◆−『スレイヤーズリサーチ200X』の続き−Dirac (2002/4/3 13:25:26) No.20515
 ┗File No.5 レゾ=シャブラニグドゥが“烈光の剣【ゴルンノヴァ】”を“光の剣”と表現した理由を明らかにせよ!!−Dirac (2002/4/3 13:30:23) No.20516


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20515『スレイヤーズリサーチ200X』の続きDirac 2002/4/3 13:25:26



 スレイヤーズリサーチ200XNo.1〜4が化石になってしまったので、ここに続きを書きます。
 と言っても、このコーナーを続けるのに限界を感じつつある今日この頃。もしかしたら、いけしゃあしゃあと新シリーズを始めちゃったりして……。ちなみに、新シリーズは、

 いつも、ここから
 スレイヤーズfocus
 機関誌ドライアド・スポークス

のどれかにする予定。

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20516File No.5 レゾ=シャブラニグドゥが“烈光の剣【ゴルンノヴァ】”を“光の剣”と表現した理由を明らかにせよ!!Dirac 2002/4/3 13:30:23
記事番号20515へのコメント


「光の剣――か。確か、魔道都市サイラーグを一瞬にして死の都と化した魔獣、ザナッファーを倒した剣――だったな。しかし、衰えたりとはいえこの魔王と、魔獣風情とを一緒になどしないでいただきたいな」
 以上の台詞はレゾ=シャブラニグドゥのものである。何の問題もないように思えるが、光の剣の正式名称は“烈光の剣”であり、その正体は闇を撒くもの【ダーク・スター】の五つの武器の一つである。彼にとって、“光の剣”より“烈光の剣”の方が馴染み深いはずである。にもかかわらず、彼がわざわざ “光の剣”と表現したのは何故だろうか?
 え? 作者のミス? それは言わない約束である。


 いいひと


 今回、厳密性を高めるため光の剣のことを烈光の剣と表現する。レゾ=シャブラニグドゥが律儀だったという説は、File No.2では思いついた程度でしか述べなかったが、調べてみると本当に律儀だった。『烈光の剣を光の剣と表現した』『烈光の剣に干渉しなかった』以外にも、次のような良心的行為があった。

@シャブラニグドゥが覚醒した際、リナたちに「天寿をまっとうさせてやろうか」と、頼んでもいない報酬を与えようとした。
A態勢を立て直すためにリナたちが退却しても、作戦を立てるまで登場するのを待っていた。
Bリナが火炎球【ファイアーボール】を使おうとしたら、「直撃しても痛くもかゆくもないぞ」とわざわざ忠告してくれた。

 そう言えば、降魔戦争でも、圧倒的優位な布陣を敷いたクセに、部下Sはカタートで氷に封じられ、腹心のガーヴは人間に転生させられた。あの状況だったら、いくら水竜王でも、どちらか一方しか余裕がないんじゃないかと疑っていたが、あれは「こんな汚いテ使ってごめんね。おわびに氷づけになってあげるよ」という、部下Sの細やかな心配りだったのでは? また、本編15巻で、ルーク=シャブラニグドゥはリナとガウリイにハンデをあげていた。『ルーク』は、自分が死ぬべきかどうか二人に判断してもらうためにその舞台を用意したというが、『シャブラニグドゥ』の方も、何らかの理由で『ルーク』に同意したのだろう。でなければ二人は仲たがいするはずだ。「自分を滅ぼしうる力を持った二人を倒すことで魔王の資格を得る」のが理由かとも思ったが、もしそうならば、部下Sが反対するはずがない。やはり親切心ゆえ!? しかも二人にその恩を着せないために、禁忌である嘘までつく(File No.2参照)とは! やっぱり、あの時光の剣って言ったのも、烈光の剣に干渉しなかったのも、すべて彼の優しさだったのか! シャブラニグドゥって何ていいひと(?)なんだ!! 心がすさんだ現代人にも見習ってほしい。
 なんて感心していると、本編1巻の229ページで、レゾ=シャブラニグドゥが「このわしを倒すには武器の器が小さすぎたようだな」と言っていた。オイ! それは闇を撒くものの大切な武器だぞ!! 闇を撒くものがうまいことやってる(やりすぎて暴走しているが)からって、ひがんで同僚の悪口を言うんじゃない!! 何て器の小さい奴だ!!


 逃れられぬ宿命


 烈光の剣に関連する魔族の不可解な言動は、レゾ=シャブラニグドゥの件だけではないだけではない。烈光の剣が元の持ち主に返されるまでを調べたところ、以下の事柄を発見した。

@本編1巻185〜189ページのゾロム
 ガウリイが烈光の剣を堂々と披露していたのもかかわらず、柄から刃をはずしたガウリイの意図に気づかず、光の刃に両断されるまで余裕をかましていた。
A本編2巻160ページのギオ=ガイア
 「――馬鹿な!? 『光の剣』だと!? 聞いておらんぞ! そんな話はっ!」と、やはり烈光の剣のことを光の剣と言っていた。
B本編3巻112〜124ページのヴィゼア
 烈光の剣の存在に気づいていなかった(仲間に「あいつは烈光の剣を持ってるぞ」と注意を促さなかったところから判断した)

 Bは少々微妙だが、もしヴィゼアが気づいていたのなら、信じてもらえなくても仲間に警戒するだろう。黙っていても何一つメリットはないのだ。やはり、ヴィゼアは烈光の剣の存在に気づいていなかったと考えるべきである。これらの魔族は、上司を無視して人間にほいほいつき従う下級魔族である。下級だから烈光の剣のことを知らないのも当然だ。これらのケースは今回のテーマとは全く別の問題であると判断しても不自然ではない。だが、ここでFile No.2が引っかかってくる。File No.2の最後で、人間と契約している魔族は、シャブラニグドゥの部下を引退して新たな一歩を踏み出したのではないかという説が浮上した。引退の原因は加齢による衰えが考えられる。魔族にも老いがあり、それによる記憶力低下が起こりうるのなら、烈光の剣のことを忘れてしまい、烈光の剣を間違えて光の剣と言ってしまったり、烈光の剣の存在にすら気がつかなくなっても不思議ではない。
 シャブラニグドゥはスィーフィードと幾千年にも及ぶ戦いを繰り広げ、共倒れという形で一応の決着がついたのは、今からおよそ五千年前と言われている。これが事実なら、レゾ=シャブラニグドゥは少なくとも五千歳以上、もしかしたら一万歳以上かもしれない。さらに、覚醒するまでずっと眠り続けていたのだ。これじゃあボケるのも無理ない。実際、問題となっている台詞に、『衰えたりとはいえ』という言葉がある。最初は、七分割されたために力が全盛期の七分の一になったということを意味しているのかと思っていたが、これは文字通り『衰えた』という意味ではないだろうか。
 人間は生きていれば必ず老い、体の機能が衰えてゆく。それは、この世に生を授かった以上、必ず受け入れなければならない運命である。我々人間は魔族の不老を当然と考えがちだが、彼らも一応命あるもの。いずれ老いはやってくるのだ。だとするとデー○ン小暮はすごいなぁ。十万42歳(下2けたが定かではない)なのに、42歳にしか見えないもん。
 水は常に流れていないと必ず濁っていく。風は常に吹いていないと必ず淀んでいく。魔族にもそろそろ構造改革が必要な時期かもしれない。魔族の王として永きにわたって君臨してきたシャブラニグドゥも、そろそろ去就を迫られている時期ではないだろうか。……もしかして、ガーヴが反旗を翻したのはシャブラニグドゥ不信任!? となるとフィブリゾは保守派か!? ダルフィンはヤジに水をかけたのか!? 議会を欠席したのは……と、暴走はここまでにしておこう。


 気をつけないと、紫色の脳細胞


 レゾ=シャブラニグドゥ痴呆説に至るきっかけとなったのは、SP4巻の『お子様クエスト』で判明した、エルフの若ボケである。エルフがボケるのだから、魔族がボケてもまんざら不思議ではない。だが、ここで新たに検証しなければならないことがある。果たして人間はどうなのだろか?
 アホ人間の代表と言えば、ガウリイ=ガブリエフである。現在の彼はスケルトン並みの知能ということになっているが、昔はそうでもなかった。本編初期では、シャブラニグドゥを知らないなど教養が全くないところは相変わらずだったが、ゾルフ襲撃の後リナの脚色つき事情説明を聞き、「“困った村人を助けるため”はとにかく、成り行きはだいたい分かった」など、結構冴えた一面を見せていた。また、あのナーガも、SP1巻の『エルシアの城』で、城を占拠した魔道士を城ごとふっ飛ばし、依頼主にこっぴどく叱られて文句を言っていたリナに、「自分の非常識を世の中の不条理に置き換えないで」と、極めて常識的な発言をしていた。これらの退化ぶりもボケの一種だと考えられる。リナが面倒を見るうちに、彼らは何も考えずに行動するようになり、結果、知能が麻痺したり常識が崩壊したりしてしまったのではないだろうか。
 いくら何でも知能退化が凄まじすぎやしないか!? と思った皆さん。スレイヤーズの世界では、SP1巻の『りべんじゃあ。』のキャニーや、SP6巻の『打倒! 勇者様』のウォーレン、SP8巻の『吸血の街』の警備兵やレオーネ伯爵など、頭の回転が壊滅的に鈍い人間が結構いたりするのだ。どうやら、あの世界では、常に何かを考えていないとたちまち脳が使い物にならなくなるようだ。とすると、あの世界では識字率も低いのではないだろうか。SP10巻の『破壊神はつらいよ』で、リナは、壁に『リナ=インバース参上』と落書きしていたにせリナが『参上』の字を間違えたことに怒りを燃やしていたが、それもいたしかたなかったのかもしれない。字を書けただけでもホメてあげよう。……ひょっとして、異界黙示録【クレアバイブル】の写本が不完全なのは、伝承者が読み書きできなかったからなのでは!? 現在、言葉は乱れに乱れている。オリジナルの言葉を創造することに反対はしないが、思考を司るのは言語であり、語彙力が豊かなほど思考力も深まる。もっと言葉を大切にしよう。
 ひょっとして、我々も思った以上にボケやすいのかもしれない。だとすると『ゆとり教育』に警鐘を鳴らす者が多いのも当然だ。やはり円周率πは3.14! ついでに自然対数の底【てい】eは2.72(←これは小学生にはムリ)だ!
 脳ミソが腐らないように、皆さんも頭を働かせましょう!! 問題です。0.999…(9が無限に続く)が1と等しいことを証明しなさい。答えは最後に発表。









 今回、やたら時事ネタが多かったのですが、最後に一つ。
 W杯までもう2ヶ月を切りました。最近、『2002年FIFAワールドカップオフィシャルサイト』を見ていたら、サッカーポルトガル代表のフィーゴがわたしと同じ誕生日(11月4日)であることを知り、ちょっとびっくり。そのフィーゴがMrマッスルに似ていると思ったのはわたしだけでしょうか? ちなみに、わたしは同代表のルイ・コスタが好きだったりします。










問題の答え
 証明T
  X=0.999… ――(1)
  (1)の両辺を10倍して 10X=9.999… ――(2)
  (2)−(1)より 9X=9 X=1 したがって 1=0.999…

 証明U
  1/3(三分の一です。念のため)=0.333…
  両辺を3倍して 1=0.999…

 他にも証明方法があるのですが、難しいので省略します。やり方だけ言っておきますと、初項0.9、公比0.1の等比数列の無限和を考えます。(この説明で分かりました?)

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