◆−ゼルリナの小説(いやガウリナか?)−アイディーリア (2002/9/6 22:09:08) No.21701
 ┣いやーーーーーん!!−爽快気分 (2002/9/7 12:15:00) No.21710
 ┃┗あふーーーーん(うげっ)!!−アイディーリア (2002/9/7 23:19:46) No.21729
 ┗ゼルリナの詩(爽快気分さんに捧ぐ・返品可)−アイディーリア (2002/9/9 19:33:07) No.21767
  ┗……!!−爽快気分 (2002/9/10 13:26:01) No.21778


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21701ゼルリナの小説(いやガウリナか?)アイディーリア E-mail 2002/9/6 22:09:08



 揺れる向日葵の花


 「さようなら」
そんな声が聞こえた。
風の中、揺れる柳の木のように、素直で、真っ直ぐな声だった。
だから俺はこう答えるしかなかった。
「ああ、さようなら」

これは夢だ。分かっている。
あいつと交わす別れの言葉は、いつだって再会の約束。
「またね」
揺れる向日葵の花のように、彼女は優しく手を振るのだ。
あの折れそうな細い腕を、誇らしげに掲げて、いつだって残酷なことを言う。
「また会いましょう」

 出逢った時のことを、今でも良く覚えている。
意思の強い勝気な、思春期の少女の瞳。その赤い双眸は、血や夕焼けの色よりも生温かい生命を感じさせる。彩りの鮮やかな髪をうっとうしそうにかき上げて、口の端であいつは笑ってみせた。
「あなたみたいなタイプとは、死んでも手を組みたくはないわね」
知らず苦笑が洩れる。俺のこの姿を見て、怯えるでなく、媚びるでなく、嫌悪を撒き散らすでなく。この女はそう言ったのだ。
決して好意的ではないその言葉は、だが不思議と、俺を人間として見ているのだと強く感じさせた。
「交渉決裂か・・・まあ仕方があるまい、気の強いお嬢さん」
「ほんと、残念ね」
肩をすくめた俺に、彼女の軽口が返される。悪戯好きの子供の色が、幼すぎる顔を余計に無邪気なものにしていた。この場にそぐわないほど、無邪気な顔だ。警戒を解いている訳ではないのだが、居心地の悪いそれじゃなかった。
 
 2人で逃げた道中に、すぐ側で感じた呼吸や、戦いの時、背中で感じた体温も。
みんな、凄烈だった。あれはリナのものだ。彼女の全てが、凄烈で、彼女の生命のあらゆるものが、俺を動かした。ほんの短い時間だった。だが、別れ際に無意識に差し出した右腕が、頑なだった俺を柔らかに解きほぐしてくれたのが分かる。
 左胸の中にある、”グロテスクな肉塊”だったものが、”心”と呼ばれているものだと知った。
 あの記憶の中で、彼女は笑っていた。

 あれから3年が経つが、リナは変わらない。
いや、変わったと言えば変わったのかもしれない。
彼女は綺麗になった。子供っぽかった表情も、体つきも、もともと整っていた顔立ちと相まって、随分な美人になった。線の細い横顔や、粉砂糖のような柔らかな白い肌が、(黙っていれば)儚げな感じを醸し出す。
だが、本質はやはり昔のままの彼女だ。
金髪の保護者と一緒になって、常識外の量を礼儀作法を無視して食べるし、口を開けば遠慮会釈のない言葉が、次々と飛び出す。そして相変わらず面倒事を呼び込む天才で、彼女の名の上る噂の絶えたことがない。
 そして・・・それから。
相変わらず、彼女は途方もないほどの魅力にまみれていた。

 久しぶりに会った時、左胸が疼いた。まるで古傷のように。
ああ、この胸は、まだあの想いを忘れてはいないのか。
「久しぶりっ、ゼル!元気してた?」
俺の胸の内などしらない彼女は、大人の女らしくなったその外見を裏切って馬鹿に明るい声をあげた。瞬間。彼女と俺の間を流れていた人間や、そのほかのあらゆるものは、白黒の、いやもっとつまらない色の背景と化していた。フラッシュバックする想いは、とてつもないスピードで俺を支配しようする。あと少しで、俺はその支配を受けただろう。さして迷いもせずに。ただ、彼女の隣で、背景になりそこねた蜂蜜色の長い糸が揺れていなければ。
「ほんとに久しぶりだな。・・・ええと」
「ゼルガディスよ」
「おお、ゼルガディス」
愚かな(けれど高尚な)想いの下僕になり損ねた俺は、その自然な流れに乗ることしかできなかった。当たり前のようにお互いの側を許しあう彼女たちの、当たり前の会話の中に、当たり前のように、昔の仲間として、懐かしい再会を、ただ当たり前に喜んで見せるしかないのだ。
「ああ、久しぶりだ。元気そうだな」

 俺は、どうしたいんだろう。

彼女が欲しいのかと問われれば、心がイエスと応え、言葉がノーと答えるだろう。だが、どちらも真実だ。心が常に正直で、言葉が常に欺瞞とは限らない。俺はそのことを承知していた。だが、相反するそれぞれの想いは、同じひとつの器に収まるには、既に膨張しすぎている。どちらかの想いにケリを付けなければ、いつか俺自身を食いつぶして果てるだろう。
 彼女が欲しい。なぜならば、愛しているからだ。恋愛感情か否か。そんなことは関係ない。分別する必要はないのだ。ゴミじゃあるまいし、いちいち種類別に分けるのは馬鹿らしい。大事なのは、想い焦がれているということ。
 そして、たまらなく思い焦がれているが故に、矛盾が生じる。
愛して止まないのは、何処までも自由に旅を続ける彼女の、その激情の瞳。
あの瞳の中にいつまでも映っていて欲しいのは、遠い景色であり、遙かな夢だ。決して、そう決して、俺であってはならない。
 愛しているが故に欲し、愛しているが故に望めない。

 アンチノミー【二律背反】

 出会う度に、あたかもこの世のものではないかの様な苦しみを感じた。どうにも出来ない想いだけが、天文学的なまでに膨れ上がり、恐ろしい闇を覗かせている。
再会はいつも思いがけず、彼女は会う度綺麗になった。そして彼女の保護者は虎視眈々と牙を研ぎ、彼女の隣の自分の席を完全なるものへと成長させている。彼女が気付く頃には、彼はとっくに保護者ではなくただの男として、その席に悠々と腰を掛けていることだろう。
 彼女をあるがまま、自然な姿のまま、前だけを見ていけるように。それは非常に狡猾で鮮やかな手口。彼は、そんな場所を見付けたのだ。

 俺は、どうすればいい?

 答えのない問いかけ。

 そして今日も夢を見る。
気の狂いそうな、この想いから解放される瞬間の夢を。
「さようなら」
手を振るおまえ。
それはまるで揺れる向日葵の花のように。

「さようなら」
揺れる、向日葵の花のように。





 以上です。ああ、雨が降ってるぅ。勉強する気が起きない・・・。
そのおかげで(?)今日だけでふたつも書いてしまった。短いけどね。両方。

さて、読んでくれた方はいますか?(汗)もしいたら、ばしばし感想下さい!!
批判でもOKです、もちろん!!こんなん読んだら批判したくなる気持ちは分かりますから!!あ、意味わかんないって人がいたら、質問も受け付けてます!
そのまえに誰か読んでるのかなぁ☆(痛)


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21710いやーーーーーん!!爽快気分 E-mail 2002/9/7 12:15:00
記事番号21701へのコメント

きゃーーーー!!ありがとうございます!!こんな素敵なものをわたくしなんかに!!(貰ってない)
お久しぶりです!!アイディーリアさん!!これってもしかしてまた学校のパソからですか!?すごいです!尊敬です!!弘法は筆を選ばないんですね!!ごめんなさい興奮しすぎてナニ言ってるか分からない感じです!!
ああっこれからも一緒にゼルリナ街道ひた走りましょう!!

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21729あふーーーーん(うげっ)!!アイディーリア 2002/9/7 23:19:46
記事番号21710へのコメント


>きゃーーーー!!ありがとうございます!!こんな素敵なものをわたくしなんかに!!(貰ってない)

いえいえ、気にいってもらえたのでしたら差し上げます!!むしろもらってやって下さい!!是非!!その方がゼルガディスも浮かばれます!!(死んだのか!?)

>お久しぶりです!!アイディーリアさん!!これってもしかしてまた学校のパソからですか!?すごいです!尊敬です!!弘法は筆を選ばないんですね!!ごめんなさい興奮しすぎてナニ言ってるか分からない感じです!!

大丈夫です。ハートは伝わってます。ビリビリ伝わってます!!
あ、お久しぶりです。(遅っ)

>ああっこれからも一緒にゼルリナ街道ひた走りましょう!!

ええ、まっしぐらです!!
これからもよろしくお願いです!!(日本語に誤りあり)

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21767ゼルリナの詩(爽快気分さんに捧ぐ・返品可)アイディーリア 2002/9/9 19:33:07
記事番号21701へのコメント


   こたえはいらない


 いつでもお前は1人で行ってしまう
 振り返りもしない 泣きもしない
 別れの言葉さえ 置き去りにして
 お前は笑って嘘をつく

 金髪の保護者の背中でもなければ
 お前は支えられないんだろ?
 あの バカみたいに広い胸でもなければ
 お前の涙は受け止められないんだろ?
 分かってるさ
 いっそ俺の方が 痛いほど

 初めて笑いかけられた笑顔も
 何も言わず背負ってくれた痛みも
 バカらしい出来事のひとつひとつも
 お前の魔法だったんだと気付く
 俺を変えていく輝き

 お前の優しさだったんだろう
 独りで行くことは
 だけど認めない
 お前を犠牲にする未来など
 俺はいらない
 それじゃあ意味がないからだ

 ”一緒にいこう”
 そう言ったのはお前だった筈だ
 ”一緒に行こう”
 そうだ お前が笑える未来を勝ち取りに
 ”一緒に行こう”

 一緒に行こう
 またいつものように。
 仲間なんて言葉じゃ収まりきらない
 この想いを 受け止めてくれよ。

 その笑顔で。

 応えては くれなくていいから。


@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
ふう。一応説明のほどを。
時期的にはNEXTの最後ら辺かと・・。(いい加減)
・・ああ、なんかこれ以上説明の余地がないですね。すみません・・。
それでは!!(空元気)これからもよろしくお願いします!!


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21778……!!爽快気分 2002/9/10 13:26:01
記事番号21767へのコメント

どっどっどっ!!(心音)
びっくりしました!!
あっ!!ダメだ嬉しすぎて言葉が選べない!!
ああっ!!すみません!!出直してきます!!
本当に本当に本当にありがとうございます!!
ありがとうございますう!!!

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