◆−無報酬なら休みくれ−白いウサギ(8/23-00:21)No.11606
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11606無報酬なら休みくれ白いウサギ E-mail 8/23-00:21


ブラントンさんへ捧げる――
――わははは。
駄目だ。何かこういうかっこうつけた文章は書けん。
自分らしく行きましょう。
つーことで、いつもお世話になっているお礼として、
以前より「ミリィファン」と公言されていたブラントンさんへ、以下の小話をぷれぜんとします。
気に入らなかったら埋めて下さい。
では以下より
ロスト・ユニバース短編『無報酬なら休みくれ』
今回の主役はミリィの『予定』です!



 仕事――
 物理学的な言い方とを省いたとき、それは労働、作業。
 もしくは職務、職業をさす。
 つまりは――報酬が無くても、仕事は仕事というのである。
 残酷なことに。

「――以上が『仕事』と言う定義だったりするのですが――あ。やっぱし納得いきません?」
「当たり前よぉぉぉぉぉっ!!」
 キャナルの辞書引用の言葉の定義の解説を長々とされ――結局は今月も出ないといいたいらしい。
 ミリィは心の底から絶叫した。
「あたしの今月――つーか、今までツケになっていたおきうりょうはっ!?」
「今月の給料のお話をする前に、もっと重要なことをお話ししなくてはなりませんね。ミリィ」
 頬に汗など流しつつ、キャナルは乾いた笑顔で言った。
「今まで流れた給料……ツケじゃありませんから」
「……………………………」
 絶望的なその一言に、ミリィはとうとう辛気くさく泣き出したのだった。

 床には亀裂が入っていた。
 パネルには何だかわからないシミがあった。
 おまけに操縦席(パイロット・シート)――つまりはケインの席だけ異様に引きちぎられたクッション部分。
 荒れ果てた操縦室(コック・ピット)――
 そこに入るなりケインは立ちつくした。
 遠くで聞こえる破壊音。
 そこから聞こえてくるのはやはり――調理時の音なのだろうか。
 ばっこんずっかん。
 ずどどど。
 ぱしうぅぅぅぅ。
 船体を揺るがしながら聞こえる音にケインはぽつりと呟いた。
「……やっぱし俺外出てて正解だったな……」
「んっふっふ。いーですよねぇぇぇ、逃げられる人は」
 操縦室の入り口で突っ立っているケインには背中しか見えなかったが、キャナルの背中から来る迫力に、ケインはつい後ずさりした。
 給料無しの一言を告げた後、どんな目にあったのかはこの操縦室を見渡したことで容易に想像が出来る。
「い、いや、その……
 つーか、そう言う笑い方はキャラが変わるからあんまししない方がいいかと……」
「いーんです。声似てますし」
「…………………
 ……まぁそれはともかく、ミリィのことだが――」
 う゛ぃん……
 言葉途中で、操縦室の入り口のドアが開いたことに気付き、ケインは振り向いた。
 そこには――すすけた装甲服に身を包ませ、ほっぺには何かはわからないが、おそらく先程まで作っていた料理の残りかすだろう。ぺっとりとそこに張り付いていた。
 しかしそれよりも気が向いたのは――こちらを見つめる目だった。
 間違いなくこちらをはっきりと見据えて敵意が感じ取れるのだが――いやに無機質である。
 三人が時の流れから忘れ去られてしばし。
 おもむろにミリィが口を開く。
「――有給、いただきます」
 ケインが答えるより早く。自動ドアが閉じ、ケインとミリィを遮断した。
「………………………………………………………
 …………………えーと……」
 取り残されたケインが所在なさげにドアの方へと伸ばした右手を引っ込める。
「給料も出さずに有給というのも、さりげなく催促してますよね。
 いやいや、ミリィもなかなかやりますねぇ」
「キャナル……お前な……」
 なぜだか変なところに感心しているキャナルをケインはジト目で見たのだった。

 とある惑星のとある都市。
 騒がしく活気のある繁華街にミリィは居た。
 久々に雑踏の中に溶け込んで、ミリィはぽそりと独り言を漏らした。
「ヤケになって遊ぶお金もないなんて……寂しすぎるかも……」
 一人青空を見上げて、立ちつくしてみる。
 真夏なのに木枯らしが吹いている。
 なんだか涙が出そうだった。
 とりあえず目に入ったゴミをこすり取って、再び目を開けると、ビルに張り付いたディスプレイが広告を映していた。
 しばらくぼーっとその画面を見ながら――ミリィは一つ大きく頷くと、右手を強く握った。
「やってやろーじゃない」
 瞳には強い光が灯っていた。
 広告にはこうある。

 腕に自身のある方求む!
 道具も材料も全て希望通りの品を無償で用意します。
 連絡はビジランツ――『料理』大会広報部まで。

 照りつける太陽。
 一夏を精一杯楽しもうとしているからなのかはわからないが、鳴き続けるセミ。
 そんな夏の風景をヤケになって騒ぎ立てようとする人間達がここに集まっていた。

「れっでぃぃすあーんどじぇんとるめーんっ!
 皆様大変ながらくお待たせいたしましたっ!
 これより第4回!ビジランツ主催、料理大会を始めたいと思いますっ!」
 沸き上がる会場。
 興奮と熱気、さらには湿気、莫大な光量のおかげで文字通り『アツく』なっている観客達。
 おかげで常識を越えた盛り上がりとなってはいるが、あまり良い方向で盛り上がっているわけではない。
 セミは大合唱するわ、照明なんざ全くいらない光は照りつけるわ。
 生肉をぽいっと放り捨てれば、じうじうと音を立てたステーキが出来るのではないか、そんな疑問すら抱かせる。
 料理大会が長引けば、観客も料理されてしまいそうな気候だった。
「これよりはじめる大会は各料理界からの超大物から飛び入り参加の方まで、幅広く行われておりますっ!
 正直私としては何故素人なんぞに調理器具などでこんなにお金をつぎ込むのかわかりませんっ!
 おまけにその素人の要望だとかで会場は野外だなんて暑すぎるし嫌すぎるっ!
 つーか、無駄金使うぐらいなら俺によこせっ!
 だいたい俺は元々歌手希望だったんだっ!
 なんでこんなへっぽこ番組の司会をやらされているっ!?
 くぉらジャーマネのシュガー出てこいっ!
 俺は今ここで抗議――むぐっ!?」
 『アツさ』のせいか、何処か違う世界に走り始めた司会を慌ててスタッフが抑えこんだ。
 数人のスタッフに押さえ込まれても暴れ続ける。
 何やら決断をしたのか、スタッフは一つ大きく頷くと、舞台の袖へと引っ込んでいった。
 そして直後、飛び出す一人の若い男。
 舞台の袖から誰かの片足が一瞬見えたので、おそらく蹴り飛ばされたのだろう。
 しばらく舞台の袖に何やら叫いていたが、やがてマイクのスイッチが入ってしまったため黙り込む。
 プロの習性という奴である。
「えー……しか……あ。いや……ゲストのオルバストさんありがとうございました。
 ……では急遽……あ、いや予定通り司会の私から今回の大会の参加者をご案内いたします……と」
 目を横に逸らしたまま――実はカンペを丸読みしているだけなのだが――新人アナウンサーは何とか笑顔を送った。
「本大会は食材調理器具何でもありで、しかもその準備はスポンサーであるビジランツコミュニティからの提供でお送りします」
 いくらアドリブとはいえ、60点のセリフでプロデューサーは頭を抱えた。
 それでもどうにか新人アナは料理人や、使用する調理器具を紹介をし、それから予想される料理など、話を上手く展開しだした。
 そして紹介は飛び入り参加に移る。
「今回の飛び入り参加、紅一点。
 ミレニアム=フェリア=ノクターンさんですっ!」
 紹介と同時にミリィにスポットライトが当たった――のだが、もともと夏の野外地なので全くわからなかった。
 それでもなぜか観客は歓声を上げ、はやし立てる。
「以降は、本人の希望でミリィ選手と呼ばせていただきます。
 さてミリィ選手の調理器具の紹介に移りたいと思います。
 まずは中華鍋、フライパン、包丁12……本……?
 う、うーむ。包丁にもこだわりがあるという事なのでしょーか。
 飛び入りながらなかなか期待が出来る選手といえましょう」
 実は調理時に8本は折れるだろうとミリィが計算して多めに頼んでおいただけなのだが、新人アナは感心して言葉を続けた。
「他には特性かまど、それに……えと……しょ、少々お待ちくださいっ」
 そこから先には調理器具の欄に、本来なら必要のないはずのものが記載されていた。
 それでこそこそとスタッフと相談をしてみたのだが――
「い、以下は飛び入り参加者の特権として伏せさせていただきます!
 では調理始め!」
 苦し紛れに特権を付け、強引に進行を終了させた。
 新人アナ。初めてにして最大の試練であった。

 ちっくたっくちっくたっく。
 いやにアナログな時計音がソードブレイカー操縦室に鳴り続ける。
 ケインはそんな中、操縦席にどかっと座り込んでいた。
 キャナルも無言で中央に立ち続けている。
 そんな無言の圧力に耐えかねて、ケインが言葉を漏らした。
「なあ……」
「なんですか?」
「……わざと時間の流れを気にさせるために流している秒針の音、止めてくれねーか」
「あら、気付いてましたか」
 こめかみの辺りをひくつかせながら言うケインにさらりと流すキャナル。
「たりめーだ。
 ……衛生港の停泊料金が気になって仕方ねぇ」
「うふふ。し・か・え・し・ですよ(はあと)」
「………………………悪かった……俺が悪かったからもう勘弁してくれ……」
 後半は消え入りそうな声で、ケインは言った。
 乗組員の有給休暇中――
 仕方なく衛生港に停泊し――停泊料金がかさむ、かさむ。
 それでも給料を払っていない手前、休暇を認めないわけにはいかない。
 まさに――
 日頃の行い、と言うヤツである。

 一方会場では、それぞれの選手にアナウンサーとカメラが一人ずつついていた。
 あちこちへと中継が切り替わり――参加者の最後に、ミリィの中継へと移っていた。
「えー、こちらは飛び入り参加のミリィ選手です。
 開始と同時に包丁を……あ、いや。何やら着替えをはじめております。
 えーと……これは……装甲服……?
 ………………………………
 さ、さすが飛び入り参加ですねっ!
 予想外な事態に私ども興奮してまいりましたっ」
 頭を駆けめぐる『はてなマーク』をとりあえずほうきで一掃して、ミリィの厨房担当の女性は苦し紛れに言葉を選んだ。
 あまりに予想外すぎて『展開』と『事態』を間違えてしまったが。
 気分はどこかの事件に偶然遭遇した野次馬その一である。
 そんな彼女を一瞥するとミリィは、装甲服を着たまま、器用に首だけを向けた。
「そこ。危ないわよ」
「へ……?
 あ、いや、さすがに包丁とかはここまで飛ばないのでは……」
「そーじゃなくて。料理するのよ。あたし」
 実に自然な動きで首をふるふると振るミリィ。
 本来装甲服というものは防御力を向上させるため、装甲が厚く、更にどうしても重量が増加してしまうため機動性が悪くなっているのだが――一流の戦士並に動きがなめらかである。
 かなり着慣れている。
「……え、ええ。料理……するんですよね……?」
 自信なさげに、聞き返す実況者。
「そ。だからさがって。カメラも危ないから」
「い……いや一応TV番組ですしカメラが無いというのはちょっと……」
 心底困った顔でもっともなことを言う女性。
「じゃぁ、好きにしてもいーけど、防爆使用のカメラ用意しといたほうがいいわよ」
「な、なにゆえ……?」
「だから、料理するから」
 さも当然のようにあっさり言うミリィ。
 言葉を失った実況者は、これ以上の中継は耐えられないと判断した。
「…………い、以上現場でした」
 ――厨房だろ。現場じゃなくて。
 そうツッコミを入れられるほど余裕のあるスタッフは居なかった。
 真夏の日照りの中――スタッフ達はじんわりと冷や汗をかいていくのを感じていた。 
 ――何かとてつもないことが起こる――
 そんな予感がプロデューサーの頭をよぎったのだった。
 ちなみに。
 まだこの時点ではスタッフは誰も知らなかったのだが――このころから視聴率がぐんぐん伸び始めていた。

「それにしても暇だよなー……
 キャナル、テレビでもつけてみてくれねーか?」
「いいですけど……エネルギー代がさらにかさみますねー」
「……テレビも見れないほど経済状況逼迫(ひっぱく)しているのか……?
 俺達……」
「……そういうわけでもないですけど」
「何故そこで目を逸らす……?」
「……聞きたいですか?」
「い、いや……やめてくれ……
 とりあえずテレビつけよーぜ。無音っつーのはどうにも好かねー」
 暇を持て余しているのか、ケインは腰のサイブレードを取り出していじりながら言った。
「わかりました。チャンネルは?」
「どこでもいーぜ。そんなもん」
 言われてキャナルは操縦室に一枚の大きなディスプレイを出現された。
 ぱっと移るアナウンサーらしき男性。
 頬に光っているのは暑さのための汗なのだろうか。
 ともあれ音さえあればどうでもいいのか、視線をディスプレイへと向けずに、ケインはサイ・ブレードをいじりつづけた。
『はい。では飛び入り参加のミリィ選手のカメラに移ってみましょう』
 がちゃんっ!
 ケインは大事なサイブレードを景気良く取り落とした。
 そしてカメラが切り替わったとたん、顔を青くしている女性実況者が映る。
『いやちょっとなにをするんですかミリィ選…………!』
 直後、爆音。
 ざぴー……ざざざ……ぴー……
 しばらく雑音。
 やがてぱっとカメラが直り、
『な、なにやらカメラが故障したようでご迷惑をおかけいたしました。
 生放送ですからね。たまに予想外なことも起こります。
 ええ……本当に……』
 冷や汗を流しながら、作り笑いを浮かべるアナウンサー。
『――では気を取り直して、ディン先生の方へいってみましょう!』
 言った後ろで再び爆音。
 更に冷や汗を増やすアナウンサー。
『……………………………………』
 ソードブレイカーの操縦室に氷のような静寂が訪れる。
 それでもしばらくすると、ディスプレイから顔を逸らしてケインは落としたサイ・ブレードを拾い上げた。
「さーて、特訓特訓……」
「メンテナンス、メンテナンス……」
 ケインとキャナルは何事もなかったかのように動き出した。
 彼らの頭の中ではすでに対処法は決定している。
 すなわち――見なかったことにしよう。

 どろりと溶ける鉄釜。
 原形をとどめなくなるほど短くなったすりこぎ。
 半分以上燃料が消失した火炎放射器。
 ひびが入った装甲服。
 それだけを映してカメラは殉職した。

 いつの間にか静まりきった会場は司会の言葉を待っていた。
 すなわち――
「試食タイムですっ!」
 どおおおおっ!!
 ざわめきが起こる会場。
 好奇心の目に晒されながら、試食担当者はごくりとつばを飲み込んだ。
 目の前に並んだ料理は先程までの光景を『ドッキリです(はあと)』とでも言わんばかりに芳しい香りを出していた。
 てかてかの光沢とほかほかの湯気。
 横には見事な包丁さばきで切りそろえられた箸休め。
 骨がちょっぴり皿からはみ出しているところがまた豪華なチキンの照り焼き。
 隣にはきーんと冷やされたビシュヌ・スープ。
 ぱらぱらとちらされたパセリが白濁色のスープに彩りを与えている。
 他にも並んだ料理は見事なものだった。
 先程までの中継がなければ。中継さえなければ。
 迷うことなく食べ始めることが出来ただろう。
「い、いやだっ!私はまだ死にたくないっ!」
「はっはっは。何を言ってるんですか先生。おいしそうじゃないですか。
 毒なんか入っていませんよ。もう、やだなぁ」
 どことなく遠い目をした新人アナは微笑んだ。
「毒の方がまだマシだぁぁぁぁっ!
 私には帰りを待っている妻と子供がっ!」
「独身ですよね。先生」
「――出来る予定なんだぁっ!すでに婚約しているっ!」
 本来ならすぐにスクープとばかりに細かく聞き出すネタだが、会場皆の反応は別だった。
「そうですか……
 それでは――」
 沈痛な面持ちで新人アナは目を伏せた。
「わ、わかってくれたかっ!?」
 顔を輝かせ、新人アナへと向ける料理界のエラい先生。
「――立派な最後でした――そう、お伝えしておきます」
「やめろぉぉぉぉぉっ!!
 私は帰るっ!」
「はっはっはっはっは。私も後で食べなきゃならないんですよ。
 いいから食え」
「いっ、いやだっ!断るっ!」
「はっはっはっはっはっはっは。高い出演料払ってんだ。
 食え。今すぐ。即座に。即刻。直ちに」 
 新人アナが料理界の大御所にそんな言葉はもちろんタブーではあるのだが――言わずにはいられなかった。

 そんな大盛り上がりの会場をよそに――すっかりストレスを解消したミリィはとっとと会場を後にしていた。

 関係者は言う。
 前代未聞の番組だった、と。
 結局――飛び入り参加者の料理は極上だった。
 そして表彰式。
 優勝者は行方不明になって番組は終了した。
 それでも――その局の最高視聴率記録を更新したのだった。



K:どーもみなさん!『無報酬なら休みくれ』、企画・原案 Kでお送りしましたっ!
白:嘘を付くなぁぁぁぁぁっ!書いたのは私だっ!
K:でもさー、あんたあたしんとこに前相談しに来たじゃない。
  「ロスユニの話書きたいんだけどどんなのがいーと思う?」って。
白:ンな「あ・とらぶる・おぶ・そーどぶれいかー」よりも前の話を持ち出されても……
K:でもそれで「ミリィの料理大会!」って答えたじゃない。あたし。
白:それはそーだが……
  じゃあどんな展開にするのって聞いたら、「知らない」と一言だっただろーが。
K:あなたを信じていたのよ。
白:うわっ。嘘くさ。
K:…………………………
白:じょ、冗談です(コワかったらしい)
  でもなー、料理大会なんつーネタは誰でも浮かぶと思うんだよ。ミリィ主役なら。
K:ふむふむ。
白:だからこそありふれたネタでどれだけ面白くするか……つまりお話にするかってことだが……難しいんだよ。ハンパじゃなく。このネタは。
K:らしーわね。
白:らしーわねって……案出したら責任とって深くまで考えろっ!
K:ふっ。それはあんたの仕事でしょ。
白:いや仕事て……わたくししがない受験生なんスが……
K:却下。ともあれ「りょうりたいかい」の一言でも企画・原案であることは変わりなしっ!
白:そこまで大層な肩書きはいらんぞ……
K:日本語ってステキよね。
白:……いやもうどーでもいいけど……
K:ところでそろそろばらしていい?
白:語ること尽きた?
K:いや、考えるのがめんどくさいというか
白:……だんだん手抜いてきてないか?あんた。
K:気のせいでしょ。ではばらします。
  実は先程までの話にはまだ続きがあるのです。
白:ええー?うっそー。信じらんなーい(超棒読み)
K:はーい。白々しい驚きありがとー。
白:お前が言えっつったんだろーが。お前が。
K:そういう発言は一切却下します。
白:いや、却下されても困るんだが……
K:勝手に困っていて下さい。
  ではおまけにいきましょーか。
白:本当におまけです。皆様ご一読ありがとうございました。ではでは。  



 番組終了後。
 ミリィは前払いで貰った出演料を片手に、近くの喫茶店にいた。
 あちこちへと慌ただしく行き交う人々を見下ろしながら、コーヒーを一口。
 じんわりと広がる苦みがまた旨い。
 何より心が落ち着いた。
「さてと……そろそろ帰ろうかな」
 店を後にしようと伝票に手を伸ばした瞬間、その伝票の上に誰かの手が勢い良く叩きつけられた。
「は……?」
 呆気にとられ、手から辿るようにその人物の顔へと視線が昇る。
 それは見覚えのない顔だった。
 ナンパにしてはいやにストレートだし、おまけに男は全身に汗をかいていた。
 あちこち走り回った直後のようだ。 
「あのー……?」
「見つけましたよ。ミリィ先生っ!」
「先生って……だれ?」
「あなたですよ!ミリィ先生!」
 訳がわからず男の迫力に後ずさりするミリィ。
「申し遅れました。わたくし、レアリルム放送局のプロデューサーのセフィロと言うでして……
 是非先生に我が番組の出演を!」
「ちょっ、ちょっと待って!
 事情が全くわからないけどとりあえず落ち着いて……」
「いーえ!出演を認めて下さるまで私はここを一歩も退きません!」
 なにやら仕事に燃える瞳をミリィに向けて、身を乗り出すセフィロ。
「ちょっと待ったぁっ!ミリィ先生!
 ここは是非我が出版社で料理のレシピの本を出しましょう!」
 後ろから突如現れたキャリア・ウーマンらしき女性の声に振り向けば、更に押し寄せる人の波。
 ついでに先程の景色を見下ろせば、慌ただしい人々は消え失せている。
 ――しまったぁぁぁぁっ!あの慌ただしい人混みは全てあたしがらみっ!?
「後から来て勝手なことを抜かすなっ!
 ミリィ先生は我が番組にっ!」
「こういうことに後にも先にもないでしょうっ!?
 是非我が社で本をっ!」
「いーや、我が商品のコマーシャル出演をっ!」
 何やら勝手にミリィの前で騒ぎ出す。
「い、いやその……あたしはそういうことに感心はないから……」
「そんなこと言わずにっ!
 出演料ははずみますからっ!」
「原稿料もはずみますよっ!」
「いや……その……ですから、ね……」
 じりじりと後ずさりしながら、ついにミリィの背中に壁が当たる。 
 迫り来るスカウト達とミリィを遮断する形で一筋の光が境界線を描いた。
 ――サイ・ブレード。
「ケインっ!?」
「もういいだろ。休みは。
 帰るぞ」
 言って、ミリィの手を取りながら、人混みをかき分けて出口へと歩く。
「ちょ、ちょっと待ってくれ君っ!」
 その言葉にケインはくるりと振り返る。
「――そうそう。一つ言うこと忘れてたぜ。
 人んちの従業員勝手にスカウトすんな。いいな」
 サイ・ブレードをしまいながらも、にじみ出す迫力にスカウト達は一瞬言葉に詰まる。
 そのスキに、さっさと二人は逃げ出していた。

「世話やかすなよな。ったく」
 衛生港のとある通路。
 ソードブレイカーへと歩きながら、ケインは疲れきった声で呟いた。
「でもなんでわかったの?あそこにいるって」
「キャナルに聞いた。
 どーせ大変なことになってるんだろーから迎えに行けってよ」
「あららー。見てたんだ?」
「まーな。
 ……それにしても良かったのか?あのままなら金が沢山入ったてのに」
「何言ってんのよ。自分から連れ出したくせに」
「あれはお前が困ってるみてぇだったから――!」
「はいはい。ありがと」
「お前なぁ……」
「――いいのよ。あれで」
「あ?」
「あたしね。今の仕事気に入ってるのよ。
 やめたくないもの。
 ソードブレイカーを降りたくない。
 ――いいでしょ?」
「……あんまし給料は高くねぇぞ」
「給料ちゃんと払ってから言ってよね。そういうセリフは」   
 二人は顔を見合わせて微笑んだ。

 そして二人は、ソードブレイカーへと帰る。

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11627Re:無報酬なら休みくれ、他ブラントン 8/24-18:17
記事番号11606へのコメント

 いや捧げられてしまって、何というか・・・・・・
 誰々に捧げる、というのは何度か目にすることはありますが、正直自分がその身になると嬉しい前に申し訳ない気持ちになってしまいますね。こう、せっかくの作品を自分で独占している気がして。
 いや、もちろん嬉しいのです。埋めても掘り返しますよ。
 あまりに嬉しいのでいずれといっていた他3作品の感想もまとめてここで書いちゃいます(^^;)

 まずは4作通しての感想ですが。
 やはり短編は何が書きたいのかがストレートに出てくるのが特徴ですね。余分なものがないので、作品全体の雰囲気が各作品ごとに先鋭化されていて、違いが際立っているように思えます。
 長いのよりもより作者のクセというか技が見える気がしてとても楽しめて読めます♪

 では、今回は読み終わったとき最初に思ったことをテーマにちょこちょこ書いていきたいと思います。

『ほごしゃ』
 過去に飛ぶというネタ自体はありがちなので、他とは違うここがこの作品のポイント、という部分がどこか注目して読んでいました。
>「やっぱりっ!
  さっき言ってた『ほごしゃ』って言うのは好きな人のことを言うんだねっ!」
 で、このセリフで「あっ、これか!」と何というかびびびっと(^^;)くるものがありまして。
 感覚なのですが「これが言わせたかったんだな」と感じるセリフってとても際立っているように思うのです。だからこうなんとなく「そうか」と思う部分があると。
 ・・・・・・って、あの・・・・・・ホントにこの作品のポイントはここでよろしいのでしょうか・・・・・・?
 それとやっぱり気になるのは最後のガウリイのセリフ。こちらは意図がつかみきれないです。うう、未熟者。
 ぴったり締めているようには思うのですが、何だかちょっと違和感を受けるのです。
 どういう意図だったのでしょうか?

『ハイソで粋にエレガント』
 じつはいまいちわからないことがあるのです。何がこの作品を書かせたのかという動機が、です。
 DM読んで一日で仕上げたというからには、よほど白ウサ様を刺激する何かがあったのでしょうが、それが『プライド・オブ・ダークネス』のどの要素であったのかがこれを読んでも、どうも・・・・・・
 単純に考えればあの作品のポイントは「ハイソな吸血鬼」のはずなのですが、どうもこれを読むとむしろ町長さんへの思い入れがあるような感じですし。でもそれほどの力がこのキャラにあるのかと考えると、どうしてもはっきりしないのです。あのあまたあるすぺしゃるの話しの中から何故この作品が選ばれたのかが。
 やっぱり人によって思い入れのある個所って違うものなのでしょうね。私だったらレミーとウィニーはすぺりおぅるかえくせれんとでネタを考えたことはあります。
 ・・・・・・あ、と。作品の感想がまったくないじゃないですか・・・・・・
 えと、まとめ方がおざなりじゃなくてしっかりスレらしくまとまってるように思えました。無理やり終わってしまいがちになると思うのですが。
 あと細かい部分でうまいなぁと思ったのは
>「老い先短い老人の頼みと思って
>障気を抑える訓練
 などなどでした。

『祈りを捧げて懺悔せよ』
 ・・・・・・言うことないです。もう完璧っす。
 タイトルはもちろんのこと、もう最初の入り方から、セーラのキャラ、セリフ回し、リナのツッコミ、次回予告、あらすじ、食い物への二人の反応、そしてオチ。
 いやぁ、もうやばいです。何か100点満点で150点な気分です。下手しなくても神坂先生の本家に匹敵、というかそれと比べても上位に食い込むのではなかろーかと思えるほど見事です。
 で、一個だけ気になったこととしては、やっぱり「ご近所の奥様方にも大好評」の部分でしょう(^^;)
 『ハイソで粋にエレガント』のリナの目の色ネタといい、『無報酬なら休みくれ』のキャナルの声ネタといい、結構見られるのですが、これはやっぱりノリですか?

『無報酬なら休みくれ』
 元ネタは・・・・・・料理の鉄人、ですよね。オリジナルを知っているからより楽しめるネタもあったりして面白かったです♪
 こちらも表の料理大会、裏のミリィの給料というネタ自体はどちらも定番といえばそうですが、そこをちゃんと書いている点がいいな、という印象を受けました。こう、書かなくてもいいところは書かないで書くところはしっかり書いている、という感じでしょうか。やっぱり地の文の多さがそれを支えてるんですよね・・・・・・
 これも前の作品同様、書き出しはだいぶ前から固まっていたんだろうな、と思います。
 新人アナ、すごくいい味出してました♪ 特に最初のセリフは「・・・・・・」の使い方含め、なんかこう二段階は上いってそうな表現力を感じました<いや、わからんて
 では、いいなと思った部分ピックアップを。
>「今月の給料のお話をする前に、もっと重要なことをお話ししなくてはなりませんね。ミリィ」
>「ヤケになって遊ぶお金もないなんて……寂しすぎるかも……」
>「……わざと時間の流れを気にさせるために流している秒針の音、止めてくれねーか」
>「…………い、以上現場でした」
>「――出来る予定なんだぁっ!すでに婚約しているっ!」

 特にいちばんのお気に入りはやっぱり2番目です(^^) 簡単に浮かばないセリフに思えました。

 あとはおまけ、ですが。いやぁ、もうここだけ別作品ですね(^^;) 完璧なケイン×ミリィで。
 まあ、ネット上にあるロストの作品なんて半分ぐらいはケイン×ミリィなんですけどね・・・・・・やっぱり絶対量の少なさからガウリナの方が浮かんでしまいます。特にケイン。なんかぶっきらぼうなあたりがガウリナモードのガウリイと重なりました。
 ともあれ、ケイン×ミリィを語る会(ご存知みたいですね)の者としては最後の会話はひたすら萌えです(^^) 原作からはちょっとギリギリはみだしているかな、というが私の印象ですが(キャラとしてよりはこういう会話をすること自体にです)、こういうカップルはぴったりツボです♪

 ではでは。ちょっと一作こちらにはない作品も入ってしまいましたが、これにて。
 どうも最近ものすごい数で投稿があるので、すぐに落ちてしまいそうですが・・・・・・うーん、さすが夏休み・・・・・・

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11643Re:無報酬なら休みくれ、他白いウサギ E-mail 8/26-00:58
記事番号11627へのコメント

ブラントンさんは No.11627「Re:無報酬なら休みくれ、他」で書きました。
> 誰々に捧げる、というのは何度か目にすることはありますが、正直自分がその身になると嬉しい前に申し訳ない気持ちになってしまいますね。こう、せっかくの作品を自分で独占している気がして。

 う、うぐっ!?
 そ、そぉ言う考え方も……
 なんかとてつもないもの背負わせてしまったよーな……(滝汗)

> いや、もちろん嬉しいのです。埋めても掘り返しますよ。
> あまりに嬉しいのでいずれといっていた他3作品の感想もまとめてここで書いちゃいます(^^;)

 ほっ。
 ありがとうございます(^^;)

> やはり短編は何が書きたいのかがストレートに出てくるのが特徴ですね。余分なものがないので、作品全体の雰囲気が各作品ごとに先鋭化されていて、違いが際立っているように思えます。

 そうですね。確かに余分なものをつぎ込んでいる余裕はないですから。
 どこぞの旅行に行くときの旅支度に似ているところがあります。
 「もしかしたら必要かも…」とか言っていたら、枠(リュック)に収まりませんからね。
 でも絶対に必要なものははずせない。

> 長いのよりもより作者のクセというか技が見える気がしてとても楽しめて読めます♪

 そ、そーなんでしょうかねぇ……
 何だかとっても珍しい具合にこの頃短編連発して居るんですが、それは長編を書く時間がないせいでもあります。
 ただ上記にも書いたとおり、詰め込み具合をどうするか思案所ですね。
 バックが悲鳴挙げるまで詰め込むか。
 それとも外見にこだわりほどいい具合に詰め込むか。
 それでもやはり入れ方は考えないと、わずかのものでも入りきらなかったり、後で必要なものが取り出せないことがあるんですよね。


>『ほごしゃ』

 ぐふぅっ!
 ……こ、これは……混沌の海深くに沈めたと思っていたのに……思っていたのに……
 あまりにも書いててこっぱずかしかったんで、自分からは触れない唯一の話かと……

>「やっぱりっ!
  さっき言ってた『ほごしゃ』って言うのは好きな人のことを言うんだねっ!」

> ・・・・・・って、あの・・・・・・ホントにこの作品のポイントはここでよろしいのでしょうか・・・・・・?

 ……正解です……
 確かにその通りです。
 ううっ……マジで体温上がってきたよーな気が……
 ……あ。いつの間にかクーラーが切れてたのか……

> ぴったり締めているようには思うのですが、何だかちょっと違和感を受けるのです。
> どういう意図だったのでしょうか?

 ガウリイに聞いて下さい。
 …………いや、さすがにコレじゃあ身も蓋もないですね……
 私が書いたお話の登場キャラのセリフってどうとでも解釈できるようなセリフがあるんですよね。たまに。たぶん。
 それでまぁ解釈は人様に任せているわけですが……
 えーと……めるへんちっく、ろまぁんちっくに解釈して下さい。
 ……細かく考えるなと同義だな……一行上のセリフ……

>『ハイソで粋にエレガント』
> じつはいまいちわからないことがあるのです。何がこの作品を書かせたのかという動機が、です。

 ドラマガ発売日前夜――
 私は緊張して昼寝もできなくなるんじゃないかと言うほどぐっすり寝ていました……
 もちろん、普段はそんなことはありません。(ツッコミ却下)
 何故いつもと違うのかというと……Kからの指令が届いていたからでした。
『明日発売のドラマガに載っているスレイヤーズ短編のすぺりおぉるを書け』
 ――これでどうして緊張せずにいられよう――
 …………………ぐっすり寝てたけど。

 まぁ、冗談みたいな本当の話はおいといて。
 スレ短編の続編みたいな話は前から書いてみたかったんです。
 しかし、うまくネタが浮かばないなぁとしばらく放って置いた矢先にKから言われて、
 少なくとも二年ほど前の自分よりは書く腕っつーか、描写パターンも増えただろーから出来るのじゃあないか、と思いまして。
 あとそういう出たとこ勝負、一発勝負、アドリブ戦、と言うのも面白そうでしたしね。
 その分中身が薄かったようですが……まだまだ修行不足です……

> あと細かい部分でうまいなぁと思ったのは
>>「老い先短い老人の頼みと思って
>>障気を抑える訓練

 前者はリナが勝手に喋ってくれたので私は特に考えていません。
 後者は……頭に自然と浮かびました(笑)
 ……うーむ……あんまし考えよく考えない人物だという事がばれてしまう……

>『祈りを捧げて懺悔せよ』

 最初はスレ短編になんかする気はなかったんですけどねぇ……
 うーむ……世の中って不思議。

> ・・・・・・言うことないです。もう完璧っす。
> タイトルはもちろんのこと、もう最初の入り方から、セーラのキャラ、セリフ回し、リナのツッコミ、次回予告、あらすじ、食い物への二人の反応、そしてオチ。
> いやぁ、もうやばいです。何か100点満点で150点な気分です。下手しなくても神坂先生の本家に匹敵、というかそれと比べても上位に食い込むのではなかろーかと思えるほど見事です。

 ………………………………………………………………………((((((^^;)
 ちょっ、ちょっとまってくださいっ!
 まずいですっ!やばいです後半の褒め言葉っ!
 ブラントンさんの言葉じゃないですけど嬉しい前に申し訳ない気持ちになってしまいます。
 あ、いやもちろん有り難いですけど。はい。
 一番心配だったのが次回予告の最後の部分、
 「茶ぁしばきつつ待て!」です(をい)
 原作で同じパターン無かったかどうかぱらぱらと調べてしまいましたよ。
 とりあえず調べた範囲では見あたらなかったんですが……

 あ。でもこれって読み返してみると面白いですね(自分で言うな)
 久しぶりだったので流れはともかく、細かいこと忘れてたんですけど……自分で笑ってしまいましたよ。書いていた頃は戦闘シーンにオリキャラ出さなくていーのか?と悩んでいたのですが……
 やはりリナ&ナーガのコンビって面白いですね。
 回数が多いだけにパターンが使われまくって新しいの探すのが大変ですが。

>> で、一個だけ気になったこととしては、やっぱり「ご近所の奥様方にも大好評」の部分でしょう(^^;)
> 『ハイソで粋にエレガント』のリナの目の色ネタといい、『無報酬なら休みくれ』のキャナルの声ネタといい、結構見られるのですが、これはやっぱりノリですか?

 ノリです(即答)
 他で強いて言うなら、神坂さんならどうやっても出来ないことをパロディだからこそやれるネタをちらちらやっています。
 制約がないからこそ出来る卑怯技です(笑)
 ただ今回はキャラの問題で「切れ者」が「曲者」になってますが。

 元々このお話は最初の入り部分――神と点は同義である。と言うヤツですが、そこしか書いていませんでした。自宅の一階にあるお菓子を食べに行こうと階段を下りてる最中にそう言った難しそうな考えが頭に浮かんだもので、すぐに二階のパソコンへと戻りました。
 神がどーたらはともかく、点も、今も、実際には存在しないんですよね。
 線だって存在しない。全て人間が考え出したものです。
 ならばその存在しないものを基盤にした数式とかって本当に大丈夫なのだろうかと疑問に思います。
 現在生活空間上では滞り無いから問題なさそうに思えもしますが、それも又人間が考え出した架空であったりするかも…………………まぁ、わかんなくていいです。考えてみて楽しかったので。
 ともあれその辺りのことを文章として残しといてしばらく何年か経った後にその文章読んで考えるとこがあったり、懐かしく思えればいいかなーって書いていた『はず』なんですが……
 あれぇ?

>『無報酬なら休みくれ』

> 元ネタは・・・・・・料理の鉄人、ですよね。オリジナルを知っているからより楽しめるネタもあったりして面白かったです♪

 料理の鉄人……ちらちら見たことは何回かありますが、最初から最後まで通して全て見たことはありませんね(^^;)
 各料理界の大物同士が対決してさらには司会さんが「私の記憶が確かならば……」ってセリフがあるのぐらいしか自信持って答えられないです。

>> こちらも表の料理大会、裏のミリィの給料というネタ自体はどちらも定番といえばそうですが、そこをちゃんと書いている点がいいな、という印象を受けました。こう、書かなくてもいいところは書かないで書くところはしっかり書いている、という感じでしょうか。やっぱり地の文の多さがそれを支えてるんですよね・・・・・・

 地の文……あんまり多くないと思います……いや、本当に。
 読んでいる本が偏っているからなんでしょうか。
 それでも定番ネタはやはり難しいでしたね。
 定番は定番だからこそ(以下閑話休題参照)
 あとは神坂さんみたいに料理を美味しそうに描写できれば良かったんですが……力足らずでした。

> これも前の作品同様、書き出しはだいぶ前から固まっていたんだろうな、と思います。

 書き出しは……本当に辞書引いてみました(笑)
 キャナルなら一瞬で検索するんだろーけどなぁ……
 こんな小説をぽつりぽつりと書いているせいで辞書はよく引きます。
 何か調べものが無くてもぱらぱらと眺めていても楽しく感じるときがありますね。
 昔の自分じゃ絶対に考えられませんでしたが。

> 新人アナ、すごくいい味出してました♪ 特に最初のセリフは「・・・・・・」の使い方含め、なんかこう二段階は上いってそうな表現力を感じました<いや、わからんて

 名前考えるのがめんどくさかったので新人アナが固有名詞として使用されてしまった彼ですが、やはりノリで書いています。
 途中、アドリブのためセリフがおかしいと書きましたが、アドリブで書いたためセリフがおかしいんです(笑)
 本来ならきちんとした日本語に直さなくてはならなかったんですが、リアルでいいか、と。

>>「今月の給料のお話をする前に、もっと重要なことをお話ししなくてはなりませんね。ミリィ」
>>「ヤケになって遊ぶお金もないなんて……寂しすぎるかも……」
>>「……わざと時間の流れを気にさせるために流している秒針の音、止めてくれねーか」
>>「…………い、以上現場でした」
>>「――出来る予定なんだぁっ!すでに婚約しているっ!」

>> 特にいちばんのお気に入りはやっぱり2番目です(^^) 簡単に浮かばないセリフに思えました。

 上から勝手に1番2番とふって5番まででよばせてもらいます。
 1番はキャナルが勝手に喋ってくれました(このパターン多いな、オイ)
 それにしても私ってロスユニ話書くと必ず一シーンは給料話ありますね……
 そのたびに同じネタが使えず少し頭をひねるんですが……何故そこまでして書く、自分。
 気に入ってるんですかねー……それともネタにしやすいとか……ふーむ。
 2番は私としてもイチオシです。
 もともとメモ程度でプロットなんぞ短編は作ってなかったりするのですが、このセリフは本書きの時に、雑踏に紛れたミリィの描写を書いて行きつつ、さあミリィならどーするかなーと考え、三十秒後、そういや遊ぶ金無いじゃんって(笑)
 3番は流れですね。
 あの辺りの描写を書き始めて、そういや なんで「ちっく、たっく」なんて音が……?
 と思ったら、『キャナルがそうしたに違いない』って。
 極論すれば濡れ衣なんですが、ともあれそう決めたので真実となってしまいました(をーい)
 4番。
 正直に言ってしまえば、某大運○会の小説に登場するアナウンサーから頂いてしまいました。
 そちらではここでアドリブのきかなさに局のプロデューサーが頭を抱えます。
 5番。
 最後の最後で追加されたやりとり。
 夏なのでお風呂に入らずシャワーで済ますこの時期は、真っ暗で静かな布団の中で小説のお話を考えるときがあります。
 そしてたまに各所、もしくは一通り、頭の中のキャラに演じて頂くんですよ。
 それで第三者的な目で見ながら手直しや、もしくはこの場合に当てはまるようにセリフの追加がされています。
 ……私の頭って一体……?
 ……あ。でもぶつぶつと独り言は言ってませんよ(はあと)
 姉妹三人同じ部屋で寝てるのでそんなことしたらどんな目に遭うか……
 余談ですが、私は長女なのに床に布団で寝てます。妹二人はベッド(涙)
 
> あとはおまけ、ですが。いやぁ、もうここだけ別作品ですね(^^;) 完璧なケイン×ミリィで。

 ですねー(笑)
 書く前からそうなるとわかっていたんで、間にあとがきもどきを入れさせて貰いました。
 こういうパターンもロスユニ長編哀夢踊るですでに使用済みですが。

> まあ、ネット上にあるロストの作品なんて半分ぐらいはケイン×ミリィなんですけどね・・・・・・やっぱり絶対量の少なさからガウリナの方が浮かんでしまいます。特にケイン。なんかぶっきらぼうなあたりがガウリナモードのガウリイと重なりました。

 そうですね。ネット上に限らずとも、恋愛関係に話を運ぶものが多いですよね。
 ドラマ、映画、漫画。
 あちこちに必ずと言っても良いほど登場します。
 やはり人間たるもの恋愛なのだろうか……(謎)
 ケインのぶっきらぼうなところはどちらかというと私は少年漫画の主人公みたいな感じがしました。
 ううっ……これもよくあるパターン……

> ともあれ、ケイン×ミリィを語る会(ご存知みたいですね)の者としては最後の会話はひたすら萌えです(^^) 原作からはちょっとギリギリはみだしているかな、というが私の印象ですが(キャラとしてよりはこういう会話をすること自体にです)、こういうカップルはぴったりツボです♪

 そうですね。原作よりギリギリはみ出してます。
 でも最後の会話、思ったより短かったですねー(他人事みたいに言うな)

> どうも最近ものすごい数で投稿があるので、すぐに落ちてしまいそうですが・・・・・・うーん、さすが夏休み・・・・・・

 確かに……全てを把握するのってかなり大変でしょうねぇ……
なんとか返事が間に合って良かったです。

 ではでは。どうもありがとうございましたっ!


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