◆−剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第3章 1−棒太郎 (2003/10/11 19:17:43) No.27326
 ┣♪想い出〜がい〜っぱ〜い♪(汗)−エモーション (2003/10/12 22:01:42) No.27358
 ┃┗Re:♪想い出〜がい〜っぱ〜い♪(汗)−棒太郎 (2003/10/13 23:01:31) No.27383
 ┣剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第3章 2−棒太郎 (2003/10/15 16:23:19) No.27405
 ┃┗魔族の愛し方は無理心中……(汗)−エモーション (2003/10/15 22:13:43) No.27417
 ┃ ┗悲恋の最上級ですな、心中・・・・・・−棒太郎 (2003/10/16 22:45:43) No.27440
 ┗剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第3章 3−棒太郎 (2003/10/17 16:57:43) No.27444
  ┗ダルフィン様が本当に切ないです……−エモーション (2003/10/17 22:05:24) No.27451
   ┗Re:ダルフィン様が本当に切ないです……−棒太郎 (2003/10/19 23:37:56) No.27477


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27326剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第3章 1棒太郎 2003/10/11 19:17:43


こんばんは、棒太郎です。
見切り発車でいったので、どんどん話が大きくなってます。
とうか、ジゴマがエライ出張りすぎ。
それでは、どうぞ。

*************************************


『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第3章 1
  
  「想い出地獄」


「〜〜〜〜♪〜〜♪」
軽快な鼻歌を歌いながら、マダム・ロペティは足取り軽く歩いていた。
「愉しそうだな、ロペティ。」
「あら―――?」
聞こえてきた声に、ロペティは意外そうな声を上げた。
「デッドエンド、貴方まで出てきたの?」
黒コートの男に、あらあらと声をかけた。
「わたくしってそんなに信用ないのかしら?」
わざとらしくさめざめと嘆いた。
「ふ、飛び入りがどうやらどでかいとのことでな。保険としてだそうだ。まあ、半分は俺が無理を言って、出してもらったがな。」
「あら、そうなの。そんなに気になる?」
「カラミティ、ベル=ベージュ、クロックワークを相手にして、一人も欠けてないというしな。」
そう言い、デッドエンドと呼ばれた男は、凄惨な笑みを浮かべた。
「貴方に目をつけられるなんて可哀想ね。でもコタロウ君は手を出さないでね。」
「体術使いの少年か。お前が愉しそうなのはソレか。」
「うふふ。早く来ないかしら?あれやこれやいろいろとして、いっぱい可愛がってあげるから。」
うふふ、と妄想を繰り広げるロペティに、デッドエンドはひとつ笑みを浮かべるとコートを翻して去っていった。

 ゾクッ
「!?なんだよ、この悪寒は?」
コタロウは体に走った悪寒に、思わず辺りを見回した。
「コタロウ、どうしたの?」
「あ、なんでもないよ。」
はははと笑って、コタロウは誤魔化した。
(まあ、厄介そうなのに目をつけられたようだからなぁ)
そんなコタロウを見て、ガウリイは心の中で思った。
「なあ、リナ。ヴェルさん、ほんとに一人で大丈夫なのか?」
「大丈夫よ。伊達にじいちゃんの弟子じゃないわよ。」
リナは自信満々にそう言った。
(リナのじいちゃんもどんな人なんだろうな?)
一行の中にヴェルディオスの姿はなかった。
敵がこちらに気づいたため、別のところから相手を探ってみると言っていた。
またかく乱の意味も込めて、ひとり別行動を取ることにしたのだった。
「それよりガウリイ。あんたも大丈夫なの?」
「なにが?」
「なにが、ってリュウゼンのことに決まってるでしょ!また出遭っちゃってるし。」
「そうだな・・・・・ま、なんとかなるさ。」
「ったく、なんでそんな脳天気なの・・・・・」
ハアッとリナは溜息をついた。
(次に遭えば・・・・・戦いは避けられない、か。)
ちらりとミヤリの方に目をやった。
(いや・・・・・まだ可能性はあるはずだ・・・・・)
「!?」
突如、ガウリイは足を止めた。
「ガウリイ、どうしたの?」
「ガウリイのにいちゃん?」
ガウリイは無言で剣に手をかけた。
やがてどこかから異質な風が吹き付けてきた。
「これはっ!?」
コタロウも構え、ミヤリを庇う。
今は夜ではないので、ミヤリの力は使えない。
異質な風は徐々に凄まじさを増し、リナたちに近づいてきた。
「ガウリイ・・・・・・これってまさか・・・・・」
「ああ・・・・・・」
リナの頬に汗が流れ落ちる。
やがてソレは姿を現した。
黒のシルクハットに、黒の外套、白いマフラーを首にかけ、白い手袋をはめた手には黒光りするステッキが握られていた。
「なんで・・・・・こいつが・・・・・」
リナは絶句した。
ソレは確かに以前対峙したことがあった。

「饗はここかね?」


風に葉を揺らす大木の太い枝に、一人の男が腰掛けていた。
手にした繰り糸を愉しげに見ながら、時折その指を動かしていた。
「さぁてさて、第2幕の開演さね。」
その男――ジゴマの背後に、デッドエンドが現れた。
「それじゃ、あちらのお出迎えを頼むぜ。」
「御意。」
その言葉を残し、デッドエンドの姿は消えた。


現れた黒衣の男に、コタロウはイヤな汗が流れるのを感じた。
それはミヤリも同じだった。
その男の異質さを全身で感じ取っていた。
「コタロウ、守りを頼む。リナもだ。」
ガウリイの言葉に、リナは驚きの声を上げた。
「ガウリイ!あんた一人でいくつもり!?」
「まだ、なにかいる。」
油断なく剣を構えたままガウリイは言った。
「!?」
その言葉に応えるように、もうひとつ影が現れた。
「ま・・・まさか・・・・・・・」
そこにいたのは一人の少女だった。
「おねえ・・・・ちゃん・・・・・・・」
「ニ、ニーヤ・・・・・・・」
リナは呆然と少女の名を呟いた。
「!?避けろ!!」
ガウリイの叫び声が響いた。
黒衣の男のステッキが横に薙ぐように動いたかと思うと、その射線上にあったものが鋭い切り口を見せて切れた。
「ガウリイのにいちゃん!こいつはっ!」
「この世界とは別の存在らしい!だけど、こいつは前に倒されたはずだ!」
そう言い、ガウリイは男に切りかかっていった。
「おねえ・・・ちゃん・・・・・たす・・けて・・・・・」
ニーヤと呼ばれた少女は、虚ろな瞳で呟きながらゆっくりと近づいてきた。
「ニーヤ・・・・・」
「やみ・・が・・・・・や・・み・・・・・・おねえちゃん・・・も・・・・・」
 ジャラリ
そう音がした。リナは横へ飛び退いた。
それと同時に鉤爪の付いた鎖がリナのいた場所へ襲い掛かっていた。
「お・・ねえ・・・・ちゃんも・・・・・いっしょに・・・いこ・・よ・・・・」
そう言い、ニーヤは虚ろな笑みを浮かべた。


「あら、お出迎え?」
嘲笑うような笑みを浮かべ、ダルフィンはやって来た影に向かって言った。
「そうだ。」
そこにはデッドエンドが立っていた。
「あなた・・・・少しは楽しませてくれるのかしら?」
「ふふ、そう慌てることはない。この前はお楽しみ頂けず、申し訳ございません、とマスターが仰っていた。」
ふうんと、ダルフィンは呟く。
「だから、今回はお楽しみ頂けるはず、とのことだ。」
そう言うや、バッとダルフィンの目の前を遮るように、コートを広げ、投げつけた。
ダルフィンがわずかに指を動かすと、コートは瞬く間に消滅した。
だが、それと同時にあたりは別の空気が支配した。
「ふぅん。」
少しも動じることなく、ダルフィンは周りを見回した。
「少しはやるようね。」
だが、そのとき―――

 クカ クカカカ クカカカカカカカカ

「!?」
突如笑い声が響いてきた。
その声を聞くや、ダルフィンは先程までとは打って変わり、殺気を放ち身構えた。
忘れもしない声であった。
かつて味あわされた屈辱が蘇る。
やがて前方から足音が聞こえてきた。
奴か―――そう思っていたダルフィンの前に、足音の主の姿が見えた。
「―――!?」
その瞬間、ダルフィンは目を見開いた。
そこにいたのは、錫杖に似た杖を持ったひとりの男だった。
「あ・・・・・・・あ・・・・・・」
半ば放心したような声をあげた。
ずっと心の奥に大切に仕舞い続けた、叶わぬと知りながらまた会えることを望んでいた人物の姿であった。
立ち尽くすダルフィンに、男はにこりと微笑んだ。
そっと静かに手を差し出してきた。
ダルフィンは吸い寄せられるように、男の下へと歩いていった。
男のすぐ前まで来たダルフィンは、じっと男の顔を見つめ、その胸に飛び込んだ。
男も優しくダルフィンを抱きしめる。
ダルフィンの瞳から一筋の涙が零れた。
変わらぬぬくもりであった。
しばらくそうしていたダルフィンは、やがて顔をあげ男を見つめた。
そして言葉をつむぎだそうとした時、

 ドッ

胸に小さな鈍い衝撃が走った。
ゆっくりと視線を下ろすと、男の手に逆手に握られた仕込杖が深々と突き刺さっていた。
ダルフィンは再び男の顔に視線を戻した。
「デ・・・・・・・・・」
言いかけたとき、また深く仕込み杖が食い込んだ。
それはいかなる魔技なのか。
その刃は、アストラルサイドにあるダルフィンの急所を貫いていた。
ガクリとダルフィンは膝を折った。


*************************************

う〜〜ん、予想以上に大きくなってしまった。
”ノスタルジア”、どうやって収集つけよう・・・・・・
それでは、また次回。

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27358♪想い出〜がい〜っぱ〜い♪(汗)エモーション E-mail 2003/10/12 22:01:42
記事番号27326へのコメント

棒太郎様、こんばんは。

>こんばんは、棒太郎です。
>見切り発車でいったので、どんどん話が大きくなってます。
>とうか、ジゴマがエライ出張りすぎ。
>それでは、どうぞ。

……私は8、9、10と自主的リテイク出しまくりしてます……(汗)
何回目だろう……。内容が精神的にキツくない分、ポーラさんの時よりましだけど……(遠い目)
それはともかく、強敵が次々と出てきましたね。
そして、お懐かしい(リナ達にとっては、思い出したくもない相手ですが)顔ぶれが……。
どうなるのかなと思いながら、読ませていただきました。


>聞こえてきた声に、ロペティは意外そうな声を上げた。
>「デッドエンド、貴方まで出てきたの?」
>黒コートの男に、あらあらと声をかけた。

さすがに、自分と同レベルのものが表に出てくるのは、ロペティさんにとっても
珍しい出来事なんですね。

>「貴方に目をつけられるなんて可哀想ね。でもコタロウ君は手を出さないでね。」
>「体術使いの少年か。お前が愉しそうなのはソレか。」
>「うふふ。早く来ないかしら?あれやこれやいろいろとして、いっぱい可愛がってあげるから。」

……あれやこれやって……(滝汗)い、一体何を……。そしてどんな妄想を……(滝汗)

> ゾクッ
>「!?なんだよ、この悪寒は?」
>コタロウは体に走った悪寒に、思わず辺りを見回した。

コタロウくん……。嫌な妄想電波を感じたのですね……(ほろほろ)
がんばれ、少年。

>(まあ、厄介そうなのに目をつけられたようだからなぁ)
>そんなコタロウを見て、ガウリイは心の中で思った。

そしてさすがです、ガウリイ。こんな事に関しても、変な気(笑)を察知するのですね。

>黒のシルクハットに、黒の外套、白いマフラーを首にかけ、白い手袋をはめた手には黒光りするステッキが握られていた。
>「なんで・・・・・こいつが・・・・・」
>リナは絶句した。
>ソレは確かに以前対峙したことがあった。
>
>「饗はここかね?」

何故、これがここにいるーーーっ?!!

>風に葉を揺らす大木の太い枝に、一人の男が腰掛けていた。
>手にした繰り糸を愉しげに見ながら、時折その指を動かしていた。
>「さぁてさて、第2幕の開演さね。」
>その男――ジゴマの背後に、デッドエンドが現れた。
>「それじゃ、あちらのお出迎えを頼むぜ。」
>「御意。」
>その言葉を残し、デッドエンドの姿は消えた。

ジゴマさん……ほんとにいろいろと趣向を凝らしているようで……。
ここで座っているのは、ヴェルディオスさんでしょうか。
それともリュウゼンさんか……。
どちらにしても、ジゴマさんは何を仕掛ける気なのでしょう。

>その言葉に応えるように、もうひとつ影が現れた。
>「ま・・・まさか・・・・・・・」
>そこにいたのは一人の少女だった。
>「おねえ・・・・ちゃん・・・・・・・」
>「ニ、ニーヤ・・・・・・・」

ニーヤちゃんまで……(汗)
黒邪の件は、リナ達にとって、ひたすら無力感と後味の悪さしか与えなかった事件でしたが、
今起きている状況は、そう言ったものを利用しているのでしょうか。
凄く厄介ですね……(汗)

>「あら、お出迎え?」
>嘲笑うような笑みを浮かべ、ダルフィンはやって来た影に向かって言った。

デッドエンドさんは、ダルフィン様のお出迎えでしたか。
確かにダルフィン様はVIP中のVIPですが……。

>「ふぅん。」
>少しも動じることなく、ダルフィンは周りを見回した。
>「少しはやるようね。」
>だが、そのとき―――
>
> クカ クカカカ クカカカカカカカカ
>
>「!?」
>突如笑い声が響いてきた。
>その声を聞くや、ダルフィンは先程までとは打って変わり、殺気を放ち身構えた。
>忘れもしない声であった。
>かつて味あわされた屈辱が蘇る。

あああああああああ、ナイの方まで……(汗)
それにしてもナイの方は、ダルフィン様に完璧に嫌われているようですね。
……無理もないですが。

>その瞬間、ダルフィンは目を見開いた。
>そこにいたのは、錫杖に似た杖を持ったひとりの男だった。
>「あ・・・・・・・あ・・・・・・」
>半ば放心したような声をあげた。
>ずっと心の奥に大切に仕舞い続けた、叶わぬと知りながらまた会えることを望んでいた人物の姿であった。

ナイの方……と思いきや、デイルさん……。的確に弱点になる相手を選んでますね……。
それともさすがに、ナイの方を真似ることはできなかったのでしょうか。
理由はどうあれ、これは……ダルフィン様にとってキツイ攻撃です……(汗)

>ダルフィンは吸い寄せられるように、男の下へと歩いていった。
>男のすぐ前まで来たダルフィンは、じっと男の顔を見つめ、その胸に飛び込んだ。
>男も優しくダルフィンを抱きしめる。
>ダルフィンの瞳から一筋の涙が零れた。

……ダルフィン様……(ほろり)
これは本当に……恋する乙女(年齢制限なし)には、罠かもしれない、とか、
騙されるなと言う発想を持て、というのは無理な状況です……。

>胸に小さな鈍い衝撃が走った。
>ゆっくりと視線を下ろすと、男の手に逆手に握られた仕込杖が深々と突き刺さっていた。
>ダルフィンは再び男の顔に視線を戻した。
>「デ・・・・・・・・・」
>言いかけたとき、また深く仕込み杖が食い込んだ。
>それはいかなる魔技なのか。
>その刃は、アストラルサイドにあるダルフィンの急所を貫いていた。
>ガクリとダルフィンは膝を折った。

キツイです、これは……。相手の気持ちや大切な思いを踏みにじって弄ぶ、
何とも嫌な攻撃です……(汗)
ダルフィン様、大丈夫でしょうか。

>う〜〜ん、予想以上に大きくなってしまった。
>”ノスタルジア”、どうやって収集つけよう・・・・・・
>それでは、また次回。

何だか本当に凄い展開です。
リナ達とダルフィン様、絶体絶命のピンチですね。
そして、どうやらヴェルディオスさん、またはリュウゼンさんには、
ジゴマさんがちょっかい出そうとしているようですし。
続きが楽しみですーーっ!!(じたばた)

それでは、じたばたしつつ、今日はこの辺で失礼いたします。

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27383Re:♪想い出〜がい〜っぱ〜い♪(汗)棒太郎 2003/10/13 23:01:31
記事番号27358へのコメント


>棒太郎様、こんばんは。

>……私は8、9、10と自主的リテイク出しまくりしてます……(汗)
>何回目だろう……。内容が精神的にキツくない分、ポーラさんの時よりましだけど……(遠い目)
>それはともかく、強敵が次々と出てきましたね。
>そして、お懐かしい(リナ達にとっては、思い出したくもない相手ですが)顔ぶれが……。
>どうなるのかなと思いながら、読ませていただきました。

こんばんわ、エモーションさん。
今回は前にも増して、いろいろとでてきてます。
もうジゴマが出張りすぎて、エランギスたちの影が薄くなっちゃってるような・・・・
懐かしい面々もでてきて、どう収拾つけんだよ、おい、ってなことになってます。


>>「デッドエンド、貴方まで出てきたの?」
>>黒コートの男に、あらあらと声をかけた。
>
>さすがに、自分と同レベルのものが表に出てくるのは、ロペティさんにとっても
>珍しい出来事なんですね。

ロペティをトランプのエースに例えるなら、デッドエンドはジョーカーとなりますので。
だもんで、ロペティにとっても自分が出てきて、なおかつデッドエンドも出てくるというのは意外なんです。

>>「うふふ。早く来ないかしら?あれやこれやいろいろとして、いっぱい可愛がってあげるから。」
>
>……あれやこれやって……(滝汗)い、一体何を……。そしてどんな妄想を……(滝汗)

もうここでは放送できないような、大人の時間な妄想です・・・・・

>>コタロウは体に走った悪寒に、思わず辺りを見回した。
>
>コタロウくん……。嫌な妄想電波を感じたのですね……(ほろほろ)
>がんばれ、少年。

鍛えているだけあって、危険を察知する力は常人より上です。

>>(まあ、厄介そうなのに目をつけられたようだからなぁ)
>>そんなコタロウを見て、ガウリイは心の中で思った。
>
>そしてさすがです、ガウリイ。こんな事に関しても、変な気(笑)を察知するのですね。

伊達にリュウゼンに目をつけられてるわけではないですから。

>>黒のシルクハットに、黒の外套、白いマフラーを首にかけ、白い手袋をはめた手には黒光りするステッキが握られていた。
>>「なんで・・・・・こいつが・・・・・」
>>リナは絶句した。
>>ソレは確かに以前対峙したことがあった。
>>
>>「饗はここかね?」
>
>何故、これがここにいるーーーっ?!!

これが”ノスタルジア”の恐ろしいところですね。
しかし、こんなの出してしまってどうしよう、ほんと・・・・

>>「さぁてさて、第2幕の開演さね。」
>>その男――ジゴマの背後に、デッドエンドが現れた。
>>「それじゃ、あちらのお出迎えを頼むぜ。」
>>「御意。」
>>その言葉を残し、デッドエンドの姿は消えた。
>
>ジゴマさん……ほんとにいろいろと趣向を凝らしているようで……。
>ここで座っているのは、ヴェルディオスさんでしょうか。
>それともリュウゼンさんか……。
>どちらにしても、ジゴマさんは何を仕掛ける気なのでしょう。

リナたちや、ダルフィンらを確実に追い込める手を使うので、いろいろと仕込みをしております。

>>そこにいたのは一人の少女だった。
>>「おねえ・・・・ちゃん・・・・・・・」
>>「ニ、ニーヤ・・・・・・・」
>
>ニーヤちゃんまで……(汗)
>黒邪の件は、リナ達にとって、ひたすら無力感と後味の悪さしか与えなかった事件でしたが、
>今起きている状況は、そう言ったものを利用しているのでしょうか。
>凄く厄介ですね……(汗)

もうばっちし利用しております。
相手の想い出を利用して、相手を仕留める技です。

>>「あら、お出迎え?」
>>嘲笑うような笑みを浮かべ、ダルフィンはやって来た影に向かって言った。
>
>デッドエンドさんは、ダルフィン様のお出迎えでしたか。
>確かにダルフィン様はVIP中のVIPですが……。

リナたち以上に、特別待遇で準備してます。

>> クカ クカカカ クカカカカカカカカ
>>
>>「!?」
>>突如笑い声が響いてきた。
>>その声を聞くや、ダルフィンは先程までとは打って変わり、殺気を放ち身構えた。
>>忘れもしない声であった。
>>かつて味あわされた屈辱が蘇る。
>
>あああああああああ、ナイの方まで……(汗)
>それにしてもナイの方は、ダルフィン様に完璧に嫌われているようですね。
>……無理もないですが。

ダルフィンは完全に彼を嫌っております。
というか、分かってて神経逆撫でするようなことしてますから。

>>半ば放心したような声をあげた。
>>ずっと心の奥に大切に仕舞い続けた、叶わぬと知りながらまた会えることを望んでいた人物の姿であった。
>
>ナイの方……と思いきや、デイルさん……。的確に弱点になる相手を選んでますね……。
>それともさすがに、ナイの方を真似ることはできなかったのでしょうか。
>理由はどうあれ、これは……ダルフィン様にとってキツイ攻撃です……(汗)

ダルフィンの想い出は、彼へのほうが強かったようです。
そしてそのほうがより的確な攻撃になりますから。

>>男も優しくダルフィンを抱きしめる。
>>ダルフィンの瞳から一筋の涙が零れた。
>
>……ダルフィン様……(ほろり)
>これは本当に……恋する乙女(年齢制限なし)には、罠かもしれない、とか、
>騙されるなと言う発想を持て、というのは無理な状況です……。

いくら頭ではわかっていても・・・・・というやつです。
700年間もずっと思い続けてきたんですから、なおさらです。

>>胸に小さな鈍い衝撃が走った。
>>ゆっくりと視線を下ろすと、男の手に逆手に握られた仕込杖が深々と突き刺さっていた。
>>ダルフィンは再び男の顔に視線を戻した。
>>「デ・・・・・・・・・」
>>言いかけたとき、また深く仕込み杖が食い込んだ。
>>それはいかなる魔技なのか。
>>その刃は、アストラルサイドにあるダルフィンの急所を貫いていた。
>>ガクリとダルフィンは膝を折った。
>
>キツイです、これは……。相手の気持ちや大切な思いを踏みにじって弄ぶ、
>何とも嫌な攻撃です……(汗)
>ダルフィン様、大丈夫でしょうか。

ある意味、精神攻撃ですからね。
二重にキツイでしょう。

>>う〜〜ん、予想以上に大きくなってしまった。
>>”ノスタルジア”、どうやって収集つけよう・・・・・・
>>それでは、また次回。
>
>何だか本当に凄い展開です。
>リナ達とダルフィン様、絶体絶命のピンチですね。
>そして、どうやらヴェルディオスさん、またはリュウゼンさんには、
>ジゴマさんがちょっかい出そうとしているようですし。
>続きが楽しみですーーっ!!(じたばた)
>
>それでは、じたばたしつつ、今日はこの辺で失礼いたします。

もう、本当にみんな絶体絶命な状況です。
いきなりクライマックスかよ!、みたいな展開になってきました。
ほんとジゴマをどうにかしないといけませんよ。
それでは、なるだけ早めに続きをお届けできるようにしたいと思います。
どうもありがとうございました。

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27405剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第3章 2棒太郎 2003/10/15 16:23:19
記事番号27326へのコメント

こんにちは、棒太郎です。
ジゴマが出張りすぎてるせいで、他の人たちの影が薄くなっちゃってるような・・・・・・
ちゃんとフォローしなきゃ・・・・・
話は変わって、先日『リーグ・オブ・レジェンド』を観に行きました。
あーゆークロスオーバー物、大好き。
さあ、次は『フレディVSジェイソン』だ!


*************************************


 『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第3章 2

力無く地面に膝をついたダルフィンは、自分の胸を貫く刃を、呆然としたような瞳で見つめていた。
そして男の顔へと目を向け、弱々しく両手をあげようとした。

 グリュッ

そのとき、刃が捻られた。
ダルフィンの体がビクリと大きく震え、刃がスッと抜かれるとともに、ゆっくりと前へ倒れこんだ。
そして、男は仕込み杖をその背に、もう一度突き刺した。
一瞬小さく痙攣したダルフィンの体が動かなくなったのを見て、男は刃をダルフィンから抜き取った。



「エランギス隊長。準備は整いました。」
セロジネがエランギスの後ろで、膝をつき報告した。
「そうか。騎士団の連中はどうした?」
「先にジゴマ殿が示した場所へ向かいました。しかし、よろしいのですか?」
「何がだ?」
「神殿を襲った者を、あの男に任せて。」
ジゴマが「貴方様がたではちと苦しいかも知れませんな」と言ったのを、不快に思っているようだ。
「本人が始末するというのだから、構わんさ。しくじればその時だ。」
そうは言いながらも、言葉の端にジゴマが返り討ちにあうことを望んでいる色が見える。
「ふ、それでは裏切り者の始末にいくとするか。」

その場は、まさに一触即発の空気に包まれていた。
そこに対峙する3人―――正確にはそのうちの2人から発せられていた。
一人は、背に大剣を背負った男、もう一人はスラリとした長剣を持った女性。
ヴェルディオスとカトレアであった。
「初っ端から出会っちまうとはな・・・・・」
ヴェルディオスは、小さく息をついた。
「二人で来るか?いいぜ、来な。」
剣の柄に手をかける。
「待て、ヴェルディオス。そう早まるな。」
「なんだ、グラマト。」
「我らとて、事を構えに来たわけではない。お前の話が聞きたい。」
グラマトの言葉に、ヴェルディオスは首をかしげる。
「そして、できれば我々と来てもらえんか?神殿を立て直すために。」
「・・・・・お前も今の神殿はおかしいと思ってたわけだ。」
その時、それを遮るようにカトレアが叫んだ。
「グラマトさん!何をそのようなことを!ヴェルディオス、抜け!!」
剣を構え、キッとヴェルディオスを睨みつける。
「待て!カトレア!」
「いや、いいさ。」
ヴェルディオスもゆっくりと剣を抜いた。
「キチンと話をつけとおかないとな。」
お互いの間に緊迫した空気が流れる。
しばらくにらみ合っていたがやがて、
「紅蓮!!」
カトレアの剣が炎のうねりをあげて、襲い掛かった。
だが、ヴェルディオスはそれを最小の動きでかわす。
ニ撃、三撃と攻撃を繰り出していくが、すべて流れる水のようにかわしていった。
(神殿にいたころと動きが違う・・・・・・なんという体捌きだ。)
グラマトが心の中で呟いた。
「くっ!!」
「カトレア。剣の力に頼っては俺は倒せん。」
「黙れっ!」
叫んで、カトレアは剣を振りかぶった。
そのとき、今までじっとしていたヴェルディオスの剣が閃いた。

 キィィンッ

刃と刃がぶつかり合う音が響いたと思うと、カトレアの剣が半ばから折れ、宙を舞った。
「まだやるか?」
幼子を優しく諭すような声で、ヴェルディオスが訊ねた。
「う、あああっ!」
折れた剣を手にカトレアはヴェルディオスに向かっていった。

 ズッ

「え?」
カトレアが意外そうな声を上げた。
ヴェルディオスは彼女の剣を、なんの抵抗も無く左肩に受けていた。
「どう・・して・・・・?」
「当座のところ、これで落とし前にしてくれ。」
カトレアの頭を優しく抱きしめ、ヴェルディオスが言った。
「あのとき、お前を置いていったこと・・・・・すまなかった・・・・・」
その言葉を聞くや、カトレアの瞳から大粒の涙がぽろぽろと零れてきた。
「ヴェルディオス・・・・・私は・・・・私は・・・・・・・・」
「すまん・・・・・カトレア・・・・・・・」
どうにか収まったようで、ホッと息をついたグラマトだったが、次の瞬間何かに気が付いた。
「!?ヴェルディオス!カトレア!」
「!!」
ヴェルディオスはカトレアを庇うようにして、身を捻りつつ、剣を繰り出した。

 ガキンッ

何かが弾かれた。
「やれやれ、どいつもこいつも情に流されやがって。」
嘲笑うかのような声が聞こえてきた。
「てめえ・・・・・」
「まあいい。ここで全員我が”殺戮者(スレイヤー)”の糧となってもらおう。」
向こうから、エランギスとセロジネが姿を現した。
手に持っていた鞘に先程弾かれたもの――エランギスの剣、”殺戮者”が飛び込むようにひとりでに収まった。
「リカステも後を追わしてやるから安心しろ。実験体としたあとでな。」
「!?リカステをどうする気!?」
カトレアが叫んだ。
「新たな技術の発展に役立ってもらうのさ。」
ニヤリとエランギスが笑った。
「あのバケモンのようなか?ふざけるなよっ!?」
「ふざけてはいないさ。いたって大真面目だ。」
両者の間に、不可視の火花が飛び散る。
「死ね。」
そう言い、セロジネが剣を構えた。
「!」
その瞬間、ヴェルディオスはカトレアを抱き寄せ、横へ跳んだ。
シュッとヴェルディオスの右腕に軽い切り傷が出来た。
「てめえ・・・・それは・・・」
「ふふふ、この技を使えるのはあなただけじゃないですよ。」
見ると、セロジネの影が伸び、その影の刃をヴェルディオスの影に突き立てていた。
「秘剣 影法師。どちらが上か試して見ますか?」
もう一方では、グラマトとエランギスが対峙していた。
「グラマト、お前はもう少し賢い人間だと思っていたがな。」
「ふん、私はお前のような人間にはならん。」
やれやれとエランギスは肩を竦めると、”殺戮者”の柄に手をかけた。
「そういえば、お前達はこいつのことをあまり知らんな。この機会だ。とくと見ておけ。」
そう言うと、”殺戮者”がカチカチと震えるように鳴り出した。
「お前の心を映し出しているような剣だな。」
「お褒めの言葉と受け取っておこう。」



倒れたダルフィンを見つめながら、男は引き抜いた仕込み杖を大きく振るい、鞘に納めた。
ダルフィンの体は、彫像のように地面に倒れたまま、動くことは無かった。
しばしダルフィンを見つめた後、彼は踵を返し、元来た方向へ歩き出した。
だが、3,4歩足を進めた時、ゾクリとした震えを感じた。
それに足を止めたとき、背後から「あなた・・・・・・」と声が聞こえた。
サッと振り返ると、美しい幽鬼のようにダルフィンが立っていた。
その顔には、澄んだ笑みが浮かんでいた。
男の手から仕込み杖が閃いたかと思うや、先程と寸分違わぬ位置に刃が突き刺さった。
ズズッと刃が押し込まれた。
だが、ダルフィンの顔には笑みが浮かんだままだった。
「貴方が・・・・・私を滅ぼしてくれるの?」
無邪気な子供のように、問いかけた。
ゆっくりと男に向かって歩を進めてゆく。
一歩歩くごとに、剣がズブリ、ズブリと押し込まれてゆく。
だが、彼女の背中からは剣の先が突き出てはいない。
アストラルサイドにあるダルフィンの身に、押し込まれていく。
そして、すぐ側までやってくると、ダルフィンは愛しげに男の頭を両手に包み込んだ。
「ならば、ともに行きましょう。愛する者を滅ぼし、そして愛する者に滅ぼされる―――それが魔族の愛し方・・・・・・」
そっとダルフィンは顔を近づけ、男の唇と自分の唇を合わせた。
「貴方にまた会えることを願っていた。でも会えたとしても、私は魔族。人のようには貴方を愛せない。でも、貴方が滅ぼしてくれるのなら――――」
そして、力が解放され、目の前が白くなっていった。


*************************************

ただでさえ、”ノスタルジア”でヒィヒィ言ってるのに、騎士団の因縁が加わってもう大変なことに・・・・・・
これは長丁場になりそうな・・・・・
それではまた。

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27417魔族の愛し方は無理心中……(汗)エモーション E-mail 2003/10/15 22:13:43
記事番号27405へのコメント

棒太郎様、こんばんは。

>こんにちは、棒太郎です。
>ジゴマが出張りすぎてるせいで、他の人たちの影が薄くなっちゃってるような・・・・・・
>ちゃんとフォローしなきゃ・・・・・

ジゴマさん……ほとんど脚本・出演・監督を行っているというノリですね。
はじめはそれとなく状況を動かし、気が付いたときには事態をエスカレートさせている……
書き手にとっては、恐るべきタイプのキャラかもしれないですね。ジゴマさん……(^_^;)

>さあ、次は『フレディVSジェイソン』だ!

ホラーの二大巨頭ですね。「13日の金曜日」……続編がやたら出ていたけれど、
私の中ではやっぱりPart1が一番だったりします。(次点はPart3)
ところでどうやって対決するんでしょう……。


>ダルフィンの体がビクリと大きく震え、刃がスッと抜かれるとともに、ゆっくりと前へ倒れこんだ。
>そして、男は仕込み杖をその背に、もう一度突き刺した。
>一瞬小さく痙攣したダルフィンの体が動かなくなったのを見て、男は刃をダルフィンから抜き取った。

ダルフィン様が……(汗)
仮にも五大魔族の一人、そう簡単に滅ぶとは思いませんが、それなりのダメージを
受けた、ということでしょうか。

>「待て、ヴェルディオス。そう早まるな。」
>「なんだ、グラマト。」
>「我らとて、事を構えに来たわけではない。お前の話が聞きたい。」
>グラマトの言葉に、ヴェルディオスは首をかしげる。
>「そして、できれば我々と来てもらえんか?神殿を立て直すために。」
>「・・・・・お前も今の神殿はおかしいと思ってたわけだ。」

こちらはジゴマさんの仕掛けた状況ではなく、現実にエンカウントしたのですね。
キツさにかわりはないですが。
そして、グラマトさんの言葉から察するに、やはり騎士団の方々は今の神殿に、
組織にありがちなものとは違う、何か不可解な黒い部分を感じ取っていたのですね。

>カトレアの剣が炎のうねりをあげて、襲い掛かった。
>だが、ヴェルディオスはそれを最小の動きでかわす。
>ニ撃、三撃と攻撃を繰り出していくが、すべて流れる水のようにかわしていった。
>(神殿にいたころと動きが違う・・・・・・なんという体捌きだ。)
>グラマトが心の中で呟いた。

ヴェルディオスさん……ベルベインじーちゃんに、徹底的にしごかれたのですね。

>「え?」
>カトレアが意外そうな声を上げた。
>ヴェルディオスは彼女の剣を、なんの抵抗も無く左肩に受けていた。
>「どう・・して・・・・?」
>「当座のところ、これで落とし前にしてくれ。」
>カトレアの頭を優しく抱きしめ、ヴェルディオスが言った。
>「あのとき、お前を置いていったこと・・・・・すまなかった・・・・・」
>その言葉を聞くや、カトレアの瞳から大粒の涙がぽろぽろと零れてきた。
>「ヴェルディオス・・・・・私は・・・・私は・・・・・・・・」
>「すまん・・・・・カトレア・・・・・・・」

剣士故に、こんな形でしか、互いの気持ちを示せない……。
カトレアさんもヴェルディオスさんも、本当に不器用で、でも下手なラブシーンより
互いに対する気持ちが分かる場面です。
この2人も、最後にはどんな形であれ、幸せになって欲しいです。

>ヴェルディオスはカトレアを庇うようにして、身を捻りつつ、剣を繰り出した。
>
> ガキンッ
>
>何かが弾かれた。
>「やれやれ、どいつもこいつも情に流されやがって。」
>嘲笑うかのような声が聞こえてきた。

悪役登場ですね。
やはり悪役は悪役らしく、卑怯な手段と分かりやすい悪事の暴露(笑)、
そしてヘタレな末路が必須ですね♪

>「リカステも後を追わしてやるから安心しろ。実験体としたあとでな。」
>「!?リカステをどうする気!?」
>カトレアが叫んだ。
>「新たな技術の発展に役立ってもらうのさ。」
>ニヤリとエランギスが笑った。
>「あのバケモンのようなか?ふざけるなよっ!?」

あのバケモンって……一体、どんな実験を……(汗)
原作5巻のザナッファーみたいな感じの実験でしょうか。

>その瞬間、ヴェルディオスはカトレアを抱き寄せ、横へ跳んだ。
>シュッとヴェルディオスの右腕に軽い切り傷が出来た。
>「てめえ・・・・それは・・・」
>「ふふふ、この技を使えるのはあなただけじゃないですよ。」
>見ると、セロジネの影が伸び、その影の刃をヴェルディオスの影に突き立てていた。
>「秘剣 影法師。どちらが上か試して見ますか?」
>もう一方では、グラマトとエランギスが対峙していた。
>「グラマト、お前はもう少し賢い人間だと思っていたがな。」
>「ふん、私はお前のような人間にはならん。」
>やれやれとエランギスは肩を竦めると、”殺戮者”の柄に手をかけた。
>「そういえば、お前達はこいつのことをあまり知らんな。この機会だ。とくと見ておけ。」
>そう言うと、”殺戮者”がカチカチと震えるように鳴り出した。
>「お前の心を映し出しているような剣だな。」
>「お褒めの言葉と受け取っておこう。」

ヴェルディオスさん以外の「秘剣 影法師」の使い手、セロジネさん……。
互いにこの技の長所も短所も分かっているでしょうから、少々戦うのは大変ですね。
そしてグラマトさんとエランギスさん。グラマトさんもかなりの使い手なのでしょうけれど、
不気味な剣を差し引いても、エランギスさんもかなりの腕でしょうから、
どうなるのか……。緊迫してます!!

>「貴方が・・・・・私を滅ぼしてくれるの?」
>無邪気な子供のように、問いかけた。
>ゆっくりと男に向かって歩を進めてゆく。
>一歩歩くごとに、剣がズブリ、ズブリと押し込まれてゆく。
>だが、彼女の背中からは剣の先が突き出てはいない。
>アストラルサイドにあるダルフィンの身に、押し込まれていく。
>そして、すぐ側までやってくると、ダルフィンは愛しげに男の頭を両手に包み込んだ。
>「ならば、ともに行きましょう。愛する者を滅ぼし、そして愛する者に滅ぼされる―――それが魔族の愛し方・・・・・・」
>そっとダルフィンは顔を近づけ、男の唇と自分の唇を合わせた。
>「貴方にまた会えることを願っていた。でも会えたとしても、私は魔族。人のようには貴方を愛せない。でも、貴方が滅ぼしてくれるのなら――――」
>そして、力が解放され、目の前が白くなっていった。

人間なら、ひたすらショックを受けるだけですが……魔族にとっては、ある意味、
最高の愛の形なのですね。
「共に在ることはできないけれど、共に滅ぶことは出来る」という……。
ダルフィン様の場合は、かなり特殊な事情が絡んだ結果なので別として、
通常の状態でいる魔族が、他者に恋愛感情を持つかどうかは、かなり謎なものが
ありますが、確かに魔族の愛し方って、こんな感じだろうな、と私も思います。
……にしても、ダルフィン様の気持ちとデイルさんへの想いが良く分かる、
とても切ない場面なのに……何故「無理心中」という単語が浮かぶのでしょう……(汗)


>ただでさえ、”ノスタルジア”でヒィヒィ言ってるのに、騎士団の因縁が加わってもう大変なことに・・・・・・
>これは長丁場になりそうな・・・・・
>それではまた。

続きの気になる展開が、各キャラの身の上に起きていますね。
ヴェルディオスさん、グラマトさんとエランギスさんたちの戦い。
多分、相手にとっては意外だったかもしれない、ほとんど心中状態のダルフィン様。
そして今回は出番の無かったリナ達……。
一体どうなってしまうのでしょうか。
続きをドキドキしながら、お待ちしています。
それでは、今日はこの辺で失礼いたします。

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27440悲恋の最上級ですな、心中・・・・・・棒太郎 2003/10/16 22:45:43
記事番号27417へのコメント


>棒太郎様、こんばんは。

>ジゴマさん……ほとんど脚本・出演・監督を行っているというノリですね。
>はじめはそれとなく状況を動かし、気が付いたときには事態をエスカレートさせている……
>書き手にとっては、恐るべきタイプのキャラかもしれないですね。ジゴマさん……(^_^;)

こんばんは、エモーションさん。
ほんと、ジゴマは困ったやつです。
奴のおかげでとんでもない苦労を強いられております。

>>さあ、次は『フレディVSジェイソン』だ!
>
>ホラーの二大巨頭ですね。「13日の金曜日」……続編がやたら出ていたけれど、
>私の中ではやっぱりPart1が一番だったりします。(次点はPart3)
>ところでどうやって対決するんでしょう……。

実はどちらもPart1は観たこと無いんですよね。
だもんで昨日『エルム街の悪夢』第一作目を借りてきました。


>>一瞬小さく痙攣したダルフィンの体が動かなくなったのを見て、男は刃をダルフィンから抜き取った。
>
>ダルフィン様が……(汗)
>仮にも五大魔族の一人、そう簡単に滅ぶとは思いませんが、それなりのダメージを
>受けた、ということでしょうか。

そうですね。
かなりのダメージを受けたと思います。

>>「そして、できれば我々と来てもらえんか?神殿を立て直すために。」
>>「・・・・・お前も今の神殿はおかしいと思ってたわけだ。」
>
>こちらはジゴマさんの仕掛けた状況ではなく、現実にエンカウントしたのですね。
>キツさにかわりはないですが。
>そして、グラマトさんの言葉から察するに、やはり騎士団の方々は今の神殿に、
>組織にありがちなものとは違う、何か不可解な黒い部分を感じ取っていたのですね。

現実にエンカウントしたのですが、ヴェルディオスの位置を教えたのは、ジゴマだったりします。
まあ、親衛隊の連中があんなのだから、そう思うかも・・・・・・

>>ニ撃、三撃と攻撃を繰り出していくが、すべて流れる水のようにかわしていった。
>>(神殿にいたころと動きが違う・・・・・・なんという体捌きだ。)
>
>ヴェルディオスさん……ベルベインじーちゃんに、徹底的にしごかれたのですね。

はい、凄まじい修行と鍛錬を行ってきました。

>>「当座のところ、これで落とし前にしてくれ。」
>>カトレアの頭を優しく抱きしめ、ヴェルディオスが言った。
>>「あのとき、お前を置いていったこと・・・・・すまなかった・・・・・」
>>その言葉を聞くや、カトレアの瞳から大粒の涙がぽろぽろと零れてきた。
>>「ヴェルディオス・・・・・私は・・・・私は・・・・・・・・」
>>「すまん・・・・・カトレア・・・・・・・」
>
>剣士故に、こんな形でしか、互いの気持ちを示せない……。
>カトレアさんもヴェルディオスさんも、本当に不器用で、でも下手なラブシーンより
>互いに対する気持ちが分かる場面です。
>この2人も、最後にはどんな形であれ、幸せになって欲しいです。

愛と憎しみは紙一重。
愛が深かった分、憎しみも大きかったのでしょう。
幸せにしてやりたいですねぇ。

>>何かが弾かれた。
>>「やれやれ、どいつもこいつも情に流されやがって。」
>>嘲笑うかのような声が聞こえてきた。
>
>悪役登場ですね。
>やはり悪役は悪役らしく、卑怯な手段と分かりやすい悪事の暴露(笑)、
>そしてヘタレな末路が必須ですね♪

彼らは道場の余地がないくらい、正統派な悪役です。

>>「新たな技術の発展に役立ってもらうのさ。」
>>ニヤリとエランギスが笑った。
>>「あのバケモンのようなか?ふざけるなよっ!?」
>
>あのバケモンって……一体、どんな実験を……(汗)
>原作5巻のザナッファーみたいな感じの実験でしょうか。

そんな感じですかね。
人魔とかのようなものです。


>>「てめえ・・・・それは・・・」
>>「ふふふ、この技を使えるのはあなただけじゃないですよ。」
>>見ると、セロジネの影が伸び、その影の刃をヴェルディオスの影に突き立てていた。
>>「秘剣 影法師。どちらが上か試して見ますか?」

>>「そういえば、お前達はこいつのことをあまり知らんな。この機会だ。とくと見ておけ。」
>>そう言うと、”殺戮者”がカチカチと震えるように鳴り出した。
>>「お前の心を映し出しているような剣だな。」
>>「お褒めの言葉と受け取っておこう。」
>
>ヴェルディオスさん以外の「秘剣 影法師」の使い手、セロジネさん……。
>互いにこの技の長所も短所も分かっているでしょうから、少々戦うのは大変ですね。
>そしてグラマトさんとエランギスさん。グラマトさんもかなりの使い手なのでしょうけれど、
>不気味な剣を差し引いても、エランギスさんもかなりの腕でしょうから、
>どうなるのか……。緊迫してます!!

緊迫した状況ですが、どうもセロジネは2流の悪役みたいな感があるので、どうでしょう。
エランギスはどこに出しても恥ずかしくない悪役ですが(笑)

>>そして、すぐ側までやってくると、ダルフィンは愛しげに男の頭を両手に包み込んだ。
>>「ならば、ともに行きましょう。愛する者を滅ぼし、そして愛する者に滅ぼされる―――それが魔族の愛し方・・・・・・」
>>そっとダルフィンは顔を近づけ、男の唇と自分の唇を合わせた。
>>「貴方にまた会えることを願っていた。でも会えたとしても、私は魔族。人のようには貴方を愛せない。でも、貴方が滅ぼしてくれるのなら――――」
>>そして、力が解放され、目の前が白くなっていった。
>
>人間なら、ひたすらショックを受けるだけですが……魔族にとっては、ある意味、
>最高の愛の形なのですね。
>「共に在ることはできないけれど、共に滅ぶことは出来る」という……。
>ダルフィン様の場合は、かなり特殊な事情が絡んだ結果なので別として、
>通常の状態でいる魔族が、他者に恋愛感情を持つかどうかは、かなり謎なものが
>ありますが、確かに魔族の愛し方って、こんな感じだろうな、と私も思います。
>……にしても、ダルフィン様の気持ちとデイルさんへの想いが良く分かる、
>とても切ない場面なのに……何故「無理心中」という単語が浮かぶのでしょう……(汗)

魔族が世界を巻き込んで滅びるという目的を聞いたとき、「無理心中だよなぁ」と思いました。
だから、愛し方もこんなのかなぁ、と思ってます。
まあ、愛の形はいろいろというやつで。

>>ただでさえ、”ノスタルジア”でヒィヒィ言ってるのに、騎士団の因縁が加わってもう大変なことに・・・・・・
>>これは長丁場になりそうな・・・・・
>>それではまた。
>
>続きの気になる展開が、各キャラの身の上に起きていますね。
>ヴェルディオスさん、グラマトさんとエランギスさんたちの戦い。
>多分、相手にとっては意外だったかもしれない、ほとんど心中状態のダルフィン様。
>そして今回は出番の無かったリナ達……。
>一体どうなってしまうのでしょうか。
>続きをドキドキしながら、お待ちしています。
>それでは、今日はこの辺で失礼いたします。

なんかもう3者3様に入り乱れております。
混戦状態です。
ってか、リナたちは勝てるんでしょうか?(←おい)
それでは、次回をお楽しみに。
ありがとうございました。

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27444剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第3章 3棒太郎 2003/10/17 16:57:43
記事番号27326へのコメント

こんにちは、棒太郎です。
いよいよ明日公開の『フレディVSジェイソン』に向けて、『エルム街の悪夢』と『13日の金曜日』のPart1を観てました。
あのフレディの歌、テンポよくていいな〜。
それでは、続きをどうぞ。


*************************************

『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第3章 3


 じゃら  じゃら じゃら

辺りには薄っすらと靄が立ちこめ、その周りには鋭い鉤爪のついた鎖が幾つも音を立てて、ぶら下がっていた。
「おねえ・・・ちゃん・・・・・さ・・あ・・・・おいで・・・よ・・・・」
ニーヤが虚ろな笑みで囁くように、リナを呼んだ。
「く・・・・ニーヤ・・・・」
魔力を集中するが、それを放てないでいた。
おそらくはこれも、ジゴマの仕業であろうとは思っている。
しかし、人形とわかっていても破壊できないでいた。
「ふ・・ふふ・・・・・想い出を・・・・・殺すことは・・できない・・・・・」
そう言うや、じゃらりと音を立てて、鎖が襲い掛かった。

「ガウリイのにいちゃん!よくこんなの倒せたね!」
攻撃を繰り出しながら、コタロウは叫んだ。
「いや!俺たちの手では完全に倒せちゃいない!」
「そんなら、どうやって!?」
「あの女の子が自分の身を投げ打ってくれたおかげだ!!」
そう言いながら、休むことなくガウリイは剣を繰り出していく。
「コタロウ!リナのところへ行ってくれ!リナにはあれの相手はできない!」
「でも、こっちは!」
「大丈夫だ!なんとかやるさ!!」
ガウリイはコタロウに、目で促した。
それを受け、コタロウはリナのもとへと向かっていった。
「さて、今度はきっちりカタをつけさせてもらうぜ。」


互いに剣を構え、ヴェルディオスとセロジネは睨みあっていた。
ニッとセロジネが笑みを浮かべ、剣を振りかざした。
迎え撃とうとしたヴェルディオスが、瞬間、体を捻り横へ跳んだ。
「ヴェルディオス!!」
カトレアの叫びに、またヴェルディオスの体が宙を舞った。
「ふふ、流石ですね。私の”影法師”をかわすとは。」
地面には、影の刃がいくつも伸びていた。
通常の”秘剣 影法師”は剣の影だけである。
「しかし、いつまで避けきれますか?」
そう、不敵に笑っていたセロジネだったが、ヴェルディオスはひとつ大きな溜息をついた。
「はっ、やれやれだぜ。」
「?」
「てめえが自信満々だからどれほどのもんかと思ったが・・・・・・・こんな児戯にはしゃいでたわけだ。」
肩を竦めながら、嘲笑を浮かべる。
「なんだとっ!」
「技に頼って、それにかまけてる奴なんぞ大したことはねえよ。」
その言葉に、セロジネは憤慨した。
「おのれっ!!」
ザッと幾つもの影の刃がヴェルディオスの影を貫こうとしたとき、

 ザンッ

セロジネの左の首筋から、右の肺にかけて刃が切り下ろされた。
信じられないという驚きの色を目に浮かべながら、セロジネはギグシャクと地面に倒れた。
「心技体を揃えれば、そんな技に頼らなくてもすむ。それに頼り切ってる時点で、進歩はないぞ。」
剣を振って、血を飛ばしながら、地面に倒れたセロジネにそう言った。

「ふ、馬鹿めが。」
エランギスは倒れたセロジネを見て、嘲るように言った。
「まあいい。コイツの餌が増えただけだ。」
”殺戮者”の漆黒の刃が、ギラリと光った。
そのエランギスに向かって、グラマトが斬りかかった。
その斬撃を受け、エランギスもグラマトに斬りかかった。
太刀風とともに、凄まじい瘴気の衝撃が襲い掛かった。
「くっ!」
かろうじて、グラマトはそれをかわした。
「くっくっく、コイツの剣の唸りは、糧となっていった者たちの怨念の声さ。」
「く、この悪鬼め!」
ガキンッと火花が飛び散り、互いの剣がぶつかってゆく。
十数合もの打ち合いが続いた。
「グラマト!!」
そのとき、ヴェルディオスが自分の剣をグラマトに投げてよこした。
「!?」
「おおぉっ!!」
気合とともに、グラマトとエランギスの剣がぶつかり合った。
その瞬間、グラマトのもう一方の手に持たれたヴェルディオスの剣が閃いた。
「ひゅ―――」
凄まじい勢いでエランギスの喉を薙ぎ、ざっくりと大きく切り裂かれた。
そこから血を噴き出しながら、エランギスは倒れた。
「終わった・・・・・・か。助かったよ。」
ヴェルディオスに礼を言い、剣を返す。
「なに、いいってことよ。それよりはやいとこ、リカステを助けに行かないとな。」

『そうはいきませんよ』

「!?カトレア!!」
声が聞こえたと同時に、ヴェルディオスがカトレアの前に左腕を突き出した。
ドッという鈍い衝撃とともに、一本のナイフが突き刺さった。
「ふふ、つくづく勘のいいひとだ。」
そこに立っていたのは、先程倒されたはずのセロジネだった。
「てめえ・・・・・・」
セロジネの体は、ところどころあの人魔のようになっていた。
「転ばぬ先の杖というやつですね。ふふ、この湧き上がる力、素晴らしい。」
「けっ、人を捨てたか――――!?」
剣を構えようとしたヴェルディオスだったが、突然大きく血を吐き出した。
「ヴェルディオス!!」
「く・・・・これ・・は・・・・?」
「ふふふ、よく効くでしょう?かつて”闇黒の瞳”からもたらされた知識から作りだされたという毒です。」
カトレアが側に駆け寄り、解毒の魔法をかける。
「無駄ですよ。それは様々な薬や魔法など、一切効かぬ代物ですから。」
「グ・・グラマト・・・・・」
ヴェルディオスがグラマトに呼びかけた。
「カトレ・・アを連れて・・・・・皇都へ行け・・・・・・・・リカステを・・・・早く・・・・・・」
「しかしっ!!」
「俺なら・・・大丈夫だ・・・・・・こいつ相手にゃ・・・・ちょうどいい・・・ハンデだ・・・・・・」
そう言い、闘志の衰えぬ瞳を向け、剣を構える。
「行けっ!!!!!!」
怒鳴るような叫びに、グラマトはカトレアの手を引き、走り出した。



襲い掛かる鎖から、リナはミヤリを守っていた。
しかし、反撃の瞬間が見えても、打ちこめないでいた。
ニーヤの最後が、脳裏をよぎってくるからであった。
「このままでは・・・・・」
ミヤリも歯がゆく思っていた。
せめて夜なら、自分もリナたちの力になれるのだが、今はただの足手まといに過ぎない。
「お・・ねえ・・・・ちゃん・・・・・・・」
ニーヤが囁くように呟いた。
「さあ・・・・闇の・・向こう側へ・・・・・・」
そのとき、ニーヤの首筋に飛んできた短刀が突き刺さった。
「!?」
「・・・・・リナのねえちゃん。なにがあったか知らないけど、戦いは相手の気持ちを理解したら、負けるよ・・・・・」
コタロウが静かにリナたちの前に立った。
「なんなら、汚れ役はおいらが引き受けるけど・・・・・?」
意識を集中し、構えを取る。
「・・・・・・いえ、あたしがケリをつけるわ。」
意を決したように、リナが前に出た。



薄暗い森の中、この場に似つかわしくない豪華なドレスを着た女性が、よりかかるように人形の頭を胸に抱いていた。
「また・・・・貴方は私を置いていったのね・・・・・・・」
その女性―――ダルフィンは胸に抱いた人形の頭に向かって呟いた。
あのとき、力が開放する一瞬、胸に刺さっていた仕込み杖が抜かれた。
そして、男はあのときと変わらぬ笑みを浮かべ、ダルフィンに微笑んだのだった。
「人形と・・・・分かっていても・・・・・心揺さぶられたわ・・・・・・・」
その目から、小さな雫がぽつぽつと零れる。
「わかっていた・・・・・例えまた、貴方と会えたとしても・・・・・・魔族である私にはこうすることしかできない・・・・・・・でも・・・・こんなことを・・・・望んでるんじゃない・・・・・・・・・」
そのとき、彼女の前に人影が立った。
「懐かしい者には会えたか?」
黒のコートをたなびかせ、デッドエンドはニヤリと笑った。
「くく、滅ぼすことでしか愛を表現できない・・・・・・・そのために、想い出を殺したか。哀れな奴だな。」
嘲るような言葉に、ダルフィンが怒りに満ちた目を向けた。
「貴様・・・・・・・」
「ふ、ふふふ。やる気か?今の千々に乱れたお前など、赤子の手を捻るようなものよ。」
ダルフィンが立ち上がった瞬間、デッドエンドの右腕がダルフィンの胸を貫いた。
そこはさきほど、仕込み杖で刺されたのと寸分違わぬ位置だった。
「俺の貫手はあらゆるものを貫く。たとえ、それがアストラルサイドのものであろうとな。」
その言葉どおり、デッドエンドの手刀はダルフィンの背中から突き出していなかった。
先程以上に、ダルフィンの顔に苦悶の表情が浮かんだ。
「ふふ、後を追い、その愛を成就するがいい。」

*************************************

いや〜〜〜、もう大変です。
ここまで長くなろうとは。
やっぱり、ジゴマは鬼門だ。
それでは、また次回。

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27451ダルフィン様が本当に切ないです……エモーション E-mail 2003/10/17 22:05:24
記事番号27444へのコメント

棒太郎様、こんばんは。
さっそくの続きに、思わず喜びの舞♪ ヽ( ^^)ノヽ(^ ) ヽ(^^ )^-^)ノ
リナ達も、ヴェルディオスさんたちもダルフィン様も、苦しい戦いが続いていますね。
ドキドキしつつお読みしました。

>あのフレディの歌、テンポよくていいな〜。

あれはテンポいいですよね。思わず真似して口ずさんだりしました(笑)


>「おねえ・・・ちゃん・・・・・さ・・あ・・・・おいで・・・よ・・・・」
>ニーヤが虚ろな笑みで囁くように、リナを呼んだ。
>「く・・・・ニーヤ・・・・」
>魔力を集中するが、それを放てないでいた。
>おそらくはこれも、ジゴマの仕業であろうとは思っている。
>しかし、人形とわかっていても破壊できないでいた。

あああああ、本当に、嫌〜な精神攻撃です(滝汗)
リナにとって、これほど倒しにくい相手って、そういませんし。

>「コタロウ!リナのところへ行ってくれ!リナにはあれの相手はできない!」
>「でも、こっちは!」
>「大丈夫だ!なんとかやるさ!!」
>ガウリイはコタロウに、目で促した。
>それを受け、コタロウはリナのもとへと向かっていった。
>「さて、今度はきっちりカタをつけさせてもらうぜ。」

格好いいよ、ガウリイ……。そして常にリナを気遣ってますね。
ルナお姉さまやリナ母に見せたあげたいです。きっと、無言で結婚式の準備を
始めるに違いないです。……リナ父は……多分、少しだだこねるんだろうなー(笑)

>そう、不敵に笑っていたセロジネだったが、ヴェルディオスはひとつ大きな溜息をついた。
>「はっ、やれやれだぜ。」
>「?」
>「てめえが自信満々だからどれほどのもんかと思ったが・・・・・・・こんな児戯にはしゃいでたわけだ。」

さすがヴェルディオスさんです。ところで、この感想はベルベインじーちゃんに
弟子入りする前の感覚でも、そう思うレベルなのでしょうか。
もしそうなら、間抜けすぎですよね。セロジネさん……。

>「心技体を揃えれば、そんな技に頼らなくてもすむ。それに頼り切ってる時点で、進歩はないぞ。」
>剣を振って、血を飛ばしながら、地面に倒れたセロジネにそう言った。

もしかしたら、この言葉は、自分に対する自戒の意味もある言葉なのかな、と思いました。
それにしても……やっぱり強いです。ヴェルディオスさん……。
そして、ヴェルディオスさんより強い、ベルベインじーちゃんって……(汗)
(ねーちゃんは赤の竜神の騎士なので、ある意味例外……というか、比べたら
可哀相すぎる……)

>そのとき、ヴェルディオスが自分の剣をグラマトに投げてよこした。
>「!?」
>「おおぉっ!!」
>気合とともに、グラマトとエランギスの剣がぶつかり合った。
>その瞬間、グラマトのもう一方の手に持たれたヴェルディオスの剣が閃いた。
>「ひゅ―――」
>凄まじい勢いでエランギスの喉を薙ぎ、ざっくりと大きく切り裂かれた。
>そこから血を噴き出しながら、エランギスは倒れた。

……思ったより、あっさりと倒れましたね、エランギスさん……。
グラマトさんは、元々二刀流の方なのでしょうか。
何にせよ、この方もさすがに強いですね。

>「ふふ、つくづく勘のいいひとだ。」
>そこに立っていたのは、先程倒されたはずのセロジネだった。
>「てめえ・・・・・・」
>セロジネの体は、ところどころあの人魔のようになっていた。
>「転ばぬ先の杖というやつですね。ふふ、この湧き上がる力、素晴らしい。」

あっさり倒れたと思ったのにぃ……。
ヴェルディオスさん達レベルから見て、剣技はヘタレなセロジネさんは、
当初から現れていた文体Xと同じものになっていたのですね。
微妙に違う当たりを見ると、こちらは改良型でしょうか。

>「ふふふ、よく効くでしょう?かつて”闇黒の瞳”からもたらされた知識から作りだされたという毒です。」
>カトレアが側に駆け寄り、解毒の魔法をかける。
>「無駄ですよ。それは様々な薬や魔法など、一切効かぬ代物ですから。」

こ……これは……(汗)デイルさんの身体を蝕んでいたあの毒と同じもの……ですね……(汗)
確かに“闇黒の瞳”の知識どころか、この毒がまだ存在する、というだけでも、
ダルフィン様が知ったら、抹消するべく動きますよね……。
毒に侵されつつも、グラマトさんとカトレアさんをリスカテさんの救助に
向かわせるため、残ってセロジネさんを倒そうとするヴェルディオスさん……。
おそらく生まれかわりではないし、性格も違うのに、この姿はどこか、
ふと、デイルさんを彷彿させますね。

>「・・・・・リナのねえちゃん。なにがあったか知らないけど、戦いは相手の気持ちを理解したら、負けるよ・・・・・」
>コタロウが静かにリナたちの前に立った。
>「なんなら、汚れ役はおいらが引き受けるけど・・・・・?」
>意識を集中し、構えを取る。
>「・・・・・・いえ、あたしがケリをつけるわ。」
>意を決したように、リナが前に出た。

コタロウくんは、リナとニーヤちゃんの経緯を知らないけれど、でもこの状況を
どうにかするのに、一番必要なことは、分かっているんですね。さすがです。
そして決意を固めたリナ。こうなると、リナは強いんですよね。
人形相手と分かっていても、辛い戦い……。リナにはがんばってほしいです。

>「また・・・・貴方は私を置いていったのね・・・・・・・」

この一言……凄く切ないですね。限りある生命を持つ存在と、そうではない存在。
例え何度も生まれかわりと邂逅していたとしても、ダルフィン様はいつも、
置いていかれる側になってしまうんですよね……。
そう思うと、本当に切ないです。

>「わかっていた・・・・・例えまた、貴方と会えたとしても・・・・・・魔族である私にはこうすることしかできない・・・・・・・でも・・・・こんなことを・・・・望んでるんじゃない・・・・・・・・・」

複雑……ですよね。魔族としては当然の愛情表現でも、ダルフィン様としては、
おそらくずっと一緒にいたいと言う、魔族としては違う感覚を持っているのでしょうから。
辛くて切ない純愛です。

>「ふ、ふふふ。やる気か?今の千々に乱れたお前など、赤子の手を捻るようなものよ。」
>ダルフィンが立ち上がった瞬間、デッドエンドの右腕がダルフィンの胸を貫いた。
>そこはさきほど、仕込み杖で刺されたのと寸分違わぬ位置だった。
>「俺の貫手はあらゆるものを貫く。たとえ、それがアストラルサイドのものであろうとな。」
>その言葉どおり、デッドエンドの手刀はダルフィンの背中から突き出していなかった。
>先程以上に、ダルフィンの顔に苦悶の表情が浮かんだ。
>「ふふ、後を追い、その愛を成就するがいい。」

ダルフィン様、ピンチです。
もっとも、相手がデイルさんの姿をしていない以上、ダメージを受けているとは言え、
ダルフィン様の反撃は、かなり凄いものがあると思いますが。
乙女の純情&純愛を土足で踏みにじってますから、なおさらです。
ダルフィン様の反撃が楽しみです。

>いや〜〜〜、もう大変です。
>ここまで長くなろうとは。
>やっぱり、ジゴマは鬼門だ。
>それでは、また次回。

3つの場面を展開していますから、本当に大変でしょう……(汗)
どれもややこしい戦いですし。
やはりジゴマさんって……後○隊長タイプ(笑)……?
それでも次で、それぞれの戦いに、だいたいの決着が付きそうですね。
続きをわくわくしつつ、お待ちしています。
それでは、今日はこの辺で失礼いたします。

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27477Re:ダルフィン様が本当に切ないです……棒太郎 2003/10/19 23:37:56
記事番号27451へのコメント


>棒太郎様、こんばんは。
>さっそくの続きに、思わず喜びの舞♪ ヽ( ^^)ノヽ(^ ) ヽ(^^ )^-^)ノ
>リナ達も、ヴェルディオスさんたちもダルフィン様も、苦しい戦いが続いていますね。
>ドキドキしつつお読みしました。

こんばんは、エモーションさん。
山場が3ついっぺんにきてますから、大変です。

>>あのフレディの歌、テンポよくていいな〜。
>
>あれはテンポいいですよね。思わず真似して口ずさんだりしました(笑)

1つ、2つ、フレディがやって来る♪♪
ホントに店舗いいです、あれ。


>>魔力を集中するが、それを放てないでいた。
>>おそらくはこれも、ジゴマの仕業であろうとは思っている。
>>しかし、人形とわかっていても破壊できないでいた。
>
>あああああ、本当に、嫌〜な精神攻撃です(滝汗)
>リナにとって、これほど倒しにくい相手って、そういませんし。

これが”ノスタルジア”の厄介で、イヤなところです。

>>ガウリイはコタロウに、目で促した。
>>それを受け、コタロウはリナのもとへと向かっていった。
>>「さて、今度はきっちりカタをつけさせてもらうぜ。」
>
>格好いいよ、ガウリイ……。そして常にリナを気遣ってますね。
>ルナお姉さまやリナ母に見せたあげたいです。きっと、無言で結婚式の準備を
>始めるに違いないです。……リナ父は……多分、少しだだこねるんだろうなー(笑)

ガウリイ、男を見せるの巻(笑)
ボケの部分も鳴りを潜めております。

>>「てめえが自信満々だからどれほどのもんかと思ったが・・・・・・・こんな児戯にはしゃいでたわけだ。」
>
>さすがヴェルディオスさんです。ところで、この感想はベルベインじーちゃんに
>弟子入りする前の感覚でも、そう思うレベルなのでしょうか。
>もしそうなら、間抜けすぎですよね。セロジネさん……。

じーちゃんに弟子入りする前なら、そうは思わなかったでしょうが・・・・・
やはり今の時点では格が違います。

>>「心技体を揃えれば、そんな技に頼らなくてもすむ。それに頼り切ってる時点で、進歩はないぞ。」
>>剣を振って、血を飛ばしながら、地面に倒れたセロジネにそう言った。
>
>もしかしたら、この言葉は、自分に対する自戒の意味もある言葉なのかな、と思いました。
>それにしても……やっぱり強いです。ヴェルディオスさん……。
>そして、ヴェルディオスさんより強い、ベルベインじーちゃんって……(汗)
>(ねーちゃんは赤の竜神の騎士なので、ある意味例外……というか、比べたら
>可哀相すぎる……)

そうですね。自戒の意味もあります。
と、いうか彼もそれでじーちゃんにこてんぱんにされましたので。

>>その瞬間、グラマトのもう一方の手に持たれたヴェルディオスの剣が閃いた。
>>「ひゅ―――」
>>凄まじい勢いでエランギスの喉を薙ぎ、ざっくりと大きく切り裂かれた。
>>そこから血を噴き出しながら、エランギスは倒れた。
>
>……思ったより、あっさりと倒れましたね、エランギスさん……。
>グラマトさんは、元々二刀流の方なのでしょうか。
>何にせよ、この方もさすがに強いですね。

あっさりと倒れましたが・・・・・・・・実はまだ・・・・・

>>セロジネの体は、ところどころあの人魔のようになっていた。
>>「転ばぬ先の杖というやつですね。ふふ、この湧き上がる力、素晴らしい。」
>
>あっさり倒れたと思ったのにぃ……。
>ヴェルディオスさん達レベルから見て、剣技はヘタレなセロジネさんは、
>当初から現れていた文体Xと同じものになっていたのですね。
>微妙に違う当たりを見ると、こちらは改良型でしょうか。

あれよりもさらにレベルがあがったものです。
悪役はしつこいのがとりえですから。

>>「ふふふ、よく効くでしょう?かつて”闇黒の瞳”からもたらされた知識から作りだされたという毒です。」
>>カトレアが側に駆け寄り、解毒の魔法をかける。
>>「無駄ですよ。それは様々な薬や魔法など、一切効かぬ代物ですから。」
>
>こ……これは……(汗)デイルさんの身体を蝕んでいたあの毒と同じもの……ですね……(汗)
>確かに“闇黒の瞳”の知識どころか、この毒がまだ存在する、というだけでも、
>ダルフィン様が知ったら、抹消するべく動きますよね……。
>毒に侵されつつも、グラマトさんとカトレアさんをリスカテさんの救助に
>向かわせるため、残ってセロジネさんを倒そうとするヴェルディオスさん……。
>おそらく生まれかわりではないし、性格も違うのに、この姿はどこか、
>ふと、デイルさんを彷彿させますね。

あのときの毒と同じものです。
ダルフィンが知ったら、怒り心頭でしょう。楽には死ねません、絶対に。

>>「なんなら、汚れ役はおいらが引き受けるけど・・・・・?」
>>意識を集中し、構えを取る。
>>「・・・・・・いえ、あたしがケリをつけるわ。」
>>意を決したように、リナが前に出た。
>
>コタロウくんは、リナとニーヤちゃんの経緯を知らないけれど、でもこの状況を
>どうにかするのに、一番必要なことは、分かっているんですね。さすがです。
>そして決意を固めたリナ。こうなると、リナは強いんですよね。
>人形相手と分かっていても、辛い戦い……。リナにはがんばってほしいです。

小さい時から、戦いに身を置いてきましたから。
リナにとっても辛い決断ですが、頑張ってもらいましょう。

>>「また・・・・貴方は私を置いていったのね・・・・・・・」
>
>この一言……凄く切ないですね。限りある生命を持つ存在と、そうではない存在。
>例え何度も生まれかわりと邂逅していたとしても、ダルフィン様はいつも、
>置いていかれる側になってしまうんですよね……。
>そう思うと、本当に切ないです。

別れは辛いですからね。
それを何回も味わうとなると・・・・

>>「わかっていた・・・・・例えまた、貴方と会えたとしても・・・・・・魔族である私にはこうすることしかできない・・・・・・・でも・・・・こんなことを・・・・望んでるんじゃない・・・・・・・・・」
>
>複雑……ですよね。魔族としては当然の愛情表現でも、ダルフィン様としては、
>おそらくずっと一緒にいたいと言う、魔族としては違う感覚を持っているのでしょうから。
>辛くて切ない純愛です。

魔族と人間、やはり根本の考えが異なりますから。
しかし、人間に目を開いたダルフィンにとっては、その狭間で苦悩してしまうことでしょう。

>>「俺の貫手はあらゆるものを貫く。たとえ、それがアストラルサイドのものであろうとな。」
>>その言葉どおり、デッドエンドの手刀はダルフィンの背中から突き出していなかった。
>>先程以上に、ダルフィンの顔に苦悶の表情が浮かんだ。
>>「ふふ、後を追い、その愛を成就するがいい。」
>
>ダルフィン様、ピンチです。
>もっとも、相手がデイルさんの姿をしていない以上、ダメージを受けているとは言え、
>ダルフィン様の反撃は、かなり凄いものがあると思いますが。
>乙女の純情&純愛を土足で踏みにじってますから、なおさらです。
>ダルフィン様の反撃が楽しみです。

ピンチはまだまだ続きます。
怒りは凄まじい力を与えますが、相手も10癖もありそうなやつなので・・・・・

>>いや〜〜〜、もう大変です。
>>ここまで長くなろうとは。
>>やっぱり、ジゴマは鬼門だ。
>>それでは、また次回。
>
>3つの場面を展開していますから、本当に大変でしょう……(汗)
>どれもややこしい戦いですし。
>やはりジゴマさんって……後○隊長タイプ(笑)……?
>それでも次で、それぞれの戦いに、だいたいの決着が付きそうですね。
>続きをわくわくしつつ、お待ちしています。
>それでは、今日はこの辺で失礼いたします。

ほんと大変です。3つの場面を展開していくのは。
バッサリとやって、ハイ終わりってな感じにしたいですが、そうもいかんのです。
ジゴマをどうにかしたら、楽になると思いますが。
それでは、どうもありがとうございました。

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