◆−導かれちゃった者たち 冒険をする ディオル Lv20−Dirac (2003/2/20 21:39:48) No.24862
 ┣導かれちゃった者たち 第十一話 知られざる萌芽−Dirac (2003/2/20 21:42:34) No.24863
 ┣導かれちゃった者たち 第十二話 その愛に救いはあるか−Dirac (2003/2/20 21:49:40) No.24864
 ┃┣バ○は罪って名言ですよね……−エモーション (2003/2/20 23:28:44) No.24873
 ┃┃┗一応リ○○○○○ナの頭と尻尾だけの名前のお方の自称保護者の原型なので−Dirac (2003/3/1 14:32:07) No.24967
 ┃┣いやむしろ、喜ぶんじゃあないかと思ったり。−らりろれる (2003/2/21 00:12:46) No.24874
 ┃┃┗現実は小説よりも奇なり ……ってどっちも小説−Dirac (2003/3/1 14:58:52) No.24969
 ┃┣そりゃぁ、ピサロも壊れるわなぁ・・・−リナ&キャナ (2003/2/21 18:53:34) No.24884
 ┃┃┗紛らわしいので追記−リナ&キャナ (2003/2/22 09:21:34) No.24891
 ┃┃ ┗ピサロを壊したところで、どうやってつじつまを合わせようか検討中−Dirac (2003/3/1 15:46:12) No.24970
 ┃┗Re:導かれちゃった者たち 第十二話 その愛に救いはあるか−D・S・ハイドラント (2003/2/22 20:51:52) No.24897
 ┃ ┗重い錐 (このタイトルが思い切り)−Dirac (2003/3/1 16:17:26) No.24971
 ┗導かれちゃった者たち 第十三話 進化の秘法−Dirac (2003/3/1 13:32:48) No.24966
  ┣この世には不思議なことなど何もないのだよ、関口君(笑)−エモーション (2003/3/2 21:14:52) No.24993
  ┃┗この世は神のサイコロに委ねられているのだよ、アインシュタイン君(笑)−Dirac (2003/3/9 18:41:58) No.25095
  ┣えっと・・・ベイズに・・・レビフォアに・・・−リナ&キャナ (2003/3/3 09:46:59) No.24996
  ┃┗ミルさんたちの相手をした別働隊の魔族もいます−Dirac (2003/3/9 19:09:22) No.25098
  ┗Re:導かれちゃった者たち 第十三話 進化の秘法−D・S・ハイドラント (2003/3/3 18:38:16) No.25000
   ┗掘る○二(なんのこっちゃ)−Dirac (2003/3/9 19:51:51) No.25100
    ┗掘る○二(なんのこっちゃ)とは何と読めば良いのでしょうか。−D・S・ハイドラント (2003/3/10 14:46:22) No.25115


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24862導かれちゃった者たち 冒険をする ディオル Lv20Dirac E-mail URL2003/2/20 21:39:48


 神父:ディオル殿を生き返らせるには、教会に42ゴールドの寄付をしていただきます。

今までのあらすじ(間違いが1つあります。どれでしょう?)

 山々と樹海に囲まれたとある村で、ディオルは家族や村人の愛情を受け、幼なじみのウィニーとともに幸せな時間を過ごしていた、しかし、ディオルは自分が伝説の勇者の血を引いていることをまだ知らなかった。
 ディオルが十七回目の誕生日を迎えた日、彼をまだ未完成のうちに抹殺しようと図ったガウリイ=ガブリエフら邪悪なる者たちが突如村を襲来した。村人はディオルに彼が勇者の末裔であることを知らせると、彼をかくまい、魔族に全力で抵抗を試みる。しかし、無残にも彼らは息絶え、ウィニーはディオルの身代わりとなってその命を散らした。突然訪れた悲しみに打ちひしがれながらも、ウィニーと結んだ約束『この世界を救う』を守るべく、ディオルは旅立った。
 天然のアイレウスの根でランガーシャを病から完治させ、晴れてマリアテーゼ姫をはじめとするサントハイムの御一行を仲間に加えたディオルたちは、導かれし最後の一人を出迎えるべく、悪政はびこるマーティー姉妹因縁の地、キングレオへと向かった。
 憎むべき専制政治の中心、キングレオ城に攻め入ったディオルたちは、そこで、導かれし最後の一人であるレミーと出会う。キングレオ王ラギアソーンの底知れぬ力に苦戦するディオルたちだったが、彼女の協力もあって、何とかラギアソーンを撃退した。
 こうして、ついに導かれし者たちが集結したのだった。





答え
 ガウリイ=ガブリエ『フ』ではなくガウリイ=ガブリエ『ル』です。
 それ以外は全部正しい! 必ず正しい! 断じて正しい! おかしいと思うとすれば、それは言葉の解釈の違い以外絶対ありえない!!

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24863導かれちゃった者たち 第十一話 知られざる萌芽Dirac E-mail URL2003/2/20 21:42:34
記事番号24862へのコメント

「スィーフィード様!!」
 第十五代マスタードラゴン、スィーフィードのもとに、導かれ(ちゃった)者たちが集ったという吉報が舞い込んだのは、夜更かしのせいでスィーフィードが遅めのランチタイムを終えた時だった。
「おおっ!! ……ッ、ゴホッ、ゴホゴホゴホッ!!」
 部下のランゴートの報告を受け、喜びのあまりパセリがスィーフィードの気管支に入り込んだ。パセリを排出するために唾液の混じった咀嚼物を撒き散らすその無様さは、筆舌に尽くしがたい。
『ラグラディアのクソドアホめが!! こんな頓痴気【とんちき】野郎をマスタードラゴンに推薦しやがって!?』
 今となってはただの愚痴に聞こえるかもしれないが、実はランゴートは最後までスィーフィードのマスタードラゴン就任に断固反対していた。
『神よ! 何故わたしには華がないのだ!?』
 結果を見ればラグラディアより彼の判断が正しかったのは明白だが、地盤固めに気を取られていたあまりに地味さをカバーできないまま選挙に挑み、選挙の勝負を左右する浮動票がラグラディアに流れ込んだのが痛かった。
「そうか……ついにこの日が来たか……」
 ナプキンで口もとを拭きながら、スィーフィードが感慨に耽【ふけ】っている。だが、そのナプキンは絞れるほどトマトを含んでおり、かえって口の周りに真っ赤な泥棒ヒゲが生えてしまった。
 ……どんなテーブルマナーを習得すれば耳の穴にパスタが入るんだ?
「思えば長い道のりだったな……」
 一日の約七割を睡眠に費やしているスィーフィードが、意味もなく外の景色を眺めながら言った。
『……さて、出るか』
 現在の天空城は摂関政治であり、実質的にはランゴートやラグラディアなどの直属の部下が政治を行っている。なので、別にスィーフィードが何を知ろうと知るまいと問題は起こらないのだが、ランゴートは一応報告の義務を果たした。
 下等生物と同じ空気で呼吸することをこの上もなく嫌悪するランゴートにとって、スィーフィードと一緒に狭い空間にいることは、真綿でじっくりと首を絞められているにも等しい。いや、彼がスィーフィードと真綿の二者択一を迫られれば、おそらく後者を望むだろう。
「ところで」
「……何か?」
 不意にスィーフィードに呼ばれ、早々にその場を立ち去ろうとしたランゴートがいやいや振り向いた。
『ちっ! まだ何かあんのかこのクソボケ野郎!!』
 心の中で忌々しげにつぶやきながら。
 そんなランゴートの心理を悟ることなどできようはずもないスィーフィードが、気軽に彼にこう尋ねた。
「導かれ(ちゃっ)た者たちはこれから何をするんだ?」
 知らなかったのかよおっさん。

 ラギアソーン王政潰える。
 城が跡形もなく消えたこと以外はグラウシェラーの時と全く同様に、磐石であったはずのキングレオの絶対王政が一夜にして崩壊したことが大陸全土に広がるのに、さほど時間を要しなかった。
 大陸最北端の町アッテムトの財源は良質な資源が採掘される鉱山であった。しかしある時、運悪く勢いよく伸びるヒゲの地層を掘り当ててしまい、これ以上の鉱物の採掘は不可能となった。だが、グラウシェラー及びラギアソーン王政は、事もあろうに鉱夫たちに採掘の続行を命じていた。
 それ故に、アッテムトの歓喜の渦は特に大きかった。
 その日をもって、アッテムトは廃鉱を決定した。
 死の巣窟と化したアッテムト鉱山が再び町のシンボルになることはないだろうが、それに不満を抱く者がいるはずない。いるはずはないのだが、鉱夫たちは身の安全と引き換えに職をなくし、途方にくれていた。
 ゼロガディスと名乗る奇妙な男が、その町にフードプロセッサーという機械を持ってきたのは、それから三日のことであった。

 いつからか、地の底には禁忌の地が封じられている。
 悠久の時の中で、この地は歴史の海の中にも深く沈んでしまった。少なくとも、その地を知る者は地上にはもういない。
 その地は熱くはない。
 その地は寒くはない。
 その地は涸びてはいない。
 その地は湿ってはいない。
 その地には匂いがない。
 その地には光がない。
 その地には音がない。
 その地には存在に価値はない。
 その地には時間に価値はない。
 その地には生きている証を刻めない。
 その地には苦痛がない。
 さながら、限りなく濃縮・純化された『無』が、極めて永い時間固く封じられている世の果て――。
 天国の反対、つまり地獄という言葉から連想されるものは千差万別だが、それらを具体的な事象から抽象的な観念まで並べ上げ、すべてに共通する本質的な根源を抽出してみると、それらには必ず想像を絶する苦痛が含まれているだろう。よって、地獄とは激しく過酷な世界であると思ってしまう。しかし、感覚器官を刺激する外圧が全くない安らかな環境に置かれた人間は発狂するという。真の地獄とは、感覚器官が捉えるべき信号が感覚器官に届かない世界なのである。
 確かに、たとえどんなに凄惨な苦痛を浴びせられたとしても、その耐え難い苦痛が自己の存在を何よりも雄弁に伝えてくれるだけ、主体の喪失さえ曖昧になりそうな絶対的な孤独よりは救われるであろう。
 人間は、時として何物にも囚われないことに不安を覚える生き物だ。生命維持に必要な物理的要素が全て備えられていたとしても、自由権は与えられていても社会権を与えられていないこの地では、普通の人間は三日ももたない。
 ――普通の人間なら。
 天地へ冒涜【ぼうとく】によってもたらされた『過ちの生命』とも言うべき例外の存在は、清く澄みきった『無』の誕生と同時にこの地に溶け込んでいた。
 だが、『過ちの生命』は死んだように眠ること以外の挙動はない。この定常状態が何事もなく永遠に続けば、たとえ死んではいなくとも、それは『過ちの生命』が永眠していることと同義である。
 全てが静止した漆黒の沈黙の中では、刹那と永遠、無限と極微の区別はない。いや、不変に取り巻かれている世界には、時空という概念がないといった方が正しいかもしれない。時空というものは、周囲に変化という生きた現象が起こって初めて価値が見出され、定義されうるものである。
 故に、外界から隔絶された禁忌の地が一体どれくらいの大きさか、また、世界から孤立してどれくらい経ったか、ということに大した意味はないかもしれない。
 禁忌の地でなく、地上を基準にしてもそれは同じことであろう。どんな事物の検証を行うにしても、因果関係が全くないと分かりきっている複数の出来事を比較するのはただの浪費である。
 こうして、年月を経ることによってより厚みを増して形成される地層という障壁によって、これからもこの地は自己完結の枠に収まったまま、この地に封印されている『過ちの生命』とともに、永遠に地上と無縁でいるはずであった。
 だが、
 ヒュゥッ……
 どうあがいても諸行無常から逃れられる術などないことは、この弱々しいすきま風が如実に示していた。
『オオッ』
 錆びついた針が再び回り出した。

『コレハ……』
 幾千もの時を経て、『過ちの生命』が発した声。
 風の音色を聞く必要がなくなってから耳の使い方を忘れてしまったのだろうか、その声がどんな声なのかは『過ちの生命』ですら分かっていない。もしかしたら、彼自身が今の声を『心の中のつぶやき』と思い違え、自分が今口を開いていることすらも分かっていないかもしれない。
『ダガマダダ。マダタリナイ』
 無論、『過ちの生命』の声を聞く者は『過ちの生命』以外に誰もいないので、自分自身を鼓舞するという心理的な側面を除けば、声を上げることは無意味だ。だが、一方方向ではあるが、積み重なった地層の障壁にごくわずかに走った亀裂が、地上と禁忌の地を交わらせようとしていた。
 彼が待ちわびていたほころびは、ようやく現れた。
『モット! モットダ!!』
 絶望の胎動はまだ微々たるものである。ごくごく静かで小さい
 だが、それは確実に地上に芽を出そうとしていた。
『アア、ナンテオイシインダ、キンリュウラァメン。ムニャムニャ……』

 ……………………………………………………………………………………
 彼は幾千もの時代に見捨てられた。
 故に、オチは古かった。

 ゼロガディスのフードプロセッサーによって、ヒゲは瞬く間に駆逐された。
 これにより、アッテムトの鉱山は三日で再開にこぎつけることができた。
 これにより昔の息吹を取り戻し始めたアッテムトは、町総出でゼロガディスを称えた。
 だが、アッテムトの人々は知らない。
 ゼロガディスが若き魔王に仕えていることを……。
『せいぜいつかの間の充実感にひたっているがよい』
 手を振りながら笑顔で見送るアッテムトの住人を眺めながら、ゼロガディスは無言で侮蔑を送り返した。

 大陸南端にある娯楽の町モンバーバラは、キングレオから直接の影響を受けることはなかった。しかし、思想弾圧という名の治安維持にのっとった政府批判者逮捕のために、モンバーバラの一般人が被害にあう事件が起こることも多々あり、決して暴君ラギアシーンと無関係ではなかった。
 故に、モンバーバラでもラギアソーン体制崩壊は町全体で祝福された。
 だが、調子に乗った新人お笑い芸人のちょっとしたジョークが瞬く間に町中に広まると、熱した鉄のような興奮は冷え去り、天にも舞う夢見心地は地に引きずられ、次の日には日常の風景――とは言っても、娯楽の町モンバーバラの真夜中はお祭り騒ぎに近いが――が再開されていた。
 ちなみに、その芸人と同じ名前のジュースは、よく冷えているらしい。
「――確かに冷たい」
「呑気に飲むなぁっ!!」
 バコンッ
 露店で購入した搾りたてのパノン・ジュースで渇いた喉を潤していた部下のデュグラディグドゥを、ゼロガディスが張り倒す。
「あたたたたた……。思いっきり叩かないで下さいよゼロガディス様。分裂しちゃうじゃないですか」
 異様な形に膨れ上がったたんこぶを無理矢理脳天に押し込めながら、デュグラディグドゥが抗議めいた口調で言った。
 彼は特異体質であり、強いショックを与えられると体がいくつかに分断されてしまうのである。
「わたしがアッテムトを『再開』させている間に何をしているかと思えば……。貴様! 自分のやるべきことを分かっているのか!?」
「やりましたよぉ! 革命を起こした連中の正体の調査でしょ」
 なおも胸ぐらを掴むゼロガディスの腕を連打して、ギブアップを訴えるデュグラディグドゥ。
「それで、奴らは何者だったんだ?」
「えーっとですね――」
 ディグラディグドゥが、ディオルたち導かれ(ちゃっ)た者たちに関する生き残り兵の目撃証言を簡潔にまとめた報告書をゼロガディスに提出した。
「どれどれ……」
 その場で報告書に目を通すなり、
「な……何だとっ!?」
 ゼロガディスの目が驚愕で見開かれる。
「こ……これは……」
 目撃者全員が一瞬視界にとらえた程度だということらしいが、彼らの証言は神業としか思えない恐るべき精度でディオルたちの特徴をとらえていた。
 デュグラディグドゥは任務を完璧に遂行したといっても差し支えない。
 しかし、
「貴様ぁっ! 怠慢にもほどがあるぞっ!!」
 理不尽にも、何故かゼロガディスは烈火のごとく激怒した。










 物語の核心に触れ始めた第十一話です。地獄の帝王の描写が途中で意味不明。
 エスが発掘されたのは偶然によるものだった気がしますが、エス発掘を予め計画していたことに変更しちゃいました。気にしないで下さい。
 これ以降、ストーリーを大幅に再編成します。なので、これをドラクエ4攻略の参考になさっている方はご注意下さい。

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24864導かれちゃった者たち 第十二話 その愛に救いはあるかDirac E-mail URL2003/2/20 21:49:40
記事番号24862へのコメント

 ブランカ砂漠東の丘には、大地の妖精たちが質素ながらも生き生きと暮らしている。
 この丘は誰からも名を授かってはいない。だが、大地の妖精たちは、悠久という言葉が美しいことを、土の匂いがたくましいことを、語らずともその身をもって教えてくれる偉大な民だ。
 彼らは食を生きる上で最も重要な儀式であると位置付ける。故に、品性のない成金たちが尻尾を振って飛びつくような貴金属や宝石の類は『きれいなもの』でしかなく、生活に密接な素材である鉄鋼や木、さらには石や土より価値が低い。つまり、花より果実が美味しいのである。果実より花の方が芳しいのは、豊作を神に感謝する祭の時に限る。
 ――故に。
 建築学的に一片の狂いもなく計算された実用性と芸術性とを兼ね備えた巨塔の、意図的に組み込まれた哲学精神が、この丘に対するアンチテーゼとなっている。
「うーむ」
「どうしたフィル? 何か悩み事でもあるのか?」
 塔を見上げていた大地の妖精のつぶやきに、人間の顔をした巨大なクモがしゃべった。
 人面グモが大地の妖精言葉を交わすようになったのは、塔を建てた男の『研究』の成果である。彼は日夜『進化』に関する研究を行っており、おかげで、塔の一階で開かれているミサでは、ゴキブリが聖書を朗読している。
 了見が狭い人間なら即刻ミサから締め出すだろう。だが、平和主義者である大地の妖精たちは、そんな些細なことにこだわるような脆い種族ではない。
「おう、バーヅか。いやー、あの塔だが、上には何があるのかって思ってな」
「……確かに」
 塔の最上階くらいの高さには、小窓らしきものがついている。だが、塔の一階には上の階に通じる階段もはしごも見当たらない。
「ああ、そのことか」
 そこへ、偶然二人(?)の話を聞いていた人魚が会話に割って入る。
「なんだヌンサ、知ってんのか?」
 ヌンサと呼ばれた人魚は、キザったらしいポーズをとり、
「ああ。何でも秘密の研究室だってさ。研究内容を誰にも知られるわけにはいかないからって、上の階の行き方は教えてもらえなかったけど」
「お前は優男だから軽薄で口も軽いからな」
「確かに信用できん」
「何だとぉっ!」
 バーヅの何気ない一言から三匹のふざけあいが始まった。彼らの顔にはブーちゃんに対する不信感など微塵もない。
 ブーちゃんの正体を知らない彼らは、おそらく幸せな方であろう。

 キングレオ大陸の南北を分ける山のふもとにあるコーミズ村は、マイルズたちの生まれ故郷である。
 彼ら二人の育ちを見れば分かる通り、村人たちは非常に温厚だ。……え? 二人を見てもちっとも分からないって? だって、アノ二人がすんなり肯定されているんですよ!!
 それに加え、ディオルたちはラギアソーン王政を倒した英雄である。コーミズが彼らを拒絶する理由は何もない。
 ということで、導かれ(ちゃっ)た者たちも集ったわけだし、つかの間の休息として、マイルズたちの実家で親睦会をしようということになったのだ。
 呑気な人たちである。

「おお、威力が戻っとるぞい!」
 マイルズたちの仲間ということで村人に無償で愛用の鉈を手入れしてもらい、薪割り係になったランガーシャはご機嫌だった。
「ふふふふ……」
 その横では、料理係になったレミーが満ち足りた笑顔で鶏肉をさばいている。導かれ(ちゃっ)た者といえども、彼女は年頃の一人の女性だ。家庭的な小さな幸せに憧れていても不思議ではない。
 ……だけど野菜も切ろうね。
「ほう。なかなか上手だなレミー殿。きっといいお嫁さんになる」
 レミーの包丁さばきを横目で見ながら卵を割っているディオルが、手際のいい彼女を褒め称えた。
「そんな……ディオルさんの方が上手ですよ」
 それに対し、器用にも同時に二個の卵を処理するディオルを、レミーが誉め返した。
 ……確かに上手ですが、素手で黄身と白身を分けるのは止めましょう。白身に未確認物体が浮いています。
「むうぅぅぅっ! 何故だ! 体がうずいてしまう!!」
 竈【かまど】では、自らが起こした火に踊り子の本能を触発されて、ともすれば無意識にステップを刻みそうになる足を、マイルズが何とか押し殺す。
 一方、マイルズの家のすぐそばにある池では、魚釣り係が奮闘していた。
「あわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわっ!!」
 えさである虫の死骸に心の底から震え上がり、フィッシングポイントについてからというもの、ガードナーは悲鳴しか上げていない。
「いててっ!」
 あたふたしているうちに釣り針で人差し指を軽く指してしまい、ガードナーの顔に脂汗が吹き出た。
「うああぁぁっ! 噛まれたぁっ!! 痛いよぉ〜っ!!」
 噛むはずのないえさに噛まれたと勘違いしたガードナーは、今にも泡を吹きそうな形相で止血する。
「うわぁ〜っ、大量ですぅ」
 ガードナーとは対照的に、ウィニーは始終絶好調。これでなんと四十二匹目である。
 でも、ゾンビの肉をばら撒いて魚をぷこぷこ浮かせる……、もとい、魚をおびき寄せるのはやめましょう。
 しかもそれマイルズの父親……。
「ぬああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! しまったあああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
 またしても釣り竿を引くタイミングを誤り、とうとうかかった魚を五回も逃したギザンは悔恨の叫びを上げた。
「ぬおおおおおっ! このような度重なる失敗をおかしてしまうとはっ!! かくなる上は死をもって償うのみっ!!」
 ぴぼおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん

 親睦会は中止になった。

 娯楽施設とは縁のない集落だから、名もなき丘では暗くなれば眠くなり、眠くなれば寝るのが当たり前であることは、別に特筆すべきことでもないだろう。
 そんな寝静まった丘で、自らの手で築いた巨塔の前で、抑え難い歓喜の嵐にむせび泣いている男がいた。
 その男は、奇病も無事回復に向かい、衣服ちゃんとも手に入れた(かっぱらった)若き魔族の王、ガウリイ=ガブリエル。
「はあ、はあ……。やっと、やっと、やっとここまで……」
 幾多の苦難を乗り越え、自分が以前にも増してタフになっているのを感じながら、ガウリイは帰る場所があることがどれほど幸福であるかをかみしめる。
 塔の奥にあるの研究室などではない。将来を誓った最愛の女性の隠れ家である。
 だが、愚かな俗物どもの極めて底の浅い道徳心が、心から二人を祝福することなどないだろう。
 ――決して許されぬ恋――。
「待っていろ……リナ」
 いつまでも万感の思いに浸っているわけにはいかない。この世で最も大切なひとに、早く自分の無事を知らせてあげなければならない。
 ガウリイは、ベル○ン・フィル・ハーモニーが愛用するトランペットを取り出した。
 塔にはある細工をしており、このトランペットを吹くと、秘密の地下通路への入り口が開くのだ。
 パンパカパーン パパパパパパパンパカパパパパパパ パンパカパーン
 力強いファンファーレが夜の静寂に鳴り響くと同時に――。
 ドッゴオォォン
 近所迷惑だったので、彼女に万が一のことがあった時のためのボディーガードにタンスを力いっぱい投げつけられた。

 病院のベッドで心地よい睡魔に襲われたのに気がついたのは、自分が夢を見ていることを悟った時だった。
 自覚しながら夢を見るのは味わったことのない感覚であった。
「ご就寝のところ申し訳ございませんが、少しお邪魔させていただきます」
 半ば呆けているディオルの後ろで、腰の低そうな声が聞こえた。
 その声に振り向くと、黒い円錐が飛び跳ねながら近づいてきた。
「初めまして。僕はゼロスと申します」
 叙述するのに等身という言葉を用いる必要のない体型でありながら、ゼロスという名の円錐は器用にもぺこりとお辞儀をした。
「自分で言うのも恐縮ですが、僕はいいスライムです」
 なるほど。確かに『いい』スライムだけあって、形が円錐だ。
「実は、導かれ(ちゃっ)た者たちの皆さんに、折り入って頼まれたいことがございまして……」
 タン タン タン タン……
 ゼロスの言葉の途中で、誰かが階段を上る音が聞こえてきた。
「ああ、どうやらご主人様が帰られたようです。しばらくお待ち下さい。チャンネルはそのままで」
 何やらがさごそ音がする。おそらくこの映像を映している装置を隠しているのだろう、何冊か積まれた本が画面を狭め始めた。
 キイイィィィッ
 ほどなくして、扉が軋【きし】んだ音を立てて開く。
「久しぶりだな、ゼロス」
 ――この時。
 ディオルは初めてガウリイ=ガブリエルをその目に収めたのだった。
 ……ぶら下がった眼球も所定の位置に収めてね。

「ガウリイ様、ご無事でしたか」
「色々とトラブルがあってな。心配かけてすまん」
 彼の顔が心なしか蒼ざめたのは、下弦の月のせいではあるまい。
「そんな、もったいないお言葉です。お疲れではないですか?」
「安心しろ。休養は十分とってある」
 と言いつつ、
「そんなことより……」
 ガウリイがベッドで眠る少女に視線を移した。その魔王の目は限りなく深い愛情に満ち溢れている。
「……相変わらずお元気ですよ」
 そう言いつつも、ゼロスの視線がかすかに宙を泳ぐ。そんなゼロスの動揺をガウリイが見逃すはずがない。
「リナに何があった? 隠すとためにならんぞ」
 好青年から魔王に戻るガウリイ。その表情は、これ以上隠したらただではすまさないことを静かに語っている。
 一瞬、『それは秘密です』でごまかそうかとも思ったが、ゼロスは観念した。
「……言葉をしゃべりました」
 …………………………………………
「ちなみに、その言葉は『金貨』です」
 ……………………………………………………………………………………
「何だとおおぉぉぉぉぉーーーーーっ!!」
 しばしの沈黙の後、耳から血が出そうなほどの絶叫を上げるガウリイ。
「お静かになさって下さい!! 起きてしまいますよ!!」
 慌ててゼロスが諌める。
 だが、
「う……えーんえーんえんえん!!」
 心地よい睡眠を妨害されたのがすこぶる不快だったせいか、ベッドで寝ていた三歳の女の子が突然泣き出した。
「あー、やっぱり……。リュスティーナ様は夜泣きがひどいんですから」
 何とかリュスティーナを泣き止ませようと、ゼロスが自らの体の特性を生かして『一人駒回し』の技を披露するが、効果なし。
 一方、
「ハイハイやタッチに飽き足らず、言葉まで覚えてしまうとは。……このままでは! このままではぁっ!!」
 リュスティーナは二ヶ月後四歳になる。いずれこの日がくることは分かっていた。しかし、それでもガウリイは衝撃から立ち直れず、ゼロスの嘆きも耳に入らない。
「一刻も早く『進化』の研究を完成させなければっ! 我が愛するリ(ュスティー)ナが大人になってしまう!! それだけは……それだけは何としても阻止せねばっ!!」
 ……………………………………………………………………………………
 こうして、ガウリイの人間に対する憎しみはさらに増していった。

 ガウリイも寝床についた後、ゼロスが撮影装置をもとの場所に戻した。
 その作業が終わるまでの空白をこれまでのダイジェストで埋めていたが、ゼロスが再び話を始める前に、テロップ付きでリュスティーナの登場を重複して放映するのは、視聴者にしてみれば鬱陶しい。
「……というわけなんです」
 女性の嗜好が極めて特異な王に泣きの入るゼロス。そのせいか、頭のとがり具合も湿りがち。
「一時はみのも○たに相談しようかと思いました」
 かなり追いつめられていたらしい。
「もうこんな生活環境には耐えられません! ……どうか、どうかあの人を、……ガウリイ=ガブリエルを……」
 そこでゼロスが言いよどむ。彼とてさすがに次の一言をその口で紡ぐのは抵抗があるようだ。
「容赦なく滅ぼして下さい!! 再起不能になるまで叩き潰して下さい!! 跡形もなく粉々にして下さい!! 完膚なきまでに葬って下さい!!」
 主のためにやむなく私情を捨てたゼロスの悲愴な叫びは、一晩中続いた。

 昨晩負った傷が相当重かったのか、導かれ(ちゃっ)た者たちの寝起きはすこぶる悪かった。
 だが、それと引き換えに得た決意がある。
 ――ガウリイ=ガブリエルは絶対に許さない――。










 さぞかし乾いた笑いを浮かべていらっしゃることでしょう。
 いやー、それにしてもロザリーを登場させるシーンの描写が甘い。もう少し引っ張れないものかなぁ。
 ロザリーがリュスティーナである理由は、ロザリーの名前を少しいじると分かります。ガウリイ(ガブリエ『ル』だけど)ファンの皆様、まことにまことに申し訳ございません!!
 ロザリー=リュスティーナは最初から決めていたのですが、後に『ルビーの涙でシャブラニグドゥがロザリーだと見せかけておいて、実はピサロナイトであるかのように描写していたナタリーがロザリー』を思いついていたりします。あーあ、確実にこっちの方が面白かったなぁ……。

 クイズの正解者はいませんでしたが、個人的にはろれるさんの『ハルシフォム』に敢闘賞。
 そして、今回もクイズです。あやかしの笛は何になっているでしょうか?
 ヒントは『お母様の愛用品』です。
 ルールは前回と同様で、メールによる解答も可とします。ただし、解答は1回だけにして下さい。

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24873バ○は罪って名言ですよね……エモーション E-mail 2003/2/20 23:28:44
記事番号24864へのコメント

こんばんは。

ば、爆笑しましたーーっ!!
ゼ、ゼロスがスライム……うぷぷぷぷぷぷぷぷ。
ゼロス、みの○んたよりも2○hの生活板へGo!
まだそっちの方が有効なアドバイスくれるよ(笑)
とりあえずリ(省略)ナはガウリイの手出しできないところへ隔離推奨。
……つーか、即刻隔離です。公の機関へも連絡を。弁護士の手配も忘れずにね♪
弁護士頼むのは大事に見えるだろうけれど、実は一番大事にせずに解決する
早道だから(笑)
ガウリイからの接触は公からの機関、及び弁護士経由のみとし、直接の接触
&対面は絶対避ける!
あとはそれでもやってくるだろうから、押し掛け対策のテンプレを参照して
準備をぬかりなく……はっ、ついアドバイスを(笑)普段ロムラーなのに(笑)

ロザリーがリュスティーナ……確かに、ピサロ様、怒りますよね(笑)
ろれるさんの予想は私も、後から読みまして上手いと思いました。

では、短いですけどこれで失礼します。

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24967一応リ○○○○○ナの頭と尻尾だけの名前のお方の自称保護者の原型なのでDirac E-mail URL2003/3/1 14:32:07
記事番号24873へのコメント

 唐突ですが、『使えない呪文』を拝見させていただきました。
 骨太なお話でした。死というのもは、やがて誰にも訪れると分かっていても割りきれないですね。

>ば、爆笑しましたーーっ!!
>ゼ、ゼロスがスライム……うぷぷぷぷぷぷぷぷ。

 他に思いつきません出した。
 
>とりあえずリ(省略)ナはガウリイの手出しできないところへ隔離推奨。
>……つーか、即刻隔離です。公の機関へも連絡を。弁護士の手配も忘れずにね♪
>弁護士頼むのは大事に見えるだろうけれど、実は一番大事にせずに解決する
>早道だから(笑)
>ガウリイからの接触は公からの機関、及び弁護士経由のみとし、直接の接触
>&対面は絶対避ける!
>あとはそれでもやってくるだろうから、押し掛け対策のテンプレを参照して
>準備をぬかりなく……はっ、ついアドバイスを(笑)普段ロムラーなのに(笑)

 貴重なアドバイスありがとうございました。
 では、弁護士はヒュパティアさんでお願いします。(をいをい)

>ロザリーがリュスティーナ……確かに、ピサロ様、怒りますよね(笑)
>ろれるさんの予想は私も、後から読みまして上手いと思いました。

 ハルシフォムさんには突かれました。
 となると、ロザリーをさらうのはタリムとデイミアでしょうか?

>では、短いですけどこれで失礼します。

 こちらも短いですが。それでは。

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24874いやむしろ、喜ぶんじゃあないかと思ったり。らりろれる E-mail 2003/2/21 00:12:46
記事番号24864へのコメント

…ついに正解発表しましたね…。ち、外したかっ。

>間違い
 わかりました! 「1つ」というのが間違いなのですね!
 ……え゛、違うんですか?

> 彼らの顔にはブーちゃんに対する不信感など微塵もない
 ぶーちゃん……いや、たしかにそのとおりですけど…。
 一瞬誰のことかと…(汗)

> 白身に未確認物体が浮いています。
 そのまま放置しておくと、四十日後にディオル・コピーが発生。

> 彼女に万が一のことがあった時のためのボディーガードにタンスを力いっぱい投げつけられた。
 このボディーガードの正体は…やっぱり予定通りのナタリーなんでしょうか?

> 女性の嗜好が極めて特異な王
 な……なんという原作再現率の高さ(笑)!
 リメイク版のおかげでなかったことになってますが、ノベライズ版では出会ったとき、マジでロザリー人間に換算して4〜5歳っぽかったんですよぉ…いや、本編始まるころはそれなりに育ってましたけど。
 関係ないけど小説版のロザリーは、きっちり『女』やってるのが好きです。

> 個人的にはろれるさんの『ハルシフォム』に敢闘賞。
 ありがたく拝領いたします。
 ちなみに、ハルさんと最後まで迷った第2候補は『偽リナ』(塔の上にいたから)でした。
> そして、今回もクイズです。あやかしの笛は何になっているでしょうか?
> ヒントは『お母様の愛用品』です。
 吹き矢と見ました。
> ただし、解答は1回だけにして下さい。
 今回はじっちゃんの名に賭けます。早い者勝ちの予感がしますので。

でわでわ〜

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24969現実は小説よりも奇なり ……ってどっちも小説Dirac E-mail URL2003/3/1 14:58:52
記事番号24874へのコメント

>…ついに正解発表しましたね…。ち、外したかっ。

 正解だったのと不正解だったのはどちらがよろしかったでしょうか?

>>間違い
> わかりました! 「1つ」というのが間違いなのですね!
> ……え゛、違うんですか?

 もう一度よく読んでみましょう。(笑)

>> 彼女に万が一のことがあった時のためのボディーガードにタンスを力いっぱい投げつけられた。
> このボディーガードの正体は…やっぱり予定通りのナタリーなんでしょうか?

 ピサロナイトはクイズの問題なんですが……。今回回答したことにはしませんが、フライングにはくれぐれもお気をつけ下さい。
 ちなみに、ピサロナイトはナタリーではありません。

> リメイク版のおかげでなかったことになってますが、ノベライズ版では出会ったとき、マジでロザリー人間に換算して4〜5歳っぽかったんですよぉ…いや、本編始まるころはそれなりに育ってましたけど。
> 関係ないけど小説版のロザリーは、きっちり『女』やってるのが好きです。

 そうだったんですか!
 いや〜、人間に換算して4〜5歳とは。ピサロ殿もなかなかイイシュミしております。この殿方も案外隅に置けないですなあ。
 もしかして青田買い?

>> 個人的にはろれるさんの『ハルシフォム』に敢闘賞。
> ありがたく拝領いたします。
> ちなみに、ハルさんと最後まで迷った第2候補は『偽リナ』(塔の上にいたから)でした。

 そこで『ハルシフォム』を選ぶセンスに拍手です。
 実は、ボツ配役で書く番外編『導かれなかった者たち』を計画しているのですが、それにこのアイディアを使ってもよろしいでしょうか?
 といってもだいぶ先の話になるので、逆に書いてもらえないでしょうか?

> 吹き矢と見ました。
>> ただし、解答は1回だけにして下さい。
> 今回はじっちゃんの名に賭けます。早い者勝ちの予感がしますので。

 残念ながら違いました。
 
>でわでわ〜

 それでは

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24884そりゃぁ、ピサロも壊れるわなぁ・・・リナ&キャナ E-mail 2003/2/21 18:53:34
記事番号24864へのコメント

こんばんわです〜〜

確かに『リナ』・・・間違ってはないですが・・・
でも、何か根本的なところが間違って・・・(笑)
リ(略)ナ・・・
リ(略)ナ・・・・・・
リ(略)ナ・・・・・・・・・




>「うーむ」
>「どうしたフィル? 何か悩み事でもあるのか?」
> 塔を見上げていた大地の妖精のつぶやきに、人間の顔をした巨大なクモがしゃべった。
> 人面グモが大地の妖精言葉を交わすようになったのは、塔を建てた男の『研究』の成果である。彼は日夜『進化』に関する研究を行っており、おかげで、塔の一階で開かれているミサでは、ゴキブリが聖書を朗読している。
> 了見が狭い人間なら即刻ミサから締め出すだろう。だが、平和主義者である大地の妖精たちは、そんな些細なことにこだわるような脆い種族ではない。
>「おう、バーヅか。いやー、あの塔だが、上には何があるのかって思ってな」
>「……確かに」
> 塔の最上階くらいの高さには、小窓らしきものがついている。だが、塔の一階には上の階に通じる階段もはしごも見当たらない。
>「ああ、そのことか」
> そこへ、偶然二人(?)の話を聞いていた人魚が会話に割って入る。
>「なんだヌンサ、知ってんのか?」
> ヌンサと呼ばれた人魚は、キザったらしいポーズをとり、
>「ああ。何でも秘密の研究室だってさ。研究内容を誰にも知られるわけにはいかないからって、上の階の行き方は教えてもらえなかったけど」
>「お前は優男だから軽薄で口も軽いからな」
>「確かに信用できん」
>「何だとぉっ!」

フィルさんとヌンサとバーヅが一緒にしゃべってる・・・図的にに怖いですね・・・


> その横では、料理係になったレミーが満ち足りた笑顔で鶏肉をさばいている。導かれ(ちゃっ)た者といえども、彼女は年頃の一人の女性だ。家庭的な小さな幸せに憧れていても不思議ではない。
> ……だけど野菜も切ろうね。
野菜云々がツッコミどころでしょうが、それ以前の問題として彼女は代理・・・(汗)


>「そんな……ディオルさんの方が上手ですよ」
> それに対し、器用にも同時に二個の卵を処理するディオルを、レミーが誉め返した。
> ……確かに上手ですが、素手で黄身と白身を分けるのは止めましょう。白身に未確認物体が浮いています。
彼がキメラを作りそうで怖い・・・
それも『嬉々として』・・・


> でも、ゾンビの肉をばら撒いて魚をぷこぷこ浮かせる……、もとい、魚をおびき寄せるのはやめましょう。
> しかもそれマイルズの父親……。
えっと・・・
聞いていいですか?
どういう種類の魚ですか・・・死体にそんなに群がるって・・・ピラニア・・・?
いや!!それより!!
昔からそういうことをやっていて、自然と餌付けされたとか!!?


> その声に振り向くと、黒い円錐が飛び跳ねながら近づいてきた。
>「初めまして。僕はゼロスと申します」
> 叙述するのに等身という言葉を用いる必要のない体型でありながら、ゼロスという名の円錐は器用にもぺこりとお辞儀をした。
ええええええええええええええええ!!!!!!!!
レギュラーが出てる!!!!???
それも、円錐とはいえ、スライムとはいえ、ある意味ゼロスそのものじゃないですか!!!

・・・それで驚くのもどうかと思いますね(汗)


>「……言葉をしゃべりました」
> …………………………………………
>「ちなみに、その言葉は『金貨』です」
> ……………………………………………………………………………………
これを読んで思ったこと。
「えっと・・・
 まさか、リナ本人じゃないよなぁ・・・
 でも、金貨なんてなぁ・・・リナだよなぁ・・・でも、ミスリードっぽいしなぁ・・・
 ってか、眠り病かなぁ・・・」
眠り病は深読みしすぎでしたね。


>「あー、やっぱり……。リュスティーナ様は夜泣きがひどいんですから」
> 何とかリュスティーナを泣き止ませようと、ゼロスが自らの体の特性を生かして『一人駒回し』の技を披露するが、効果なし。
一人コマ回しって・・・
確かに、彼の体は円錐ですが・・・(滝汗)


> 一方、
>「ハイハイやタッチに飽き足らず、言葉まで覚えてしまうとは。……このままでは! このままではぁっ!!」
> リュスティーナは二ヶ月後四歳になる。いずれこの日がくることは分かっていた。しかし、それでもガウリイは衝撃から立ち直れず、ゼロスの嘆きも耳に入らない。
>「一刻も早く『進化』の研究を完成させなければっ! 我が愛するリ(ュスティー)ナが大人になってしまう!! それだけは……それだけは何としても阻止せねばっ!!」
なんか、そういわれると、その『進化の秘宝』も、『永遠に幼児体系を保つ』物の様な気がするんですが・・・



> 昨晩負った傷が相当重かったのか、導かれ(ちゃっ)た者たちの寝起きはすこぶる悪かった。
> だが、それと引き換えに得た決意がある。
> ――ガウリイ=ガブリエルは絶対に許さない――。
・・・すみません。
なんか間違ってます。ってか間違えすぎです。



はぁ・・・はぁ・・・(笑いすぎて疲れている)
では、すみませんがこの辺で失礼させていただきます。

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24891紛らわしいので追記リナ&キャナ E-mail 2003/2/22 09:21:34
記事番号24884へのコメント

追記すみません。


>> でも、ゾンビの肉をばら撒いて魚をぷこぷこ浮かせる……、もとい、魚をおびき寄せるのはやめましょう。
>> しかもそれマイルズの父親……。
>えっと・・・
>聞いていいですか?
>どういう種類の魚ですか・・・死体にそんなに群がるって・・・ピラニア・・・?
>いや!!それより!!
>昔からそういうことをやっていて、自然と餌付けされたとか!!?
紛らわしい表記ですみませんです。
『この世界(このパロディ世界)』なんだから、コーミズ村では釣りは昔から死体を餌にやる、と言う風習があったんじゃないかと言う意味です(苦笑)



あ、後、クイズに回答してませんでした・・・
うーん・・・
単純に考えて電々太鼓で(あ、平和な方向に逃げた)
あやかしの笛を使った時って、FCとPSとでモーションが違うですよね・・・
FCでは階段が出てきますが、PSではエレベーターみたいに床が沈んでいくんで・・・


では、改めてこの辺で失礼させていただきます。

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24970ピサロを壊したところで、どうやってつじつまを合わせようか検討中Dirac E-mail URL2003/3/1 15:46:12
記事番号24891へのコメント

>確かに『リナ』・・・間違ってはないですが・・・
>でも、何か根本的なところが間違って・・・(笑)
>リ(略)ナ・・・
>リ(略)ナ・・・・・・
>リ(略)ナ・・・・・・・・・

 こんな小説に対して今さらそんな疑問を投げかけるのが根本的な間違いです。(笑)
 実は、リ(中略)ナを思いついたのはこれを書き終える寸前でしたけど。

>フィルさんとヌンサとバーヅが一緒にしゃべってる・・・図的にに怖いですね・・・

 ホビットがどういうものなのかよく分からなかったのでドワーフに変えたら、必然的にフィルさんが出てきて、あと動物がしゃべってたから動物を出しただけです。
 まあ、その場のノリということで。

>> その横では、料理係になったレミーが満ち足りた笑顔で鶏肉をさばいている。導かれ(ちゃっ)た者といえども、彼女は年頃の一人の女性だ。家庭的な小さな幸せに憧れていても不思議ではない。
>> ……だけど野菜も切ろうね。
>野菜云々がツッコミどころでしょうが、それ以前の問題として彼女は代理・・・(汗)

 斬り応えは牛肉が一番心地よいそうです。
 ちなみに本物のライアンももうすぐ出てきます。もしかしたら、今回の話で薄々感づいているかもしれませんが。

>> ……確かに上手ですが、素手で黄身と白身を分けるのは止めましょう。白身に未確認物体が浮いています。
>彼がキメラを作りそうで怖い・・・
>それも『嬉々として』・・・

 彼は勇者ですから、命を弄ぶような行為は決してしません。
 逆に命を弄ばれていますが。

>>えっと・・・
>>聞いていいですか?
>>どういう種類の魚ですか・・・死体にそんなに群がるって・・・ピラニア・・・?
>>いや!!それより!!
>>昔からそういうことをやっていて、自然と餌付けされたとか!!?
>紛らわしい表記ですみませんです。
>『この世界(このパロディ世界)』なんだから、コーミズ村では釣りは昔から死体を餌にやる、と言う風習があったんじゃないかと言う意味です(苦笑)

 いや、ただゾンビ肉をえさに使ったら水が汚染されて、それによって魚が仰向けに浮き上がったけど、それをごまかして『おびき寄せる』と表現したのですが……。
 分かりづらかったでしょうか?

>「えっと・・・
> まさか、リナ本人じゃないよなぁ・・・
> でも、金貨なんてなぁ・・・リナだよなぁ・・・でも、ミスリードっぽいしなぁ・・・
> ってか、眠り病かなぁ・・・」
>眠り病は深読みしすぎでしたね。

 リナはどこかで(1〜4章かもしれません)出す予定です。
 はっきり言って、これはかなり適役です。(←嘘っぽい)

>>「あー、やっぱり……。リュスティーナ様は夜泣きがひどいんですから」
>> 何とかリュスティーナを泣き止ませようと、ゼロスが自らの体の特性を生かして『一人駒回し』の技を披露するが、効果なし。
>一人コマ回しって・・・
>確かに、彼の体は円錐ですが・・・(滝汗)

 これまでゼロスギャグを作ってきて分かったことは、円錐は意外と可能性を持った物体だということです。

>>「一刻も早く『進化』の研究を完成させなければっ! 我が愛するリ(ュスティー)ナが大人になってしまう!! それだけは……それだけは何としても阻止せねばっ!!」
>なんか、そういわれると、その『進化の秘宝』も、『永遠に幼児体系を保つ』物の様な気がするんですが・・・

 正解です。
 第十三話でグラウシェラーが実験台になっています。

>あ、後、クイズに回答してませんでした・・・
>うーん・・・
>単純に考えて電々太鼓で(あ、平和な方向に逃げた)
>あやかしの笛を使った時って、FCとPSとでモーションが違うですよね・・・
>FCでは階段が出てきますが、PSではエレベーターみたいに床が沈んでいくんで・・・

 平和が一番ですが平和すぎます。
 もっとアグレッシブに解答しないとまず当たりません。といっても、今回はそんなにトンデモナイ答えではないですが。

 それでは。

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24897Re:導かれちゃった者たち 第十二話 その愛に救いはあるかD・S・ハイドラント 2003/2/22 20:51:52
記事番号24864へのコメント

こんばんはお久しぶりです。
ずっと潜伏(よみにげ)してました。
本当なら先日書く予定だったんですけど・・・。

この辺りにして随分ゲームとの違いが出てきてますね。
しかもエピソードのカットなどで展開が速い・・・ある程度以上リアルタイムで書かないと気が済まない私にはなかなか出来ない思い切りです。
やはり思い切りって大事・・・って話ずれてるので戻します。

主人公パーティがほのぼの(?)してる間(か?)にロザリー登場。
まさか彼女だったとは・・・予想できませんでした。

すぺしゃるも最近全巻読んだのでもう誰が出てきても大丈夫(?)な状態です。
これ以降どうなるのでしょうか・・・。

あやかしの笛・・・ですか。
確かロザリーのところいくやつですね。
じゃあ私は、ジョセフィーヌさんからのモーニング・スターで・・・。
入り口っぽいの開くのは力押しということで・・・。

そういえばDiracさんのHP、ずっと前からお気に入り入ってました。
すみません掲示板とかに挨拶してないです。
近い内に顔出しますので・・・

それではこの辺りで・・・

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24971重い錐 (このタイトルが思い切り)Dirac E-mail URL2003/3/1 16:17:26
記事番号24897へのコメント

>こんばんはお久しぶりです。
>ずっと潜伏(よみにげ)してました。
>本当なら先日書く予定だったんですけど・・・。

 お気になさらずに。
 こちらは読めてすらいません。ごめんなさい。

>この辺りにして随分ゲームとの違いが出てきてますね。
>しかもエピソードのカットなどで展開が速い・・・ある程度以上リアルタイムで書かないと気が済まない私にはなかなか出来ない思い切りです。

 こんな話を書いていること自体が思い切りです。
 第三話を書いている時に踊り子マイルズでちょっと躊躇しましたけど、その後はバリバリの開き直りモードです。
 個人的には、ゲームのストーリーというのは小説っぽく書けないものだと思っていますから、再編集には全く抵抗ないです。

>主人公パーティがほのぼの(?)してる間(か?)にロザリー登場。
>まさか彼女だったとは・・・予想できませんでした。

 はっはっはっはっは。多分それが平和です。
 実はわたし自身も予想外だらけです。勇者ディオルや炎の戦士リナ=インバース、パデキアの洞窟の呪詛などは書いている途中で思いついた代物で、当初の予定と全然違ったりしています。

>あやかしの笛・・・ですか。
>確かロザリーのところいくやつですね。
>じゃあ私は、ジョセフィーヌさんからのモーニング・スターで・・・。
>入り口っぽいの開くのは力押しということで・・・。

 力押しはちょっと近かったですが、違います。
 今回は『スコップ』でしたが、別バージョンのあやかしの笛もあるのでお楽しみに。

>そういえばDiracさんのHP、ずっと前からお気に入り入ってました。
>すみません掲示板とかに挨拶してないです。
>近い内に顔出しますので・・・

 お気に入りでしたか! 有難うございます!!
 しばらく放置していた掲示板にわたしも顔を出したいと思います。
 それでは。

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24966導かれちゃった者たち 第十三話 進化の秘法Dirac E-mail URL2003/3/1 13:32:48
記事番号24862へのコメント
 母親とサントハイムの王子が結婚して、ランガーシャはオウムの気持ちを知った。
 一般庶民には想像もできない豪勢な生活に胸躍らせたのはたった四ヶ月。食事のメニューが数周期を巡ったところで、もう倦怠という凹凸のない日常に溺れるのみ。
『わしはまるで飛べない小鳥じゃ』
 義理の父親の即位で機械的に姫となってからは、それが彼女の口癖になっていた。屋上で空を眺めるたび、どこまでも澄んだブルーを舞う小鳥をどれほど羨【うらや】んでいただろうか。
 しかし、大きな鳥篭であろうと、そこは大切な家族と暮らしていた場所である。
「ランガーシャ姫、マリアテーゼ殿、ガードナー殿……」
 三人の気持ちを察してギザンが声をかけるが、その後に続くべき言葉が見つからない。
 そんなギザンに、マリアテーゼは微笑みながら、
「お気遣いありがとうございますわ。でも、お気になさらずに」
「そうじゃそうじゃ。こんなことでへこたれておっては、王女などやってはおれんわ」
「ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ」
 大丈夫ですと言おうとしているらしい一名がダメっぽい。
「それにしても、まさか買い取り主があのうつけ者の下僕であったとはな……」
 ガウリイ=ガブリエルと自分との意外な接点に、気色の悪さを覚えるランガーシャ。
 ランガーシャが城を抜け出して旅をしていたころ、何者かに城の金品が全て奪われてしまったのである。そのためサントハイムは破産し、あえなく城は担保に出された。
 当時、エンドールの武術大会に出場するために城を抜け出したランガーシャは、現在は窃盗犯を追う旅をしていた。
 ランガーシャたちは、窃盗犯が捕まるまで帰るつもりはなかった。だが、この城でガウリイがある実験を行っていて、夢で見たあの塔の中へ行くアイテムがあるというゼロスの話を聞き、帰還を決意した。
 余計な感情は捨て去るつもりであった。だが、門をまたいだ瞬間にランガーシャたちの心に愛しい記憶と虚しい喪失感が去来する。
 しかし、そんな軽い夢現【ゆめうつつ】は長くなかった。
「あっ!」
 静寂を破るレミーの声。
「何じゃ!?」
 現実に戻ったランガーシャがレミーが指差す方向に目を向けると、
『シンニュウシャハッケン、シンニュウシャハッケン』
 久しぶりにサントハイム城に帰ってきたかつての住人を、門番のミステリゼール(石人形系のモンスター)が丁重にもてなした。

『シンニュウシャハッケン、シンニュ――』
 異名通り電光の速さで、とっさにギザンがミステリゼールを音もなく停止させる。
「いたぞ!」
「こっちだ!!」
 だが、すでにミステリゼールの警報を聞きつけた兵士たちが城門へと殺到し始めていた。顔に一対の巨大な眼しかない黒ずんだ細身、手の代わりに触手の生えた一つ目苔男など、その兵たちは明らかに人間でないとわかる邪悪な異形ばかりである。
「ほう、こいつは面白い客人だな」
 ランガーシャを見るなり、黒ずんだ細身が意味ありげに含み笑う。おそらく、この細身は彼女が誰であるかを知っているのだろう。
「ちっ」
 ギザンがなおも耳障りな音を立てる石の塊を城壁に叩きつけ、粉々に粉砕にする。
「こうなったらガンガン逝こうぞえ!!」
 ジュブシュッ
 気合とともに振り下ろしたランガーシャの鉈が、攪拌した内臓で構成されている虫の胴体を断ち割った。
「なにっ!」
 内臓虫が一撃であっけなく倒され、黒い細身が思わず驚愕の声を上げる。
「スキあり」
 その機を逃さず、レミーが黒い細身の頭にカルマくんを薙ぎ下ろす。
 細身の頭が真っ二つになった……と思いきや、
「甘い」
 カルマくんの軌跡にあわせて体に溝をつくってかわし、同時にレミーを蹴り飛ばす。
「くっ」
 倒れながらもレミーがリパーくんを投げるが、細身が自らの胴体に開けた風穴を通るだけで牽制にもならない。
 ドズッ
「がふっ!!」
 だが、細身をすりぬけたリパーくんが、後方にいた顔に角ばかり生えている魔物の喉に突き刺さった。
「しまっ――」
 不覚にも自分が角魔人の目隠しになってしまったが、細身はそれを後悔する暇もなく、
 ジュシャアアァァァッッ
「ぐあああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
 胴に開けた穴の縁に手を引っ掛けたランガーシャに、そのまま体を引き裂かれた。
「くらえ!」
 唸り狂う一つ目苔男の触手の猛攻を、ギザンは表情を崩さずに全てかわす。
 だが、一つ目苔男の触手は十数本に枝を分け、ギザンを抜け穴なく包み込む。
「もらった!」
 会心の笑みを浮かべる苔男。
 それは、ギザンが突然姿を消したことで驚愕の表情に変わる。
「なっ!」
 予期せぬ出来事に、苔男は我を忘れ、
 ドズブッ
「がごっ!」
 伸張させ続けていた触手で自らを貫いた。
 タネを明かせばなんのことはない。マリアテーゼが地精道【ベフィス・ブリング】でギザンの足元に抜け穴を掘っただけである。
 ズブッ
 間の抜けたダメージの食らい方をした苔男の後頭部に、ギザンがダガーを突き刺す。
「うああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
 一方、ガードナーは恐怖のあまりちびった小便を敵にひっかけることで、ご立腹の半透明体ののっぺらぼうや、それに従われる数十体のミステリゼールの注意を自分に集中させていた。
 こうして敵が一箇所に集中したところで、
「氷窟蔦【ヴァン・レイル】」
 キキィィィィィィィン
 マリアテーゼの手のひらから蛇のように伸びた氷が、半透明のっぺらぼうとミステリゼールたちの全身を絡め取り、動きを封じる。
「えぇい、突っ込め突っ込め」
 押され気味の戦況に、さらに十数体の魔物と百体近いミステリゼールが出動する。
「こいつはちょっと数が多いぞい」
「仕方ありませんわ。ひとまず退却しましょう」
 戦力的に不利を感じ、ランガーシャたちが一度退却する。
「逃すなぁっ!」
 撤退する彼女たちの後を、魔物たちが一斉に追いかけた。

 しばらくして。
「いくらランガーシャ姫がいたからとはいえ……敵ながら考えがないな」
 まんまと陽動に引っかかった魔物たちを尻目に、身を潜めていたディオルたちは、ガラガラになったサントハイム城に堂々と侵入した。
 その背中では、魔物たちが閃光の吐息【レーザー・ブレス】に悲鳴を上げていた。

 途中で、サーディアンというブサイクなあごひげを生やした色白優男と、ファリアールという浅黒い大男が行く手を阻んだが、特筆することもなく倒したディオルたちは、王の間へと辿り着いた。
「くっくっくっ……。この扉の向こうに邪悪な何かを感じます」
 ラティーナが扉の奥に潜む何かを念視した。おそらく、それはゼロスが言っていた『実験』と関係があるものだろう。
「でも、それ以上はわかりません」
 詳細は施された魔法によって遮られていた。おそらく厳重に管理されているのだろう。
「ということは、ここから先は行ってみなければわからないということか」
 マイルズの言葉に、全員がうなずく。
 バンッ
 ディオルが勢いよく扉を開けた。
 まったく人の気配がせず、妙に薄暗い王の間。その玉座には――。
「久しぶりだな」
 マイルズとラティーナが決して忘れない声の主がふんぞり返っていた。
「その声は……グラウシェラー!!」
 予期せぬ父親の仇の出現に、マイルズの顔つきが変わる。
「驚いたぞ。まさかお姫様以上に面白い客も同時に訪問してくるとはな」
「そんなバカな!? 貴様はわたしたちが――」
「そう。わたしは貴様らに一度敗れた」
 グラウシェラーはおもむろに立ち上がり、
「だが蘇ったのだよ」
 グラウシェラーが王の間にかすかに射す光に照らされる。
「そ……その姿は!?」
 マイルズとラティーナの目に映し出されたグラウシェラーの姿は、二人が知っているそれとは全く違っていた。
「驚いたであろう。これが返り咲くために払った『進化の実験』の代償だ」
「進化の実験?」
 グラウシェラーとの間合いを慎重に保ちながらディオルが尋ねる。
「ふっふっふ、人工的に生物を進化させるという古代技術、『進化の秘法』を復活させるための実験だ」
「なるほどぉ、だからそんな愉快な格好なんですねぇ」
 ウィニーが挑発するが、グラウシェラーは取り合わず、
「我が力はあのくそ忌々しいラギアソーンなどとうに超えたっ! そして、あのくそたわけたガウリイ=ガブリエルさえもな!!」
 ガウリイにいい感情を抱いていないのか、グラウシェラーは後半部分の語尾を強める。
「あのクソ野郎を葬る前に、まず貴様らを血祭りに上げてやるわっ!!」
 その言葉と同時に放たれたグラウシェラーの殺気が、戦いの始まりを告げた。

 グラウシェラーは破滅的に弱かった。

「グラウシェラーというのは、これほどまでに弱かったのか?」
 赤子の手をひねるようなあっけなさに、ディオルが困惑さえしてそう尋ねた。
「くっくっくっ……。前はもっと強かったはずですが」
 憐れみを帯びた表情さえ浮かべながら、ラティーナ。
「な……何故?」
 筋肉の肥大と骨格の陥没ですっかり体の形が変わったグラウシェラーが、蛸のように歪んだ唇でそう自問する。
「いや何故って……」
 あまりに弱体化したグラウシェラーに、半ば今まで積もり積もった怒りも消えうせるほど唖然とするマイルズ。
「やっぱりぃ、実験が失敗だったからじゃないですかぁ?」
 さして興味もなさそうな口調でグラウシェラーの問いに答えるウィニー。
「くっ……。進化の秘法は完全ではないということか!?」
「いや――」
 ――!?――
 その声はグラウシェラーの後方から響いた。
「むっ!?」
 いつの間にそこにいたのか、玉座の背後から現れたのは、頭部に一対の巨大な角を生やした悪魔……ではなく、雄羊の頭蓋骨を被ったむさいヒゲオヤジ。
「サ、千の偽名【サウザンド】様……」
 その男の姿を見るなり、戦う前の尊大な態度はすっかり影を潜めたグラウシェラーが媚びへつらった瞳で羊男に救いを求める。
「今までの戦いぶり、このガルムート=ハンニバルが一つ洩らさず見させてもらった」
 その言葉にグラウシェラーは背筋を縮み上げて震わせる。
「まことに申し訳ございません! この失態は必ずやこの手で挽回してみせます! ですから何とぞ、何とぞもう一度ご機会をお与え下さい!!」
 グラウシェラーが主人に見捨てられた子犬のように千の偽名に泣きすがる。
「ほう。ガウリイ=ガブリエル様すら呼び捨てにするというのに、このバルブ=ルクアスに敬語を用いるとはな」
「あのぉ、名前違ってますよぉ」
 自分のことをガルムート=ハンニバルと名乗ったかと思えば今度はバルブ=ルクアスと名乗ったことにウィニーが言及するが、当の羊男はシカトして、
「別に恥じることではない」
「い、いえ、そん――」
 羊男はなおも続くグラウシェラーの哀願を遮り、
「実験は成功だ。お前は見事に八割がた子供に戻った」
 ……………………………………………………………………………………
「はいっ?」
 意味不明な羊男の言葉に、グラウシェラーはそう声を発するのが限界であった。
「あとは容貌と大脳だけだ」
 この時グラウシェラーは初めて、
「なんじゃこりゃああああぁぁぁぁっ!!」
 胸から足の指の先まで、頭部以外三歳児の姿になっていたことに気づいた。
『まさか……これって……』
 ふと、ガウリイが進化うんぬんを完成させなければリ○○○○○ナが大人になってしまうと嘆いていたことを思い出すディオルたち。
「永久の幼女の完成に近づいた。ガウリイ=ガブリエル様もさぞお喜びになるであろう」
 その一言で、ディオルたちの目が点になる。
 そう、サントハイムで行われていた実験とは、ガウリイが愛する永遠のお子様を生み出すことであった。
『…………敗れるべきだったかも』
 グラウシェラーをぶちのめしたために、不本意にも万事に値する実験が成功していたことを証明してしまい、マイルズやラティーナさえも悔恨を禁じえない。
「貴様らが何者なのか知らんが、実験に参加してくれた礼として今回だけは見逃してやろう。だが、これ以上深入りすればこのサート=プレイザーとて貴様らの命を保証はしない」
 グラウシェラーを小脇に抱えながらの去り際の台詞など、無論誰も聞いてない。
 ディオルたちは、吹き抜ける隙間風が強調する深々と積もる静寂に晒されながら、ガウリイ=ガブリエルへの怒りを改めて燃やす一方で底冷えする頭痛を覚えていた。

 導かれ(ちゃっ)た者たちの傷が癒えたのは、それから三日が経ってからであった。
「で、笛はどうなったんじゃ?」
 もう一つ、ガウリイ=ガブリエルが時折訪れる塔の中に入るための笛を手に入れる目的があったことを思い出すランガーシャ。
「くっくっくっ……。どうやらこれらしいです」
 どうやらそれはラティーナが見つけたようである。
 ……………………………………………………………………………………
 ラティーナがその『アイテム』を見せるなり、全員がしばし沈黙する。
 ――スコップ。
『掘れというのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
 合図もなしに力いっぱいご唱和したところで、今ここに確固としてある現実が変わってくれるわけではなかった。










 実はカットしようかとも思った第十三話でした。
 今回出てきた兵士たちの固有名詞は、本編十二巻および十三巻を参考にして下さい。全員魔族なのに物理攻撃が効くのは何故かなんて訊かないで下さい。あくまで『伝説』ですから。

 前回の問題の正解は、L様がこよなく愛する『スコップ』でした。え? 楽器じゃない? ギターっぽいじゃないですか。
 今回の問題は『ピサロナイト』です。ピサロナイトは特技を考えたら分かるかもしれません。ただ、ピサロナイト役のキャラの知名度はちょっと微妙……。

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24993この世には不思議なことなど何もないのだよ、関口君(笑)エモーション E-mail 2003/3/2 21:14:52
記事番号24966へのコメント

そう、何故か魔族に物理攻撃が効くのも、ランガーシャの母親が、彼女が
何歳の時サントハイムの王子と再婚したのか、それなりに若い頃ならさっさと
婿選びくらいされて、「姫」の立場じゃなくなってそうな気がする、とかいう疑問は
どれほど不思議に思えても、起きた異常、もとい、以上、それはすべて現実に
起こり得る出来事だから起きたのだ(笑)……無意味に京極夏彦風。

こんばんは。

サントハイム編ですね。冒頭いきなり書いてますが、ランガーシャさんの母上は
一体いつ再婚したのでしょう……(笑)
門番のミステリゼールって、やっぱり灯台に出てきたゼルガディスの
変形vrでしょうか……? 
……と言うことはベホイミやベホマをかける円錐や、逃げ足が異様に早くて
ちょっとメタルな円錐や、合体する円錐も……。合体ゼロス……何か嫌(滝汗)
……伝説のパロディマンガの合体伊達臣人を思い出しました……。

進化の秘宝……何て恐ろしい(爆笑)
嫌です、こんな負け方は。実験はともかく、味方を弱体化させて
どうするのでしょう?ガウリイは。
アイテムはスコップ……掘るんですか……。何気にツルハシは必要ないのかな
とか思いました。

ピサロナイト……誰でしょう? というより、特技を覚えてない(笑)です。
何故か静寂の玉を持っていたような気がしたので、魔法が通じない……
ザナッファーでしょうか?

今回も楽しませていただきました。
この先どうなるのでしょうと、思っています。
続きも楽しみにしていますね。
では、これで失礼します。

追伸.
「使えない呪文」、わざわざ読んでいただいてありがとうございましたm(__)m
……だって、話数少なくても、無意味に長いし、内容は鬱ですし(汗)

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25095この世は神のサイコロに委ねられているのだよ、アインシュタイン君(笑)Dirac E-mail URL2003/3/9 18:41:58
記事番号24993へのコメント

>どれほど不思議に思えても、起きた異常、もとい、以上、それはすべて現実に
>起こり得る出来事だから起きたのだ(笑)……無意味に京極夏彦風。

 タイトルは無意味にボーア風。

>サントハイム編ですね。冒頭いきなり書いてますが、ランガーシャさんの母上は
>一体いつ再婚したのでしょう……(笑)

 母君は74歳で再婚しました。この時ランガーシャは48歳だったので、婿希望者はハラに一物持った陰謀者ばかりで、純粋に結婚を考えていた男は皆無でした。
 ということを最近考えました。
 ちなみに、結婚当時のランガーシャの義理の父君は25歳です。

>門番のミステリゼールって、やっぱり灯台に出てきたゼルガディスの
>変形vrでしょうか……?

 ミステリゼールはゼルガディスにシメ鯖がブレンドされいる分パワーアップしています。なんと、石なのに泳げるのです!
 ……水泳能力今回無意味!! そして、多分その能力が発揮される日は永遠に来ない!!

>……と言うことはベホイミやベホマをかける円錐や、逃げ足が異様に早くて
>ちょっとメタルな円錐や、合体する円錐も……。合体ゼロス……何か嫌(滝汗)
>……伝説のパロディマンガの合体伊達臣人を思い出しました……。

 他にも、『何故か伝説へ…』ではサザエの殻を被ったゼロス、『天空の花余命』ではゼロスにまたがった騎士もいます。
 ちなみに、これらを執筆する気はありません。

>進化の秘宝……何て恐ろしい(爆笑)
>嫌です、こんな負け方は。実験はともかく、味方を弱体化させて
>どうするのでしょう?ガウリイは。

 ここで、グラウシェラーが不幸ランキング第三位にランクイン。
 導かれちゃった不幸者グランプリはますますヒートアップ!

>アイテムはスコップ……掘るんですか……。何気にツルハシは必要ないのかな
>とか思いました。

 魔王も突き刺すL様特製のスコップなので、スコップだけで十分です。

>ピサロナイト……誰でしょう? というより、特技を覚えてない(笑)です。
>何故か静寂の玉を持っていたような気がしたので、魔法が通じない……
>ザナッファーでしょうか?

 答えは今月までに明らかになったらいいなぁと思います。

>今回も楽しませていただきました。
>この先どうなるのでしょうと、思っています。
>続きも楽しみにしていますね。
>では、これで失礼します。

 一人二役のメジャーキャラ(もうゼルがそうだけど)を出す予定がある、とだけ言っておきましょう。
 ……って、あんまり予告になってない。

>追伸.
>「使えない呪文」、わざわざ読んでいただいてありがとうございましたm(__)m
>……だって、話数少なくても、無意味に長いし、内容は鬱ですし(汗)

 いえいえ、こっちが能天気過ぎるのです。
 あちらでは「使えない呪文」を、こちらでは導かれちゃった者たちサイドが二話目で早くも使用しちゃいましたし、蘇らせた人ものうのうと生きていますから。(一緒にするな)

 それでは。

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24996えっと・・・ベイズに・・・レビフォアに・・・リナ&キャナ E-mail 2003/3/3 09:46:59
記事番号24966へのコメント

おはようございますです。



>『シンニュウシャハッケン、シンニュウシャハッケン』
> 久しぶりにサントハイム城に帰ってきたかつての住人を、門番のミステリゼール(石人形系のモンスター)が丁重にもてなした。
ミステリーゼール・・・(汗)
どこかの誰かさんが大量召還した『あれ』の色違い・・・でしょうか?
と言うことは、これをたくさん倒すのがお金を稼ぎやすいし、馬車の中にも経験値が入るし・・・
失礼しました。


>「くっ」
> 倒れながらもレミーがリパーくんを投げるが、細身が自らの胴体に開けた風穴を通るだけで牽制にもならない。
> ドズッ
>「がふっ!!」
> だが、細身をすりぬけたリパーくんが、後方にいた顔に角ばかり生えている魔物の喉に突き刺さった。
>「しまっ――」
> 不覚にも自分が角魔人の目隠しになってしまったが、細身はそれを後悔する暇もなく、
> ジュシャアアァァァッッ
>「ぐあああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
> 胴に開けた穴の縁に手を引っ掛けたランガーシャに、そのまま体を引き裂かれた。
うぁ・・・
原作と同パターンの倒され方・・・
どちらにしろ、レビフォア・・・ラーヴァスと倒され方が同類だと思うのはあたしだけでしょうか?


> 一方、ガードナーは恐怖のあまりちびった小便を敵にひっかけることで、ご立腹の半透明体ののっぺらぼうや、それに従われる数十体のミステリゼールの注意を自分に集中させていた。
そりゃぁ、ベイズじゃなくてもキレます・・・
・・・そーいや、ガードナーって実は結構強いんですよね。
CDドラマでは、リナの攻撃呪文をことごとく防ぎ、エレミーは「彼には竜破斬でも傷を付けられない」とコメントを残すほど・・・
・・・防御呪文専門なんですが。
ちなみにスレふぁでは、精霊・黒魔術各6レベル・・・


> まんまと陽動に引っかかった魔物たちを尻目に、身を潜めていたディオルたちは、ガラガラになったサントハイム城に堂々と侵入した。
> その背中では、魔物たちが閃光の吐息【レーザー・ブレス】に悲鳴を上げていた。
えと・・・言っていいですか?
勇者一行の中で最強は馬・・・
導かれちゃったものたち+αのαの中は、1(ウィニー)じゃなくて2ですね(戦力に数えてるよ。馬を)



> 途中で、サーディアンというブサイクなあごひげを生やした色白優男と、ファリアールという浅黒い大男が行く手を阻んだが、特筆することもなく倒したディオルたちは、王の間へと辿り着いた。
中位魔族・・・中位魔族・・・
下位魔族でも、倒される描写あったのに・・・


> いつの間にそこにいたのか、玉座の背後から現れたのは、頭部に一対の巨大な角を生やした悪魔……ではなく、雄羊の頭蓋骨を被ったむさいヒゲオヤジ。
>「サ、千の偽名【サウザンド】様……」
さ・・・様?
サウザンドが・・・まあ、ラギアの部下ですからねぇ・・・


> 羊男はなおも続くグラウシェラーの哀願を遮り、
>「実験は成功だ。お前は見事に八割がた子供に戻った」
> ……………………………………………………………………………………
>「はいっ?」
えっと・・・えっと・・・えっと・・・(以下25時間32分ほど省略)
当たっちゃってたんですか・・・前回のレス・・・いえ、レス返し読みましたが・・・ここまでヒットしてたとは・・・
ガウリイ=ガブリエル・・・彼の感性は・・・
HPにて、エニクスがひく訳ですね・・・


> ラティーナがその『アイテム』を見せるなり、全員がしばし沈黙する。
> ――スコップ。
>『掘れというのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
掘れ・・・と言うことでしょうね・・・
確かに、『お母様の愛用品』ですねぇ・・・
そーいや、某所のチャット中に、3人くらいで協力して、メンバーの一人をコンクリ付けにして大阪湾に沈めたことありますよ(核爆)



> 今回の問題は『ピサロナイト』です。ピサロナイトは特技を考えたら分かるかもしれません。ただ、ピサロナイト役のキャラの知名度はちょっと微妙……。
え・・・ピサロナイトの特技・・・
静寂の球と・・・後は痛恨の一撃扱いの何かの技だったはず・・・
はっ!!『静寂』の球だからミルさん!!?
・・・知名度低めなら却下ですね。
なら・・・
静寂の球の効果はマホトーンということで、マゼンダでどうでしょう?
・・・彼女もけっこうマイナーじゃないですよねぇ・・・ってか(外見)女性・・・
でもまあ、マゼンダで。

では、失礼いたします〜

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25098ミルさんたちの相手をした別働隊の魔族もいますDirac E-mail URL2003/3/9 19:09:22
記事番号24996へのコメント

 遅くなりました。

>ミステリーゼール・・・(汗)
>どこかの誰かさんが大量召還した『あれ』の色違い・・・でしょうか?
>と言うことは、これをたくさん倒すのがお金を稼ぎやすいし、馬車の中にも経験値が入るし・・・
>失礼しました。

 ミステリゼールは銭にも経験にもなりません。
 ただ、ミステリゼールの破片は安産祈願のお守りになるらしいです。

>うぁ・・・
>原作と同パターンの倒され方・・・
>どちらにしろ、レビフォア・・・ラーヴァスと倒され方が同類だと思うのはあたしだけでしょうか?

 トドメの一撃が違います。ラーヴァスがあのお方のお力でやられたのに対して、主に牽制用に使われる(と思う)エルメキア槍でやられちゃ、レビフォアも立つ瀬がないでしょう。
 あと、『シェーラ生存説』によるとレビフォアも健在の可能性はありますが、ラーヴァスはまず生きてはいないでしょう。

 ……まあ、どうでもいいといえばどうでもいいことですが。

>・・・そーいや、ガードナーって実は結構強いんですよね。
>CDドラマでは、リナの攻撃呪文をことごとく防ぎ、エレミーは「彼には竜破斬でも傷を付けられない」とコメントを残すほど・・・
>・・・防御呪文専門なんですが。
>ちなみにスレふぁでは、精霊・黒魔術各6レベル・・・

 あんまり考えずにガードナー出しちゃいましたけど、あのメンツでこのキャラを目立たせるのはかなり至難の技です。「いのちだいじに」しても、防御の必要がない人たちもいますし。
 というわけで、海外チームに移籍したスポーツ選手は自己アピールが大切です。(笑)

>勇者一行の中で最強は馬・・・
>導かれちゃったものたち+αのαの中は、1(ウィニー)じゃなくて2ですね(戦力に数えてるよ。馬を)

 レミー最凶!
 ランガーシャ最恐!
 ガードナー最怯!
 マリアテーゼ最卿!
 ギザン最郷!
 ラティーナ最狂!
 マイルズ最叫!
 ウィニー最共!
 ディオル最香!
 というわけで、彼らはみんなサイキョウです。

>> 途中で、サーディアンというブサイクなあごひげを生やした色白優男と、ファリアールという浅黒い大男が行く手を阻んだが、特筆することもなく倒したディオルたちは、王の間へと辿り着いた。
>中位魔族・・・中位魔族・・・
>下位魔族でも、倒される描写あったのに・・・

 面倒くさかったからです。以上。

>>「サ、千の偽名【サウザンド】様……」
>さ・・・様?
>サウザンドが・・・まあ、ラギアの部下ですからねぇ・・・

 ちょっと苦肉の策ですが、彼はヘルバトラーです。
 ちなみに、ゼロガディスはエビルプリースト、デュグラディグドゥはスモールグールです。

>当たっちゃってたんですか・・・前回のレス・・・いえ、レス返し読みましたが・・・ここまでヒットしてたとは・・・

 見事的中です。
 こうした展開にして、エスターク撃破後にガウリイが進化を極めるまでの経緯に頭を悩ますことになりました。

>>『掘れというのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
>掘れ・・・と言うことでしょうね・・・
>確かに、『お母様の愛用品』ですねぇ・・・
>そーいや、某所のチャット中に、3人くらいで協力して、メンバーの一人をコンクリ付けにして大阪湾に沈めたことありますよ(核爆)

 別名ゼル漬け。
 一夜漬けだけは止めましょう。ロクなことになりません。

>静寂の球の効果はマホトーンということで、マゼンダでどうでしょう?
>・・・彼女もけっこうマイナーじゃないですよねぇ・・・ってか(外見)女性・・・
>でもまあ、マゼンダで。

 答えは今月までに明らかにするよう心がけます。

>では、失礼いたします〜

 それでは。

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25000Re:導かれちゃった者たち 第十三話 進化の秘法D・S・ハイドラント 2003/3/3 18:38:16
記事番号24966へのコメント

こんばんは、ラントです。
クイズに釣られてレスしにきました(待て)

>「ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ」
> 大丈夫ですと言おうとしているらしい一名がダメっぽい。
カタカナですと、何か凄い騒音に聴こえて良いです。


> 久しぶりにサントハイム城に帰ってきたかつての住人を、門番のミステリゼール(石人形系のモンスター)が丁重にもてなした。
確かお金がいっぱいもらえるやつでしたっけ?まあちゃんとゼルになってますねえ。
それにしても平和だった場所にいきなり敵が出るとびっくりしますよね。

>「ふっふっふ、人工的に生物を進化させるという古代技術、『進化の秘法』を復活させるための実験だ」
まだ実験段階ですかあ

>『まさか……これって……』
> ふと、ガウリイが進化うんぬんを完成させなければリ○○○○○ナが大人になってしまうと嘆いていたことを思い出すディオルたち。
>「永久の幼女の完成に近づいた。ガウリイ=ガブリエル様もさぞお喜びになるであろう」
> その一言で、ディオルたちの目が点になる。
> そう、サントハイムで行われていた実験とは、ガウリイが愛する永遠のお子様を生み出すことであった。
こーいうことだったんですね。
ではラスボスはどうなるのでしょうか・・・。

> ラティーナがその『アイテム』を見せるなり、全員がしばし沈黙する。
> ――スコップ。
>『掘れというのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
ううむ叩き割るんじゃなくて掘るんですね。
・・・負けました。

にしても集団VS集団の戦闘が書けるのは凄いです。
私は1対1じゃないとまともに書けませんから・・・。

> 前回の問題の正解は、L様がこよなく愛する『スコップ』でした。え? 楽器じゃない? ギターっぽいじゃないですか。
> 今回の問題は『ピサロナイト』です。ピサロナイトは特技を考えたら分かるかもしれません。ただ、ピサロナイト役のキャラの知名度はちょっと微妙……。
ラルターク・・・確か、赤と白の球を呼び出したのは確かラルタークの方だったような・・・。
静寂の玉の方は、『玉』じゃないけど『球』ですし、ピサロナイトは確か仲間を呼んだはず。(誰だったかは覚えてないですけど)
・・・後は知名度の高さが問題か。
ラルタークでいきます。

それではこの辺りで・・・

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25100掘る○二(なんのこっちゃ)Dirac E-mail URL2003/3/9 19:51:51
記事番号25000へのコメント

 唐突ですが、クロスワードやってみました。
 答えもわかっちゃいましたが、言ってもいいのでしょうか?

>> 久しぶりにサントハイム城に帰ってきたかつての住人を、門番のミステリゼール(石人形系のモンスター)が丁重にもてなした。
>確かお金がいっぱいもらえるやつでしたっけ?まあちゃんとゼルになってますねえ。

 意味もなく紫っぽいヤツです。
 不思議な踊りも踊るんですが、マイルズとのダンス勝負はお預けとなりました。

>> そう、サントハイムで行われていた実験とは、ガウリイが愛する永遠のお子様を生み出すことであった。
>こーいうことだったんですね。
>ではラスボスはどうなるのでしょうか・・・。

 ラスボスが何であるかの手がかりは常に『スレイヤーズ』のどこかにあります。
 自画自賛で恐縮ですが、進化の終着点はスレイヤーズらしいものになっているという自信が少しだけあります。

>> ――スコップ。
>>『掘れというのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
>ううむ叩き割るんじゃなくて掘るんですね。
>・・・負けました。

 他にも二つほど用意しています。
 少なくともそれらの一つは、これまたお母様の愛用品です。

>にしても集団VS集団の戦闘が書けるのは凄いです。
>私は1対1じゃないとまともに書けませんから・・・。

 団体戦といっても、敵の攻撃は散発的でコンビネーションに欠けますけど。
 ……まあ、このシリーズにおける戦闘シーンは字数稼ぎのようなもので、必須ではなかったりします。(こらこら)

>> 今回の問題は『ピサロナイト』です。ピサロナイトは特技を考えたら分かるかもしれません。ただ、ピサロナイト役のキャラの知名度はちょっと微妙……。
>ラルターク・・・確か、赤と白の球を呼び出したのは確かラルタークの方だったような・・・。
>静寂の玉の方は、『玉』じゃないけど『球』ですし、ピサロナイトは確か仲間を呼んだはず。(誰だったかは覚えてないですけど)
>・・・後は知名度の高さが問題か。
>ラルタークでいきます。

 答えは今月までに発表することを願わずにはいられません。
 ちなみに、確かピサロナイトはアイスコンドルを呼びます。

>それではこの辺りで・・・

 それでは。

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25115掘る○二(なんのこっちゃ)とは何と読めば良いのでしょうか。D・S・ハイドラント 2003/3/10 14:46:22
記事番号25100へのコメント


> 唐突ですが、クロスワードやってみました。
> 答えもわかっちゃいましたが、言ってもいいのでしょうか?
さすがです。
勿論ですっていうか・・・よろしくお願いいたします。
>
>>> 久しぶりにサントハイム城に帰ってきたかつての住人を、門番のミステリゼール(石人形系のモンスター)が丁重にもてなした。
>>確かお金がいっぱいもらえるやつでしたっけ?まあちゃんとゼルになってますねえ。
>
> 意味もなく紫っぽいヤツです。
> 不思議な踊りも踊るんですが、マイルズとのダンス勝負はお預けとなりました。
・・・もしやってみたらどちらが勝つのでしょうか・・・。
>
>>> そう、サントハイムで行われていた実験とは、ガウリイが愛する永遠のお子様を生み出すことであった。
>>こーいうことだったんですね。
>>ではラスボスはどうなるのでしょうか・・・。
>
> ラスボスが何であるかの手がかりは常に『スレイヤーズ』のどこかにあります。
> 自画自賛で恐縮ですが、進化の終着点はスレイヤーズらしいものになっているという自信が少しだけあります。
・・・ううむ探してみましょうかな。
>
>>> ――スコップ。
>>>『掘れというのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
>>ううむ叩き割るんじゃなくて掘るんですね。
>>・・・負けました。
>
> 他にも二つほど用意しています。
> 少なくともそれらの一つは、これまたお母様の愛用品です。
ううむどんなものでしょう。
>
>>にしても集団VS集団の戦闘が書けるのは凄いです。
>>私は1対1じゃないとまともに書けませんから・・・。
>
> 団体戦といっても、敵の攻撃は散発的でコンビネーションに欠けますけど。
> ……まあ、このシリーズにおける戦闘シーンは字数稼ぎのようなもので、必須ではなかったりします。(こらこら)
・・・私が戦闘シーン書いても全然ページ取れない。
>
>>> 今回の問題は『ピサロナイト』です。ピサロナイトは特技を考えたら分かるかもしれません。ただ、ピサロナイト役のキャラの知名度はちょっと微妙……。
>>ラルターク・・・確か、赤と白の球を呼び出したのは確かラルタークの方だったような・・・。
>>静寂の玉の方は、『玉』じゃないけど『球』ですし、ピサロナイトは確か仲間を呼んだはず。(誰だったかは覚えてないですけど)
>>・・・後は知名度の高さが問題か。
>>ラルタークでいきます。
>
> 答えは今月までに発表することを願わずにはいられません。
> ちなみに、確かピサロナイトはアイスコンドルを呼びます。
ううむ獣使いの人かも知れないなあ。(静寂の玉はネコのタマ、と)
犬けしかけて来た人(確かトワイライト・イリュージョンか何かのボス)かも知れないし・・・。(呪文唱えられなかったし←魔王竜のやつは別だけど)
でもラルタークで勝負。
>
>>それではこの辺りで・・・
>
> それでは。
それでは。

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