◆−夢現    前−風林みつき (2001/9/24 01:48:39) No.17238
 ┣どぉもです☆−利美都 (2001/9/24 15:32:29) No.17240
 ┃┗はじめまして☆−風林みつき (2001/9/25 22:30:42) No.17256
 ┗みつき様へ。−ひろみ (2001/9/25 22:46:07) No.17257
  ┗じゃ、ひろみ様へ(笑)。−風林みつき (2001/9/26 22:31:38) No.17268


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17238夢現    前風林みつき 2001/9/24 01:48:39


どうもこんばんは、みつきですさー。
ふーっ。・・・やっと書いたですさね。過去話。・・・いや、話を全体的に考えてから、などとほざきつつ、書いてないのは調子悪かっただけですさねけど・・・(つまり何も考えてない(死))。

とりあえず注意(ツリーまで作ったんだから、なくてもいいだろ自分)
1、リナさんは小さいころから幸せなんじゃー!!
2、んでもって、もちろん、姉ちゃん除けば強いんじゃー!!
3、魔族はすぺしゃるで初めて出てくるんじゃー!!
4、つーか我、基本的に暗い話は嫌いなんじゃー!!

↑のうち、1つでも当てはまった方は、回れ右した方がのちのち不幸にならずに済みますさね(爆)。
ではでは、問題だらけの問題作(謎)ではありますが、お楽しみいただけたなら幸いですさね(楽しめるか)。




―――愛してくれる人―――

―――期待してくれる人―――

―――認めてくれる人―――

―――厳しくしてくれる人―――

―――あなたは何を望みますか?―――


夢現     前


幼いながら、赤い瞳の少女の、大人を見る目は冷たい時があった。いつもではないが。決まって唇をかんで、視線を向けていた。

「姉ちゃんは何でそんなに強いの?」
赤い瞳の少女――リナは、両親が営んでいる店の手伝いから家に戻った姉に聞いた。
姉のルナと妹のリナとは3つ4つぐらいの年の差しか―『しか』と言ってもいいだろう―なかったが、外見に性格、どれをとっても正反対と言って差し支えなく、しっかり者のルナは今日も手伝いをしてきたのだ。
「あんたが弱いだけよ」
ルナは一言そう言った。
ストレートな物の言いようだが、見下しているようには聞こえなかった。
「あー。姉ちゃん、そーゆーの『ケンソン』って言うんだよっ」
「片言でそんな言葉、どこで覚えてくんのよ」
実際リナは侮辱とは取らなかった。
「別にいいじゃん・・・。
 それより、ねぇ、あたし真面目に聞いてるの。力じゃ勝てないけど、その他で勝ってるわけでもないんだよ。姉妹なのに、姉ちゃんだけが強いの?」
「・・・私だけが強いかどうかは、今後のリナの努力によっては、変わるわね」
少しの戸惑いを見せた後、もともと子供らしくないルナは、今までよりもえらく大人っぽい口調で言うと、部屋へと入っていった。
「努力なら・・・もう、たくさんしてるよ・・・」
妹のかすかな叫びは、姉に届いたのか。


「母ちゃん!姉ちゃんが魔道士協会に入るってホントッ!?」
あれから数日後、いきなりだった。
「そーよー」
母から返ってきた素っ気ない返事に放心する。
また、先を越された・・・。
そんな気持ちが広がった。
リナ自身は、強く魔道士になりたいと思っていたわけではなかった。ただ、強そうなイメージがあり、興味があった。そして考えた。

―――姉より先に魔道に手を出せば、
                     越えられるかもしれない―――

思いはしたが、まだ幼すぎる自分では、親に頼んでも行かせてもらえないと、半ば諦めていたのだった。
「なんで!?なんで入るなんて言い出したの!?」
「さあ?でもまぁ、ルナはいつも手伝いとかしてくれるし別に問題ないかなー・・・と。お金以外は」
母よ・・・。問題だろ、それは。充分。
「うそ・・・でしょ?」
「??」
リナはその場にぺたんと、座り込む。
ぎりっ・・・・・・!
唇を、強く噛んだ。
「ちょ・・・ちょっと・・・出かけてくるね」
少ししてから、リナは立ち上がると、無理矢理笑顔をつくって家を出ようとした。
「フィアちゃんトコ?あんまり遅くなるんじゃないわよ」
「うん。わかった・・・」
先ほどからいぶかしがって見ていた母、レアナに寂しげな笑みを向けると、外へ出ていった。


やってきたのは、人気のない、川沿いの土手。
無論、『フィア』に逢うためではない。・・・というより、別段何もここに来た理由はない。あえて言うなら、『なんとなく』。何もあえていないのが現実だが。
「はぁ・・・・・・」
土手に腰を下ろし、ため息をついた。
これも『なんとなく』が理由であったが、水面に石を投げたくなった。辺りを見回す。視界に入るのは、草ばかり。もう少し土手を下ると、石がたくさんあるのだが、わざわざ急な土手をおりてまでやりたいとは思わなかった。
「はぁぁ〜・・・・・・」
もう一度ため息をついた。別に故意にやってるわけではないのだが。
世界中のいろんなものに拒絶されているような感じがした。
物心ついた時から―そう前のことではない―姉への対抗心、嫉妬心は確立していた。
何をやっても、文句なしに完璧な姉。周りの大人は彼女を褒め称えた。
何をやっても、ダメではないが、姉には劣る妹。周りの大人は彼女に興味を示さなかった。
それでも。両親はもともと、むやみやたらと誉める方ではなかったが、人並みには愛されていると思っている。
確かに、愛されている。
けれど、姉のように期待はされていない。
両親の姉を見る目だけで、何を言わなくても解る。
愛される。
期待される。
微妙で大きな違いが、幼い少女を苦しめた。
唇を噛む。
リナという人間は、『泣く』ことが大嫌いだった。負けを認めるようで。人前でも、1人の時でも。だからいつでも、泣きそうな時には唇を強く噛んで堪えていた。
「リナ?何やってんの?こんなとこで」
「っ!?って、フィア!?」
人の気配を感じはしたが、いきなりかけられた声に、慌てて振り向くと、そこには親友、フィア=ライヴァムがいた。
艶の光る黒い長髪に、曇りを知らない綺麗な緑色の瞳。リナと似て、血色は良いが色白の肌。ゼフィーリアの民族衣装を着た少女だった。
「ごきげんよう、親友」
フィアはなかなかに変な挨拶をした。
恥ずかしげもなく、お互いを『親友』と呼べるのもそうだが、この2人は呼び捨てで呼ぶ。普通、4つ5つくらいの子供はいくら仲が良くてもほとんどの場合『ちゃん』を付けて呼ぶが、2人はお互いに、他とは区別したかったから呼び捨てにしたのだ。つまりリナはフィア以外―友達は『ちゃん』付けで呼び、フィアはリナ以外―友達は『ちゃん』付けで呼ぶ。
差別とは言うなかれ。子供とはそんなもんである。
しかしリナには、自分のことを大人だと思っている節があった。
子供っぽい外見。
子供っぽい口調。
子供っぽい仕草。
実際には大人な部分を探す方が難しかったのだが。
「―んで。何やってんの?レアナおばさんに叱られた?それともルナさんに?」
「・・・違うよ。フィアこそ、こんな町外れまで何しにきたの?」
「あたしはお使いの帰り」
「あっそ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
途切れる会話。
互いに続く沈黙。けれど、気まずい空気は感じられなかった。
リナの表情を見つめ、何か考えている素振りを見せるフィア。
「よっ・・・と」
フィアはリナの隣に座る。
「ねぇ、リナの夢は何?」
「え?何、いきなり・・・」
唐突な質問に戸惑うリナ。それでもフィアは続けてせかす。
「だから、あんたの夢、教えて。
 真面目に聞いてるからね。嘘は言わないでね。ホントの夢言って」
ごくり。
いつになく、真剣な表情のフィアに、リナは思わず唾を飲んだ。
「・・・・・・う〜・・・。親友だから言うんだよ。親友にだけ言うんだよ」
微笑みを浮かべて頷くフィア。それを確認してから、大きな声でリナは続けた。
「あたしの夢はねっ、姉ちゃんを越えることっ!」
「それって、夢っていうか、目標っていうんじゃあ・・・?」
「いいの!目標でもいい!いつか絶対、越えてみせる。絶対、まわりに期待させてみせる!それまでは、何かになりたいとか、そんな事考えない。考えてる余裕なんてない」
思わず立ち上がり、拳を振り上げ熱く語るリナ。今は、ため息をついてたいさっきまでとは打って変わって、いきいきとした顔をしていた。
「強いなぁ。リナはっ」
驚いたように言いながらも、フィアの表情はどこか、リナの言うことを予想していて、満足したようにも見えた。
「・・・フィアの夢、は?」
座り直し、少し間をおいてからリナもフィアに聞いてみた。
するとフィアは、聞かれるのを待っていたように、間をおかず応えた。
「泣ける人」
「泣ける人?」
意味がわからず、リナはオウム返しに訪ねる。
「なーけーるーひーとっ!
 あたしも、これは夢とはまたちょっと違うかもしれないけど、泣きたい時に泣ける人になりたいな」
「・・・!?」
声こそ出さなかったが、リナは驚きに目を見開いてフィアを凝視した。
「泣くのって、自分の弱さを見せることだから、すっごく勇気のいることなんだよ。でもさ、弱い所もさらけ出さないと生きてけないんだよ。
 第一、たまには瞳のお掃除しないと―――綺麗な瞳が曇っちゃうでしょ?
 だから・・・」
真面目な顔して喋っていたフィアは、途中で言葉を区切って、一呼吸。眩しすぎるくらいの笑顔をリナに向けると、続けた。
「だからね、泣いてもいいよ。―親友」
「さすが・・・っ親友、やっぱ・・・・・・お見通しだね・・・あたしよりっ・・・フィアの方がずっと・・・ずっと強い・・・っていうか、凄いよ・・・」
フィアに言われた瞬間、今まで溜めていた涙がぽろぽろと溢れてきた。止まらない涙に困惑しつつ、リナは苦笑した。
「ううん。絶対リナの方が強いね。単に力だけじゃなくて。
 ・・・・・・何があったか、言える?何の助言もしてあげられないかもしれないけど、聞くだけくらいならできるよ?・・・言いたくなかったらいいんだけどね」
「姉ちゃん・・・が・・・ひっく魔道士協会に・・・入るっ」
リナはそれだけ言った。事実それだけしかなかったのだが。リナはフィアに、姉へ対するコンプレックスを明確に話したことはなかった。けれどフィアは普段から何かを感じ取っていたのだろう、説明はそれで充分だった。
リナもまた、フィアが気付いていると思い、手短に話したのだ。
「リナも入ればいい」
「え・・・?」
「スタートラインは一緒なんだから、リナがルナさんの2倍3倍頑張って、努力すればいい。きっと勝てるよ」
「無理だよっ!!!」
流れ落ちる涙も無視して、リナは声を荒げた。
「あたしに姉ちゃんと競い合えって言うの!?姉ちゃんの初めては、あたしの下積み100回より価値があるんだよ!?
 スタートが同じなんて意味ないよ・・・!」
「あたしは信じてる!」
弱さを見せろと言っておいて難だが、リナに苛立ちを覚えたフィアは、がしっ!っとリナの両肩を掴むと、大声で言った。
「リナは絶対、大きくなる。今よりもっと強くなる。高みの存在になる。
 あたしには手の届かないぐらいに偉くなっちゃうかもね・・・。
 ただね、言えるのはあたしの親友は、世界中で誰よりも強い心を持ってるの。上手く言えないけどね・・・だいたいそんな感じ」
よく解らなくて、よく解る。
「・・・ありがとう、親友」
まだまだ涙は止まらない。けれど今度は極上の笑顔になれた。
「こーらぁっ!」
フィアはリナの涙で濡れた頬を、ぱちんと軽く―むしろ優しく―叩いた。
「泣いてもいいけど、泣きっぱなしはダメ!泣きやまないとダメ!」
頷きはしたが、拭っても拭っても、嬉しさの混ざった涙は、やっぱりまだ止まりそうになかった。
「フィア・・・。あたし、魔道士協会、入ってみる!」
「それで良し」
思えばここから、彼女達の運命は変わりだした。


                                 ――前・終――


あとがきゃー
果たしてここまで読んでくださった方が、いたのか・・・。
ま、いいや(よくねえ)。
一応、現時点では、あと中編と後編で終わると思うですさね。終わるかなぁ・・・。
つーかフィア・・・、お前目立ちすぎじゃ(爆)。リナさんの影が薄くなるさね!一体誰の陰謀さねかっ(我ぢゃ)!?
あ、フィア=ライヴァムはオリキャラなので、夢現を全編投稿した後にでも大辞典に載せておくです。もしかしたら、今の所初めてかもしれないさね・・・あたしの話でオリキャラがまともに活躍したの(死)。
あではでは、ちょいと中途半端ではありますが(いつも)、いい加減眠いので去ります。さよーなりー。

あ〜♪びばっv三連休っvvv

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17240どぉもです☆利美都 2001/9/24 15:32:29
記事番号17238へのコメント

こんにちは&はじめまして!!
読ませていただきました。

>1、リナさんは小さいころから幸せなんじゃー!!
>2、んでもって、もちろん、姉ちゃん除けば強いんじゃー!!
>3、魔族はすぺしゃるで初めて出てくるんじゃー!!
>4、つーか我、基本的に暗い話は嫌いなんじゃー!!

・・・この注意に全部あてまった私って一体・・・(汗)
でもでもっ、とっても良かったと思いますよ。
オリキャラのフィアちゃん好きですね、性格的に。
お話の方も『暗い暗い』っていう訳ではなかったから。
中編、後編とも期待しております。
って迷惑?!(苦笑)

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17256はじめまして☆風林みつき 2001/9/25 22:30:42
記事番号17240へのコメント

利美都さんは No.17240「どぉもです☆」で書きました。
>
>こんにちは&はじめまして!!
はじめまして☆
よろしくですさね。えっと・・・『りみと』さん・・・ですか?読み方違ってたらすいません(-_-;)

>読ませていただきました。
きゃーvどうもですさねっ。

>>1、リナさんは小さいころから幸せなんじゃー!!
>>2、んでもって、もちろん、姉ちゃん除けば強いんじゃー!!
>>3、魔族はすぺしゃるで初めて出てくるんじゃー!!
>>4、つーか我、基本的に暗い話は嫌いなんじゃー!!
>
>・・・この注意に全部あてまった私って一体・・・(汗)
それでも最後まで読んでくださった上に、レスまで付けてくれたあなたに乾杯!!(まて)

>でもでもっ、とっても良かったと思いますよ。
ありがとうございますさね!

>オリキャラのフィアちゃん好きですね、性格的に。
あたしもフィアちょんは結構気に入ってます☆主役より目立っている感がありますが・・・。

>お話の方も『暗い暗い』っていう訳ではなかったから。
>中編、後編とも期待しております。
>って迷惑?!(苦笑)
迷惑だなんて!!もお、すっごく嬉しいですさねよ!
プレッシャーには勝てないかもしれないですけど・・・(おい)。

ではでは、つたない文章もどきに感想をくださって、本当にありがとうございましたさね。まぁ、今後ともよろしくですさね!

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17257みつき様へ。ひろみ 2001/9/25 22:46:07
記事番号17238へのコメント

もしかしたら,はじめましてかもしれません(汗)
コメントのタイトルが思いつかなかったひろみです,あはは,すいません(笑)

基本的には暗い話もそうでないのも,面白ければ無条件に好きなんですが・・・
みつきさんのお話,無条件におもしろかったです。
あたしもフィアちゃん見たいな子が欲しい!誰かください(こらこら)

早く続きが出ないかなーと思いつつ(などとさりげなくプレッシャーをかけつつ・笑)
でわでわ。ひろみでした。

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17268じゃ、ひろみ様へ(笑)。風林みつき 2001/9/26 22:31:38
記事番号17257へのコメント

ひろみさんは No.17257「みつき様へ。」で書きました。
>
>もしかしたら,はじめましてかもしれません(汗)
はい。そうですね。ども、はじめましてですさね。

>コメントのタイトルが思いつかなかったひろみです,あはは,すいません(笑)
たまにものすごくタイトルに悩んでいるですさねよ・・・あたしも。

>基本的には暗い話もそうでないのも,面白ければ無条件に好きなんですが・・・
>みつきさんのお話,無条件におもしろかったです。
嬉しいですっ!ありがとうですさね!!

>あたしもフィアちゃん見たいな子が欲しい!誰かください(こらこら)
あげます。(まて)

>早く続きが出ないかなーと思いつつ(などとさりげなくプレッシャーをかけつつ・笑)
ぐあっ!!!(滅)

>でわでわ。ひろみでした。
プレッシャーかけられつつ、みつきでした。

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