◆−そら。そして、ソラ。(ゼロス)−春祭あられ (2002/4/4 17:21:17) No.20534
 ┗ああ・・・せつない(涙)−藤原清貫 (2002/4/5 16:28:39) No.20544
  ┗Re:ああ・・・せつない(涙)−春祭あられ (2002/4/17 21:57:54) No.20606


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20534そら。そして、ソラ。(ゼロス)春祭あられ E-mail 2002/4/4 17:21:17


空に生きたあの人はもう戻ってきてくれないのではないかと
あせって あせって
僕は自分を取り乱した。


   そら。そして、ソラ。


朝の空は薄い。
彼女は(彼女の名前はリアといった)ずっと空を見上げて、そして僕の方へ振り返ってこういうのだ。毎日。
「ねえ、×××(僕の名前が入るのだが、もう忘れてしまった)。あんなに薄い色なのに、これから濃い色になって、橙色になって、紺色の暗闇になるって、とっても不思議ね」
僕にはそんなことはどうでも良かった。
でも、リアの笑った顔は大好きだった。
「そうだね」
同意すると、彼女は笑う。
栗色の髪がなびいた先には、緋色の目が笑っている。
綺麗だった。彼女の好きな、どんな空よりも。

昼の空は濃い。
だが、太陽に照りだされればまともに上を見上げることはかなわなかった。
まぶしい。でもその先には空は広がっている。
「見て。今日もいい天気ね。雲ひとつないわ。ああいうのを、空が笑ってるって言うのね」
洗濯物片手にリアは言う。
「誰が言ったんですか、そんな言葉。聞いたことないですよ」
「当たり前よ。だって今私が思いついたんだもの」
空が笑えば彼女も笑う。
表面上では僕はいつも笑っていたけど、内心では悔しかった。嫉妬していた。
何に?
空に。
彼女の心を満たす空に。僕の居場所をどうか取らないで。

夕方の空は橙色。
影はそこから長く伸びた。
毎日決まって僕らは海へ向かう。
潮風に髪をなびかせながら、リアは地平線に半ば沈んだ夕陽を見ていた。
「あたしね、この時の空が一番好きよ。だってほら、あたしの眼と同じ色・・・・・・あ、でもちょっと眼の方が濃いか。でもこの色が世界を同じように色付かせていると思ったら・・・しかも短時間だけのレア物よ?嬉しくなんない?」
「さしずめ、僕の瞳は夜の色ですか?」
「いいわね、そしたらいつも夜になると周りは×××でいっぱいってわけ?・・・ごめん、今ちょっとぞっとした」
「―――酷いですね」
「冗談、冗談、でもそしたら心強いね」
そう言ってまた彼女は笑うけど、僕は嫉妬でいっぱいだった。
僕以外の僕に似た物が彼女の周りに毎夜あるなんて。
空はひと時も僕に彼女を返してくれないのか?
いやだ、いやだ、いやだ。

ねえ、お願いだよリア。
僕だけを見て。僕のそばにいて。僕の物だけでいて。

ある日悪魔が僕に囁いた。
<リアを自分だけの物にしたいなら、最後を自分の手で迎えてしまえ>
<殺してしまえ。さすれば意識は・・・考えてもらえるのは自分だけになるのだ>
恐い考えだったんだ。まともに考えれば。
でも本当にその通りだと思った。だから実行した。
愛するが故の狂気。
僕は鬼と―――化け物と化していた。
愛してるよ。だから僕だけを見て。僕だけを考えて。
リアをこの手にかけたとき、彼女は最初は驚いた表情をして、苦しげにうめいたけど、しばらくして自分の血で汚れた手を僕の頬に押し当てて笑った。
「何を、泣いているの?」
「―――リア?」
「何で、泣いてるの?私を、刺した、事?私、を、殺す事?私、が死ぬ、事?」
「―――リア・・・僕のこと、まだ好きですか?」
「・・・・・・好きよ」
苦しげに、言う。
胸が苦しい。何で?リアは僕しか見てないのに。今は僕だけの物なのに。
自分のものにするために、相手の滅びを願った最低な僕は。
その時初めて苦しみを知った。
「リア・・・・・・死んで、しまうのですか?」
初めて知った事実のように。
「ええ。あなたを思って死ぬわ」
「どうして・・・・・・苦しい」
「それは。苦しいんじゃない・・・・・・悲しいのよ」
血に汚れることもかまわずに、顔をその胸に押し付けた。
いや、彼女の物は全部綺麗な、純粋な。
血すら、なんて綺麗なのだろう。
そのまま彼女は笑って、言葉を言わなくなって、そのうち呼吸がなくなって、鼓動が聞こえなくなって、冷たくなって、死んで、死んだ。
死んだ。

僕は鬼で、狂気に狂った化け物だった。
だから今こうしている。―――魔族。
僕の魂は前の肉体から離れ、獣神官として存在している。

初めてリアに会ったのは一体どれくらい前になるのだろう。
それを思い出すことも出来ないほど、彼女は僕にとってそばにいることが当たり前の人だったし、かけがえのない・・・と言うのだろうか、そういう人だった。
リアではない彼女に会ったのは確かずいぶん前だけど一応は思い出せる範囲内にはある。
栗色の髪の毛。緋色の眼。強い眼差しもそっくりな。
彼女の名前はリナ=インバース。
僕はもう、必要以上は近づかない。彼女が誰を―――僕以外を好きになろうとも。
近づけば、また殺しかねないから。
僕の物にしたくて。滅びを望んで。
でも、悲しいから。あの笑顔に会えなくなるのは。
だからどうか、ずっと、僕のためじゃなくていいから、笑っていてください。
リナさん。

「ゼロス!なにしてんの?!さっさとしないと置いてくわよ?!」
たくさんの仲間に囲まれたあなたは綺麗です。
―――リア、今初めて空は綺麗だと思いましたよ。
魔族になって、君を失って、初めて。
「待ってください!!もうちょっとこの街に留まって下さいよ!白魚の踊り食いなんてこの街でしか出来ないのに僕には何でさせてくれないんですか?!」
「あんたにさせるような金はなぁぁぁいっ!!」
君と過ごした、この街が一番。
空が綺麗です。


            ◇◆◇◆◇◆◇

どうも。こんにちは。春祭です。
ノクターンの続きを書きながらふと思いついたのがこんな話。
なんてダークな。
とりあえず続きもちゃんと書いてます。うん。

今回のこれは、何でゼロスは人間っぽいのかなぁ、なんて考えてたら思いつきました。
いいのかな。なんか削除されそうな内容だけど・・・・・・
良い子の皆さんへ。
人殺しはいけません。
(一応注意書き)
ではまた私は小説を書くために突っ走るんで今回はこの辺にて。
アディオスッ!!

また皆様に会えることを祈って。
 春祭あられ



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20544ああ・・・せつない(涙)藤原清貫 2002/4/5 16:28:39
記事番号20534へのコメント

 こんにちわぁ。
 をう。これがうわさに聞く別シリーズの小説なのですね。ゼロス君のお話ですか・・・面白そうです。

>空に生きたあの人はもう戻ってきてくれないのではないかと
>あせって あせって
>僕は自分を取り乱した。

 「僕は自分を取り乱した」って、なんか微妙に文法が変な文章ですね・・・(汗)
 わざとそうしているのならごめんなさい。

>   そら。そして、ソラ。
>
>
>朝の空は薄い。
>彼女は(彼女の名前はリアといった)ずっと空を見上げて、そして僕の方へ振り返ってこういうのだ。毎日。
>「ねえ、×××(僕の名前が入るのだが、もう忘れてしまった)。あんなに薄い色なのに、これから濃い色になって、橙色になって、紺色の暗闇になるって、とっても不思議ね」

 ゼロス、昔は別の名前があったんですね。どうして彼女のことは覚えているのに、自分の名前のことは忘れちゃったんでしょうね?

>僕にはそんなことはどうでも良かった。
>でも、リアの笑った顔は大好きだった。
>「そうだね」
>同意すると、彼女は笑う。
>栗色の髪がなびいた先には、緋色の目が笑っている。
>綺麗だった。彼女の好きな、どんな空よりも。

 女の子の描写がものすごく綺麗です。思わず画面の前で赤くなっちゃうほど・・・(マテ)

>昼の空は濃い。
>だが、太陽に照りだされればまともに上を見上げることはかなわなかった。
>まぶしい。でもその先には空は広がっている。
>「見て。今日もいい天気ね。雲ひとつないわ。ああいうのを、空が笑ってるって言うのね」
>洗濯物片手にリアは言う。
>「誰が言ったんですか、そんな言葉。聞いたことないですよ」
>「当たり前よ。だって今私が思いついたんだもの」
>空が笑えば彼女も笑う。
>表面上では僕はいつも笑っていたけど、内心では悔しかった。嫉妬していた。
>何に?
>空に。
>彼女の心を満たす空に。僕の居場所をどうか取らないで。

 空に嫉妬しちゃうんですか・・・うみゅう・・・でもわかる気がします。誰か好きな人ができた時って、その人の関心を必死で集めようとすることって、ありますからねぇ・・・。なんかせつないこと思い出しちゃいました(汗)

>夕方の空は橙色。
>影はそこから長く伸びた。
>毎日決まって僕らは海へ向かう。
>潮風に髪をなびかせながら、リアは地平線に半ば沈んだ夕陽を見ていた。
>「あたしね、この時の空が一番好きよ。だってほら、あたしの眼と同じ色・・・・・・あ、でもちょっと眼の方が濃いか。でもこの色が世界を同じように色付かせていると思ったら・・・しかも短時間だけのレア物よ?嬉しくなんない?」
>「さしずめ、僕の瞳は夜の色ですか?」
>「いいわね、そしたらいつも夜になると周りは×××でいっぱいってわけ?・・・ごめん、今ちょっとぞっとした」
>「―――酷いですね」

 あ、傷ついた・・・(汗)

>「冗談、冗談、でもそしたら心強いね」
>そう言ってまた彼女は笑うけど、僕は嫉妬でいっぱいだった。
>僕以外の僕に似た物が彼女の周りに毎夜あるなんて。
>空はひと時も僕に彼女を返してくれないのか?
>いやだ、いやだ、いやだ。
>
>ねえ、お願いだよリア。
>僕だけを見て。僕のそばにいて。僕の物だけでいて。

 ううっ・・・その気持ち、よーくわかります。そしてせつないです・・・(涙)

>ある日悪魔が僕に囁いた。
><リアを自分だけの物にしたいなら、最後を自分の手で迎えてしまえ>
><殺してしまえ。さすれば意識は・・・考えてもらえるのは自分だけになるのだ>
>恐い考えだったんだ。まともに考えれば。
>でも本当にその通りだと思った。だから実行した。

 恐いですけど、もっとちゃんと彼女の幸せを、そして自分の取るべき道を考えれいれば思いとどまったハズ。でも、一歩間違えれば誰しもそうなってしまう可能性がある、っていうところがなおさら恐いですよね。

>愛するが故の狂気。
>僕は鬼と―――化け物と化していた。
>愛してるよ。だから僕だけを見て。僕だけを考えて。

 自分が狂っているとわかっていても、もう自分の力ではどうにも暴走を止められない――そんな感じなんでしょうね。

>リアをこの手にかけたとき、彼女は最初は驚いた表情をして、苦しげにうめいたけど、しばらくして自分の血で汚れた手を僕の頬に押し当てて笑った。
>「何を、泣いているの?」
>「―――リア?」
>「何で、泣いてるの?私を、刺した、事?私、を、殺す事?私、が死ぬ、事?」
>「―――リア・・・僕のこと、まだ好きですか?」
>「・・・・・・好きよ」
>苦しげに、言う。
>胸が苦しい。何で?リアは僕しか見てないのに。今は僕だけの物なのに。
>自分のものにするために、相手の滅びを願った最低な僕は。
>その時初めて苦しみを知った。

 できれば、彼女をこんな目にあわせる前に気づいてほしかったです・・・。

>「リア・・・・・・死んで、しまうのですか?」
>初めて知った事実のように。
>「ええ。あなたを思って死ぬわ」
>「どうして・・・・・・苦しい」
>「それは。苦しいんじゃない・・・・・・悲しいのよ」
>血に汚れることもかまわずに、顔をその胸に押し付けた。
>いや、彼女の物は全部綺麗な、純粋な。
>血すら、なんて綺麗なのだろう。
>そのまま彼女は笑って、言葉を言わなくなって、そのうち呼吸がなくなって、鼓動が聞こえなくなって、冷たくなって、死んで、死んだ。
>死んだ。

 彼女を殺した自分を責めて、責めぬいて、ゼロスもきっとものすごく苦しんだんでしょうね。自業自得かもしれないけど、やっぱり・・・。

>僕は鬼で、狂気に狂った化け物だった。
>だから今こうしている。―――魔族。
>僕の魂は前の肉体から離れ、獣神官として存在している。

 どういう経緯で獣王に拾われたのか・・・ヴァルガーヴのようにだったのか?そのへんもちょっと気になりますね。

>初めてリアに会ったのは一体どれくらい前になるのだろう。
>それを思い出すことも出来ないほど、彼女は僕にとってそばにいることが当たり前の人だったし、かけがえのない・・・と言うのだろうか、そういう人だった。
>リアではない彼女に会ったのは確かずいぶん前だけど一応は思い出せる範囲内にはある。
>栗色の髪の毛。緋色の眼。強い眼差しもそっくりな。
>彼女の名前はリナ=インバース。
>僕はもう、必要以上は近づかない。彼女が誰を―――僕以外を好きになろうとも。

 リナはきっと、誰からも好かれるんでしょうね。リナの前向きさと強さは、どんな暗闇の中でも燦然と輝いて、それが人をひきつけるから・・・。

>近づけば、また殺しかねないから。
>僕の物にしたくて。滅びを望んで。
>でも、悲しいから。あの笑顔に会えなくなるのは。
>だからどうか、ずっと、僕のためじゃなくていいから、笑っていてください。
>リナさん。

 ・・・それって、ある意味すっごく悲しいですよね・・・。

>「ゼロス!なにしてんの?!さっさとしないと置いてくわよ?!」
>たくさんの仲間に囲まれたあなたは綺麗です。
>―――リア、今初めて空は綺麗だと思いましたよ。
>魔族になって、君を失って、初めて。
>「待ってください!!もうちょっとこの街に留まって下さいよ!白魚の踊り食いなんてこの街でしか出来ないのに僕には何でさせてくれないんですか?!」
>「あんたにさせるような金はなぁぁぁいっ!!」
>君と過ごした、この街が一番。
>空が綺麗です。
>
>
>            ◇◆◇◆◇◆◇
>
>どうも。こんにちは。春祭です。
>ノクターンの続きを書きながらふと思いついたのがこんな話。
>なんてダークな。
>とりあえず続きもちゃんと書いてます。うん。

 続きがあるんですかっ!?ぜひ読みたいですっ!

>今回のこれは、何でゼロスは人間っぽいのかなぁ、なんて考えてたら思いつきました。

 なるほど・・・。そう言えば、「ゼロス元人間説」って、一時期巷で流行りましたよね。聞くところによると、海外のスレファンの間だと通説にさえなっていたという・・・

>いいのかな。なんか削除されそうな内容だけど・・・・・・
>良い子の皆さんへ。
>人殺しはいけません。
>(一応注意書き)
>ではまた私は小説を書くために突っ走るんで今回はこの辺にて。
>アディオスッ!!
>
>また皆様に会えることを祈って。
> 春祭あられ

 って、ええええっ!?また来られないんですかっ!?残念です・・・
 ではまた、今度ですぅ〜。
>
>
>

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20606Re:ああ・・・せつない(涙)春祭あられ E-mail 2002/4/17 21:57:54
記事番号20544へのコメント

藤原清貫さんは No.20544「ああ・・・せつない(涙)」で書きました。
こんにちは。レス有難うございます!そしてめちゃくちゃ遅くなってごめんなさい!!

> こんにちわぁ。
> をう。これがうわさに聞く別シリーズの小説なのですね。ゼロス君のお話ですか・・・面白そうです。
別シリーズ・・・・・・ああ、月シリーズですか?ごめんなさい。違います。
でもちゃんと書いてるんで、もうちょいまっててください。

>>空に生きたあの人はもう戻ってきてくれないのではないかと
>>あせって あせって
>>僕は自分を取り乱した。
>
> 「僕は自分を取り乱した」って、なんか微妙に文法が変な文章ですね・・・(汗)
> わざとそうしているのならごめんなさい。
分かりにくかったかもしれないですけど、わざとです。
だって、普通に書いてたらつまらないでしょう?

>>   そら。そして、ソラ。
>>
>>
>>朝の空は薄い。
>>彼女は(彼女の名前はリアといった)ずっと空を見上げて、そして僕の方へ振り返ってこういうのだ。毎日。
>>「ねえ、×××(僕の名前が入るのだが、もう忘れてしまった)。あんなに薄い色なのに、これから濃い色になって、橙色になって、紺色の暗闇になるって、とっても不思議ね」
>
> ゼロス、昔は別の名前があったんですね。どうして彼女のことは覚えているのに、自分の名前のことは忘れちゃったんでしょうね?
それはきっと昔の自分に頓着なかったんでしょう。
だって自分で最低だって分かってるしね。

>>僕にはそんなことはどうでも良かった。
>>でも、リアの笑った顔は大好きだった。
>>「そうだね」
>>同意すると、彼女は笑う。
>>栗色の髪がなびいた先には、緋色の目が笑っている。
>>綺麗だった。彼女の好きな、どんな空よりも。
>
> 女の子の描写がものすごく綺麗です。思わず画面の前で赤くなっちゃうほど・・・(マテ)
ほんとですか?
なんか誉められると照れちゃうなぁ・・・

>>昼の空は濃い。
>>だが、太陽に照りだされればまともに上を見上げることはかなわなかった。
>>まぶしい。でもその先には空は広がっている。
>>「見て。今日もいい天気ね。雲ひとつないわ。ああいうのを、空が笑ってるって言うのね」
>>洗濯物片手にリアは言う。
>>「誰が言ったんですか、そんな言葉。聞いたことないですよ」
>>「当たり前よ。だって今私が思いついたんだもの」
>>空が笑えば彼女も笑う。
>>表面上では僕はいつも笑っていたけど、内心では悔しかった。嫉妬していた。
>>何に?
>>空に。
>>彼女の心を満たす空に。僕の居場所をどうか取らないで。
>
> 空に嫉妬しちゃうんですか・・・うみゅう・・・でもわかる気がします。誰か好きな人ができた時って、その人の関心を必死で集めようとすることって、ありますからねぇ・・・。なんかせつないこと思い出しちゃいました(汗)
嫉妬は何処でおきるか分かりませんからねぇ。
彼女のことになると心の狭かったゼロやんには空すらライバルだったんですな。

>>夕方の空は橙色。
>>影はそこから長く伸びた。
>>毎日決まって僕らは海へ向かう。
>>潮風に髪をなびかせながら、リアは地平線に半ば沈んだ夕陽を見ていた。
>>「あたしね、この時の空が一番好きよ。だってほら、あたしの眼と同じ色・・・・・・あ、でもちょっと眼の方が濃いか。でもこの色が世界を同じように色付かせていると思ったら・・・しかも短時間だけのレア物よ?嬉しくなんない?」
>>「さしずめ、僕の瞳は夜の色ですか?」
>>「いいわね、そしたらいつも夜になると周りは×××でいっぱいってわけ?・・・ごめん、今ちょっとぞっとした」
>>「―――酷いですね」
>
> あ、傷ついた・・・(汗)
ちゃんと感情ある人間だったのね、この頃は。(笑)

>>「冗談、冗談、でもそしたら心強いね」
>>そう言ってまた彼女は笑うけど、僕は嫉妬でいっぱいだった。
>>僕以外の僕に似た物が彼女の周りに毎夜あるなんて。
>>空はひと時も僕に彼女を返してくれないのか?
>>いやだ、いやだ、いやだ。
>>
>>ねえ、お願いだよリア。
>>僕だけを見て。僕のそばにいて。僕の物だけでいて。
>
> ううっ・・・その気持ち、よーくわかります。そしてせつないです・・・(涙)
書いた本人の私ですけど・・・・・・こういう気持ちって良く分からんです。
人を恋愛感情の目で見たことないんで、書いてて恥ずかしいと思うけど・・・やっぱ分からないし。(汗)

>>ある日悪魔が僕に囁いた。
>><リアを自分だけの物にしたいなら、最後を自分の手で迎えてしまえ>
>><殺してしまえ。さすれば意識は・・・考えてもらえるのは自分だけになるのだ>
>>恐い考えだったんだ。まともに考えれば。
>>でも本当にその通りだと思った。だから実行した。
>
> 恐いですけど、もっとちゃんと彼女の幸せを、そして自分の取るべき道を考えれいれば思いとどまったハズ。でも、一歩間違えれば誰しもそうなってしまう可能性がある、っていうところがなおさら恐いですよね。
はい。現実にこういう事が起こっているらしいので恐いですよねぇ。
私はこういうめにあいたくないなぁ・・・

>>愛するが故の狂気。
>>僕は鬼と―――化け物と化していた。
>>愛してるよ。だから僕だけを見て。僕だけを考えて。
>
> 自分が狂っているとわかっていても、もう自分の力ではどうにも暴走を止められない――そんな感じなんでしょうね。
そうですね。
人は一度暴走しだすと、よっぽどのことがない限り止りませんからね。
人は急に止まらない。
車は急に止まらない。

>>リアをこの手にかけたとき、彼女は最初は驚いた表情をして、苦しげにうめいたけど、しばらくして自分の血で汚れた手を僕の頬に押し当てて笑った。
>>「何を、泣いているの?」
>>「―――リア?」
>>「何で、泣いてるの?私を、刺した、事?私、を、殺す事?私、が死ぬ、事?」
>>「―――リア・・・僕のこと、まだ好きですか?」
>>「・・・・・・好きよ」
>>苦しげに、言う。
>>胸が苦しい。何で?リアは僕しか見てないのに。今は僕だけの物なのに。
>>自分のものにするために、相手の滅びを願った最低な僕は。
>>その時初めて苦しみを知った。
>
> できれば、彼女をこんな目にあわせる前に気づいてほしかったです・・・。
気付かなかったあいつが悪い。(おい)

>>「リア・・・・・・死んで、しまうのですか?」
>>初めて知った事実のように。
>>「ええ。あなたを思って死ぬわ」
>>「どうして・・・・・・苦しい」
>>「それは。苦しいんじゃない・・・・・・悲しいのよ」
>>血に汚れることもかまわずに、顔をその胸に押し付けた。
>>いや、彼女の物は全部綺麗な、純粋な。
>>血すら、なんて綺麗なのだろう。
>>そのまま彼女は笑って、言葉を言わなくなって、そのうち呼吸がなくなって、鼓動が聞こえなくなって、冷たくなって、死んで、死んだ。
>>死んだ。
>
> 彼女を殺した自分を責めて、責めぬいて、ゼロスもきっとものすごく苦しんだんでしょうね。自業自得かもしれないけど、やっぱり・・・。
その時は自分の物になっても永遠に話をしたり笑いあったりできないですもんね。
淋しくて、苦しんだのでしょう。


>>僕は鬼で、狂気に狂った化け物だった。
>>だから今こうしている。―――魔族。
>>僕の魂は前の肉体から離れ、獣神官として存在している。
>
> どういう経緯で獣王に拾われたのか・・・ヴァルガーヴのようにだったのか?そのへんもちょっと気になりますね。
そのヴァルガーブさんって人知らないのでなんとも言えないのですが・・・・・・
たぶん自殺でもして、滅びを望んだ魂を気に入って獣王に拾われたんじゃないんかなぁ。

>>初めてリアに会ったのは一体どれくらい前になるのだろう。
>>それを思い出すことも出来ないほど、彼女は僕にとってそばにいることが当たり前の人だったし、かけがえのない・・・と言うのだろうか、そういう人だった。
>>リアではない彼女に会ったのは確かずいぶん前だけど一応は思い出せる範囲内にはある。
>>栗色の髪の毛。緋色の眼。強い眼差しもそっくりな。
>>彼女の名前はリナ=インバース。
>>僕はもう、必要以上は近づかない。彼女が誰を―――僕以外を好きになろうとも。
>
> リナはきっと、誰からも好かれるんでしょうね。リナの前向きさと強さは、どんな暗闇の中でも燦然と輝いて、それが人をひきつけるから・・・。
でも実際ああいう人がいたら絶対引きますよね。
私だったら近づけませんね、きっと。(汗)

>>近づけば、また殺しかねないから。
>>僕の物にしたくて。滅びを望んで。
>>でも、悲しいから。あの笑顔に会えなくなるのは。
>>だからどうか、ずっと、僕のためじゃなくていいから、笑っていてください。
>>リナさん。
>
> ・・・それって、ある意味すっごく悲しいですよね・・・。
自分以外の人によってその人の幸せが得られるのなら・・・
それならきっと悲しくても、心の強い人ならこの選択を選ぶはず。
堕落したゼロスでも、そのくらい考えられるぐらいには強くなったのでしょう。

>>「ゼロス!なにしてんの?!さっさとしないと置いてくわよ?!」
>>たくさんの仲間に囲まれたあなたは綺麗です。
>>―――リア、今初めて空は綺麗だと思いましたよ。
>>魔族になって、君を失って、初めて。
>>「待ってください!!もうちょっとこの街に留まって下さいよ!白魚の踊り食いなんてこの街でしか出来ないのに僕には何でさせてくれないんですか?!」
>>「あんたにさせるような金はなぁぁぁいっ!!」
>>君と過ごした、この街が一番。
>>空が綺麗です。
>>
>>
>>            ◇◆◇◆◇◆◇
>>
>>どうも。こんにちは。春祭です。
>>ノクターンの続きを書きながらふと思いついたのがこんな話。
>>なんてダークな。
>>とりあえず続きもちゃんと書いてます。うん。
>
> 続きがあるんですかっ!?ぜひ読みたいですっ!
いえ、この続きではなくて、ノクターンの続きですが。
間際らしい言い方でごめんなさい。

>>今回のこれは、何でゼロスは人間っぽいのかなぁ、なんて考えてたら思いつきました。
>
> なるほど・・・。そう言えば、「ゼロス元人間説」って、一時期巷で流行りましたよね。聞くところによると、海外のスレファンの間だと通説にさえなっていたという・・・
それ本当ですか?
初めて聞きました。
っていうか、スレイヤーズ知ったのも考えてみれば最近だからなぁ・・・

>>いいのかな。なんか削除されそうな内容だけど・・・・・・
>>良い子の皆さんへ。
>>人殺しはいけません。
>>(一応注意書き)
>>ではまた私は小説を書くために突っ走るんで今回はこの辺にて。
>>アディオスッ!!
>>
>>また皆様に会えることを祈って。
>> 春祭あられ
>
> って、ええええっ!?また来られないんですかっ!?残念です・・・
> ではまた、今度ですぅ〜。
なんとか来れるようにはしたいのですが、レス以外はたぶん学校でやるしかないので、だいぶ時間がかかると思います。
何とか打ち込みを早くして、仕上げなくては。

では、また会えることを祈って。
 春祭あられ



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