◆−またまた次の漫遊記番外編♪−かお (2002/11/13 12:18:47) No.23287
 ┣エル様漫遊記・番外編第35話(リナ&キャナさんリクどうも♪)−かお (2002/11/13 12:20:50) No.23288
 ┃┣後書き前書きでの暴力にお困りの方に♪(大嘘)−奈月るり (2002/11/13 16:40:25) No.23291
 ┃┃┗運動音痴だからなぁ・・・(実話)−かお (2002/11/13 21:54:45) No.23297
 ┃┗ゼロス・・・あんた似合いすぎや−リナ&キャナ (2002/11/13 21:20:48) No.23294
 ┃ ┗リクありがとうなのでした♪−かお (2002/11/13 22:11:03) No.23298
 ┗エル様漫遊記・番外編・第36話(霧柄さん、リクどうもv)−かお (2002/11/25 22:21:31) No.23476


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23287またまた次の漫遊記番外編♪かお E-mail URL2002/11/13 12:18:47



 こんにちわ。
 またまたやってきています(爆!)
 というか、長編の合間のオアシス?(なのか!?)
 ということで、エル様漫遊記・番外編。
 ちなみに、注記しておきますが(まてまて!)
 このリナ=インバースは、金色の王(エル様)となっています。
 そして、この本編にあたるのは、ここにはまだ投稿してませんので。
 もし、番外編があるなら、本編もあるはず。
 と、捜さないでください・・(汗)
 そのうちに、映画版のを一つ。
 ここにも投稿する気ですので・・・・・。
 本編がどーしても読みたい人は、このしがない私のページからどうぞ(まて!)
 おいおいと更新していますので・・・。
 この番外編。
 主に、スレイヤーズ、スペシャルが主です。
 そして、たまぁぁぁぁに、オリジナルもありますが(爆!)
 上記を納得の人は、お目汚しにまでお読みください・・・・。




#####################################
 こんにちわ♪
 やってきました♪久方ぶりに♪(まて!)
 ちなみに、このエル様漫遊記・番外編。
 以前の話の内容は・・こーなってます(まて!)
 
   第1話・その後前偏・後編 スペシャル7巻   影の鏡
  第2話         デリィシャス4巻  ルナテクヘステバル
  第3話         なし        ☆降魔戦争時☆
  第4話         デリィシャス2巻   呪術士の森
  第5話         なし        ☆ゼリス誕生偏☆
  第6話         スペシャル1巻   ナーガの挑戦
  第7話         スペシャル1巻   セイルーンの王子
  第8話         スペシャル9巻   闇に住まう村
  第9話         スペシャル5巻   ジェフリー君の騎士道
  第10話        RPGゲームブック 目指せサイラーグ
  第11話        スペシャル5巻   レスキュウ作戦
  第12話・前偏・後編  なし        ☆エル樣とユニット様☆
  第13話        スペシャル13巻  BP攻防戦
  第14話        日帰りクエスト(?)☆日帰りクストキャラ☆
  第15話        スペシャル1巻   エルシアの城
  第16話        スペシャル10巻  破壊神はつらいよ
  第17話        スペシャル10巻  歌姫の伝説
  第18話        スペシャル6巻   愛しの根性なし
  第19話        スペシャル11巻  全ては真実のために
  第20話        スペシャル6巻   根性なき戦い
  第21話        スペシャル1巻   ロバーズキラー
  第22話        スペシャル10巻  歌姫の出発
  第23話        スペシャル7巻   頑張れネクロマンサー
  第24話        スペシャル11巻  一把一からあげ
  第25話        スペシャル9巻   イリーズの旅路
  第26話        スペシャル2巻   リトル・プリンセス
  第27話        スペシャル13巻  まったりとしてこくがなく  
  第28話        スペシャル17巻  小さな濃いメロディ  
  第29話        スペシャル一巻   悪役ファイト 
  第30話        スペシャル一巻   りべんじゃあ
  第31話        スペシャル14巻  遠き日の決着
  第32話        スペシャル二巻   白竜の山
  第33話        スペシャル12巻  家政婦はみたかもしんない
  第34話        スペシャル17巻  仁義なき場所とり
 
  以上となってます♪


  ちなみに、今回は♪♪
  ○第35話        スペシャル17巻  嵐の前に
  
  次回。
  第36話        スペシャル10巻  白い暗殺者
  第37話        スペシャル13巻  仰げば鬱陶し
  の予定です♪ 
  ちなみに、これは、パロディです♪
  それでもって、リナがリナではなく、金色の王であるエル様となってます♪
  それでは♪
  (以前のは、著者別からどーぞ♪)大概すべて読みきりですので♪
  あしからず♪
  ではでは♪
  ちなみに、これ、リクエスト、受付中♪


  それでは、いくのです♪
  

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23288エル様漫遊記・番外編第35話(リナ&キャナさんリクどうも♪)かお E-mail URL2002/11/13 12:20:50
記事番号23287へのコメント



  こんにちわ♪
  またまたリクエスト、ありがとうなのです♪
  今回も、前回同様♪
  リナ&キャナさんのリクエスト♪
  まあ、前回、エル様が活躍してなかったのは・・・・。
  気にしないでくださないvv(かなりまて!)
  というわけで、同じく!
  スペシャル、17巻!嵐の前に!をお届けするのです!
  わぁあ!!(ばちばちばち♪)
  薫:・・・え?どこからこの拍手の音は・・?(汗)
 エル:んっふっふっ♪
  薫:うわっ!?エル様ぁぁあ!?
 エル:あんた、前回のあれvvあたしが活躍してないけどvv
  薫:・・・うきゃぁ!
    でも主人公はエル様・・とと、リナ様ですぅぅぅぅ!!!!!!
    (姿は違えどもエル様なので怖い・・涙)
 エル:・・・んっふっふっ♪
    活躍させないと、どうなるかvvわかってるわよねvv
  姫:そうそうvv干渉でも、私達、活躍してないしvv
  薫:うぐ・・(滝汗)
    そ・・それでは、いっきます!!!!

  
 エル:ちなみに。
    今回の話。
    二度目まのセイルーンに向かうまでの話なので。
    まだ、ゼロスの正体、アメリアとゼルガディス。
    知らないからねvv
  姫:それでは、いってみましょうvv
  薫:しくしくしく・・・・・(涙)
    というわけで、この漫遊記・・・。
    リナ=インバース様は・・・金色の王(ロードオブナイトメア)の、
    エル様となっております・・しくしくしく・・・・。
    それでは・・・・・・。

#####################################



      エル様漫遊記・番外編       〜嵐の前に偏〜



   ミラージュ・シティ。
   ここの、領主。
   ミラルディン公は。
   いろいろな書物を集めているので有名。
   まあ、属にいう、集めるのが趣味。
   という人間の典型的な例で。
   その城の中に、ちょっとしたそれようの書斎などを作っていて。
   しかもその書斎が、図書室もどきと貸していたりする。
   ウランバールシティから、しばらく進んだその位置に。
   次なる領主の城がみえ。
   そこのミラルディン公は。
   アメリアの名前で城の中の資料が見れるかもしれない。
   そうアメリアがふと、夕食の会話の中で。
   ゼルガディスに言ったところ。
   
   「ぜひ頼む。」
   「わかりました。これも正義のためになるのなら!」
   二つ返事で引き受けて。
   次の日の朝早くにロードの城にと出かけていったあたし達。
   とりあえず。
   許可はでたものの。
   「じゃ、用事が済むまで、そのあたり、うろうろとしてるから。」
   「わかりました!リナさん!一人で盗賊退治はしないでくださいね!
    私もよんで下さい!」
   なぜかそういって、アメリアとゼルガディスは。
   アメリアの印籠をみせて、城の中にと入っていったのが。
   二日前。
   
   
   「うーん。リナさぁん。いいんですかぁ?
    あそこの資料って・・・・・。」
   なぜか愚痴を言ってきているゼロス。
   「あら♪別に困ることでもないでしょvv」
   「・・・僕達からすると、余計な知識・・・・。
     人間に備わってほしくないんですけど・・・。」
   ぶつぶついっているゼロス。
   結局。
   まあ、あそこの資料を調べるのには。
   一、二週間かかるので。
   それまで、次に合流する宿を決めていて。
   それまでは、あたし達は別行動。
   なぜか、そのままゼロスもあたし達の方にとついて来ているけども。
   「あら、いいじゃないのよ。別に知識が増えても。
     それを活用するのは、その知識を得た存在の行動一つなんだからv」
   そう。
   知識を得たところで。
   その活用方法を間違えて使うと。
   それは、その存在しだい。
   「・・・まあ、エ・・とと。リナさんがいいのならそれでいいですけど・・。」
   いいつつ、汗をかいているゼロスだけど。
   そんな会話をしつつ。
   歩いている、あたしとガウリイとゼロスの三人。
  
   ミラージュ・シティは、あまりぱっとしない町ではあるが。
   そこの大通りから外れた、とある一角の路地。
   「・・・それはそうと、何のようなんだ?」
   ガウリイが後ろからついてくる、人影に向かって、話しかける。
   「おや。マリアさん。」
   にこにことしつつ、振り向いているゼロス。
   ゼロスとガウリイの言葉に反応し。
   ぴょこんと物陰からでてくる女の子が一人。
   歳は、十二歳。
   黒髪をその頭の両横で結んでいるその姿。
   「すごいですぅ!私の尾行に気付くなんてぇ。」
   笑みを浮かべて、無垢なる好意を向けてくるマリア。
   「何のようですか?マリアさん?あなたは、もう用事はないのでは?」
   この前の、レナードさんの一件。  
   もう終わったことでしょうに。
   そんなことをゼロスはおもいつつ。
   「まさか、あれから数日たちますが。あの時のことを根にもっている・・とか?」
   にこにことしつつ、問いかけているゼロスの言葉に。
   苦笑とともに、肩をすくめるマリア。
   「いいえ。私、もう過去に生きる女は卒業したんです。」
   にっこりというマリアに。
   「・・どんな人生歩んできたんだ?このお嬢ちゃんは?」
   ガウリイがそんなことをつぶやいていたりする。
   「確かに、前の男性のことは、残念でしたけど。
     でも、私は、新しいターゲット・・じゃなくて。
      犠牲者・・でもなくて・・餌食・・でもないし・・ええっと・・・。」
   悩みはじめるマリアに。
   「・・ひょっとして恋ですか?」
   「そう!それです!」
   ゼロスの言葉に、ぴっとこちらを指して。
   まあ、ゼロス、恋だの愛だのといった言葉くらい。
   簡単に言えるからねぇ。
   ・・・・なぜか下級の輩は、この程度で死んだりもするけれど・・・。
   ・・・・情けない・・・。
   「新しい恋を見つけたんです!」
   いうマリアに。
   「・・・おそらく、僕が思うに・・それ、恋じゃないですよ(はあと)」
   にこにことしつつ、いうゼロスの言葉に。
   「何でそう決め付けるんですか!?私は真剣なんです!」
   きっぱりと言い切るマリア。
   「・・・ひょっとして・・その見つけた相手というのは・・。
      お金持ちなんですか?」
   まあ、このマリアさんですから・・。
   などとおもいつつも、とりあえず、聞いているゼロス。
   「よぉく、お分かりになりましたね。」
   感心するマリア。
   「・・普通、分かるだろ?」
   突っ込んでいるガウリイ。
   「それで?」
   あたしの言葉に。
   「それがぁ、手を貸して欲しいんですぅ。
    私が見つけたこの殿方。いい人なんですけど。
     実は今、悪い女にたぶらかされて、
      そちらにばかり気を取られているんです。
       そこで、リナさんがその女を月のない夜にでも・・。」
   いいかけるマリア。
   「おいおい・・普通、気安く暗殺依頼なんかするか?」
   あきれるガウリイ。
   「まあ、別に人間の一人や二人、死んだところで、僕には関係ないですけど。」
   いっているゼロス。
   「あら、私、別に命まで取ってくれっていってるわけではありませんよ?
     そう命まではね(はあと)」
   にっこりと微笑むマリア。
   ・・・・う゛。
   この表情・・エル様もよく似たような表情をしますけど・・(汗)
   などと、なぜか引いているゼロス。
   「おいおい・・性格壊れてないか?」
   あきれたようにいっているガウリイの言葉は完全に無視。
   「それはそうとvvマリア、今回は積極的過ぎるじゃないのよv」
   分かっているけど、その場ののりで聞くあたし。
   「まあ、確かに。ライバルは、とっとと蹴落として。
    何もなかったことにするのが一番ですからねぇ。はっはっはっ。」
   にこにこといっているゼロス。
   ゼロスの場合の蹴落とす=滅ぼすか殺すなんだけどね。
   「だって!その女っていうのが、好きになったら。
     絶対に不幸になるようなタイプなんですよ!」
   ぷうっと頬を膨らませ。
   「胸はおっきいし、背は高いし。変な格好ですし!
    大体とげつきのショルターガードに・・。」
   ごほほっ!
   あ、ゼロスがむせこんでるしvv
   そーいえば、ちょっとした写本の一件で。
   ゼロスとナーガvv
   関ったことがあるからねぇvv
   「・・クス。面白そうじゃないvv」
   あたしの言葉に。
   「やってくれるんですかぁ!」
   目を輝かせてくるマリア。
   「ま、時間つぶしの暇つぶしにはなるわよねv」
   あたしの言葉に。
   「ま、どうせ暇だしな。」
   それですましているガウリイに。
   「わ・・わかりました・・・・。」
   なぜか当時のことを思い出して、汗をかいているゼロス。
   まあ、精神世界からの攻撃、・・ナーガに通用しなかった。
   という、些細なことが以前あったからねぇ。
   威嚇のつもりでゼロス、放ったんだけどvvあれはvv
   


   「おーほっほっほっほっほっ!」
   店の扉をくぐるなり。
   「あ゛あ゛・・・やっぱりぃぃ・・!?」
   頭を抱えているゼロス。
   まあ、さんざん、ナーガに掴まって。
   金貨一億枚使わされた経験もっているからねぇ。
   ゼロス(笑)
   「はぁぃ♪ナーガvv」
   あたしの言葉に。
   店の中で、高笑いをあげていた女性。
   自称、白蛇のナーガは、こちらをふりむく。
   「あら、リナじゃない。あら?そこの男性。
     リナの彼氏?」
   ガウリイとゼロスをみて言ってくるナーガ。
   「まっさかvv」
   「おーほっほっほっ!ここでであったのも何かの縁!
    ということで、リナ、ここの食事代・・・。」
   言いかけるナーガ。
   セイルーンに戻ってたのに。
   また、散歩にでて、迷子になって、今ここにいるのよね。
   ナーガは(笑)
   「あら、リナvv」
   そんなナーガの横にいるのは。
   黒い髪をポニーテールにしている女の子。
   って・・・。
   「あら♪ユニットvv」
   「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!?」
   なぜか混乱しているゼロスはとりあえず無視。
   って何でユニットとナーガが一緒にいるのよ?
   「町を歩いていたら、ナーガとばったり出会ってね。
     面白いから、ちょっと付き合ってたのv」
   にっこりといってくるユニットの言葉に。
   「なるほどね。ところで、ナーガvv何か面白いことvv
     になってるそうじゃない?(はあと)」
   「何のこと?」
   分かってないナーガ。
   ガウリイは、何やら、ユニットとあたしを見比べて。
   「・・同じ感覚がする・・。」
   などとつぶやいているけど。
   「おや、それはひょっとすると、私の噂のことですかな?」
   そんな会話をしていると。
   ナーガとユニットが座っている別の椅子に。
   座っていた男が話しに割り込んでくる。
   歳は、二十五歳。
   ゆるくウェーブのかかった金髪。
   そして、片手に、紅い薔薇をもって、気取っていたりする。
   本人、決めているつもりなのだが、まったくといっていいほどに浮いている。
   「始めまして。お嬢さん方。カイナム=イリオルと申します。
     以後お見知りおきを。」
   あたしとガウリイ、そしてゼロス。
   そして、後ろに猫かぶりの状態で隠れるようにしているマリアに一礼を送るカイラム。
   あら♪ 
   こいつ、ガウリイを女性だと思ってるしvv
   「女性たちに噂がのぽるとは。
    私の美しさも罪なものです。嫉妬していただけるとは。
     こんなにもうれしいことはありませんね。
      私はただ、ナーガさんの魅力を理解し、賛美しているだけですよ。
       それと、このユニットさんの魅力も。
        それは、決して、通俗的、かつ、下劣なものではありえませんので。
         どうぞご安心を。」  
   いって、ガウリイの手をとって、キスをしていたりする。
   ・・・うぞぞぞ。
   そのまま、鳥肌がたち、硬直しているガウリイ。
   あ、楽しいv
   「ちょっとまて!俺は男だ!」
   「わかってますよ。男の振りをしていても。
     こんな世の中です。男の振りをなされて、
      旅をしているのでしょう?」
   「だ・・だぁぁ!」
   あ、面白いほどにガウリイ、うろたえてるしv
   「これは♪かなりおいしいですねぇvご馳走様ですvv」
   そんなガウリイの感情をちゃっかりとゼロスが食べていたりするけども。
   「ふっ。しかし、美しさは悪徳なのか、美徳なのか。
    こんなにお美しい女性たちが。
      私のことで嫉妬して、争いを始めようとなされているとは。
       運命というには、あまりにも残酷すぎる現実!」
   一人で、悦に入っているカイナムの言葉に。
   「争ってませんって。実は、このマリアさんが、
     この人にかかって、人の道を踏み外そうとしていると心配なされてましたので。
      それで、僕達が乗り出した。というだけのことですから。」
   にこにこというゼロスの言葉に。
   「―そうでしたか。愛らしいお嬢さん。
    あなたも、嫉妬はなさらないでくださいね(はあと)」
   いって、ゼロスの手にかるくキス。
   ・・・・ぴし。
   あ、ゼロス、凍ってるしvv
  
   「ねvv楽しいでしょv」 
   にこにこといっているユニット。
   「そーねvv」
   そんな様子をのんびりと面白おかしくみているあたしとユニット。
   ちなみに。
   このユニット。
   あたしの親友であり。
   ・・・本当は、ここの存在ではないんだけど・・・ね。
   というか、別のところのあたしと同じ存在なんだけど・・・。
   今回。
   あたしがこーして、人間やってるのをしっていて。
   遊びに来ていたりするのよね。よく♪
   
   ゼロスの手をとり、キスをしておいて。
   そのまま、マリアに向き直り。
   その場にしゃがみこみ、薔薇を差し出す。
   「そんなに私のことを気にかけてくださっているというのは。
    光栄ですな。ならば、私もその想いに答え・・。」
   「答えるなぁ!」
   ガッス!
   おもわず、剣のツカで、殴っているガウリイと。
   杖で殴っているゼロスの姿。
   うーんv面白いvv
   「あのですねぇ。子供相手に何をいってるんですか?
    自体がややこしくなるでしょう?(はあと)」
   にっこりいうゼロスの目は笑ってない。
   「ふ。何をおっしゃいますやら。博愛主義に生きる私にとって。
     女性の年齢などは関係ありませ!
      下は三つくらいから、上は限度なく、
        立派に許容範囲です!」
   「まぁ・・素敵(はあと)」
   堂々と宣言するカイナムから薔薇をうけとり。
   潤んだ瞳を向けているマリア。
   「・・・おいおい、いいのか?」
   「・・それって、女に見境がないってことなんでは・・・・。」  
   あきれているガウリイとゼロス。
   せめて、ある程度、女になってからでないと。
   面白くないがな?
   と、ふと思っていたりするガウリイがいたりするけども。
   瞳をうるうるさせてカイナムをみているマリア。
   
   「飽きないわよネェ。本当にvv」
   「確かにねv」
   面白いのでそのままみているあたし達。
   
   そんなやり取りをしているガウリイ達の会話をぬって。
   「ああ!けど、私には、こんな素敵な六人の女性の中から、
    たった一人を選ぶなんて、そんな残酷なことはできない!」
   一人苦悩のポーズをとってるいカイナム。
   「誰もあなたに・・・って・・六人!?
    ひょっとするとガウリイさんはともかく!
     この僕やリナ様やユニット様までもが
      はいっているんじゃないでしょぅねぇぇぇ!!」
   悲鳴に近い声を上げているゼロスだし。
   「こらまて!ゼロス!何だ!そのともかくっていうのは!」  
   それに抗議しているガウリイ。
   「あら♪ガウリイがそれだけ美人ってことよvv」
   「そうそうvv」
   あたしの言葉にうなづくユニット。
   ぶす。
   なぜか不機嫌になっているガウリイ。
   「私が選べないのなら、ここはやはり、六人に決めてもらうしかないのか!?
     カイナム=イリオル争奪戦勃発!ということですね!?
     分かりました、ならば私が、公正を期して、
      場のセッティングを!行いましょう!」
   「人の話を聞いてくださぃぃ!」
   泣き声をあげているゼロス。
   「あら、あなた、さっき、自分のために争うのは止めろ。
    とかいってなかった?」
   その言葉に突っ込みをいれているナーガ。
   『優勝賞金、金貨二百枚』
   『やるっ!』
   カイナムの言葉に
   マリアとナーガの声が一致する。
   「面白そうだからvv当然参加ねvvゼロスvv」
   「ま、暇つぶしにはなるからvv私も参加vv」
   しくしくしく・・・。
   「・・・わかりました・・・・。」
   しくしくしく・・・・。
   なぜかなきつつ、承諾しているゼロス。
   「・・・俺もやるのかぁ?」
   嫌そうに言っているガウリイ。
   「まあまあ、ガウリイさん、リナさんと一緒に旅をしているんです。
     ・・・・協力してください・・・。でないと・・・僕達も困りますし・・。」
   涙ながらにガウリイを説得しているゼロスの姿がそこにはあるし。
   
    
   そんなこんなで。カイナムが店を立ち去って。
   残されているあたし達。
   支度金として、それぞれにたったの金貨十枚をおいていったりしているけども。
   「・・それで?どうしてこういうことになったのよ?」
   懐に金貨をしっかりとしまい込み。
   言ってくるナーガ。
   「・・・本当ですよ。リナさんやガウリイさん、ゼロスさんまで、
    カイナム様を好きになってしまうなんて・・。」
   『なってません!(なってない!)』
   マリアの言葉にすぐさま突っ込んでいるガウリイとゼロス。
   「あらvvあたしは面白そうだから参加するだけでvv
     別にどうでもいいわよv」
   「そうそうvvちょっとは楽しめそうだしv」
   あたしの意見に同意してくるユニット。
   とりあえず。
   互いに簡単な自己紹介をしておいてからのち。
   「ふっ。私は金貨二百枚目当てで参加するだけよ。
    賞金のほうはいただくけど。男の方はいらないわよ。
     この私のセンスと才能を見抜いたのは、ほめてあげるけれど。
      私の趣味じゃあないわね。」
   高らかに言い放つナーガ。
   「大有りですよ。問題が。だって・・・。
     私以外の人がかったら。
      私のものになるはずの、金貨がその分、少なくなるんですから。」
   「見事なまでに打算まみれね。」
   「いけませんねぇ。人間、セコく生きずに、おおらかに生きないと。」
   ナーガにと同時に。
   ゼロスがそんなことをいっているけれど。
   「でもいいのか?あんな男で?」
   まあ、俺も散々関係持ってた口だけど・・。
   そんなことをおもいつつ。 
   なぜかガウリイがマリアにいう。
   「何がです?」
   キョトンとして問い返しているマリア。
   「まあ、見事に玉の輿ゲットしたとしても。
     あんな『赤ん坊から、墓場まで、女ならオッケー!』
      というような男でいいのか?ということなんだが?」  
   「どぇぇぇ!?ガウリイさんが真面目なことをいってますぅ!」
   本気で驚いているゼロス。
   「おいまて・・ゼロス・・・。」
   じと目でそんなゼロスを睨んでいるガウリイ。
   「そうねぇ。あんなのが旦那だと、いろいろと苦労するでしょぅねぇ。
    浮気とか、何とかって。」
   ふと漏らしているナーガの言葉に。
   「いいんですよ。」
   にっこりと微笑むマリア。
   「残すもの、残していただければ。」
   「怖っ!」
   思わず引いているナーガ。
   「うーん。いい性格してますねぇvv
     いっそのこと、マリアさん、あなた、魔族になりませんか?(はあと)」  
   さらりと勧誘しているゼロス。
   「?ともかく、私とカイナム様の中は。
    どなたにも邪魔はさせませんからね(はあと)」
   いって、にっこりと微笑むマリア。
   うーん・・。
   結構いい、人材になりそうなんですけどねぇ・・・。
   などとつぶやいていたりするゼロスだし。
   まあ、魔族なんかに免疫も知り合いもいないマリアだから。
   意味、分かってないけどね。
   


   「ようこそ!私のかわいいレディたち!」
   今度は青い薔薇をその手に。
   まったく決まっていないポーズと台詞で、あたし達を出迎えてくるカイナム。
   「ようこそ・・はいいんだけど・・・。」
   「何なんですかねぇ。この場所は。おほほほ。」
   とりあえず。
   女性と思われているんだから、そのほうが面白い。
   ということで。
   ゼロスには命じて、女性形態にとさせている。
   ガウリイにもちなみに、女装をしてもらっているのだけど。
   これがまた、似合うのよvv
   不満たらたらにつぶやくナーガに。
   扇子を片手に、仰ぎながら、にこにこにとしているゼロス。
   ちなみに。
   ゼロスは、今、レースのついた、スカートとブラウスを着用しているが。
   あたし達がやってきているのは。
   ミラージュ・シティから少し離れた場所にある。
   とある山の中の遺跡の奥。
   ランプの光に照らされている扉が五つ。
   その様子を怪訝にみているナーガと。
   始めはいじけていたのに、扉の奥からする気配に。
   じっと見ているガウリイ。
   「君たちのために、私が心をこめてセッティングしたステージさ!
     この中から、別の扉を選んで、どんどん進んでほしい!
      先には扉が一つあって、その向こうが第一のアトラクション!
       それをクリアすれば、いよいよ決戦だ!シンプルだろう?
        レディたち!」
   「分かりましたわ(はあと)カイナム様(はあと)」
   両手を組んで、瞳をうるうる輝かせ、こくこくとうなづきまくっているマリア。
   「―ところで、優勝賞金、金貨二十枚っていうのは、本当なんでしょぅね?」
   にらみつつ、問いかけているナーガ。
   迷わずに即答してくるカイナム。
   「もちろんさ。私は決して、嘘はいわないよ。
     君たちを裏切ったりはしない。
      ここにはおいてはいないけれど、賞金は間違いなく、優勝者のみに、
       支払われる。さあ賞金と私の愛がまっている!
        怖れることなく進んでおくれ!」
    そのカイナムの言葉に。
   「・・・・まあ、命令ですからねぇ・・・。
      絶対にエル様の命令は最大優先ですからねぇ・・ふふふ・・・。」
   なぜかいじけてつぶやいているゼロスだけど。
   「まあ、どうでもいいけど・・早くこれ・・脱ぎたい・・・。」
   愚痴をこぼしているガウリイ。
   あらvv
   結構、似合うのにねぇ(はあと)
   「分かりました。」
   イって、始めに踏み出すマリア。
   真ん中の扉に向かって進みつつ。
   「必ず私が勝ってみせますから。期待いていてくださいね(はあと)
     カイナム様(はあと)」
   そういって、カイナムに流し目を一つ。
   「まってるよ。かわいい、レディ。
     おや、他の五人は?支度金を返して返却しますか?」
   カイナムの言葉に。
   「ふっ。そんなわけないでしょう!」
   あっさりと挑発にのり。
   続いてナーガが歩みを進めてゆく。
   「金貨、二百枚は、この白蛇のナーガ様が頂くわ!
      ほーほっほっほっ!」
   いいつつ、一番右の扉に。
   「ねえねえ。扉、五個しかないけど?
     私、どうしたらいいの?」
   無垢な瞳で、カイナムを見上げているユニット。
   「そうですねぇ。特例として、誰かと一緒でもかまいませんよ?」
   ま、こんなにまだ十代にもなっているかなってないかの女の子だし。
   私の守備範囲には、完璧に!オッケーですけどね。
   かなりかわいい子ですしv
   などと一人で勝手に思いこんでいるカイナム。
   「じゃ♪リナvv一緒にいきましょvv」
   「そねvv」
   「それでもいいのよね?(はあと)」
   あたしの問いに。
   「ええ。かまいませんよ。」
   カイナムの分かりきった返答が戻ってきた。


   あたしとユニットだけの廊下。
   「うーん。たまには、こんなののもいいわねvvエルvv」
   「・・とゆーか、あんたはいつまでここにいる気なのよ?」
   苦笑しつつ、あたしは問いかける。
   「あらvv時々やってきているだけよvv
    ちゃんと、自分のところも視ているしvv」
   「・・・もっぱらやってるのは私です・・姫様・・。」
   ユニットの肩から。  
   羽の生えている女の子がひょっこりと出現してくる。
   「まあまあ、細かいことは気にしないのvvファー♪」
   ユニットに仕えているといっても過言でない精霊。
   ユニットが初めて作り出した物質。
   いつもユニットが身に着けている鉱物。
   彼女の世界では、『宇宙の石』とか呼ばれているけど。
   この石の精霊。フェアリー。
   この石、絶えず、ユニットから力が補給されているので。
   壊れることなど永遠に皆無。
   「まあいいけどね。どうせあたし達って暇をもてあましているんだし。」
   「そうそうvv」
   そんな会話をしつつ。
   廊下を進んでゆくあたし達。
   やがて、視界に扉が見えてくる。
   「少々問題ないようにvv結界張っとくからねv」
   「あらvv私もやるからエルはたまには休んでよねv」
   などと言い合いをしながら。
   扉を開け放つあたし達。

   あいたその刹那。
 
   うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!
  
   魔法の光と歓声が、あたし達を出迎える。
   ちょっとした円形の広場。
   それほど高さのない鉄柵が、周囲を囲み。
   そこから円上になっている、舞台の上の石の階段には。
   マスクをつけている観客たちが、ひしめき、声をあげている。
   あたし達が扉をくぐりきると。
   扉の閉まる音がする。
   「皆様!お待たせいたしました!」
   声を変えて、カイナムが朗々と、演説を始めていたりする。
   姿はあたし達の視界に入らないようにしていたりするが。
   「このルートを選んだのは!魔道士姿の美少女と!
     かわいいポニーテールの紅いリボンの似合っている女の子!
      さあ、こんな女の子達の実力はいかがなものか!」
   なぜか、胸は足りないといいかけて。
   さすがに女好きと公言しているだけあって。
   一目みたときに、あたしのスタイル。
   ごまかしていると野生の感で感じ取っているカイナムは。
   その言葉はいわないでいたりする。 
   「それでははじめましょぅ!彼女達の前に立ち塞がるのは!
     これです!」
   声と同時に、鉄柵の一部が、ガラガラと音を立てて開く。
   その向こうには、対戦相手。
   足音とともに、その先の暗闇の部屋からでてくるそれ。   
   おおおおお!
   観客たちの声が渦巻くその中で。
   あたし達の目の前に佇んでいるのは、一匹のオーガ。
   なぜか、この程度で、気が荒く、巨体に似合わないスピードと。
   巨体に似合わない力を持ち合わせて、困ったことに肉食性。 
   と存在達の間では言われている生き物であるけど。
   この程度、どうってこともないでしょぅにねぇ・・・。
   なぜか、この程度で、あちこちの町や村で、家畜や、
   人間などの被害がよく出ているようだけど。
   流れの戦士などが雇われて、退治に向かったりとすることもなぜかあったりする。
   なぜか、こんなに弱い雑魚なのに。
   駆け出しの魔道士や戦士などにはなぜか手ごわい相手らしいけど。
   「凶悪無比なオーガを相手に、果たして彼女達はどうなるのか!?
    では・・・。」
   「えいっ。」
   ピシボボッ!
   進行役の言葉も終わらないうちに。
   ユニットが足元に転がっていた小石をつかみ。
   オーガに投げつける。
   そのたったの小石による衝撃だけで。
   いともあっさりと、オーガをこっぱみじんに、
   肉片レベルよりも下にと霧散させてゆく。
   ・・・・・・シィィン・・・・・。
   しばしの沈黙。
   そして、客たちの不満の声が上がり始める。
   「え・・ええと。一撃!まさに一撃です!すごいすごい!」
   どうにか盛り上げようとしているカイナム。
   「どうぜたったらvvこーいうのを相手にするのがいいのよvv」
   「そうそうvv」
   パチンvv
   あたしとユニットが指を鳴らすと。
   オオオオォォン・・・・。
   どこからともなく、無数のデーモンなどが出現する。
   ちなみに、これ、異世界のデーモンなので。
   この世界の呪文は通用しないv
   というか、精神、他の世界においているからねvv
   これらはvv
   それが、観客席の中にと、ここ全体に出現してゆく。
   『うきぁぁぁぁぁぁゃ!??』
   なぜか、観客たちの悲鳴が巻き起こってゆく。
   「あらあら♪楽しんでいるようねvv」
   「ねvv」
   なぜか、すべて、あたし達のほうには攻撃してこない、デーモン達。
   何か直感で、やばいと感じているらしいけど。
   ま、しばらくこのまま、みて楽しみますかvv

   なぜか、悲鳴が巻き起こる観客席をみつつ。
   しばし、あたし達はオチャタイム。
  

   「え・・ええ、とんだハプニングが起こりました!
     オーガ対、美少女たち!その前座の余興の最中に、
      何と襲撃者が!次に始まりますのは、
       それだけに見合った力をもつ相手!さあ、果たしてどうなりますか!」
   時間限定の召喚(呼び出しともいう)だったので。
   時間がくると、綺麗に掻き消えているデーモン達。
   なんか、客席から、うめき声なんかも聞こえていたりするけれど。

   なぜか、声を多少震わせつつ、カイラムがいうと同時に。
   今度は別の柵が開いてゆく。



   一方。
   「おほほほほ(はあと)」
   オーガが向かっていこうとしたその刹那。
   ゼロスが扇子で口を覆うと同時に。
   ―バシュ。
   音もなく、オーガの首が吹っ飛んでゆく。 
   「おや、エル様達、やっておられますねぇ。
    なら、ぼ・・とと、私も、ほほ(はあと)」
   いって、ぴっ。
   扇子を開くゼロス。
   その刹那。
   その会場に、無数に出現する、レッサーデーモンやブラスデーモン。
   ついでにいうと、媒体は、人間達。
   『うどわ!?』
   ゼロスが相手をしていた会場はなぜか。
   悲鳴に満ち溢れてゆく。



   キィン。
   たったの一閃で、決着をつけているガウリイ。
   「・・・何で俺がこんなことをしないといけないんだ・・。」
   ぶつぶついいつつ、それでも、ちゃんとイベントに参加しているあたりが、
   よろしい(はあと)



   開いた道を進んでゆくと。
   次に出た場所も円形状の格闘場。
   周りには、ここで待機していた観客たち。
   なぜか、他の場所では、負傷者なんかがでていたりもするのだが。
   ・・・あの程度のことで・・・・。
   その場の別の入り口から出てきたのは。
   体中に返り血を浴びているマリアと、
   体中に噛み跡をつけているナーガ。
   それでも血の一滴もでていないのは、さすがよねvv
   ほほほと笑っているゼロスに。
   「・・・・なあ、リナ、いい加減に遊びはやめないか?」
   あたしの意図を分かっているガウリイ。
   ゼロスはまあまあ、食事ができてほくほくしているようだけど。
   「・・さすがに。」
   口元の返り血をなめとり、マリアがいう。
   けっこう様になってるじゃないv
   「あんなもの相手には、誰も脱落したりしませんよね。」
   歌うようにいったその瞳には、恍惚の色を見せている。
   ・・・・うーん♪
   やっぱり、魔族に向いてますvv
   このマリアさんvv
   などと感心しているゼロス。
   「マリアさん、どうでもいいけど。
     その格好、どうにかならない?(はあと)
      生臭いんだけどv」
   にっこりというユニットのその言葉に。
   「・・・それもそうね。」
   いいつつ、小さく呪文を唱えるマリア。
   「浄水結(アクアクリエイト)」
   言葉と同時に、虚空から抽出した水を自分の頭の上にと出現させる。
   ぱちゃあ!
   水はマリアの全身をぬらし、その返り血を洗い流してゆく。
   そのとたん。
   「おーほっほっほっ!
    とりあえず、全員、ここまでは無事にたどりついたようね!」
   観客たちの声を圧倒しつつ、ナーガの高笑いが響きゆく。
   「・・・・このナーガさん、今たったまま失神してませんでした?」
   ゼロスがそんなナーガをみつつ、つぶやいていたりするけど。
   「血をみて、気絶したんじゃないのか?」
   ずばりと図星をいっているガウリイ。
   「しかぁぁし!いくら、あなたたちがあがいたところで!
     賞金の金貨二百枚は、この白蛇のナーガ様のものになる運命なのよ!」
   『おおっと!選手たち!早くも火花を散らしております!』
   「おや、この声は―。」
   「カイナム様!」
   その声に反応しているゼロスとマリア。
   会場に響いた声は、そのままの、カイナムの声。
   別のところで、実況中継をしていたにもかからず。
   どうやら、人手が集まらなかったようねvv
   風の呪文で増幅された声は続いてゆく。
   『美しく、可憐なお嬢さん(レディ)達!
     しかし、その実力は、皆様、さほどごらんになったとおり!
      まあ、多少のハプニングも起こったりもしてますが。
       あの凶悪なオーガをさして苦もなく倒してのけました!」
   カイナムの言葉に。
   ―一人かまれてたぞぉ!―
   その一人の言葉にどっと会場に笑いが巻き起こる。
   ―というか、あのハプニングもなかなか、趣向が効いていて。―
   などと勘違いしている輩もいたりする。
   所詮、自分に降りかかることでなければ。
   それは人事。
   彼らにとって、単なる見世物にしか他ならない。
   『まあ、それはご愛嬌。楽しんでいただけましたら幸いです。
    さて、お集まりの紳士淑女の皆様方に置かれましては。
     このレディたちのどなたを応援しなさるのでしょうか!?』
   カイナムの言葉に従って、あたし達に集まる視線。
   「おいおい、いい加減に茶番は終わりにしないかぁ。リナぁ・・・。」
   溜息ついているガウリイ。
   「そーね。そろそろいいかしらv」
   あたしの言葉に。
   「あ、じゃあ、私がいうわねv」
   にっこりといって、ついと前にでるユニット。
   「そろそろ終わりにしようと思うしvv
     ねvvカイナムさんvv
      スカウト兼、決勝の進行役をしているけどvv
       人がどうやら集まらなかったみたいねvv
        ふふふ♪」
   澄んだ声が会場に声が大きいわけでもないのに響き行く。
   「みたいですねぇ。町で女性に声をかけて。
     あの手、このてで、この地下闘技場に連れて来る。
     でもって、お金と暇をもてあましている人間達を相手に。
      女性とオーガを闘わせて、見世物にする。
       うーん、悪趣味な趣味ですねぇv」
    にこにこといっているのはゼロス。
   「それに、ここ、死んだ女性達の霊がうようよしてるしな。」
   などと周りをみつついっているのはガウリイ。
   まあ、実体化もできないような、弱いものなんだけどねぇ。
   「まvvそんなこんなで、見世物にしたり、賭けの対象にしたり。
    たまにオーガに勝った場合は。ここのメインの会場で戦わせて。
     地下組織、ローズクライントの資金源にしている。
      そうよねv」
   さらりといったあたしの言葉に。
   「地下組織!?」
   「じゃあ、私達・・地下ファイト(アンダークラウンドファイト)の、
     駒にされているんですか!?」
   あたし達の言葉に、口々にいうナーガとマリア。
   「・・気付いてなかったんですか?お二人とも?(はあと)」
   そんな二人のとまどいの感情もちゃっかりと食べているゼロス。
   まあ、確かに。
   面白い感情ではあるけどねv
   「くすくすvv玉の腰に気をとられて。
     気付いてなかったようですねvマリアさんv」
   にこにこといっているユニット。
   『これはまた・・人聞きの悪いことを・・・。
    無理解な俗物たちの作った制度では、お客様達の好尚なご趣味を。
     満足させる施設が存在しえません!
      しかし、我々はそれに理解を示し、ニーズにお答えするべく、
       この設備を作った。単にそれだけのことですよ。
        それに、だまして連れてきているようなことを、
         おっしゃっていますが、そんなことはありません。
         あなた方にしてみたところで、無理やりつれてきたわけでなく。
          賞金につられてこの場にやってきていらっしゃる。
           戦う。というのは、あらかじめ申し上げたはずですが?」
    カイナムの言葉に。
    「こいつ、お前ににてるなぁ。ゼロス。」
    のほほんといっているガウリイ。
    「こんな低俗な人と同じにしないでください!
     って・・何処が似ているんですか?」
    気になったのか聞き返しているゼロス。
    「ん?いや、嘘でもないけど、事実もいわない。というところが。」
    「・・・・。」
    まさか・・いや・・まさかね・・・。
    いくらなんでも、僕の正体・・気付いているわけが・・。
    あ、今、ゼロスから負の感情がvv
    ガウリイの言葉に、面白いことに汗を流しているゼロス。
    ・・気付いてるってばvv
    始めに出会ったあの時点でvvガウリイはvv
    「まあ、私やリナは賞金目当てというより。
      暇つぶしで参加したようなものだけどねぇv
       そっちも、何と戦うのか、どのくらい危険なのかは、
        全然言わなかったけどね。」
    まあ、私達には危険なんて言葉・・存在しないけどねvv
    苦笑しつつ、付け足しているユニット。
    『そちらも、何と戦うのか、どのくらい危険なのか、
      少しもお聞きになろうとしませんでしたけどね。
       ・・それでどうなさるのですか?
        金貨二百枚は諦めて、棄権なさいますか?』
    さらりと何でもないように言い放つカイナム。
    その言葉に、目を伏せてしばし考え込むマリア。
    「・・・カイナム様が、アンダーグラウンドファイトの、
     スカウトマンだとしたら・・玉の腰はありえませんよね・・。」
    まあ、スカウトマン兼、この組織の首領でもあるけどねvv
    「ちょっと!カイナム!優勝賞金金貨二百枚!
      こっちの方は間違いないんでしようね!」
    ナーガがカイナムに問いかける。
    『無論です!勝ち残った人には、間違いなくお渡しします!』
    ナーガの呼びかけに即座に答えるカイナムの声。
    「・・というか、すでに刺客が配置されてるよなぁ・・・。」
    周りをみつつ、ぽつりといっているガウリイ。
    「どうやら、勝っても、そのまま、その場で殺して。
     楽しむ趣向のようですねvv普通なら、これで済むんでしょうけどねぇ・・。」
    「だな、何しろ、あいつも馬鹿だよなぁ。
      相手がリナだって・・・分かってないな。あれは。」
    「ですよねぇ。」
    こらそこ!
    何意気投合して、しみじみ語り合っているのよ!
    なぜか、しみじみと語り合っているガウリイとゼロス。
    『うわっ!?』
    どぐしゃ!
    何もないのに、なぜかその場に倒れてゆくガウリイとゼロスの両者。
    あらあら。
    何が起こったのかねぇvv
    「あらあら、リナ、ちょっとは手加減しないと。
     ゼロスはともかく、ガウリイ、死んじゃうわよv」
    にこにこといってくるユニット。
    「あらvv大丈夫よvvなぜか、ゴルンノヴァが、
     ダメージ吸収しているからvv」
    なぜか。
    ガウリイが受けたダメージは、代行して、率先してゴルンノヴァのやつが、
    受けてるし。
    (・・・何かしてないと、怖いからなぁ・・・・。)
    などとつぶやいているあいつは、とりあえず無視することにする。
    まったく。
    どうしてこんな優しいあたしにそこまで怖がる必要があるのよ!
    「だvvそうよvv」
    にこにこと笑いながらナーガたちにいうユニットの言葉に。
    「―ふっ。なるほど。」
    続いてナーガが。
    ゆっくりと間合いをとりながら移動し始める。
    「・・・・なるほど、やるしかない。ということですね。」
    瞳に鋭い光を宿し、ゆるりと動き始めるマリア。
    「それじゃ、手加減して、黒こげの辺りでv」
    あたしが足を止めるのと同時に。
    マリアとナーガも足をとめる。
    「うう・・死ぬかと思いました・・。」
    「ひどいぞ!?いきなりあれは!リナ!」
    抗議してくるガウリイ。
    「あらvv何のことかしらv」
    ・・・今の、リナの攻撃だっただろうが・・・。
    そんなことをぶつぶついっているガウリイだけど。
    あたし、精神世界からどついただけなんだけどvv
    本当に面白いわv
    このガウリイもvv
    あたしと一緒にいることで、さらにその感覚に磨きがかかってきているしねv
    『どうやら、全員、やる気満々のようです!
      さあ、勝ち残るのは一体だれが!?』
    あたし達の意図をまったく理解してないカイナム。
    『それでは、いよいよ、決勝戦!ファイト!』
    『火炎球(ファイアーボール)』
    「でやっ!」
    「おほほほほ。」
    ナーガとマリアの呪文が重なり。
    ガウリイが剣を一閃させる。
    ゼロスは扇をパタと仰ぐ。
    その衝撃波で。
    なぜかあたりに轟音とともに。
    風が巻き起こる。
    あたしとユニットが指を鳴らすのと同時に。
    生み出された、四つの光球は虚空を貫き。
    衝撃波も同じく。
    ドグガグワァァァァン!!!!
    熱と炎を炸裂させて。
    さらに風の刃が切り刻んでゆく。
    ちょっとした竜巻レベル10以上の威力の風なんだけどvv
    吹っ飛んでゆく、コロシアムの壁と。
    なぜかその程度で、何人かの観客までもが飛んでゆく。
    観客たちの悲鳴が巻き起こる。
    『―な・・何を!?』
    うろたえまくっているカイナムの声。
    かまわずに次の呪文を唱えているマリアとナーガ。
    『・・え・・ええい!こうなったら!かまわない!やれぃ!』
    ようやく、あたし達の目論見に気付いて。
    あわてて指示を出すカイラム。
    彼の指示に下勝手、あたし達に雨と矢を降らす。
    つもりだったようだけどv
    そんなことは起こらない。
    驚愕の表情を浮かべているカイナム。
    『どうした!?やれ!?』
    答えたのは、ナーガとマリアの攻撃呪文。
    炎が猛り、風邪が逆巻き。
    冷気が逃げ惑う客たちを包み込む。
    「暴れてもいいですか?」
    あたしに聞いてくるゼロス。
    「いいわよv」
    「そうそうvvここ、何があってもいいように、結界張ってるしv」
    あたしとユニットの言葉に。
    なぜか、汗を浮かべつつ。
    ・・・芸が細かいというか、何というか。
    まあ、精神本体から、本気で汗流しているようだけど。
    ゼロスは。
    「それでは、ちょっと、遊ばせてもらいますvv」
    にこにこいって、笑いながら、扇子をあおっているゼロス。
    辺りかまわずに、虚空から、傷をうけ、倒れこむ人々。
    ごばぁ!
    鉄柵がへし折れて、熱い石壁が砕かれたその向こう。
    隠し部屋に潜んでいたカイナムと十人ほどの男達。
    「・・・・なぜ?」
    「あら、当たり前の展開じゃないのよv」 
    「そうそうvv別にいくら暇だからって。
      あんた達の思い通りに動くなんて、いやってだけvv
       それに、ここをつぶしたほうが、面白いしvv」
    あたしの言葉に続けてユニットがいう。
    この容姿で、十代前後の子供の姿で。
    にこにことユニットがいうと。
    結構、様になってるのよねぇ。
    どうでもいいことだけど。
    「まあ、ここでの見世物は殺人ショーですからねぇ。(はあと)」
    にこにこにこ。
    ―ザシュ。  
    ギャァァァ・・・・。
    ゼロスの言葉とともに。
    別のところから悲鳴が巻き起こっているけども。
    何もないのに、いきなり腕をもがれて。
    のた打ち回っている人々の姿があったり。
    
    ここで行われているのは、ファイトというよりは殺人ショー。
    まあ、今まで、百数十人があたしのところ来ていたりするんだけど。
    まあ、大概は、あたしのとこに来るよりも。
    ここに留まって、どうにかカイナムに復讐しよう。
    という存在が大半で。
    このままここに滞留しているんだけどね。
    その魂は。
    まあ、あたし達にとっては、雑魚にもならないオーガだけど。
    なぜか、あの程度のことで、
    並の魔道士や女戦士では、嬲り殺しにされていたりする。
    そして、優勝者にも、疲れているところに。
    最後の見世物として、潜んだ相手に矢を射かけさせる。
    そんな手段を用いているこのイベントの内容。

    とりあえず、戦いを承知する振りをして、最初の一撃で。
    潜んでいる射手や刺客達を倒したに過ぎない。
    別に気配と場所を捉えるなんて、簡単なことだし。
    普通、誰にでもできることなんだけどねぇ(はあと)
    呪文の相互干渉が起きないように、黒こげ。
    という言葉で、炎の呪文を使うようにとそれとなく指示をだし。
    そんなこんなで、次の攻撃を繰り出してゆくあたし達。


    「それに、第一♪」
    にっこりと。
    「全員と戦って、金貨二百枚、もらうよりv
      ローズクライントをつぶして、
       お宝没収したほうが、楽しいし、儲けも多いしねv」
    「それに楽だしねv」
    にこにこというあたしとユニットの言葉に。
    「・・ふっ。これはまた、ずいぶんと甘く見られたものですね・・!」
    隠し部屋からユラリと歩み出てくるカイナム。
    その手には、数本のナイフをもって。
    そして、片手で、かるく髪をかきあげて。
    「私の組織をつぶすほうが簡単だ・とは。
      オーガを偶然にあっさりと倒したりした手際は認めてあげますが。
       自信過剰もそこまでいくと、少々鼻につきますね。
         ―もっとも―。」
    小さく嘲笑し。
    「あなたが、伝説の盗賊殺し(ロバーズ・キラー)リナ=インバース並の、
     力でももっている。というのなら話しは別ですけどね。」
    『・・・・・・・・・。』
    思わず脱力しているゼロスとガウリイ。
    「あ・・あのぉ・・・・・・(汗)」
    声を震わせているゼロス。
    「どうしました?」
    「あら♪それ、リナのことよv」
    にこにこというユニット。
    「・・・・・・・・・・・・・。」
    その言葉にポーズをつけたまま、固まっているカイナム。
    「あら♪食堂で、ナーガやユニットが、あたしのことを
     『リナ』って呼んでいたでしょvv」
    くすくすと笑うあたしの言葉に。
    「・・・・・・・・・・。」
    さらに無言になっているカイナム。
    「これは♪かなりの負の感情ですねぇv」
    「魔族みたいなことをいわないの。」
    そんなゼロスに突っ込みをいれているナーガ。
    というか魔族だし。
    ゼロスはvv
    くすくすくす。  
    「やっぱり、名前だけが同じの別人と思っていたようねvv
     噂だけ聞いて、リナに持っているイメージと違うからってv」
    くすくす笑っているユニット。
    まあ、あたし達はそれに気付いていたけどねvv
    「・・・・・・・・・・・・・・。」
    さらに無言になり、ぶるぶると震え始めているカイナムだし。
    「いるのよねぇ。なぜか、そういう誤解をしている人って(はあと)」
    「・・・・マヂ・・ですか?」
    長い硬直からとけ、震える声でとうカイナム。
    「じゃvv今からそれを証明してあげるv」
    「そねvvちょっと遊びますかv」
    にっこりと微笑んだあたしとユニットの言葉に。
    「でぇぇぇ!!!?無茶は止めてくださいぃぃ!
     お二人ともぉ!!!!?」
    なぜか悲鳴を上げるゼロス。
    「ちょっとリナ!ユニットちゃん!
     手加減はしてよ!か弱いんだから!私は!」
    そんなことをいっているナーガ。
    「・・え・・え・・・えっ?」
    わかってないマリア。
    『えいvv』
    ドドォォォォォン!!
    グラグラグラ・・・・。
    ズドドドォ・・・・・。
    辺りに、朱金色の雨が降り注いでゆく。
    そして、虹色の雨も。
    なぜかそれに触れると。
    音をたてて、がらがらと建物が崩れていっていたり。
    人々の体の一部が掻き消えたりしていたりするけど。
    「あらvvこの程度くらいvvよけなさいよねvv」
    「そうそうvvそこのガウリイさんってvv
     ほらvvよけきってるしvv」
    降り注ぐその雨のことごとくを。
    剣で霧散させていっているガウリイと。
    なぜか、悲鳴をあげつつ、錫杖を振りかざしているゼロスの姿。
    

    ものの数秒もしないうちに。
    建物は消滅し。
    あっさりと壊滅しているし。
    ・・・・手ごたえがないわね・・・・・。



   なぜか、宿の一室で。
   うんうん唸っているゼロスとガウリイを寝かしておいて。
   あたし達は別の部屋にて、座談会。
   「おーほっほっほっ!今回はなかなかに悪くなかったわね!」
   ローズクライントから奪ったもとい、没収した、人の中でいうところの。
   お宝を前に。
   高笑いをあげているナーガ。
   とりあえず、ナーガとマリアは、思ったよりも、  
   予想以上にそれがあったので、上機嫌になっていたりする。
   只今、四人で山分けをしているのだが。
   「けど、まさか、あのカイナムが組織のボスだったとはねぇ。
     てっきりただの下っ端だと思ってたのに。
      スカウトから司会までこなすなんて。
       律儀よね。おーほっほっほっ!
        さすがにこの私のセンスを理解しただけのことはあるわ!」
    金貨をつかみつつ、ナーガが高笑い。
    「本当ですよねぇ。最初からそうと知っていれば。
      やはり玉の腰を狙う。というのも考えたんですけど。」
    ぴく。
    マリアの言葉に硬直しているナーガ。
    「あら、いわなかったっけ?(はあと)」
    「普通、見ただけで分かるでしょ?(はあと)」
    にこにこというあたしとユニットの言葉に。
    「・・・・何で見ただけでそんなことがわかるのよ?」 
    なぜか疑問の表情を投げかけてくるナーガ。
    「まあ、見なくても、知ろうと思えば、知れることなんだけど。
     ―何分、ここ、私のとこじゃないからねぇv
      ま、関係ないけどねv」
    「まあねぇ。ユニット、別のところのあたしと同じ存在なんだし。」
    さらりといっているユニットとあたしの会話に。
    なぜか。
    『??』
    疑問符を投げかけているマリアとナーガ。
    「ま、気にしないvv気にしないvv」
    「そうそうvv悪も滅んで一件落着v」
    いいつつ。
    「そういえば、ユニット?あんたこれからどうするの?」
    あたしの問いに。
    「え?ああ、ナーガが、ゾアナ王国に行くっていってるからvv
      しばらくついていこうかとv」
    にっこりといってくるユニット。
    そーいえば。
    あそこ、今、軍備強化してるのよね(笑)
    金貨を分けていたユニットの手が止まる。
    四人で分けると、金貨が一枚余っていたり。
    しばしの沈黙。
    「あら♪どうやら一枚、あまりすわね。」
    にこにこと微笑みつついっているユニット。
    「そのようね。」
    『あははははは。』
    ナーガとマリアの和やかに聞こえる引きつった笑いが漏れてゆく。
    「けど金貨一枚って、子供のお小遣いみたいな金額ですよね。」
    にこやかにいっているマリア。
    「ふっ。けど、子供に多く持たせるのは。教育上。
      よくないわね。それよりも、大事なのは、年長者を立てる。
       という気持ちじゃないかしら?」
    胸を張ってナーガ。
    年長者でいくんなら。
    完全にあたしとユニットが先なんだけどねぇ(笑)
    「あら、相手が地下組織だって気付いてなかったのは、誰たちかしらv」
    「くすくすくす。」
     にこにこというあたしとユニットのその台詞に。
    ふたたび沈黙が落ちてゆく。

    『あははははは。』
    互いに見合いあいながら、笑っているナーガとマリア。
    
    「あらvv最後の最後でまた楽しめそうよねv」
    「参加する?リナ?(はあと)」  
    「もちろんv」

    宿の一室に。
    何が起こっても、大丈夫なように。
    というか、あたしがここで遊んでいるの。
    簡単に知られても面白くないからねぇ。
    宿全体にと結界を張っておく。
    まあ、別に壊れても、瞬時に再生させればいいだけなんだけどv
    さすがに、まだガウリイが、あたしの正体。
    完全には気づいてないから、それはそのままのほうが面白いしねv

    ナーガとマリアが金貨一枚を巡って死闘を開始してゆく中で。
    あたし達も面白そうなのでそれに参加してみたりしてvv


    うーんvv
    結構、いい、暇つぶしになったわよねvv




   結局、金貨がなぜか攻撃の中で、消滅してしまったので。
   その結末は何ともいえないんだけど。
   というか、あたしの懐にはいったんだけどねvv



   「あら、ナーガ、アメリアにあっていかないの?」
   マリアはマリアで、また次の犠牲者・・もとい。
   恋の相手を見つけるといって、宿を出て行き。
   アメリア達が戻ってくるのを待たずとして。
   ナーガとユニットも出かける準備をしていたりする。
   「ふ。まあね。少し気になることがあるのよ。」
   ナーガ、一人で、ゾアナ王国の偵察、するきのようねvv
   「それじゃあねvvリナvvまったねvv」
   にこにこというユニット。
   
   一応、見送りに、なぜか姿の薄いゼロスも出てきていたりするけど。
   今だにガウリイは寝ているけどね。


   
   「只今ぁ!リナさん!」
   「・・どうしたんだ?ガウリイの旦那は?」
   なぜか、黒こげになって、ベットに横たわっているガウリイをみつつ。
   ゼルガディスが聞いてくる。
   「ああ、ちょっと、呪文があたっただけよv」
   「・・・・深く追求しないでください・・・。」
   なぜか涙を流していっているゼロス。
   ナーガたちが宿を出発して。
   その日の夕方。
   アメリアとゼルガディスとが戻ってくる。
 
   「そういえば、リナさん!話しに聞いたんですけど!
     このあたりに、ローズクライントという悪の組織があるそうなんです!
     リナさん!正義を広めにいきましょう!」
   その日の夜の夕食時。
   アメリアがそういってくる。
   「あら、それなら、あんた達を待っている間に。
     ちょっかいかけられたから、もう壊滅させたわよv」
   にっこりというあたしの言葉に。
   「ええええええ!!!!!!
     そんなぁぁぁぁ!!!!
      リナさん、私も誘ってくださいっていったじゃないですかぁぁぁ!
       そんなの正義じゃないですぅぅぅ!」
   アメリアの叫びが、宿屋の食堂にこだましていった。



   「それで?何か情報、つかめましたか?」
   「・・何で貴様に話す必要がある?」
   にこにこと問いかけるゼロスに不機嫌に答えているゼルガディス。
   ・・・異世界の存在・・か。
   興味を引かれたのはその文献。
   とりあえず、あそこで彼らが読める文字の資料は。
   白霧や穹窮、そして、闇を撒く者。
   その程度のことだったんだけどね。
   彼らの世界のちょっとした知識だけvv


   「とりあえず、写しは許可が出た奴はやってきた。
     ・・あとは。」
   「セイルーンにいって、何かこれが解読できないか。
     捜してみるつもりです!」
   そんな会話をしつつ。
   しだいに夜も更けてゆく。


   あたし達が次ぎに向かうのは、
   とりあえず、目指すはセイルーンシティ。
   まあ、のんびりと歩いて暇つぶしをしながらいくとしますかvv
   結構人間ライフ、これだから楽しいのよねvv


                       〜嵐の前に偏終わり♪〜
    
    


#####################################

  あとがき:
     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
     ・・・・・・・・・・・・・・・・。
     ・・・・・・・・・・・・。
     な・・・・なんか、ゼロスが異様に・・・目立ってる?(汗)
  エル:なぜか、ストレス解消!とばかりにやってるからねぇ。
     ゼロスは。
   姫:というか、わざわざエルと行動を共にしなくても、
     先にセイルーンに行けばいいのにねvv
   薫:・・・何でも、獣王から、
     『エル様がセイルーンに向かわれたそうだから。
      一緒にいって、お供しろ。』
     と命令受けてるよーですよ・・?
     まあ、あの一件(セイルーンとゾアナ王国)の後に。
     機密命令で、ゼロスに命令・・魔王から下りますけど・・・・。
     ともかく、一緒にずっと行動しろ!と・・(汗)
   姫:・・私が登場している割に・・・・。
     活躍してないのは・・なぜ?(はあと)
   薫:・・ぎくぅぅぅ!!(滝汗)
     あ・・あははは(滝汗)
     私には、エル様とすみれちゃんの、力のシーン!
     表現力はできません!(こら!)
     何しろ偉大なるお二方の力なんて・・ええ・・(滝汗)
  エル:ちゃんとあたし達を活躍させなさい!
   姫:そうよ!
   薫:ひぇぇ!
     そ・・それでは!!
     次回!
     白い暗殺者です♪霧柄さん、リクどうも♪
     それでは!!
     ひ・・ひぇぇ!!
エル&姫:まちなさぃ!というか逃げられないわよvv
  

  ―どごめすっ。


  何かがつぶれる音がして・・・・・。


  幕・・・・・・。


   
   
   

   
   

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23291後書き前書きでの暴力にお困りの方に♪(大嘘)奈月るり E-mail URL2002/11/13 16:40:25
記事番号23288へのコメント

 こんにちは、かおさん。
 漫遊記、お待ちしておりました♪
 最近ユニットさんのファンになりつつある奈月です♪
 今回の番外編はゼロスさんが目立って、そのせいでいつも通り(←おい)の流血沙汰になってお疲れ様です。(←日本語変)
 そこで、ちょっと。
 エル様、ユニットさん。二人が暴れているのを、いつも楽しく拝見していますが、かおさんをどつくと回復にかかる時間分小説の打ち込みが遅れてしまうような気が・・・なので、やっぱりどつかれるのはSさんたち部下の役目に戻しましょう♪

匿名:『でぇえぇぇえぇええぇええええぇぇええぇっ!!!!!??』

 それと、かおさん。武術を習うと、後書きでのエル様の部下(魔王や龍神)レベルの人たちだったらやり過ごせるので、結構お勧めです。
 ちなみに、余談ですが私は合気道4段、柔道・少林寺ともに黒帯、空手県大会優勝・・・あとは、長刀や剣道の有段者という恐るべき友人(♀)に、軽い手ほどきを受けております。(小学生のときに、肩の関節をはずされた・・・(涙))
 でも、いろいろ言いましたが、やっぱり作者をどつくのもエル様の習性(?)の一つ。これでどうにかなるとは思わないので、後書きの流血沙汰もかおさんの書く小説の醍醐味の一つとして堪能させて頂きます♪(←なら書くなぁっ!)
 私の場合は、セイラさんがいれば暴力は止めてくれるので、とても助かってます♪
 たまには、止める側のキャラを創ってもいいですよね。
 あ・・・なんか、全然感想に・・・・・・(←一人で関係ないことしゃべってた人)
 そ、それでは、投石される前に逃げたいと・・・(←おまえはぁっ!)
 これからも頑張って下さい。


     【奈月るり】


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23297運動音痴だからなぁ・・・(実話)かお E-mail URL2002/11/13 21:54:45
記事番号23291へのコメント

こんにちわ♪奈月さん♪
またまたこちらにもレスどうも♪
> 最近ユニットさんのファンになりつつある奈月です♪
きゃぁぁぁぁ♪ありがとうございますぅぅぅ♪
ふふ♪育てているキャラ(まあ、幼稚園、小学校から持っているキャラだから・・汗)
を気に入っていただけるとうれしいのです♪うふふふふ♪
 姫:お世辞だって・・・。
 薫:お世辞でもうれしいのです!(きっぱり!)
> エル様、ユニットさん。二人が暴れているのを、いつも楽しく拝見していますが、かおさんをどつくと回復にかかる時間分小説の打ち込みが遅れてしまうような気が・・・なので、やっぱりどつかれるのはSさんたち部下の役目に戻しましょう♪
・・・・・というか・・・(汗)
いらないことをしているからです・・(汗)
小説読みふけってたり、ネットゲームしてたり・・(まて!)
あと、チャットをやってたり・・(かなりまて!)
あと、他の小説打ち込んでたり・・(汗)
あぅあぅあぅ・・(自覚はある)
あ、でもいいなvvそれvv
Sに代行vv
 S:まてぃぃ!
武道かぁ(一発変換葡萄とでる・・爆!)
私は運動音痴だからなぁ・・(実話)
ふっ・・(遠い目・・・・・)
> たまには、止める側のキャラを創ってもいいですよね。
・・・止めるとすれば・・・ファーか美智絵?(まてぃ!)
(もう一人の混沌を統べるもの・・まて!)
今回、なぜかゼロスが目立ちまくってます・・はい(まてぃ!)
ま、それはご愛嬌ということで♪(かなりまて!)
打ち込みスピード・・・・。
どーにかおいおいと頑張りますのです・・はい(滝汗)
それでは、干渉とこちらへのレス、ありがとうございます♪
それでは♪

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23294ゼロス・・・あんた似合いすぎやリナ&キャナ E-mail 2002/11/13 21:20:48
記事番号23288へのコメント

>  こんにちわ♪
こんばんはですぅ〜〜


>   「・・ひょっとして恋ですか?」
>   「そう!それです!」
>   ゼロスの言葉に、ぴっとこちらを指して。
>   まあ、ゼロス、恋だの愛だのといった言葉くらい。
>   簡単に言えるからねぇ。
>   ・・・・なぜか下級の輩は、この程度で死んだりもするけれど・・・。
>   ・・・・情けない・・・。
っていうか・・・
魔族って、そういうもんなんすか・・・


>   「よぉく、お分かりになりましたね。」
>   感心するマリア。
>   「・・普通、分かるだろ?」
>   突っ込んでいるガウリイ。
ガウリイに言われたくはない気が・・・


>   「あら、リナじゃない。あら?そこの男性。
>     リナの彼氏?」
>   ガウリイとゼロスをみて言ってくるナーガ。
ナーガ・・・
ちなみに、『どっちを』指して言ってるのかな?(笑)


>   いって、ガウリイの手をとって、キスをしていたりする。
>   ・・・うぞぞぞ。
>   そのまま、鳥肌がたち、硬直しているガウリイ。
>   あ、楽しいv
>   「ちょっとまて!俺は男だ!」
>   「わかってますよ。男の振りをしていても。
>     こんな世の中です。男の振りをなされて、
>      旅をしているのでしょう?
た・・・確かにガウリイは長髪だが・・・
気付け!!体格その他で!!


>   にこにこというゼロスの言葉に。
>   「―そうでしたか。愛らしいお嬢さん。
>    あなたも、嫉妬はなさらないでくださいね(はあと)」
>   いって、ゼロスの手にかるくキス。
>   ・・・・ぴし。
>   あ、ゼロス、凍ってるしvv
うぁ・・・被害者その2だ・・・
こいつも、魔族だから正確には男性女性ないんだろうけど・・・


>   「そんなに私のことを気にかけてくださっているというのは。
>    光栄ですな。ならば、私もその想いに答え・・。」
>   「答えるなぁ!」
>   ガッス!
>   おもわず、剣のツカで、殴っているガウリイと。
>   杖で殴っているゼロスの姿。
>   うーんv面白いvv
なにが面白いって、ゼロス・・・
『杖で殴ってる』って、子供の喧嘩と同レベルですって。


>   「ふ。何をおっしゃいますやら。博愛主義に生きる私にとって。
>     女性の年齢などは関係ありませ!
>      下は三つくらいから、上は限度なく、
>        立派に許容範囲です!」
確かに上の『限度』ねぇなぁ・・・
エル様&ユニット・・・
何億年在ってるんだよ・・・


>   不満たらたらにつぶやくナーガに。
>   扇子を片手に、仰ぎながら、にこにこにとしているゼロス。
>   ちなみに。
>   ゼロスは、今、レースのついた、スカートとブラウスを着用しているが。
ちぃ・・・
チャイニーズスタイルじゃないんですね(笑)


>   「おや、エル様達、やっておられますねぇ。
>    なら、ぼ・・とと、私も、ほほ(はあと)」
>   いって、ぴっ。
>   扇子を開くゼロス。
>   その刹那。
>   その会場に、無数に出現する、レッサーデーモンやブラスデーモン。
>   ついでにいうと、媒体は、人間達。
媒体人間って・・・
人間は自我が強すぎて、本来レッサーデーモンには・・・
まさかとは思うけど・・・ドゥールゴーファと同じ方法使ってないだろうなぁ・・・?


>   ・・・・うーん♪
>   やっぱり、魔族に向いてますvv
>   このマリアさんvv
>   などと感心しているゼロス。
お願いします。やめてください。
彼女が魔族になったら、めっちゃくちゃ怖いことになりそう・・・ってか、えぐそうだし・・・


>    「あらあら、リナ、ちょっとは手加減しないと。
>     ゼロスはともかく、ガウリイ、死んじゃうわよv」
>    にこにこといってくるユニット。
>    「あらvv大丈夫よvvなぜか、ゴルンノヴァが、
>     ダメージ吸収しているからvv」
>    なぜか。
>    ガウリイが受けたダメージは、代行して、率先してゴルンノヴァのやつが、
>    受けてるし。
苦労してますねぇ・・・
異世界の魔王とは言っても、エル様にかかっては・・・(汗)


>    「まあ、ここでの見世物は殺人ショーですからねぇ。(はあと)」
>    にこにこにこ。
>    ―ザシュ。  
>    ギャァァァ・・・・。
>    ゼロスの言葉とともに。
>    別のところから悲鳴が巻き起こっているけども。
>    何もないのに、いきなり腕をもがれて。
>    のた打ち回っている人々の姿があったり。
確かに『殺人ショー』だなぁ・・・これは・・・
ただ、ショーを見ている観客に問題があるって・・・


>    「けど金貨一枚って、子供のお小遣いみたいな金額ですよね。」
マリアよ。念のため。
金貨1枚=4万円だぞ・・・(汗)


>    にこやかにいっているマリア。
>    「ふっ。けど、子供に多く持たせるのは。教育上。
>      よくないわね。それよりも、大事なのは、年長者を立てる。
>       という気持ちじゃないかしら?」
>    胸を張ってナーガ。
>    年長者でいくんなら。
>    完全にあたしとユニットが先なんだけどねぇ(笑)
ねぇ、と言われましても・・・(汗)



マリアのキャラクターも笑えますが、なんと言っても今回は、めっちゃめちゃノリノリなゼロス!!
嬉々として女装を楽しむ彼の姿は・・・なぜか涙が出てくるのはなぜでしょう?(笑)

では、失礼いたします〜
お騒がせいたしました〜〜

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23298リクありがとうなのでした♪かお E-mail URL2002/11/13 22:11:03
記事番号23294へのコメント

こんにちわぁ♪リナ&キャナさん♪
リクエストいただきました、嵐の前に。
でしたが(汗)
ご希望に添えるものでしたでしょうか・・(汗)
>>   ・・・・なぜか下級の輩は、この程度で死んだりもするけれど・・・。
>>   ・・・・情けない・・・。
>っていうか・・・
>魔族って、そういうもんなんすか・・・
まあ、ことごとく弱いものは、そんなものでしょう。
(かなりまて!)
 姫:Sの弱体化が原因でねぇvv
 S:しくしくしく・・。
>>   「あら、リナじゃない。あら?そこの男性。
>>     リナの彼氏?」
>>   ガウリイとゼロスをみて言ってくるナーガ。
>ナーガ・・・
>ちなみに、『どっちを』指して言ってるのかな?(笑)
ナーガ・・ガウリイと出会うのは二度目です(まて!)
はい(だからまて!)
でも、忘れてるというか、からかってます♪
(エル様相手に無謀な・・汗)
>>   「ちょっとまて!俺は男だ!」
>>   「わかってますよ。男の振りをしていても。
>>     こんな世の中です。男の振りをなされて、
>>      旅をしているのでしょう?
>た・・・確かにガウリイは長髪だが・・・
>気付け!!体格その他で!!
ははははは(汗)
気づいてないカイラムにお悔やみの花束を・・(まて!)
>>   ・・・・ぴし。
>>   あ、ゼロス、凍ってるしvv
>うぁ・・・被害者その2だ・・・
>こいつも、魔族だから正確には男性女性ないんだろうけど・・・
私の中では、精神生命体でも、一応、あるのではないかな?
という感じを受けてますが。←自分の意見。
まあ、実体はどうにでもなるとして。(まてまて!)
>>   うーんv面白いvv
>なにが面白いって、ゼロス・・・
>『杖で殴ってる』って、子供の喧嘩と同レベルですって。
何かに八つ当たりもしたくなりますよ(まてぃ!)
何しろ、ここにはエル様が・・・(笑)
>確かに上の『限度』ねぇなぁ・・・
>エル様&ユニット・・・
>何億年在ってるんだよ・・・
数え切れないほど経過しているでしょうね・・(汗)
ビックバンを起こしたのも彼女達だし・・(汗)
奥というか、すでに言葉がないほどに・・・(汗)
>ちぃ・・・
>チャイニーズスタイルじゃないんですね(笑)
あれは、ありますので♪本編に♪(かなりまてぃ!)
(二度目のセイルーン偏から小説とテレビがごっちゃとなっている・・笑)
>>   ついでにいうと、媒体は、人間達。
>媒体人間って・・・
>人間は自我が強すぎて、本来レッサーデーモンには・・・
>まさかとは思うけど・・・ドゥールゴーファと同じ方法使ってないだろうなぁ・・・?
ゼロス:ああ、そのことですか?
    いやぁ、以前、エル様に力をあげていただいているので。
    このくらい簡単になってるんですよ。僕v
    生きているままでもv
    ちなみに、その魂。
    それも有効利用してあげますけどねv
    どうつかうのかは秘密です(はあと)
 薫:・・・エル様が子供のころ(ここに来てニ三年経過したとき)
   ・・・ふこう・・とと。幸運にも。
   ゼロスがお供に選ばれたのです・・・(汗)
   暇つぶしの世界漫遊に・・(滝汗)←はやく幼少期、打ち込みましょう・・(汗)
>>   ・・・・うーん♪
>>   やっぱり、魔族に向いてますvv
>>   このマリアさんvv
>>   などと感心しているゼロス。
>お願いします。やめてください。
>彼女が魔族になったら、めっちゃくちゃ怖いことになりそう・・・ってか、えぐそうだし・・・
・・・・・冥王に近い存在になったりして・・・(汗)
というか、ゲットして、そのまま殺して・・の繰り返し・・か?(汗)
>>    なぜか。
>>    ガウリイが受けたダメージは、代行して、率先してゴルンノヴァのやつが、
>>    受けてるし。
>苦労してますねぇ・・・
>異世界の魔王とは言っても、エル様にかかっては・・・(汗)
まあ、仕方ないでしょう!(きぱり!)
一応、闇を撒く者の腹心だしなぁ・・ゴルちゃん・・(まて!)
>確かに『殺人ショー』だなぁ・・・これは・・・
>ただ、ショーを見ている観客に問題があるって・・・
今回に参加したのを不運とのろってもらいましょう(こらこら!)
>>    「けど金貨一枚って、子供のお小遣いみたいな金額ですよね。」
>マリアよ。念のため。
>金貨1枚=4万円だぞ・・・(汗)
大金ですよね・・・いいなぁ・・・・(切実に・・)
>マリアのキャラクターも笑えますが、なんと言っても今回は、めっちゃめちゃノリノリなゼロス!!
この回は、ゼロスが暴走してました(かなりまてぃ!)
>嬉々として女装を楽しむ彼の姿は・・・なぜか涙が出てくるのはなぜでしょう?(笑)
何か、ゼロス、苛めるのはかきやすいんです。
あのキャラクターだから、何をやっても許されるしvv(こらこら!)
結構想像しつつ、これ、書いてたりして・・(笑)
ではでは、リクに合ってなかったですが♪
とりあえず、嵐の前に偏でした♪
それでは、本当にリクエスト、ありがとうございます♪
ではでは、失礼しますのです♪

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23476エル様漫遊記・番外編・第36話(霧柄さん、リクどうもv)かお E-mail URL2002/11/25 22:21:31
記事番号23287へのコメント


  こんにちわ♪
  ようやく一年かかっていた(こらまて!)
  長編、リナ達の干渉も終わって(かかりすぎだってば!)
  しばらくは、ページの小説と、これに専念するのです♪
  というわけで(どーいうわけだ!?)
  エル様漫遊記・番外編♪
  今回は、スペシャル10巻♪
  白い暗殺者です♪霧柄さん、リクどうも♪
  それでは、いっきます!!


  時間率は。
  ミプロス島から戻った、リナ達一行!
  というわけで(まてまて!)
  メンバー。
  ナーガ、リナ(エル様)スミレちゃん♪
  それでは、いっきます!


######################################


       エル様漫遊記・番外編    〜白い暗殺者偏〜


   

    どぉぉんんん!

   夜の静けさと、人々の眠りを打ち破る。
   一見平和そうなとある町の小さな宿屋。
   んっふふふふ。
   何か楽しそうなことが起こってるじゃないのよ。
   思いつつ、一瞬のうちに服を着る。
   「リナ=インバース!そこにいるのは分かってるのよ!
    顔をみせなさい!」
   よく通る女の声が、窓の外から聞こえてくる。
   「何かよう?」
   「きゃぁぁ!!?」
   ・・・・どで。
   あ、落ちてるしv
   二階の窓の前にと。
   呪文で浮いていた彼女は。
   いきなりあたしがその真後ろに出現したところ。
   なぜか驚いて、地面にまっさかさまに墜落してゆく。
   長く伸ばしている銀の髪が。
   残像を描くように。
   空にと舞ってゆく。
   むくっ!
   あ、起き上がったv
   「お・・おのれ!リナ=インバース!
     いきなりの不意打ちとは、やはり噂に違わぬ人ね!」
   いいつつ。
   ぱんぱんと服をはたいている彼女。
   そして。
   ふわり。
   そんな彼女の横に降り立ったあたしに向かい。
   「―聞けば、少々魔法が使えるくらいで、
     あっちこっちで盗賊倒したりして、いい気になってるようね。」
   いいつつ。
   あたしが泊まっていた隣の部屋の壁を指差しているローザ。
   もっともポピュラーすぎて。
   魔法ともいえない、火炎球で、こげて壁が吹っ飛んでいる。
   「あれは、ほんの挨拶代わりよ。今日はゆっくりと眠りなさい。
     明日は、多分、貴方の最後の日になるから。
      貴女は、この私―ローザ=ライマンが必ずしとめて上げるわ!」
   どうやら、退屈しのぎにはなりそうよね。
   いるのよねぇ。
   なぜか。
   ちょっと有名になったくらいで、自信満々自意識過剰になって。
   名前が売れている存在に挑戦して名前を挙げようとする存在って。
   どこにでもv
   まあ、あまりあたしはここでは派手にしてないものの。
   それでも、このあたしに挑戦してくるような人間とかって、
   結構いたりするしv
   それがまた楽しいからねぇ♪
   以前など。
   ツエツエバエの魔道的考察のレポートで。
   有名になった、魔道士が挑戦してきたことなんかもあったりしたけど。
   とりあえず。
   一年間、ツエツエバエにと変えてみたりして、遊んでみたりとかv
   ・・・・なんか、その前に。
   ハエたたきでつぶされてたりしたりもしたけど。
   関係ないしv
   何か、その後。
   ハエの保護をとかいって。 
   ハエ保護団体とか作ったりしてたりするけども。
   まあ、そこはそれ。
   ローラがそういった直後。
   「オーホッホッホッ!笑わせてくれるわね!
     ローザ=ライマン!あなたがリナ=インバースを倒すですって!?」
   横の民家の屋根の上。
   すくっとたっている黒い影。
   隣の部屋にいたんだけど。
   演出効果狙いで。
   わざわざ宿をでて。
   隣の民家の屋根に上っているナーガ。
   ・・・・・フィル・・面白い育て方してるわよねv
   本当にv
   余談だけど。
   このナーガの妹も。
   こーいった、高いところによく登る。
   まだ、正式にはあってないけどねvv
   ナーガはローザをビシィ!と指差し。
   「リナ=インバースは、その宿命のライバルのあたし!
     白蛇のナーガが倒すことになってるのよ!
      横からの割り込みはやめて欲しいものね!」
   あらあら。
   「・・・・そーいや、そんなこともいってたわねぇ。
     初めてあったときなんかは、挑戦者。
      自称あたしのライバルだったわねぇv無謀なことにv」
   くすくすというあたしの言葉に。
   「リナ!そんなくすくすと笑いながら言わないでよ! 
     それに!今でも私はあなたのライバルなんですからね!」
   「あらvじゃあ、相手する?」
   「・・・リナちゃん、ひどい・・・。」
   いきなり低姿勢になるナーガ。
   うーん。
   楽しいv
   「ま・・ともかく!」
   あ、復活してるし。
   「何にしても、あなたがリナを倒すなんて、到底無理な相談ね!
     おとなしく、あきらめて家にでも帰って寝ている方が・・。」
   「爆炎舞(バーストロンド)」
   ヅドム!
   振り向かずに、放った、ローザの一撃が。
   まともにナーガを直撃する。
   ドガン!
   プスプスプス・・・・。
   ズリズリズルゥ・・・・。
   ・・・・・ポテム。
   こげたまま、屋根からずり落ちてゆくナーガ。
   「・・・・・リナ=インバース・・・・。
     いっちゃなんだけど・・。
      もう少し、友達は選んだほうがいいんじゃない?
        ・・・といっても。
         私に狙われた以上は、貴女の人生も先が見えているけど・・。」
   「あらあらvそれは、そっちのことじゃない?(はあと)」
   あらv
   「・・・・誰?」
   ローザのすぐ横に。
   気配も感じさせずに、佇んでいる少女が。 
   にこにことしつつ、ローザに話しかけている。
   内心汗流してるしv
   ローザは。
   こ・・この子・・・この私に気配・・・感じさせなかった?
   なんて思ってるけどv
   何当たり前のことを思っているのやらv
   「始めまして♪リナの親友のスミレよv」
   にっこりと握手を求めててをだしているユニット。
   「あ・・どうも。」
   つられて手を出しているローザ。
   「この子は、あたしの親友だけど。
     ナーガはどっちかというと、友達というより、暇つぶしの材料だからv」
   「そうそうv」
   「・・・・・・。」  
   あたしとユニットの台詞に。
   なぜか無言になっているローザ。
   「わ・・・わかったわ・・。いずれにしても・・明日・・・。」
   それだけいって。
   呪文を唱えて、空にと舞い上がってゆく。
   「おーほっほっほっ!フリーズアロー!」
   「ひぎゃぁ!?」
   復活したナーガの一撃を。
   まともに浴びて。
   凍りついたまま、地面にと落下してゆくローザ。
   「おーほっほっほっ!よくもこの私にやってくれたわね!」
   「くっ・・・!」
   ・・・チャリン。
   「・・・はっ!」
   ローザが投げた金貨に目を奪われて。 
   そのまま、ローザに逃げられているナーガ。
   「今回もちょっとは楽しめそうねv」
   「そうねv」
   とりあえず。
   いいつつ。
   そのまま掻き消えるようにと部屋に戻ってゆくあたし達。
   


   ミプロス島から戻り。
   しばしの休息をとっていたあたし達に。
   舞いこんできた、面白いこと。
   ちょっとは退屈しのぎにはなりそうねv


   
   「あら。ナーガさん。
     あの人知っているんですか?」
   にこにこにこ。
   分かっているのにわざと聞いているユニット。
   周りの人達が。
   あたし達3人をしばし呆然と見つめていたりするけども。
   宿の一階の食堂で。
   朝食をしながら、昨夜の話をしているあたし達。
   まあ、かなりの美少女だからねぇ。
   ユニット。
   気配を完全に遮断して、あたしと同じく隠しているとはいえ。
   その艶やかな黒い髪に、紅いレース状のリボン。
   黒に赤って、栄えるのよねv
   誰も気づいてないけど。
   このリボン。
   実は、ここの空間の物質ではないんだけどねv
   というか。 
   わざわざあのリボン。
   ・・・ユニット、自分で創りだして身に着けているのよねぇ。
   その大きなリボンがチャームポイントと化しているけど。
   「ローザ=ライマンって言えば。
     ライゼール帝国の宮廷魔道士よ。―元だけど。」
   ブランデーを満たしたカップを開けながら。
   さらりといっているナーガ。
   「かなり有名だったけど。何でも、二年ほど前に。元老院のメンバーが変わって。
    ソリがあわなくなって、国を出たって話よ。」
   「あら。そうなんだぁ。」
   にこにこにこ。 
   ぱくぱくぱく。
   にこにこしながら。
   果物を口にと運んでいるユニット。
   一応、このナーガ。
   セイルーンの第一王位継承者の、第一王女だけあって。
   国情などは性格に掴んでいるのよね。
   まあ、さすがに。 
   手段を選ばない、ローザに。
   それをたしなめるようにと、命令がでて。 
   それで、反発して。 
   ストライキ起こして、首になったんだけどね。
   ローザはvv
   まあ、そのストライキの方法が。
   王族を人質にとってだからねぇ。
   その人物がおおらかでなかったら。
   まず、人の世の中では、極刑ものよねv
   なぜか。
   「まあ、宮廷魔道士っていっても。
     全然力もってない存在もいることだしねv」
   いいつつ。
   ハムを一切れ口に運ぶ。
   礼儀作法にのっとり。
   静かに食事をしているにもかかわらずに。
   どんどんと増えているお皿の山。
   只今、三人で。
   軽く五十皿目と巡り行いているけど。
   まあ、どうでもいいことだし。
   なぜか、宮廷魔道士。
   というのは、見聞の広さなどを見込まれている知恵袋。
   ご意見番というのが一般的となっているなぜかここの人の世界。
   しかも、使える魔法というのが、明りとか治癒くらいという。
   呪文にもなってない魔術で。
   魔道士を名乗っていたりして。
   まあ、まったく魔術が使えなくても。
   魔道士名乗っている存在もいるしねぇv
   気付かない、雇っている存在も存在よねvv
   「まあ、いずれにしても。今日にでも仕掛けてくるわよ♪
     せいぜい、暇つぶしさせてもらいましょv」
   「そーねv」
   にっこりといった、ユニットとあたしの言葉に。
   「おーほっほっほ!このナーガ様が、返り討ちにしてくれるわ!
     おーほっほっほっ!」
   いきなり高笑いを始めているナーガ。
   ガタタタっ!
   その笑い声に。
   数名の人間が。
   そのまま、椅子から転がり落ちていたりするけども。
   そのまま、しばらく。 
   ナーガの高笑いが。
   部屋にと響いてゆく。


   「―待っていたわよ!リナ=インバース!」
   何も考えてないというか。 
   捻りがないというか。
   待ち伏せしてます。
   といわないばかりの状況の。
   森の中をゆく街道で。
   声と同時に辺りに無数の気配が生まれる。
   「『待ってたわよ!』じゃないわよ!」
   どごめぎゃ!
   ナーガの放った、とび蹴りが。
   茂みに隠れているローザの顔面を。
   ものの見事にヒットする。
   「明日にでもすぐに攻めてくる。みたいなことを言ってたにも関らずv
     あれから、五日♪何やってたの?(はあと)」
   にこにこにこ。
   笑いながら問いかけているユニット。
   彼女が宣戦布告をしてきてから。
   ここの惑星の時間率でいうところの、五日が経過している。
   まあ、あたしやユニットは分かってたから。
   何とも思わないけど。
   仕返ししようと、手をこまねいていたナーガは。
   五日も待たされて、腹がたっていたりする。
   「一人で戦うのが怖くなったので、人をお金で集めていたのよねv」
   くすくすというあたしの言葉に。
   「??何で知ってるのかしら?・・ふっ。まあ、そういうことよ。
     一人で戦うのが怖くなったんで、お金で人数を集めていたのよ!」
   あっさりと肯定しているローザ。
   そして、右手を高々と上げて。
   パチン。
   と一つ打ち鳴らす。
   それを合図に。
   茂みから出てくる人影。 
   たったの十数人程度。
   全員が、ダーク・グリーンの服に。
   同じ色の布で顔を隠している典型的な暗殺者スタイルだったりするけど。
   「おーほっほっほっ!まったく、笑わせてくれるわね!
     ただ人数を集めただけで、この・・。」
   動じることなく、ずずいっと前にでて。
   高笑いをしているナーガに構うことなく。
   「やれ。」
   まるっきり無視して、ローザの発した号令に。
   暗殺者達が、一斉にと動く。
   あるいは、突っ込み。
   あるものはその場で呪文を唱え。
   彼らの目標は、あたしのみ。
   あらあらあらv
   「くすv」
   パチン♪
   軽く、顔の横で。
   指を一鳴らし。
   ごごぅぅぅぅ!
   その刹那。
   あたしを中心に。
   ちょっとした些細なサイクロンが発生する。
   まあ、威力は、そこそこ、とある世界でいうところの。
   レベル8程度。
   それが、辺りにと、吹き荒れてゆく。
   『どわっ!?』
   なぜか。
   まともに、それの直撃うけて。
   そのまま、風に飲まれて。
   舞い上がっている暗殺者達などの姿。
   ソレと一緒に。
   周りの木々なども飛んでいったりしているけど。
   「木々はもどしておきましょうねv」
   にっこり。
   パチン♪
   にっこりと笑い。
   ユニットも顔の前で指を一鳴らし。
   その刹那。
   何ごともなかったかのようにと。 
   飛ばされていた木々は。   
   元通りにとなってゆく。
   「ななななななななな!?」
   なぜか。
   辺りに吹き荒れる、竜巻をみつつ。
   なを連発しているローザ。
   ローザの視界には。
   竜巻に巻き込まれ。
   全身を切り刻まれていたりする人間の姿や。
   面白いことに、酸欠状態になっている暗殺者のメンバーなど。
   それらは。
   ものの見事に、巻き込まれ。
   上空で、ぐるぐると踊っていたりする。
   ちゃっかりと、防御呪文を唱えているものの。
   巻き込まれそうになって、冷や汗流しているローザに。
   「少しは人の話を聞きなさいよ!」
   どがし!
   竜巻も何ともせずに。
   前口上を無視されて。
   怒ったナーガが、ローザの横から蹴りを入れる。
   「う・・・きぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!?」
   ゴォォウ・・・。
   「あ・・・。巻き込まれたし。」
   「あら。本当。」
   「ちょっとぉ!このナーガ様を無視して、遊んでいるとはいい度胸じゃないのよ!」
   ナーガの一撃で。
   集中力が欠けて。   
   そのまま、竜巻にと巻き込まれているローザ。
   ナーガの言葉を無視して。
   そのまま、竜巻に巻き込まれたまま。
   空高くに舞い上がってゆくローザ達。
   まあ、一日で、消えるように設定してるからv
   問題ないでしょvv
   
   
   竜巻は、彼らを巻き込んだまま。
   カタート方面にと進んでゆくけど。
   ま、いっかv


   
   「・・あらv」
   道を行く、あたし達が足を止めたのは。
   それから二日後。
   なぜか、ぼろぼろになっている暗殺者の姿が一つだけ。
   「・・・待っていたぞ・・・。」
   なぜか、その声が、以上に震えているけども。
   こともあろうに、このあたしにおびえているし!
   あたし、そんなに怖くないわよ!
   「ふん。功を焦った先はしり・・・というのでもなさそうね。
     一体、この白蛇のナーガ様と、そのお供に何のようかしら?」
   ずいっ。
   と前にでるナーガ。
   「・・・受け取れ。」
   声を震わせつつ。
   懐から小さな箱を取り出すと。
   あたしに向かって、それを投げてくる。
   「あら、レグルス盤ね。」
   にっこりと、ユニットがいうと。
   投げたそのまま。
   そのまま、空中でぴたりと止まるレグルス盤。
   「・・・・・・」
   なぜかそれをみて、冷や汗流している暗殺者。
   別にどうってことないでしょうにね。
   「ろ・・・・ローザ様からの・・メッセージ・・なのです。」
   口調が、震えつつ。
   やけに丁寧になっていたりするのはどうしてかしらねぇ?(はあと)
   んふふふふふふ♪
   ちょっと、準魔族などにかち合ったりしただけでしょうにねv
   あれに巻き込まれてから。
   その程度のことで・・・。
   レグルス盤。
   二枚一組の魔法道具。
   簡単な呪文を唱えてから、もう片方に向かって話しかけると。
   もう片方にその声が届くという道具。
   なぜか、出回っているのは。
   あまり範囲が広くないけど。 
   せめて、銀河一つくらいは、有効範囲がなくっちゃねぇ。
   『聞こえるわね。リナ=インバース。』
   ぴたりと。
   空中に止まったまま、レグレス磐から。
   ローザの声が流れ出す。
   「聞こえてるわよ。で?何?
     まさか、あたしの前に顔を出すのが怖くなった。
      っていうわけでもないでしょうに。」
   そんなあたしの言葉に。
   声を飛ばしている場所では。 
   ・・・・ぴし。 
   しばし、しばらく真っ青になり、硬直しかけているローザの姿。
   それを悟られないようにして、声だけは、気丈にと振舞っていたりするけど。
   『ふっ。貴女の実力は、この前の戦いで、ある程度は見切ったつもりよ。
     私が貴女を恐れる理由はないわ。
      ・・とはいっても、まだあなたの手のうちを全部みたわけじゃないし。
      私は、『完璧』っていう言葉がすきなのよ。
       そこで、―貴女のために、素敵な舞台を用意してあげたわ。』
   そういうローザは、いいつつ、真っ青になっていたりするけど。
   「完璧・・ねぇ。絶対無理ね。それ。」
   さらり。
   といっているユニット。
   まあ、あたし達ですら。
   完璧にしようと思えば、簡単に出来るけど。
   一応、自分自身に制限とか加えていたりするし。
   何か、制限設けてないと・・・・。
   ・・・・・・何でもできるっていうのって。
   けっこう、退屈なのよね。
   「ふっ!ずいでんと、もってまわった言い方が好きなようね!けれど・・・。」
   言いかけるナーガ。
   そんなあたし達の会話も聞こえているのに。
   『そのまま、もう少しいくと、ラノークの町に着くわ。』
   横から言いかけているナーガの言葉をまるっきり無視して。
   構わずに話しを続けるローザ。
   「くすん。どうせ私なんて・・。」
   木の隅で一瞬いじけているナーガの姿もまた面白い。
   でもすぐに復活しているけどね。
   『そこから、北に伸びる細い道をしばらくいくと。
    ゴドアっていう小さな町があるわ。
     村人全員を合わせても、五十人いるかいないか。
      っていう小さな村よ。』
   ローザの台詞に。 
   ・・・・むぐぅ!
   ローザの横の倉庫から。
   村人達の抗議の声が響いていたりするけども。
   「あら。じゃあ、早い話が、そこで待ってるっていいたいの?」
   にこにこにこ。
   分かっているのに。
   わざと確認しているユニット。
   こういうやりとりも結構まあ、面白いからねぇ。
   うんうん。
   『その通りよ。そこで待ってるわ。村人全員を人質にとってね。』
   「・・・・な゛!?」
   ローザの言葉に。
   声を上げているナーガ。
   「・・・村人全員って・・・冗談でしょ?」
   ナーガの問いに。
   『いいえ。本気よ。』
   平然と答えているローザ。
   「そこには、あたし達の知り合いなんて、いないけど。」
   苦笑をかみ締めつつ、いうあたしの言葉に。
   あたしの言葉が、震えていると感じたのか。
   ほくそえみながら。
   『でしょうね。―けど、そんなことはどうでもいいのよ。
     貴女がこなければ、村の人達がどうなるか・・・・。』
   「まあ、別にどうなってもいいけど。」
   『貴女、それでも人間なの!?』
   最もな意見のあたしの言葉に。
   悲鳴を上げてくるローザ。
   「あらv村人を人質にとるような人間に言われたくないわよね。
     ね。リナ。」
   こちらも、あたしと同じく。
   完全に楽しんでいるユニット。
   「そうねぇ。でも、そんなにいうんだったら。」
   にっこり。
   あたしは、微笑んで。 
   そのまま。
   「じゃ、今からいきますかv」
   「そねv」
   「・・・・え!?」  
   「んきゃぁぁぁぁあ!!!!!!?」 
   ゆら。
   一瞬のうちに。
   姿をナーガを巻き込んで。
   その場からかき消すあたし達。
   「うどわぁぁ!?」
   ひぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
   なぜか。
   目の前で、あたし達の姿が消えたのをみて。
   その場で悲鳴を上げて。
   腰を抜かしている暗殺者。
   ・・・・・この程度でそんなになるんじゃないの!
   精神の修行が足りないわよ!
 
   ラノーク。
   大きな街道から外れたこれといって特色もない町。
   そこから、歩きでは、山間の道なき道をしばし歩いていくこと、
   丸二日。
   その突き当たりにあるのが、ゴドアの村。
   
   「はぁぃv」
   「んきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!?」
   ずざざぁぁぁぁ!!!
   なぜか、後ろに飛びのいているローザ。
   「いい今、遠くで話してて、どーして、ここに貴方たちがいるのよぉぉ!?」
   意味不明なことを言い募っているけども。
   「あら、簡単よ。瞬間移動。」
   さらり。
   「し・・・・瞬間移動って・・・・。」
   なぜか絶句しているローザ。
   「あら、誰でも簡単にできるって。」
   「そうそう。この私ですら出来るんだから。」
   あたしとユニットの交互の台詞に。
   「・・・・・。」 
   なぜか無言になっているローザ。
   そして。
   ややしばらくして。
   「・・は!ま・・まあいいわ!よくきたわね!」
   とりあえず、今のは見なかったことにしましょう。
   それで自分を落ち着けていたりするローザだけども。
   ローザと共にした暗殺者達は。
   なぜか。
   泡を吹いて気絶していたりするし。
   「それで?村の人達は?」
   にこにこ。
   相変わらずに。
   わざと聞き返しているユニットに。
   それに丁寧に答えるローザ。
   「ふ。無事よ。もちろんる貴方たちの態度しだいで。
     どうなるかは分からないけど。」
   「あそこの中みたいね。」
   村の中にある一番大きな建物をみて。
   あたしが言うと。
   別にはじめから分かっているけど。
   やっぱ、こーいうことって、のりが大切なのよね。
   こくん。
   動じることなく、ローザは軽く首を縦に一振り。
   「そう。全員を収容できる場所が。
    あそこしかなかったから。
      ―あ、もし、貴女が変なまねをしたら・・って・・。
        今さら言わなくても分かっているわよね?」
   あらあら。
   「だから、どうなっても、別に関係ないけど。
    別に死んでも生き返らせればいいだけだし。」
   「ふん。負け惜しみはそれくらいにしておくのね。
     死人を生き返らせられるわけなんて、ないじゃないのよ!」
   断言しているローザ。
   「・・・できるけど?ねえ?リナ?」
   「簡単よね。むちゃくちゃに。」 
   「・・・・・・・。う・・・嘘はやめておくのね!」
   額に汗を流しつつ。
   こちらに指を指してくるローザ。
   「でも、手段を選ばないないんであれば、誰でもできる。
     って、他人は思うわよねvこーいう手段で勝っても。」
   「まあ、勝てるわけもないけどね。」
   そういいつつ。
   互いに顔を見合わせ、クスリと笑う、あたしとユニット。
   「ローザさん?依頼した相手の正体。わかってるの?」
   くすくすくす。
   くすくすと笑っているユニットに。
   「失礼ね!悪党の手先なんかじゃないわよ!断じて!
     正体も何も!こう見えても、曲がったことは嫌いなのよ!」
   言い切るローザだけども。
   「あら。宮廷魔道士、ストライキ人質とって、立てこもって。
    首になったの、何処の誰?」
   「ど・・どうしてそれを・・・。」
   さらりといったあたしの言葉に。
   なぜか、知りごみしているローザ。
   「ふ・・まあいいわ。
    どうやら、貴女たちには、私達の崇高な目的が分かってないようだから。
     ―いいわ。はっきりと教えてあげる。
      私はこういったはずよ。貴女は調子にのって盗賊を倒していいきになっている。
       と。つまり、それが貴女の狙われた理由なのよ!」
   「つまり、盗賊に雇われているのよね。」
   「違うっていっているでしょう!」
   いや。
   違わないんだけど?
   分かってないっていうのが、また面白いのよねぇ。
   ユニットの言葉をさえぎりつつ。
   「いってあげるわ!私に、貴女の処分を依頼してきたのは。
    『真実の未来(トゥルー・フューチャー)』
      この国に本部をもつ、人権擁護団体よ!」
   本気でそれを信じているローザ。
   だから、それが嘘なのにね。
   「どんな人間にも、人権はある!たとえ、それが悪人であろうとも!」
   ローザの言葉に。
   「あら。ゼフィーリアには、法律で。
    悪人に人権はないって決まってるけど。」
   つっこみをとりあえず入れてみる。
   「ふん。それはそれよ!」
   ・・・・そんな法律・・・・確かにあるようだけど・・。
   すこし、それで内心ひるんでいるローザ。
   「とりあえず!たとえ、それが悪人であろうとも。
     人権はあるにもかからずに!あなたは、『悪人に人権はない!』
      と言い放つ、盗賊狩りをしているらしいわね!」
   ローザは浪々と言い放ってくる。
   復活した、暗殺者達が。
   そのローザの目的を聞いて。
   目を点にしていたりするけど。
   ローザ、話してなかったからね。
   目的v
   「それが、人権擁護団体としては、面白くない!そういうわけよ!
    それで、私が雇われて、人権と正義のために、貴女を成敗にやってきた!
     というわけよ!どう!?これでわかった!?自らの犯した罪の大きさが!」
   目を点にしている暗殺者たち。
   「・・・とゆーか、人権擁護団体の使者が。
     無関係の村人人質にとるようなことするか?普通?」
   後ろでぼそぼそと話しこんでいたりする。
   「あら!愚かね!悪人の人権について、論議しているだけで。
     村人の人権とかは関係ないわよ!
      そこはそれ、これここれって奴でね!」
   後ろを振り向きざまに。
   いっているローザ。
   「まあ、手段のために目的をないがしろにするっていう存在v
     結構いるからねぇ。」
   「そね。でも、面白いからそれでいいのよ。」
   「それもそーね。」
   それに、こんな面白いのを創ってみたのも、あたしなんだし。
   本当に面白い存在を創ったものよね。
   このあたしも。
   本当に、人間って、あきないわよね。
   ちょっとした暇つぶしの相手にはもってこいだしv
   そんな会話をあたし達がしていると。
   こちらを振り向き。
   「何にしても、理由はわかったでしょう!?
    反撃は許さないわよ!リナ=インバース!」
   いいつつ。
   呪文を唱え始めているローザ。
   と。
   っごぉぉぉぉんんんん!!

   あら。


   爆音が、ゴルンの村にと響き行く。
   「―な!?」
   思わず声を上げているローザ。
   「あーらら。やっちゃったわね。」
   「ま、ナーガだし。」
   「そね。」
   いいつつ、音のしたほうを見ているユニットとあたし。
   ローザは、完成していた呪文を放つことも忘れて。
   そちらを視線を向けていたりする。
   村の奥。
   一番大きな建物が
   跡形もなく吹っ飛んで。
   もうもうと爆煙を上げている。
   人質たちが、閉じ込められている建物が。
   当然のことごとくに。
   ローザがやったわけでなく。
   「おーほっほっほっほっ!」
   「な゛!?」
   高笑いに引いているローザ。
   まだやまない爆煙の中から、ゆったりとした足取りで姿を現してくるナーガ。
   両手を腰の横にあて。
   ローザをひたりと見据えたままで。
   「ローザ=ライマン!あなたの野望もここまでね!
    この私、白蛇のナーガの存在を無視したのが、あなたの運のつきよ!
    ふっ。人質たちは、見張りの暗殺者達ともども、片付けたわよ!
     この私を無視した罰よ!おーほっほっほっ!」
   髪をふぁさっとかきあげていうナーガの台詞に。
   「片付けるなぁあ!」
   ボリゴキッ!
   ローザのとび蹴りが、ナーガの頭にめり込んでゆく。
   「ま、ナーガさんだしねぇ。
     リナ、記憶訂正vしとくから。」
   「そーね。ローザのせいにすればいいんだし。」
   まあ、どう言い訳しても。
   先に人質にとったのは、ローザ。
   今、呪文を放ったのを。
   ナーガでなく。
   ローザの雇った暗殺者にするくらいの記憶操作は。 
   簡単だし。
   ま、誰もナーガが放ったって知らないから。
   それをする必要もないけどね。
   「とりあえず、ユニット。村人の怪我の手当てが先よ。」
   言葉と同時に。
   「そね。」
   そちらをみつつ。
   すっ。
   と、手を横にひとなぎする。
   その刹那。
   瓦礫に埋まっていた人間達は。
   安全な場所にと。
   一瞬のうちにと移動し。 
   多少怪我はしているものの。
   気絶している村人の山が。
   横の広場にと出来上がる。
   「―――!!!!!!!!!??????」
   なぜか。
   それをみて、混乱している暗殺者達の姿。
   ま、とりあえずv
   「まだやる気のようだしv少し楽しませてもらうわねv」
   にっこり。
   「ふ!望むところよ!」
   いいつつも。
   なぜか、腰が引けているローザ。
   「それじゃ、開始v」
   

   今回は。
   風と炎オンリーで行きますか。
   真空の刃が。
   ローザ達を切り刻んでいき。
   なぜか、その程度で、傷を負っている暗殺者達。
   ま、血が出ないように。
   かなり深く傷つけるようにしているからね。
   ちなみに。
   内出血はしているけど。
   「ボムディウィン♪」
   放った、風の呪文は。
   たったのそれだけで。
   彼ら全員をその場に倒れ付してゆく。
   一時もしないうちに。
   なぜか、逃げ出そうとしている暗殺者達。
   だけど、逃げられるわけないじゃないのよ。
   無駄なことを。
   逃げようとする彼らは。
   見えない力にて、押しもどされてゆき。
   なぜか、恐怖の目で、あたし達をみているけど。
   「あら、逃げるのはなしってそっちがいったのよね?」
   完全に楽しんでいるあたし達。
   まあ、ナーガもいい勝負しているけど。
   何しろ、多少、呪文が直接にあたっても。
   何ごともないように、高笑いしまくっているからねぇ。
   それで、なぜか、精神的なダメージまで受けている彼らだし。
   

   しばらく後。
   黒い霧と、風の刃が吹き荒れている中で。
   「石霊呪(ヴ・レイワー)!」
   ナーガが、呪文を解き放つ。
   崩れかかった土砂が。
   あらぬ方向にとねじれて、十数対の竜人形もどきを作り出す。
   「・・・・な゛!?」
   その石竜もどきの視線の先に。
   佇んでいるローザ達の姿。
   ショギォォォォォンンン!!
   天高く、一吠えて。
   そのまま、ローザの方にと向かって走り出してゆく。
   「ちょ・・・ちょっとぉぉぉ!?」
   あわてて逃げ出しているローザの背に向かい。
   「おーほっほっほっ!
     思いしったかしら!ローザ=ライマン!
      この白蛇のナーガ様の実力を!」
   逃げ惑うローザに向かって。 
   高笑いしつつ、言っているナーガ。 
   なぜか。
   すでに、暗殺者達は。 
   気絶したり。
   再起不能に陥っていたり。 
   精神世界の狭間に入り込んでいたりと。
   そんなどうでもいいようなことにとなっていたりもするが。
   それは、本当にどうでもいいことだし。
   「あら。ナーガさん。いつ、あの石竜もどき。
     制御できるようになったの?」
   くすくすとわらいつつ。 
   ナーガに問いかける。
   「あら。ユニットちゃん。・・・自慢じゃないけど。
     石竜(あのこ)達。偶然にあっちに向かって走っているだけだよ!」 
   髪をかきあげつつ。
   額に汗をかきながら。
   宣言しているナーガ。
   そんな会話をしていると。
   ごがぁ!
   石竜の一体が砕け散ってゆく。
   「ふ!サーペントか何だかしらないけど!
     友達いない、露出狂女に倒されるほど、私は甘くないわよ!」
   いいつつ、石竜を破壊してゆくローザ。
   「何をいってるのよ!誰が露出狂なのよ!」
   これは、れっきとした、お母様の形見で。 
   こんなに素敵なセンスの服じゃないのよ!
   などと思っているナーガだけど。
   まあたしかに。
   ナーガの着ているこの服。
   ナーガの母親の形見だけどねぇ。
   「あら、落ち着いてくださいな。ナーガさん。
    あの、ローザさんも、友達がいないんですから。」
   にっこりといった、ユニットの言葉に。
   「い・・いるわよ!失礼ね!こう見えても、宮廷魔道士やってたころには!
    お給料日のそのたびに
     『友達じゃない』っていってくる連中は多かったのよ!」
  「それ、単に、たかられているだけよね。」
  「そ・・そんなこと!どうでもいいのよ!」
  図星をさされ。
  別の呪文を唱え。
  召喚をしているローザ。
  やがて。
  最後の一体も砕け散る石竜もどき。
  
  そして。
  その後ろから、姿を現す、ブラス・デーモン。
  「くぅぅぅ!人間なんかに使われて!あたし、泣いちゃう!」
  「・・・・いくらなんでも。人間に命令されて。
     石竜を倒すために働くデーモン・・悲しいわね・・・。」
  しみじみいっているユニットと。
  やっぱり、これは、上司であるSがちゃんとしてないからなのよね。
  今晩、説教にでもいきますか。
  そんなあたし達の会話は聞こえてないらしく。
  「ふっ!私の呼び出したこいつとでも、
    大人しく遊んでいなさい!リナ=インバース!
     日を改めて、また来てあげるわ!もっとも、あなたが、こいつに、
      倒されたら、それで終わりだけど・・それじゃ・・・。」
  言いかけるローザの言葉よりはやく。
  「あんたは、精神世界に戻ってなさいねv」
  ―ビクン!
  ・・・・ササラサラ・・・。
  なぜか、あたしのちょっと、『力』を微々たる程度含んだ言葉に。
  震えつつ。 
  逃げるようにと精神世界にと戻ってゆく、媒体として、体をのっとっていた、  
  下級魔族その一。
  それで、なぜか、滅びかけてたりもしてるんだけど。
  というか、戻るその前に。
  滅んでるし・・。
  くぅぅぅぅ!
  お母さん、悲しいわ!
  そんな弱い魔族、創った覚え、ないわよ!
  「・・・・・・・・はい?」
  しばらく。
  何が起こったのか。
  理解できずに、そのまま佇んでいるローザの姿。
  「おーほっほっほっ!よくもやってくれたわね!!」
  そんなローザに。
  動じもせずに。
  とび蹴りをかけているナーガ。
  なぜか硬直していたローザは。
  ものの見事に。
  ナーガのとび蹴りをまともにうけて。
  そのまま、地面に倒れこんでゆく。
  ナーガ。
  たどりつく前に、躓いて。 
  その、棘のショルターガードでローザを突いていたりもするんだけど。 
  それて、ちょっと、血がでて。
  それで、気絶しているナーガだし。
  



  「と・・・となり町から東に二キロ・・ほどいったところが団体本部よ・・。」
  村人に蛸殴りにされて。
  ボコボコになっているローザがいってくる。
  ローザ曰く。
  村人を呪文で飛ばしたのは、ナーガだと。
  事実を村人に説明したけど。
  村人が信じるはずもなく。
  始めのうちは、威勢がよかったものの。
  村人に蛸殴りされてから。
  その瞳に怯えの広を浮かべて、素直に、自分を雇った彼らのいる場所を。
  説明しているローザ。
  ローザが見ているのは、村人達。  
  殺気と敵意をみなぎらせ。
  まだまだローザに対しての怒りが収まりきっていない彼らの姿。
  「あら、すなおねぇ。じゃ、これ、ひつようなかったわねぇ。」
  いいつつ。
  その手に。
  肉体を好物とするとある生き物を握っているユニット。
  うろたえようを楽しんでいるらしい。
  ま、確かに面白いけど。
  そういって、元の世界にと、ローザの目の前で。
  ポンっ!
  移動させてゆく。
  簡単にいえば、ローザの目の前で、何か物が、出たり消えたりしているだけ。
  なぜかそれだけで怯えているローザでもあるけど。
  何この程度で怯えるのかしらねぇ。
  
  「ね〜ちゃん達!それでもうそのアマに用はないんだろう!?」
  後ろから、村人達の声がかかってくる。
  「用が済んだら、その女、俺達に渡してくれないか?
    まだまだどつきたりねーんだ!」
  『そーだそーだ!』
  村人達全員の声が重なる。 
  「いやぁー!お願い!助けてぇ!プリーズ!」
  いって。
  ユニットにしがみついているローザ。
  「・・・・ねえ、リナ?」
  「そね。・・ちゃんと、協力してくれるんなら。
    助けてあげる。いやなら―村人達に引き渡すわね。」
  ローザにのみ聞こえるように、小さな言葉でいうあたし達の言葉に。
  「しますします、協力します。」
  涙を浮かべて、懇願してくるローザ。
  「あら。じゃあねこれから何を私がいっても、口を挟まないでね。」
  にっこりいって。
  ユニットが、にこりと微笑み。
  村人達に向き直る。
  一瞬、その笑顔に呆けている村人達の姿。
  「あの?これ以上、彼女をどうこうするのは、簡単だけど。
   あとあと、やっかいなことなってもいいの?
    彼女は、『人権擁護団体に頼まれて、リナを倒すために。』
     といって、あなたたち、村人をこともあらうに、人質にしたわけだけど。
      それ、まさか信じてるの?」
   にっこり。
   まあ、嘘だけどね。
   その人権擁護団体っていうそのものが。 
   それに。
   あれに援助している組織、一応、あるにはあるしね。
   ・・・・ざわざわざわ・・・。
   「・・・・確かに、そういわれてみれば・・・。」 
   「・・いくらなんでもなぁ・・。」
   ユニットの微笑みと。
   その言葉につられて。
   村人達がざわめき始める。
   なんでか、人間とか。
   その他の存在にもいえるけど。
   好奇心のほうが、勝つのよね。
   とある世界のことわざにも。
   ―好奇心、猫を殺す。
   っていうのがあるし。
   「私たち、彼女のことを調べてみたんだけど。」
   にってにっこりと。
   「そしたら?」
   好奇心が勝って、ユニットに聞き返してくる村人。
   「とある組織も絡んでいてね。そこって、組織を知った人とか。
     闇討ちで、すんなりと排除するようなところでね。
      村一つや町ひとつくらい、全滅させてもかまわない。
       そういった組織がね。」
   「・・・・・・・・・・・・・げ!?」
   あの、盗賊達に資金援助しているところが。
   まあ、そんなものだしねぇ。
   彼ら知らないけど。
   にっこりと微笑んでいうユニットの言葉に。
   絶句している村人達。
   「それでもよかったら、教えるけど?」
   「じょ!冗談じゃない!」
    「そんなのに巻き込まれるのはゴメンだ!」
   あわてて、首を左右に振っている村人達。
   まあ、完全に嘘でないしね。
   真実でもないけど。
   確かに。
   元、あの盗賊の一つに。 
   資金援助していたの。
   Sなんかをあがめている団体だしねぇ。
   あたし達、嘘は言ってないしv
   何でか、面白いことに。
   相手を強大なものと思わせると、それ以上のツッコミは、遮断される。
   という、楽しい人間心理。
   まあ、人間に限らないんだけど。
   よくまあ、ここまで、面白く育ったものだわ。
   本当に。
   「あら。何も知らなければ、その『組織』も手を出してこないわよ。
    でも、このローザさんをここにおいていったら。
     ローザを目当てに、やってくるでしょうね。」
   それに、ローザを合成獣にしてみたがってたしねぇ。
   あいつは。
   そんなこんなで、ライゼールに、適材がいないか。
   スパイ、送り込んでいたあの人間だしねぇ。
   まあ、その勧誘するまえに。
   ローザが国を出たようだけど。
   あたしの言葉に。
   「・・・なら、どうすれば?」
   怯えた声で聞いてくる村人。
   「そうね。不本意だけど。
     このローザを連れて、あたし達が連れてゆく。
      人物がいなければ、手をだしてこないでしょうし。」
   にっこりいうあたしの次に。
   「そうね。これ以上、関係ない、村に迷惑かけるのもわるいし・・。」
   いって、少しうつむきがてらに、シュンとした表情をするユニット。
   ―キュン。
   その姿に、全員がユニットに同情の視線を送っているけど。
   ユニット。
   人の心を掴むの、得意なのよね。
   まあ、外見に、だまされるしね。
   存在って。
   だから、面白いんだけどね。
   「な・・・・なるほど。すまんな・・。」 
   ユニットに同情の視線を送りつつ。
   ローザを睨んでいる村人達。
   ・・こんな子供に迷惑をかけるとは・・。
   などという思惑が、その視線には込められている。
   「じゃ、そういうわけで。彼女はあたし達がつれていきますね。」
   「もし、誰かが、彼女のことを聞いてきたら。
     私達がつれていった。と正直に話してくださいね。」
   あたしとユニットの言葉に。
   だまって、こくこくとうなづく村人達の姿。


   数日後。
   「ここに、ローザ=ライマンって人が来たと思うのだが?」
   ひげを生やしている、どうやら魔道士のようだが。
   そんな男性が。
   村にとやってきて。
   村人達に問いかける。
   ―びく。
   「ここにはいません。」
   「そーか。」
   正直に話されて。
   そこを立ち去る男。
   ざわざわざわ・・。
   「よ・・・よかったな・・・。」
   「・・・本当に捜しに来たな・・・。」
   男が立ち去った、その後。
   村は、しばらく、ざわめきに満ち溢れていた。
   まったく、関係ない。
   ローザの弟なのにねぇ。


   
   「ここよ。『真実の未来』の本部は。」
   ローザが、なぜか、疲れたような顔をして。 
   あたしにいってくる。
   「・・・・ねぇ、リナちゃん。
    ・・・お願いだから、いきなり空間移動はやめて・・・。」
   なぜか、懇願してくるナーガ。
   「あら。この方が早いじゃない。」
   にっこりというユニット。
   「まあ、歩いていっても、いいんだけど。
     たまには、いきなり急襲!っていうのも面白いじゃないのよ。」
   あっさりというあたしのことばに。
   人間で空間移動ができるなんて・・・。
   聞いたことないけど・・・。
   それが出来るの、私が知っている知識では。 
   神族か、もしくは、魔族くらいで。
   ・・・・・出きる人もいるんだ・・。
   とおもいつつ、なぜか怯えた瞳であたし達をみているローザ。
   「うどわ!?」
   いきなり出現したあたし達に。
   その、過去の文明の忘れ物。
   遺跡の前の建物に、見張りに立っていた人間が。
   なぜか驚きの声を上げている。
   「あ、あなたたち!皆を呼んで!」
   「なんだ!?」
   「あんたは、確か!」
   面白くなりそうだから。
   という理由で。
   簡単に縛っていたローザの縄は。
   その縄を呪文で、かき切り。
   入り口にとダッシュをかけるローザ。
   『―どげげげっ!!?』
   ローザの声に見張りの二人が。
   視線をこちらにむけて。
   悲鳴をあげつつ、あわてて、建物の中にと駆け込んでゆく。
   建物の中から、わらわらと出てくる夜盗や盗賊の生き残り。
   たったの、ニ・三十人。
   「いろいろあってね。つれてきたわよ。リナ=インバースを。」
   その男達の前にたち。
   ローザは堂々と言い放つ。
   「ちょっとまて!?どういうつもりだ!?」
   ロングソードを手にした、ひげ面の男性。
   あわてた声を張り上げていたりもするが。
   そちらを振り向きもせずに。
   「簡単なことよ。この場にいる全員で、一斉にかかって。
    リナ=インバースを倒す。それだけのことよ!」
   「・・・か・・・かるくいいやがって・・・・。」
   脂汗と、冷や汗を大量にかきつつ。 
   あたしとユニットを交互にみつつ。
   逃げられないと悟ったのか。
   やけっぱちに。
   「−ええい!こうなったら、やるしかねぇ!かかるぞ!やろうども!」
   『お・・・おう!』
   全員、真っ青になりつつつ。
   答えている男達。
   「か・・・覚悟しやがれ!リナ=インバース!俺達が本気になったら・・。」
   いいつつ、すでに逃げ腰になっていたりするけども。
   「えいv」
   「ふふ♪」
   『カオススピリッツ♪』
   ドドドオオオン・・・・・。
   あたしとユニットが放った、言葉にて。
   その些細な一撃に。
   その辺りが、虚無と化す。
   すぐ側の山が。
   何もなかったかのようにと、山の大きさほどの。
   湖と化す。
   ・・・シィィィン・・・。
   なぜか、その程度のことで。
   完全に沈黙する一同の姿。
   「ボムディウィン!!」
   硬直している彼らが硬直から解き放たれるより早く。
   無視されていた、ナーガの呪文が。
   ローザを含む、相手全員を吹っ飛ばしてゆく。
   ボボオオン!
   「あら、よく飛んだわねぇ。」
   いいつつ。
   手をかざし見上げているユニット。
   「おーほっほっほっ!このナーガ様を無視するなんて、いい度胸よね!
     おーほっほっほっ!」
   一人、高笑いを上げているナーガ。
  

   「あ・・・・あの、当方にお越しになられたのは、一体どういったゴヨウケンで?」
   完全に、棒読み。
   真っ青になりつつ、いってくるそこの頭こと。
   ティスティ。
   まあ、名前なんかはどうでもいいけど。
   その他の人物は。
   食事を差し出してきていたりする。
   なぜか。
   全員、黒こげに、重度の火傷なんかを負っていたりするけど。
   別に、辺りの気温を。
   絶対零度にまで下げただけで。
   凍傷になるなんてねぇ。
   弱いわね。
   面白そうなので。
   ナーガの風の呪文に干渉をかけて。 
   気温を下げてみたんだけど。
   その程度のことで。
   一部では、腕を凍らせて、失ったりしている人もでてるようだけど。
   あの程度のことで。
   もうちょっと、根性みせなさいよね!

   「『どういったご用件で?』じゃないんだけど。
     どうして、ローザさんに、リナの暗殺依頼なんて、頼んだのかしらv」
   にっこり。
   ・・びくぅ!
   微笑かけられ。
   真っ青になっているティスティ。
   まあ、こいつの組織、ユニットとあたしで。
   つぶしたのは事実だけど。
   「さささささぁ?暗殺とはいったい何のことやら・・。
    とと当方はあくまで、ごく普通の人権擁護団体ですから・・。」
   脂汗と、冷や汗かきつつ。
   声を震わせて。
   それでも、どうにか話題をそらそうとしているけども。
   「あら、もしかして、本当のことを言ったら。
     ひどい目にあわされる。とか思ってる?」
   にこにこにこ。
   ユニットの言葉に。
   「ち・・・違うんですか?」
   怯えつついってくるし。
   「あら、ひどい目にはあわせないわよ。
    ちょっと、お仕置きはするけど。
     まさか、あの以前の程度がひどい目って思ってるわけ?(はあと)」
   「・・・・・・。」
   なぜか、泡を吹いて、気絶しかけている数名がいるけど。
   ちょっと、ユニットと二人で。 
   呪文の応戦というか。
   実験をやって壊滅させただけだというのにねぇ。
   「わひぃぃぃぃ!!わかりました!わかりましたぁ!
    お察しのとおり、俺達、今まで、貴女様につぶされた、
     盗賊団の生き残りなんですぅ!
      とあるスポンサーがついたので。
       みんなでこうして集まって、いつか貴女に復讐しようって!
        その場ののりで決まってぇ!?」
   涙ながらに訴えてくるし。
   しくしくしく・・。
   「でも、やっぱり盗賊をやっていると。
    またあなたに襲われる恐れがあるので。
     名前だけでも、人権擁護団体をなのってるんですぅ・・。」
   目の前で、手を組み。 
   祈るように言ってるティスティ。 
   「な・・・なんですってぇぇぇ!?」
   そのティスティの言葉に反応し。
   大声を張り上げているのは、ローザ。
   炎の呪文で、凍傷、治しているようだけど。 
   ま、どうでもいいことよね。
   「それじゃあ!人権擁護団体っていうのは嘘だったの!?」
   「当たり前だ!普通、俺達の格好をみれば気付くだろうが!?」
   「まあ、人間、見た目で判断してはだめって。
    宮廷魔道士なら、教育受けるしね。」
   そんなローザとのやり取りをみつつ。
   ぽつりといっているナーガ。
   でも、限度があるとおもうけど(はあと)
   「まあ、何はともあれvまがりなりにも。
    リナの暗殺を依頼した覚悟はいいわよね(はあと)」
   うきうきとした口調のユニット。
   「ふっ。つまり、皆あなたがわるいってことね!」
   「みぃぃんなあなたがわるいのね!
     世間ズレしてない、この私を騙していいように利用するとは!
      まったくもって、許しがたいわ!」
   どげめがじゃ!
   ナーガとローザのとび蹴りが。
   直接ティスティの顔面にヒットする。
   そして。
  ふぁさりと髪をかきあげ。
  「まあ、そんな嘘で騙されるほうも悪いけど。
   それにしても、宿に攻撃呪文叩き込んだり。
    無関係な村人全員人質にとったり。
     あそこまでやらせると、いくらなんでも、しゃれにならないわね。」
  ナーガの冷たい言い方に。   
  「ちょ・・ちょっとまってください!
    その女が何をやったかしりませんけど!
     俺達は、ただ。『リナ=インバースを倒してくれ』と頼んだだけです!
      方法までは指示してません!」
   あわてて、ローザが何をやったのか今さら知って。
   説明していたりするけども。
   「ま、あたし達は知ってたし。始めから。」
   「そうそう。」
   いいつつ。 
   にっこりと互いにナーガも含めて微笑んで。
   『つまりは、全体責任よ!』
   

   『ぎ・・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?』



   ナーガの召喚した、プラズマドラゴンが暴れ狂い。
   あたしの剣の剣圧が、吹き荒れて。
   ユニットが放った、虹色の光が交錯する。


   なぜか。
   その程度で。
   数日間。
   悲鳴がそこに巻き起こっていたけど。

   このくらいでなさけないわね!


   とりあえず。
   暴走しているプラズマドラゴンはほっておいて。
   そこのあった、お宝を没収して。
   ローザ達をほっぽって。 
   あたし達はそこをあとにする。

   
   「おーほっほっほっ!
    このナーガ様の手にかかれば、ざっとこんなものよ!」
   『ナーガ(さん)は何もしてないでしょうが(してないでしょ)!?』
   ナーガの高笑いに。
   突っ込むあたしとユニット。
   
   ま、でも、今回はちょっとは楽しめたわねv
   
         
   
   なぜか。
   再起不能になった、盗賊達の生き残りを。
   とある人間が拾って。
   合成獣にして。
   自分の傘下に置くのは。
   また、別の話v
   うーん。
   クロツもやるわねぇ。


   さて、次は何で楽しみましょうかねv
   とりあえず。 
   下級の躾もできてない、Sでもお仕置きにいきますかv
 
   この姿から変えてねv

                       〜白い暗殺者偏終了〜

#####################################

   あとがき:
       ・・・・・・・・で?
     薫:あ゛あ゛あ゛!!!
       すいません!!
       二度ねして、起きたら十時だったんですぅぅぅう!(実話)
       ・・・・・五時に一度は起きたのですが・・・(汗)
       というわけで・・・・本日中には・・(24日)・・無理かも・・。
       ・・・・・てへvv
     エル:てへvvじゃないぃぃぃぃ!!!
   
      どごぁぁぁんんんん!!


      姫:まったく。
        本気で打ち込み終わったのが・・・・。
        次の日の夜十時とはなにごと!?
     エル:そうよねぇ。
        遅すぎるわよね。
      姫:そうそう。
        ま、とりあえず。
        次回は、仰げば鬱陶しだそうです。
     エル:それはそうと。
        今日と昨日。
        こいつ、更新・・してないわよるね?
      姫:そうねv
    
     薫:ひ・・・ひゃぁぁぁぁぁ!!!
      (塊から悲鳴が舞い起こり・・・やがて静寂・・・)

    エル:それでは、皆様、また次回v
     姫:それでは、また会いましょうv
   エル&姫:それでは、まったねv








   エル:はやく、完全無欠版スレイヤーズ。
      打ちこまさないとね。
    姫:でも、この人、ゴウジャスとかにしようかなぁ?
      とかも思ってるのよね・・・。
   エル:・・あと、この前のプレニアムとか・・・・。
    姫:ともかく!
      はやく進ませないとねv
   エル:そうねv
      それでは、みなさま、ご機嫌ようv
    姫:まったねvv



  

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