◆−生か死か  CESE 3―5 伝言人形−煌天由亜 (2004/3/18 22:52:13) No.29637
 ┣どおなるのかな。−夜宵吹雪 (2004/3/19 16:14:03) No.29641
 ┃┗Re:ルナはこの後、コブ付きになります。−煌天由亜 (2004/3/19 21:06:00) No.29644
 ┣生か死か  CESE 3―6 ママ、ママ−煌天由亜 (2004/3/20 22:50:15) No.29654
 ┣生か死か  CESE 3―7 永蓮ともののけ−煌天由亜 (2004/3/21 23:06:02) No.29665
 ┗生か死か  CESE 3―8 彼と彼女が出会った刻−煌天 由亜 (2004/4/1 16:48:15) No.29740


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29637生か死か  CESE 3―5 伝言人形煌天由亜 2004/3/18 22:52:13

 緋陽が来た翌日の昼ご飯のときだった。
 その頃には、学生やマリアは帰省していて殆どいなかった。
 そんなルナの住んでいたレクスヤ―ドの下宿。
 この日は、残っているわずかな学生も用事で下宿に居なかった日のこと。
 レイファルと白亜がこんな会話をしていたときであった。


「白亜、飯だぞ。」
「あ・・・うん。」
大皿の二人分にしては多過ぎる・・・・・おそらく3人分・・・ミ―トボ−ルと卵のスパゲティとオニオンス―プが机に運ばれてきた。
ルナが居る時ならば、喜々として白亜もレイファルも食べるメニュ―なのだろうが、今はただ詰め込むだけである。
「白亜、ルナは必ず戻ってくる。
 とにかく食え、そのままじゃお前が倒れる。」
「もう十日だね・・。」
「そうなんな。
 ・・・・・んっ誰か来たか?」
そんな時に、玄関のチャイムが鳴った。




「お初にお目に掛かります。
 レイファル・S・レッドナイトズ様とハクア・クルス・タチバナ様の御両名はご在宅でしょうか?
 私は、マスタ―・メイザ―スに召喚され、あの御方から伝言を仰せ付かったヘルムス・メデュ―ルと申します。」
そう玄関を開けたときに挨拶をしたのは、ハチミツ色の髪を横で二つに黒と白の交ざったレ−スリボンで縛り縦ロ―ル情にセットした頭、人が持ち得ないような透明感の在る青の瞳、白磁の肌とアンティ−クド―ルが着るようなドレスだろうか?(膝上ではあるけれど)その全てが合わさると人形のようなというか無機質な印象の少女であった。
どうやら、メイザ―スが寄越した伝言者らしい。
「俺がその本人だ。 
 用件は何だ?
 ・・・・・もう一度聞く、用件は何だ?」
「此処では、なんですので上がらせていただけると嬉しいのですが?」
「必要ない。」
「アマスガスの眼が合ってもでしょうか?」
「それならばな。
 ・・・・・コ−ヒ−と紅茶どっちがいい?」
『は?』
それまで、言葉の斬り合いをしていたヘルムスは愚か傍観者の白亜までそんなマヌケな声をあげた。
「だから、コ−ヒ−と紅茶どっちがいい?」
「はぁ・・・では紅茶を。」
やや戸惑いながらそう返したヘルムス。




「ルナ何処?」
奥のリビングに案内し、レイファルがお茶を入れてきてそれを置くと同時にさっきの言葉である。
「白亜、落ちつけ。
 で、伝言は何だ?」
「では、復唱いたします。
 『レッドナイトズのルナ・ジャスティは僕のアジトで手当てを受け眠っている。
 Dr.・・僕の友人の話では移動可能になるまであと二週間ほどかかるそうだ。
 君たちが、僕らのいる場所を見つけその期間が追わればルナは帰えそう。』
 ということです。」
ヘルムスはそう答え終わると涼しい顔で紅茶を味わうというフリをしていた。
彼女達にはそんな感覚には無縁だったが、この紅茶は美味しいと感じているようだ。
「わかった。」
「それと、人質代わりに私をここにおいて下さい。」







―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+


ユア;はい、今回は早速スペシャルサンクス☆からいきます
ヘム:私が読み上げても差し支えないでしょうか、作者様?
ユア;ああ、どうぞ。
ヘム;では・・・・


夜宵吹雪様

白亜

ルナ大好き街道まっしぐらです。



名前協力
GURE−TO MASA様

私の名前ありがとうございました。


ユア;此処で一つ裏話。
   ヘム・・・元々丁寧キャラではあったけど、今のようになったのはMASA様から名前を戴いてからなんですよね。
ヘム;ありがとうございます。
ユア;では、そろそろ。
ヘム;では、又次回でお会いしましょう。
ユア;の前に、夜宵様。
   リュシカの人形・・・ロゼ達三人を使いたいのでよろしければ、設定?を下さい。
ヘム;では今度こそ。
   又、次回でお会いしましょう。


   

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29641どおなるのかな。夜宵吹雪 E-mail 2004/3/19 16:14:03
記事番号29637へのコメント

>「お初にお目に掛かります。
> レイファル・S・レッドナイトズ様とハクア・クルス・タチバナ様の御両名はご在宅でしょうか?
> 私は、マスタ―・メイザ―スに召喚され、あの御方から伝言を仰せ付かったヘルムス・メデュ―ルと申します。」
>そう玄関を開けたときに挨拶をしたのは、ハチミツ色の髪を横で二つに黒と白の交ざったレ−スリボンで縛り縦ロ―ル情にセットした頭、人が持ち得ないような透明感の在る青の瞳、白磁の肌とアンティ−クド―ルが着るようなドレスだろうか?(膝上ではあるけれど)その全てが合わさると人形のようなというか無機質な印象の少女であった。

吹雪:アンティーク。夜に目があったら無茶苦茶怖いアレか。
白亜:類友、日本人形、菊人形。
吹雪:いやぢゃああああああ!!(←いやな思い出があるらしい)

>どうやら、メイザ―スが寄越した伝言者らしい。
>「俺がその本人だ。 
> 用件は何だ?
> ・・・・・もう一度聞く、用件は何だ?」
>「此処では、なんですので上がらせていただけると嬉しいのですが?」
>「必要ない。」
>「アマスガスの眼が合ってもでしょうか?」
>「それならばな。
> ・・・・・コ−ヒ−と紅茶どっちがいい?」
>『は?』
>それまで、言葉の斬り合いをしていたヘルムスは愚か傍観者の白亜までそんなマヌケな声をあげた。

吹雪:天然だ。
白亜:何を今更。

>「だから、コ−ヒ−と紅茶どっちがいい?」
>「はぁ・・・では紅茶を。」
>やや戸惑いながらそう返したヘルムス。

吹雪:私は紅茶、アッサムかダージリンがお気に入りです。
白亜:ミルクしか飲めないくせに。
吹雪:お前に言われたかないわ。

>「ルナ何処?」
>奥のリビングに案内し、レイファルがお茶を入れてきてそれを置くと同時にさっきの言葉である。
>「白亜、落ちつけ。
> で、伝言は何だ?」
>「では、復唱いたします。
> 『レッドナイトズのルナ・ジャスティは僕のアジトで手当てを受け眠っている。
> Dr.・・僕の友人の話では移動可能になるまであと二週間ほどかかるそうだ。
> 君たちが、僕らのいる場所を見つけその期間が追わればルナは帰えそう。』
> ということです。」
>ヘルムスはそう答え終わると涼しい顔で紅茶を味わうというフリをしていた。
>彼女達にはそんな感覚には無縁だったが、この紅茶は美味しいと感じているようだ。
>「わかった。」
>「それと、人質代わりに私をここにおいて下さい。」

吹雪:どおなるのでしょ。これから。

>ユア;はい、今回は早速スペシャルサンクス☆からいきます
>ヘム:私が読み上げても差し支えないでしょうか、作者様?
>ユア;ああ、どうぞ。
>ヘム;では・・・・

吹雪:ヘムと聞くと魔探偵ロキのヘイムダルくんを思い出すのです。
白亜:陰険神・・・・。

>夜宵吹雪様
>
>白亜
>
>ルナ大好き街道まっしぐらです。

吹雪:個人的にライバルの靴にキムチを入れるくらいをしてもらえると嬉しいかと。
白亜:うあ。
吹雪:んでもって!ルナを誘拐した方々には油性ペンで顔に落書き!
白亜:しょぼいね。

>ヘム;では、又次回でお会いしましょう。
>ユア;の前に、夜宵様。
>   リュシカの人形・・・ロゼ達三人を使いたいのでよろしければ、設定?を下さい。

吹雪:思いっきり適当なんですが。書き添えます。
3体は全部仮面・・もとい顔を隠してます。
ロゼ
黒い髪に赤バラを大きく胸のあいたドレスにさしてる。
ドレスはフラメンコのようなカンジ。武器はレイピア。軽いので動きが早いが力がない。
相手を撹乱させるための捨て駒に使うこともしばしば。
ヴァイス
白い髪に無機質な骨の仮面。白いベルト、鎖が付いた白装束。
鎖を武器にすることも可能。武器は大きめのサーベル(130cmはある)
正確な攻撃ができる。細かな動きが得意。
シュバルツ
黒い髪に顔を黒布で覆っている。死神のような黒いマントを羽織っている。
大きな鎌を武器にする。鎌をはずしてブーメランにして攻撃も可。
力も強く、反射神経が良い。動きは二体と比べて鈍いが、それでもおつりが来るほどの威力を誇る。
吹雪:ヴァイスにはちびっと伏線を「世界の果てまで」で張ってますが。
   その謎は・・・ま、本編で明かします。とゆーわけでどうぞ。

>ヘム;では今度こそ。
>   又、次回でお会いしましょう。

吹雪:はい、また次回でー。

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29644Re:ルナはこの後、コブ付きになります。煌天由亜 2004/3/19 21:06:00
記事番号29641へのコメント


>>「お初にお目に掛かります。
>> レイファル・S・レッドナイトズ様とハクア・クルス・タチバナ様の御両名はご在宅でしょうか?
>> 私は、マスタ―・メイザ―スに召喚され、あの御方から伝言を仰せ付かったヘルムス・メデュ―ルと申します。」
>>そう玄関を開けたときに挨拶をしたのは、ハチミツ色の髪を横で二つに黒と白の交ざったレ−スリボンで縛り縦ロ―ル情にセットした頭、人が持ち得ないような透明感の在る青の瞳、白磁の肌とアンティ−クド―ルが着るようなドレスだろうか?(膝上ではあるけれど)その全てが合わさると人形のようなというか無機質な印象の少女であった。
>
>吹雪:アンティーク。夜に目があったら無茶苦茶怖いアレか。
>白亜:類友、日本人形、菊人形。
>吹雪:いやぢゃああああああ!!(←いやな思い出があるらしい)

ユア:家にいるジョ―君(男)は結構愛嬌あるぞ
   まあ、実際曰くありのものだけど。

>
>>どうやら、メイザ―スが寄越した伝言者らしい。
>>「俺がその本人だ。 
>> 用件は何だ?
>> ・・・・・もう一度聞く、用件は何だ?」
>>「此処では、なんですので上がらせていただけると嬉しいのですが?」
>>「必要ない。」
>>「アマスガスの眼が合ってもでしょうか?」
>>「それならばな。
>> ・・・・・コ−ヒ−と紅茶どっちがいい?」
>>『は?』
>>それまで、言葉の斬り合いをしていたヘルムスは愚か傍観者の白亜までそんなマヌケな声をあげた。
>
>吹雪:天然だ。
>白亜:何を今更。

レイ:いや、あいつらには・・・色々とな。

>
>>「だから、コ−ヒ−と紅茶どっちがいい?」
>>「はぁ・・・では紅茶を。」
>>やや戸惑いながらそう返したヘルムス。
>
>吹雪:私は紅茶、アッサムかダージリンがお気に入りです。
>白亜:ミルクしか飲めないくせに。
>吹雪:お前に言われたかないわ。

レイ:市場で、100g780円(日本円に換算)の茶で、確かセイロンティ−だな。
  俺もミルクのほうが好きだよ、吹雪。

>
>>「ルナ何処?」
>>奥のリビングに案内し、レイファルがお茶を入れてきてそれを置くと同時にさっきの言葉である。
>>「白亜、落ちつけ。
>> で、伝言は何だ?」
>>「では、復唱いたします。
>> 『レッドナイトズのルナ・ジャスティは僕のアジトで手当てを受け眠っている。
>> Dr.・・僕の友人の話では移動可能になるまであと二週間ほどかかるそうだ。
>> 君たちが、僕らのいる場所を見つけその期間が追わればルナは帰えそう。』
>> ということです。」
>>ヘルムスはそう答え終わると涼しい顔で紅茶を味わうというフリをしていた。
>>彼女達にはそんな感覚には無縁だったが、この紅茶は美味しいと感じているようだ。
>>「わかった。」
>>「それと、人質代わりに私をここにおいて下さい。」
>
>吹雪:どおなるのでしょ。これから。

ユア;この辺は、一切書いてないのですが、結構良好な関係でした。

>
>>ユア;はい、今回は早速スペシャルサンクス☆からいきます
>>ヘム:私が読み上げても差し支えないでしょうか、作者様?
>>ユア;ああ、どうぞ。
>>ヘム;では・・・・
>
>吹雪:ヘムと聞くと魔探偵ロキのヘイムダルくんを思い出すのです。
>白亜:陰険神・・・・。

ユア:彼女は、慇懃無礼かな・・・・陰険ではないけど。

>
>>夜宵吹雪様
>>
>>白亜
>>
>>ルナ大好き街道まっしぐらです。
>
>吹雪:個人的にライバルの靴にキムチを入れるくらいをしてもらえると嬉しいかと。
>白亜:うあ。
>吹雪:んでもって!ルナを誘拐した方々には油性ペンで顔に落書き!
>白亜:しょぼいね。

ユア;いつか、書こうと思います。

>
>>ヘム;では、又次回でお会いしましょう。
>>ユア;の前に、夜宵様。
>>   リュシカの人形・・・ロゼ達三人を使いたいのでよろしければ、設定?を下さい。
>
>吹雪:思いっきり適当なんですが。書き添えます。

ユア:はいありがとうございます。

>3体は全部仮面・・もとい顔を隠してます。
>ロゼ
>黒い髪に赤バラを大きく胸のあいたドレスにさしてる。
>ドレスはフラメンコのようなカンジ。武器はレイピア。軽いので動きが早いが力がない。
>相手を撹乱させるための捨て駒に使うこともしばしば。
>ヴァイス
>白い髪に無機質な骨の仮面。白いベルト、鎖が付いた白装束。
>鎖を武器にすることも可能。武器は大きめのサーベル(130cmはある)
>正確な攻撃ができる。細かな動きが得意。
>シュバルツ
>黒い髪に顔を黒布で覆っている。死神のような黒いマントを羽織っている。
>大きな鎌を武器にする。鎌をはずしてブーメランにして攻撃も可。
>力も強く、反射神経が良い。動きは二体と比べて鈍いが、それでもおつりが来るほどの威力を誇る。
>吹雪:ヴァイスにはちびっと伏線を「世界の果てまで」で張ってますが。
>   その謎は・・・ま、本編で明かします。とゆーわけでどうぞ。

ユア:これをもとに更に頑張ります。

>
>>ヘム;では今度こそ。
>>   又、次回でお会いしましょう。
>
>吹雪:はい、また次回でー。
>
ユア;はい又次回で。

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29654生か死か  CESE 3―6 ママ、ママ煌天由亜 2004/3/20 22:50:15
記事番号29637へのコメント

その次の日・・と言うか、その日の午前の終わり。
私が起きた時には、アル―ヴはいなかった。



「案外早く効果があったようね。」
レイラさんが、朝食・・・・昼食のほうが近いだろうが・・・のトレ−と包帯等を持って現れた。
「やっぱり、マゴンドラとラミアの尻尾は聞いたみたいだな。
 ・・・私の趣味よ、趣味。
 大丈夫よ、一応身体に害のあるものは使ってないから。」
この人は、マッドサイエンティストか・・。
「とにかく、何か胃に入れな。
 点滴や注射だけじゃ持たんからな。」
「あ・・・うん。」
トレ−に乗っていたのは、澄んだコンソメとパン粥、オレンジとマンゴ−のフレッシュジュ−スだった。
その一匙一匙、一口一口が胃に染み入るようだった。
「にしても、ベル懐いてるよねぇ。
 アタシなんて抱っこしても泣かない程度だし。」
今も朝食を食べる私の髪の一部を掴んだまま眠っている。
頼り切っている訳ではないだろうが、頼りにしているといったところだろう。





「清拭用のタオルをおいてきたみたいだ。
 取ってくるから、ベルにミルクを頼む。」
朝食後、レイラさんはそう言ってトレ―片手に部屋を出て行った。
そして、私は目を覚ましたベルにミルクを飲ましている。
「んくんく。」
「慌てなくてもいいよ。
 誰も取らないからね―。」
「んくんく。」
「・・・可愛い。」
そうこうしているうちに飲ませ終わった。
げっぷをしたあと、ベルは私に手を伸ばしてこう言った。
「マァ・・マ。」
「・・・・・!!!?」
そう言われた私は、多分真っ赤になっているだろう。
「どうした、顔赤いぞ?」
右手に清拭用のタオル、左手にゆりかごを抱えたレイラさんが来た様だった。
「マァマ・・・しゅき。」
「なるほど。」
ベルの一言で納得し苦笑したレイラさんは、ベルを持ってきたゆりかごに移した。
「四日前、話すといっていたけど。
 少し整理したいし、話してしばらくあいつと居るのは大変だろうから。
 六日後に、話そう。
 メイについて知っている限りのことを。」








―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+

ユア:はい、あと数回で終わりです。
   このCESE3も。
   この話で一応一つの区切り・・・・・・。
永蓮:序章か?
ユア:はい、それが終わるんです。
   カウントいくつか飛ばしてますが、見逃してください
永蓮:明日は、用事があるのだろう?
ユア:そうですね。
永蓮;ならば、読んで下さった皆さま、また次回。



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29665生か死か  CESE 3―7 永蓮ともののけ煌天由亜 2004/3/21 23:06:02
記事番号29637へのコメント

「もう3週間になるぞ、紫苑?」
「・・・・その名で私を呼ぶのは、お前達・十二天将ぐらいのものだな。
 タロット達は私が封じたし、蘇芳も椿くんも、もういないしね・・・・・。」
他のルナの友人達が、自分の手でルナの行方を探している頃。
永蓮は、十二天将に探してもらい自身は、情報集積場としてロンロン郊外に所有している一軒家のサン・ル―ムにいた。
ただ、庭を安楽椅子に腰掛け眺める永蓮。
彼女の側には、一匹の夕日色の瞳の白い立派な毛皮の大きな猫の形を取った妖しがいた。
「・・・・・・すまない。」
「大丈夫よ・・・・私は。 
 それこそ、お前は大丈夫?
 私の命令とはいえ、あの姫があの男に連れ去られているのに良く留まっていられる。
 小夜といた頃のお前だったらとうの昔に飛び出しておろう?」
永蓮は、クスクスと口に手を当て笑う。
対照的に妖しは渋い顔でこう答える。
「大丈夫はずが無い。
 ・・・月夜は失いたくない。
 天命以外では、自分の心を開いてくれたものを失いたくは無い。」
「そうだろうね・・。
 だが、あの子は生きて返って来る。
 私が あの子に身の内に封じた『月闇』が教えてくれる。」
「・・・・・紫苑?」
「おいで。」
永蓮は妖しを手招きし、妖しはそれに従い膝の上に鎮座する。
彼女はその妖しの白い毛並みを愛しそうに撫でながらこう語りかける。
「私の友人であり、私が封じたカ−ドと同じ名を私が与えた紅蓮よ。
 お前はもう開放されてもいい。
 何時までも悔やむな。
 小夜のことは、半分は私の許しとお前たちの性が関係しているのだよ。」
「紫苑・・それは。」
「・・許せないか?」
「・・・・それにお前を殺しかけた。」
「あれはお前ではないよ、紅蓮。」
チュイチュイ
サンル―ムに作った穴から二匹の鳥型の妖しが足の爪に大きな林檎を掴んでやってきたのだった。
「・・紅蓮、今の話は今度だ。
 こいつらの言葉を訳してくれ。」
この二匹は、人語を理解するが話せないので紅蓮が通訳するのだ。
『★○★※●◎□◎』
「林檎のパイを食いたいらしい。」
「解った。
 生地はあるし・・・・・1時間ほど待てるか?」
『○△』
「OKだそうだ。」
「じゃ、先にぬるめのミルクでも持って来てやろう。」





その晩―――

「紫苑、勾だ。」
「呉葉か?」
『はい。』
声だけが闇の内から聞こえてくる。
永蓮が、うとうととし始めた頃であった。(もっとも、日付は変わってはいたが。)
「見つかったのか?」
『やはり、リンド洋の小島だそうだ。
 今は天空がついている所だ。』
「ありがとう、呉葉。
 ビルトにそれとなく教えて、後は異世界に戻っててもいいと伝えて。」
『承知した。』




このことは、ほぼ同時にルナの仲間が知る所となった。





―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+

ユア:今回は、今のCESE3に関係ない伏線と裏設定の固まりでした。
永蓮:ならば、書くな。
ユア;そうもいかないのですよ。
永蓮:馬鹿はほっといて、今回のスペシャルサンクス。


神高 紅さん

蘇芳と椿
永蓮(紫苑)の夫と子供に使わせていただきました。


夜宵 吹雪さん

呉葉
勾陣の渾名に使わせていただきました。

ユア:質問なんか合ったらどうぞ、。
永蓮:この馬鹿の為に、募集3に協力してくれる喜徳な方はそのツリ―にレスを頼む。
ユア;明日も自動車学校なのでそれでは。
永蓮;では、次回でな。

 

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29740生か死か  CESE 3―8 彼と彼女が出会った刻煌天 由亜 2004/4/1 16:48:15
記事番号29637へのコメント



「そうだね・・・・あたしとメイが出会ったのは・・・・」
レイラさんは、語りだす。
彼女が、メイザ−スと出会ったの話を。


「アタシとメイが出会ったのは、そう11年近く前の秋の中頃だった。
 今でこそ、独立してリィンランドに自前の病院を構えちゃいるけどね。
 そのころは、知合いの爺さんがやっていた闇医者に片足を突っ込んでいるとこを手伝ってたのさ。
 そんな時かな、新聞と牛乳を取りにいったら、家の前に一人の男が倒れていた。
 あんまりひどい怪我だったもんだから手当てをしたけど、そいつが目を覚ましたのは、10日後だった。
 そいつは、名前をメイザ−ス・デッドと教えた以外何も話しちゃくれなかった。
 まっ、アタシもこんな性格だろ?そのせいで女と男というよりは、男と男の同居に近かったねぇ。」
確かに、レイラさんは、男にしか見えないので私は、それについては何もいわなかった。
「向こうが気遣って、石鹸を持ってきた時があってね。
 それが原因で、私の性別がバレたけどさ、それでもあいつの態度は変わらなかった。
 ・・・・あいつが来て、一月半かな・・・・それくらいしてやっとあいつは自分のことを話してくれた。
 あいつは、当時・裏稼業でも有名なチ−ムの一員だったそうだよ。
 それをよく思わなかった≪アマスガス≫のボスが自慢の二十二人衆の一人を使ってあいつを操って、あいつの恋人と仲間だった男を殺し、気の合っていた女性に重傷を負わしたこと・・・・そして、その次に意識が戻ったのは、アタシの病院に痛そうだ。
 10年前、一度あいつは姿を消し戻ってきたこともあった。
 7〜6年前は自分の弟を演じて暮らしたこともあったらしい。
 まぁ、変人奇人の類だね。私もだが。」
「いつ・・・何時私に興味を持ったんですか?」
「10年前らしいわ。
 あいつ曰くね、
 『月夜は、ナティアに似ているんだ。外見とかじゃなくて雰囲気なんだけどね。
  年が一回り違うから、結ばれることはないだろうけどそれでもそれでも僕に関心を向けさせていたいんだ。』
  だから、良くも悪くもあいつの思惑通りになっているんだよ。」
「じゃあ、レイラさんとあいつの関係は?」
「友達よ・・・夜を共にしたこともあるけどね。」
「へ?」
私は、彼女の返答に奇妙な顔をしてしまっているだろう。
「・・・こんな傷の女とだよ。」
そう言って、服をたくし上げたレイラさんの右脇腹は紅い花が咲いたように引き攣れていた。
「やけど?」
「いんや。
 この話は、何時かな。
 そこに居るんだろう、ルナを連れにきた人外のお方?」
「あははは、ばれてしまいましたね。
 さすがは、メディスンホイ−ルマスタ−?」
レイラさんの言葉のあと、入り口の壁のほうから一つの人の形が生まれた。
「久しぶり、月夜ちゃん?」
「天苑お兄ちゃん?」
そうその姿は、私が日本に居たころの大伯母の喫茶店の従業員だった。
しかし、10年前と寸分たがわぬその姿。
ヒマワリ色の肩口でそろえた髪も優しい色の瞳も、年齢すらも変わってはいない。
「永連・・・・いや、紫苑の命令だからね。
 ≪魔本主(ビブリオマスタ−)≫が配下・≪死の狩人≫の名と僕らの中で唯一人を殺せる僕の使命において、返してもらうよ。」
十二天将なのか・・・・・。
それにしても、殺気100%で、表情だけが笑顔というのもなかなか怖いものだ。
「一応、ここの主に案内する。
 ルナは、ベルと寝てろ。」








+−+―+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−−+−+−+−+−+−+−

ユア:今日は、ネット喫茶からこんにちわです。
ルナ:あと五分で、時間終了なのでさっさと行くそうだ。
ユア:今日のスペシャルサンクスは。


夜宵 吹雪様

天苑&死の狩人

彼にぴったりの名前&称号をありがとう。



ルナ:お金を余裕持たせるか、打ち込み早くしたら?
ユア:わかってるけどさ。
ルナ:ともかく、こんな作者ですが見捨てないで次回を待ってあげてください。、
ユア:では、また次回で。






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