◆−空に咲く花   【前編】−ゆえ(1/1-16:28)No.12958
 ┗空に咲く花   【後編】−ゆえ(1/1-16:47)No.12959
  ┣ますます欲しいっ(やめい−早坂未森(1/2-16:36)No.12974
  ┃┗じゃぁ、クール宅急便で・・・・−ゆえ(1/2-23:46)No.12990
  ┣愛しのピカチ○ウ(笑)さん−あんでぃ(1/2-22:34)No.12987
  ┃┗いけっ!10万ボルトだっっ!!(やめとけ)−ゆえ(1/2-23:59)No.12992
  ┗ああっ!もーたまりませんわっ!−あごん(1/3-01:16)No.12996
   ┗おほほほほほほ(嬉しくて崩壊)−ゆえ(1/3-07:55)No.12999


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12958空に咲く花   【前編】ゆえ 1/1-16:28


新年一発目、正月ひまにかまけてこーんなもの、書いてみまして。
しかも「天空歌集」のサイドストーリーということで。
本編呼んでない人には、よくわかんないかも・・・・

ともあれ、年賀状がわりということで。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

『空に咲く花』   〜天空歌集 別集〜


【前 編】



古い建物の町並みが続くこの街は、妙にあわただしかった。

どうやら数年に一度という祭りの準備でごった返しているのだ。
祭りは明日の夜、それならと街の宿に部屋をとり見物していくことにした。

「結構、人が多いんだな。」
辺りを見ながらガウリイが焼き鳥片手に言う。
「この辺じゃあ、わりかし有名なお祭りらしいわよ。なんでも3年に1度しかないらしーし。」
2本目のウィンナーをかじりながら、あたしは宿のおばちゃんから聞いたことを話した。
「でもなんのお祭りなんだ?」
「そーいや、なんだっけ?聞くの忘れた。」
祭りの意味がなんであろうと、あたしにはこの素晴らしく美味しい出店があれはそれでよし。ガウリイとて同じことだろうーて。
そんな事を話ながら、当てもなく出店を制覇しながら(食べ物に限り)街をぶらついていた。

「ねーねー、あそこに何かあるよー。」

先頭をぴょこぴょこ走っていたセフィルが何か見つけたのか、道の真ん中であたし達を呼んでいる。
祭り見物を一番喜んだのは彼女。今一緒に旅をしているハーフエルフの少女、セフィルだ。
旅に出る前はえらく閉鎖的な村にいたので、人間達の祭りがめずらしくって、楽しくってしょーがないのだ。
そんなセフィルの呼ぶ方に行ってみれば、そこは街の中心の広場。そのど真ん中には、えらい高さのある柱が1本突っ立っている。
見上げてみれば、その一番上は皿のような平らな丸い板が、まるでステージの様に付いている。

「なによ、これ。」

「これぞまさしく天からのお導きっっ!!貴方こそ選ばれしお方だっっ!!」
「うひゃゃゃああああああっ?!なにすんのよっ!」

め゛ぎょっ!

ほへーっと3人で柱を眺めていた処に、突然がしっとあたしの両手を取って涙流しながら興奮して話しかけて来たたおっちゃんを、あたしは問答無用でエルボークラッシュを顔面めがけてめり込ませた。



「んで、何が天からのお導きだって?ん?」

祭りの準備小屋らしい所で、あたしが鉄槌くらわせたおっちゃんが、セフィルから手当を受けながらぐたぐたと涙を流して説明しはじめた。

「あ・・・・・私はこの祭りの実行委員なんですが、実は祭り最大の行事である、天に捧げる歌と共に舞を踊る巫女役がいなくて困ってまして・・・・・そうしたら、柱であなた方を見かけて。これぞ天の掲示、巫女役に相応しいと見込み、それでお願いできないかと・・・・・」

だからっていきなり手を握るか、普通。

「祭りのメインなら、普通最初っからその役決めてないの?」
「いや、ちゃんと決まってましたが・・・・・・・その・・・・・・・」
嫌に言葉を濁す実行委員のおっちゃん。視線までそらしてるし。

「と、とにかく巫女役は祭りに絶対必要なんです!この役は貴方のような女性でなければ務まらないのですっっ!!お願いしますっ!お礼はいかほどにもいたしますからっ!このまま巫女役が見つからないと祭りも行えず、私は・・・・・・私は・・・・・・・」

またもやどーどーと涙を流しながら、おっちゃんがあたしに向かってくる。
けど、巫女なんて神聖で清純なイメージの役が相応しいと言われて悪い気はしない。しかも祭りの主役。まあ、このリナちゃんの容姿を見ればそう思うのも仕方が在るまい。――――ふむ。

「しゃーないわね。やったげるから――――――――お礼は前金でよろしく♪」

と、いうわけであたしが巫女役を引き受けることになった。

そこ、礼金に目がくらんだとは思わないよーに。





実行委員のおばちゃんから巫女役の説明を受けた後、あの柱の前に立って、なぜ巫女役が他に居ないのか理由がよーくわかった。

「・・・・・・・・・・・・・・・・で、あそこで踊れって?」

実行委員長に引きつった笑いを浮かべたあたしが指さした先は、あのバカ高い柱の一番上にある丸い台。

「もちろんです。」
胸を張ってきっぱりと言う実行委員。

「・・・・・・・・・・・すげー高いぞ。」
「こっから見ただけでもあの台、結構小さいよ。テーブルぐらいかなぁ。」
同じく横にいたガウリイとセフィルが見上げながら呟いた。

「――――――帰る。」

「お、お願いしますぅぅぅぅ!!最初に決めた子は練習中に落ちて怪我してしまい、補欠の子も逃げ出してしまって、もう貴方にお願いするしかないんですよぉぉぉぉぉぉぉ。」

「あああっ!しがみつくなっ!んで、じゃなにかい、あたしに巫女役持ってきたのは、落ちても大丈夫そうだからってこと?」

「魔道士の方なら万が一落ちても飛べるでしょうーし、巫女役の条件に『華奢な身体』というのもあって、あなたのその胸なら間違いないかと・・・・・・・・ぼぐぅっっ。」

あたしの延髄切りがみごとにおっちゃんに決まった。

「なにが天の導きだぁ!んな危ない役誰でも逃げるわよっ!第一その条件ってのが気に食わない!とゆーことで、あたしパス。礼金は迷惑料としてとっといてあげるから♪」
「ああっ!そんなっ!今更巫女役降りられたら、祭りが出来ないですよぉぉぉ!それに礼金持っていくし!」
「やかましい、そんならあんたが巫女役やりゃーいいじゃないの。」
「自分でも見たくないし、第一私も命が惜しいです!!」
「そんな危険な祭りならやめろって。」

埒の空かない話を延々とおっちゃんとやってたら、ずーっと柱を見ていたセフィルがぽつりっと言い出した。




「じゃあ、わたしがやる。」




「・・・・・・・・・・・・・・・へっ??」

おっちゃんの首を締め上げてたあたしは、唐突な申し出に間抜けな声をあげた。

「だからリナさんがやらないんなら、巫女役はわたしがするから。そしたらお祭りできるんでしょ?」

「・・・・・え、ええ、もちろん!巫女がいれば祭りは出来ます!ああああああ、助かりますぅぅ、貴方こそふさわしいですっっ!」
いきなり復活するなりえらく調子の良いことをいうおっちゃんを、セフィルは気にしてないのか了承の握手なんてしてる。
しかし巫女役の年齢制限なんかも無いのか、これは。

「と、とにかく本番は明日ですし、さっそく歌と踊りの練習をしていただいて・・・・・・・」
すっかり気力を取り戻したおっちゃんが小躍りでセフィルに説明を始めたのだが、
「あ、歌はもう覚えちゃいましたから。踊り方も大体は。」
事も無げにいうセフィル。
「あんたいつの間覚えたの?」
「リナさんが練習してた時に。横で聞いていたから。」
そーいやこの子、ずーっとあたしの練習に付き合ってみてたっけ。相変わらず物覚えのいい子だわ。

――――しかし、またなんで引き受けたんだろ?



巫女役が泊まるからと、宿は街一番の豪華な部屋が用意された。部屋の中にさらに部屋が3つもあるスイートルームだ。
それほど巫女が神聖視されているなら、普通だとあこがれの対象で名誉な事でなり手も引く手数多だが、踊るのがあの高さの柱のてっぺん。名誉なんぞより、命が惜しいからと、毎回なり手を探すのに苦労しているらしい。そりゃ嫌がるって。
だったら柱なんぞ使わなくて、ふつーに舞台か何かにすりゃーいいものを・・・・・・・・・・と思うが、これが昔からの伝統だからとか言ってやめないんだよねぇ・・・・・・こーゆーのって。
なんて事を考えつつ部屋のテーブルに用意されたお茶とお菓子を頂きながら、ガウリイと未だ帰ってこないセフィルを待っていた。

「遅いなぁ、セフィル。歌は覚えてたんだろ?」
「そっちの方はね。踊りの方はもう一度おさらいして、あとは細かい打ち合わせだって。にしても、遅いわよね。」
夕食は先に食べててと、伝言があったのでガウリイと豪華特別ディナーを食べていた。
けど、セフィルをほっぽいて休むのも気が引けて、こーしてガウリイとお茶しているのだ。


「やーっと終わったよぉ〜。」

それから暫くしてセフィルがやっと戻ってきた。
「お疲れさん。」
ガウリイがセフィルに声を掛ける。

「衣装合わせに時間かかっちゃった。だってわたしの身長にあわせて作り直しだって言うんだもん・・・・・疲れたぁ」
ぽすっと椅子に腰掛けると、テーブルの上のクッキーに手を伸ばす。

「ちょいまち。衣装合わせって、あなたハーフエルフだってばれなかったの?耳だして。」

ちなみに衣装とは白い色の短いワンピース風のローブに、薄い透けるような布のケープを被る。

「ああ、変わってるねっとは言ったけど、わかんなかったみたいだよ。大体わたしのはちょっととがってるだけだし。」
「ならいいんだけど・・・・・・・」

「なあ、セフィル。お前さんどうしてまた、巫女役なんて引き受ける気になったんだ?リナも嫌がったのに。」
のほほんっとガウリイがお茶を飲みながら聞く。

「なんか困ってるみたいだったし、それに巫女が居ないとお祭り出来ないってゆーから。リナさんがやらないなら誰かがしなきゃまずいでしょ。礼金も貰っといて。だったらわたしなら巫女見たいな事もしたことあるし、歌も踊りも覚えてから引き受けたの。」

「耳痛いだろ、リナ。」
横目で突っ込むガウリイ。
やかましい。

「でもなんでそんなに祭りにこだわるのよ。ここの街の者でもないあんたが。まあ、お祭り好きなのは知ってるけど。」

「だって見たいもん。」
「なにを?」

「あれっ、リナさん知らないの?」
さぞ以外といった感じでセフィルがキョトンとしている。

「そっか、知らないんだ。・・・・・・・だったら明日の夜、あたしの巫女役が終わったらそのままあの広場に居てよね。」
「だからなんでよ。」
「いいから、ね。絶対ガウリイと居てよね。終わったらすぐ来るから。」

意味ありげな事を言って、セフィルは自分のベッドの在る部屋に引っ込もうとした。

「だから見たいものって何なのよ。」

ドアを開けて入ろうとしたセフィルを呼び止めると、ドアを半分開いたまま、顔だけ振り向いて答えた。





「―――――空に咲く花。」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
やっぱり一度じゃ終われなかった・・・・・・
ということで、後編に続く。

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12959空に咲く花   【後編】ゆえ 1/1-16:47
記事番号12958へのコメント

『空に咲く花』  〜天空歌集 別集〜

【後編】


祭りの当日、天気は快晴だった。

とゆーか、朝早くからセフィルがなにかしてるなと思ったら、宿の外でルーンオーブだして『呪歌』唄ってる姿が見えた。
セフィルは『呪歌』という、独特の呪文の歌を唄うことで、天候を操作することができる。
呪法珠(ルーンオーブ)もその為のマジックアイテムの一つ。
そこまでしても祭りにこだわる理由が、よく分からないのだ・・・・・・
ともかく、祭りは始まった。


最初は街の子供達の踊りで始まり、そしてパレード。
ごくありきたりな、よくある祭りの風景である。
セフィルは朝食を一緒に食べた後、準備があるからといって一足先に宿を出た。
あたしとガウリイは、夜のメインである巫女の踊りまで時間がある。
と、なればする事はひとつ。

「んーっっっん!このタレがまた、絶品よねぇぇぇぇっ!」
「おーいリナ、こっちもイケるぞー。」
次々に屋台を物色していくあたし達。
祭りに付き物、各地の名物、名産品の屋台全制覇!
「いやー、けど、こんなに食べ物の種類が多い屋台が集まる祭りも珍しいわよ。」
「しかも、どこも美味いときたもんだ。おっ、この丸いのも美味いぞ、ソースかかってて中にタコが入ってる。」
「あたしのなんて、ほら、このケーキみたいなの、電気ネズミの形してんのよ〜♪かわいいでしょ♪」
「・・・・・・電気ネズミって、もしかして○○チューとか鳴く奴・・・・・」
「それ以上はいいっこ無しよ。」


そんな調子で一回りした頃、あたし達はちょうどあの準備小屋の前に来ていた。
自分は降りたとはいえ、やっぱり気になって中を覗いてみた。
「おや、リナちゃんじゃないの。」
あたしに気が付いたのは、最初に巫女役を受けた時に説明してくれた実行委員のおばちゃん。
「セフィルちゃんなら、いま禊ぎ(みそぎ)に川へ行ってるよ。」
祭りだけとはいえ、仮にも巫女と言うことで最初に身を清めるためだといってたっけ。
「ねえ、おばちゃん、この祭りって、なんの為のお祭りなわけ?」
「あんたそんな事も知らないで、巫女役引き受けたのかい。」
だっておっちゃんは一言も説明なしで、ただ巫女役をやってくれとしか泣いて言わなかったし・・・・・
「仕方がないねぇ、この祭りはね・・・・・・・」
そう言っておばちゃんはこの祭りの意味を教えてくれた。

−−−−なるほど、だからセフィルはこだわったのか。



陽も地平線へ沈もうとした頃、祭りはいよいよクライマックスの巫女の踊りが始まろうとしていた。
広場には見物が溢れ返り、身動きとれないほど。
全員の視線は、あの例の柱の頂上へと注がれている。
あたしとガウリイは実行委員から宛われた、広場沿いにある家の屋上に陣取っていた。
言うなれば特等席なのだ。


「凄い人だなぁ。みーんなこのために来てるのか。」
ガウリイが下を見下ろしながら言う。
「そうね。だから家族連れとか、仲間とか、カップルが多いんでしょ。」
「カップルねぇ・・・・じゃあ。オレ達もか?」
にぱっとあたしに笑うガウリイ。
「違うわよ。そーじゃないでしょ、今回は。」
「そうだったな。――――お、始まるのかな。」
ざわめいていた人々から話し声が消え、静まり帰った広場に巫女の乗った御輿が現れた。


御輿は4人の男達に担がれて、中央の柱の前で下ろされる。
そして中から白い巫女の衣装と、透けるような薄い布を頭からすっぽり被ったセフィルが登場した。
その姿は小さな子供の姿とはいえ、本物の巫女と見まごうばかり。
さらさらの金色の長い髪は、下の方で一つで結ばれ、手には鈴。
白い肌と真紅の瞳が彼女の神秘的な雰囲気を尚一層もり立てる。
もともと、エルフでも巫女的な役割の『呪歌』を唄うセフィル、適役だったというわけだ。

セフィルは小さく呪文を唱えて、ふわりっと柱の上へ舞い上がる。
巫女役の条件の中には、『浮遊(レビテーション)』を使えるものというのもあるのだ。

頂上に降り立ったセフィル―――いや、巫女は静かに鈴を一振り、シャランっと鳴らすと、天に捧げる歌と共に踊りを舞い始める。
まるで風の如く、軽やかに巫女は高く天へ付きだした柱の上で舞う。
そのたびに手にした鈴が軽やかに鳴り、透明な布がふわりと揺らめく。

      天に住む者、地に住む者
      全ての地に咲き誇れ
      全ての者に咲き誇れ

      遠き その花を 忘れぬように
      新しき かの花を 待つために

      互いに繋がり いついつまでも
      共に咲かせん 刹那の花を
      心に咲かす  永久の花に
      今 鮮やかに その花を照らしだす
      空高く

巫女の歌は、その場で聞く者の、全ての心に響いてくる。
それはセフィルの力も加わってるのかもしれない。でも、それはそれで良いんじゃないかと思った。
だってセフィルの思いが込められてるんだから。

こうして巫女の踊りは無事に、大歓声と共におわった。



「リナさーん、ガウリイ!あ、いたいた。やっほー!」
巫女の衣装からいつもの服に着替えて、セフィルがあたし達の所にやってきた。
あたし達はまだ広場の特等席にいる。
他の人々もるそのまま広場に残っている。
最後の、在る意味、これがメインのイベントを見るために。

「お疲れさま。けっこー様になってたじゃない。」
「そーそー、可愛いというより、綺麗だったらな。いやはや大したもんだぞ。リナじゃあ、あーは行かないかもな。」
余計な一言のガウリイにチョップをお見舞いして、あたしはセフィルをガウリイとの間に座らせた。
「高くてコワイかと思ったけど、実際にやってみるとそうでも無かったよ。てゆうか、気持ち良かった。」
すこし照れたような顔をしてセフィルがてへへっと笑う。
「あーんなに大勢に見られてさ、歌って踊るなんて、前には考えられなかったし。凄いよね。」
「んで、コワイのもなにも吹っ飛んだってわけ?」
「吹っ飛んだんじゃなくて、素直にそう思ったんだよ。気持ちいいなって、今が。」


すっかり夜に覆われた空は、月もなく、漆黒のスクリーンのように広がっている。
「そろそろ、かな。」
セフィルが呟いた瞬間、夜のスクリーンにまばゆい光がきらめいた。


どどーーーーーーーーん!!


「きれーーーーーーーーーーっ!!」
落ちんばかりに身を乗り出して、空に輝く光の花を見つめるセフィル。
「空に咲く花か、確かにそうだな。」
「こーやって見ると、ほんと、その通りよね。」



      ひとつふたつ 夜空に描いてゆく
      花火を今年もまた待っていていた
      古い街の繰り返される景色
      気の合う人たちとみています



3人は夜空へと打ち上げられた花火をだまって見ていた。


       あなたのいないはじめての季節を
       てのひらにそっと握ってた
 

ここの祭りは、側にいる人達と、今はいない人たちに、どこまでも続く天に捧げる事で違いの絆を確認しあい
次の祭りにも、その絆が続くようにと願う、というもの。
今は居ない人と言うのには、亡くなってしまった者も含まれるらしい。

       天までとどきそう
       歓声がこだまして 打ち上げ花火が
       一瞬 あなたの場所をてらすよ
       そのかたち 永遠に忘れぬように焼き付けた


「あの巫女の歌の花っていうのは、思い出とか優しさとか恋とか、色んな想いの花なんだって。」
セフィルがガウリイに話す。
目は夜空の花を見たままで。


       みんな同じものを見つめて
       それぞれの想いを重ねるの


「どうしても、ふたりと見たかったんだ、花火。」
セフィルの顔が赤いのは、照らし出した花火の色なのか。
嬉しそうに、幸せそうに笑うセフィル。
そんな彼女につられて、あたしとガウリイも笑い出す。


       もしもあなたが今ここにいたなら
       どんな夢 空に見るのかしら


一緒に見ていたのはあたし達だけだったのか。
セフィルは一瞬開く花火の中に、微笑む両親がみえたのか。
あたし達はかつての仲間をみてたのか。


       天までとどきそう
       生まれては消えく 一夜の波間に
       それでも あなたの愛したものは
       美しく 永遠にきらめく花火 空高く



「・・・・・・・・・・また、見に来れたらいいな、みんなで。」
ガウリイがぽつりと呟く。
その向こうには何がみえたのか。

それは一人一人の、胸に咲く花だけが知るのかも。

それぞれの想いを込めて、空に花は咲き誇る。

       空高く
       ほらまたひとつ
       鮮やかに


========================================

新年そうそう、書いてしまいました。ははははは。
まだまだ出てきますセフィル。(笑)。レスでリクエスト頂いたからという理屈のもと、サイドストーリー第一弾をお送りしました。

まだ旅の途中の話になりますね。
時期的に合わないですが、よーは祭りはお盆です。意味的に(今は正月なのに・・・・)
まあ、気の合う者同士、またみれたらいいねっとていう話をこねくり回しただけなんですが・・・・・・

ちなみにガウリイとリナが屋台で食べてるのって分かりました?

巫女の歌は私オリジナルですが、その下の方は遊佐未森の「空に咲く花」という局です。タイトルもそのままだし(笑)
本来はそんな意味の歌詞じゃないとは想うんですが、まあいいかなーと(笑)
ただ単にその「空に咲く花」というタイトルと「みんな同じものを見つめて それぞれの想いを重ねるの」という歌詞が気に入ってので。

カウントダウンの花火でも同じかなーと思い、正月早々に掻き上げました。
よかったら、感想くださいませ〜〜。

まだまだ続くぞ、天空歌集シリーズ(←だから懲りろって・・・・)

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12974ますます欲しいっ(やめい早坂未森 E-mail URL1/2-16:36
記事番号12959へのコメント

ども、未森です〜〜♪
セフィルちゃん最高!
あんたええコや!!ラブラブ愛してるううぅぅぅぅぅっっ!!!!!(落ち着け;;
いいお話です…やっぱり。
羨ましすぎるぅ〜。
言葉に表せないほどいい話ですよう!!
ますます欲しくなってしまいましたよどーしてくれるんですか!!??(責任転換するなどあほう
屋台で食べてるのって、○○チュウとたこ焼きですか?
何故に○○チュウ(爆
やっぱり異世界だからかなんでも有りなんか!?(笑
未森も食べたい…どんな味なんやろ。
しっかし、ほんっとに上手いですな…羨ましい。
やっぱりその文章力未森にください(えーかげんにせい;;
それがダメなら本編ください(をい
それでわまた次回作楽しみにしてますねvv
んでわ!!

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12990じゃぁ、クール宅急便で・・・・ゆえ 1/2-23:46
記事番号12974へのコメント

ゆえですっっ。

>セフィルちゃん最高!
>あんたええコや!!ラブラブ愛してるううぅぅぅぅぅっっ!!!!!(落ち着け;;

え?わたしです?あ、ありがとうございますぅ・・・・・(セフィル談)


>ますます欲しくなってしまいましたよどーしてくれるんですか!!??(責任転換するなどあほう

じゃあ、新聞に包んでその後フリーズアローで凍らせてから、クール便で。時間指定は夕方でいいですか?
あ、間違えてフィリス包んじゃった。(←やめい)

>屋台で食べてるのって、○○チュウとたこ焼きですか?
>何故に○○チュウ(爆
>やっぱり異世界だからかなんでも有りなんか!?(笑
>未森も食べたい…どんな味なんやろ。

んにゃ、カステラ味です。実物食べたら感電するかと・・・・・屋台にありません?ド○えもんとか、ウル○ラマンとかの形した、人形焼きみたいなの。
ゆえの住んでる所では、秋に大きなお祭りがあって、毎年2000近くの屋台が出るのですが、そこに必ず売ってる屋台が在るんですよ。
今日初詣にいっても売ってました。けっこう可愛いんですよ。買って食べたことは無いですが(笑)たこ焼きはただ単に、食べたかったと・・・・


>しっかし、ほんっとに上手いですな…羨ましい。
>やっぱりその文章力未森にください(えーかげんにせい;;
>それがダメなら本編ください(をい

いや、いいですか?本編もらって頂いて?
あとで、不良債権ごとく、とんでもない事には・・・・ならんでしょーか(苦笑)

>それでわまた次回作楽しみにしてますねvv

調子こいて書いてます〜。天空外伝と、別ものを。こっちはまた長くなりそうな・・・
めどがたったらまた投稿します。

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12987愛しのピカチ○ウ(笑)さんあんでぃ 1/2-22:34
記事番号12959へのコメント


>新年そうそう、書いてしまいました。ははははは。
>まだまだ出てきますセフィル。(笑)。レスでリクエスト頂いたからという理屈のもと、サイドストーリー第一弾をお送りしました。

やった〜!
待ちに待っちゃいました!!
・・・・ってそのくせレスが遅くってごめんなさい(汗)

>・・・・・
>
>ちなみにガウリイとリナが屋台で食べてるのって分かりました?
>

わかりましたよ〜!
しかも今日これ読んで食べたくなってしまって、ちょうど良くタコがあったので作って食べてしまったり(笑)
ピ○チュウの方はちょっとかなり私のツボでした。

さてさて、私のレスにわざわざお返事ありがとうございます!!
ところで、某ゲームってアレですね!緑の髪の(笑)
そのシリーズの新作今やってたりする私って・・・楽しいですよ(CM)
あのゲームちょうどスレのあの人と名前がかぶってるんですよね・・

>
>まだまだ続くぞ、天空歌集シリーズ(←だから懲りろって・・・・)
>
よっしゃあ!!
またセフィルと会えるんですね!!
そして私の好きなガウリナ!!!
もう文句なーし!ばしばしお願いしますね!
私は読む専門で頑張るので(なんだそりゃ?)


応援しますのでこれからも頑張ってくださいね〜!!
それでは、またレスしますね!!

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12992いけっ!10万ボルトだっっ!!(やめとけ)ゆえ 1/2-23:59
記事番号12987へのコメント

>待ちに待っちゃいました!!
>・・・・ってそのくせレスが遅くってごめんなさい(汗)

そんな、こーして感想頂けるだけで、私は明日を生きていけます。

>わかりましたよ〜!
>しかも今日これ読んで食べたくなってしまって、ちょうど良くタコがあったので作って食べてしまったり(笑)
>ピ○チュウの方はちょっとかなり私のツボでした。

ちょうど食べたかったんですよ。たこ焼き(笑)揚げタコも乙かと♪
電気ネズミの方は、初詣にいったら屋台でたーくさん売ってました。ほかほかと湯気だして。ああ、美味しそうだった・・・・・・

>ところで、某ゲームってアレですね!緑の髪の(笑)
>そのシリーズの新作今やってたりする私って・・・楽しいですよ(CM)
>あのゲームちょうどスレのあの人と名前がかぶってるんですよね・・

そうです、あれです。私がスレにはまるきっかけとなったゲームでして。
新作の方はまだ買ってません(号泣)小説だけは買いました。(なぜっっっ?!)
せめてわうわうのアニメだけは見たいのです・・・・・しくしく。
名前かぶってるし、声もかぶってる人もいるし(笑)
以前、おもしろ半分で、スレのキャラにTODとTOPでの役を振り分けたらどーなるかなぁなんて話をちらっと書いたことがありました。Dの方だと何の剣を持つかになりますが。
うーん、知ってる人もいたし、掘り起こしてみようかなぁ・・・・・

>よっしゃあ!!
>またセフィルと会えるんですね!!
>そして私の好きなガウリナ!!!
>もう文句なーし!ばしばしお願いしますね!

お願いされましたなぁ・・・・・ということで、また書きます。ネタだけはあるもので。
せめて本編の記憶が消えない間は、やると思います。ああ、自己満足・・・・

>私は読む専門で頑張るので(なんだそりゃ?)

書いて下さいよぉぉぉぉっ!(懇願)


>応援しますのでこれからも頑張ってくださいね〜!!
>それでは、またレスしますね!!
>

ありがとうございます〜。ゆえを支えてるのは、みなさまからのレスだけですので、またお願いします♪

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12996ああっ!もーたまりませんわっ!あごん E-mail 1/3-01:16
記事番号12959へのコメント

こんばんは!最近寝不足とゆーか仕事がハードで顔色が悪いと神戸は三の宮で有名なあごんです!
「空に咲く花」読みましたっ!
っつーか、もー3回目です(笑)。

レスつけるべきかどーか、かなり悩みました。
天空歌集の最終回でレスったし、しつこい奴とか思われないかしらとか。
こんなにしょっちゅうレスして、ストーカー法に触れないかしら(笑)とか。
なんだか、妙に気になってしまって。

しかし、3回も読むとさすがにレスをつけたいとゆー欲望がっ!

良かったですぅ!
ほのぼのしてて(ラブ)!
私には書けない話です(トホホ)。
ゆえ様の癒し小説っぷりには、さすがの癒し系アイドル優香も顔負けですね!

なんだか、長編のご予定もお有りのようで嬉しい限りです!
ではでは、ゆえ様にタメグチまできいちゃう人間失格のあごんでした!

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12999おほほほほほほ(嬉しくて崩壊)ゆえ 1/3-07:55
記事番号12996へのコメント

>こんばんは!最近寝不足とゆーか仕事がハードで顔色が悪いと神戸は三の宮で有名なあごんです!

こぉぉぉぉべぇぇぇぇ〜♪(やめいっ)
どもですっ。ゆえです。
寝不足・・・わかります。仕事中とか、気が付くと寝て足りしますよね(私だけだって)

>「空に咲く花」読みましたっ!
>っつーか、もー3回目です(笑)。

うわっ、3回も読んで頂いたんですかっっ。ありがたい事です♪
お礼に花まる付き座布団を10枚差し上げます♪


>レスつけるべきかどーか、かなり悩みました。
>天空歌集の最終回でレスったし、しつこい奴とか思われないかしらとか。
>こんなにしょっちゅうレスして、ストーカー法に触れないかしら(笑)とか。
>なんだか、妙に気になってしまって。


こーんなストーカーなら大歓迎ですよっっ。!!
レス攻撃、どどーんとお待ちしてます♪と、いうか、これがないと書いていけません。(断言)


>しかし、3回も読むとさすがにレスをつけたいとゆー欲望がっ!

じわじわと、毒されて行くんですよ・・・・・
うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ。


>良かったですぅ!
>ほのぼのしてて(ラブ)!
>私には書けない話です(トホホ)。
>ゆえ様の癒し小説っぷりには、さすがの癒し系アイドル優香も顔負けですね!

いや、優香には勝てないかもしれませんが(笑)
ほのぼの話ばかりです〜私。たまにシリアスというーか、どろどろグログロのくらーい話も書いてみたいですが・・・・・最後には結局ハッピーエンドになっちゃうんですよねぇ・・・・・現実が厳しいから、つい(笑)

>なんだか、長編のご予定もお有りのようで嬉しい限りです!

どうなるか分かりませんが、なんとか今書いてます。
天空歌集の別集も平行して書いてるので・・・・やっぱり寝不足だ。
正月休みが1ヶ月ぐらい欲しいです。まぢで。

>ではでは、ゆえ様にタメグチまできいちゃう人間失格のあごんでした!

そんな、タメ口でいいですよーん♪
わたしも、敬語はにがてだし。
ちゅーことで、レスまたお願いします〜〜。

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