、気配はむしろ素人に近い気がする。
何故―――?



さらに警戒を強める俺にそいつは手をパタパタと軽く振り、元に戻ったへにゃりという笑いを浮かべた。
「あ、だいじょーぶだいじょーぶ。たしかにわかるけど君倒すのは大変そーだし、無益な戦いは嫌いだしね。いきなりはたくなんてしないから安心して?」
「……………………」
「…ホントだよぉ?」
何も言わずにただひたすら睨む俺にちょっと拗ねたような、不安なような目で見返してくる。

「それにさ、君を助けに来ってのもホントだし。
 ―――タイムスリップ、したんでしょ?」
時が、止まった―――――――


中篇、終了。







――――――――という訳でっ!
どうもこんにちはコンバンワおはようございます?…まぁいいや。

始めての人には始めまして。
前にお目にかかってる人にはお久し振りっ。
氷紅 梦無です。

『ここから始まる時間旅行!』
中篇をお届け致します。
 あっはっは。おっかしいなぁ。確か読み切りのつもりで書き始めたんだけどなぁ。(むしろ爽やかに)
いつのまにやら前後編ではなく前中後となっちゃいましたよ。
とりあえず後編に収まる様には頑張りますが。
つーかその先の表記のしかた知りませんし。
後編で上下に分かれさせるなんて荒業やりたくありませんしねぇ。

とりあえず。

この物語は、面白かったですか?
それともつまらなかったですか?
たくさんたくさん笑いましたか?
もう読みたくないと思いましたか?

意見、感想、何でもいいです。書いてください。
それでは、またの機会に。


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31912どうしてこう…未央 E-mail 2005/9/27 20:52:56
記事番号31907へのコメント

こんにちは。未央です。まぁ思った事をわらわら書きます故。


>「はへ?何故?」

…氷っ紅さあぁ〜ん(低音で)。
これ、誰かに似てません?
あ、でもキャラクターを作ると、作り手に似るそぉですよぉ♪


>そう言ってとことこ歩き出した親父の背中を追いかけて、俺はその場を後にした。

それ読んだ私は、ぜんまい仕掛けのとことこ歩く人形を思いつきました。


>「到着〜。ここだよ♪」
>「やっ……やっとですか……」
>数分後、親父こと諒日 秋海(あさひ しゅうみ)の『お気に入り』の公園に到着。
>確かにそれなりに奇麗だし、奥の頑丈な柵の向こうは崖になっていて、眼下には街並みが広がる。
>晴れた日の早朝とか夕暮れ時に来たいなここは。
>
>それはともかく、今俺はちょっくら疲れていた。
>だってさぁ…
>『あ、こっちこっち』
>『へ?は、はい』
>おいでおいでと手招きされ、俺がひょいっと角を曲がるのを確認するや否や、いきなりダッシュ。
>『どえ?!ちょっ!何処いくんすか!』
>一応ついて行きながら声を張り上げる。
>『え?だから公園。だいじょーぶ近いから♪』
>そう言いながら目の前のフェンスに手を掛け、一気に飛び越える。
>『む、無茶苦茶だ……』
>やってることでなくてスーツにコート、ついでに書類袋を持ったままでそれをやることが。
>置いてかれると困るため俺も仕方なくフェンスを越える。俺が反対側の地面に着地した時、親父はもう走り出していた。
>(つーか親父やっぱり馬鹿みたいに速えええええっ!)
>
>裏路地を駆けていたかと思うと唐突に表通りに出たりして飽きなかったが、その代わりと言っては何だが、裏路地は物凄い所を通った。
>『しゅっ秋海さん…ここ道ですか本当に?!』
>『さぁ?少なくとも僕とか猫は道として使ってるよ?』
>『いや俺が聞いたのは一般の方々が使うかどーかってとこなんですが…?』
>『知らない♪』
>
>……………まぁ、色々な所、ということで。
>聞くな。頼むから。
>
>
>
>確かに公園は近かった。“直線距離”では恐らく数百メートルという所だろう。
>ちなみに公園から見えるのは俺が住んでる街だ。
>よーするに登って来たのだ。裏道を使って。
>―――疲れている訳、お分かり頂けたでしょうかー。

お父さん、あんた一体どういう修行した!?


>ちなみに『無差別殲滅用ケンカ流』とは俺が適当につけた名前だ。
>意味としては『人数、武器の有無を問わず敵と認識した物を全滅させる』流派だ。

あ。ふふふふ。
不気味でごめんなさい。でもなんかつい。
この後もいくつかありましたよ、こんなコメント入れたくなる所。


>やや乾いた笑いを曖昧に浮かべる俺。露骨に怪しいなーとか自分でも思い、とにかく気が付いた事をてきとーに口にする。

これで怪しくなけりゃ、何が怪しい!?


>「あ、そーいえば秋海さん。何処か行かれるんですか?朝っぱらからスーツ着て、書類袋とか持って…」
>ぴた。
>あ、動きが止まった。うーむ。親父のこーゆー姿って珍しいな。いつも張り倒したくなるくらい余裕綽々だし。見てて面白い。
>「………あ゛――――――っ!!!しまったぁぁぁぁぁぁっ!そーだそーだ、これから面接なんだった!教えてくれてありがとねッ!うわわわわっ!遅刻したらまた落ちる――――!」
>と言うが早いか、わたわたと荷物をまとめて走り出す。…ふむ。普段から挙動が良く似てると言われるが、友人から見た焦った俺ってあんな感じなんだろーか。

ふむ。



>………と思ったら引き返して来た。
>「忘れるとこだったよ〜君の名前は?」
>「はいぃ?」
>ユルい笑顔再来。こいつの辞書に緊張と言う字はないと思うのは俺だけですか?

睦はそういう性格じゃないのにね。


>「言辺に京都の京、それに日付の日。あと仲睦まじいとかの睦でまこと」
>呆れつつそこまできっぱり言ってから固まる俺。
>……って…あ゛。まずい、本名言っちゃったよ…。つーか漢字まで言うってどーよ?

どーでしょう?


> やば…諒日って名前、市内じゃウチだけだったんだよな…。いくらぼけ親父とはいえ、さすがになんか変って思うだろうし…追求された場合、どう言えばいい?遠くから旅行して来たとか言ってしらばっくれるか?それとも素直に言うか?『タイムスリップしてきたあなたの未来の息子です』って?それで納得して…くれそーなんだよなぁ。ぼけ親父。でもそれで納得したとして、それからどーする?未来の事でも話すか?それとも何も言わず逃亡?あーくそっ!親父こんな事あったなんてひとっことも言ってなかったぞ!どうすればいい?どうすれば未来になんの変化も無く過ごす事ができる?…ってなんにしろ親父次第なんだよな。

…旅行じゃ制服は着ないよね。


>親父が何を言うか―――それだけに集中した。
>
>親父はふいに俺に視線を向け、口を開いた。
>「――――いくら珍しくても居るもんなんだね〜。同じ苗字の人って。こんな苗字のひと、そうそう居ないと思ってた」
>「だぁぁぁぁっ!!」
>どがしゃぁっ!
>思いっきり力が抜け、ベンチから落ちた。

あっはっは。面白いぞぅ。


>などという呑気な声を残し親父は走り去っていった。その後姿を見送りながら、浮かんで来たのはこれだけだった。
>…苗字同じだって…とことんボケてるな親父。ホント、よく母さん捕まえられたよなぁ…。

ねー。


>「あ゛――卒練大丈夫かな?指揮者不在だし。けっこーむずいしなぁ…あ、シャー芯切れてたっけ…そーいや朝っぱらのラジオで雨降るかもとか…。洗濯もん干しっぱだよ…母さんは――仕事か。親父も仕事だよな。サラリーマンだし。そりゃまー洗濯は俺の担当だがな―――…あ」

ラジオ聞くんだ?
……っていつの間に!?


>「ってちょっと待てよ?そういえば…たしかうちの親の馴れ初めって、面接に遅刻して来た親父と母さんが偶然ぶつかった…とか…?」

痛そうです。


>もしかして…俺がタイムスリップしてなきゃ今俺ここに居ない?!えーと、俺がタイムスリップしたから親父と母さんは出会った。で、親父と母さんが出会ったから俺がここに居る…。
>――ドラ●もんの世界?タイムパラドックスって…違ったか?
>
>
>
>豆知識♪
>タイムパラドックスとは時間を移動した先で起こした出来事が自分の本来いる時代に影響を及ぼす事。
>例を挙げると、過去に行って自分の親を殺すと何が起るだろう、といったもの。

はい…。


>パタン
>「ふぃ―――まあ一段落、かな?」

嘘っ!?


>―――思春期特有の悩みかな?

…私の知り合いの辞書には、『ししゅんきとくゆうのなやみ』という言葉はないそうだよ。私含め?
だから大丈夫だ!睦は健康な人だ!


>などを筆頭に様々な答えが跳ね返ってくると、自分の中で幾重にも人格があるような気がして、どれが自分か分からなくなりそうで。…………自分が保てなくなりそうで。

ムツカシー。



>  feel my heart when you lost your way
>  it`s my dear old place
>  lasting peace looking for your dream...
>  into the widely...
…うひょー!
英語だっ!あるはべ…違う、アルファベットだぅ!
意味解らないけど面白い!


>とりあえず起きあがると、体にかかっていた漆黒の長いコートが滑り落ちてわだかまる。

あれ、冬だっけか。
そらそーだよな、卒練あるんだし。
でもさー…。真冬にあたしゃ寝れませんよ。



>『同じ格好して後ろから見るとよくわからんからなー…おまえら親子は』←笑いながら

あーあ。


>とか言われたこともある。悪友に。…とーぜんその後そいつはは鉄拳制裁したが。口は災いの元という言葉をとても分かりやすく教えてやったのだ。安いもんだろ。多分。

安いの基準が分からんけぇね。


>…でもどっか抜けてそうに見えるのは何故だろう…?

ひょっとしてお父さんに関わりでも…?


>…もう一度ベンチに突っ伏したのは言うまでも無い。

…痛い?


>「…で、だ」
>靴をはいたままベンチにあぐらをかき、その人に向かい合う。

土足だ土足っっ!!

お母さんにやっちゃいけないって教わ・・・るわけないか。


>「おう。俺は屁理屈は言わねーからな」

ほー。


>「目的…ん――――…助けに来た?」

スーパァヒーロー??


>「敵か味方か。あ、コレはきっぱり言える。味方だよ。敵じゃないから」
>ああ。うん、そりゃまた単純明快なお答えで。

いいねぇ。単純明快ってことは大切だよ。


> 本気で驚いた。親父と会ったときも充分驚いたが、それと同じか、ひょっとしたらそれ以上に驚いた。確かに俺はいつでも逃げられる様に警戒していた。(他人はそれを臨戦体制と呼ぶ)
>だが、それを見破るのは至難の技のはずで、今までには親父と近所の空手の道場にいたおっちゃん(指南役にあらず)ぐらいにしかばれなかった。
> それを見破ったのだ。かなりのレベルの人物のはず。…なのに、気配はむしろ素人に近い気がする。
>何故―――?

なにゆえ?


>「それにさ、君を助けに来ってのもホントだし。
> ―――タイムスリップ、したんでしょ?」
>時が、止まった―――――――

おおっ


>どうもこんにちはコンバンワおはようございます?…まぁいいや。


普通にこんにちはでいいんじゃない?


>始めての人には始めまして。
>前にお目にかかってる人にはお久し振りっ。
>氷紅 梦無です。

おう、久しぶりぃ!


>『ここから始まる時間旅行!』
>中篇をお届け致します。

お届けされました。


>いつのまにやら前後編ではなく前中後となっちゃいましたよ。

あら、そうだったんですか。


>とりあえず後編に収まる様には頑張りますが。
>つーかその先の表記のしかた知りませんし。

・・・エピローグ?


>この物語は、面白かったですか?
>それともつまらなかったですか?
>たくさんたくさん笑いましたか?
>もう読みたくないと思いましたか?

ええとねぇ。
面白くって、折角直りかけてた腹筋の筋肉痛が再発して、




筋肉痛治るまで氷紅さんのレス・小説は読んではいけないと、今頃悟りました。

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31915それはこっちのせりふっ氷紅 梦無 2005/9/28 17:36:48
記事番号31912へのコメント

あ、あはははは―…
前に『笑いを誘うコメント』とか言われましたが、

ええとねぇ。
>面白くって、折角直りかけてた腹筋の筋肉痛が再発して、
>
>
>
>
>筋肉痛治るまで氷紅さんのレス・小説は読んではいけないと、今頃悟りました。


その言葉、そっくりそのままお返し致しますっっ!

充分笑いを誘いますよっ!
つーか気付くの遅いですっ!


ま、何はともあれ駄文を読んでいただいた上に感想を送ってくださってありがとうございました。

あ、それでは、またの機会に…

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