◆−ある日の一時−すぅ (2003/12/19 19:23:04) No.28699
 ┣ある日の一時 1 「ファルとリナ」−すぅ (2003/12/19 21:04:35) No.28701
 ┗ある日の一時2 「ナイト・ブルー」−すぅ (2003/12/20 19:06:46) No.28717


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28699ある日の一時すぅ E-mail URL2003/12/19 19:23:04




  ある日の一時

わたし、ファル。
正確にはファルティー=リミュー=ルーア
ゼフィーリア・シティーのそばにあるけして大きくはない街にある神殿の巫女。
ガサガサ・・・
「ないなぁー・・・」
辺りは暗い、夜。
わたしは今、夜にしか咲かない、ナイト・ブルーって花を探してるの。
ナイト・ブルーはこの地域にも咲いてるはずなんだけど、生息している数はあまりないから、探しているの。
・・・・ドッカーン!・・・・
「え、なに?」
近くで爆発音が聞こえた。
わたしは、爆発音のしたほうに行く。

―――えっ?―――
私は目を疑った。
そこには、栗色で、髪の長い、女性とは呼べないくて、少女とはいえない女の人が、一人で盗賊団をつぶしていた。
その人が、何か言い、盗賊団のアジトへ入っていった。
わたしはその人が気になったので、私も女の人を追いかけて、アジトの中へ入っていった。

「お宝さん、お宝さんっと♪」
その人は、盗賊の集めたお宝をみて、言っている。
「・・・まだ、生き残りがいるみたいね・・・」
――えっ?――
私は辺りを見回す。
だけど、誰もいない。
「出てこないならこっちから行くわよっ!フレア・アローっ!!」
「ええっ!わたし?!」
ドカーン!

そして、物語が始まる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
後書き
新連載です。
あ、ごはんなので、コレでー

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28701ある日の一時 1 「ファルとリナ」すぅ E-mail URL2003/12/19 21:04:35
記事番号28699へのコメント


  ある日の一時1「ファルとリナ」

「ええっ!わたし?!」
ドッカーン
「観念した?!あたしにあったことが運の付ね!」
あたしは、とりあえず起き上がった。
「観念って、私盗賊じゃないよぉー・・・リカバリィ!」
「え・・・ご、ごめん・・」
そういって、その人は謝る。
「別にいいよ。たいした傷にはなってないから」
「そう。ほんとにごめん」
そう、何回も謝ってくる人
「そう何回も謝らなくてもいいよ。間違いは誰にでもあるから」
「うん・・・とりあえず、帰ろう?」
そう、言われたわたしは、首を横にふった。
「なんで?」
「ここらへんにね、夜にしか咲かない花『ナイト・ブルー』があるの。それをとりに来たから。戻らないよ」
そういって、わたしはまた、ナイト・ブルーを探すために立ち上がった。
「じゃあ、私も一緒に探すよ」
「え?」
「もともとは私がアジトつぶしたせいで貴方がここに来たわけだし」
正直、わたしは嬉しかった。
神殿の皆は、そんなの無いって言って、手伝ってくれなかったから・・・。
「ありがとう・・・」
「んで、あんた、名前・・・」
「リナーっ!」
また、誰か来た。
「・・・やっぱり、探すの手伝わなくていい。リナ・・・さん?帰ったほうがいいよ」
「そんな・・・!」
「リナっ!心配したんだぞ。盗賊いぢめをするなら、一言言ってからいけ。ゼルやアメリアも心配してるんだ。帰るぞ」
そっか、仲間なんだ・・・。
「・・・ぃゃょ・・・」
「なんか言ったか?」
「いやって言ったのよ!ガウリイは帰って!」
―――え・・・?今なんていったの・・・?―――
「リナ・・・」
「あたしは、子のこと一緒にナイト・ブルーを探すのよ!」
そんなこと・・・やらないでいい・・・
「・・・やらないでいいの・・・別に、無理、しなくても・・・良いの・・・、わたしは、ずっと、神殿でも、一人だった・・・だから、一人なんて、慣れてるの・・・一人だって、見つけること、できるよ・・・っ」
――どうしたんだろう・・・泣いてるの・・・?わたしが・・・?わたし、泣いたこと・・・神殿に来てから・・・ないのに・・・。――
「なあ、リナ・・・」
「なによ?ガウリイ」
「この子を、手伝ってやらないか?」
――・・・しなくても・・・いいのに・・・なんで・・・?――
「なあ、お前、なんていう名前だ?」
「わたし、ファル・・・ファルティー=リミュ=ルーアっていうの・・・」
「よろしくね、ファル」
わたしは微笑んで、
「うん、よろしくね、リナさん!ガウリイさん!」

こうして、わたしと、リナさんとガウリイさんのナイト・ブルー探しが始まった。

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28717ある日の一時2 「ナイト・ブルー」すぅ E-mail URL2003/12/20 19:06:46
記事番号28699へのコメント




  ある日の一時2「ナイト・ブルー」

「よろしくね、ファル」
わたしは微笑んで、
「うん、よろしくね、リナさん!ガウリイさん!」

こうして、わたしと、リナさんとガウリイさんのナイト・ブルー探しが始まった。
「ねえ、ファル、ナイト・ブルーってどんな花なの?」
「ナイト・ブルーは、花びらがバラのようで色は名前の通り青です、バラに似ているんですが、トゲが無いです。伝説の花とされていて、普通の人は知りません。ナイト・ブルーはあまり群生してないです」
「花に詳しいんだな」
「花が好きなので、本を読んでみつけただけですよ」
わたしはガウリイさんの質問に答える。
「そうえいば、ファル、なんで、神殿にいるの?花が好きなのに」
「わたし、花も好きなんですが、小さい頃から、白魔術や黒魔術・・・簡単に言えば、魔法ですけど、魔法にあこがれてたんです。それで、大きくなったら、色々な魔法が使えるオトナになりたい!っていうのが、夢だったんです。だから、神殿で巫女をやっています」
「ふーん・・・」
ガウリイさんが、気の無い返事をする。
「なあ、いま思ったんだが・・・」
「なによ、ガウリイ」
「あれ、その、ナイト何とかじゃないか?」
「どこにあるんですか?」
わたしは、ガウリイさんの向いている方に目を向ける。
「だからあれだよ」
「・・・ガウリイは人には見えないくらいのところも見えるんだっけ・・・」
リナさんが思い出したように言う。
「とりあえず言ってみましょ、ここでぐずぐずしててもしょうがないわ」
「そうですね、ガウリイさん、そこまで案内してもらえますか?」
「おう」

ガウリイさんが返事をしてから10分

「ついたぜ」
そこには、じゅうたんを敷いたような一面の青い花があった。
「・・・これ・・・」
「どう?ファル」
「ナイト・ブルーです。間違いなく」
わたしは、確信した。この花がナイト・ブルーであることに―――――
「よかったわね!ファル!ナイト・ブルーが見つかって」
「うんっ・・・リナさん、ガウリイさん、この花の花言葉知ってますか?」
わたしは、リナさんとガウリイさんに聞いてみる。
「知らないわ」
「オレもだ」
わたしは、ゆっくりと答える。
「この花言葉は、『寂しさと悲しみを乗り越える勇気』です」
「始めて知ったわ・・・」
「オレなんか、ナイト・ブルー自体知らなかったぜ」
わたしは、心の中で苦笑いした。
「わたし、神殿に戻ります。短かったですけど、楽しかったです。一緒に探してくれて、ありがとうございました。」
「うん、わたしも、楽しかったわ、さようなら」
「オレもだぞ、ファル、元気でな」
「はい・・・リナさんとガウリイさんに、スィーフィード様のご加護がありますように・・・」

そして、わたしは、神殿に帰った。
                          −END−
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あとがき
このあとがきを読んでいただいているということは、物語を読んでくださったのですね。ありがとうございます。
この物語はまだ続きます。ですが、この「ある日の一時」はここで終わりになります。
この続きは「また出会う日」です。

最後に『注意』なのですが、この物語に出てくる「ナイト・ブルー」と「花言葉 寂しさと悲しみを乗り越えられる勇気」はわたしが考えたものです。
ですから、本当に現実にある、とは思わないでください。
それでは、「また出会う日」を読んでくださいませ。
感想をもらえるととてもうれしいです。
       ――ある日の一時を読んでいただいた皆様へ 作者 すぅより――

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