◆−チルドレン 今までのあらすじ−○かほ○ (2004/5/26 21:18:55) No.30080
 ┣チルドレン 第一章:十話−○かほ○ (2004/5/28 21:17:08) No.30087
 ┗チルドレン 第一章:十一話−○かほ○ (2004/6/13 19:58:30) No.30201


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30080チルドレン 今までのあらすじ○かほ○ 2004/5/26 21:18:55



 −あらすじ− choice of child〜チルドレン第一章:八話まで


自称天才美少女魔道士リナ=インバ−スの娘ミナは、八歳の誕生日の日、母親と花畑で花を摘んでいるところ、上から何らかの命令をうけたゼロス君に拉致られた。
それでも、何とかゼロスの元から逃亡。
途中、黄金竜の長老や、兄などに助けられ母親の元へと向かう。
しかし、その途中でまたもやゼロス君が登場し、兄は連れ去られてしまう。
それでも何とか母親のもとへと向かうミナ。
その時、森の中でレッサ−・デ−モンと遭遇し、追いかけられていたところをエルツに助けられる。
そこで、エルツに少し事情を話したところ自分も行くついでらしく叔母のところになら連れて行ってもらえることになった。
ところが、叔母の所に向かっている途中、エルツの様子がおかしくなりだした。
やたらと生気がないのだ。
そんなところで盗賊に出くわし、またもやピンチに陥るミナ。
腕を盗賊に切り落とされる寸前、エルツの兄に助けられる。




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30087チルドレン 第一章:十話○かほ○ 2004/5/28 21:17:08
記事番号30080へのコメント



真夜中。
ひたひたと足の裏が冷えた廊下にあたる。
歩くたびにその感じは体温を奪ってゆくように感じられた。
やがて、一枚の扉にたどり着き、ドアノブに手をかける。
きぃ…。
軽くきしんだ音を立て、扉は開いた。
部屋の主はそれに気が付くと、驚いたような顔をしてベッドに起きあがった。
そしてにこ、と笑いかけると、
「珍しいね、エルツ。
 君が私の所に自分から来るなんて。」
「…………」
無言で扉を閉めるエルツ。
その顔は、真剣な物だった。
森の中でエルワンと出会った後、三人は同じ宿に泊まることになった。
そして、一緒に一階の食堂で食事をとり、自分の部屋にそれぞれ戻り、寝た――はずだった。
時刻はホントに夜中。
ミナは寝ているだろう。
まぁ、それも狙いなのだが。
この話は、彼女に関係ない話だ。
巻き込みたくはない。
彼女の母親はすぐ事件に首を突っ込むたちだった。
それが遺伝してると非常にまずい。
「…エルワン……話がある。」
「ん?なに?」
エルツの真剣さとは反対に気楽な口調のエルワン。
ベッドに腰掛けたまま部屋のロウソク立てに目をやると、ぱちんっ、と指を鳴らした。
ぼっ。
次の瞬間ロウソク立てに灯がともり、部屋の中はだいぶ明るくなった。
そして、エルツに視線を戻すと、にっこり笑い。
「もしかして愛の告白?」
冗談なのか本気なのか分からないエルワンの発言にエルツはゆっくり首を振った。
横に。
きっぱり横に。
そして扉から離れ、エルワンの方へゆっくり一歩近づくエルツ。
エルワンはまだ笑顔でいる。
が。
軽く息を吸い、エルワンを真正面から見つめるエルツ。
「エルニが生きてる。」
次の瞬間、その笑顔が凍った。
「――数日前泊まった宿屋の近くの森からあいつの気配がした。」
ため息を付きながら青ざめていうエルツ。
エルワンは、眉をひそめると、
「――――嘘だろ…?
 だってエルニは――――!」
「嘘じゃない!」
泣きそうな声で叫ぶエルツ。
「わたしだって――認めたくない。
 ケド、あの悪寒、気配。
 わたしが間違えるはずないだろ!?」
「けど――!けど!エルニは―――――…
 あいつは……………!」
 




――――――――死んだはずだ!




                              −続く−


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

中総体近し、期末テスト近し、そしてなにより…………

受験生!!!!

わたしは一体何をしているのでしょう?
あははははははっは。
○:狂っちゃった。
●:お目汚しすみませんでした。
○&●:では;

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30201チルドレン 第一章:十一話○かほ○ 2004/6/13 19:58:30
記事番号30080へのコメント


創られてから、二日とたたないうちにエルツは『母親』から離れた。
まぁ、母親というものもまだ分かってはいなかったのだが。
『母親』というものの基礎知識は頭の中に元から入っていた。
子供を産んだもの、育てるもの。
こんな感じで。
育てる――というのは少々…というかかなり疑問だが、自分を創ってくれたことに違いはない。
まぁ、とりあえずエルツは、母親の元から離れた。
自分の兄を見張るために。
創られた…生まれた次の日にはその事をいわれていた。
実の母親に。
あなたはエルニの為に生まれてきたのよ、と。
その事に対して、母親の付き人は怒った。
早すぎる。
酷すぎる、と。
楽しいことも辛いことも、まだ何も体験していないのに、と。
自分の主である物に対して。
それが、どんなに大変なことだか分かっているはずなのに。
主に逆らった臣下の罪は重い。
まぁ、主はそんなこと――臣下に言われたことなど何も思わなかったが。
けど、エルツは特に何とも思ってはいなかった。
自分が兄の為に創られたと言うことも。
それが当たり前だと思っていたから―――…


兄の見張りは大変だった。


兄は、ある世界を気に入っていて、ずっとそこに滞在していた。
エルツは、兄にいつも付いて回った。
それが、自分のいる意味だから。
創られた理由だから。
だが、兄はエルツの目を盗んでは、消えた。
まぁ、すぐに現れるからエルツは何にも思ってはいなかった。
その短時間の間に何が起こっているかなどは――…

エルツは、夜寝た。
生まれて二日とたたないうちに親元を離れた彼女は、魔族だから睡眠不要ということは知らなかったのだ。
その世界の住人は夜寝ていたので、それが普通だと思っていた。
というか、自分は魔族だと言うことは知っていたのだが、魔族が何かと言うことも知らなかった。
つまり何を糧として生きているかということも―――


空腹は感じなかったが、朝昼晩三食きっちり食べてました。
早寝早起きがモット−で、
朝起きたらあくびと背伸びもしてました。
歯もきちんと磨いてました。
10時のおやつと3時のおやつもきっちり食べてました。
ついでに朝のラジオ体操にも参加してました。
―――とまぁ、その世界の人々の生活にきっちり従って生きていたのです。
その間。
その間、エルツはエルニに注意が行かなかったことがあった。
その間にエルニは、何かをしていた。
その間は、恐怖の時間。


                               −続く−


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お久しぶりです。
今日は、中総体でした。
ぼろ負けでした。
そりゃあもう笑えないくらい。
んでもって受験生です。
投稿する機会がものすごく少なくなると思いますけど…見捨てないでっ!
見捨てないでくださいっ!
では。
すいませんでした。

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