◆−打ち込んでる最中に落ちた・・。(漫遊記・番外編)−かお (2002/10/31 02:46:25) No.23043
 ┣エル様漫遊記・番外編・第33話(Yayoiさんリクどうも♪)−かお (2002/10/31 02:51:01) No.23044
 ┃┗番外編ですぅ〜♪−奈月るり (2002/11/1 07:59:02) No.23060
 ┃ ┗炎シリーズ再会お待ちしております♪−かお (2002/11/3 21:39:59) No.23101
 ┗エル様漫遊記番外編34話(リナ&キャナさん、リクどうも♪)−かお (2002/11/8 23:07:02) No.23188
  ┗リクに応えていただいてありがとうございます〜〜!!−リナ&キャナ (2002/11/9 16:51:35) No.23207
   ┗ぎぐっ!(滝汗)←多分今から長編投稿するので落ちる返し・・(汗)−かお (2002/11/9 20:05:17) No.23211


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23043打ち込んでる最中に落ちた・・。(漫遊記・番外編)かお E-mail URL2002/10/31 02:46:25


こんにちわ。
落ちる前までには・・!
と打ち込み始めたのが、29日・・(まて!)
でも、やっぱり落ちました・・あははは(汗)
というわけで。
新たなツリーで行くのです・・・・・。

・・・リレー小説・・・もーちょっと待ってください・・プリーズ(涙)

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 こんにちわ。
 またまたやってきています(爆!)
 というか、長編の合間のオアシス?(なのか!?)
 ということで、エル様漫遊記・番外編。
 ちなみに、注記しておきますが(まてまて!)
 このリナ=インバースは、金色の王(エル様)となっています。
 そして、この本編にあたるのは、ここにはまだ投稿してませんので。
 もし、番外編があるなら、本編もあるはず。
 と、捜さないでください・・(汗)
 そのうちに、映画版のを一つ。
 ここにも投稿する気ですので・・・・・。
 本編がどーしても読みたい人は、このしがない私のページからどうぞ(まて!)
 おいおいと更新していますので・・・。
 この番外編。
 主に、スレイヤーズ、スペシャルが主です。
 そして、たまぁぁぁぁに、オリジナルもありますが(爆!)
 上記を納得の人は、お目汚しにまでお読みください・・・・。




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 こんにちわ♪
 やってきました♪久方ぶりに♪(まて!)
 ちなみに、このエル様漫遊記・番外編。
 以前の話の内容は・・こーなってます(まて!)
 
   第1話・その後前偏・後編 スペシャル7巻   影の鏡
  第2話         デリィシャス4巻  ルナテクヘステバル
  第3話         なし        ☆降魔戦争時☆
  第4話         デリィシャス2巻   呪術士の森
  第5話         なし        ☆ゼリス誕生偏☆
  第6話         スペシャル1巻   ナーガの挑戦
  第7話         スペシャル1巻   セイルーンの王子
  第8話         スペシャル9巻   闇に住まう村
  第9話         スペシャル5巻   ジェフリー君の騎士道
  第10話        RPGゲームブック 目指せサイラーグ
  第11話        スペシャル5巻   レスキュウ作戦
  第12話・前偏・後編  なし        ☆エル樣とユニット様☆
  第13話        スペシャル13巻  BP攻防戦
  第14話        日帰りクエスト(?)☆日帰りクストキャラ☆
  第15話        スペシャル1巻   エルシアの城
  第16話        スペシャル10巻  破壊神はつらいよ
  第17話        スペシャル10巻  歌姫の伝説
  第18話        スペシャル6巻   愛しの根性なし
  第19話        スペシャル11巻  全ては真実のために
  第20話        スペシャル6巻   根性なき戦い
  第21話        スペシャル1巻   ロバーズキラー
  第22話        スペシャル10巻  歌姫の出発
  第23話        スペシャル7巻   頑張れネクロマンサー
  第24話        スペシャル11巻  一把一からあげ
  第25話        スペシャル9巻   イリーズの旅路
  第26話        スペシャル2巻   リトル・プリンセス
  第27話        スペシャル13巻  まったりとしてこくがなく  
  第28話        スペシャル17巻  小さな濃いメロディ  
  第29話        スペシャル一巻   悪役ファイト 
  第30話        スペシャル一巻   りべんじゃあ
  第31話        スペシャル14巻  遠き日の決着
  第32話        スペシャル二巻   白竜の山
 ○
  
  以上となってます♪


  ちなみに、今回は♪♪
  第33話        スペシャル12巻  家政婦はみたかもしんない
  次回。
  第34話        スペシャル17巻  仁義なき場所とり
  第35話        スペシャル17巻  嵐の前に
  第36話        スペシャル10巻  白い暗殺者
  の予定です♪ 
  ちなみに、これは、パロディです♪
  それでもって、リナがリナではなく、金色の王であるエル様となってます♪
  それでは♪
  (以前のは、著者別からどーぞ♪)大概すべて読みきりですので♪
  あしからず♪
  ではでは♪
  ちなみに、これ、リクエスト、受付中♪


  それでは、いくのです♪
  

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23044エル様漫遊記・番外編・第33話(Yayoiさんリクどうも♪)かお E-mail URL2002/10/31 02:51:01
記事番号23043へのコメント



  こんにちわ♪
  Yayoiさんからのリクエスト♪
  スペシャル12巻!、『家政婦はみたかもしんない』なのです!
  リクエスト、ありがとうございますぅぅぅぅ!!!
  (ばん!←どこからかクラッカーの音・・・)
  ではいくのです!!

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   エル様漫遊記・番外編  〜家政婦はみたかもしんない偏〜



   「・・・・潜入捜査?」
   あら、楽しそうじゃないvv
   男の言葉に、少しほくそえむあたし。
   とある町の小さな食堂。
   店の隅にある、テーブルに。 
   あたしと、あたしの横に座っている女の子と。
   そして、向かいに座っている魔道士姿の男が一人。
   黒いマントに目深にかぶった黒フード。
   これで、本人、目だってないように変装しているつもりらしい。
   一応、これでも、魔道士協会からの、れっきとした使いなのだが。
   ちょっと面倒な仕事の依頼。
   またまたはぐれたナーガはとりあえず。
   ほっておいても、そのうちに来るのが分かっているので。
   とりあえず、この前、部下達をお仕置きするのに合流した。
   黒い髪にポニーテールの女の子。
   この世界にはない、服装を着ているものの。
   それでも、違和感を感じさせないのは。
   完全に着こなしているから。
   ちなみに。
   彼女は、今、スリットタイプのズボン。
   上着は、ちょっと、太ももの辺りまであるレースを使っている服なので。
   スカートの中に、ズボンをはいている。
   そのような格好にみえているが。
   ま、似たようなものだし。
   あと。
   薄い青色のマントを羽織っているので。
   結構その姿が様になっている。
   服の胸元に。
   ネックレスとして輝く一つの宝石が。 
   道行く人達の目を止めていたりするけども。
   確かに、こんな石、誰もみたことがないでしょうねぇ。
   というか、これしかないし。
   とりあえず、そういうことで、話しは別の場所で。
   というので、ここで話しを聞くことにしたのであるが。
   「あら♪楽しそう(はあと)」
   こくこくこく。
   だされている、カフェを飲み干しつつ。
   彼女が一言。
   「・・・いや、楽しそうって・・・。と・・ともかく。
    最近、この辺りに盗賊団が出没しておりまして。
     資産家の家を中心に、幾度となく盗みを働いておりまして。
      様々な状況から、拠点になっているのが、この町にある、
       一件の家らしい。ということまではめぼしはついたのですが・・。
        いかんせん、決定的な証拠がありません。そこで・・。」
   言いかけるその男性の言葉に。
   「でも、別に潜入調査は、アルバイトにも当たらないでしょうにねぇ♪」
   くすくすと笑っている彼女は。
   あたしの親友でもあるユニット。
   「まあ、いいじゃないvv面白いしvv」
   なぜか、潜入捜査といえども。
   給料を貰うことになるからして。
   それは、れっきとしたアルバイトだ。
   と、公言し。
   それは、公務員のアルバイトは禁止されているから。
   といって。
   魔道士協会にこの依頼を持ち込んできた、この町の役人たち。
   ある意味、面白い(はあと)
   「??説明しましたっけ?
    ま・・まあ、ともかく、そういう理由で、
     私達の方にと話が回ってきたのですが・・。
      自慢じゃないですが、私達のところの魔道士。
       攻撃魔術に長けている存在がいないんですよね。これがまた。」
   「・・・確かに♪できても、たったの、ファイアーボール程度vv」
   ここの魔道士協会に所属している魔道士たちは。
   どちらかといえば、事務的。
   つまりは、実践的でなく、机にしがみついて。 
   あれやこれやと議論するタイブばかり。
   つまりは、実戦経験はなしに等しい。
   「・・いや?ですから、話しましたっけ?そういうこと??
    ・・と・・ともかく、そこで、リナ殿。
     貴女がこの町にお寄りになった。との噂をきき。
      こうして依頼に参ったわけなのですが・・。」
   やたら丁寧にいってくるこの男性。
   別に。
   どうこうしたわけではない。
   ただ。
   合流したときが、たまたま。
   あたしとユニット共同の。
   盗賊いじめをしていた最中だった。
   というだけのことである。
   なぜか、一日、寝込んで。
   そして今日。
   ようやく話しをしてくれているのだが。
   なぜか、あたし達をみつつ、汗を流していたりする。
   まったく・・。
   なぜかあたしとユニットに対して。
   怯えていたりするし・・・。
   まったく。
   根性のない人間ってこれだから・・。
   「ま、いいんじゃない??面白そうだしvv」
   「確かにねvv」
   それに、あの家。 
   ちょっと面白いしvv
   それに、今、ナーガもいるしねぇ(はあと)
   引っ掻き回して楽しむのも楽しいわよねvv
   「分かりました。引き受けます。」
   あたしの言葉に。
   「それで、その・・そちらのお嬢さんなんですけど・・。 
     やっぱり・・その・・子供がメイドをするというのはいかがかと・・。」
   人権的に問題があるとか何とかぽそぼそという彼に。
   「あら♪じゃ、この姿でなれけば問題ないでしょvv」
   ユニットの言葉と同時に。 
   一瞬。
   ユニットの姿が揺らめき。 
   そして。
   次の瞬間には。
   あたしと同い年くらいの姿にとその姿を変えている。
   「・・・うどわ!」
   がたがた・・。 
   がっしゃぁぁぁぁぁん!
   なぜか。
   それをみて。
   驚いて、椅子ごとひっくり返り。
   テーブルをも巻き込んで。
   倒れている男性。
   「・・・なさけないわねぇ・・。姿を変えただけでこれなんて・・。」
   「そうよねぇ(はあと)ちょっと、姿を変えただけなのにねvv」
   なぜか。
   店の中が、一瞬静まり返るが。  
   ―みなかったことにしよう。
   店にいた全員が、同じ事を思いつつ、見なかったことにしているし。
   まったく。
   この程度で驚いてどうするのよ!
   とりあえず、面白そうなので。 
   あたし達はこの依頼、受けることにとした。

   「・・あら、ユニット?もう姿戻したの?」
   くすくす。
   「・・・・めんどう。」
   確かに・・・。
   ユニットが、姿をあたしと同じ、十三歳程度にしたとたん。
   まあ、面白いほどに、出てくる、出てくるごろつきたち。
   しかも、このあたしの姿も。 
   一応姿は変えてはいるのもの。
   結構美少女だしvv
   あたしとユニットが並んで歩いている。
   ただそれだけで、なぜか注目あびまくっているし。
   さすがに、一歩歩くたびにでてくるごろつきには。
   あたしも面倒だから。
   大抵、あたしは、こういった町に入った時は。
   どうでもいいような輩はよってこないように。
   ちょっと細工しているからねぇ。
   そういえば、ユニットにはそのこと。
   話してなかったわねvv
   くすくすくす♪
   彼女の力をもってすれば、すぐに気付くでしょうに(はあと)
   まさか、ここまでうっとうしいとは思ってなかったみたいね(はあと)
   くすvv
   結局。
   3日もしないうちに。
   ユニットは姿を元の十歳程度の姿にと戻してるし。
   そのままの姿で、成長した姿になったら。
   言い寄ってくる存在がうじゃうじゃといる。
   というの、自分の世界でも、教訓得ているでしょうにねぇ(はあと)
   ちなみに。
   あたしも始めのころはそうだったので。  
   寄り付きどころもないような雰囲気だけは持たせている。
   というか。
   度胸のない存在は、絶世の美女たるこのあたしに。
   近寄ることすらもしないけどねvv
   遠巻きにみているだけで(はあと)
   ユニットの場合は。
   その人当りがよさそうな雰囲気をもっているから。
   ・・というか、そういう風にしているのよねぇ。
   だから、躊躇なく、よってくるんだけど。
   本人曰く。
   その方が、面白いしvv
   といっているけど。
   ま、限度っていうものがあるわよねvv
   ちょっと、睨んだだけで、気絶したり。
   気が狂ったりするような軟弱な輩がでてきてもねぇ・・・。


   ま、とりあえず。  
   結局。
   姿は元の姿に戻して。
   十三歳のあたしと。
   十歳のユニットと。
   共に、魔道士協会が用意した、紹介状をもって。
   潜入捜査を始めることになったのは。
   それから。
   五日後のこと。



   「―あなた達ね。こんどうちに雇ってもらいたい。って言ってきた子達は。」
   「はい。リリィ=ギャラクシァロードと申します。」
   「ユニット=エターナルと申します。」
   対応に出てきたその人物に。
   一応、ぺこりと挨拶するあたし達。
   「こんな小さな子が働きたいなんて・・・。」  
   ちらり。
   ユニットをみやる女性。
   「・・駄目ですか?」
   うるうるうる。
   出たわね(はあと)
   ユニットお得意。
   泣きまね、泣き落とし。
   この容姿で、瞳をうるうるさせて。
   涙を浮かべて交渉すると。
   まず、大概相手が落ちる。
   かわいい子には、弱い。
   という典型的な人間達の思考能力のバターンである。
   「・・う//」
   はっきりいって。
   老若男女。
   この表情一つで、ユニットはいいように操れる。
   あと、笑顔とか・・。
   ま、その辺りはあたしも一緒だけどねvv
   「ま・・まあ、いいでしょう。
     私は、カーシャ=シュレイカー。
      ここのメイド頭をやらせていただいてます。
       メイドの皆さんからは、シュレイカーさんと呼ばれています。」
   あと、頭ともねvv
   こほん。
   と咳払い一つ。
   とりあえず。気を取り直して話してくるシュレイカー。
   

   町のほぼ中心部にある、一軒の小さな家。
   この程度で、人々は豪邸。
   と呼んでいたりするけども。
   盗賊団のアジトと、彼らがめぼしをつけている、ブラント家。
   手広く商売をやっていて、繁盛しているようだが。
   その資金の大部分が、盗みで得たものでないか。
   というのが、お役人の意見。
   ある意味正解だけどねvv
   ま、手広くっていっても。
   インバース商会などには程遠いけどネェ・・。
   ここにメイドとして住み込んで。
   証拠をつかむ。
   というのが、依頼内容なんだけど。
   ま、証拠の大部分は、彼が、使い込んでいるからねぇvv
   知らずに♪
   

   魔道士協会が用意した、紹介状。
   そこには、あたしとユニットの名前が。
   今名乗っている名前で記載されている。
   どうせだったら、インバース商会の名前を出せば。
   ほとんどの商売人は。
   その名、一つで首を縦にふるのにねvv
   「確かに、デルマイユ公爵からも紹介状。
    みせてもらいました。
     けれど、私は正直、紹介状があるからといって、きちんと仕事を、
      こなせる人だとはおもいません。」
   そこまでいって、憂鬱げに、左右に首をふりつつ。
   「しかし、ご主人様は、あなた方を置いてもいい。
    とおっしゃいました。」
   いやそうにいっているシュレイカー。
   「ありがとうございます!」  
   にっこり。
   ユニットが、その天使の微笑みで、お礼をいっていたりするけど。
   その言葉に、顔を少しほのかに赤くしているシュレイカーだし(笑)
   やるわね。ユニットvv
   「こ・・こほん。けれど、いいですか?リリィさん、ユニットさん。
     あなた方が仕事の手を抜いたり、当家にふさわしくない振る舞いを、
      なされるようでしたら、
       出て行ってもらうようなことになるかもしれません。
        そのことだけば、心に常に留め置くよう、お願いしますよ。」  
   咳払い一つして。
   淡々といっているけど。 
   というか、招待がばれるの、畏れているのよねvv
   このシュレイカー。
   でも、まさか、せっかくためていた数々のお金など。
   すべて使い込まれているとは。
   今だに気づいてないのよネェvv
   「はい!頑張ります!」
   いい子ぶりっ子で、お辞儀を一つ。
   そして、互いにくすりと笑う。
   たまには、こんなぶりっ子するのも面白いしvv
   「―そう、それじゃあ、早速、案内がてら、皆さんに、
     紹介させていただきます。ついてきてください。」
   ここのメイドたちって。
   すべて、シュレイカーの手先なのよねぇvv
   約一名、除いてvv
   シュレイカーは、そう言い放ち。
   あたし達の返事もまたずに、すたすたと歩き出した。


   やっぱり、少ないし・・。
   バス・トイレなどは。
   あんまりなくて、十数個程度しかないし。
   せめて、各部屋にちょっとした風呂などは供えておかないとvv
   あと、たったの台所が二箇所・・。
   ちなみに。
   あたしの神殿などにも。
   形だけ、トイレなどは設置している。
   誰も使うものがいないけどねvv
   なぜか、よく部下達が、そこに入って、ないていたりするけど・・。
   あと、使うとすれば、ペット達vv
   いろいろといるのよねvv
   下界に放ってみようと思って。
   作り出している様々な生き物がvv
   まあ、あそこは、普通の肉体もったままだと。 
   完全に原型も止めないほどに。
   原子レベルよりも細かくつぶされて。
   消滅するからねぇ。
   なぜか。
   
   ま、とある王国の。
   控え室よりもかなり小さい家である。
   ここ、ブランド家は。
   今までの中では、一応、一番派手な作りのその扉の前で。
   シュレイカーが立ち止まる。
   「このお屋敷の主人、マーシャル=ブラントさまのお部屋です。
     粗相のないようにご挨拶なさい。」
   小声でつぶやき。
   こんこん。
   と、ドアをのっく。
   「・・・ほーい・・。」
   抜けたような間延びした声で部屋の中から返事が戻ってくる。
   「シュレイカーでございます。
    新しいメイドのご挨拶に参りました。」
   「あいてるよぉん〜。」
   「失礼したします。」
   いって、ドアノブに手をかけるシュレイカー。

   部屋の中には。
   全然統一制をもたずに。
   ただ集めているだけという。
   家具の数々。 
   せめて、一つのデザインで統一しなさい!
   とにかく、高ければいいもの。 
   というので、買いあさっていった結果がこれのようだけど・・・。
   ・・・・やっぱ、人間って、変わってるわよね・・。
   本当に面白い生き物、創ったものだわ(はあと)
   全然、部屋にあっていない。  
   中央に置かれているテーブルの前に。
   彼は佇んでいる。
   歳は、四十四。
   黒い髪で、中肉中背。
   彼がここの主人。
   マーシャル=ブラント。
   「やー、始めまして。マーシャルです。」
   にこにこと。
   気の抜けた挨拶をしているマーシャル。
   「始めまして。今日からここで働く、リリィ=ギャラクシァロードです。」
   「始めまして。ユニット=エターナルです。」
   「いやぁ、大変ですねぇ。まだ小さいのに、奉公なんて・・うんうん。」
   一人でうなづいているし。 
   小さいって・・。
   ユニット・・あんたより、かなり年上よ?(笑)
   「まあ、とりあえず、よろしくお願いしますね。
     あ、それじゃあ、シュレイカーさん。
      リリィさん達の紹介と案内、頼みますね。」
   「かしこまりました。―さあ、リリィさん、ユニットさん。
     いきますよ。」
   一礼を残し、きびすを返す。
   その後についてゆくあたし達。
   しっかし、彼も、五十回も、事業に失敗した時点で。
   どうして、その財源がなくならないのか?
   というくらい、疑問に思いなさいよねvv
   
   やがて、しばらく廊下を歩き。
   やがて一枚の扉の前で止まる。
   「そして、ここがレイジーお嬢様のお部屋です。」
   こんこん。
   「誰?」
   ノックの音に返ってきたのは、まだ若い女性の声。
   「シュレイカーです。このたび、新しく、メイドが二人。
    入りましたので、そのご報告に参りました。」
   「そう。入って。」
   「失礼いたします。」
   そういって、入った部屋は。
   辺りを、薄いピンクで調合してあるちょっとしたこぎれいな部屋。
   何でも、ピンクのほうが、ムードがでるから。
   とかいって、この色にしているようだけど。
   趣味が趣味だからねぇ。
   この子・・・。
   扉の方に背を向けて。
   鏡の前に座った銀色の女性の髪を。 
   メイドの格好をしている彼女が梳いている。
   そして、腰掛けたまま。
   ちらりとあたし達の方をむく。
   「・・・・へぇ・・。」  
   小さくつぶやき、席を立つ。
   そして、それと同時に。
   彼女もまたこちらを向くけど。
   ・・・・・・。
   「――――リ――」
   どんぐわぁぁぁぁんんんんん!!!
   あらvv
   メイドの格好をしている彼女の頭の上に。  
   ちょっとした大きさのたらいが落ちてゆく。
   「・・・ユニット。もったいなくない?」
   「・・そーいやそうね。オリハルコンにすればよかったかしらvv」
   めごっ。
   まじりっけのない純度の物質でできているがために。
   そのまま、その人物の顔を。
   すっぽりとのびて、覆っているし。
   「・・・む〜!」
   あ、面白い。 
   じたばたもがいているし。
   キュポン!
   「何だっていうのよ!って・・・あら♪」
   顔を覆っていたたらいをのけて。 
   文句を言いかけるが。 
   それが、純金製のタライだと分かり。
   すぐに態度を改めているのは。
   自称、白蛇のナーガ。
   「おーほほっほっ!これは、私にぶつかったのだから、私のものよ!」
   と、しっかりと。 
   そのタライを抱えているし。
   「・・・どこから出現したのかしら?」
   「ふっ。この私の日ごろの行いがいいから、振ってきたのよ!」
   そう話し合っているデイジーとナーガ。
   「あら、ナーガさん♪久しぶり♪」
   にっこりというユニット。
   「あら、ユニットちゃんじゃない。
     それに・・。」
   むぐぐ!?
   リナといいかけたナーガの口を。
   とりあえず、黙らせるあたし。
   当然、傍目には何もしてないように映っているけどねvv
   むぐぐぐ!
   あ、息ができなくて、顔色が悪くなってる(はあと)
   「どうかしましたか?リリィさん?」
   そんなあたし達の様子をみて。
   声をかけてくるシュレイカー。
   「別に。ちょっと知っている人だったもので。」
   「そうそう。」
   あたしとユニットの言葉に。
   「そうですの?ナーガさん?」  
   ナーガに問いかけている。
   あ、完全に真っ青になってるし。
   「ぷはぁぁぁ!!
     苦しかった・・ふっ。この私の才能をねたんでのことね!
      この白蛇のナーガ様の自称ライバルってところよ!
       おーほっほっほっ!」
   とりあえず。 
   ナーガは、自分が手にしている、純金製のタライをもって。
   純金なので、やわらかいので。
   くっきりと、ナーガの顔の型が取れていたりするけども。
   そのまま、高笑いをしているナーガ。
   「ライバルっていうのは、おいとくとして。
     とりあえず、知り合いです。」
   あたしの言葉に。
   「へぇ。なかなか面白そうな人達ね。」
   どうやら。
   今のあたしとユニットの台詞で。
   タライを出現させたのが。
   ユニットだと気付いているようだけど。
   そう言ってくるのは、
   ナーガに髪の手入れをしてもらっていた。 
   ここの一人娘。
   ディジー=ブラント。
   そうして。
   「デイジー=ブラントよ。よろしくね。」
   いって、あたしとユニットを交互に見ているデイジー。
   どっちも好みよねvv  
   一人の子は、十歳前後だけど。
   あたしの守備範囲だしvv
   栗色の髪の子も、捨てがたいわvv
   などと思っているようだけど。
   とりあえず、気付かないそぶりをして。
   あたし達は軽く挨拶をしておいて。
   部屋を後にした。

   
   「ふっ。読めたわよ!リナ=インバース!」
   メイド姿のそのままで。
   無意味に胸を張り、
   ナーガがそう言ってきたのは、その日の夜。
   ちなみに。
   あたしとユニットが同室。
   メイドたちは、二人一組の部屋を割り当てられている。
   とりあえず、そこに結界でもはって、話すのもいいけども。
   ここはやっぱり、雰囲気重視!
   ということで。 
   事情を聞きたい。
   というナーガをとりあえず、屋敷の裏庭に連れ込んで。
   話している最中のこと。
   説明する間もなく。
   ナーガが第一声に言葉を発する。
   「あら、何が?」
   あたしの面白おかしい問いかけに。
   「ふっ。決まっているじゃない!
    あなたがここにメイドとしてきた理由!
    この私、白蛇のナーガがメイドとしての、
     才能を認められたことに嫉妬して。
      対抗意識から就職したのね!」
   高らかに言い放つ。
   「そんなわけあるはずないでしょ。」
   くすくすくす。
   やっぱり楽しい。 
   このナーガvv
   「あら、でも、ナーガさん、どうしてこんな所に?」
   ユニット。
   分かってて聞くのね(笑)
   「ふっ。町の食堂で、ご飯食べてて、お金もってないことに気がついて。
    どうしていいか分からずに、とりあえず、ずっと、
     朝から夜まで、高笑いしてたら、あのデイジーって娘に気に入られて。
      メイドにスカウトされたのよ!」
   高らかに言い放つナーガ。
   流石に。
   その高笑いで、誰もお客が寄り付かずに。
   お代はいいですから・・・。
   っていって、そこの主人が泣きついていたようだけどねvv
   フィルが知ったら、どうなるか(笑)
   娘が無銭飲食なんてねぇ♪
   ふふふ♪
   「ふっ、これも私の人徳よ!」
   宣言しているナーガ。
   「それで?どうして、リナとユニットちゃんが、一緒にいるのよ?」
   ナーガの問いに。
   「ちょっとした依頼でねvv
     ここの屋敷にリナと一緒に潜入捜査やってるのよvv
      魔道士協会からの依頼なんだけどね♪」
   にこにこというユニットの言葉に。
   にまり。
   ナーガが笑い。
   「ってことは、リナ、かなりのもうけ話ってことね!?
    魔道士協会からの依頼ってことは、値段は知れているし!」
   一人納得しつつ。
   「ふっ。そこにたまたまこの私、白蛇のナーガがいた。
     ということは、この一件に手を貸して、
      儲けを山分けにするのが得策、という天の啓示ね!」
   誰もだしてないってば。
   そんな啓示♪
   「あら♪ナーガさん、そんな啓示は出てませんよvv
     それに、ここにあるはずのお宝vv
      すでにありませんしvv」
   にこにこにこ。
   にこにこといっているユニット。
   確かに(笑)
   「ふっ。そんなことが通るとでも?
     いいのかしら?何かの捜査で屋敷に潜りこんだってことを。
      屋敷の人間に言いふらしても?」
   ナーガがにまりと笑うけど。
   「あら♪そんなことしていただいたら。
     私、ちょっと、実験に付き合ってもらうお礼しかできませんけど♪
      手加減のさわりをちょっと研究したいんですよねぇ♪」
   にこにこにこ。
   いいつつ、うきうきと。
   その手に、小さくしているロッドを取り出しているユニット。
   「ユニットちゃん、それはやめて。
     リナちゃん、ヘルブミィ・・。」
   なぜか、甘えた声で助けを求めてくるナーガ。
   「私も実験しようかしらねぇ。
     ナーガだったら、多少何やっても大丈夫だしvv」
   「・・・や・・やぁねぇ。冗談よ。
     リナちゃん、ユニットちゃん、邪魔はしないってば・・。 
      だから・・・。
       実験に使うのだけは、簡便・・ね?」
   瞳に涙を潤ませているナーガ。 
   別に、今まで、ナーガの前では。
   虚無を撒き散らしたり。
   物質を消去したり。
   無から有にと転換したり。
   と、そんな些細なことしかやってないのにねぇ。
   
   「隠れましょvv」 
   ひでぶっ!
   ナーガを茂みに引っ張り込むと。
   なぜか。
   そのまま倒れこむナーガ。
   近づいてくる人の気配が一つ。
   あたしとユニットは。 
   とりあえず。
   姿をかき消しているけども。
   ナーガはそのまま。
   誰にでもできるのにねvv
   姿をその場で見えなくする方法vv
   こんな簡単なことなのにねぇ♪
   簡単なのに、なぜか、だぁれもまだ成し遂げた存在。
   数える程度しかいないのよねぇ。 
   あたし、悲しいわ(はあと)
   
   人影が向かっている先は。
   倉庫の方。
   「おーほっほっほっ!こんな時間に何の用かしらね!」
   高笑いとともに。
   茂みを掻き分けて、立ち上がっていっているのはナーガ。
   ふっ。
   どうやら、別の方面に意識を向けさせないと。
   私の身が危ないような気がするのよ・・・。
   などと、心の中でなぜかあたし達に恐れをなしているし。  
   「・・・え・・?ああ、ナーガ君・・だったっけ?」
   ナーガの言葉に、ぼーとした台詞がもどってくる。
   「あら、マーシャルさん。」
   ナーガが、その人物をみて。
   その名前をいう。
   月明りの中に佇んでいるのは。
   何も考えてない、ぼーとしたこの家の当主。
   マーシャル=ブラント。
   「いやぁ、よく考えたら、倉庫にかぎ、かけたかなぁって。
     心配になりましてねぇ。
      正直、ランプとか欲しかったのですけど。
       どこにあるのか知りませんし。
        この時間、メイドさんたちとか起こすのも気がひけますしねぇ。
         はっはっはっ。」
   「ふっ。なるほど。」
   その場つくろいの言い訳に、あっさりと納得しているナーガ。
   あ、倉庫の方から、女性が一人。
   逃げていっているし(笑)
   この父親も父親で。 
   娘同様、メイドたちに手をだしまくっているのよねぇ・・。  
   その逢引に行こうとしていたようだけど。
   このマーシャルは。
   それで、ほいほいと、倉庫の合鍵を。
   数人に渡している彼も彼よねぇ。
   「―で、そーおっしゃる、ナーガさんは、こんな夜更けに一体何を?」
   「ふっ、夜中に庭木の陰でじっとしているのが趣味なのよ!」
   問いかけに答えているナーガ。 
   「なるほどー。多趣味な方ですねぇ。
    いやぁ、私も若いころは、そういうのに請っていた時期がありましたよ。
     いいですよねぇ。若いって。」
   はっはっはっ。
   笑っているマーシャル。
   そういえば、目当てのあの人を手に入れるために。
   とかいって。
   夜の夜中に。
   いろいろと彼・・やってたみたいよね・・・・。
   それで、ことごとく、その仕掛けに。
   自分がはまっていれば。
   どうにもならないけどねぇ。
   ナーガのその答えに、
   あっさりと納得しているマーシャル。
   「ま、それじゃあ、そーいうことで。
     私は倉庫の鍵を確かめてきますから。
      ナーガさんも頑張って、木の陰でじっとしててください。」
   がさり。
   マーシャルが言いかけると。 
   ちょっと離れた場所にある。
   庭木が、揺れる。
   「・・・おや?」
   そちらに目をやっているマーシャル。
   そこには。
   全身黒尽くめになっている、メイドの一人。
   うーん。
   子猫ちゃんが、痺れを切らして。
   逃げちゃいましたかネェ?
   ぽりぽりと。
   頭をかいているマーシャル。
   普通、待っている女が。 
   全身黒づくめでまっている。
   とは思わないでしょうにねぇ?(笑)
   とりあえず、そちらをしばらくながめつつ。
   やがて。
   とりあえず、確認を。
   といって。 
   すたすたと倉庫に歩いてゆくマーシャル。
   と。
   こけっ!
   その場にスッ転ぶ。
   彼の足元には。
   庭木と庭木をつないで。
   足元に一本の細いローブが張られているからして。
   「あ、こけたvv」
   「あら♪本当vv」
   あたしとユニットは。
   そんな様子を。
   ただ面白おかしく眺めていた。
   

   銀の刃が。
   一閃を煌いて瞬時に朝日に煌く。
   スタタタタ!!
   光よりも素早いスピードで。
   包丁を操る音も、すでに超音波よりも短い音波で。
   人の耳には聞こえないのだが。
   ナーガの耳には届いていたりする。
   ちょっと、包丁を握ったその後には。
   綺麗に切りそろえられている野菜の数々が。
   小皿の上にと盛り付けられている。
   おおおおおおお!!
   ぱちぱちぱち!!
   みれば。
   ユニットも同じく。
   あたし達の包丁裁きに。
   賞賛の拍手が他のメイドたちから巻き起こる。   
   
   ススススパタタ!
   負けずと、
   ナーガも同じく、包丁さばき。
   だけど、さすがに、光のスピードは超えられないようねvv
   ま、ナーガだし。
   そのうちに出来るようになるでしょうけど。
   「ふっ、やるわね!リリィ!ユニットちゃん!負けなくてよ!」
   昨夜、ナーガにユニットが渡した、
   実験メニュー一覧。
   それがなぜか効いているのか。 
   ちゃんと別の名前で呼んでくるナーガ。
   「ついでだしvv久しぶりに勝負しない?」
   「あ、それいいわねvv」
   「ふっ。私も参加するわ!」
   かくして。
   あたし、ユニット。ナーガとで。
   メイド勝負が開催される。


   ・・・・・・・ぼーぜん・・・・。
   「・・・・私達、何もすることがない・・。」
   ぼやいている数名のメイドたち。
   あたしとユニットで。 
   どっちが早く。
   力を使わずに、ベットメイキングなどができるか。 
   などと。 
   こじんまりしたことをゲームにして遊んでいると。
   どうしても、ものの数秒もたたずに制覇できるし。
   そして、掃除なども。
   ナーガも負けずと追いついてこようとしていたけど。
   とりあえず。 
   この屋敷の中を三つに分担し。
   場所を決めて。
   勝負をしたのはいいものの。
   案の定。
   ナーガは、あたし達にはなかなか及ばずに。
   約一日かかっていたけど。

   「うーん、やっぱり、ユニットよねぇ。
     互角の勝負だし・・。」
   こういった、人としての身だしなみの勝負を。
   ときどきするのもまた面白い。
   だけど。
   唯一こちらが有利という点は。
   身長からくることのみ。
   まあ、力を使わない。
   という前提であったけど。
   浮かんだりするのって、力を使うことにすら入らないからねぇ。
   だから。 
   はっきりいって、全体的に互角。
   数分もしないうちに。
   なぜか。
   この屋敷の三分の二は。
   新品同様に輝いてくるし。
   面白いことに。
   ナーガが悔しがっていたりしたのが。
   珍しいものがみれたというものだけどvv
   
   
   なぜか。
   あたしとユニットの、姿の見えない。 
   超高速の作業に。
   他のメイドたちは。   
   ただただ呆然としていたけども。


   たまにはこんなこともいいでしょvv
   本当は、一秒にも満たない期間でできたんだけど。 
   それだと、さすがに怪しまれるから。
   というので。
   かなり遊びながらやったのにねぇ。
   あたしもユニットも。


  
   とりあえず、
   なぜか。
   仕事をすることが何もなくなったので。
   のんびりと、休憩タイムを与えられたあたしとユニット。
   暇なので、ちょっと、憂さ晴らしに出かけたりもしたけども・・。


   「じゃ♪行きますかvv」
   その日の深夜。
   あたしとユニットは、そっと、裏庭にでる。
   やっぱり、面白いことは、積極的に参加しなくちゃねvv
   潜入捜査という名目だけど。 
   事実が分かっているあたし達にとっては。 
   あちらから出てきてもらったほうが面白みが増すしvv
   「でも、エル?別に、夜動かなくても♪」
   いいつつ、ユニットもやる気満々。
   とりあえず。
   暗闇でも見えるけど。
   形だけ、ライティングの光を掲げているあたし達。
   見かけは。
   探し物をしているように。
   
   「あら、リリィさん、ユニットさん。」
   そんなあたし達に話しかけてくる人物が一人。
   あらvv
   こっちが先に出てきたわねぇ。
   あたし達を不思議そうに眺めているのは。
   ランプ片手に佇んでいるパジャマの上からガウンをひっかけているだけの。
   レイジー。
   「どうしたんですの?こんな夜更けに?」
   聞いてくるので。
   「どうやら、仕事の最中に、落し物をしたらしいので。
    捜していたんです。レイジーさんはどうしてここに?」
   にっこり。
   微笑かけて聞き返すユニット。
   「眠れなくて、散歩してたら、明りが見えて、
     でもすごいのねぇ。魔法が使えるなんて。」
   「あら、この程度なら、赤ん坊でもできますよ。」
   「それはちょっと無理があるんじゃない?」
   あたしの言葉に。 
   多少苦笑しているレイジー。
   だって、実際。
   できるけど、誰もやったことがない。
   というだけなんだし・・。
   どちらかというと。
   まだ自我がはっきりしていない赤ん坊のほうが。 
   精神世界などとも繋がりが深いから。 
   簡単に魔法なんか使えるんだけどねぇ。
   「でも、こんなに暗いと、どうしようもないでしょう?
     明日になさいな。」
   そういってくるレイジーに。
   互いに顔を見合わせて。
   「そうですね。」
   なるべく不自然でないように、返事を返す。
   こっちのほうが面白そうだしvv
   

   「ロマンチックよねぇ。ランプの明りって・・。」
   デイジーが、自分のもっているランプの明りをみつつ、言ってくる。
   「まあ、雰囲気はいいわよね。」
   いいムードなどにするには。
   よくこんな薄暗い明りが使われているし。 
   恋人たちの間では(笑)
   「ロマンチックって言えば・・・ねえ?
    リリィさん?ユニットさん?
     あなたたち・・恋ってしたことある?」
   唐突に聞いてくるし。
   人をみて、ターゲットは選びましょうvv
   「・・・・ふっ。」
   その言葉に。 
   どこか遠い目をしているユニット。
   あ゛〜。
   そういや、彼女。 
   完全に記憶と力封印して。
   ただの人間やってた期間に。 
   結構、その中で、熱烈な恋愛やってたからねぇ・・。
   連れが死んでから。
   自分が何者か。
   を思い出したようだけど。
   まあ、たまには、何もかも忘れたいときってあるし・・ね。
   その後。
   きちんと、運命の歪は直したらしいけど。 
   それもかなりもう前のこと。
   ここの世界を創るかなり前だったし・・・。
   ふと。
   そのときのことを思い出しているようだけど。 
   その魂も、すでに、完全に消滅し。 
   新たなる魂にと変換を済ませている。
   「あら、ユニットさんは、経験おあり?まだ十代なのに?」
   そんなユニットをみて。
   聞いているディジー。
   「・・まぁ、昔のことですよ。もう、存在してない、過去のこと・・。」
   他にやっているのは。 
   まあ、人との間に子供。
   創ったりはしているけども。
   それは、人としての肉体として。
   本来の存在の姿のままで。
   というのは、あれ一回。
   あたし達は、どんなに創っても。
   どんなに心を寄せても。
   置いていかれてしまうから・・。
   だから、限りある、我が子達でもある世界が、部下達が。 
   存在達が。 
   限りなく愛しい。
   やがては、自分達の腕にと戻ってくるけど。
   その一瞬の輝きを大切してほしいから。 
   それを願って、作り出しているから。
   抱擁する世界に。
   たとえ、自分の代わりとして、同じ存在を創り出したとしても。
   それも、いつかは、自分達を置いていってしまう。
   終わりのない、無限―。
   それが、私達、すべての混沌を抱擁する存在。
   の宿命だから。
   ふと、ユニットの心情は。
   あたしにもよくわかる。
   滅多にこんなことを考えたりはしないけどね。
   ユニットの言葉に。
   「そうなの。苦労したのねぇ。その若さで。
     恋って素敵よねぇ。恋に恋する年頃。
      なんて、世間にはあるらしいけど、
       私なんかもそうなのかもしれれないわね。」
   そういって。
   くるりとあたし達の方をじっとみるレイジー。
   「そう。私なんかは、しょっちゅう、恋をしているわ。
     ―相手が、男であろうと、女であろうと・・・。」
   いいつつ、痺れ薬をまいているレイジー。
   しばし、沈黙。
   「・・・どうして?どうして、貴方たち・・・。
    風下に立っているのに、痺れ薬が効かないの!?
     私は、いつもこの方法で、恋の相手をゲットして成功していたのに!」
   なぜか驚いているし。 
   「いや、だって、効く筈ないし。」
   「そうよね。というか、私達の足を止められる物質。
     ないわよね?」
   そのレイジーの言葉に、顔を見合わせるあたしとユニット。 
   「そ・・そんな!?
     痺れ薬で、恋の相手を二人ともゲットして!
      あんなことやこんなことをする私の計画が!」
   一人、叫んでいるレイジー。
   確かに。
   彼女、かなりやっているからねぇ。
   というか。 
   実は、ここのメイドたち。
   なぜ。
   全員シュレイカーの手先になっているかというと。 
   全員、レイジーの手から救い出してくれたから。
   という理由があったりする。  
   あと、出入りの業者にも、やってるのよねぇ・・。
   レイジー・・・。
   お金を積んで、解決しているようだけど。
   面倒なことになりそうな場合には・・。
   ま、普通はいえないわよねぇ。
   男からならまだしも。 
   女に手玉にとられたなんて。 
   普通の男達にはvv
   一人、レイジーが。
   薬の調合が、甘かったのかしら。 
   などとつぶやいていると。 
   「―何をやってらっしゃるんですか?」
   闇の中から、
   黒装束をちょうど脱ぎ去り、出てくる一人の人影。
   ぴくん。
   となり、思わず一歩、退いているディジー。
   そこにいたのは、いつもの服装のシュレイカー。
   「シ・・シュレイカーさん・・。」
   苦手意識をもっているので、ひるんでいるレイジー。
   「な・・・なんでこんなところに!?」
   レイジーに問われて。
   懐から手帳を取り出しているシュレイカー。
   「お嬢様が、夜中にお屋敷を抜け出したときには、七回に六回。
     の割合で、何らかのトラブルが起こっております。
      夜中の外出はお控えください。」
   事務的な口調のシュレイカー。
   そんな彼女の言葉にややむくれつつ。
   「わ・・わたしは、単に、素敵な恋をゲットしようかなぁ・・とか思って・・。」
   「これまでのことでもそうでしたが・・。
     気にいったからといって。相手の意思を無視して。
      睡眠薬でゲットするのはお控えください。
       あとのもみ消しが大変です。」
   きっぱり。
   いいきるシュレイカー。
   「それに、その娘たちは、メイド頭である、私の管理です。
     責任が私にある以上、
      トラブルは困ります。」
   「・・く・・くぅ!」
   ぎりっと歯ぎしり一つ。
   「・・仕方ないわね!シュレイカーさん!
     今日のところは、あなたに免じて、大人しく退いてあげるわ!
      けど、忘れないで!まだ、私はこの恋!
       諦めたわけではないからね!
        ほほほ!!」
   捨て台詞を残して。
   そのまま、屋敷の方にとかけてゆく。
   「・・・・やれやれ。」
   シュレイカーは溜息一つ。
   今夜も収穫があまりなく。
   戻ってきたところにいつものレイジーの行動をみつけ。
   やってきている彼女は深く溜息一つ。
   「・・お嬢様に呼び出されたんでしょうけど・・。
      駄目ですよ?これからは、夜中に、呼び出されても。
       ついていっては。」
   あたし達の方をみて、説得しているシュレイカー。
   分かっているんだったら、どうにかしましょうvv
   まあ、傍目からは面白いからいいけどvv
   「ともかく、今夜はお屋敷に戻りますよ。
     でも、運がいいというか。
      お嬢様の、痺れ薬が効かなかったなんて。
       珍しいこともあるものです。」
   しみじみいっているシュレイカー。
   まあ、あれ、像でもしびれさせれる程度だったしねぇ。
   ちなみに。
   中級魔族程度だったら。
   あれで、足止めができる程度の威力だったけどvv
  
   

   とりあえず、ちょっと、説得しただけで。
   なぜかあっさりと大人しくなるレイジー。 
   ただ、別に、ちょっと、
   しばらく、異世界に放り込んだだけなのにねぇ。
   一晩ほど。
   そして今。
   戻ってきて。
   ひそひそと話し合っているあたし達。
   
   「・・むしろ、こう考えたほうが自然なんじゃないかしら?
     お父さまこそ、盗賊団の首領だって。
      ―お父さま、かっこいい(はあと)」
   「こらこらこら!」 
   その言葉に、突っ込んでいるのはナーガ。
   一応、ここの屋敷にもぐりこんでいる目的を話すと。
   面白そうだからといって。
   レイジーも参加することになっていた。
   「だぁぁぁてぇ(はあと)そうじゃない♪」
   胸の前で、夢みる乙女の眼差しで。
   星空を窓から見上げつつ。
   「平凡な商家を装いながら、夜のとばりが落ちるころ。
     表の仮面を脱ぎ捨てて、闇へと身を躍らせる。
      そんな中、私は一人、平凡な毎日を送り続ける(はあと)
       父の笑顔の裏側に、闇があることさえ知らず(はあと)
        ああ!!燃えるわ!!なんて刺激的!お父さま!!ラブラブ!」
   一人、悦に入っているレイジー。
   アベルとレイジー。 
   変えてみたほうが面白かったかもね・・。
   ランゴード家の。
   ま、いっか。
  
   ちょうど。
   説得を行う時。
   夜の夜中の庭の片隅にて。
   たまたま近くにいた盗賊の一人。
   ちょっぴし、レイジーと一緒に巻き込んでしまったが。
   戻ってきたときは、なぜか、髪を真っ白にして。
   倒れているところを。
   人が使っていない、庭の片隅にある倉庫においておいた。
   
   仲間がいなくなって、動くのは、次の日。
   というわけで。
   レイジーが、恋の毒がにかける。
   というので。
   別に害があるわけでもないので。
   そのまま、レイジーを倉庫の中に。 
   そのメイドの盗賊の彼女と二人っきりにしたところ。
   しばらく、悲鳴が巻き起こっていたりしたけども。
   そこはそれ。
   

   
   
   「また、朝から暇よね・・。」
   結局のところ。
   殆ど、あたしとユニットだけで。
   すべて、ものの数分もしないうちに。
   すべての仕事をしてしまうので。
   何もしないでくれ。
   と、他のメイドたちからもなぜか泣きつかれたり。
   そんなこんなで。
   暇をもてあましたあたしとユニットは。
   することもないので。
   とりあえず、人質にとっている盗賊の仲間を。
   尋問して遊んでいると。
   やがて日も暮れてくる。
   

   夜風とともに、時がうつろぎ。
   辺りに夜の闇が落ちるころ。
   倉庫に近づいてくる人影。


   月明りに照らし出されているその姿は。
   「お父様!?」
   ディジーの声が、夜空に響く。
   やってきたのは、この家の当主。
   ディジーの父親。
   マーシャル=ブラントその人当人。
   ディジーは隠れていた茂みを飛び出して。
   父親の前で足を止めている。 
   「いやー、倉庫にかぎをかけたか心配になってな。
     そういうディジーは、なんでこんな所にいるんだい?」
   「わ・・わたしは、ただ、通りかかりのひとをゲットして。
     私の恋の相手になってもらおうかなぁ・・と思って・・。」
   この町の人達。
   大概、一回以上は。 
   レイジーに掴まりかけていたりするのは。
   こういう理由もあったりする。
   だからこそ。
   役人たちは、ここにきたくなかったのもあるらしいが・・・。
   アルバイトを口実にして(笑)
   役人がそんなことでどうするのよvv
   「はっはっはっ。おしゃまさんだな。ディジーは。」
   それですませている父親。
   一応、犯罪になるんだけど?(笑)
   通う女性のところにいく口実に。
   毎日のように、倉庫の鍵を確かめて。
   それから、通っているこのマーシャル。
   「それじゃあ、父さんは、倉庫の鍵を確かめて・・。」
   「おーほっほっほっほっ!」 
   あらvv
   やっぱり、勘違いしてるしvv
   マーシャルの言葉が終わるのを待たずに。
   ナーガが高笑いをあげて、茂みから飛び出しているし。
   「そーいえば、ナーガにはいってなかったわねぇvv」
   「エルvvわざとでしょvv」
   「当然vv」
   そんな会話をしているあたしとユニット。
   とりあえず。
   面白いので。
   ナーガに続いて茂みから出てゆくあたし達。
   ナーガは、勘違いなのだが。
   それを知らずに。
   大きく胸を張り。
   ぴしぃ!
   と、マーシャルを指差して。
   「見苦しい言い訳もほどほどにするのね!!
     あなたが盗賊団の一員だということはとっくにわかっているのよ!」
   高らかに言い放つ。
   「??盗賊団?あの・・それって何のことでしょう?」
   首をかしげるマーシャルに。
   「私たちのことですわ。」
   がさり。
   町に面している庭の茂みが揺れ動き。
   そこに現れる、二十八人ほどの人影。
   屋敷で働いていた、すべてのメンバー。
   「私達が動くことを見越して、罠を張ったつもりでしょうけど。
     あいにく、こちらも予想していました。
     罠を張らせてもらっていたのはこちらの方なんですよ。」
   黒づくめの格好をしている一人がいう。
   その声の主は。
   「シュレイカーさん!?」 
   驚きの声を上げているディジー。
   「そう、私です。」
   自ら覆面をとったその下には。
   メイド頭のカーシャ=シュレイカーの顔。
   「あら、いってなかったっけ?
     この盗賊のリーダー。シュレイカーだってvv」
   「まあ、私達は始めから知ってたけどvv
    やっぱり、形だけでも、捜査はしないとねぇvv」
   「・・・・聞いてないわよ!リナ!」
   そんなあたし達の会話に。
   突っ込んでくるナーガ。
   「・・・まあ、口では何とでもいえますね?
    リリィさん?まさか、このような子供までもが。
     お役人の手先に成り果てるとは。
      ここの役人は、やっぱり扱いかってがいいですしね。
       まあ、とりあえず、この辺りが潮時のようですし。
        蓄えた財産もって、別の町へでも移ろうか。
         と思いましてネェ。
          それにあたって、私達の顔などをよくご存知の方々を。
           処分させていただこうかと思いまして。」
   淡々と話すシュレイカー。
   レイジーの瞳の変化には。 
   気づいてないしvv
   「ふっ。気取ってないで、悪人らしく。普通にしゃべれば?
     『とんずらする駄賃に私達を始末する』って。
       おーほっほっほっ!!やっぱり口先だけね!悪人は!
        この白蛇のナーガ様がやられるとでも思って!?」
   ナーガの高笑いに。
   繭を釣り上げているシュレイカー。
   「―かかれ!」
   周りを取り囲んでいた、メイドたちが。
   一声に。
   なぜか、フォークなどを武器に使っていたりするが。
   あとは、糸。
   あと、シミターなどの飛び道具。
   それをもって、飛び掛ってくる。
   パチン♪
   その瞬間。
   あたしとユニットは。
   小さく指を鳴らす。
   と。
   同時に。
   「風魔咆裂弾(ボムディウィン)!!!!」
   ボボッヒィィィィ!
   あたし達以外、わかっていなかったらしく。
   ナーガの放った風の無差別攻撃魔法が。
   敵、味方、関係なくなぎ散らしてゆく。
   あたし達の周りだけ、無効化するようにしていたあたしとユニット。
   それ以外は。
   「おーほっほっほっ!
     盗賊団を一掃したのは、この私!となれば!
      この一件の報酬は、すべて私、白蛇(サーペント)のナーガ様が、
       受け取るのが道理ってものよね!おーほっほっほっ!」
    一人、胸をそりアゲ、高笑いしているナーガ。
   「あのねぇ。ナーガ。
     ま、面白いから、いいけどねvv」
   「はっ、リナ、まだ無事だったの?」
   あたしが飛ばされていないことに少し驚いているナーガ。
   「まあ、ナーガさんの行動パターン、丸分かりだからねぇ。」
   にこにこといっているユニット。
   確かに。
   というか、あたし達に分からないことなんてないんだけどね。
   「ふっ、お宝は、渡さなくてよ!ファイアーボール!!」

   チュトドドォン!
   
   

   「あ・・貴方たち・・よくもやってくれたわね・・。
    でも、それ以上、抵抗するなら、ディジーお嬢様の命はありませんよ!」
   「いやぁ!助けて!助けて!」
   シュレイカーに組み込まれて。
   助けを求めているレイジー。
   でも、その目が笑っていたりする。
   ちゃっかりと。 
   その手にもっているのは、小さな針。
   ぷすり。  
   嫌がる振りをして。
   シュレイカーに針を刺しているレイジー。
   「・・・ぐ!?」
   ぐらり。
   そのまま、倒れこむようにその場に崩れ落ちてゆくシュレイカー。 
   「な・・何を・・。」
   言いかけるが、体が思うように動かない。
   「ふふふ(はあと)素敵よ(はあと)
    シュレイカーさん(はあと)」
   にじり。
   にじりよっているレイジー。
   「う・・リーダー!?」
   目を覚ました、他のメンバー。
   そんな彼らには。
   ナーガが無差別に放った、ファイアーボールが炸裂していたりするが。
   『ひどえぃぃい!?』
   意味不明な叫びが響いてゆく。

   
   「いやぁ、なるほど、まさか、家が、盗賊の寝床にねぇ。」
   やたらと感心しているマーシャル。
   「そして、マリンちゃん、君までもが盗賊の一員だったなんて・・・。」
   ぐるぐるに縛られている一人の隊員に向かって言っている。
   彼のお相手(笑)
   「ふっ。こうなったら仕方ありませんわ。
     私は、屋敷の主であるあなたをたぶらかして。
      後々は、この屋敷ごと、財産も。
       私達、盗賊の資金とするつもりでしたのに。」
   「そんな!あんなに愛を語り合ったじゃないか!」
   諦めのわるい男である。
   というか、彼女の体が忘れられないようだけど・・。
   男って・・悲しいサガよね(笑)
   「ふ。それで、観念して、話してもらいましょうか?
    盗んだお宝はどこにあるの?」
   ナーガの問いに。
   「・・・・分かりました。木の葉を隠すのは、森の中。
     店の運営資金の保管されている第三倉庫に。
      今まで盗んだものは一切、おいてあります。」
   その言葉に。 
   ぽん。
   手を一つうつ、マーシャル。
   あ、ようやく気付いたしvv
   「あー、なるほど。
     道理で、今までに、事業に、五十回以上。失敗しても。
      運転資金が減らないと思ったら。」
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・。
   そのマーシャルの言葉に。
   レイジーににじり寄られていたシュレイカーや。
   ナーガ、他のメンバーが凍りつく。
   そして。
   『何ぃぃぃぃ!!!!!!?』
   面白いほどに、あたしとユニット以外の台詞が一致する。
   あ、楽しいvv
   「あ・・あの・・それは・・ひょっとして・・。」
   引きつった表情のシュレイカーに。
   「いやぁ、どうら、貴方たちが盗んだお金。
     ぱーと使っちゃったみたいです。いやぁ。はっはっはっ。
      お金がなくならないなァとは思いましたけどねぇ。
       はっはっはっ。」
   一人笑っているマーシャル。
   あ、ナーガが脱落しかけてる(笑)
   「普通、何回か新しい事業に失敗した時点で、気付くわよねぇ♪」
   くすくすと笑っているユニット。
   「あ・・・・リナ、あんた達・・知ってたの?」
   ナーガ、声が震えている。
   「当然vv」
   「あら♪だから言ったじゃないvvナーガさん♪
    すでに、お宝は残ってないってvv」
   あたしとユニットの声が重なると。
   「そ・・そんなぁ!!
     じゃあ何!?この私の、盗賊団のお宝を一部没収して、ラッキー!
      という生活資金は!?」
   一人、ナーガが叫んでいたりするし。
   「そ・・そんな・・・私達の今までの努力って・・・。」
   「悪人が努力なんてしなくていいの!」
   ナーガの理不尽な怒りの矛先は。
   盗賊団にと向けられてゆく。
   
   「ひどいことしないでくださる!ナーガさん!」
   そんなナーガが、シュレイカーに蛸殴りを開始しようとすると。 
   レイジーが止めに入る。
   「・・・もしかして、レイジー、こいつのこと、気に入ったの?」
   ナーガの問いかけに。
   「ええ(はあと)もうそれは(はあと)
    素敵じゃないですか!真面目一本やりのその下で!
     盗賊団の頭だなんて!悪の華って感じで!
      ああ、私の恋の毒牙にかけるにふさわしいわ!」
   いいつつ、すでに、その準備として。
   痺れ薬と、惚れ薬を仕込んでいるのは何処の誰?(笑)
   「まあ、いいんじゃないの?悪人に人権はないんだしvv
     あたし達が許可するわvv」
   「そうねvvしっかりと毒牙にかけてきなさいなv」
   「いやぁ、レイジー、素敵な相手がみつかってよかったねぇ。」
   口々に言っている。
   あたし、ユニット、マーシャル。
   「・・・ちょ・・・・ちょっとぉぉ!?」
   抗議の声を上げているシュレイカー。  
   「ほほほほ(はあと)いくら抵抗しても(はあと)
     ほぉら、もう薬が効いてくるころですわ(はあと)
      無駄なあがきはおよしなさいな(はあと)
       シュレイカーさん(はあと)」
   「たすけてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
   悲鳴をあげつつ、暗がりへ、そして、レイジーの私室にと。
   連れ込まれていっているシュレイカー。  
   とりあえず。
   ナーガは、残ったメンバーから、
   身包み剥ぎ取り。
   ちょっとでも、お宝をゲットしようとしていたりするが。
   

   後日。
   盗賊メンバー。
   全員が、泣きながら、自主したとか、しないとか。
   それをレイジーが身請けする。
   と申し出たところ。
   断固として、拒否し。
   彼らとつながりのある、別な組織のことなどを。
   告白し。
   レイジーから逃れようとするシュレイカーたちの姿が。
   見受けられていたらしいが。


   とりあえず。
   あたし達の依頼は、一件落着vv
   結構、面白かったわねv
   また、何か、依頼でもうけて遊びましょvv


   また、ナーガも加わったことだしねvv
  

                −家政婦はみたかもしんない偏・終わりー

#####################################

  あとがき:
     薫:・・・三時・・三時・・・夜中の三時・・・(汗)
     姫:しかも、私とエルが活躍してない・・(怒)
     薫:あぅあぅあぅ・・・・。
       ま、その辺りはご勘弁・・・(かなりまて!)
       それより、問題は・・。
       56KBもあることでは・・(汗)
       しくしくしく(涙)
       とりあえず、原作に近く作って見てます。
       このパロディ・・・。
       なので。
       あまり深く追求しないでください・・。
       いやぁ。
       実は、デイジーにすみれちゃんが捕まる。
       というのも、考えたけど・・。
       さすがに、普通の人間に、虚無の力は・・(汗)
     姫:というか、文章に出来なかったから。
       こっち側にしたくせにvv
     薫:しくしくしく(涙)
       あれ?それはそうと、今回、エル様は?
     姫:エルなら、ちょっと別のところにいってるわよvv
     薫:・・・・そーですか・・・(何か不安・・)
       ま・・まあ、こんな駄文に付き合ってくださっている。
       そこのあなた。
       どうもありがとうございます!!!
     姫:というか、『書き殴り』。
       ツリー、落ちてるけど?(はあと)
     薫:ぐっさぁぁぁぁ!(滝汗)
       と・・いうわけで、またまた新しいツリーで・・(汗)
     姫:長編も落ちかけているわよねぇvv
     薫:ぐさぐさっ!い・・いたいのです・・(涙)
       が・・・頑張ります・・・はい・・・。
       そ・・それでは・・・。
     姫:まったね!!

       それと、まだまだこの番外編。
       募集してます♪
       スペシャルののりで、オリジナルでも可ですので♪
     薫:ああ!そんな約束を勝手に・・

   ・・・・・ポビュ・・。

     姫:それでは、何かつぶれる音がしましたが♪
       それでは、また会いましょう♪

       いい加減に、長編の続き、打ちこまさないとねぇ。
       ふふふふふふ(はあと)
       それじゃあね♪
   

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23060番外編ですぅ〜♪奈月るり E-mail URL2002/11/1 07:59:02
記事番号23044へのコメント



 こんにちは、かおさん。
 漫遊記番外編ですね♪
 お待ちしておりましたぁ♪♪♪
 おまけに一番乗りです!(←とか打ち込んどいて、レスしてみたら他の人がもうやった後だった、とか。――わ、笑えない・・・)

 さて、今回の漫遊記も、暴走度200%で笑えて最高でした!
 レイジーさんのいっちゃった度も、原作を超えてぱわぁあっぷ!(してないかな?)
 盗賊団の一味さん、原作とかぶってご愁傷様ですvv
 エル様、その何事もおもしろいと称する、その心意気に惚れました♪(←おい!)
 ユニットさんも大好きですぅうぅぅ〜vvv♪
 なんか、ユニットさんとレプリカさん、気が合いそうですねぇ。そのイメージで書いてますし。(←ちょっと待て)
 炎シリーズの番外編の番外編で、レプリカさんとセイラさん辺りをエル様(Lさんじゃないですよ)とレプリカさんに会わせたら、きっと突っ込みのないお茶会になって、ある意味楽しそうです♪(←だからマテ)

 う〜ん。
 しゃべりたい放題(書きたい放題?)しゃべっといて、相変わらず短い感想文――・・・
 それでは、石どころか隕石(メテオ)を落とされる前に、退散致します。
 では♪



  【奈月るり】






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23101炎シリーズ再会お待ちしております♪かお E-mail URL2002/11/3 21:39:59
記事番号23060へのコメント

こんにちわ。
奈月るりさん。
レスどうも♪
あと、ページ訂正(?)お疲れ様です♪
炎シリーズのかいている紙がなくなったとかで・・。
気長にお待ちしております♪
あ、あと、ただ今、押し付け小説。
よーやく取り掛かりはじめてますので・・(まてぃ!)
全部出来次第送ります♪(だからまて!)
(完結短編のつもりが・・汗・・中偏??←まてこら!)
> ユニットさんも大好きですぅうぅぅ〜vvv♪
ありがとうなのです!!!!
> なんか、ユニットさんとレプリカさん、気が合いそうですねぇ。そのイメージで書いてますし。(←ちょっと待て)
> 炎シリーズの番外編の番外編で、レプリカさんとセイラさん辺りをエル様(Lさんじゃないですよ)とレプリカさんに会わせたら、きっと突っ込みのないお茶会になって、ある意味楽しそうです♪(←だからマテ)
あ、楽しそうです♪
そこに、エル様とエルさん(って・・無理だって・・爆!)
と一緒になったら・・・ふふふふ♪
わざわざ感想、どうもなのですぅ!
それでは!

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23188エル様漫遊記番外編34話(リナ&キャナさん、リクどうも♪)かお E-mail URL2002/11/8 23:07:02
記事番号23043へのコメント

・・・落ちると思います。ええ、きっぱりと(まて!)
ふっ。またまた長いし・・でも、このツリーでいく!(かなりまて!)
とりあえず、注意です。
このリナ=インバース。
・・・金色の王(ロードオブナイトメア)のエル様です!!
きゃぁぁぁ!♪(まてぃ!)
それを了解です♪という人のみどうぞ。あ、あと、スペシャル17巻。
読んでないひとは、ねたばれですので、ご了承ください?(だからまて!)
48KBと長いですが、それでもいいという人のみどうぞ♪
ではでは♪

 エル:・・リレー小説もどきは?
  姫:・・・・干渉は?
  薫:・・・ぎくっ!(滝汗)
あ、あと、お知らせです・・・・。
サーバーの名前変更とかで・・・・。
私のホームページのアドレスが代わります・・はい・・・(汗)
ご了承くださいなのです・・・(滝汗)
#####################################

 こんにちわ♪
 またまたリクエストいただきましたのです!!
 というわけで、リクエストのあったお話!
 ありがとうなのです!リナ&キャナさん!!!!
 第34話 スペシャル17巻 仁義なき場所とり です♪

 ではでは、いってみましょう♪

 ああ・・また時間が空いた・・(汗)

#####################################


     エル様漫遊記・番外編  〜仁義なき場所とり偏〜


  

   「―何奴だ!?」
   轟・・・・。
   うなる夜風のその中で。
   聞こえてくる声が一つ。
   「―いや、愚問か、今、この場にいるということは―スナワチ、
     答えは一つしかあるまい。」
   ゆっくりと。
   本人は風に足音をまぎれさせ。
   男は場所を移動している。
   自分に有利な間合いを探っているみたいだけど。
   そんなの無駄なのにねvv
   「―ということは、そちらも目的は同じみたいですね!」
   ぴしっ!
   「そんなこそこそ隠れて行動するとは、スナワチ悪!
    今こそ正義の仲良し四人組み、プラス一名で、正義の鉄槌をくだします!」
   アメリアがその暗闇に手を突きつけている。
   「・・譲歩というものも、人生には時として必要なものとは思わないか?」
   男の足が動きを止める。
   「そう思うんだったら、そっちが譲ればいいだろう?」
   淡々と言っているゼルガディス。
   「譲歩ですか・・・・。僕はすでに譲歩しているようなもの・・。」
   「そこ(はあと)ゼロス(はあと)何かいった?(はあと)」
   エル様がこちらにいる時点で、僕達は・・しくしくしく・・。
   まったく。
   そんな些細なことでいじけないの!
   「ふむ。多勢に無勢か。しかし、こちらとて、譲るわけにはいかんのじゃよ。
    少人数の意見を尊重する気は・・」
   「ないな。」
   ゼルガディスが淡々と答える。
   「ふむ。ならば、戦いあるのみ!」
   いって、がさりと闇の中から出てくる男。
   「―私の名前は。レナード。レナード=ファンタズマ。
     ウランバール賢者連盟の一人・・。」
   「ええと・・。賢者連盟。魔道士協会から離反した人達が、
    独自に創りあげている組織ですね。」
   ぱらばらと懐からノートを取り出して、言っているゼロス。
   「ゼロスさん、ソレ何ですか?」
   アメリアが不思議に思って問いかける。
   「ああこれですか?人間観察日記です♪
    結構、いろいろとありまして。面白いんですよ(はあと)」
   「・・・・ゼロス、お前、よっぽど人間が好きなんだな。」
   しみじみいっているガウリイに。
   『違うぞそれは(違いますって)』
   アメリア、ゼルガディス、ゼロスの声が重なる。
   「まあ、どうでもいいことは、おいといて。」
   いいつつ、にこにこと前に出ているゼロス。
   「申し訳ありませんが、引いていただけませんかねぇ?
    いやぁ、そうでない場合、誠意ある説得を試みることとなるんですけど(はあと)」
   にこにこというゼロスに。
   「ちょっと聞くが。ゼロス。貴様の誠意ある説得というのばとういう意味だ?」
   じろりとゼロスを睨んでいるゼルガディス。  
   「いやぁ、どうってことないですよ。
    ただ、足の一本や二本くらい、消滅させて、
     快く引き下がっていただこうかと(はあと)」
   「・・・ゼロスさん、それって正義じゃないです・・。」
   アメリアがゼロスに説得を試みていたりする。
   「ともかく、俺達は、ウランバール魔道士協会から、
    依頼を受けている。俺はゼルガディス。」
   「アメリア=ウィル=テスラ=セイルーンです!」
   「ガウリイ=ガブリエフだ。」
   「謎の好青年、ゼロスといーます(はあと)」
   「リナ=インバースよ。」
   あたしが名乗ったその直後。
   「・・ほぉぅ、明り(ライティング)よ。」
   なぜか威力の弱い魔力の明りを作り出しているレナード。
   歳は、二十一。
   肩まで伸びた銀色の髪。
   深い湖の色をしている蒼い瞳。
   マントのしたには、魔術文字の縫い取りのある神官のローブをもじった服装。
   「知っているぞ、その名前は・・・。単なる噂だけではなく・・・・・な。
     聞いたのだよ。同僚から。メリル。という名前を覚えているか?」
   「ああ、あのメリルねぇ。トロイ生き物♪」
   面白いことに、盗賊の首領をやってたあのメリルねvv
   「うわ。さらりとひどいことをいうな、お前。確かにそうだが。」
   「・・避難して同意してどうするんでしょうか・・。」
   レナードの言葉に突っ込んでいるゼロス。
   「ならば、リナ=インバース!覚えているか!?
    お前が我ら賢者を評して、『役立たず』とか『偉そう』
     とかいったことを!」
   「あら♪あたしはただ、実用性に富んでいない存在だっていったのよ♪
     意味のないプライドなんかを持って、表に出しすぎるきらいは否めないしv」
   「それが、『役たたずで偉そう』っていうことだろうが!」
   なぜか、あたしの事実の意見にくってかかるレナード。
   「・・・・無謀な人ですねぇ。まあ、リナさんが、
     面白がっているうちはいいですけど・・。」  
   「確かにな。リナに喧嘩うるとは、無謀以外の何ものでもないしな。」
   ゼロスの意見になぜかしみじみとうなづいているゼルガディス。
   「こらそこ!あとで、じっくりと話し合いましょうね(はあと)」
   にっこり。
   あたしが笑いかけると。
   なぜか、その場で固まるゼルガディスとゼロス。
   「無視するなぁぁ!ま・・まあいい。ここで、力と力。
    魔力と魔力の戦いを繰り広げるわけにもいくまい。
     ゆえにこそ!知をもって、その勝敗の基準とし、同時に我らが賢者が、
      どれほど優れた頭脳を持ち合わせているのか、それを知らしめてやろう!」
   「優れた頭脳とかいっても・・。
     クイズで勝負だって言ってくる賢者って・・・・。
      頭悪そうですよね・・・。」
   さらりと的確なことをいっているアメリア。
   「それはいうなぁ!」
   レナードの絶叫が、夜風の中に響き渡ってゆく。

   セイルーンに向かう最中。
   なぜか、自分も用があるから。
   とかいって。
   マインで別れていたゼロスが合流してきて。
   ・・・どーやら、セイルーンのあいつらの視察を命じられて。
   あたし達がそこに向かっているから。
   あわてて、こっちに合流したらしいんだけど。
   何でも、自分一人でいって、あたしに怒られるのが怖いからとかいう、
   たわけた理由で・・。
   ・・・・まったく!
   あたしがその程度で、怒るわけないじゃないのよvv
   ちょっと、小突く程度で済ますのにねvv
   そんな道中の最中に。
   ウランバール魔道士協会から、ちょっとした依頼をあたし達は受けたのだが。
   というのも、ウランバールに、ちょっとした、写本がある。
   というのをゼルガディスに話したところ。
   アメリアも自分も見てみたい!とか言い出して。
   魔道士協会に乗り込んだまではいいものの。
   交換条件に出されたのが、花見の場所とり。
  
   この地方には、アムニジアという木があり、この辺りの一部の地域に、
   群生しているこの木々。
   一年に一度、数日間のみ、一斉に花を開く。
   人間の間でいうと、地方および時期限定。
   なぜか、その程度のことで、ついたあだ名が幻の花。
   まったく、一万年に一回さく花とか。
   千年に一回咲く花とかもあるっていうのにねぇ。
   たかが、一年ごときで幻っていうのが変わっているわよねvv
   この時期になると、その花を見ようと、なぜか、
   東はエルメキア、北西はライゼールからも、なぜか人々がやってくる。
   地元の人々はむろんのこと。
   なぜか、そんなわけで。花が咲くころには、アニムジアの木の周りには。
   花見の客が集まって、なぜか人だかりができたりする。
   まあ、桜の季節とかもそーなるけど・・・。
   お祭り好きなのよねぇ。人間ってvv
   そんな理由からか、当日来た程度では、ゆっくり花見が出来る場所などは、
   残ってないことが多いという理由で。
   地元の人々は、花が咲き始めるより前に、誰かを送って花見の場所を確保する。
   それが定番となっている、このウランバール地方。
   そして、写本を見せて欲しい。
   とゼルガディスとアメリアが交渉したところ。
   花見の場所を確保すれば。
   みせてもいいということとなり。
   ま、あたしは嘘はいってないものvv
   確かに、写本だしねvv
   水竜王の知識の写本ではないけどねvv

   ここは、ウランバール領主の城を望む位置。
   花が咲けば、花の具間から城を垣間見ることができる。
   眺め的にはけっこういいほうの、この花見としては絶好の位置。
   

   「悪いが、俺も目的のためには引くわけにはいかないからな。」
   「いいでしょう!その勝負!受けてあげます!」
   かってに盛り上がっているアメリアとゼルガディス。
   「第一問!ライゼール帝国を流れる川のうち、四番目に長い川は!?」
   いきなり、叫びだすレナード。
   「・・・・・は?」
   思わず目が点となっているゼルガディス。
   「ふふはははは!分かるまい!
    『一番長い川』なら覚えているものもいるだろうが!
     その国の出身なら、三番目くらいまでは覚えているかもしれん!
      しかぁし!四番目となると話は別!これを知るものはまずいない!
       だが私はそれを知っている!これこそが、賢者が賢者たるゆえん!
        我ながら賢いぞ!賢者!ソレは何だか賢そう!
         愚問の信頼一身に集めて女の子にもてもて!褒め称えよ!」
    一人で勝手に盛り上がっているレナード。
    「あのぉ?」
    そんなレナードをあきれてみているアメリア。
    「うーん。この人間、変わってますネェ。」
    しみじみ言っているゼロス。
    「というか、頭悪いんじゃないのか?」
    あきれているゼルガディス。
    「それに、第一、四番目に長い川なんて、そんなこと、
      覚えていて一体何の得になるというんだ・・。」
    あきれたように言っているゼルガディスだけど。
    「ふ!そんなこともわかないとは!やはり凡庸な輩!
      いろんなところで何かと自慢できるからに決まっているだろうが!」
    「おや、なるほどぉ。そーいうことですか。」
    にこにこと棒読みでいっているゼロス。
    「さあ!答えよ!我が問いに!ふっ!最も、貴様らごときにその答えが・。」
    「サルミット川です。」
    「・・・・・。」
    さらりといったアメリアの言葉にレナードはまともに硬直する。
    「だから、サルミット川です。」
    アメリアのサイドのその答えに、ぐらりとよろけているレナード。
    「な・・・なぜそれを!?」
    「この程度は、乙女の身だしなみの一つです!」
    言い切るアメリア。
    というか、ナーガにつられて。
    どうでもいいことまで、アメリアも覚えているからねぇ。
    まさか、あたしがそれを知っているとは
    アメリアは夢にも思わないでしょうけどねvv  
    「・・・・くっ!」
    アメリアの言葉にうめいているレナード。
    「へぇ。よく知っているなぁ、アメリア。」
    感心しているガウリイ。
    「姉さんと、以前、一緒に調べたんです。」
    ・・・一体、アメリアの姉さんって・・・・・。
    なぜか、ゼルガディスがそんなことを思っているけど。
    ま。
    ナーガだしねvv
    「それはそーと、あなたは、何をしていらっしゃるんですか?」
    ゼロスが、ちゃっかりと、その場に座り込んで、お酒を飲んでいる、
    男性に問いただしていたりする。
    「おう!気にするな!ただの花見の場所とりでぃ!」
    「さらっと割り込まないでください!割り込み!それ、スナワチ、
     正義じゃありません!!」
    「ここは、俺達が狙っているんだが?」 
    「割り込むんじゃないぃ!」
    アメリアの口上と。
    ゼルガディスの放つ殺気と。
    それに止めに、レナードが、キックを放つ。
    ヒュルルルゥゥ・・・・。
    「うーんvvいまいちねvv」
    飛んでゆく、男性をみつつ。
    あたしは、空を見上げていた。
    「どうやら、花見の場所とりを始めているのは。
      僕達だけではないようですねぇ。」
    しみじみいっているゼロスの言葉に。
    「当然だ。まあ、よそ者なら知らぬのも無理はないかもしれんがな。
     言っておくが、こんなものではないぞ。これからが、
      本格的な場所取り合戦の始まりなのだ!」
    言い放つレナード。
    それが合図のように。
    アニムジアの木々の向こうから、こちらにやってくる人影達。
    

    「おうおう、あんたら、ここが俺達、みどっぢ一家の縄張りと知って・・。」
    「ファミリー!?まさか、悪!!!!正義の鉄槌を下します!」
    どかばきどめぎゃ!
    アメリアが嬉々として、ごろつきたちを叩きのめす。
    「くはは!この場所は、我ら、ウランバール商工連盟の・・。」
    「・・インバース商会vv敵に回してもいいのvv」
    ―びし。
    すごすごすご。
    なぜかあたしのその言葉に、真っ青になって引き下がる。
    「退くがよい!我こそ、栄えある聖槍騎士団(ダンニグルナイツ)の、
     第一・・・。」
    「申し訳ありませんが、お引取り願いませんでしょうか?」
    にこにこにこ。
    ゼロスがいったその刹那。
    見えない衝撃波にと弾き飛ばされていたりする彼ら。
    ・・それくらい防ぎなさいよね・・。
    
    そんなこんなで。
    夜が完全に明けてから後。
    ようやく、残るはあたし達にチームのみ。
    追い返された人々は、ベスト・ポジションを諦めて。
    適当な場所に陣取っていたりする。
    気の早い人間などは、すでに酒盛りなどを始めていたりもするけれど。
    先に、面白いので、割り込み組みの排除に当たっていたのだ。
    「・・・なかなかやるな。リナ=インバースとその一行よ・・。」
    「そっちもなかなかやりますね。
      単なる、偉そうにしているだけの輩ではないんですね。」 
    なぜかちょっと感心していたりするアメリア。
    
    この戦い、負けられません!
    なぜか勝負魂をみせているアメリアとゼルガディス。
    もし、負けたら、この場所は相手のもの。
    私達が場所を移さないといけなくなります!
    そうしたら、すでに他の場所は他の人々がすでに場所を確保してますし!
    などと、心の葛藤が見えて面白い。
    
    「あのー。」
    そんなあたし達の様子をさえぎって。
    横から声をかけてくる魔道士姿の少女。
    歳は、十二歳。
    黒い髪に黒いマント。
    両手に抱えたバスケット。
    「私たちですか?」
    アメリアが問いかける。
    「はい。」  
    いって、アメリアにバスケットを差し出している。
    「ご苦労様です。協会からの差し入れです。」
    「おお!気がきいているじゃないか!」
    「なるほど、協会にしては、心が行き届いているな。」
    「そーいえば、私、お腹が空きました!」
    少女の言葉に。
    ガウリイが目を輝かせ。
    ゼルガディスが、少し感心していたり。
    アメリアがお腹が空いているのを思い出す。
    「・・・・なるほど、腹が減っては戦はできぬ。というわけか。
      いいだろう。決着は食事の後だ。」
    ・・・僕は結構、食事をさせてもらってますけどねぇ・・。
    などとゼロスがつぶやいているのは。
    誰も気づいてなかったりするけど。
    まっ、せっかくですし、食べるとしますかvv
   
    新鮮なレタスにマスタードソース。ほどよい暑さのロースとビーフ。
    種類によって、添え物を変えているのが、結構いける。
    「あら♪コップがないわねvv」
    「か・・買ってきます!」
    あたしの言葉にあわてて、空間移動しているゼロス。
    「・・・うどわ!?」
    何か驚いているレナードだけど。
    「これ、おいしいです!」
    アメリアが、ぱくぱくとたべつつ手を止める気配はない。
    「お待たせしました。」
    二秒もたたないうちに、戻ってくるゼロス。
    「・・遅いvv」
    「す・・すいません!」
    「・・・・ゼロスさんって・・・(もぐもぐ・)
      なひぇかりなひゃんをこわがひゃっていまひゅよね・・・。」
    (ゼロスさんってなぜかリナさんを怖がっていますよね。)
    アメリアが食べつつ、ゼルガディスに話しかけている。
    「・・・だな。」
    そんなアメリアにうなづいているゼルガディス。
    ガウリイはただひたすらに食べている。
    こぽぽぽ・・・・。
    コップに、オレンジジュースを注ぎ足して。
    全員に配っているゼロス。
    ・・・・律儀よね・・。
    「おいしいですぅ!このジュース!」
    「だな。どうやら、パールオレンジを使っているようだな。」
    「他にも、隠し味が使ってありますよ。」
    のみつつ、会話しているアメリアとゼルガディスと。
    こくこくとのみつつ言っているゼロス。
    「分かるんですか!?隠し味使っているのが!?すごぉぃ!」
    目を丸くしてにっこりと微笑んで。
    「ブルーリの実を使っているんです。」
    「へぇ・・・って・・ちょっとまってください!」
    「・・何!?」
    「・・・・ぐぅ・・・。」
    アメリアとゼルガディスが抗議し。
    ガウリイはすでに寝ている。
    寝ながらでも、サンドイッチに手を伸ばし、食べていたりもするけれど。
    「おや、どうやらそーらしいですねぇ。」
    「そーね。」
    こくこくこく。
    「―そう、魔道実験などにもよく使われる、睡眠効果の強い木の実だよ。」
    いいつつ、ゆらりと立ち上がっているレナード。
    そして、差し入れを持ってきた少女の肩に手を置いて。
    勝ち誇ったような笑みを浮かべているけれど。
    「改めて紹介しよう。魔道士協会の一人・・ではない。
      私の助手。マリア=フローレンス君だ。」
    猫のような眼差しをこちらに向けて、マリアは無言で小さく笑う。
    「くっ!卑怯な!」
    アメリアがいいつつ、すくっとたっていたりする。
    「相手の心理的間隙を縫って催眠薬によるからめ手の実行!
      なぁに、安心したまえ、後は丁寧に、町の隅にでも転がしておいて・・・。
       っ・・・・・・。」
    なぜかそこで言葉をとぎらせていたりする。
    「卑劣な手段を用いるとは、言語道断!!!
     正々堂々と勝負する気がないということは!
      賢者の名前を語る悪人ですね!!」
    びしっ!
    アメリアが朗々と言い放つ。
    「な゛!?なぜ効かない!?それにリナ=インバース!
      貴様らもだ!!」
    平気で、未だにジュースを飲んでいるあたしとゼロス。
    「だって、あたしには関係ないからvv」
    「僕もこーいうのは関係ないですし。」
    まあ、ゼロスは魔族だし。
    あたしに、こんな小細工通用するわけないじゃないvv
    「でもvvこんな手段を用いるようじゃvvまだまだねv」
    そだvvいいこと思いついたvv
    「もっと、眺めのいい場所としましょう♪ここ♪」
    アメリアがその精神力で、睡魔を退け。
    ゼルガディスは、こういうことの体制ができているから寝てはいない。
    ガウリイはぐっすりと寝ているけど。
    ・・・なんで安心してるのかしらねぇvv
    ま、いいけどねvv
    本来なら、ガウリイも、この程度、効かないはずなのにねvv
    安心しきって、そのまま寝ているしvv
    「・・・・リリリリリリナさん・・・まさか?(汗)」
    なぜか、ゼロスが汗を流しつつ。
    あたしの方を見てくるが。
    「じゃ♪決定♪」
    トン♪
    あたしが軽く地面を叩くと。
    
    ゴゴゴゴ・・・・・


    『うどわ!?』
    なぜか全員の叫びが一致しているし。
    

    その直後。
    木を中心に。
    地面が盛り上がってゆく。
    そして。

    「はい♪空中花見場所の出来上がり♪」
    
    「・・・何ぃぃぃ!?」
    なぜか驚いていたりするレナードに。
    「すごいです!リナさん!」
    きらきらと目を輝かせているアメリア。
    「・・・・・何でこんなことが可能なんだ??」
    ぶつぶついいながら、頭を抱えているゼルガディス。

    この位置のままで。
    あたしは、木の根っこを含めた地面を。
    空中に浮かべたのだ。
    空中庭園ってねvv

    ぷかぷかと浮いているそれをみつつ。
    なぜか対抗意識を燃やしたのか。
    「くぅ!空に浮かんだら、手も足もでないではないか!
      こうなったら、力づくでも手にいれるのみ!」
    「行くぞ!マリア!」
    いって、空を飛んでゆくレナード達。

    「うわぁ♪すごい綺麗な眺めですぅ♪」
    アメリアが身を乗り出して。
    眼下と視界を見渡している。
    上空から見ているので、城の後ろの果てにある海も見え。
    かなり眺めはよくなっている。
    「・・・・おいリナ、いったいこれ、どうなっているんだ?」
    「ああ、気にしないのvvこの辺りに含まれている、浮遊石。
      それを活性化しているだけだから♪」
    ふ・・・・浮遊石って・・(汗)
    なぜかそこで汗を流しているゼルガディス。
    そーいえば、まだ人間は、あれ、きちんと加工すらもできないのよねぇ。
    存在自体はようやくこの数年前に発見されているんだけど。
    「ま、邪魔はいなくなったし♪花見の場所取りと。
      あ、ゼロス、ついでに、何か食べ物、もってきなさいなvv」
    「は・・・はい!」
    あたしの言葉に、急いで、食べ物を調達にいっているゼロス。


    ・・・・どぉ!
    大地の下の方で。
    人々がざわめきを発している。
    「リナさん!?あれを!」
    アメリアが指差した先には。
    城を背中に乗せているゴーレムの姿。
    この位置、城のあるちょっとした山と同じ位置に浮かばせていたのに。
    城を背中にのせたまま、四本の足を生やして、こちらに向かってくるそれ。
    「ふははは!聞こえるか!リナ=インバース!
     アニムジアの花の中から城を望むベスト・ポジション!
      その場所を空に浮かばせるということにより、
       独占しようというもくろみ!まずは見事とほめておく!
        ならばこちらの方は城の方を確保するまで!
         これで条件は五分と五分!さあ、どうする!
          リナ=インバース!!!?」
     レナードが声を反響させて、言ってくる。
    「あら♪こっちは、ただ、場所を空に浮かべただけで、
      何の害もないはずよvv
       それに、そっちが、先に、変な薬を盛ったんでしょ♪」
    くすくすと笑いながらいうあたしの言葉は。
    町の人々すべてに染み渡ってゆくようにしてみたりして。
    「・・・・・あ・・・・あいつ、何考えてるんだ?」
    あきれるゼルガディス。
    「あーいうのって、人間の世界では、罪になりませんかねぇ?」
    ニコニコと笑っているゼロス。
    「ゼロスさん、普通、あれは罪になりますよ。絶対に。」
    あっけにとられているアメリア。
    「それに、あちらからでは。遠くに花をみるだけで。
      花見にも何にもなってないですよねぇ(はあと)」
    ニコニコニコ。
    ニコニコと言い放つゼロスの言葉は。
    そのまま、ダイレクトにあっちに響くようにしていたりするので。
    大声を出す必要もなし。
    「・・・・・しまったぁぁぁぁぁ!!」
    ゼロスの指摘に。
    レナードの後悔の声が、ウランバールの町中に響き渡る。
    「・・・あほだな。」
    完全にあきれているゼルガディス。
    「ええい!黙れ!こ・・これは何というか!そうだ!そう!
     これは、そっちの浮遊している土地を乗っ取るための手段なのだよ!
      うんそう!そちらに攻撃を仕掛け、がっしりと捕らえる!
       そのためのゴーレムなのだよ!
        決して、行き当たりばったりの思いつきで
         生み出したものではないのだ!
          というわけで、味わうがいい!我がゴーレムのパワーを!」
    その声とともに。
    背中に城を乗せたまま。
    ゴーレムはこちらに向かって進み始めてくる。
    「・・・完全に思いつきですっていってるようなものですよねぇ。」
    「だよな。」
    ゼロスの言葉に、ガウリイがうなづいていたりする。
    結局。
    ガウリイが全部、あのサンドイッチ、食べてるし。
    あたし達は、とりあえず。
    「とりあえず、本当のお昼にしましょvv」
    「え?でも、リナさん?あれは・・。」
    進んでくるゴーレムを指差しているアメリア。
    「いや、多分侵攻、止まると思うぞ?城の中から、
     兵士が続々と出ているようだし・・。」
    のんびりといっているガウリイ。
    「・・・・ガウリイ、よく見えるな・・・。」
    「え?見えるだろ?」
    「え・・ええと。ここから数キロ以上は離れてますし・・・・。
      何よりも、距離があるんですけど・・。」
    ガウリイの言葉に、唖然としているゼロス。
    「ガウリイさん・・・・人間離れしてますねぇ・・。」
    感心しているアメリアに。
    「リナもリナだが・・ガウリイもガウリイだよな・・。」
    ぶつぶつつぶやいているゼルガディス。

    あたし達の食事の最中。
    移動していたゴーレムもどきは。
    操っていたレナードが、兵士達に捕まっていた。

    マリアの説得と、レナードの両親の財力とで無罪放免となったのが。
    それから二日後のことであった。



    「うう・・・。」
    「だから言ったじゃないですか。求めている写本ではないですよって♪」
    にこにこと唸っているゼルガディスに言っているゼロス。
    「貴様!知っていたな!」
    「あら♪ゼルが勘違いしたんでしょvvこれも、写本っていうのよvv」
    「・・確かに、写本ですよね。異世界黙示録の写本ではないですけど・・。
     異世界にあるという・・般若信教の写し・・・・。」
    アメリアがそれに書かれている文字をみつつ言っている。
    「うだぁぁぁぁ!!!!!!」
    空中庭園にしたところ。
    まあ、うける、うける。
    町からも観光名所ができたと、御礼をもらい。
    魔道士協会からも、依頼のときより、礼金は多少増えたりして。
    そして、手にいれた写本をみつつ。
    ゼルガディスは一人、頭を抱えてしばらく唸っていた。
   

    しばらく。
    呪文のようにその言葉をつぶやいているゼルガディス。
    折角だから覚えてやる!となぜかやけになっているのよねvv



    森の中をゆく街道のその最中。
    「見つけたぞ!貴様!!」
    いってくるレナードの隣に、佇んでいるマリアの姿。
    「どうして、私だけがね理不尽な裁きを受けないといきないのだ!
     あれから、我らは、我ら賢者連盟は領主よお咎めたて受けて!
      この私も町にいられなくなってしまったのだぞ!
       この私が!!世にあるすべてのHをこの頭脳の裡に収められると、
        いいなとか、羊皮紙の端っこにメモしていたりする、
         この私が!だぞ!」
    「・・・なぁ、これって自慢なのか?」
    ガウリイがのんびりとアメリア達に聞いている。
    「違うぞ、それは。」
    無視してガウリイに答えているゼルガディス。
    「普通、城ごと、ゴーレム化すれば、お咎め受けますよネェ(はあと)」
    にこにこにこ。
    にこにこといっているゼロス。
    「逆恨みもいいとこです。」
    あきれているアメリア。
    「ほっといて、次にいきましょ。」
    「そうだな。早くセイルーンにいこう。」
    「ですね!新しい仲間を父さんに紹介したいです!」
    あたしの言葉に答えているゼルガディスとアメリア。
    「この傷ついたプライドを回復し、栄光のザに復権するには、
     いかにすればいいのか!」
    「おーい。リナぁ。この人、何かいってるぞぉ?」
    「・・・・無謀な人間ですよねぇ・・。本当に・・・・。
      リナさんがリナ=インバースって知ってて絡んでくるんですから・・。」
    ガウリイがのんびりといい。
    ゼロスがしみじみといっていたりする。
    ・・・ま、本当は・・・うううう(涙)
    と、なぜか心でないているようだが。
    「・・・このおっさん、人の話しを聞いてないな。」
    ちらりとみているゼルガディス。
    そんな私達の様子にはかまわずに。
    続けるレナード。
    「答えは一つ!あの日の決着をつけるのみ!
      リナ=インバース!花見の場所とり勝負だ!」
    ごがしゃ!
    その言葉にまともにこけている、アメリア、ゼルガディス、ゼロス。
    あ、面白いvv 
    「し・・・勝負は分からなくもないですけど・・・。
      何で『花見の場所とり』なんですかぁぁ???」
    情けない声を出しているゼロス。
    「ふん!愚かなリ!その程度の事さえも分からないとは!
      花見の場所取りに端を発したことならば、
       同じく場所取りで決着させることこそ、道理というもの!」
    「おお、なるほど。」
    ぽん。
    相槌を打っているガウリイ。
    「道理っていっても。『城に悪さをした奴が罰を受ける』
     というのは十分に立派すぎる道理だと思うが?」
    完全にあきれているゼルガディスの言葉に。
    「え?でも、ゼルガディスさん、私や姉さん。
     よく、城などを半壊させたり、壊したりしましたけど。
      何の罰も受けませんでしたよ?まあ、説教はありましたけど・・・。」
    昔を思い出し、いっているアメリア。
    「・・・・いや・・城を半壊って・・。」
    つっこみつつも。
    こほんと咳払いをレナードは一つ。
    「と・・ともかく!ますますもって分かっておらんな!
     時には道理を曲げることもまた!世の中には必要なのだよ!
      人はそれを『必然悪』と呼ぶ!」
    「やはり悪人なのですね!リナさん!
     ここは、正義の仲良し四人組みプラス一名の力を見せてやりましょう!」
    レナードの言葉に、目をきらきらとさせているアメリア。
    「も・・もしもし?アメリアさん?」
    ゼロスがたしなめようとしているが。
    「ふふふふ・・。正義を広める仲良し四人組み!
     素敵です!」
    一人で自分の世界に入っていたりする。
    「ずいぶんと自分勝手な理屈だな。」
    「というか、責任逃れの逆恨みじゃないのか?」
    『ガウリイ(さん)何か悪いものでも食べましたか?』
    きっちりと。
    アメリア、ゼロス、ゼルガディスの声が。
    ガウリイの台詞の後に重なった。
    「あ・・・あのなぁ・・。」
    いじけるガウリイ。
    「それはそうと、花見の場所とりっていっても。
     アニムジアの花ってもう咲いてますよ?」
    ゼロスの言葉に。
    「誰がアニムジアの花でやるといった!?みよ!
      この辺りに吐いているのはすべてツネツバキの木なのだ!」
    いいつつ、マントを翻している。
    「・・・ツネツバキ?」
    アメリアが首をかしげると。
    「各地に生えている広葉樹だ。この時期になると、
     くすんだ緑色のあまりぱっとしない花を咲かせる。」
    そんなアメリアに説明しているゼルガディス。
    「そのとおり!!この辺りなら、
      開花はおよそ、明日、あさってといったところだろう!  
       その時まで!特定場所を確保し続けたほうが勝ちだ!」
    「おいおい。ずいぶんと地味だな。」
    ガウリイが図星を言い当てたりもしているが。
    「・・・リナさん、どうするんです?」
    あたしに聞いてくるゼロス。
    「ま、付き合うギリもないわよね。」
    あたしがいうと。
    「まてまて!付き合ってくれたら、金貨五十枚!
     ただし!この私に勝てたらの話しだ!
      これならば勝負を受ける理由になるだろう?
       まあもっとも、この私に勝つことが出来なければ話にもならんがな。」
    「というか、このおっさん。そんな大金持っているのか?」
    あきれたようにいうゼルガディス。
    「甘く見るな!」
    レナードはいいつつ、マントの下から皮の袋を取り出す。
    じゃらりと金貨特有の音。
    「うーん。そーいうことですか。
      なら、追加ルールで、記憶喪失は試合放棄。
       行動不能になっても同じく。意義ありませんね?
        では、そーいうことで、試合開始ですね。
         では♪」
    ゼロスが言い放ち。
    その刹那。
    ゼロスが錫杖を掲げる。
    と。
    ドドゴォォン!!
    辺りに飛び交う無数の炎球。
    レナードの周りにのみ。
    「まったく・・・・。
      あなたごときがリナさんの手を煩わせないでくれますか?
       僕達が困るんで(はあと)」
    いいつつ。
    つかつかと倒れているレナードの側により、皮の財布を抜き取っている。
    そんなゼロスの横を細い鎖が横切るが。
    「すみませんが、それくらいにしてもらえます?」
    にっこりと、こちらをみつつ言っているのはマリア。
    「マリアさん!こんな悪人にギリ立てする必要があるんですか!?」
    「はい。リナさん、これでいいですか?」
    ちゃっかりと、財布をもって、あたしに差し出しているゼロス。
    「オッケー♪」
    「ゼロス、それでいいのか?」
    ガウリイがいうと。
    「いやぁ、下手に何もしないほうが後が怖いで・・とと。
      いや、あの程度の雑魚、かまう必要もないかと。
       それに、何かとお金というものは必要ですしねぇ・・。」
    しみじみいっているゼロス。
    アメリアとマリアが対峙している最中。
    そんな会話をしているゼロス達。
    「それは私の決めることです。
      それに、この場で、あなた方が敗北すれば。」
    にっこりと。
    アメリアに言い放ち。
    鎖が唸る。
    右と左と。
    同時に二つ。
    どうぜたったら、無数に繰り出せばいいのにね。
    「いいでしょう!悪が栄えたためしはありません!!
      悪に翻弄されるか弱い女の子を助けるのも私の使命!」
    いって、戦闘体制に入っているアメリア。
  
    「おー、あの姉ちゃん、なかなかやるな。」
    「だな。アメリアと互角に渡り合ってるし。」
    いいつつ、アメリアの補助に入ろうとしたゼルガディスだが。
    「一対一の勝負です!手を出さないでください!
     この子は、私が改心させるんです!」
    といって、アメリアは断っていたりする。
    
    「ま、アメリアの気の済むまでやらしときましょvv」
    いいつつ。
    「ゼロス♪」
    「はい!!」
    あたしの言わんことを察したのか。
    そこにシートを引いて、準備をし始めるゼロス。
    「とりあえず、のんびりと、お茶タイムにでもしましょ♪」
    「・・・何処からだした?今それ?ゼロス?」
    ゼルガディスがゼロスを睨むが。
    「それは秘密ですvv」
    さらりと交すゼロス。
    「さ、のんびりと傍観してましょvv」
    あたし達がお茶をしている最中。
    アメリアとマリアの攻防は続いてゆく。

    「というか、あのマリアとかいう姉ちゃん。
      あのレナードより、よっぽど使えるよな?
       何であんなやつの助手なんてやってるんだ?」
    その様子をみつつ。
    疑問をつぶやいているゼルガディスの姿があるけれど。


  
    「・・う・・く・・。」
    「!」
    アメリアとの対戦をとめ。
    聞こえたうめきのほうにと向きを変えているマリア。
    いそいそと鎖の束をしまいこむ。
    「ご無事ですか?レナード様?」
    「・・う・・・フローレンス君・・一体??」
    マリアの差し出す手を借りて。
    レナードはふらつきながらもその身を起こす。
    ゼロス、かなりむちゃくちゃに手加減してたからねぇ。
    レナードにすがるような眼差しをむけ。
    「リナ=インバースの連れの不意うちに、気を一瞬、失っておられたんです。」
    「そうか・・そうだったな。・・君は無事か?フローレンス君?」
    「はい。何とか。」
    あっけにとられているアメリアを無視して。
    レナードに手を貸しているマリア。
    「マリアさん・・貴女・・・・ひょっとして・・・。」
    アメリアが言いかけると。
    ぴくっ!
    マリアの背中が小さく震える。
    「・・・・なるほどな。」
    そんなマリアの様子をみて、苦笑しているゼルガディス。
    「ここは不利です!レナード様!」
    そんなアメリアとゼルガディスの言葉をさえぎると。
    顔色を変えて、ぐいぐいとレナードの手を引っ張るマリア。
    「一旦退きましょう!」
    真っ赤になって力説していたりする。
    「しかし・・。」
    「レナード様!」
    「・・・むぅ・・。不意をついてくれたばかりか・・・・。
      フローレンス君をここまで怯えさせるとは・・。」    
    いいつつ、あたし達を睨んでくるレナード。
    『・・・いや・・あの・・・。』
    「そうでなくて・・。」
    アメリア、ゼロスの声と。
    ゼルガディスの声が重なる。
    「仕方がない!フローレンス君を危険に巻き込むわけには行かない以上。
     今回は私の負けとしておこう!」
    ぱさ!
    マントを翻し、朗々と宣言する。
    「だが!この仮はいつか必ず返してみせる!覚えておくがいい!」
    いって、きびすを返して、マリアとともに去ってゆく。
    こちらを振り向きながら。
    まとに、瞳で物語っているマリア。
    ―余計なことを言ったら殺す。と。
    「・・・・いいんですか?ほっといて?」
    そんな二人をみつつ、ゼロスが聞いてくるが。
    「別にいいでしょ♪それより♪お金が入ったことだしvv
     近くで何か食べにでもいきましょ♪」
    『意義なし!』
    あたしの言葉に賛成しているアメリアとガウリイ。
    「・・・ま、しかたない・・か。」
    それですませているゼルガディス。
    
    あたし達は、レナードから貰った金貨で。
    近くの町で豪遊としゃれ込んでみた。
    「しかし!あのマリアさん!あの悪人にだまされてます!」
    一人、アメリアがいきまいていたりもするけども。
    「まあまあ、マタ出てくるからvv」
    「そうなれば、こんどこそ!あの悪の手先から、マリアさんを、
     助け出してみせます!絶対にだまされてます!」
    一人、正義の心を燃やしているアメリア。
    かなり違うんだけどねvv

  

    「今度こそ勝負だ!リナ=インバース!」
    『早っ!!!』
    あたし以外の全員の声が一致する。
    レナードが再びでてきたのは、その日の夕方。
    街道をまっすぐに行ったところにある町の入り口で待ち構えていたりする。
    「あれ?マリアさんの姿がみえませんねぇ?」
    にこにこいっているゼロス。
    というか、思いっきり、気配を殺して隠れてますねぇ。
    などと思っていたりするけれど。
    その言葉に、さらりと髪をかきあげるレナード。
    「戦いに巻き込んで、怯えさせるわけにはいかないからね。
      宿で待ってもらっているのだよ。」
    このおっさん・・・。
    マリアの実力しらないな・・・・。
    あきれつつ、レナードをみているゼルガディスと。
    「なあ、あれが宿なのか?」
    「ガウリイさん・・・(汗)
      お願いですから余計なことは言わないでくださいよ?」
    ガウリイがマリアの気配に気付いているのに気付き。
    一応、ガウリイに懇願しているゼロス。
    プライドっていうものはないの!
    くぅ!
    お母さん、悲しい(はあと)
    「とにかく、勝負の方法は簡単!ここをまっすぐいけば、
     協会の十字路にたどり着く。そこを右手に曲がり、しばらくいくと、
      ブルーフィッシュという食堂がある。
       大きなあおいろの魚の看板を出しているから、一目でわかるはず!
       そこに先にたどり着き、席をとったほうの勝ちとする!」
    「・・まだ、この後に及んで、場所取りにこだわるか・・。」
    溜息ついているゼルガディス。
    こーいう相手には、言っても無駄というのは。
    ゼルガディスもよくわかっていたりするからして。
    「ふっ!言ったであろう!場所とりから始まった、トラブル解決は、
     やはり場所取りで決める!それが理論的帰結だと!
      魔道は使用可能。途中相手に対する妨害も有効。
       ただし、故意にでも、事故にでも、無関係の通行人に、
        危害を加えた場合は即座に敗北とする!いいな!」
   「ブルーフィッシュといえば、にょめろんの焼肉が有名ですよねぇ。」
   「あ、それ、おいしそうです!確か、あそこのデザートも結構、
    おいしいと評判ですよ!」
   「おお!じゃあ、決まりだな!」
   盛り上がっているゼロス、アメリア、ガウリイの三人。
   「ま、こーいってるから。別にいいけど。」
   あたしの言葉に。
   「ふっ。いい覚悟だ!ならば!ゆくぞ!」
   いって、レナードは町に向かって身構える。
   「五、四、三、ニ、一!・・スタート!」
   レナードはいうと同時に、呪文を唱えているけれど。
   「じゃvvいきますかvv」
   パチン♪
   「うどわ!?」
   なぜか、レナードの驚愕の叫びが響き渡る。
   あたし達の姿は。
   その場から掻き消えていた。

   「な・・何ぃ!?そうか!わかったぞ!魔道にて、姿を消しているのだな!
    それか、幻にて!ふん!そんな小細工は通用せん!」
   一人わめきつつ。
   町の中にと走ってゆくレナードの姿。


   「よっとvv」
   『んきゃ!』
   ぐらり。
   次にあたし達が姿を現したのは、ブルーフィッシュの裏手。
   「さvv早くしないと、席がなくなるしvvいくわよvv」
   「・・・・リナ・・・いきなり瞬間移動はやめてくれ・・。」  
   疲れたように言っているゼルガディス。
   「呪文も何もせずに・・・すばらしいです!リナさん!」
   きらきらと目を輝かせているアメリア。
   「え・・ええと・・。ともかく、店に入りましょう。」
   ゼロスがなぜか汗をながしつつ。
   あたし達は表にと回り。
   
   ―カララララン・・・。

   「いらっしゃいませぇ!」
   十秒もしないうちに。
   店にとたどり着いていた。


   「な・・・何ぃぃ!?」
   店に入ろうとしたレナードは、満席だと断られ。
   あたし達の次の次の組でこの店は今や満席状態。
   そんな店の中に。
   あたし達の姿をみつけ。
   なぜか驚いているレナード。
   
   「これ、おいしいです♪」
   「アメリア、それ、一口頂戴ねvv」
   「じゃ、私はリナさんのそれを一口vv」
   どこにでもあるような、乙女のつつき合いをしているあたしとアメリア。
   ・・・ビシッ。
   なぜか、それをみて、ゼロスが完全に固まっていたりするけれど。
   いいじゃないのよvv
   こんなふうに遊んでみてもvv
   「・・・リナもやっぱり女の子なんだな・・。」
   しみじみいっているゼルガディス。
   「あ・・・あの・・僕、ちょっと・・・トイレに・・。」
   いって、その場を立ち去っているゼロス。
   どうして、こんな程度でダメージ受けているのやら。
   うーん。
   今晩にでも、精神、鍛えなおして起きましょう。うん(はあと)
   とりあえず、あたし達は。
   食事を十分に堪能していった。
   
     
   「納得いかぁぁん!」
   あたし達が店から出てくるのを待ち構えていたレナード。
   「この際ですからいいますけど!
    あなたが本当に悪人でないのなら!マリアさんを悲しませるようなことは。
     もう止めてください!」
   いまだに突っかかってこようとするレナードを説得にかかっているアメリア。
   そんなアメリアを隠れてマリアは睨んでいたりするが。
   「は?なぜ、そこでフローレンス君の名前が!?
     まさか、貴様ら!フローレンス君を人質に!?」
   「そうじゃない。気づいてないのか?
     あの子、貴様のことが好きだというのに。」
   「何!?」
   ゼルガディスに指摘されて、動揺しているレナード。
   マリアの殺意に満ちた視線が二人を突き刺していたりするけれど。
   ・・これは、なかなかvv
   ちょっは回復になりますねvv
   などと、にこにこしつつ、内心思っているゼロス。
   「昼間の街道での戦い。彼女が身をもって、庇いましたからねぇ。」
   にこにこと。
   嘘でもないが、真実でもないことをいっているゼロス。
   「・・そんなことが・・・。」
   その場にがくっと膝をつくレナード。
   「これ以上、彼女を心配させるつもりですか!?
    悲しませるつもりですか!?
     こんな戦い、勝っても負けても単なる自己満足でしょ!
      あなたが変な意地をはっている限り、
       彼女も危険になるんですよ!
        仮にも賢者を自称する人が、
        そんな愚行を繰り返していいんですか!?」
   「危険というか・・・命の保障・・できませんよね・・・・。」
   ぽそりといっているゼロス。
   「ゼロス、あんた最近、Sににてきてなぁぃ?(はあと)」
   「・・・・うぐ・・(汗)」
   い・・いや・・それもちょっと・・・(汗)
   言葉に詰まっているゼロス。
   Sもよくいらないことをいうから、たまぁぁにこづいているのよね。
   あたし(はあと)。
   アメリアの説得に。
   というか、アメリアも流石にこれ以上、
   付きまとわれるのに飽きてきているようだけど。
   「・・・・う゛・・・・・!」
   愚行という言葉に反応して、レナードは小さくうめく。
   そして、しばし、逡巡をめぐらせて・・。
   ・・・・ふっ。
   肩の息を抜いて、大きく息を吐く。
   「・・・なるほど、確かにそうかも知れんな・・・・。
    自らの過ちを認めることも、賢者たるゆえん・・・。わかった。
     これ以上、張り合うのは無意味。
      よって、君たちと争う意思は捨てよう。」
   その言葉に、なぜかひどく安堵しているゼロスがいるけれど。
   「よーやく、諦めたか・・。」
   「というか、はなから勝負もなにも、結果は見えていたよな?」
   うんうん。
   うなづきあっているゼルガディスとガウリイの二人。
   こら・・・。
   あんたたち・・・・。
   どういう意味かなぁ?んっんっんっ?(はあと)
   やがて、ゆっくりと立ち上がりつつ。
   髪をかきあげながら。
   「だが、まさか、フローレンス君が、私にそんな感情を抱いていたとは・。
     しかし・・残念だ・・。」
   「残念とは?」
   鸚鵡返しに問うゼロスに。
   「うむ。どうせ好意を持たれるなら、あんなつるぺたのお子様ではなく。
    もっとこぉ、ボン、キュ、バーン!な女性に・・。」
   妄想を膨らましているレナード。
   その言葉も終わらぬそのうちに。

   どづぐしゃぁぁぁぁぁ!!!!!


   側の屋根に潜んでいたマリアの放ったダイブキックは。
   レナードの頭に突き刺さり、その顔面を地面にめり込ませていた。
   それから、鎖を出して、いろいろとやっていたりするけれど。
   ま、別にかまわないでしょvv


   「うう・・男っていうのは、何でみんな、ああなんでしょうか・・。」
   「まあまあ、マリアさん、世の中、そんな男ばかりではないですよ。」
   「まあ、スタイルがいいに越したことはないがな・・・
     ・・いえ、何でもないです・・。」
   言いかけるガウリイをギロリと睨んでいるアメリアとマリア。
   「まあまあ、まだまだ、マリアさんも成長期ですし。
     世の中には、成長しても、全然子供と変わらない人もいますし。」
   「ゼロス、それ慰めになってないぞ・・。」
   「いやぁ?そうですか?はっはっはっ(はあと)」
   ふぅ・・・。
   そんな男性たちの会話に溜息一つついているアメリア。
   「くすん。でも、レナード様にはがっかり・・。
     賢者を自称しながら、
      通俗的な美的価値観しか持ち合わせていないなんて・・。」
   マリアの言葉に。
   「というか、十二、三年の女の子それ以下でないと嫌だ。
    というのは、かなり変わってて、まあ面白いとは思いますけど・・。」
   「ゼロス、全然面白くないぞ・・・。」
   「ま、そーいう趣味の人間もいるにはいるけどねぇ。」
   マリアが、さんざん、レナードをしばき倒してから後に。
   アメリアが失恋を慰めるとかいって。
   そして、意気投合していたりするアメリア達。
   ま、あたしは、理由は分かってるから。
   そのまま流れに任せているんだけどねvv
   「そういえば、マリアさん。彼の何処が好きだったんですか?」
   アメリアが好奇心旺盛の瞳で問いかける。
   ・・聞かないほうがいいと思うけど?(笑)
   「ああ、それは。」
   いって、テーブルの料理をつまみつつ。
   「ルックスもよかったし。金持ちの貴族の一人息子で。
    何より馬鹿で、コントロールしやすかったから。
      に決まっているじゃないですか。」
   「そんなの正義じゃないですぅ!!」
   「・・・この歳で、計算づくの玉の輿狙いとは・・・。(汗)」
   「うーん。将来有望なお子様ですねぇ(はあと)」
   そんなマリアに。
   しばらく、永遠と説教をするアメリアの姿が。
   数時間見受けられていた。


   「・・・・分かってもらえませんでした・・・。」
   しくしくしく・・・・。
   がっくりきているアメリア。
   言い合うこと、まる一日。
   結局。
   引き分け(笑)
   「まあまあ、気にするなよ。アメリア。
    世の中、広いんだからな。」
   「・・ガウリイさん、それ慰めにもなってないです。」
   「ま、人それぞれということだ。」
   ぽんぽん。
   アメリアの背を叩いているゼルガディス。
   さりげなく慰めているのよねvv
   「ま、ちょっとは、楽しめたけど。
     とりあえず、次に進みましょvv」
   「そーですね。いらない時間をつぶしました。」
   「だな。」
   「ま・・まあ、確かに楽しめましたけど・・・・。」
   エル様が機嫌がよくて、本当によかったですぅ・・・・。(汗)
   内心なぜか冷や汗をだくだくと流しているゼロスだったり。
   「んじゃ、いきますか!」
   『了解!』

   あたし達は、とりあえず、セイルーンにと進んでゆく。
   ま、その前に、あの町で。
   しばらく滞在するでしょうけどねvv
   とりあえず、ディルス王国の前に、近い、セイルーンに。
   ということになっているからねvv
   さて・と。
   まだまだこれから楽しくなりそうよねvv


                 −仁義なき場所とり偏終わり♪〜

#####################################

  あとがき:
    薫:・・とりあえず、このとき。
      まだ、アメリア達、ゼロスが魔族だってしりません。ええ(爆!)
      それを知るのは、かなり後vv
      舞台設定からすると。
      マインの村のイベントが終わって。
      それから、ゼルガディスと合流して。
      始めは、ディルス王国にいこう。
      という話しになったのですが。
      途中で、セイルーンの兵士に出会いまして(まて!)
      とりあえず、何かセイルーンで起こっているらしい。
      というので、進路変更。
      ついでに、ゼルガディスは、王立図書館の立ち入り禁止区域の場所の本。
      それをみたいが為に、了解しております(まて!)
      まだ、ゼロスは、エル様のお供をしろ!
      とは命じられていません(爆!)
      (しかし、獣王から何があっても、エル様を優先させろ。
       とは命令をうけてますけど・・・まてまて!)
      本格的に合流するのは。
      ヴェゼンディです・・(まてぃ!)
      んではでは♪

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23207リクに応えていただいてありがとうございます〜〜!!リナ&キャナ 2002/11/9 16:51:35
記事番号23188へのコメント

> こんにちわ♪
こんにちはです〜〜


> またまたリクエストいただきましたのです!!
> というわけで、リクエストのあったお話!
> ありがとうなのです!リナ&キャナさん!!!!
> 第34話 スペシャル17巻 仁義なき場所とり です♪
ありがとうございます〜〜
マリアのキャラクターが好きなあたし(笑)


>   「申し訳ありませんが、引いていただけませんかねぇ?
>    いやぁ、そうでない場合、誠意ある説得を試みることとなるんですけど(はあと)」
>   にこにこというゼロスに。
>   「ちょっと聞くが。ゼロス。貴様の誠意ある説得というのばとういう意味だ?」
>   じろりとゼロスを睨んでいるゼルガディス。  
>   「いやぁ、どうってことないですよ。
>    ただ、足の一本や二本くらい、消滅させて、
>     快く引き下がっていただこうかと(はあと)」
説得・・・というのだろうか・・・それは・・・(滝汗)
単なる脅迫では・・・


>   この地方には、アムニジアという木があり、この辺りの一部の地域に、
>   群生しているこの木々。
>   一年に一度、数日間のみ、一斉に花を開く。
>   人間の間でいうと、地方および時期限定。
>   なぜか、その程度のことで、ついたあだ名が幻の花。
>   まったく、一万年に一回さく花とか。
>   千年に一回咲く花とかもあるっていうのにねぇ。
>   たかが、一年ごときで幻っていうのが変わっているわよねvv
まあ、竹の花も100年に1度しか咲きませんし・・・
広い世の中、10000年に一度、って花があってもおかしくはないですね。


>   まあ、桜の季節とかもそーなるけど・・・。
>   お祭り好きなのよねぇ。人間ってvv
要するに、騒ぐ理由が欲しいから『幻の花』とか何とかよばれてるんですよ。



>    「くはは!この場所は、我ら、ウランバール商工連盟の・・。」
>    「・・インバース商会vv敵に回してもいいのvv」
>    ―びし。
>    すごすごすご。
>    なぜかあたしのその言葉に、真っ青になって引き下がる。
さすがインバース家・・・
ゼフィーリアから、ここまで名をとどろかせますか・・・


>    新鮮なレタスにマスタードソース。ほどよい暑さのロースとビーフ。
>    種類によって、添え物を変えているのが、結構いける。
このサンドウィッチ食べてみたいのあたしだけでしょうか・・・
クロスカディア3巻でも思いましたけど・・・
ってか、神坂先生の作品の食べ物って、ほんとに食べてみたいです。


>    アメリアがその精神力で、睡魔を退け。
>    ゼルガディスは、こういうことの体制ができているから寝てはいない。
>    ガウリイはぐっすりと寝ているけど。
>    ・・・なんで安心してるのかしらねぇvv
>    ま、いいけどねvv
>    本来なら、ガウリイも、この程度、効かないはずなのにねvv
>    安心しきって、そのまま寝ているしvvv
そういう問題じゃない気が・・・


>    この位置のままで。
>    あたしは、木の根っこを含めた地面を。
>    空中に浮かべたのだ。
>    空中庭園ってねvv
を〜。
空中庭園て素敵ですよねぇ〜〜〜


>    「あら♪ゼルが勘違いしたんでしょvvこれも、写本っていうのよvv」
>    「・・確かに、写本ですよね。異世界黙示録の写本ではないですけど・・。
>     異世界にあるという・・般若信教の写し・・・・。」
は・・・般若信教ですか!?
なんでんなもんが・・・(滝汗)


>    「というか、あのマリアとかいう姉ちゃん。
>      あのレナードより、よっぽど使えるよな?
>       何であんなやつの助手なんてやってるんだ?」
>    その様子をみつつ。
>    疑問をつぶやいているゼルガディスの姿があるけれど。
なんだか、口調がガウリイっぽい気がするのはあたしだけでしょうか?


>    ガウリイがマリアの気配に気付いているのに気付き。
>    一応、ガウリイに懇願しているゼロス。
>    プライドっていうものはないの!
>    くぅ!
>    お母さん、悲しい(はあと)
まあ・・・
確かに『お母さん』ですが・・・
えと・・・えと・・・
すみません。コメントを控えさせていただきます。


>   「な・・・何ぃぃ!?」
>   店に入ろうとしたレナードは、満席だと断られ。
>   あたし達の次の次の組でこの店は今や満席状態。
>   そんな店の中に。
>   あたし達の姿をみつけ。
>   なぜか驚いているレナード。
そりゃ驚くだろーなぁ・・・
しかも・・・

>   「これ、おいしいです♪」
>   「アメリア、それ、一口頂戴ねvv」
>   「じゃ、私はリナさんのそれを一口vv」
>   どこにでもあるような、乙女のつつき合いをしているあたしとアメリア。
・・・状態じゃ。

ところで、乙女のつつき合いっていったい・・・(汗)



>   「ゼロス、あんた最近、Sににてきてなぁぃ?(はあと)」
>   「・・・・うぐ・・(汗)」
>   い・・いや・・それもちょっと・・・(汗)
>   言葉に詰まっているゼロス。
>   Sもよくいらないことをいうから、たまぁぁにこづいているのよね。
>   あたし(はあと)。
そのうち滅びますよぅ・・・
それじゃあ・・・それじゃあ・・・
それじゃあ、15巻が盛り上がらないじゃないですか!!(そういう問題ではない)

あ、でも、ルークの中の魔王はとっとと滅ぼして頂きたいな〜、とか思ってみたり(←ルクミリ狂い)(←ってか、↑と矛盾してる)


>   「・・・・分かってもらえませんでした・・・。」
>   しくしくしく・・・・。
>   がっくりきているアメリア。
>   言い合うこと、まる一日。
>   結局。
>   引き分け(笑)
ひきわけかぁ・・・
まあ、アメリアが逆にマリアに影響されなかっただけまし、と。
もしそうなったら、ゼルがかわいそう・・・




おもしろかったです〜〜〜
今回は、割とリナ・・・と言うかL様があまり活躍なさっていませんでしたね。どちらかと言うとアメリアが中心で。
・・・かお様がL様にお仕置きされないように、祈っております。

では、なんだかよくわからない代物ですが、これにて失礼いたします。

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23211ぎぐっ!(滝汗)←多分今から長編投稿するので落ちる返し・・(汗)かお E-mail URL2002/11/9 20:05:17
記事番号23207へのコメント

こんにちわ!リナ&キャナさん!リクエスト、ありがとうなのです!
>ありがとうございます〜〜
>マリアのキャラクターが好きなあたし(笑)
次回の嵐の前にでも出てきますvv(まて!)
>説得・・・というのだろうか・・・それは・・・(滝汗)
>単なる脅迫では・・・
ええ。脅迫ですね・・・・。
ゼロス曰く、説得らしいですが・・(まて!)
>まあ、竹の花も100年に1度しか咲きませんし・・・
>広い世の中、10000年に一度、って花があってもおかしくはないですね。
ここ、竹の花とか入れようとも思ったんですけどね(まて!)
あと、うどんげとか♪(まてまて!)
>>   お祭り好きなのよねぇ。人間ってvv
>要するに、騒ぐ理由が欲しいから『幻の花』とか何とかよばれてるんですよ。
そーですね(笑)
>さすがインバース家・・・
>ゼフィーリアから、ここまで名をとどろかせますか・・・
インバース家を怒らせたら、生活できない!
ととあるルートで有名のようです♪(まて!)
>クロスカディア3巻でも思いましたけど・・・
>ってか、神坂先生の作品の食べ物って、ほんとに食べてみたいです。
・・・もし、ガジャの蒸し焼きとかでも??(夢にでてきた・・あれ・・(-_-;))
その他は食べてみたい♪でも、にゃらにゃらって・・どーみても、あれ・・・
ムー○ンの・・・(笑)
>>    本来なら、ガウリイも、この程度、効かないはずなのにねvv
>>    安心しきって、そのまま寝ているしvvv
>そういう問題じゃない気が・・・
ガウリイですから♪(かなりまて!)
>空中庭園て素敵ですよねぇ〜〜〜
あったらいいなvと思いつつvv
>は・・・般若信教ですか!?
>なんでんなもんが・・・(滝汗)
降魔戦争どきに、何でもいいからすがりたい人間が、残したという・・(まて!)
あと、とあるプリーストがそれを人間に教えたという裏話が・・(かなりまて!)
>なんだか、口調がガウリイっぽい気がするのはあたしだけでしょうか?
・・・・言われてみれば・・そーなったかも!?
・・壊れているゼルガディスを表現したかったのに・・・・。
(ぶつぶつ般若を唱えつついっているゼルを想像してください・・まて!)
>まあ・・・
>確かに『お母さん』ですが・・・
>えと・・・えと・・・
>すみません。コメントを控えさせていただきます。
・・・・・・私も控えます・・・(って!?エル様!?そのタライに入った水・・・(ばしゃぁぁぁぁん!))
>そりゃ驚くだろーなぁ・・・
目の前で、瞬間移動されてますし(気づいてないけど・・まて!)
>しかも・・・
>
>>   「これ、おいしいです♪」
>>   「アメリア、それ、一口頂戴ねvv」
>>   「じゃ、私はリナさんのそれを一口vv」
>>   どこにでもあるような、乙女のつつき合いをしているあたしとアメリア。
>・・・状態じゃ。
>
>ところで、乙女のつつき合いっていったい・・・(汗)
・・・やりませんか?
互いのケーキなどのつつきあいっこvv
(友達のを一口もらったりすること・・まて!)
>それじゃあ・・・それじゃあ・・・
>それじゃあ、15巻が盛り上がらないじゃないですか!!(そういう問題ではない)
>
>あ、でも、ルークの中の魔王はとっとと滅ぼして頂きたいな〜、とか思ってみたり(←ルクミリ狂い)(←ってか、↑と矛盾してる)
十五巻・・・・。八巻以後は・・・オリジが入っているんですよね・・・。
というわけで、ルークは死なないし、ミリーナもvv(まてぃ!)
(だって、あの十四巻・いやぁぁぁ!!まて!)
>ひきわけかぁ・・・
>まあ、アメリアが逆にマリアに影響されなかっただけまし、と。
>もしそうなったら、ゼルがかわいそう・・・
・・・ゼルですか?
確かに・・・(爆!)
振り回されるゼルの話もありますけどねぇ・・・
(どっちに入れるか・・はたまたアレだけで別の小説にするか・・)
(実は、ガウリイと、エル様、別れる話あり!←まて!)
>おもしろかったです〜〜〜
>今回は、割とリナ・・・と言うかL様があまり活躍なさっていませんでしたね。どちらかと言うとアメリアが中心で。
ははははは(滝汗)
ま、気にしないでください!!(かなりまて!)
このたびは、エル様、傍観主義vということで・・・って・・殺気!!!(滝汗)
>・・・かお様がL様にお仕置きされないように、祈っております。
>
>では、なんだかよくわからない代物ですが、これにて失礼いたします。
わざわざありがとうございます♪
次回の嵐の前に・・もーちょっと待ってください・・はい・・(滝汗)
それでは、レス、どうもなのです♪
それでは、失礼しますのです♪
ではでは♪




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