◆−半年以上ぶりの投稿・・・・・−かお (2003/9/28 23:24:02) No.27164
 ┣スレイヤーズフォーエバーinNEXT第6話−かお (2003/9/28 23:26:35) No.27165
 ┃┣Re:スレイヤーズフォーエバーinNEXT第6話−ねこめぐ (2003/9/30 22:35:57) No.27196
 ┃┃┗はじめまして。−かお (2003/10/11 10:53:18) NEW No.27317
 ┃┗お久ぶりです!−にゅーよーく (2003/10/2 23:33:10) No.27237
 ┃ ┗いつもどーもv−かお (2003/10/11 11:08:11) NEW No.27318
 ┗スレイヤーズフォーエバーinネクスト・第7話−かお (2003/10/11 11:11:17) NEW No.27319


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27164半年以上ぶりの投稿・・・・・かお E-mail URL2003/9/28 23:24:02


こんにちわ。おそらくほとんどの人は始めまして。
かおといーます。
さてさて、よーやく半年以上前に投稿した続きの投稿なのです(まて!)
というわけでおそらく知らない人がほとんどかと。
著者別のしたぁぁぁの方にリストがあります。
のでそれを参考にしてください(なんつー他人任せな・・)
ちなみに。
・・・・すいません!
とうとう一年すぎましたぁぁあ!リレー小説・・・。
くすん。人様のキャラ性格がつかめませぇん!(涙)
さすがに人数が増えすぎたのか(汗)
などとわぼやきつつ。
とりあえずのフォーエバーinNEXT。
おそらくだぁぁぁれもまっていないであろう続きの投稿なのです。
ちなみに。
これ、リナやってるエル様が。
平行世界(パラレルワールド)にいって遊んで・・もとい、
旅をしている話となっております。
・・で私のもちキャラのスミレちゃん(エル様と同じ存在)もいたりして。
で今回巻き込まれたのはルーク&ミリーナ。
前回のフォーエバーではゼル&アメリアでしたけどねぇ。
ではなどと簡単な説明をしつつ、
とりあえずいくのです。
・・・・あ゛。ちなみに。6話。
・・・・テキスト形式で63KBありますので。
長いです・・・・はい(汗)
では、上記を納得の人はどうぞなのです!
それでは、いっきます!

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27165スレイヤーズフォーエバーinNEXT第6話かお E-mail URL2003/9/28 23:26:35
記事番号27164へのコメント


  こんにちわ。
  なぜか半年振り以上経過しての続きの打ち込みだったり。
  以前までのは書きなぐりさんにては、著者別を参考にしてください(おい)
  何となく気分的にねぇ(だからまて)
  ちなみに、これは私が書いてる小説、エル様漫遊記、そののりです。
  というかあの続き?
  ちなみにこれにはリナが二人(うち一人はエル様…笑)
  だったりして。ちなみに私のもちきゃら、エル様と同等のスミレちゃんがでてます(通称・宇宙の姫)
  ではでは、上記をなっとくの人はどうぞなのですv
  ちなみに当然、エル様の一人称v


####################################


   スレイヤーズ・フォーエバーinネクスト 
    〜執念のマルチナ再び?〜



  「ついにみつけたわね!アメリア!」
  「はい!」
  目の前にある家をみて二人意気投合しているリナとアメリア。
  「まったく、行きたい場所があるからというから…」
  などとあきれてみているのは目つきの少しばかり悪い男性。
  「まあ、確かに銀貨一枚食べ放題。というのは魅力的かもしれませんけど。」
  などと困ったようにいっている銀色の髪をポニーテールにしている女性。
  うららかな日差しの下。
  木々が立ち並び整備されている町並みの中。
  その中にある一軒の家。
  その入り口の前で立ち止まっているリナとアメリア。
  そんな二人にあきれたようにいっているのはルークとミリーナ。
  「おいこら。おまえら…。セイルーンにいくんじゃなかったのか!?」
  そんな二人にわなわなと肩を震わせていっているゼルガディス。
  ちなみにいつもは目深くかぶっているフードをはずしていたりするけども。
  そんな会話を完全に無視して。
  「おなかの調子は準備いい?」
  「ばっち、オッケーです!」
  などといいつつにっこり笑って店に入ろうとしているこの二人。
  「でも人間って不便よねぇ。食べないと体もたないなんて。」
  「あら、でもそれも結構面白いわよ。」
  「ま、確かに。」
  そんな二人をみつつそんな会話をしているあたしとユニット。
  ちなみに周りには人影はたった一人を除いてはない。
  というかこちらの様子を伺っている影がひとつあったりするけども。
  「?まるで人でないような言い方ですわね。」
  そんなことをいっているミリーナに。
  「というか、元の世界に戻るためにセイルーンにその方法を探しにいくんじゃなかったのか!?
   大食いのどこがその必要があるっていうんだぁ!?」
  などとなぜか怒鳴っているルーク。
  「まあまあ、いいじゃないですか。セイルーンは逃げませんし。」
  などとにこやかにいっているこちらの世界のゼロスその2。
  「そうですよねぇ。というか…すんなりと戻れるとはおもいませんし。」
  「それは同感です。」
  などとなぜかそんな会話をしみじみいっている二人の黒い神官の姿が二つ。
  「ふぅん。どういう意味かしらねぇ?ゼロスちゃん?」
  にっこりと笑いかけるあたしのその言葉に。
  『あ…あはは(汗)』
  なぜか二人してから笑いをあげていたりするし、こいつらは…。
  「というかそもそも大体まあこっちのやつは仕方ないにしろ。
   何で貴様までついてきてるんだ…」
  などとこの世界のゼロスその2をじと目でみつついっているゼルガディス。
  「いやぁ、僕もセイルーンに用事が。
   野暮用でセイルーンに用事がありまして。」
  にこやかにそれで済ませていたりするこちらの世界のゼロス。
  ちなみに今あたしたちはといえばあたしが遊んで…もとい降臨している世界の、
  ゼロスとそしてミリーナとルーク。
  ついでに暇つぶしに一緒してきているあたしの親友ユニットと。
  そしてこちらの世界のリナとそしてリナに一目ぼれしてこっちの世界に定住したガウリイと。
  そして面白いことにこちらでも一緒に行動することとなっているこちらの世界のアメリアとゼルガディス。
  ちなみにあたしはあちらの世界でもリナ=インバースとして行動していたりするけど。
  そんなこんなであたしの姿もまったくリナと同じもの。
  それゆえにあたしとリナが歩いていると大抵姉妹に見られているこの現状。
  ま、あたしの正体に気づいてるの人ではガウリイだけだからねぇ。
  今のところ。
  「どうせセイルーンにあるクレアバイブルの写本とかに用事があるんじゃないの?」
  そんなことをいっているリナだけど。
  「でもあれはゼフィーリアに寄贈しましたけど?」
  「というか姉ちゃんがかなり混乱してたからねぇ。あれには。」
  などとしみじみ会話しつつ。
  「さて、何はともあれ、気を取り直して!」
  などといいつつ店にと向かいなおしているアメリアに。
  「そうそう。悔しいけど今はどうしようもないしね。
   チャンスは向こうからやってくるでしょうし。」
  それにエルがいるし。
  姉ちゃんが怖がっているような人物なんだから絶対に何か正体、
  まさか…とはあたしは思うのよねぇ…。
  などと何でかリナはそんなことを心で思っていたりしてたりするし。
  「そうそう、リナがいるところには騒動が転がってくるしね。」
  「そうそう。」
  にこやかに笑うあたしにそれに同意しているユニット。
  そのポニーテールにしている黒い髪がそよそよと風にたなびいているけれど。
  なぜかあたしたちの一行はかなり目立っていたりするけど。
  いうまでもなくスタイル抜群でもあるあたしとそして、
  そのかわいらしさでははっきりいって誰にもまけないユニット。
  ちなみになぜかユニットはフリルつきの上下の服を今は聞いてたりするけど。
  結構似合うのよね。これがまたv
  「というか絶対にエル様が何かしてらっしゃいますよね。」
  「ですよね。」
  などとぼそぼそと会話をしているダブルゼロスだし。
  ドスッ!
  「あれ?リナさん、ゼロスさんたち、何かつぶされてますけど?」
  「あ、本とだ。でも生ごみなんだから気にしちゃだめよ。」
  「そうですね。」
  などと後ろの方でなぜかつぶされているゼロス二つをみてそんなことをいいつつ。
  それですませて食堂にと入りかけているこの二人、アメリアとリナ。
  「おう!まってください!」
  会話がひと段落したところをまち。
  そんな声をかけてくる人影一つ。
  これで変装しているつもりなんだからこれが面白いのよねぇ。
  赤いドレスに黄色いリボン。
  ちなみにどうみてもかつらとわかる黄色の長い髪に。
  なぜかまんまるのめがねとそして口元を覆うマスク。
  「怪しいという言葉があるいているようなものですね。」
  「だな。」
  「まあ敵意とかはないけど。あったら即殺す!」
  「…ガウリイさん、それは止めてください…」
  リナに話しかけているその女性の姿をみてそんな会話をしていたりするアメリア、ゼルガディス、
  そしてガウリイの三人が。
  「おう!わたくしあなたきにいった。わたくしの宝ほしくはないか?」
  などといいつつその手に持っている一つの金貨。
  「ああああ!それは幻のラーガ金貨じゃない!
   おう、わたしそれほしいですのこころぉ!」
  などといいつつその女性に手を合わせていたりするリナがいたりするし。
  そこに持っているのは羽の生えた獅子に角が生えている、
  少し前に栄えたとある王国の公務用金貨。
  ちなみにこの世界での流通は一枚で大まかなところ、
  金貨一万枚程度の価値があったりするけども。
  そんな話をしている二人をみて。
  「しっかりと話を進めてますわね。」
  などと冷静にいっているミリーナ。
  「ま、リナは光物を出されると頭の中がそれだけになっちまうからなぁ。」
  などといっているガウリイに。
  「どうみても怪しさ爆発だろうが…」
  などと頭をなぜか抑えているルーク。
  「ま、リナさんですし。」
  「だな。」
  などとそれですませているアメリアとゼル。
  
  「うーん、何かと交換ねぇ。」
  何があったっけ?などと思っているリナの心とは裏腹に。
  「おう。これでいいです。それじゃ。ばぁぃ。」
  そういいつつリナのショルターガードにはめられている宝石を取り外し。
  リナに金貨を私その場をいきなりきびすを返して立ち去るその女性。
  「あ、ちょっと!」
  リナが言葉を発すると同時に。
  「え゛?ちょっとまってください!」
  なぜかつぶれていたゼロスが復活し。
  追いかけていたりする。
  ちなみにこちらの世界のゼロスはいまだになぜかつぶれているけど。
  エル様のお気に入りのリナさんの品物を盗むなんて。
  世界が滅びます!
  などと思いつつの行動であったりするんだけど。
  ほぉぉぉぅ、どういう意味かしらねぇ?
  んっふっふっふっv
  あわてて飛び起き追いかけるゼロスをみつつ。
  「ああ。伏せて!」
  リナの声が同時にアメリアたちにと発せられる。
  その直後。

  ドガァァン!

  女性が駆け込んだ場所から巻き起こる煙と爆音。
  「どういうことだ?」
  などといいつつミリーナをとっさにかばい全身すすだらけになっているルークが、
  リナに聞いていたりするけども。
  「あら、気づかなかったの?リナの肩の宝石はダミーだってこと?」
  「普通見ただけでわかるけど?あれが偽者だっていうことは?」
  あたしとユニットの交互のその言葉に。
  「…何でそんなものにしてるんですか…」
  じと目でリナをみているアメリア。
  「あら、盗人とかに盗まれてもいいようにはずしたら爆発するダミーにしてあるのよ。
    目には目を。ってね。」
  そういいつつウィンクひとつ。
  「うーん、ま、ゼロスさんですし大丈夫でしょうけど。」
  「そうそう。ゼロス一号だしね。」
  それで済ませていたりするアメリアとリナ。
  「…何か俺、魔族って知ってはいてもあいつに同情するな…」
  などとしみじみいっているルークに。
  「ルーク、たまには気があいますわね。わたしもですわ。」
  などといいつつ冷や汗ながしていたりするミリーナ。
  
  一方、あたし達がほのぼのと会話をしているそんな中。
  「おやおや、大丈夫ですか?」
  横で今の爆発で倒れている女性をみてのほほんとたったままでにこにこと笑っているゼロスの姿が。
  ちなみにその女性の目にはかなりのハンサム好青年の姿にゼロスが映っていたりするけど。
  思わず頬を染めていたりするし。
  

  「おーい。大丈夫かぁ?」
  ほとんど棒読み。
  そんな声をかけつつ路地にと入ってゆくルーク。
  「ええ。まあ。…あれ?」
  面白いのでとりあえずゼロスの元からその女性を違う場所に飛ばしておいたり。
  「…な゛、何か絶対にエル様…企んでおられますね…あ…あはははは……」
  なぜかそれをみて本気で心からそんなことを思っていたりするゼロス一号。
  ちなみにもともといたゼロスが一号でこの世界のゼロスが二号。
  両方ともゼロスだから面倒だしね。
  「あれ?あのドロボウは?」
  きょろきょろとあたりを見回して探すアメリアに。
  「いやぁ、逃げられちゃいました。あはははは。」
  などと笑ってごまかしている一号に。
  「おまえそれでも魔族か?」
  つっこみをいれていたりするゼルガディス。
  「ま、いいじゃない。でもリナ、面白いことになってるわよv
   マルチナがリナを狙ってきているから。」
  にこやかに路地の入り口からみつついうあたしのその言葉に。
  「?マルチナ…って、誰だっけ?」
  「そういえば誰でしたっけ?」
  首をかしげているリナとアメリア。
  ごげっ!
  その言葉に思わずこけているゼルガディスたち。
  うーん。面白い。
  「あ、あのなぁ!あのゾアナ王国の皇女の名前だろうが!」
  思わずどなるルークに。
  「まったく、ルーク?冗談も通じないようだとミリーナに嫌われるわよ?」
  けらけらわらいつつ手をふりつつそんなことをいっているリナ。
  「あのなぁ。俺とミリーナはそんなことではこの絆は切れないほどにラブラブなんだぜ!」
  「ルーク、何度もいいますけど私とあなたはただの仲間です。お忘れなく。」
  ぴしゃりとそういいたたむミリーナ。
  「うう、ミリィナァ…」
  その言葉に涙を浮かべて多少いじけていたりするルークだし。
  「さ、気を取り直して、いきましょv」
  「そうそう、食べ放題のお店にね?」
  そんなあたしとユニットの会話に。
  「それもそうね。」
  「ですね。」
  「まあ、腹が減っては戦はできないからな。」
  「ええええ!?ガウリイさんがまともなことをいってます!」
  「うん天変地異が起こるな…」
  うんうん。
  アメリアが驚愕の声をあげ。
  しみじみいっているゼルガディス。
  その言葉にその場にいる全員がといってもあたしとユニットを除く全員がうなづいていたりするけど。
  「あ…あのなぁ…」
  そんな彼らをじと目でみているガウリイ。
  とりあえず。
  あたし達は当初の目的どおり、銀貨一枚食べ放題のお店にと入ることに。



  「くそ。作戦は失敗よ。」
  ほとんどなぜかこげて服の様子をなさない布は。
  歩いている最中にすでにもう形もなく。
  森の中を歩く一人の女性。
  「でもこの手であきらめはしないわ。必ずリナの持ち物を手にいれるわ。」
  などとつぶやきつつはだしで森を歩いていたりする姿がひとつ。
  「ゾアナ城を破壊されてからというもの。わたくしは財産も住む家さえも失い。
    路頭をさまよい、空腹、詐欺。元王族の私を襲う地獄のような苦しみ。
     その中でわたくしは誓ったのよ。おまえを呪い殺し復習を成し遂げようと。」
  そういいつつ思い出に浸っていたりするし。
  リナがゾアナ城を破壊したのはこいつらが暴走させたゴーレムを壊すためでしょうに。
  でも面白いからいいけどね。
  そして更に面白いことに根性とそしてその意識と怨念だけで、
  自力で呪いをくみ上げていたりするこの女性、ゾアナ皇女マルチナ。
  ちなみに本人いわく魔人ゾアメルグスターの呪いらしいけど。
  「これで。この剣であいつの持ち物を貫けば呪いは完成する。
   なのに、何のあいつの持ち物ひとつ奪えないなんてぇぇ!」
  などといいつつ森の中で騒いでいるマルチナ。
  うーん。面白い♪
  「そもそも、あいつの仲間たちが。」
  そういいかけ。
  脳裏に浮かぶゼロスの姿が。
  その姿がこれがまた面白い。
  きらりと白い歯を浮かべ。
  紳士的な笑みを浮かべそして涼しい眼を開き熱のこもった熱い視線で。
  ―大丈夫ですか?お嬢さん?―
  とかいっていたりする姿が想像されていたりする。
  もしもし?いったいそれは誰なのかしら?(笑)
  「確か、ゼロス様っていったかしら。」
  などといいつつ夢見がち。
  「はっ。何を考えてるの!やつはリナの仲間じゃない!
    まっていなさい、リナ=インバース!あなたを殺すのは。
     この、マルチナよ!」
  そういいつつぼろと化した服を取り除く。
  その下から出てくる彼女が愛用しているとある服。
  ちなみにこの服装、ナーガといい勝負よねぇ。どうでもいいけど。
  こっちはこっちで何やら面白いことを計画しているし。
  うーん。
  少しばかり気を紛らわしがてらに楽しみますかv



  町から離れた場所にあるとある宿屋。
  ちなみになぜ町から離れているかという理由はいたって簡単。
  ここには自然の天然の露天風呂が地下より湧き出て。 
  それを目玉にしている宿屋だからに他ならない。
  「ふんふん。」
  そういいつつぱさぱさと服を脱ぎ捨てる。
  床に落ちる今まで身につけていた衣服の数々。
  「うう。いいなぁ。エルは。」
  横にいるあたしにそんなことをいってくるリナ。
  「あら、リナさんもすぐに大きくなりますよ。」
  そうにっこり笑っていっていたりするユニット。
  ちなみにここ脱衣場にいるのはあたしとリナ、そしてユニット、この三人。
  「…そういうユニットちゃんも…年齢の割りに大きいのよね…」
  じと目でそんなタオルを巻いているユニットをみているリナがそんなことをいっていたりするけど。
  「うーん。でも女同士で風呂に入るのもまた楽しくていいわね。」
  などといいつつちなみにあたしもリナたちと一緒に風呂に入ることにしていたりするので。
  すでにもう風呂に入る形態を整えているけども。
  「でもエルは何でわざわざ水着?」
  「あら、気にしない、気にしないv」
  そんな会話をしているあたし達に。
  「リナさぁん!エルさぁん!ユニットちゃぁぁん!
   早く、早く!お風呂大きいですよ!早く早く!」
  などといいつつ女湯の方から聞こえてくるアメリアの声が。


  「あのぉ?お風呂ってここですかねぇ?」
  そこにうろうろしている女性が一人。
  というかここの警備状況、もう少し気をつけないとねぇ?(笑)
  赤く敷き詰められている絨毯の廊下。
  そこを歩いていたマルチナに。
  といっても顔の変装はメガネにマスクと代わり映えはないが。
  その服装はメイドの姿。
  廊下をあるくマルチナにと話しかけているゼロス一号。
  その言葉にはっと振り向き。
  「あ、あなたは?」
  思わず頬を染めていたりするマルチナ。
  「え、あ、いや、そのわたくしはその決して怪しいものではなく。
    この宿のメイドでして、その洗濯ものとかないかと。」
   あたふたしつつそんなことをいっているゼロス。
  「あ、それじゃ、これお願いします。」
  どささささっ!
  そういえばゼロス一号のやつ、面白いことにリナとアメリアから洗濯物押し付けられていたっけ。
  ついでにといってミリーナとかルーク、そしてゼルとガウリイも押し付けてたけど。
  そのまま洗濯ものに押しつぶされてゆくマルチナの姿がそこにあったりするけど。
  「すいませんね。じゃあお願いしますね。」
  にこやかに笑みを浮かべてそのまま風呂場の中にと向かってゆく。
  その姿に見とれつつ。
  「ああ、何て素敵な笑顔。」
  かなりマルチナの中でゼロスが美化されていったりする。
  うーん、面白いv
  
  「ああ、あの美丈夫なあの笑顔。
   彼こそがこのわたくしの子供をもうけるにふさわしいかた。
    ゾアメルグスターの後継者を設けられるお人。
    ああ、あなたがリナの仲間でなかったら。
    そうよ!リナの仲間でなくなればいいんだわ!」
  かってに一人の世界に入り浸っているし。
  コンパクト手鏡を取り出し一人でそのまま一人の世界に浸り始め。
  「うむ。そのとおりだ。マルチナ。」
  「そうですわね。このわたくしがリナを殺せばあのゼロス様は、リナの仲間ではなくなる。」  
  「うむ。さすがはわがマルチナ。そのとおりじゃ。」
  などと一人で一人二役しているマルチナだし。
  ちなみにこのコンパクトにもマルチナお手製、ゾアメルグスターが彫り込まれていたりするけど。



  「おや、ガウリイさんにゼルガディスさんも入っていたんですか?」
  ゼロス一号が風呂にと入ると。
  すでにそこには先客が。
  岩を主体にした露天風呂。
  「何だ、ゼロスも来たのか。というかお前ら魔族なのに風呂にはいるのか?」
  などといいつつ風呂の隅を指差しつついっているゼルガディス。
  そこにはすでに先に入っているこの世界のゼロスの姿が。
  ちなみにゼルガディスは金属たわしで体をこすっていたりするけど。
  「やはり金属たわしはいまいちだな。」
  などとつぶやいてたりするし。
  「お、ゼル、枝毛があるぞ?」
  風呂に使ったままゼルガディスの髪にある枝毛を発見しているガウリイ。
  「いやですねぇ。ゼルガディスさん。僕らもきれい好きなんですよ。」
  にこやかにいいつつなぜか頭にタオルをまいて風呂にとかけ湯をして風呂に入る一号。
  「というか綺麗にしとかないとそれこそそれ利用に何されるかわかりませんよ。ねえこちらの世界の僕?」
   そういいつつ隅っこにいるもう一人の自分、つまりはゼロス二号にと話しかけている一号だけど。
  「た…確かに。同感ですけどね。」
  それに同意しているゼロス二人だし。
  おいこら。
  あんたたち……
  後でお仕置き決定ねv
  


  「でもユニットちゃんの肌…ものすごいまでに透き通ってますよね。」
  まるで透けて見えるかのようです。
  などと思いつつなぜか背中の流しっこをしているアメリアとユニット。
  「あら、それはリナ…じゃなかった、エルにもいえることよ?」
  ちなみにあたしの肌もかなり白い。
  そしてちらりとリナの方をむき。
  「それにリナの肌も綺麗よ。当然アメリアの肌もね。」
  湯船の中からそういうあたしのその言葉に。
  「ま、できが違うからね。出来が。いくら野宿とかしてても。」
  美肌を維持するのも女の使命だって姉ちゃんに散々いわれてるしね。
  などと思いつついっているリナ。
  「でも、エルさん、これ、やりすぎじゃないですか?」
  あたしが風呂に一時的に結界を張っているのに気づいて。
  そんなことをいってくるアメリアに。
  「あら、備えあれば憂いなしってねv」
  気を開放したらここの世界の部下Sに気づかれてそれはそれで面白くないし。
  ま、やっぱり風呂に入るからには気分というものは大切で。
  ちなみに結界でこの風呂を多い周りに星を幻影と称して映し出し、
  雰囲気を出していたりする。
  「あ、エル!せっかくだからお湯のかけっこしましょ!かけっこ!」
  「あ…あのねぇ。ユニット…」
  「えい!」
  パシャリ。
  あたしにかかってくるお湯の感じ。
  「あ、やったわね!」
  「あ、面白そうです!私も、私も!」
  「ああ!アメリア、やったわね!」
  などとほのぼのしつつ。
  なぜか女四人による露天風呂でのお湯賭けごっこがしばらく開始されてゆく。


  「うーん。いいお湯でした。」
  「ですね。」
  「まあまあだったわね。」
  「だからといって、エルさん…。いきなり温泉の質を変えないでよね…」
  もう少し温泉の成分が滑らかのほうが肌の感じ的にいいので、
  あたしは一瞬にして成分を変えたりしたりしたんだけど。
  そのことについてあたしにいってくるリナ。
  「ま、いいじゃない。」
  そんな会話をしつつあたし達は今日とっている宿の部屋にと向かうことに。 
  ちなみに今だに一人の世界に入り込んでいるマルチナの姿が。 
  リナやアメリアは気づいてないけど左の廊下で見受けられていたりする。
  
  しばらくのちにようやく行動を起こし始めるマルチナ。
  「さあ、いざ!一刻も早くリナの持ち物を奪い呪いを完成させるのよ!」
  などと意気揚々とし。
  がらり。
  扉をあけたマルチナが見たものは。
  すでにガウリイたちも風呂から出た後の。
  誰も入っていない脱衣所がそこにあるのみ。



  「まったく、リナたちはどこに…」
  などといいつつ、がしゃがしゃと。
  別にしなくてもいいのにゼロスに頼まれた洗濯物をしていたりするマルチナ。
  誰もいなくなっている露天風呂にてがしゃがしゃと洗っていたりするけど。
  そして。
  ふと。
  「うん?こ…これは!」
  その中にある九つの小さい布をみつけ。
  彼女の目がきらりと光る。

  すー。
  すー。
  すー。
  熟睡しているリナとアメリア。
  別に殺気もないので二人とも目を覚ましてないし。
  二人が寝ている部屋にと入り込むが。
  リナに近づいたその直後。
  「そこの悪党、観念しなさい!」
  アメリアが寝ぼけてリナの方を指差していたりする。
  そしてそのアメリアの言葉に答え。
  「なぁにが悪党よ!そんなのぽぼいのぽいよ!」
  その声とともに部屋に入り込んでいたマルチナを投げ飛ばしているリナ。
  二人とも、寝ぼけているわりにきちんと対応してるのよねぇ。
  うーん。
  面白いったらv
  ちなみにアメリアとリナとが同じ部屋。
  あたしとユニットが同じ部屋。
  んでもってガウリイとゼルガディスが同じ部屋で。
  で、ゼロスは別に部屋はもったいないのでそのあたりの精神世界で休ませていたりする。
  「でも片手で窓の外に投げ飛ばしてるわよ?エルv」
  などと隣の部屋の窓から飛んでゆくマルチナをみてにこにこと笑っているユニット。
  「ま、リナだし。」
  「確かに。」
  くすくすくす。
  そんな会話をしつつくすくすと二人して笑っているあたしたち。
  そのまま二階の窓から宿屋の後ろにある森にと投げ飛ばされてゆくマルチナの姿がそこにあたりするし。
  うーん、本当にあきないわv
  一方では夢の中でアメリアは悪人を相手に。
  リナはリナでこちらはまた夢の中で盗賊いじめをしていたり。
  そんな理由から現実的にも面白いことに寝たままで動き回っていたりするリナとアメリア。
  うーん、見ててあきないわよねv
  

  「おのれ!リナ=インバース!こうなったらもうまとめてのろいをかけてやる!」
  などといいつつ先ほど洗濯物の中にあったハンカチを取り出して、
  それを一まとめにして手にもちつつ。
  「魔人ゾアメルグスターよ。その呪いの力をリナ=インバースに晴らしたまえ!」
  そういいつつ手にもった九枚のハンカチを短剣にて突き刺すマルチナ。
  その剣の先から黒い煙が立ち昇る。
  ちなみに呪いとかいうものはそもそもがその精神の強さによるもの。
  その思いなどが強ければそれはそれで威力を発する。
  いい例などが生霊、とか呼ばれている存在などがそれに当てはまるけど。
  夜の闇が降りる森の中。
  「リナ=インバース。わたくしの呪いにもがき苦しむがいい。
    お前が死んだあかつきには、わたくしとゼロス様が結ばれるのよ。
     ほほほほっ。おーほほほほほほ!」
   夜の闇にとマルチナの笑い声が響き渡る。


  ちちちち。
  小鳥のさえずりが響き渡る。
  澄み切った青空。
  「うーん、おはよう。」
  目覚めて顔を洗うべく共同の洗い場にと向かっているリナ。
  すでにそこにはまだ着替えてないものの宿屋備え付けの青いパジャマを着ているガウリイとゼルガディスと。
  そして女性用のパジャマはこの宿ではビンクの上下の服。
  その格好のまま洗い場にて歯を磨き顔を洗っているこの三人。
  そしてその横にはルークとミリーナがすでに着替え終え。
  身支度を整えていたりするけども。
  ちなみにいまだにこの世界には水道などといったものは普及してないがゆえに、
  結構あの仕組みは簡単なのにねぇ。
  そんな理由で水はカメにと汲み置きがしてあり。
  柄杓からそれぞれに水を汲み取り利用する。
  という仕組みをとっていたりする。
  ガウリイはタオルで顔をふき。
  ゼルガディスは下を向いていまだに歯を磨いていたりする。
  アメリアはといえばすでに顔を洗い終え、そしてコップを片手に、
  のれんを掻き分けて入ってきたリナをみつつ。
  「あら?どしたの?アメリア?その顔?」
  振り向いたアメリアの右目にくっきりと浮かぶ青あざが。
  「やっぱし覚えてないんですね。」
  そういいつつため息つくアメリアに。
  「おまえなぁ。アメリアさんがかわいそうだろ?」
  あきれた声をあげているルーク。
  「物には限度というものがあるだろうが。」
  同時にうなづきつついっているゼルガディス。
  「ちょっとちょっと何なのよ。みんなして?」
  リナは何が何だかわかっていないけど。
  「リナさん、寝相が悪すぎます!」
  そんなことを叫んでいるアメリア。
  「あら、でもそれはアメリアさんにも原因があるじゃない?」
  くすくすと笑いつつ部屋にと入ってゆくユニットのその言葉に。
  「う、まあそうかもしれませんけど。」
  面白いことにマルチナの呪い。
  あれが面白く作用して二人の夢にと入り込み。
  ベットの上でしばらく格闘劇が行われていたりしたのよねぇ。
  リナとアメリアは。
  ちなみにガウリイは何かかけられたような気がして
  自力でその力を精神力で断ち切っていたりしたけど。
  ゼルガディスにもそれはかかっているのだけど、
  レゾがかけた術の影響でこちらにはあまり影響はでていなかったり。
  「それはそうと、思ってたんだが?
    何でお前ら同じ何かの気配まとってるんだ?」
  ふと思い出したように問いかけているガウリイ。
  「うーん。さすがはガウリイよねぇ。」
  くすくす入り口で笑うあたしに。
  「ま、ガウリイさんだし。」
  同じくくすくすと笑っていたりするユニット。
  ちなみにユニットの今の服装は薄いフリルのついたネグリジェ。
  ちなみにその手にはなぜか熊のぬいぐるみをもってたりv
  結構こういった格好が似合うのよねぇ。ユニット。
  ま、だからか姫なんて呼ばれてるんだけどね。
  彼女の世界では。
  あたしなんか母とか王とかだし。
  もうちょっとこう、威厳のあるというかかわいらしい呼びかたというか。
  あってもいいでしょうに。
  まったく。
  そんなあたしたちの言葉に。
  「どういうことですの?」
  あたしとユニットに聞いてくるミリーナ。
  どうやらミリーナも何かしらの違和感を感じているみたいだけども。
  「あ、それは簡単よ。リナたち全員にちょっとした面白い術というか呪いがかかってるのよv」
  にっこりと微笑みさらりと説明するあたし。
  『・・・・・・・・・・・』
  なぜかあたしの言葉にユニット以外の全員が無言になっているけど。
  しばらく無言になり顔を見渡し。
  なぜか。
  『ええええええええええ!?』
  なぜかその場にいるガウリイとあたし、そしてユニット以外の叫び声が。
  

  とりあえずなぜか口をぱくばくさせている全員をそのままに。
  「ま、食事の時間だし。食堂にいきましょv」
  「だな。おーい?リナ?どうかしたのか?」
  口をぱくぱくさせているリナをみて。
  こつん。
  いきなりおでこをくっつけて。
  「うーん。熱はないようだなぁ?」
  「な゛!?いきなり何をするのよぉ!」
  スパパバァン!
  いきなりおでことおでこをくっつけられて顔を真っ赤にしつつ。
  懐から取り出したスリッパでガウリイをどつくリナ。
  それと時をおかずとして。
  ずききっ!
  ガウリイをはたいた場所と同じ頭の場所がリナ自身にも痛みが走る。
  「いたぁぁ!」
  思わず頭を抑えうづくまるリナに対して。
  「あ、リナ。あんたたちがかかっている術。
   それ他人に与えた痛みが自分に戻ってくる。という代物よ。
    ま、一種の呪いみたいなものねv」
  くすくす笑いつつ説明するあたしのせりふに。
  「あ、ちなみにその痛み倍になって戻ってくる効果つきよv」
  追加説明しているユニット。
  
  その言葉になぜかさらに沈黙しているリナたちだけど。
  一瞬の沈黙のうちに。
  『何ですってぇぇぇ!?』
  『何だとぉぉぉお!?』
  あ、面白い。
  いつも冷静なミリーナまでもが叫んでるし。
  「ま、それより食事にしましょv食事v」
  なぜかいまだにわめく彼らをそのままに。
  先に食堂にと向かうことに。


  「おや、皆さん変わった変な術をかけられてますねぇ。
    というかガウリイさん。あなた自力でその術・・破壊しましたね(汗)」
  先に食堂にてあたしたちの食事の準備を。
  なぜか宿のウェイトレスのかわりをしつつ。
  テーブルに並べているゼロスが食堂にとやってきたリナたちをみてそんなことをいっていたりするけど。
  「うん?何か変な精神波動がきたから精神でたたききったが?」 
  さらりと何でもないようにいっているガウリイ。
  「…さすがにこのお方と二年以上も旅をしていらっしゃっただけのことはありますね(汗)」
  なぜかガウリイに対してじと汗ながしているゼロス一号。
  「あれ?そういえばゼロスさん?一号さんですよね?二号さんは?」
  ふとそこに一号しかいないのに気づきそんなことを聞いているアメリアに。
  「ああ。彼なら定時報告に戻られましたよ?」
  でもエル様に関しては口止めされていることもあり。
  …報告はできないでしょうけどね。
  などと心でつぶやきつつアメリアに返事をしているゼロス。
  「ま、とりあえず。説明すると。」
  そういいつつそばにいるルークをつかみリナの方にととんと押す。
  「おわっ!?何するんだ!?」
  ふらけてルークがリナの体に倒れそうになるが。
  それより早く。
  「何するのよぉお!」
  どごっ!
  体術にも長けているがゆえにその直前にルークにとび蹴りをかましているリナだけど。
  「おい!ルーク!リナに何をする!」
  「こらまて!どこをどうみたらそう見えるんだ!オレは被害者だ!」
  などといいつつ顔色も悪くリナがけった足の付け根を押さえて叫んでいるルーク。
  と。
  「うげ!?」
  何か声をあげそのままその場にうづくまるリナ。
  「ルーク。きさまぁぁ!」
  いまだに顔色の悪いルークに剣を宿の中だというのにつきたてているガウリイ。
  「こらまて!どうしてオレがお前に怒られるんだ!?」
  などといった和気藹々とした光景がその場で見受けられていたりするけど。

  「とまあ、こういうことです。」
  などとうづくまっているリナとルークを指差して説明しているゼロスに。
  「なるほど。」
  などと納得しているアメリアに。
  「と…とんでもないことを(汗)」
  同じ男性であるがゆえにその痛みは半端でないとわかるがゆえに。
  その場にて顔を赤らめ脂汗を流していたりするゼルガディス。
  
  そんな光景を窓の外からのぞいている人影がひとつ。
  「く、口で説明しなさいよぉ!」
  うづくまり叫ぶリナのその言葉に。
  「いやぁ、行動で示したほうがわかりやすいでしょ?効力は?」
  にこやかにそんなことをいっているゼロスだし。
  いまだに痛みを抑えてうづくまりつつガウリイの剣を座ったままで受け止めているルークの姿。
  うーん。
  この光景、かなり面白いわねv
  「ちなみにこれ全員にかかってるやつだからねv」
  にっこりと微笑み説明するあたしの言葉につづき。
  「おーほほほ!ほほほほほっ!」
  食堂の中、宿屋の一室に笑い声が響き渡る。
  そしてその笑い声とともに扉から入ってくる一つの人影。
  ちなみに頭にはターバンを巻きつけ。
  ついでに顔は大きめのめがねとマスクで覆っていたりする。
  服装はメイド服。
  「ああ、あんたは昨日の怪しすぎる女!」
  その姿をみて叫ぶリナに。
  「なあ、あんなやついたか?」
  とりあえず気絶寸前くらいまでルークを叩きのめし。
  うーん、ガウリイ、リナが絡んだら容赦ないから面白いのよねぇ。
  リナの後ろにちゃっかりと立ちリナの言葉に突っ込みをいれているガウリイ。
  そんなガウリイのぼけを軽くかわし。
  「何者!?」
  その女性にと問いかけているリナ。
  どうやら頭に血が上ってて自分で判断できなくなっているようだけど。
  「あるときは謎の外国美女。あるときは親切なメイドさん。
   そして、その実態は!」
  などといいつつ本人いわく変装しているそれらを剥ぎ取ってゆく。
  そして格好をつけてばさりと服装を剥ぎ取ったその後にあるのは。
  アメリアの姉を思い浮かべるようなほとんど肌を覆っていない服。
  違うのはその色程度。
  あとはその長いまでのブーツとタイツ。
  あのナーガと比べるとまあ格好は似たり寄ったり。
  ま、マルチナの母親とナーガとアメリアの母親。
  …実は親戚だからねぇ。
  「久しぶりね。リナ=インバース。」
  マルチナとしては城を破壊したリナ一人に恨みを持っているようだけど。
  まったくあの程度のことで。
  そういいつつ内職していたあまりものの造花を手にポーズを決めているマルチナに。
  ぽんと手をうち。
  「あー。あーあーあー。」
  そこまでいって。
  「…誰だっけ?」
  どげしゃ!
  あ、面白い。
  その言葉に扉から入ってきていたマルチナは思いっきりこけてたりするし。
  「私たちがこの世界にやってきたときにリナさんが破壊された、
    元ゾアナ王国の皇女ですわ。」
  そういいつつ横たわっているルークに回復呪文をかけているミリーナ。
  まあ誰がルークに怪我を負わせたのかはいうまでもないけど。
  「マルチナよ!マルチナ!忘れたとは言わさないわよ!」
  そう叫び起き上がるマルチナのその言葉に。
  「ああ、そういえばそんなこともあったわねぇ。久しぶりぃ。元気だった?」
  にこやかに挨拶していたりするリナだけど。
  「…親しげに挨拶なんてしないでよ…」
  そんなリナの様子にため息まじりにいっているマルチナ。
  どうでもいいけどその縦ロールどうせなら全部すればいいのにね。
  後ろ髪も伸ばして。
  ま、個人の自由といえばそれまでなんだけど。
  「でもリナはあれ、城しか壊してないけどね。」
  「そうよね。エルが結界張って城以外には被害及ばないようにしてるしね。」
  面白いので完全に傍観を決め込んでいるあたしとユニット。
  本当に面白いしv
  「それに確かあの空間。町の人たち新しい観光名所として売り出してますよ?
    あの空間?」
  そんなあたしたちの会話に。
  「どうぞ。」
  そういいつつ飲み物が入ったコップを差し出していってきているゼロス一号。
  そんな会話をしているあたしたちの前では。
  「まあ、いいわ。我がゾアメルグスターの呪いがかかっている以上。
    お前はわたくしの手の中にいるのも同然なのだから!」
  「というかここにいる全員よねぇ。あたしやユニットガウリイはともかくとして。」
  「そうね。ゼロスさんはそもそも人間じゃないし。」
  そんなほのぼのとした会話をしているあたしたち。
  「でもゾアメルグスターはあの人が創造で作った魔人じゃなかったんですか?」
  マルチナのその言葉にふと突っ込みをいれているアメリア。
  「よっぽどリナがにくかったんだろう。
   怨念だけで呪いを完成させたんだろうさ。
   たいしたオリジナリティーだが。」
  そういいつつあきれた汗を流しつつ後ろを向いてため息まじりにいっているゼルガディス。
  というかどうしてリナと行動してたらこーいうようなことが起こりえるんだ?
  そもそも異世界からリナとまったく同じ姿格好のもう一人のリナがくる。
  しかもこれで二度目。
  ということだけですでにもう信じられないことだというのに。
  などとぶつぶつつぶやいていたりするゼルガディス。
  「あら、ゼル。そんなことはないわよ。これってよくあることよ。」
  「そうそう。」
  そんなつぶやきをしているゼルガディスにとにっこりと微笑みかけるあたしとユニット。
  ・・・いや、絶対にそれは違うと思うぞ?(汗)
  なぜか同時にあたしたちの言葉に心で突っ込みをいれている、
  ゼルガディスとルークだったりするし。
  まったく。
  この程度何かで驚いててどうするのかしら?まったく…
  「ふふ。痛みが帰ってくる体でどれだけ戦えるかしら?
   モンスターの皆さん。出番です。」
  そういいつつマルチナが指を鳴らすと同時に。
  十数名の獣人が出現する。
  どうでもいいけどその中にはバーサーカーもどきとかいたりするし。
  「うげっ!?こんなに手下がいるのかよ!?。」
  それをみて目を見開いているルーク。
  その言葉に。
  ぱさりと横髪の縦ロールを手でかきあげ。
  「ふっ。お金で雇ったにきまってるじゃない!」
  自慢減にあっさりと言い放つマルチナ。
  ごけっ!
  その言葉に全員がずっこけてたりする。
  あ、一号までこけてるv
  「えらそうにいうこと!?」
  おもわずリナがつっこみをいれているが。
  「いうわよ。このわたくしが血と汗と涙で稼いだお金だもの。」
  「稼いだって何やったんですか。マルチナさん?」
  起き上がりつつ問いかけるアメリアの言葉に。
  「造花のバイト。」
  即答しているマルチナ。
  『・・・・・・・・・・』
  即答するマルチナのその言葉になぜか無言になっているリナ、アメリア、
  ゼルガディス、ルーク。そしてミリーナ。
  「か…かわった人間ですね…」
  どこかでそんなことをいっているゼロスに。
  「いやぁ、ゼロス。お前も十分に変わってるとおもうぞ?」
  にこやかに笑いつつゼロスの肩にと手を置いているガウリイ。
  「まあいいわ。とにかくモンスターの皆さん。やっちゃってください!」
  その言葉を合図に。
  彼らがあたしたちにと向かってくる。
  「ちっ。仕方ないか!」
  そういいつつ剣を構え近くの獣人にと切りかかる。
  まあやられる前にやる。
  というのがこういう場合のセオリーだし。
  が。
  ザシュ!
  一人の獣人に切りかかるとその痛みが同時に切りかかったルーク&ゼルガディスにも襲い掛かり。
  ゼルガディスは腕。ルークはわき腹から少しばかり血を流していたりするし。
  「あ、いい忘れてたけど。怪我とかも同じように返ってくるみたいよvその術v」
  のんびりと完全に傍観を決め込んで。
  天井近くに椅子を作り出し。
  ふわふわと浮かびつつその様子を眺めていうあたしの言葉に。
  「あ、そこの紫の髪の人には手を出さないでくださいね。」
  などと注意しているマルチナ。
  「エルさん!ユニットちゃん!手伝ってくださいぃい!」
  などと叫んでいるアメリアに。
  「あら、こういうことは面白いから見物するに限るわよv」
  「そうそう。」
  あたしと同じくこちらもまた天井近くに椅子をユニットの場合は椅子を浮かべているんだけど。
  椅子に座りホットミルクを飲んでいる。
  「おまえ、まさかこいつとグルなのか!?」
  剣を交えつつそこにいるゼロス一号に言い放つルークのその言葉に。
  「いやぁ、そんなことはないんですけど。」
  などとぽりぽりと頬をかいているゼロス。
  「とにかく、皆さん。ここでは十分に戦えませんし?外にでませんこと?」
  冷静にその場の混乱を分析しそんなことをいっているミリーナに。
  「それもそーね。ということで、みんな!いくわよ!」
  そういいつつ近くにいるガウリイの服をつかんでそのまま宿の外にと駆け出すリナに。
  「ちっ。たしかにそのとおりだな。」
  「おお!さすがはオレのミリーナ!」
  などといいつつ外に出てゆくルークに。
  「ルーク、何度もいいますけど私はあなたのものなんかじゃありません。
    寝言は寝ててもいわないでください。」
  きっぱりと切り捨てているミリーナ。
  「うーん。照れちゃって、かわいいなぁ。」
  そういうルークに。
  「…どうみても今の完全にあしらわれてますけど……」
  あきれた目でそんなルークをみているアメリア。
  「ふふ。逃がさないわよ!」
  外に駆け出してゆくリナたちから少し遅れ。
  こちらもまた宿から出てゆくマルチナたち。

  「いゃぁ、何かのイベントかい?サーカスを開くときにはぜひに教えてくれよな。」
  リナたちがいなくなり床にと降り立ったあたしとユニットにといってくる宿屋の主人。
  どうやらサーカスの街頭サービスと勘違いしているし。
  周りの客からは。
  「いやぁ、結構いいところでおわりましたなぁ。」
  「いや、本当に。いいぞぉ!」
  ヒューヒュー!
  などといった声援が飛び交い。
  中にはかなり少しばかりだけどもおひねりが飛んできていたりする。
  「あら、どうもv」
  その飛んできたおひねりをふいと手をかざして浮かび上がらせ。
  収集しているユニット。
  「では、最後のイベント、いっきます!」
  元気よくユニットが手を上げ。
  先に会計を済ましておいて。
  「それではみなさまごきげんようv」
  にっこり微笑むあたしとユニット。
  次の瞬間には。
  宿屋の食堂からあたしたちの姿は。
  一瞬の光にと包まれその場から掻き消える。
  金色と虹色の残像を残して。
  
  ざわざわざわ。
  「いやぁ、今のまったくトリックがわかりませんでしたなぁ。」
  「これは近いうちが楽しみですな。」
  などと後に残された客たちはそんなことを話し合っていたりする。



  「ちっ!痛みとかがこっちに戻ってくるんだったら面倒だぞ!?」
  走りつつ状況分析しているゼルガディスの言葉に。
  「やはりここはマルチナさんの術を解いてもらうのが先決なんでは?」
  走りつつ冷静にいっているミリーナ。
  「おお!さすがはオレの。」
  「ルーク、今はあなたにかまっている暇はありません。」
  いじいじいじ。
  言いかけたその言葉をぴしゃりと中断されて。 
  走りつついじけているルークの姿があったりする。
  うーん。面白いv
  
  やがてちょっとした丘の上にとリナたちはたどり着く。
  「おほほほほ!」
  その直後にリナたちの行く手の前から聞こえてくる笑い声。
  みれば木の上に立っているマルチナの姿が。
  「くっ!待ち伏せか!」
  そういうゼルガディスの言葉に。
  「どうやら計算されていたようですねぇ。」
  にこやかにすぐ後ろからそんなことをいっているゼロス。
  「一号さん!どうにかしてください!」
  などとゼロスに詰め寄るアメリアに。
  「いやぁ。下手なことをしたらあの御方に僕怒られちゃいますしv」
  にこやかに笑って交わしているゼロス。
  「おほほほほ。攻撃できないでどこまでがんばれるかしら?」
  木の上から高笑いをあげているマルチナに。
  「けっ!こなくそ!」
  いいつつ襲ってくるミノタウルスにケリを入れているルーク。
  と。
  どごっ!
  その痛みと衝撃はそのままルークに倍となって返りゆく。
  「おほほほ。無駄なことを。まあリナ以外の人にも呪いかかっているけど。
   リナの仲間なんだから関係ないわ。
   ふふ。最後よ!リナ。そしてわたくしはゼロスさまと一緒に。
   ゾアメルグスター王国を作り上げるのよ!」
  そういいつつマルチナの頭の中にはゼロスとの子供。
  なぜかゼロスそっくりのにこにこ目の子供が十数人いる光景が。
  ついでに女の子と男の子。
  全員が同じ顔だったりv
  『ええええええええええええ!?』
  その言葉にリナたちの叫びが一致する。
  「一号さん。おめでとうございます!ついに改心して真人間になるんですね!」
  目をうるうるさせて目の前で手を組んでいるアメリア。
  「どうしてそうなるんですか!」
  アメリアの言葉にすかさずに突っ込みを入れているゼロス一号。
  「しかし、いったい誰がそんなことを決めたんだ?物好きなやつだなぁ〜。」
  そういいつつにやにや笑ってこちらは完全にからかいモードのルーク。
  「ふっ。何を言うかと思えば。決まってるじゃないのよ。
   昨日、このわたくしが決めたのよ。おほほほほっ!」
  どてっ!
  あ、楽しい♪
  「あらら、ものの見事に全員がひっくり返ってるわねぇvエル♪」
  うきうきといっているユニット。
  ちなみにあたしとユニットはリナたちの後ろから面白おかしく見学していたりする。
  六人が同時に地面とキスしてるし。
  ひくひくひく。
  「あ…あのですねぇ〜…人を婚約者に勝手にしないでくださいぃぃ!」
  錫杖で体を起こしつつ叫び抗議の声をあげるゼロスに。
  「ゼロス、観念して結婚したらどうだ?」
  そんなゼロスの肩にぽんと手を置きつついっているゼル。
  「そうですよ。ゼロスさん。所帯でももてばおのずから、
    真人間になれますし!」
  などといいつつ瞳をきらきらさせているアメリア。
  「なあ?リナ?」
  横にいるリナにと振り向き。
  「何よ?ガウリイ?」
  さて、どうしたものか。
  と思案をめぐらせているリナにと問いかけるガウリイのその言葉に。
  とりあえず返事を返しているリナ。
  「ゼロス。いつの間にか人になったのか?気配まるでかわってないのに?」
  ずべべっ!
  ガウリイの言葉にそのばにずりこけそうになっているリナ。
  「あ…あのねぇ〜!言葉の勢い!に決まってるでしょうが!
    …いや、でもエルの手にかかったらできるのかも……」
  あら。よくわかってるじゃないvリナv
  何となくだけどこのエルさん。
  あの姉ちゃんが恐れるくらいの人物だからあれの関係者の用なきがするのよねぇ。
  あたしとしてはひしひしと。
  などと思っているリナ。
  そんなことをおもいつつも気を取り直してガウリイの襟首をつかみ、
  がくがくとガウリイをゆすっているリナの姿が。
  「ひ…ひどい!皆さん!この僕がどうなってもいいんですか!?」
  などと涙をだくだくとなぜか流して抗議の声を上げるゼロスに。
  「お前(もう一人も含むが)ならかまわん。」
  きっぱりと断言しているゼルガディス。
  「ゼロスさん!真人間になるチャンスです!」
  きっぱりはっきり言い切っているアメリア。
  「ひゅぅ。玉の輿だぜ?ゼロスさんよぉ?」
  口笛をふきつつにやにやと笑いながらいっているルーク。
  そんな三人の声が同時に重なる。
  「…あの、今はそんなどうでもいいことで
   ゴキブリ一号さんをからかっいるときではないと思うんですけど…
   確かにその方がいいかもしれませんが。」
  さらりと何気に同意しているミリーナ。
  「ううっ。ひ…ひどい!ミリーナさんまでぇぇ!」
  などと叫びよろよろと体系を崩し。
  そのままそこにうづくまり、地面に人魂オプション引き連れて、
  のの字を書き始めているゼロス一号。
  「おほほ!ついに観念するときよ!リナたち!」
  ぴしっとあたしたちにと指を突き刺し言い放ち。
  「とうっ!」
  そのまま木の上から着地するマルチナ。
  ―どでっ。
  「…ねえ?ルーク?お姫様って…高いところが好きなのかしら?…(汗)」
  「…さあな…(汗)」
  そんな頭から着地に失敗し地面にのめりこんでもがいているマルチナをみて。
  そんな会話をしているミリーナとルークがいたりする。
  この旅を始めてから、というかこっちの世界にやってきてから。
  ルーク達アメリアが木の上から落ちるの何回か目撃しているからねぇ。
  などといいつつそんなマルチナをみて少し頭を抑えているルークとあきれているミリーナ。
  「さあ!わたくしとの愛に満ちたすばらしい世界のために!
   邪魔ものは排除させていただきますわ!ゼロス様!」
  ひききっ。
  「あ、ゼロスさん、顔、ひきつってる♪」
  くすくすと笑っていっているユニット。
  顔に風がかかり黒いポニーテールがふわりと風になびいているけど。
  「というか口元もひきつってるわよvユニットv」
  ひくひくと顔を痙攣させた表情をしているゼロスをみて。
  そんな会話をしているあたしたち。
  どうでもいいけどそんな細かいところに気を配るからゼロスは面白いのよねぇ。
  飽きないしv
  やっぱりS首にしてゼロスをつけようかしら?
  断言しているマルチナの手には剣にと突き刺さったままの、数枚の布が。
  「あ…あのですね?えっと、マルチナさんといいましたっけ?
   この僕とあなたとは結婚なんてできませんよ?」
  ひくひくと顔を痙攣させつつそれでいて面白いことをしようとしているゼロス。
  そういいつつ立ち上がり。
  「なぜなら、この僕は。」
  そういいつつ羽織っていたローブをばさりと脱ぎ捨てる。
  パサリ。
  ローブが空に舞う音。
  「この僕…いえ、わたくし、女ですものvおほほほほv」
  ローブを剥ぎ取ったときに生まれる一瞬の死角をつき。
  瞬時に女性形態にと姿を変えているゼロス。
  ……ちなみになぜかビキニタイプの水着…おひ……
  ガァァン!
  マルチナの瞳に映ったゼロスの姿はスタイルがそこそこにいい女性の体をしているゼロス。
  間違えようのない胸と引き締まっているウェスト。
  顔はそのままのゼロス。
  それに思いっきりショックをうけよろめいているマルチナ。
  「ひ…ひどい!このわたくしをだましたのねぇ!
    乙女の純情を待て遊ぶなんて、馬鹿ぁぁぁ〜!」
  などといいつつふらふらとよろけてるし。
  ぽとり。
  ―あらv
  そのショックで手にもっていた短剣をマルチナ、落としているしv
  「…ずいぶんと勝手なやつだな。」
  その言葉に何気に突っ込みをいれているルークがいたりするけど。
  ボワン!
  落としたマルチナの剣はそのままマルチナの足元に突き刺さっていたりする。
  そこから立ち上る黒い煙。
  「あれ?ひょっとして。」
  それにいち早くミリーナが気づき声を上げている。
  ぐぎっ!
  「リ…りなさ…(汗)」
  そんな水着姿―ちなみに色は当然黒。
  水着を着ているゼロスの背後から首を絞めているリナ。
  「あんたわぁ〜!ゴキブリ一号のくせに生意気よ!」
  あたしよりも大きい胸してぇぇ〜!!
  などと心で思いつつリナは怒り心頭♪
  そういいつつその手に魔力を込めてゼロスの首を両手で締め上げていたりする。
  うーん、面白いv
  首を絞められているゼロスはその口から泡を吹いていたりするけど。
  ま、関係ないかv
  「うう。乙女の純情、恋心を踏みにじった罰はあなたたち全員で償ってもらうわ!」
  そう朗々と言い放ち。
  「さ、モンスターさんたち!心おきなくお願いいたしますわ!」
  そういって待機させておいた獣人などを呼び寄せるマルチナ。
  「…ちっ。面倒だな。」
  わらわらと出てきて臨戦態勢をとるそれらをみて舌打ちしているゼルガディス。
  「というかマルチナさんのあれ、取り返して術を解かないと危険ですぅ!」
  などと叫んでいるアメリア。
  あら、痛みを転移させれば簡単なのに。それとか痛覚なくしたりv
  完全にあたしとユニットは高みの見物。
  ちなみに当然といえば当然ながら昨夜ゼロスがマルチナに渡した洗濯物の中には。
  あたしとユニットのハンカチも入っていたりv
  あとルーク、ミリーナ、ゼルガディス、アメリア、リナ、そしてがガウリイのハンカチもはいっていたのよねぇ。
  ついでにダブルゼロスのもあったし。
  何でもハンカチくらいは自分の一部でないほうが形になっているとか何とかいって。
  わざわざ作ってるのよね。ハンカチ。
  各自で自分たちで布を切ってしかも刺繍まで施して、あいつらは…
  マルチナは当然どれが誰のかがわからないままそのままハンカチを重ねて、
  術をかけているもので当然のことながらアメリアたち全員にもマルチナの術は発動中v
  ま、当然ながらあたしとユニットにそんなものが通じるはずもなく。
  ダブルゼロスにしても然り。
  マルチナがかけた術の内容は『相手の痛みが自分に返ってくる』
  という何とも明快単純なもの。
  ま、赤ん坊でもできる簡単な術ではあるけど。
  ガウリイは、まあ…自力であの術干渉、切り捨てたのよね…
  自らの精神力の刃で。
  伊達にこのあたしと二年以上一緒に旅をしていただけのことはあって、 
  その程度の芸当は身に着けてるのよね。ガウリイは。
  ま、暇だからしばらくガウリイで遊んでいた期間も少しばかりあったしね。
  「…というかあのぉ〜?皆さん?さきほどマルチナさん。
   自分自身にも術をかけておられるので勝負は互角なのでは?」
  表情ひとつ変えずにさらりと指摘し突っ込んでいるミリーナ。
  その言葉に。
  「はっ!しまった!そういえばこのわたくしにものろいが今のでかかったのでしたわ!
   おのれぇ!リナ=インバースとその仲間たち!よっくもやってくれたわねぇ!」
  いまだに足のブーツに剣を突き刺したままこちらに向かって叫んでるマルチナ。
  一方ではいまだにゼロスを締め上げているリナに。
  「ああ!ゼロス!リナに密着するな!」
  などといいつつゴルンノヴァの光の剣モードを突きつけているガウリイ。
  「リナさん。まあゼロスさんへのお仕置きは後から全員でするとしても。
   気がつきませんか?リナさんの力ならそれ、のろい返しできますけど?」
  にこやかにそんなリナの後ろに回りこみ…いつのまに。
  そんなことをいっているユニット。
  「あら、ユニット。先にネタバレしたらつまらなくなるじゃないのよ。」
  腕を組みつつそんなことをいっているユニットの横にと移動する。
  「あら。そのほうが面白いじゃない?ちょっとあれをああしてみたし♪」
  にっこりと微笑んで答えてくるユニット。
  「あら、確かにこれなら楽しめるわねぇ〜♪」
  「でしょ?♪」 
  マルチナの術をちょっといじって面白い効果が出るようにしてるし。
  そんなユニットの言葉にゼロスを締め上げたままぴたりと手をとめ。
  やがて。
  どさり。
  そのままゼロスを離すリナ。
  それでゼロスがその場に倒れていたりするけども。
  倒れたゼロスはなぜか痙攣起こしてぴくぴくしてたりするし。
  …ま、リナがゼロスの首を絞めている間、ガウリイがゼロスの精神体。
  切り刻んでいたからねぇ。
  あたしと旅をしてたときにガウリイ、この技身に着けたのよね。
  「あ、そっか!その手があった!」
  ぽんと手をうちそしてある言葉をつむぎ始めるリナ。
  この世界、いまだに情けないことにほとんど気づいていないけど。
  この結解が張られている中でも神聖呪文、使えるからねぇ。
  特定のものに関しては。
  「黒き光と闇を纏いし 漆黒の竜 黒き翼を五つに広げ市 闇の翼
    黒き光と闇よ わが手に集い 我が意思の元 我が望みに応じるべし!」
  リナのその言葉にただただ首をかしげているルークとミリーナ。
  ちなみに面白いことにいまだにゼルたちやルークたちはといえば。
  向かってくるやつを倒しては自分たちもまたその痛みを倍にして返され、
  吹き飛び倒れる。といったことが繰り返されていたりする。
  特に派手に蹴りなどいれて吹き飛んでいるのはルーク。
  うーん。ルーク、とある世界のスタントマンとかでもやっていけそうよねv
  「な゛!?リナさん!呪文は危険です!」
  そう叫ぶアメリアの声よりも早く。
  「無闇舞(ナイルード・ロンド)!!」
  リナの術が完成し、リナの手よりそれほど黒いないまあ夜の闇程度の、
  心なしか光る球と光すら発しない黒い球が出現し。
  その二つは絡まりあうようにマルチナに向かって突き進む。
  「あとはっと。リフレイン!」
  その直後にルークやミリーナが聞いたことのない言葉を発しているリナ。
  ちなみにこれはアメリアたちも聞いたことはないようだけど。
  リナの言葉によりリナの周りに特殊な壁が出現する。
  いってみれば反射鏡のようなもの。
  これは大概のものならば弾き返すことは可能。
  「ちょっ!?何よぉ!?これはぁぁぁ〜!!!!!?」
  きゃぁぁぁぁぁ〜!!!
  叫びとともに黒い爆発が巻き起こり。
  その爆風にと吹き飛ばされてゆくマルチナの姿が。
  
  雇い主がふきとばされたのをみてぴたりと攻撃をやめ。
  「うーん。雇い主がいないんじゃ、も。いっか。」
  「だな。とりあえずは報酬分は働いたし。」
  「うごうご。」
  「そうそう、それにそろそろ時間だし。」
  などと口々に言い放ち、くるりと向きを変えて立ち去ってゆく獣人達の姿が。
  「…どうなってるんだ?」
  とにかく相手を斬ったりしたら自分も怪我をするので打ち身だけで戦っていたゼルガディスがつぶやく。
  「ああ、それなら理由は簡単よ。あのマルチナ。
   あいつらを二時間だけ雇っていたのよ。」
  「そうそう。一人当たり銅貨八枚で。」
  立ち去る獣人達をみてつぶやくゼルガディスたちの疑問に答えるあたしとユニット。
  「…それって少なすぎるんじゃ…」
  その言葉をきき突っ込みをいれてくるアメリア。
  そんなアメリアのつっこみに、うんうんうなづいているゼルガディスやルーク達。
 
  「おい、それより、ちびのほうのリナ!いったい今のは何なんだ!?」
  ―ぷちり。
  ふと疑問におもったことをそのままストレートに口に出しているルーク。
  その言葉に。
  「バースト・ロンド!」
  ドッガァァン!
  ルークの何気ない一言にリナの額に青筋が浮かびルークをそのまま吹き飛ばす。
  「……学習が足りませんわね。ルーク。」
  冷ややかに吹き飛ばされているルークをみてそんなことをつぶやいているミリーナ。
  「でもミリーナさん、ドラグスレイブじゃないだけましですよ。」
  「だな。」
  そうしみじみといっているアメリアとゼルガディスのその言葉に。
  「んっんっんつ?二人ともぉ〜?どういう意味よぉぉ〜!」
  などとそんな二人につめよっているリナ。
  「言葉どおりの意味です!」
  きっぱり。
  きっぱりと断言しているアメリア。
  「あのねぇぇぇぇ〜!」
  きゃあきゃあきゃぁ。
  すでに頭の上まできている太陽の日差しの下。
  追いかけごっこを開始しているリナとアメリア、この二人。
  「…リナさん、でもそれはともかく術はやめてほしかったですわ…」
  ふとどこか少しばかりこげているミリーナがつぶやいていたりする。
  ちなみにマルチナにかかった力などがそのまま彼女が術をかけている相手に、
  直接的に伝わるように少しばかりあの術ユニットがいじくっていたがために。
  リナの放った術の影響は当然のことごとくに、
  ルーク、ミリーナ、アメリア、ゼルにと降りかかっていたりする。
  まあゼルガディスはその岩の肌のためにあまり見た目にはさしたる変化はないけど。
  アメリアもルークも気持ち程度ちょっとぱかり焦げていたりするのよね。
  そう言い放ちふとそこにクレーターと化している先ほどリナが唱えた術の後。
  そのクレータの底にキラリと光るものを目に留め。
  クレーターにと入って行き、それを拾い上げているミリーナ。
  そしてそこから手にして戻ったものは。
  短剣に何枚かの布がつきたてられていたりする。
  「うん?ミリーナ?それ何だ?」
  少し先ほどよりも頭を焦がしつつ。
  というかルークの頭は今は天然バーマ状態になっているので。
  思わずその格好をみて笑いをこらえているゼルガディス。
  確かにこれは面白いわv
  ミリーナに問いかけるルークの言葉に。
  「多分これで私たちに呪いをかけていたんでしょうね。
   でも―どうしてあのマルチナさんがこれを持っていたんでしょうか?」
  剣に突き刺されている数枚の布。
  それは確か先日洗濯しようとしていた荷物の中のひとつ。
  見覚えのある文様の布が目に留まる。
  「ああ、それは簡単よ。ゼロスに押しつけた洗濯物。
   その中にあったからよ。」
  あたしの言葉に追加し。
  「昨夜ゼロスさんが一人で洗おうと風呂に行こうとしたときに、
    宿屋のメイドさんが洗濯物を洗います。とかいって。
    で偽者のメイドさんだというのにゼロスさん、そのまま洗濯物。
    手渡したのよね。」
  にっこりと微笑んで追加説明をしているユニット。
  ちなみに。
  マルチナが洗った洗濯ものはあまりの下手さに。
  朝方ゼロスが洗いなおしたのはいうまでもないけど。
  「その中に全員分のハンカチがはいってたのよねぇv
   あ、そういえばい忘れてたけど。マルチナがかけている術。
   マルチナが怪我とかいろいろと何かを経験したりしたら、
   その分の痛みが彼女がただいま術をかけている全員に降りかかるから。
   がんばってね♪」
  『ええええええええええ〜!?そんなぁぁ〜!!!!!?』
  なぜかにっこりと微笑んで説明するあたしの言葉に。
  全員の叫び声が晴れ渡る空の中にと響きわたる。




  「うううっ…うううっ…」
  とりあえず大元の原因はゼロス一号であったということから。
  全員でたこ殴り大会を得て。
  罰としてガシャガシャと洗濯板にて全員の服を洗っているゼロス一号の姿。
  あれから吹き飛んでどこかにいったマルチナはそのままに。
  原因を作った一号に対してお仕置きタイムを全員で行い。
  そして今。
  定期連絡から戻ったゼロス二号と共に洗濯物にとあけくれているこの二人。
  ちなみに術は動けない一号に変わって二号が解除したりしたんだけど。
  なぜか宿屋の裏庭に。
  二人のゼロスの鳴き声が響き渡る。



  「でもリナさん、あれ、いったい何なんですか?」
  先ほどリナが使った呪文、すなわちあの術のことを聞いているミリーナ。
  「ああ、あれ?何となく気分的に異世界の竜神と魔王の力を束ねた。
   神魔融合呪文よ。ちなみに威力は見た目はバースト・ロンドと同じ威力だし。」
  さらりと説明しているリナ。
  まあ使い方によっては星ひとつくらい吹き飛ぶ威力になるけども。
  それは普通のバースト・ロンドでも言えることだしね。
  とりあえず汗をかいたので昨日までとまっていた宿屋にと戻り。
  もう一晩泊まることに決め。
  そして露天風呂にと入っている、リナ、アメリア、ミリーナ、この三人。
  「ま、死んではないでしょ。あははは。」
  笑い声を上げるリナに。
  「そーですね。」
  それで済ませているアメリア。
  「あ…あの、そういう問題ではないような気が……」
  そんな二人の会話につっこみをいれているミリーナ。
  
  一方、こちらの男湯の露天風呂では。
  「しっかし、どっちのリナもとんでもないなぁ。」
  などといいつつなぜかお湯の中にボンを浮かべ、ワインを飲んでいるルーク、ガウリイ、ゼルガディス。
  この三人。
  「オレとしてはそっちのリナ、というかエルとかいう人のほうがすごいと思うが?」
  何しろあの、赤の竜神の騎士ですらがおびえていたような人物だしな。
  そんなことを思いながら。
  ルークの言葉に突っ込みをすかさずいれているゼルガディス。
  「そうそう。こっちのリナはか弱くて、それでいてとっても純情で。
   むちゃくちゃにかわいくて。それでいてやっぱりかわいいもんなぁv」
  さりげにのろけるガウリイに。
  「何を!ミリーナの方がかわいいぞ!」
  「いや!リナだ!」
  などとなぜか白熱バトルを繰り広げ始めるルークとガウリイの姿が。
  「……好きにしろ。……はぁ…」
  想像はしていたが。
  今度の旅もすんなりすみそうにないな…
  いまだに言い合っている二人をみてため息つきつつ何か物思いにふけっているゼルガディス。
  あら、面白ければいいのよvふふv

  ちょうどそのころ。
  「うう。みてなさいよぉ!リナ=インバース!とその仲間たち!
   必ず復習してやるぅぅぅ!」
  リナの術で吹き飛ばされ、よろよろと歩きつつ夜空に誓いを立てているマルチナの姿が、
  山の中で見受けられているし。
  うーん、面白いったらないわv
 
  何はともあれ。
  ゆっくりと温泉にとつかり疲れを取り去り。
  あたしたちの向かう先はセイルーン。
  ちょっと引っ掻き回す程度でこっちは傍観して楽しみますか♪


                       −続くー

####################################

 あとがきもどき:
   薫:ふわぁぁ〜。久しぶりの打ち込みですぅぅ!(こらまて)
     というか約一年ぶり?(汗)あ・・あはは・・・・。
  エル:・・・・あたしの活躍は?
   姫:私の活躍も・・・
   薫:ぎくっ!・・・と、とりあえず、これはスレイヤ―ズアニメ第二段。
     スレイヤーズNEXT。第6話のパロディです。
     ちなみに設定は私が書いている『エル様漫遊記』あの話のその後。
     覇王との戦いもすでにエル様のところでは済んでます。
     つまりは恐ろしいことに、ここ、平行世界に遊びに・・・もとい。
     ちょっとした事故(?)で飛ばされているリナ(エル様)ルーク、ミリーナ。
     そして・・・スミレちゃん。
     とにかくそんな彼らのお話です。
   姫:薫さんが余りに打ち込みしてないから間違いなく初めての人が多いでしょうv
     というわけで自己紹介♪
     私はユニット。ユニット=ユニバース。
     何故か私の世界では私のことは
     【宇宙の姫(ユニバース・オブ・ザ・プリンセス】
     とか呼ばれてるけどね♪
  エル:ユニットはあたしの親友でもあり、そしてこのあたしと同じ存在なのよねぇ〜♪
     こっちにはユニットは面白そうだから遊びにきてるのよv
   姫:あら、違うわよ。エルの世界では私は少なくとも、【絶対者】でなくなるから。
     気が楽だから息抜きにきてるのよ♪
   薫:(…嘘だ、嘘だ。絶対に嘘だ。面白いからという理由だけに決まってる…)
エル&姫:あら?何かいったかしら?
   薫:い…いえ。何でもありません……はひ…
     ちなみにすみれちゃん。何でこう呼んでいるかというと。
     彼女、よく偽名(?)宇空スミレ。と名乗っていろんな星とかにいっているからです。
  エル:ユニットの外見はこのあたしが絶世の美女vの姿を好んで形成(なす)のとは違い。
     子供の姿。あたしはたいてい人の形態とるときには二十歳前後の絶世の超金髪美人v
   薫:すみれちゃんの特徴は。ぱっちりとした大きな目と。
     その瞳は漆黒の闇のごとくに黒く、そしてその回りは澄み切った深く飲み込まれそうなまでの青。
     そんな目をしています。
     そしてまるで絵のごとくに整った顔立ちに漆黒よりもつややかな長い黒髪を、
     後ろでボニーテールにひとつにまとめ。
     そしてその髪をふわふわのレース状のリボンで蝶々結びに大きく結んでいます。
     そのリボンの色は赤。
     彼女のチャームボイントのひとつだったりしますけど。
 エル:ユニットは子供の姿を主にとるから、【姫】って呼ばれてるのよねぇ〜。
    あたし何か【悪夢の王】とか【混沌の主】とか【天より堕とされし金色の王】とか。
    もうちょっとかわいく、もしくは威厳あふれる呼び方つけてもいいでしょうに……
  薫:……万物、すべてを含む。【創造主】でいーのでは?(汗)
     ま、まあ何はともあれこのフォーエバー。
     つまりは実はエル様(金色の母)のリナと赤の竜神の力を使えるとされている、
     一族のリナ=インバース。
     元気爆発正義娘のプリンセス・アメリアに。
     またまた腐れ縁か巻き込まれている合成獣のゼルガディス。
     実はリナ(エル様)のところにいた人間だったのに、こっちの世界のリナに一目ぼれして。
     前回こっちの世界に飛ばされた(笑)ときからこっちの世界に残っているガウリイ。
     …気の毒にも巻き込まれたエル様が遊ばれ・・もとい、
     降臨されている世界のルーク&ミリーナ。
     この二人に関しては気の毒以外の何者でもないかも(笑)
     そして上司に命令され、かつエル様によって力を向上させてもらっている、
     ゼロス一号(こちらの世界のリナ命名)に。
     エル様がいるということは口止めされているがゆえに上司にも報告すらできない、
     哀れこちらの世界のお役所仕事のゼロス二号(これもまたリナ命名)
     リナ×2,ガウリイ、ゼロス×2.ルーク,ミリーナ.アメリア.ゼルガディス。
     このメンバーでお送りします。
     スレイヤーズフォーエバーinNEXT。
     アニメとかエル様世界の漫遊記とかと比べたら面白い…かも?(笑)(そーか?)
   姫:ま、何はともあれ♪
  エル:それでは、またv
   薫:・・・あの?お二方?その巨大なもたれているミキサーは・・・いったい?(汗)
     (いやな予感がひしひしと・・・・汗)
   姫:打ち込みが遅いあなたにブレゼントv
  エル:ささ♪遠慮なく受け取りなさいな♪
   薫:い・・・・いやぁぁぁぁ!スイッチいれないでくださいぃぃ!!
エル&姫:スイッチオン♪
  (いやぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!)
 
  ―ガガ・・・・・ザシュ・・・・ビシャ・・・・ジュルル・・・・。

   姫:さってと、トマトジュース(果肉入り)が出来上がり。
     薫さんがどこかにいったところで。
  エル:それではまた次回にお会いしましょう♪
エル&姫:それでは、まったねv



  ミーミーミー。
  後には薫を探して鳴いている猫が二匹・・・・・。
  
  
  
 

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27196Re:スレイヤーズフォーエバーinNEXT第6話ねこめぐ 2003/9/30 22:35:57
記事番号27165へのコメント

長かった...
あっっ始めましてねこめぐです。
『ねこめぐ』の命名者は、バスケのコ-チです。
わたしは、NeXT(アニメ)から、見始めたので、ゼルやアメリアとの出合いを知らないんです。(小説は知らない。)
 お話の方、面白かったです。
  マルチナうけちゃいました!!
 エル様面白いです。
これから、よろしくお願いします。


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27317はじめまして。かお E-mail URL2003/10/11 10:53:18
記事番号27196へのコメント

こんにちわ。はじめまして。ねこめぐさん。
>長かった...
>あっっ始めましてねこめぐです。
はじめまして。かおといーます。以後お見知りおきを。
わざわざ感想、ありがとうございますv
あはは。このフォーエバーシリーズは。
一話でアニメ一話分、完結目指してますから、どーしても長くなります(いいわけ)
>『ねこめぐ』の命名者は、バスケのコ-チです。
>わたしは、NeXT(アニメ)から、見始めたので、ゼルやアメリアとの出合いを知らないんです。(小説は知らない。)
・・・・ということはもしかしてルークとかミリーナ・・・知りませんか?
・・・しりませんね(汗)
彼らは二部のリナ達のつれ(みたいなもの)だし・・・。
小説の出会いはザナッファーのときにアメリアとゼルは出会ってますv
アニメはまったく違いますけどね。
> お話の方、面白かったです。
>  マルチナうけちゃいました!!
ネクストのギャグはマルチナで決定でしょうv
無印はザングルスかなぁ?(かなりまて)
> エル様面白いです。
>これから、よろしくお願いします。
こちらこそ、こんな駄文ですが、これからもよろしくお願いいたします。
追伸:お返事おそくなってすいません・・・・。

(いや、目指せ一日一本アップしてたらどうしても時間がねぇ・・←まてまてまて)

それではわざわざの書き込みというかレス感想、ありがとうございます!
それでは。


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27237お久ぶりです!にゅーよーく E-mail 2003/10/2 23:33:10
記事番号27165へのコメント

こんばんわ。
にゅーよーくです☆
今キッズステーションではTRY放送中ですー。
TRY終わったらロスユニやるそうです。(^^)

>  「そうそう、リナがいるところには騒動が転がってくるしね。」
>  「そうそう。」
>  にこやかに笑うあたしにそれに同意しているユニット。

トラブルメーカーじゃなくてトラブルの好物がリナですね♪

>  「あれ?リナさん、ゼロスさんたち、何かつぶされてますけど?」
>  「あ、本とだ。でも生ごみなんだから気にしちゃだめよ。」
>  「そうですね。」

生ごみだからっていう理由で何の疑問もなくなる世界v
いいなあv(え?)
さすがスレイヤーズ!

>  これで変装しているつもりなんだからこれが面白いのよねぇ。
>  赤いドレスに黄色いリボン。
>  ちなみにどうみてもかつらとわかる黄色の長い髪に。
>  なぜかまんまるのめがねとそして口元を覆うマスク。

この格好って一目で変装ってわかりますよね。(−−;)
やはり世間知らずなのか!?(違)

>  「怪しいという言葉があるいているようなものですね。」
>  「だな。」

っていうかゼル…。
あんたも十分怪しいよ…。(TT)

>  「まあ敵意とかはないけど。あったら即殺す!」

怖ッ!

>  「あら、気づかなかったの?リナの肩の宝石はダミーだってこと?」
>  「普通見ただけでわかるけど?あれが偽者だっていうことは?」

わかりませんわかりません。

>  「…何か俺、魔族って知ってはいてもあいつに同情するな…」

この程度で同情してちゃあこの先もちません!(をい)

>  「まあ、腹が減っては戦はできないからな。」
>  「ええええ!?ガウリイさんがまともなことをいってます!」
>  「うん天変地異が起こるな…」

食に関することだからまともなのでは?

>  その下から出てくる彼女が愛用しているとある服。
>  ちなみにこの服装、ナーガといい勝負よねぇ。どうでもいいけど。

ナーガのほうがまだましな気がします。(^^;)
ホントにちょっとの差ですけど。

>  などと一人で一人二役しているマルチナだし。

さみしいー。

>  「でもユニットちゃんの肌…ものすごいまでに透き通ってますよね。」

雪花石膏の白さでしたっけ?
セー○ー○ーンのほ○○ちゃんの肌のことでそんなセリフがあったような。

>  「そこの悪党、観念しなさい!」
>  アメリアが寝ぼけてリナの方を指差していたりする。
>  そしてそのアメリアの言葉に答え。
>  「なぁにが悪党よ!そんなのぽぼいのぽいよ!」
>  その声とともに部屋に入り込んでいたマルチナを投げ飛ばしているリナ。

すばらしい連携プレーですねv(違)

>  「リナさん、寝相が悪すぎます!」

アメリア人のこといえないって。(−−;)

>  「それはそうと、思ってたんだが?
>    何でお前ら同じ何かの気配まとってるんだ?」

どんどん人間離れするガウリイ。

>  「あ、それは簡単よ。リナたち全員にちょっとした面白い術というか呪いがかかってるのよv」

見てるほうは面白いですけど、かけられた本人たちは…。
迷惑ですねー。

>  「うん?何か変な精神波動がきたから精神でたたききったが?」 

何者…?

>  「おい!ルーク!リナに何をする!」
>  「こらまて!どこをどうみたらそう見えるんだ!オレは被害者だ!」

ガウリイ…。
すばらしいベタぼれっぷりです!

>  そしてその笑い声とともに扉から入ってくる一つの人影。
>  ちなみに頭にはターバンを巻きつけ。
>  ついでに顔は大きめのめがねとマスクで覆っていたりする。
>  服装はメイド服。

変だよ!
そんな奴普通にいないってば!

>  ま、マルチナの母親とナーガとアメリアの母親。
>  …実は親戚だからねぇ。

えええええ!?
いやな血のつながりですね!

>  どうでもいいけどその縦ロールどうせなら全部すればいいのにね。
>  後ろ髪も伸ばして。

妙な髪型ですよねえ。(しみじみ)

>  ・・・いや、絶対にそれは違うと思うぞ?(汗)
>  なぜか同時にあたしたちの言葉に心で突っ込みをいれている、
>  ゼルガディスとルークだったりするし。

私も同感です。

>  「造花のバイト。」

悲しいっ!悲しすぎです!
これでも皇女ですか?!

>  「ふっ。何を言うかと思えば。決まってるじゃないのよ。
>   昨日、このわたくしが決めたのよ。おほほほほっ!」

えーと…。
なんかいろいろと問題があるような。

>  「ひ…ひどい!皆さん!この僕がどうなってもいいんですか!?」

問題ナッシング!

>  「この僕…いえ、わたくし、女ですものvおほほほほv」
>  ローブを剥ぎ取ったときに生まれる一瞬の死角をつき。
>  瞬時に女性形態にと姿を変えているゼロス。
>  ……ちなみになぜかビキニタイプの水着…おひ……

女装が趣味なの?

>  「うううっ…うううっ…」
>  とりあえず大元の原因はゼロス一号であったということから。
>  全員でたこ殴り大会を得て。

楽しそうですね!(まて)

>  「そうそう。こっちのリナはか弱くて、それでいてとっても純情で。
>   むちゃくちゃにかわいくて。それでいてやっぱりかわいいもんなぁv」
>  さりげにのろけるガウリイに。
>  「何を!ミリーナの方がかわいいぞ!」
>  「いや!リナだ!」
>  などとなぜか白熱バトルを繰り広げ始めるルークとガウリイの姿が。

なんかもお勝手ののろけてろって感じです。

それでは。
続きを楽しみにしつつ。
お久しぶりなにゅーよーくでした☆

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27318いつもどーもvかお E-mail URL2003/10/11 11:08:11
記事番号27237へのコメント

こんにちわvにゅーよーくさん。
いつもかきこもどうもなのですv
最近はページにかかりっきりでこちらに投稿するこれを、
なかなか打ち込みしてない愚かもののかおです(自覚はある)
>今キッズステーションではTRY放送中ですー。
>TRY終わったらロスユニやるそうです。(^^)
とある場所でスレの配信やってますしねぇ。
三話まで各自無料で確か会員料金が七百円。
やすいか高いかそれは各自の判断で(まて)
>>  「そうそう、リナがいるところには騒動が転がってくるしね。」
>>  「そうそう。」
>トラブルメーカーじゃなくてトラブルの好物がリナですね♪
いや、というか絶対にエルさまたちが何か手を・・・・。
はっ!い、いえ何でもないです・・・はい(後ろに殺気がうまれた)
>生ごみだからっていう理由で何の疑問もなくなる世界v
>いいなあv(え?)
>さすがスレイヤーズ!
ゼロスだからいいのです(こらまて)
>>  赤いドレスに黄色いリボン。
>>  ちなみにどうみてもかつらとわかる黄色の長い髪に。
>>  なぜかまんまるのめがねとそして口元を覆うマスク。
>この格好って一目で変装ってわかりますよね。(−−;)
>やはり世間知らずなのか!?(違)
でしょうね。何しろ同じ王女のナーガの変装なんか。
ただアイマスクしてるだけというのもあったしねぇ(それよりはましとおもふ・・)
>>  「怪しいという言葉があるいているようなものですね。」
>>  「だな。」
>っていうかゼル…。
>あんたも十分怪しいよ…。(TT)
確かに街中であんなフードをしっかりとかぶってたら逆に目立ちますよね。
ま、このメンバーでは目立たないとおもうけど(何しろエルさま&スミレちゃんがいる・・)
>>  「まあ敵意とかはないけど。あったら即殺す!」
>怖ッ!
それでも気づかないリナに笑いの手を(まて)
>>  「あら、気づかなかったの?リナの肩の宝石はダミーだってこと?」
>>  「普通見ただけでわかるけど?あれが偽者だっていうことは?」
>わかりませんわかりません。
ガウリイ、伊達に二年くらいエルさまと行動してません(笑)
とゆーかガウリイだしなぁ・・・。
>>  「…何か俺、魔族って知ってはいてもあいつに同情するな…」
>この程度で同情してちゃあこの先もちません!(をい)
ま、ゼルたちは前回もかかわりがありましたからねぇ(え゛?←笑)
>食に関することだからまともなのでは?
ガウリイですしね。というかリナが絡んでいるからまともなのかと(まてこら)
>>  その下から出てくる彼女が愛用しているとある服。
>>  ちなみにこの服装、ナーガといい勝負よねぇ。どうでもいいけど。
>ナーガのほうがまだましな気がします。(^^;)
>ホントにちょっとの差ですけど。
そうかな?ナーガのほうがすごいものがあるとおもいますが。
マルチナなんかブーツとかで足、隠してるしなぁ(まて)
>>  などと一人で一人二役しているマルチナだし。
>さみしいー。
あれはあれでギャグ月間なのでしょう(ちがうってば)
>雪花石膏の白さでしたっけ?
>セー○ー○ーンのほ○○ちゃんの肌のことでそんなセリフがあったような。
彼女よりもスミレちゃん&エルさまは白いです。
ほたるちゃん・・・・実写のほたるちゃんはどーなるんだろ?
とゆーか実写で再放送ハジメルナァァ!ムーン!!!(汗)
>>  「リナさん、寝相が悪すぎます!」
>アメリア人のこといえないって。(−−;)
姉に鍛えられたのでしょう(笑)
>>  「それはそうと、思ってたんだが?
>>    何でお前ら同じ何かの気配まとってるんだ?」
>どんどん人間離れするガウリイ。
ま、まあガウリイだから(それですませることができるガウ君v)
>>  「あ、それは簡単よ。リナたち全員にちょっとした面白い術というか呪いがかかってるのよv」
>見てるほうは面白いですけど、かけられた本人たちは…。
>迷惑ですねー。
でもよくあのとき、呪文つかって無事でしたね。リナ(笑)←アニメ本編
>>  「うん?何か変な精神波動がきたから精神でたたききったが?」 
>何者…?
ま、まあ伊達に長くエルさま(つまりはリナ)とあの世界で行動してなかった。
ということで(自然にいやでも自衛に実がつくとおもう・・・)
>>  「おい!ルーク!リナに何をする!」
>>  「こらまて!どこをどうみたらそう見えるんだ!オレは被害者だ!」
>ガウリイ…。
>すばらしいベタぼれっぷりです!
それでもリナはきづかないぃぃ(笑)
>>  ついでに顔は大きめのめがねとマスクで覆っていたりする。
>>  服装はメイド服。
>変だよ!
>そんな奴普通にいないってば!
いませんね。確実に。
でも花粉所の季節だと似たような人はいるかも(こらこら)
>>  ま、マルチナの母親とナーガとアメリアの母親。
>>  …実は親戚だからねぇ。
>えええええ!?
>いやな血のつながりですね!
・・・・可能性、ありそーなきもしなくもなし・・・。
何しろあのなーがの服は母の形見だ・・・・。
>>  どうでもいいけどその縦ロールどうせなら全部すればいいのにね。
>>  後ろ髪も伸ばして。
>妙な髪型ですよねえ。(しみじみ)
確かに、もう少し髪、長くしてもいいような気も。
でも確か彼女のオリジナルは某アニメの(笑)
>>  ・・・いや、絶対にそれは違うと思うぞ?(汗)
>>  なぜか同時にあたしたちの言葉に心で突っ込みをいれている、
>>  ゼルガディスとルークだったりするし。
>私も同感です。
深く考えててはこの先お二方についていけません(きっぱり)
>>  「造花のバイト。」
>悲しいっ!悲しすぎです!
>これでも皇女ですか?!
皇女だからじゃないですか?
・・・・とあるどこぞのリナ&ナーガのせいでびんぼーになった、
公女もそーいってましたし(笑)
>>  「ふっ。何を言うかと思えば。決まってるじゃないのよ。
>>   昨日、このわたくしが決めたのよ。おほほほほっ!」
>えーと…。
>なんかいろいろと問題があるような。
所詮世間知らずのお姫様。ということで(問題がちがうってば)
>>  「ひ…ひどい!皆さん!この僕がどうなってもいいんですか!?」
>問題ナッシング!
まったくありませんね。ええ(まて)
>>  瞬時に女性形態にと姿を変えているゼロス。
>>  ……ちなみになぜかビキニタイプの水着…おひ……
>女装が趣味なの?
あそばないとやっていられないのでしょう(かなり違うような気も)
>>  「うううっ…うううっ…」
>>  とりあえず大元の原因はゼロス一号であったということから。
>>  全員でたこ殴り大会を得て。
>楽しそうですね!(まて)
参加します?(大歓迎!byリナ談)
>>  「何を!ミリーナの方がかわいいぞ!」
>>  「いや!リナだ!」
>>  などとなぜか白熱バトルを繰り広げ始めるルークとガウリイの姿が。
>なんかもお勝手ののろけてろって感じです。
それでもあっさりと振られている&気づかれない二人に笑いの手を差し伸べましょうv(かなりまて)
>それでは。
>続きを楽しみにしつつ。
>お久しぶりなにゅーよーくでした☆
いつもどうもありがとうございますv
さて・・・今から7を投稿するのだが・・・・。
・・・・・・・・・97KB・・・・。
ツリーが投稿したとたんに落ちるのは関の山、はっはっはっ(汗)
それでは、わざわざいつもどうもありがとうございますのです!
では失礼しますv

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27319スレイヤーズフォーエバーinネクスト・第7話かお E-mail URL2003/10/11 11:11:17
記事番号27164へのコメント

こんにちわ。えっと。まずはじめに。
・・・・今回、97KBとなっております(かなりまて)
それでもいいという人のみどうぞv

$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$



   こんにちわ。
   またまたやってまいりました。スレイヤーズフォーエバーinNEXTの時間です(笑)
   さて、この話は私こと薫が書いている、エル様漫遊記。
   その後の話でもあり、そしてまた、アニメ、ネクスト。
   あの話のパロディでもあります。
   上記の理由から、(何の理由だ?)
   つまりはとある世界でリナ=インバースとして遊んでいる・・・もとい、
   降臨されているエル様こと金色の王(ロードオブナイトメア)が。
   平行世界でもある別のリナのいる世界にといくお話となっております。
   ちなみにこちらの世界のリナは違うことといえば。
   こちらの世界では神聖魔法が使える。ということくらいです。
   ほとんど一般には知られてませんけどね(笑)
   あとはリナとシルフィールが幼馴染だったり。
   ガウイリがこの世界にはいなかったり(でもエル様の世界からリナに一目ぼれしていついてる)
   そして、第一部にあたるフォーエバー。つまりは無印スレイヤーズパロディのときに巻き込まれたのは。
   アメリアとゼルガディス。 
   そしてこの二部にあたるネクストで巻き込まれたのは?
   あのルーク&ミリーナです。あしからず(笑)
   上記の理由からゼロスが二人いますので何とぞご了解のほどをv
   ついでに私のもちキャラ、エル様と同等の存在の宇宙の姫ことスミレちゃん(ユニット)
   も参加してます。あしからず・・・・。
   上記をすべて納得の人のみどうぞvv

#######################################

  スレイヤーズ・フォーエバーinNEXT 
    〜びっくり料理、ドラゴン料理?〜



  セイルーンに向かうには行くとおりかの道筋がある。
  ひとつは海路をいく道と。
  そしてもうひとつは今あたしたちが進んでいる陸路。
  とはいえ陸路では大体マレン街道を抜けてゆくのが普通の表街道。
  そしてその湖から続く川沿いにもうひとつの湖が存在する。
  マレン街道がある大本の湖はそこは竜料理で有名ではあるが。
  そんな湖を元に流れる川をたたえているこの街道。
  たどり着いた近くの森にはマイン湖とまではいかないものの。
  これまたとある生物が存在している湖があり、
  マレン湖と並んで有名ではある。
  そんなあまり大きくはない湖の水面の水面を移動する水色の生物がひとつ。


  人でにぎわう町の表通り。
  そんな中を歩くあたしたち一行。
  「うう。おなかすいたぁ…」
  などと歩きつつつぶやくリナに。
  「確かにそうですね。」
  同意の言葉を発しているアメリア。
  あたりには町の人々やそしてまた旅人などでごった返している。
  そんな表通りの一角で。
  そんな会話をしているリナとアメリア。
  「確かにそろそろ昼時ですわね。」
  空を見上げて目を細めていっているのはミリーナ。
  その銀色の髪が太陽の光に反射してより輝いているけれど。
  「不便ね。人間って。」
  そんなことを歩きつつそこらの屋台で買ったというかもらった細工あめを食べつつ、
  いっているのはユニット。
  まじまじとユニットがそれみてたら屋台の主人がユニットにってくれたのよね。
  しかもただで。
  「そういうユニットちゃんは飴もらって食べてるからだろうから気にならないだけだと思うが?」
  などと飴をなめているユニットにそんなことをいっているのはルーク。
  「あら?その気というか自然の大気からとかでも必要な栄養分。
   取り込めないと、生きていけないわよv」
  にっこりと微笑むそんなユニットの言葉に。
  『いや、それは絶対に無理(ですわ)(だって)(です)(だと思うぞ?)』
  なぜかミリーナ、リナ、アメリア、ゼルガディスの声が一致する。
  「ま、ユニットちゃんとかエルとかはなぁ…」
  というか食べなくても平気だし。絶対に。
  などとおもいぽりぽりと頬をかいているガウリイ。
  まああたしたちは栄養補給。 
  そんなものは必要ないからね。まったくもって全然に。
  「ま…まあ深くはあまり突っ込まないが。」
  つーか、突っ込んだら絶対に怖いしな…
  などとなぜかそんなことを心で思っているルークだし。
  「それより確かにそろそろもうお昼時間ではありますし。お昼にしませんこと?」
  なぜかミリーナもルークと同じようなことを心で思いつつも。
  それでも表情ひとつ変えずにそんなことを提案してくる。
  「確かに、腹が減っては動けんからな。」
  そんな言葉に同意しているゼルガディス。
  「あ!リナさん、これ!」
  ふとアメリアが道の横にあるとある料理屋のメニューを目に止め。
  リナを呼び止める。
  そこには洋皮紙にて描かれているその店のメニューの数々が。
  そのひとつに書かれているのは。
  「こ、これは!?」
  思わずルークが目を丸くしていたりするけど。
  「こ、これは!?」
  同じくリナもまた目を見開いていたりする。
  そこに書かれているのは。
  「おや、どうやらこれはドラゴン料理のようですねぇ。」
  にこやかにそんなことをいっているゼロス二号。
  ひくっ。
  顔を引きつらせつつ。
  「や…やっぱりこっちの世界でもこれ…ありますか(汗)」
  などとなぜか顔を引きつらせているゼロス一号。
  「え、えっと僕はちょっと用事を思い出しましたので…」
  などといいつつ逃げようとしている一号だけど。
  くん。
  どてっ!
  「あれ?ゼロス一号さん?どうかしたんですか?
    何もないところでこけて?」
  いきなりその場にこけているゼロス一号をみてそんなことをいっているアメリア。
  ふっ。逃がすとでもおもってるのかしらねぇ?ふふv
  逃げようとしたゼロスを問答無用でそのままアメリア達には見えないように、
  力で引っ張りその場にと束縛しておく。
  「ほら、とにかくそれじゃ、今日の昼食はここでいいわね?」
  あたしの言葉に。
  「?何かこんなこと前にもあったような気がするなぁ??」
  などと首をかしげているガウリイ。
  「ガウリイちゃぁん?いったらそれこそ問答無用で連れ帰るわよ?」
  とりあえずにっこりと微笑みガウリイには口止めしておく。
  以前あたしと一緒に旅をしているときに。
  ガウリイ、あちらの世界のアメリアとゼルガディスとついでにゼロス。
  このメンバーでこのイベントというか出来事。
  経験してるからねぇ。
  あたしの言葉にすぐさま真顔になり。
  「いや、絶対にいわない。」
  などと真剣な表情で言ってくるガウリイ。
  よっし。
  これでガウリイの口は封じたっと。
  「確かこれは幻の宮廷料理とか言われているドラゴン料理なのでは?」
  そのメニューをみていっているミリーナに。
  「でも私のところでも正式な宮廷料理はまだ食べたことはないですぅ。
   似たようなものならば単品とかでありますけど。」
  ま、マイン湖のほとりにある村にあるとある料亭、渚の海竜亭が。
  セイルーン王家のお抱えのお店ではあるしね。
  「ふむ。確かドラゴン料理といえば素材はレイクドラゴンが絶品なんですよねぇ。
    幻の高級珍味とかもいわれてる。」
  「ええ。確かレイクドラゴンを素材としているものが絶品で。
   素材自体がもつほのかな甘みと深い味わいがあることで、舌の肥えた王族たちをうならせたともいいますわね。」
  二号に続いてそんなことをいっているミリーナに。
  「さすが俺のミリーナ!物知りだぜ!」
  などといっていたりするルーク。
  「こんなのは常識です。ルーク。それに何度もいいますけど、
    だれがあなたのものだというんですか?」
  冷静に表情ひとつ変えることなくびしゃりとルークの言葉を畳み掛けているミリーナ。
  「うーん。相変わらずだなぁ。あんたらは。」
  などといっているガウリイだけど。
  「ま、何はともあれ、今日のお昼はここのドラゴンフルコース料理できまりね!」
  目を輝かせていうリナのその言葉に。
  「賛成です!」
  すかさず同意しているアメリア。
  「好きにしろ。」
  などといいつつも、ドラゴン料理か。
  などと少し期待しているゼルガディス。
  そのまま走るように店に入ってゆくリナたちをみつつ。
  「あ、でも確かドラゴンのフルコースは時間が…」
  追加説明をしかけているミリーナに。
  「ミリーナさん、もう皆さん…店の中に入られちゃいましたよ…」
  深いため息とともにいっている一号の姿が。
  「ま、仕方ないですわね。」
  離れたりしてもし万が一何かあっても困りますし。
  などと思いつつあたしたちに続くようにと店にと入ってゆくミリーナたち。

 

  すでに昼時ということもあり、店の中はほとんど満員。
  あたし、ユニット、リナ、ガウリイ、アメリア、ゼルガディス。
  ミリーナ、ルーク、おまけのゼロスが二人。
  そんな人数のあたし達が座れる机など当然あるはずもなく。
  リナ、ガウリイ、アメリア、ゼルガディス。
  この四人がひとつのテーブルに座り。
  その横のテーブルにゼロス二人とミリーナとルークが。
  そしてあたしとユニットは二人用の机に座っていたりする。
  「あ、このフルコースお願いします。」
  うきうきしつつ注文しているリナに。
  「お金に糸目はつけません!」
  私もまだフルコースは食べたことはないですし!
  などと瞳をきらきらさせつついっているアメリア。
  まああってもそれは完全なフルコースではなかったからねぇ。
  模造品のフルコースなら幾度もアメリア、あるけども。
  

  「何!?ドラゴンのフルコース!?」
  注文を受け、厨房にて驚きの声を上げているオーナーが一人。
  その言葉に周りにいるコックすべてが驚きの声を上げているが。
  「アシュフォードはどうした!?」
  そこにいるはずの料理長でもあるアシュフォードの姿が見えない。
  周りを見渡してそんなことをいっている一人の男性。
  「それが見当たりませんで。おそらくはまたどこかで居眠りでもしているのではと。」
  その言葉にしばし考え込んでいるのはこの店のオーナー。
  口ひげを少しばかり生やしていたりするが。
  「それで?客は何人だ?」
  その言葉に。
  「おそらく旅のものかと。人数が多いので席を分かれてますが。
   注文をうけたのは六人前です。」
  ちなみに当然リナ、アメリア、ガウリイ、ゼルガディス、ルーク、ミリーナの分。
  ゼロス一号は水を注文しちなみに二号はなぜかホットミルクを注文していたりするけど。
  旅のもの。
  そう聞き、オーナーでもある彼、フェイクは少し考え込み。
  「よし。冷凍庫にオークとなめ鯨の肉が残っていただろう。
   あれを使おう。」
  そんなことをいっていたりするし。
  このあたりはそのままなのよね。あっちと。
  その言葉にコック全員が目を見開いていたりするし。
  「ええ!?あれを使うんですか!?」
  驚愕の声を上げるその声に。
  「どうせはなから珍しい料理なんだから、何を食わせてもわかるはずはないさ。
   本物のドラゴン料理なんて命がいくらあっても足りはしない。
    いいか、ぬかるな!」
  そういうオーナーのその言葉に。
  なぜかタッグを組んで。
  『ファイト、ファイト、ファイトぉ!』
  などと気合を入れていたりするし、この人間たちは。
  どうでもいいけど、メニューに書いているんだったら。
  せめて王室、セイルーン王家の巫女の服装。
  それくらい把握してなさいよね。
  アメリアのあの服装。
  一応王族のしるしでもある星の護符(ジュエルズ・アミュレッド)が、
  しっかりと胸、腰、両腕にしてあるというのに。
  おまけに腰にはセイルーンの印籠があるし。
  
  
  「…はぁぁぁぁ……」
  ため息ついているゼロス一号に。
  「どうかされたんですか?」
  問いかけている二号。
  「いや、さすがにあの御方がこっちの世界にいらっしゃった理由だけはあるなぁ・・・と。
   実はこれ、僕の世界でも一度あったんですよね…」
  などとどこか遠い目をして言っている一号だし。
  「…そちらの世界の僕も苦労してますねぇ。」
  「いやぁ、そっちの僕のほうこそこれからが大変ですよ。はぁ…」
  などとなぜかしみじみ語り合っているし、このゼロスたちは。

  
  「でもすんなりと食べられるとすればもう下ごしらえとかしていれば別ですが。
    似たようなフルコースならば話は別ですが。」
   などとつぶやいているミリーナに。
  「?どういう意味だ?ミリーナ?」
  首をかしげて問いかけているルーク。
  「古の伝説や伝承ではドラゴン料理を食べるのには根気と気力が必要。
    そうありましたわ。確かドラゴンの毒を抜くのに時間が。」
  などと自分がもつ知識を思い起こしつぶやくミリーナに。
  「だが、あのリナがいるんだぜ?」
  「…確かに。いきなり時間とか戻せますからね…あの、リナさんは(汗)」
  などとあたしとユニットが座っている席をちらりと見てきていたりする。
  まったく。
  ちょっと時間を幾度か戻したことがあるだけで、そんなに怯えなくてもいいでしょうに。
  以前ルークたちとちょっとした事件にかかわったときに。
  まああたしはちょっと時間を戻したり進めたりしたとがあったりするんだけど。
  なぜかあれ以後、あたしやユニットに対して怯えてるのよねぇ。
  あと覇王の一件以後とか。
  こっちの世界ではまだそこまで時間率は進んでないけどねv
  

  「あれ?ゼロスさんたちは食べないんですか?」
  お水とかを注文しているゼロスに聞いているアメリア。
  「「いえ、僕たちは。」」
  その言葉に手をひらひらと振っているダブルゼロス。
  「ガウリイ、一人でがつがつ食べるんじゃないわよ?」
  そういうリナのその言葉に。
  「なあ、リナ…いや、何でもない。」
  「何よ?何がいいたいの?」
  確かこのバターンは偽者が出てきたあのときと同じだよなぁ。
  などとは思うがそれをいってリナと離されることだけはごめんこうむりたい。
  そんなことを思っているガウリイに。
  「ああ、さてはあんた、あたしのまで食べるきね!?」
  まったく検討違いのことをいっているリナだし。
  そんなリナたちが会話をしていると。
  がらがらがら。
  「お待たせいたししました。」
  そういいつつワゴンに詰まれ料理が運ばれてくる。
  「おお、これがドラゴン料理か。」
  ルークはさすがにそれをはじめてみるので思わずのどを鳴らしていたりするが。
  「ルーク、はしたないですわよ。」
  そんなルークにびしゃりといっているミリーナ。
  「きゃぁ!きたきた!夢にまだみたドラゴン料理ぃぃ!」
  などとはしゃぐリナに。
  目をきらきらと輝かせているアメリア。
  「ほう。これが。」
  などといっているゼルガディス。
  リナたちとルークたちの目の前には説明された品物の数々が並べられ。
  「ああ。これが。ドラゴンのワイン蒸し。ドラゴンのひれのスーブ。
   ドラゴンの霜取りの焼肉。夢にまでみたドラゴンのフルコースだぁぁ!」
  目の前に並べられた食事をみて目をきらきらと輝かせていっているリナに。
  「すごいな。これが。」
  などといいつつもう一度手をふき。
  ナイフを構えなおしているルーク。
  そんなリナたちの言葉と様子に店にいたほかの客が驚きの表情で彼らをみていたりするが。
  まあこの店のメインともいえるドラゴンのフルコース。
  一人当たり金貨十枚以上。
  といった金額であるがゆえにめったにそれを注文する人物などはいない。
  『それではいっただきまぁす。』
  見事に声を一致させているリナ、アメリア、ゼルガディス、そしてガウリイ。
  そして。
  こちらはこちらでかちゃりと丁寧に肉を切り、口にと運んでいるミリーナ。
  『…むぐっ!』
  一口、口に運び思わずナイフとフォークをお皿においてるリナとミリーナ。
  「こ、これは。」
  顔をしかませているミリーナに。
  顔をゆがませているリナ。
  そんなリナの様子に。
  「どうした?リナ?」
  首を傾げつつこちらもまた肉を切り口にと運んでいるゼルガディス。
  そして、そのままこちらもまたその手が止まる。
  「何だ、これは、まずくて食えたもんじゃないぞ。」
  などといいつつそこにある肉をフォークでつついているゼルガディス。
  「あ、やっぱりこの味。」
  確か前にもやっぱりこれあったよなぁ。
  などと思いつつも別に材料はどうでもいいしな。
  などと思いつつ一人でいまだに食べているガウリイ。
  このあたりは以前も今も変わりないけど。
  かちゃりとナイフとフォークをお皿におき。
  「スーブも香辛料で相当ごまかしています!こんなものは宮廷料理じゃありません!」
  きっぱりと言い切っているアメリア。
  「この味…。オークの肉とナメクジラの肉だな。」
  もぐもぐと肉を食べつついっているルークに。
  「これであの金額はぼったくりですわね。」
  こちらもまたかちゃりとナイフとフォークをおいているミリーナ。
  「ま、確かにな。ちょっと話つけたほうがいいな。」
  オレのミリーナにうそをつきやがって。
  などと思っているルークではあるが。
  「オレの…」
  いいかけたルークのその台詞を。
  「ルーク。いっときますけど私はあなたのモノではありませんので。
    まあ確かに一言いったほうがいいでしょうね。
     金額は先払いですし。ここ。」
  そういってがたんと席を立ち上がっているミリーナ。
  一方では。
  「こんなものを客に食べさせるなんてそれは悪です!」
  「そうね!」
  がたんと席をたち。
  そこにいるウェイターの襟首をつかみ。
  「厨房まで案内しなさい。」
  そういって腕をねじって捕まえているリナ。
  まさかすぐにばれるとは。
  「ひぃぃ。は。はぃいぃぃぃ…」
  などと驚きつつもいわれるままにリナたちに引きつられて厨房にと移動してゆくウェイターの男性。
  「ルーク、私たちは別のメニューを頼みましょう。
    当然お金はいりませんわよね?」
  にっこりと微笑むミリーナの目は冷たく笑っていたりする。
  「は、はいぃぃい!」
  さすがに負い目があることから。
  その言葉にすぐさまにうなづいている別のウェイター。
  「リナ、オレが変わろう。」
  などといいつつリナが締め上げているその手をガウリイが変わりに握っていたりするが。
  ぎりっ。
  少しばかり鈍い音が当たりに響くが。
  「…おい、ガウリイ、いくらなんでも骨折はさせるなよ。」
  そんなガウリイにあきれて突っ込みをいれているゼルガディス。
  ガウリイは締め上げたウェイターのその手首をねじ切り、骨折にまで追い込んでいたりするし。
  まあ、リナに触れたから。という個人的な感情もはいっているみたいだけどね。
  ほんと、ガウリイ、ここにおいていって正解だわ。面白いからv
  

  ガチャ。
  開き戸の扉を開き。
  「ちょっと!料理長はだれ!?」
  「さあ、正直に名乗り出てください!」
  リナ、アメリア、ゼルガディス、ガウリイ。
  この四人で厨房にと押し入っているこの四人。
  ちなみにルークとミリーナは別の食事を頼んで、
  サービス満点で食事をしていたりするけど。
  あたしとユニットはといえばそんな光景をたのしみつつ。
  なぜかユニットはケーキセットを食べ。
  あたしはステーキセットを食べていたりするけど。
  「素人が厨房に入るんじゃねぇ。」
  その言葉とともに階段から一人の人物が降りてくる。
  どうでもいいけどもう少し衛生面にこの人物気をつけたほうがいいと思うけど。
  彼がかぶっている帽子、滅菌されてないのよねぇ。
  ついでにひげとかも料理に入りかねないしv
  まあ彼がそのあたりの料理をするときには最新の注意を払ってはいるんだけども。
  「わしがこの店の料理長アシュフォードだ。厨房といえば料理人の城も同じ。
   その城に土足に踏み込むとは礼儀知らずにもほどがある。」
  そう言い放つその人物に。
  「何が礼儀知らずですか!ドラゴン料理といつわってまったく異なる肉を出すこと!
   それこそ礼儀知らずを通り越してそれは悪です!」
  きっぱり断言しているアメリアに。
  「そうよ。こんなもの客にドラゴン料理といって食べさしておいて!」
  そういいつつ手にもった一切れの骨つきの肉を放り投げる。
  その肉を上手に受け止め。
  そのままその肉をひとかじり。
  そのまま肉を口から吐き出し。
  「おおかた冷蔵庫の隅にほったらかしてあった、オークやなめくじらの肉をつかって、
   客をだまそうとしたのだろう。」
  一口だけで言い当てているアシュフォードのその言葉に。
  おもいっきりたじろいでいるほかのコックやそれとオーナー。
  「ちょっと!何をえらそうに!まともな料理ひとつできないくせに!」
  そんなアシュフォードにむかって叫んでいるリナ。
  うーん、面白い。
  「わしの知らぬこととはいえ、大変失礼した。
   このアシュフォード責任をもって、ドラゴン料理をご馳走して進ぜよう!」
  そういいきるアシュフォードに。
  「本当ですか!?それなら話ははやいです!」
  目をきらきらさせていっているアメリア。
  「では、さっそくお願いしようか?」
  腕をくみつついっているゼル。
  ちなみにアシュフォードはリナとガウリイ、そしてアメリアとゼルガディスをみて。
  今はもうこの世にはいない家族を思い出していたりするんだけど。
  「・・・・では、さっそく・・トいいたいところだが・・。
    実は材料がないのだ。」
  いきおいよくポーズをきめ言い放つアシュフォード。
  わくわくしているリナたちの耳に次に入った言葉は。
  何とも面白いことに材料がない。
  というその事実だったりするし。
  その言葉をきいて。
  ずるっ!
  そのまま面白いことにその場にいる、アメリア、リナ、ゼルガディス。
  この三人が床にこけてたりするけど。
  この反応もあっちと同じよねぇ。
  こっちのアメリアとゼルガディスもv
  「ちょっと!それだとたべられないじゃないのよ!」
  叫ぶリナのその声に。
  「心配は無用!、材料は何処にいるかは分かっている!」
  にんまりと笑うアシュフォードの姿が。
  厨房の中見受けられてゆく。

  

  「…で?わざわざドラゴンをしとめにいくってか。」
  その話を聞いてほとんどあきれた口調でいっているルーク。
  「そ。ルークたちもいく?」
  にっこりとルークにと笑いかけるリナ。
  「あ゛ー。オレはパスするわ。」
  ひらひらと手を横にと振っているルークに。
  「あら、そんなこといっていいのかしら?
   確かこっちの世界もあたしたちの世界も時間率は同じはずだから。
    あちらの世界でこの出来事、つまりはこの町でちょっとした騒ぎがあったとき、
     あんたたちどこにいたのかしらねぇv」
  にっこりとそんなルークにと笑いながら問いかけるあたし。
  その言葉にぴたりと口にコップをつけていたミリーナの手がとまり。
  「?それってどういう…」
  首をかしげてなぜかあたしに聞いてくるけど。
  「ああ、そういえば、このとき、あっちの世界でエルたちが、
    ドラゴン捕獲してるとき、確かミリーナさんとルークさん。
     この町に滞在してたっけ。」
  ぽん。
  かるく手をたたいて今思い出したかのようにいっているユニット。
  まあ、もともとユニットはそれ知ってたけど。
  ちなみにまさに今思い出したかのように振舞うのがちょっとしたポイントだったりv
  「このままここにいても別にいいけど。
   もしこの町にいるかもしれないこの世界のあんたたちに出会ったら。
    問答無用でルークもミリーナも溶け消えるだけだしね。」
  にっこり。
  微笑むあたしのその言葉に。
  なぜか絶句しているミリーナとルーク、この二人。
  ちなみに、あたしがあっちの世界、つまりはリナとして遊んでいる世界で、
  この一件にかかわったとき、ルークもミリーナも実はこの同じ町にと滞在しており。
  かかわってはいなかったものの、話などは近くで聞いている。
  という事実があったりする。
  まあ幾度かこの店の前を通りかかったり。
  あたしたちがドラゴン捕まえにいっているときにこの店に食事に入ったり。
  などともしてたけどね。
  「な゛!?どうしてリナさんは私たちがあの騒ぎのときにこの町にいたのをしってるんですか!?」
  なぜか目を見開いて言ってくるミリーナ。
  「あら、結構有名になってたわよ。
    確かミリーナを口説こうとしたごろつきをルークが数名のして、
     ちょっとした役人騒ぎになってたっけねv」
   『・・・・・・・・・』
  だから、どうしてこのリナさんはそんなことまで詳しいんですの(汗)
  などと思っているミリーナに。
  「…あんた、絶対に何かあるだろ…」
  なぜかじと目であたしをみてくるルーク。
  「あら、別にあたしは何もないわよv」
  「そうそう、私も。」
  …嘘ですよね…はぁ…
  などとそんなあたしとユニットの言葉になぜかため息ついているダブルゼロスがいたりするけど。
  とりあえず無視。
  「それで?どうするの?一緒にリナ達とくるの?こないの?
    ちなみにあたしたちはリナ達と一緒にいくわよv」
  にっこりと微笑むあたしのその言葉に。
  「いきますわ。」
  「…もし万が一この世界のオレに出会って、あんたの言うとおりに、
   オレ自身が溶け消えたらしゃれにもなんないからな…」
  なぜか二人して冷や汗ながしつつあたしの言葉に答えてくるルークとミリーナ、この二人。



  

  「狙うはレイクドラゴン!この湖に住む最高の食材!
    まずはこの対ドラゴン用のネットで勝負!」
  そういいつつ。
  帆の代わりにしていたネットを指差して言っているアシュフォード。
  町の近くに存在する湖。
  そこに船を繰り出しているあたしたち。
  ちなみに乗組員は。
  あたしとユニット。
  それとリナとガウリイ。
  アメリアとゼルガディス。
  ルークとミリーナ。
  それとおまけに二人のゼロス。
  それとアシュフォード。
  十一名。
  ちなみにこの船はゼロスを使ってさっき作らせたばかりの品物。
  「・・・・・ドラゴン用って・・何かあるのか?」
  上を見上げていっているゼルガディス。
  その言葉に。
  「もちろん!対ドラゴンようにでっかくなっておる!」
  『・・・・・・。』
  大きいだけでは・・・無理なんですけど(無理なんだが)・・。
  同時に同じことを思っているアメリアとゼルガディス。
  「なあ、こんなことしないで呪文をこの湖にぶちこんで。
   浮かんできたドラゴンを材料にする、でいいんじゃないか?」
  ため息つきつつそんなことをいうルークに。
  ちなみにルークは舵を取っていたりするけど。
  「何をいっておる!呪文なんかつかってはそれこそ邪道!
    わが先代の名前に傷がつく!ドラゴンにはドラゴン専用の術がある!」
  などといいつつ懐の包丁を握り締めるアシュフォード。
  絶対に天国にいる家族のためにも。
  そしてまた。
  まるで生まれ変わりみたいなこの人たちのためにも。
  ぜひとも新鮮なドラゴンの料理を!
  などと心に誓っているアシュフォードだし。
  そんな会話をしつつもやがて船は湖の中央付近にと滑り出す。

  「ここいらに網を仕掛ける!碇をおろせー!」
   そんなアシュフォードの言葉に。
  「そんなものはありませーん。」
  すかさず突っ込みをいれているアメリア。
  「…あの?エル様?(汗)」
  なぜか恐る恐るあたしにと聞いてくるゼロス一号。
  「あら、わかってるじゃない。あ、アメリア。
   ここに碇は二つあるから問題ないわよv」
  にっこりとそう言い放ちゼロスをちらりと具間みる。
  「またですか!?やっぱりぃぃぃぃぃ!?」
  などとなぜか悲鳴をあげてるゼロス一号。
  「あ、あの?僕?またって(汗)」
  何か聞くのも怖いですけど聞かないと気になりますし…
  そんなことをおもいつつ一号に問いかけている二号。
  そんな一号の台詞に。
  「ガウリイ、またってことはもしかしてあんたこれ、
   同じようなこと経験してるの?」
  それだけの台詞ですかさず先を読み、ガウリイにと質問しているリナの姿があったりするし。
  「うん?おー、あるぞ。あのときは確かゼロスとゼルが碇になって。
   それでゼルがおぼれて人工呼吸、されてたな。そこのおっさんに。」
  のほほんとさらっと言い放つガウリイのその言葉に。
  「げほっ!げほほほほほほほほっ!」
  その言葉に面白いまでにむせこんでいるゼルガディスだったりするけど。
  「ふぅぅぅん、それであんたはもう実はドラゴン料理、食べてるんだぁ…」
  などといっているリナの目が少し据わっていたりするし。
  「んー。まあそういうことになるかな。」
  あっさりとしたそんなガウリイの台詞に。
  「…黄昏よりも暗きもの、血の流れよりも赤きもの…」
  などとぶつぶつとすかさずに呪文を唱え始めているリナの姿が。
  「よ、よかった、俺、こっちの世界の住人で…」
  「ですね。ゼルガディスさんの可憐な唇があの人にあっちのゼルガディスさんは奪われたんですね。」
  などとこちらはこちらでしみじみと語り合っていたりするゼルガディスとアメリア。
  「まあ、あのときにはエルが時間を厨房だけ早めて、完全に食事できたけどな。」
  まあ、あのときにはエルの正体、知らなかったが。
  などとさらっというガウリイのその言葉に。
  「「…は!?」」
  なぜか突っ込みを入れているリナ、アメリア、ゼルガディスの姿が。
  その言葉にしばらく考え込みつつ。
  「そういえば、確か究極の宮廷料理。今では出されない理由。
   …以前父さんたちから時間がかかりすぎる究極の浪費だからとか聞かされたような記憶が。」
  ふといまさらながらに思い出しそんなことをつぶやいていたりするアメリア。
  「まあ、リナ達は話に夢中になってるようだけど。
   はいvあんたたちは碇ねvついでにえさもかねてねv」
  にっこり微笑み。
  ダブルゼロスの体に一瞬のうちに縄を巻きつけ。
  そのまま一号、二号を湖の中にと放り込むあたしとユニット。
  「「うどわぁぁぁ!?」」
  なぜかダブルゼロスの叫び声があたりにこだましていたりするけど。
  「あのねぇぇ!この程度でいちいち叫ばない!」
  叱咤するあたしのその声に。
  「…普通叫ぶよな。」
  「ですわね。」
  などと。
  ドボン!
  そのまま湖にと沈んでゆく二人のゼロスをみつつそんなことをつぶやいているルークとミリーナだけど。


  「ううう。また碇代わりですか…」
  などといいつつ湖の底でいじけているゼロス一号に。
  「…そちらの世界の僕も苦労してるんですねぇ…」
  「よければ立場変わりませんか?」
  さりげに提案していたりする一号だし。
  「え、それは遠慮させていただきますです。あはははは。」
  一号の言葉になぜかから笑いをあげているゼロス二号。
  しみじみとなぜかそんな会話をしつつ湖の底で語り合っていたりするこの二人。
  まったく、どういう意味かしらぁ?ん?
  そんな二人が会話をしていると頭上に揺らめく影ひとつ。
  「で、これどうすればいいんでしょうか?」
  「…下手に動いたらあの御方のお仕置きうけますよ?……」
  「そ、それは…」
  頭上にやってきた生物の姿を見咎めて。
  そんな会話をしているダブルゼロスの姿がそこにあったりするけど。
  まったく。
  何もそんなにも、どうしてあたしを怖がる必要があるのかしら?
  後でこのあたりのことはじっくり二人にはなしてきかせないとねぇ。ふふふふv
  
  「よしゃぁぁぁぁ!でやがったな!」
   嬉々として叫んでいるアシュフォード。
   「あのぉ?ドラゴンさん?そんなもの食べたらおなかこわしますよー。」
   などと口に入れているゼロスをみてそんなことをいっているユニット。
   バシャンと水しぶきをあげ船の横にと影が横切り。
   水面にと浮かび上がるその生物は。
   この湖に生息しているレイクドラゴン。
   ちなみにまだこのドラゴンはまだ人間でいうならば成人になっていない若いドラゴン
だけど。
   「ネットをなげろぉ!」
   アシュフォードのその言葉よりも早く。
   バシャァァン!!!
   「あーあ、だからいったのに。」
   くすくすと笑っているユニットに。
   「確かに、今度はゼロスたちに味つけましょうかv」
   あたしもそれをみて思わず苦笑する。
   みれば、せっかく口にといれた二つのそれが、味もなく、
   それで少しばかり怒って暴れだしているドラゴンの姿がそこにあったりするけども。
   ちなみにそのために、あたしたちがのっている船をドラゴンの尾が直撃し。
   そのまま勢いもよく船が反転していたりする。
   『うきゃぁぁぁぁあ!?』
   『うどわぁぁぁぁあ!?』
   なぜか呪文が間に合わなかったリナ達は。
   そのまま湖の中にと投げ出されていたりするし。
   そんな彼らが湖の中に投げ出される様子を。
   水面の上にたたずみくすくすわらいつつ見ているあたしたち。
   そのまま味のないゼロスをはき捨てて。
   湖底にと再び移動しているレイクドラゴンがいたりするけど。
   うーん。
   これはこれで結構面白いわねv



   「み、みんな、無事?」
   どうにか岸にと泳ぎ着き。
   そんなことをいっているリナのその言葉に。
   「まったく、いきなりひどい目にあったな。」
   そういいつつ湖から上がってくるゼルガディス。
   『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
   その姿をみて思わず絶句しているリナとアメリア、そしてルークとミリーナ、この四人

   次の瞬間には。
   「いやぁぁぁぁぁぁあ!」
   どめぎゃ!
   アメリアの顔面直撃パンチがゼルガディスの顔にとヒットする。
   湖から上がったゼルガディスの顔にはぴっしりとこびりついた藤壺たちが。
   「いやぁぁぁぁあ!きもちわるい!」
   どごがぁぁぁん!
   こちらはこちらでいきおいよくファイアーボールをお茶目にもゼルガディスに向けて放
っているリナ。
   「あら、藤壺はどれにでも寄生して繁殖するから気をつけないとv」
   そんな彼らの様子をみつつ。
   水の上を歩いて岸にとたどり着いているあたしとユニット。
   「あの?何にでも寄生って?」
   あたしの言葉にふと質問してくるミリーナに。
   「あれってね、たとえば傷口とかからも骨とかに寄生するのよねぇv」
   「そうそう。別にゼルガディスさんが岩の肌してるからくっついた。
    っていうわけじゃないから、気にしないでいいわよv」
   にっこりと説明するあたしに続いて。
   にこにこと微笑んで丁寧にと追加説明をしているユニット。
   その言葉に。
   「つまりはこれはやっぱり完全に消滅させたほうがいいってことよね!
     ゼル、覚悟なさい!」
   「だぁぁぁあ!まて、リナぁぁぁぁぁ!」
   ドゴガァァァァン!
   完全に笑っていない笑みを浮かべ。
   ゼルガディスにむけてドラグスレイブを放っているリナがいたりするけど。
   「あら、よく飛んだわねぇ。」
   「そーね。」
   そんな何ともほほえましい光景をみつつ。
   わきあいあいと騒いでいるリナ達をみつめるあたしたち。

   そんなほのぼのとした光景の中。
   やがて周りが暗くなってきていたりするけども。
   
   結局。
   夜はレイクドラゴンも眠るから。
   という理由で再度明日の朝挑戦することになり。
   本日あたしたちはここで野宿をすることに。
  

   夜空に月がぽっかりと浮かび。
   雲ひとつのない夜空。

   一人離れて湖を見渡せる場所に移動しているアシュフォードに気づき。
   「あら?」
   「?」
   その様子気づいたアメリアとミリーナが二人してそんな彼の後ろをついてゆく。

   「・・・何だ、じょうちゃん達か。座るかい?」
   「「あ・・はい。」」
   やがてアシュフォードが湖を眺めて座っている様子を二人して眺めていると。
   アメリアたちに気づいて声をかけているアシュフォードの姿が。
   その言葉に促され彼の横にと座るアメリアとミリーナ。
   「あの?アシュフォードさんはドラゴン料理に何か特別な思い入れでも?」
   ふとした疑問を聞いているミリーナ。
   「確かにそうですね。普通呪文を使わないドラゴン捕獲なんて。
    命がいくらあっても足りないので無償でやってくださるなんて、
     何かあるんですか?」
   アメリアもまた気になっていたために同じことを問いただしていたりする。
   そんな二人をみてふっと微笑み。
   「昔、わしにも家族がいたんじゃよ。
    娘夫婦とその一人娘、そして…年の離れた妹が、な。」
   そういって夜空を見上げぽつりぽつりと語り始めるアシュフォード。
   「儂には昔家族がいた。
    早くに妻をなくしてな。そして年の離れた妹が一人ほど。
    そんな儂の一人娘、その娘婿との間にできたのが孫娘じゃ。
    じゃが、幸せは長くはつづかなかった、娘夫婦は事故で他界。
    残された孫娘はしばらくして病気にかかってな。
    その孫娘がいうんじゃよ。一度でいいからドラゴン料理を食べたい。とな。
    そして、妹は生まれつき心臓が弱かったせいもあり、
    時を同じくして寝込んでな。
    儂は孫娘の願いをかなえるために旅にでた。
    妹にせいのつくものをくわしてやりたい。その思いもあった。
    じゃがドラゴン料理はわしらには手の届かぬ金額。
    それゆえに儂はさるドラゴン料理の鉄人に弟子入りし。
    特訓にあけくれついに秘儀を手に入れた…」
   思いをはぜつつ言葉をつむぎだす彼の言葉に聞き入っているアメリアとミリーナ。
   「じゃが、国に戻るとすでに孫娘はこの世にはいなかった。
    ―そして、妹も…な。」
   最後までおじいちゃんがきっと戻ってくる。
   お兄ちゃんがきっと戻ってくる、料理をもって。
   当時、死ぬ間際までそういっていた二人のことを医者からきき。
   そのばでがっくりとひざをついたアシュフォード。
   「儂はそれ以後、このドラゴン料理の技を封印したのじゃ。」
   そういうアシュフォードの瞳にきらりと光る涙が。
   その言葉に。
   黙りこんでいるミリーナに。
   「…じゃあ、なぜ、私たちに…」
   そんな理由があって封印していた技をどうして。
   などと思い問いかけるアメリアのその言葉に。
   「それはな。嬢ちゃん、あんたが儂の死んだ孫娘に。
    ―そして、そっちの嬢ちゃんが死んだミーナ、つまりは妹にそっくりなんじゃよ。」
   その言葉に完全にショックをうけているアメリアに。
   「―そんな。」
   言葉を失っているミリーナ。
   そんな二人に背をむけ。
   「さ、明日も早い、ゆっくりと休んでおくんだぞ。
    柄にもなく昔話なんかをして…すこしつかれたわい。」
   などといいつつ森の奥にとはいってゆくアシュフォード。
   その姿を見送りつつ。
   「うう。ミリーナさん、絶対にドラゴンを捕まえて料理を食べましょうね!」
   「そんな理由があったなんて…」
   などとその場で涙を流しているアメリアとつぶやいているミリーナの姿。
 
   うるうるうる。
   「リ・・・リナさぁぁぁん!
      絶対にドラゴンを捕まえてドラゴン料理を食べましょうね!」
   涙をためて言って来るアメリア。
   いきなり森から出てくるなりリナにとむかって何やら叫んでいたりするし。
   「・・・・で?アメリアは誰に似てるっていわれたの?」
   ため息つきつついっているリナ。
   「・・・はい、死んだ孫娘に・・・って・・・」
   どうしてまだ私話してもないのに。
   などとアメリアが思わず驚くが。
   「あの?リナさん?」
   こちらもまたミリーナも少しばかり驚いていたりするし。
   「俺、死んだ娘婿ににてるってv」
   にこやかにいっているガウリイに。
   「…あたしは死んだ娘よ……」
   こめかみを抑えていっているリナ。
   火のそばでは。
   いじけつつ。
  「俺なんか…俺なんかなぁ…。
    華奢なところが…死んだ女房にそっくりだっていわれたぞ……」
   いじいじいじ。
   いじけてじめんにのの字をかいているゼル。
   そんなゼルの言葉をさえぎるように。
  「…それくらいならまだましさ。俺なんか…。
   妹が飼ってた犬に目つきの悪いところとか人相とかがそっくりだっていわれたぞ!」
   などといって叫んでいたりするルーク。
   その言葉に思わずこめかみに手をあてて。
   「…アメリアさん、どうやら私たち…担がれたようですわね。」
   思わず信じてしまった自分にあきれているミリーナに。
   「・・・・・・あはは・・。」
    全員のその言葉にから笑いをあげているアメリア。
   「あら、ミリーナさん、担いでなんかいませんよ。
    これ、さっき拾ったんですけど。」
   にっこりといいつつその手にもっているロケットペンダントを取り出しているユニット。
   ちなみにもうすぐ寝る、というのでポニーテールにしていた髪を下ろしており。
   その髪が腰よりも長く少しばかりウェーブがはいり滑らかに腰から下にと滑り降りて
いる。
   夜だというのにその透き通るまでの青い瞳がさらに目立つけど。
   そんなユニットが差し出したロケットを思わずミリーナがのぞくと。
   そこには。
   数名の人物の人物画がはめられており。
   リナにそっくりな若い女性。
   ガウリイにそっくりな男性に、そしてまた。
   年のころは三歳程度のアメリアそっくりの女の子。
   そしてその横には年のころならば十二、三歳くらいであろう。
   ミリーナそっくりの女の子。
   ちなみにこの女の子が抱きかかえているのは…
   目つきの悪い、はっきりいってルークそっくり、としかいいようのない…犬の姿が。
   『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
   それをみてなぜか全員無言になり。
   ほう、ほぅ、ほぅ………
   静寂につつまれたその場を。
   ただただふくろうの鳴き声だけが支配してゆく。



   「さあ、今日こそは!」
   などと一人元気なアシュフォード。
   ちなみに、ルークは昨日の自分そっくりの犬、あれにいまだにダメージうけていたりする。
   ミリーナなどは。
   世の中に似た人は三人いるといいますけど。
   などと一人しみじみしていたり。
   ゼルガディスはゼルガディスで。
   …あの写真の人物…オレの祖母の妹じゃないか…(汗)
   などとそんなことをおもいつつかなり冷や汗ながしていたり。
   つまりはゼルとは実は親戚なのよねぇ。このアシュフォード。
   「それで?今日はどうするんですか?」
   目を輝かせてアシュフォードにと問いかけているアメリア。
   「うむ。今日はこれを使う。」
   そういって取り出したのはどこにでるあるようなちょっとしたつりの仕掛け。
   「このひらひらが魚をおびき寄せるんだ。」
   そういうその言葉に。
   「あ、だったらここにいい餌もどきがあるじゃない!」
   などといいつつガウリイにむかってにっこりと微笑んでいるリナ。
   「…やっばしそーくるか。」
   などとどこかなぜか悟ったような言葉を言っていたりするガウリイだけど。
   「まあ、前回もガウリイできちんとドラゴン、つれたから。
     餌…もとい集魚版にするのには問題ないわよvリナv」
   そんなあたしのその言葉に。
   「よっしゃぁ!ガウリイちゃん、気合いれてがんばってねぇ!」
   そういいつつ、ひゅるり。
   ガウリイにと縄をかけていたりするリナの姿が。
   
   ドボン!
   そんな何ともほほえましい光景をみつつ。
   とりあえずゼロス二つを湖の中にと投げ込み碇代わりにし船を固定させるあたしたち。
   「さて、後はドラゴンがかかるだけね。」
   そうリナがいったその刹那。
   湖の底にいるそれの目にはいったのは。
   水の中にたなびく金色の髪。
   ご馳走かなv
   そう思いつつルンルン気分でそのままガウリイめがけて口を開き突進しているレイクドラゴン。
   ガクン!
   それと同時に。
   ガウリイを結んでいた釣竿ががくんと揺れる。
   「おっしゃぁぁぁぁ!かかったぁぁぁぁ!」
   その叫びと同時に。
   パッシャァァァァン!
   水しぶきを上げてレイクドラゴンが水面にと出現する。
   「こんな方法でもつかまるのですわね。」
   違う意味で関心しているミリーナに。
   「おい!そこのやつ!楔を打ち込め!」
   ちょうど楔のところにいるルークに叫んでいるアシュフォード。
   「まったく、何でおれが、えええい!もうこうなったらやけだ!」
   などといいつつのた打ち回るドラゴンめがけ楔を打ち込んでいるルーク。
   ちなみに、湖底では。

   「お互いに大変ですねぇ。」
   「ですね。」
   かきかきかき…
   なぜか提出する書類を二人して湖底で書いているゼロス一号と二号の姿が見られてるし。
   ま、まあ確かに書類とかも仕事のひとつではあるにはあるけど…
   だぁぁ!もう!
   ちょっとは魔族らしく滅びを振りまきなさいよね!
   まったく、上司である部下Sがああだからか配下までどこかのんびりしてるのよねぇ。
   もうちょっとこっちの世界のSにも後からしっかりと説教にでもいっておきましょう……
   

   ドシュ。
   ルークの打ち込んだ楔はそのままドラゴンの体にと打ち込まれ。
   この船とそしてレイクドラゴンの体がロープひとつでつなげられる。
   それに驚きあわてて逃げようとしているドラゴンだけど。
   それにめげずにそのままそのローブの上を渡りつつ。
   片手に包丁を握り締め。
   暴れるドラゴンの背中にのぼり、そして首筋にむかってその体を、
   湖に幾度かつかりながらも急所をつくために、
   その場所をめがけてのぼってゆくアシュフォード。
   「神よ!料理の力を!我に力を!」
   やがて急所の場所にたどり着き祈るように叫びつつ。
   ドラゴンの首にとのしあがりつつ。
   「秘儀!!!出刃流星斬!!!」
   叫びつつそのもっている包丁でドラゴンの急所を一突き。
   「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
   ズン!
   すでにドラゴンにひこずられ、船は完全に陸に上げられたときに大破しており。
   今までは陸に上がりかけて暴れていたレイクドラゴン。
   一声なきつつそのままその場にと崩れ落ちる。
   ちなみに、一般的にドラゴンの急所は首筋にあったりする。
   まあ人間でも首に神経があつまっている場所、あるけど。
   あたりにドラゴンが倒れた衝撃でちょっとした大地の揺れが感じられていたりする。
   「やった!」
   それをみて思わず声を上げているアメリアに。
   「しっかし、下手よね…もーちょっととっとと早くやらないと…」
   などどいっているリナ。
   まあ、リナはルナから訓練の一環でドラゴンしとめられるように特訓うけてるからねぇ。
   この世界のリナはv
   暴れるさなかに口にくわえていたガウリイを離していたりするのはまあお約束。
   「よっしゃぁぁぁ!材料ゲット!」
   そういいつつ空を見上げて包丁を高々と空にと掲げているアシュフォード。
   「それじゃ、これ運ばないとね。」
   にこにことドラゴンの横でそれを指差しつついっているユニット。
   その黒い髪が太陽の光にと反射してまぶしく光っていたりする。
   「…なあ、ミリーナ?あんなでっかいものどうやってあいつらはこぶつもりだ?」
   ふとした疑問をつぶやくルークに。
   「…確か、町が騒ぎになったあのときには、いきなり店の後ろにドラゴンが出現した。
    とかで大騒ぎになってましたわよね……」
   などといいつつなぜか冷や汗ながしていたりするミリーナ。
   まああのとき、なぜかあたしが一瞬のうちにこれもって店の後ろに瞬間移動させたときに。
   騒ぎになって、そしてなぜか周りにできる人だかり。
   その中にこの二人いたからねぇ。
   そんな二人の会話をききつつ首をかしげているゼルガディス。
   「よっし。ドラゴンは新鮮さが命。まっておれ、今すぐにこれを裁いてやるからな。」
   いいつつ包丁片手に倒れているドラゴンの死体に向かってゆくアシュフォードに。
   「あ、あたしも手伝う!また野宿するのいやだし。」
   などといってその横にすらりと剣を抜き放っているリナ。
   「ほら、アメリアたちも呆然としてないで、さばくの手伝いなさいよね!」
   リナの叱咤する声が。
   うららかな午前の日差しの中。
   湖のほとりで見受けられてゆく。



   「さて、これをどうやって運ぶんだ?」
   すでにドラゴンの肉体は一抱えくらいあるほどの肉にとさばかれており。
   その山をみていっているゼルガディス。
   「うーん、何か運ものが必要ですよね。」
   確かに、このまま持って帰るには重すぎますし。
   などと思いつついっているアメリア。
   「あら、それならちょうどいい台車があるじゃないv」
   にっこりと微笑みつつ後ろにいるゼロスたちをちらりと見る。
   そんなあたしの言葉に。
   ポン!
   リナとアメリアがぽんと手をたたき。
   「あ、そっか!ゼロスだったらどんなものにも変化可能か。」
   一人しみじみなっとくしているリナに。
   「ゼロスさんたち!正義のためです!おねがいしまーす!」
   などと元気にいっているアメリア。
   「はいvゼロスさんたち、これ運ぶのに形態、変化させてね。」
   にっこりとそんな二人になぜかロープを手渡しているユニット。   
   「「ううう。わかりました、わかりましたよ…」」
   逆らえませんね。
   などとなぜか二人して同じことをおもいつつ。
   一号が馬車にとなり、そして二号が馬の姿にと変化する。
   「ほー。最近の神官は姿とかまで変えることができるのか。」
   それをみてしみじみつぶやいているアシュフォードに。
   「…違うって。おっさん…」
   あきれつつつぶやきの声を出しているルークの姿が。
   
   まあ何はともあれ、ゼロスが変化した馬車にとドラゴンの肉の塊を積み込み。
   まあ、馬車だけをゼロスが走らせてもいいのだけど。
   それだと人目があるから、とかいう理由で、一応形だけはゼロス二号の馬が引いている形をとり。
   ガラガラガラ。
   肉を積み込んだ馬車は。
   そのまま町にとあたしたちといっしょにと戻ってゆくことに。

   

   ざわざわざわ。
   あたしたちが町に戻るとちょっとしたざわめきが立ち上がる。
   店の中にと運び込む肉の塊。
   それがドラゴンの肉だとわかり、野次馬が面白いまでに店の周りにできていたりするし。
   ダン!
   「まっておれ、今すぐに究極のドラゴン料理を食わせてやるからな!」
   まさか本当にとってくるとは思わなかったほかの従業員たちは。
   そんな包丁を振るうアシュフォードを遠目にみていたりするけど。
   「わくわく、ついに幻のドラゴン料理が食べられるのね。」
   目をきらきらさせていうリナに。
   「それで、まずはじめに何を食べさせてくれるんですか!?」
   こちらもまた目をきらきらさせていっているアメリア。
   「それはそうと、確かドラゴン料理、かなり時間がかかるはずなんでは?」
   今まで何度もいおうとしてそのたびに言いそびれていたミリーナが。
   ふとそんな言葉を漏らしていたりするけど。
   「うむ。確かにな。何しろ究極のドラゴン料理だからな。
     全部の肯定をひっくるめて半年かかる。食べるほうも作るほうも根気のいる料理だからな。
      じゃからこそ、幻の料理、といわれておるんじゃ。」
   そういいつつ包丁をふるうアシュフォードに。
   「えええええええええええ!?そんなにちょっとまてないわよ!?」
   などと叫ぶリナに。
   「あ、そーいえば思い出しました。父さんが確かそういっていたような記憶が…」
   ふと今思い出してそんなことをつぶやいているアメリア。
   くるりと向きをかえ。
   「ちょっと!ガウリイ!あんた前に食べたことあるっていってたわよね!
     そのときにはどうしたのよ!?まさか半年もまったの!?」
   などといいつつ横にいるガウリイの胸元をつかんでがくがくとゆすっているリナだし。
   「まあ、一番早いものでワイン蒸し。普通でいったら三ヶ月かかるからねぇ。
     ついでにお刺身は土の中に埋めて毒を三ヶ月抜かないと死ぬし。情けないことに。」
   「そうよね。なぜかこんなたかがドラゴンのもってる肉で死ぬのよね。人間は。」
   あたしのことばにうんうんうなづいているユニット。
   「…だから、まるであんたら人間じゃないみたいな言い方、ときどきするな…」
   などといいつつあたしたちをじとりと見ているルーク。
   「あら、そう思わない?」
   「そうそう、もうちょっと根性いれないと。生き物すべては。
     それくらいで根をあげないように精進、精進♪」
   『・・・・・・・・・・・』
   しごく当然なまでのあたしたちの言葉に。
   なぜか沈黙しているアメリア、ゼルガディス、ミリーナ、ルーク。この四人。
   がくがくとリナにゆすぶられつつ。
   「いや、あのときはエルが時間、ここだけ確か進めたから。」
   そういうガウリイの言葉にぱっと手を離し。
   「エル、ユニットちゃん、またそれおねがいv」
   にっこり微笑みつつも、とうるうると瞳に涙をためつつあたしたちにといってくるリナの姿が。
   その言葉におもわずくすりと笑みを浮かべ。
   「あら、わざわざそんなことしなくても。」
   「そうそう、つまりは用はすぐに材料が使える状態にすればいいんだしね。」
   同時に言い放ち。
   そのまますっと手を前にとかざすあたしとユニット。
   その直後。
   テーブルの上に並べられた材料がすべてやわらかな光に覆われ。
   次の瞬間には。
   「さ、これでもうこれすぐに全部使えるわよv」
   にっこりと微笑むあたしになぜか絶句しているアメリアたちだし。
   「な゛!?いったいどうやって!?」
   肉の状態を調べ、すぐさまに料理ができる体制になっていることに驚きの声をあげているアシュフォード。
   「さ、ということで、あたしたちは店の中でまちましょv
     あ、この厨房、ちょっと外と違う時間率で進めるから、がんばってねv」
   それだけいって、あたしたちは厨房を後にしてゆく。
   「…いや、あの、時間率を進めるって…いったい…」
   あたしの言葉になぜかしばらくして呆然とつぶやいているほかの従業員その一。
   
   ドラゴン料理は根気と根性。
   絶えず普通ならば不眠不休でたれやだしなどをとらなければならないのに。
   「なぜか疲れないな。ま、それは幸運!」
   などといいつつそのまま作業をすすめているアシュフォードたち。 
   ちなみにこの場所。
   時を早めている、というか一時彼らの時間帯だけを止めおいて、そして時間の流れは普通より速く設定したので、
   疲れを知らずにそのまま料理ができるという優れもの。
   そんなことをおもいつつ。
   スープのだしをとるためにひれを煮込みつつ、肉を焼き。
   ワイン蒸しなどを同時進行して作っているアシュフォードの姿が厨房にてみうけられていたりするけど。


   「今日はなぜかはやいですわね。料理が出来上がるまでの時間が。」
   そんな会話をしているほかの客。
   ちなみに厨房と店とは行き来自由。
   それゆえに彼らが、といってもアシュフォードはドラゴン料理にかかりっきりになっているので、
   ほかの料理人が普通の一般客の注文をうけて作っている状態だったりするけども。
   注文をしてから一時、否、数分もしないうちにと運ばれてくる料理に驚きの表情をしつつ。
   そんな会話をしていたりするほかの一般客の姿がちらほらと見えるそんな食堂の中。
   「とりあえず、これを食べたらとっととセイルーンに今度こそ向かうんだろうな?」
   などといってきていたりするルーク。
   「まあ、大丈夫ですよ。セイルーンは逃げません。」
   「そうそう、セイルーンにいけばあんたたちが元の世界に戻る方法。
     わかるかもしんないしね。どうやらエルの話だと前回の方法では戻れないらしいし。」
   などといいつつ別に頼んでいたデザートを先にと食べているリナ。
   ちなみにアメリアがストロベリーパフェ。
   リナがスペシャルミックスパフェを頼んでいたりするんだけど。
   「…その前回っていうのがかなり俺としては気になるんだが…」
   つぶやくルークのその言葉に。
   「ルーク、絶対に聞いたら後悔するとおもいますわ。勘ですが。」
   さらりとそんなことをいっているミリーナ。
   そんなことないとおもうけどねぇ。
   あれはあれで面白かったしv
   そんなほのぼのとした会話をしているルークとミリーナとは打って変わり。
   「…だから、どうして人間に時間とかが進められるんだ…」
   などとぶつぶついっているゼルガディス。
   「エルさんたちがルナさんのお知り合いだからじゃないですか?」
   それで済ませているアメリア。
   「…アメリア、もう少し疑問に思え…」
   「ゼルガディスさん、世の中、深く考えてもどうにもならないことはあるんです!
     あ、それより、ほら、食事がきましたよ!」
   ふとがらがらと音がしそちらを振り向くアメリア。
   みれば、あたしたちがいるテーブルにむかって運ばれてくる料理の台が。
   
   「おまたせしました。」
   普通半年以上かかるはず、といわれていた料理。
   確かに自分たちはあそこでそれくらいの長い時間を経験したような気もしなくもないが。
   じっさいには時間はたっておらずに首をかしげつつも。
   とりあえず料理人のプロ根性で、できた食事を運んでいる従業員たち。
   その食事の上にとかけられている銀色のふたがとられ。
   あたりに香ばしい料理のにおいが立ち込める。
   「きゃぁぁぁ!夢にまでみたドラゴン料理!本物よ!」
   「こ、これが。」
   「…はじめてみたな。こんな料理。」
   などとそれをみて目を輝かせていっているリナに。
   目を見開いているゼルガディス。
   それをみて思わずぽつりとつぶやいているルークに。
   「というかあれから約一時間もたってませんが…」
   冷静につっこみをいれているミリーナ。
   そんなあたしたちの固まっているテーブルにほかの客たちの視線があつまっていたりするし。
   
   「「それでは、いっただきまぁぁす!」」
   テーブルに並べられた食事にと手をつけ始めるリナ達。
   「うーん、おいしい!!!」
   「すごいです!いつも宮廷で食べてたのとはまた味が格別違います!」
   「うーん。これはまた。スープが絶品だな。」
   「おお、これうまいぜ。ミリーナ!」
   「ルーク、もうすこし落ち着いて食べてください。恥ずかしいです。」
   などとそんな会話をほのぼのとしつつ。
   運ばれてきたドラゴン料理に手をつけているリナたちだし。
   「…りなぁ。オレのは?」
   情けない声をあげているガウリイに。
   「あんたは前、たべたことあるんでしょうが!
     というわけでガウリイにはそのサラダで十分v」
   「…あ、あのなぁ…」
   ガウリイ分の食事はリナにちゃっかりと奪い取られ、ガウリイはちびちびと、
   サラダを口にしていたりするし。
   「まだまだおかわりはありますので。」
   そうまるで戦争のような食事風景にひきつつも、おずおずといってくるウェイターのその言葉に。
   「「おかわり!」」
   ものの見事に。
   リナ、アメリア、ゼルガディス、そしてルークの声が一致してゆく。


   しばらく。
   リナたちの何ともほほえましい食事風景が、ここの店の中にて見受けられ。
   リナたちが食事が終わったのは。
   すでにもう完全に夜も更けたころだったりするし。


   「うーん、食べた、食べた!」
   「あ、もう夜ですね。今日はじゃあ近くに宿でもとりますか。」
   「そね。」
   おなかを押さえつつそんなことを空を見上げて会話しているリナとアメリア。
   「しっかしうまかったな。あれは。でもミリーナが俺のためにつくってくれる料理とは比べ物にはならないがな。」
   そういって横にいるミリーナにウィンクをしているルークに。
   「誰が今までにあなたのためにつくったことがあるっていうんですか。」
   ぴしゃりと畳み掛けているミリーナ。
   「よくつくってくれるだろ。野宿のときとか。」
   「あれは私のためであってあなたのためではありません。ルーク。」
   そんな会話をしているこの二人、ミリーナとルークだし。
   ま、相変わらずよねぇ。本当に。
   「…おい、ゼロス、前にも聞いたがいったいあのリナ…いや、エルさんはいったい?」
   つんつんとゼロスたちをつついて聞いているゼルガディスに。
   『いえません。いえるわけがないじゃないですか。』
   なぜかだくだくと涙を流して同時に答えている二人のゼロス。
   「ま、それより、はやく宿にいきましょ。私お風呂に入りたいし。」
   そんな会話をしている彼らにむかってにっこりと微笑みかけているユニット。
   「それもそーね。いきましょ。みんな。」
   あたしの言葉に。
   「それもそうですね。」
   「そうね。あ、宿みっけv」
   などとほのぼのとした会話をしつつ。 
   あたしたちはとりあえず今日を過ごすためにと宿をみつけそこにと部屋をとることに。

   翌日。
   「さあ!次はセイルーンですね!」
   はしゃぐアメリアに。
   「…うう、気が重い。あのドワーフにあうのはなぁ…」
   などといっているリナ。
   「?ドワーフ?…確かに適切な表現だな。あの王子は。」
   リナの言葉にふとフィルの姿を思い浮かべて。
   苦笑をもらすルークの言葉に。
   「イヤァァァ!ルーク、あの人を王子だなんてよばないでくださいぃぃい!」
   珍しくミリーナが叫び声をあげていたりするけども。
   「そういえば、以前ルークとミリーナ。
    二人で旅をしているときにフィリオネルと出会ってるんだったわね。」
   「あのとき確かミリーナさん、気絶してたわよね。」
   そんな会話をしているあたしたちに。
   「…それ、すっごく気持ちわかるわ。」
   しみじみうなづいているリナ。
   「ひどい!みなさん!父さんのことをそんなにいうなんて!
    父さんは見た目はああかもしれないですけど!」
   そんな会話に割って入ってくるアメリアのその言葉に。
   「つまりはお前も認めている。ということか。外見云々は。」 
   「う゛!」
    ゼルガディスに図星をいわれて口ごもっているアメリア。
   「そ、そういえばもうサイラーグの人々は壊滅した町並みにかなりの数がもどって。
     すでにセイルーンに残っているサイラーグの人々は残り少ないですよ。」
   そんな会話にふと思い出しわってはいってくるゼロス二号。
   「…そういえばリナさんがもってたとあるオーブの力で。
     壊滅したとはいえ町の人々は無事だったんですよねぇ。あのサイラーグの人々は。」
   などとしみじみいっているゼロス一号。
   「まああのときにいたのは、あたしたちの世界のリナとアメリア、そしてゼルガディス。
    あとはシルフィールだったからね。ついでにガウリイも。」
   その言葉に。
   「まあ人々が無事で何よりでしたよ。あのときには。」
   目の前で壊滅したサイラーグ・シティ。
   その当時のことを思い出してどこか遠い目をしていっているアメリア。
   「ま、とりあえず、元の世界に戻るためにセイルーンに急ぎましょv」
   にっこりと笑みをうかべ前を歩いていたユニットがくるりと振り向く。
   振り向きざまにその黒いポニーテールがふわりとなびくけど。
   「ま、確かにここでうだうだいってもしょうがないし。 
    とにかくエルたちが元の世界に戻れる方法、セイルーンにならその関連の書物、
     あるかもしれないしね。」
   ま、あるはずもないけどv
   ちなみに当然あたしとユニットはそのことはわかってるし。
   「ま、確かにな。とにかく、いくしかないぜ。ミリーナ。」
   「…ですわね。」
   その言葉に顔色も悪くうなづいているミリーナ。


   何はともあれ。
   あたしたちが向かうのは、アメリアの実家。
   セイルーン・シティ。
   あっちはあっちでまたまたこっちでも面白いことがおこってるのよねv
   ふふふふふv




   「今回はどうするの?エル?」
   リナたちに聞こえないようにあたしに聞いてくるユニットに。
   「そうねぇ。でもマゼンダごときの力でリナの魔力、一時的には封じられても。
    完全には無理だしね。」
   「とりあえず面白そうだったら手を加えて後は傍観しておく?それじゃ?」
   「そね。そーしますかv」
   今後の行動をあたしたちは話しつつ。
   リナたちとともに向かうは、セイルーン。


   この世界でもガーヴのやつ、馬鹿やってるのよねぇ。
   まったく、どこの世界の部下たちも…。部下の管理がなってないわよ!
   やっぱり昨晩だけのお説教だけでなくて今晩もお説教にいくとしますかねv
   
     


   
                        −続くー

     
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あとがきもどき:
     薫:えっと。
       こちらは漫遊記、ネクスト、つまりはセイルーン編。
       あれの第2話のさらにパロディみたいなものです。
       気になる人は見てやってください。書きなぐりさんには本編、
       投稿してません(きっぱり)←こらまて。
       どこが違っているのか探すのもまた面白い(面白くはないです・汗)かも?(まてまて)
       ちなみに。
       前回の一件。
       それはスレイヤーズフォーエバーを参考にしてください(かなりまて)
       結局ガウリイ君、ドラゴン料理、数きれしか食べさせてもらえなかったことを述べておきます(笑)
    エル:それはそうと、あんた、最近本気で打ち込み、遅いわよ?
     姫:私たちも活躍してないしねぇ?
     薫:あ゛あ゛!すいません!すいません!
       ですからそのにこやかに手にもたれている物質をしまってくださいぃぃぃ!
  エル&姫:いvやv
     薫:ひぎゃぁぁぁぁぁぁ!


    −ペチ。(何かがつぶれる音)


    エル:さて、何はともあれ、次回、セイルーン編でまたお会いしましょうv
     姫:それでは、まったねv


    後には平べったい何かが横たわるのみ・・・・・・

   

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