◆−使えない呪文〜Mistletoe 3 5話−エモーション (2003/1/11 23:49:38) No.24356
 ┣母親の愛情って・・・−けーこ (2003/1/12 01:32:57) No.24357
 ┃┗Re:母親の愛情って・・・−エモーション (2003/1/12 22:16:10) No.24369
 ┣Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 5話−D・S・ハイドラント (2003/1/12 14:18:14) No.24358
 ┃┗Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 5話−エモーション (2003/1/12 22:31:45) No.24370
 ┣ポーラさん・・・怖いです(汗)−猫楽者 (2003/1/12 16:12:00) No.24360
 ┃┗Re:書いている私も怖かったです(まて、こら)−エモーション (2003/1/12 23:51:25) No.24371
 ┗使えない呪文〜Mistletoe 3 6話−エモーション (2003/1/24 01:04:30) No.24485
  ┣Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 6話−猫楽者 (2003/1/24 13:24:17) No.24488
  ┃┗Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 6話−エモーション (2003/1/25 02:37:11) No.24500
  ┣Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 6話−D・S・ハイドラント (2003/1/24 14:20:38) No.24489
  ┃┗Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 6話−エモーション (2003/1/25 19:53:10) No.24507
  ┗Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 6話−けーこ (2003/1/24 17:44:40) No.24493
   ┗Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 6話−エモーション (2003/1/25 20:37:21) No.24508


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24356使えない呪文〜Mistletoe 3 5話エモーション E-mail 2003/1/11 23:49:38


こんばんは。
年明けに7話そっちのけで、5〜6話の修正したら、かなり鬱々な展開に……(滝汗)
ちなみにどちらもポーラさんで手間取りました。
何でこーゆーキャラになっちゃったかなあ……(遠い目)
では、読んでいただければ、幸いです。

∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵

『怪物、Baker's Dosen、廃棄物13号……。いろんな名前で皆が呼ぶけど、
私にはあの子の名前はひとつだけよ』
  ──引用:原作・ヘッドギア  監督・遠藤卓司 
   「WASTED THIRTEEN 機動警察パトレイバー 劇場版3」より ──

 「使えない呪文〜Mistletoe 3」 5話

5.
 あの時は誰が「ウグイス」なのか、まだ分からなかった。けれど、覚悟は
していたつもりでいた。
 「托卵」された「ウグイス」が、「雛鳥」に強い愛情を持ち、守ろうと
必死になることを。そしてある意味では「ウグイス」が一番強敵になるのだ
ということを。
 ──どんな生き物でも、子どもを守ろうとする母親が、一番強いのだから。

「ねぇ……フィリシアさん。私、今とても神に感謝しているんですよ。
あの子が……ティルが甦っただけでなく、まるで導かれたようなタイミングで、
あの呪文を使えるフィリシアさんがこの村にいらっしゃったのですから」
 沈黙して立ちつくすフィリシアを余所に、ポーラは幸せそうに微笑み、
歌うようにそう語る。そんなポーラが、フィリシアには痛々しい。それは
子どもの話を聞いたあとでさえ、編み物をしている時のポーラには感じなかった
ものだ。ゼロスから聞いた「カッコウ」の成長速度から逆算すれば、時期的に
彼女はすでに「ウグイス」だったはずだ。それなのに、何故こうも違う印象を
受けるのだろう。

「ポーラさんは……何か思い違いをなさっておられます。私があの子……
アルフ君に使った呪文は、確かに高位の……治療呪文としては特殊なものです。
でも、アルフ君は亡くなってもいないし、私が甦らせたわけでもありません。
 皆さんは奇跡だと仰いますが、あれは奇跡ではありません。奇跡なんて
起きるはずがないんです。私たちの生きている世界は起こるはずのない事なんて、
何ひとつ起きないのですから。
 仮に奇跡があるとすれば、それはアルフ君があの状態でも生きる事を諦めて
いなかったこと……それだけです」
 案外、そうなのだ。人は身体に酷い負傷を受けたとき、もちろん、程度や
状況にもよるが、実は十分に助かる可能性があるのに、負傷を受けた、という
ショックで死んでしまう者が多い。自分でもう助からないと思い、生きることを
諦めてしまうからだと、そう言われている。
 アルフは右腕を引きちぎられた時、ショックで死んでしまってもおかしく
なかったが、意識を失うギリギリまで、いや、失っても諦めていなかった。
だから……間に合ったのだ。そうでなければ、どれほどフィリシアが手を尽くした
としても、助からなかったに違いない。
 結局は本人の力。フィリシアは、文字通り「手助け」をしただけ。本当に
それだけのこと。

「思い違いをしているのは、フィリシアさんの方です」
 ポーラは困ったような表情で言う。筋違いの指摘を受けた、そんな感じだ。
「それとも、誤魔化していらっしゃるのかしら? 私が言っているのは、
アルフちゃんの怪我を治した呪文のことではありませんもの。
 『限られた人だけが使える呪文』……確か、Nidelemre……と言ったかしら、
治療呪文なんかじゃない、本当の、人を甦らせる奇跡の呪文のことです。
その呪文を使えば、あの子は……怪我はもちろん治るし、完全に甦ることが
できる……何もかも元に戻る……。
 親切な方が……私にとっては本当に恩人です。その方が教えてくれたんですよ。
フィリシアさんとゼロスさんは、この呪文を話だけじゃなくて、具体的に
知っているって」
 表情を変えずに、だが内心でフィリシアは驚いていた。ポーラはほとんど
確信を持ってそう言っている。そして、それは事実だ。しかしポーラにそれを
伝えた者は、どこでそれを知ったのだろう。
「はじめは……」
 と、ポーラはフィリシアに背を向けて、月を見上げながら言った。
「ゼロスさんにお願いするつもりだったんです。フィリシアさんはあの後、
とてもお忙しかったから。でも、あの方から言われたんです。ゼロスさんでは
具体的に知っているだけで、実際には使えないって」
 それについては確かにそのとおりだとフィリシアも心の中で同意する。
ゼロスは、知ってはいてもけして使えない。それははっきりと断言できる。
ゼロスに使えるのは……フィリシアが使えるものとは違う系統のものだ。
そして、そちらは逆にフィリシアが、知ってはいてもけして使えない。 

「でも、フィリシアさんは使えるけれど使わないだけだと、そう言われたんです」

  クォォォォォン

 フィリシアが気づかないうちに、何か合図でもしていたのかもしれない。
ポーラが振り向くと同時に、一声鳴いて彼女の背後に現れたのは、片手を
失った半人間形態の──魔獣。

「最初にあの方から頂いたのは、小さな小さな卵だったわ。一生懸命暖めて、
孵ったこの子を育てたの。この子はすぐに大きくなった。初めは私の持っていく
食料だけで十分だったのに、そのうちそれでは足りなくなってしまうくらい……。
 さすがに、まさか村の家畜を食べてしまうなんて思わなかったけれど」
 でも、それも仕方がないことだわといった口調で、ポーラは慈愛に満ちた
まなざしで「ティル」を見つめる。心底、幸せそうに。
「唱えてください。あの呪文を。そうすればティルは完全に甦る……。こんな風に
人目から隠す必要も、なくなるんですもの……」

 未完成の満月の光を背に、ポーラは微笑む。歌うようにそう言いながら……。

      ☆★☆★☆★
       
 ……昼間、ちゃんとご説明したんですけどねぇ……。
 そう思いつつ、ゼロスは雪に残っている足跡を辿っていた。本当は空間移動
したいところだが、コルプトが一緒なのでそうもいかない。

 「『カッコウ』が鳴いたかもしれません。
  ポーラさんと外へ行って来ます」

 獣王への報告に行って戻って来てみると、宿にフィリシアの気配がなく、
かわりにドアに挟まっていたパピルスに気づいた。書かれた内容、それだけで
ゼロスには事態が全部分かった。
 コルプトを連れてきたのは、ポーラを抑えてもらうためだ。物音からだろうが、
ポーラの不在に気づいたらしい。大まかに事情を説明したところ、一緒に行くと
言うので連れてきた。確実とは言えないが、コルプトはポーラの父親だ。
他の者よりはまだマシだろう。
 今のポーラは植え付けられた「雛鳥」への愛情だけで動いている。どんなに
事実を示して理を説いても、何ひとつ通用しない。
 大体、盲目的なまでに母親としての愛情を全面に出した相手など、そうそう
手に負えるものではない。実年齢より大人びていても、所詮まだまだ
小娘でしかないフィリシアでは尚更だ。まず確実に迫力負けする。

 ……どこか甘いところがありますからねぇ、彼女は。それに監視している
相手が、目を離した間に魔獣ごときのエサになる、なんて事になったら……
冗談じゃないですよ、本当に。
 旅に同行する形で相手に関わっている以上、完全に傍観を決め込むのは難しい。
さらにいえば、横から他人に出し抜かれるようなものだから、はっきり言えば
面白くない。ため息をつきつつ、ゼロスは雪を蹴立てて走った。

      ☆★☆★☆★

 どうみても人には似ても似つかない魔獣を「ティル」と呼び、幸せそうに
微笑むポーラの姿を、フィリシアはどうすればいいのか、何を言えばいいのか
分からず、ただ悲痛な思いで見つめることしかできなかった。
 自分では気づいていなかったが、ゼロスが推測したように、ポーラに圧倒
されていたからだ。ポーラの……母親としての愛情の強さに。
 何より不思議なのは、弱っていることを差し引いても、魔獣がポーラの
言うことを聞いていることだろう。3日前のようにむやみに襲ってこようとせず、
おとなしい。──今のところは。
「唱えてください、早く……。もう、本当にギリギリの状態なんです。今を
逃したら、何もかも台無しになってしまう……」
 知らず知らずのうちに胸に抱き込むように、握った両の拳を押し当てて
俯いて立ちつくすフィリシアに、再びポーラがそう問いかける。彼女からすれば、
フィリシアが戸惑うことが不思議なのだ。
「……できません」
 静かに、俯いたまま。だが、きっぱりとフィリシアは答えた。
「例え、どのような方にどのようにお願いされたとしても、私は……あの呪文は
使いません」
 今度はちゃんと顔をあげて、答えに呆然としているポーラの目を見つめ
ながら答えた。
 「使わない」というのは、ただのエゴに過ぎないと人によっては言うだろう。
神官や巫女にあるまじきエゴだ、と。ある意味では、そのとおり。だが、例え
エゴだと言われてもフィリシアには譲る気がなく、だから、顔をあげた。
逃げたくなかったから。
「どうして……? どうして使えるのに使わないのっ?! 酷い……そんなのって
ないわっ! アルフちゃんは助けたのに、ティルは駄目なの?! 使う呪文が違う、
ただそれだけで? 
 ……使って! 使いなさいよ! 私にティルを返して! 返してよっ!」
 叫び、掴みかかられた勢いで、フィリシアは後へ押し倒された。ほとんど
錯乱状態のポーラが、のしかかったまま呟く。
「……唱えなさい……。ティルを完全に、元に戻すために……」
「ポーラさん。おかしいと思わないんですか? 甦っているのに、あの呪文
……Nidelemreが要るなんて……あれは存在しているものには全く意味のない
呪文です」
「完全じゃない……って言ったでしょう。今のタイミングを逃したら、あの子は
戻ってこられないっ! ……おまけにあんな酷い怪我まで……唱えなさい、
早く!」
「……できません。失われた生命は、戻ってこないんです……私たちの
生きている世界は……本来、そういう世界です」
 ポーラの手がゆっくりと伸び、フィリシアの首にかかる。ほっそりとした
首は女性の手の大きさでも、すんなりとまわる。
「ティルは戻ってこようとしているわ……あと少しで、完全に元に戻る……
あなたが呪文さえ唱えれば。本来、戻ってこないなんて、甦らせる呪文が
あるのに、そんな事信じると思うの? 
 ……どうしても唱えないというのなら……あなたなんて要らない……」
 首にかけた手に、ゆっくりと力が入り、徐々に絞められていく……。
「……今、あなたが、愛しんで育てておられるのは……ティル君じゃ、
ありません……。ただの……魔獣……です……」
 涙が、こぼれる。どうしても魔獣を子どもだと信じて疑わない、そんな風に
思いこまされているポーラが、あまりにも哀れで。ポーラの、子どもに対する
愛情は本物だから、余計に切なくて悲しい。
 そんな中、魔獣がゆっくりとこちらへ歩みよりはじめたことにフィリシアは
気づいた。ポーラは魔獣の行動にまったく気がついていないのか、気にして
いないのか、振り向くことさえしない。背後にやってきた魔獣の手が、振り
上げられる。目標にされているのは……ポーラ。
「にげ……て……ポー……ラさ……」
 それが、言葉として発せられたのかどうか、フィリシア自身わからない。

 ……助けて……誰か助けて! お願い、誰か、助けて!

 遠のきそうな意識の中で、フィリシアは初めて、他人に助けを求めた。

  グギャアアアアアアアアアアアアアアンン

 響いたのは、魔獣の鳴き声。そしてズシンという地響き。同時に、ポーラの
悲鳴がした。痛みはあるが、圧迫感のなくなった咽を通るのは、少し冷たい、
でも新鮮な空気。
 大きく呼吸をして、二、三度瞬く。はっきりとしてきた目に映ったのは、
呆れ返ったような、怒っているような、そんな表情の見慣れた神官。
「……ゼロス……」
「だから言ったでしょう。1人で対処できるような筋合いのものじゃない
……って」
「……ええ……本当に……本当に、そうだわ。……ごめんなさい……」
 言って、また涙がこぼれた。

∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵

X.今回、僕は基本的に雪の中を走っていただけです(笑)
  ポーラさん、キレまくりです。かなり壊れてますね。筆者Eが一番
  修正で手間取ったのが5話のポーラさんが、ぷつん、とキレちゃう部分です。
F.どうしてこうなったのかと考えまして……思い当たったのが、冒頭引用に
  使用しました「WX3(WASTED THIRTEEN)」……思いっきり影響を
  受けてます。
X.最初は「カッコウの托卵みたいなことをする魔獣」と、オースン・
  スコット・カードの「第七の封印」をイメージしていたのに……。
  映画と……あとはDVDになってから、また見ましたからね。それも
  書いているときに……。
F.……ポーラさんが独身の宿屋の娘さんから、いつの間にか夫と子どもを
  亡くした女性になったのって、多分、そのせいだと思います……。
X.それに気づいて、でも開き直っちゃうのが、筆者Eのいい加減なところです。
  開き直るついでに、魔獣の形態のモデルを「WX3」にしました。
  ……どんどん「第七の封印」から遠ざかる……。
F.暗示の強制力だけが「第七の封印」をなんとか留めてますけどね。
X.といったところで、今回はこの辺で失礼します。
F.読んでくださいまして、ありがとうございました。
  続きは、なるべく早くUPするようにします。
X.でも、実は7話がまだ書き終わってないですよね……(笑)
F.7話で終了予定でしたけれど……無事に終わるかしら……?
X.では、本当にこれで失礼します。

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24357母親の愛情って・・・けーこ 2003/1/12 01:32:57
記事番号24356へのコメント

どうも、こんばんは!(^^)こちらへのカキコは初めてですけど、
いつもお世話になってますわ。早速読ませていただきました。

1話からじんわり、と切ないものを感じておりましたが・・・
ここにきてポーラさんの狂気的愛情が爆発してしまいましたね。
いくら形態が変わろうとも、我が子として思い込まされ育ててきたとなると・・。ポーラさんの立場を我が身に置き換えて考えてみたとしても・・
同じようにプッツン行ってるかもしれません(--;)

でも・・「あの方」って誰でしょう・・。(6話以降にはっきりするんですね?^^)
それに、その甦らせる呪文の事を知っているポーラさんも・・。

6話以降も、楽しみに待っていますわ♪(5話ラスト、オイシイ所のゼロスさんでしたねぇ。笑)

拙い感想でスミマセン。では、また。

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24369Re:母親の愛情って・・・エモーション E-mail 2003/1/12 22:16:10
記事番号24357へのコメント

こんばんは〜。

>どうも、こんばんは!(^^)こちらへのカキコは初めてですけど、
>いつもお世話になってますわ。早速読ませていただきました。
こちらこそ、HPの方でいつもお世話になっています。m(__)m

>1話からじんわり、と切ないものを感じておりましたが・・・
>ここにきてポーラさんの狂気的愛情が爆発してしまいましたね。
自分では切ないを通り越して、かなりきっつい話に化けちゃったなあと
思っているのですが……やはり「WX3」の冴子さんが影響しまくってます。

>いくら形態が変わろうとも、我が子として思い込まされ育ててきたとなると・・。ポーラさんの立場を我が身に置き換えて考えてみたとしても・・
>同じようにプッツン行ってるかもしれません(--;)
さすがにこの辺りは想像して書くしかなかったです。自分だったら?と。
あとはもう、ポーラさんが暴走してくれました。

>でも・・「あの方」って誰でしょう・・。(6話以降にはっきりするんですね?^^)
>それに、その甦らせる呪文の事を知っているポーラさんも・・。
6話はそんなに話が動かないので7話になります。そんなに出番無いです。
ポーラさんが知っているのは「あの方」が教えたからです。

>6話以降も、楽しみに待っていますわ♪(5話ラスト、オイシイ所のゼロスさんでしたねぇ。笑)
ありがとうございます。6話も結構、鬱展開です。さすがに暴走する悪魔神官(笑)
ゼロスも、母親の愛情全開で暴走するポーラさんには勝てないらしく、
今回おとなしいです。その分、今回はオイシイとこを持っていくのに
専念したようですが(笑)

>拙い感想でスミマセン。では、また。
いえ、わざわざ感想をありがとうございました。

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24358Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 5話D・S・ハイドラント 2003/1/12 14:18:14
記事番号24356へのコメント

>「どうして……? どうして使えるのに使わないのっ?! 酷い……そんなのって
>ないわっ! アルフちゃんは助けたのに、ティルは駄目なの?! 使う呪文が違う、
>ただそれだけで? 
> ……使って! 使いなさいよ! 私にティルを返して! 返してよっ!」
確かにそうですよね。
いや私にこんな経験はないでしょうけど・・・

魔獣とティル・・・ううむこの辺謎に富んでますねえ。
これから明かされていくのでしょうか・・・それともすでに明かされてる部分あったり?

にしてもカッコウとウグイスとは?

短いですが、これ以上書いても?ばかりになりそうなのでこの辺りで失礼致します。

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24370Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 5話エモーション E-mail 2003/1/12 22:31:45
記事番号24358へのコメント

こんばんは。

>>「どうして……? どうして使えるのに使わないのっ?! 酷い……そんなのって
>>ないわっ! アルフちゃんは助けたのに、ティルは駄目なの?! 使う呪文が違う、
>>ただそれだけで? 
>> ……使って! 使いなさいよ! 私にティルを返して! 返してよっ!」
>確かにそうですよね。
>いや私にこんな経験はないでしょうけど・・・
まあ、ない方がいいですよ、こんな経験。「○○は良くて××は駄目なのは
どうしてですかーーつ!!」という経験なら、何度かしましたが。
理由があほらしいと余計腹が立つという……。

>魔獣とティル・・・ううむこの辺謎に富んでますねえ。
>これから明かされていくのでしょうか・・・それともすでに明かされてる部分あったり?
謎……でもないですよ。大体は6話で判明です。ただ、ティルの死は本当に
この件とは無関係に起きた出来事です。

>にしてもカッコウとウグイスとは?
カッコウ=魔獣、ウグイス=ポーラです。
あくまで例えですので。

>短いですが、これ以上書いても?ばかりになりそうなのでこの辺りで失礼致します。
いえ、いつもコメントありがとうございます。

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24360ポーラさん・・・怖いです(汗)猫楽者 E-mail 2003/1/12 16:12:00
記事番号24356へのコメント

こんにちは、エモーションさん。
お元気ですか、猫楽者です。

続きですね♪お待ちしておりました♪

>『怪物、Baker's Dosen、廃棄物13号……。いろんな名前で皆が呼ぶけど、
>私にはあの子の名前はひとつだけよ』
>  ──引用:原作・ヘッドギア  監督・遠藤卓司 
>   「WASTED THIRTEEN 機動警察パトレイバー 劇場版3」より ──

パトレイバーの3作目ですね。
しくしく・・・まだ見てないです(泣)。こんどレンタルして見てみます。
ゆうき●さみ先生の作品、大好き♪です。
究極超人●ーる、とか、鉄腕●ーディとか。
もちろんパトレイバーも大好きです。

> 「托卵」された「ウグイス」が、「雛鳥」に強い愛情を持ち、守ろうと
>必死になることを。そしてある意味では「ウグイス」が一番強敵になるのだ
>ということを。
> ──どんな生き物でも、子どもを守ろうとする母親が、一番強いのだから。

他の『卵』を、巣の外に落として・・・・自分だけが残るようにするのでしたね。
唯一残った『我が子』に、精一杯の愛情を注いで
必死に守って・・・育てる・・・・自分の他の『子供』を殺したものを・・・・
見ていて悲しくなりますね。

> 沈黙して立ちつくすフィリシアを余所に、ポーラは幸せそうに微笑み、
>歌うようにそう語る。そんなポーラが、フィリシアには痛々しい。それは
>子どもの話を聞いたあとでさえ、編み物をしている時のポーラには感じなかった
>ものだ。ゼロスから聞いた「カッコウ」の成長速度から逆算すれば、時期的に
>彼女はすでに「ウグイス」だったはずだ。それなのに、何故こうも違う印象を
>受けるのだろう。

魔獣を育てるように仕向けたものが、ポーラさんに
フィリシアさんの呪文を使えば、魔獣がティルちゃんの姿になる、と
伝えたのでしょうか。

> 案外、そうなのだ。人は身体に酷い負傷を受けたとき、もちろん、程度や
>状況にもよるが、実は十分に助かる可能性があるのに、負傷を受けた、という
>ショックで死んでしまう者が多い。自分でもう助からないと思い、生きることを
>諦めてしまうからだと、そう言われている。

人は、脆く、そして強いのですね。
諦めて楽になりたい、と思って死んでしまうのも、人間なら
諦めずに、生を掴んで強く生きるのも、人間なのですね。

>「それとも、誤魔化していらっしゃるのかしら? 私が言っているのは、
>アルフちゃんの怪我を治した呪文のことではありませんもの。
> 『限られた人だけが使える呪文』……確か、Nidelemre……と言ったかしら、
>治療呪文なんかじゃない、本当の、人を甦らせる奇跡の呪文のことです。
>その呪文を使えば、あの子は……怪我はもちろん治るし、完全に甦ることが
>できる……何もかも元に戻る……。
> 親切な方が……私にとっては本当に恩人です。その方が教えてくれたんですよ。
>フィリシアさんとゼロスさんは、この呪文を話だけじゃなくて、具体的に
>知っているって」

死んでしまった方を蘇らせることの出来る呪文。
まさに奇跡の呪文ですね。
ただ・・・・・人が使うには、過ぎた『力』のような気もしてしまうのですが・・・。

> 表情を変えずに、だが内心でフィリシアは驚いていた。ポーラはほとんど
>確信を持ってそう言っている。そして、それは事実だ。しかしポーラにそれを
>伝えた者は、どこでそれを知ったのだろう。

どこで、どうやって知ったのか。
フィリシアさんが、本当に、その呪文を使えるかを確かめるつもりなのでしょうか。

>「最初にあの方から頂いたのは、小さな小さな卵だったわ。一生懸命暖めて、
>孵ったこの子を育てたの。この子はすぐに大きくなった。初めは私の持っていく
>食料だけで十分だったのに、そのうちそれでは足りなくなってしまうくらい……。
> さすがに、まさか村の家畜を食べてしまうなんて思わなかったけれど」
> でも、それも仕方がないことだわといった口調で、ポーラは慈愛に満ちた
>まなざしで「ティル」を見つめる。心底、幸せそうに。
>「唱えてください。あの呪文を。そうすればティルは完全に甦る……。こんな風に
>人目から隠す必要も、なくなるんですもの……」
>
> 未完成の満月の光を背に、ポーラは微笑む。歌うようにそう言いながら……。

ティルさんが戻ってきた、と信じているポーラさん。
ポーラさんが、幸せそうに感じれば、感じるほど・・・切なくなりますね。
子供を思う、母の気持ち・・・とても強い、無償の愛なのですね。

> コルプトを連れてきたのは、ポーラを抑えてもらうためだ。物音からだろうが、
>ポーラの不在に気づいたらしい。大まかに事情を説明したところ、一緒に行くと
>言うので連れてきた。確実とは言えないが、コルプトはポーラの父親だ。
>他の者よりはまだマシだろう。

コルプトさんに、ポーラさんを止めることが出来ると良いですね。
なんとかポーラさんが、救われると良いのですが・・・・。

> ……どこか甘いところがありますからねぇ、彼女は。それに監視している
>相手が、目を離した間に魔獣ごときのエサになる、なんて事になったら……
>冗談じゃないですよ、本当に。
> 旅に同行する形で相手に関わっている以上、完全に傍観を決め込むのは難しい。
>さらにいえば、横から他人に出し抜かれるようなものだから、はっきり言えば
>面白くない。ため息をつきつつ、ゼロスは雪を蹴立てて走った。

ゼロスさんらしい、考え方ですね。
自分が面白いか面白くないか、というのもゼロスさんの行動を決める要因のひとつなのですね。


>「……できません」
> 静かに、俯いたまま。だが、きっぱりとフィリシアは答えた。
>「例え、どのような方にどのようにお願いされたとしても、私は……あの呪文は
>使いません」
> 今度はちゃんと顔をあげて、答えに呆然としているポーラの目を見つめ
>ながら答えた。
> 「使わない」というのは、ただのエゴに過ぎないと人によっては言うだろう。
>神官や巫女にあるまじきエゴだ、と。ある意味では、そのとおり。だが、例え
>エゴだと言われてもフィリシアには譲る気がなく、だから、顔をあげた。
>逃げたくなかったから。

使わないのには、それなりの理由があるのでしょうけど
今のポーラさんの状態では、フィリシアさんが素直に呪文を使わないと・・・・・怖いことになりそうですが(汗)

>「どうして……? どうして使えるのに使わないのっ?! 酷い……そんなのって
>ないわっ! アルフちゃんは助けたのに、ティルは駄目なの?! 使う呪文が違う、
>ただそれだけで? 
> ……使って! 使いなさいよ! 私にティルを返して! 返してよっ!」
> 叫び、掴みかかられた勢いで、フィリシアは後へ押し倒された。ほとんど
>錯乱状態のポーラが、のしかかったまま呟く。

母親は・・・・・『我が子』のためには・・・鬼にもなれるのですね。
そこまで強い愛情・・・残念ながら・・・愛情を注いでいるのが・・・・『我が子』ではない
ポーラさんには、そのことが分からないのですね。

>「ティルは戻ってこようとしているわ……あと少しで、完全に元に戻る……
>あなたが呪文さえ唱えれば。本来、戻ってこないなんて、甦らせる呪文が
>あるのに、そんな事信じると思うの? 
> ……どうしても唱えないというのなら……あなたなんて要らない……」
> 首にかけた手に、ゆっくりと力が入り、徐々に絞められていく……。
>「……今、あなたが、愛しんで育てておられるのは……ティル君じゃ、
>ありません……。ただの……魔獣……です……」
> 涙が、こぼれる。どうしても魔獣を子どもだと信じて疑わない、そんな風に
>思いこまされているポーラが、あまりにも哀れで。ポーラの、子どもに対する
>愛情は本物だから、余計に切なくて悲しい。

フィリシアさん、自分が殺されようとしているのに、ポーラさんのことを気遣っているのですね。
このままフィリシアさんが、死んでしまっても誰も救われないのではないでしょうか。
どうかポーラさんのためにも、生きてください。

> そんな中、魔獣がゆっくりとこちらへ歩みよりはじめたことにフィリシアは
>気づいた。ポーラは魔獣の行動にまったく気がついていないのか、気にして
>いないのか、振り向くことさえしない。背後にやってきた魔獣の手が、振り
>上げられる。目標にされているのは……ポーラ。
>「にげ……て……ポー……ラさ……」
> それが、言葉として発せられたのかどうか、フィリシア自身わからない。

誰か、魔獣を操っているものがいるのですか。
自分を守ってきた、ポーラさんを襲うとは、どうしてなのでしょう。

> ……助けて……誰か助けて! お願い、誰か、助けて!
>
> 遠のきそうな意識の中で、フィリシアは初めて、他人に助けを求めた。
>
>  グギャアアアアアアアアアアアアアアンン
>
> 響いたのは、魔獣の鳴き声。そしてズシンという地響き。同時に、ポーラの
>悲鳴がした。痛みはあるが、圧迫感のなくなった咽を通るのは、少し冷たい、
>でも新鮮な空気。
> 大きく呼吸をして、二、三度瞬く。はっきりとしてきた目に映ったのは、
>呆れ返ったような、怒っているような、そんな表情の見慣れた神官。
>「……ゼロス……」
>「だから言ったでしょう。1人で対処できるような筋合いのものじゃない
>……って」
>「……ええ……本当に……本当に、そうだわ。……ごめんなさい……」
> 言って、また涙がこぼれた。

ゼロスさん。まさに絶妙のタイミングで現れてくださいましたね。
間に合って、本当に良かったです。
ポーラさんは、魔獣が攻撃されたので、悲鳴をあげたのですか。
魔獣は、ゼロスさんの攻撃で傷ついたのですね。

>F.どうしてこうなったのかと考えまして……思い当たったのが、冒頭引用に
>  使用しました「WX3(WASTED THIRTEEN)」……思いっきり影響を
>  受けてます。

遺伝子操作とかされた怪物が出てくるのでしょうか。
その怪物に、愛情を注いでいる方がいるとか。

>X.最初は「カッコウの托卵みたいなことをする魔獣」と、オースン・
>  スコット・カードの「第七の封印」をイメージしていたのに……。
>  映画と……あとはDVDになってから、また見ましたからね。それも
>  書いているときに……。

第七の封印、面白そうですね、小説でしょうか。

>F.読んでくださいまして、ありがとうございました。
>  続きは、なるべく早くUPするようにします。
>X.でも、実は7話がまだ書き終わってないですよね……(笑)
>F.7話で終了予定でしたけれど……無事に終わるかしら……?
>X.では、本当にこれで失礼します。

はい、ポーラさん・・・怖くて、そして一途なだけに・・・・そのお姿が・・・・
とても切なくて、悲しかったです・・・・。

ポーラさんを、こんな目に遭わせたのは、何者なのか。
ポーラさん・・・・最後は正気に戻ってくれると良いですね。

続きを読ませて頂けるのを、とても楽しみにしております。
毎日、とても寒いですね。
お体にお気を付けて、お元気で。

では、失礼します。

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24371Re:書いている私も怖かったです(まて、こら)エモーション E-mail 2003/1/12 23:51:25
記事番号24360へのコメント

こんばんは。

>続きですね♪お待ちしておりました♪
ありがとうございます(ほろほろ)……でも、このような鬱展開ですみません……。

>>『怪物、Baker's Dosen、廃棄物13号……。いろんな名前で皆が呼ぶけど、
>>私にはあの子の名前はひとつだけよ』
>>  ──引用:原作・ヘッドギア  監督・遠藤卓司 
>>   「WASTED THIRTEEN 機動警察パトレイバー 劇場版3」より ──
>
>パトレイバーの3作目ですね。
>しくしく・・・まだ見てないです(泣)。こんどレンタルして見てみます。
>ゆうき●さみ先生の作品、大好き♪です。
>究極超人●ーる、とか、鉄腕●ーディとか。
>もちろんパトレイバーも大好きです。
3作目は、ラストの方にしか特車二課は出てこないんですけれど、
見応えありました。
……この話、これの影響をかなり受けてしまってます。
また、同時上映だった「ミニパト」の方もお薦めですよ。1話、2話も
楽しいのですが、南雲隊長が延々とナレーションを続ける第3話が最高です。
(これ見たあとに劇場版1&2を見ると、笑えて仕方がないです)


>魔獣を育てるように仕向けたものが、ポーラさんに
>フィリシアさんの呪文を使えば、魔獣がティルちゃんの姿になる、と
>伝えたのでしょうか。
そんなところです。正確に言えば、呪文を使えばティルは戻ってくる、
生きかえると教えていますし、それは事実です。そういう意味で、
嘘はついていないんです。

>
>人は、脆く、そして強いのですね。
>諦めて楽になりたい、と思って死んでしまうのも、人間なら
>諦めずに、生を掴んで強く生きるのも、人間なのですね。
精神的な部分が生死を分ける……単なる精神論で片づけられない部分が、
あるんですよね。

>
>死んでしまった方を蘇らせることの出来る呪文。
>まさに奇跡の呪文ですね。
>ただ・・・・・人が使うには、過ぎた『力』のような気もしてしまうのですが・・・。
過ぎた「力」ではありますよね。ただ、根性の悪い私の書く話ですから、
結構きつい選択を迫られる呪文でもあります。

>
>ティルさんが戻ってきた、と信じているポーラさん。
>ポーラさんが、幸せそうに感じれば、感じるほど・・・切なくなりますね。
>子供を思う、母の気持ち・・・とても強い、無償の愛なのですね。
一度亡くしてますから、余計に……です。


>ゼロスさんらしい、考え方ですね。
>自分が面白いか面白くないか、というのもゼロスさんの行動を決める要因のひとつなのですね。
ありがとうございます。ゼロスがそれらしい言動しているかどうかが、一番
心配なんです、私。
何が悲しいって、暴走されたときが一番それらしいのが……(笑)
話を変えかねないことをしでかすのに……(爆涙)

>
>使わないのには、それなりの理由があるのでしょうけど
>今のポーラさんの状態では、フィリシアさんが素直に呪文を使わないと・・・・・怖いことになりそうですが(汗)
ええ、もう、怖いことに。使わない理由は6話で判明します。
個人的な理由といえば、個人的な理由ですが、私も使えと言われたら断ります。

>
>母親は・・・・・『我が子』のためには・・・鬼にもなれるのですね。
>そこまで強い愛情・・・残念ながら・・・愛情を注いでいるのが・・・・『我が子』ではない
>ポーラさんには、そのことが分からないのですね。
愛情が強くて、必死な分、そうなってしまうのでしょう。

>
>フィリシアさん、自分が殺されようとしているのに、ポーラさんのことを気遣っているのですね。
>このままフィリシアさんが、死んでしまっても誰も救われないのではないでしょうか。
>どうかポーラさんのためにも、生きてください。
もともとこーゆータイプの子ですが、ポーラがあんまりな状態にいますから……。
抵抗しなかったのは、彼女の甘さであり弱さです。

>
>誰か、魔獣を操っているものがいるのですか。
>自分を守ってきた、ポーラさんを襲うとは、どうしてなのでしょう。
これも6話で分かります。オイシイとこ取りのゼロスが解説します。

>
>ゼロスさん。まさに絶妙のタイミングで現れてくださいましたね。
>間に合って、本当に良かったです。
ゼロス、今回は、暴走ではポーラさんに負けてますので(笑)その分
オイシイとこを持って行ってます。

>ポーラさんは、魔獣が攻撃されたので、悲鳴をあげたのですか。
>魔獣は、ゼロスさんの攻撃で傷ついたのですね。
そうです。魔獣は傷ついただけじゃないです。ポーラさんにはキツイ状況です。

>遺伝子操作とかされた怪物が出てくるのでしょうか。
>その怪物に、愛情を注いでいる方がいるとか。
「WX3」は、ゆうきまさみさんが描かれた「パトレイバー」の話が
元になってます。「廃棄物13号」のあの話です。
……ポーラさんは、ほんとにこれの影響で、ああなりました。

>
>第七の封印、面白そうですね、小説でしょうか。
SF小説です。ただ、さすがにあれを完全にベースにすると、
一坪さまに「アダルト表現なので削除」と仰られそうなので(滝汗)、
暗示の強制力と形態だけ、モデルにしてました……当初は。
……「エンダーのゲーム」等を先に読んでなかったら、カードを絶対に
誤解したと思います……(滝汗)

>
>はい、ポーラさん・・・怖くて、そして一途なだけに・・・・そのお姿が・・・・
>とても切なくて、悲しかったです・・・・。
そう言ってくださいましてありがとうございます。

>
>ポーラさんを、こんな目に遭わせたのは、何者なのか。
>ポーラさん・・・・最後は正気に戻ってくれると良いですね。
とりあえず、彼女の暴走は6話で終わります。あとは7話になると……。

>
>続きを読ませて頂けるのを、とても楽しみにしております。
>毎日、とても寒いですね。
>お体にお気を付けて、お元気で。
>
>では、失礼します。
ありがとうございました。猫楽者さんもお体にお気をつけ下さいね。

>

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24485使えない呪文〜Mistletoe 3 6話エモーション E-mail 2003/1/24 01:04:30
記事番号24356へのコメント

こんばんは。
ラスト辺りで書き直しの無限ループに陥ってました、6話です。
あまり5話と間を開けたくなかったのですが……。
こちらも5話に負けず劣らず鬱展開です。
読んでいただければ幸いです。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

『立体TVの三文ドラマだったら、視聴者が泣きわめけば、死んだ主人公が
生きかえるだろう。だが、俺たちが生きているのは、それほど都合のいい
世界じゃない。失われた生命は、けっして帰ってこない世界、それだけに、
生命というものがかけがえのない存在である世界に、俺たちは生きているん
だからな』
         ──引用文:田中芳樹.作「銀河英雄伝説」より──

 「使えない呪文〜Mistletoe 3」 6話

6.
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! ティル、ティルーーーーーッ!!」
 弾かれたと同時に炎に包まれてのたうち回る魔獣を見て、悲鳴をあげて
子どもの名前を叫び、駆けよろうとするポーラを、コルプトが抱きかかえる
ように止めた。
「ポーラッ! よく見るんだ、あれはティルじゃないっ! ティルは……
あの子はもう死んでいるんだ、それは……お前もよく分かっていたじゃないか……」
「そうよ! でも、帰ってくるのよ! もう少しで完全に戻ってくるのに……
助けなきゃ…… 放して、父さん! 放してっ!」
 悲痛な思いで娘を止める父親の言葉も、ポーラには届かない。もがくポーラを
──さすがに、炎に包まれている魔獣が見えないように──渾身の力で自分
の胸の中に抱きしめながら、コルプトは悲しげに言う。
「どうして……どうして、あの化け物がティルだと思えるんだ……」
「……あの魔獣は、分かりやすく言えば『托卵』をするタイプの魔獣です。
『托卵』された『ウグイス』が、『カッコウの雛』を自分の子どもだと
思いこんで育てるように、ポーラさんはあの魔獣を自分の子ども……ティル君だと
思いこまされているんですよ」
 いつの間にかそんな2人の横に立ち、炎の中でもがく魔獣を冷ややかな目で
見ながら、ゼロスが静かに呟く。けして大きくはないのに、その声は不思議
とよく通る。
「ただ、当然ですが『カッコウ』などと違うのは、この魔獣は育てた『親』
の影響を強く受けるんです。そして幼生体から成体へ変わる前に『親』を
食べる……。そうすることで、その力を自分のものにして、様々な特性を
持った個体になるそうです。たまに『親』ではなく、『親』よりも力のあるもの
を食べることもあるそうですけど……」
 ちらり、とゼロスはフィリシアを見る。魔獣から見れば、ポーラより
フィリシアの方が強い力を得られるのは、容易に判別がつく。成体になる
ための餌としては最高級だろう。実はさっき狙われていたのは自分の方だと
いうことに、この娘は気づいているのだろうか。
「……どうすれば、そんな思いこみが解けるんです!?」
 怒りを含んだ口調で魔獣を睨みつけながら、コルプトが訊ねる。コルプト
にとっては、魔獣は単なる不気味な怪物ではなく、怪しげな力で母親としての
娘の気持ちにつけ込み、亡くした可愛い孫を侮辱する、許せない存在でしかない。
「じきに解けますよ。……あの魔獣が死んでしまいますから」
「そうですか」
 できれば、自分の手でとどめを刺したいところだが、さすがに無理なのは
分かっている。もがくのをやめ、泣き崩れ始めたポーラを抱きしめながら、
コルプトは炎の中でもがく魔獣を睨み続けた。

 ……でも、ポーラさんはまた、「子ども」を亡くすことになる……。
 会話を聞きながら、フィリシアはそう思っていた。確かに魔獣が死ぬことで、
ポーラに植え付けられた暗示は解ける。だが、暗示だけでここまで思いこんで
いたのではないだろう。
 まだ痛みの残る咽に、そっと、手を当てる。狂気的、と言われる状態だった
としても、先程のポーラの行動は間違いようもなく、愛情からのものだ。
子どもに対する、そして二度と子どもを失いたくないという、母親としての……。
 咽に当てた手を下ろし、胸の辺りで拳を握る。
「……本気なら止めませんけど、単なる同情からなら、お止めになるんですね」
 内面を見透かしたような言葉に、弾かれたように顔を上げると、ゼロスが
冷ややかな目で見ていた。
「貴女のような純粋培養種の方々は、自己犠牲を厭わない方が多いですね。
献身や奉仕の心、なんてものを尊ぶし、そう行動するように教育されますから、
仕方がないのでしょうけど……。情に流されて、取り返しのつかないマネを
なさる気ですか? 
 僕には、そんなのは馬鹿げて見えるし全然理解できません。『生命は大切』
と言いながら、自分の生命は大切にしないんですからね。
 ……まったく、こんな僕のがらじゃないことを言わせないでくださいよ、
本当に」

 炎に包まれて、魔獣はもがいていた。魔獣からすれば、この仕打ちは理不尽
でしかない。幼生体から成体へ変化するための、一番重要な時期。魔獣は
自分の種族の習性のとおりに、本能のまま動いただけだ。……成体になる前に
『親』、もしくはそれより力のあるものを補食する、そんな当たり前の行動を。
邪魔をされたあげくに火で焙られるのは、理解できない不当なことでしかない。
 理解できないといえば、自分の中に種族の本能を抑えてしまう、不可解な
部分があることに、魔獣は朧気ながら気づいていた。本来ならある程度の
時期まで自分に餌を与えて保護し、最終的には糧になるだけにすぎないはずの、
『親』に対する不可解すぎる感情。それは時折、本能を、そしてついこの間、
契約を結んだ本来の主の命令すら、凌駕していたから。
 それが、その魔獣を、魔獣としては酷く不安定な存在にしていた。
 大抵のことに耐えられる表皮も、炎で焙られ続ければさすがに崩れ落ち始める。
むき出しのように見えて、実は薄い膜で守られていた眼も、いくつか焼き潰れた。
その度に鳴き、雪の上を転げ回るが、炎は衰える様子がない。苦しさでのたうち
回りながら、魔獣は助けを求めていた。……けして、魔獣には有り得ないはずの
感情で……。

 ──助けて! どうして僕、こんな目に遭うの? 助けて! お母さん!!

 最初にそれに気づいたのは魔獣を凝視していたコルプトだろう。次いで、
ゼロスもフィリシアも気がついた。炎に包まれ、のたうち回っている魔獣が
小さくなっていき、5〜6歳の男の子の姿に変わったことに。
「…………っ!?」
 目の前で変化したのだから、頭では魔獣が変化したものだと分かっていても、
フィリシアもコルプトも反射的に目をそらす。さすがに言葉が出ない。
「……そういえば、あの子は『知らない子と遊んでいたら急に化け物になった』
って言ってましたね。てっきり暗示をかけてそう思わせたんだと思って
ましたが……こう言うことだったんですか。これはなかなか、面白い現象ですね」
 1人、涼しい顔で見続けながらゼロスがそう言う。見た目が子どもの姿に
変わったくらいで動揺する人間の感覚は、ゼロスには分かっていても理解は
できない。
「……面白いって……どこが?! 悪趣味なだけだわ!」
 叫ぶように非難混じりの問いをするフィリシアに、どこか小馬鹿にしている
ような口調でゼロスはあっさりと答えを返す。
「やれやれ。どうしてそう、見た目に惑わされちゃうんでしょうねぇ……。
見た目はどうあれ、本性はあの、人とも魔獣ともつかない、中途半端な
生き物でしかないんですよ? ……あの魔獣からすれば、不本意な状態のね。
 僕から見ればとても興味深いですよ。スプリガンやライカンスロープみたいな
亜人系のモンスターならいざしらず、単なる魔獣が人間なんかに化けられるわけ、
ないんですから」
「……じゃあ、あれはどうして……?」
 先程よりは抑えた口調でゼロスの横顔を見つめながら、フィリシアが訊ねる。
もっともゼロスの顔を見つめているのは、単に子どもの姿に変化した魔獣を
見たくないからに過ぎないが。
「原因は……ポーラさんでしょうね、おそらく」
 ゼロスがそう言ったとき、コルプトの手を振り払い、ポーラが魔獣の方へ
駆けだした。
「「ポーラ(さん)っ!」」
 子どもの名前を口にしながら、ポーラは魔獣へ……「ティル」へ手を伸ばす。
炎にすら怯まずに「ティル」が「母親」に気づいて、助けを求めて伸ばした
手を取ろうとしている。火がポーラにも燃え移る──そう思った瞬間、
唐突に炎が消えた。

「……消せたのね……、あの火……」
 すでに息をしていない、身体中焼け焦げた「子ども」を抱えて、涙を流し
ながら名前を呟き続けるポーラを、数歩後から見つめてフィリシアは呟いた。
精霊呪文で点いた火ならいざしらず、あれは精霊呪文とは違う魔道の火。通常は
対象を完全に焼き尽くすまで消えたりしない。だから、消せるとは思って
いなかった。
「間一髪でしたけどね。ポーラさんまで焼いたりしたら、フィリシアさん、
怒るでしょう? それに、もう魔獣も助かりませんから。……もっとも、
一緒に死なせてあげる方が親切だったかもしれませんけどね」
 隣に立っているゼロスは、淡々とした表情と口調でそう言葉を返す。たいして
動揺もしていないのが、そういう存在だと分かってはいても腹立たしい。
「……訊いていい? どうして一気に焼き尽くさなかったの?」
 倒さなければいけないのも、何もしていない自分が文句を言う筋合いじゃ
ないのも、分かっていた。けれど、死体も残らないほどの業火で一気に
焼き尽くす方が、ポーラにとってまだ残酷じゃなかったのではないかと、
そう思う。現に、最初はそうしようとしていたのだから。
「おかしなことを訊きますね。お分かりでしょう? 死体が必要だからですよ」
「……分からないわ。どうして、必要なの?」
 フィリシアのこの問いは、ゼロスには意外だったらしく、心底、不思議
そうな表情でフィリシアを見て、答えた。
「僕より、貴女の方がこういったことは分かると思ったんですけど……。
それがなかったら、ポーラさんは『子ども』が死んだとは認めませんよ。
縋って泣く物がなければ、生きていると信じて、探し続けます。それこそ一生。
……母親って、そういう生き物でしょう」
 フィリシアは一瞬、虚を突かれたような面持ちになって、そして、悲しげに
目を伏せる。確かにそのとおりで、でもそれは、フィリシアが頭で知っていても、
実際には知らない感情がベースになっているものだ。
「どうして……助けてくれなかったの……。どうしてこの子を見殺しに
したのよっ!」
 不意に「子ども」を抱きかかえたまま振り向いて、ポーラが叫んだ。視線
だけで相手を殺せそうな目で、まっすぐにフィリシアを睨んでいる。
 やっぱり、と思う。ポーラの感情は暗示だけの産物ではない。
 止めるコルプトを振り切って、ポーラはフィリシアに詰め寄る。腕を掴まれた
反動で、フィリシアは雪の上に膝をついた。
「この子はもう死んだわ、死んじゃったのよ! さっきあなたが言った条件に
当てはまるわ、あの呪文を使って。もう……存在しなくなったんだから……」
 フィリシアは透きとおった表情で静かに答える。けして、ポーラから視線
をそらさずに。
「……ごめんなさい。使えません……。大好きな人がいるから……だから、
使えません……」
「あなた達が……あなたが殺したんじゃない! なのに、どうして使って
くれないのよ!」
 ポーラのその言葉にフィリシアは反論もせず、静かに、真正面から見つめる
ことしかできなかった。何も言う資格はないから。
 あの魔獣は倒さなくてはならなかったが、ポーラから見れば大切な「子ども」だ。
直接手を下してはいなくても、ポーラにとってフィリシアは子どもを殺した
相手でしかない。……少しでもポーラの気がすみ、何より心が壊れずにすむ
のなら、どれほど罵られ、憎まれ、嫌われたとしてもかまわない。
今のフィリシアがポーラに対してできることは、それだけだ。

「ポーラ、もうやめなさい。違うことは……お前にも、もう分かっているん
だろう……?」
 コルプトは悲痛な思いで、フィリシアを罵り続けるポーラの二の腕を掴んだ。
思いこみが暗示のせいだけではないことを、だが、ポーラがすべてを理解しても
いることも、コルプトには分かった。そして、その為に娘が苦しんでいる
ことも……。
「……分かってる……そう、違う……でも……死んじゃったわ……この子は
……死んじゃったのよ! 助けてくれなかったから、見殺しにされたからっ!
 ……違う! 違う! 違う! 違う! 違う……ちが……う……」
 確かに、自分は混乱しているのだろうとポーラは思った。感情と理性が
激しく争う中、ポーラの中で、不思議な程「自分」から離れて客観的に
見ている部分が、そう自覚していた。
 二度と味わいたくなかった絶望と深い喪失感、子どもを見殺しにされたという
怒りと憎しみの感情が、ポーラの中で荒れ狂っている。だが「子ども」の死
と同時に、それまで何故かまったく気にも留めなかった「子ども」の正体も、
先程、父やフィリシアが言っていた事も、そして彼らが自分を心配している事も、
ポーラには確かに分かっていた。
 感情と理性が互いを押さえ込むようにぶつかり合い、それでもどうにも
ならない感情を、フィリシアにぶつけていることも。

「ポーラさん。暗示はもう解けていますし、頭で分かっても感情が追いつか
ないのも分かります。でも、あれだけ罵れば、もう気がすんだでしょう?
 相手の優しさに甘えて、八つ当たりをするのはそのくらいにして下さい」
 しばらく黙って見ていたゼロスが言葉を挟む。反射的にポーラはゼロスを
睨んだものの、だが言葉に詰まった。不思議なことに、ゼロスには何かを言う
気になれない。
 ゼロスは、そのまま黙って顔をそむけたポーラを一瞥すると、さりげない
動作で「子ども」をポーラから引き離す。全く抵抗を受けずに。
「貴女が甘いのは分かっていますけれど……そんな風に何でも背負いこんで
いると、そのうち折れちゃいますよ、ポキン、とね」
 「子ども」を抱えてゼロスは呆れた口調でフィリシアに言う。まったく、
ゼロスにはフィリシアのこういうところが理解できない。
「それから、ポーラさん。さっきからNidelemre(ニドゥレーメル)の事を口に
していますけれど、それがどんな呪文なのか、きちんと理解しているんですか?」
 ポーラは、どこか虚脱したような様子で、呟くように答えた。
「……死んだ人を、生きかえらせる……甦らせる……呪文でしょう……?」
「失った生命を取り戻すというのは、本来有り得ないことです。それを
起こすのですから、当然その代償がいる……。何が代償になるのか、
お分かりですか?
 代償になるのは術者の生命です。
 ……あの呪文は、正確には術者の生命を死んだ者に与える呪文です。ある意味、
究極の自己犠牲ですね。術者に『死』を強制することになるから、滅多に
使われることもなく、使う者もいません。そして、そんな呪文だから普通は
教わらない、神聖呪文の最高禁呪……。
 そういう……使えない呪文なんですよ」
 ゆるゆると、ゼロスの言葉がポーラの頭の中で理解され始める。つまり、
自分はずっとフィリシアに死を迫っていたことになる。
 心に、そうと分かっても望んでしまう思いと、そんな風に思ってしまう
自分への嫌悪感が広がっていく……。
 そっと自分を揺する手に、ゆっくりと振り返ると、痛ましげな表情の父がいた。
ポーラの心情はよく分かっているのだろう。だが、静かに、首を横に振る。
優しく、諭すように。その途端、一気に悲しみだけがポーラの中で爆発した。
 父親に抱きつくようにしがみついて、ポーラは、ただ子どものように
泣きじゃくった。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

X.はい、7話の進行を妨害しまくった、無限書き直しループの6話です。
  対処法はもう6話を見ないという、対処法と呼ぶのもおこがましい手段
  しかありませんでしたねえ(笑)
  今もうずうずしているようですが、投稿したらもう終わりです(笑)
F.それでようやく、7話が書き上がって……筆者Eは現在、残りを8話と
  呼ぶかエピローグと呼ぶか、どっちにするか迷っているようです。
  結局、7話で終わりませんでした。
  ……しかも一番長くなってしまいまして。  
X.一旦区切るなら、フィリシアのBar ёbhoth(バール・エヴォス)の辺り
  でしょうね。ところでロシア文字って機種依存じゃないですよね?
F.A-TOKが機種依存の注意を出していませんので、大丈夫だと思いますが……。
  Winでちゃんと表示されているといいのですけど。
X.さて、6話は実は引用文も迷いました。
F.候補が2つあったんです。両方引用しようかとも思ったんですよね(笑)
X.結局「銀英伝」になりましたが。ちなみにもう一つの候補は「最終兵器
  彼女」でした。
F.今回の私の台詞に、同じようなニュアンスで使われているので、
  「最終兵器彼女」をご存じの方はわかると思います。
  台詞そのままではないですけどね。……でも、たいして変わらないですね。
X.では、長くなりましたので、この辺で失礼します。
F.読んでいただいてありがとうございました。
  7話でお会いできたら嬉しいです。では、失礼いたします。

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24488Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 6話猫楽者 E-mail 2003/1/24 13:24:17
記事番号24485へのコメント

>こんばんは。

こんにちは、エモーションさん。
お元気ですか、猫楽者です。

続きですね♪、お待ちしておりました♪

>『立体TVの三文ドラマだったら、視聴者が泣きわめけば、死んだ主人公が
>生きかえるだろう。だが、俺たちが生きているのは、それほど都合のいい
>世界じゃない。失われた生命は、けっして帰ってこない世界、それだけに、
>生命というものがかけがえのない存在である世界に、俺たちは生きているん
>だからな』
>         ──引用文:田中芳樹.作「銀河英雄伝説」より──

『伊達と酔狂』と言いながら戦っていた・・・・イゼル●ーンの黒幕の方ですね。
確か、地球教の狂信者たちのテロで・・・・魔術士ヤ●元帥が・・・・の後の台詞でしたね。
銀河英雄伝説♪、自分も大好きです。
メルカ●●提督が、好きだったりします。

>「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! ティル、ティルーーーーーッ!!」
> 弾かれたと同時に炎に包まれてのたうち回る魔獣を見て、悲鳴をあげて
>子どもの名前を叫び、駆けよろうとするポーラを、コルプトが抱きかかえる
>ように止めた。

もし、コルプトさんがポーラさんを止めてくれてなかったら・・・・ポーラさん我が身を犠牲にしてでも
ティルちゃんだと信じている魔獣を・・・・・助けたのでしょうね。
以前ニュースで、火事になった建物から子猫を助けて、大火傷を負ってしまった母猫のことが報じられておりました。
ポーラさんと同じに、炎への恐怖よりも、我が子を護りたいという想いの方が強かったのですね。

>「ポーラッ! よく見るんだ、あれはティルじゃないっ! ティルは……
>あの子はもう死んでいるんだ、それは……お前もよく分かっていたじゃないか……」
>「そうよ! でも、帰ってくるのよ! もう少しで完全に戻ってくるのに……
>助けなきゃ…… 放して、父さん! 放してっ!」
> 悲痛な思いで娘を止める父親の言葉も、ポーラには届かない。もがくポーラを
>──さすがに、炎に包まれている魔獣が見えないように──渾身の力で自分
>の胸の中に抱きしめながら、コルプトは悲しげに言う。

親は、何よりも子供の幸せを願う者。
子供が成長して、幸せな姿を見て・・・・・やがて年長者が先に逝く・・・・。
子供が・・・・自分よりも先に逝ってしまうようなことは・・・・起こって欲しくないですね・・・。
ティルちゃんが生きていないことは・・・分かっているけど・・・それでも・・・・
帰ってきて欲しい・・・帰ってきてくれたと信じたい・・・・助けたい・・・悲しい願い・・ですね。

>「どうして……どうして、あの化け物がティルだと思えるんだ……」
>「……あの魔獣は、分かりやすく言えば『托卵』をするタイプの魔獣です。
>『托卵』された『ウグイス』が、『カッコウの雛』を自分の子どもだと
>思いこんで育てるように、ポーラさんはあの魔獣を自分の子ども……ティル君だと
>思いこまされているんですよ」

他の方から見ると・・・残酷な行為ですが・・・それでも・・・。
ポーラさんは幸せだったのでしょうか・・・ティルちゃんが帰ってきた・・・と信じることが出来て・・・。

>「ただ、当然ですが『カッコウ』などと違うのは、この魔獣は育てた『親』
>の影響を強く受けるんです。そして幼生体から成体へ変わる前に『親』を
>食べる……。そうすることで、その力を自分のものにして、様々な特性を
>持った個体になるそうです。たまに『親』ではなく、『親』よりも力のあるもの
>を食べることもあるそうですけど……」

自分を守り・・・育ててくれた『親』を食べる・・・。
『親』の力を我が物にする・・・恐ろしい魔獣ですね。

完全に成長した魔獣が居なくなってしまって、また、子供を失う悲しみを味あわせないようにとの
魔獣なりの、慈悲・・・なのでしょうか。
(変な考え方で申し訳ありません)

> ちらり、とゼロスはフィリシアを見る。魔獣から見れば、ポーラより
>フィリシアの方が強い力を得られるのは、容易に判別がつく。成体になる
>ための餌としては最高級だろう。実はさっき狙われていたのは自分の方だと
>いうことに、この娘は気づいているのだろうか。

気付いていても、今のフィリシアさんは・・・ポーラさんの目の前で魔獣を攻撃・・出来ないような気がします。
フィリシアさんは、とても優しいのですね・・・・自分のことよりもポーラさんのことを思っているのですね。

>「……どうすれば、そんな思いこみが解けるんです!?」
> 怒りを含んだ口調で魔獣を睨みつけながら、コルプトが訊ねる。コルプト
>にとっては、魔獣は単なる不気味な怪物ではなく、怪しげな力で母親としての
>娘の気持ちにつけ込み、亡くした可愛い孫を侮辱する、許せない存在でしかない。
>「じきに解けますよ。……あの魔獣が死んでしまいますから」

やっと・・・やっと忘れかけている・・・悲しい思いを・・・無理やり呼び戻されたようなものですね。
コルプトさんにとっては・・・・亡くなってしまった御孫さんを侮辱され
娘さんを惑わす・・・憎い魔獣なのですね。

> ……でも、ポーラさんはまた、「子ども」を亡くすことになる……。
> 会話を聞きながら、フィリシアはそう思っていた。確かに魔獣が死ぬことで、
>ポーラに植え付けられた暗示は解ける。だが、暗示だけでここまで思いこんで
>いたのではないだろう。

ポーラさんにとっての何よりの願い・・・最愛の我が子が帰ってくる・・・という内容の暗示・・。
魔獣を育てていた間・・・きっとポーラさんは・・・幸せ・・だったのでしょうね。

> まだ痛みの残る咽に、そっと、手を当てる。狂気的、と言われる状態だった
>としても、先程のポーラの行動は間違いようもなく、愛情からのものだ。
>子どもに対する、そして二度と子どもを失いたくないという、母親としての……。
> 咽に当てた手を下ろし、胸の辺りで拳を握る。

母親・・・我が子の為ならば・・・どんなことでも出来るほど・・・強いのでしょうね。
それだけに・・・我が子と信じている魔獣が死んでしまって・・・ポーラさんが・・・・。
無茶なことをしないと・・・・・良いのですが・・・。

>「……本気なら止めませんけど、単なる同情からなら、お止めになるんですね」
> 内面を見透かしたような言葉に、弾かれたように顔を上げると、ゼロスが
>冷ややかな目で見ていた。
>「貴女のような純粋培養種の方々は、自己犠牲を厭わない方が多いですね。
>献身や奉仕の心、なんてものを尊ぶし、そう行動するように教育されますから、
>仕方がないのでしょうけど……。情に流されて、取り返しのつかないマネを
>なさる気ですか? 
> 僕には、そんなのは馬鹿げて見えるし全然理解できません。『生命は大切』
>と言いながら、自分の生命は大切にしないんですからね。
> ……まったく、こんな僕のがらじゃないことを言わせないでくださいよ、
>本当に」

フィリシアさん。ゼロスさんの仰る通りです。
どうか無茶なことはしないでください。

しかし、世の指導者と言われる方々は、フィリシアさんと正反対の方々ばかりのようですね。
『お国のために』、とか、『国家のためのトオトイ犠牲』・・・なんて言ってる人に限って
自分だけは、絶対安全な場所に居て、他の人たちの犠牲を強要する・・・。
フィリシアさんの爪の垢でも飲ませてあげたいですね。

>その度に鳴き、雪の上を転げ回るが、炎は衰える様子がない。苦しさでのたうち
>回りながら、魔獣は助けを求めていた。……けして、魔獣には有り得ないはずの
>感情で……。
>
> ──助けて! どうして僕、こんな目に遭うの? 助けて! お母さん!!
>
> 最初にそれに気づいたのは魔獣を凝視していたコルプトだろう。次いで、
>ゼロスもフィリシアも気がついた。炎に包まれ、のたうち回っている魔獣が
>小さくなっていき、5〜6歳の男の子の姿に変わったことに。

偽りの無い愛情を注いでくれたポーラさんに、魔獣も信頼を寄せていたのでしょうか。
頼るべき唯一人の人・・・ポーラさんに助けを求める・・・・。
辛いですね・・・・胸にしみます・・・・。

>「やれやれ。どうしてそう、見た目に惑わされちゃうんでしょうねぇ……。
>見た目はどうあれ、本性はあの、人とも魔獣ともつかない、中途半端な
>生き物でしかないんですよ? ……あの魔獣からすれば、不本意な状態のね。
> 僕から見ればとても興味深いですよ。スプリガンやライカンスロープみたいな
>亜人系のモンスターならいざしらず、単なる魔獣が人間なんかに化けられるわけ、
>ないんですから」

ゼロスさん。人間は・・・・・普通の人間は・・・・幼い子供が苦しんでいたり、泣いていたら
手をさしのべるもの・・・なんです。

スプリガン・・・・妖精のことでしょうか。
ライカンスロープ・・・・獣人とかのことでしょうか。
昔、サ●デーに連載されていた・・・・ス●リ●ンのことを思い出しました。

>「……じゃあ、あれはどうして……?」
> 先程よりは抑えた口調でゼロスの横顔を見つめながら、フィリシアが訊ねる。
>もっともゼロスの顔を見つめているのは、単に子どもの姿に変化した魔獣を
>見たくないからに過ぎないが。
>「原因は……ポーラさんでしょうね、おそらく」

ポーラさんがティルちゃんのことを、それだけ強く思っていて
その思いが・・・魔獣に伝わり・・・幼い子供の姿になっていた・・・のでしょうか。

> ゼロスがそう言ったとき、コルプトの手を振り払い、ポーラが魔獣の方へ
>駆けだした。
>「「ポーラ(さん)っ!」」
> 子どもの名前を口にしながら、ポーラは魔獣へ……「ティル」へ手を伸ばす。
>炎にすら怯まずに「ティル」が「母親」に気づいて、助けを求めて伸ばした
>手を取ろうとしている。火がポーラにも燃え移る──そう思った瞬間、
>唐突に炎が消えた。

ポーラさん・・・・ティルちゃんだと信じている魔獣を助けようとして・・・
もし、助けられないのなら・・・ご自分も死のうとなさったのですか・・・。
魔獣も・・・ポーラさんに助けを求める・・・。
幼い子供の姿をしているだけに・・・・見ているのが・・・辛いですね。

>「間一髪でしたけどね。ポーラさんまで焼いたりしたら、フィリシアさん、
>怒るでしょう? それに、もう魔獣も助かりませんから。……もっとも、
>一緒に死なせてあげる方が親切だったかもしれませんけどね」
> 隣に立っているゼロスは、淡々とした表情と口調でそう言葉を返す。たいして
>動揺もしていないのが、そういう存在だと分かってはいても腹立たしい。

ゼロスさんなりの慈悲・・・・苦しむのなら・・・殺してあげますよ、ということでしょうか。
ポーラさんは、それで幸せかも・・・知れませんが・・・・。

フィリシアさんは、ゼロスさんが魔族だと、気付いたのですか。

>「僕より、貴女の方がこういったことは分かると思ったんですけど……。
>それがなかったら、ポーラさんは『子ども』が死んだとは認めませんよ。
>縋って泣く物がなければ、生きていると信じて、探し続けます。それこそ一生。
>……母親って、そういう生き物でしょう」
> フィリシアは一瞬、虚を突かれたような面持ちになって、そして、悲しげに
>目を伏せる。確かにそのとおりで、でもそれは、フィリシアが頭で知っていても、
>実際には知らない感情がベースになっているものだ。

自分が死んでしまうまで・・・・ずっと探し続ける・・・でしょうね。
あの子は、生きている。きっと、どこかで待っていてくれる・・・そう信じて・・・。
決して・・・見つからないのに・・・もう二度と合えないのに・・・それでも・・・探し続ける・・・。
確かに・・・そんな状態になるよりは・・・良いのでしょうけど・・・。

>「……分かってる……そう、違う……でも……死んじゃったわ……この子は
>……死んじゃったのよ! 助けてくれなかったから、見殺しにされたからっ!
> ……違う! 違う! 違う! 違う! 違う……ちが……う……」
> 確かに、自分は混乱しているのだろうとポーラは思った。感情と理性が
>激しく争う中、ポーラの中で、不思議な程「自分」から離れて客観的に
>見ている部分が、そう自覚していた。
> 二度と味わいたくなかった絶望と深い喪失感、子どもを見殺しにされたという
>怒りと憎しみの感情が、ポーラの中で荒れ狂っている。だが「子ども」の死
>と同時に、それまで何故かまったく気にも留めなかった「子ども」の正体も、
>先程、父やフィリシアが言っていた事も、そして彼らが自分を心配している事も、
>ポーラには確かに分かっていた。
> 感情と理性が互いを押さえ込むようにぶつかり合い、それでもどうにも
>ならない感情を、フィリシアにぶつけていることも。

こうでもしなければ・・・・フィリシアさんに怒りと悲しみを叩きつけていなければ・・・・。
ポーラさんの心は・・・・壊れてしまったかも・・・・しれませんね。

この悲劇を生む・・・・原因となった『やつ』は、何処かで見ているのでしょうか。
そいつは、出てきますか。
もし、出てくるのだとしたら・・・フィリシアさんゼロスさん。
手加減は無用です、『屍肉呪法』をかけて永遠に苦しみ続けるようにしてあげてくださいね。

>「失った生命を取り戻すというのは、本来有り得ないことです。それを
>起こすのですから、当然その代償がいる……。何が代償になるのか、
>お分かりですか?
> 代償になるのは術者の生命です。
> ……あの呪文は、正確には術者の生命を死んだ者に与える呪文です。ある意味、
>究極の自己犠牲ですね。術者に『死』を強制することになるから、滅多に
>使われることもなく、使う者もいません。そして、そんな呪文だから普通は
>教わらない、神聖呪文の最高禁呪……。
> そういう……使えない呪文なんですよ」

1人を黄泉還らせる為に・・・・1人が犠牲になる・・・・確かに・・・『禁呪』になりますね。
それでも・・・・高い地位の方を生き返らせる為に・・・使われたりしてたのでしょうか。

> ゆるゆると、ゼロスの言葉がポーラの頭の中で理解され始める。つまり、
>自分はずっとフィリシアに死を迫っていたことになる。
> 心に、そうと分かっても望んでしまう思いと、そんな風に思ってしまう
>自分への嫌悪感が広がっていく……。
> そっと自分を揺する手に、ゆっくりと振り返ると、痛ましげな表情の父がいた。
>ポーラの心情はよく分かっているのだろう。だが、静かに、首を横に振る。
>優しく、諭すように。その途端、一気に悲しみだけがポーラの中で爆発した。
> 父親に抱きつくようにしがみついて、ポーラは、ただ子どものように
>泣きじゃくった。

ポーラさん・・・・・どうか・・・ポーラさんの心が救われますように・・・・。

ポーラさんのお姿・・・・とても悲しいですね。

魔獣を送り込んだ者は、何者で、何を目的としていたのか。
まだ何かを仕掛けてくるのか。

続きを読ませて頂けるのを、とても楽しみにお待ちしております。
今回の感想・・・なんか訳分からない内容になってしまいました・・・・ごめんなさい。
(子供の話・・・弱いんです・・・ごめんなさい、すみませんでした)

毎日寒いですね。
お体にお気を付けて、お元気で。
では、失礼します。

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24500Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 6話エモーション E-mail 2003/1/25 02:37:11
記事番号24488へのコメント

こんばんは。

本当に、いつもコメントをありがとうございます。m(__)m

>>『立体TVの三文ドラマだったら、視聴者が泣きわめけば、死んだ主人公が
>>生きかえるだろう。だが、俺たちが生きているのは、それほど都合のいい
>>世界じゃない。失われた生命は、けっして帰ってこない世界、それだけに、
>>生命というものがかけがえのない存在である世界に、俺たちは生きているん
>>だからな』
>>         ──引用文:田中芳樹.作「銀河英雄伝説」より──
>
>『伊達と酔狂』と言いながら戦っていた・・・・イゼル●ーンの黒幕の方ですね。
>確か、地球教の狂信者たちのテロで・・・・魔術士ヤ●元帥が・・・・の後の台詞でしたね。
>銀河英雄伝説♪、自分も大好きです。
>メルカ●●提督が、好きだったりします。
「銀英伝」は面白い上に、名台詞が多いですよね。私自身、かなり考え方など、
影響を受けた作品です。
キャラは○ン提督が別格で、あとはアッちゃんとポッピー(笑)のコンビが
好きです。
また、台詞で一番好きなのは「それがどうした」です。

>親は、何よりも子供の幸せを願う者。
>子供が成長して、幸せな姿を見て・・・・・やがて年長者が先に逝く・・・・。
>子供が・・・・自分よりも先に逝ってしまうようなことは・・・・起こって欲しくないですね・・・。
>ティルちゃんが生きていないことは・・・分かっているけど・・・それでも・・・・
>帰ってきて欲しい・・・帰ってきてくれたと信じたい・・・・助けたい・・・悲しい願い・・ですね。
>
6話はほんとに書き直しばかりしてました。特に多かったのは後半ですが、
この辺りも相当修正しているんです。
とにかく「母親であるポーラ」の行動として納得いくまで、変な言い方ですが
「ポーラに書きなおしさせられた」感じがして仕方ないです。
「キャラが動く」のは何度か経験しましたが、ここまで「動く」のは初めてでした。

>他の方から見ると・・・残酷な行為ですが・・・それでも・・・。
>ポーラさんは幸せだったのでしょうか・・・ティルちゃんが帰ってきた・・・と信じることが出来て・・・。
ポーラは「幸せ」だったと思います。暗示や思いこみでも、彼女にとっては
それが現実だったのですから。

>自分を守り・・・育ててくれた『親』を食べる・・・。
>『親』の力を我が物にする・・・恐ろしい魔獣ですね。
>
>完全に成長した魔獣が居なくなってしまって、また、子供を失う悲しみを味あわせないようにとの
>魔獣なりの、慈悲・・・なのでしょうか。
>(変な考え方で申し訳ありません)
自分でも相当酷い設定だと思います。「カッコウの托卵」+「蝶の幼虫に
寄生して成長する虫(名前忘れた)」が、ベースにあったので、こんな
設定に……。その辺りは完全に割り切った設定にしたので、そういう生き物
なのだとしか、考えてなかったです。

>気付いていても、今のフィリシアさんは・・・ポーラさんの目の前で魔獣を攻撃・・出来ないような気がします。
>フィリシアさんは、とても優しいのですね・・・・自分のことよりもポーラさんのことを思っているのですね。
凄いです。……初期段階では、ほんとにそういう話でした。「優しさが欠点になる、
甘さでしかなくなる話」だったんです。話が膨らんだのと、ポーラが動いた結果
かなり変わりました。

>偽りの無い愛情を注いでくれたポーラさんに、魔獣も信頼を寄せていたのでしょうか。
>頼るべき唯一人の人・・・ポーラさんに助けを求める・・・・。
>辛いですね・・・・胸にしみます・・・・。
残酷ではあるけれど、「親子」になっていたんです、ほんとに。

>ゼロスさん。人間は・・・・・普通の人間は・・・・幼い子供が苦しんでいたり、泣いていたら
>手をさしのべるもの・・・なんです。
>
>スプリガン・・・・妖精のことでしょうか。
>ライカンスロープ・・・・獣人とかのことでしょうか。
>昔、サ●デーに連載されていた・・・・ス●リ●ンのことを思い出しました。
モデルにしたのは「ソード・ワールド」のスプリガンでした。子どもに化けて
村などに入り込んで信用させて、隙を見て人を食べるというモンスターです。
ただ、元々の由来は妖精のことだと思います。
ライカンスロープは獣人のことです。原作のSP、シャドウ・リフレクター
の話に出てきたので、そちらは原作に準じました。

>ポーラさんがティルちゃんのことを、それだけ強く思っていて
>その思いが・・・魔獣に伝わり・・・幼い子供の姿になっていた・・・のでしょうか。
大当たりです。ポーラの想いと魔獣の特性が合わさった、その結果です。

>ポーラさん・・・・ティルちゃんだと信じている魔獣を助けようとして・・・
>もし、助けられないのなら・・・ご自分も死のうとなさったのですか・・・。
>魔獣も・・・ポーラさんに助けを求める・・・。
>幼い子供の姿をしているだけに・・・・見ているのが・・・辛いですね。
ここも「ポーラに書き直しさせられた」部分です……。最初はとっくに
気を失ってたはずだったんですが……。

>ゼロスさんなりの慈悲・・・・苦しむのなら・・・殺してあげますよ、ということでしょうか。
>ポーラさんは、それで幸せかも・・・知れませんが・・・・。
>
>フィリシアさんは、ゼロスさんが魔族だと、気付いたのですか。
この時点では、もう気づいてます。

>自分が死んでしまうまで・・・・ずっと探し続ける・・・でしょうね。
>あの子は、生きている。きっと、どこかで待っていてくれる・・・そう信じて・・・。
>決して・・・見つからないのに・・・もう二度と合えないのに・・・それでも・・・探し続ける・・・。
>確かに・・・そんな状態になるよりは・・・良いのでしょうけど・・・。
ゼロスとしては、人間相手のものとしては、最大の好意なのだと思います。

>こうでもしなければ・・・・フィリシアさんに怒りと悲しみを叩きつけていなければ・・・・。
>ポーラさんの心は・・・・壊れてしまったかも・・・・しれませんね。
>
>この悲劇を生む・・・・原因となった『やつ』は、何処かで見ているのでしょうか。
>そいつは、出てきますか。
>もし、出てくるのだとしたら・・・フィリシアさんゼロスさん。
>手加減は無用です、『屍肉呪法』をかけて永遠に苦しみ続けるようにしてあげてくださいね。
……でてきますが……怒られてしまうかも……(滝汗)

>1人を黄泉還らせる為に・・・・1人が犠牲になる・・・・確かに・・・『禁呪』になりますね。
>それでも・・・・高い地位の方を生き返らせる為に・・・使われたりしてたのでしょうか。
「寿命」で亡くなった人や、すでに「転生」している人は無理ですけど、
使われた可能性はあった、とだけ。
ただその可能性に気づいて、早い段階でこの呪文を禁呪にした人がいたのは
確かです。

>ポーラさん・・・・・どうか・・・ポーラさんの心が救われますように・・・・。
>
>ポーラさんのお姿・・・・とても悲しいですね。
>
>魔獣を送り込んだ者は、何者で、何を目的としていたのか。
>まだ何かを仕掛けてくるのか。
とりあえず、7話で話は大方片づきます。

>続きを読ませて頂けるのを、とても楽しみにお待ちしております。
>今回の感想・・・なんか訳分からない内容になってしまいました・・・・ごめんなさい。
>(子供の話・・・弱いんです・・・ごめんなさい、すみませんでした)
ありがとうございます。ほんとに、自分でも酷い話を書いていると思います。
特にポーラさん……母親にはキツイ話だと。それだけに心理面など、適当に
お茶を濁したりすると拒否されたのかも。

>毎日寒いですね。
>お体にお気を付けて、お元気で。
>では、失礼します。
ありがとうございます。猫楽者さんもお気をつけ下さいね。
>

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24489Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 6話D・S・ハイドラント 2003/1/24 14:20:38
記事番号24485へのコメント

こんばんは(昼だけど)



>「どうして……どうして、あの化け物がティルだと思えるんだ……」
>「……あの魔獣は、分かりやすく言えば『托卵』をするタイプの魔獣です。
>『托卵』された『ウグイス』が、『カッコウの雛』を自分の子どもだと
>思いこんで育てるように、ポーラさんはあの魔獣を自分の子ども……ティル君だと
>思いこまされているんですよ」
なるほど、凄い生き物もいたものですね。
名前とかは付けられていないのでしょうか・・・。
まあ知られていない生物なのかも知れませんけど・・・

> 炎に包まれて、魔獣はもがいていた。魔獣からすれば、この仕打ちは理不尽
>でしかない。幼生体から成体へ変化するための、一番重要な時期。魔獣は
>自分の種族の習性のとおりに、本能のまま動いただけだ。……成体になる前に
>『親』、もしくはそれより力のあるものを補食する、そんな当たり前の行動を。
>邪魔をされたあげくに火で焙られるのは、理解できない不当なことでしかない。
> 理解できないといえば、自分の中に種族の本能を抑えてしまう、不可解な
>部分があることに、魔獣は朧気ながら気づいていた。本来ならある程度の
>時期まで自分に餌を与えて保護し、最終的には糧になるだけにすぎないはずの、
>『親』に対する不可解すぎる感情。それは時折、本能を、そしてついこの間、
>契約を結んだ本来の主の命令すら、凌駕していたから。
> それが、その魔獣を、魔獣としては酷く不安定な存在にしていた。
疑問を持ったのでしょうか・・・。
少なくともそこまで考えられる知能があったということになるでしょうね。
それとももっと本能的なことですかね。

>「……そういえば、あの子は『知らない子と遊んでいたら急に化け物になった』
>って言ってましたね。てっきり暗示をかけてそう思わせたんだと思って
>ましたが……こう言うことだったんですか。これはなかなか、面白い現象ですね」
結構多芸なんですねその魔獣。

ポーラさんの気持ちはなんとなくですが理解できます。
にしてもゼロス結構きついこと言いますね。
でも多分正しい・・・。その変が魔族なんですかね。

それでは次回も楽しみにしています。

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24507Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 6話エモーション E-mail 2003/1/25 19:53:10
記事番号24489へのコメント

こんばんは。

やっとレスが書けます〜。昨夜は遅くなりすぎたので。

>>「どうして……どうして、あの化け物がティルだと思えるんだ……」
>>「……あの魔獣は、分かりやすく言えば『托卵』をするタイプの魔獣です。
>>『托卵』された『ウグイス』が、『カッコウの雛』を自分の子どもだと
>>思いこんで育てるように、ポーラさんはあの魔獣を自分の子ども……ティル君だと
>>思いこまされているんですよ」
>なるほど、凄い生き物もいたものですね。
>名前とかは付けられていないのでしょうか・・・。
>まあ知られていない生物なのかも知れませんけど・・・
オリジナルなので、種族名つけようと思って忘れてました。
……そのうちアーヴ語で(笑)つける予定です。

>> 炎に包まれて、魔獣はもがいていた。魔獣からすれば、この仕打ちは理不尽
>>でしかない。幼生体から成体へ変化するための、一番重要な時期。魔獣は
>>自分の種族の習性のとおりに、本能のまま動いただけだ。……成体になる前に
>>『親』、もしくはそれより力のあるものを補食する、そんな当たり前の行動を。
>>邪魔をされたあげくに火で焙られるのは、理解できない不当なことでしかない。
>> 理解できないといえば、自分の中に種族の本能を抑えてしまう、不可解な
>>部分があることに、魔獣は朧気ながら気づいていた。本来ならある程度の
>>時期まで自分に餌を与えて保護し、最終的には糧になるだけにすぎないはずの、
>>『親』に対する不可解すぎる感情。それは時折、本能を、そしてついこの間、
>>契約を結んだ本来の主の命令すら、凌駕していたから。
>> それが、その魔獣を、魔獣としては酷く不安定な存在にしていた。
>疑問を持ったのでしょうか・・・。
>少なくともそこまで考えられる知能があったということになるでしょうね。
>それとももっと本能的なことですかね。
基本は犬猫レベルの知能なのですが、この個体は、人間の子どもくらいの
知能を持ってます。

>>「……そういえば、あの子は『知らない子と遊んでいたら急に化け物になった』
>>って言ってましたね。てっきり暗示をかけてそう思わせたんだと思って
>>ましたが……こう言うことだったんですか。これはなかなか、面白い現象ですね」
>結構多芸なんですねその魔獣。
他者に対する「暗示」は基本オプション機能(笑)なので。あとは個体差がでます。

>ポーラさんの気持ちはなんとなくですが理解できます。
ありがとうございます。修正と書き直しをした甲斐があります。
……今となっては「ポーラさんに書き直しさせられていた」様な気がして
仕方ないですよ、実は。

>にしてもゼロス結構きついこと言いますね。
>でも多分正しい・・・。その変が魔族なんですかね。
そうじゃないとゼロスじゃないなあと。その辺りは書くときに気をつけているんです。
……でも、あまり苦労せずに書けるあたり、自分の精神面を時々疑います。
フィリシアに対しての台詞も親切に見えてるかもしれないですが、心底
呆れ返って、つい口にしてしまっただけの台詞がほとんどですよ。特に今回は。

>それでは次回も楽しみにしています。
とりあえず、7話でほとんど片が付いて、8話もしくはエピローグで終わります。
コメントありがとうございました。m(__)m

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24493Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 6話けーこ 2003/1/24 17:44:40
記事番号24485へのコメント

どーもです(^^)
楽しみに待っておりました(「楽しみ」ってーのは今回のこの話にはちょっとそぐわないかもしれませんけど・・・^^;)

まず読んでパッと思った事。この場に「人間でないもの」がいてくれて良かったかな。(グッジョブ!ゼロス)
人って言うのは本当に情に流されて決断をし誤る、という事多々ある事ですからあの場に魔族の彼がいなければ、ポーラさんはひたすらフェリシアさんを怨む事になり誰も救われず、より一層ひどい状況になっていたのは目に見えていますものね。
でも‘遺体を残す’事でショック療法とでも言いましょうか、ポーラさんを正気に戻すきっかけになる事を理解してる魔族ってば・・・(^^;)

ポーラさんにとってはかなり辛い結末にはなってしまいましたが、その後の彼女に幸あれ!と願わずにはいられません・・。魔族でありながら、ティルとして育てられた「あの子」も、悲しい存在でした。あの「感情」を示す事が無ければ、魔族は倒れた、とまだ割り切って捉えられただろうに。胸が痛いです。

7話でいよいよ大ボス登場?(をい)
なんか勘違いした読み方してるかもしれませんけどお許し下さいませ。
次回も楽しみにしてますわ。では。

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24508Re:使えない呪文〜Mistletoe 3 6話エモーション E-mail 2003/1/25 20:37:21
記事番号24493へのコメント

こんばんは。

できれば昨夜レスつけたかったです。すみません。

>楽しみに待っておりました(「楽しみ」ってーのは今回のこの話にはちょっとそぐわないかもしれませんけど・・・^^;)
5〜6話は、鬱展開で、精神的にキツイですから……。(滝汗)

>まず読んでパッと思った事。この場に「人間でないもの」がいてくれて良かったかな。(グッジョブ!ゼロス)
>人って言うのは本当に情に流されて決断をし誤る、という事多々ある事ですからあの場に魔族の彼がいなければ、ポーラさんはひたすらフェリシアさんを怨む事になり誰も救われず、より一層ひどい状況になっていたのは目に見えていますものね。
ありがとうございます。猫楽者さんへのレスにも書いたのですが、今回の話は
初期段階では「優しさが欠点になる、甘さにしかならない話」だったんです。
ただ、もしリナ達だったら、もう少し違ったと思います。リナでも迷うだろう
けれど、フィリシアほどではないでしょうから。こういったケースでは、
精神的には多分、リナの方が強いです。
今回の事はゼロスから見れば本当に「どうして人間って、こうなんでしょうね」
という感じでしょうね。実はフィリシアへの台詞もほとんど「心底、呆れて
つい口にした」というものなので(苦笑い)

>でも‘遺体を残す’事でショック療法とでも言いましょうか、ポーラさんを正気に戻すきっかけになる事を理解してる魔族ってば・・・(^^;)
伊達に長生きしてませんよね(笑)多少、負の感情を食べてるかもしれませんが。
一応、ゼロスなりの最大の好意です。

>ポーラさんにとってはかなり辛い結末にはなってしまいましたが、その後の彼女に幸あれ!と願わずにはいられません・・。魔族でありながら、ティルとして育てられた「あの子」も、悲しい存在でした。あの「感情」を示す事が無ければ、魔族は倒れた、とまだ割り切って捉えられただろうに。胸が痛いです。
あの辺りはどうしようかなと思ってました。魔獣の「感情」を書かないと
ポーラが「暗示」以上に思いこんだ理由が分からなくなるなあという事で。
どう転んでも悲劇にしかならないのですが、本当に「親子」になっていたんです。
……ああ、ほんと酷い話書いてます、私……(泣)

>7話でいよいよ大ボス登場?(をい)
>なんか勘違いした読み方してるかもしれませんけどお許し下さいませ。
>次回も楽しみにしてますわ。では。
大ボス、でもないですね。……結末は読んだら怒られそうですが、7話で
話は大方、片が付きます。8話もしくはエピローグでまとめ。
とりあえずがんばって書きます。
今回もコメントをありがとうございました。m(__)m

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