◆−シンデレラ ―前編―−○かほ○ (2004/7/10 11:55:48) No.30403
 ┣シンデレラ ―中編―−○かほ○ (2004/7/15 18:04:54) No.30424
 ┗シンデレラ ―後編―−○かほ○ (2004/7/17 11:01:53) No.30435


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30403シンデレラ ―前編―○かほ○ 2004/7/10 11:55:48


お久しぶりのギャグでございます!!
あぁ、とっても嬉しい。
お楽しみ頂けたら光栄です。
配役 
シンデレラ→リナ
義母   →海王
義理の姉達→アメリア・ナ−ガ
郵便屋さん→獣王
魔法使い →ゼロス
王子様  →通行人Αサン

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 ◆シンデレラ◆


昔々あるところにシンデレラという美しい娘がおりました。
シンデレラは幼い頃に父母をなくし、義理の母と義理の姉たちと暮らしていました。
義母と義理の姉たちはとても意地悪で、シンデレラはいつもいじめられていました。
そんなある日のことです。



 〜ある日〜


「シンデレラっ!これお願いしますねっ!」
「シンデレラ、これもよ、お−っほっほ良い朝だこと」
「シンデレラ、これもお願いしますわ。」
「こんなに――――!?」
いつもと同じ朝。
洗濯物に埋もれながらシンデレラは、悲鳴を上げた。
「何でこんなにあんのよっ!!」
「人生長いといろんなことがあるものですふわああぁあ」
「そうそう、シンデレラさっさと朝食準備しといてくださいね」
「私達は、銭湯にいってくるわ」
いつの間に着替えたのか浴衣姿で手に洗面器を持っている義母達。
にっこり笑って片手を上げ、
『じゃね☆』
ぱたん。
爽やかに部屋を出ていきました。
「ちょっちょっと―――――!!!!」


ごしごしじゃぶじゃぶ。
洗濯ダライの中から泡が溢れる。
泡はシャボン玉になって空高く登っていきます。
「まったく、なんであたしがぁ…。
 ケド給料良いから何も言えないし…。」
実は給料もらってたりするシンデレラだった。
洋風な館の前の庭で、洗濯ダライで洗濯をする異様な光景。
ご近所の人達は慣れていたりした。
けど、郵便屋さんは慣れていなかった様だ……
「うわぁっ!」
こける物など無い芝生の上で見事にこけた。
「ん?」
物音にそちらの方を向くシンデレラ。
見ると、金髪の女性が見事に尻餅付いていた。
「…何してんの?」
「あ…いや…郵便だ」
「そりゃどうも」
尻餅付いたまま懐探って手紙を差し出す女性。
「では」
「ご苦労様ぁ」
女性が去った後、シンデレラは手紙に視線を落とした。
「立派な封筒…一体誰から…………お城っ!!!!?」
手紙をひっくり返し、そこに書いてあったのは間違いなく。
『おしろ』だった。
ひらがな、しかも下手くそ。
「ひゃ〜〜…、一体何かなぁ…」
開けようと、封に手をかけ―――…
「シンデレラ〜、帰りましたわよ〜、あら、立派なお手紙どちらから?」
「お義母さま、おし…」
「お母様!!お城からのよあれ!!」
「あらホント!!すごい久しぶりに舞踏会でもあるのかしらね!」
シンデレラの言葉を遮ってきゃっきゃとはしゃぐ義姉達。
「貸しなさいシンデレラ、まぁやっぱり舞踏会ですわv」
「お母様、いつ!?」
「えっと…、今日の8時23分からですわ」
「今日!?急いで準備しなきゃだわ!」
  


                            −続く−



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30424シンデレラ ―中編―○かほ○ 2004/7/15 18:04:54
記事番号30403へのコメント


手紙が届いた後、インバ−ス家はやたらと騒がしくなった。
「ちょっと、このドレスわたしのよっ!」
「冗談じゃありません!私が着ます!」
「お−っほっほ、リナにはそのドレス胸が余るんじゃなくって?」
「なぁんですってぇ!?」
「んふふv美味しいお魚料理がたくっさんv楽しみですわぁv」
ドレスの取り合い、ネックレスの取り合い...
アメリアの鉄拳がリナの顔面にめり込む。
リナの飛び膝蹴りがナ−ガの後頭部を直撃。
ナ−ガの高笑いがみんなの耳を直撃、精神崩壊を起こす。
「あぁっ、もう!かくなる上は!
 ――――黄昏よりもくらきもの………」
「きゃあぁ!リナさんやめてください!」
「リナ!はやまらないで!」
「竜破斬っ!」
「うるさいですわ」
ぱちんっ
ぱんっ
紅い光りが軽い爆発音と共に消える。
し――――――――――――――――――ん。
「すごいっ!お母様!」
「ホントに海王だったのね」
「あぁあ!その事忘れてたぁ!!」
「流石お母様!ホントに高位魔族だったのね!」
「あのくらいのこと簡単ですわ」


決着が付いたの頃、馬車が到着した。
「お−っほっほ、流石はわたし何でも似合うわ!」
『うぅ〜、悔しい』
ナ−ガの高笑いに勝てるものはいなかった。
一番良いドレスを手にして得意満面のナ−ガ。
「急いで、みんな馬車に乗りますわよ」
『は――い!』
馬車の方へと駆け出す姉妹。
その時

びりっ

音がした。

「……え?………あ…あたしのドレス――――――――!!!!!」

ドレスには、見事にスリットがはいっていた。



「ホントにいいの?シンデレラ」
「…いいもなにも他にドレスないし…」
「にしても、自分で裾踏んでドレス破るなんて…」
なんてありきたりなパタ−ンなのかしら。
「はぁ、もういいから行ってよ、8時すぎちゃったよ?」
「う…うん。じゃあ、留守番よろしくねシンデレラ」
「タッパ−に料理持って帰ってきますわv」
ぱたん。
ぱからっ、ぱからっ
馬の蹄の音が遠のいていく。
「うっ!オマ−ルエビのソテ−、ショコラ、魚のパイ包み、前菜にワイン………」
へたりっ、とシンデレラはその場に座り込みました。
「チキンに、パンに、ケ−キ…………食べたかったよ――――――――!!!!」
「お困りのようですね」
「そうっ!とぅっっても困って…………へ?」
シンデレラは顔を上げました。
すると目の前に笑顔を浮かべた人の良さそうな青年が立っています。
シンデレラはその青年を指さし、
「不法侵入」
きっぱりと言いました。

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30435シンデレラ ―後編―○かほ○ 2004/7/17 11:01:53
記事番号30403へのコメント


不法侵入者の魔法使いのおかげでシンデレラは、何ともきらびやかなドレスでお城に到着した。
そして公衆の面前のなか、王子様をかっさらいお城の庭に引きずり出した。


「はい」
「え?」
シンデレラは自分の靴を片方脱ぐと、王子様の手に押しつけた。
「あ、あの、これは…?」
「なに、あんた王子のくせにそんなことも分からないの?
 その靴を私の所に届けにくるのよ
 んじゃ、よろしくね」
言って、くるりと踵を返すシンデレラ。
慌てて引き留める王子。
ここだけなら、さぞかし絵になることだろう。
「あ、あの、住所は…!
 ていうか、そんな靴届けごときで父は動いてくれないと思うんですけど…」
「住所ぉ?あんた王子でしょ、そのくらい自分で調べなさいよ!
 もし国王が動かないときは、この靴の主と結婚します。
 とでも言っておけば王様だって動くでしょ、
 じゃあね」
「え!あ、あの!!!」
さっさと帰ろうとしていたシンデレラは、王子の呼びかけで振り向いた。
「絶対届けに来いよ」
「はい」




靴が宙を舞う。
シャンデリアの光りを反射してきらりと光る。
そして床と激突。
シンデレラが靴を履く手前、靴を持った従者は見事にバナナの皮でこけた。
もちろんシンデレラが食い散らかした物である。
従者が持っていた靴は宙に放り投げ出され…冒頭にいたる。
靴は床と激突し、ガラスの強度をしかもたないそれは――――
ぱりぃいいぃん。
と、砕けるはずだった。
が、


ごづっ


やたらとごつい音たてて、靴は無傷でそこにあった。
『……………』
皆が言葉を失ってる中、シンデレラはひょいと靴を拾う。
そして履くと、靴はぴったりとシンデレラの足にはまった。
そして懐からもう一つ取り出し履くと、床をかかとでコッコッと鳴らし、皆の方を向き、にっこりと笑う。
「防弾ガラスでできてるの」
『……………』


こうして、シンデレラは王子様と末永く幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。




                             −おわり−


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夏休み間近!
しかし受験生にとってそれは地獄でしかない。
はぁ、お久しぶりです皆様。
前書きもあとがきも全く書かないかほりサンです。
ところで、わたくしいきなりですがあるパソコンゲ−ムにはまってます。
GARYU TOWNサンのところにあるゲ−ムなんですけど、面白いです。
無料なので、皆さんも是非やってみて下さい。
竜育成ゲ−ムなんですけど、アイテムにナ−ガ草ってのがあったときには大爆笑でした。
長時間かかりますが、ラストが感動ものです!
では!

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