◆−ある愛の光景〜番外編〜−棒太郎 (2004/4/19 22:49:12) No.29853 ┣構図が違う方がまた一人……(汗)−エモーション (2004/4/20 23:45:06) No.29862 ┃┗それが彼らの生きる道(笑)−棒太郎 (2004/4/21 22:37:15) No.29866 ┗ある愛の光景〜番外編2 愛・覚えてますか〜−棒太郎 (2004/4/23 12:18:34) No.29874 ┗もう〜ひとり〜ぼっちじゃ〜ない〜♪−エモーション (2004/4/25 01:00:51) No.29888 ┗♪覚えていますか 目と目があった時を それは初めての愛の始まりでした♪−棒太郎 (2004/4/25 22:37:52) No.29892
29853 | ある愛の光景〜番外編〜 | 棒太郎 | 2004/4/19 22:49:12 |
こんばんは、棒太郎です。 長編が終了したので、久しぶりにこちらのペンを取ることに。 今回の主役はいつものメンバーではなく、あの人たちを。 それではどうぞ。 ************************************* 『ある愛の光景』 〜番外編〜 光あるところ影あり――― 影あるところ光あり――― 混沌より生まれ出でて、幾星霜の年月が経ったのか―――― この世界が出来て間もなく、自分達もまたこの世界に誕生した。 自分はこの世界の”陰”を司る者として。 赤眼の魔王シャブラニグドゥはふと、遠い記憶を脳裏に過ぎらせた。 これから先、自分とそしてもう一人、”陽”を司る者として誕生した者と、永きに渡る戦いが繰り広げられていくであろう。 今はまだ、お互いの勢力を編成、整合していくときであった。 だが、光と闇の戦いが切って落とされるのもそう遠い日ではない―――シャブラニグドゥはそう思った。 その日が愉しみなのか、彼は小さな笑みを浮かべた。 そのとき―――― ドオォォォォォン 「!?」 突如として、激しい空気の震えが走った。 そして自分とほぼ同等のプレッシャーが、こちらにやってくるのを感じた。 「お前は――――?」 「初めまして、だな。赤眼の魔王シャブラニグドゥよ」 そこには、真紅の鎧に身を纏った、燃える焔のような紅い髪の長身の女性が立っていた。 「私はお前と対極を成す存在、そして表裏の存在」 バサッとマントを翻し、ツカツカとシャブラニグドゥの前までやって来た。 「赤の竜神、スィーフィード」 女性はそう名乗った。 「赤の竜神、スィーフィード・・・・・・・そうか、お前が”陽”を司る存在か。で、此処に何をしに来た?」 頭から足先までスィーフィードを見つめたシャブラニグドゥが、心なしか愉しげに言った。 宿命の好敵手に初めてお目にかかったことが愉しいようだ。 「ふふ、別にどうということはない。これから先、永い付き合いになるのだ。取りあえず顔を見ておこうと思ってな」 その言葉にシャブラニグドゥはフッと笑みを浮かべた。 スィーフィードもニッと笑った。そして―――― ガッ!!! 「・・・・・・とんだ挨拶だな。スィーフィードよ」 「なあに、それほどでも」 いつの間にかスィーフィードが抜き放った赤竜の剣を、シャブラニグドゥが餓骨杖で受け止めていた。 気配も掴めぬほどの、神速の抜刀であった。 それを受け止めた魔王も流石というべきか。 互いに譲らぬ鍔迫り合いが続く。シャブラニグドゥはキッと鋭い視線で相手を見据え、スィーフィードも負けじと見据える。睨み合いがしばらく続いた―――とそのとき、 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やん・・素敵(ポ)・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」 突如、スィーフィードの口から零れ出た言葉に、思わず聞き返してしまった。 「そんなに見つめられると・・・・・・・・・・・・・私、恥ずかしい・・・・・・・・・・」 ほんのりと頬を紅く染め、恥ずかしそうに視線をそらした。 「はぁっ!?」 思わず目が点になってしまった。 そして一瞬力が抜けてしまった。 そのとき、 ガシスッ!! 「な―――しまっ――――」 凄まじい勢いで、赤の竜神、スィーフィードの両手が、シャブラニグドゥの頭を挟みこんだ。 気合を入れれば柘榴のように砕けそうな力が頭にミシミシと伝わる。 焦るシャブラニグドゥとは対照的に、スィーフィードはマジマジと穴が開くほど彼をジッと見つめていた。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・決めた」 ニッと微笑んで、スィーフィードは無邪気そうに言った。 「今からお前は私のものだ!」 「はいぃぃぃぃぃっ!?」 あまりにも予想外の言葉に、シャブラニグドゥは間抜けな叫び声を上げた。 「ちょ、ちょっと待てっ!なんで我がお前のものにならねばならないんだ!?」 「そんなもの、私がお前のことを気に入ったからだ」 キッパリと即答。 「き、気にいたって・・・・・・そもそも我らは光と闇、陰と陽の――――」 「そして私もお前のものだ」 叫び声を上げるシャブラニグドゥを無視して、スィーフィードはそう言うとおもむろに自分の唇を、彼の唇へと重ね合わせた。 〜しばらくお待ちください〜 「ふふ、素敵だったぞ」 ピンク色に顔を火照らせ、満足げな声を上げながらぺろりと自分の唇を舐めた。 「う、うう・・・・・・汚されちゃった・・・・・・・・・」 その横では、シャブラニグドゥが崩れ落ちて、よよよと涙声を上げていた。 何があったのかは深海よりも深い闇に包まれている。 「ふふふ、何を悲しむことがある?大丈夫だ。私がその悲しみを忘れさせてやる」 そう言うや、スィーフィードはシャブラニグドゥを抱え上げた。勿論、体勢はお姫様抱っこである。 「え・・・?ちょ・・ちょっと―――?」 「お前は私のものだ。そして私もお前のものだ」 妖しいくらいに優しい笑みを浮かべ、スィーフィードは静かに言った。 「さあ、その契りを交しにいこう」 「ちょっと待てぇぇぇーーーーーっ!!!!!」 シャブラニグドゥの魂の叫びが木霊した。 「大丈夫だ。初めては誰にでもある。私も初めてだが、一生懸命頑張る」 「頑張らんでいいーーーーーーっ!!!!」 「さあ、今日が二人の記念すべき日だ」 「話を聞けーーーーーーーっ!!!!」 HAHAHAと爽やかなスィーフィードの笑みと、悲痛なシャブラニグドゥの叫びを後に残して、二人の姿は何処かへと走り去っていった。 その後何があったのか、それを知るのは一人を除いて誰もいない―――― 「ま、ナニがあったんでしょうけど」(by母) 良い子も悪い子もその意味は聞かないよーに(ちゃんちゃん♪) ************************************* 『ある愛の光景』を書いたときから、いつかは書こうかと思ってた話です。 番外編ということで2大勢力のボスのご登場です。 やはりというか、Sさんは受難の星の下に生まれてきたのでしょう。 それではまた次の機会に。 |
29862 | 構図が違う方がまた一人……(汗) | エモーション E-mail | 2004/4/20 23:45:06 |
記事番号29853へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 いつものメンバーではない、ということでタイタスさん&最強のウェイトレスかと 思いましたら……(^_^;) ああ、カップリング予想はちょっと当たりで、凄いカップルですね……。 絶対に神魔、どちらにも明かせない(何となく、公然の事実のような気も……) 秘められた創世神話……ということに、たった今、私の脳内細胞は多数決で 決定しました(笑) >これから先、自分とそしてもう一人、”陽”を司る者として誕生した者と、永きに渡る戦いが繰り広げられていくであろう。 >今はまだ、お互いの勢力を編成、整合していくときであった。 >だが、光と闇の戦いが切って落とされるのもそう遠い日ではない―――シャブラニグドゥはそう思った。 >その日が愉しみなのか、彼は小さな笑みを浮かべた。 シリアスです……ひたすらシリアス……。 このままのノリでいけば、ロミジュリ一直線……なのに……。 >「お前は――――?」 >「初めまして、だな。赤眼の魔王シャブラニグドゥよ」 >そこには、真紅の鎧に身を纏った、燃える焔のような紅い髪の長身の女性が立っていた。 いきなり派手にご登場のスィーフィード様。欠片じゃないだけに、さすがに外見は 当然と言えば当然ですが、ルナさんとは違うのですね。 > ガッ!!! > >「・・・・・・とんだ挨拶だな。スィーフィードよ」 >「なあに、それほどでも」 >いつの間にかスィーフィードが抜き放った赤竜の剣を、シャブラニグドゥが餓骨杖で受け止めていた。 さすがに相反する者同士。でもこの世界では唯一、対等の存在だけに、本気で やりあう時以外は、じゃれあう感じになるのでしょうか。 >互いに譲らぬ鍔迫り合いが続く。シャブラニグドゥはキッと鋭い視線で相手を見据え、スィーフィードも負けじと見据える。睨み合いがしばらく続いた―――とそのとき、 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やん・・素敵(ポ)・・・」 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」 >突如、スィーフィードの口から零れ出た言葉に、思わず聞き返してしまった。 >「そんなに見つめられると・・・・・・・・・・・・・私、恥ずかしい・・・・・・・・・・」 >ほんのりと頬を紅く染め、恥ずかしそうに視線をそらした。 …………唐突です、スィーフィード様……。でもツボだったのですね、スィーフィード様(笑) 呆気に取られている魔王様がまた、いい味出してます(笑) >「き、気にいたって・・・・・・そもそも我らは光と闇、陰と陽の――――」 >「そして私もお前のものだ」 >叫び声を上げるシャブラニグドゥを無視して、スィーフィードはそう言うとおもむろに自分の唇を、彼の唇へと重ね合わせた。 行動がストレートです、スィーフィード様。思い立ったら即行動なのですね(笑) >「ふふ、素敵だったぞ」 >ピンク色に顔を火照らせ、満足げな声を上げながらぺろりと自分の唇を舐めた。 >「う、うう・・・・・・汚されちゃった・・・・・・・・・」 >その横では、シャブラニグドゥが崩れ落ちて、よよよと涙声を上げていた。 えーっと……(汗)微妙に悪役っぽい台詞です、スィーフィード様。 さして魔王様。構図が何か違うような(笑)魔王様がほとんど乙女状態で よろしいのでしょうか……(汗) >「さあ、その契りを交しにいこう」 >「ちょっと待てぇぇぇーーーーーっ!!!!!」 > >シャブラニグドゥの魂の叫びが木霊した。 >「大丈夫だ。初めては誰にでもある。私も初めてだが、一生懸命頑張る」 >「頑張らんでいいーーーーーーっ!!!!」 >「さあ、今日が二人の記念すべき日だ」 >「話を聞けーーーーーーーっ!!!!」 ……これが、世に言う第0次神魔戦争である。この戦いは、竜王が魔王に対し、 まったく付け入る隙を与えずに先手を打ち、戦場においても常にリードを 取り続けたことで、圧倒的な勝利を収めたと伝えられている……。 ……銀河の歴史がまた1ページ……。 ナレーション:屋○有作 ……はっ、思わずこんなフレーズがっ?!(笑) >「ま、ナニがあったんでしょうけど」(by母) そ、そのお言葉ですませますか、お母様……。 暖かい目で見守っているのですね(笑) >『ある愛の光景』を書いたときから、いつかは書こうかと思ってた話です。 >番外編ということで2大勢力のボスのご登場です。 >やはりというか、Sさんは受難の星の下に生まれてきたのでしょう。 >それではまた次の機会に。 定番と言えば定番のカップリングですが……。凄すぎです(笑) 「ある愛の光景」シリーズは、ヴェルミスさんという例外以外は、基本的に 女性陣が行動派で、積極的に男性陣をリードしていますが、さすが二大勢力の トップともなると、出会いから行きつくところ(追求しないように)までは、 ハイスピードなんですね。 脳裏に浮かんでいる「とってもエエ顔(笑)のスィーフィード様と、毛布にくるまり、 枕を涙で濡らす魔王様」のイメージ映像は、おそらく幻覚でしょう(笑) 今回も楽しませていただきました♪ 恋する乙女たちはつくづく最強ですね。 これからも、いろんなカップルが出てくるのでしょうか。 ……でもやっぱり乙女が強いのかな(笑) それでは、今日はこの辺で失礼します。次の作品を楽しみにしています。 |
29866 | それが彼らの生きる道(笑) | 棒太郎 | 2004/4/21 22:37:15 |
記事番号29862へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 > >いつものメンバーではない、ということでタイタスさん&最強のウェイトレスかと >思いましたら……(^_^;) >ああ、カップリング予想はちょっと当たりで、凄いカップルですね……。 >絶対に神魔、どちらにも明かせない(何となく、公然の事実のような気も……) >秘められた創世神話……ということに、たった今、私の脳内細胞は多数決で >決定しました(笑) こんばんは、エモーションさん。 今回はこのカップリングのお話です。 でも、タイタス&最強のウェイトレスもいずれ別の話で書きますよ。 大まかに構想が出てるので。 >>だが、光と闇の戦いが切って落とされるのもそう遠い日ではない―――シャブラニグドゥはそう思った。 >>その日が愉しみなのか、彼は小さな笑みを浮かべた。 > >シリアスです……ひたすらシリアス……。 >このままのノリでいけば、ロミジュリ一直線……なのに……。 シリアスに次ぐシリアスで、最後に落とす。 私がギャグ書くときの手段のひとつです。 >>「お前は――――?」 >>「初めまして、だな。赤眼の魔王シャブラニグドゥよ」 >>そこには、真紅の鎧に身を纏った、燃える焔のような紅い髪の長身の女性が立っていた。 > >いきなり派手にご登場のスィーフィード様。欠片じゃないだけに、さすがに外見は >当然と言えば当然ですが、ルナさんとは違うのですね。 やっぱり赤を基調とした人だろと思い、そういう姿にしました。 >> ガッ!!! >> >>「・・・・・・とんだ挨拶だな。スィーフィードよ」 >>「なあに、それほどでも」 >>いつの間にかスィーフィードが抜き放った赤竜の剣を、シャブラニグドゥが餓骨杖で受け止めていた。 > >さすがに相反する者同士。でもこの世界では唯一、対等の存在だけに、本気で >やりあう時以外は、じゃれあう感じになるのでしょうか。 挨拶代わりの一撃ですが、それでも当たればシャレにならない威力です。 >>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やん・・素敵(ポ)・・・」 >>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」 >>突如、スィーフィードの口から零れ出た言葉に、思わず聞き返してしまった。 >>「そんなに見つめられると・・・・・・・・・・・・・私、恥ずかしい・・・・・・・・・・」 >>ほんのりと頬を紅く染め、恥ずかしそうに視線をそらした。 > >…………唐突です、スィーフィード様……。でもツボだったのですね、スィーフィード様(笑) >呆気に取られている魔王様がまた、いい味出してます(笑) 睨み合いの時にまさに「♪目と目が合ったとき〜♪」状態になりましたね。 ひと目あったその日から、恋の花咲くこともある――― >>叫び声を上げるシャブラニグドゥを無視して、スィーフィードはそう言うとおもむろに自分の唇を、彼の唇へと重ね合わせた。 > >行動がストレートです、スィーフィード様。思い立ったら即行動なのですね(笑) ある意味純粋です(笑)悪意なく我が道を行っております。 >>「ふふ、素敵だったぞ」 >>ピンク色に顔を火照らせ、満足げな声を上げながらぺろりと自分の唇を舐めた。 >>「う、うう・・・・・・汚されちゃった・・・・・・・・・」 >>その横では、シャブラニグドゥが崩れ落ちて、よよよと涙声を上げていた。 > >えーっと……(汗)微妙に悪役っぽい台詞です、スィーフィード様。 >さして魔王様。構図が何か違うような(笑)魔王様がほとんど乙女状態で >よろしいのでしょうか……(汗) 今回のポイントです(笑)乙女チック魔王。 >>「大丈夫だ。初めては誰にでもある。私も初めてだが、一生懸命頑張る」 >>「頑張らんでいいーーーーーーっ!!!!」 >>「さあ、今日が二人の記念すべき日だ」 >>「話を聞けーーーーーーーっ!!!!」 > >……これが、世に言う第0次神魔戦争である。この戦いは、竜王が魔王に対し、 >まったく付け入る隙を与えずに先手を打ち、戦場においても常にリードを >取り続けたことで、圧倒的な勝利を収めたと伝えられている……。 >……銀河の歴史がまた1ページ……。 >ナレーション:屋○有作 > >……はっ、思わずこんなフレーズがっ?!(笑) まさにフレーズ通りですね(笑) 本当にまったく付け入る隙を与えません、というか付け入ろうにも天然過ぎて付け入れられないとうのがただしいのでしょうけど(笑) >>「ま、ナニがあったんでしょうけど」(by母) > >そ、そのお言葉ですませますか、お母様……。 >暖かい目で見守っているのですね(笑) 「ま、いーんじゃない♪」ってな感じで見守っております。 >>『ある愛の光景』を書いたときから、いつかは書こうかと思ってた話です。 >>番外編ということで2大勢力のボスのご登場です。 >>やはりというか、Sさんは受難の星の下に生まれてきたのでしょう。 >>それではまた次の機会に。 > >定番と言えば定番のカップリングですが……。凄すぎです(笑) >「ある愛の光景」シリーズは、ヴェルミスさんという例外以外は、基本的に >女性陣が行動派で、積極的に男性陣をリードしていますが、さすが二大勢力の >トップともなると、出会いから行きつくところ(追求しないように)までは、 >ハイスピードなんですね。 >脳裏に浮かんでいる「とってもエエ顔(笑)のスィーフィード様と、毛布にくるまり、 >枕を涙で濡らす魔王様」のイメージ映像は、おそらく幻覚でしょう(笑) このシリーズ、基本的には男性は女性に振り回されますね。 ただヴェルミスといったクセモノの場合は、その逆ですが。(タイタスも彼と同じカテゴリーの人間ですね) そしてエモーションさんの脳裏に浮かぶイメージ映像―――今回のことをよく現している映像です(笑) >今回も楽しませていただきました♪ >恋する乙女たちはつくづく最強ですね。 >これからも、いろんなカップルが出てくるのでしょうか。 >……でもやっぱり乙女が強いのかな(笑) >それでは、今日はこの辺で失礼します。次の作品を楽しみにしています。 大体は主要メンバーでいきますが、その時々によって新たに出てくるかも知れません。 やっぱり大概乙女のほうが強いでしょうが(笑) それでは、どうもありがとうございました。 |
29874 | ある愛の光景〜番外編2 愛・覚えてますか〜 | 棒太郎 | 2004/4/23 12:18:34 |
記事番号29853へのコメント こんにちは、棒太郎です。 続けてこの二人でまた行きます。 どうぞ、お楽しみください。 ************************************* 『ある愛の光景』 〜番外編2 愛・覚えてますか〜 「はあぁぁぁ〜〜〜〜」 眉間を押さえながら、赤眼の魔王シャブラニグドゥは盛大な溜息をついた。 何ゆえ、このようなことになったのか? 今まで幾度となく思い、そして答えなどまったく思い浮かばない疑問を、また口にする。 自分は”陰”を司る存在で、滅びを目指す者のはず――――― それが一体何ゆえに――――― 悩める哲学者のように、深い思惟の海に入り込んでいるその横から、 「シャブラニグドゥ。夕食ができたぞ」 一番の原因が今日もゴーイングマイウェイな雰囲気で彼を呼んだ。 赤眼の魔王シャブラニグドゥと赤の竜神スィーフィード。 互いの初の対面の時に、すべては始まった。 『ひと目逢ったその日から〜』という感じになったスィーフィードが、シャブラニグドゥに熱烈なアプローチをかけ、そのまま力技で関係を結んでしまったのだった。 それ以来、仕事が終われば彼女はこうして彼のところへやってきて、通い妻をしているのだった。 「はい、シャブラニグドゥ。あ〜〜〜ん♪」 そう言って、箸でつまんだおかずを彼の口元まで持ってくる。 「お、おい、スィーフィード・・・・・・そ、そのだな――――」 シャブラニグドゥは必死で抗議の声をあげようとするが、スィーフィードは「あ〜〜ん♪」とおかずを食べさせようとするのをやめない。 やがて、なかなか食べようとしないシャブラニグドゥに業を煮やしたのか、いきなり彼を押し倒し、その上に馬乗りになった。 「はい、シャブラニグドゥ。あ〜〜〜ん♪」 「ちょ、ちょっと待て―――」 それでも必死の抵抗を見せるシャブラニグドゥ。 「むう、何ゆえ食べてくれないのだ。分かった、なら―――」 そう言い、スィーフィードはおかずを自分の口に含んだ。 「口移しで食べさせてやろう」 「わーーーーーっ!!!ま、ま、まてーーーーーっ!!!!」 魔王の絶叫が今日も高らかに響き渡った。 これが彼らの日常の光景であった。 「はあぁぁぁ〜〜〜〜、勘弁してくれ、マジで・・・・・・・・」 げっそりと疲労を露わにして、シャブラニグドゥは呟いた。 「こっちの身が持たんぞ・・・・・・こんなので魔王が倒れたとあっては末代の恥だ・・・・・・それに毎晩毎晩は勘弁してくれ・・・・・・・」 何が毎晩なのかは謎だが、何か深夜の格闘技のことらしい。 「まあ、仔猫のような受身になるのが可愛らしいんだが―――って何言わせる!」 あんたが勝手に言ったんでしょ・・・・・・・ はぁぁ〜〜〜と、また疲れた溜息を吐いたとき、 「は〜い♪」 「あら〜〜〜、どうしたの、赤眼の魔王?」 突然声がしたかと思うと、二人の女性が現れた。 「蒼穹の王に白霧か・・・・・・・何の用だ?」 ちらりと彼女たちを見たシャブラニグドゥは、力無く呟いた。 「なによ、その態度」 「折角遊びに来てやったのに、愛想無いわね」 「別に頼んだ覚えは無い。帰れ、帰れ」 シッ、シッと手を払う。 「む〜〜〜、ムカツクわねぇ」 「こうなったら―――」 二人は両手をわきわきさせながら、ニヤリと笑みを浮かべた。 「「襲っちゃえ〜〜〜〜♪」」 「わーーーーーーっ!!!ば、馬鹿っ!!やめろ!!!」 タックルを喰らい、倒されたシャブラニグドゥにふたりが覆いかぶさる。 必死の攻防戦が始まったまさにそのとき、 「シャブラニグドゥ、遅くなってすまない。すぐに食事の用意――――」 ナイスバッドタイミング。 まさにザ・ワ○ルド状態。時が止まっております。 (嗚呼、母よ・・・・・何ぞ我を見捨て給うや) ルルルー、と心の内で涙を流し、呟くシャブラニグドゥ。 「シャ〜ブ〜ラ〜ニ〜グ〜ドゥ〜」 地の底から響いてくるような、ドスの効いた声が聞こえてきた。 「あ、あの、私たち、用事を思い出したから―――」 「え、ええ、じゃ、じゃあね―――」 引きつった笑みを浮かべながら、蒼穹の王と白霧は去っていった。 「ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」 怒りの叫び声を上げたシャブラニグドゥだったが、その腕をむんずと掴まれた。 振り返ると、目に涙を浮かべたスィーフィードの姿があった。 「シャブラニグドゥの――――」 その瞬間、彼の身体がブンと宙を舞った。 「馬鹿ーーーーっ!!!」 ズダンッと見事なアームホイップが決まった。 「私というものがありながら―――」 ドゴッ―――続けてバックドロップが炸裂。 「他の女と―――」 ドダンッ―――更に連続してジャーマンスープレックス。 「乳繰り合ってるなんて―――」 バゴッ―――体を入れ替えて、パワーボム。 「どういうつもりだーーーーーっ!!!」 そのまま両足を両脇に挟み込んでジャイアントスイング。 「わんだふるめきしかんこんぼーーーっ!?」 バァン―――投げ飛ばされて壁と激しくディープキス。 「実家に帰らせていただきます!!」 流れる涙を後に引きながら、スィーフィードは走り去って行った。 (こ、こっちが泣きたい・・・・・・・) ボロボロになりながらなんとか起き上がったシャブラニグドゥだったが、彼の不幸はこれだけでは終わらない。 「はぁい♪S〜」 その声を聞いた途端、油切れを起こした機械の様にギギギと音を立てて振り返った。 「エ・・・・・L・・・様・・・・・・・・」 「S〜〜、あんたよくもうちの可愛い娘を泣かしてくれたわね〜〜〜」 からかいの色を見せながら、金色の魔王は愉しげな笑みを浮べて言った。 (じ、実家ってそっち(混沌)のことかい!?) 絶対的な絶望がシャブラニグドゥを襲った。 「じゃ、覚悟完了して頂戴ね♪」 その後、恐るべき絶叫が辺りに響き渡ったという。 赤の竜神が混沌に沈み、赤眼の魔王が7つの欠片に分かれた争いは、『神魔戦争』として後の人々に語り継がれていった。 ************************************* 魔王と竜神編、第二弾でした。 ちなみに金色の母は分かっててふざけて愉しんでます。質が悪いですね。 次あたりはまた中篇または長編を書こうと思います。 ルナねーちゃんメインで。 それではまた次に。 |
29888 | もう〜ひとり〜ぼっちじゃ〜ない〜♪ | エモーション E-mail | 2004/4/25 01:00:51 |
記事番号29874へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 ……サッカー中継を見ていたら、こんな時間に(汗) ロミジュリ再び(笑)ですね。最後は心中(?)する辺りも、基本に忠実ですね。 また、タイトルを見て、歌詞を思い出し…… ♪覚えていますか 目と目があった時を それは初めての愛の始まりでした♪ ……という部分で、結構この2人に合っている歌詞かも、と思いました(笑) >自分は”陰”を司る存在で、滅びを目指す者のはず――――― >それが一体何ゆえに――――― >悩める哲学者のように、深い思惟の海に入り込んでいるその横から、 > >「シャブラニグドゥ。夕食ができたぞ」 > >一番の原因が今日もゴーイングマイウェイな雰囲気で彼を呼んだ。 魔王様、存在を受け入れている時点で、すでに悩んでも無駄です(笑) そして……しっかり新妻しているのですね、スィーフィード様。 ノリとしてはそれぞれライバル会社に勤めているものの、プライベートでは ラブラブな同棲中のカップルですね。 押されまくっている魔王様。スィーフィード様は「あの困った顔が、とっても 可愛いのよーvvvv」とか、同僚(他の竜神)に惚気てそうです。 >「こっちの身が持たんぞ・・・・・・こんなので魔王が倒れたとあっては末代の恥だ・・・・・・それに毎晩毎晩は勘弁してくれ・・・・・・・」 >何が毎晩なのかは謎だが、何か深夜の格闘技のことらしい。 >「まあ、仔猫のような受身になるのが可愛らしいんだが―――って何言わせる!」 >あんたが勝手に言ったんでしょ・・・・・・・ ……つまり自分に主導権がないのが嫌なのであって、別にスィーフィード様が嫌いとか いうわけではないのですね(笑)言質が取れましたな(爆) >「は〜い♪」 >「あら〜〜〜、どうしたの、赤眼の魔王?」 >突然声がしたかと思うと、二人の女性が現れた。 >「蒼穹の王に白霧か・・・・・・・何の用だ?」 >ちらりと彼女たちを見たシャブラニグドゥは、力無く呟いた。 同僚のカオティックブルーさんとデスフォッグさんは女性体なのですね。 ……確かに神も魔も、男女二人(二柱(?))ずつの方が、何となく バランスが取れていて良さそうですしね。 それにしても……疲れているとはいえ、女性にこーゆー態度を取ると、 後が大変のような……(笑)地雷踏みましたね、魔王様(笑) >タックルを喰らい、倒されたシャブラニグドゥにふたりが覆いかぶさる。 >必死の攻防戦が始まったまさにそのとき、 > >「シャブラニグドゥ、遅くなってすまない。すぐに食事の用意――――」 > >ナイスバッドタイミング。 >まさにザ・ワ○ルド状態。時が止まっております。 >(嗚呼、母よ・・・・・何ぞ我を見捨て給うや) >ルルルー、と心の内で涙を流し、呟くシャブラニグドゥ。 踏んだ地雷が、破片でさらに誘爆しまくってますね……(^_^;) カオティックブルーさんとデスフォッグさんは、ほんの兄妹間の悪ふざけ、のような 感じだったのでしょうけれど……そんなもの「シャブラニグドゥ・ラブ」な スィーフィード様に通用するはずもなく……(^_^;) …………魔王様、成仏して下さい…………ちーん♪(合掌) >「はぁい♪S〜」 > >その声を聞いた途端、油切れを起こした機械の様にギギギと音を立てて振り返った。 >「エ・・・・・L・・・様・・・・・・・・」 >「S〜〜、あんたよくもうちの可愛い娘を泣かしてくれたわね〜〜〜」 >からかいの色を見せながら、金色の魔王は愉しげな笑みを浮べて言った。 >(じ、実家ってそっち(混沌)のことかい!?) あああああ……(汗)雪だるま式の不幸です、魔王様……(汗) そしてL様。本当に楽しそうで……(滝汗) ……成仏もできそうにないなあ……(合掌) >赤の竜神が混沌に沈み、赤眼の魔王が7つの欠片に分かれた争いは、『神魔戦争』として後の人々に語り継がれていった。 このオチが最高です。私はてっきり、離婚調停の泥沼争いが「神魔戦争」になるのかと、 思っていました(笑) 確かに、神の(魔も)実家は混沌ですよね。これは上手いです。 二人が上手くいっている間は、世界の神と魔のバランスが安定していたわけですね。 >魔王と竜神編、第二弾でした。 >ちなみに金色の母は分かっててふざけて愉しんでます。質が悪いですね。 >次あたりはまた中篇または長編を書こうと思います。 >ルナねーちゃんメインで。 >それではまた次に。 本当に……(笑)L様はお遊びの口実が出来たと、そう思っているのでしょうね。 ……ふと、それじゃあ、四竜王と五大魔族って、二人の愛の結晶(笑)かと、 思ってしまいました。 次はルナお姉さまですか。タイタスさんが出てくるのかな、とちょっと期待を(^.^) それでは、今日はこの辺で失礼します。 次の作品を楽しみにしていますね。 |
29892 | ♪覚えていますか 目と目があった時を それは初めての愛の始まりでした♪ | 棒太郎 | 2004/4/25 22:37:52 |
記事番号29888へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 > >……サッカー中継を見ていたら、こんな時間に(汗) > >ロミジュリ再び(笑)ですね。最後は心中(?)する辺りも、基本に忠実ですね。 >また、タイトルを見て、歌詞を思い出し…… >♪覚えていますか 目と目があった時を それは初めての愛の始まりでした♪ >……という部分で、結構この2人に合っている歌詞かも、と思いました(笑) こんばんは、エモーションさん。 再びこの二人の登場です。でもって破局(笑) わたしは実は歌詞は全部よく知らないんですが、その部分を見るとこの二人に合ってますね(笑) >>悩める哲学者のように、深い思惟の海に入り込んでいるその横から、 >> >>「シャブラニグドゥ。夕食ができたぞ」 >> >>一番の原因が今日もゴーイングマイウェイな雰囲気で彼を呼んだ。 > >魔王様、存在を受け入れている時点で、すでに悩んでも無駄です(笑) >そして……しっかり新妻しているのですね、スィーフィード様。 >ノリとしてはそれぞれライバル会社に勤めているものの、プライベートでは >ラブラブな同棲中のカップルですね。 >押されまくっている魔王様。スィーフィード様は「あの困った顔が、とっても >可愛いのよーvvvv」とか、同僚(他の竜神)に惚気てそうです。 なんだかんだ言って受け入れちゃってる時点で、何も言えません。 この二人の状況はそんな感じですね。公務が終われば、お楽しみのプライベートタイムです(笑) >>「まあ、仔猫のような受身になるのが可愛らしいんだが―――って何言わせる!」 >>あんたが勝手に言ったんでしょ・・・・・・・ > >……つまり自分に主導権がないのが嫌なのであって、別にスィーフィード様が嫌いとか >いうわけではないのですね(笑)言質が取れましたな(爆) 確かにこの言動はそうですね(笑)本人は憎からず思っているわけで。 >>「は〜い♪」 >>「あら〜〜〜、どうしたの、赤眼の魔王?」 >>突然声がしたかと思うと、二人の女性が現れた。 >>「蒼穹の王に白霧か・・・・・・・何の用だ?」 >>ちらりと彼女たちを見たシャブラニグドゥは、力無く呟いた。 > >同僚のカオティックブルーさんとデスフォッグさんは女性体なのですね。 >……確かに神も魔も、男女二人(二柱(?))ずつの方が、何となく >バランスが取れていて良さそうですしね。 >それにしても……疲れているとはいえ、女性にこーゆー態度を取ると、 >後が大変のような……(笑)地雷踏みましたね、魔王様(笑) 一人だけ女性体ではちょっとバランスがどうかな〜?と思い、二人とも女性体になってもらいました。”蒼穹の王”って名前で女性体ってどうよ、と自分でツッコミ入れてましたが。 >>「シャブラニグドゥ、遅くなってすまない。すぐに食事の用意――――」 >> >>ナイスバッドタイミング。 >>まさにザ・ワ○ルド状態。時が止まっております。 >>(嗚呼、母よ・・・・・何ぞ我を見捨て給うや) >>ルルルー、と心の内で涙を流し、呟くシャブラニグドゥ。 > >踏んだ地雷が、破片でさらに誘爆しまくってますね……(^_^;) >カオティックブルーさんとデスフォッグさんは、ほんの兄妹間の悪ふざけ、のような >感じだったのでしょうけれど……そんなもの「シャブラニグドゥ・ラブ」な >スィーフィード様に通用するはずもなく……(^_^;) >…………魔王様、成仏して下さい…………ちーん♪(合掌) 物凄く間の悪い状況です。 しかもどんな言い分も通用しませんし。 >>「S〜〜、あんたよくもうちの可愛い娘を泣かしてくれたわね〜〜〜」 >>からかいの色を見せながら、金色の魔王は愉しげな笑みを浮べて言った。 >>(じ、実家ってそっち(混沌)のことかい!?) > >あああああ……(汗)雪だるま式の不幸です、魔王様……(汗) >そしてL様。本当に楽しそうで……(滝汗) >……成仏もできそうにないなあ……(合掌) 泣きっ面に蜂―――どころか核弾頭です。 向こうは面白半分ですが。 >>赤の竜神が混沌に沈み、赤眼の魔王が7つの欠片に分かれた争いは、『神魔戦争』として後の人々に語り継がれていった。 > >このオチが最高です。私はてっきり、離婚調停の泥沼争いが「神魔戦争」になるのかと、 >思っていました(笑) >確かに、神の(魔も)実家は混沌ですよね。これは上手いです。 >二人が上手くいっている間は、世界の神と魔のバランスが安定していたわけですね。 このオチを思いついて書いたようなものです。 「実家に帰らせていただきます!!」という台詞を使いたかったので。 >>魔王と竜神編、第二弾でした。 >>ちなみに金色の母は分かっててふざけて愉しんでます。質が悪いですね。 >>次あたりはまた中篇または長編を書こうと思います。 >>ルナねーちゃんメインで。 >>それではまた次に。 > >本当に……(笑)L様はお遊びの口実が出来たと、そう思っているのでしょうね。 >……ふと、それじゃあ、四竜王と五大魔族って、二人の愛の結晶(笑)かと、 >思ってしまいました。 >次はルナお姉さまですか。タイタスさんが出てくるのかな、とちょっと期待を(^.^) > >それでは、今日はこの辺で失礼します。 >次の作品を楽しみにしていますね。 金色の魔王にとってはまさにそうですね。 いい暇つぶしです。 確かに四竜王と五大魔族はそう思えますね。少なくともスィーフィードはそう思っているでしょう(笑) さて、次回ですが、遠からず執筆したいと思います。彼も出る予定です。 それでは、どうもありがとうございました。 |